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中教研事業
平成25・26年度 新潟県中学校教育研究会指定研究
学校保健教育研究発表会
研究主題
「心の健康」を育む保健学習の在り方
~主体的に健康な生活を実践する生徒の育成を目指して~
期 日 平成26年 11月 6日(木)
会 場 新潟市立小新中学校
13:00 13:20 14:10 14:25 16:40
受付 公開授業
(3階 多目的室)
移動
休憩
研究協議会
(体育館)
主催
新 潟 県 中 学 校 教 育 研 究 会
新 潟 市 中 学 校 教 育 研 究 協 議 会
学校保健教育研究発表会の日程
受付 13:00~13:20
○ 公開授業(多目的室) 13:20~14:10
新潟市立小新中学校 1年4組
保健体育(保健学習)「精神機能の発達と自己形成」
授業者 新潟市立小新中学校養護教諭 金 美千子
移動・休憩 14:10~14:25
○ 研究協議会(体育館) 14:25~14:50
1 開会の挨拶 新潟市立内野中学校 校長 若月 弘久 様
2 会場校校長挨拶 新潟市立小新中学校 校長 本間 修一 様
3 指導者紹介 部長 神田 清枝
4 研究概要説明 研究推進委員長 佐藤 葉子
5 授業協議 14:50~15:40
(1)授業者の振り返り 新潟市立小新中学校養護教諭 金 美千子
(2)質疑応答
(3)ファシリテーション (40分)
【協議の観点】
①知識を活用した学習活動について
②生徒同士のかかわり合いについて
・他との交流によって自分の考えを深め、思考力、判断力が高まる手立て
休憩・各班の見学 15:40~15:55
15:55~16:40
(4)発表
(5)指導・講評
新潟青陵大学看護福祉心理学部看護学科准教授 塚原 加寿子 様
新潟市教育委員会学校支援課・保健給食課 指導主事 井出 千恵子 様
6 閉会の挨拶 新潟市立寄居中学校 校長 関 久志 様
1 研究の概要
(1)研究主題
「心の健康」を育む保健学習の在り方
―主体的に健康な生活を実践する生徒の育成を目指して―
(2)主題設定の理由
価値観や生活習慣の多様化などによる社会の変化によって、子どもたちは今、健康面に
おける様々な喫緊の課題に直面している。とりわけ心の問題は、それらの健康課題の根底
に横たわっていると言っても過言ではない。このような状況にあって養護教諭は日々、保
健室での健康相談等から人間関係をうまく作れずストレスを抱えている生徒に接し、心の
健康教育の必要性を強く感じている。そこで、小中学校、高等学校の系統的な指導ができ
る保健学習において、養護教諭の視点を生かして指導の充実を図り、生涯を通して心身と
もに健康な生活を主体的に実践する力を育てることが重要であると考える。さらに、保健
授業での学習が、関連した保健指導や、健康相談の推進力になることを願い、この主題を
設定した。
(3)研究の内容
①「学び合う授業の創造」に向けて
養護教諭による保健学習の多くは、年間計画の一部
の単元を受け持って行うことが一般的である。そのた
め、生徒にとって知識伝達型の授業による受け身の学
習や断続的で系統性に欠ける学習になりやすいことが
問題点として挙げられる。
昨年度から、生徒同士の「かかわり」を重視した
「知識を活用する授業」を展開することによって、思
考力、判断力を育て、主体的に健康な生活を実践しよ
う
とする生徒の育成を目標に取り組んできた。これは、
2
1世紀型学力(思考力、判断力、表現力)を高めるた
め
の「学び合い」の視点でみると、「交流」で、思考の活
性化(拡散的)にあたると考える。「学び合い」の形態
は各学校、学級の実態に応じて、ペア活動や小集団(班
等)で行いたい。
②「授業ナビとの関連」について
学校保健部の学び合い10の中で、特に「④かかわり
合う場の設定」について取り組む。
→授業後、協議会でファシリテーションを行い、取組
の成果と課題を明確にする。
「学び合い」の種類と視点
効 果 視 点
種 類
