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農時新聞 農時新聞 発行所 〒346–0016 埼玉県久喜市久喜東2–4–1(株)フジハウジング内 TEL0480–26–4568 FAX0480–21–0970 (年4回発行) 9号 日曜日 11 10 2013(平成 年) 25 http://www.nikkansp.co.jp/ 23 4 ▶加須 地元に定着した「くらくら館」 ▶特集 稲刈りに子供ら歓声 ▶読者プレゼント「京都展」 ▶ひと 「齋藤あつみさん」 シュッパ、シュッパと稲を刈る音。 ピョコタン、ピョコタンと蛙が跳ね る。ワーイ、ワーイ、いたぞ、いたぞ と子供たちから上がる歓声――涼秋の 中、農業生産法人誠農社主催の「親子 で稲刈り体験」に参加した子どもたち は大喜び。刈り込んだ田んぼからはカ エルやイナゴ、バッタ、カマキリ、ト カゲなどの珍客が子どもたちにご挨 拶。感激した子どもたちは歓声を挙げ ながら田んぼ中を追いかけて…。 (3面 に関連記事掲載) 東日本大震災被災地の復興と生産者の方々の支援を目的に東 北の農産物や海産物などの特産品を紹介する日本橋高島屋の 「大東北展」が9月11日から16日まで開催され、延べ12万人が来 場、売り上げも1億円を超えた。 3回目の今回は80店舗が出店。農業生産法人誠農社・米指南 役でコメ名人の称号を持つ古川勝幸さん(福島県郡山市在住) の漢方未来米も出品され、藤田誠二誠農社代表ら関係者も駆け つけ販売応援に協力していた。また「大東北展」初日には根本 匠復興大臣が視察に駆けつけ、各ブースを巡回、自腹で買い物 をして生産者を激励していた。 根本大臣は「復興は安倍内閣の最重点政策のひとつ。内閣を 挙げて全力で取り組んでいるので生産者の皆様も将来を目指し てぜひ頑張ってほしい」と激励。また記者団に福島=危険との 風評被害が依然として消えない現実に「いま市場に出ているも のは全部検査済みの安全なもの。それが十分浸透していないだ けに高島屋さんがこういった企画展をやっていただいているこ とは大臣としても感謝している」と語った。髙島屋広報部では 「震災から5年間は社長命令で支援展は続ける」と語っている。 東北支援展を視察 根本復興相が生産者激励 85 20 85 30 21 調姿調楽しかった 稲刈り体験! 写真:㊧藤田誠二誠農社社長、㊥根本匠復興相、㊧古川勝幸米名人

農時新聞 - 農業生産法人 誠農社ピョコタン、ピョコタンと蛙が跳ね る。ワーイ、ワーイ、いたぞ、いたぞ と子供たちから上がる歓声――涼秋の

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Page 1: 農時新聞 - 農業生産法人 誠農社ピョコタン、ピョコタンと蛙が跳ね る。ワーイ、ワーイ、いたぞ、いたぞ と子供たちから上がる歓声――涼秋の

農時新聞農時新聞発行所 〒346–0016 埼玉県久喜市久喜東2–4–1(株)フジハウジング内 TEL0480–26–4568 FAX0480–21–0970

(年4回発行)

9号

日曜日

11月10日2013年(平成 年)25

http://www.nikkansp.co.jp/23 4▶加須 地元に定着した「くらくら館」

▶特集 稲刈りに子供ら歓声▶読者プレゼント「京都展」▶ひと 「齋藤あつみさん」

 シュッパ、シュッパと稲を刈る音。ピョコタン、ピョコタンと蛙が跳ねる。ワーイ、ワーイ、いたぞ、いたぞと子供たちから上がる歓声――涼秋の中、農業生産法人誠農社主催の「親子で稲刈り体験」に参加した子どもたちは大喜び。刈り込んだ田んぼからはカエルやイナゴ、バッタ、カマキリ、トカゲなどの珍客が子どもたちにご挨拶。感激した子どもたちは歓声を挙げながら田んぼ中を追いかけて…。(3面に関連記事掲載)

