あなたの物語を見つけよう。

クロアチアを体験 | 4-27

クロアチアを散策 | 28-107

イストゥラ | 28-35

クヴァルネル | 36-43

ダルマチア・ザダル | 44-51

ダルマチア・シベニク | 52-59

ダルマチア・スプリット | 60-67

ダルマチア・ドゥブロヴニク | 68-75

リカ‐カルロヴァツ | 76-83

中部クロアチア | 84-91

ザグレブ | 92-99

スラヴォニア | 100-107

クロアチアにいらっしゃり、多くの異なった体験を楽しまれますように。

チャコヴェツ

ヴァラジュディン

クラピナコプリヴニツァ

ヴィロヴィティツァ

スラヴォンスキ・ブロド

ヴコヴァルポジェガ

オスィイェク

ビェロヴァル

スィサク

カルロヴァツ

ザダル

シベニク

スプリット

ドゥブロヴニク

ゴスピチ

リエカ

パズィン

プーラ

ザグレブ

| 1. |

活気がいっぱい

息を飲むほど美しい手つかずのアドリア海岸から、内陸部の見事な自然公園まで、クロアチアには、類まれな自然や建造物の多様性と美があふれています。

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昔ながらの素朴な島々を巡ったり、古

代遺跡を探検、極上の郷土料理や飲み

物に舌鼓をうったり、最高のスポーツ

体験など、クロアチアでは、夏だけで

なく一年を通して、思い通りのバカン

スを楽しむことができます。

クロアチアでは、若い国ならではの活気あふれるエネルギーと、昔ながらの地中海の親しげで心地よいおもてなしの両方が、見事に溶け合っているのです。

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| 1. |

1. ブラーチュ島 | 2. プーラ | 3. 牡蠣 | 4. ワイン畑 ,イストゥラ | 5. トラコシュチャン城

8

ファミリー向きの安全なビーチ、向こう見ずでアドベンチャー派向けの辺鄙なビーチ、じっとしているのが嫌いなアクティブ派向けのビーチ、またはリラックスと瞑想を求める人向けのプライベートなビーチ…

太陽がいっぱい

| 1. |

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１２４４もの島々があるクロアチアに

は、地中海域でも最も入り組んだ複雑

な海岸線があり、どんなニーズに対し

ても、ぴったりおあつらえむけのビー

チがきっと見つかります。

ファミリー向けの安全なビーチ

子供も大人も楽しめる、様々なアクテ

ィビティが盛りだくさんの砂浜や遠浅

の海は、家族や友達と、遊泳やリラッ

クス、日光浴を満喫するのに最適なデ

スティネーションです。ラブRab島のパ

ラダイスビーチParadise Beach、スプ

リットSplitのバチュヴィツェBačvice

ビーチ、ドゥギ・オトクDugi Otok島の

サハルンSaharunビーチ、コルチュラ

Korčula島のルンバルダLumbardaや、ウ

グリャンUgljan島のククリツァKuklji-

caは、クロアチアでも有数の人気の砂

浜の一例です。もし、もう少し静かな

ところで、足指をすり抜ける砂の感触

を感じたいのなら、人里離れたスサク

Susak島のスピアザSpiazaビーチがお勧

めです。

小石のビーチ

クロアチアのビーチの大部分は、クリ

スタルのように美しい水がきらめく小

石のビーチで、ダイビングやジェット

スキー、バレーボールや、ピツィギン

piciginと呼ばれる地元で人気のスポ

ーツなど、様々なアクティビティが楽

しめます。ブラーチュBrač島の象徴的

なビーチ、ズラトゥニ・ラトゥZlatni

Ratは、クロアチアを代表するビーチと

して、一番有名なのは間違いがありま

せんが、ブレラBrelaのプンタ・ラタ

Punta RataビーチやクルクKrk島のバシ

ュカBaškaビーチ、ドゥブロヴニクDu-

brovnikのバニェBanjeビーチも、全く

ひけを取らないくらい美しいビーチで

す。

人里離れたビーチ

人込みから遠く離れた、静かな隠れ家

的スポットでの日光浴をお探しなら、

自分だけのプライベートビーチを独り

占めするのは、そう難しいことではあ

りません。ヴィスVis島のスティニヴァ

Stiniva入江は、ひっそりとした人里離

れたビーチとして、群を抜いて、クロ

アチアで一番有名です。陸路からこの

ビーチに行くのはとても難しいのです

が、セーリングを楽しむ人々は、この

穏やかで静かな海を楽しみに、しばし

ばこの地に立ち寄ります。また、イス

トゥラIstra南部のカメニャクKamenjak

岬には、砂や石のビーチのある入り江

や小島が多く隠れていますし、クロア

チアで最も美しいビーチのひとつとさ

れるルベニツェLubeniceビーチは、ツ

レスCres島の切り立った崖に囲まれた

隠れた入江にあります。

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| 1. |

1. 3. ドゥギ・オトク島 | 2. ブラーチュ島 | 4. ヴィス島

16

青く広がる自然のままの海や、神秘的な山々、目を見張るような国立公園に、豊かなワイルドライフ、クロアチアの自然のワンダーは、豊かで多様性に

富んでいます。

自然美がいっぱい

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クロアチアには、八つの国立公園と、

十一の自然公園、２か所の厳正保護区

に７７か所の特別保護区があります。

ブリユニイストゥラ

ブリユニBrijuni国立公園は、二つの大

きめの島と１２の小さな島々から成る

イストゥラIstra半島西側の群島です。

ブリユニは、その自然と保存状態のよ

い地中海性植生が、よく知られていま

すが、ローマ時代やビザンチン時代の

価値ある文化遺産をも誇っています。

ブリユニに定住集落はありませんが、

一年を通して、数多くの観光アトラク

ションを楽しむことができます。

コルナティダルマチア

コルナティKornati諸島は、地中海域で

最も島々が密集している群島で、その

うち８９の島が、１９８０年に、国立

公園として指定されました。その類ま

れなる景観と美しい自然湾には、息を

飲むことでしょう。そびえ立つ断崖絶

壁と、まばらに生えるユニークな姿の

植生で知られるこの群島エリアは、セ

ーリングやクルージング、さらには「

ロビンソン・クルーズ」スタイルと呼

ばれる観光に最適な石と海のラビリン

スを提供しているのです。

クルカダルマチア

シベニクŠibenikの町の北東に位置する

クルカKrka国立公園は、自然のカルス

ト現象地形で、極めて豊かな固有種に

恵まれています。クルカ国立公園のア

トラクションの目玉は、七つの滝で、

なかでも一番有名なスクラディンス

キ・ブクSkradinski bukは、ヨーロッ

パでも有数の美しい炭酸カルシウムの

滝の一つです。

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1. プリトゥヴィツェ国立公園 | 2. ブリユニ国立公園 | 3. コルナティ| 4. ィソヴァツ

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パクレニツァダルマチア

パクレニツァPaklenica国立公園は、

ザダルZadarの町のほど近くにあり、

クロアチア最大の山岳地帯、ヴェレビ

ットVelebit山系の南斜面に位置して

います。この国立公園には、特異なカ

ルスト地形や洞窟が数多くあり、なか

でも、ヴェリカ・パクレニツァVelika

Paklenicaとマラ・パクレニツァMala

Paklenicaと名付けられた、人を寄せ付

けない二つの渓谷は、ことに特筆すべ

き景観です。また、その特別な気候条

件のため、ここでは、多様な動植物が

豊かに保存されています。

プリトゥヴィツェリカ

プリトゥヴィツェPlitvice湖群国立公

園は、クロアチアで最も有名な国立公

園であるとともに、クロアチアで唯

一、ユネスコ世界自然遺産に登録され

ています。この世界的に有名な国立公

園は、滝でつながっている湖群で知ら

れています。１６の湖が、特殊な石灰

岩である石灰華の堆積作用によって形

造られた大小の滝で結ばれているので

す。この美しい公園は、一年を通して

訪れる人が後を絶たない人気のエクス

カーションです。

リスニャックゴルスキ・コタル

デルニツェDelniceにほど近いリスニ

ャックRisnjak国立公園は、リエカRi-

jekaの北にある森林山岳エリアで、数

多くの野生生物の生息地であるだけで

なく、クパKupa川の源泉として自然の

水理学的モニュメントでもあります。

ここを訪れる人のほとんどは自然愛好

家、特に登山家たちで、大山塊のピー

クにたどり着くことが、何より報われ

るチャレンジだと感じる人たちに人気

です。

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北ヴェレビットヴェレビット

北ヴェレビットVelebit国立公園は、ク

ロアチア最大の山岳地帯、ヴェレビッ

ト山系北部に位置し、いくつものトレ

ッキングコースが、縦横無尽に走って

います。この国立公園は、ハイドゥチ

ュキ・クコヴィHajdučki kukoviとロ

ジャンスキ・クコヴィRožanski kukovi

と呼ばれる二つのカルスト地形で有名

なほか、世界で八番目に深い洞窟ルキ

ナ・ヤマLukina jamaがあることでも知

られています。

ムリェトダルマチア

国立公園と同じ名前を持つ島、ムリェ

トMljet島に位置するこのムリェト国

立公園は、ダルマチアDalmatia南部で

最も重要な保護エリアです。国立公園

は、ムリェト島西部の森林地帯に広が

っており、極めて豊かな地中海性植生

と文化遺産で重要です。この国立公園

は、二つの深い入江が有名なのです

が、島の周りの海とのつながりが極め

て狭いため、「大湖」と「小湖」とし

て、「湖」との名称がつけられていま

す。

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5. 12. パクレニツァ| 6. リスニャック| 7.8. プリトゥヴィツェ国立公園 | 9. ヴェレビット| 10. 11. ムリェト国立公園

気候が穏やかなため、アドリア海でのセーリングは、 一年を通して

とても快適です。

島がいっぱい

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イストゥラIstraからドゥブロヴニク

Dubrovnikまで、5,835キロにも及ぶ、

目を見張るような海岸線と、息を飲む

ほど透明度の高い海を舞台に、６０も

のマリーナが整備され、クロアチア海

域のアドリア海は、セーリング・アド

ベンチャーにうってつけの場所です。

行き交う交通量のまばらな何百もの魅力的な島々や岩礁、色彩鮮やかな自然美や自然現象は、地中海のほかのどことも全く異なったバケーション体験をお約束します。

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1. ツレス島 | 2. バビノ・ポリェ | 3. コミジャ | 4. コルナティ| 5. ラストヴォ| 6. ポレル

自然はありのままの姿それだけでアドベンチャー、そしてクロアチアの自然は、 びっくりす

るほど魅力的。

冒険がいっぱい

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内陸部の適度な気候や穏やかな地中海性気候に恵まれ、一年を通じて、様々なアクティビティを楽しむことができます。サイクリングにハイキング、ダイビングにスカイダイビング、サーフィンにトレッキング - 好奇心の赴くままにチャレンジしてみませんか。どこに行っても、とびきりの思い出と出会えます。

多様で保存状態のよい自然資源に恵ま

れ、アドベンチャーやスポーツ目的の

デスティネーションとして、さらなる

成長の潜在性を秘めたクロアチアのポ

ジションはますます上がる一方です。

現在のところ、地中海域においてクロ

アチアでのダイビングは一番人気、ま

たシーカヤッキングでもトップ５以内

にランクインしています。また、一年

を通してアドベンチャーレースが開催

され、初心者向けの短いレースから、

極めて難しく長距離のレースまで、様

々な難易レベルから選んで参加するこ

とができ、エクストリームスポーツ愛

好家は、プロレベルからアマチュアレ

ベルまで、山岳エリアや森林地帯、島

々や海の美などの大自然を発見するこ

とができます。クロアチアの地形は多

様性に満ちているので、オーガナイザ

ー側は、数限りなくアドベンチャート

レイルを創り出し、新たなチャレンジ

をこの世に送り出すことができるので

す。

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| 1. |

1. ズルマニャ川 | 2. パクレニツァ | 3. ゴラ・プリェシヴィツァ | 4. カヤック

素晴らしい自然資源のおかげで、クロアチアは、地中海地域でも有数のサイクリング・デスティネーションとしての評判を成功裏に確立しつつあります。

サイクリングロードがいっぱい

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二輪車愛好家たちには、周囲の美しい

風景や草花のかぐわしい香り、鳥たち

のさえずりを楽しみ、爽やかな滝を

体感し、泉から湧き出る清水を直接す

くって味わえる体験が待ちうけていま

す。田舎の道路、森林の小路、ワイン

畑や畑の中のサイクリングロードは、

人里離れた場所を訪れる楽しみに恵ま

れています。国立公園内にも、目印が

わかりやすく表示されたサイクリング

コースがあり、プリトゥヴィツェPlit-

vice湖群国立公園には、ヨーロッパで

も随一の美しいサイクリングコースが

用意されています。太陽がいっぱいの

イストゥラIstra半島の谷や丘陵、山が

ちなゴルスキ・コタルGorski kotarを

抜ける小道、ザゴリェZagorje地方の緑

生い茂る丘陵から、スラヴォニアSla-

voniaとトゥロポリェTuropoljeの平原

まで、ほんの少し足を延ばすだけで、

驚くほど多様な景観を楽しむことがで

きるサイクリング体験が、各地でお待

ちしています。自転車は、島々でも大

歓迎。夏の期間、島は若干緑がまばら

になりますが、そのかわり、吸い込ま

れるような青い海が広がっています。

新しいサイクリングロードの建設や既

存のロードの再整備は、特に、既存の

観光地ではトッププライオリティとな

っており、大小双方のルートの開発へ

も投資が優先づけられています。

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1. グロジュニャン | 2. カルロヴァツ県 | 3. ヴァラジュディン | 4. トラコシュチャン城

