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DPC(Diagnosis Procedure Combination)DRG(Diagnosis Related Groups)Research 包括制度ならびに包括制度の根本となるコード構造のモザイク 医療行為の数値化(データ化)とライフサイエンス情報、各産業情報との創生マネジメント!! DPC病院ならびに一般病床を抱える病院では、DPCデータやレセプトデータ(とくに今後は下記の MEDIS標準マスター類などで整備された情報:下記)に代表される膨大なデータや標準データベース 類を自院・地域医療のため、多目的に利活用させる必要性が求められていますが、現状ではベンダ ー開発の高価なシステム類を購入し、自院のシステムでありながらベンダーへ依頼しなければ自由 にデータの出力ができないケースも多く、さらには限定的なデータの出力に対して新たなプログラム 費用を請求するケースも散在している状況です。 また、オーダリング・電子カルテの普及により医療スタッフはIT活用なくして業務ができない状況と なりましたが、その蓄積されていく膨大なデータ類の活用は、エクセル、アクセス、ファイルメーカーな どのツールを利用できるごく一部の病院スタッフが加工した局所的な分析であり、その結果(レポー ト)が病院全体を評価しているという問題を抱え、実際にアクティブに情報発生源に携わっている現 場のスタッフが情報検証・加工作業に介在していないため、質の高い分析情報が経営者側に伝わっ ていない場合が多く見受けられます。 ○【参考】日本の各種マスターの整備+α (9分野10の標準マスターMEDIS標準マスター) 病名マスター(ICD10対応電子カルテ用標準病名マスター) 手術・処置マスター 臨床検査マスター 医薬品マスター 医療機器データーベース 看護実践用語標準マスター<看護行為編> 看護実践用語標準マスター<看護観察編> 症状所見マスター<身体所見編> 歯科分野マスター<病名><手術・処置> 画像検査マスター J-MIX(電子保存された診療録情報の交換のためのデータ項目セット) 医薬品製品情報コード 病名等マスター類(ICD-DA、ICD-10、ICD-9CM、ICF、ICHI、JLAC10コードなど) こうした中、データ分析活用も含めた医療データの標準化・地域医療情報のネットワーク化や電子 カルテの普及により、様々な角度によるDPCデータの利活用が可能となるため、下記のレポートのと おり、DPCデータベースの利活用による近未来オーダーメイド医療を視野においたライフサイエンス 分野へのアプローチも可能となります。現在、わが国のライフサイエンス分野の研究では、タンパク 質の立体構造データや遺伝子の発現データなど部分のデータベースは構築され、情報は爆発的に 増えていってますが、情報の連携がほとんど行われておらず、また生データだけしか入っていないた め、利用価値が見出せずに研究期間終了とともに破棄されているデータが多く含まれております。こ うしたライフサイエンス分野の情報とDPCデータ・レセプトデータとのフュージョンソリューションを行 い、多層間データの利活用(ナレッジマネジメント)できるイノベーションあるマンパワーが医療分野に は求められております。 オーダーメイド医療実現にはDPCデータが切り口に 大村市立病院 医療情報企画室 副室長 福田行弘 日本は米国に次いだ第二の医薬品・医療材料等の市場でありながら臨床研究分野は大きく遅れ をとっています。これは研究の大部分が医局単位で行われていることや、各研究データベース情報 の共有化(ナレッジマネジメント)がほとんど行われていないこと、また「時間・質・コスト」全てが諸外 国と比べても劣っており、とくにコストの部分が米国の約2倍、韓国、中国と比べると5~10倍にもなっ ているために治験ネットワークが停滞している状況です。2006年8月からは日大、日本医科大学、順 天堂大学、国立病院機構大阪医療センターなど20医療機関が参加した大規模臨床研究「大学病院 臨床試験アライアンス」が行われようとしていますが、既に日本の製薬会社の治験事業は欧米で先 行スタートさせるケースが状態化しており、いわゆる我が国の「治験の空洞化」は、小手先の解決策 では解消ができない問題となっております。 このように日本の臨床研究分野に様々な問題があるにせよ、これでは我が国の患者様にとって、 最先端の医薬品等へのアクセスが遅れるという不利益を被っており、事実、現在では米国で開発さ れた抗がん剤治療のため渡米したり、並行輸入で資金力のある人だけがその薬の恩恵を授かって いるため、何らかの打開策を早急に行わなければならない状況です。 現在の状況が長く続けば、日本の医療機関や医師、製薬産業、医療材料産業などの多分野におけ る技術水準・研究開発能力が低下し、最終的には日本の保健医療水準や産業競争力が国際的に も取り残されることになりかねません。 こうした治験の空洞化を打破するためには、治験の時間短縮(スピード)、質を確保、コストの低下