 東日本大震災被災地の復興と生産者の方々の支援を目的に東北の農産物や海産物などの特産品を紹介する日本橋高島屋の「大東北展」が9月11日から16日まで開催され、延べ12万人が来場、売り上げも1億円を超えた。 3回目の今回は80店舗が出店。農業生産法人誠農社・米指南役でコメ名人の称号を持つ古川勝幸さん(福島県郡山市在住)の漢方未来米も出品され、藤田誠二誠農社代表ら関係者も駆けつけ販売応援に協力していた。また「大東北展」初日には根本匠復興大臣が視察に駆けつけ、各ブースを巡回、自腹で買い物をして生産者を激励していた。 根本大臣は「復興は安倍内閣の最重点政策のひとつ。内閣を挙げて全力で取り組んでいるので生産者の皆様も将来を目指してぜひ頑張ってほしい」と激励。また記者団に福島=危険との風評被害が依然として消えない現実に「いま市場に出ているものは全部検査済みの安全なもの。それが十分浸透していないだけに高島屋さんがこういった企画展をやっていただいていることは大臣としても感謝している」と語った。髙島屋広報部では「震災から5年間は社長命令で支援展は続ける」と語っている。

東北支援展を視察� 根本復興相が生産者激励

 地域の活性化に寄与したいと加須市油井ケ島地区で多様な活動を展開中の農業

生産法人誠農社がこのほど待望の研修センターを完成させた。築100年超の古

民家の離れ蚕小屋2階約85㎡を大幅に改修して作ったもの。早速先月には稲刈り

体験に参加した親子を対象に講演会が開かれた。誠農社では「今後さらに整備を

進めて地域の人々に広く利用を呼びかけたい」としている。

待望の研修センター完成

農業生産法人

地域にも広く開放へ

 誠農社活動で特徴的なこ

とは、本来業務の米、野

菜、果物づくり以外に、第

三者に農作業への参加を呼

び掛けていること。東京、

神奈川、千葉などの都市勤

労者に土・日・祝日に参加

する農業体験を通じて新た

なライフスタイルを作って

もらおうと田植え、稲刈り

などへの参加を呼び掛けて

いる。既にこういった催し

は昨年からスタートしてい

るが、農業体験のあとに参

加者一同を集めての懇談の

場づくりとして研修センタ

ーの整備が喫緊の課題とな

っていたもの。

 研修センターが出来た場

所は築100年超の母屋や

納屋などが立ち並ぶ約53

60坪の敷地の一角、母屋

の東側にある蚕小屋の2

階。整備を担当したのはか

つて公的機関でまちづくり

のプランニングなどを数多

く手掛けてきた一級建築士

の舘内正敏氏。20年近く蚕

小屋には全く人が入らなか

ったため埃まみれ状態だっ

たが、蚕小屋2階の約85㎡

の広さは研修センターに最

適と判断、総工費は約50

0万円で8月から2か月間

で見事仕上げた。

 そのコンセプトは蘇生・

再利用。躯体、骨格はその

ままに、今では手に入れよ

うにもほとんど手に入らな

い直径30㎝大の杉の木の梁

や蚕糸巻器具などをひとつ

ひとつDIY形式で埃を落

として磨き上げるなど、手

間と建築家のアイデアでア

ンティークな研修センター

を完成させたもの。

テーマは衣食住同源�

農村開発モデル提示

 舘内さんら誠農社幹部は

21世紀の生き方として京都

在住の塩見直紀さんが提唱

する仕事+週末だけでも農

のある暮らし=半農半X的

生活が豊かさにつながると

の考え方に共鳴。誠農社の

親会社が不動産会社である

こともあって「農業と不動

産との調和」を目指して、

農作業のベースに加須市油

井ケ島地区で中国の「薬食

同源思想」に倣って「医食

住同源」(病気を治す薬と

食べ物は本来根源は同じ。

食事を注意することが病気

を予防する最善の策。自分

の家族が食べられるだけの

食を自分たちで作ろう)運

動を実現しようと模索中。

 舘内さんによるとその一

環が今回実現した研修セン

