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スマートシティの海外展開に関する政府の取り組みについて
令和2年1月経済産業省 貿易経済協力局
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ASEANにおけるスマートシティ推進の動き 2018年のASEAN議長国であるシンガポールが「ASEAN Smart Cities Network」を提唱。各都市が抱える課題を、テクノロジーを活用して解決することによって、市民の生活改善の新たなビジネス機会の創出を図るとともに、各都市間で成功事例を共有していくことで合意。下記26都市が参画。
インドネシア①ジャカルタ②バニュワンギ③マカッサル
カンボジア④プノンペン⑤バッタンバン⑥シュムリアップ
シンガポール⑦シンガポール
タイ⑧バンコク⑨チョンブリ⑩プーケット
フィリピン⑪マニラ⑫セブ⑬ダバオ
ブルネイ⑭バンダル・スリ・ブガワン
ベトナム⑮ハノイ⑯ホーチミン⑰ダナン
マレーシア⑱クアラルンプール⑲ジョホール・バール⑳クチン㉑コタキナバル
ミャンマー㉒ヤンゴン㉓ネピドー㉔マンダレー
ラオス㉕ビエンチャン㉖ルアンパバーン
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スマートシティ:新興国における都市基盤整備 -需要増大の背景
アジアを中心とした新興国では、人口増加と経済成長により、都市化が急速に進行中。 これに伴い、渋滞・大気汚染等の都市課題や住宅不足が深刻に。 特に、中間層の増加により、質の高いインフラ・サービスを一体的に提供するスマートシティに対する需要が高まっている。
出典:Euromonitorよりみずほ銀行産業調査部作成資料
ASEANの中間・高所得層変化の見通し
ASEAN低・中間・高所得層の推移
年間可処分所得5,000ドル未満
年間可処分所得5,000~35,000ドル
年間可処分所得35,000ドル超
(百万世帯)
26都市のニーズ(優先プロジェクト)
ASCN各都市の優先ニーズは、交通改善や廃棄物・水(資源)管理等、都市基盤整備が7割以上を占める。
交通
水・水質
エネルギー
公共サービス都市計画
環境
データ活用
その他
金融サービス
デジタル教育
出典:「第44回経協インフラ戦略会議(2019年10月7日) テーマ:都市開発(スマートシティ)」資料に基づき作成。
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都市開発にデジタル技術を活用する一体的な取組 ビッグ・データやAI等のデジタルを活用した新サービスにより、インフラ運営の最適化・効率化や住民の利便性・快適性の向上を図る一体的な実験が世界で進展。
• GAFAやBAT(Baidu・Alibaba・Tencent)といった巨大ITプラットフォーマーが存在する米欧や中国、一足飛びに先進技術を導入できる一部途上国の都市を中心に社会実装が進む(リープフロッグ)。例)ET CITY BRAIN(アリババ@クアラルンプール)SIDE WALK TRONTO(Sidewalk Labs@トロント)
• 自治体の統合プラットフォーム上に、交通等の個別アプリが展開され、全システムが統合制御されるものが多い。(例:自動走行EVバス、セキュリティ、電子政府等)
AI・IOT
データ連携基盤(プラットフォーム)都市OS
データA
システムA
データB
システムB
データC
システムC
交通 環境 防災
社会問題を解決
デジタルを活用した都市のスマート化のイメージ
出典:「第44回経協インフラ戦略会議(2019年10月7日) テーマ:都市開発(スマートシティ)」資料に基づき作成。
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日本企業によるスマートシティ海外展開を一体的に支援するため、政府内でも各省連携した組織の立ち上げが進められているところ。
スマートシティ開発に一体的に取組むための政府の動き
出典:「第44回経協インフラ戦略会議(2019年10月7日) テーマ:都市開発(スマートシティ)」資料に基づき作成。
<参考>
出典:第44回経協インフラ戦略会議資料(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keikyo
u/dai44/siryou1.pdf) 5
質の高いインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業令和2年度予算案額 7.5億円(7.0億円)
貿易経済協力局 貿易振興課03-3501-6759
事業の内容
条件(対象者、対象行為、補助率等)
