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航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する 解 説 ・ 実 施 要 領 令和元年8月 国土交通省航空局 交通管制部 管制技術課 航空灯火・電気技術室

航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する 解 説 …航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する 解 説 ・ 実 施 要 領 令和元年8月 国土交通省航空局

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航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する 解 説 ・ 実 施 要 領

令和元年8月

国 土 交 通 省 航 空 局 交通管制部 管制技術課 航空灯火・電気技術室

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改正等一覧表

追録番号 適用年月日 番 号 備 考

平成15年12月25日 国空保第412号 制 定

1 平成17年 8月17日 国空保第202号 一部改正

2 平成18年 6月14日 国空保第 87号 一部改正

3 平成19年12月 5日 国空保第339号 一部改正

4 平成20年10月30日 国空保第383号 一部改正

5 平成21年10月30日 国空保第389号 一部改正

6 平成23年 7月 1日 国空保第171号 一部改正

7 平成24年 4月 6日 国空交企第513号 一部改正

8 平成25年 3月 4日 国空交企第593号 一部改正

9 平成26年 1月17日 国空交企第489号 一部改正

10 平成27年 3月27日 国空交企第666号 一部修正

11 平成30年 3月27日 国空管技第702号 一部改正

12 令和 元年 8月13日 国空管技第168号 一部改正

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航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する解説・実施要領

目 次 第1章 目的 ……4 第2章 用語の定義 ……4 第3章 概要(法体系) ……5

(1)航空障害灯 設置対象物件 (2)昼間障害標識 設置対象物件

第4章 必要となる手続き ……7

(1)届出 (2)申請等 (3)通報 (4)手続きの流れ(図) (5)航空調査に関する手続き等

第5章 航空障害灯/昼間障害標識の種類、設置方法、省略等 ……10

(1)航空障害灯/昼間障害標識の種類と使用用途 (2)航空障害灯の設置方法 (3)昼間障害標識の設置方法 (4)物件頂部(塔屋類)の扱い (5)航空障害灯/昼間障害標識の省略 (6)その他(留意事項)

第6章 航空障害灯/昼間障害標識の設置免除 ……37 (1)風力発電機群における風力発電機に係る航空障害灯の設置免除 (2)架空線に係る航空障害灯の設置免除 (3)その他の設置免除

第7章 物件種別による具体的設置方法 ……39

(1)ビル等建物(アンテナ等塔屋の付属物を含む) (2)鉄塔 (3)煙突・柱類 (4)骨組構造 (5)ガスタンク、貯油漕等 (6)橋梁類 (7)風力発電機 (8)複合物件 (9)ガントリークレーン (10)工事用の仮設クレーン等 (11)支線、係留気球等 (12)告示で定める架空線

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第8章 管理の方法 ……60 (1)航空障害灯の管理の方法 (2)昼間障害標識の管理の方法 (3)改善命令

第9章 窓口 ……62

(1)航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する連絡・相談窓口 (2)空港等の周辺における設置等に関する確認

(3)航空障害灯/昼間障害標識の管理に関する連絡・相談窓口 別添1 空港事務所一覧表 別添2 航空障害灯/昼間障害標識の機能を損なった場合等の連絡先

付録1 昼間障害標識を設置しなければならない架空線を定める告示 ……69 付録2 航空障害灯及び昼間障害標識の設置免除の事務処理基準 ……70 付録3 航空障害灯及び昼間障害標識の設置免除の事務処理基準の細目 ……73 付録3-1 参考図(風力発電機群に係る航空障害灯設置状況イメージ図) ……75 付録4 航空法施行規則第127条の2第1号の 規定に係る航空障害灯の設置に関する事務処理基準 ……76 付録5 航空障害灯及び昼間障害標識の設置基準等の事務処理基準 ……78 付録6 航空障害灯及び昼間障害標識の設置基準等の事務処理基準の細目 ……83 付録7 航空調査に関する業務実施要領 ……93 付録8 航空調査及び昼間障害標識における

航空調査に関する業務実施要領運用指針 ……95 付録9 比較的太い煙突等(150m未満)の塗色による視認性確保 ……97 付録10 ライトアップ(イルミネーションを含む)中における

航空障害灯の消灯について ……107 付録11 風力発電機(150m未満)の塗色による視認性確保 ……110 付録12 架空線に係る「支持物件海抜高低差と水平方向支持物件間隔一覧表」 ……113 付録13 航空障害灯の種類別の変更指針 ……114 付録14 航空障害灯/昼間障害標識の設置について(届出)等の記入要領 ……117

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第1章 目的 本要領は、航空法第51条及び第51条の2の規定により、航空障害灯又は昼間障害標識の設置が必

要となる対象物件を明確にし、設置方法の適正化、管理方法の適正化がなされること、また、必要な諸

手続きが確実に実施されるように促すことを目的としています。 第2章 用語の定義 本要領で使用される用語の定義については、以下のとおりとなっています。 (1)空港等周辺:空港等の標点から半径24kmの範囲(外側水平表面に等しい範囲) (2)物件の高さ:当該物件の頂部にある全ての付属物(塔屋、鉄塔、アンテナ、棒、避雷針等)を含

む高さとし、その基準となる高さについては以下による。 ① 原則として、建築基準法施行令第2条第1項第6号による地盤面からの高さ

とする。なお、地盤面が複数ある場合においては、建築基準法第52条第5

項の規定による条例で定める地盤面とし、これによりがたい場合は、複数の

地盤面のうち「最も低い平均地盤面」からの高さとする。 ② 海面にあっては、物件所在地の平均海面からの高さとする。 ③ 河川にあっては、最低水面からの高さとする。

(3)物件の幅 :当該物件における水平方向360度から視認され得る最大投影幅 (4)免除と省略:免除とは、航空障害灯・昼間障害標識の設置が必要であるが、設置しないことを許

可又は承認すること。 省略とは、航空障害灯・昼間障害標識の設置が必要であるが、一部の設置を省くこ

と。 (5)塔屋 :建物の屋上に突出した小屋、ビルの昇降上棟、装飾塔、換気塔などの12m以下の

もの。 (6)視認性 :必要な距離からの見えやすさ。 (7)誘目性 :視認可能な範囲における目立ちやすさ。 (8)告示で定める架空線 :「昼間障害標識を設置しなければならない架空線を定める告示」(国土交通省告示

第1478号、平成17年12月26日)で定められる架空線 (9)支持物件 :国土交通大臣が告示で定める架空線を支持する物件 (10)航空調査 :航空法施行規則第127条第1項、第132条の3第1項に基づく設置基準を満た

すことができない場合に、当該施行規則に基づく設置基準による場合と同等以上の

航空機の航行の安全を確保するために講じる措置が十分か否かを調査すること。

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第3章 概要(法体系)

航空障害灯/昼間障害標識は、航空機の航行の安全を確保するため、航空法第51条及び第51条の

2に基づき、設置することが義務付けられています。航空法第51条に基づく航空障害灯及び第51条

の2に基づく昼間障害標識の設置が必要となる設置対象物件の基準は、以下のとおりとなっています。 なお、一定の条件を満たし国土交通大臣の許可を得た物件はこれらの設置が免除され、航空障害灯/

昼間障害標識が不要となります(付録2参照)。また、昭和35年6月1日に現存していた物件につい

ては、航空障害灯/昼間障害標識の規定は適用外(航空法付則による経過措置の適用)となっています。 (1)航空障害灯 設置対象物件 ①高さ60m以上の物件 ②進入表面・転移表面又は水平表面に著しく近接した物件(国が管理する空港の場合、近接した物

件とはこれらの表面下6m以内の物件) ③航空機の航行の安全を著しく害するおそれがあるもの ④制限表面の上に突出する障害物件(設置を承認されたものに限る。) (2)昼間障害標識 設置対象物件 ① (1)①の高さ60m以上となる物件のうち、以下のいずれかに該当する物件 ア 煙突、鉄塔、柱、その他の物件で、その幅が高さの10分の1以下(その支線を含む) イ 骨組構造 ウ 国土交通大臣が告示で定める架空線

エ 係留気球(その支線を含む) ②飛行場周辺にある高さ60m以上となる次の物件。 オ ガスタンク、貯油槽その他これに類する物件で、背景とまぎらわしい色彩を有するため航空

機からの視認が困難であるもの ③着陸帯、飛行場周辺にある次の物件 カ 航空機の航行の安全を著しく害するおそれがあるもの ④制限表面の上に突出する障害物件(設置を承認されたものに限る。) ※ 上記の対象物件の扱いに関する相談先は、第9章をご参照ください。

(飛行場周辺に設置される高さ150m以上の物件については、当該飛行場の最低降下高度(MD

A)を変更する必要性が生じる可能性があるため、事前にご相談願います。)

航空障害灯/昼間障害標識の設置が必要となる対象物件には、航空法施行規則第127条/第132

条の3に基づき、特定の種類の航空障害灯/昼間障害標識を特定の位置に設置する必要があります(第

5章、第6章参照)。また、これらを設置した後は、航空法施行規則第238条に基づく届出の手続き

を行うとともに、同規則128条/第132条の4に基づき、指定された管理の方法に従って管理を行

う必要があります(上記の管理義務に違反する場合、航空法第51条第6項による改善命令及び罰則規

定が適用されることとなります)。 なお、上記の航空障害灯設置対象物件以外の物件に航空障害灯を設置することは、航空法第52条の

類似灯火の制限に抵触するおそれがあります。

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<参考:法体系> 【航空法】

51条 航空障害灯 - 地表又は水面より60m以上の高さの物件 - 飛行場の進入表面、転移表面または水平表面の投影面と一致する区域内にある物件 - 航空機の航行の安全を著しく害するおそれがあるもの 51条の2 昼間障害標識 - 煙突、鉄塔その他国土交通省令で定める物件で地表または水面から60m以上の高さのもの - 航空機の航行の安全を著しく害するおそれがあるもの

【航空法施行規則】 127条 航空障害灯の種類

及び設置基準 127条の2 航空障害灯設置物

【航空法施行規則】 128条 航空障害灯の管理

の方法

【航空法施行規則】 132条の2 昼間障害標識設

置物件 132条の3 昼間障害標識の

種類及び設置基

準 132条の4 昼間障害標識の

管理の方法

【航空法施行規則】 238条 届出

【告示】 国土交通省第1478号(平成17年12月26日) 昼間障害標識を設置しなければならない架

空線を定める告示 (詳細は付録1参照)

【航空局長通達】 「航空障害灯及び昼

間障害標識の設置免

除の事務処理基準」 (詳細は付録2参 照)

【航空局長通達】 「航空法施行規則第

127条の2第1号の規

定に係る航空障害灯

の設置に関する事務

処理基準」(国が管理

する空港) (詳細は付録4参照)

【航空局長通達】 「航空障害灯及び昼

間障害標識の設置基

準等の事務処理基

準」 (詳細は付録5参 照)

【航空局長通達】 「航空調査に関す

る業務実施要領」 (詳細は付録7参

照)

【航空局交通管制

部長通達】 「航空障害灯及び

昼間障害標識の設

置免除の事務処理

基準の細目」 (詳細は付録3参 照)

【航空局交通管制部

長通達】 「航空障害灯及び昼

間障害標識の設置基

準等の事務処理基準

の細目」 (詳細は付録6参 照)

【航空灯火・電気技

術室長通達】 「航空障害灯及び

昼間障害標識にお

ける航空調査に関

する業務実施要領

運用指針」 (詳細は付録8参

照)

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第4章 必要となる手続き 航空障害灯/昼間障害標識の設置者に必要となる諸手続きの流れは以下のとおりとなっています。又、

窓口は第9章のとおりです。 (1)届出 航空障害灯/昼間障害標識の設置を行った場合には、航空法施行規則第238条の規定に基づ

き、窓口を通じて、届出書類(付録14参照)を所定の方法により提出することとなります。 (2)申請等 設置免除、ライトアップ等による消灯及び高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯の使用

(グレア影響評価、海上保安庁との調整)については、所要の調整を図る必要がありますので、

窓口を通じて事前相談をお願いします。 なお、高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯を海岸から5km以内に設置する場合は、

海上保安庁と調整を行う必要があるので3ヶ月前までにご相談ください。 (3)通報 航空障害灯の運用の停止又は機能を損失(故障、不点等)及び機能が復旧した場合は窓口への

通報をお願いします。 (4)手続きの流れ(図)

注:事前相談に際しては、相談に来局される方を長くお待たせすることを避けるため、

時間の予約を原則としておりますのでご了承ください。

・設置の免除 ・設置の省略、低光度化 ・位置や灯器の代替等 ・ライトアップ等による消灯 ・高光度航空障害灯又は中光度白

色航空障害灯の使用、グレア ・設置方法の詳細

・昼間障害標識の代替塗装 (比較的太い煙突、風力発電機)

相談者

①窓口問合せ 【TEL,FAX】

照会 回答

②事前相談 【東京・大阪航空局内】

③届出書類提出 ③申請書類提出

④受理 ④許可連絡

届出事項

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(5)航空調査に関する手続き等 航空法施行規則第127条第1項、第132条の3第1項に基づく設置基準を満たすことがで

きない特別な事情があり、その講じようとする代替措置が、本要領に記載がない設置方法による 場合は、以下の手順に従い、航空調査を実施することになります。 該当する事案が生じたときは、下記項目を記載した書類を作成の上、事前に窓口まで提出して

ください。 ・航空法施行規則に基づく設置基準を満たすことができない理由 ・代替措置の概要

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<航空調査に関する業務実施手順>

案件の発生

検討書の策定

事前確認

代替措置の審査

調査結果の公開

・設計時 ・基準改正時 など

・関係法令 ・地形的要因 ・運用上の問題

・国土交通省ホーム ページ等にて公表

※判定結果を含む

調査報告書の作成

・規則に基づく設置基準 を満たすことができ ない理由

・代替措置の概要

・調査計画概要 ・規則に基づく設置基準 によることができない

理由 ・代替措置の内容 ・結論 ・その他特記事項

届出書等の 作成・提出

・設置届出書 ・設置許可申請書

申請者 航空局長 地方航空局長

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第5章 航空障害灯/昼間障害標識の種類、設置方法、省略等

航空障害灯/昼間障害標識の種類、使用用途、設置位置、設置される各段の灯器数、設置時の仰角等

は、次のとおりとなっています。 (1)航空障害灯/昼間障害標識の種類と性能 ①航空障害灯の種類と使用用途

航空障害灯には、高光度航空障害灯、中光度白色航空障害灯、中光度赤色航空障害灯及び

低光度航空障害灯の4種類があり、下表5-1、2の性能を満たすことが必要です。

<表5-1:航空障害灯の種類及び性能> 種 類 灯 光 配 光 実効光度 閃光(明滅)回数 灯 器

高光度 航空白 閃光 下表参照 40~60回/分 FX-7-200K

FX-7SC-200K

高光度/ 中光度赤色

航空白 閃光 下表参照 40~60回/分 FX-7SCR-200K

航空赤 明滅光 1,500cd 以上 2,500cd以下 20~60回/分

中光度白色 航空白 閃光 下表参照 20~60回/分 FX-7-20K

FX-7S-20K FX-7SC-20K

中光度白色/

中光度赤色

航空白 閃光 下表参照 20~60回/分 FX-7CR-20K

FX-7SCR-20K 航空赤 明滅光 1,500cd 以上 2,500cd以下

中光度赤色 航空赤 明滅光 1,500cd 以上 2,500cd 以下 20~60回/分 OM-6

OM-6C

低光度 航空赤 不動光

10cd以上 - OM-3A OM-3B OM-3C 32cd以上 -

100cd以上 150cd以下 -

OM-7LA OM-7LB OM-7LC

<表5-2:高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯の水平面における実効光度>

背景輝度 光源の中心を含む水平面における実効光度 高光度航空障害灯 中光度白色航空障害灯

50cd/㎡未満 1,500cd ~ 2,500cd 1,500cd ~ 2,500cd 50~500cd/㎡ 15,000cd ~ 25,000cd 15,000cd ~ 25,000cd 500cd/㎡以上 150,000cd ~ 250,000cd

②昼間障害標識の種類と形状 昼間障害標識には、塗色※、旗、標示物があり、表5-3のような性能を満たすことが求

められます。なお、これら標識に用いられる色彩の「赤」、「黄赤」、「白」は、JIS W 8301(航空標識の色)の一般標識の色彩とし、マンセル記号では、黄赤:10R 5/14、

白:N9.5等とされています。

※ 塗色には昼間障害標識としての効力を得ることが出来るフィルム材の使用も含まれます。

使用される場合は事前に窓口にご相談ください。

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<表5-3:昼間障害標識の種類と形状> 種 類 色 標識の形状 物件の形状 塗 色

赤又は黄赤の一色 一色に塗色 高さ及び幅が1.5m以下の

物件 赤と白又は黄赤と白

一辺が1.5m以上10m以下の方形

の格子縞に塗色

高さ及び幅のいずれも

4.5m以上であり切目のな

い表面をもつもの (その高さに比しその幅が

著しく狭いものを除く)

黄赤と白 物件の最上部より黄赤と白の交

互に帯状に塗色 上記以外のもの

以下のいずれか。 ① 赤若しくは黄赤の一色 ② 対角線で2分し、一方が赤

若しくは黄赤、他方が白

短辺が 0.6m 以上の長方形または

正方形とし、ふちに芯等を用い弱

風時に垂れ下がらないように、ま

た支線に巻き付かないもの

支線

標示物 赤と白又は黄赤と白

直径 0.5m 以上の球形で、赤又は

黄赤の一色である標示物と白の

一色である標示物を交互に 45mの等間隔に設置

架空線

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(2)航空障害灯の設置方法 航空障害灯については、対象物件の形状等によって設置すべき航空障害灯の種類、設置箇所、

設置個数等が異なります。その概要については、次のとおりとなっています。 また、昼間障害標識が設置されている物件にあっては、中光度赤色航空障害灯の代替として中

光度白色航空障害灯を設置することができます。 ①航空障害灯の設置位置(段数) 航空障害灯の設置位置(段数:垂直設置間隔)は、下図のとおりです。 なお、設置段数については、物件の高さが同じであっても設置位置(垂直設置間隔)により

異なる場合があります。 高光度航空障害灯 中光度赤色航空障害灯 中光度白色航空障害灯 低光度航空障害灯(32cd) 低光度航空障害灯(10cd) 150m 105m . 90m ※2

60m ※2 ※1

※1 ※1

0m

※1:52.5m以下のほぼ等間隔 ※2:105m以下のほぼ等間隔 図5-1 物件種別:煙突、鉄塔、柱その他、骨組構造、制限表面下のガスタンク、貯油漕等

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高光度航空障害灯 中光度白色航空障害灯

1,200m超

支持物件の物件の水平間隔1,200m超の場合

150m以上

支持物件の物件の高さ150m以上の場合

図5-2 物件種別:告示で定める架空線(支持物件)

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支持

する

物件

海抜

高差

水平方向支持物件間隔

(m)

両側の支持物件に中光度白色航空障害灯を設置する場合

海抜高の高い支持物件に中光度白色航空障害灯、 低い支持物件に高光度航空障害灯を設置する場合

高い

支持

物の

措置

中光度白色航空障害灯

(m)

低い

支持

物の

措置

高光度航空障害灯

中光度白色航空障害灯

0 まで 1,200 まで

10 まで 1,200 まで

20 まで 1,190 まで

30 まで 1,140 まで

40 まで 1,070 まで

50 まで 970 まで

60 まで 850 まで

70 まで 720 まで

80 まで 530 まで

90 まで 330 まで

100 まで 180 まで

図5-3 物件種別:告示で定める架空線(支持物件)

150m 未満

水平方向支持物件間隔 1,200~180m

150m 未満

支持する物件の海抜高差 0~100m

支持する物件の海抜高差 0~100m

水平方向支持物件間隔 1,200~180m

150m 未満 150m

未満

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支持

する

物件

海抜

高差

水平方向支持物件間隔

(m)

海抜高の高い支持物件に高光度航空障害灯、 低い支持物件に中光度白色航空障害灯を設置する場合。

高い

支持

物の

措置

高光度航空障害灯

(m)

低い

支持

物の

措置

中光度白色航空障害灯

0 まで 1,200 まで

10 まで 1,200 まで

20 まで 1,200 まで

30 まで 1,200 まで

40 まで 1,200 まで

50 まで 1,200 まで

60 まで 1,200 まで

70 まで 1,200 まで

80 まで 1,200 まで

90 まで 1,200 まで

100 まで 1,200 まで

110 まで 1,200 まで

120 まで 1,180 まで

130 まで 1,170 まで

140 まで 1,150 まで

150 まで 1,130 まで

160 まで 1,120 まで

170 まで 1,110 まで

180 まで 1,090 まで

190 まで 1,090 まで

200 まで 1,080 まで

210 まで 1,070 まで

220 まで 1,070 まで

230 まで 1,060 まで

図5-4 物件種別:告示で定める架空線(支持物件)

