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Vaikeavammaisille aikuisille soveltuvia toimintavälineitä Kehitysvammaisten Tukiliitto ry Oikealla välineellä osallistuminen onnistuu

Citrix - VMware vSphere 5.1 ESXi XenDesktop 7 …...citrix.com VMware vSphere 5.1(ESXi)を使用して XenDesktop 7を5,000 ユーザーに拡張する Citrix Solutions Lab検証済み

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VMware vSphere 5.1(ESXi)を使用してXenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張するCitrix Solutions Lab検証済みソリューション設計ガイド

XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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2XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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目次

目次Citrix XenDesktop 7 6

エグゼクティブサマリー 7プロジェクトの概要 7

プロジェクトの目標 7

結論 8

文中で使用した略語 9

使用したハードウェアとソフトウェア 10ソフトウェア 10

ハードウェア 10

ソリューションアーキテクチャ 11ユーザーおよびサイト 11

本社(4,020人のユーザー) 11

大規模支社(600人のユーザー) 11

小規模支社(120人のユーザー) 11

リモートアクセス(840人のユーザー) 11

ユーザーの内訳 12

デスクトップの内訳 12

ストレージインフラストラクチャ 12

ストレージアーキテクチャの設計 13

ストレージの展開 13

ネットワークインフラストラクチャ 14

ネットワークの設計 14

データセンターおよびリモートオフィスのLANネットワー クアーキテクチャの概要 15

WANネットワークアーキテクチャの概要 15

共通インフラストラクチャ 16

Active Directory 16

クライアントインフラストラクチャ 17

VDIインフラストラクチャのモジュール設計 17

インフラストラクチャの展開方法 17

モジュールブロックの概要 17

モジュールブロックのサイズ決定 18

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このドキュメントの特定のセクションを参照するには、セクション名をクリックしてください。目次に戻るには、各ページにある矢印アイコンをクリックしてください。

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3XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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モジュールブロックのインフラストラクチャ 19

仮想デスクトップインフラストラクチャの仮想化 19

VDIインフラストラクチャハイパーバイザーホスト用とデス クトップハイパーバイザーホスト用のvCenter 20

vCenter SQL 20

VDIインフラストラクチャハイパーバイザー 21

VDIインフラストラクチャVM 21

Citrix XenDesktopサイトの構造 21

CitrixインフラストラクチャSQL 23

Webポータル:StoreFront 24

プロファイル管理 24

デスクトップの仮想化 25

VDIデスクトップ 25

VDIデスクトップ用PVS 26

ホスト共有デスクトップ 26

ホスト共有デスクトップ用PVS 26

注 27

デスクトップ用VAMT 27

テスト方法 27テストの概要 27

成功基準 28

テストツール 28

テストのオーケストレーションとワークロードの生成 28

パフォーマンスデータの収集 28

セッション内ワークロードのシミュレーション 28

結論 29

注意事項と得られた経験 30

付録A:システムインベントリ 33物理システム 33

ネットワークアプライアンス 34

データセンター 34

大規模支社 34

小規模支社 34

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4XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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仮想化システム 35

XenDesktopインフラストラクチャ 35

仮想デスクトップ 36

そのほかのインフラストラクチャ 37

付録B:パフォーマンスの結果 38ストレージのパフォーマンス 38

ESXiサーバーのCPUのパフォーマンス 39

XenDesktopインフラストラクチャVMのパフォーマンス 41

ブートストーム 41

メモリ 42

ネットワーク 43

定常時テスト 43

ログオンフェーズ 43

定常時テスト 45

メモリ 47

ネットワーク 47

まとめ 48

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5XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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肥大化するITコストやセキュリティ上の脅威に対応しながら、場所や時間や使用デバイスにとらわれないデスクトップ環境やBYODを望むユーザーに応えるために、多くの企業でデスクトップの仮想化が進んでいます。しかし、デスクトップ仮想化ソリューションで、ローカルおよびリモートの何千ものユーザーをサポートできるのでしょうか。また、仮想デスクトップソリュー ションの拡張性とはどの程度のものなのでしょうか。

このドキュメントでは、マルチブランチ環境で5,000人の仮想デスクトップユーザーを展開してサポートするためにCitrix Solutions Labで作成した環境について説明します。

Citrix Solutions Labは、大規模なCitrix仮想化ソリューションの展開をエンドポイントデバイスからデータセンター、およびマルチブランチ環境のリモートサイトまでを含めて設計、構築、およびテストするために作られました。

このドキュメントでは、以下の内容について説明します。

• 設計:5,000ユーザーのマルチブランチソリューションを構築するために使用したCitrix製品およびCitrixパートナーのハードウェアアーキテクチャと構成

• 結論:テスト結果から得られた結論と経験

このドキュメントでは、仮想化テクノロジーの設計と概念について説明します。また、多くのユーザーをサポートするために、実際のデスクトップ仮想化環境を構成およびテストするための全般的な手順についても触れています。ただし、ステップバイステップの詳しい構成手順ではなく、テストで使用したアーキテクチャについて説明します。

このドキュメントは、仮想化環境の管理経験のあるIT担当者に対し、大規模仮想デスクトップ環境を設計する際のガイダンスを提供するものです。さらに、仮想デスクトップやアプリケーションをユーザーに配信するために必要な事項について、ITおよびほかの管理職の理解を支援するためにこのドキュメントを使用することもできます。

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6XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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Citrix XenDesktop 7XenDesktopは、Windowsのアプリケーションとデスクトップをクラウド対応プラット フォームから安全なモバイルサービスとして配信して、管理の簡素化、コストの削減、およびセキュリティの強化を実現します。

XenDesktop 7は、社員があらゆるデバイス上で作業できるようにするための簡単な方法を提供します。最高のモバイルエクスペリエンスが提供され、会社のデスクに縛られずに最適な場所で作業できます。使用するデバイスを自由に選択し、あらゆる ネットワーク接続を使用して、いつでもどこでもアプリケーションとデスクトップの両方にアクセスできます。

ビジネスニーズの変化にすばやく対応して、仮想アプリケーションと仮想デスクトップの両方を1つのプラットフォームから配信できるようになれば、ビジネスにとってITは単なるコストではなく貴重な資産になります。XenDesktop 7により、以下の機能が提供されます。

• ミッションクリティカルなビジネスアプリケーションとデータにモバイルデバイスから安全にアクセスできます。

• シンプルなエンタープライズアプリケーションストアフロントから必要なアプリケーションにいつでもセルフサービスアクセスが可能です。

• 完全な機能を備えたコーポレートデスクトップをわずか数分で新しいユーザーに提供できるため、新しい従業員の追加、新しいオフィスの開設、およびオフショア業務の開始が迅速化されます。

• 在宅勤務やエコロジー対策のサポートが容易になり、施設費や交通費を削減できます。

• アプリケーション、デスクトップ、およびデータを集中管理することで、機密性の高いリソースの保護や法令順守の実行が容易になります。

• さまざまなデバイスでどこからでも作業できるようになるため、柔軟性と公私のバランスが実現され、世界中から優秀な人材を集めることができるようになります。

• 統合されたネットワーク/ブランチ最適化ソリューションにより、高可用性の確保とパフォーマンスの強化がシームレスに実現されます。

• 仮想アプリケーションと仮想デスクトップを集中管理して、安価なシンクライアントを含むあらゆるデバイスに配信することにより、年次のPCの更新サイクルに伴うコストの増大を抑えることができます。

XenDesktop 7は、IT部門による従業員のモバイル化とコストの削減、ビジネスアジリティの強化、およびあらゆる種類のユーザーに対応する仮想アプリケーションと仮想デスクトップの提供を実現する、業務形態の転換の中核となる製品です。

仮想化、ネットワーク、およびクラウドコンピューティングのテクノロジーを組み合わせたCitrixのソリューションにより、ユーザーの仮想ワークスタイルとITの仮想データセンターを実現するフルラインナップの製品が提供され、IT部門が中心になってこの転換を実行できます。

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主な利点• あらゆるデバイスで使用できるようにWindowsのアプリケーションとデスクトップをモバイル化する

• デスクトップの管理コストを削減する

• ビジネスクリティカルなデータにリモートから安全にアクセスできる

• 統合アーキテクチャにより展開が容易である

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7XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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エグゼクティブサマリー このドキュメントでは、XenDesktop 7で利用できる新しいCitrixデスクトップ仮想化アーキテクチャの設計、展開、および検証について詳しく説明します。

プロジェクトの概要

XenDesktop 7では、CitrixのXenAppテクノロジーとVDIテクノロジーが統合アーキテクチャとして一体化されているため、デスクトップ仮想化の設計と展開を効率的に操作および管理できます。

このプロジェクトでは、5,000人のユーザーが地理的に異なる複数の場所からサービスにアクセスできることを示すために、XenDesktop環境を設計、構築、テストしました。使用したのは、HP BL460c Gen8ブレードサーバー、EMC VNX7500ストレージアレイ、およびVMware vSphere 5.1とCitrix XenDesktop 7、NetScaler、Branch Repeaterの各テクノロジーです。

プロジェクトの目標

このデスクトップ仮想化のテスト環境は、以下の目標を念頭に置いて構築されました。

• ローカル、リモートオフィス、リモートアクセスの3種類のユーザーにデスクトップとアプリケーションを配信するXenDesktop 7の機能を活用して5,000ユーザーの環境でXenDesktop 7を検証する。

• ホスト共有デスクトップ64%、ランダムに配信されるVDIデスクトップ18%、静的に配信されるVDIデスクトップ(ユーザーによるカスタマイズをサポートするためにPersonal vDiskを使用)18%の比率を維持したまま、直線的なスケーラビリティと拡張を実現するモジュール設計を作成する。