太陽をいっぱいに浴びた新鮮な食材が、時代を経て周辺の多様な文明がもたらしたグルメの影響と出会うとき、あともう一口だけ、がどうしてもやめられなくなります。どうぞご遠慮なく。もう少しつまみ食いするすきまは、いつだってあるのですから。

味覚がいっぱい

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クロアチア料理は、多種多様で、それぞれの地域に特有の料理で有名で、その原型は古スラヴ時代と古代ローマに起源を有しています。内陸部と海岸部を比べてみたとき、料理に使われる素材の種類と、調理法の違いは、一目瞭然です。内陸部の郷土料理は、スラヴ初期に起源を発する典型的な料理が、近年、ハンガリーやウィーン、トルコなどの既に確立したグルメ世界の影響を受けたスタイルで、肉料理や、川魚料理、野菜料理が主流です。

一方、海岸部では、ギリシャ人、ロー

マ帝国、イリュリア人からはじまり、

のちにはイタリアンやフレンチなど、

地中海料理の影響を色濃く受けていま

す。食材としては、イカやタコ、エビ

やロブスターなどのふんだんなシーフ

ードが、様々な手法で調理され、オリ

ーブオイルやプルシュト（生ハム）、

多彩な野菜のほか、マルヴァジアMal-

vasiaやディンガチDingač、ヴルブニ

ク・ジュラフティナVrbnik Žlahtinaな

どのクロアチアワイン、さらにはかの

有名なマラスキーノMaraschinoのよう

な様々なリキュールと一緒に楽しむこ

とができます。

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1. ヴィス島, グルメ | 2. スラヴォニア | 3. パグ島特産チーズ | 4. ワイン畑プレシヴィツァ

いにしえの昔から、クロアチアは、人類のクリエイティビティの輝かしい証に恵まれてきました。豊かな歴史的文化的遺跡を探索

し、我々人類をひとつに結び付けるヒューマニティを謳歌しましょう。

歴史と文化がいっぱい

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クロアチアには、多数の博物館や美術

館、教会などに所蔵されている、ユネ

スコ世界遺産リストに登録された超一

級品に分類される文化モニュメントだ

けでなく、豊かな歴史に彩られた地中

海沿岸域の至る所で、様々な文化民俗

遺産を発見することができます。そこ

では、小さい路地をほんの少しそぞろ

歩くだけでも、壮麗で波乱に満ちた荒

れ狂う数千年の歴史を垣間見る旅にタ

イムスリップすることでしょう。迷

路のように入り組んだ石畳の白く細

い路地をさまよい、イストゥラIstra

やクヴァルネルKvarner、ダルマチア

Dalmatiaの活気あふれる港町でお祭り

騒ぎを楽しみ、中部クロアチアのおと

ぎ話のような要塞やお城に至る曲がり

くねった緑の小路を登る…そのどのス

テップをとっても、新鮮な体験となる

ことは間違いありません。なぜなら、

西洋、東洋、中欧そして地中海の南の

息吹きの、四つもの文化圏が出会い、

交わり、そしてお互いを補って引き立

てあう特別な地にいるからです。クロ

アチアは、地中海地域のほかのどこよ

り数多くの街がある都市文化の国なの

です。

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1. プーラ | 2. ドゥブロヴニク | 3. ザトン | 4. スプリット

クロアチアの保養リゾート観光の豊かな伝統は、 十九世紀終盤から二十世紀初頭にかけて始まり、初期の保養リゾートは、効能のある温水スパや温水プールのほか、気候の穏やかな海岸部に位置していました。

リラクゼーションがいっぱい

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| 2 3

なかでも、オパティヤOpatijaやロシニ

ュLošinj、ツリクヴェニツァCrikven-

icaやリピクLipik、ヴァラジュディン

Varaždinなどは有名で、保養だけでな

く、華やかな社交ライフを楽しむこと

もできます。こんにち、クロアチアで

は、高度な訓練を受けたスタッフによ

る多彩な質の高い治療パッケージや療

法を受けることができ、近隣諸国に比

べて格段に格安価格で保養・医療サー

ビスを受けられます。温暖な気候のた

め、健康的な暮らしに最適な環境が整

っているだけでなく、地理的にも、交

通インフラ的にも、クロアチアは、健

康・医療ツーリズムの分野で各種メリ

ットが備わっています。

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| 1. |

1. ブラーチュ島 | 2. ドゥブロヴニク | 3. ズルマニャ川

多目的会議センターのインフラ新規建設と、既存の会議ホテル収容規模の改善の双方の努力により、クロアチアは会議ツーリ

ズム市場に参入

ビジネスチャンスがいっぱい

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大企業や大規模会議誘致のコンペにも

参加してきており、会議ツーリズム

は、内陸部及び海岸部の両方におい

て、観光産業の一環として、等しく重

要な位置を占めるようになってきてい

ます。クロアチアは、また、企業で行

われる「インセンティブ」旅行や「チ

ームビルディング」市場に参入し、多

様な観光資源に恵まれた国としてだけ

ではなく、興味深いコンテンツやクリ

エイティブで上質なプログラムを提供

する国として認識されつつあります。

「会議ホテル」として正式に登録され

ているホテルは、まだ少ない数しかあ

りませんが、会議やセミナーの参加者

としてご来訪され、クオリティの高い

滞在を希求されるゲストの重要性を、

我々は心より認識しています。

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1. 4.ザグレブ | 2. ザダル | 3. ロヴィニュ

田舎体験と登山観光分野において、クロアチアは、通常、新たなデスティネーションとして位

置づけられています。

田舎体験がいっぱい

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カントリーサイドの多彩な風景や、質

の高い郷土料理やワインを楽しむこと

ができる登山センターがいくつもある

ほか、国際的にも知名度が上がってき

ている伝統的な田舎のコミュニティが

保存された田舎体験観光集落もますま

す増えてきています。地元ならではの

ワインと食事、野生生物の保存に、豊

富な水資源は、すべてさらなる恩恵

で、地元の若手起業家の啓発及び協同

によって、地元農園と観光集落が一体

となって、より組織的に豊かで実りの

多い観光資源を形づくっています。カ

ントリーサイドの散歩、健康的な自然

環境と、ヘルシーな食事は、地元経済

が観光分野に参入し、田舎体験観光

デスティネーションの開発に携わる後

押しをしています。さまざまに異なる

気候条件や風景、歴史的遺物などは、

スラヴォニアSlavonija、バラニャBa-

ranja、スリイェムSrijem、フルヴァツ

コ・ザゴリェHrvatsko zagorje、プリ

ゴリェPrigorje、メジムリェMeđimur-

je、ポドラヴィナPodravina、ポサヴィ

ナPosavina、モスラヴィナMoslavina、

ゴルスキ・コタルGorski kotar、ジュ

ムベラクŽumberak、リカLikaとコルド

ゥンKordun、イストゥラIstraとフルヴ

ァツコ・プリモリェHrvatsko primor-

je、さらにダルマチアDalmatiaなどの

田舎体験観光センターで体験できるこ

との一例です。

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1. バシュケ・オシュタリイェ | 2. クルク | 3. ガツカ川 | 4. ヴィヴォディナ丘 | 5. リカ | 6. クレク

夢が叶うところ

イストゥラ

| 3 0イストゥラ

多様な文化が混じり、客人を温かく迎

えるこの風土は、色々な要素があいま

り、溶け合っています。透明な海水、

きれいな海岸と港、活気あふれる漁

船、古い町の路地などが、地中海の魅

力を発散しています。イストゥラ地方

のいくつもの丘陵に見えるきれいな中

世のこじんまりした町々は、穏やかで

優しく、幻想的な風情を湛えていて、

見る人は美しいトスカナやプロヴァン

スを連想するでしょう。

本当にユニークな土地の探訪、青と緑があなたの魂を満たすところ

プーラPula、ロヴィニュRovinj、ヴルサルVrsar、ポレチュPoreč、ノヴィグラドNovigrad、ウマグUmagなど海岸部が、古代ローマやヴェネツィアの遺産を思わせるのに対し、半島の内陸部は中欧の雰囲気が漂っています。イストゥラは、海と陽光溢れる海岸やロマンティックな入江と小さな湊だけではあ

りません。丘陵の点在する景観とそこにある中世の小さな町々を訪ね、実際にこの桃源郷を歩き廻ってみてくだ

さい。例えば、モトヴンMotovun、グ

ロジュニャンGrožnjan、ザヴルシェ

Završje、オプルタリOprtaljや世界最

小の町フムHumで、狭い石畳の通りを

歩けば、それはユニークな歴史をたど

る魅惑の旅になります。町の入口で石

の門を潜り、小路を進んで町なかのロ

ッジャのベンチで一休み、そして中心

部にある教会を訪ね、その鐘楼の上か

らイストゥラを見渡せば、一瞬一瞬に

異なった景観が見えるでしょう。この

小さな町々は皆同じように見えるかも

しれませんが、それぞれに個性があり

ます。だから、面白いのです。大小の

屋敷を扉越しに覗いたり、刻まれた紋

章を見つけたり、教会堂に入り、ひん

やりした礼拝堂の静けさを味わった

り。町の防壁を築き改修するために夜

通し熱心に働く妖精たちや、いつも騒

ぎを引き起こす魔女シュトゥリガス

Štrigasたちの言い伝えは、ここでなら

実感できることでしょう。疑問に思う

ことがあれば、いつでも出会った地元

の人に尋ねてみてください。親切な地

元民たちは、イストゥラの話を喜んで

してくれるでしょう。ここは、多様な

要素が互いに穏やかに調和している、

開放的な土地なのです。

ハート型をした半島が青く透明なアドリア海に突き出ています。そこは隠された美の園で、陽光溢れる温暖な地中海への入口です。どうぞ気軽においでください‐あなたの夢の休日が現実のものになるでしょう。