150m 未満

支持する物件の海抜高差 0~230m

水平方向支持物件間隔 1,200~1060m

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中光度赤色航空障害灯 低光度航空障害灯(32cd) 低光度航空障害灯(100cd)

物件の高さ150m 未満の高さまで,

52.5m以下のほぼ 等間隔で設置。 150m 60m 0m

図5-5 物件種別:ビル等建物

②航空障害灯の数と仰角 上記①により、航空障害灯の設置段数が定まりますが、各設置段における設置灯器の個数及び

設置仰角の調整範囲は、以下のとおりとなっています。 a. 灯器数

ビル、煙突、鉄塔等に設置する航空障害灯の1段当たりの灯器数は、設置対象物件、航空

障害灯の種類及び物件の幅(外径の最大のもの)によって、下図及び下表のとおりとなって

います。

中光度赤色航空障害灯 低光度航空障害灯(100cd) 物件の幅45m以下 物件の幅45mを超え90m以下

物件の高さ150m未満の物件 図5-6 各段の設置灯器数(ビル等建物)

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物件の幅45m以下 物件の幅45m超 物件の高さ150m以上の物件

図5-7 各段の設置灯器数(ビル等建物) <表5-4:各段の設置灯器数(煙突、鉄塔で高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯を設

置する物件)> 種 類 物件の外径 1段当たりの灯器の数

高光度、中光度白色 (120°タイプ)

6m未満 3 6m以上30m未満 4 30m以上60m未満 6

60m以上 8

種 類 物件の外径 1段当たりの灯器の数 円形(煙突等) 四辺形(鉄塔等)

中光度白色 (360°タイプ)

10m未満 2(180°) 2(対角線上) 10m以上 3(120°) 4(対角線上)

※鉄塔の場合、水平面下5°より上方の全方向から視認可能な場合最上段は1灯でよい。 <表5-5:各段の設置灯器数(支持物件で高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯を設置す

る物件)> 種 類 物件の外径 1段当たりの灯器の数

高光度、中光度白色 (120°タイプ)

6m未満 3 6m以上30m未満 4 30m以上60m未満 6

60m以上 8

種 類 物件の外径 1段当たりの灯器の数 円形(煙突等) 四辺形(鉄塔等)

中光度白色 (360°タイプ)

10m未満 2(180°) 2(対角線上) 10m以上 3(120°) 4(対角線上)

※鉄塔の場合、水平面下5°より上方の全方向から視認可能な場合最上段は1灯でよい。

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18

<表5-6:各段の設置灯器数(煙突、鉄塔で上記表5-4以外の物件)>

種 類 物件の外径 1段当たりの灯器の数 円形(煙突等) 四辺形(鉄塔等)

中光度赤色、低光度 10m未満 2(180°) 2(対角線上) 10m以上 3(120°) 4(対角線上)

※ 鉄塔の場合、水平面下15°より上方の全方向から視認可能な場合は最上段は1灯で

もよい。 <表5-7:各段の設置灯器数(支持物件で上記表5-5以外の物件)>

種 類 物件の外径 1段当たりの灯器の数 円形(煙突等) 四辺形(鉄塔等)

中光度赤色、低光度 10m未満 2(180°) 2(対角線上) 10m以上 3(120°) 4(対角線上)

※ 鉄塔の場合、水平面下15°より上方の全方向から視認可能な場合は最上段は1灯で

もよい。 図5-8 円形(煙突等) 図5-9 四辺形(鉄塔等)

外径<10m 外径≧10m

外径<10m 外径≧10m

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19

b. 設置仰角(高光度、中光度白色(120°タイプ)) 灯器は、光軸を光源の中心を含む水平面と一致するように設置することを原則としますが、

最上段以外は周囲の居住環境等への影響を考慮し、必要に応じて下表に定める角度範囲内で

光軸を上向きに設定することが出来ます。

図5-10 光軸の仰角

<表5-8:光軸の仰角> 遮光板の利用 灯器は、周辺の居住環境等への影響を軽減するため、航空機からの視認上特に効用を有して

いない場合に限り灯器周りに遮光板を設置し、その灯光の一部を一定方向あるいは一定角度に

ついて、遮光することが出来ます。 居住地区 図5-11

灯器の設置 される段数

灯器の設置される段 1 2 3 4 5 6

頂上 0 0 0 0 0 0 上から2段目 - 0~2 0~1 0~1 0 0 上から3段目 - - 0~2 0~2 0~1 0~1 上から4段目 - - - 0~3 0~2 0~2 上から5段目 - - - - 0~3 0~2 上から6段目 - - - - - 0~3

直射光

航空障害灯

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20

(3)昼間障害標識の設置方法 昼間障害標識の設置の仕方は、物件種別により標示方法(塗色、旗、標示物)が異なります。

また、対象物件の形状や立地状況(周辺物件との関係)等によって、これら標識の省略等が一部

可能となります。その概要については、次のとおりとなっています。

① 塗色 対象物件の最上部から黄赤(10R 5/14)と白(N9.5)等の順に交互に帯状に塗色

する必要があり、帯の幅は下表に示すように210m以下の高さの物件はその7分の1、それ以

外の物件は物件の高さを奇数等分した値で、30mを超えず、かつ30mに最も近いものとしま

す(図5-12)。 なお、塗装の幅(等分)の許容範囲は±10%以内とすることが求められます。

<表5-9:塗色する帯の幅> 最 長 寸 法 帯 の 幅

10.5mを超え 210m以下 1/ 7 210mを超え 270m以下 1/ 9 270mを超え 330m以下 1/11 330mを超え 390m以下 1/13 390mを超え 450m以下 1/15 450mを超え 510m以下 1/17 510mを超え 570m以下 1/19 570mを超え 630m以下 1/21

図5-12 塗色 帯(等分)の許容範囲 x ≦ 1/7X ± 10%

②旗 支線、係留気球等の支線には、その中央に赤または黄赤の一色、あるいは対角線で2分して一

方を赤または黄赤、他方を白の旗を設置し、物件を標示する必要があります。旗は、短辺が0.

6m以上の長方形または正方形で、ふちに芯等を用い弱風時に垂れ下がらないように、また支線

に巻きつかないようにする必要があります。 なお、係留気球等には、背景との対比において物件を明らかに識別できるよう塗色することが

求められています。 0.6m

0.6m

図5-13 旗

←白 ←黄赤

最長寸法X

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③標示物(球形標示物) 告示で定める架空線には、直径0.5m以上の球形で、赤又は黄赤の一色である標示物と白の

一色の標示物を交互に45mの等間隔に設置する必要があります。

図5-14 球形標示物 なお、支持物件に高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯を設置した場合は、昼間障害標

識が設置不要になります。 球形標示物による昼間障害標識を設置することが物件の構造上の理由により困難な場合は、高

光度白色閃光灯(高光度航空障害灯と同等の機能を有する閃光灯をいう。以下同じ。)又は中光

度白色閃光灯(中光度白色航空障害灯と同等の機能を有する閃光灯をいう。以下同じ。)と特定

塗色(黄赤と白の7等分塗色され、かつ、視認可能範囲が全て塗色されていること。以下同じ。)

と球形標示物を組み合わせた図5-15から図5-18とおりとなっています。 なお、図5-15「両端の支持物件の水平間隔が700m以下の場合の具体例」のⅠ及びⅡの

場合は、付録12の「支持物件海抜高低差と水平方向支持物件間隔一覧表」の範囲に従い設置す

ることとなります。

45m以下 45m

45m 45m 45m

45m 45m

45m以下

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上記Ⅰ及びⅡが構造上又は技術的に困難な場合は以下の①~⑥のとおりとなっています。

両端の支持物件の水平間隔が700m以下の場合の具体例

付録10の「支持物件海抜高低差と水平方向支持物件間隔一覧表」の範囲に従い設置することとなります。

付録10の「支持物件海抜高低差と水平方向支持物件間隔一覧表」の範囲に従い設置することとなります。

15m以上30m未満

の支持物件

15m以上30m未満

の支持物件

架空線に球形標示物を4個以上

架空線に球形標示物を6個以上

支持物件に高光度白色閃光灯又は中光度白色閃光灯

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

図5-15 両端の支持物件の水平間隔が700m以下の場合の具体例(その1)

12

12

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この措置は、地形的条件等により上記③の効果が認められない場合に限る。

15m以上30m未満

の支持物件

15m未満又は支持物件が

見えない場合

15m未満又は支持物件が

見えない場合

15m未満又は支持物件が

見えない場合

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を4個以上架空線に球形標示物を4個以上15m以上30m未満

の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色支持物件に特定塗色

図5-16 両端の支持物件の水平間隔が700m以下の場合の具体例(その2)

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上記Ⅰ及びⅡが構造上又は技術的に困難な場合は以下の①~⑥のとおりとなっています。

両端の支持物件の水平間隔が700mを超える場合の具体例

15m以上30m未満

の支持物件

15m以上30m未満

の支持物件

架空線に球形標示物を4個以上架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上架空線に球形標示物を6個以上

30m以上の鉄塔

支持物件に特定塗色

支持物件に高光度白色閃光灯又は中光度白色閃光灯

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

支持物件に特定塗色支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

図5-17 両端の支持物件の水平間隔が700mを越える場合の具体例(その1)

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この措置は、地形的条件等により上記③の効果が認められない場合に限る。

この措置は、地形的条件等により上記③及び④の効果が認められない場合に限る。⑤

15m未満又は支持物件が

見えない場合

15m以上30m未満

の支持物件

15m以上30m未満

の支持物件

15m未満又は支持物件が

見えない場合

15m未満又は支持物件が

見えない場合

架空線に球形標示物を6個以上架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上架空線に球形標示物を4個以上

架空線に球形標示物を4個以上

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

視認可能範囲が30m以上の支持物件

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

図5-18 両端の支持物件の水平間隔が700mを越える場合の具体例(その2)

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(4)物件頂部(塔屋類)の扱い ①航空障害灯の設置

ビル等建物の頂部の付属物の扱いについては、高さ3mまでは設置が不要となります。 なお、設置方法は物件の高さ、幅、形状(ビルの高さと付属物の高さの関係)等により異

なりますので、窓口にご相談ください。 ②昼間障害標識の設置

ビル等建物の頂部のアンテナ等付属物については、高さ10.5m以上となる場合、昼間

障害標識を設置する必要があります。この場合、最上部(避雷針を除く)から黄赤と白の順

に交互に帯状に塗色することとし、細い部分を含めて7等分、あるいはその他の方法によっ

て視認性を確保する必要があります。 12.0m 10.5m 3.0m ① 3m以下 ② 3m超10.5m未満 ③ 10.5m以上 航空障害灯は不要 昼間障害標識は不要

図5-19 塔屋類の扱い <表5-10:塔屋類の扱い>

塔屋類の高さ

0~3m以下

3m超~10.5m未満

10.5m以上~12m以下

航空障害灯

不要

設置

昼間障害標識

不要

設置

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(5)航空障害灯/昼間障害標識の変更又は省略

①周囲の物件との関係による変更又は省略の扱い(遮蔽、群立物件) 周囲に物件がある場合には、航空法施行規則第127条第2項及び第132条の3の規定に基

づき、遮蔽、群立物件の扱い等による航空障害灯/昼間障害標識の変更又は省略が適用されるこ

とがあります。

a. 群立物件の扱いによる設置簡素化(省略/低光度化) 航空障害灯は、複数のビルが隣接又は近接して立地する場合には、以下のような設置簡素化

(省略/低光度化)ができます。 1)複数のビルが隣接して立地(航空障害灯設置間隔150mの範囲内) 物件群区域(複数の物件(ビル)により構成されるものをいう。)の輪郭を示す物件(ビル)

とその区域内の最も高い物件に航空障害灯が設置されている場合は、物件の頂部において隣

り合う航空障害灯の設置間隔が150m以内であれば、その間に設置される当該物件の航空

障害灯を省略することができます。また、物件群区域内の向かい合う壁面に設置される航空

障害灯を省略することができます。 中光度赤色航空障害灯 低光度航空障害灯(100cd) 低光度航空障害灯(32cd) [隣り合う航空障害灯の設置間隔]

150m以下

頂部にかかる省略

150m以下

壁面部にかかる省略

図5-20 隣接による省略/低光度化

32cd低光度

例:

220m

200m

240m

220m

200m

A:高さ240mのビル B:高さ220mのビル C:高さ200mのビル が隣接して立地

省 略 中光度赤色

240m

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2)複数のビルが近接して立地(中光度赤色航空障害灯設置ビルとの距離450mの範囲内)

中光度赤色航空障害灯が設置された150m以上のビルの頂部に設置された中光度赤色 航空障害灯とその障害灯の下方で高さ150mの地点から半径450mの円周を結ぶ範囲 内に設置される他の中光度赤色航空障害灯がある場合は、これを低光度航空障害灯に変更 することができます。また、当該物件の壁面(中光度赤色航空障害灯設置物件に向いた面) に設置される航空障害灯を省略することができます。

中光度赤色航空障害灯 低光度航空障害灯(100cd) 低光度航空障害灯(32cd)

図5-21 近接による省略/低光度化

地表面

例:250m

150m

中光度赤色航空障害灯

160m 180m 200m

より高いビル

低光度化・省略

黄色部分:設置簡素化範囲 1. 低光度化:中光度赤色航空障害灯→ 低光度航空障害灯(100cd) 2. 省略:周囲のビルの内側中間段の省略

地表面

150m

基準ビル (より高いビル) 半径450m 半径450m

高さ150m

低光度航空障害灯(100cd)

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b.遮蔽による省略 ビル等建物から距離45m以内にある物件の昼間障害標識は、当該建物の壁面による遮蔽

部分、すなわち当該建物の母屋より低い部分の設置を一部省略することができます(遮蔽す

る建物は一方向でよい)。 一部省略 45m 図5-22 遮蔽による昼間障害標識の省略:建物から45m以内 また、コンビナートの煙突等、他物件と同期して閃光する高光度航空障害灯及び中光度白

色航空障害灯については、二つの構造物が距離150m以内に位置し、灯器が同一段に設置

される場合、両構造物が互いに面している側(内向き)の灯器を省略することができます。

なお、この場合、同一水平面に灯器を配置するため、構造物の中間段の灯器の一方又は両方

の灯器の垂直位置を±10%の範囲で調整することができます。(ただし、105mを超えな

い範囲とする) 省 略 省 略 図5-23 コンビナートの煙突等で同期して閃光する場合における、内向き灯器の省略

7等分 (但し10.5m以上)

150m以内 150m以内

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30

②架空線(支持物件)に設置する航空障害灯、昼間障害標識の省略 a.既存物件と連接している架空線の場合

1)2径間以上連続する架空線の中間を支持する物件(以下「中間支持物件」という。)が次に該当

すれば、当該物件への航空障害灯の設置を省略することができます。 ⅰ.架空線の両外側を支持する物件(以下「両外側支持物件」という。)の頂上を含む直線に接続し、

かつ、水平面に対し下方へ5分の3の勾配を有する平面(当該直線から150mの距離にある当

該直線の平行線の内側にある部分に限る。)の下方にあること。 ⅱ.両外側支持物件の頂上に高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯を設置すること(中光度白

色航空障害灯を設置する場合は付録12の表を満たすこと)。

断面図

150m

3/5勾配

断面図

中間支持物件の航空障害灯を省略することができます。

3/5勾配

150m

図5-24 2径間以上連続による省略(航空障害灯)

省略

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31

2)中間支持物件が次に該当すれば、当該中間物件に設置される高光度白色閃光灯若しくは中光

度白色閃光灯又は当該物件にされる特定塗色を省略することができます。 ⅰ.両外側支持物件の頂上を含む直線に接続し、かつ、水平面に対し下方へ5分の3の勾配を有

する平面(当該直線から150mの距離にある当該直線の平行線の内側にある部分に限る。)の

下方にあること。 ⅱ.両外側支持物件が次のいずれかに該当すること。 ア.一方の両外側支持物件に高光度白色閃光灯又は中光度白色閃光灯が設置され、もう一方の両

外側支持物件が、視認可能高さが30m以上であり、かつ、特定塗色されている物件(以下「3

0m以上特定塗色物件」という。)であり、かつ、付録12の表を満たすこと。 イ.両外側支持物件が30m以上特定塗色物件であり、かつ、付録12の表を満たすこと。

150m

3/5勾配

両外側支持物件の頂上を含む直線

水平面に対し3/5の勾配を有する平面より下方

30m以上特定塗色

30m以上特定塗色

断面図

150m

3/5勾配

150m

3/5勾配

断面図

中間支持物件の特定塗色を省略することができます。

図5-25 2径間以上連続による省略(昼間障害標識)

省略

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3)中間支持物件が次に該当すれば、当該中間支持物件に設置される高光度白色閃光灯若しくは中

光度白色閃光灯又は当該物件にされる特定塗色については、当該物件の頂部から最初の腕金まで

の部分を黄赤一色に塗色することをもって、これらに代えることができます。 ⅰ.両外側支持物件よりも海抜高が低いこと。 ⅱ.両外側支持物件の頂上を含む直線に接続し、かつ、水平面に対し下方へ5分の3の勾配を有す

る平面(当該直線から150mの距離にある当該直線の平行線の内側にある部分に限る。)より突

出していること。 ⅲ.両外側支持物件が上記2)ⅱ.ア.又はイ.に該当していること。

150m

水平面に対し3/5の勾配を有する平面より突出

両外側支持物件の頂上を含む直線

30m以上特定塗色

30m以上特定塗色

3/5勾配

断面図

150m

3/5勾配

150m断面図

3/5勾配

中間支持物件の頂部から最初の腕金までを黄赤一色に塗色にすることができます。

図5-26 2径間以上連続による部分省略(昼間障害標識)

部分 省略

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33

b.既存物件と近接している架空線の場合 航空障害灯又は昼間障害標識が設置された架空線の付近にあり、当該架空線以外の架空線を支持

する物件が次に該当すれば、当該物件に設置される高光度白色閃光灯若しくは中光度白色閃光灯又

は当該物件にされる特定塗色については、当該物件の頂部から最初の腕金までの部分を黄赤一色に

塗色することをもって、これらに代えることができます。 ⅰ.航空障害灯又は昼間障害標識(第6章(10)の具体例を含む。)が設置された架空線の両端

を支持する物件よりも海抜高が低いこと。(当該架空線以外の架空線を支持するものに限る。) ⅱ.航空障害灯又は昼間障害標識(第6章(10)の具体例を含む。)が設置された架空線の両端

を支持する物件の頂上を含む直線に接続し、かつ、水平面に対し下方へ5分の3の勾配を有する平

面(当該直線から150mの距離にある当該直線の平行線の内側にある部分に限る。)より突出して

いること。

150m

3/5勾配

水平面に対し3/5の勾配を有する平面より突出

両外側支持物件の頂上を含む直線

30m以上特定塗色

30m以上特定塗色

断面図

150m

3/5勾配

150m

3/5勾配

断面図

中間支持物件の頂部から最初の腕金までを黄赤一色に塗色にすることができます。

中間支持物件の頂部から最初の腕金までを黄赤一色に塗色にすることができます。

図5-27 近接による部分省略(昼間障害標識)

部分 省略

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34

c.架空線を支持する物件の片側が発電所の場合 一方の支持物件に高光度白色閃光灯若しくは中光度白色閃光灯が設置され、又は当該支持物件が3

0m以上特定塗色物件であり、かつ、もう一方の支持物件の近傍に発電所及び導水管等の顕著性のあ

る物件がある場合は、当該支持物件を黄赤一色に塗色することができます。

導水管等

発電所

導水管等

発電所

発電所内の支持

物件を黄赤一色

に塗色することができます。

図5-28 発電所における部分省略(昼間障害標識)

部分 省略

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35

③ 風力発電機群(地上高315m以下の複数の風力発電機で構成されるものに限る。以下同じ。)におけ

る風力発電機に設置する航空障害灯の省略

風力発電機群において、同時に閃光又は明滅する航空障害灯が次の風力発電機に設置されている場

合は、一部の航空障害灯を省略することができます。(図5-29参照)

a.海抜高が最も高い物件

b.当該風力発電機群の輪郭を示す物件(ナセル頂部において隣り合う航空障害灯の設置間隔が900m

以下となるように航空障害灯が設置されたものに限る。)