学力の3要素
学習意欲習得 活用
交流
検討
習 得・
整 理
思考の活性化
(拡散的)
多角的な視点・
分析・再構成(収束的)
教え合い
ペア 小集団 学級
視 点
種 類効 果
人数・形態
教え合い習 得・
整 理
交流思考の活性化
(拡散的)
検討多角的な視点
・分析・再構成(収束的)
毎時間ごと 単元で
視 点
種 類効 果
実施の単位
教え合い習 得・
整 理
交流思考の活性化
(拡散的)
検討多角的な視点
・分析・再構成(収束的)
図1 学び合いの種類と視点 上:学力3要素
中:人数、形態
下:実施の単位
【学校保健部 学び合い10】
(4)研究の方法
① 6地区の各自研究テーマに沿って、地区別公開授業(代表1校)と協議会を行う。その後
自校で実践を行い、授業の改善点を明らかにする。
参加者:中教研養護部顧問校長1名、会場校の職員希望者、地区部員全員
② 年度毎に実践集を作成し、各地区の研究実践の成果の共有化を図る。
③ 講師を招いて研修会を開催し、研究課題の解決と授業力の向上を目指す。
平成25年度○第1回研修会 講演「養護教諭が行う授業づくりの視点」
新潟市教育委員会保健給食課 指導主事 坂井 淳子様
○第2回研修会 模擬授業「自己形成~自己を見つめ自分らしさを求めて~」
上越教育大学付属中学校 養護教諭 高瀬 育子様
○第3回研修会 講演「心を学び、心を知る意味」
新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科 教授 碓井 真史様
平成26年度○第1回研修会 講演「授業における生徒同士の効果的なかかわり合いとは」
「授業での個別に指導が必要な生徒の対応について~UDLの視点から~」
新潟市教育委員会学校支援課・保健給食課 指導主事 井出 千恵子様
○第2回研修会 講演「知識の活用を目指した保健学習の進め方」
聖心女子大学文学部教育学科 教授 植田 誠治様
④ 一斉研修会(県中教研指定研究発表会)で、公開授業を行う。
① 指導目標・指導計画 中学生の発育・発達や健康上の特性を把握した指導目標や指導計画を立てている。
② 生徒の実態把握 生徒の実態や問題点を把握して授業を構成している。
③ 必要感のある課題設定 生徒が直面している問題の中で、自らの課題だと気づくことができる課題を提示してい
る。
④ かかわり合う場の設定 目標を持って、生徒同士かかわり合う場を取り入れている。
⑤ 自尊感情を高め合う場の設定 他者との関わり合いを通して自分を大切に思う気持ち、お互いを尊重する気持ちを持た
せている。
⑥ 実践への意欲づけ 理想の姿を描くことで、意志決定や行動選択をし、実践していこうとする意欲付けをし
ている。
⑦ 家庭や地域との連携 学校でできること、なすべきことを明確化し、家庭や地域での実践を促している。
⑧ 振り返り、内省の場の設定 生涯にわたって、自分の健康を管理していこうとする気持ちを持たせる。
⑨ 各教科との関連 健康という共通の目標を目指して、他教科と連携をしている。
⑩ 話し合いの目的・ルール・方法 話し合いの目的を明確にし、ルールや方法を具体的に提示している。
地区研究班 研究テーマ 1年次公開授業者 2年次公開授業者
西 精神機能の発達と自己形成 赤塚中 折戸綾希子 小新中 金 美千子
北 精神機能の発達と自己形成 松浜中 大森 悦子 光晴中 小川智和子
東 精神機能の発達と自己形成 下山中 小島恵理子 大形中 片桐 直子
中央 精神機能の発達と自己形成 関屋中 高 真里 宮浦中 大橋麻理子
江南・秋葉 精神機能の発達と自己形成 金津中 小千田英子 横越中 加藤 美那
南・西蒲 ストレスへの対処と心の健康 白南中 小林 順子 白根北中土田佐知子
第1学年保健体育科(保健領域)学習指導案
平成26年11月6日(木)第5校時
1年4組教室
授業者:養護教諭 金 美千子
1 小単元名 心身の機能の発達と心の健康 ~ ウ 精神機能の発達と自己形成 ~
2 小単元の目標
○知的機能,情意機能,社会性などの精神機能は,生活経験などの影響を受けながら発達することを
