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長岡斎場の現状と課題から 今後の整備計画について 伊豆の国市 公共施設整備推進課

長岡斎場の現状と課題から 今後の整備計画について · 現在の施設では、将来予想される火葬需 要に対応しきれない。 • 2035年のピーク時には、今の1.5倍の火葬数

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Page 1: 長岡斎場の現状と課題から 今後の整備計画について · 現在の施設では、将来予想される火葬需 要に対応しきれない。 • 2035年のピーク時には、今の1.5倍の火葬数

長岡斎場の現状と課題から 今後の整備計画について

伊豆の国市

公共施設整備推進課

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斎場整備基本構想がまとまりました

●基本構想の概要

・長岡斎場の火葬状況調査と課題などを整理

・将来人口から死亡者数を予測

・斎場整備に係る必要機能及び火葬炉数の規模などを整理

・斎場整備の方向性(延命化・建て替え・伊豆市火葬場との

共同利用)の検討

●目的

伊豆の国市長岡斎場は昭和58年竣工で、竣工後30年が経過し

施設の老朽化や狭隘がみられるとともに、火葬炉設備の老朽化への対応など、長期的な展望に基づいた対策が求められている。そこで、本構想は、伊豆の国市長岡斎場の今後のあり方を踏まえ、長期計画の策定とともに今後の施設整備の方向性を導き出すことを目的とする。

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1.長岡斎場の概要(現状)

1)敷地面積 2,130㎡ 2)建築構造 鉄筋コンクリート造 3)火葬炉 台車式円型炉(前入れ後ろ出し方式) 2基 4)汚物炉 45kg/回炉 1基(*休止中) 5)施設内容 告別ホール(炉前ホール)、収骨室、待合室1、待合室2、 事務室、トイレ(男・女・多目的)、駐車場(32台収容)

増築した待合室2

伊豆の国市

エントランス付近

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1.長岡斎場の概要(現状) 伊豆の国市

施設配置図(待合棟増築後)

既設火葬棟

既設待合棟 駐車場

増築待合棟 増築通路部屋根

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1.長岡斎場の概要(現状) 伊豆の国市

施設平面図(建設当初)

収骨室

作業室 告別ホール

事務室

待合ホール

車寄

和室

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2.長岡斎場の課題

①火葬数の増加

②施設及び敷地の狭隘

③施設構造と設備

伊豆の国市

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① 火葬数の増加

408 402 446

465 432

460 434

517 503

69 104

98 66

50

55

51

48 55

477 506

545 531

482

515 485

565 558

0

100

200

300

400

500

600

平成17

年度

平成18

年度

平成19

年度

平成20

年度

平成21

年度

平成22

年度

平成23

年度

平成24

年度

平成25

年度

市内 市外 計 線形 (計)

(胎児と体の一部は除く)

伊豆の国市

年間火葬数の推移

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① 火葬数の増加 伊豆の国市

638

676

705 724 728

686

0

100

200

300

400

500

600

700

800

2015年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年

90歳以上

85~89歳

80~84歳

75~79歳

70~74歳

65~69歳

60~64歳

55~59歳

50~54歳

45~49歳

40~44歳

35~39歳

30~34歳

25~29歳

20~24歳

15~19歳

死亡者数の推計

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① 火葬数の増加 伊豆の国市

現在の施設では、将来予想される火葬需要に対応しきれない。

• 2035年のピーク時には、今の1.5倍の火葬数になる。

• 火葬炉数2基で、1日5件の受入では、冬場の火葬件数が多い時期は対応ができない。

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② 施設及び敷地の狭隘

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マイクロバス

霊柩車 柩

霊柩車はバックで止め、 柩は親族が炉前まで運ぶ

告別ホール

待合ホール

収骨室

事務室

待合室では食事の

準備が行われる

到着から見送り

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車の回転場所がなく停車スペースも少ない

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二組重なった場合は車の駐車スペースが不足

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② 施設及び敷地の狭隘

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祭壇

柩を火葬炉に納めた後、僧侶の読経が行われ、会葬者による焼香が行われる

告別ホールに入りきれない人は、車寄せで待っている人もいる

僧侶

告別ホールの椅子に座る人や、待合室に向かう人もいる

収骨室

作業室

事務室

待合ホール

台車運搬車 焼香待ちの列が並ぶ入口からも焼香を終えた人が出入りするため、入口周りは混雑がみられる

告 別

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告別ホールに入れない会葬者が外に溢れる

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② 施設及び敷地の狭隘

伊豆の国市

事務室

職員 祭壇 作業室で焼骨の整

理が行われ収骨トレーに移される

骨壺は予め用意し火葬が終了すると職員が位牌と遺影を告別ホールから運ぶ

告別ホール

職員の説明に基づき拾骨を行う

葬儀業者が拾骨の案内をして会葬者を誘導する

会葬者は喪主や親族が拾骨を終えるまで車寄せ周辺で待っている

拾骨が終わると裏側の通路を通り車寄せ方向へ向かう

台車運搬車

職員

収骨トレー

拾 骨

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収骨室に全員が入りきれない

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収骨室に入りきれない会葬者は外で待つ

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会葬者の移動は外部を通りトイレも屋外から入る

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② 施設及び敷地の狭隘

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・告別室や納骨室に人が入りきれない。 ・通路が外部。 ・駐車場が足りない。 ・車寄せにマイクロバスが駐車できない。