なお、通常の風力発電機への航空障害灯の設置方法は53頁をご確認ください。

※中光度赤色航空障害灯を使用する場合は、昼間障害標識の設置が必要です。

図5-29 風力発電機群を構成する風力発電機に設置する航空障害灯の省略 (6)その他(留意事項) ①高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯の使用の制限 高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯は、航空法施行規則第127条及び関連通達に

より、航路標識の灯火と誤認されるおそれがあると認められる場合(海岸より5km以内では

海上保安庁への照会が必要となる)、及び、居住環境等を損なうおそれがあると認められる場合、

ビル屋上や仮設物件等には、これらの設置は不適切なため使用が制限されますので、使用を計

画する際には、事前に窓口にご相談ください。

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この確認のためにグレアの影響評価が必要となることから下記書類を添付して「照会文書

(付録14参照)」を提出する必要があります。 <参考1:グレアの影響評価 確認事項> ・案内図、構造物概要図、障害灯配置図 ・角膜照度計算書(高光度航空障害灯は1kmごとに5kmまで、中光度白色航空障害

灯は1kmと2kmの八方位における地点及び主な建物) <参考2:海上保安庁との調整> ・海岸から5km以内の場合、航空局はあらかじめ海上保安庁と調整を行う必要がある

ので3ヶ月前までに窓口に相談してください。 ②航空障害灯/昼間障害標識の設置が技術的・物理的に困難な場合の扱い a. 航空障害灯 ・煙突その他の物件でその頂上に航空障害灯を設置した場合に当該灯火の機能を損なう

恐れがあるものは、頂上から下方1.5m~3mの範囲で移動させることができます。 ・高光度航空障害灯を設置するアンテナその他の物件(避雷針を除く)で、灯器を頂上

に設置することが技術的に困難であると国土交通大臣が認めた場合は、できるだけ高

い位置(以下「設置可能位置」という。)に高光度航空障害灯を設置し、高光度航空

障害灯と頂上との垂直距離が12mを超える場合には、設置可能位置と頂上との間の

出来るだけ高い位置に中光度白色航空障害灯を設置する。 ・物件の中間段に設置するもので、物件の構造上の制約及び隣接地形により設置レベル

が変わる場合、当該灯器は均等配置から最大10%の裕度で移動することができます。 (ただし、中光度赤色航空障害灯及び低光度航空障害灯は52.5m、高光度航空障

害灯及び中光度白色航空障害灯は105mを超えない範囲) b. 昼間障害標識 ・塗装をしなくてもよい表面 構造物全体の標識効果を減少しない限りにおいて、はしご、デッキ、鉄塔の歩行路

及び類似の構造物は、平滑な表面では保守要員に危険のおそれがある場合は塗装を省

略することができます。また、塗装によって信号の電送や輻射特性に逆効果をもたら

す場合にも、これら精密または臨界的な表面への塗装を省略することができます。

③航空調査に基づく代替措置を行う場合の扱い 航空法施行規則第127条第1項、第132条の3第1項に基づく設置基準を満たすことが できない特別な事情がある場合は、その講じようとする代替措置が、当該施行規則に基づく設 置基準による場合と同等以上の航空機の航行の安全を確保することができるか否か調査を行う 必要があります。(第4章(5)航空調査に関する業務実施手順参照)

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第6章 航空障害灯/昼間障害標識の設置免除 一定の条件を満たすことで、航空障害灯/昼間障害標識の設置免除が可能です。 ただし、事前に免除申請手続きを行い、当局の許可を受ける必要がありますので、物件の設置を予定

されている場合は第9章の窓口へお問い合せください。なお、空港の制限表面の投影面に設置する物件

等、航空機の航行の安全を害する恐れのある物件については免除できない場合があります。 (1)風力発電機群における風力発電機に係る航空障害灯の設置免除

風力発電機群において、同時に閃光又は明滅する航空障害灯が①海抜高が最も高い風力発電機、及

び②当該風力発電機群の輪郭を示す風力発電機(ナセル頂部において隣り合う航空障害灯の設置間隔

が900m 以下となるように航空障害灯が設置されたものに限る。)に設置されているとき、以下の風力

発電機に係る航空障害灯の設置免除が可能です。

イ.当該風力発電機群の輪郭を示す風力発電機を結ぶ線分により囲まれた部分に位置する物件

ロ.当該風力発電機群の輪郭を示す風力発電機の頂上を結ぶ線分及び当該線分と水平方向に直交する

当該頂上を起点とする長さ150m未満の線分で形成する線分の下方に収まる物件

図6-1 風力発電機群において航空障害灯の設置免除が可能な範囲 具体的な免除可否については図6-2を参照してください。

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※すべての航空障害灯を同時に閃光又は明滅させる必要があります。 ※中光度赤色航空障害灯を設置する場合は、すべての風力発電機に昼間障害標識の設置が必要です。

図6-2 風力発電機群における航空障害灯設置免除の具体例 (2)架空線に係る航空障害灯の設置免除

昼間障害標識を設置しなければならない架空線を定める告示(平成17年12月26日付け国土交

通省告示第1478号、以下「告示」という。)第1項に該当しない、又は告示第2項に該当する架

空線(昼間障害標識を設置する必要が無い架空線)、及び告示第1項第1号に該当し、昼間障害標識

(代替措置を含む)を設置した架空線については、航空障害灯の設置免除が可能です。

なお、架空線の設置を予定されている場合は、事前に当該架空線が告示に該当するか(昼間障害標

識を設置しなければならない架空線かどうか)についての照会のため、第9章の窓口へお問い合わせ

ください。 (3)その他の設置免除

巻末の付録2及び付録3に該当する物件は、航空障害灯/昼間障害標識の設置免除が可能ですので、

第9章の窓口へお問い合わせください。

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第7章 物件種別による具体的設置方法

物件種別ごとの航空障害灯/昼間障害標識の設置方法は、以下のとおりとなっています。 (1)ビル等建物(アンテナ等塔屋の付属物を含む)

本物件には、航空障害灯として、①中光度赤色航空障害灯と低光度航空障害灯(32cd以上)

の組合せ、②低光度航空障害灯(100cd以上)、のいずれかを設置する必要があります。ま

た、昼間障害標識の設置は不要です。具体的設置方法は、物件の高さ(150m未満/以上)、

幅(45m以下/超)、塔屋の有無によって異なり、その概念は、次図のようになっています。

中光度赤色航空障害灯 低光度航空障害灯(32cd) 低光度航空障害灯(100cd) 低光度航空障害灯(10cd)

① 物件の高さ:150m未満の物件

物件の幅:45m以下の物件

水平面下15°より上方の全方向から 視認可能な場合

図7-1 塔屋類が3m以下の物件 水平面下15°より上方の全方向から 視認可能な場合

図7-2 塔屋類が3mを超え12m以下の物件

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物件の幅:45m超の物件

図7-3 塔屋類が3m以下の物件 図7-4 塔屋類が3mを超え12m以下の物件

図7-5 塔屋類が3m以下の物件

図7-6 塔屋類が3mを超え12m以下の物件

90m以下 90m以下

90m以下 90m以下

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② 物件の高さ:150m以上の物件

物件の幅:45m以下の物件

水平面下15°より上方の全方向

から視認可能な場合

52.5m以下の 52.5m以下の

ほぼ等間隔 ほぼ等間隔

図7-7 塔屋類が3m以下の物件

水平面下15°より上方の全方向 から視認可能な場合

52.5m以下の 52.5m以下の

ほぼ等間隔 ほぼ等間隔

図7-8 塔屋類は3mを超え12m以下の物件

地上150m 地上150m

地上150m 地上150m

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物件の幅:45m超の物件

52.5m以下の 52.5m以下の

ほぼ等間隔 ほぼ等間隔

図7-9 塔屋類が3m以下の物件 図7-10 塔屋類が3mを越え12m以下の物件 (2)鉄塔

本物件(その支線を含む。)には、航空障害灯として、①高光度航空障害灯、②中光度白色航空

障害灯、③中光度赤色航空障害灯と低光度航空障害灯(32cd以上)の組合せ、④低光度航空

障害灯(10cd以上)、のいずれかを設置する必要があります。また、③又は④を使用する場合

に限り、昼間障害標識の設置が必要です(①又は②を使用する場合、昼間障害標識は不要)。 さらに、昼間障害標識が設置されている物件にあっては、中光度赤色航空障害灯の代替として

中光度白色航空障害灯を設置することができます。 なお、架空送電線の支持物やラジオ・テレビ・通信塔及び類似の構造物には、塗色の効果をあ

げるために枠組材の内面及び外面の全てを塗装する必要があります。

地上150m 地上150m

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高光度航空障害灯 中光度赤色航空障害灯

中光度白色航空障害灯 低光度航空障害灯(32cd) 低光度航空障害灯(10cd)

① 物件の高さ:60m以上90m未満の物件

図7-11-1

中光度白色航空障害灯を使用した場合

(120°タイプ) (360°タイプ) 図7-11-2

A B A:設置位置における物件の幅10m未満 B:設置位置における物件の幅(下段)10

m以上

52.5m以下の

ほぼ等間隔

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② 地上高:90m以上105m未満の物件

図7-12-1 中光度白色航空障害灯を使用した場合

(120°タイプ) (360°タイプ)

図7-12-2

52.5m以下の

ほぼ等間隔

A B A:物件の幅10m未満 B:物件の幅(下段)10m以上

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③物件の高さ:105m以上150m未満の物件

図7-13-1 中光度白色航空障害灯(120°タイプ)を使用した場合

図7-13-2

A B C A:設置位置における物件の幅10m未満 B:設置位置における物件の幅(中間段)10m未満

(下 段)10m以上 C:設置位置における物件の幅10m以上

A B A:設置位置における物件の幅6m未満 B:設置位置における物件の幅6m以上30m未満

105m以下の ほぼ等間隔

52.5m以下の

ほぼ等間隔

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中光度白色航空障害灯(360°タイプ)を使用した場合

図7-13-3

④ 物件の高さ:150m以上の物件

図7-14

105m以下の ほぼ等間隔

A B A:設置位置における物件の幅10m未満 B:設置位置における物件の幅10m以上

A B C A:設置位置における物件の幅6m未満 B:設置位置における物件の幅(上段)6m未満、

(中段)6m以上 30m未満

C:設置位置における物件の幅6m以上30m未満

105m以下の ほぼ等間隔

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(3)煙突・柱類

本物件(その支線を含む。)は、物件の高さに比してその幅が著しく狭いものとして、具体的に

物件幅が高さの10分の1以下であれば、上記(2)の鉄塔と同様の扱いとなり、10分の1を

超えるものであれば、(1)ビル等建物と同様の扱いとなります。 煙突等で航空障害灯の機能を損なう恐れがあるものは頂上から下方1.5m~3mの範囲で設

置位置を移動することができます。 また、昼間障害標識が設置されている物件にあっては、中光度赤色航空障害灯の代替として中

光度白色航空障害灯を設置することができます。 なお、昼間障害標識の設置に関し、150m未満(鉄塔、骨組構造の物件を除く)の物件でその

幅が高さの20分の1以上(10分の1以下)の場合にあっては、物件に一定条件を満たした塗

色パターン等の塗色を施すことにより「昼間において航空機からの視認が困難であると認められ

る煙突、鉄塔その他国土交通省令で認める物件」には該当しないと判断されることから昼間障害

標識の設置が不要になります。判断基準等の詳細については、付録9に記載しています。

高光度航空障害灯 中光度赤色航空障害灯 中光度白色航空障害灯 低光度航空障害灯(32cd) 低光度航空障害灯(10cd)

① 物件の高さ:60m以上90m未満の物件

図7-15-1

A B C A:設置位置における物件の幅10m未満 B:設置位置における物件の幅(上段)10m未満

(下段)10m以上 C:設置位置における物件の幅10m以上

52.5m以下の ほぼ等間隔

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② 物件の高さ:90m以上105m未満の物件

図7-16-1

中光度白色航空障害灯(120°タイプ)を使用した場合

図7-16-2

A B C A:設置位置における物件の幅10m未満 B:設置位置における物件の幅(上段)10m未満

(下段)10m以上 C:設置位置における物件の幅10m以上

52.5m以下の ほぼ等間隔

A B A:設置位置における物件の幅6m未満 B:設置位置における物件の幅6m以上30m未満

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中光度白色航空障害灯(360°タイプ)を使用した場合

図7-16-3

③ 物件の高さ:105m以上150m未満の物件 ※中光度赤色航空障害灯の代替として中光度白色航空障害灯を設置することができます。

図7-17-1

A B C D A:設置位置における物件の幅10m未満 B:設置位置における物件の幅(上・中間段)10m未満

(下段)10m以上 C:設置位置における物件の幅(上段)10m未満

(中間・下段)10m以上 D:設置位置における物件の幅10m以上

A B A:設置位置における物件の幅10m未満 B:設置位置における物件の幅10m以上

52.5m以下の ほぼ等間隔

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中光度白色航空障害灯(120°タイプ)を使用した場合

図7-17-2 中光度白色航空障害灯(360°タイプ)を使用した場合

図7-17-3

A B C A:設置位置における物件の幅6m未満 B:設置位置における物件の幅(上段)6m未満

(下段)6m以上30m未満 C:設置位置における物件の幅6m以上30m未満

105m以下の ほぼ等間隔

105m以下の ほぼ等間隔

A B C A:設置位置における物件の幅10m未満 B:設置位置における物件の幅(上段)10m未満

(下段)10m以上 C:設置位置における物件の幅10m以上

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④ 物件の高さ:150m以上の物件

図7-18

105m以下の ほぼ等間隔

A B C A:設置位置における物件の幅6m未満 B:設置位置における物件の幅(上段)6m未満、

(中段)6m以上30m未満 C:設置位置における物件の幅6m以上30m未満

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(4)骨組構造 本物件は、(2)と同様の扱いとなります。なお、架空送電線の支持物やラジオ・テレビ・通信

塔及び類似の構造物には、塗色の効果をあげるために枠組材の内面及び外面の全てを塗装する必

要があります。 (5)ガスタンク、貯油漕等

ガスタンク、貯油漕等には、中光度赤色航空障害灯と低光度航空障害灯(32cd以上)の組

合せを設置する必要があります。また、昼間障害標識については、進入表面、水平表面、転移表

面、延長進入表面、円錐表面又は外側水平表面の投影面と一致する区域内にあるもので、航空機

からの視認が困難であるものについては、昼間障害標識の設置が必要となります。なお、物件幅

が10分の1以下となり、高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯を設置する場合には、昼

間障害標識は不要となります。 (6)橋梁類

橋梁その他の物件でその高さに比しその幅が著しく広い物件には、①高光度航空障害灯、②中

光度白色航空障害灯、のいずれかを設置する必要があります。 この場合、高光度航空障害灯を設置した主塔の間隔が2km以上となる場合は、その中間に追

加の高光度航空障害灯が必要となります。 図7-19 橋梁への設置

2km未満

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(7)風力発電機 本物件には、航空障害灯として、①高光度航空障害灯、②中光度白色航空障害灯、③中光度赤

色航空障害灯と低光度航空障害灯(32cd以上)の組合せ、④低光度航空障害灯(10cd以

上)、のいずれかを設置する必要があります。また、③又は④を使用する場合に限り、昼間障害標

識の設置が必要です(①又は②を使用する場合、昼間障害標識は不要)。 なお、景観上の問題等やむを得ない場合で、315m以下の物件にあっては、物件に一定条件

を満たしたパターンの塗色等を施すことにより「昼間において航空機からの視認が困難であると

認められる煙突、鉄塔その他国土交通省令で認める物件」には該当しないと当局が判断した場合

は昼間障害標識の設置が不要になります。判断基準等の詳細については、付録11に記載してい

ます。

H:ブレード頂部の地上高

L:ナセル頂部の地上高

※ナセル頂部に設置する航空障害灯は、Hが150m以上の場合は高光度航空障

害灯、150m未満の場合は中光度白色航空障害灯となります。

(但し、150m以上の風力発電機で構成する風力発電機群の場合、中光度航

空障害灯の設置が可能となる場合があります、判断基準の詳細は、付録5及び

付録6に記載しています。)

※Lが105mを超える場合は、地上からナセル頂部までの間に、ほぼ等間隔の

位置に高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯を設置することとなります。

高光度航空障害灯 中光度白色航空障害灯

図7-20 高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯の設置例

φm

又は

航空障害灯

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(8)複合物件 ビル等建物に昼間障害標識の対象となる物件(高さ10.5m以上)が複合した物件(以下「複

合物件」という。)は、それぞれ物件毎に要件を満たす必要があります。具体的な設置方法は、

ビル等建物の物件の高さ(45m未満/以上)、幅(45m以下/超)、複合物件全体の高さ(9

0m未満/90m以上/150m以上)により異なり、その概念は、次図のようになっています。

高光度航空障害灯 中光度白色航空障害灯 ●中光度赤色航空障害灯 低光度航空障害灯(100cd) ○ 低光度航空障害灯(32cd) 低光度航空障害灯(10cd)

① ビル等建物の高さ:45m未満の物件 幅:関係なし

図7-21-1

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② ビル等建物の高さ:45m以上の物件 幅:45m以下の物件

図7-21-2

③ ビル等建物の高さ:45m以上の物件 幅:45m超の物件

図6-21-3

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(9)ガントリークレーン 本物件は、(2)鉄塔と同様の扱いとなります。ただし、航空障害灯の設置については、物件の

高さ(90m未満/以上)、ブームの長さ(45m以下/超)、幅(45m以下/超)によって異な

り、その概念は、次図のようになっています。

●中光度赤色航空障害灯 ○低光度航空障害灯(32cd) 低光度航空障害灯(10cd)

高さ90m未満の物件 高さ90m以上の物件

図7-22-1 ブームの長さが45m以下の場合

高さ90m未満の物件 高さ90m以上の物件

図7-22-2 ブームの長さが45mを超える場合

図7-22―3 航空障害灯の設置間隔

7等分 7等分

7等分 7等分

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(10)工事用の仮設クレーン等 本物件は、(2)鉄塔と同様の扱いとなりますが、航空障害灯の設置については、次図に示され

るように物件の高さ(90m未満/以上)、ブームの長さ(45m以下/超)、により扱いが異な

ります。

中光度赤色航空障害灯 低光度航空障害灯(32cd) 低光度航空障害灯(10cd)

図7-23 ブームが45m以下の場合

※ 1 : 45m以下のほぼ等間隔

図7-24 ブームが45mを超える場合

90m未満の物件

7等分

90m以上の物件

7等分

90m未満の物件 90m以上の物件

※1 ※1

7等分 7等分

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高さ90m未満の物件 高さ90m以上の物件

※52.5m以下のほぼ等間隔になるように、中間段に航空障害灯を設置すること。

図7-25 自走式クレーン(クローラークレーン)の場合

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(11)支線、係留気球等 a.支線 支線を標示する場合は、支線の中央に旗を設置します。 b.係留気球等

係留気球等を標示する場合は、背景との対比において物件を明らかに識別できるように

塗色し、また支線の中央には旗を設置します。 (12)告示で定める架空線

a.陸上の架空線 昼間障害標識の設置が必要です。

b.海上の架空線 航空障害灯及び昼間障害標識の設置が必要です。

昼間障害標識として、球形標示物以外の方法による場合の支持物件へ塗色方法は次のとおり

です。なお、航空障害灯(高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯)が設置される場合は、

昼間障害標識は不要です。

図7-26 球形標示物に代えて支持物件に塗色をする場合

図7-27 鉄塔の頂部のみの塗色に省略する場合

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第8章 管理の方法

航空法第51条第5項及び第51条の2第3項により、航空障害灯/昼間障害標識を設置した者は、

その機能を保つように努め、その機能を損なうこととなった場合及び復旧した場合は、その間における

航空機の航行の安全を確保するため、遅滞なくこの旨を別添3の「航空障害灯/昼間障害標識の機能を

損なった場合等の連絡先」に記載される連絡先に通報する必要があります。 これら管理の方法は、航空法施行規則第128条及び第132条の4により以下のように規定されて

います。なお、同条に従っていないと認められる場合、法令に基づき、国土交通大臣は改善その他必要

な措置を講じるよう命ずること、また、これに違反した場合の罰則が規定されています。 (1)航空障害灯の管理の方法(航空法施行規則第128条)

航空障害灯を設置した者は、次の方法によりこれを管理する必要があります。 [航空法施行規則第128条(航空障害灯の管理の方法)] 第百二十八条 法第五十一条第五項(法第五十五条の二第二項において準用する場合を含