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DPC(Diagnosis Procedure Combination)DRG(Diagnosis Related Groups)Research

包括制度ならびに包括制度の根本となるコード構造のモザイク医療行為の数値化(データ化)とライフサイエンス情報、各産業情報との創生マネジメント!! DPC病院ならびに一般病床を抱える病院では、DPCデータやレセプトデータ(とくに今後は下記のMEDIS標準マスター類などで整備された情報:下記)に代表される膨大なデータや標準データベース類を自院・地域医療のため、多目的に利活用させる必要性が求められていますが、現状ではベンダー開発の高価なシステム類を購入し、自院のシステムでありながらベンダーへ依頼しなければ自由にデータの出力ができないケースも多く、さらには限定的なデータの出力に対して新たなプログラム費用を請求するケースも散在している状況です。 また、オーダリング・電子カルテの普及により医療スタッフはIT活用なくして業務ができない状況となりましたが、その蓄積されていく膨大なデータ類の活用は、エクセル、アクセス、ファイルメーカーなどのツールを利用できるごく一部の病院スタッフが加工した局所的な分析であり、その結果(レポート)が病院全体を評価しているという問題を抱え、実際にアクティブに情報発生源に携わっている現場のスタッフが情報検証・加工作業に介在していないため、質の高い分析情報が経営者側に伝わっていない場合が多く見受けられます。

○【参考】日本の各種マスターの整備+α(9分野10の標準マスターMEDIS標準マスター) 病名マスター(ICD10対応電子カルテ用標準病名マスター) 手術・処置マスター 臨床検査マスター 医薬品マスター 医療機器データーベース 看護実践用語標準マスター<看護行為編> 看護実践用語標準マスター<看護観察編> 症状所見マスター<身体所見編> 歯科分野マスター<病名><手術・処置> 画像検査マスター J-MIX(電子保存された診療録情報の交換のためのデータ項目セット) 医薬品製品情報コード 病名等マスター類(ICD-DA、ICD-10、ICD-9CM、ICF、ICHI、JLAC10コードなど)

 こうした中、データ分析活用も含めた医療データの標準化・地域医療情報のネットワーク化や電子カルテの普及により、様々な角度によるDPCデータの利活用が可能となるため、下記のレポートのとおり、DPCデータベースの利活用による近未来オーダーメイド医療を視野においたライフサイエンス分野へのアプローチも可能となります。現在、わが国のライフサイエンス分野の研究では、タンパク質の立体構造データや遺伝子の発現データなど部分のデータベースは構築され、情報は爆発的に増えていってますが、情報の連携がほとんど行われておらず、また生データだけしか入っていないため、利用価値が見出せずに研究期間終了とともに破棄されているデータが多く含まれております。こうしたライフサイエンス分野の情報とDPCデータ・レセプトデータとのフュージョンソリューションを行い、多層間データの利活用(ナレッジマネジメント)できるイノベーションあるマンパワーが医療分野には求められております。

  オーダーメイド医療実現にはDPCデータが切り口に                       大村市立病院 医療情報企画室 副室長 福田行弘

 日本は米国に次いだ第二の医薬品・医療材料等の市場でありながら臨床研究分野は大きく遅れをとっています。これは研究の大部分が医局単位で行われていることや、各研究データベース情報の共有化(ナレッジマネジメント)がほとんど行われていないこと、また「時間・質・コスト」全てが諸外国と比べても劣っており、とくにコストの部分が米国の約2倍、韓国、中国と比べると5~10倍にもなっているために治験ネットワークが停滞している状況です。2006年8月からは日大、日本医科大学、順天堂大学、国立病院機構大阪医療センターなど20医療機関が参加した大規模臨床研究「大学病院臨床試験アライアンス」が行われようとしていますが、既に日本の製薬会社の治験事業は欧米で先行スタートさせるケースが状態化しており、いわゆる我が国の「治験の空洞化」は、小手先の解決策

