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第3回ベトナム国道路官民研究会資料 資料1 現地調査の結果報告等

現地調査の結果報告等 - MLIT5. Ha Long ~ Mon Cai 2. Noi Bai ~ Lao Cai 4. Hanoi(Bac Giang)~Lang Son 中国国境まで 北部(ハノイ近郊) 南部(HCMCHCMC近郊)

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第3回ベトナム国道路官民研究会資料資料1

現地調査の結果報告等

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1.ベトナム国高速道路開発計画の首相承認の概要

2*Approvals of Vietnam Expressway Network Developing and Planning until 2020 and the view for post-2020

高速道路開発計画(M/P):2007年11月5日MOTが首相に提出(No.7056/TTr-BGTVT)⇒首相が承認*:2008年12月1日付け(No.1734/QD-TTg)

高速道路開発計画(高速道路開発計画(M/PM/P):):20072007年年1111月月55日日MOTMOTが首相に提出(が首相に提出(No.7056/TTrNo.7056/TTr--BGTVTBGTVT))

⇒首相が承認⇒首相が承認**::20082008年年1212月月11日付け(日付け(No.1734/QDNo.1734/QD--TTgTTg))

・計画路線数:22路線

・計画延長計:5,873㎞(供用済み120km含む)

⇒ 2020年までに2,512km整備

2020年以降に3,241km整備

・事 業 費 :2020年までに206億米ドル、

2020年以降に235億米ドル

・計画路線数:22路線

・計画延長計:5,873㎞(供用済み120km含む)

⇒ 2020年までに2,512km整備

2020年以降に3,241km整備

・事 業 費 :2020年までに206億米ドル、

2020年以降に235億米ドル

MOTMOT案からの変更点案からの変更点

20202020年までの優先区間の変更年までの優先区間の変更

全体で127kmが優先区間から除外

(1)開発計画の概要

承認された開発計画承認された開発計画

優先整備区間優先整備区間以外

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整備計画路線整備計画路線(北部地域)(北部地域)

3

Lao Caiまで

優先整備区間

優先整備区間以外

Lang Son

Bac Giang

Thai NguyenMong Cai

Cho Moi

Quan Ninh

Hai Phong

Ninh Binhまで

Hoa Lac

Hanoi Hoa Binh

南北高速道路(Western Route)

RR4

南北高速道路(Eastern Route)

RR3

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整備計画路線整備計画路線((HCMHCM市周辺市周辺))

4

Dau Giay

Long Thanh

Ben LucTrung Luong

Can Tho

Bien Hoa

Vung Tau

Da Latまで

Chon Thanh

Moc Bai

Qui Nhonまで

優先整備区間

優先整備区間以外南北高速道路(Western Route)

南北高速道路(Eastern Route)

Ho Chi Minh

RR4

RR3

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(2)実施体制・方策等関連箇所(抜粋)

5

・財源: 公債、貸付証券などの政府予算ならびにBOT、PPP等による民間資金活用により整備する方針。またMOTが主体となりMPI、MOFの協力を得て、国内外経済分野に働きかける魅力的な投資メカニズムを確立する。

・先進科学技術の適用:建設に当っては最新技術や資材の採用を推奨。管理・建設・運営における最先端の交通安全施設、情報技術(Information Technology)を採用。

・管理組織:全国に渡りMOTが国の建設投資、管理組織とされ、その適切な手法を研究する必要がある。またVietnam Expressway Corporation (VEC)が投資、開発および運営の中核企業となるべく

組織強化。

・計画実行に向けた総合政策の構築:投資家の公正な競争政策の構築。建設・管理・運営における国内外への教育体制の拡張といった人材開発政策の構築。

出典:Clause1 6.Mechanism and Policy、Clause2 Implementingより抜粋整理

・財源: 公債、貸付証券などの政府予算ならびにBOT、PPP等による民間資金活用により整備する方針。またMOTが主体となりMPI、MOFの協力を得て、国内外経済分野に働きかける魅力的な投資メカニズムを確立する。

・先進科学技術の適用:建設に当っては最新技術や資材の採用を推奨。管理・建設・運営における最先端の交通安全施設、情報技術(Information Technology)を採用。

・管理組織:全国に渡りMOTが国の建設投資、管理組織とされ、その適切な手法を研究する必要がある。またVietnam Expressway Corporation (VEC)が投資、開発および運営の中核企業となるべく

組織強化。

・計画実行に向けた総合政策の構築:投資家の公正な競争政策の構築。建設・管理・運営における国内外への教育体制の拡張といった人材開発政策の構築。

出典:Clause1 6.Mechanism and Policy、Clause2 Implementingより抜粋整理

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※水色は開発計画で位置付けられた2020年までの優先整備区間