む。)の規定により、航空障害灯を次の方法により管理するものとする。 一 航空障害灯の改修、清掃等を行うことにより、これを完全な状態において保持すること。 二 建築物、植物その他の物件により航空障害灯の機能を損なうこととなるときは、直ちに

当該物件の除去等必要な措置をすること。 三 やむを得ない事由により、航空障害灯の運用を停止し、又は航空障害灯の機能を損なう

こととなつた場合及び当該航空障害灯の運用又は機能が復旧した場合に必要となる国土交

通大臣との連絡体制を整備すること。 四 天災その他の事故により、航空障害灯の運用に支障を生じたときは、直ちにその復旧に

つとめるとともに、その運用をできるだけ継続する等航空の危害予防のため適当な措置を

すること。 五 航空障害灯には予備品として電球、ヒューズを備え付けて置くこと。 六 高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯にあつては常時(第百二十七条第一項第七

号に規定する支持物件に係る高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯であつて、夜間

において、その点灯を継続する必要がないと国土交通大臣が認めたもの並びに同項第九号

に規定する物件に係る高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯にあつては、昼間に限

る。)、中光度赤色航空障害灯及び低光度航空障害灯にあつては夜間において、その点灯を

継続すること。ただし、国土交通大臣がその機能を代替することができると認めた電飾、

屋外投光器その他の照明設備を点灯している間は、この限りではない。 七 高光度航空障害灯にあつては、その点灯を継続している間、次の表の上欄に掲げる背景

輝度の区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる値の実効光度の灯光を発すること。

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背景輝度 50cd/㎡ 未満

50cd/㎡以上 500cd/㎡未満

500cd/㎡ 以上

実 効 光 度

実効光度の最大値 2,500cd 以下 25,000cd以下 250,000cd 以下

光源の中心を含む水平 面における実効光度

1,500cd 以上 2,500cd 以下

15,000cd以上 25,000cd以下

150,000cd 以上 250,000cd 以下

光源の中心を含む水平

面下1度における実効

光度

750cd以上 1,125cd 以下

7,500cd 以上 11,250cd以下

75,000cd以上 112,500cd以下

光源の中心を含む水平

面下10度における実

効光度 75cd以下 750cd以下 7,500cd 以下

八 中光度白色航空障害灯にあつては、その点灯を継続している間、次の表の上欄に掲げる

背景輝度の区分に応じ、それぞれ同表下欄に掲げる値の実効光度の灯光を発すること。 背景輝度 50cd/㎡未満 50cd/㎡以上

実 効 光 度

実効光度の最大値 2,500cd 以下 25,000cd以下

光源の中心を含む水平 面における実効光度

1,500cd 以上 2,500cd 以下

15,000cd以上 25,000cd以下

光源の中心を含む水平

面下1度における実効

光度

750cd以上 1,125cd 以下

7,500cd 以上 11,250cd以下

光源の中心を含む水平

面下10度における実

効光度 75cd以下 750cd以下

※航空法施行規則第128条第1項第6号 かっこ書きについて

陸上の架空線(昼間障害標識を設置しなければならない架空線を定める告示第1項第1号の架空

線)の支持物件に設置された高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯は、夜間の点灯を継続す

る必要はありません。

※航空法施行規則第128条第1項第6号 ただし書について 物件にライトアップ等(イルミネーションを含む)照明設備が施され、夜間において、これらを

点灯することにより当該物件に設置された航空障害灯と同等以上の視認性があること等の一定条件

を満たすと認められた場合、その点灯中に限り、航空障害灯を消灯することができます。 その判断基準については、付録10に記載されています。ライトアップ中の消灯を希望する場合

の手続きについては、窓口にお問い合わせください。 また、昼間障害標識が設置されている物件にあっては、中光度赤色航空障害灯の代替として中光

度白色航空障害灯を設置した場合は、夜間において点灯する必要があります。 (2)昼間障害標識の管理の方法(航空法施行規則第132条の4) 昼間障害標識を設置した者は、次の方法によりこれを管理する必要があります。

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[航空法施行規則第132条の4(昼間障害標識の管理の方法)] 第百三十二条の四 昼間障害標識は、次の方法により管理するものとする。

一 昼間障害標識を前条の基準に適合するように維持すること。 二 昼間障害標識(旗を除く。)にその機能を損なう支障(その機能の回復に七日以上を要す

るときに限る。)を生じたとき及びその機能が回復した場合に必要となる国土交通大臣との

連絡体制を整備すること。 (3)改善命令(航空法第51条第6項及び同法第51条の2第3項)、罰則(航空法第150条)

国土交通大臣は、航空障害灯/昼間障害標識を設置した者の管理の方法が上記施行規則に従っ

ていないと認めるときは、改善その他命令することができるとされています。また、命令に違反

した者は、50万円以下の罰金に処するとされています。

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第9章 窓口 (1)航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する連絡・相談窓口

航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する連絡・相談は、以下の窓口へご連絡ください。

○東京航空局保安部航空灯火・電気技術課 監理係 【静岡県-長野県-新潟県以東の物件(ただし、空港等周辺を除く)】

TEL 03-5275-9296 FAX 03-3221-6235 HP http://www.cab.mlit.go.jp/tcab/ 受付時間 09:00~12:00、13:00~17:00(休日を除く月曜日から金曜日)

○大阪航空局保安部航空灯火・電気技術課 監理係 【愛知県-岐阜県-富山県以西の物件(ただし、空港等周辺を除く)】

TEL 06-6949-6527 FAX 06-6949-3590 HP http://www.ocab.mlit.go.jp/ 受付時間 09:30~12:00、13:00~17:00(休日を除く月曜日から金曜日) (2)空港等の周辺における設置等に関する確認

空港等の周辺において物件等を設置しようとする場合は、事前に以下の各ホームページに記載さ

れている当該空港の連絡先にお問い合せのうえ、物件等と制限表面との関係をご確認ください。 なお、丘珠、三沢、百里、小松、美保、岩国、徳島空港については、防衛省の管理となるため、

防衛省の窓口にお問い合わせいただきますようお願いします。

〇新千歳、稚内、函館、釧路、仙台、東京国際、新潟空港について 東京航空局ホームページ「空港周辺における建物等設置の制限」 http://www.cab.mlit.go.jp/tcab/restriction/02.html 〇八尾、広島、高松、松山、高知、福岡、北九州、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇空港

について 大阪航空局ホームページ「空港周辺における建物等設置の制限」 http://ocab.mlit.go.jp/news/limit/ 〇上記以外の空港、ヘリポート等について 航空局ホームページ「空港等設置管理者及び空域を管轄する機関の連絡先について」 http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000004.html

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(3)航空障害灯/昼間障害標識の管理に関する連絡・相談窓口 航空障害灯/昼間障害標識の管理等に関する連絡・相談は、別添1の「空港事務所一覧表」に記

載されています各空港事務所までご連絡ください。なお、設置場所による管轄区域がありますので

ご注意ください。 また、設置・管理されている航空障害灯及び昼間障害標識について、障害発生時(電球の断芯等)

や施設点検における一時消灯・消去の際には、その旨を別添2の「航空障害灯/昼間障害標識の機

能を損なった場合等の連絡先」に記載されています各空港事務所管制保安部航空灯火・電気技術官

まで、ご連絡ください。

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別添 1

空 港 事 務 所 一 覧 表

名 称 位 置 代表電話 管 轄 区 域

東 京 航 空 局 管 内 丘珠空港事務所 北海道札幌市 011-781-4161 北海道のうち札幌市、江別市、石狩市、

北広島市及び石狩振興局管内 新千歳空港事務所 北海道千歳市 0123-23-4101 北海道のうち小樽市、旭川市、室蘭市、

夕張市、岩見沢市、留萌市、苫小牧市、

美唄市、芦別市、赤平市、士別市、名寄

市、三笠市、千歳市、滝川市、砂川市、

歌志内市、深川市、富良野市、登別市、

恵庭市、伊達市、後志総合振興局管内、

空知総合振興局管内、上川総合振興局管

内、留萌振興局管内、胆振総合振興局管

内及び日高振興局管内 稚内空港事務所 北海道稚内市 0162-27-2727 北海道のうち稚内市及び宗谷総合振興局

管内 函館空港事務所 北海道函館市 0138-57-1737 北海道のうち函館市、渡島総合振興局管

内及び檜山振興局管内 釧路空港事務所 北海道釧路市 0154-57-6281 北海道のうち釧路市、帯広市、北見市、

網走市、紋別市、根室市、オホーツク総

合振興局内、十勝総合振興局管内、釧路

総合振興局管内、根室振興局管内 三沢空港事務所 青森県三沢市 0176-53-2461 青森県 仙台空港事務所 宮城県名取市 022-383-1211 岩手県 宮城県 秋田県 福島県 百里空港事務所 茨城県小美玉市 0299-54-0600 茨城県 成田空港事務所 千葉県成田市 0476-32-0909 千葉県 東京空港事務所 東京都大田区 03-5757-3000 栃木県 群馬県 埼玉県 東京都 神奈

川県 山梨県 長野県 静岡県 新潟空港事務所 新潟県新潟市 025-273-4567 山形県 新潟県

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名 称 位 置 代表電話 管 轄 区 域 大 阪 航 空 局 管 内 小松空港事務所 石川県小松市 0761-24-0828 富山県 石川県 福井県 中部空港事務所 愛知県常滑市 0569-38-2155 岐阜県 愛知県 三重県

大阪空港事務所 大阪府豊中市 06-6843-1121 滋賀県 京都府 大阪府(八尾空港事務

所及び関西空港事務所の管轄に属する区

域を除く。) 兵庫県 岡山県 八尾空港事務所 大阪府八尾市 0729-92-0031 大阪府のうち八尾市、富田林市、河内長

野市、松原市、柏原市、羽曳野市、藤井

寺市、東大阪市、大阪狭山市及び南河内

郡 奈良県 関西空港事務所 大阪府泉南郡田尻町 0724-55-1300 大阪府のうち堺市、岸和田市、泉大津市、

貝塚市、泉佐野市、和泉市、高石市、泉

南市、阪南市、泉北郡及び泉南郡 和歌

山県 美保空港事務所 鳥取県境港市 0859-45-6111 鳥取県 島根県 広島空港事務所 広島県三原市 0848-86-8650 広島県 岩国空港事務所 山口県岩国市 0827-24-8221 山口県(北九州空港事務所の管轄に属す

る区域を除く。) 徳島空港事務所 徳島県板野郡松茂町 088-699-2980 徳島県 高松空港事務所 香川県高松市 087-879-6770 香川県 松山空港事務所 愛媛県松山市 089-972-0319 愛媛県 高知空港事務所 高知県南国市 088-863-2621 高知県 福岡空港事務所 福岡県福岡市 092-621-2221 福岡県(北九州空港事務所の管轄する区

域を除く。) 佐賀県 長崎県のうち対馬

市及び壱岐市 北九州空港事務所 福岡県北九州市 093-474-0204 山口県のうち下関市、宇部市、山陽小野

田市、長門市、美祢市、福岡県のうち行

橋市、豊前市、北九州市、京都郡及び築

上郡 長崎空港事務所 長崎県大村市 0957-53-6151 長崎県(福岡空港事務所の管轄に属する

区域を除く。) 熊本空港事務所 熊本県上益城郡益城町 096-232-2853 熊本県 大分空港事務所 大分県国東市 0978-67-3771 大分県 宮崎空港事務所 宮崎県宮崎市 0985-51-3223 宮崎県 鹿児島空港事務所 鹿児島県霧島市 0995-58-4440 鹿児島県 那覇空港事務所 沖縄県那覇市 098-857-1101 沖縄県

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別添 2

航空障害灯/昼間障害標識の機能を損なった場合等の連絡先

【北海道に設置されている皆様】

新千歳空港事務所管制保安部 航空灯火・電気技術官

TEL 0123-23-4168、FAX 0123-24-9850

【東北地方・関東地方・山梨県・長野県・新潟県・静岡県に設置されている皆様】

東京空港事務所管制保安部 航空灯火・電気技術官

TEL 03-5757-3009、FAX 03-5757-1543

【北陸・東海(静岡県を除く)・近畿・四国・中国(山口県の下記一部を除く)

地方に設置されている皆様】

大阪空港事務所 管制保安部 航空灯火・電気技術官

TEL 06-6843-1382、FAX 06-6843-1061

【九州地方と山口県(下関市・宇部市・長門市・美祢市・山陽小野田市)

に設置されている皆様】

福岡空港事務所 管制保安部 航空灯火・電気技術官

TEL 092-621-3125、FAX (電話に同じ)

【沖縄県全域に設置されている皆様】

那覇空港事務所 管制保安部 航空灯火・電気技術官

TEL 098-859-9108、FAX 098-859-9116

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付録1 昼間障害標識を設置しなければならない架空線を定める告示 付録2 航空障害灯及び昼間障害標識の設置免除の事務処理基準 付録3 航空障害灯及び昼間障害標識の設置免除の事務処理基準の細目 付録3-1 参考図(風力発電機群に係る航空障害灯設置状況イメージ図) 付録4 航空法施行規則第127条の2第1号の 規定に係る航空障害灯の設置に関する事務処理基準 付録5 航空障害灯及び昼間障害標識の設置基準等の事務処理基準 付録6 航空障害灯及び昼間障害標識の設置基準等の事務処理基準の細目 付録7 航空調査に関する業務実施要領 付録8 航空障害灯及び昼間障害標識における航空調査に関する業務実施要領運用指針 付録9 比較的太い煙突等(150m未満)の塗色による視認性確保 付録10 ライトアップ(イルミネーションを含む)中における航空障害灯の消灯について 付録11 風力発電機(150m未満)の塗色による視認性確保 付録12 架空線に係る「支持物件海抜高低差と水平方向支持物件間隔一覧表」 付録13 航空障害灯の種類別の変更指針 付録14 航空障害灯/昼間障害標識の設置について(届出)等の記入要領

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付録1

○国土交通省告示第1478号

航空法施行規則(昭和二十七年運輸省令第五十六号)第百三十二条の二第一項第三号の規定に基づき、昼

間障害標識を設置しなければならない架空線を定める告示を次のように定める。

平成十七年十二月二十六日

国土交通大臣 北側 一雄

昼間障害標識を設置しなければならない架空線を定める告示

1 航空法施行規則(以下「規則」という。)第百三十二条の二第一項第三号の告示で定める架空線は、次

の各号に掲げるものとする。

一 次の図に示す区域内にあり、かつ、次に掲げる地上物標(以下「地上目標物」という。)のいずれか

と交差する架空線

イ 主要な道路

ロ 主要な河川

ハ 主要な鉄道

ニ イからハまでに掲げる地上物標に類するもの

二 海上の架空線

2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる架空線は、規則第百三十二条の二第一項第三号の架空線に含まれ

ないものとする。

一 峠の付近にある地上目標物の標高が最も高い地点の垂直下方百五十メートルの点を含む水平面のう

ち、この点を中心として二千メートルの半径で描いた円周で囲まれた部分よりも下方にあるもの

二 規則第百二十七条第一項第七号に規定する位置に高光度航空障害灯若しくは中光度白色航空障害灯

が設置され、又は昼間障害標識が設置された架空線(以下「特定架空線」という。)でほぼ平行する二

本のもの(これらの間の距離が四百メートル以下であるものに限る。)の間にあり、かつ、これらより

も下方にあるもの

三 特定架空線の付近にあり、当該特定架空線の両端を支持する物件の頂上を含む直線に接続し、かつ、

水平面に対し下方へ五分の三の勾配を有する平面(当該直線から百五十メートルの距離にある当該直線

の平行線の内側にある部分に限る。)の下方にあるもの

四 平地にある送電線鉄塔群内の鉄塔に支持され、かつ、当該送電線鉄塔群内の鉄塔に支持された特定架

空線と連続するもの

(「次の図」は、省略し、その図面を東京航空局及び大阪航空局に備え置いて縦覧に供する。)

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付録2 昭和43年10月23日制定(空航第387号) 平成15年12月22日一部変更(国空航第930号、国空保第397号) 平成18年 1月27日一部変更(国空航第787号、国空保第436号) 平成26年 1月17日一部変更(国空航第863号、国空交企第485号) 平成30年 3月 日一部変更(国空航第2024号、国空管技第678号)

航空障害灯及び昼間障害標識の設置免除の事務処理基準

航空法第51条第1項ただし書の規定により航空障害灯を設置しないことを許可し、又は航空法施行規則

(以下「規則」という。)第132条の2第1項の規定により昼間障害標識を設置しないことを承認する事務

処理基準は、次のとおりとする。 1.許可又は承認基準 航空障害灯及び昼間障害標識の設置免除基準は次のとおりとする。ただし、(1)、(2)及び(6)の基

準に適合する物件であって、低空飛行を行う可能性のある海岸、湖及び河川の付近に設置される場合等で

許可又は承認することが適当でないと認められるものにあっては、この限りでない。 (1)地上高60m以上100m未満の物件で次のいずれかに該当するもの((7)の規定を適用する架空

線及び(8)の規定を適用する風力発電機群(地上高315m以下の複数の風力発電機で構成される

ものをいう。以下同じ。)を構成する風力発電機を除く。) イ.当該物件から2kmの範囲内に当該物件の海抜高よりも高い山がある場合 ロ.当該物件から500mの範囲内に当該物件の海抜高よりも高い他の障害物件((8)の規定を適用す

る風力発電機群を構成する風力発電機を除く。)があり、その障害物件に航空障害灯が設置されてい

る場合(航空障害灯に限る。) ハ.当該物件から200mの範囲内に当該物件の海抜高よりも高い他の障害物件((8)の規定を適用す

る風力発電機群を構成する風力発電機を除く。)があり、その障害物件に昼間障害標識が設置されて

いる場合(昼間障害標識に限る。) ニ.当該物件から500mの範囲内に当該物件の海抜高よりも高い他の障害物件((8)の規定を適用す

る風力発電機群を構成する風力発電機を除く。)があり、その障害物件に高光度航空障害灯又は中光

度白色航空障害灯が設置されている場合(昼間障害標識に限る。) (2)地上高100m以上150m以下の物件で次のいずれかに該当するもの((7)の規定を適用する架空

線及び(8)の規定を適用する風力発電機群を構成する風力発電機を除く。) イ.当該物件から1kmの範囲内に当該物件の海抜高よりも高い山がある場合 ロ.当該物件から200mの範囲内に当該物件の海抜高よりも高い他の障害物件((8)の規定を適用す

る風力発電機群を構成する風力発電機を除く。)があり、その障害物件に航空障害灯が設置されてい

る場合(航空障害灯に限る。) ハ.当該物件から200mの範囲内に当該物件の海抜高よりも高い他の障害物件((8)の規定を適用す

る風力発電機群を構成する風力発電機を除く。)があり、その障害物件に高光度航空障害灯又は中光

度白色航空障害灯が設置されている場合(昼間障害標識に限る。)

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(3)構造上又は技術的に航空障害灯又は昼間障害標識の設置が困難な物件であって、他の何等かの方法に

よってこれに代わる措置がとられておりその効果が認められるもの((7)の規定を適用する架空線を

除く。) (4)高炉、フレヤースタック、蒸留塔等で地上付近及び各階に常時作業灯が点灯され、航空障害灯に代わ

る効果が認められる物件(航空障害灯に限る。) (5)当該物件の周囲を取り囲む当該物件の海抜高よりも高い複数の物件(規則第127条第1項第10号

に該当する物件に限る。)があり、その複数の物件の隣り合う航空障害灯(中光度赤色航空障害灯又は

規則第127条第1項第1号ニ(二)aに規定する低光度航空障害灯に限る。)が150m以下の間隔

で設置されている場合 (6)広範な地域にわたる送電線鉄塔群内の地上高150m以下の送電線鉄塔で、航空障害灯及び昼間障害

標識(高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯を含む。)が設置される鉄塔間に直線的に設置され、

一連の送電線鉄塔群の連続性が確保されるため、航空機の航行の安全を害するおそれがないと認められ

るもの (7)架空線であって、その設置状況から航空機の航行の安全を害するおそれがないものとして航空局交通

管制部長が別に定めるもの(航空障害灯に限る。) (8)風力発電機群を構成する風力発電機であって、その設置状況から航空機の航行の安全を害するおそれ

がないものとして航空局交通管制部長が別に定めるもの。 2.許可又は承認の条件

申請のあった日において第1項の基準に適合する物件であって、近接する障害物件の除去、飛行場の制

限表面の変更等により将来同項の基準に適合しなくなることが予想される場合等は、期間又は条件を附し

て免除することができる。 3.申請書及び添付図面

許可又は承認の申請に必要な申請書の記載事項及び添付図面は、次のとおりとする。 (1)記載事項

イ.物件の設置者 ロ.物件の種類及び色(1.(7)の規定を適用する架空線である場合は色を除く。) ハ.設置場所等 a.1.(7)の規定を適用する架空線以外の物件にあっては町名、地番、緯度及び経度 b.1.(7)の規定を適用する架空線にあっては県名、固有照会番号、当該架空線の両端を支持す