理解できるようにする。
○思春期においては自己の認識が高まるなど,自己形成がなされることを理解できるようにする。
○自分らしく生きることについて,自分なりの考えを深めることができるようにする。
3 小単元の評価規準
関心・意欲・態度 思考・判断 知識・理解
知的機能,情意機能,社会性の
発達と自己形成について,積極
的に意見交換,記録,発言した
している。
知的機能,情意機能,社会性の発
達と自己形成について,既習の
知識や意見交換をもとに整理
し,自分なりの考えを説明して
いる。
知的機能,情意機能,社会性など
の精神機能は生活経験などの影
響を受けて発達すること,思春
期には自己の認識が高まり,自
己形成がなされることについて
発言したり書いたりしている。
4 小単元の指導の構想
(1) ①小単元について
本小単元では,精神機能が発達していく仕組みと,思春期には自己の形成がなされることを理解
できるようにすることが目標である。
一つ目に,心は知的機能,情意機能,社会性等の精神機能の総体としてとらえられ,それらは生
活経験や学習などの影響を受けながら,大脳の発達とともに発達することを理解できるようにす
る。その際,知的機能は,認知,記憶,言語,判断など,情意機能には,感情や意思などがあり,
それらは,人や社会との様々なかかわりなどの生活経験や学習などにより発達することを理解で
きるようにする。
二つ目に,社会性について,家族関係や友人関係などを取り上げ,それらへの依存の状態は生活
経験や学習などの影響を受けながら変化し,思春期には自立しようとする傾向が強くなっていく
ことを理解できるようにする。
三つ目に,自己形成について,思春期になると自己を客観的に見つめたり,他人の立場や考え方
を理解できるようになったりするとともに,物の考え方や興味・関心を広げ,次第に自己を認識し
自分なりの価値観をもてるようになるなど自己の形成がなされることを理解できるようにする。
その際,自己は様々な経験から学び,悩んだり試行錯誤を繰り返したりしながら社会性の発達と
ともに確立されていくことにも触れ,自分が今,その時期にあることを自覚させて,今後の生き方
を考えることへとつなげていく。
②県中教研授業ナビとの関連
本単元の中で設定するのは,学び合いの種類として,「学び合いの種類と視点」にある「交流」
であり,「④かかわり合う場の設定」について取り組む。また,学び合いの形態は小集団で行う。
(2) 生徒の実態
1 年4組は,活発でまとまりのあるクラスである。毎月行っている心の整理箱(心のアンケー
ト)では,「学級はとても楽しい,楽しい」と答えた生徒が全体の64%,「友人関係はとても
よい,よい」が86%であった。このことから,やや学級に不満のある生徒がいるが,6割の生
徒が学級には満足しており,友人関係にはある程度満足している様子がうかがえる。一方,「心
配ごとや困っていることが全くない」と答えた生徒は57%であった。半数近い生徒が心配事を
抱えていることが分かる。学校生活の中で,周囲から自分がどう思われているか気になったり,
小学校時代から過ごしてきた仲間どうしで人間関係が固定しがちになったりしている様子もあ
る。友人関係のトラブルから心身の不調を訴えたり,頻繁に保健室を訪れたりする生徒もみられ
るようになっている。
このように,生徒は思春期特有の悩みをもったり,他者を強く意識したり自分について考えた
りするようになるなど,自己形成の過程を体感していると考えられるが,それが心の発達の過程
として起こっていることだとは気付いていない。そこで,本小単元では,思春期の心の発達につ
いて科学的な見地から説明し,生徒たちは中学生期の正常な心の発達の過程にあることを前提と
しながら,自分や他人の心の成長についての新しい発見を促したい。さらに,自己を肯定的に捉
え,獲得した知識を基に, 自分らしく生きることについて考えを深めることで,未来への希望に
つなげたいと考える。
5 小単元の指導計画(全2時間)
