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寿調宿調くじゅう連山の ミヤマキリシマ 16 2018-4 発行 大分県議会県民クラブ 大分市大手町 3-1-1 TEL:097-506-5088 FAX:097-538-0136 http://www.oct-net.ne.jp/shakai-1/ 題字:草刈樵峰 大分県議会議員 木田 昇 2018 年 第1回 定例県議会 地方創生の成果を示す取組みを 5年連続プラス (前年度比+7,139百万円 ) 一般会計総額:6,169億4,500万円 積極型予算が成立 交通安全対策特別 交付金等 0.2% 県債 11.5% 国庫支出金 15.1% 地方交付税 27.1% 地方譲与税 3.3% 使用料及び 手数料等 2.1% 諸収入 9.3% 繰入金 3.8% 地方消費税 清算金 7.2% 県税 20.4% 2018年度歳入 616.945 (百万円) 42.8% 57.2% 予備費 0.03% 議会費 0.19% 労働費 0.37% 災害復旧費 2.41% 総務費 4.18% 警察費 4.46% 保健環境費 5.60% 商工費 8.04% 農林水産業費 8.20% 諸支出金 8.87% 福祉生活費 10.40% 土木費 13.26% 公債費 13.46% 教育費 20.53% 2018年度歳出 616.945 (百万円) [部門別構成割合] 2018年度大分県一般会計予算

定例県議会 - 木田昇 ホームページ 公式ブログoita-kida.net/.../04/03ee63ffb2e0c0c793d9f8fa2f395a43.pdf2018/04/03  · 5年連続プラス(前年度比+7,139百万円)

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二月二十七日に開会した

二〇一八年第一回定例県議

会は、三月二十九日にすべ

ての議案採決が行われ、延

べ三十一日間の会議日程を

終えました。

 県の新年度一般会計予算

は、「復興前進」、災害から

の復興と景気回復を念頭に、

地方創生を強力に前進させ

るとし、対前年度比一・二%

の伸び率となる積極型予算

で編成されたところです。

 新年度は、足下の災害へ

の対応がまずは第一です。

災害からの早期復興を遂げ

るとともに、想定される大

規模災害への備えも進めな

ければなりません。

 県内人口推計では、大分

市も含め昨年は全市町村で

人口減少となりました。経

済の活力を維持しつつ、地

方創生の取組みの成果を現

せるかが問われます。

 

以下、新年度の施策に対

する私の所感を述べます。

■災害からの復興と、

防災力の強化等

 災害対策関連等の投資的

経費は、前年度比プラス四・

九%の約千三百六十五億円

が計上され、平成十五年度以

降で最高の伸び率となりま

した。

 

昨年の災害は、豪雨によ

る被害が大きく、河床掘削

や河川拡幅を行うほか、流

木対策のため砂防ダムやス

リットダム(流木の堰止め)

の整備が進められます。

 

未だに避難生活が続く方

も多く、被災者の生活再建

の支援や、今年の作付に間

に合うよう被災農地の復興

が早期に必要です。

■子育て満足度日本一の実現

 本県の合計特殊出生率は

四年連続で上昇し、一・六五%

と全国七位です。一方、保育

や放課後児童クラブの需要

は依然として高く、現状では

十分に対応できていません。

 

施設整備はもちろん、保

育士等の人材確保にも力を

注がなければなりません。

 

私が昨年の一般質問で取

り上げた「婚活支援」につ

いては、県が「出会いサポー

トセンター」を新たに設置

することが決まりました。

 

成婚につながる良い「縁

結び」となるよう、期待す

るところです。

■健康寿命日本一の実現

 栄養・食生活面では、「う

ま塩プロジェクト」による減

塩一日マイナス三グラムに加

え、「まず野菜、もっと野菜プ

ロジェクト」とする野菜摂取

量一日三百五十グラムの取組

みを強化するとしています。

 