る物件(以下「鉄塔等」という。)の緯度及び経度 ニ.地表からの高さ及び海抜高 ホ.鉄塔等の地表からの高さ、海抜高及び航空障害灯又は昼間障害標識の設置の有無並びに径間の長さ

(1.(7)の規定を適用する架空線に限る。) へ.設置期日 ト.仮設物にあっては除去予定期日 チ.航空障害灯及び昼間障害標識を設置しない理由

(2)添付図面(航空局交通管制部長が別に定める場合を除く。) イ.障害物件を記入した地図(5万分の1) ロ.物件の構造図

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ハ.その他の参考資料 附則(平成15年12月22日)

1.この基準は平成15年12月25日から適用する。

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付録3 平成18年1月27日制定(国空保第437号)

平成26年1月17日一部変更(国空交企第486号)

平成30年3月 日一部変更(国空管技第680号)

航空障害灯及び昼間障害標識の設置免除の事務処理基準の細目

「航空障害灯及び昼間障害標識の設置免除の事務処理基準」(昭和43年10月23日付空航第387

号。以下「事務処理基準」という。)の一部改正に伴い、航空障害灯を設置しないことを許可し、昼間障

害標識を設置しないことを承認する事務処理基準の細目を下記のとおり定める。

1.許可基準

(1)事務処理基準の1.(7)中「航空局交通管制部長が別に定めるもの」は次に掲げる物件とする。

イ.昼間障害標識を設置しなければならない架空線を定める告示(平成17年国土交通省告示第147

8号。以下「告示」という。)第1項で定める物件以外の物件

ロ.航空法施行規則(昭和27年運輸省令第56号。以下「規則」という。) 第132条の3に規定

する昼間障害標識が設置されている物件(告示第1項第1号で定めるものに限る。)

ハ.告示第2項第1号及び第4号で定める物件

ニ.規則第127条第1項第7号に規定する位置に高光度航空障害灯若しくは中光度白色航空障害灯が

設置され、又は昼間障害標識が設置された架空線でほぼ平行する2本のもの(これらの架空線の間の

距離が400m以下であるものに限る。)の間にあり、かつ、これらよりも下方にある物件(告示第

1項第1号で定めるものに限る。)

ホ.規則第127条第1項第7号に規定する位置に航空障害灯が設置された架空線でほぼ平行する2本

のもの(これらの架空線の間の距離が400m以下であるものに限る)の間にあり、かつ、これらよ

りも下方にある物件(告示第1項第2号で定めるものに限る。)

ヘ.告示第2項第3号で定める物件(この場合において海上の架空線にあっては、同号中「特定架空線」

とあるのは「規則第127条第1項第7号、第8号又は第9号の規定により航空障害灯が設置された

架空線」と読み替えるものとする。)

(2)事務処理基準の1.(8)中「航空局交通管制部長が別に定めるもの」は、風力発電機群(地上高

315メートル以下の複数の風力発電機で構成されるものをいう。以下同じ。)において、海抜高の

最も高い風力発電機及び当該風力発電機群の輪郭を示す風力発電機(ナセル頂部において隣り合う航

空障害灯の設置間隔が900メートル以下となるように航空障害灯が設置されたものに限る。以下同

じ。)に同時に閃光又は明滅する航空障害灯が設置されている場合であって、当該風力発電機群を構

成する風力発電機のうち、次に掲げる物件とする。ただし、中光度赤色航空障害灯が設置される風力

発電機群における昼間障害標識については、この限りではない。 イ.当該風力発電機群の輪郭を示す風力発電機の頂上を結ぶ線分により囲まれた部分に位置する物件 ロ.当該風力発電機群の輪郭を示す風力発電機の頂上を結ぶ線分及び当該線分と水平方向に直交する当

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該頂上を起点とする長さ150m未満の線分で形成する平面の下方に収まる物件(物件の全体が収ま

る場合に限る。)

2.許可の条件

申請のあった日において上記1.の基準に適合する物件であって、告示の改正等により将来同基準に

適合しなくなることが予想される場合等は、期間又は条件を附して免除することができるものとする。

3.事務処理基準の3.(2)中「航空局交通管制部長が別に定める場合」は、本通達の1.(1)イ.

又はロ.の規定を適用する場合をいう。

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付録4 空航第175号 昭和47年6月2日 航空法施行規則(昭和27年運輸省令第56号)第127条の2第1号の規定に係る航空障害燈(ヘリポ

ートに関するものを除く。)の設置に関する事務処理基準を次のとおり定める。 運輸省航空局長 内 村 信 行

航空法施行規則第127条の2第1号の規定に係る航空障害燈の設置に関する事務処理基準 1.「進入表面に著しく近接した物件」とは、進入表面と進入表面から6メートル下方にある平面との間に存

在する物件であって、下記に該当するものとする。 (1)計器着陸装置を利用して行う着陸又は精密進入レーダーを用いてする着陸誘導に従って行う着陸の用

に供する着陸帯に係る場合 第1図の進入表面のABKLにより囲まれる部分、BCJKにより囲まれる部分、CDIJにより囲

まれる部分、DEHIにより囲まれる部分及びEFGHにより囲まれる部分ごとに、最も進入表面に近

接した物件。ただし、これらの物件の間の水平距離が100メートル以内となるときは、そのうち進入

表面に近接度の少ない物件は該当物件とせず、これに代えて次に最も近接した物件を該当物件とする。 (2)上記(1)以外の着陸帯に係る場合 第2図の進入表面のABIJにより囲まれる場合、BCHIにより囲まれる部分、CDGHにより囲

まれる部分及びDEFGにより囲まれる部分ごとに、最も進入表面に近接した物件。ただし、これらの

物件の間の水平距離が100m以内となるときは、そのうち進入表面に近接度の少ない物件は当該物件

とせず、これに代えて次に最も近接した物件を該当物件とする。 2.「転移表面に著しく近接した物件」とは、転移表面と転移表面から6m下方にある平面及び着陸帯の長辺

を含み、水平表面に対し着陸帯の外側上方へ10分の1の勾配を有する平面のうちいずれか高い平面との間

に存在する物件であって、下記に該当するものとする。 (1)第3図の転移表面のABGHにより囲まれる部分及びCDEFにより囲まれる部分の両方又はいずれ

か一方について上記物件がある場合 第3図の転移表面のABGHにより囲まれる部分及びCDEFにより囲まれる部分ごとに、最も転移

表面に近接した物件 (2)上記(1)以外の場合 第3図の転移表面のBCFGにより囲まれる部分に最も近接した物件 3.「水平表面に著しく近接した物件」とは、第4図の水平表面のABCDEにより囲まれる部分の上に出る

物件がある場合を除き、同部分と水平表面から6m下方にある平面との間に存在する物件であって、最も水

平表面に近接した物件とするものとする。

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第 1 図

第 2 図

第 3 図

第 4 図

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付録5 平成18年5月9日制定(国空保第8号) 平成26年1月17日一部変更(国空交企第487号)

平成30年3月 日一部変更(国空管技第679号)

航空障害灯及び昼間障害標識の設置基準等の事務処理基準

航空法施行規則(以下「規則」という。)第127条、第128条及び第132条の3に係る航空障害灯及

び昼間障害標識の設置基準等に関する事務処理基準は次のとおりとする。 1.航空障害灯に関する認定及び指定の基準 (1)規則第127条第1項第1号関係

① 同号ハ(3)ただし書中「aからcまでに規定する光度の灯火を設置することが技術的に困難であ

る」と国土交通大臣が認める場合は、アンテナその他の物件に中光度赤色航空障害灯を設置した場合

に、当該物件の構造上の理由により倒壊等のおそれがある場合とする。 ②①の場合において、同号ハ(3)ただし書中「国土交通大臣が定める光度」は原則として実効光度7

00カンデラ以上とすること。この場合において、「航空障害灯仕様書」に規定するOM-7型航空

障害灯2個をできるだけ接近させて組み合わせたものであって、かつ、同時に明滅させるものは、実

効光度700カンデラ以上を有するものとみなす。 (2)規則第127条第1項第2号関係

① 同号柱書中「地形若しくは既存物件との関係又は当該物件の設置状況から高光度航空障害灯を設置

することが不適当である」と国土交通大臣が認めるものは、次に掲げるいずれかの場合に該当するも

のとする。 a. 当該物件に設置される高光度航空障害灯が港則法(昭和23年法律第174号)に基づき設置さ

れる港内交通信号所若しくは海上交通安全法(昭和47年法律第115号)に基づき設置される航

路管制信号所の信号又は航路標識法(昭和24年法律第99号)第1条第2項に規定する航路標識

の灯火と誤認されるおそれがあると認められる場合 b. 当該物件に設置される高光度航空障害灯の灯光が周辺の他の建築物に直射され、居住環境等を損

なうおそれがあると認められる場合(試験的に設置する場合を除く。) c. ビルディングの屋上に附属物として設置されるアンテナ、柱等に設置される場合 d. 工事用クレーン等の仮設物件に設置される場合 e. 当該物件が、石油コンビナート地区における煙突等周囲の他の物件と比較して突出した一群の物

件中の物件であって、全体の設置状況から当該物件に高光度航空障害灯を設置する必要がないと認

められる場合 ② ①e.に該当する物件として認める場合の事務処理基準の細目については、別に航空局交通管制部長

が定めるものとする。 ③ 同号イただし書中「アンテナその他の物件でその頂上に高光度航空障害灯を設置することが技術的

に困難である」と国土交通大臣が認める物件は、当該物件の頂上に高光度航空障害灯を設置した場合

に、当該物件の構造上の理由により倒壊等のおそれがあるものとする。

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④ 同号ハ中「橋梁その他の物件でその高さに比しその幅が著しく広いもの」とは、長大橋(つり橋)

にあっては、高光度航空障害灯を設置した主塔の間隔が2キロメートル以上のものとする。 (3)規則第127条第1項第3号関係

同号ただし書中「中光度白色航空障害灯を設置することが技術的に困難である」と国土交通大臣が認

める物件は、当該物件に中光度白色航空障害灯を設置した場合に、当該物件の構造上の理由により倒壊

等のおそれがあるものとする。 (4)規則第127条第1項第4号関係

① 同号柱書中「地形若しくは既存物件との関係又は当該物件の設置状況から中光度白色航空障害灯を

設置することが不適当である」と国土交通大臣が認めるものは、次に掲げるいずれかの場合に該当す

るものとする。 a. 当該物件に設置される中光度白色航空障害灯が港則法に基づき設置される港内交通信号所若しく

は海上交通安全法に基づき設置される航路管制信号所の信号又は航路標識法第1条第2項に規定

する航路標識の灯火と誤認されるおそれがあると認められる場合 b. 当該物件に設置される中光度白色航空障害灯の灯光が周辺の他の建築物に直射され、居住環境等

を損なうおそれがあると認められる場合(試験的に設置する場合を除く。) c. ビルディングの屋上に附属物として設置されるアンテナ、柱等に設置される場合 d. 工事用クレーン等の仮設物件に設置される場合 e. 当該物件が、石油コンビナート地区における煙突等周囲の他の物件と比較して突出した一群の物

件中の物件であって、全体の設置状況から当該物件に中光度白色航空障害灯を設置する必要がない

と認められる場合 ② ①e.に該当する物件として認める場合の事務処理基準の細目については、別に航空局交通管制部長

が定めるものとする。 ③ 同号イただし書中「アンテナその他の物件でその頂上に中光度白色航空障害灯を設置することが技

術的に困難である」と国土交通大臣が認める物件は、当該物件の頂上に中光度白色航空障害灯を設置

した場合に、当該物件の構造上の理由により倒壊等のおそれがあるものとする。 ④ 同号ハ中「橋梁その他の物件でその高さに比しその幅が著しく広いもの」とは、長大橋(つり橋)

にあっては、中光度白色航空障害灯を設置した主塔の間隔が2キロメートル以上のものとする。 (5)規則第127条第1項第7号関係

① 同号本文中「地形若しくは既存物件との関係又は当該物件の設置状況から高光度航空障害灯を設置

することが不適当である」と国土交通大臣が認めるものは、次に掲げるいずれかの場合に該当するも

のとする。 a. 当該物件に設置される高光度航空障害灯(同号ただし書の規定に基づき設置される中光度白色航

空障害灯を含む。)が港則法に基づき設置される港内交通信号所若しくは海上交通安全法に基づき

設置される航路管制信号所の信号又は航路標識法第1条第2項に規定する航路標識の灯火と誤認

されるおそれがあると認められる場合 b. 当該物件に設置される高光度航空障害灯(同号ただし書の規定に基づき設置される中光度白色航

空障害灯を含む。)の灯光が周辺の他の建築物に直射され、居住環境等を損なうおそれがあると認

められる場合(試験的に設置する場合を除く。) ② 同号ただし書中「間隔が1200メートル以下であつて国土交通大臣が適当」と認めるものは、次

の表に定める範囲で中光度白色航空障害灯を設置するものとする。

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支持物件のうち標高の高いものに 中光度白色航空障害灯が設置されている場合

(単位:メートル) 支持物件の頂上

の標高差 支持物件の間隔 (水平距離)

0 から 10 まで

1,200 まで

20 まで 1,190 まで 30 まで 1,140 まで 40 まで 1,070 まで 50 まで 970 まで 60 まで 850 まで 70 まで 720 まで 80 まで 530 まで 90 まで 330 まで 100 まで 180 まで

支持物件のうち標高の低いものに

中光度白色航空障害灯が設置されている場合 (単位:メートル)

支持物件の頂上

の標高差 支持物件の間隔 (水平距離)

0 から 110 まで

1,200 まで

120 まで 1,180 まで 130 まで 1,170 まで 140 まで 1,150 まで 150 まで 1,130 まで 160 まで 1,120 まで 170 まで 1,110 まで 190 まで 1,090 まで 200 まで 1,080 まで 220 まで 1,070 まで 230 まで 1,060 まで

(6)規則第127条第1項第9号関係

同号中「夜間において高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯を運用することが不適当である」

と国土交通大臣が認めるものは、夜間運用することにより、居住環境等を損なうものとする。 (7)規則第127条第1項第10号関係

① 同号イただし書中「頂上に中光度赤色航空障害灯又は低光度航空障害灯を設置することが技術的に

困難である」と国土交通大臣が認める物件は、当該物件の頂上に中光度赤色航空障害灯又は低光度航

空障害灯を設置した場合に、当該物件の構造上の理由により倒壊等のおそれがあるものとする。 ② 同号ロの規定により、塔屋その他これに類する物件の屋上に設けるものの頂上に航空障害灯を設置

する場合とは、塔屋その他これに類する物件の屋上に設けるものの高さが3メートル以上のものがあ

る場合とする。ただし、該当するものが複数ある場合にあっては、最も高いものに設置するものとす

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81

る。 (8)規則第127条第2項関係

① 同項中「地形若しくは既存物件との関係又は物件の構造により前項の規定による航空障害灯の設置

が不適当である」と国土交通大臣が認める場合は、次に掲げる場合とする。 a. 規則第127条第1項の規定により設置すべき位置の航空障害灯が地形又は既存物件との関係に

より効用を有しない場合 b. 規則第127条第1項第4号ロ及び第5号ロの規定により設置すべき種類の航空障害灯が、風力

発電機群(地上高315メートル以下の複数の風力発電機で構成されるものをいう。以下同じ。)

において、海抜高の最も高い風力発電機又は当該風力発電機群の輪郭を示す風力発電機のナセル頂

部に設置される航空障害灯とその効用が重複する場合 c. 規則第127条第1項第7号及び第10号の規定により設置すべき種類の航空障害灯が、周囲に

近接して立地する既存物件であって標高がより高いもの(これらの規定に従う物件に限る。)に設

置される航空障害灯とその効用が重複する場合 d. 規則第127条第1項の規定により航空障害灯を設置することが物件の構造上の理由により困難

な場合 e. 規則第127条第1項の規定により設置すべき航空障害灯を規則第128条の規定により管理す

ることが物件の構造上の理由により困難な場合 ② ①a.、b.及び c.に該当する物件として認める場合の事務処理基準の細目については、別に航空局交

通管制部長が定めるものとする。 ③ ①により航空障害灯を省略し又は光度を変更する場合は、既存物件が除去されたこと、改修された

こと等により①に該当しなくなったときに規則第127条の規定に従い航空障害灯を設置する旨を

規則第238条に規定する届出に付記させるものとする。 (9)規則第128条第6号関係

① 同号本文中「支持物件に係る高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯であつて、夜間において、

その点灯を継続する必要がない」と国土交通大臣が認めるものは、昼間障害標識を設置しなければな

らない架空線を定める告示(平成17年国土交通省告示第1478号)第1項で定める架空線の支持

物件に設置された高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯とする。ただし、規則第127条第1

項第2号及び第4号の規定に従う物件は除く。 ② 同号ただし書中「国土交通大臣がその機能を代替することができると認めた電飾、屋外投光器その

他の照明設備」は、中光度赤色航空障害灯の場合にあっては当該航空障害灯の設置位置を含む7メー

トル四方の平均輝度が20cd/㎡以上である照明設備とし、低光度航空障害灯の場合にあっては当

該航空障害灯の設置位置を含む5メートル四方の平均輝度が8cd/㎡以上である照明設備とする。

ただし、低背景輝度地域(当該物件を中心に半径1.5キロメートルの範囲内の輝度を写真測光法を

用いて測定した結果が一律2cd/㎡以下である地域をいう。)においては、中光度赤色航空障害灯

の場合にあっては当該航空障害灯の設置位置を含む7メートル四方の平均輝度が10cd/㎡以上

である照明設備とし、低光度航空障害灯の場合にあっては当該航空障害灯の設置位置を含む5メート

ル四方の平均輝度が4cd/㎡以上である照明設備とする。 2.昼間障害標識に関する認定の基準 (1)規則第132条の3第2項関係(規則第132条の2第1項第3号に掲げる物件に限る。)

① 同項において準用する規則第127条第2項中「地形若しくは既存物件との関係又は物件の構造に

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より前項の規定による昼間障害標識の設置が不適当である」と国土交通大臣が認める場合は、次に掲

げる場合とする。 a. 規則第132条の3の規定により設置すべき種類の昼間障害標識が、周囲に近接して立地する既

存物件であって標高がより高いもの(同条の規定に従う物件に限る。)に設置される昼間障害標識

とその効用が重複する場合 b. 規則第132条の3第1項の表3の項の規定により昼間障害標識を設置することが物件の構造上

の理由により困難な場合 c. 規則第132条の3第1項の表3の項の規定により設置すべき昼間障害標識を規則第132条の

4の規定により管理することが物件の構造上の理由により困難な場合 ② ①に該当する物件として認める場合の事務処理基準の細目については、別に航空局交通管制部長が

定めるものとする。 ③ ①により昼間障害標識を省略し又は種類を変更する場合は、既存物件が除去されたこと、改修され

たこと等により①に該当しなくなったときに規則第132条の3第1項の規定に従い昼間障害標識

を設置する旨を規則第238条に規定する届出に付記させるものとする。

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付録6 平成18年5月9日制定(国空保第9号) 平成26年1月17日一部変更(国空交企第488号)

平成30年3月 日一部変更(国空管技第680号)

航空障害灯及び昼間障害標識の設置基準等の事務処理基準の細目

「航空障害灯及び昼間障害標識の設置基準等の事務処理基準」(平成18年5月9日付け国空保第8号。以

下「事務処理基準」という。)に基づく認定基準の細目は次のとおりとする。 1. 航空障害灯の設置基準等の事務処理基準の細目 (1)事務処理基準の1.(2)①e.又は1.(4)①e.に該当する物件として認める場合には、次の要件を