• 可用性が高く、可能な場合にはビジネスの継続性を維持したまま障害から回復できる環境を設計する。

• XenDesktop 7で、地理的に異なる場所にいるさまざまな種類のユーザー(支社のユーザー、リモートアクセスのユーザーなど)を単一画面でサポートして、展開から日常的な操作までをデータセンターから集中管理できることを検証する。

• テスト環境が以下のガイドラインに従っていて、環境内のコンポーネントが能力の限界に達していないことを検証する。

– 負荷がかかっているときのサーバーの平均CPU使用率が85%を超えない。

– ストレージがEMC社のガイドラインに従って動作している(要求あたりの応答時間が10ミリ秒未満)。

– 5,000人のユーザーが接続し、テストランを完了して、正しくログオフできる。

このソリューションの検証では、すべてのユーザーの負荷生成ツールとしてLogin VSI 3.7 を使用しました。

Login VSIについて詳しくは、Login VSI社のWebサイトを参照してください。

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8XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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結論

• このテストにより、XenDesktop 7が、マルチブランチソリューション環境に展開された5,000人以上の同時接続ユーザーをサポートする回復力のあるソリューションをVMware vSphere 5.1上で提供できることが検証されました。

• StoreFront 2.0は、N+1モデルを使用して正常に拡張できます。

• Provisioning Services(PVS)7.0では、XenDesktop 7で提供される複数のFlexCastモデルを正しくサポートできました。

• 環境内のすべてのインフラストラクチャサーバーを正常に仮想化できました。

• XenDesktop 7の新しい集約されたインターフェイスにより、さまざまなFlexCastモデルの展開と管理が大幅に簡素化されています。

• モジュール設計の活用により、管理と拡張が容易になります。

このホワイトペーパーでは、異なるFlexCastモデルが混在する展開の設計に関する考慮事項およびガイドラインを示します。次の図は、テストした環境の概要を示しています。

Branch Repeater SDX

Remote Site 1 – BR 8800

REMOTE SITES DATACENTER

HEADQUARTERS SITE

WAN

600 VDI + PvD Users

3020 HSD Users

1000 VDI Users

Branch Repeater 8800

NetScaler AGEE

XenDesktopDelivery Controllers

Remote Site 2 – BR VPX

120 HSD Users

StoreFront Cluster

Branch Repeater BPXOn Citrix XenServer

Remote Site 3 – AGEE

440 HSD Users 400 VDI + PvD Users

Module 1

Module 2

128 HSD VMs - 1790 Users

500VDI VMs

500VDI + PvD VMs

128 HSD VMs - 1790 Users

500VDI VMs

500VDI + PvD VMs

図 1:5,000人以上のユーザーを含むXenDesktop 7マルチサイトエンタープライズ環境の概要

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9XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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文中で使用した略語このドキュメントでは、以下の略語を使用します。

AG Access Gateway

AGEE Access Gateway Enterprise Edition

BR Branch Repeater

CIFS Common Internet File System

DHCP Dynamic Host Configuration Protocol(動的ホスト構成プロトコル)DNS Domain Name System(ドメインネームシステム)HA High Availability(高可用性)HDX High Definition eXperience(高品位なユーザーエクスペリエンス)HSD Hosted Shared Desktop(ホスト共有デスクトップ)IOPS Input/Output Operations Per Second

iSCSI Internet Small Computer System Interface

ISL Inter-Switch Link(スイッチ間リンク)NFS Network File System(ネットワークファイルシステム)NS NetScaler

NTP Network Time Protocol(ネットワークタイムプロトコル)PvD Personal vDisk

PVS Provisioning Services

RAID Redundant Array of Independent Disks

TCO Total Cost of Ownership(総導入管理費用)VDA Virtual Delivery Agent

VDI Virtual Desktop Infrastructure(仮想デスクトップインフラストラクチャ)

vDisk Virtual Disk(仮想ディスク、Provisioning Servicesのストリーム配信仮想マシンイメージ)

VLAN Virtual Local Area Network(仮想ローカルエリアネットワーク)VM Virtual Machine(仮想マシン)VPX Virtual Appliance(仮想アプライアンス)WAN Wide Area Network(ワイドエリアネットワーク)WSFC Windows Server Failover Cluster(Windows Serverフェールオー

バークラスター)

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10XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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使用したハードウェアとソフトウェア今回のテスト環境では、以下のソフトウェアおよびハードウェアを使用しました。

ソフトウェア

コンポーネント バージョン仮想デスクトップブローカー Citrix XenDesktop 7

VDIデスクトッププロビジョニング Citrix Provisioning Services 7.0

エンドポイントクライアント Citrix Receiver for Windows 4.0

ユーザープロファイル管理 Citrix User Profile Manager 5.0

VDIパーソナル化 Citrix Personal vDisk 7.0

Webポータル Citrix StoreFront 2.0

ライセンス管理 Citrixライセンスサーバー11.11

ワークロードジェネレーター Login VSI 3.7

Office Microsoft Office 2010 SP1

仮想デスクトップOS(VDIデスクトップ) Microsoft Windows 7 x64 SP1

仮想デスクトップOS(ホスト共有デスクトップ)

Microsoft Windows Server 2012

データベースサーバー Microsoft SQL Server 2012

VDIハイパーバイザー管理 vCenter Server 5.1

VDIハイパーバイザー VMware vSphere 5.1 Enterprise Plus

ハードウェア

コンポーネント バージョンブレードサーバー

• インフラストラクチャ

• 仮想デスクトップハイパーバイザー

HP ProLiant BL460c Gen8

HP ProLiant BL460c Gen8

ネットワークアプライアンス

• WANの最適化

• リモートアクセス

Citrix Branch Repeater 8800、SDX、およびVPX Citrix

NetScaler/Access Gateway Enterprise Edition

ネットワークデバイス

• バックボーンスイッチ

• マルチレイヤースイッチ

Cisco Nexus 7010K 8x32/10G

HP H3C 5820、580

ストレージシステム EMC® VNX® 7500

詳しくは、「付録」を参照してください。

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11XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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ソリューションアーキテクチャ次の図は、Citrix XenDesktopテスト環境のアーキテクチャを示しています。ここでは、テスト環境に展開した各コンポーネントについて詳しく説明します。

Large Branch Office

Headquarters Datacenter

4020 Headquarters Users

600 Branch UsersActive Directory

Branch Repeater 8800

Small Branch Office

120 Branch Users Active Directory

Branch Repeater VPXon Citrix XenServer

Remote Access Office

840 Remote Access Users

HP H3C 58xx

NetScaler AGEE

Branch Repeater SDX Active Directory

ESXi ProvisioningServer 7.0

Desktop OS VDAs(Random VDI Desktops)

Desktop OS VDAs(Static VDI Desktops

with PvD)

Server OS VDAs(Hosted Shared Desktops)

XenDesktop 7

ESXi

図 2:5,000人以上のユーザーをサポートするXenDesktop 7マルチサイトエンタープライズ環境

ユーザーおよびサイト

本社(4,020人のユーザー)

本社のサイトには、システムおよびデスクトップイメージを集中管理できる仮想デスクトップサービスが必要でした。本社のユーザーは主にタスクワーカーで、3,020個のホスト共有デスクトップ(Hosted Shared Desktop)と1,000個のランダムVDIデスクトップ(Random VDI Desktop)が割り当てられています。

大規模支社(600人のユーザー)

大規模支社のユーザーには、データセンター内の仮想デスクトップへのセキュアな高速リモートアクセスが必要でした。これらのユーザーは主にエンジニアリングス タッフで、静的VDIデスクトップ(PvD使用)(Static VDI Desktop with PvD)が割り当てられています。

小規模支社(120人のユーザー)

小規模支社のユーザーにも、データセンター内の仮想デスクトップに対するセキュアな高速リモートアクセスが必要でした。これらのユーザーは主に営業スタッフと管理スタッフで、ホスト共有デスクトップが割り当てられています。

リモートアクセス(840人のユーザー)

リモートユーザーにセキュアなリモートアクセスを提供するためにAccess Gatewayを採用しました。これらのユーザーにはさまざまなスタッフが含まれており、400個のホスト共有デスクトップと、440個の静的VDIデスクトップ(PvD使用)が割り当てられています。

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12XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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ユーザーの内訳

サイト ユーザーの数 ユーザーの割合本社 4,020 72%

リモート 1,560 28%

デスクトップの内訳

種類 デスクトップの数 デスクトップの割合ホスト共有デスクトップ 3,580 64%

ランダムVDIデスクトップ 1,000 18%

静的VDIデスクトップ(PvD使用)

1,000 18%

デスクトップの種類の割合は、お客様からの情報に基づいて決定されました。大半のお客様は、多くのホスト共有デスクトップをユーザーに展開しています。これは、ユーザーのニーズが比較的単純であるためです。より複雑な作業を行うタスクワーカーには、ホスト共有デスクトップの代わりにランダムVDIデスクトップを割り当てています。また、デスクトップのカスタマイズが必要な高いレベルのタスクワーカーには、個人用設定が保持されるように静的VDIデスクトップ(PvD使用)を割り当てます。特定のデスクトップを割り当てる代わりに静的VDIデスクトップ(PvD使用)を使用することで、TCOを抑えながらデスクトップのカスタマイズのニーズに対応できます。

ストレージインフラストラクチャ

EMC VNXファミリーは、業界最先端の技術と、ファイルストレージ、ブロックストレージ、およびオブジェクトストレージのエンタープライズ機能を提供する、スケーラブルで使いやすいソリューションです。この次世代のストレージプラットフォームでは、今日の企業の厳しい要求に応えるために、強力かつ柔軟なハードウェアと、効率化、管理、および保護のための先進のソフトウェアが組み合わされています。