運動面では、健康アプリ

「おおいた歩得」が本格運

用を迎えましたが、より一

層の利用者拡大と特典の充

実が求められます。

■障がい者雇用率日本一等

 昨年の雇用率は全国五位

でした。企業への奨励金制

度も創設されますが、障が

い者雇用アドバイザーによ

る企業への働きかけの強化

が重要です。

 

教育現場では、障がいの

ある生徒の就労を支える

「高等特別支援学校」の設

置に向けた基本設計に入り

ます。保護者や現場の声を

十分にくみ入れ、設置して

いただきたいと思います。

■農林水産業の構造改革

 マーケット起点の商品づ

くりを基本に構造改革を加

速し、生産性向上や高付加

価値化を図ることとしてい

ます。

 

水田の畑地化による高収

益の園芸品目への転換を図

り、販路拡大や海外市場の

開拓が進められます。

 

昨年は、豊後牛が種牛日

本一となったところですし、

水産業の養殖も好調に推移

しています。いずれにして

も、都市圏の大消費地や海

外市場でどれだけ伸ばせる

かが勝負どころです。

■商工業の振興等

 経営者が代替わりの時期

を迎え、後継者の育成・確

保は本県でも大きな課題と

なっています。

 

ICTなど技術革新への

対応や持続的な経営をどう

支援していくのか、商工団

体との関わりが重要です。

 

一方、ドローンの活用には

大きな予算も投じており、

大分県版第四次産業革命の

具体化も問われます。

 

また、観光部門において

は、外国人宿泊者の伸びが

好調で、これから続くビッグ

イベントを機会とし、より

一層の誘客と観光産業の活

性化が求められます。

■国民文化祭等の成功と

ラグビーワールドカップに

向けた準備

 本年秋には国民文化祭・

全国障害者芸術文化祭が

「おおいた大茶会」をテー

マに開催されます。誰もが

喜び、楽しめる県民総参加

のお祭りとして成功させな

ければなりません。

 

そして来年の秋は、ラグ

ビーワールドカップが開催

されます。本年六月九日に

は、その前哨戦として日本

代表とイタリア代表とのテ

ストマッチが行われます。

 

大分県では、飲食店での

多言語表示や土産品等での

キャッシュレス対応がまだ

まだ十分でなく、外国人客

の受け入れ態勢の充実が求

められます。

 

観光関連事業者に対する

県や市町村からの支援や働

きかけの強化が必要です。

くじゅう連山のミヤマキリシマ

第16 号2018-4発行大分県議会県民クラブ大分市大手町3-1-1TEL:097-506-5088FAX:097-538-0136http://www.oct-net.ne.jp/shakai-1/

題字:草刈樵峰

大分県議会議員 木田 昇

2018 年 第1回 定例県議会

地方創生の成果を示す取組みを

5年連続プラス(前年度比+7,139百万円)

一般会計総額:6,169億4,500万円積極型予算が成立

交通安全対策特別交付金等 0.2%

県債 11.5%

国庫支出金 15.1%

地方交付税 27.1%

地方譲与税 3.3%使用料及び手数料等 2.1%

諸収入 9.3%

繰入金 3.8%

地方消費税清算金 7.2%

県税 20.4%

2018年度歳入616.945    (百万円)

依存財源

自主財源

42.8%57.2%

予備費 0.03%議会費 0.19%労働費 0.37%災害復旧費 2.41%

総務費 4.18%

警察費 4.46%

保健環境費 5.60%

商工費 8.04%

農林水産業費 8.20%

諸支出金 8.87%福祉生活費 10.40%

土木費 13.26%

公債費 13.46%

教育費 20.53%

2018年度歳出616.945    (百万円)

[部門別構成割合]