満たすものであること。 a. 物件群区域の輪郭を示す物件及びその区域内の最も高い物件に高光度航空障害灯又は中光度白色航

空障害灯(ただし、中光度白色航空障害灯の場合は150メートル未満の物件に限る。)が設置され

ていること。 b. 物件の設置者が複数に及ぶ場合は、個々の設置者全員の合意の下航空障害灯及び昼間障害標識の統

一的な設置及び管理が行われること。 (2)事務処理基準の1.(2)①、1.(4)①又は1.(5)①に掲げる事項で高光度航空障害灯又は中光

度白色航空障害灯を設置しない場合は、中光度赤色航空障害灯又は低光度航空障害灯(航空法施行規則

(以下「規則」という。)第127条第1項第7号に該当する物件の場合は、中光度赤色航空障害灯に

限る。)及び昼間障害標識を設置するものとする。 (3)事務処理基準の1.(8)①a.、b.又は c.に該当する物件として認める場合には、次の要件を満たすも

のであること。 a. 地形又は既存物件との関係で、当該灯光部分が航空機からの視認上特に効用を有していない場合に

限り、当該灯光を遮光板等により遮へいすることができるものとする。 b. 事務処理基準の1.(2)①b.、1.(4)①b.又は1.(5)①b.により、地形又は既存物件との関

係で高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯を設置することが不適当になるおそれがある場合

は、別表1に定める角度の範囲内で灯器の光軸を上向きに設定する(光度の変更を行う)ことができ

る。 c. 2径間以上連続する架空線の中間を支持する物件(以下「中間支持物件」という。)が、当該架空線

の両外側を支持する物件(以下「両外側支持物件」という。)の頂上を含む直線に接続し、かつ、水

平面に対し下方へ5分の3の勾配を有する平面(当該直線から150メートルの距離にある当該直線

の平行線の内側にある部分に限る。)の下方にある場合は、当該両外側支持物件の頂上にすべての方

向の航空機から当該両外側支持物件を認識できるように高光度航空障害灯を1個以上設置(当該両外

側支持物件の間隔が1200メートル以下であって、かつ、別表2を満たすものについては、当該両

外側支持物件の頂上にすべての方向の航空機から当該両外側支持物件を認識できるように中光度白

色航空障害灯を1個以上設置)すれば、当該中間支持物件に設置される航空障害灯を省略することが

できる。

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d. 風力発電機群(地上高315メートル以下の複数の風力発電機で構成されるものをいう。以下同じ。)

(地上高150メートル未満の風力発電機で構成されるものに限る。)において、同時に閃光又は

明滅する航空障害灯が次の風力発電機のナセル頂部に設置されている場合は、風力発電機のナセル頂

部以外に設置される航空障害灯を省略することができる。 ア.海抜高の最も高い物件 イ.当該風力発電機群の輪郭を示す物件(ナセル頂部において隣り合う航空障害灯の設置間隔が90

0メートル以下となるように航空障害灯が設置されたものに限る。) e. 風力発電機群において、同時に閃光又は明滅する航空障害灯が次の風力発電機のナセル頂部に設置

されている場合は、風力発電機のナセル頂部に設置する高光度航空障害灯を中光度白色航空障害灯又

は中光度赤色航空障害灯に変更することができる。 ア.海抜高の最も高い物件 イ.当該風力発電機群の輪郭を示す物件(ナセル頂部において隣り合う航空障害灯の設置間隔が90

0メートル以下となるように航空障害灯が設置されたものに限る。) f. 物件群区域(規則第127条第1項第10号に該当する複数の物件により構成されるものをいう。

以下同じ。)の輪郭を示す物件(物件群区域を構成するものをいう。以下この e.において同じ。)及び

その区域内の最も高い物件に航空障害灯が設置されている場合は、物件の頂部において隣り合う航空

障害灯の設置間隔が150メートル以下であれば、その間に設置される当該物件の航空障害灯を省略

することができる。また、物件群区域内の向かい合う壁面に設置される航空障害灯を省略することが

できる。 g. 中光度赤色航空障害灯が設置された150メートル以上の物件(規則第127条第1項第10号に

該当する物件に限る。)の頂部に設置された中光度赤色航空障害灯とその障害灯の下方で高さ150

メートルの地点から半径450メートルの円周を結ぶ範囲内に設置される他の中光度赤色航空障害

灯がある場合は、これを規則第127条第1項第1号ニ(2)aに規定する低光度航空障害灯に変更する

ことができる。また、当該物件の壁面(中光度赤色航空障害灯設置物件に向いた面)に設置される航

空障害灯を省略することができる。 h. 物件の設置者が複数に及ぶ場合は、上記 d.、e.又は f.による省略又は光度変更条件に係る物件設置

者間の合意の下航空障害灯の統一的な設置及び管理が行われること。 2.昼間障害標識の設置基準等の事務処理基準の細目 (1)事務処理基準の2.(1)①a.に該当する物件として認める場合には、次のいずれかの要件を満たすも

のであること。 a. 中間支持物件が、両外側支持物件の頂上を含む直線に接続し、かつ、水平面に対し下方へ5分の

3の勾配を有する平面(当該直線から150メートルの距離にある当該直線の平行線の内側にある

部分に限る。)の下方にある場合は、当該両外側支持物件が次のいずれかに該当すれば、当該中間

支持物件に設置される高光度航空障害灯と同等の機能を有する閃光灯(以下「高光度白色閃光灯」

という。)若しくは中光度白色航空障害灯と同等の機能を有する閃光灯(以下「中光度白色閃光灯」

という。)又は当該物件にされる規則第132条の3第1項の表1の項ハの規定に基づく塗色(黄

赤と白の7段塗色され、かつ、視認可能範囲が全て塗色されていること。以下「特定塗色」という。)

を省略することができる。 ア. 一方の両外側支持物件に高光度白色閃光灯又は中光度白色閃光灯が設置され、他方の両外

側支持物件が、視認可能高さが30メートル以上であり、かつ、特定塗色されている物件(以

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下「30メートル以上特定塗色物件」という。)であり、かつ、別表3を満たすこと。 イ. 両外側支持物件が30メートル以上特定塗色物件であり、かつ、別表4を満たすこと。

b. 中間支持物件が、両外側支持物件よりも標高が低く、かつ、当該両外側支持物件の頂上を含む直

線に接続し、かつ、水平面に対し下方へ5分の3の勾配を有する平面(当該直線から150メート

ルの距離にある当該直線の平行線の内側にある部分に限る。)より突出している場合は、当該両外

側支持物件が上記a.ア.又はイ.に該当すれば、当該中間支持物件に設置される高光度白色閃光灯

若しくは中光度白色閃光灯又は当該物件にされる特定塗色については、当該物件の頂部から最初の

腕金までの部分を黄赤一色に塗色することをもって、これらに代えることができる。 c. 航空障害灯又は昼間障害標識((2)に基づき設置された昼間障害標識を含む。)が設置された架

空線の付近にあり、当該架空線の両端を支持する物件の頂上を含む直線に接続し、かつ、水平面に

対し下方へ5分の3の勾配を有する平面(当該直線から150メートルの距離にある当該直線の平

行線の内側にある部分に限る。)より突出し、かつ、当該物件よりも標高が低い物件(当該架空線

以外の架空線を支持するものに限る。)に設置される高光度白色閃光灯若しくは中光度白色閃光灯

又は当該物件にされる特定塗色については、当該物件の頂部から最初の腕金までの部分を黄赤一色

に塗色することをもって、これらに代えることができる。また、物件の設置者が複数に及ぶ場合は、

物件設置者間の合意の下昼間障害標識の統一的な設置及び管理を行うものとする。 (2)事務処理基準の2.(1)①b.又は c.に該当する物件として認める場合には、次のいずれかの要件を満

たすものであること。 ① 両端を支持する物件の水平間隔が700メートル以下である場合

a. 一方の支持物件に高光度白色閃光灯又は中光度白色閃光灯が設置され、他方の支持物件が、30

メートル以上特定塗色物件であり、かつ、別表3を満たすこと。 b. 両端の支持物件が30メートル以上特定塗色物件であり、かつ、別表4を満たすこと。 c. 上記 a.及び b.が構造上又は技術的に困難な場合は、別図1に基づき両端の支持物件に特定塗色を

し、かつ、架空線に45メートル間隔で規則第132条の3第1項の表3の項の規定に基づく標示

物(以下「球形標示物」という。)を設置するものとする。 d. 一方の支持物件に高光度白色閃光灯若しくは中光度白色閃光灯が設置され、又は当該支持物件が

30メートル以上特定塗色物件であり、かつ、他方の支持物件の近傍に発電所及び導水管等の顕著

性のある物件がある場合は、当該支持物件を黄赤一色に塗色するものとする。 ② 両端を支持する物件の水平間隔が700メートルを超える場合

a. 一方の支持物件に高光度白色閃光灯又は中光度白色閃光灯が設置され、かつ、他方の支持物件が

30メートル以上特定塗色物件である場合は、架空線のほぼ中央に45メートル間隔で球形標示物

を6個以上設置するものとする。 b. 両端の支持物件が30メートル以上特定塗色物件である場合は、架空線のほぼ中央に45メート

ル間隔で球形標示物を6個以上設置するものとする。 c. 上記 a.及び b.が構造上又は技術的に困難な場合は、別図2に基づき両端の支持物件に特定塗色を

し、かつ、架空線に45メートル間隔で球形標示物を設置するものとする。

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別表1 (単位:度)

灯器の設置 される段数

灯器の設置 される段

1 2 3 4 5 6

頂 上 0 0 0 0 0 0

上から2段目 - 0~2 0~1 0~1 0 0

上から3段目 - - 0~2 0~2 0~1 0~1

上から4段目 - - - 0~3 0~2 0~2

上から5段目 - - - - 0~3 0~2

上から6段目 - - - - - 0~3

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別表2 両外側支持物件のうち標高の高いものに

中光度白色航空障害灯が設置されている場合 (単位:メートル)

両外側支持物件の

頂上の標高差 両外側支持物件の

間隔(水平距離) 0 から

10 まで 1,200 まで

20 まで 1,190 まで 30 まで 1,140 まで 40 まで 1,070 まで 50 まで 970 まで 60 まで 850 まで 70 まで 720 まで 80 まで 530 まで 90 まで 330 まで 100 まで 180 まで

両外側支持物件のうち標高の低いものに 中光度白色航空障害灯が設置されている場合

(単位:メートル) 両外側支持物件の

頂上の標高差 両外側支持物件の

間隔(水平距離) 0 から

110 まで 1,200 まで

120 まで 1,180 まで 130 まで 1,170 まで 140 まで 1,150 まで 150 まで 1,130 まで 160 まで 1,120 まで 170 まで 1,110 まで 190 まで 1,090 まで 200 まで 1,080 まで 220 まで 1,070 まで 230 まで 1,060 まで

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別表3 支持物件(両外側支持物件を含む。以下別表4まで同じ。)

のうち標高の高いものが30メートル以上特定塗色物件である場合 (単位:メートル)

支持物件の頂上

の標高差 支持物件の間隔 (水平距離)

0 から 700 まで 100 まで 130 まで 680 まで 150 まで 670 まで 170 まで 660 まで 190 まで 650 まで 200 まで 640 まで 220 まで 630 まで 230 まで 620 まで 240 まで 610 まで 260 まで 600 まで 270 まで 590 まで 280 まで 580 まで 290 まで 570 まで 300 まで 560 まで

支持物件のうち標高の高いものに 中光度白色閃光灯が設置されている場合

(単位:メートル) 支持物件の頂上

の標高差 支持物件の間隔 (水平距離)

0 から 700 まで 100 まで 110 まで 660 まで 120 まで 640 まで 130 まで 620 まで 140 まで 610 まで 150 まで 600 まで 160 まで 560 まで 170 まで 340 まで

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支持物件のうち標高の高いものに

高光度白色閃光灯が設置されている場合 (単位:メートル)

支持物件の頂上

の標高差 支持物件の間隔 (水平距離)

0 から 700 まで 100 まで 130 まで 680 まで 140 まで 670 まで 150 まで 630 まで 160 まで 560 まで 170 まで 480 まで 180 まで 360 まで 190 まで 200 まで

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別表4 支持物件が30メートル以上特定塗色物件の場合

(単位:メートル) 支持物件の頂上

の標高差 支持物件の間隔 (水平距離)

0 から 700 まで 100 まで 130 まで 680 まで 150 まで 670 まで 170 まで 660 まで 190 まで 650 まで 200 まで 640 まで 220 まで 630 まで 230 まで 620 まで 240 まで 610 まで 260 まで 600 まで 270 まで 590 まで 280 まで 580 まで 290 まで 570 まで 300 まで 560 まで

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別図1

この措置は、地形的条件等により上記③の効果が認められない場合に限る。

両端を支持する物件の水平間隔が700メートル以下である場合

30メートル以上

特定塗色物件

30メートル以上

特定塗色物件

15メートル以上

30メートル未満

の支持物件

30メートル以上

特定塗色物件

30メートル以上

特定塗色物件

15メートル以上

30メートル未満

の支持物件

15メートル未満

又は支持物件が

見えない場合

15メートル未満

又は支持物件が

見えない場合

15メートル未満

又は支持物件が

見えない場合

30メートル以上

特定塗色物件

15メートル以上

30メートル未満

の支持物件

架空線に球形標示物を4個以上

支持物件に7段塗色支持物件に7段塗色 支持物件に7段塗色支持物件に特定塗色 支持物件に特定塗色

支持物件に特定塗色

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を4個以上架空線に球形標示物を4個以上

15メートル以上

30メートル未満

の支持物件

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別図2

この措置は、地形的条件等により上記③の効果が認められない場合に限る。

この措置は、地形的条件等により上記③及び④の効果が認められない場合に限る。

両端を支持する物件の水平間隔が700メートルを超える場合

30メートル以上

特定塗色物件

30メートル以上

特定塗色物件

15メートル以上

30メートル未満

の支持物件

30メートル以上

特定塗色物件

30メートル以上

特定塗色物件

15メートル未満

又は支持物件が

見えない場合

15メートル以上

30メートル未満

の支持物件

15メートル以上

30メートル未満

の支持物件

15メートル未満

又は支持物件が

見えない場合

15メートル未満

又は支持物件が

見えない場合

30メートル以上

特定塗色物件

15メートル以上

30メートル未満

の支持物件

支持物件に特定塗色

架空線に球形標示物を4個以上架空線に球形標示物を6個以上

支持物件に特定塗色支持物件に特定塗色

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上

架空線に球形標示物を6個以上架空線に球形標示物を4個以上

架空線に球形標示物を4個以上

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付録7

制定:平成25年1月17日 国空安保第475号、国空交企第484号

航空調査に関する業務実施要領

航空局長

1.目的 本通達は、空港その他の飛行場(以下「空港等」という。)、航空障害灯及び昼間障害標識の設置に関し

て、航空法施行規則(昭和27年運輸省令第56号。以下「規則」という。)に定める設置基準によること

ができない場合において、基準からの逸脱を認めるか否かを検討する際の手順を定めるものである。 本通達を制定する目的は、規則に基づく設置基準を満たすことができない特別な事情がある場合に、規則

に基づく設置基準による場合と同等以上の航空機の航行の安全を確保することができるか否かを検討する手

順の標準化を図るとともに、効率的かつ公平な検討を行うことである。 2.航空調査 2.1 規則第79条第1項第3号から第7号、同項第14号、同条第3項、第127条第2項、第132条の

3第2項の規定に基づき、規則に基づく設置基準と異なる方式による設置許可の申請又は届出があったと

きは、本省航空局長又は地方航空局長(以下「航空局長等」という。)は、規則に基づく設置基準による

場合と同等以上の航空機の航行の安全を確保するために当該者が講じる措置(以下「代替措置」という。)

が、十分か否かを調査するものとする。 2.2 航空局長等は、2.1の申請を行う者に対して、規則に基づく設置基準を満たすことができない理由及

び代替措置の概要を記載した書類(以下「検討書」という。)の提出を依頼するものとする。 2.3 航空局長等は、2.1の調査(以下「航空調査」という。)の結果、当該者が講じる代替措置が、規則

に基づく設置基準による場合と同等以上の航空機の航行の安全を確保するために十分と認められるとき

に限り、規則に基づく設置基準によらないことを認めることができる。 3.航空調査の手順 航空調査は、以下の手順により行うものとする。 3.1

航空局長等は、申請者からの検討書に記載された代替措置について、必要に応じて、関係者からの聞き

取り及び現地調査を行うことによって、規則に基づく設置基準による場合と同等以上の航空機の航行の安

全を確保されているか否かを審査するものとする。

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3.2 航空局長等は、前項の審査の終了後できる限り速やかに、次に掲げる事項を記載した調査報告書を作成

するものとする。 1)調査計画概要 2)規則に基づく設置基準によることができない理由 3)代替措置の内容 4)結論 5)その他特記事項

3.3

航空局長等は、申請者に対して、調査報告書の送付と併せて審査結果を通知するものとする。 4.結果の公表 航空調査の結果は、基準からの逸脱が軽微なものその他公表することが適当でない場合を除き、インター

ネットの利用その他の方法により公表するものとする。

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付録8

制定:平成25年1月17日 国空交企第522号

航空障害灯及び昼間障害標識における航空調査に関する業務実施要領運用指針

航空灯火・電気技術室長 1.目的 本指針は、航空調査に関する業務実施要領(平成25年1月17日付国空安保第475号、国空交企第4

84号)3.1の規定に基づき、航空調査を実施する際の評価に関する指針を定めるものとする。 2.評価指針 2.1 対象案件について 本指針は、航空法施行規則(以下「規則」という。)第127条第2項及び第132条の3第2項の規

定に基づく既定の通達による設置基準を満たすことができない特別な事情がある場合に講じようとする

代替措置が、同規定に基づく要件を満たしているか否かの照会(以下「届出等」という。)がされる案件

を対象とする。 2.2 評価方法について (1)実施について

届出等の提出を受けた地方航空局長は、航空灯火・電気技術室長あて航空調査の実施について

依頼する。

航空灯火・電気技術室長は、対象案件毎にその目的及び内容を勘案し、以下の中から適当と思

われる評価方法を選択して実施する。

(ア)検討会等

有識者等を含む検討会等を開催し、実施しようとする代替措置

が適当かどうか検討し、その評価を実施する。

なお、検討会等の規模等は対象とする案件の内容に応じて、その都度決定する。

(イ)その他

検討会等を開催する必要がないと認められる案件である場合は、局内関係各課・室に照会等

を行い、その結果により評価を実施する。

(2)評価結果について

航空灯火・電気技術室長は、(1)にて得られた評価の結果を調査報告書として取り纏め、地方

航空局長に届出等を補完する根拠資料として通知する。

(3)評価結果の通知について

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地方航空局長は、(2)の通知を受けたときは速やかに申請者へ評価結果を通知する。

(4)評価結果の公表について

航空灯火・電気技術室長は、航空調査の結果について、規則第238条に定める届出が提出さ

れた後に、基準からの逸脱が軽微なもの、その他公表することが適当でない場合を除き、以下の

方法の何れかにより公表する。 ・国土交通省ホームページ ・航空情報(AIP、ノータム等) ・その他 2.3 航空調査の評価手法について 航空調査の対象は多岐におよび、その評価手法を事前に示すことが難しいため、以下の基準等

資料を参考にその評価を実施する。 ・ICAO第14附属書第Ⅰ巻「飛行場設計及び運用」 ・ICAO飛行場設計マニュアル ・諸外国の基準 ・国内外の検討事例 ・その他

なお、必要に応じて、関係者からの聞き取り及び現地調査を行うことによって、規則に基づく

設置基準による場合と同等以上の航空機の航行の安全が確保されているか否かを審査するものと

する。

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付録9 1. 対象物件 昼間障害標識の設置が必要とされる物件のうち、150m未満(鉄塔、骨組構造の物件を除く)、かつ幅が高さ

の20分の1以上から10分の1以下であって、一定条件を満たした塗色により航空機からの視認性が確保さ

れている場合、物件の昼間障害標識の設置が不要な物件として扱えることとする。

<現行基準における対象物件の規模> <緩和の対象となる物件の規模>

比較的太い煙突等(150m未満)の塗色による視認性確保

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2. 緩和の要件

視認性を確保する条件は物件に施されている塗色などによって、物件が明るい面と暗い面によって分割され

ていることが原則であるが、明るい面と暗い面の分割数、幅、色の組み合わせの要件は以下の通りである。 2.1. 面分割の基準

分割数:どの断面においても5~10の面で分割されること。

面の縦幅:6m又は物件幅の大きい方以上、かつ30m以下であること。

配置:物件の最上部から暗い色と明るい色の順に交互に配置されること。

備考:① 面の分割数は奇数または偶数を問わない。

② 暗い色または明るい色を構成する各面の色は同一でなくても可。 ③ 分割される各面の領域内は、基準の明度範囲であれば複数色を使用してもよい。 ただし、ア.暗い色と明るい色との境界面は,迷彩化を避けるため単一の単純な線で構成されること。