これらのハードウェアおよびソフトウェアのすべてを、導入用の手ごろなソリューションから、最も要求の厳しいアプリケーションにも対応できるペタバイトクラスの高性能な構成まで、幅広いシステムで利用できます。VNXファミリーには、小規模な環境を総合的に管理するIT担当者向けのVNXeシリーズと、中~大規模環境のパフォーマンスとスケーラビリティの高度な要件を満たすために設計されたVNXシリーズがあります。

EMC VNX 7500ユニファイドストレージプラットフォームは、VNXシリーズの最上位機種です。IntelクアッドコアXeon 5600シリーズプロセッサを搭載しており、ファイブナイン(99.999%)の可用性を実現します。エンタープライズ環境に最高のパフォーマンスとスケーラビリティを提供するために設計されており、マルチプロトコルのファイルシステムやブロックシステムの大幅な拡張、共有、およびコスト効率の高い管理を実現します。ファイルプロトコルで最大1,000台のドライブと8台のX-Blade(Data Mover)をサポートします。

このテスト環境では、ストレージとして単一のEMC VNX 7500アプライアンスを使用しました。ソリューションの検証では、仮想デスクトップ、SQLデータベース、およびインフラストラクチャ仮想マシン(Delivery Controller、vCenter Server、そのほかのサポートサービスなど)のデータストレージとしてNFSを使用しました。また、プロファイル管理とPVS vDisk用にCIFSを構成しました。

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13XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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ストレージアーキテクチャの設計

大規模なPVS展開では、高度なスケーラビリティと、容易な管理とアジリティを実現するために、PVS書き込みキャッシュの保存先として[デバイスハードドライブにキャッシュする]を選択するのが一般的です。

仮想化環境の場合、このキャッシュ領域は仮想マシンに接続された仮想ハードディスク上にあります。仮想デスクトップの読み取りIOPSの大半はPVSサーバーによって処理されますが、書き込みはすべてこの書き込みキャッシュ領域にリダイレクトされるため、大量のIOが発生します。

書き込みキャッシュ領域は本質的に書き込みの負荷が高いため、PVS書き込みキャッシュの保存先にVNX上のRAID 10ストレージプールを指定することをお勧めします。これにより、RAID 5などのRAIDで発生するRAIDペナルティを最小限に抑えることができます。EMC VNXアレイでは、8の倍数の数のドライブを含むRAID 10プールがサポートされているため、展開するデスクトップの数を増やしていく際の基本単位としてこの数を使用することをお勧めします。

このテスト環境では、ホスト共有デスクトップとVDIデスクトップのPVS書き込みキャッシュの保存先として、それぞれ64台と24台のSAS 15Kドライブで構成されたストレージプールを使用しました。

ストレージの展開

1台のEMC VNX 7500に含まれる4つのData Mover(ストレージファイラーヘッド)のうち、2つを仮想デスクトップのサポート用に、1つをインフラストラクチャ用に割り当てて、残りの1つをフェールオーバー用に構成しました。

次の表は、各ストレージプールに関連付けられているドライブの数、プールへのアクセスに使用されるプロトコル、RAID構成、およびプールへのアクセスにEMC VNX 7500 FAST™ Cache機能が使用されるかどうかを示しています。EMC FAST Cacheは、使用頻度の高いデータにすばやくアクセスできるようにするストレージパフォーマンスの最適化機能です。

詳しくは、EMC社のWebサイトを参照してください。

ドライブの数

ドライブの種類

プロト コル RAID

FAST Cache

インフラストラクチャVM

10 SAS NFS 5 ×

SQLデータベース/クォーラム

5 SAS NFS 5 ×

HSD/VDIデスクトップのvDisk

5 SAS CIFS 5 ○

HSDの書き込みキャッシュ

64 SAS NFS 10 ○

ランダムVDIデスクトップの書き込みキャッシュ

24 SAS NFS 10 ○

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14XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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ドライブの数

ドライブの種類

プロト コル RAID

FAST Cache

静的VDIデスクトップの書き込みキャッシュ

24 SAS NFS 10 ○

PvD 20 SAS NFS 5 ○ユーザープロファイル 15 SAS CIFS 5 ×VNXシステムドライブ 4 SAS - 5 -

FAST Cacheドライブ 10 SSD - 1 -

ホットスペア 6 SAS - - -

ホットスペア 1 SSD - - -

使用したSAS 171

FAST CacheのSSDドライブのサイズは200GBです。EMCのベストプラクティスに従って、vSphereの各NFSデータストアで使用される最大VM数を250個としました。

ネットワークインフラストラクチャ

この環境での次の考慮事項は、ネットワークのアーキテクチャと設計でした。このテスト環境のネットワークアーキテクチャには、IPアドレス要件、VLAN構成、必要なIPサービス、およびサーバーネットワーク構成の作成などが含まれていました。IPの割り当て、IPブロックの割り当て、およびWANルーティングに関する考慮事項は、設計でそのモジュール性を維持できることを保証する面できわめて重要でした。

Large Branch Office

Headquarters Datacenter

4020 Headquarters Users

600 Branch Users

Branch Repeater 8800

Small Branch Office

120 Branch Users

Branch Repeater VPXon Citrix XenServer

Remote Access Office

840 Remote Access Users

HP H3C 58xx

NetScaler AGEE

Branch Repeater SDX

図 3:5,000人以上のユーザーをサポートするXenDesktop 7マルチサイトエンタープライズ環境のネットワーク

ネットワークの設計

ネットワーク環境の計画では、プロジェクトの開始時点で必要になるノードの数と、プロジェクト期間全体にわたって追加が必要になるノードの数を決定することが重要でした。それらを決定した後で、IPアドレスブロックの計画に着手します。

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15XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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ネットワークVLANの設計にはモジュール式アプローチが効果的です。VDI IPを考慮したり、帯域幅トラフィックに関する懸案を軽減したりするには、トラフィックを分離すると効率的です。可能であれば、トラフィックの種類に応じて個別のVLANを作成しま す。たとえば、ストレージトラフィック(つまり、iSCSI、NFS、またはCIFS)用のストレー ジVLAN、特定の外部着信トラフィック用のDMZ、サーバー管理用のVLAN(これには、 Lights-Out機能とログ収集メカニズムが含まれる場合があります)、仮想デスクトップのゲスト用のVLANなどを個別に作成します。この種の設計アプローチでは、レイヤー2ブロードキャストが最小限に抑えられ、ネットワークデバイスのCPUおよびメモリリソースを過度に消費することもありません。

設計上の考慮事項

設計上の考慮事項として、デスクトップの拡張単位がネットワークの設計に影響を与えることに注意する必要があります。/24ネットワークではVDIデスクトップを200個単位で拡張でき、/23ネットワークでは500個単位で拡張できます。ネットワーク設計の計画時に環境の拡張とそれに応じた余裕を考慮する場合、必要に応じて/24、/23、または/22(1,204個)単位でブロックを追加できます。

データセンターおよびリモートオフィスのLANネットワークアーキテクチャの概要

データセンターのマルチレイヤースイッチングおよびルーティングサービスとして、 8枚のカードと32個の10GbEポートを搭載したCisco Systems Nexus 7010K Core Switchを使用しました。このスイッチは、環境全体に対するすべてのルーティング、スイッチング、およびセキュリティサービスも提供しています。H3C/HP 5820 10GbEスイッチは、追加の10GbEサービスポートを提供しました。また、10GbEのアップリンクを備えたH3C/HP 5801 1GbEスイッチも1GbEポートを提供しました。

支社サイトでは、ワークグループスイッチングとルーティングが必要でした。必要とされる1GbEのポートはH3C/HP 5801 1GbEのスイッチによって提供され、これにより10GbEのアップリンクをコアインフラストラクチャに組み込みました。LAN構成で遅延は発生しませんでした。

WANネットワークアーキテクチャの概要

マルチサイトWANのテスト環境を計画するときに、VLANとそのほかのネットワークサービスの計画、仮想化システムと物理システムの両方のサポート、WAN、DMZ、およびファイアウォール接続の提供について検討しました。また、Branch RepeaterやNetScalerシステムなどのネットワークサービスアプライアンスを論理ネットワーク のどこに配置するかについても検討しました。

データセンターでのテスト環境WANのルーティングは、前述のように単一のCiscoコアスイッチで提供しました。環境でXenDesktop仮想デスクトップアクセス用にアプライアンス間のICA最適化を提供するという要件を満たすために、HA構成のBR-SDXアプライアンスをデータセンターに展開し、スタンドアロンのBRアプライアンス(8800シリーズのアプライアンスおよび仮想アプライアンス)を各支社のサイトに展開しました。支社サイトのレイヤー3のルーティングおよびエッジサービスは、H3C 58XXシリーズマルチレイヤースイッチルーターデバイスで提供しました。

大規模支社(600人のユーザー)にBranch Repeater 8800シリーズのアプライアンスを使用し、小規模支社(120人のユーザー)にBranch Repeater仮想アプライアンス(VPX)を使用しました。データセンターのリモートBranch Repeater接続の単一の接続ポイントとして、Branch Repeater SDX 13505アプライアンスを使用しました。

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リモートアクセスユーザーにはICAプロキシとVPNサービスが必要でした。この要件を満たすため、NetScalerアプライアンスとAccess Gateway Enterprise Editionライセンスをデータセンターに展開しました。すべてのデバイス間の全ISLにはLACP 802.3ADを使用しました。