出典: 開発計画 AppendixⅠより整理

開発計画路線(優先整備区間) 延長(km)

南北高速道路

Eastern Route 1,941

Cau Gie-Ninh Binh 50

Ninh Binh-Thanh Hoa 75

Thanh Hoa-Vinh 140

Vinh-Ha Tinh 20

Ha Tinh-Quang Tri 277

Quang Tri-Da Nang 178

Da Nang-Quang Ngai 131

Quang Ngai-Quy Nhon 150

Quy Nhon- Nha Trang 240

Nha Trang-Dau Giay 378

Dau Giay-HCM 55

Long Thanh-Ben Luc 45

HCM-Trung Luong 40

Trung Luong-Can Tho 92

Western Route 1,321

Doan Hung-Hoa Lac-Pho chau 457

Ngoc Hoi-Chon Thanh 864

開発計画路線(優先整備区間) 延長(km)

北部

Lang Son-Bac Giang 130

Hanoi-Hai Phong 105

Hanoi-Lao Cai 264

Hanoi-Thai Nguyen 62

Thai Nguyen-Cho Moi 28

Lang-Hoa Lac 30

Hoa Lac-Hoa Binh 26

Bac Ninh-Ha Long 136

Ha Long-Mong Cai 128

Ninh Binh-Hai Phong-Quang Ninh 160

中部・高地部

Hong-Huong Son 34

Cam-Lao Bao 70

Quy Nhon-Pleiku 160

南部

Dau Giay-Da Lat 189

Bien Hoa-Vung Tau 76

HCM-Chon Thanh 69

HCM-Moc Bai 55

Chau Doc-Soc Trang 200

Ha Tien-Bac Lieu 225

Can Tho-Ca Mau 150

環状高速道路

ハノイRing road No3 56

Ring road No4 125

ホーチミン Ring road No3 83

(3)開発計画に示された各整備計画路線

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2.アジア開発銀行(ADB)の状況

ベトナム高速道路については、5事業への支援を承認済み。

1.Ho Chi Minh‐Dau Giay2.Noi Bai - Lao Cai3.Ben Luc - Long Thanh4.Ha Noi - Lang son5.Ha Long - Mong Cai

事前技術援助(PPTA)によるF/Sの結果をRRP*としてとりまとめ

⇒2事業(1.Ho Chi Minh‐Dau Giay及び2.Noi Bai - Lao Cai )

調査設計プロジェクトとしてのRRPをとりまとめ⇒3事業(3.Ben Luc - Long Thanh 、4.Ha Noi - Lang son及び

5.Ha Long - Mong Cai)

<5事業にかかるADBレポート>・Ho Chi Minh‐Dau Giay(RRP:Proposed Loan、2008年9月)

・Noi Bai‐Lao Cai(RRP:Proposed Loan、2007年11月)

・Ben Luc‐Long Thanh,Ha Noi‐Lang son及びHa Long‐Mong Cai(RRP:Proposed Technical Assistance Loan and Technical Assistance Grants、2008年10月)

ベトナム高速道路については、5事業への支援を承認済み。

1.Ho Chi Minh‐Dau Giay2.Noi Bai - Lao Cai3.Ben Luc - Long Thanh4.Ha Noi - Lang son5.Ha Long - Mong Cai

事前技術援助(PPTA)によるF/Sの結果をRRP*としてとりまとめ

⇒2事業(1.Ho Chi Minh‐Dau Giay及び2.Noi Bai - Lao Cai )

調査設計プロジェクトとしてのRRPをとりまとめ⇒3事業(3.Ben Luc - Long Thanh 、4.Ha Noi - Lang son及び

5.Ha Long - Mong Cai)

<5事業にかかるADBレポート>・Ho Chi Minh‐Dau Giay(RRP:Proposed Loan、2008年9月)

・Noi Bai‐Lao Cai(RRP:Proposed Loan、2007年11月)

・Ben Luc‐Long Thanh,Ha Noi‐Lang son及びHa Long‐Mong Cai(RRP:Proposed Technical Assistance Loan and Technical Assistance Grants、2008年10月)

(1)アジア開発銀行(ADB)のベトナム国高速道路分野への支援状況

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*ADBでは、プロジェクト融資について理事会に承認を得るため、必要な調査結果をとりまとめた「総裁の報告と勧告」(Report and Recommendation of the President:RRP)を作成・公表している。