グロジュニャン

モトヴン

パズィン

ラビン

ラバツ

プーラ

ロヴィニュ

ヴルサル

ポレチュ

ノヴィグラド

ウマグ

ブリユニ

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| 3 2イストゥラ

隠れた宝の発見 －手つかずの自然と特異な歴史

イストゥラは魅惑の大地です。自然の

ままの環境といえば、先ずはブリユニ

Brijuni諸島をご紹介しましょう。ここ

は地中海域でも有数の美しい群島で、

珍しい動植物を抱き、長い歴史の層が

恐竜の足跡からも窺えます。北風ボラ

に鍛えられ、そよ風に元気づけられ、

レダマ、セージ、ラベンダーの香りや

松、タイム、イモーテルの物憂さに満

たされ、一年のうちで五ヶ月も海水浴

のできる気候、イストゥラはまさに観

光リゾートに最適な地方なのです。

イストゥラのグルメもお忘れなく！ 海

の幸や香しいトリュフ、地元の黄金

色のマルヴァジアMalvasiaワイン、

モミヤンMomjanの芳しいムスカット

Muscat、そしてあのカサノヴァを元

気づけたルビー色のワイン、テラン

Teran。これら神々の喜びを味わって、

忘れがたいイストゥラ体験の一部とし

てください。あなたが人生最高の休日

を夢見ていらっしゃるなら、イストゥ

ラへどうぞ。

ここは、ヒストリア・ケルト・古代

ローマから始まりスラヴ人やヴェネ

ツィア人の到来を経て、オーストリ

ア・ハンガリー帝国に至る文化が周到

に育まれてきた刺激的な諸文明の中心

部です。そこに足を踏み入れると、何

故イストゥラ地方が特別なのかすぐお

分かりになるでしょう。アルゴー船の

伝説がヒントを与えてくれます。黄金

の羊毛とそれを奪ったヤゾンをはるば

る追って果たせず、イストゥラ半島の

岸辺にたどりついたコルヒダの人たち

が、故郷に戻るのを止めてしまうので

す。地中海の他の土地にはない何か不

思議な力が、ここにはあるようです。

ここには、ローマのように七つの丘を

もつ町があり、そこには有名な円形闘

技場もあります。この丘上で、疲れき

ったハンガリー王が、自分の華麗な長

衣を修道士の質素な衣服に取替えて尊

厳のうちに死にたいと願い、名声不朽

の詩人ダンテが、望楼からのあのすば

らしい眺望に感動して、詩編「神曲」

を書いています。その町の名はプーラ

Pula、イストゥラ地方の活発な中心都

市、三千年の歴史と多様で目覚しい文

化遺産を有する地中海域でもユニーク

な町です。半島も町もその名が女性形

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なのは、意味があるのです。淑やかに

して魅惑のイストゥラとプーラは、百

の顔、訪問者を何千年も惹きつけて止

まない多くの顔をもつ魅惑の女性とし

て、昔から知られてきました。目に見

えないクモの巣にいったん迷い込み、

そこで与えられる楽しみを少しでも味

わってしまうと、この地に何度も戻り

たくなってしまうのです。

| 14. |

| 3 4イストゥラ

国立公園

ブリユニBrijuni‐豊かな歴史と文化遺産をもつ14の島々からなる群島。旧ユーゴ時代のチトー大統領の邸宅、美しい浜辺、古代ローマの遺構、動物サファリパーク、ゴルフコース、最上級のグルメ

トリュフ、イストゥラ風生ハムpršut、オリーブオイル、魚介類、肉や魚の厚鍋（ペカ）料理、アスパラガス和えオムレツ、自家製パスタ「フジfuži」とゲーム（猟鳥獣肉）グラーシュ、ブランディ「ビスカbiska」、イストゥラ風スープ、地元産ワイン「テランTeran」「レフォシュクRefošk」「マルヴァジア Malvasia」

探 訪

グロジュニャンG r o ž n j a n、モトヴンMotovun‐おとぎ話に出てくるような町の建築物、ギャラリーや映画・音楽祭/ラビンLabin‐様々なイベントの舞台となる中世の町/ワイン街道とオリーブオイル街道/サイクリングロード‐全長3200キロ以上にわたる100以上のコース

| 16. | | 17. | | 15. |

| 18. |

グルメ

| 3 5

観光プラス

アグロツーリズム‐350以上の民家が、伝統的暮らしを体験するアグロツーリズムを提供/邸宅‐手つかずの自然に抱かれた内陸部と海岸部の120以上のラグジャリーな邸宅で、夢の休暇を

円形闘技場(プーラPula)‐西暦1世紀の壮大な遺構、かつて剣闘士がライオンと闘った場は、現在はイベントやコンサート会場/聖エウフラシウス・バジリカ(ポレチュPoreč)‐西暦6世紀ビザンティン初期の建築・美術で、ユネスコ世界文化遺産/聖エウフェミア教会(ロヴィニュRovinj)‐壮麗なバロック建築美術、中には美術品と町の守護聖人エウフェミアの石棺がある/マカブレMacabreダンス(ベラムBeram)‐小さな教会に14世紀の有名なフレスコ壁画がある/ドヴィグラドDvigrad‐中世の町の遺構イストゥラ地方の狭音階での二部合唱‐ユネスコ世界無形文化遺産

自 然

ドニ（下）カメニャクDonji KamenjakとメドゥリンMedulin諸島‐景勝地 /ゴルニ（上）カメニャクGornji Kamenjak‐景勝地 / パルドPalud‐鳥類特別保護区 / リムLim湾‐自然特別保護区‐保護海域 /モトヴンMotovun森林‐森林植物特別保護区 / イストゥラの植物‐景勝地

| 20. | | 21. | | 19. |

| 22. |

| 1. クポグラヴ | 2. ウマグ | 3. ノヴィグラード | 4. 10. プーラ

| 5. カジュン | 6. 22. ロヴィニュ | 7. ガズ島 | 8. ファジャナ |

9. 19. 聖エウフラシウス・バジリカ、ポレチュ | 11. モトヴン

| 12. ヴィシュニャン天文台 | 13. イストゥラ音階での二部合

唱と演奏 | 14. ポレル | 15. ブリユニ | 16. トリュフ | 17. フム |

18. グロジュニャン | 20. ワイン畑 | 21. リム運河

文化遺産

多様性が出会うところ

クヴァルネル

| 3 8クヴァルネル

こんな休日をお考えなら、クヴァルネ

ルKvarnerと内陸のゴルスキ・コタル

Gorski Kotar地方が最適です。互いに

違った性格をもつ多くの地域が隣り合

って広がっています。

オパティヤ・リヴィエラから…

オパティヤOpatijaリヴィエラの海岸線

に続く12kmの洒落た遊歩道を散策して

みましょう。この町は、ひとりの穀物

商人が1844年にオパティヤ最初のホテ

ルを建てた時、観光の礎が置かれたの

です。これが、現在の有名なヴィラ・

アンジョリナVilla Angiolinaです。

それから間もなく、ここは、オースト

リア・ハンガリー帝国の上流階級のた

めの夏のリゾートになり、多数のセレ

ブたち、王侯貴族や芸術家、科学者、

政治家たちが競って滞在します。そし

て瀟洒な邸宅やホテル、樹木や草花の

植わった庭や公園が整備され、リエカ

Rijeka方面に広がっていきます。リエ

カは今日、このクヴァルネル地方の中

心都市で、北アドリア海域の貿易と海

運の要です。港と市街を見下ろすトゥ

ルサットTrsatの丘には、中世の要塞と

聖母マリア巡礼聖地の施設があり、市

街にも古い起源の聖ヴィトゥス大聖堂

などがあって、単に経済や海運の中心

というだけでなく、古代ローマに起源

をもつ文化と芸術の都市であり、クロ

アチア最大の冬のカーニバルの町でも

あります。

青い海の勇壮なイメージ

けれども、もし青い水平線や魅惑の島

々がお望みなら、クヴァルネルKvarner

湾に漕ぎ出し、そこに浮かぶ神話のア

プシルティデスAbsyrthian諸島を訪ね

てはいかがでしょうか‐ラブRab、クル

クKrk、ツレスCres、ロシニュLošinj

の島々です。北風ボラに白く晒された

断崖、入江、海中深く沈む岩礁、陽射

しを受ける石造りの小さな集落、ラベ

ンダー・セージ・ギンバイカ・笠松な

どの清々しい芳香、2700種以上にのぼ

る様々な植物、数々の動物。ロシニュ

島の町々やツレス島の町オソルOsor、

海岸から陽の当たる島に向かい、そこから引き返して、安らかで静かな山の頂に上ったり、海岸の熱い砂浜からほんの10kmほどの静謐な山地に入り、鷲や狼や熊を身近に感じながら、きれいな大気を肺いっぱいに吸って森林浴をする。

ロヴラン

オパティヤリエカ デルニツェ

ツリクヴェニツァ

ノヴィ・ヴィノドルスキ

クルク

ラブ

ロシニュ

ツレス

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| 3. |

| 4 0クヴァルネル

クルク島の町ヴルブニクVrbnikなどを

訪ねれば、豊かな歴史遺産がひっそり

と佇んでいます‐西暦1100年のクロア

チア語・クロアチア文字の碑文を刻ん

だバシュカBaška石板など。断崖や岩

塊の頂に昇って珍しい白頭鷲の飛翔を

眺め、眼下の海面に目をやれば、イル

カやモンクアザラシの遊泳に出会うか

もしれません。医療効果をもつきれい

な空気をお求めなら、海岸を南下して

ツリクヴェニツァCrikvenicaやヴィノ

ドルVinodolに向かうのが良いでしょ

う。ここは1895年にホテル「テラピア

Therapia」が開業し、1906年には「健

康に良い気候の保養地」に認定されて

います。このホテルは、クロアチア海

岸線で最も美しいホテルのひとつに数

えられています。

海の近くの安らかで静かなオアシス

ウチュカUčka山はイストゥラ半島とク

ヴァルネル西部を隔てていますが、そ

の急な斜面の自然公園では、また別の

体験が待っています。海岸からほんの

数十メートル上った所に多くの保護

植物が群生していて、辺り一面に清浄

な緑の自然環境が広がっています。安

らかで静かなこのオアシスは、特に冬

の観光地としても人気が高まっていま

す。そこから北に進めば、デルニツェ

Delnice近くに緑のリスニャクRisnjak

国立公園があります。この山地は、多

様な固有植物と希少保護動物の保護区

であり、大自然志向の方々には理想的

な環境を備えています。

| 10. |

| 11. |

| 4 1

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| 4 2クヴァルネル

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文化遺産

トゥルサットTrsat聖母聖堂‐クロアチア最古の聖母巡礼地、フランチェスコ会修道院が併設/ラブRabの町‐中世の教会と貴族の邸宅/バシュカBaška石板(クルクKrk島)‐スラヴ語グラゴル文字によるクロアチア最大の碑文、12世紀/ズリンスキZrinski城(チャバルČabar)/I.G.コヴァチチKovačić記念館と円形闘技場(ルコヴドルLukovdol)/ヴルボヴスコVrbovsko‐伝統建築/クロアチア沿海地方の狭音階での二部合唱‐ユネスコ世界無形文化遺産/カスタヴKastav地区の年次カーニバル「ベル鳴らし」‐ユネスコ世界無形文化遺産

ウチュカUčka‐自然公園/ヴェラ・ドラガVela Draga‐面白い地形/アンジョリーナAngiolina公園、聖ヤコブ公園(オパティヤOpatija)‐由緒ある建築の残る美しい公園/ロパルLopar(ラブRab島)‐景勝地、1500mの長い砂浜/ドゥンドDundo(ラブ島)‐森林植物特別保護区/フォイシュカ・ポドプレドシュチツァFojiška-Podpredošćica(ツレスCres島)‐鳥類特別保護区/クパKupa川源流(チャバル)‐自然景観/フジネFužine‐山の湖と洞窟/ゼレニ・ヴィルZeleni vir‐特別な地形/ヤプレンシュキ・ヴルフJaplenški vrh‐特別な地形/ビイェレ(白い)岩塊Bijele Stijeneとサマル岩塊Samarske Stijene（ムルコパリMrkopalj）‐重要自然保護区/ヴェレビトVelebit‐自然公園

探 訪

オパティヤOpatijaリヴィエラ‐海岸に沿って12km延びる遊歩道/コシュリュンKošljun島‐スピリチュアルで緑豊かな樹木公園/ ルベニツェLubenice (ツレスCres島)‐海抜378mにある石造家屋の集落/オソルOsor‐波乱の歴史をもつ海峡の古い町、今は音楽祭で有名/イルカ・ウオッチング‐ツレス島とロシニュLošinj島の海域/スポーツ‐ウインドサーフィン、パラシュート、パラグライダー、カーレース、ウェイクボード、ラフティング、カヤック、サイクリング、ダイビング、セーリング

自 然

| 4 3

| 22. | | 21. | | 23. |

| 24. |

| 1. 18. 白・サマルスケ岩壁 | 2. ヴルブニク | 3. 10. 15. オパテ

ィヤ | 4. リエカ | 5. 20. ルベニツェ、ツレス | 6. ムルコパリ

ュ | 7. ラブ・ケーキ | 8. 13. クルク | 9. ツレス | 11. マリ・ロ

シニュ | 12. ラブ | 14. トゥルサット | 16. ウチュカ | 17. バシュ

カ石版 | 19. イルカ | 21. スカンピ（ヨーロッパアカザエビ） | 22. ゴルスキ・コタル | 23. リスニャック | 24. ドブリニュ

観光プラス

健康リゾート：オパティヤOpatija、ツリクヴェニツァCrikvenica (タラソテラピア)、ロヴランLovran (骨疾患治療)、ウェルネス会議ツーリズム/スキー：クロアチア・オリンピックセンター、ビイェロラシツァBjelolasica、プラタクPlatak/狩猟、釣り、ラフティング、カヌー、パラグライダー、乗馬