ターであり、今後「朝どり

野菜などを出す自然食レス

トラン」「交流の場となる

カフェ」「潤いを感じられ

る花の庭」などを作ってい

きたいと語る。建築家・舘

内さんの目標は「今までに

なかった農村開発の姿」と

強調。「時代を考えれば不

要になった農地を買って住

宅を建てて売るだけのやり

方はもう終わった」と話

す。その夢の実現が油井ケ

島だと語る。

楽しかった

 稲刈り体験

写真:㊧藤田誠二誠農社社長、㊥根本匠復興相、㊧古川勝幸米名人

Page 2: 農時新聞 - 農業生産法人 誠農社ピョコタン、ピョコタンと蛙が跳ね る。ワーイ、ワーイ、いたぞ、いたぞ と子供たちから上がる歓声――涼秋の

農 時 新 聞 2013年(平成25年)11月10日 (2)

のすすめ旧 暦 ⑧ 秋は「食欲の秋」という

くらい食べ物が一番おいし

い季節と言われています。

 でもスーパーに行けば一

年中、マイタケやカボチ

ャ、トマトにキュウリ、秋

刀魚に牡蠣などが出回って

いる現代では食べ物の旬を

知ろうにも絶望的状況で

す。これは温室栽培や促成

栽培、養殖、冷凍技術が発

達したため。

 この現状に旧暦は農暦で

あり、季節の到来を知るに

は日本人が昔から知ってい

る旧暦が一番と普及活動に

取り組んでいる松村賢治さ

んは嘆く。「今の暦(太陽

暦)と旧暦では季節が1カ

月から1カ月半ずれてい

る。太陽暦で暮らしている

日本人は季節感がガタガタ

になった」

 松村さん曰く「旬が分か

れば食材に含まれる栄養素

も違ってくる。これこそ安

上りの健康法といえる」と

旧暦での思考回路を暮らし

の中に取り入れようと呼び

かけています。

 そこで今回は食欲の秋に

ちなんで松村さんが挙げる

旬の代表例を紹介しましょ

う。読者の方は既にご存知

のことと思いますが、旧暦

は1、2、3月が「春」、

4、5、6月が「夏」、

7、8、9月が「秋」、

10、11、12月が「冬」。し

かも今の暦とでは季節が1

カ月から1カ月半ずれてい

る、これを忘れずに覚えて

おくことが肝心です。

春 1月=ヤリイカ、くわ

い、なずな、2月=はまぐ

り、さくらだい、ふき、3

月=とびうお、しらうお、

うど、あさり、やまめ

夏 4月=たけのこ、初

鰹、5月=そら豆、鮎、6

月=うり、なす、土用うな

ぎ、桃

秋 7月=秋刀魚、スイ

カ、かぼちゃ、8月=柿、

マツタケ、栗、芋、9月=

新米、

冬 10月=新酒、葱、ダイ

コン、11月=牡蠣、鮭、12

月=ふぐ、なまこ、ゆず

 「梅は咲いたか、桜はま

だかいな」は小唄でおなじ

みのフレーズ。では桃はい

つ?3月3日が桃の日なの

で梅→桃→桜と答えがちで

すが、正解は梅→桜→桃。

(取材協力。資料提供=社

団法人大阪南太平洋協会理

事長・松村賢治氏)

旧暦が分かれば旬が分かる

 四季の移ろいが一目で分かると好評を博している「旧暦カレンダー2014年版」が完成し、社団法人大阪南太平洋協会が今月1日から東京八重洲ブックセンターなどで販売を開始、同時に宅配受付も開始しました。

宅配希望 �カレンダー代金+送付手数料の合計金額を郵便振替か銀行振替で社団法人大阪南太平洋協会口座に送信すると後日カレンダーが届きます。

 和紙1部1600円、マット紙1部1300円。送付手数料1~2部400円、3~5部600円、6~9部900円、10~49部1400円、50部以上無料。

口座名義 ㈳大阪南太平洋協会振 込 先 郵便振替口座00930-7-117483     銀行口座     三菱東京UFJ銀行 梅田支店     (普)0050741     りそな銀行 梅田支店     (普)3719137書店購入 八重洲ブックセンター和紙1部     2000円、マット紙1部1700円。