設計上の考慮事項

各ネットワークアプライアンスではサポートされる接続数が限られており、通常サポート可能なTCP接続の最大数が情報提供されています。Citrix VDI環境では、リモートアクセスおよびWANアクセラレーションデバイスのICA接続の許容能力を考慮する必要があります。この能力とサイトのユーザーの要件を一致させ、しかも将来のサイトの拡張に応じた余裕を考慮する必要があります。

• 環境内でのストレージ通信を最適化するため、サーバーとストレージ間の接続に専用のVLANを使用することをお勧めします。

• ほかのトラフィックに干渉しないように、高いネットワークトラフィックを専用のVLANに分離することを検討します。

• レイヤー2のすべてのネットワークスイッチ間のアップリンクには、802.3ad LACPイーサネットアグリゲーションを使用し、スループットと回復性を増強する必要があります。

• 必要になる全体的な帯域幅を判定するには、各セッションで必要な帯域幅を把握する必要があります。可能なリモートサイトセッションの数は、帯域幅に正比例します。

共通インフラストラクチャ

Active Directory、DNS、DHCP、NTPなど、一般的にデータセンター環境に展開済みの共通インフラストラクチャコンポーネントは、このテストのために展開したXenDesktop環境の外部にあるVMでホストしました。

Active Directory

シングルフォレスト、シングルドメイン構成の4サイトのWindows Server 2008 R2 Active Directoryを展開しました。冗長性を確保するために各サイトに2つのドメインコントローラーを展開し、各サイトでAD統合のDNSとDHCPをホストしました。

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17XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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Active DirectoryDomain Controller

Active DirectoryDomain Controller

Active DirectoryDomain Controller

Active DirectoryDomain Controller

Large Branch OfficeBR1 AD Site

Headquarters DatacenterDC AD Site

Active DirectoryDomain Controller

Active DirectoryDomain Controller

Branch Repeater 8800

Small Branch OfficeBR2 AD Site

Branch Repeater VPXon Citrix XenServer

Remote Access OfficeAGEE AD Site

Branch Repeater SDX

Active DirectoryDomain Controller

Active DirectoryDomain Controller

HP H3C 58xx

NetScaler AGEE

図 4:マルチサイトのActive Directory構造

クライアントインフラストラクチャ

この大規模なテスト環境には、大規模なLogin VSIクライアント環境が必要でした。 5,000を超える数の独立したICAセッションのために約300個のVSI Client Launcherを展開し、すべてのClient Launcherシステムを完全に分離されたXenServer環境で仮想化しました。

VDIインフラストラクチャのモジュール設計

共通インフラストラクチャを準備した後の次のステップは、最初のモジュールブロックをサポートするインフラストラクチャの設計、作成、そして構成です。その最初のユーザーブロックを作成してテストしたら、追加のモジュールブロックを展開します。ここでは、使用したモジュールVDIインフラストラクチャおよびモジュールブロックのサイズ評価と、vSphere環境、vCenter、PVS、SQL Serverの構成について概説します。

インフラストラクチャの展開方法

共通インフラストラクチャの展開方法と同様に、モジュールインフラストラクチャではHP Insight Controlを使用してオペレーティングシステムを展開しました。VDIインフラストラクチャは、HP BL460c Gen8ブレードサーバーでホストしました。

モジュールブロックの概要

1つのモジュールブロック(c-Block)に、デスクトップの種類(ランダムVDI、静的VDI (PvD使用)、およびホスト共有)ごとに1つのクラスターと、それらのサポートインフラストラクチャを含めました。

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18XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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Common Network Infrastructure(AD, DNS, NTP, DHCP)

Shared Remote Access Technologies(BR-SDX, AGEE)

Shared XenDesktop Infrastructure(Delivery Controller, Infrastructure Hypervisor Cluster)

Modular Block – 2790 Users

– 500 Random VDI Desktop VMs

– 500 Static VDI Desktop(with PvD) VMs

– 128 Hosted SharedDesktop VMs

Modular Block – 2790 Users

– 500 Random VDI Desktop VMs

– 500 Static VDI Desktop(with PvD) VMs

– 128 Hosted SharedDesktop VMs

図 5:モジュールブロック

モジュールブロックのサイズ決定

VDI環境を単一のサーバーからモジュールブロックに拡張する場合は、使用するハードウェアの機能、パフォーマンス、および制限などについて理解することが重要です。これは、個々のコンポーネントだけでなく、連動するシステム全体にとっても重要です。複数サイクルのテスト、トラブルシューティング、問題解決を行って、予想される負荷をシステム内のすべてのコンポーネントが容易に処理できる最適な設計を決定します。

このテスト環境では、まず単一サーバーでサポート可能なVMの密度を特定しました。この情報に基づいて、単一クラスターのユーザーの密度を計算しました。このテスト環境には3種類のFlexCastモデルが含まれるため、以下の3つのクラスターサイズを定義しました。

• ランダムVDIデスクトップ用:6個のサーバーで構成される単一クラスター。

• 静的VDIデスクトップ(PvD使用)用:同じく6個のサーバーで構成される単一クラスター。ただし、PvDインフラストラクチャで一定の回復性を確保するために若干密度を減らしました。

• ホスト共有デスクトップ用:16個のサーバーで構成される単一クラスター。

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19XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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3つのクラスターサイズの計算に続いて、これらの3種類のクラスターを組み合わせてユーザーの「モジュールブロック」(c-Block)を作成しました。このテスト環境では、2,790人のユーザーをサポートするように各ブロックを構築し、そのブロックを2つ組み合わせて環境全体を構築しました。

静的VDIデスクトップ(PvD使用)では可用性が問題になることがあります。ほかの環境では、PvDを使用したデスクトップの実行サーバーで障害が発生したときに、そのデスクトップを別のサーバーで起動できる何らかの回復性が確保されていない限り、既存のPvDを新しいデスクトップに接続するのに時間がかかることがあります。このテスト環境では、この問題を軽減するために、静的VDIデスクトップ(PvD使用)のクラスターで高可用性を構成し、6ノードのクラスターの5つのホストのみを展開して残り1つをフェールオーバー用に残しました。しかし、クラスター全体で負荷分散したところ、6つのホストのすべてが最大能力の約60~70%で動作するとホスト障害に対応できることがわかりました。この場合、これらのサーバーは、1つのホスト障害時に(適切なパフォーマンスを維持したまま)最大能力の約85%で動作し、2つのホスト障害時には約100%の能力で動作しました。

以下のように、ハードウェア固有のクラスターを、各モジュールのデスクトップの種類ごとに1つずつ構成しました。

• Windows Server 2012のホスト共有デスクトップ用の16ブレードクラスター

• Windows 7のランダムVDIデスクトップ用の6ブレードクラスター

• Windows 7の静的VDIデスクトップ(PvD使用)用の回復性のある6ブレードクラスター

モジュールブロックのインフラストラクチャ

2つのモジュールブロックを使って環境を構築したため、最終的なユーザー数は約5,500になりました。

仮想デスクトップインフラストラクチャの仮想化

VDI仮想化の管理

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6 HostRandom VDI Desktop

ESXi Cluster

16 HostHosted Shared Desktop

ESXi ClusterMO

DU

LAR

BLO

CK

1

6 HostStatic VDI Desktop

(with PvD) ESXi Cluster

6 HostRandom VDI Desktop

ESXi Cluster

16 HostHosted Shared Desktop

ESXi ClusterMO

DU

LAR

BLO

CK

2

6 HostStatic VDI Desktop

(with PvD) ESXi Cluster

vCenter Server 1

vCenter FailoverServer 2

VC HB

VDI InfrastructureESXi Cluster

図6:vCenter ServerとESXiクラスターの管理構造

VDIインフラストラクチャハイパーバイザーホスト用とデスクトップハイパーバイザーホスト用のvCenter

テスト環境のESXi 5.1ハイパーバイザーホストの管理には、次のように構成したvCenter Server 5.1を使用しました。

• vCenter Server Heartbeat 6.5によって提供される高可用性保護を使用してvCenter Serverを構成しました。

• プライマリvCenter ServerとセカンダリvCenter Serverを個別のESXiホストで仮想化しました。

vCenter SQL

vCenterにはSQLバックエンドデータベースが必要でした。このテスト環境では、次のように構成した一連の仮想SQL Serverを使用しました。

• SQL ServerをWindows Server 2008 R2 ESXi VMで実行しました。

• 次の3つの役割のサーバーを使用してSQL Server 2008 R2データベースのミラーリングを構成しました。

– プリンシパル、ミラー、ミラーリング監視

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• データベースストレージにEMC VNX 7500 NFS VMDKを使用しました。

– プリンシパルとミラーの両方のSQL Server VMに100GBのストレージを接続しました。

– ミラーリング監視サーバーは、独立したWindows Server 2008 R2 VMに配置しました。

注:SQL ServerでWindows Server Failover Clusteringを使用するには、ブロックストレージ(ファイバチャネルまたはiSCSI)が必要です。このテスト環境で使用できるのはNFSストレージのみであるため、クラスタリングは使用しませんでした。

VDIインフラストラクチャハイパーバイザー

Delivery Controller、PVSサーバーなどのインフラストラクチャコンポーネントは、8ノードのESXiクラスターでESXi 5.1を実行するHP BL460c Gen8ブレードサーバーに展開しました。構成は次のとおりです。

• VMWare Standard Virtual Switch(vSwitch)