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3. Ben Luc ~ Long Thanh

1. Ho Chi Minh ~ Dau Giay

5. Ha Long ~ Mon Cai

2. Noi Bai~ Lao Cai

4. Hanoi(Bac Giang)~Lang Son

中国国境まで

北部(ハノイ近郊)北部(ハノイ近郊) 南部(南部(HCMCHCMC近郊)近郊)

ADB資金による高速道路整備区間

調査目的

・ベトナム高速道路に関する最新情報収集・事業スキームに関するADBの意向等

実施概要

日 時 :平成21年1月30日調査団メンバー :計3名 国土交通省、IDI訪 問 先 :ADB(道路専門家)マニラにて

調査目的調査目的

・ベトナム高速道路に関する最新情報収集・事業スキームに関するADBの意向等

実施概要実施概要

日 時 :平成21年1月30日調査団メンバー :計3名 国土交通省、IDI訪 問 先 :ADB(道路専門家)マニラにて

(2)アジア開発銀行への調査概要

8

建設中事業化中調査段階

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区間 延長(km)

事業総額(USD mil)

事業主体

現況

1 Ho Chi Minh~Dau Giay

51 932 VEC JICAとADBの協調融資。JICAの第Ⅰ期工事は2008年3月に融資決定(L/A)。現在ADB資金にてD/Dを実施中。2009年中に着工予定。ITS関連施設(交通管制、料金収受、情報通信システム等)はJICAの

担当。

2 Noi Bai ~

Lao Cai244 1,216 VEC 8区間のうち、2区間の工事の入札が終了。施工管理コンサルタントの

選定はほぼ完了。コスト増のため、追加融資が要請される見込み。5事業の中では も進んでいるが、区間延長も長く工事の進捗状況次第ではHo Chi Minh~Dau Giayと前後する可能性がある。

3 Ben Luc ~Long Thanh

45 709 VEC JICAとADBが協調融資の予定。ADBが日本特別基金で事前技術援助(PPTA)を実施のためのコンサルタントを選定中であり、2009年7~8月くらいから業務開始の見込み。

4 Hanoi(BacGiang) ~Lang Son

130 702 VEC ADBと韓国(Korean Ex-im Bank)との協調融資の予定。1月にPPTA(F/S)のコンサルタント募集公告を出したところ。2009年の第3~4半期から業務開始予定。ローンは2011年を想定、着工は2012年以降。

5 Ha Long ~Mon Cai

128 794 VEC 今後PPTAを2段階で実施予定。まず道路の必要性についてプレF/Sを実施し、その結果を受けてF/Sを実施する価値があるかを判断。協

調融資の相手を見つける必要あり。

(3)ADB資金による高速道路事業の動向

*延長、事業総額の出典:Proposed Loan Socialist Republic of Viet Nam: Ho Chi Minh City-Long Thanh-Dau Giay Expressway Construction Project(1)およびGreater Mekong Subregion:

Kunming-Haiphong Transport Corridor-Noi Bai-Lao Cai Highway Project (2), ADB、3,4,5の値はベトナム国高速道路開発計画より

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・ベトナム側の関心はどうしても高速道路を早く造ることに集中しており、 O&Mに対するベト

