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2017年1月30日(月曜日) 6156号
1980年7月18日 第三種郵便物認可 毎週月、水、金曜日の週3回発行(但し、祭日を除く)
トーク & TALK『川場スタイル登場!』
「面積の88%を森林が占める群馬県川場村では、衰退する林業を再生しようと、2012年に東京農業大学と清水建設との産学官の連携により、地域の森林資源を活用したエネルギーの地産地消に取り組む「グリーンバリュープログラム」を開始した。中でもその中核となる木質バイオマス発電所が4月にも45キロワットと小規模ながら運転を開始し、発生する電気は売電し、廃熱は農業ハウスで暖房用に利用するという”無駄なき地産地消のススメ”なのでして、全国各地で話題沸騰なのですよ」と環境担当記者K (→最終ページに続く)
《石炭/コークス・ガス・流通・エネルギー統計》◇一般炭マーケットはUS$85レベルを挟んでほぼ横ばいを推移、豪NC炭はUS$84~85レベル …………1南アRB港積みもUS$88~90レベルで安定マーケットを推移、4月価格交渉を視野に徐々に上昇か
◇原料炭/PCI用炭/非微粘炭に微弱な値崩れが続く、原料炭年末からUS$55レベル下げ …………1◇中国の2016年のエネルギー/鉄鋼/セメントなど主要品目の生産実績、セメント24億t …………2国家統計局、石炭33億6,400万t(9.4%減)、コークス4億4,911万t/石油コークス2,591万t
◇円/A$共に対米ドル為替レートは高めで推移、FOB契約価格のダウンを為替が補填 …………2◇世界の再生エネルギー需要は2015年7%が2035年約20%に達する …………5BP「2017Energy Outlook」中国が今後20年で急増し、EU/米国以上の伸びに
◇新日鉄住金が、IHIと新エネルギー財団「新エネ大賞」経済産業大臣賞を受賞 …………7石炭火力発電(釜石製鉄所)へのバイオマス混焼拡大への取り組みが評価~
◇Anglo Americanの2016年石炭生産量は9,481.4万t、うち豪炭3.40万t弱 …………7◇特集◇
「2016年度大手コールセンターの海外炭取り扱い実績」--本紙編集部 …………4-電力の発電所定倹などで約200万t落ち込むが、大手12社で2,955万tの実績--ダイレクトバース持たない一般産業界などが海外炭中継二次輸送でCCと密接な連携--東電「小名浜CC」が広野発電所向けに15年度300万tを超す320万t弱の高操業-
《環境・廃棄物・RPF(RDF)・バイオマス》◇特集◇
「農林水産省、平成28年バイオマス産業都市について、新たに16地域を選定」(15) …………11-大分県国東市、バイオガス化発電施設整備、木質ペレット製造施設整備--10年後目標:廃棄物系バイオマス/食品廃棄物61.2%、未利用バイオマス/竹50%-
◇花巻バイオマスエナジー、岩手県花巻市の花巻バイオマス発電所(6,250KW)が2/1に運転開始へ …………9発電出力6,250KW(タクマ)、チップ約8万tを花巻バイオチップより調達/花巻銀河パワーに売電計画
◇群馬県川場村、地産地消を謳う小型バイオマス発電システム「川場村発電所」が4月に運用スタート…………8スパナー社(45KW)採用、地元材を活用して売電から廃熱利用までエネルギーの地域循環目指す
◇兵庫県丹波市、薪ボイラー・ストーブ設置補助金事業で1/27現在15台成約とロケットスタート成功 …………8導入実績/薪ストーブ14台(バーモント6台、ダッチ4台、ワム3台他1台)、薪ボイラー1台(ATO)
◇ビジネスフェア中四国実行委員会、2/3から「第15回ビジネスフェア中四国2017」を広島市で開催…………10薪ストーブ販売ノーム/木質バイオマス生成装置東根製作所/ペレットストーブ販売ヤマノイ出展