では解消ができない問題となっております。 このように日本の臨床研究分野に様々な問題があるにせよ、これでは我が国の患者様にとって、最先端の医薬品等へのアクセスが遅れるという不利益を被っており、事実、現在では米国で開発された抗がん剤治療のため渡米したり、並行輸入で資金力のある人だけがその薬の恩恵を授かっているため、何らかの打開策を早急に行わなければならない状況です。現在の状況が長く続けば、日本の医療機関や医師、製薬産業、医療材料産業などの多分野における技術水準・研究開発能力が低下し、最終的には日本の保健医療水準や産業競争力が国際的にも取り残されることになりかねません。 こうした治験の空洞化を打破するためには、治験の時間短縮(スピード)、質を確保、コストの低下

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 こうした治験の空洞化を打破するためには、治験の時間短縮(スピード)、質を確保、コストの低下を目標とした戦略的アクションが求められますが、その戦術策の有力な一つとしてDPCデータ・レセプトデータの利活用が上げられます。膨大で標準化されたDPCデータ・レセプトデータから、効率的かつスムーズに適用情報を収集・リンク形成化させ、追加情報にて分析対象が存在すれば、各施設・地域のデータベースから抽出し、意思伝達・決定を行える環境下である医師と専門スタッフ(看護師、薬剤師、治験コーディネーターなど)と連動して付加情報の形成化を行うという作業が可能です。DPC対象病院やレセプト電算化を行っている施設、またはMEDIS標準マスター(9分野10種の標準マスター)を導入している施設が増えれば増えるほど日本全体で行える大規模な市販後臨床研究が可能となります。病院単位で行うこととしては、まずオーダリング・電子カルテの媒体に物流DB、医事会計DB、経理DBなどと連動させ、DPC分類別・ICD分類別・術式別・検査別・・・などの項目別で主軸を決め、複合マルチキューブ化により様々な角度から有意となる要因を発見・分析させることでしょう。

(参考資料)METI 経済産業省商務情報政策局情報政策課「ITによる情報大航海時代の情報利用を考える研究会」(平成17年12月設置)「ITによる「情報大航海時代」の情報利用を考える研究会」での検討状況と「情報大航海プロジェクト・コンソーシアム」設立発起人集会の開催について平成18年6月16日(金)

 反面、現在ではDPC施設は360病院+αのデータ提出施設(300~500程度)と病院一部のデータであり、またレセプト電算化の普及もあまり進んでいないため、医療情報のIT化促進がこの分野の発展では条件となります。そもそも診療報酬請求は1カ月で社保・国保合わせると約1億5000万件が行われ、金額ベースで2兆6000億円にも及んでおりますが、この分野の効率化・デジタル化こそが全てのシナジーに繋がる根幹です。 この状況を鑑み、まずは医療分野でのIT化の促進と、これまで国で推し進めてきた各計画等の修正や、薬事法などの関連法規、医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令などの見直しも含めてトータル的な抜本的改訂が必要ではないかと考えます。 DPCデータ・レセプトデータの利活用が進めば先端的医療、特にゲノム創薬の分野が推進され、国民医療の発展に貢献できると共に、薬理とゲノムを結び付ける領域であるファーマコゲノミックスが実現され、ライフサイエンス分野へ大きく寄与できるでしょう。 実際、医療IT化の先進国である米国ではHIPAA法によりオンライン請求を法制化したので、公的保険(Medicare・Medicaid)に限れば100%、韓国にいたっても経済的インフラ整備でオンライン化を強力に誘導(サイバーコリア21計画)しオンライン請求率は95.1%、さらにPACS加算によりPACSとOCS普及が世界一、EMRインフラ整備もかなり推進されています。その結果、韓国ではレセプトDBをデータマイニングすることで薬剤で副作用が疑われるケースを抽出し、誤投薬がほとんど行われないシステムへ移行され、また2006年5月からは、国民健康保険公団(日本で言う健保連)が、生活習慣病を中心とした代謝性疾患に対して、過去に診療を受けた事のある加入者を対象に、インターネットで個人別健康状態や診療内訳、居住地などの資料を土台にした、個人別オーダーメード処方情報・禁煙プログラム情報・肥満改善プログラム情報を提供し、診療の必要性があれば隣近病院情報・薬局情報・医療機関利用情報などの提供を行っています。現在はライフサイエンス分野との定義づけを検証しており、昨年より国際学会などでレセプトデータを活かした臨床試験との融合性に関する発表などが多くなってきております。日本も1983年に「レインボー計画」というレセプト電算処理システム化構想がありましたが、その後が続かず、また失われた90年代もあり、普及がまだまだ遅れている状況です。政府のIT化政策や介護保険、薬局での電子請求、レントゲンフィルムのデジタル加算、レセプト電算化加算などの政策誘導によって普及が図られていますが、さらなる診療報酬上の誘導が求められています。