ナム側の関心は高くない。しかし、O&Mは重要。

・O&Mについては、基本的には相手国政府の問題というスタンスであるが、融資したプロジェ

クトがすぐにダメになるというようなリスクを防ぐため、O&Mのスタート部分だけADBのプロ

ジェクトでカバーすることがある。

・Noi Bai-Lao Caiのケースでは、① O&Mに必要な資機材の調達、②O&Mの調達に関する

書類の用意、までをローンに含む。

・ベトナム側の関心はどうしても高速道路を早く造ることに集中しており、 O&Mに対するベト

ナム側の関心は高くない。しかし、O&Mは重要。

・O&Mについては、基本的には相手国政府の問題というスタンスであるが、融資したプロジェ

クトがすぐにダメになるというようなリスクを防ぐため、O&Mのスタート部分だけADBのプロ

ジェクトでカバーすることがある。

・Noi Bai-Lao Caiのケースでは、① O&Mに必要な資機材の調達、②O&Mの調達に関する

書類の用意、までをローンに含む。

◆O&Mに関する基本的な考え方◆O&Mに関する基本的な考え方

・ADBが用意したO&Mの調達書類と資機材を使って、VECが民間企業とO&M契約すること

を想定している。

・将来的には道路資産をリースし、料金設定、メンテナンスを含んだ長期間の契約も考えられ

るが、当初はPPPの中でも初期的な、政府側のウェイトが大きい形態になると考えられる。

・現時点では、契約期間は短期間(1~3年程度)を想定しており、コンセッションというよりは

アウトソーシングに近い。

・ADBが用意したO&Mの調達書類と資機材を使って、VECが民間企業とO&M契約すること

を想定している。

・将来的には道路資産をリースし、料金設定、メンテナンスを含んだ長期間の契約も考えられ

るが、当初はPPPの中でも初期的な、政府側のウェイトが大きい形態になると考えられる。

・現時点では、契約期間は短期間(1~3年程度)を想定しており、コンセッションというよりは

アウトソーシングに近い。

◆O&M契約の形態について◆O&M契約の形態について

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(4)事業スキームに関するADBの意向

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・住民移転及び環境配慮に関する経験と技術をベトナム側(特にVEC)に移転することがタイ

ムリーであり、この面でも日本の高速道路会社の経験が非常に役に立つと思われる。

・住民移転及び環境配慮に関する経験と技術をベトナム側(特にVEC)に移転することがタイ

ムリーであり、この面でも日本の高速道路会社の経験が非常に役に立つと思われる。

◆ベトナム側のニーズについて◆ベトナム側のニーズについて

・ETC、ITSについて、国どうしの接続、さらには一国の中で別々のシステムが入ることを防止

するためには、標準化が必要と考えており、今後ベトナム側と話をしていく予定である。

・ADBは都市内高速道路へも融資を計画しているが、ホーチミン市の交通管制は道路ができ

たところから異なるシステムが入っているとの情報を得ている。

・ETC、ITSについて、国どうしの接続、さらには一国の中で別々のシステムが入ることを防止

するためには、標準化が必要と考えており、今後ベトナム側と話をしていく予定である。

・ADBは都市内高速道路へも融資を計画しているが、ホーチミン市の交通管制は道路ができ

たところから異なるシステムが入っているとの情報を得ている。

◆ETC、ITSについて◆ETC、ITSについて

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3.世銀のベトナム国における3.世銀のベトナム国におけるPPPPPP研究ファイナルレポートの概要研究ファイナルレポートの概要

●目 的:世銀の融資によりベトナム政府における道路分野のPPPによる開発戦略を支援する

●ドラフトファイナルレポート作成時期:2008年9月

●内容・構成:1.背景、2.PPP概念、3.ベ国PPP実績、4.金融部門の概要、5.道路部門技術サービスの概要、6.取扱われるべき重要な問題、7.PPP政策的枠組み、8.適切なPPPモデル、9.政府支援の枠組みに対する提案、10.法及び規制の枠組み、11.制度的枠組み

●目 的:世銀の融資によりベトナム政府における道路分野のPPPによる開発戦略を支援する

●ドラフトファイナルレポート作成時期:2008年9月

●内容・構成:1.背景、2.PPP概念、3.ベ国PPP実績、4.金融部門の概要、5.道路部門技術サービスの概要、6.取扱われるべき重要な問題、7.PPP政策的枠組み、8.適切なPPPモデル、9.政府支援の枠組みに対する提案、10.法及び規制の枠組み、11.制度的枠組み

出典:Road Network Improvement Project (IDA Credit 3843-VN), Public-Private Partnership (PPP)in the Road Sector, Draft Final Report September 2008より整理

・1994年以降エネルギー、通信分野を中心にPPPを実施したが、道路分野の実績はない。・現在までに実施、計画されている13件の道路BOT(BT、BTO含む)の大半は国営企業もしくは国営企業が大部分を保有する合資会社の参画でありPPPとは見なされないが、商業ベースで活動していることからPBP(Public-Business-Partnership)と表現する。

・これら事業を行うことにより、更なる資金確保、インフラ開発を促進させることが出来るが、今までの取組み方法には非効率な面がある。

・1994年以降エネルギー、通信分野を中心にPPPを実施したが、道路分野の実績はない。・現在までに実施、計画されている13件の道路BOT(BT、BTO含む)の大半は国営企業もしくは国営企業が大部分を保有する合資会社の参画でありPPPとは見なされないが、商業ベースで活動していることからPBP(Public-Business-Partnership)と表現する。

・これら事業を行うことにより、更なる資金確保、インフラ開発を促進させることが出来るが、今までの取組み方法には非効率な面がある。

◆ベ国PPP実績の評価◆ベ国PPP実績の評価

*2008年11月20日にドラフトファイナルレポートをもとに調査結果の説明と意見募集を目的にMOTにてワークショップを開催。

(1)概要

(2)ベ国PPP実績の評価と政策・制度に関する提案のポイント

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・BOT法(78/2007) は包括的な法律であり道路部門の細かな要求に合わせて作られていない。一方、道路分野の法律内でもPPPの包括的な枠組みは提示されていない。現在、道路部門のPPP法案(ドラフト)を準備中。