• プライマリvCenter Serverによる管理

• EMC VNX 7500でNFSデータストアとしてホストされるインフラストラクチャVM用共有ストレージ

VDIインフラストラクチャVM

VDIインフラストラクチャVMは、次のように構成しました。

• Windows Server 2008 R2 SP1のインストール

• AD統合DNSでの静的IPアドレスと静的DNSエントリの割り当て

Windows Server 2008 R2(インフラストラクチャVM)およびWindows Server 2012 (ホスト共有デスクトップVM)のRDSライセンスは、RDライセンスの役割を使用して 構成したスタンドアロンのWindows Server 2012 VMで提供しました。このVMは、 RDSライセンスを提供するように明示的に設定しました。

Citrix XenDesktopサイトの構造

このテスト環境のXenDesktopサイトは、以下のコンポーネントを含む単一のXenDesktop 7サイトとして構成しました。

• HA用にESXiで実行される3つのDelivery Controller VM(2+1)

• SQL Server 2012 AlwaysOn高可用性グループとして実行されるXenDesktopサイトデータベース

• スタンドアロンVMとして実行されるCitrixライセンスサーバー

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License Server

Delivery Controller 1(Broker)

vCenter Server 6x ESXi Clusters

Delivery Controller 2(Host Management)

Delivery Controller 3(HA)

SQL Server 2012AlwaysOn HA Group

XenDesktopSite Database

12x NFS Datastores(2 per cluster)

1 x Host Connection 12 x Provisioning Server

- 4 Hosted Shared Desktops- 4 Static VDI Desktop (with PvD) - 4 Random VDI Desktops

12 x Machine Catalog

- 4 Hosted Shared Desktops- 4 Static VDI Desktop (with PvD)- 4 Random VDI Desktops

3 x Delivery Group- 1 Hosted Shared Desktop)- 1 Static VDI Desktop (with PvD)- 1 Random VDI Desktop

図 7:XenDesktopサイトの構造

Citrix XenDesktopの構造

大規模な複数接続および複数クラスター環境の管理およびトラブルシューティングを簡単にするために、XenDesktopを次のように構成しました。

• クラスター/データストアごとに1つのマシンカタログ:

– それぞれホスト共有デスクトップ用の2つのクラスターと2つのNFSデータストア ̶ 4つのマシンカタログ

– それぞれランダムVDIデスクトップ用の2つのクラスターと2つのNFSデータストア ̶ 4つのマシンカタログ

– それぞれ静的VDIデスクトップ(PvD使用)用の2つのクラスターと2つのNFSデータストア ̶ 4つのマシンカタログ

• デスクトップの種類ごとに1つのデリバリーグループ

XenDesktopとvCenter Serverの間の接続は、次の表に示すように、詳細設定をカスタマイズして構成しました。

設定 値最大アクティブ操作: 96

1分あたりの最大新規操作: 80

デスクトップの最大電源操作のパーセンテージ: 4%

最大Personal vDisk電源操作のパーセンテージ: 10%

デフォルト設定の調整は主に、vCenterが管理するホストの数に対応するためと、ハイパーバイザーホストとProvisioning Servicesサーバーの負荷を制御してブートストーム時のパフォーマンスを最適化するために行いました。

この構成では、すべてのデスクトップVMのブートストームが約30分以内に完了しました。

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CitrixインフラストラクチャSQL

XenDesktop SQL Server用のWindows Serverフェールオーバークラスターとして、3つのWindows Server 2008 R2 ESXi VMを構成しました。SQL Server 2012は、AlwaysOn可用性グループとして構成しました。これらのVMのストレージは、高いパフォーマンスを確保するために、サーバーごとに専用のNFSデータストアで提供しました。データの同期とバックアップのための専用のCIFS共有と、WSFCの監視に使用する追加のCIFS共有を用意しました。

ESXi ClusterSQL Server 2012 AlwaysOn Group

SQL Server 2012DB StorageNFS Volume

SQL Server 2012DB StorageNFS Volume

SQL Server 2012AlwaysOn SeedCIFS FileShare

NFS DatabaseOn ESXi

NFS DatastoreOn ESXi

NFS DatastoreOn ESXi

XenDesktop SiteDatabase

SQL Server 2012Server 1ESXi VM

XenDesktop SiteDatabase Replica

AlwaysOnListener IP

NFS XenDesktop SiteDatabase Replica

SQL Server VM2nd Drive VMDK

SQL Server VM2nd Drive VMDK

SQL Server VM2nd Drive VMDK

XenDesktop SiteDatabase Backup

SQL Server 2012DB StorageNFS Volume

Windows ClusterQuorum

CIFS FileShare

EMC VNX 7500

SQL Server 2012Server 2ESXi VM

SQL Server 2012Server 3ESXi VM

Citrix XenDekstop

図 8:SQL Server 2012の構造

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Webポータル:StoreFront

Webポータルサービスは、インフラストラクチャクラスターに展開した3つのStoreFront 2.0のVMで提供しました。NetScaler VPX仮想アプライアンスの専用アクティブ/パッシブペア(単一の仮想IPを使用)を使用して、StoreFront VMを負荷分散しました。さらに、AGEEの統合のためにスタンドアロンのStoreFront VMを追加で構成しました。これは、テストハーネスの制限によるものです。

NetScaler VPX

StoreFront Server

NetScaler VPX

StoreFront Server StoreFront Server StoreFront ServerFor AGEE

NetScaler VIPfor StoreFront

Load Balancing

図 9:StoreFrontの展開

プロファイル管理

プロファイル管理は、Citrix Profile Management 5.0で提供しました。

デスクトップの種類ごとに1つずつ、3つのProfile Managementポリシーを作成しました。その設定を以下に示します。

ポリシー静的VDIデスクトップ(PvD使用)

ランダムVDIデスクトップ

ホスト共有デスクトップ

ログオフ時にローカルでキャッシュしたプロファイルの削除

無効 有効 有効

プロファイルストリーミング

有効 有効 有効

常時キャッシュ 無効 無効 無効アクティブライトバック

有効 有効 有効

ローカル管理者のログオン処理

有効 有効 無効

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25XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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デスクトップの仮想化

デスクトップハイパーバイザー

すべての仮想デスクトップを、ESXi 5.1が動作するHP BL460c Gen8ブレードサーバーでホストしました。システム設定の構成は次のとおりです。

• [起動順序]でPXE NIC #1を最初の起動デバイスに設定

• HPパワーレギュレータのP-stateをPmaxに設定

• ストレージ接続のジャンボフレームをEMCに設定

• 以下の4つのネットワークを構成:

– 管理

– ストレージ

– vMotion

– ゲスト

注:ゲストネットワークは、以下で説明するように、各デスクトップクラスターに1つのVLANを提供するために構成しました。

デスクトップハイパーバイザークラスター

ハイパーバイザークラスター用のネットワークでは、次のように構成したVMware Distributed Switch(VDS)を使用しました。

• 管理VLAN

• ストレージVLAN

• vMotion VLAN

• ゲスト1 VLAN(ホスト共有デスクトップ)

• ゲスト2 VLAN(ホスト共有デスクトップ)

• ゲスト3 VLAN(VDIデスクトップ)

注:VDIデスクトップ用のゲストVLANはすべてのクラスターで同じです。

デスクトップの展開

VDIデスクトップ

ランダムVDIデスクトップと静的VDIデスクトップ(PvD使用)の両方について、クラスターごとに500個、合計1,000個のVDIデスクトップを構成しました。各デスクトップの構成は次のとおりです。

• OS:Windows 7 x64

• 1.5GB / 1 vCPU

• NIC:VMXNet3

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• HDD:40GB(マスター/vDisk)

• Windowsページファイル:3GB

• 書き込みキャッシュ:4GB

• デバイスHDDにキャッシュする

• Personal vDisk:10GB(静的VDIデスクトップのみ)

VDIデスクトップ用PVS

PVS 7.0をVDIインフラストラクチャクラスターで単一のPVSファームとして仮想化しました。これには以下のものが含まれます。

• 4つのサーバー

• 1つのサイト

• 1つのvDiskストア

• 2つのvDisk(静的VDIデスクトップ(PvD使用)用とランダムVDIデスクトップ用に1つずつ)

• ストリーム配信される仮想デスクトップVMごとに1つのサーバースレッド

ホスト共有デスクトップ

クラスターごとに128個、合計256個のホスト共有デスクトップを構成しました。これにより、シャーシごとに1,790セッション、合計3,580セッションをサポートできます。各ホストの構成は次のとおりです。

• Windows Server 2012

• 12GB / 4 vCPU

• NIC:VMXNet3

• HDD:60GB(マスター/vDisk)

• Windowsページファイル:18GB

• 書き込みキャッシュ:25GB

• デバイスHDDにキャッシュする

ホスト共有デスクトップ用PVS

PVS 7.0をVDIインフラストラクチャクラスターで単一のPVSファームとして仮想化しました。これには以下のものが含まれます。

• 4つのサーバー

• 2×2サイト(VLANごとに1サイト = ESXiホスト共有デスクトップシャーシ)

• 2つのvDiskストア(クラスターごとに1つ)

• ストアごとに1つのvDisk

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• Windowsページファイルは、ホスト共有デスクトップではRAMの1.5倍、VDIデスク トップではRAMの2倍にしました。

• 書き込みキャッシュは、ホスト共有デスクトップとVDIデスクトップの両方で、RAMの2倍に1を加えた値にしました。

• メモリバルーニングは、ベストプラクティスに従ってすべてのデスクトップVMで無効にしました。

デスクトップ用VAMT

WindowsとMicrosoft Officeの両方のライセンス認証のためにMicrosoft VAMT 3.0を展開しました。

テスト方法すべての検証テストをCitrix Solutions Labでオンサイトで実行しました。

テストの焦点は、起動、ユーザーログオン、ユーザーログオフ、および定常時の測定値を、仮想デスクトップのライフサイクルのプロセス全体にわたって取得することでした。

テストの測定値は、すべてのテスト対象コンポーネント(ハイパーバイザー、仮想デスクトップ、ストレージなど)と、ワークロード生成システムのLogin VSIから収集しました(テストラン全体の成功を確認するため)。各テストランが合格と見なされるには、以下に示す成功基準のしきい値の範囲内に収まっている必要があります。一貫性を保つために各テストランを同じ手順で実行しました。