 ・e-Japan戦略 ・ 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部) ・Ubiquitous社会(u-japan政策)における医療経営、医療ICT政策 ・ ・医療分野におけるICTの利活用に関する検討会」(総務省)情報 医療ICT(Information and Communication Technology)

  平成17年度ICT政策大綱(ユビキタスネット社会の実現へ向けて)/総務省 ・ユビキタスライフと医療とのリンク(u-japan実現イメージ)

我が国は隣国が行っているレセプトデータから臨床試験や医学研究、疫学研究の分野への応用技術を見習い、早急なデータ活用技術の創生を行わなければなりません。

・韓国、国民健康保険公団 http://www.nhic.or.kr./  HIRA http://www.hira.or.kr・韓国におけるebXML実用化の現状・・・電気、電子、機械、生物など30業種の実証実験・総務省平成18年4月25日「医療分野における情報化促進のための国内外の実態調査報告書の公表 レセプトオンライン化に関する韓国実態調査」

 以上、諸外国と比べ、我が国の医療現場ではまだまだIT化の普及が遅れていますが、DPCシステムを一つの起爆剤として診療報酬上においても政策誘導を行いつつ、急性期入院医療の包括評価の目的である、傷病名を中心とした分類構造に、さまざまな評価ツールとして応用を利かせ、様々な臨床観点および医療資源の必要度という観点からマネジメントツールとして活用させていくことが重要となります。とくに手術室・ICUなどの集中治療室の分野や救急医療の分野、慢性疾患における化学療法に関するのマネジメントは医療資源を多く使っているため重要です。 DPCは2003年には21の専門学会の先生方にDPC分類をお願いし、詳細項目が約3100(疾患591、分類数1727)に精緻化されるなど、カナダCMG3300分類に次いだ世界2番目に多いシステムとなりました。分類数は2006年から縮小されましたが、取り扱う情報量は増すばかりであり、これに約20の専門研究班による調査やコスト情報、クリニカル・サービスインディケータとのリンクがなされるなど、諸外国に比べても遜色ない包括評価システムと考えます。

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外国に比べても遜色ない包括評価システムと考えます。 このような中、我が国ではいかにDPCデータ・レセプトデータを活用して地域医療のために情報のマネジメントをどのように展開できるか、それに応えていくためのマーケティング戦略をどのように描くのかなどを各々の医療現場から発信していかなければならないでしょう。現在、我が国では新しい医療計画を策定中ですが、既に医療現場から将来の医療についてのビジョンや、国の経済的基盤として医療産業を捉える視点による具体的な展望を積極的に打ち出す時代に入っており、ライフスコープアプローチのように地域住民が直面する医療・福祉について、所在する医療機関がどのようなビジョンがあり医療・健康情報を提供していくのか、アウトカムしていかなければなりません。

特にDPC(DRG)研究会が取り扱う領域。国内ならびに諸外国の包括制度や医療制度に関する研究など。

諸外国における包括制度(2004年データ)

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包括制度の基本となるマスタ類。わが国では“普及”が課題となっている。

2008年にも発表される新たな医療計画(二次医療圏)などで利活用が期待されるDPCデータ。国、県の補助金事業やライフサイエンス分野とのマネジメント創生が鍵とされる。2020年までの情報通信技術に基づく未来医療情報社会の創生計画を念頭に置いた病院経営マネジメントが重要となります。

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メントが重要となります。

医療データの特徴として挙げられるのは、データが業種間の属性情報で多様化していることと、その属性間の関係が複雑かつ時系列連携が難解な点と言えます。2006年よりメディス※による9分野10種の標準マスター類が整備されつつありますが、さらにデータ標準化と精緻化および多産業ITやバイオ技術(BT)、ナノ技術(NT)などのデータ融合「医療FT(Fusion Technology)」が望まれている現状です。

※MEDIS-DCが提供する9分野10種の標準マスターの紹介サイトhttp://www.medis.or.jp/4_hyojyun/medis-master/index.html 病名マスター(ICD10対対応電子カルテ用標準病名マスター) 手術・処置マスター 臨床検査マスター(生理機能検査を含む)

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 臨床検査マスター(生理機能検査を含む) 医薬品マスター(HOT番号) 医療機器データーベース 看護実践用語標準マスター<看護行為編><看護観察編> 症状所見マスター<身体所見編> 歯科分野マスター<病名><手術処置> 画像検査マスター