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一般炭スポットマーケットはUS$85レベルを挟んでほぼ横ばいを推移、豪NC炭はUS$84~85レベル
南アRB港積みもUS$88~90レベルで安定マーケットを推移、4月価格交渉を視野に徐々に上昇か
一般炭(ADR6000Kcalベース)スポットマーケットはFOB:US$80ラインを上回るレベルで推移して
おり、むしろ微増だが上昇の気配も感じさせる。
海外情報などによると、現況の大勢価格レベルはFOB:US$83.00~84.00でるが、US$85.00のスポット
取引も散見されていると言う。
一般炭(ADR6000ベース)スポットマーケット推移
原料炭/PCI用炭/非微粘炭に微弱な値崩れが続く、トップ原料炭年末からUS$55レベル下げ
PCI用炭はUS$110~115、非微粘炭US$100~105に価格帯を一段下げて推移
海外情報などによる原料炭1月中旬以降のスポットマーケットは、トップ品位US$170~175レベル、
PCI用炭US$110~115、非微粘炭US$100~105へと各炭種とも弱含みの軟化を持続させている。
昨年末のスポット価格レベルからするとこの一か月でトップ品位US$55レベル、PCI用炭US$10レベル、
非微粘炭US$20レベルの値下げとなっており、今なお微弱値崩れが続いていることになる。
原料炭スポットマーケット推移
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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中国の2016年のエネルギー/鉄鋼/セメントなど主要品目の生産実績、セメント24億t
国家統計局、石炭33億6,400万t(9.4%減)、コークス4億4,911万t/石油コークス2,591万t
中国国家統計局はこのほど、2016年の主要エネルギーや鉄鋼/発電/セメントなど主要産業の国内
生産実績をまとめた。
<エネルギー>
クリーンエネルギーと位置付けられている天然ガス/LNGの生産は堅調で特に、LNGは前年比約30%ア
ップの695万tとなっている。原油は約7%減少の1億9969万tと低調。石炭も9.4%マイナスの33億6399
万tに留まった。年初から前年比マイナスからスタートし、後半の需給ギャップ調整による生産調整が
加速され、減産幅を大きくした。石炭コークスはほぼ横ばいの4億4911万t、石油コークスは3.7%アッ
プの2591万tになった。
<鋼材/電力/セメント>
鉄鋼では銑鉄0.7%アップの7億74万t、粗鋼1.2%アップの8憶tを突破した。セメントは2.5%増24
億tとなっている。
円/A$共に対米ドル為替レートは高めで推移、FOB契約価格のダウンを為替が補填
米ドル為替円レート114~115円、豪ドルは0.74~75の高めで推移
本紙集計によると、円/豪ドルの対米ドル為替レートは高値に張り付きつつある。
石炭価格/海上運賃は米ドル建てのために為替レートが即、自国通貨の手取りに繋がるために米ド
ルとの為替レート推移は、常に注目され、値決め交渉の材料の一つに位置づけされており、FOB価格の
低下は自国通貨の為替レートで補填されているようだ。
表-中国の2016年の主要エネルギーと鉄鋼/発電/セメント生産実績
区分 品目 単位 数量対前年比(%)
主要エネルギー石炭 10000t 336,399 -9.4コークス 10000t 44,911 0.6石油コークス 10000t 2,591 3.7原油 10000t 19,969 -6.9
天然ガス100万Million cu.