2018年度大分県一般会計予算

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三月十四日、本年第一回

定例県議会にて、私は次の

八項目に関する一般質問を

行いました。

〈質問項目〉

一.海外戦略について

①次期海外戦略

②インバウンドへの情報発信

③瀬戸内航路

二.大友宗麟公とキリシタン

文化について

①大友宗麟公の大河ドラマ化

②豊後のキリシタン文化

三.大分市中心部の交通渋

滞対策ついて

四.「ゲーム障害」について

五.「ジビエ」利用の普及拡

大について

次期海外戦略について

 (木田)人口減少社会に

入り、本県も含む九州経済

圏の国内マーケットが縮小

していくなか、商品やサー

ビスの付加価値の拡大を図

り、企業収益を増加させる

ためには、成長するアジア

をはじめとした海外のマー

ケットへの輸出強化など大

分のモノを県外はもとよ

り、国外の方に販売、消費し

てもらう地産外商(消)の

取組が必要です。

 一方、政府発表の速報

によると、昨年一年間の

訪日外国人旅行者数は

二八六〇万人を超え、訪日

外国人旅行消費額について

は、年間で四兆円を超えた

とのことです。

 今後、外国人旅行客の

ゴールデンルートと言われ

る東京、京都、大阪へ集中す

る旅行形態から、地方分散

型へ移行することが見込ま

れるなか、いかにして大分

県へ誘客を図るかが今後極

めて重要となります。

 今後の県内経済の浮揚に

向け、多様な観光資源、優れ

た農林水産品、またそれを

原材料とした加工品も豊富

な本県にとって、海外戦略

の推進は非常に重要です。

 さて、県の策定している

「大分県海外戦略」は来年

度が最終年度となります。

戦略を策定するのは行政で

すが、民間サイドの理解と

実践がなければ、前に進み

づらい状況もあろうかと思

います。

 海外戦略に対する現段階

の達成状況を踏まえ、次期

海外戦略の策定に対する考

えと、今後の推進に向けた

知事の考えをお聞かせくだ

さい。

 (答弁:知事)次期海外

戦略の策定にあたっては、

海外との人や物の交流が大

変盛んになった実績を踏ま

えながら、海外情勢を巡る

環境変化も見定めます。

 「安心・活力・発展プラ

ン2015」の政策・施策

をベースに、現行戦略の四

つの柱に基づく取組を更に

加速させたいと考えていま

す。また、ラグビーワール

ドカップ開催のレガシーな

ど、県内の新たな要素につ

いても考慮していく必要が

あります。

 

こうしたことから、次期

戦略の主なポイントとし

は、農林水産物や加工品の

一層の輸出拡大、留学生O

Bネットワークを活用した

海外ビジネス展開企業の増

加、アジアに加え欧米・大

洋州からの誘客を強化する

こと、グローバル人材育成

の充実などがあります。

 

今後とも、変化の激しい

国際情勢を注視しながら、

海外の成長を取り込みつ

つ、ともに発展する大分県

づくりを進めます。

(木田の提案)とりわけ観光産業

は「二十一世紀最大の産業」と

言われ、裾野の広く付加価値の

高い産業の展開が期待できる分

野です。他県に遅れることなく、

インパクトのある海外戦略の推

進を求めます。

防災メモ

木田昇の防災士

- 大切な教訓「釜石の奇跡」 - 東日本大震災から7年が経ちました。岩手県の釜石市内の小中学校では、あの大惨事の8年前から、片田敏孝(現:東京大学情報学環特任教授)さんの指導による地震避難訓練が繰り返し実施されていました。

 そして、2011年3月11日の地震発生後、釜石市の全児童・生徒計約3千人は即座に避難を開始し、生存率99.8%という結果につながりました。これが「釜石の奇跡」と呼ばれ、今日まで語り継がれています。

 先日、その片田先生のお話を伺う機会がありました。その教えは、「津波避難の三原則」(①想定にとらわれるな、②最善を尽くせ、③率先避難者たれ)です。

 災害は人の想像を超えた規模で起こり得るもの。「ここなら安全」とたかをくくらず逃げられるところまで逃げる。誰かが逃げ始めないと周りの人も逃げようとしないので、まず自分が逃げる。忘れてはならない教訓です。

木田昇の議会・政務活動を随時更新中。

“大分県議会議員木田昇 ”で検索

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*県民クラブHPはコチラ (http://www.oct-net.ne.jp/shakai-1/)