クヴァルネル風エビ料理、自家製パスタ「シュルリツェŠurlice」(クルク島)、ツレス産子羊肉、サクランボやアスパラガス、甘栗の郷土料理(ロヴラン)、地元産ワイン「ジュラフティナŽlahtina」(クルク島ヴルブニクVrbnik)「トリシュチナTrojišćina」(スサク島)、ラブ島のケーキ、ゲーム（猟鳥獣肉）、蛙、キノコ類、淡水魚、リキュール、プラムと洋梨のブランディ

国立公園

リスニャクRisnjak‐多様な動植物の世界、カルスト山地

グルメ

クロアチアの文化が始まるところ

ザダル地域ダルマチア‐

| 4 6ダルマチア‐ザダル地域

美しいロマネスクの教会群‐聖ドナト

教会、聖アナスタシア教会、聖クリソ

ゴヌス教会、それに最古のクロアチア

王国の首都ニンNinにある世界最小の大

聖堂(この聖十字架聖堂の大きさはわず

か36歩)など、まさにザダルはクロアチ

アの文化遺産について、どの本より多

くのことを語ってくれます。

ザダル三千年の魅惑の歴史

ザダルZadarは、イリリア人のリブル

ニ族が何世紀も本拠とし、一千年にわ

たりダルマチアの中心都市だったの

で、精神・物質文化が町の塁壁や多く

の宗教施設に詰まっています。その代

表は、中世初期のクロアチア建築の

記念碑ともいえる九世紀の聖ドナト

教会です。町には四人もの守護聖人が

います‐ゾイルス、シモン、クリソゴ

ヌス、アナスタシア。ザダルは、考古

学出土品や記念碑が多いだけでなく、

クロアチア最初の大学が1396年に創設

されたこと、古文書や図書やすばらし

い聖楽の保存、クロアチア最初の小説

の誕生、それにクロアチア語の新聞を

初めて印刷したことでも知られていま

す。

神の霊感の地

神のインスピレーションに満ちた地と

言うと大げさかも知れませんが、この

ザダル地方はいくつもの国立公園があ

る稀に見る自然美の地です。山岳、

湖、滝、渓谷、洞窟、底深い穴、それ

に多くの愛らしい島々と入江の湊、ロ

マンティックな浜辺‐この地方を描写

するには言葉より絵筆のほうが相応し

いようです。ザダルの海岸には不思議

な海のオルガンが設置されており、映

画監督ヒッチコックはこの岸辺から眺

める日没を「世界で最も美しい」と賞

賛しました。そしてここで、地元のマ

ラスカ・チェリーから作るリキュール

「マラスキーノMaraschino」と一切れ

のパグPagチーズとがあれば、神の霊感

に満ちたこの比類なき土地の恵みを味

わいつくすのに、他に何も望むものは

ないとさえ感じられてくるのです。

この地方の中心は三千年の歴史をもつザダルZadarの町で、そのローマ広場遺跡はアドリア海東岸で最大の規模です。

ザダル

ニン

ドゥギ・オトク

パグ

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| 4 8ダルマチア‐ザダル地域

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| 5 0ダルマチア‐ザダル地域

| 25. |

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国立公園

パクレニツァPaklenica‐荒々しく壮大な渓谷と豊かな動植物

サリ平野Saljsko polje (ドゥギ・オクDugi otok島)‐景勝地/ズルマニャZrmanja川の渓谷‐景勝地/テラシュチツァTelašćica‐自然公園、アドリア海で最も安全で美しい最大の自然湾/ヴラナVrana湖‐自然公園/ヴェレビトVelebit‐自然公園

文化遺産

聖ドナト教会(ザダル)‐ザダルの町のシンボル /聖十字架教会(ニンNin)‐世界最小の大聖堂 /パグPag島のレース編み‐ユネスコ世界無形文化遺産 /「ニエモ・コロNijemo Kolo」ダルマチア後背地の無音円舞‐ユネスコ世界無形文化遺産 / ダルマチアの多重歌唱クラッパKlapa‐ユネスコ世界無形文化遺産

自 然

| 5 1

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| 27. | | 26. |

| 1. 4. 10. 11. 12. 14. 17. 18. 20. 21. ザダル | 2.太陽に挨拶

| 3. 聖十字架教会、ニン | 5. 6. 13. 19. 25. ドゥギ・オトク | 7.

22. パクレニツァ | 8. ノヴィグラード、ザダル近郊 | 9. モラ

ットゥ | 15. ガレシュニャク | 16. 29. パグ島 | 23. ヴラナ湖 |

24. 無音円舞、ダルマチア後背地 | 26. レース編み | 27. パシ

ュマン | 28. パグ島チーズ

観光プラス

サイクリング、狩猟、乗馬パグPag‐町の伝統建築、パグ・レースウグリャンUgljan島とパシュマンPašman島‐石積みの家屋

グルメ

パグ・チーズ、パグとニンの塩、ポセダリェPosedarjeの生ハム（pršut）、ニンのサラミ「ショコルŠokol」、リキュール「マラスキーノMaraschino」、ベンコヴァツBenkovacのロゼ

探 訪

「真珠」を見つけやすいところ

ダルマチア‐

シベニク地域

| 5 4ダルマチア‐シベニク地域

もし他のどこでも味わえないような体

験をお求めなら、少し沖に出てコルナ

ティKornati諸島を周遊されることをお

勧めします。

「神々は創造作業の最後の仕上げの目

玉として、最終日になって、水滴と星

と海の息吹きからコルナティ諸島を作

った」‐バーナード・ショウはこの美

しい群島についてこのように書いてい

ます。地中海域で最も大規模なこの密

集諸島は大自然の比類なき創造物であ

り、海面に凝固したこれら星の滴は、

その数が奇しくも一年の日数と同じ、

つまり、「一つの島がそれぞれ一日」

なのです。365の島々のうち、89がコル

ナティ国立公園になっています。島々

の岩礁は、アドリア海の塩分に漂白さ

れ、芳香を含んだ北風ボラを受けて海

面にそそり立ち、レース状に連なって

います。この景観は世界でも極めて珍

しいものです。そして、穏やかな小湊

や奥まった入江の浜は、手つかずの自

然を求める現代のロビンソン・クルー

ソーたちの楽園になっています。

自然のままの美しい白亜のカルスト岩礁と紺碧の海、シベニクŠibenik海域はセーリング愛好者の天国です。ヨットは240あまりの島々や岩礁を縫って帆走します。アドリア海域の珊瑚採りで数百年の歴史をもつズラリンZlarin島、海綿のクラパニュKrapanj島、いずれもシベニク近くの島です。

クニン

プリモシュテン

シベニク

ヴォディツェコルナティ

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| 5 6ダルマチア‐シベニク地域

クルカ川の滝からクレシミル王の町シベニクへ

一面のカルスト台地を縫っておとぎ

話に出てくるようなクルカKrka川沿

いを川口に向け下ると、港町シベニ

クŠibenikに出ます。このクレシミル

Krešimir王の町は、アドリア海中部で

最も奥まった自然の湾に面していま

す。この緑のルートには、中世の集落

が点在し、222種の鳥が棲み、クロア

チア唯一の鷹センターがここにありま

す。七つの滝が冷たい水しぶきをあげ

ていますが、見所はロシュキ滝Roški

slapとスクラディン滝Skradinski buk

の二つです。この美しい自然を人間の

手による二つの建造物が飾っていま

す‐東方正教の聖大天使僧院とヴィソ

ヴァツVisovac修道院です。このフラン

チェスコ会修道院は、エメラルドグリ

ーンの湖面に浮かぶ小島ヴィソヴァツ

に佇み、貴重な蔵書のほか美術品や記

念品を納めています。昔の高名な戦士

の剣も展示されています。ここは湖と

言っても、クルカ川が膨らみ美しい湖

状になっているところです。

一千年の歴史をもつ町の文化遺産

シベニクの名はクレシミル王が1066年

に出した文献に初めて登場しますが、

一千年以上前に築かれた町で、それゆ

えクレシミル王の町と呼ばれていま

す。旧市街の通りや路地や広場を散策

し、そこここに現れるダルマチアの貴

重な芸術作品の数々に触れてみましょ

う。夏なら、これらの通りや広場は、

世界唯一の国際子供祭りや、ダルマチ

ア歌謡曲の夕べや彩り鮮やかなシベニ

ク中世祭などの舞台になっています。

シベニクは、要塞や鐘楼が見下ろす

町、パラシュートの発明者F.ヴランチ

チVrančićの生誕地、15‐16世紀ゴシッ

ク・ルネサンス建築として有名な聖ヤ

コブ大聖堂が白く輝いている町です。

この大聖堂は1世紀以上もかけて建設さ

れました。ブラーチュBrač島とコルチ

ュラKorčula島からの白い石を建材とし

て、独特の工法で組んだ構造で、ユネ

スコ世界文化遺産になっています。こ

の工法は、地元の建築師J.ダルマティ

ナツDalmaticusの編み出したもので、

ヨーロッパ建築史の中でもユニークな

ものです。建物をよくご覧になれば、

色々な面が見えてきます。時は15世

| 10. |

| 11. |

| 5 7

紀、クレーンやホイストがなく、高度

な建築工法をまだ知らない時代。丸天

井を見上げれば木や煉瓦は使われてお

らず、各々何トンもするきれいな石材

だけで組まれているのが見えます。石

材は石造横ばりに彫った溝に嵌めこま

れているだけであり、見事な技です。

一方、聖堂後陣の外壁には、当時のシ

ベニク市民88の頭像が並んでいます。

この聖ヤコブ大聖堂が、ダルマチアで

最も美しく、クロアチアで最も印象的

な宗教施設であることがお分かりにな

るでしょう。

ダルマチア料理の素晴らしい味

最後に、シベニク地域の味覚といえ

ば、特に、クルカ川がアドリア海に注

ぐ湾で採れるムール貝と、近くのプリ

モシュテンPrimošten産のワイン「バビ

チBabić」が挙げられます。この美し

い、しかし風変りな地形の土地では、

石だらけの痩せた僅かばかりの土壌を

北風ボラから守るために、石垣を積ん

で囲い、心血を注いでブドウを育てあ

げます。これは、この地元民の勤勉な

手による献身と努力の結晶なのです。

国連ビルの玄関に展示されたこのブド

ウ畑の絵は、雄弁にその物語を語って

います。

| 12. |

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| 5 8ダルマチア‐シベニク地域

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国立公園

コルナティKornati諸島‐地中海で最も群集した群島/クルカKrka川‐自然カルスト現象

クラパニュKrapanj島‐クロアチアで最も低い海抜にある集落の島

文化遺産

聖ヤコブ大聖堂(シベニ Šibenik)‐15-16世紀のルネサンス大聖堂、ユネスコ世界文化遺産/ブリビルBribir考古学発掘現場‐16-17世紀/スパスSpas山上の砦(クニンKnin)‐9世紀の軍事要塞/オイカニェOjkanje歌唱‐緊急の保護を要する無形文化遺産/「ニエモ・コロNijemo Kolo」ダルマチア後背地の無音円舞‐ユネスコ世界無形文化遺産/ダルマチアの多重歌唱クラッパKlapa‐ユネスコ世界無形文化遺産

自 然

| 5 9

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| 18. | | 19. |

| 20. |

| 1. 18. ヴィソヴァツ | 2. 7. 12. 聖ヤコブ大聖堂 | 3. 聖

二コラ砦 | 4. トゥリブニュ | 5. プリモシュテン |

6. 14. コルナティ国立公園 | 8. プララ島 | 9. クニン

| 10. 21. シベニク | 11. 17. クルカ | 13. 珊瑚、ズラリン | 15.