・法・規制に対する提案:Circular90/2004に定義される通行料金の規制を撤廃すること。工業団地、ハイテクパーク、経済特区に与えられる特別な措置と同様な措置を道路分野にも与え

ること。PPP事業が入札法や付帯定款の縛りから除外される範囲を明確にすること。

・BOT法(78/2007) は包括的な法律であり道路部門の細かな要求に合わせて作られていない。一方、道路分野の法律内でもPPPの包括的な枠組みは提示されていない。現在、道路部門のPPP法案(ドラフト)を準備中。

・法・規制に対する提案:Circular90/2004に定義される通行料金の規制を撤廃すること。工業団地、ハイテクパーク、経済特区に与えられる特別な措置と同様な措置を道路分野にも与え

ること。PPP事業が入札法や付帯定款の縛りから除外される範囲を明確にすること。

・PPP事業の計画・準備部門と承認部門を切り離す制度が必要。副首相が座長を務め、MOT、MPI、MOF、MOC、MONREならびに民間からも代表が立てられるPPP委員会が提案される。PPP委員会は事業の承認を行うことが期待される。

・すべての省庁がPPPを開始した場合、計画投資省の開発計画が行き詰る可能性がある。これは計画投資省だけでなく各省の課題として捉えるべきである。

・また、現在、部門を越えたPPPユニットの設立が提案されており、また交通運輸省内でもPPP Cellの設立が提案されている

・PPP事業の計画・準備部門と承認部門を切り離す制度が必要。副首相が座長を務め、MOT、MPI、MOF、MOC、MONREならびに民間からも代表が立てられるPPP委員会が提案される。PPP委員会は事業の承認を行うことが期待される。

・すべての省庁がPPPを開始した場合、計画投資省の開発計画が行き詰る可能性がある。これは計画投資省だけでなく各省の課題として捉えるべきである。

・また、現在、部門を越えたPPPユニットの設立が提案されており、また交通運輸省内でもPPP Cellの設立が提案されている

◆制度的枠組み◆制度的枠組み

◆法及び規制の枠組み◆法及び規制の枠組み

・契約期間において、リスクを道路利用者と道路事業者に適切に配分する為の通行料金制度が必要。

・道路分野PPP市場は初期段階にあるため、事業者に対して可能な限りシンプルな枠組みで財政支援をすることが望ましい。(補助金(投資額の 大40%まで)、運営補助金、税制優遇措置、為替リスク等)

・契約期間において、リスクを道路利用者と道路事業者に適切に配分する為の通行料金制度が必要。

・道路分野PPP市場は初期段階にあるため、事業者に対して可能な限りシンプルな枠組みで財政支援をすることが望ましい。(補助金(投資額の 大40%まで)、運営補助金、税制優遇措置、為替リスク等)

◆政府支援の枠組み◆政府支援の枠組み

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カイメップ・チーバイ港の開発 : 363.64億円

1. 港湾施設・航路の開発1)国際コンテナターミナル(カイメップ港)岸壁(2B:水深14m × 600m)、埋立(43ha)、道路(橋梁含む)

2)多目的ターミナル(チーバイ港)岸壁(2B:水深14m ×600m)、埋立 (21ha)、道路

3)航路・泊地浚渫延長26km、土量約1,000万m3

2. 荷役機械

カイメップ港ガントリークレーン6基、RTG15基チーバイ港多目的クレーン2基、ジブ4基

3. 港湾運営主体の設立

カイメップ国際コンテナターミナル

チーバイ多目的国際ターミナル

4.参考:カイメップ・チーバイ国際港湾開発事業4.参考:カイメップ・チーバイ国際港湾開発事業

(1)事業概要(1)事業概要

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総事業費 :約429億円(円借款約364億円)事業実施主体:ベトナム交通運輸省(PMU 85, 海運総局(VINAMARINE))運営主体 :港湾運営の効率化に向け、民間の港湾オペレーターを導入予定

総事業費 :約429億円(円借款約364億円)事業実施主体:ベトナム交通運輸省(PMU 85, 海運総局(VINAMARINE))運営主体 :港湾運営の効率化に向け、民間の港湾オペレーターを導入予定

コンテナ貨物ターミナル等の建設にあたり、軟弱地盤対策等の我が国の技術力を活用

・2005年3月 :円借款契約締結(L/A)