事業イメージ事業目的・概要相手国の経済発展に貢献するとともに、我が国の力強い経済成長につなげるため、我が国の質の高いインフラの海外展開を促進します。
本事業では、相手国のインフラ計画の構想段階から関与するため、①個別のインフラ案件の組成につながる特定開発地域のインフラ整備計画(マスタープランなど)の策定等調査
(例)電力、水、交通インフラ等を一体的に整備するスマートシティ開発計画の策定②個別のインフラ案件の事業実施可能性調査(F/S)への支援(例)水インフラのうち、上水を確保する海水淡水化施設の事業実施に向けたF/Sを実施します。
成果目標平成28年度から令和7年度までの事業であり、最終的には、①特定開発地域のインフラ整備計画の策定等調査については、調査終了後、その80%について、相手国政府の事業に活用されること又は日本企業に活用されることを目指します。②事業実施可能性調査(F/S)については、調査終了後3年以内に採択件数の60%の案件について、入札に向けた詳細設計等の次の段階に進むこと、調査終了後5年以内に採択件数の20%の案件について、受注等に至ること等を目指します。
スマートシティ 海水淡水化施設
国 民間企業等委託
[①特定開発地域のインフラ整備計画の策定等調査]
[②個別の事業実施可能性調査(F/S)への支援]
国 民間企業等補助(1/2)
①特定開発地域のインフラ整備計画の策定等調査
個別のインフラ案件の事業実施可能性の分析、提案書の作成等に必要となる以下の項目の調査を支援します。• 基本設計書の作成• コスト・工期予測/ファイナンス検討/利益率予測• 現地の法制度等との整合性• インフラニーズ発掘調査/セミナー開催 等
相手国政府等への売り込み支援(トップセールス、実証、相手国の理解向上等)
②個別の事業実施可能性調査(F/S)への支援
個別のインフラ案件の組成に貢献
案件受注
個別のインフラ案件の組成につながる特定開発地域のインフラ整備計画(マスタープランなど)の策定等調査を実施します。• 相手国のニーズや市場動向の調査• 両国の官民での意見交換/現地セミナー開催• 上記調査等を通じた、特定開発地域全体のインフラ整備計画の策定 等
質の高いエネルギーインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業 令和2年度予算案額 9.0億円(9.1億円)
貿易経済協力局 貿易振興課03-3501-6759
事業の内容
条件(対象者、対象行為、補助率等)
事業イメージ事業目的・概要省エネルギー・再生可能エネルギーに関する我が国の質の高いエネルギーインフラの海外展開を促進することで、世界のエネルギー起源CO2排出量を削減します。
本事業では、相手国のインフラ計画の構想段階から関与するため、①個別のインフラ案件の組成につながる特定開発地域のインフラ整備計画(マスタープランなど)の策定等調査を8件程度、
②個別のインフラ案件の事業実施可能性調査(F/S)への支援を24件程度、実施します。
成果目標平成25年度から令和5年度までの事業であり、最終的には、①特定開発地域のインフラ整備計画の策定等調査については、調査終了後、その80%について、相手国政府の事業に活用されること又は日本企業に活用されることを目指します。
②事業実施可能性調査(F/S)については、調査終了後3年以内に採択件数の60%の案件について、入札に向けた詳細設計等の次の段階に進むこと、調査終了後5年以内に採択件数の20%の案件について、受注等に至ること等を目指します。
個別のインフラ案件の事業実施可能性の分析、提案書の作成等に必要となる以下の項目の調査を支援します。• 設備導入等によるエネルギー起源CO2削減効果予測• 基本設計書の作成• コスト・工期予測/ファイナンス検討/利益率予測• 現地の法制度等との整合性• インフラニーズ発掘調査/セミナー開催 等(例)ガス火力発電所の効率改善・運営実施に向けた事業実施可能性調査
太陽光発電所の建設・運営実施に向けた事業実施可能性調査
相手国政府等への売り込み支援(トップセールス、実証、相手国の理解向上等)
案件受注・事業化
高効率発電所 送配電施設
②個別の事業実施可能性調査(F/S)への支援
個別のインフラ案件の組成に貢献
個別のインフラ案件の組成につながる特定開発地域のインフラ整備計画(マスタープランなど)の策定等調査を実施します。• 相手国のニーズや市場動向の調査• 両国の官民での意見交換/現地セミナー開催• 上記調査等を通じた、特定開発地域のインフラ整備計画の策定 等(例)燃料受入施設・パイプライン・発電所の一体的なインフラ整備計画の策定
電力需要増を踏まえた地域の再エネ電源、送配電網の整備計画の策定
国 民間企業等委託
国 民間企業等補助(1/2)
①特定開発地域のインフラ整備計画の策定等調査
[①特定開発地域のインフラ整備計画の策定等調査の実施]
[②個別の事業実施可能性調査(F/S)への支援]