時 学習のねらい(○)と主な学習活動(・) 評 価
関 思 知 評価基準(B)
1 考える心・感動する心・社会性の発達
○心は知的機能,情意機能,社会性の総体であり,それ
らは経験や学習などの影響を受けながら大脳の発達
とともに発達することを理解することができる。
・心の働きを知的機能,情意機能,社会性の3つに分
類しその発達について考える。
・自己形成について考える。
◎ ●心は知的機能,情意機能,社会性
等の総体としてとらえ,大脳の発達
とともに発達することについて発
言したり書き出したりしている。
(知)
●思春期には自己の形成がなされ
ることについて,発言したり書き出
したりしている。(知)
2
本
時
人とのかかわりと自分らしさ
○見つめ直した「自分らしさ」を基に,自分らしく生き
ることについて考えることができる。
・周囲とのかかわりにより,自分らしさを見つめ直す。
・見いだした自分らしさを基に,2年後の自分に手紙
を書く。
◎ ●見つめ直した「自分らしさ」を基
に,2 年後の自分への手紙を書くこ
とを通して,自分らしく生きること
について考えを深めることができ
る。(思)
6 本時の計画(2時間目/全2時間)
(1)本時のねらい
・自分らしく生きることについて,自分らしさについて見つめ直したことを基に,2 年後の自分への手
紙を書くことを通して,考えを深めることができる。
(2)本時の構想
前時までに,生徒は社会性の発達とともに,思春期には自己が形成されることを学習しており,
自己形成についての知識は習得している。また,「自分は○○だ」をイメージマップ『13歳の自分』
に記入するとともに,周囲の人について「~さんは△△な人だ」を考えている。
本時は,前時で学習した自己形成の知識理解を踏まえた上で,自己内対話や生徒同士の交流によ
って,周囲からの見方を受けとめながら「自分らしさ」を見つめ直すことを促す。そして,これを
基に,前時からの発展学習として,自分らしく生きることについて考えを深めることができるよう
学習を進める。
なお,本時は中教研学校保健部の研究授業を兼ねていることから,学校保健部の重点である『生
徒同士の「かかわり」を重視した「知識を活用する授業」』を展開する。そこで,本時では「自分ら
しさについて見つめ直したこと」を獲得した知識ととらえ,その活用により,ねらいに迫る。
①「自分から見た自分」と「周囲から見た自分」とのズレを認識させる。
まず,自分から見た「自分らしさ」を想起させる。次に,他者の目には自分がどう映ってい
るのかを知る場を組織する。すると,生徒は,自分と同じ見方がある一方で,違和感や驚きを
感じる見方があることに気づく。「自分は○○だと思っていたけれど,周囲から見て私って△△
なの?」というズレを認識することにより,自分らしさについて考えてみたいという目的意識
を持っていく。
②自分自身との対話と他者とのかかわりにより,周囲の人の見方を受け入れ,自分らしさを見つ
め直させる。
①の働きかけにより,「なぜ周囲の人はそのような見方をしたのか」と疑問に思っている生
徒に対し,周囲に「どうしてそのような見方をしたのか」を質問させる。自分自身との対話や
周囲との交流によって,生徒は,周囲の人の見方・考え方を受け止め,自分を客観的に見直す。
この過程を通して,認識の変わった生徒は,これまでとは違った自分らしさに気づき,認識が
変わらなかった生徒は,「やっぱり自分は○○だ。」と現在の「自分らしさ」の認識を強化して
いく。そして,「13 歳の自分」をつくる活動を振り返ることで,自分らしさは,自分への見方
が変わったり,深まったりしながらつくられていくということに気づいていく。
③②で獲得した知識を活用して自分なりの考えをもたせる。
これまでとは違った自分らしさや強化された自分らしさを認識した生徒に対して,「獲得し
た知識(=自分らしさについて見つめ直したこと)」を活用して,自分はこれからどう生きてい
くかを想起させる。卒業時には,どんな自分になっていたいかを問うことを通して,「私はこん