イ.明るい色を構成する面は、可能な限り明るいものを採用することが望ましく、かつ、迷

彩化を避けるため、最も明るい色以外の部分が全体の一部のみとなること(具体的には

<面の基本分割>

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1割程度までが望ましく、これを超える場合は、暗い色を構成する面がオレンジや黄み

の赤など誘目性の高い色彩であること)

④ 面の幅が暗い色、明るい色で異なる場合であっても、最下段を除き、その長さの比は大幅に変動

させるべきではない。ただし、暗い色の部分、少なくとも頂部がオレンジや黄みの赤など誘目性の

高い色彩である場合はその限りでない。

2.2. 色彩の基準

視認性を確保できる物件の色彩は背景によって異なる。

代表的な設置環境における背景を考慮した推奨色範囲は以下の通りである。 (1)背景が<空・砂丘・海岸・緑の少ない市街地など>の場合

空の色は,高明度から中明度の範囲に分布している。青空の明度 (V)は 6 程度、雲の明度(V)は 7~9 の

範囲で変化する。砂丘・海岸・緑の少ない市街地を背景とする場合においても同様に、その背景の色は

高明度から中明度の範囲に分布している。 備考:明度(V)は JIS-Z-8721による。

色彩選定のポイント 対象物件は、背景色に対して一定以上のコントラストをつける必要があることから、このケースではま

ず明度(V)4以下の色を低明度色(暗い面の色)として選定する。そして視認性確保の観点から、明度(V)4以下の色と組み合わせる高明度色(明るい面の色)は明度(V)7以上の色から選定する。 なお背景が青の場合は、青の補色であるオレンジや黄みの赤は誘目性が高い。

(2)背景が<樹木や草地などの緑地>の場合

背景が樹木などの緑地の場合、その背景色は低明度から中明度の領域になる。景観色を構成する葉色の

主要明度範囲は明度(V) 3~5.5程度である。陰影を考えれば、さらに暗い部分も出現する。 色彩選定のポイント 背景となる緑地と対比をつけるために、明度(V) 8以上の色を高明度色(明るい面の色)として選定する。

そして視認性確保の観点から、明度(V) 8 以上の色と組み合わせる低明度色(暗い面の色)は明度(V) 5以下の色から選定する。 なお背景が緑の場合は、その補色である赤系で高彩度の色彩は誘目性が高い。

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100

(3)様々な背景が混在する場合

(1)(2)の結果から、様々な背景が混在する場合は、高明度色(明るい面の色)の明度(V)は8以上、低明

度色(暗い面の色)の明度(V)は4以下とする。 この基準に沿って組み合わせた2色配色の事例を以下に示す。 ただし、薄暮時、低視程時の色情報の低下を考慮すれば、暗い色の面が明度(V) 2以下となった場合、色

情報が早く失われ、既存物件の陰などとの識別が困難となる恐れがあるため適切ではないため、避けるべ

きである。

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<「明るい面の色」と「暗い面の色」の配色事例>

背景色と近似した色彩は、背景と同化して見えることがある。 例としては、*1は空が背景の多くを占めるケースでは視認性が落ちる場合がある。 また、*2は樹木や草地の緑が背景の多くを占めるケースでは、視認性が落ちる。 この他、明度(V) 3の場合の茶系色は山間部等で表土の露出部ないし、積雪が汚れた状態が背景となるケース

では視認性が確保できないため不適切。したがって、周囲状況がこれらの視認性低下につながる場所の場合、

*を付した配色及び明度(V) 3の場合の茶系色は適切ではない。

*1 *1 *2

*2

*2

*2

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3. 代替仕様に基づいたデザイン事例

代替仕様案に基づいて展開させたデザイン事例を以下に示す。また、いくつかについて景観シミュレーショ

ン画像を作成した。 3.1. デザイン事例

代替仕様適合事例

代替仕様に適合しない事例

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3.2. シミュレーション画像

<適合事例:昼間>

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<適合事例:薄暮>

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<不適合事例:昼間>

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106

<不適合事例:薄暮>

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107

付録10

ライトアップ(イルミネーションを含む)中における航空障害灯の消灯について 夜間において電飾、屋外投光器その他の照明設備を点灯することにより、当該物件の輪郭及び形状を全方

位に対し示すことが可能であり、かつ、当該物件に設置された航空障害灯と同等以上の視認性があると認め

られる場合には、その点灯中に限り、航空障害灯を消灯することができる。

○ ライトアップ 物件の平均輝度

低光度航空障害灯の代替の場合は、設置位置を含む5m四方の平均輝度が8cd/㎡以上、中光度赤色

航空障害灯の代替の場合は、設置位置を含む7m四方の平均輝度が20cd/㎡以上とする。 ただし、低背景輝度地域(当該物件を中心に半径1.5kmの範囲内の輝度を写真測光法を用いて測定

した結果が一律2cd/㎡以下の地域)においては、低光度航空障害灯の代替として4cd/㎡以上、中

光度赤色航空障害灯の代替として10cd/㎡以上とすることができる。 なお、新宿駅周辺や屋外野球場周辺など外部に対し、強い光を発している地域では、ライトアップによ

る航空障害灯の代替は適当ではない。 物件の平均輝度の測定方法 Ⅰ.物件側面の輝度測定

以下の1.又は2.の方法を用いて測定する。 1.スポット輝度計や分光放射計を用いて、物体側面の輝度を測定する。 (1) 測定点:低光度航空障害灯を設置すべき位置を含む5m四方の平均輝度。中光度赤色航空障害灯

を設置すべき位置の場合は7m四方の平均輝度。ただし、測定範囲内に点灯している障害灯を含

んではならない。 (2) 測定する位置:測定点に対しほぼ水平な高さから、輝度計の測定視野角が物件の 側面上で5m

以上(低光度航空障害灯の代替の場合)、あるいは7m以上(中光度赤色航空障害灯の代替の場合)

となる位置。測定視野角が1°の場合、287mあるいは400m以上物件から離れた地点。 (3) 測定方向:物件を囲むように、少なくとも4方向から同様の測定を繰り返す。

* ただし、測定点に対しほぼ水平な高さから測定することが不可能な場合は、少なくとも1方向

からはほぼ水平な高さから測定し、残りの方向は物件から十分離れた位置からの測定でもよい。

この場合、物件側面の材質が各面に渡って同じでなければならない。 (4) ガラス等の有無:反射光等の問題がなければ、透明なガラス越しに測定してもよい。 (5) 測定機の固定:スポット輝度計や分光放射計は三脚等で固定してから測定する。 (6) 測定点の明記:スポット輝度計等で測定した点を、物件の写真上等に明記する。 (7) 室内照明等:ライトアップ中に常時点灯していない照明等は、全て消した状態で測定する。 (8) 測定時間:夜間 (9) 気象条件:晴

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照明光 均一 不均一

物件 形状

屋上建造物 トラス構造 幅 5m以下の物

測定点

全体が均一な明る

さの場合、障害灯

設置付近のみ

・明と暗の両方

を含む領域 ・明と暗の両方

を含む領域

・背景を含む領

域 *必ず、測定点

と水平な方向か

らも測定

・物件と背景(暗黒)を含む領域

2. 写真測光法を用いて、物件側面の輝度を測定する。

上記1の(1)、(3)~(9)と同じ。写真撮影する位置は、航空障害灯を設置すべき位置と同程度の

高さとする。

測定視野

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109

○イルミネーション 光度要件範囲

光度要件範囲(鉛直方向) 低光度航空障害灯の代替:鉛直角-3~+10° 中光度赤色航空障害灯の代替:鉛直角-1~0°

光度要件範囲(水平方向) ビル等の輪郭及び形状を示すため、全ての方向から視認できるようにするこ

と。 光度算出方法 Ⅰ.点光源の場合 1.光源の配光図、設置するときの光軸方向及び光源設置間隔について調べる。 2.光源の配光図及び設置するときの光軸方向から、光度要件範囲における光源の最低光度を求める。 3. 等価光度の算出 (1)低光度航空障害灯の代替とするときの等価光度

・ 設置間隔1.0m未満:(長さ2.0mの間にある光源の最大個数)×(2.で求めた光度) 例;設置間隔0.9mの場合、3×(2.で求めた光度)

・ 設置間隔1.0m以上、4.0m未満:2×(2.で求めた光度) ・ 設置間隔4.0m以上:準連続性をもって視認性の向上が得にくくなるため、イルミネーション

の効用を認めない。 計算結果が100cdを超えれば代替となりうる。

(2)中光度赤色航空障害灯の代替とするときの等価光度

・ 設置間隔1.5m未満:(長さ2.9mの間にある光源の最大個数)×(2.で求めた光度) 例;設置間隔0.6mの場合、5×(2.で求めた光度)

・ 設置間隔1.5m以上、5.8m未満:2×(2.で求めた光度) ・ 設置間隔5.8m以上:準連続性をもって視認性の向上が得にくくなるため、イルミネーション

の効用を認めない。 計算結果が1,600cdを超えれば代替となりうる。

Ⅱ.線光源の場合 1.光源の配光図、及び設置するときの光軸方向について調べる。 2.光源の配光図及び設置するときの光軸方向から、光度要件範囲における光源の長さ1m当たりの最低光

度を求める。

3. 等価光度の算出

(1)低光度航空障害灯の代替とするときの等価光度:2.0×(2.で求めた光度)

計算結果が100cdを超えれば代替となりうる。

(2)中光度赤色航空障害灯の代替とするときの等価光度:2.9×(2.で求めた光度)

計算結果が1,600cdを超えれば代替となりうる。

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110

付録11 1.対象物件

昼間障害標識の設置が必要とされる物件のうち、景観上の問題点等やむを得ない場合であって、315

m以下で一定条件を満たした塗色により航空機からの視認性が確保されている場合、物件への昼間障害標

識の設置が不要な物件として扱えることとする。

2.塗色の考え方

(1)塗色する部位と色

ブレード(羽根)の先端及びナセル(ブレード中心の発電機収納部)に昼間障害標識とほぼ同

色の赤色塗色をする。

上記以外の部分は昼間障害標識とほぼ同色の白色塗色をする。

(2)赤色塗色面積

1,500m遠方から視認した場合の薄暮における最小視角(80″)から算出される幅(約

60cm)を最小有効幅とし、各ブレード先端部及びナセル部のそれぞれについて、塗色面積4㎡

程度を確保する。

※ ブレードについては、物件の最大幅を示す必要があることから、先端から塗色(ブレード先

端の幅が60cm未満であっても)するものとする。

※ 風の強弱によりブレードのピッチ角度が変化する場合で、特にブレードの回転が停止した

状態(フェザーリング状態等)において視認出来る幅が最も狭くなる場合でも最小有効幅、

塗色面積4㎡を確保されていること。

※ ナセル部について、塗色面積4㎡確保出来ない場合はタワー等その他部位にあらゆる方向

から塗色面積4㎡程度を確保されていること。

3.塗色及び航空障害灯設置例

(1)ブレード及びナセル塗色詳細例

風力発電機(315m以下)の塗色による視認性確保

有効面積4.0㎡ 程度

○ブレード塗色拡大図

○ブレード平面図

赤色塗色

ブレードの塗装部分投影面

600

白色塗色

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111

(2)塗色をする場合の航空障害灯設置例

ブレード頂部の地上高(H):60m以上90m未満

ナセル頂部の地上高 (L):45m未満

○ 低光度航空障害灯(32cd)

φm

ナセルの塗装部分の投影面積

○ナセル塗色部拡大図

赤色塗色

有効面積4.0㎡ 程度

600mm以上

白色塗色

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112

ブレード頂部の地上高(H):60m以上90m未満

ナセル頂部の地上高 (L):45m以上

○ 低光度航空障害灯(32cd)

ブレード頂部の地上高(H):90m以上315m以下

ナセル頂部の地上高 (L):45m以上

※52.5m以下のほぼ等間隔の位置に中光度航空障害灯又は低光度航空障害灯

を設置することとなります。

● 中光度赤色航空障害灯 ○ 低光度航空障害灯(32cd)

L/2

φm

L/2

52.5m

以下

φm

52.5m

以下

L 52

.5m

以下

52.5m

以下

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113

付録12

架空線に係る「支持物件海抜高低差と水平方向支持物件間隔一覧表」 航空障害灯を設置する場合

高い支持物の措置

(m)低い支持物の

措置

0 まで 1,200 まで 1,200 まで

10 まで 1,200 まで 1,200 まで

20 まで 1,190 まで 1,200 まで

30 まで 1,140 まで 1,200 まで

40 まで 1,070 まで 1,200 まで

50 まで 970 まで 1,200 まで

60 まで 850 まで 1,200 まで

70 まで 720 まで 1,200 まで

80 まで 530 まで 1,200 まで

90 まで 330 まで 1,200 まで

100 まで 180 まで 1,200 まで

110 まで - 1,200 まで

120 まで - 1,180 まで

130 まで - 1,170 まで

140 まで - 1,150 まで

150 まで - 1,130 まで

160 まで - 1,120 まで

170 まで - 1,110 まで

180 まで - 1,090 まで

190 まで - 1,090 まで

200 まで - 1,080 まで

210 まで - 1,070 まで

220 まで - 1,070 まで

230 まで - 1,060 まで

中光度白色航空障害灯高光度航空障害灯/中光度白色航空障害灯

高光度航空障害灯

水 平 方 向 支 持 物 件 間 隔 (m)支持する物件の

海抜高差 中光度白色航空障害灯

昼間障害標識を設置する場合

高い支持物の措置

(m)低い支持物の

措置

0 まで 700 まで 700 まで 700 まで

10 まで 700 まで 700 まで 700 まで

20 まで 700 まで 700 まで 700 まで

30 まで 700 まで 700 まで 700 まで

40 まで 700 まで 700 まで 700 まで

50 まで 700 まで 700 まで 700 まで

60 まで 700 まで 700 まで 700 まで

70 まで 700 まで 700 まで 700 まで

80 まで 700 まで 700 まで 700 まで

90 まで 700 まで 700 まで 700 まで

100 まで 700 まで 700 まで 700 まで

110 まで 680 まで 680 まで 660 まで

120 まで 680 まで 680 まで 640 まで

130 まで 680 まで 680 まで 620 まで

140 まで 670 まで 670 まで 610 まで

150 まで 670 まで 630 まで 600 まで

160 まで 660 まで 560 まで 560 まで

170 まで 660 まで 480 まで 340 まで

180 まで 650 まで 360 まで -190 まで 650 まで 200 まで -200 まで 640 まで - -210 まで 630 まで - -220 まで 630 まで - -230 まで 620 まで - -240 まで 610 まで - -250 まで 600 まで - -260 まで 600 まで - -270 まで 590 まで - -280 まで 580 まで - -290 まで 570 まで - -300 まで 560 まで - -

支持する物件の

海抜高差 30m以上特定塗色

塗色/高光度白色閃光灯   /中光度白色閃光灯

30m以上特定塗色30m以上特定塗色

水 平 方 向 支 持 物 件 間 隔 (m)

高光度白色閃光灯 中光度白色閃光灯

高光度白色閃光灯 : 高光度航空障害灯と同等の性能を有する閃光灯 中光度白色閃光灯 : 中光度白色航空障害灯と同等の性能を有する閃光灯 30m以上特定塗色 : 視認可能高さが30m以上であり、かつ、特定塗色

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付録13

航空障害灯の種類別の変更指針

(コイト電工(株)製灯器の場合)

現状灯器 変更目標灯器 現状灯器の変更内容 変更に際しての注意点等

OM-6

(中光度赤色航空

障害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-6の500W電球2

個を200Wのフロスト球

2個に交換し、電球位置につ

いて上段13mm、下段6mm嵩上げ措置を行う。

・ 明滅光を不動光に切り替え

る。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

OM-7

(低光度航空障

害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-7の電球を500W

電球から300Wのフロス

ト球に交換し、電球位置につ

いて12mm嵩上げ措置を行

う。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器に交換が必要と

なる。

OM-7×2灯

(中光度赤色航空

障害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-7×1灯にする(1

灯は消灯又は撤去)

・ OM-7の電球を500W

電球から300Wのフロス

ト球に交換し、電球位置につ

いて12mm嵩上げ措置を行

う。

・ 明滅光を不動光に切り替え

る。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器に交換が必要と

なる。

OM-7

(低光度航空障

害灯)

OM-3A

(低光度航空障害

灯)

・ OM-7の電球を500W

から100Wのフロスト球

に交換(ソケットアダプタ:

E-39-26が必要)し、電球位

置について63mm嵩上げ措

置を行う。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器に交換が必要と

なる。

注)現状灯器の変更内容の具体的方法については、障害灯メーカーに確認をしていただきますようお願いい

たします。

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115

航空障害灯の種類別の変更指針

(東芝ライテック(株)製灯器の場合)

現状灯器 変更目標灯器 現状灯器の変更内容 変更に際しての注意点等

OM-6

(中光度赤色航空

障害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-6の電球2個の内、下

部の1個を消灯

・ 明滅光を不動光に切り替え

る。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

・ 下部ソケットの処理(充電部の

安全確保に係る措置)が必要と

なる。

OM-6

(中光度赤色航空

障害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-6の電球500W×

2個を現行規格品の場合は、

200Wホワイト球2個に

交換(ソケットアダプタ:

E-39-26が必要)する。旧規

格品の場合は、300Wフロ

スト球2個に交換する。 ・ 明滅光を不動光に切り替え

る。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

OM-7

(低光度航空障

害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-7の電球を500W

から300Wのフロスト球

に交換し、電球位置について

17mm嵩上げ措置を行う。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

OM-7×2灯

(中光度赤色航空

障害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-7×1灯にする(1

灯は消灯又は撤去)

・ OM-7の電球を500W

から300Wのフロスト球

に交換し、電球位置について

17mm嵩上げ措置を行う。

・ 明滅光を不動光に切り替え

る。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

OM-7

(低光度航空障

害灯)

OM-3A

(低光度航空障害

灯)

・ OM-7の電球を500W

から100Wのホワイト球

に交換(ソケットアダプタ:

E-39-26が必要)し、電球位

置について50mm嵩上げ措

置を行う。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

注)現状灯器の変更内容の具体的方法については、障害灯メーカーに確認をしていただきますようお願いい

たします。

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航空障害灯の種類別の変更指針

(日本光機工業(株)製灯器の場合)

現状灯器 変更目標灯器 現状灯器の変更内容 変更に際しての注意点等

OM-6

(中光度赤色航空

障害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-6の電球2個の内、上

部電球を撤去し、下部電球を

300Wフロスト球に交換

し、電球位置について4mm嵩

上げ措置を行う。

・ 明滅光を不動光に切り替え

る。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

・ 上部ソケットの処理(充電部の

安全確保に係る措置)が必要と

なる。

OM-7

(低光度航空障

害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-7の電球を500W

から300Wフロスト球に

交換し、電球位置について

16mm嵩上げ措置を行う。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

OM-7×2灯

(中光度赤色航空

障害灯)

OM-7LA

(100cd低

光度航空障害灯)

・ OM-7×1灯にする(1

灯は消灯又は撤去)

・ OM-7の電球を500W

から300Wフロスト球に

交換し、電球位置について

16mm嵩上げ措置を行う。

・ 明滅光を不動光に切り替え

る。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

OM-7

(低光度航空障

害灯)

OM-3A

(低光度航空障害

灯)

・ OM-7の電球を500W

から100Wフロスト球に

交換(ソケットアダプタ:

E-39-26が必要)し、電球位

置について73mm嵩上げ措

置を行う。

・ 断芯検出を行う電流値に合っ

た断芯検出器の交換が必要と

なる。

注)現状灯器の変更内容の具体的方法については、障害灯メーカーに確認をしていただきますようお願いい

たします。

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117

付録14

航空障害灯及び昼間障害標識の設置について(届出)等の記入要領

1.文書番号は、届出書の発簡文書番号を記入する。(ない場合は不要) 2.日付は、届出時に記入する。 3.設置者は、物件の財産管理責任者以上の者とする。 4.航空障害灯又は昼間障害標識のみの設置(届出)の場合は、該当しない項目を削除する。 5.航空障害物件 ① 物件No.は、届出物件が複数ある場合に物件ごとに一連番号を記入する。 ② 物件は、物件の名称を記入する。 例 ○○ビル ○○工場 ○○用煙突 架空線 送電鉄塔 ③ 固有№は、送電線路等の場合に送電鉄塔ごとに付されている一連の固有番号を記入する。 固有番号が付されない場合は、当該欄を削除する。