海綿、クラパニュ | 16. ズラリン | 19. ボート | 20. ドゥル

ニシュ

観光プラス

ラフティング(クルカ川)、バンジー・ジャンプ(シベニク大橋)、釣り、セーリング

シベニクŠibenik‐聖ミカエル、聖ヨハネ、シュビチェヴァツŠubićevac、聖ニコラの砦/ヴィソヴァツVisovac島‐フランチェスコ会修道院

グルメ

ドルニシュDrnišの生ハム（pršut）、赤ワイン「バビチBabić」(プリモシュテンPrimošten)、スクラディンSkradinケーキ

探 訪

王国という言葉が大自然のためだけでないところ

ダルマチア‐

スプリット地域

| 6 2ダルマチア‐スプリット地域

ダルマチアの真只中、海側はスプリ

ットSplit諸島の島々で守られ、陸

地側は山々に遮られたアスパラトス

Aspalathos（スプリット）湾の岸辺を

選んだのです。今のスプリットがアド

リア海域の地図上に初めて現れた瞬間

です。

ローマ皇帝の壮大な都市

ディオクレティアヌス皇帝の新しい宮殿は、当時六万の人口を抱えるダルマチア属州の首府サロナSalonaからほんの6kmの所で、堅固な塁壁と砦塔で囲んだ中に多数の寺院、邸宅、浴場を配した一大施設でした。それは、当時の建築の常識をはるかに超えたすばらしいもので、今でもクロアチア最大の古代ローマ記念建造物になっています。この施設は過去17世紀もの間に、当初の姿からはかなり様変わりし、他の建造物や美術品が付け加わっています。皮肉なことに、この最後の異教徒ローマ皇帝の大霊廟は、彼が迫害し殉教させた聖ドムニウスに後代が献じた大聖堂に変身してしまっています。この大聖堂入口の扉はくるみの木に彫ったすばらしい彫刻で飾られていますが、それは彫刻師A.ブヴィナBuvinaの1214年の

作品です。塁壁内のディオクレティアヌス宮殿は、多くの市民たちの稠密な居住空間に変貌してしまってはいますが、長い年月の侵食に耐え、今も魅力的な石造宮殿の構造を保っています。かつての宮殿の敷地は、今では、飲食店が通りのあちこちに並び、歌声が響き、スィニュSinjの町の「アランバシ

チarambaŠići」など山海の郷土料理やダルマチア赤ワインを味わう人々で満ちています。その一画には、地元民が「世界最小の通り」と自認する路地があり「通してね」という奇妙な名がついています。スプリットの魅惑的でユニークなこの旧市街中心部は、ユネスコ世界文化遺産になっています。

地中海南部の魅力

温暖な地中海の魅力に包まれたスプリットSplitは、豊かな歴史が香っていますが、それは何も博物館や宮殿や教会の中だけでなく、古代ローマからずっと、外の列柱広場や石造屋敷などにも染みこんでいるのです。本物の地中海らしさと言うことになれば、それは、賑やかな飲食店、通りの角々のざわめき、広場や路地、美しい海岸通りなどに溢れています。白い石畳の通りを海岸まで行き、そこに繋がれたまま静か

西暦305年、当時知られていた世界の全てを統治する者、ローマ皇帝ディオクレティアヌスが自分の余生を過ごす場として邸宅を建てようと決めた時、土地の選定に迷うことはありませんでした。

スィニュ

マカルスカボル

フヴァール

ヴィス

ブラーチュ

スプリットトゥロギール

| 6 3

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| 6 4ダルマチア‐スプリット地域

に揺れるボートを眺めていると、この町が、あの有名なローマ皇帝と彼に処刑された聖人の記憶に満ちた場所であることがお分かりになるでしょう。この町の特徴を他に挙げれば、歌、スポーツ選手たちの功績、それに自称世界一の美人たちです。スポーツでは、ウインブルドン大会の覇者、オリンピックのメダリストたち、NBAリーグのスター選手たちが目白押しです。美人について、疑いをお持ちの人は、スプリットの海岸通りを少し歩いてみるとよいでしょう。

「ミュージアムの町」の美術の宝庫

ある研究熱心な歴史家が何百年か前にトゥロギールTrogirの中心部を実測し記録したところ、旧市街はほんの750歩ほどで終わってしまいます。しかし、この石造の町は小さいながら実に均整がとれており、その歴史の豊かなことはこの町の規模からは想像できないほどです。この中心部がユネスコ世界文化遺産になっていることからも、それは分かります。この町全体がミュージアムだと言われる所以ですが、一例を挙げると、トゥロギール大聖堂の正面入口(1240年巨匠ラドヴァンRadovanの作)、ルネサンス様式のロッジャ、一千年前に創設された聖ニコラ修道院とそこに残っているカイロスKairosの浮彫りなどが詰まっているのです(カイロスは紀元前四世紀のギリシャの幸運の神)。トゥロギールは、このように美術の宝庫であると同時に、毎年、若手テノール歌手の国際大会の舞台ともなります。

広大な青と大自然の 完璧なハーモニー

母なる大自然は中部ダルマチアにとても優しく、香しい松林の並ぶ美しい海岸と小石の浜を与え、点在する美しい島々で海原を飾ってくれています。マカルスカMakarskaリヴィエラの上にはビオコヴォBiokovo山の威容が聳え立ち、頂上からは夏のすばらしい日の出を拝み、アドリア海の果てまで遠くの島影を望むことができます。そこには野生の山羊シャモアも生息しています。スプリット諸島で最大の島はブラ

ーチュBrač 、ここは石と風の島として外国でも知られています。この島では、何世紀にもわたって熟練石工が良質の石材を切り出し、国内の大聖堂や建物向けだけでなく、外国の多くの著名な建造物にも供給してきました。風の島と言うのは、陸に向けてすばらしい風が吹いているからで、特にフヴ

ァールHvar島側の海峡、それもズラトニ・ラトZlatni ratの浜辺はサーファーのメッカです。この有名な砂浜の姿は、風と波により常時変わっています。陽光の溢れるフヴァール島は世界ベスト10に最近挙げられた島で、ダルマチアの島々の中でも人気の魅惑の島です。島の南北両岸に主な町があり、ヨーロッパでも初期の1612年に創設された劇場、武器庫、ヘクトロヴィチ

Hektorović 城砦、幾世紀の間につるつるになり陽光に輝く石畳の路地…フヴァールが人々を惹きつけているのは、調和した歴史と美術なのか、あるいはラベンダーの芳香に満ちた美しい大自然なのか、曰く言いがたしです。

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| 6 6ダルマチア‐スプリット地域

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| 1. ブラーチュ | 2. ヴィス島 | 3. マカルスカ | 4. 5. 10. 17. 24.

スプリット | 6. スィニュ | 7. コミジャ | 8. トゥロギール | 9.

オリーブ | 11. 15. 21. フヴァール島 | 12. パクレニ諸島 | 13. ブ

ラツァ僧院 | 14. オミシュ | 16. ラベンダー | 18. クラッパ |

19. パプレニャク・クッキー | 20. ツェティナ川 | 22. 青の洞

窟 | 23. ズラトゥニ・ラトゥ

文化遺産

ディオクレティアヌスDioklecijan宮殿(スプリットSplit)‐ユネスコ世界文化遺産/トゥロギールTrogir旧市街‐ユネスコ世界文化遺産/古代都市サロナSalona (ソリンSolin)‐古代ローマ・ダルマチア属州の首都/フヴァールHvarのルネサンス調の中心部‐聖ステファン大聖堂、ロッジャ、塔、武器庫、1612年建造の劇場/フヴァール島のスタリ・グラードStari Grad平原‐ユネスコ世界文化遺産/スィニュSinj聖母聖地‐ダルマチア地方最大のマリア聖地/フヴァール島の宗教行進「十字架に従いてZa Križen」‐ユネスコ世界無形文化遺産/フヴァール島のレース編み‐ユネスコ世界無形文化遺産/オイカニェOjkanje歌唱‐緊急の保護を要する無形文化遺産/「ニエモ・コロNijemo Kolo」ダルマチア後背地の無音円舞‐ユネスコ世界無形文化遺産/ダルマチアの多重歌唱クラッパKlapa‐ユネスコ世界無形文化遺産/クロアチア沿岸部の地中海食文化‐ユネスコ世界無形文化遺産

ダルマチア風「パシュティツァダpašticada」、「ルガニゲluganige」ソーセージ、スィニュのビーフ・ロールキャベツ「アランバシチarambašići」、ヴィス島の薄焼きパン、フヴァール島の胡椒クッキー、 / ブラーチュ島のワイン入りミルク「スムティツァsmutica」、フヴァール島のワイン「ヴガヴァVugava」「プランチチPlančić」

観光プラス

ワイン街道、サイクリング、乗馬、ラフティング、パラグライダー、狩猟、釣り

グルメ

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ツェティナCetina川‐景勝地、全長105kmの清流と川口の町オミシュOmišの渓谷は、ラフティングとカヌー愛好者の楽園/ビオコヴォBiokovo自然公園‐クロアチア海岸部の山脈の最高峰、動植物が豊か/ズラトニ・ラトZlatni rat (金の角)‐景勝地/ ラヴニクRavnik島、ドニャ・ブレラDonja Brela、パクレニPakleni諸島(フヴァール島)‐景勝地/モドラModra洞窟とメドヴィディナMedvidina洞窟(ビシェヴォBiševo島)‐面白い地形/ヴラニャチャVranjača洞窟(モソルMosor山)‐面白い地形/赤湖と青湖(イモツキImotski)‐面白い地形

自 然

言葉では言い尽くせないところ

ダルマチア‐

ドゥブロヴニク地域

ドゥブロヴニク地域

| 7 0ダルマチア‐ドゥブロヴニク地域

この町はクロアチア最南端に位置し、

傑出した建築家や芸術家たちが幾世紀

もかけて丹精に築いた遺産に囲まれて

います。温暖な地中海性気候の中で育

つ植物は、地元産だけでなく、亜熱帯

のレモン、オレンジ、ミカン、椰子、

リュウゼツランなど多様で、ルネサン

ス様式の公園や中世の石造邸宅や静か

な修道院の庭に咲き乱れています。

人々が平静でいられない街

かつてドゥブロヴニクDubrovnikは小さいながらも地中海で主要な位置を占める海運通商国家で、世界の80以上の都市に領事館を置き、ヴェネツィアに匹敵する700隻の商船を保有していました。聖ヴラホの守護を受け、騎士オルランドOrlandoの石柱に翻るリベルタスの旗印の下、ドゥブロヴニクはユニークな姿を見せています。目抜き通りプラツァ（通称ストラドゥンStradun）は、何百年ものあいだ人々の通行により磨かれた石畳が滑らかに輝いています。市壁や要塞の上からは、エラフィティElafiti諸島の姿を望むこと

ができ、これらシパンŠipan、ロプド

Lopud、コロチェプKoločepなどの島々は紺碧の海面に真珠のように浮かんでいます。ここにはかつて鹿が棲んでいたので、鹿を意味するラテン語Elaphosから、エラフィティと名付けられました。美しい砂浜に囲まれて、亜熱帯植物、松林、オリーブ林が続く景観は、昔のままの地中海そのものです。オノフリオOnofrio大噴水から市庁舎鐘楼、スポンザSponza館や元首官邸の金線細工のようなゴシック・ルネサンス正面、バロックの聖ヴラホ教会、聖母被

昇天大聖堂、聖イグナチオ教会とイエズス会学院、これらのどれを見てもすばらしいの一語に尽きます。そして夏になると、ドブゥロヴニクは輝きをいっそう増し、恒例のサマーフェスティバルが旧市街全体を世界でも有名な魅惑の舞台に変え、不幸なデンマーク王子の永遠の煩悶が高さ37mの岩塊に建つロヴリェナツLovrijenac要塞から聞こえてきます。「永らえるべきか、死すべきか」ハムレットの叫びは、この場所からだと特に大きく響いてくるのです。

「この世で天国を求める者はドゥブロヴニクDubrovnikに行かれよ」と、バーナード・ショウが書いています。旧市街は全長1940mの塁壁で周囲を固め、国内外でアドリア海の真珠とも呼ばれ、ユネスコ世界遺産として保護されています。

ツァヴタット

ドゥブロヴニクムリェト

ペリェシャツ

コルチュラ

ラストヴォ

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| 7 2ダルマチア‐ドゥブロヴニク地域

島々の魅惑の歴史

マルコ・ポーロが、この生まれ故郷の島からterra incongnita(未知の土地)へ向け旅立った頃、古代ギリシャ人の植民集落から騎士道時代の町に変貌し

つつあったコルチュラKorčulaは、一種の石造都市計画にゆっくりと取り掛かっていました。地元の建築家の巧みな設計は、実に興味深い通路の構造を今に残しています。旧市街の通路の配置が魚の骨状の構造になっているため夏は快適です。朝夕は黄金色の太陽が照りつけるものの、日中は暑さがそこを逃げていくのです。コルチュラの雰囲気を味わってみたいとお考えなら、七月の風に乗っておいでください。国際歌謡ワイン祭、騎士トーナメント、16世紀の衣装をつけた剣舞などのイベントが待っています。モレシュカという剣舞は、白王と黒王の闘いがモチーフの群舞劇です。