 本紙では人気の旧暦カレンダーを読者5名にプレゼントします。詳細はハガキに本紙への感想、今後取り上げてほしいテーマと住

所、氏名、年齢、電話番号を明記のうえ、〒346-0016久喜市久喜東2-4-1フジタビル内「農時新聞旧暦カレンダープレゼント係」へ11月30日までに郵送ください。希望者多数の場合は抽選で当選者を決定。商品の発送等をもって発表に代えさせて頂きます。

 身体にいい漢方農法米

と漢方大豆を使って手作

り味噌を作りませんか―

―農業生産法人誠農社で

は来年2月中旬に加須市

油井ケ島地区の築100

年超の古民家コミュニテ

ィサロンで「手づくり味

噌教室」を計画中で参加

者を募集しています。

 講師は長年手づくり味

噌を作っている小田切頼

人さん(桶川市在住)。

小田切さん直伝の味噌は

大豆:麹:塩=1:1:

0・8。麹は漢方農法か

ら獲った米麹、大豆も小

田切さんが漢方使用で育

てたもの。約3キログラ

ムの味噌を作る予定。参

加費は尊農倶楽部会員=

5250円、一般=1万

500円。参加費には昼

食代を含む。定員が30名

(定員になり次第締め切

り)。

 詳細は0480―26―

4568へ。

 市民活動をサポートする

目的で発足した加須市活動

ステーション「くらくら

館」が10月で満2年を迎え

た。スタート当時同館に登

録した市民団体は10団体程

度、それが2年後の現在で

は9倍の90団体まで拡大す

るなどすっかり市民に浸透

しはじめた。

 情報交換や交流を

目的とする場づくり

は、市民団体の長年

の要望と、大橋良一

現加須市長の選挙公

約が期せずして一致

して平成23年10月5

日に誕生した。場所

は加須市の中心、武

蔵野銀行や光明寺な

どがある本町通り沿

いの100年を超え

るレトロな蔵造りの

建築物旧内田糸屋店。

 運営は市と市民活動団体

の連携組織である「まちづ

くり・ネットワーク・か

ぞ」の協働、つまり公設民

営。市は委託費として年間

250万円強を負担。加え

て家賃、光熱費、機器リー

ス代も払っている。一方、

市民団体は委託費内で人件

費を賄い、日々必要な備品

なども購入している。

 開館は午後1時から6時

(土曜日は休み)。6人の

スタッフがローテーション

を組んで対応している。ス

テーションの広さは約42㎡

(16帖大の洋室と8畳和

室)。各登録団体の行事予

定などが分かるよう専用ラ

ックやチラシ掲示ボードが

あり、ここでの会議、打ち

合わせもOK。また、コピ

ー、印刷機、パソコンも常

備しているのでチラシなど

の作成も可能。使用は団体

登録していれば無料。

 古田由記子館長に取材す

ると、登録団体数と来館数

の伸びは驚異的、右

肩上がり。2年前の

発足当時の登録団体

数が0だったのもが

市民団体のネットワ

ーク力と市が提供し

てくれた名簿への電

話PR作戦で1カ月

後には10になると、

あとは口コミなどで

トントン拍子の進展

で3カ月後には30、

半年後の平成24年3月には

50団体に拡大。そして昨年

度は30団体が登録し80団体

となる急伸ぶり。今年度も

今年10月16日現在10団体が

加入し登録団体数は90とな

っている。また来館者数も

発足当時は月間100人程

度だったのもが昨年4月に

は2倍強の223人、今年

9月には361人になるな

どこれも右肩上がりだ。

 好調の原因は「昨年から

落語寄席や大人・子ども映

画会、気軽に集まっておし

ゃべりする『木曜オフ会』

など集客力のあるイベント

企画を立てたこと」と古田

館長は語る。また登録会員

の増加とともに2カ月に1

回開く利用団体懇談会も盛

況となり、会員同士がコラ

ボする公演や登録団体の特

技を他団体に提供協力する

などの相乗効果も生まれて

きた。

 古田館長に今後の課題を

聞くと「開館時間が午後だ

けなので午前中もあけてと

の要望に応えること」と話

す。アンケート結果などで

若い世代から要望が出てい

るとして市に来年度からの

委託費の増額を訴えた。

地元に定着﹁くらくら館﹂

�設立2年で登録団体9倍90に増加

旧暦カレンダー2014年版 販売中

プレゼント

手作り味噌講習会

クラブ設置し

2月に計画

 