公式ホームページ&ブログ

最近の動き1月▷新年互礼会、新春懇談会、消防出初式▷土木建築委員会県内所管事務調査(大分川ダム、津久見)▷庄の原佐野線(元町・下郡工区)開通式典10年の歳月を経て待望の「宗麟大橋」も開通

▷大分大学大学院経済学研究科特別講座▷NPO法人大友氏顕彰会新年の集い▷ラグビーW杯大分開催協議会公認チームキャンプ地

応募自治体調査(別府市・実相寺グラウンド)国際大会「スーパーラグビー」に参戦の日本チーム「サンウルブス」が合宿で使用

▷エンジン01文化戦略会議 in 大分▷大分大学大学院イノベーティブ経済セミナー▷「米軍基地の整理・縮小」と「日米地位協定の抜本的

見直し」を実現する日出生台集会(玖珠町)

2月▷県立芸術文化短期大学美術科卒業・修了制作展▷自治研センター学習会▷自治体向けICT推進セミナー大分▷大分川ダム湛水式▷第30回県警ふれあいコンサート

▷県民クラブ所管事務調査(大分大学減災・復興デザイン教育研究センター)

▷ラグビーW杯2019における大分県への誘客、観光施策、農業施策に関する調査(大洋州3国)大分スタジアムでの試合に出場するオセアニアの3国を訪問(写真:オーストラリアラグビー協会)

▷県議会議員出前講座(中津市・中津中学校)▷トヨノホシ麦踏み体験&焼酎仕込み見学(豊後大野市)▷2018年第1回定例県議会開会▷南太平寺町内会自主防災訓練

町内から234人の住民が参加(日頃からの備えと訓練が大切です)

3月▷連合大分春季生活闘争総決起集会▷県議会政策勉強会▷春闘街頭宣伝行動(トキハ前交差点)▷県議会スポーツ議員連盟総会▷県議会革新的技術活用特別委員会▷県議会ラグビーW杯大分開催協議会▷2018年第1回定例県議会閉会

紙面の都合上、質問と答弁のすべてを紹介できず、申し訳ございません。なお、県議会HPにて過去分も含め、一般質問の全録画を視聴できます。(「http://www.oita-pref.stream.jfit.co.jp/」

→「議員から選ぶ」→「木田昇」を選択)

県議会ホームページにて一般質問の中継録画を視聴できます

2018 年第一回定例県議会一般質問・答弁

詳細はHPから 大分県議会 検索

来年の秋、世界三

大スポーツ大会の一

つ、「ラグビーW杯」

が日本で開催さ

れ、大分では予選

三試合、準々決勝二試合

の計五試合が行われます

▼県議会のラグビーW杯

協議会のメンバーも務めて

おり、昨年十二月の県議会

での決定により、大分での

試合に出場するオーストラ

リア、フィジー、ニュージー

ランドへ派遣されたところ

です▼詳細は県議会のH

Pに掲載されている報告書

をご覧いただきたいと思い

ますが、いずれにしろどの

国の方もW杯を機会にぜひ

日本を訪れたいとの思いの

ようでした▼先般の知事

記者会見によると、W杯開

催経費は当初見込み(十

五億円余)の三倍以上とな

る約四十九億円と発表さ

れました。対する経済波及

効果は二五三億円と試算

されています(税収がどれ

だけ増えるかは不明です)

▼今議会の一般質問で私も

発言しましたが、W杯が単

なる一過性のものに終わっ

てはなりません。大会レガ

シー(遺産)が、目に見え

るものとなって県経済の活

性化や県民所得の向上へと

つながるのかが問われます

▼すでにW杯開催の経験の

ある豪州やNZは、大会レ

ガシーが息づく街で賑いに

溢れていました。両国とも

長期休暇を毎年とるのが当

たり前のようで、日本の「働

き方改革」とは雲泥の差が

あるな、と感じました。

竹の子記