ペリェシャツPelješac半島とストンStonの町は、かつてドゥブロヴニク共和国の一部で、共和国守備の要所でした。ストンの山腹には、全長5.5kmの塁壁を今でも見ることができます。南国の暖かい気候に包まれたペリェシャツ半島は、クロアチア・ワインの最高

峰ディンガチDingačの産地としてワイン愛好家によく知られています。オレ

ビチOrebićの町は、コルチュラの町を対岸に望む18世紀の海運の中心地ですが、美術史家にも興味ある土地です。石造邸宅や別荘の玄関は船乗りたちの栄華の跡を見せており、その庭には彼らが何世紀もかけて世界中から持ち帰ったエキゾティックな樹木や植物が茂っています。オレビチは、実に記憶に残る町です。

ある島で妖精カリプソに捕われたオデュッセウスの伝説を聞き、名高いオギギアとはどんな所だろうかと思い巡らす人は、ムリェトMljet島に行かれることをお勧めします。クロアチアの南部にあるこの島では、世界で最も美しいおとぎ話の本に載っているような風景に出会うでしょう。島の中に湖があり、その湖の中に小島があって、そこに12世紀の修道院が静かに佇んでいます。カリプソは現れないかもしれませんが、この情景はあなたの心を捉え、そこを離れたくなくなるかもしれません。

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| 7 4ダルマチア‐ドゥブロヴニク地域

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| 1. ツァヴタット | 2. 聖マルコ大聖堂、コルチュラ | 3. 4. 11. 12. 13. ドゥブロヴニク | 5. リンジョ | 6. マルコ・ポーロ | 7. 19. ラストヴォ | 8. エラフィティ諸島 | 9. モレシュカー騎士

競技 | 10. ヴェリキ・ストンとマリ・ストン | 14. ワイン畑 | 15. 18. ムリェト | 16. プール | 17. ミンチェタ塔 | 20. ディンガ

チ | 21. 聖ヴラホ | 22. コルチュラ

国立公園

ムリェトMljet島‐地中海性植物が多く茂る、大湖の小島に佇む12世紀のベネディクト会修道院

ワイン街道、ハイキング、サイクリング、ウェルネス

探 訪

ミンチェタMi n č e t a塔、ロヴリェナツLovrijenac砦、スポンザSponza館(ドゥブロヴニク)/ゴシック及びゴシック・ルネサンス様式の夏の別邸(ペリェシャツPelješac半島からコナヴレKonavleまで)/フランチェスコ会修道院(オレビチOrebić)/元首官邸(シパンŠipan港)/フランチェスコ会修道院(ロジャトRožat)

観光プラス

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グルメ

子羊・仔牛肉の厚鍋（ペカ）料理、鰻・蛙ブルデット(ネレトヴァ谷)、ストンの塩、牡蠣、ムール貝、スイーツ「コントニャッタkontonjata」「マンタラmantala」「アランチナarancina」(コナヴレ地方)、みかん、レモン、ペリェシャツ半島の赤ワイン「ディンガチDingač」「ポストゥプPostup」、コルチュラ島の白ワイン「ポシプPosip」「グルクGrk」、コナヴレ地方の「ドゥブロヴニク・マルヴァジアMalviasia」

トゥルステノTrsteno樹木園‐造園公園 / ネレトヴァNeretva川デルタ‐特別保護区(魚類・鳥類)/マリ・ストン湾Mali Ston‐自然特別保護区、保護海域/ロクルムLokrum島‐森林植物特別保護区/ヴェラ・スピリャVela Spilja(大洞窟の意味)ヴェラ・ルカVela Luka‐面白い地形/コチェKočje(コルチュラ島ジュルノヴォŽrnovoの村)‐森林植物特別保護区/コナヴォスキ・ドゥヴォリKonavoski Dvori(コナヴレの邸宅)‐景勝地 / ラストヴォLastovo諸島‐自然公園

文化遺産

ドゥブロヴニク旧市街‐地中海域で有数の魅力的で有名な街、ユネスコ世界文化遺産 / ナロナNarona‐ヴィドVid村にある古代都市遺構、メトコヴィチMetkovićの近く/ストンStonの塁壁‐14世紀の防壁で全長5.5km/コルチュラKorčula‐マルコ・ポーロの町、地中海域で最も往時の姿を残した中世都市/ ツァヴタットCavtatの旧中心部‐コナヴレKonavle地方の文化・観光の中心地:ラチチRačić家の霊廟、画家V.ブコヴァツBukovacの生誕地、元首官邸、ソコルSokol砦/(ドゥブロヴニクの）聖ヴラホ祭‐ユネスコ世界無形文化遺産/ダルマチアの多重歌唱クラッパKlapa‐ユネスコ世界無形文化遺産

自 然

大自然とのロマンティックな調和

リカとカルロヴァツ

| 78リカとカルロヴァツ

海岸からほんの10kmほど内陸に入った

だけで、そこはもう清浄な環境、そし

て保護された自然公園がたくさんあ

り、静けさに包まれた穏やかなオアシ

スです。この地域には、国内外からの

訪問者が年々増えています。

滝の昔と今

大昔、ここは先住イリリア人ヤポデ族

の世界でした。今はリカLika地方の素

朴な緑の、ほとんど神話のような自然

界が広がっていて、絶滅稀種の鳥や熊

や狼をはじめ、デゲニア・ヴェレビテ

ィカのような固有植物の世界になって

います。この素晴らしいリカの自然界

は、世界的な発明家二コラ・テスラの

出身地でもあり、生まれ故郷のスミリ

ャンSmiljan村には、彼の生誕150年を

機に記念館が開かれています。

ここにはまた、有名なプリトゥヴィツ

ェPlitvice湖群があります。これは八

つの国立公園の中で最初に指定された

公園で、国内外で最も人気がありま

す。総標高差150ｍにある大小16の湖が

様々な滝で上から順に繋がっています

が、この現象は石灰華の働きによる堰

堤が作りだしたものです。美しい公園

内には、渓谷と様々な洞窟があり、深

い森林や草原には多様な植物が育ち、

多くの動物が自然の状態で生息してい

ます。訪れた人たちは、ここで湖岸連

結バスや電動ボートに乗り、静かな湖

岸に続く遊歩道を散策します。この公

園はクロアチア唯一のユネスコ世界自

然遺産ですが、指定されたのは世界で

最初期の1979年です。プリトゥヴィツ

ェ湖群は大自然が作り出した比類ない

傑作と言えるでしょう。

伝説の無法者たち「ウスコクUskoci」

に興味のある方は、海岸の町セニュ

SenjとそのネハイNehaj砦をお訪ねくだ

さい。これは16世紀に建ったルネサン

ス砦で、現在はセニュ海賊のユニーク

な博物館になっています。

また、パグPag島もお勧めです。本土

に沿って浮かぶ細長い島の北半部はリ

カ・セニュ県に属し、観光客の拠点ノ

ヴァリャNovaljaやパーティビーチのズ

ルチェZrće、20kmも続く砂利浜などが

人気です（島の南半分はザダル県）。

パグ島は、石と塩の島と呼ばれて昔か

ら有名で、青いアドリア海に白くくっ

きりと浮かんでいます。

ルネサンスの町カルロヴァツ

ザグレブの南西にあるカルロヴァツ

Karlovacの町は、ルネサンス風の都市

計画に基づく六尖星型の区域を中核に

もち、オスマントルコの猛攻を凌い

だ要塞を備え、波乱の歴史をもつ町

です。鬱蒼とした森林に覆われた大

カペラVelika Kapelaと小カペラMala

Kapelaの山々を遠くに望み、四つの川

が流れ込む町カルロヴァツとその周辺

は、水泳、ボート、ラフティング、カ

ヌー、釣り、森林の小道を駆ける四輪

バイク疾走や11のコースを抜けるサイ

クリング、乗馬に絶好の場です。内陸

のこの美しい町は、中世にオスマント

ルコの西進から中欧を守るために築か

れた要塞が起源ですが、現在は交通の

要衝であると同時に、様々なレクリエ

ーションの一大拠点になっています。

ドゥラガニッチDraganićからクレク

Klek、モドゥルシュModrušに広がる

狩猟に適した森林や、ウインタース

ポーツのメッカ、ビェロラスィツァ

Bjelolasicaのゲレンデのほか、ドゥ

ボヴァツDubovacやオザリOzalj、オグ

リンOgulin、ボシリェヴォBosiljevo

のような可愛い町やお城から、田舎の

緑に包まれたフランシスコ会やパウロ

会、ドミニコ会修道院に至るまで、カ

ルロヴァツ地域には、気取らない文化

遺産が多数あります。巨大なクレク山

の麓をムレジュニツァMrežnica川とド

ブラDobra川が流れ、その深いジュリン

夢のような景観の地にようこそ。あなたの前に広がっているのは、美しい緑の世界です。

カルロヴァツ

オグリン

セニュ

ゴスピチ

パグ

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| 80リカとカルロヴァツ

Đulin断崖にはフランコパンFrankopan

の古城が建ち、オグリンの町はおとぎ

話の舞台そのものです。クレク山はク

ロアチア登山のメッカですが、山中の

おとぎ話の小道を歩き、洞窟や妖精

の池などを経て、オグリン生まれで

各国語に翻訳された多数の著書をも

つ有名な児童文学作家マジュラニチ

Mažuranićが書いた「大昔のお話」の

世界を辿るのも面白いでしょう。クレ

ク山に棲むという魔女や妖怪たちに出

会うかもしれません。

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| 82リカとカルロヴァツ

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| 1. ビエロラシツァ | 2. カルロヴァツ | 3. カルロバグ | 4. ク

ラスノ | 5. ノヴィグラード・ナ・ドブリ| 6. 16. プリトゥヴ

ィツェ湖群 | 7. 馬 | 8. ムレジュニツァ | 9. 10. 12. ラストケ |

11. ヴェリカ・カペラ | 13. ドゥボヴァツ旧市街 | 14. スミリ

ャン記念センター | 15. リカ | 17. 厚鍋（ペカ）料理 | 18. ヴェ

レビット | 19. ネハイ砦 | 20. チョルコヴァ・ウヴァラ原生林

| 21. オザリュ | 22. クパ

国立公園

プリトゥヴィツェPlitvice湖群‐ユネスコ世界自然遺産 /北ヴェレビトVelebit‐ユネスコ世界生物保護区

リカ産ジャガイモと子羊肉の厚鍋（ペカ）料理、オグリン風サワーキャベツとかぶkiselo zelje i repa、オグリン風パン「マスニツァmasnica」、チーズ「シュクリパヴァツŠkripavac」、プラムと洋梨のブランディ

探 訪

スポーツ：ラフティング、カヤック、サイクリング、登山、写真撮影、狩猟、乗馬/ スキー：ビェロラスィツァBjelolasicaのクロアチア・オリンピックセンター/観光センター、ペトロヴァ・ゴラPetrova gora、ムリャヴァMuljava狩猟ロッジ（ヴォイニチVojnići近く）

グルメ

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文化遺産

クラスノKrasno聖母巡礼地‐リカ地方最大のマリア聖地 / 秘跡の聖母巡礼地‐オシュタリェOštarije / スタリ・ドレジュニクStari Drežnik‐ラコヴィツェRakovice近くの町 / スヴェティツェSveticeのパウロ会修道院 / パウロ会修道院‐カメンスコKamensko / レチツァRečicaの民俗ギャラリー（カルロヴァツ近く）/ テスラ記念館、世界的な発明家二コラ・テスラ生誕地のスミリャンSmiljan村/ ペルシチPerušićの15世紀のトルコ塔‐リカ地方に残る唯一のトルコ塔 / 緑の山野に佇む城市(ドゥボヴァツDubovac、オザリOzalj、ボシリェヴォBosiljevo)、修道院(フランチェスコ会、パウロ会、ドミニコ会)/ ネハイNehaj砦(セニュSenj)‐16世紀のルネサンス砦、現在はユニークな海賊「ウスコクUskoci」博物館 / オグリンOgulinのフランコパンFrankopan城 / カルロヴァツKarlovacの六尖星型市街 / パグPag島のレース編み‐ユネスコ世界無形文化遺産