本紙では来年から旧暦カレン

ダーの春・夏・秋・冬に沿って、

年4回発行します。次回は「春」スタート

の1月31日となります。�

農時新聞一同

次回発行

 劇場公開もDVDの販売もない中、口コミだけで4年間に全国400カ所以上で延べ10万人を動員した映画「降りてゆく生き方」(出演=武田鉄矢、沢田雅美、刈谷俊介、石田えりら。監督:倉貫健二郎、撮影:赤川修也、音楽:柴木明浩)の上映会が27日、パストラルかぞ大ホールで行われた。 企画したのは半農半X運動(週末は農業・

土に親しみライフスタイルを変えること)を提唱している農業生産法人誠農社。この映画のテーマは生き方、命の尊さ。鄙びた農村を舞台に市長選を通して浮上する開発優先か自然保護かを問う中で主題に迫る。見終わった約300名の来場者は目頭を熱くしていた。「とてもよかった。命とは何かを考え直すきっかけになった」「お金も大事だがそれよりももっと大事なことがあること思い出した」「自分を変えるきっかけになった」など感想を述べていた。

映画 ﹁降りてゆく生き方﹂に絶賛の声

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農 時 新 聞(3) 2013年(平成25年)11月10日

 昨年に比べたらそれは雲

泥の出来。お米の形はいい

し、ハリ(コメのふくら

み)もあるし、甘みもあ

る。管理の仕方がよかった

のだと思う。それに漢方薬

が土に馴染んできたことも

大きい。去年は初めてだっ

たので前の土が残っていて

病気になったり虫がついた

り、ガスが溜まったりした

が、今年はそれがなくなっ

た。来年へのアドバイスで

すか。そうだな、草の管理

をもう少し徹底すること

と、水の管理をきちんとす

ること。そのくらいです。

とにかく今年のお米はよく

できていた。

 「注」お米作りの指導を

した古川さんは平成16年か

ら平成20年まで5年連続し

て社団法人米・食味分析鑑

定コンクールで「金賞」を

受賞した。この記録は過去

にないとあってコメづくり

名人と呼ばれている。古川

さんは福島県郡山市在住で

今年3月には安倍首相が福

島視察の際、首相にコメ農

家を代表して被災地の実情

を訴えた。

総評コメ作りを指導した名人

古川

勝幸さん

 農業生産法人誠農社では新米の無農薬「漢方農法米コシヒカリ」を販売中です。 5㎏5000円、10㎏9000円。同社では「今年のお米は品質も最高。無農薬なので糠の違いは歴然。一般のお米の糠は農薬を使っているので苦いですが、当社のお米を玄米で食べれば糠が甘いのがすぐ分かります」と話します。新米購入希望者はハガキか電話で注文。ハガキの場合は住所、氏名、電話番号を記入の上、希望するコメの量を書いて〒346-0016 久喜市久喜東2-4-1 フジハウジング内、「誠農社新米販売係」に郵送。一方電話での注文は☎0480(26)4568(新米受付担当永井さん)までに連絡して下さい。