・2008年10月 :起工

・2012年 :完成予定

コンテナ貨物ターミナル等の建設にあたり、軟弱地盤対策等の我が国の技術力を活用

・2005年3月 :円借款契約締結(L/A)

・2008年10月 :起工

・2012年 :完成予定

カイメップ・チーバイ国際港湾実施設計調査(2004~2005年度)

カイメップ・チーバイ国際港湾実施設計調査カイメップ・チーバイ国際港湾実施設計調査(2004~2005年度)

開発調査:南部港湾開発計画調査(2000~2002年度)・長期M/P策定、優先プロジェクトに関するF/S実施、港湾管理体制構築、

民間参入等に関する港湾開発・運営戦略の策定

開発調査開発調査::南部港湾開発計画調査(南部港湾開発計画調査(20002000~~20022002年度)年度)・長期M/P策定、優先プロジェクトに関するF/S実施、港湾管理体制構築、

民間参入等に関する港湾開発・運営戦略の策定

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(2)日本の援助枠組み・実施体制(2)日本の援助枠組み・実施体制

施設整備施設整備

開発調査開発調査

円借款(円借款(STEPSTEP))

運営・管理運営・管理

技術協力プロジェクト技術協力プロジェクト

ベトナム国港湾管理制度改革プロジェクト(2004~2008年度)

【主な実施項目】・非政府セクター参入促進(政府/非政府間の役割分担・リスク分析、規則体系整備)

・港湾行政・管理能力向上(港湾保安計画の作成、施設計画・技術基準策定ガイドラインの提言)

ベトナム国港湾管理制度改革プロジェクトベトナム国港湾管理制度改革プロジェクト((2004~2008年度)

【主な実施項目】・非政府セクター参入促進(政府/非政府間の役割分担・リスク分析、規則体系整備)

・港湾行政・管理能力向上(港湾保安計画の作成、施設計画・技術基準策定ガイドラインの提言)

JICA技術協力プロジェクトによる管理・運営制度構築等の支援を踏まえ、民間オペレーターを公募の予定(2010年度迄に選定予定)

JICA技術協力プロジェクトによる管理・運営制度構築等の支援を踏まえ、民間オペレーターを公募の予定(2010年度迄に選定予定)

全体計画全体計画

民間オペレーターを募集民間オペレーターを募集

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第3回ベトナム国道路官民研究会資料資料2

『ジャパン・パッケージ』の構築に向けて

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1.1.『『ジャパン・パッケージジャパン・パッケージ』』の構築に向けた基本方針の構築に向けた基本方針

当面は建設を公的資金で対応、維持管理を中心に民間資金で対応

⇒ 法令・制度、事業環境をふまえると、当面は民主導では困難(長期的に民主導を目指す)

⇒ 日本の技術力・ノウハウが活用が見込まれる案件形成

⇒ 我が国プレゼンスの向上を図ると共に、ベトナム国の高速道路整備に貢献

当面は建設を公的資金で対応、維持管理を中心に民間資金で対応当面は建設を公的資金で対応、維持管理を中心に民間資金で対応

⇒ 法令・制度、事業環境をふまえると、当面は民主導では困難(長期的に民主導を目指す)

⇒ 日本の技術力・ノウハウが活用が見込まれる案件形成

⇒ 我が国プレゼンスの向上を図ると共に、ベトナム国の高速道路整備に貢献

基本方針のイメージ図

2

維持管理や料金徴収、SA/PA、交通管制等のO&Mを中心とする部

分は民間資金を活用

維持管理や料金徴収、SA/PA、交通管制等のO&Mを中心とする部

分は民間資金を活用

基盤部分の建設については公的資金にて対応

基盤部分の建設については公的資金にて対応

長期的に、民間主導による事業実施を目指す

長期的に、民間主導による事業実施を目指す

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道路本体(橋梁、トンネルなど)

※都市部や山岳部等、日本の技術力が

発揮できる地域を対象

SA/PA

交通管制

ETC等

O&M

公的資金(ODA等) 民間資金

建設

料金支払ベトナム国政府による

収入保証

ベトナム国政府による収入保証

高速道路会社のノウハウの活用

一般利用者一般利用者

官が受け持つ部分 民(高速道路会社等)が受け持つ部分

関連制度、計画、整備、維持管理への支援策拡充

関連制度、計画、整備、維持管理への支援策拡充

3

2.2.『『ジャパン・パッケージジャパン・パッケージ』』によるベトナム高速道路への支援によるベトナム高速道路への支援

(1)『ジャパン・パッケージ』概要

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道路本体(橋梁、トンネルなど)