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ドラガニチDraganić森林(クレクKlek山とモドルシュModruš村) /大カペラVelika Kapela山地と小カペラMala Kapela山地 /ヤスィコヴァツJasikovac森林公園（ゴスピチGospić)/ツェロヴァツCerovac洞窟（グラチャツGračac）‐面白い地形 / バラチBarać洞窟（ラコヴィツァRakovica)/ヴルロヴカVrlovka洞窟（カマニKamanj)/ラストケRastoke（スリュニSlunj）‐青緑の小川スリュンチツァSlunjčicaがコラナKorana川に注ぐ水車小屋集落/クレクKlek山‐素晴らしい景観/シュティロヴァチャŠtirovača‐ネズ樹林など森林植生保護区 /グラボヴァチャGrabovača洞窟公園‐ペルシチPerušić 近く /リカLika川の渓谷/ルンLun‐この地方最古のオリーブ園

自 然

ロマンスの色が緑のところ

中部クロアチア

| 86中部クロアチア

内陸部の静かで落ち着いた雰囲気に点

在する、ロマンティックな中世の町や

夏の別荘、温泉保養地や巡礼地などは

いかがでしょう？そんな時は、ザグレ

ブを取り囲む中部クロアチアがお勧め

です。

中部クロアチアの町々での牧歌的な楽しみ

フルヴァツコ・ザゴリェHrvatsko zagorje地方をまず見てみましょう。そこは、なだらかに続く丘陵と川が織りなす絵のような世界です。トゥヘリTuhelj、ストゥビツァStubica、クラピナKrapinaにスパリゾートがあり、屋内外のプールや保養宿泊施設が整っています。クラピナの町には、有名なクラピナ原人の痕跡が展示されていますが、ここが世界地図の上に現れるようになったのは、D.ゴリャノヴィチ・ク

ランベルガーGorjanović-Kramberger教授が189 9年にフシュニャコヴォ

Hušnjakovoで更新世の人骨を発見してからです。これは学会で言うホモサピエンスのネアンデルタール人です。このフルヴァツコ・ザゴリェ地方は、フランスのロワール川流域に次いで城館の多い地方であり、絵のような町やバロック城館があちこちに見られます。目を楽しませた後は、何と言ってもこの地方の郷土料理とワインです。そして、もし宗教面に関心がおありで、ク

ロアチアの聖母マリア聖域でのスピリチュアルな体験をお求めなら、マリヤ・ビストリツァMarija Bistricaがお勧めです。ここは、三百年以上も昔からの聖母巡礼地で、毎年八十万以上の信者が訪れており、1998年には教皇ヨハネ・パウロ2世も来訪されたクロアチア最大の聖母マリア聖地です。

ヴァラジュディンVaraždinは、クロアチアで最もバロックの雰囲気が漂う町です。町には緑が多く、手入れの行き届いた公園、念入りに設計された庭園、ヴェルサイユ風の生垣に刈り込まれたニオイヒバの目立つ整然とした市霊園などが、ヴァラジュディンの盛名を高めています。また、この町は芸術、工芸、経済面も活発で、九月の二つの祭典はよく知られています：ヴァラジュディン・バロックの夕べとシュ

パンツィルフェストŠpancirfest祭で、様々な催しが道行く人を楽しませています。ヴァラジュディン地方は、文化面の活発な活動や354にのぼる文化遺産に加え、豊かな自然環境も残していま

す。トラコシュチャンTrakošćan城(現在は博物館)とその森林公園や、旧石器時代の面白い地層を示す三つの洞窟などがあります。これらは、過去数千年にわたり人間がこの地域に住んでいたことを物語っています。

ヴァラジュディンのほど近くにルドブレグLudbregの町があります。ここは、

夏の暑さや地中海世界の賑やかな雰囲気からふと逃れて、大昔からの森林やブドウ畑や河川の流れる緑の丘陵での牧歌的な休暇をお求めでしょうか？

チャコヴェツ

ルドブレグ

コプリヴニツァ

クリジェヴツィ

ビェロヴァル

ダルヴァル

スィサク

マリヤ・ビストリツァ

レポグラヴァヴァラジュディンクラピナ

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| 88中部クロアチア

キリストの聖血を祭った巡礼地で、クロアチアでは唯一であり、また教皇の勅書で創設された聖地としては世界でも稀な所です。1512年ベタニィBethany城の礼拝堂にキリストの聖なる血が顕現した奇跡を受けて、その聖遺箱が礼拝対象として正式に認められたのです。レポグラヴァLepoglavaは小さな町ですが、パウロ会が修道院と教会を創設して歴史に深い刻印を残しています。そこで誕生した有名なレースは、その独創性と高い質で、1937年パリ万博で金メダルを受賞しています。

川で砂金採りを試みたり、聖マルティン・スパを楽しんだり、乗り捨てサイクリングでコースを走ったり、ワインを賞味したりするなら、北のスロヴェニア・ハンガリー・クロアチア三国が

国境を接するメジムリェMeđimurje地方、そしてその中心都市チャコヴェツ

Čakovecがお勧めです。

あるいは、芸術志向の方々で、ナイーヴ画、地方伝統、民俗風習、古い伝統工芸に関心をお持ちなら、ザグレブの北東、ポドラヴィナPodravina地方に行くのがお勧めです。特に六月は、コプリヴニツァKoprivnica、ジュルジ

ェヴァツĐurđevac、クリジェヴツィ

Križevciの町で三大民俗イベントが開催されます。ポドラヴィナとはドラヴァDrava川流域と言う意味で、ビロゴラBilogora山系とカルニクKalnik山系の幸にも恵まれ、魚やゲーム（猟鳥獣肉）が豊富です。サイクリングには最適のコースが続いており、ショデリツ

ァŠoderica湖やナイーヴ画の揺籃の地フレビネHlebineなど、美しい景観の中を走り抜けます。

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| 90中部クロアチア

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狩猟、釣り、パラグライダー、サイクリング、ハイキング、登山、カーレース、ワイン街道/保養リゾート:多数の温泉プールと保養・療養施設（ストゥビチュケ・トプリツエStubičke Toplice）

辛味調味料「サモボル・マスタード」、サモボル風サラミ、サモボル風クレームシュニッテ（カスタードパイ）、サモボル風リキュール「ベルメットbermet」、ローストターキーの「ムリンツィ」（特製パスタ炒め）添purica s mlincima、そば粥hajdinska kaša、チーズ「プルガprga」、パンプキンシードオイル、伝統スイーツ「ザゴルスキ・シュトゥルクリZagorski Štrukli」「ククルズナ・ズレヴカkukuruzna zlevka（とうもろこしパン）」「ヴルボヴェチュカ・ペラvrbovečka pera（チーズ・キッシュ）」、ヴァラジュディン・ロール、酪農製品、淡水魚とゲーム（猟鳥獣肉）の各種料理、発泡ワイン、蜂蜜酒、果実酒、白ワイン「グラシェヴィナGraševina」「ピノ・ブランBijeli pinot」

探 訪

クムロヴェツKumrovec村博物館‐19世紀終期から20世紀初頭の地方の村全体を保存した屋外博物館、古い家屋に昔の暮らしの様子を展示/クラピナKrapinaネアンデルタール博物館‐クロアチアで最も現代的な博物館/クラピナ・ネアンデルタール発見地‐ネアンデルタール人に関する世界有数の発掘現場/トゥロポリェTuropolje博物館(ヴェリカ・ゴリツァVelika Gorica)‐先史時代から現代までの展示(紀元前1万年前のマンモス牙、木造教会や貴族館など)

グルメ観光プラス

| 9 1

| 20. |

| 1. フルヴァツコ・ザゴリェ | 2. マリヤ・ビストリツァ | 3.

ドゥラヴァ川 | 4. ヴェリキ・タボル | 5. 9. ビエロヴァル | 6.

8. 12. 19. ヴァラジュディン | 7. サモボル | 10. チャコヴェツ |

11. メジムリェ | 13. カルニク | 14. サヴァ| 15. ぶどう | 16. 鹿 |

17. ポルチーニ | 18. クラピナ・ネアンデルタール博物館

| 20. トラコシュチャン

カルニクKalnik‐すばらしい風景 /ロニュスコ・ポリェLonjsko polje自然公園‐大自然と伝統建築遺産の珍しい組み合わせ / チュレト・ドゥブラヴィツァČret Dubravica‐植物特別保護区/ヴィンディヤVindija洞窟(ヴァラジュディンVaraždin)‐自然景観/ムラMura川‐景勝地/ヴェリキ・パジュトVeliki pašut(レグラドLegrad)‐動物特別保護区/ラキタRakita (スィサク Sisak)‐鳥類保護区/ ジュルジェヴァツĐurđevac小砂漠‐植物特別保護区/リピクLipik、ビェロヴァルBjelovar、ダルヴァルDaruvar‐造園公園 /クレクKlek山‐景勝地/ツルナ・ムラカCrna Mlaka‐鳥類特別保護区 / ジュンベラクŽumberak（サモボルSamoborの丘陵）‐自然公園/スルニュSlunj近くのスルシュニツァSlušnica‐景勝地/オペカOpeka樹木園(ヴィニツァVinica)‐造園公園

トラコシュチャンTrakošćan城‐クロアチアで最もロマンティックで美しいと評判の城/ヴァラジュディンVaraždinの町‐華麗な教会・邸宅・領主館や有名な霊園のあるバロック文化の町 /ズリンスキZrinski城(チャコヴェツČakovec)‐ズリンスキ家所領旧市街にある重要な史跡、城内にメジムリェMeđimurje博物館がある /カルニクKalnik‐中世都市の遺構 /ジュルジェヴァツĐurđevac‐中世要塞と貴重な文化遺産 /ヤンコヴィチJanković伯城(ダルヴァルDaruvar)‐1771-77年建造のバロック様式の城 / スィサクSisakの要塞‐保存状態の良い中世要塞 /フルヴァツコ・ザゴリェHrvatsko Zagorje地方の伝統的な木のおもちゃ作り‐ユネスコ世界無形文化遺産/レポグラヴァLepoglava町のレース編み‐ユネスコ世界無形文化遺産/ジンジャーブレッド工芸Medičarski obrt‐ユネスコ世界無形文化遺産

自 然 文化遺産

ザグレブ心からインスピレーションが

湧きでるところ

| 94ザグレブ

クロアチアのチャーミングな首都

旧市街の古典派様式や分離派様式のフ

ァサードには、オーストリア・ハンガ

リー帝国の高邁な精神が現れています

が、同時に、プラハの景観とは異なっ

ていることに気づかされます。都心部

の文化施設、立ち並ぶカフェ、高級レ

ストラン、ガーデンレストラン、手入

れの行き届いた公園など、市中のどこ

を見ても、ザグレブは人間に優しい町

と言えるでしょう。中心部には例え

ば、二つの尖塔をもつネオ・ゴシック

大聖堂の塁壁下のリブニャクRibnjak公

園や緑のレヌツィLenuci馬蹄型公園の

一部をなすズリニェヴァツZrinjevac公

園など多数の公園があります。

歴史を感じながら歩く首都の散策

町の探訪は、先ず旧市街を徒歩で回る

のがお勧めです。何世紀にもわたる歴

史を歩いてゆっくりとご覧ください。

イェラチチJelačić 総督広場から出発

し、南東欧でも有数の規模をもつ色鮮

やかな青空市場ドラツDolacを覗き、オ

パトヴィナOpatovina通りを経てカプト

ルKaptolに、あるいは、石畳の坂ラデ

ィチRadić通りを少し昇り石の門を経

て、総督官邸(今の政府官邸)やカラフ

ルな屋根瓦の聖マルコ広場に出たり。

また、便利な路面電車（トラム）で探

訪するのも、お勧めです。路線網は市

内全域をカバーしており、生き物の心

臓のように昼夜絶え間なく動いていま

す。この「現代の花馬車」の窓から見

る市内各所の姿は、忘れがたい思い出

になるでしょう。ザグレブには、約20

の劇場、約30のミュージアム、45のギ

ャラリー、13のアートコレクション、

大きな動物園があり、首都圏人口は百

万人近くになっています。ザグレブは

真にクロアチアの首都と呼ぶにふさわ

しい町であり、あらゆる面で訪問者を

魅了するものを秘めているのです。

町の北のメドヴェドニツァMedvednica

山自然公園の頂上スリェメSlje m e

は、2005年から「FIS雪の女王杯スキー

国際大会」の会場で、また、様々な種

類のレガッタ国際競技コースを備える

ヤルンJarun湖一帯にはスポーツ・レク

リエーション施設が並び、ザグレブ屋

内テニス国際大会も開催されるなど、

ザグレブは、オペラ、バレー、演劇、

コンサートといった文化面だけでな

く、スポーツ面でも国際大会開催地と

して国際的に認知されるようになって

きています。さらに、もしあなたが絵

葉書や旅の思い出をしたためるのに万

年筆を使うなら、まさにこの町で万年

筆が誕生したということを知ってくだ

さい。発明者のS.ペンカラPenkalaは、

このザグレブの町を歩きながら想を練

ったのかもしれません。

隣り合った丘の二つの小さな中世の集落が大きくなり、1094年に司教区が置かれたとの記録が残る町ザグレブZagrebは、現在クロアチア最大の都市で首都、典型的な中欧の都市です。