無農薬「漢方農法米 コシヒカリ」

 「子ども」楽しかっ

た、嬉しかった。お米だ

いじにします。またやり

たい。

 「大人」事務系なので

身体を動かせたので気持

よかった。農業がやりた

くなった。みんなで競争

して作業するから楽し

い。一人でやると大変。

農家の方々の苦労が分か

った。子どもがこんなに

楽しんでくれるとは予想

外でした。田んぼに入っ

て泥んこになって一生懸

命田植えした体験は一生

忘れないと思う。親とし

ていい思い出づくりがで

きたと思う。こういう作

業(田植え・稲刈り)を

やろうと思ってもできな

いのですごくよかった。

この経験で子どもがお米

を大切にしてくれるとい

いですね。食べ物の大切

さを知ったみたい。お米

一粒も残さないでという

意味が分かってくれると

思う。お米を農家から買

っているので自分でも一

度体験してみたいと思っ

てこのツアーに応募し

た。仲間からお金払って

やるバカいるかと言われ

たが体験していろいろ勉

強になった。農業は国の

根幹というのがやって分

かった。これ、いい企

画、続けてほしい。

田植え・稲刈り体験ツアーに参加して

 農業生産法人誠農社が加須市油井ケ島に所有する8反3畝の田んぼが涼秋に入り黄金色に輝き、たわわに実った新米「漢方農法米コシヒカリ」が収穫された。総収穫量は48俵で昨年の3倍に達した。また誠農社が今年初の企画として打ち出した「親子で田植え・稲刈り体験ツアー」も大好評だった。連携を組んだ明治安田生命ツアーに参加した親子22組90名は9月29日、高島屋ツアーに参加した11組39名は10月6日に自分が植えたお米を鎌で刈り、昔ながらの天日干し作業を行った。刈り獲ったお米は後日、精米あるいは玄米のまま参加者に約40㎏送られた。

実りの秋、収穫の秋

新米 販売

農業生産法人 誠農社と明治安田生命が連携 「食の安全をつたえる子ども応援プロジェクト」           髙  島  屋

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農 時 新 聞 2013年(平成25年)11月10日 (4)

 「玄米と味噌汁が放射

能に効果があるそう

だ」。長崎県の医師・秋

月辰一郎の著書「体質と

食物」に書かれていた。

 そこで先日ある不動産

コンサルタントの友人と

昼食をとる機会に話し

た。「長崎の爆心地から

1・4㎞離れた病院で被

爆を受けた医師とそのス

タッフと患者70名がご飯

と味噌汁のお陰で原爆病

にかからずに済んだ」

「そこで自分も今まで毎

朝パンを食べていたが、

ご飯とみそ汁に最近変え

た。そしたら頗る体調が

いいんだ」

 すると友人曰く「僕は

幼いころから朝はご飯と

みそ汁から始まったが、

別段体調に良かったとは

思わない」「でも今でも

毎朝はご飯とみそ汁だ。

たまにはトーストとコー

ヒーとハムエッグの朝食

に憧れるけどね…」「で

も親父は結構前に亡くな

ったが御袋が長生きをし

ているので、トーストと

コーヒーをを望むことは

不可能だよ」

 そこで私が「同居して

いても、ご飯とパン別々

でも構わないのではない

の?」と尋ねると「だか

ら、親父が亡くなってい

るからと話したでし

ょ?」「何が?」と私が

答えると、彼は訝しげに

「朝一番の焚き立てのご

飯を仏壇にお供えするの

が御袋の仕事なの」説明

した。

 私は漸く合点がいっ

た。彼は農家の長男だ

と。祖先から相続した田

圃で彼自身が米をつくっ

ている。祖先のお陰で食

べ続けられている感謝が

生活の中に習慣として存

在している。私は、仏壇

に供え物をしたことは、

滅多にない。とても恥ず

かしいと思った。�

(徳)

美しいまちなみ作りを目指すグリーンアドバイザーの齋藤あつみさん

 加須のまち

なみ景観を美

しくしたい。

こんな思いを

強く語る加須

市礼羽在住の

グリーンアド

バイザー&庭

師の齋藤あつみさん。仕事で埼玉県内を車で回

っている関係で加須に入るとそう感じると話

す。たとえば松。「なぜ冬に選定をしないのか

不思議。他の地域はもうとっくに終わっている

というのに、間違った常識を植えつけられたま

まの加須の松はかわいそう」と嘆く。

 グリーンアドバイザーの資格は公益法人日本

家庭園芸普及協会の試験を受けて取得した。動

機を伺うと「主人は植木屋、職人なので、私は

知識の方で夫を手助けしたかった…」。現代版

山内一豊の妻・見性院千代様だ。妻の鏡、内助

の功だ。あさみさんの担当は、植物の育て方に

ついての正しい知識や園芸、ガーデニングの魅

力、楽しさを顧客に分かりやすく伝えること。

13年前から二人三脚で仕事をしている。一日1

00枚はポスティングするという案内チラシに

問い合わせがくると、昔取った杵柄ではないが

「バリバリの営業マン」の本領を発揮し、仕事

に結びつけるという。

 天性の明るさも手伝って2年前から市民ネ

ットとの交流も盛んになってきた。取り持つ縁

は仕事にもプラス効果を徐々に発揮。そのひと

つは農業生産法人誠農社が油井ケ島の築100

年超の古民家再生プランの一環で「賑わい、憩

い、寛ぎ」をテーマとする庭づくりも打診され

た。「やりがいがありそう。来年は忙

しくなりそう」とほほ笑む。

(平)