1,368 2.2
LNG 10000t 695 29.9発電 石炭発電 100万Kwh 43,958 2.6セメント セメント 10000t 240,295 2.5鉄鋼 銑鉄 10000t 70,074 0.7
粗鋼 10000t 80,837 1.2(ソース:中国国家統計局)
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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◇特集◇
「2016年度大手コールセンターの海外炭取り扱い実績」--本紙編集部
-電力の発電所定倹などで約200万t落ち込むが、大手12社で2955万tの実績-
-ダイレクトバース持たない一般産業界などが海外炭中継二次輸送でCCと密接な連携-
-東電「小名浜CC」が広野発電所向けに15年度300万tを超す320万t弱の高操業-
本紙は全国で展開する主要コールセンターの2016年度海外炭(含む石油コークス)取り扱い実績(見
込み)を集計した。
それによると、大手12社の実績見込みは2954.7万tで、前年度約3200万t比約200万t減となったが、電
力、一般産業界の海外炭安定導入の上で欠かせない役割を果たしている。
特に、大型外航石炭船のダイレクトバースが不可能なユーザーにとっては、海外炭中継二次輸送システ
ム~コールセンター・システムは不可欠な存在となっている。
16年度実績見込みがやや落ち込んでいる背景は、各CCにとって一概ではないが、二次輸送システムを
取っている電力会社の発電所定検などがあると見られる。
また、日本コークスのひびき海外炭基地のアンローダー設備の一部が台風に直撃され、設備破損に陥
ったが、その後の修復作業でかなりのキャッチアップが出来ている。
2016年度主要コールセンター海外炭取り扱い分布
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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世界の再生エネルギー需要は2015年7%が2035年約20%に達する
BP「2017Energy Outlook」中国が今後20年で急増し、EU/米国以上の伸びに
BPは「2017 Energy Outlook」をまとめ、発表した。
それによると、2035年までの燃料別消費見込みは再生エネルギーが2015年7%が20%近くに
まで急成長するとしている。うち40%は電力向け。 EUは世界をリードし2035年度でほぼ40%に達
する。中国が今後20年で肩を並べる成長を遂げる
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一方、このような再生エネルギーの伸びと反対に、石炭は2020年以降急激にシェア~を落とし
ていくとしている。
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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新日鉄住金が、IHIと新エネルギー財団「新エネ大賞」経済産業大臣賞を受賞
石炭火力発電(釜石製鉄所)へのバイオマス混焼拡大への取り組みが評価~
新日鐵住金は27日、IHIとともに、「国内微粉炭火力へのバイオマス混焼拡大への先進的な取り組み」
で、一般財団法人新エネルギー財団の平成28年度「新エネ大賞」経済産業大臣賞を受賞したと発表した。。
「新エネ大賞」は、新エネルギーの一層の導入促進と普及及び啓発を図るため、新エネルギーに係る
商品及び新エネルギーの導入、あるいは普及啓発活動の中から優れたものを表彰するもので、経済産業
大臣賞は新エネ大賞の最高賞。
新日鉄住金釜石製鐵所では2010年より石炭火力発電設備において間伐材を利用したバイオマス資源の
混焼を行っており、現在、国内最高レベルの混焼率(重量比10%以上)で操業を行っている。
今回受賞した取り組みは、釜石製鐵所の石炭火力発電設備(出力149MW)において、ボイラーメーカ
ーであるIHIが新日鉄住金と連携し、国内最大規模の高比率バイオマス混焼(熱量比25%、重量比33%)
を実証したこと、新日鉄住金が森林組合と連携して広範囲から大量のバイオマス資源の調達を行うとと
もに地元企業と共同でバイオマス調達のための法人を設立、地元雇用を創出しながら継続的に事業を実
施していること。
これらの取り組みが大幅なCO2排出削減効果や森林系バイオマスの導入拡大が期待できる先進的なも
のとして高く評価された。
Anglo Americanの2016年石炭生産量は9,481.4万t、うち豪炭3.40万t弱