な自分になっていきたい。」という気持ちをもたせ,未来への希望につなげたい。
(3)本時の展開
時間 学習活動 教師の働きかけと予想される生徒の反応 ■評価・○留意
点
8 分 導入
1 自分に対
する周囲の人
からの見方を
知る。
(休憩時間中から『手紙』を流しておき,前時の学習を想起させる。)
T1 前の時間は,思春期は自分らしさがつくられていく時期と
いうことを学習しました。
T2 アンジェラアキの「手紙」にも思春期の今のみんなの特徴
が描かれていて,共感する部分もありましたね。
T3 今日は、班の人が考えてくれた「○○な人」を聞きながら,
この自分らしさについて,もう一度考えてみましょう。
T4 班になってそれぞれカードを交換します。
指示:①理由はまだ伝えない。
②「なるほど,そうだな」と思うものは『13 歳の自分』
の点線上枠内に貼る。
③「意外だ」と思ったものは点線下枠内に貼る。
④カードに「ズレ度」を書く。
S1 Bさんからもらったカードには,「前向きな人」と書いてあ
った。うれしいな。自分の考えと一緒だから上に貼ろう。
S2 えっ?「芯が強い人」というカードをもらったけど,自分
では,違うと思う。これは,下に置こう。ズレ度は3だ。
T5 「あなたらしさ」を書いてもらったけど,自分が思ってい
た自分と周りの人が思う自分にズレのある人もいました
ね。
○『手紙~拝啓
十五の君へ』1 番
○前時の学習内
容を貼る。
○学習課題をワ
ークシートに書
かせる。
○教師例を使っ
てデモンストレ
ーションする。
○ズレ度表を示
す。
○一致していた
人と,ズレがあっ
た人がどのくら
いいたか,全体で
確認する。
10 分
15 分
展開
2 自己との
対話と周囲と
のかかわりに
より,周囲の人
からの見方を
受けとめて「自
分らしさ」を見
つめ直す。
3 活動を振
り返って,班で
気づいたこと
を話し合う。
T6 周りの人は,どんなところを見て,そう思ったのでしょう
か。
S3 友達はどんなところから「芯が強い人」と思ったのかな。
S4 書いた人に聞いてみたい。
T7 書いてくれた人に理由を聞いてみましょう。
指示:①班の人一人ずつから理由を聞く。書いた人はその理由
を教える。
②理由を聞いて「なるほど」と思ったものは,印をつけ
て『13 歳の自分』の点線上に貼る。
T8 「13 歳の自分」全体を見て,できあがった自分らしさをあ
らためて見直してみましょう。
T9 班になって,気づいたことを出し合いましょう。
S5 最初は,自分は芯が強い人なんて思っていなかったけど,
○指示内容を黒
板に提示する。
○具体的な理由
を伝えるように
指示する。
○停滞している
場合は,モデルを
示す。
<補助発問>
「理由を聞いて
どう思いました
か?」
○ポストイット
とホワイトボー
ドを使用してま
とめる。
学習課題 自分らしさとは何だろう?
発問 「13 歳の自分」を作る活動をして,どんなことに気
がつきましたか?
17 分
終末
4 獲得した
知識を活用し
て,2年後の自
分に手紙を書
く。
理由を聞いたら考えが変わった。今までとは違う自分に気
づいた。
S6 最初の考えと変わらなかった。理由を聞いても自分はやっ
ぱり○○だと思った。
S7 最初から全部自分の考えと同じだった。理由を聞いて、友
達も自分をこんなふうに見ていてくれてうれしかった。
S8 13 歳の自分は全部「自分らしさ」。
T10 自分への見方は,人とかかわる中で,変わったり,より深
まったりするのですね。それは自分らしさにつながってい
きます。そして,思春期真っ只中の今こそ,自分らしさが
つくられていく大事な時期です。
T11 枠下のものはこれから自分への見方が変わる可能性があ
るもの,人は「あなたのいいところ」として認めているこ
と,それはぜひ,自信につなげてください。このほかに,
自分も他の人も気づいていない自分らしさがもっとある
かも知れませんね。
T12 みんなは,まだ, 自分探しの途中です。中学校を卒業す
る2年後,今の「自分らしさ」はどうなっているでしょう
か?