テストの概要

一貫した結果が得られるように、各テストランを次の手順に従って実行しました。

• 各テストの前にすべてのデスクトップVMとクライアントをクリーンに起動する。

• 一貫した結果が得られるように、すべてのデスクトップVMとClient Launcherを1時間アイドル状態にしておく。

• 起動フェーズ:すべてのデスクトップVMを、1時間以内に電源をオンにして登録する。

• ログオンフェーズ:Login VSIですべてのユーザーセッションを1時間以内に起動してアクティブにする。

• テストフェーズ:アクティブなセッションごとに少なくとも2つのLogin VSIループを実行する。

• ログオフ:VSIの完了後、すべてのユーザーがログオフする。

• テストランレポートとデータを生成する。

• すべてのデスクトップVMとクライアントをシャットダウンする。

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28XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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成功基準

さまざまなテストの間にシステムがオーバーロードにならないように、パフォーマンス測定値を使用しました。この5,000ユーザーのマルチブランチテストの主な成功基準は、アクティブなデスクトップセッションの数が5,000に達していること、セッション内ワークロードが最初から最後まで正常に実行されていること、およびオーバーロードになったコンポーネントが展開内に1つもないことです。

テストツール

テストのオーケストレーションとワークロードの生成

この環境で使用した主なテストツールは、VSI Client Launcher、VSI Workload、VSI Console、VSI Analyzerの各アプリケーションからなるLogin VSI 3.7です。

Login VSI 3.7をテストオーケストレーション/ワークロード生成システムとして使用して、XenDesktop 7環境にアクセスしてセッション内で典型的なユーザーワークフローを実行する複数のユーザーのワークロードを作成しました。

すべてのユーザーがログオンした後、各ユーザーがログオフする前に2つのLogin VSIループを実行するシナリオをシミュレートするようにテストを構成しました。各ループの長さは12~15分です。

テストの起動のオーケストレーションと、実行されたすべてのテストランのテスト結果の分析のために、Login VSI ConsoleおよびAnalyzerを使用しました。

パフォーマンスデータの収集

Windowsのパフォーマンスモニターを使用して、各テストラン時にすべての主要システムのデータを収集しました。これにより、テスト時にはほぼリアルタイムでパフォーマンスを監視でき、テスト完了後には詳細な履歴データを分析できました。システム測定値を含むすべての必要なデータを収集して格納しました。

Citrix Command Centerを使用して、Branch RepeaterアプライアンスとNetScalerアプライアンスのデータを収集しました。

セッション内ワークロードのシミュレーション

Login VSIはLogin VSI B.V.から入手可能な公開ツールで、一般的なユーザーによるセッション内ワークロードをエミュレートします。このテストでは、「ナレッジユーザーの作業」をシミュレートする、事前に定義された「中程度のワークロード」を使用しました。Flashのリダイレクトは有効にしませんでした。

事前に定義されたワークロードを使用してテスト中のユーザーアクティビティをシ ミュレートし、環境で処理できるアクティブなセッションの最大数を導き出しました。サーバー側デスクトップでワークロードスクリプトを実行しましたが、生成されたトラフィックストリームはほぼ完全にダウンストリームでした。

Login VSIについて詳しくは、Login VSI社のWebサイトを参照してください。

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29XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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結論このテストの主な目的は、XenDesktop 7が、複数のFlexCastモデルと、拡張のためのモジュール式ハードウェアアプローチを使用して、マルチブランチ構成で5,000人のユーザーをサポートできることを示すことでした。既に述べたように、ホスト共有デスクトップ、ランダムVDIデスクトップ、および静的VDIデスクトップ(PvD使用)をデータセンターに展開し、これらの組み合わせをリモートサイトに展開しました。定義した成功基準は次のとおりです。

• 負荷がかかっているときのサーバーの平均CPU使用率が85%を超えない。

• ストレージがEMC社のガイドラインに従って動作している。

• 5,000人のユーザーが接続し、テストランを完了して、正しくログオフする。

テストは計画どおりに実行され、成功基準が満たされて、XenDesktop 7が当初の目的を果たすことが示されました。

ストレージとESXiホストの詳細なパフォーマンスデータについては、「付録B」を参照してください。

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30XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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注意事項と得られた経験テスト環境のインフラストラクチャサーバーはすべて仮想化されているため、必要な物理サーバーの数が少なくなっています。

必要なインフラストラクチャVM(Delivery Controller、PVSサーバー、SQL Serverなど)をサポートするために8台の物理サーバーを使用しました。

テストをサポートするために、以下に示す27個のインフラストラクチャVMを作成しました。

• XenDesktop

– Delivery Controller VM×3

– SQL Server VM(AlwaysOn機能を構成)×3

• PVS(仮想)

– VDIデスクトップファーム内のVM×4

– ホスト共有デスクトップファーム内のVM×4

• StoreFront

– クラスター内のVM×3(データセンター用と2つのリモートサイト用)

– AGEE用のVM×1

• vCenter

– vCenter VM×2

– vCenter SQL Server VM×2

– Command Center VM×1

– Command Center用のSQL Server VM×1

• NetScaler

– NS VPX VM×2

• ライセンスサーバーVM

XenDesktop 7のすべてのサーバーコンポーネントと、それらのコンポーネントをサポートするために必要なインフラストラクチャを仮想化しました。

5,000ユーザーという目標を達成するうえで制約にならないように、環境を大きめに構成しました。パフォーマンスデータと、テスト環境のより適切なサイズに関するガイドラインについては、付録を参照してください。

SQL Server 2012(AlwaysOn機能を含む)を仮想化すると、SQL Serverでクォーラムが必要なくなる場合がありました。

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XenDesktop 7には、新しい環境テストサービスが含まれています。このサービスは、インストール時に環境の特定の側面(ネットワーク、サーバーアクセスなど)を確認して検証します。これにより、より確実にXenDesktopを展開することができます。このテスト環境では、展開時のすべての確認に合格し、すべてのコンポーネントが適切に展開されました。

XenDesktop 7は、デフォルトで最適なグラフィック品質を提供します。このテストでは、デスクトップコンポジションを有効にして、デフォルトの最適なグラフィック品質を提供するようにすべてのデスクトップを構成しました。Flashのリダイレクト機能は使用しませんでした。

テスト環境の設計にはモジュール式アーキテクチャを使用し、各モジュールでサポートするユーザー数は2,500人としました。このモジュール式アプローチにより、まずはモジュールを1つだけ使用して小規模な環境でテストを開始し、その後に同じように構成したモジュールを1つ追加することで目標の5,000ユーザーにしました。このプロセスに従って、5,000人を超えるユーザーをサポートするように環境を簡単に拡張できました。モジュール式アーキテクチャを使用すれば拡張や管理が容易になるため、環境を設計するときはこの方法を使用することをお勧めします。

テストでは、5,500を超えるセッションの接続を確立して正常に実行できました。開始した5,580セッションのうち、接続できなかったセッションは1%未満でした。失敗した接続について分析したところ、それらに共通する原因はネットワークまたはテストツールのタイミングによるものでした。

Provisioning Services 7.0では、ワークフローおよびバージョン管理の機能が変更され、vDiskイメージの管理とVMの展開が強化されています。vDiskのバージョン管理により、イメージファイルをすばやく簡単に更新できるようになりました。また、VMの展開時に書き込みキャッシュのドライブを自動で作成してフォーマットできるようにPVS Target Device Serviceが変更されています。以前のバージョンでは、テンプレートの一部として、管理者が手動で書き込みキャッシュのドライブを作成する必要がありました。

XenDesktopセットアップウィザードでESXi用にプロビジョニングされるデフォルトの書き込みキャッシュvDiskモデルは、「シンプロビジョニング」されたvDiskです。

ESXiのプロビジョニング環境で作成されるデフォルトの書き込みキャッシュディスクの種類やほかのハイパーバイザーのデフォルトの設定を上書きする方法については、eDocsでProvisioning Services 7.0のトピックを参照してください。

データセンター用およびリモートブランチサイト用に、クラスターで3台のStoreFrontサーバーを構成しました。このStorefrontクラスターのパフォーマンスを評価した結果、2台のサーバーでクラスターのワークロード全体に十分に対応でき、高可用性と単一のStoreFrontサーバーの障害にも対処できることがわかりました。

Access Gatewayユーザー用に独立したStoreFrontサーバーを作成しました。これは、テストツールの要件によるもので、特定のユーザーアクセスにPythonを使用する必要があったためです。PythonとSFConnectの間で競合することがないように、別々のStoreFrontサーバーを用意してトラフィックをフィルター処理しました。

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32XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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ハードウェアについては、各ホストで192GBのメモリを構成し、各仮想デスクトップVMで1.5GBのメモリを構成しました。これにより、ホスト自体にメモリを割り当てないとすると、ホストごとのセッションの最大数は128に制限されました。ESXiのメモリは10GBと控えめにし、120個のVMで残りのメモリを無理なく使用できるようにしました。ホストをこのように構成することで、VMレベルまたはホストレベルでのページングとスワップを回避できました。

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33XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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付録A:システムインベントリ物理システム

ESXi 5.1を実行するHP BL 460c Gen8×56

• ホスト共有デスクトップ用に32個(2×16)