Anglo Americanは2016年の生産実績をまとめ、発表した。それによると、豪州炭3038.7万t、南ア炭
5375.9万t、コロンビア炭1066.8万tの計9481.4万tに達した。
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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兵庫県丹波市、薪ボイラー・ストーブ設置補助金事業で1/27現在15台成約とロケットスタート成功
導入実績/薪ストーブ14台(バーモント6台、ダッチ4台、ワム3台他1台)、薪ボイラー1台(ATO)
兵庫県丹波市によると、丹波市内の森林資源を活用することによって、地球温暖化防止及び森林環
境の保全と持続可能なまちづくりの推進を目的に、薪ボイラー・薪ストーブを設置する市民に対し、
設置費用の一部を補助する。
丹波市では、「薪ストーブ等購入費補助事業」を立ち上げ、実施しているが、平成29年1月27
日現在、薪ストーブ14台(バーモントキャスティングス6台、ダッチウエスト4台、ワム3台他
1台)、薪ボイラー1台(エー・テー・オー)の合計15件の申請があったと言う。
市の市民環境課担当者の話では、この制度は、平成28年度から実施されていて、薪ストーブまた
は薪ボイラー導入者に対して購入費用の1/3以内上限20万円を補助する。
今年度、「薪ストーブ・薪ボイラー設置補助金事業」に、220万円を計上していたが、早い内から
問い合わせが殺到し、補正予算で100万円を増額した。詳細は、以下の通り。
・28年度導入実績薪ストーブ14台(バーモント6台、ダッチウエスト4台、ワム3台他1台)
薪ボイラー1台(エー・テー・オー)
また、薪燃料はほとんどが自分の山などから調達しており、購入する人はほとんどいないという。
市では、今年度より開始した薪ストーブ等設置補助金事業で、「丹波市薪ボイラー・薪ストーブ設置
補助金交付要綱」に基き、補助金交付に関する条件を取り決めている。詳細は、以下の通り。
条件・・①設置する薪ストーブ等は、未使用品であること。②薪ストーブ等の主たる材質が、鋳鉄、
鋼板またはこれらに属するものであり、耐久性を有していること。③設置後は、適正な維持管理を
行うこと。④関係法令等で定める設置基準を遵守していること⑤二重断熱構造の煙突を使用すること。
⑥燃料には、丹波市産の薪を使用すること。⑦薪ストーブ等本体・煙突の購入費用が30万円以上
であること。
すでに市では、27年11月に本庁舎玄関に薪ストーブ1台(デンマーク・ワム社/4620c)
の運転を開始しており、NPO法人丹波グリーンパートナーより薪燃料を調達している。薪使用量は、
以下の通り。
ワム4620c
さらに、2013年にグリーン青垣の温水プールには、チップボイラー1基(シュミット社・45
0kw)を導入し、バイオマスたんばより年間780tを調達しており、2015年には、薬草薬
樹公園の温浴施設にもチップボイラー1基(シュミット社・300kw)を稼働させている。間伐
材等を集荷する木の駅プロジェクトにも取り組んでいて、地元に根付いた木質バイオマスエネルギ
ーの促進を後押ししている。
市では、来年度も続く薪ストーブ等設置補助金事業の勢いをそのままに、早い段階で公共施設に薪
ストーブを導入することで認知度も上がり、丹波市内の森林資源を活用する取り組みにも拍車がか
かるのではと期待している。
群馬県川場村、地産地消を謳う小型バイオマス発電プロジェクト「川場村発電所」が4月に運用スタート
スパナー社(45KW)採用、地元材を活用して売電から廃熱利用までエネルギーの地域循環目指す
群馬県川場村によると、いよいよ木質バイオマス発電所の商業運転を始める考えで、2月過ぎから
試運転を始め、4月には本格稼働を予定していると話す。本紙一部既報のように、第3セクターの
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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ウッドビレッジ川場が事業を展開するもので、発電出力は45キロワット(ドイツ・スパナー社)、
年間発電量は356,400キロワット(一般家庭約80世帯分の年間電力使用量に相当)に達する。
また、燃料は、村が推進するグリーンバリュープログラムの一環として建設された、木材コンビナ
ートの製材施設で製造される年間240トンを使用する計画だ。さらに、発電時に排出される廃熱
を有効利用して、農産物の温室栽培を行い、特に野菜が不足する冬の時期に田園プラザや学校給食、
村内宿泊施設等に供給可能にするための栽培システムの構築を目指している。発電所概要は、以下
の通り。
花巻バイオマスエナジー、岩手県花巻市の花巻バイオマス発電所(6,250KW)が2月1日に運転開始へ