④ 地上高は、地表又は水面(作業船等の場合は、設置する物件所在地位置の平均水位又は設置する水域の最 も近い基準点)より物件の最頂部(避雷針等も含む)までの高さとし、単位は「m(メートル)」とする とともに、小数点第1位まで記入(少数点第2位を四捨五入)する。

航空障害物件が架空線の場合は、その径間の中で地上高の一番高い位置の値を記入する。 ⑤ 海抜高は、東京湾の平均海面からの高さを、小数点第1位まで記入(少数点第2位を四捨五入)する。但

し、東京湾の平均海面が適用できない地域においては、その地域での平均海面とする。 航空障害物件が架空線の場合は、地上高の欄で記載した高さと同じ位置での海抜高を記入する。

⑥ 所在地は、物件の所在地を都道府県から記入する。架空線の場合は、支持物件の所在地を記入する。 ⑦ 位置は、(世界測地系)北緯、東経とも国土地理院発行の1/2万5千又は1/5万の地図より読み取り、

秒単位まで記入(小数点第1位を四捨五入)する。秒単位以下は小数点第1位を四捨五入する。架空線の

場合は、支持物件の北緯、東経を記入する。

東 経 6.航空障害灯 ① 航空障害灯を許可により設置しない場合は、備考欄に設置しないことの許可済み(許可番号)と記入する。

② 物件№は、航空障害灯を設置した物件が複数ある場合は、1.(航空障害物件)の物件№に対応させて記入

する。 ③ 航空障害灯の種類は、例のように記入する。

例 OM-3A OM-3B OM-3C OM-7LA OM-7LB OM-7LC OM-6 OM-7 FX-7S-20K(360°タイプ・120°タイプ) FX-7-20K(360°タイプ・120°タイプ) FX-7S-200K FX-7-200K

④ 設置灯数は、航空障害灯の設置個数を設置位置(地上高又は水面高)ごと記入する。 ⑤ 設置位置は、航空障害灯の設置位置(地上高又は水面高)を、小数点第2位を四捨五入し小数点第1位ま

で記入する。 ⑥ 灯器製作所名は、航空障害灯の灯器メーカー名を記入する。 ⑦ 備考欄は、航空障害灯の「不動光」、「明滅光」、「閃光」を記入する。 7.昼間障害標識 ① 昼間障害標識の設置しないことが認められた場合は、備考欄に設置しないことの承認済み(承認番号)と

記入する。 ② 物件№は、昼間障害標識を設置した物件が複数ある場合は、1.(航空障害物件)の物件№に対応させて記

北 緯

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入する。 ③ 塗色 ③-1 等分は、帯状に塗色した値を記入する。 例 7等分 9等分 11等分 13等分 ③-2 施工場所は、昼間障害標識として塗色した範囲を記入する。 例 地上10mから頂上まで ③-3 JIS W8301に規定する赤、黄赤、白の欄は、塗色されている色の該当欄に○印を記入する。 ④ 球形標示は、架空線等に標示物が設置されている場合に記入する。球形標示がない場合は、当該欄を削除

する。 ⑤ 架空線の支持物件に高光度白色閃光灯(高光度航空障害灯と同等の性能を有する閃光灯)又は中光度白色

閃光灯(中光度白色航空障害灯と同等の性能を有する閃光灯)を設置する場合は、灯器型式、設置灯数、

設置位置(地上高)、灯器製作所名、配光種類等を記入する。 8.備 考 ① 設置期日は、仮設物の場合、設置期間を記入する。 ② 管理者は、役職名、住所、電話を記入する。氏名は記入しないこと。 例 東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空(株)霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111(代) ③ その他の記事は、空港の制限表面を突出又は著しく近接する物件及び航空障害灯の免除関係等を記入する。

また、架空線の支持物件に設置した航空障害灯を夜間において点灯を継続しない場合は、その旨を記載す

る。 9. 添付書類 ① 航空障害物件位置を記入した図面(国土地理院発行の1/2万5千または1/5万の地図に物件位置を記

入する。地図については、測量法第29条の規定により「特定の者へ提供するための複製」として取り扱

われます。) ② 空港近接物件については空港の水平表面等の制限範囲を記載する。 ③ 航空障害灯設置概略図面(灯器型式、取付高さ、設置個数を立面図等に記入する。) ④ 昼間障害標識設置概略図面(色別、帯幅を立面図等に記入し、赤色鉛筆等で色塗する。) ⑤ 空港の制限表面を突出又は著しく近接する物件は、その高さ等の位置関係を示す図面を添付する。 ⑥ 高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯のグレア検討書は、物件の周辺状況、視認位置一覧表、視認

位置抽出理由、角膜照度計算結果及び検討結果とする。

●:グレア検討ポイント 高光度航空障害灯は、1kmごとに

5kmまで、中光度白色航空障害灯は、 1kmと2kmの各ポイント

(上記ポイントに加え主な建物) 10.提出部数 提出部数は1部とする。届出書はA-4版とし、添付書類は折り込みとする。 11.提出先 ① 東京航空局 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-1-15 九段第2合同庁舎 東京航空局 保安部 航空灯火・電気技術課 TEL 03-5275-9296 ② 大阪航空局 〒540-8559 大阪市中央区大手前4-1-76 大阪合同庁舎第4号館 大阪航空局 保安部 航空灯火・電気技術課 TEL 06-6949-6527 届出書類作成にあたり不明の場合は、上記に照会願います。

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なお、届出書は各管轄空港事務所を経由して提出することができます。 12.その他 ① 高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯の設置については、関係機関との調整を必要としますので、

事前(3ヶ月以上前)にご相談ください。 ② 設置期限のある物件(仮設物件)のうち、係留気球については関係部署との調整及び管轄空港事務所でノ

ータム処理を行う期間を必要としますので、事前にご相談ください。 ③ 記載事項の変更及び航空障害灯・昼間障害標識が撤去された場合は、すみやかに管轄空港事務所へご連絡

ください。 ④ 届出書は、事前に上記提出先の担当者とFAX郵送等にて確認することが出来ます。

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記入例(航空障害灯及び昼間障害標識の設置届出)

文書番号 平成15年12月26日

東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

航空障害灯及び昼間障害標識の設置について(届出)

航空障害灯及び昼間障害標識を下記のとおり設置しましたので、航空法施行規則第238条の規定によりお届け

します。

記 1.航空障害物件

物件 №

物 件

固有 №

地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地

位 置 北緯/東経

1 送 電 鉄 塔 90.5 100.0 東京都千代田区 霞が関2-1-3

34 50 55 130 10 20

2.航空障害灯

物件 №

航空障害灯種類 (灯器型式)

設置 灯数

設 置 位 置 (地上高)m

灯 器 製作所名

備 考 (配光種類等)

1 OM-6 OM-3A

2 3

90.5 45.3

○○製作所 明滅光 不動光

3.昼間障害標識

物件 №

塗 色 等 分 施 工 場 所 JIS W8301で規定

赤 黄赤 白 1 7 地上1.5mから頂上まで ○ ○

4.備 考

設置期日 平成15年12月25日

管 理 者 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 連絡先 航空法施行規則第128条第3号及び同132条の4第2号の規定による連絡体制

○○空港事務所管制保安部航空灯火・電気技術官 ○○-○○○○-○○○○ (連絡先は別添3参照)

5.添付資料 (1)航空障害物件位置図 (2)航空障害灯設置概略図面 (3)昼間障害標識設置概略図面

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記入例(航空障害灯のみの設置届出)

文書番号

平成15年12月26日 東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

航空障害灯の設置について(届出)

航空障害灯を下記のとおり設置しましたので、航空法施行規則第238条の規定によりお届けします。

記 1.航空障害物件

物件 №

物 件 固有 №

地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地 位 置 北緯/東経

1 ○ ○ ビ ル 200.0 210.0 東京都千代田区 霞が関2-1-3

34 50 55 130 10 20

2.航空障害灯

物件 №

航空障害灯種類 (灯器型式)

設置 灯数

設 置 位 置 (地上高)m

灯 器 製作所名

備 考 (配光種類等)

1 OM-6 OM-7LA OM-3A

2 2

4 200.0 200.0 147.5

○○製作所 明滅光 不動光 不動光

3.備 考

設置期日 平成15年12月25日 管 理 者 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 航空法施行規則第127条第2項の規定により省略した航空障害灯は、既存

物件又は既存航空障害灯が除去された場合には同規定第127条の規定に

より設置します。(※)

連絡先 航空法施行規則第128条第3号の規定による連絡体制

○○空港事務所管制保安部航空灯火・電気技術官 ○○-○○○○-○○○○ (連絡先は別添3参照)

4.添付資料 (1)航空障害物件位置図 (2)航空障害灯設置概略図面 (※省略された場合に記載)

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記入例(昼間障害標識のみの設置届出)

文書番号

平成15年12月26日 東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

昼間障害標識の設置について(届出)

昼間障害標識を下記のとおり設置しましたので、航空法施行規則第238条の規定によりお届けします。

記 1.航空障害物件

物件 №

物 件 固有 №

地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地 位 置 北緯/東経

1 送 電 鉄 塔 90.0 100.0 東京都千代田区 霞が関2-1-3

34 50 55 130 10 20

2.昼間障害標識

物件 №

塗 色 等 分 施 工 場 所 JIS W8301で規定

赤 黄赤 白 1 7 地上1.5mから頂上まで ○ ○

3.備 考

設置期日 平成15年12月25日 管 理 者 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 航空障害灯については、航空法第51条第1項の規定により 設置しないことの許可済み 許可番号○○第○○○号 連絡先 航空法施行規則第132条の4第2号の規定による連絡体制

○○空港事務所管制保安部航空灯火・電気技術官 ○○-○○○○-○○○○ (連絡先は別添3参照)

4.添付資料 (1)航空障害物件位置図 (2)昼間障害標識設置概略図面

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記入例(架空線に昼間障害標識を設置した場合の届出) 文書番号

平成17年12月26日 東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

昼間障害標識の設置について(届出)

昼間障害標識を下記のとおり設置しましたので、航空法施行規則第238条の規定によりお届けします。 記

1.航空障害物件 物件 №

物件

固有№

地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地

位 置 北緯/東経

架空線

○○線架空線 №○~№△

(径間長○○○m)

(最大値)

○○○

100.0

○○線 送電鉄塔 №○

50

90.0

東京都千代田区 霞が関○-○-○

34 50 △ 130 10 △

○○線 送電鉄塔 №△

45

105.0

東京都千代田区 霞が関○-○-○

34 50 □ 130 10 □

2.昼間障害標識

物件 №

固有№

塗 色 球 形 標 示

等分 施 工 場 所

JIS W8301で規定

直径 (㎝)

施工場所

個数 赤 黄

赤 白

○○線架空線 №○~№△

50

中央に45m間隔で黄赤と白

を交互に設置

○○線 送電鉄塔№△

地上1.5mから頂上まで

物件 №

固有№

閃光装置種類 (灯器型式)

設置 灯数

設 置 位 置 (地上高)m

灯 器 製作所名

備 考 (配光種類等)

○○線 送電鉄塔 №○

FX-7S-20K

1

50.5

○○製作所

閃 光

3.備 考 設置期日 平成17年12月25日 管 理 者 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 物件№1(架空線)の航空障害灯については、航空法第51条第1項の規定により設置しないこと

の許可済み 平成○年○月○日付 許可番号 ○○運第○○○号、○○灯電第○○号

(照会番号 東京_○○) 連絡先

航空法施行規則第128条第3号及び同132条の4第2号の規定による連絡体制 ○○空港事務所管制保安部航空灯火・電気技術官 ○○-○○○○-○○○○ (連絡先は別添3参照)

4.添付資料 (1)航空障害物件位置図 (2)昼間障害標識設置概略図面 ※その他記事欄への追記事項 既存物件との関係により昼間障害標識を省略又は変更した場合は、次の内容をその他記事欄に追記する。 「既存物件との関係から省略又は変更した昼間障害標識が当該条件に該当しなくなった場合は、航空法施行規則第132条の3の規定

により設置します。」

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記入例(高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯の設置について(照会)) 文書番号

平成15年12月26日 東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

高光度航空障害灯(中光度白色航空障害灯)の設置について(照会)

航空法施行規則第127条第1項第2号(第4号)の規定により、次のとおり高光度航空障害灯(中光度白色航

空障害灯)を設置することについて、別添関係書類を添えて照会します。

記 1.航空障害物件

物件 №

物 件 固有 №

地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地 位 置 北緯/東経

1 ○ ○ 煙 突 200.0 210.0 東京都千代田区 霞が関2-1-3

34 50 55 130 10 20

2.航空障害灯

物件 №

航空障害灯種類 (灯器型式)

設置 灯数

設 置 位 置 (地上高)m

灯 器 製作所名

備 考 (配光種類等)

1 FX-7s-200K FX-7s-200K

3 4

200.0 100.0

○○製作所 ○○製作所

閃光 閃光

3.備 考

設置予定期日 平成16年 7月 1日 連絡先または回答送付先 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 高光度航空障害灯(中光度白色航空障害灯)の機能を維持できない場合は、昼間障害標

識設置等の対策を実施します。 高光度航空障害灯(中光度白色航空障害灯)を設置することにより、グレア等の問題が

生じた場合は、設置者の責任において影響調査を実施し、対処します。

4.添付資料 (1)航空障害物件位置図 (2)航空障害灯設置概略図 (3)高光度航空障害灯(中光度白色航空障害灯)のグレア検討書

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記入例(架空線に係る高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯の設置について(照会)) 文書番号

平成17年12月26日 東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯の設置について(照会)

航空法施行規則第127条第1項第7号の規定により、次のとおり高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯

を設置することについて、別添関係書類を添えて照会します。

記 1.航空障害物件

物件 №

固有№ 地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地

位 置 北緯/東経

架空線

○○○○線 架空線

№○○~№△△ (径間長○○○m)

(最大値)

○○○

100.0

○○○○線 送電鉄塔 №○○

50.0

90.0

東京都千代田区

霞が関○-○-○

34 50 △

130 10 △

○○○○線 送電鉄塔 №△△

45.0

105.0

東京都千代田区

霞が関○-○-○

34 50 □

130 10 □

2.航空障害灯 物件 №

固有№

航空障害灯種類 (灯器型式)

設置 灯数

設 置 位 置 (地上高)m

灯 器 製作所名

備 考 (配光種類等)

○○○○線 送電鉄塔 №○○

FX-7-200K

1

50.0

○○製作所

閃 光

○○○○線 送電鉄塔 №△△

FX-7S-20K

1

45.0

○○製作所

閃 光

3.備 考 設置予定期日 平成18年 7月 1日 連絡先または回答送付先 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 高光度航空障害灯又は中光度白色航空障害灯の機能を維持できない場合は、昼間障害標

識設置等の対策を実施します。 高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯を設置することにより、グレア等の問題が

生じた場合は、設置者の責任において影響調査を実施し、対処します。

4.添付資料 (1)航空障害物件位置図 (2)航空障害灯設置概略図 (3)高光度航空障害灯及び中光度白色航空障害灯のグレア検討書

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記入例(ライトアップ(イルミネーションを含む)中における航空障害灯の消灯について(照会)) 文書番号

平成15年12月26日 東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

ライトアップ(イルミネーション)中における航空障害灯の消灯について(照会)

航空法施行規則第128条第1項第6号の規定により、次のとおりライトアップ(イルミネーション)中におけ

る航空障害灯の消灯について、別添関係書類を添えて照会します。

記 1.航空障害物件

物件 №

物 件 固有 №

地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地 位 置 北緯/東経

1 ○ ○ 煙 突 200.0 210.0 東京都千代田区 霞が関2-1-3

34 50 55 130 10 20

2.設置されている航空障害灯

物件 №

航空障害灯種類 (灯器型式)

設置 灯数

設 置 位 置 (地上高)m

灯 器 製作所名

備 考 (配光種類等)

1 OM-6 OM-3A

4 4

200.0 147.5

○○製作所 明滅光 不動光

3.消灯する航空障害灯

物件 №

航空障害灯種類 (灯器型式)

設置 灯数

設 置 位 置 (地上高)m

灯 器 製作所名

備 考 (配光種類等)

1 OM-3A 4 147.5 ○○製作所 不動光

4.備 考

開始予定期日 又は期間

平成16年 2月 1日

連絡先または回答送付先 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 ライトアップ(イルミネーション)が航空障害灯と同等以上の機能が維持できなくなった

場合には、直ちに航空障害灯の点灯を行います。

5.添付資料

(1) 航空障害灯設置概略図 (2) 対象物件の全周囲の状況(半径2km程度)がわかる写真及び地図 (1) ライトアップ(イルミネーション)中における物件の全景写真(4方向) (2) ライトアップ:物件側面の輝度測定結果

イルミネーション:設置されているイルミネーションの設置図、配光図等及び等価光度計算結果 (3) ライトアップ(イルミネーション)が航空障害灯と同等以上の機能が維持できなくなった場合の航空

障害灯への電源切換方法

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127

記入例(比較的太い煙突等の塗色による視認性確保について(照会)) 文書番号

平成15年12月26日 東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

比較的太い煙突等の塗色による視認性確保について(照会)

航空法第51条の2第1項の規定による昼間障害標識の設置について、次による塗色方法により「昼間において

航空機からの視認性が困難であると認められる煙突、鉄塔その他国土交通省令で定める物件」には該当しないと考

えられることから、別添関係書類を添えて照会します。

記 1.航空障害物件

物件 №

物 件 固有 №

地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地 位 置 北緯/東経

1 ○ ○ 煙 突 140.0 210.0 東京都千代田区 霞が関2-1-3

34 50 55 130 10 20

2.必要となる昼間障害標識

物件 №

塗 色 等 分 施 工 場 所 JIS W8301で規定

赤 黄赤 白 1 7 地上から頂上まで ○ ○

3.塗色方法

物件 №

塗 色 塗り分け方 施 工 場 所 色 (JIS Z8721)

青(3PB 4/10) 白(N9.5) 1 8 地上から頂上まで 明度(JIS Z8721)

V4 V9 4.備 考

設置期日 平成16年 2月 1日 連絡先または回答送付先 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 塗色の維持が困難となったとき又は周囲状況の変化等により視認性確保が困難となっ

たときには、速やかに昼間障害標識(7等分、JISW8301による赤又は黄赤及び白)又は

中光度白色航空障害灯(高光度航空障害灯)の設置を行います。 5.添付資料 (1)航空障害物件位置図 (2)塗色設置概略図面 (3)塗色と明度スケールとの対比写真

(4)(3)に使用した明度スケール (5)全周囲の状況が確認できるカラー写真

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128

記入例(風力発電機の塗色による視認性確保について(照会)) 文書番号

平成17年 8月 1日 東京(大阪)航空局長 殿

設置者 住所 東京都千代田区霞が関2-1-3 氏名 ○○○○株式会社 社長 東京太郎

風力発電機の塗色による視認性の確保について(照会)

航空法第51条の2第1項の規定による昼間障害標識の設置について、次による塗色方法により「昼間において

航空機からの視認性が困難であると認められる煙突、鉄塔その他国土交通省令で定める物件」には該当しないと考

えられることから、別添関係書類を添えて照会します。

記 1.航空障害物件

物件 №

物 件 固有 №

地上高 m

海抜高 (TP)m

所 在 地 位 置 北緯/東経

1 風 力 発 電 機 定格出力: kw 回 転 数: rpm

140.0 210.0 東京都千代田区 霞が関2-1-3

34 50 55 130 10 20

2.必要となる昼間障害標識

物件 №

塗 色 等 分 施 工 場 所 JIS W8301で規定

赤 黄赤 白 1 7 地上から頂上まで ○ ○

3.塗色方法

物件 №

塗 色 施 工 場 所 JIS W8301で規定

赤 黄赤 白 1

ブレード及びナセル部

(添付塗色設置概略図面のとおり) ○ ○

上記以外 ○

4.備 考

設置期日 平成17年 8月31日 連絡先または回答送付先 役職名・住所・電話等

東京都千代田区霞が関2-1-3 東京航空㈱霞が関支店 管理課長 TEL 03-1234-1111

その他記事 塗色の維持が困難となったときは、速やかに昼間障害標識(7等分、JISW8301による

赤又は黄赤及び白)又は中光度白色航空障害灯(高光度航空障害灯)の設置を行います。

5.添付資料

(1)昼間障害標識の設置が困難な理由書 (2)航空障害物件位置図 (3)塗色設置概略図面(正面図、側面図)

(4)塗色(赤色部分)面積算出根拠書