• XenDesktop仮想デスクトップ用に24個(2×2×6)

• インフラストラクチャ用に8個

機能 Citrixインフラストラクチャの仮想化

静的VDIデスク トップ(PvD 使用)

ランダムVDIデスクトップ

ホスト共有デスクトップ

ハードウェアモデル

HP BL460c Gen8

HP BL460c Gen8

HP BL460c Gen8

HP BL460c Gen8

メンバーホスト数

8 6 6 16

ネットワークカードの数

合計8、使用4 合計8、使用4 合計8、使用4 合計8、使用4

VLAN構成 • 管理

• ストレージ

• ゲスト

• vMotion

• 管理

• ストレージ

• ゲスト

• vMotion

• 管理

• ストレージ

• ゲスト

• vMotion

• 管理

• ストレージ

• ゲスト

• vMotion

共有ストレージのプロトコル

NFS v3 NFS v3 NFS v3 NFS v3

共有ストレージの種類

EMC VNX 7500 EMC VNX 7500 EMC VNX 7500 EMC VNX 7500

オペレーティングシステム

VMWare ESXi 5.1

VMWare ESXi 5.1

VMWare ESXi 5.1

VMWare ESXi 5.1

HA/回復性の構成

HAなし 高可用性有効 HAなし HAなし

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34XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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ネットワークアプライアンス

データセンター

Branch Repeater SDX (x2)

デバイス モデル 役割 バージョン Branch Repeater SDX SDX-13505 データセンターの

Branch Repeater• NetScaler 9.3 Build

58.5009

• Branch Repeater VPX 6.2.0 Build 112.308159

• XenServer 5.6.100-47011p

NetScaler AGEE (x2)

デバイス モデル 役割 バージョン NetScaler MPX-10500 データセンターの

Access GatewayNetScaler 9.3 Build 60.3

NetScaler VPX

デバイス モデル 役割 バージョン NetScaler VPX for ESXi StoreFrontの負荷分散 NetScaler 10

Build 74.4

大規模支社

物理的なBranch Repeater 8800

デバイス モデル 役割 バージョン Branch Repeater Repeater 8820 SM88

Series 3リモートサイトのBranch Repeater

Branch Repeater VPX 6.2.0 Build 112.308159

小規模支社

仮想のBranch Repeater

デバイス モデル 役割 バージョン Branch Repeater XenServer 5.6上の

VPXリモートサイトの仮想Branch Repeater

Branch Repeater VPX 6.2.0 Build 112.308159

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35XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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仮想化システム

XenDesktopインフラストラクチャ

機能 Citrix XenDesktop Delivery Controller

Citrix PVSサーバー

Citrixライセンスサーバー

Citrix StoreFrontサーバー(Branch Repeater経由の本社および支社への接続)

Citrix StoreFrontサーバー(AGEE経由のリモート接続)

ハードウェアモデル

ESXi VM ESXi VM ESXi VM ESXi VM ESXi VM

vCPUの数 4 4 4 2 8

コアの数 1 1 1 1 1

メモリ 8GB 16GB 4GB 2GB 8GB

ネットワーク構成

ネットワークカード×1

ネットワークカード×2:

• 管理×1

• ストリーム配信ネットワーク×1

ネットワークカード×2:

• 管理×1

• ストリーム配信ネットワーク×1

ネットワークカード×1

ネットワークカード×1

ハードドライブ

60GB 60GB 60GB 60GB 60GB

オペレー ティングシ ステム

Windows 2008 R2

Windows 2008 R2

Windows 2008 R2

Windows 2008 R2

Windows 2008 R2

ソフトウェア Citrix XenDesktop 7

Citrix PVSサーバー7.0

Citrixライセンスサーバー11.11

Citrix StoreFront 2.0

Citrix StoreFront 2.0

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36XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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仮想デスクトップ

機能 ストリーム配信される静的パーソナルデスクトップ(PvD使用)

ストリーム配信されるランダムパーソナルデスクトップ

ストリーム配信されるホスト共有デスクトップ

ハードウェアモデル ESXi VM ESXi VM ESXi VM

vCPUの数 1 1 4

コアの数 1 1 1

メモリ 1.5GB 1.5GB 12GB

ネットワーク構成 • ネットワークカード×1

• ネットワークカード×1

• ネットワークカード×1

ハードドライブ • マスター:40GB

• 書き込みキャッシュ:4GB

• マスター:40GB

• 書き込みキャッシュ:4GB

• マスター:60GB

• 書き込みキャッシュ:25GB

オペレーティングシステム

Windows 7 x64 Windows 7 x64 Windows Server 2012

ソフトウェア • Citrix Virtual Delivery Agent 7.0

• Citrix Provisioning Services 7.0のターゲットデバイスソフトウェア

• Login VSI 3.7

• Microsoft Office 2010

• Citrix Virtual Delivery Agent 7.0

• Citrix Provisioning Services 7.0のターゲットデバイスソフトウェア

• Login VSI 3.7

• Microsoft Office 2010

• Citrix Virtual Delivery Agent 7.0

• Citrix Provisioning Services 7.0のターゲットデバイスソフトウェア

• Login VSI 3.7

• Microsoft Office 2010

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37XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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そのほかのインフラストラクチャ

機能 SQL 2012サーバー

VMWare vCenter 5.1

vCenter用のSQL 2008 R2

Citrix Command Center

Command Center用のSQL 2008 R2

ハードウェアモデル

ESXi VM ESXi VM ESXi VM ESXi VM ESXi VM

vCPUの数 4 4 4 4 4

コアの数 1 1 1 1 1

メモリ 16GB 16GB 32GB 16GB 16GB

ネットワーク構成

ネットワークカード×1

ネットワークカード×2:

• 管理×1

• ストリーム配信ネットワーク×1

ネットワークカード×1

ネットワークカード×1

ネットワークカード×2:

• 管理×1

• ストリーム配信ネットワーク×1

ハードドライブ

• OSおよびアプリケーション用:60GB

• データベースストレージ用:120GB

60GB • OSおよびアプリケーション用:60GB

• vCenterデータベース用:200GB

60GB 60GB

オペレー ティングシ ステム

Windows 2008 R2

Windows 2008 R2

Windows 2008 R2

Windows 2008 R2

Windows 2008 R2

ソフトウェア Microsoft SQL 2012

• VMWare vCenter 5.1

• VMware Heart Beat 6.5 Server 7.0

Microsoft SQL 2008 R2 x64、クラスターノード

Citrix Com-mand Center 5.1

Microsoft SQL 2008 R2 x64

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38XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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付録B:パフォーマンスの結果ストレージのパフォーマンス

テスト環境のストレージを提供するためにEMC VNX 7500を使用しました。VNX 7500の3つのData Mover(SRV_2、SRV_3、およびSRV_4)でNFSボリュームとCIFS共有をサポートしています。IOPSのパフォーマンスを向上させるために、VNX 7500のFAST Cache機能を使用しました。SRV_2とSRV_3でホスト共有デスクトップ、VDIデスクトップ、およびXenDesktop 7インフラストラクチャをサポートしました。SRV_4で共通インフラストラクチャおよびクライアントをサポートしました。

EMCサーバー

起動時NFS合計

起動時NFS読み取り

起動時NFS書き込み

起動時CIFS 合計

起動時CIFS読み取り

起動時CIFS書き込み

SRV_2 20,690 4,991 17,469 1,742 1,731 29

SRV_3 26,009 5,179 21,928 144 140 0

SRV_4 371 11 371 7 0 0

合計 47,070 10,181 39,768 1,893 1,871 29

図11:テスト時のブートストームIOPSのピーク負荷の値を示す表

EMCサーバー

テスト時NFS合計

テスト時NFS読み取り

テスト時NFS書き込み

テスト時CIFS 合計

テスト時CIFS読み取り

テスト時CIFS書き込み

SRV_2 19,592 666 19,002 1,494 1,199 95

SRV_3 18,943 589 18,452 832 47 63

SRV_4 591 5 590 7 0 0

合計 39,126 1,260 38,044 2,333 1,246 158

図12:5,580ユーザーのテストラン時の最大ピーク負荷を示す表

Login VSIテスト ブートストームテスト

EMCサーバー

NFS読み取りの平均応答時間(ミリ秒)

NFS書き込みの平均応答時間(ミリ秒)

NFS読み取りの平均応答時間(ミリ秒)

NFS書き込みの平均応答時間(ミリ秒)

SRV_2 5.10917 6.23959 3.54133 2.53581

SRV_3 5.47006 7.29185 8.19353 6.18747

図13:NFSの読み取りと書き込みの応答時間(ミリ秒)を示す表

NFSの読み取りと書き込みの応答時間は1桁であれば最適です。上記の表では、ブートプロセス時も含め、読み取りと書き込みの平均はどちらも1桁になっています。起動時およびテストラン時のピークは推奨される1桁を超えていますが、全体的なパフォーマンスは許容される範囲内に収まりました。

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39XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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EMC社ではData MoverごとのVM数を2,000以下に抑えるように推奨していますが、このXenDesktop環境には合計で約2,250のVMが含まれています。このことを考慮すると、SRV_4のワークロードをSRV_2とSRV_3でサポートすれば、Data Moverを1つ減らしても対応できると考えられます。

EMC FAST CacheおよびVNX 7500について詳しくは、www.emc.comを参照してください。

ESXiサーバーのCPUのパフォーマンス

テストの成功基準の1つは、物理サーバー全体の平均CPU使用率を85%までに抑えることです。役割ごとに物理サーバーを準備し、それぞれの一連の役割に対してESXiサーバーのクラスターを割り当てました。ホスト共有デスクトップ、ランダムVDIデスクトップ、および静的VDIデスクトップ(PvD使用)の役割用にサーバーのクラスターを2つ作成し、VDIインフラストラクチャの物理サーバー用にクラスターを1つ作成しました。

