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平成30年3月26日
第4回さっぽろ女性応援会議
女性の活躍推進に向けた、
これまでの検討と今後の取組
これまでの検討の振り返り ≪状況と取組の方向性≫ 1 / 2
★女性の視点を大事にし、積極的に市民と意見交換
市職員の公募による「札幌市女性職員プロジェクト」を立ち上げ
たほか、女性企業の管理職や子育て中の女性、両立して働いている
女性、男性社員などから、直接意見を伺い、札幌市の女性を取り巻
く実情や意識、ニーズなどを把握
★「さっぽろ女性応援会議」の立ち上げ(H29.5~)
女性経営者や女性の活躍を支える企業・団体など、様々な立場の
キーパーソンが参画する官民協働会議を立ち上げ、札幌市の実情を
踏まえ、必要な取組を議論
※第1回5/31、第2回8/9 第3回11/20、第4回3/26
●女性の持つスキルと仕事とのミスマッチが課題
●子育て中の作業や責任の軽減など、柔軟な雇用形態があると良い
●再就職するスキルがないなど、辞めた後のこと考えると不安
●子どもを預けている短い時間など、自分の生活に合った就職先がない
●子どもが寝ている間など、在宅の勤務がしたい
女性が働く環境の実情
●子どもを預けにくい環境が、女性の働く先を制約している
●病時や休日保育など、緊急時に預けやすい環境づくりが必要
●子育てと両立して働く女性の実情を理解してほしい
●就職や保育園について、探し方や手続きがわからない
●様々な制度があっても、窓口が違うなど相談だけでも疲れてしまう
応援会議や市民の方からの主な意見
3世代同居率が低い中、女性が結婚や出産を理由に離職してい
る場合が多く、「仕事」と「家庭」を両立し、キャリアのブラン
クを作らないためにも、子どもを預けやすい環境づくりが急務
就業希望者の比率が高く、就労に結びつける支援の充実に加え、
有配偶女性の労働力率に全国との差があることから、個々の置かれ
ている状況に応じた、よりきめ細かい支援が必要
注: 労働力状態「不詳」を除いて算出。
<資料> 総務省統計局「国勢調査」
札幌市及び全国の有配偶女性の年齢別 労働力率(平成27年10月1日現在)
0
20
40
60
80
15
|
19
歳
20
|
24
25
|
29
30
|
34
35
|
39
40
|
44
45
|
49
50
|
54
55
|
59
60
|
64
65
|
69
70
|
74
75
歳
以
上
全国
札幌市
(%)
注: 女性無業者の中で就業を希望しているものの割合
である。
<資料> 総務省統計局「就業構造基本調査」
女性無業者の就業希望者比率
(平成24年10月1日現在)
26.5
22.9
21
22
23
24
25
26
27
札幌市 全国
(%)
注: 離職時期が昭和58年以降のものの数値である。
<資料> 総務省統計局「就業構造基本調査」
女性離職非就業者の前職の離職理由別割合
(平成24年10月1日現在)
8
10
12
14
16
結婚のため
出産・
育児のため
札幌市全国
(%)
注: 世帯の家族類型「不詳」を除く。
<資料> 総務省統計局「国勢調査」
一般世帯に占める三世代同居率 (平成27年10月1日現在)
5.7
2.2
0
1
2
3
4
5
6
全
国
札
幌
市
(%)
これまでの検討の振り返り ≪状況と取組の方向性≫ 2 / 2
環境づくりを促進する
<社会の意識改革>
社会で支える
<女性への支援>多様な人材を受け入れる
<企業の環境整備>
女性・企業・社会への働きかけを官民が一体的に進める必要!