※都市部や山岳部等、日本の技術力が

発揮できる地域を対象

SA/PA

交通管制

ETC等

O&M

公的資金(ODA等) 民間資金

建設

料金支払ベトナム国政府による

収入保証

ベトナム国政府による収入保証

高速道路会社のノウハウの活用

官が受け持つ部分 民(高速道路会社等)が受け持つ部分

政策対話政策対話

有償協力有償協力

技術協力技術協力

民間のノウハウ民間のノウハウ・資金の活用・資金の活用

一般利用者一般利用者4

関連制度、計画、整備、維持管理への支援策拡充

関連制度、計画、整備、維持管理への支援策拡充

2.2.『『ジャパン・パッケージジャパン・パッケージ』』によるベトナム高速道路への支援によるベトナム高速道路への支援

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道路本体(橋梁、トンネルなど)

※都市部や山岳部等、日本の技術力が

発揮できる地域を対象

SA/PA

交通管制

ETC等

O&M

公的資金(ODA等) 民間資金

建設

料金支払ベトナム国政府による

収入保証

ベトナム国政府による収入保証

高速道路会社のノウハウの活用

官が受け持つ部分 民(高速道路会社等)が受け持つ部分

国土交通省とベトナム交通運輸省の間の政策対話等によるジャパンパッケージの理解促進と推進

国土交通省とベトナム交通運輸省の間の政策対話等によるジャパンパッケージの理解促進と推進

ベトナム国への本邦技術移転(ITS等)

ベトナム国への本邦技術移転(ITS等)

STEP等の案件形成

STEP等の案件形成

制度構築、マスタープラン作成等への技術協力(専門家派遣等)

制度構築、マスタープラン作成等への技術協力(専門家派遣等)

O&Mマニュアル作成等への技術協力(技プロ、専門家派遣、研修支援等)

O&Mマニュアル作成等への技術協力(技プロ、専門家派遣、研修支援等)

保証・保険ツールの拡充・強化(JBIC、NEXI等)

保証・保険ツールの拡充・強化(JBIC、NEXI等)

高速道路会社を中核とした技術ノウハウ移転

高速道路会社を中核とした技術ノウハウ移転

○ 高速道路会社+民間資金

○ ベトナム国現地ゼネコン、事業運営会社等とのパートナーシップ形成O&M初期期間

を含む融資

O&M初期期間を含む融資

①政策対話

②有償協力

③技術協力

④民間のノウハウ・資金の活用

一般利用者一般利用者

施策の連携によるパッケージ支援施策の連携によるパッケージ支援

5

関連制度、計画、整備、維持管理への支援策拡充

関連制度、計画、整備、維持管理への支援策拡充

有償協力と技術有償協力と技術協力の連携による協力の連携による

O&M支援O&M支援

2.2.『『ジャパン・パッケージジャパン・パッケージ』』によるベトナム高速道路への支援によるベトナム高速道路への支援

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6

①政策対話による支援

国土交通省の取組み国土交通省の取組み

第1回高速道路セミナー(2008年3月12日ハノイヒルトンホテルにて)

ドゥック副大臣ご挨拶

日本の高速道路整備、維持管理、運営に関する経験、技術を提供・発信し、意見交換を実施

■日本側発表項目

・日本の高速道路整備・高速道路の整備手法・高速道路の維持管理・運営・高速道路の民営化と組織体制・日本のITS、ETC

ベトナム高速道路セミナー開催(2008年3月(第1回)、2009年2月(第2回))

道路分野に関する協力に係る交通運輸省との覚書締結(2009年2月)

我が国からの協力の具体化に向けた意見交換(2008年10月、11月)

ベトナム高速道路セミナー開催(2008年3月(第1回)、2009年2月(第2回))

道路分野に関する協力に係る交通運輸省との覚書締結(2009年2月)

我が国からの協力の具体化に向けた意見交換(2008年10月、11月)

セミナー後に行われたディスカッション

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優先整備区間優先整備区間以外

②有償資金協力による支援

*出典: 優先順位が高い南北高速道路事業としてMOTより入手した資料(2008年10月)をもとに、関係機関ヒアリング結果を追記して整理

Ha Noi

Ben Luc

Long Thanh

Nghi Son

Ninh Binh

1)

2)

3)

4)

7

Ben Luc-Long Thanh

HCMC-Dau Giay

Da Nang-QuangNgai

Ninh Binh-Nghi Son

区間全長(Km)