次の表は、物理サーバーの役割、クラスター、クラスター全体の平均CPU使用率、および役割内の各物理サーバーのCPU使用率を示しています。

全体的な役割 クラスター テストフェーズのプロセッサ使用率(平均)ランダムVDIデスクトップ

VDINPVDCLS1(ESXi) 69.69

VDINPVDCLS2(ESXi) 68.65

サーバーごとのランダムVDIデスクトップの平均

静的VDIデスクトップ(PvD 使用)

VDIPVDCLS1(ESXi)

74.72

VDIPVDCLS2(ESXi)

73.93

サーバーごとの静的VDIデスクトップ(PvD使用)の平均

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全体的な役割 クラスター テストフェーズのプロセッサ使用率(平均)ホスト共有デスクトップ

SHDR2E04C1(ESXi) 81.79

SHDR2E04C2(ESXi) 81.34

サーバーごとのホスト共有デスクトップの平均

VDIインフラストラクチャ

5C1P2(ESXi) 4.73

サーバーごとのVDIインフラストラク チャの平均

図14:ESXiホストのパフォーマンスデータ

各役割を個別に見ると、ランダムVDIデスクトップのサーバーの平均使用率は85%を大きく下回っており、個々の物理サーバーに拡張に対応する余地が残っています。追加のテストによる検証が必要ですが、このデータを見る限りでは、物理サーバーの数を2台減らすか、各サーバーでサポートするユーザー数を増やしても対応できると考えられます。

静的VDIデスクトップ(PvD使用)サーバーについては、PvDの分だけCPU使用率が高くなりましたが、これは想定どおりであり、推奨されるガイドラインには従っています。ランダムVDIデスクトップと同様に、追加のテストが必要ですが、物理サーバーを1台減らすか、物理サーバーごとのユーザー数を増やしても対応できると考えられます。

Microsoft社がWindows 7 64ビットのVMに対して推奨しているメモリは2GBですが、このテスト環境で使用したのは1.5GBです。物理サーバーのメモリは192GBであるため、Microsoft社が推奨しているとおりに2GBにすると、VDIサーバーで接続できるVDIセッションの最大数は96セッションになります。オペレーティングシステムのメモリに対応し、メモリのオーバーコミットを回避するために、セッション数は90~92個までにすることをお勧めします。

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ホスト共有デスクトップのサーバーのCPU使用率は、推奨されるガイドラインの範囲に収まっています。

VDIインフラストラクチャには、インフラストラクチャがボトルネックにならないように、8台の物理サーバーを割り当てました。これらのCPUのデータとこの後に示すVMのパフォーマンスデータを評価し、追加のテストを行って検証したところ、物理サーバーの数を半分にできることがわかりました。

XenDesktopインフラストラクチャVMのパフォーマンス

既に述べたように、XenDesktopインフラストラクチャ(StoreFront、PVS、Delivery Controller、およびvCenter Server)のVMは、5,000ユーザーのワークロードに対処するうえでパフォーマンスのボトルネックにならないように大きめに構成しました。それぞれのグループで、複数のVMSに負荷分散しています。次の図は、各グループの個々のVMのパフォーマンスを示しています。グループ内のほかのVMのパフォーマンスもほとんど同じになりました。

テストで特に重視したのは、ブートストームと実際の負荷によるテストランの2つです。各テストランで、CPU、メモリ、およびネットワークのパフォーマンスを監視しました。

ブートストーム

ブートストームはVMに多大な負荷を与えますが、電源管理を計画的に行うことでほとんどのブートストームを回避できました。システムがオーバーロードにならないように、通常の日常的な操作で対処しようとすれば、起動までに数時間かかります。ブートストーム時はStoreFront VMは使用しませんでした。テスト時のStoreFront VMのCPU、メモリ、およびネットワークの使用率は、ほぼ0になりました。

CPU使用率

次のグラフは、ブートストーム時のXenDesktopインフラストラクチャVMのCPU使用率を示しています。

図 15:ブートストーム時のPVS VM(ホスト共有デスクトップ)のCPU使用率

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図 16:ブートストーム時のPVS VM(VDIデスクトップ)のCPU使用率

図 17:ブートストーム時のvCenter Server VMのCPU使用率

図 18:ブートストーム時のDelivery Controller VMのCPU使用率

メモリ

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PVS VMサーバーでは16GBのメモリを構成しましたが、ブートストーム時に使用されたのはそのうちの15%未満です。vCenter Server VMでは16GBのRAMを構成しましたが、ブートストーム時に使用されたのはそのうちの50%未満です。Delivery Controller VMでは8GBのメモリを構成しましたが、ブートストーム時の平均使用率は55%でした。

ネットワーク

次の表は、PXEトラフィックを処理するPVS NICのブートストーム時のパフォーマンスの詳細を示しています。

PVS VM NIC 受信バイト/秒 送信バイト/秒 合計バイト/秒ホスト共有デスクトップ

vmxnet3イーサネットアダプター

7,696,759 374,775,734 377,569,552

VDIデスク トップ

vmxnet3イーサネットアダプター

5,317,918 359,490,570 361,074,115

各PVS VMでは、NICが3Gbpsネットワークに接続され、利用できる帯域幅の約93%が使用されました(377,569,552バイト = 2.8Gb/3Gb)。

vCenter Server VMのネットワークトラフィックは400Mbps未満で、Delivery Controller VMのネットワークトラフィックは10Mbps未満でした。

ブートストームプロセスの唯一の懸念は、vCenter ServerおよびDelivery ControllerのVMのメモリ使用率です。

定常時テスト

定常時テストでは、ログオンフェーズと定常時テストそのもののパフォーマンスを監視しました。すべてのユーザーがログオンするまでにかかった時間は60分です。グラフから、ホスト共有デスクトップを実行するPVS VMへのログオン時は、すぐにCPU使用率のピークを迎え、以降は安定した状態になるのに対し、VDIデスクトップを実行するPVS VMへのログオン時は、全体的に負荷が高くなっていることがわかります。

ログオンフェーズ

次のグラフは、負荷テストのログオンフェーズのXenDesktopインフラストラクチャVMのCPU使用率を示しています。

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図 19:ログオンフェーズのPVS VM(ホスト共有デスクトップ)のCPU使用率

図 20:ログオンフェーズのPVS VM(VDIデスクトップ)のCPU使用率

図 21:ログオンフェーズのvCenter Server VMのCPU使用率

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45XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

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図 22:ログオンフェーズのDelivery Controller VMのCPU使用率

図 23:ログオンフェーズのStoreFront VMのCPU使用率

定常時テスト

次のグラフは、定常時テスト時のXenDesktopインフラストラクチャVMのCPU使用率を示しています。

図 24:定常時テスト時のPVS VM(ホスト共有デスクトップ)のCPU使用率

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図 25:定常時テスト時のPVS VM(VDIデスクトップ)のCPU使用率

図 26:定常時テスト時のvCenter Server VMのCPU使用率

図 27:定常時テスト時のDelivery Controller VMのCPU使用率

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図 28:定常時テスト時のStoreFront VMのCPU使用率

メモリ

ブートストーム時と同様に、定常時テストの際も、PVS VMのメモリ使用率は15%未満、vCenter Server VMのメモリ使用率は50%未満、Delivery Controller VMの平均使用率は60%でした。StoreFront VMで問題が見つかり、2GBのメモリでは平均使用率が90%に達しました。

ネットワーク

定常時テスト時のプライマリNICのPVSネットワークトラフィックのピークは、ホスト共有デスクトップVMでは1.25Gbps、VDIデスクトップVMでは2Gbps弱でした。また、vCenter Server VMでは200Mbps弱、Delivery Controller VMでは10Mbps強でした。

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CitrixについてCitrix(NASDAQ:CTXS)は、どこからでも簡単かつ安全に作業や共同作業を行えるモバイルワークスタイルを実現するクラウド企業です。市場をリードするモビリティ、デスクトップ仮想化、クラウドネットワーク、クラウドプラットフォーム、コラボレーション、およびデータ共有のソリューションにより、モバイル化されたダイナミックな世界で成功するためのスピードとアジリティを実現します。Citrixの製品は、世界各国の260,000以上の組織で1億人を超えるユーザーによって使用されています。2012年の収益は25.9億ドルにのぼります。詳しくは、www.citrix.co.jpをご覧ください。

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citrix.com0813/PDF

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Corporate HeadquartersFort Lauderdale, FL, USA

Silicon Valley HeadquartersSanta Clara, CA, USA

EMEA HeadquartersSchaffhausen, Switzerland

India Development CenterBangalore, India

Online Division HeadquartersSanta Barbara, CA, USA

Pacific HeadquartersHong Kong, China

Latin America HeadquartersCoral Gables, FL, USA

UK Development CenterChalfont, United Kingdom

XenDesktop 7を5,000ユーザーに拡張する ホワイトペーパー

まとめStoreFront VMのメモリが十分でなかったことを除き、テストでオーバーロードになったインフラストラクチャVMはありませんでした。

生成されたデータを見る限り、Delivery ControllerとStoreFrontのVMの数は削減できる可能性があります。PVS VMについては、モジュール設計を使用するために少なくとも2つ必要になりますが、上記のグラフのデータからは、いずれかのクラスターの1つのPVS VMに障害が発生してもユーザーエクスペリエンスには影響しないと考えられます。ただし、これらの仮説を証明するには追加のテストが必要です。