また、わが国では医療分野全体を大局的見地で見渡せるデータマネージャー(医療機関CIO:ChiefInformation Officer/最高情報統括責任者)が不在であることも注記しなければなりません。多様産業間で行われている情報活用マネジメントのように、医療分野における戦略としても、新しい技術、新しい運用、新しい手段、新しい市場、新しい組織などの情報を多次元的構造キューブによって新たに組み合わせ、新しい医療システムの創造を行っていくことがライフサイエンス分野への新しい寄与を見出すことができるものであり、すでに医療界ではPET装置(ポジトロンCT装置)のようにフュージョン技術が現場で用いられていることや、わが国が最も得意とするセンサフュージョン技術を信号処理アルゴリズムへ応用させる分野などをもっと医療分野へ医療機関CIOを担う人材が核となって展開させなければならないでしょう。医療機関CIOが求められるのは医療情報のコアな部分やゲノム情報を多角分析することや、データベース化した情報を視覚化的に解析させたり、テキスト・データマイニン

グ処理を行うなどで様々な医療情報(テキスト、画像、映像、音声なども)を医療用にアノテーションさせることです。そんな中ですが上記の表層面に関するレポートを作成しました。お時間のある時にでもご参照ください。次期診療報酬制度対策「DPC対応への取り組みの重要性」第二報2006.02.15

【参考】また、是非こちらをみていただければと存じます「日米IT医療最前線」(米国の医療機関ではCIOがいるのが普通だが、日本の医療機関にはCIOがいない)

【参考】・全国立大学病院のデータ共有化・高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)・医療分野におけるICT(Information and Communication Technology)の利活用に関する検討会・情報洪水時代におけるアクティブマイニングの実現 科学研究補助金「特定領域研究(B)」・マウスcDNAアノテーション情報の公開・理化学研究所 /(記者発表等 独立行政法人 理化学研究所)・社団法人 日本医師会 治験促進センター /国立病院機構本部の治験実施相談業務・治験情報ネット /治験情報提供サイト -e治験ドットコム- /治験ポータルサイト「治験.jp」 /治験クラブ

下記は科学研究補助金で現在行われているマイニングによる新たな“発見”探しです。一定の成果がでておりますが、さらなる可能性を探るためにも現状の専門領域のみのマイニングではなく、下記研究班の倍増やさらなる連携強化、またDPCデータや検査・画像・栄養・リハビリ・看護などの各医療従事者の専門情報と基本情報をリンクさせたSimplicial Complex、他産業の多層的ライフサイエンス情報とのPolytopal Complexを連携させ、新たな選択肢の発生によるシナジー効果を複合マネジメントしなければならないでしょう。

 とくに我が国では、統計学などの応用が非常に弱く、欧米に比べ格段にマンパワー不足でもあり数学的な方法や統計手法によって引出されるシナジー効果が全く産業分野へ活かされておりません。下記のようなマイニング解析の応用としてDPCデータベースやレセプトデータベースなどへ及ぶ広範囲のビジョンある戦略的統計学を適用させる研究が求められます。また、臨床試験の分野でも統計手法によって導かれる成果がほとんどであり、データ量が多くなるほどに統計学の応用も必要となるため、医療統計学研究者に比例した出来レースの状況です。我が国の治験の空洞化と言われる所以もこの研究者不足が一因と言われておりますが、かつては数学界の最高賞「フィールズ賞」に小平邦彦、広中平祐、森重文の3人が受賞するなど一定の素地は存在しております。医療界においてはDPCデータベース・レセプトデータベースの利活用のできる人材育成と研究分野への投資により上記内容の産業横断型の統計学研究が推進され、医療界から業界のリーディングとなることが期待されます。

【参考】情報洪水時代におけるアクティブマイニングの実現 科学研究補助金「特定領域研究(B)」各研究領域の連携状況(より引用:下記資料)

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【参考】・医療分野におけるICT(Information and Communication Technology)の利活用に関する検討会より引用(下記資料)

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2020年における医療情報戦略をビジョンとした各医療機関での取り組みが重要

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【参考】・医療分野におけるICT(Information and Communication Technology)の利活用に関する検討会・横浜国立大学 未来情報通信医療社会基盤センター・NTT 地域医療連携プラットフォーム

総務省平成18年「情報通信に関する現状報告」(情報通信白書)より下記資料引用医療分野におけるICTの活用 ユビキタスネットワークに期待するサービス

全国の病院レセプトのレセプト電算処理システム普及率

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全国的な公共ブロードバンド・ネットワークのイメージ

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医療分野におけるICTに対する期待

ユビキタス健康医療の全体像

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