事業総額(mil.USD) 現況

1) 122 1,400 首相がベトナムセメント会社に事業提案

を要請。MOTがWBに対しPPP適用の検

討を要請。資金回収の可能性が低い為、

国家予算による資金(JIAC,WB, ADB等のODA提供機関からの資金)提供が要

請されている。

2) 140 1,258 WB(700mil.USDのローン)及びJICA(67km)に対し融資を要請中。BOT事業

としては償還困難であり、ODA資金の提

供が求められている。

3) 55 932 JICAとADB協調融資。JICAの第1期工事

は2008年3月に融資決定(L/A)。VECが

投資主体。現在ADB資金によりD/Dを実

施中。2009年中に着工予定。

4) 59 1,212 JICAとADBが関心。 VECが投資主体。

TEDI-SouthがF/Sを実施予定。ADBが日

本特別基金で事前技術援助(PPTA)を実

施のためのコンサルタントを選定中であり、

2009年7~8月くらいから業務開始の見

込み。

○今後実施可能性のある案件*

Ho Chi Minh

Dau Giay

Quang Ngai

Da Nang

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O&MO&M

整 備整 備

• 体制整備、資機材調達

• 人材確保、育成

• マニュアル浸透、充実

• 体制整備、資機材調達

• 人材確保、育成

• マニュアル浸透、充実

施設整備を行う有償協力にO&M初期期間を含むなどにより、

円滑なO&M開始のための支援が重要

○運営・維持管理(O&M)への支援

O&Mマニュアル

作成等への技術協力

O&M立ち上げ段階の課題O&M立ち上げ段階の課題 円滑なO&M実施の

阻害要因となる

・O&M実施主体にとって

負担

・O&M実施主体のノウ

ハウ蓄積も少なくリスクがある

8

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O&Mマニュアル作成等への技術協力

(技プロ、専門家派遣、研修支援等)

・業務範囲や達成すべきサービス水準が不明確

・官による恣意的な指導の可能性

・サービス水準の評価・管理が困難

・サービス水準の担保が困難

民官官民双方のリスクとなる

(PPPの阻害要因)

・サービス水準の低下等を招く恐れがあるため、民間への委託に不安

・コストの不透明性が高まり、適切な投資判断が困難

・業務範囲や達成目標の明確化

・適切な投資判断の実施

⇒効率的な業務遂行が実現

・サービス水準の評価・管理能力の向上

・民によるサービス水準の向上

⇒PPP導入メリットが発現

民官

民間投資環境が改善

9

③技術協力による支援

O&Mに係る規格・規準等のマニュアルの未整備の場合O&Mに係る規格・規準等のマニュアルの未整備の場合

整備後整備後

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④民間のノウハウ・資金の活用

民間ノウハウの活用(中日本高速道路の例)民間ノウハウの活用(中日本高速道路の例)

活動概要

覚書の取り交わし

[ベトナム事務所概要]名 称 :中日本高速道路株式会社 ベトナム事務所

所在地 :ベトナム国ハノイ市 VEC庁舎内

駐在員 :1名開所式 :2008年12月8日(月) 於ハノイ市内

ベトナム道路公社(VEC)と情報交換・人的交流・関係強化に関する覚書取り交わし(2007年11月)

ベトナム国ハノイ市にベトナム事務所開設(2008年12月)

ベトナム道路公社(VEC)と情報交換・人的交流・関係強化に関する覚書取り交わし(2007年11月)

ベトナム国ハノイ市にベトナム事務所開設(2008年12月)

開所式で中日本高速道路矢野会長がベトナムを訪問。VECドン会長と意見交換後握手

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(参考)(参考)O&MO&Mスキームの検討スキームの検討

11

道路管理者

道路ユーザー

O&M実施主体(SPC)通行料金

維持管理の委託

業務委託費

サービスの提供

道路管理者

道路ユーザー

事業権の付与(コンセッション契約)

コンセッションフィー

サービスの提供通行料金

パターン1:委託方式パターン1:委託方式 パターン2:コンセッション方式パターン2:コンセッション方式

・一部施設の整備もあり得る

・推定交通量や事業期間に応じて高額化する

コンセッションフィーの調達が必要

実施主体の課題

・O&M実施主体が保有・官(道路管理者)が保有料金徴収権

・有り(収入が交通量に依存)・無し需要リスク

O&M実施主体(SPC)

立ち上げ当初のO&Mは以下の観点から「パターン1:委託方式」が適当立ち上げ当初のO&Mは以下の観点から「パターン1:委託方式」が適当

・組織、マニュアル、業務が安定するまでの責任の一元化・建設から維持管理フェーズまでの一体的管理・将来のコンセッション化に向けた交通量の安定