発電出力6,250KW(タクマ)、チップ約8万tを花巻バイオチップより調達/花巻銀河パワーに売電計画
岩手県内では、再生エネルギーの活用が徐々に広がっており、2月に花巻市で木質バイオマスによ
る発電所が本格的に稼働する。
花巻市でバイオマス発電事業を手掛ける花巻バイオマスエナジーの担当者によると、2月1日の本
格稼働を前に、現在、市内の発電所で試運転の最終確認に追われていると話す。
この施設の発電量は6,250キロワット時、一般家庭約14,000世帯の年間電力消費量に相
当で、発電した電力は、地元の公共機関などで使うなど、電力の地産地消も目指している。
また、燃料となるのは、県産のスギなどの間伐材と松食い虫の被害にあった木で作られた木質チッ
プを燃やして発電するもので、同社では、市や地元の林業関係者にも出資してもらうなど地元の協
力を得て、チップ製造会社である花巻バイオチップを設立し、チップの供給態勢を整備しており、
年間約8万tの製造量を見込んでいる。県内の木質バイオマス施設は5カ所目になる。詳細は、以
下の通り。
◇岩手県内の木質バイオマス発電所◇
花巻バイオマス発電プロジェクト概要は、以下の通り。
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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ビジネスフェア中四国実行委員会、2/3から「第15回ビジネスフェア中四国2017」を広島市で開催
薪ストーブ販売ノーム/木質バイオマス生成装置東根製作所/ペレットストーブ販売ヤマノイ出展
ビジネスフェア中四国実行委員会は、「第15回ビジネスフェア中四国2017―中四国発・こだ
わり良品発掘メッセ―」を2月3~4日、広島市で開幕する。このフェアは、中四国地方の企業・
団体が熱意とこだわりをもって開発した商品を一堂に集めた中四国最大級の見本市で、2日間開催
され、中四国7県から144の企業・団体が出展予定。省資源を目指したエコ商品を開発・販売す
る取り組みをする薪ストーブ販売の有限会社ノーム、木質バイオマス燃料ガス生成装置開発の有限
会社東根製作所、ペレットオーブン・ペレットストーブ販売のヤマノイ株式会社などが出展する。
昨年度は来場者数3,400名、出展者数155社・団体であった。同実行委員会は、広島、松山、
浜田、高知商工会議所の4商工会議所と広島、松山、浜田、高知市の4市で構成されている。詳細は、
以下の通り。
・主催:ビジネスフェア中四国実行委員会
・日時:2017年2月3日(金) 〜 2月4日(土)
・時間:3日(金)10:00~17:00 商談会・展示販売会[バイヤー等事業者対象]
4日(土)10時00分~16時00分 商談会・展示販売会[一般公開]
・料金:無料
・開催場所:会場広島市中小企業会館
また、出展者概要は、以下の通り。
◇有限会社ノーム
・広島県広島市で岡本社製薪ストーブ「アグニ」の販売を手掛ける。薪を効率良
く長時間燃焼させるのが特長の国産ハイブリッド薪ストーブ「アグニ・CC」
や国産ハイブリッド薪ストーブ「アグニ・CC」の小型モデルの「アグニ・ヒ
ュッテ」などを展示。
◇有限会社東根製作所
・広島県尾道市化石燃料を使わない環境にやさしい製品を開発①展示用パネル(木
質バイオマス燃料ガス生成装置4枚)②プラモデル(木質バイオマス燃料ガス
生成装置1:20モデル)③木質チップ・ペレット・竹チップ・木くず・竹く
ずをチップにしたもの④カタログ⑤テレビDVD(木質バイオマス燃料ガス生
成装置の動画)
◇ヤマノイ株式会社
・広島県広島市の炎のある安らぎの空間を提案する同社は、ペレットオーブン&
ペレットストーブの展示する。
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◇特集◇
「農林水産省、平成28年バイオマス産業都市について、新たに16地域を選定」(15)
-大分県国東市、バイオガス化発電施設整備、木質ペレット製造施設整備-
-10年後目標:廃棄物系バイオマス/食品廃棄物61.2%、未利用バイオマス/竹50%-
農林水産省が、関係7府省(内閣府、総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、
環境省)と連携して共同で推進している「バイオマス産業都市」について、新たに16地域を選定
した。今回紹介する大分県国東市は、市内の豊かな地域資源を活用した自立分散型エネルギーシス
テムの構築により、安心・安全なまちづくり、持続可能な地域経済・社会の実現を目指すことにより、
世界農業遺産の里にふさわしい資源循環型都市を実現する取り組み。詳細は、以下の通り。
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可