落ち着いてお見送りすることが難しい。

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収骨室

作業室 告別ホール

事務室

待合ホール

車寄

和室

③ 施設構造と設備

伊豆の国市

構造面

赤丸した柱に応力が集中。構造上不安定。

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③ 施設構造と設備

伊豆の国市

構造面

壁面に複数のクラックあり。

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③ 施設構造と設備 伊豆の国市

設備面 火葬炉の構造

現状火葬炉。集塵装置がなく、環境基準を満たさない。

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③ 施設構造と設備

伊豆の国市

「火葬場から排出される ダイオキシン類削減対策指針」について

・各燃焼室で十分な容積の確保

・再燃焼室における滞留時間の確保

・再燃焼室の適切な使用

・燃焼中は各燃焼室を 800℃以上に保つ

副葬品の制限 温度計の設置

残骨灰

排ガス温度の低温化

高効率な集じん器の設置

排ガスの測定

集じん灰を残骨灰と分別し

て適正に処理

集じん灰

集じん器

排気筒

主燃焼室 再燃焼室

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③ 施設構造と設備

伊豆の国市

設備面 火葬炉の構造

近年は、前室付台車式火葬炉が一般的。

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③ 施設構造と設備

伊豆の国市

設備面 火葬炉の構造

長岡斎場 炉内が直接見える状態

伊豆聖苑 見えているのは前室

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③ 施設構造と設備

伊豆の国市

設備面 建物の補修履歴

年度

工事名

金額

平成18年度 斎場内通路及び玄関滑止工事

745,500円

待合室畳表交換

151,200円

平成19年度 支障木材伐採業務

317,100円

玄関ホール照明工事

565,950円

平成20年度 外廊下鉄骨塗装等建物補修工事

571,200円

平成22年度 漏電遮断機交換他修理

94,185円

非常用自家発電機修繕

77,700円

平成24年度 照明設備改修工事

997,500円

斎場駐車場案内看板設置工事

199,500円

平成25年度 待合室等修繕工事(合計)

204,955円

非常用自家発電機修繕

87,150円

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③ 施設構造と設備

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設備面 火葬設備の補修履歴 年度 工事名 金額

平成18年度 火葬炉修繕

1,171,500円

平成19年度 火葬炉修繕

2,047,500円

平成20年度 火葬炉修繕

1,249,500円

平成21年度 火葬炉修繕

1,050,000円

火葬炉台車等修繕

1,102,500円

平成23年度 機器類修繕

2,171,400円

火葬炉耐火台車修繕

672,000円

平成24年度 機器類修繕

3,538,500円

主燃バーナー修繕他

139,125円

平成25年度

温度センサー工事

73,500円

灯油タンク空気抜きパイプ支柱修繕 54,600円

機器類修繕

2,033,000円

業務用真空掃除機修繕

29,400円

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2.長岡斎場の課題(まとめ)

伊豆の国市

• 施設が構造上不安。

• 火葬炉が環境基準を満たさない、炉内が丸見え。

• 設備の老朽化により維持費がかさむ。

すでに30年が経過し、一般的な更新時期となる35年を迎えようとしている。現施設

を使い続けると、老朽化の問題が今後さらに顕在化する可能性がある。

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3.火葬場更新に向けての検討 伊豆の国市

案1 現状施設を延命化 案2 同敷地内に新築 案3 伊豆聖苑を共同利用 案4 別敷地に新築

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3.火葬場更新に向けての検討 伊豆の国市

案1 現状施設を延命化 各種設備が老朽化してきており、さらに、施設の狭隘等根本的な問題を解決できない。

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3.火葬場更新に向けての検討 伊豆の国市

案2 同敷地内に新築 長岡斎場を稼働させながら、同敷地内で新築することは、敷地が狭く、周囲への敷地拡張も難しいため、困難。

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3.火葬場更新に向けて検討 伊豆の国市

案3 伊豆聖苑を共同利用

伊豆聖苑平面図

火葬炉増設スペース

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3.火葬場更新に向けて検討 伊豆の国市

案3 伊豆聖苑を共同利用 火葬炉をもう1基増設させるスペースがあるが、伊豆聖苑自体がもともと同時1件の受入を想定した施設であり、火葬炉を増設、一部施設を増築しても、現状のサービス内容が大幅に低下する。 維持管理費の試算でも単独運営のほうが安くなる。

市単独で整備する場合と比較して、課題も多く、費用負担も軽減できるわけではない。

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3.火葬場更新に向けて検討 伊豆の国市

案4 別敷地に新築 敷地選定ができれば、合併特例債を使える今なら、単独で新たな火葬場整備を進めることが望ましい。

「新火葬場及び新し尿処理場建設候補地選定会議」を立ち上げ、平成28年度建設用地決定へ。

『案4 別敷地に新築』

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4.新火葬場施設概要 伊豆の国市

新火葬場施設概要

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4.新火葬場施設概要 伊豆の国市

①新火葬場施設概要 • 火葬炉数 3基 • 炉前ホール 2室(分割) • 収骨室 1室 • その他諸室等 (車寄せ、エントランスホール、待合室、 待合ホール、告別室、多目的室、霊安室、 機械室、事務室)

1日最大7件の 火葬受入に対応

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4.新火葬場施設概要 伊豆の国市

②必要面積 • 新火葬場 2,000㎡ • 駐車場(100台) 3,500㎡ • 駐車場通路 3,500㎡ • 環境緑地及び庭園部分 9,000㎡

合計 18,000㎡ 同規模の伊豆聖苑敷地面積が約19,000㎡なので、

必要想定面積 18,000~20,000㎡

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4.新火葬場整備スケジュール 伊豆の国市

H28 H29 H30 H31 H32 H33

事業候補地比較・検討

火葬場基本計画

測量及びボーリング

生活環境影響調査

都市計画決定手続き

火葬場基本設計

火葬場造成設計

火葬場造成工事

施工監理 (実施設計審査を含む)

火葬場建設工事

供用開始

合併特例債期限