T13 今の思いを手紙として書いてみよう。出す相手は、2年
後,卒業するときの自分です。手紙は大切に保管して卒業
式前に皆さんに返します。
S9 やっぱり前向きさは自分にとっては,自信のあるもの。そ
れは,変わらずにいたいな。
S10 いろいろ大切にしていたいけど,今の自分を考えると,も
っと周りの人に優しい人になっていたいな。
T14 最後は,「手紙」の2番を聴いて終わりにします。未来の
自分から,今の自分へのメッセージだと思って聴いてくだ
さい。
○変わらない部
分があってもい
いことを付け加
える。
○形式を教師例
として示す。
■自分らしさに
ついて見つめ直
したことを基に,
2 年後の自分への
手紙を書くこと
を通して,自分ら
しく生きていく
ことについて考
えを深めること
ができたか。(思
考・判断)
○『手紙~拝啓
十五の君へ』2番
を流す。
発問 卒業する15歳のときには,どんな自分になって
いたいですか?
<学習のまとめ>
○自分らしさは,人とのかかわりの中で,自分への見方が
変わったり,深まったりしながらつくられていくもの。
○『13 歳の自分』すべてが自分らしさ。
(4)本時の評価
評価
評価の観点
A B
思考・判断 自分らしさについて見つめ直した
ことを基に,2 年後の自分への手紙
を書くことを通して,「自分らしく
生きていく」ことについて考えを
深めることができたか。【手紙の記
述】
自分らしさについて見つ
め直したことを基に,どん
な自分になりたいかを授
業の振り返りとともに,手
紙に記入している。
自分らしさについて見つ
め直したことを基に,どん
な自分になりたいかを手
紙に記入している。
7 参考文献
・中学校学習指導要領 文部科学省
・中学校学習指導要領解説 文部科学省
・自己形成の心理学 他者の森をかけ抜けて自己になる 溝上 慎一
・自尊感情と共有体験の心理学 近藤 卓
保健ワークシート⑦ ~人とのかかわりと自分らしさ~
<学習課題>
『13歳の自分』
・「自分は○○(です)」を思いつくままに書いていきましょう。
「意外だ」と思ったものはこの下に貼る。
は
○○(です)
(1)自分から見た「自分らしさ」と,人から見た「自分らしさ」にはどのくらいのズレがありま
したか。または一致していましたか。
<見方の意外度> もらったカードに数字を書こう。
0 1 2 3
(2)13歳の自分をつくる活動をして,どんなことに気がつきましたか。
<学習のまとめ>
(3)どんな自分になっていきたいですか。
そのとおり! こんなところ
あるかなあ?
へえ~、
意外!
とっても
意外!
拝啓 15 歳の自分へ
中 1 の秋、「自分らしさ」について考えた私は、未来の自分に向けてメッセージを贈ります。
15歳のあなたは,今も,自分を大切にしていますか。
そして,自分らしさを探しているでしょうか。
歳の より
協議会の進め方について
本日はお忙しいところ研究会にご参加いただきありがとうございます。授業後の
協議会では、次のように進めたいと考えております。
【協議会の視点】
1 知識を活用する学習活動について
・ねらいを達成する手立てとなっていたか?
2 生徒同士のかかわり合いを中心とした指導について
・他との交流によって自分の考えを深め、思考力・判断力が高まる
手立てとなっていたか?
今日の授業をさらによくするためには
◎授業を参観して、1,2についてお気づきの点をメモしながらご覧ください。
(できるだけご意見、ご感想1つについて1枚ずつお書きください。)
良かったこと・学んだこと等 疑問・課題や改善策
(ピンク付箋) (黄色付箋)
【グループ協議会の進め方】
① 授業を参観して意見を付せんに書く。(授業参観中に書ききれなかったことを書
く。)
・司会者から右周りに自己紹介し、各自模造紙に付箋を貼りながら、意見を言う。
似ている内容は近くに貼っていく。
② 記録は、マジックを使って似ている内容をひとまとめにし、ネーミングしたり、
まとまり同士の関係性を整理する。
※グループ内の意見も聞き出しながら整理できるとさらによい。
③ 全体発表
司会者は、グループでの話し合いを、模造紙を見ながら発表する。
(3分×代表3グループ)
《研究主題》「心の健康」を育む保健学習の在り方
~主体的に健康な生活を実践する生徒の育成を目指して~