ザグレブ

| 9 5

| 3. |

| 6. | | 7. | | 8. |

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| 96ザグレブ

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観光プラス

スキー、ハイキング、登山、会議ツーリズム ローストターキーの「ムリンツィ」（特製パスタ炒め）添purica s mlincima、「シュトゥルクリštrukli」、ベーコンとモツのシチュー「シュペック・フィレキšpek fileki」、キャベツとショートパスタの炒め煮krpice sa zeljem、ザグレブ風カツ、カッテージチーズのサワークリーム添えsir i vrhnje、ドーナツ「クラフナkrafne」

文化遺産

聖母マリア被昇天大聖堂‐11世紀のゴシック大聖堂/聖マルコ教会‐14-15世紀のロマネスク・ゴシック様式/石の門Kamenita vrataとロトルシュチャクLotršćak塔‐13世紀の塁壁の一部/クロアチア国立劇場‐1895年のネオ・バロック様式、フェルナーFellnerとヘルマーHelmerの設計

グルメ

| 9 7

| 14. |

| 13. |

電気ケーブルカーuspinjača‐アッパータウンとダウンタウンを結ぶ世界一短い路線/ ミマラMimara博物館‐大収集家A.トピチ・ミマラTopić Mimaraが膨大な収集品をクロアチアに寄贈したもの/メドヴェドニツァMedvednica自然公園‐ハイキング・登山道、頂上付近のスリェメSljemeスキー場、山峡、洞窟、滝、カルスト山地の景観/現代アート美術館（ザグレブ）‐動きや変化、はかなさ、不確実性などを表現する現代美術のダイナミックな展示スペース

探 訪

| 98ザグレブ

| 15. |

| 16. | | 17. | | 18. |

| 1. アッパータウン | 2. メドヴェドグラード | 3. 4. クロア

チア国立劇場 | 5. ブンデク | 6. マクシミル公園 | 7. 衛兵交

代 | 8. 考古学博物館 | 9. スリェメ | 10. 16. 19. ザグレブ | 11.

石の門 | 12. 聖マルコ教会 | 13. ケーブルカー | 14. トミスラ

ヴ王広場 | 15. 文豪マトシュ記念像 | 17. ヤルン | 18. マンド

ゥシェヴァツ

| 9 9

| 19. |

地平線がいつも黄金色のところ

スラヴォニア

| 102スラヴォニア

肥沃なパンノニアは、広大な黄金色の

平原を生み、河川は何世紀ものあいだ

大地を潤して樫や楢の樹林や二千種以

上の草花を育ててきました。スラヴォ

ニアは人類が八千年以上にわたり耕し

てきた土地なのです。この辺り一帯の

土地はパンノニア海が三億七千万年前

に後退して現れたもので、その昔には

島だった溶岩性のパプクPapuk山がその

誕生の経緯を雄弁に語っています。一

千万年以上も海底だったパンノニア海

から現れた肥沃なスラヴォニア平原は

まさに約束の地なのです。

大昔からずっと祝福されてきた黄金の谷

西暦一世紀にローマ帝国に組み込まれ

てから、スラヴォニアは二人の皇帝を

輩出しています。有能で武勇の誉れ高

いヴァレンティニアヌスValentinian

1世と弟のヴァレンスValensです。二

つのローマの道がここを通っていま

したが、一つはオスィイェクOsijek

から東方の属州へ、もう一つはAque

Balissae(現在のダルヴァルDaruvar)と

肥沃な農業・ブドウ栽培地方(現在の

ポジェガPožega、ジャコヴォĐakovo、

ヴィンコヴツィVinkovciなど)を結ぶ

道です。穀物とブドウ両方の生産地で

あることから、ローマ人はこの地方を

Vallis Aurea(黄金の谷)と呼びまし

た。クティェヴォKutjevoは、ヨーロ

ッパ最古に数えられるワインの産地

です。もし太古の夜明けの穏やかな姿

を求めていらっしゃるなら、スラヴォ

ニアがちょうどそのような所です。そ

こでは、朝が近づくと、広い川の流域

一帯に靄が漂うなか、暗闇が徐々に薄

れ、大地が荘厳な姿を現すのです。

スラヴォニアとバラニャの町々

ここでは、住民たちは母なる大地を崇

敬し、その表情にはスラヴォニア人で

ある誇りが現れています。さて、先

を急ぎましょう。皆様を待っている

のは、オスィイェクOsijek、ヴィンコ

ヴツィVinkovci、ポジェガPožega、ス

ラヴォンスキ・ブロドSlavonski Brod

からヴコヴァルVukovarやイロクIlok

に至る地域に散在する中世の堅固な要

塞、修道院、バロック様式の城館や邸

宅。ジャコヴォĐakovoでは、地元産の

リピツァ馬が悠然と草を食み、コパチ

ュキ・リトKopački rit自然公園では

珍しい鳥たちが集って巣を作り、雁が

飛び立ちます。このコパチュキ・リト

は、クロアチアの東端を流れるドナウ

河右岸の広大な湖沼と湿地帯です。

ドナウ河畔に建つイロクの修道院に

は、フランチェスコ会のカピストラノ

Capistranoの聖ヨハネが埋葬されてい

ます。スラヴォンスキ・ブロドは国境

のバロック要塞の町。パンノニア地方

の中心都市オスィイェクはノーベル賞

豊かな水量をもつ河川ドラヴァDrava、サヴァSava、イロヴァIlova、ドナウなどに形作られたスラヴォニアSlavoniaは、何世紀ものあいだ貴重な宝を守ってきた神秘的な地方です。

オスィイェク

ヴコヴァル

ヴィンコヴツ

スラヴォンスキ・ブロド

ヴィロヴィティツァ

ジャコヴォ

ポジェガイロク

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| 6. |

| 104スラヴォニア

| 10. |

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| 11. |

受賞者を二人輩出した大学のある学究

的な雰囲気の町です。スラヴォニアの

村々の広い通りを歩けば、高価な伝統

織物に金糸刺繍を施した民俗衣装に出

会い、おいしい自家製ハムやスラヴォ

ニア特産のサラミ「クレンkulen」が

テーブルを飾り、自慢の魚パプリカス

ープfiš-paprikašが鍋の中で煮立って

います。スラヴォニアがあなたをお待

ちしています！

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| 12. |

| 13. |

| 14. |

パプクPapuk自然公園‐固有の生物と特異な地学現象/コパチキ・リトKopački rit自然公園‐ユニークな湿地帯、鹿や猟鳥獣の棲息地、鳥類保護区、魚の産卵地/ガイナGajna (スラヴォンスキ・ブロドSlavonski Brod)‐景勝地 / ラディシェヴォRadiševo (ジュパニャŽupanja)‐森林植物特別保護区 /エルドゥトErdut‐景勝地 /白ポプラBijela topola (ヴァルポヴォValpovo)‐自然景観 / ヴィロヴィティツァVirovitica‐美しい造園/スパチュヴァSpačva‐景勝地 / リシチネLisičine（ヴォチンVoćin）‐樹木園

自 然

「チョバナツČobanac」（ピリ辛シチュー）、魚パプリカスープfiš-paprikaš、スラヴォニア風ピリ辛サラミ「クレンkulen」と「クレン・セカkulenova seka」、イロクの白ワイン「トラミナツtraminac」、プラムブランディ

グルメ

| 106スラヴォニア

| 15. | | 16. | | 17. |

| 1. ナシツェ | 2. 6. 12. イロク | 3. ひまわり | 4. スラヴォ

ニア・バラニャ・スリイェム地方のベチャラツ歌唱と演奏

| 5. 11. スラヴォニア | 7. ズマイェヴツィ、バラニャ | 8. 9.

15. ジャコヴォ | 10.ワインセラー | 13. パプク | 14. サルマ | 16.

ローイング | 17. 18. オスィイェク

文化遺産

ブロドBrod砦と修道院(スラヴォンスキ・ブロドSlavonski Brod)‐18世紀の砦でクロアチア最大級、バロック時代のフランチェスコ会修道院/オスィイェクOsijek「トヴルジャTvrđa」‐町のロマンティックな中心部/オデスカルチOdeshalchi城と中世の防壁(イロクIlok)‐ルネサンス造園、カピストラノCapistranoの聖ヨハネ修道院と教会/ペヤチェヴィチPejačević城(ナシツェNašice)‐1804年建造のバロック古典派様式、庭は自然保護景観/ゴリャニGorjani村の春の行進「リェリェLjelje（王妃たち）」‐ユネスコ世界無形文化遺産/スラヴォニアSlavonia・バラニャBaranja・スリイェムSrijem地方のベチャラツBečarac歌唱‐ユネスコ世界無形文化遺産

狩猟、釣り、ワイン街道、ハイキング、サイクリング、乗馬

観光プラス 探 訪

リピツァlipicanac馬牧場(ジャコヴォĐakovo)‐16世紀創設の貴重な馬飼育場/ヴコヴァルVukovar‐バロック時代のフランチェスコ会修道院、聖フィリップ・聖ヤコブ教会、エルツEltz城/ジャコヴォĐakovo‐バロック大聖堂と司教館/ヴァルポヴォValpovoとドニ・ミホリャツDonji Miholjac‐バロック様式の城「プランダウ・マイラスPrandau Mailath」と「プランダウ・ノルマンPrandau Normann」 /ポジェガPožega‐14世紀の聖ロヴロ教会

| 1 0 7

| 18. |

クロアチア政府観光局の事務所

制作関係者

発行者:

クロアチア政府観光局

構想・デザイン:

Zviz studio / Željka Županić

テキスト:

Paola Orlić

校正:

Sayo Yamauchi

編集:

Katarina Cvijanović

写真:

Ante Verzotti / Aleksandar Gospić / Boris Kragić

/ Boris Kačan / Boris Štajduhar / Božidar Prezelj /

Darko Vurušić / Damil Kalogjera / Damir Fabijanić

/ Damir Rajle / Darko Vurušić / Davor Rostuhar

/ Davorin Mance / Domagoj Sever / Dražen Bota

/ Goran Sekula / Goran Šafarek / Hrvoje Serdar /

Igor Šeler / Igor Tomljenović / Igor Zirojević / Ivo

Biočina / Ivan Čorić / Ivo Pervan / Julien Duval /

Luka Tambača / Matija Špelić / Marin Topić / Mario

Jelavić / Mario Hlača / Mario Romulić & Dražen

Stojčić / Marko Vrdoljak / Mladen Šćerbe / Nenad

Ruszkowski / Nikola Matić / Petar Trinajstić / Romeo

Ibrišević / Renco Kosinožić / Robert Rajtić / Saša

Ćetković / Siniša Gulić / Sergio Gobbo / Stipe Surać

/ Tomislav Rastićervan / Vedran Metelko / Zvonimir

Tanocki / Zlatko Ramničer / Zlatko Sunko / Željko

Krčadinac / Archief Toeristenbureau Provincie

Istarska / Archief Toeristenbureau Opatija / Archief

Toeristenbureau Rijeka / Archief Toeristenbureau

Kvarner / Archief van het Verkeersbureau van

Dubrovnik / Archief Toeristenbureau Zagreb /

Archief van Nationaal Park Brijuni / Archief van het

Toeristenbureau van de provincie Šibensko-kninska

/ Archief van het Toeristenbureau van Komiža / イス

トゥラ県観光協会

オパティヤ観光協会

リエカ観光協会

クヴァルネル観光協会

ドゥブロヴニク観光局

ザグレブ観光局

ブリユニ国立公園提供

シベニク・クニン県観光局提供

コミジャ観光局提供

制作:

Zviz studio / Željka Županić

印刷:

Printera Grupa d.o.o.,

ザグレブ　2015年 Sveta Nedelja

発行人は、正確な内容を期していますが、何等

かの理由による瑕疵があればご容赦ください。

また、事実関係の変更もありえますので、ご留

意ください。