風雅・風流・和歌列歌

奥 眞純が選ぶ

(写真 角館定男さん)

おおなゐに耐えて黄金の稔りかな�

(東久留米市 謡拙)

金色の稔りを思う昼下がり炊きたてごはんほおばる幸せ

(渋谷区 炎)

あぜ道の虫の声にも喜びがたわわな稔ありがたきかな

�(三田 緑雨)

師召されて潜く宿りし真心は稲穂稔し陽光さすらむ

(狭山市 蒼風)

野に還り稲田の稔りも夢となる美しき村飯舘の秋

(港区 焦絞)

タイフーンどこ吹く風と受け流し収穫を待つ稔りの稲田

(小金井市 B.T.S.)

次号のお題は「冬枯れ」

10名様

東京国立博物館で開催中の

京都―洛中洛外図と障壁画の美

徳徳さんの

で東京国立博物館で開催さ

れています。

 本展では400年前にタ

イムスリップして、戦国時

代末期から江戸時代初期、

織田信長、豊臣秀吉、徳川

家康ら天下人が覇を唱えた

時代の人々の暮らしを、京

都市中と郊外の数々の名所

と先進の技術を駆使した映

像で再現しているのが特

色。

 国宝、重文に指定されて

いる「洛中洛外図屏風」全

7件すべてを展示。中でも

当時の風俗を緻密描いたこ

とで知られる「洛中洛外図

屛風 舟木本」を高精細画

像で4×4メートルのスク

リーン4基に拡大投影して

繊細にして精緻な表現で迫

っているのは必見です。

 本紙では

この「特別

展 京都―洛中洛外図と障

壁画の美」を5組10名様に

プレゼントします。ご希望

の方は、ハガキに本紙への

感想、今後取り上げてほし

いテーマと住所、氏名、年

齢、電話番号を明記のう

え、〒346―0016久

喜市久喜東2―4―1フジ

タビル内「農時新聞読者プ

レゼント係」へ11月13日ま

でに郵送ください。希望者

多数の場合は抽選で当選者

を決定。商品の発送等をも

って発表に代えさせて頂き

ます。

応募要領

れる観光客は年間5000

万人と膨大です。でも京都

を訪ねても鑑賞することが

出来ない展覧会「特別展 

京都―洛中洛外図と障壁画

の美」が12月1日(日)ま

 また龍安寺についてはア

メリカに渡った作品が初め

て里帰り、襖絵18面が公開

されています。さらに龍安

寺の石庭を先進の超高精細

映像4Kで実写。幅約16m

のスクリーンに京都の四季

の移ろいが味わいます。

 そして二条城からは黒書

院一の間、二の間の障壁画

全69面と、二条城の象徴と

もいえる大広間の「松鷹

図」15面を展示するなど、

二条城を壮大なスケールで

再現しています。

 「特別展 京都―洛中洛

外図と障壁画の美」は一般

1500円、大学生120

0円、高校生900円。開

館時間は午前9時30分から

午後5時まで(ただし金曜

日11/2・3は午後8時、

11/4は午後6時まで。入

館は閉館の30分前まで)。

詳細はハローダイヤル(☎

03―5777―860

0)へご連絡を。

 本紙では「特別展 京都

―洛中洛外図と障壁画の

美」に読者5組10名様をご

招待します。

とともにつぶさに

描き出す「洛中洛

外図屛風」によっ

て当時のそこに暮

らしていた貴族、

僧侶、武士、庶民

を俯瞰。その象徴

する場所として御

所、龍安寺、二条

城、京の街を取り

上げ、国宝や重要

文化財などの優品

㊤㊨とも、「洛中洛外図屛風�

舟木本」(部分)

/岩佐又兵衛筆/江戸時代・17世紀/東京

国立博物館蔵

 人々の心を魅了して止ま

ない「京都」。この地に訪

二条城�二の丸御殿�黒書院一の間、二の間撮影:岡本茂男

感謝の念何処へ