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トーク & TALKお金の面倒を見てくれるのだから、当然でもあるが、全国自治体によるペレット・薪ストーブ補助金導入
事業が相変わらず盛況だな?環境担当記者K:「ハイ、今回お邪魔した群馬県川場村では、平成28年12月末日現在、薪ストーブ1台(ヨツール)の成約があったそうです」:「この川場村では、補助金制度を22年度より実施していて、今年度木質系エネルギー導入促進事業費補助金に50万円(薪ストーブ5台分)を投入する力の入れようで、木質バイオマスエネルギーの普及促進を目指しているのです」:「27年度導入実績を見てみると、薪ストーブ3台(ドブレ1台、ヨツール1台、軽井沢暖炉1台)、26年度は薪ストーブ2台(バーモントキャスティングス1台、モキ製作所1台)、25年度では薪ストーブ2台(ヨツール1台、モルソー1台)と、25年度から4年間で薪ストーブ8台の成約に至っています」
何処にもある話だ、どうして川場村のプロジェクトが面白いんだ?記者K:「それはですね、今回、木質バイオマス発電所が運転を開始すると聞きつけ、まさにホットなニュース。地域で発生する間伐材や製材端材を有効に活用する地産地消の取り組みがいよいよ始まるのですよ」:「実は、承知の通り面積の88%を森林が占め、もともとは農業と林業が盛んな土地柄だったのですが、林業従事者は減り、人手不足も重なって、森は荒れ果てていったのです。そこで、このままではいけないと村を中心に、東京農業大学と清水建設をパートナーに加えた産学官の連携によって、衰退する林業を再生するため、2012年に<グリーンバリュープログラム>という、地域の森林資源を活用したエネルギーの地産地消を目指すプロジェクトを立ち上げた」:「村はもちろん清水建設など5者が出資する第三セクターのウッドビレジ川場が主導する一つ目の取り組みで、発電出力45キロワットの小型バイオマスシステムは、ドイツのスパナー社製を採用し、年間発電量は356,400キロワット時(一般家庭約80世帯分に相当)にのぼる」:「しかも、2017年4月の本格稼働を前に、1月にはすでに固定価格買取制度(FIT)の認定も下りていると言うのも小規模ながら立派なもので、年間を通じて稼働することで安定した電力を供給できるのも売りなのです」:「例えば、売電先のみんな電力では、利用者が応援したい発電所を選べる顔の見える発電所と呼ぶサービスを提供しているのも特長。加えて、発電所から利用者へお礼を届けるのも珍しく、発電所の見学ツアーに参加できる特典などを用意している」:「その他にも事業計画では、発電時に木質ボイラーから排出される熱を有効利用して、農産物の温室栽培を行い、特に野菜が不足する冬の時期に田園プラザや学校給食、村内宿泊施設等に供給可能にするための栽培システムの構築も視野に入れているのです」
FIT発電から電気の売り先、廃熱利用まで揃っている一気通貫プロジェクトと言うわけか、燃料調達もぬかりはない?記者K:「ハイ、編集長、こちらも万全ですとも。村内の約9600平方メートルの敷地に完成した製材拠点施設木材コンビナートにチップ製造機(緑産ウッドハッカーMEGA360DL)を導入しています。何を隠そう、これこそが村が進める二つ目のプロジェクトで、発電事業同様にウッドビレジ川場が事業を展開すると同時に、製材所棟、木材チップ製造はもちろん、40~50立方メートルの原木貯蔵施設も整備しているのですよ」:「しかも原木は、地元の利根沼田森林組合から年間6000立方メートル分の間伐材を調達し、木材チップなどを生産するもので、年間1300立方メートルを見込み、チップに換算すると年間製造予定量も450tを想定しているのですから、まだまだ十分余力があるのですよ」:「それもそのはず、村役場関係者によると、『当初の構想では発電出力約350キロワットを想定していたのですが、東電の系統連係制限により変更を余儀なくされ、45キロワットに落ち着いた』という話ですから・・。すでに隣接するチップ製造工場も4月に運転を開始していて1ヶ月あたり150tのチップ燃料を16年6月に運転を開始している新潟県新潟市のバイオパワーステーション新潟向けに供給しているということでした」:「今後、全国的に見ても小規模バイオマス発電設備を導入して、チップの生産から売電、廃熱までも活用する取り組み、言い換えれば〈川場スタイル〉が増えることでしょう、まさに、これこそ林業復活に繋がる一手になるかもしれない。この川場村での取り組みが成功すれば、典型的な農山村の至る所で”春”が到来すること間違いありませんよ、編集長!」
2017年1月30日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6156号第三種郵便物認可