企業の経営上の課題として、「人材不足」が最も多く選ばれる
中、中小企業は、必要性を感じていないことや、ノウハウの不足な
どにより、女性の活躍推進に取り組めていない
女性の就労に関する意識はここ数年で変化しているものの、他地
域とは差が見られるほか、男性の長時間労働が多い状況にあり、地
域社会や、経営者を含めた職場の意識・慣習が、男性の家事・育児
への参加を難しくしている可能性
●会社に制度が整っているかどうかが採用や離職に影響
●男性の負担が減らなければ、自ずと家庭の負担が女性に偏る
●女性の活躍や長時間労働の是正には、生産性との両立が不可欠
●企業自身では、業務の切り出し方、任せ方がわからない
●IT化など、業務を誰でもできる仕組みにすることが大事
●子育てとの両立など、社内を含め身近にロールモデルがいない
●制度があっても風土がない、経営者や上司、周囲の意識改革が必要
●「預けることは悪いことではない」という意識が広まれば良い
●大学生など、若い頃から意識を高める機会が必要
●簡単には変わらないので、継続して働きかけることが大事
応援会議や市民の方からの主な意見
企業の実情 社会の意識
注: 「子どもができても、ずっと職業を続けた方が良い」と
考える割合である。
<資料> 内閣府「男女共同参画社会に関する世論調査」
女性の就労に関する意識
30
40
50
60
70
全 国 北海道 北 陸
(%)
平成26年度
平成28年度
<資料> 総務省統計局「就業構造基本調査」
週60時間以上就業時間の年間就業日数
200日以上の25~39歳男性雇用者の割合
(平成24年10月1日現在)
28.8
18.8
0
10
20
30
札幌市 全国
(%)
<資料> 札幌市企業経営動向調査
に実施している取組内容 女性の活躍の推進に資するため
49.4%
18.0%
32.5%
取り組んで
いる
取り組んではいないが、関心はある
特に
取り組んで
いない
女性の活躍に資する事業に 取り組んでいない理由
<資料> 札幌市企業経営動向調査
0
10
20
30
40
50
必要性を
感じない
日々の業務に
追われ検討する
余裕がない
自社に必要な
取組が
わからない
(%)
中小企業の約半数が取り組めていない!
女性が様々な場面で能力を発揮し、地域が活性化する好循環を創出!
女性の希望をかなえる! 市民や企業が支え合う! 働きやすい企業を広げる!
企業に対するノウハウ支援
◆女性社員の活躍応援事業(23百万円)
経済界と連携して「改善モデル」づくりを実践
女性社員向け・企業向けのセミナーや出前講座を実施
ワンストップ窓口
◆女性の多様な働き方支援窓口運営(58百万円)
就労などへの漠然とした悩みから対応し、各種支援に
つなげる女性専用の相談窓口を新設
乳幼児健診や子育てサロンでの出張相談も実施
子育て環境の充実
◆私立保育所等整備補助関連(4,378百万円)
さらなる整備促進により、保育定員を約2千人分拡大
◆保育士等支援(31百万円)
潜在保育士の復職支援や施設とのマッチングを強化
◆子育て援助活動支援(38百万円)
子ども預かり支援の事前手続きを円滑化
≪女性の働く希望≫
子育て、就労継続、再就職、キャリアアップ
≪企業の成長≫
担い手確保、業績の改善
社会の意識改革
◆さっぽろ女性活躍・働き方
改革応援事業(8百万円)
官民連携により、女性に限らず、幅広
い市民が参加する、様々なテーマの
分科会からなるフォーラムを開催
取組企業に対する支援の充実
◆男女が共に活躍できる職場づくり応援事業
(9百万円)
女性活躍推進等に取り組む企業の認証や支援を実施
◆テレワーク・業務管理システム普及促進(6百万円)
助成メニューの追加・企業数の増
◆中小企業金融対策資金貸付(77,000百万円)
女性活躍推進等に取り組む中小企業を追加
市民や企業が支え合い、
女性の希望がかなうまちへ!◎多様な悩みへの対応体制の不足
◎子どもを預けられる環境の不足課題
◎企業のノウハウの不足
◎取組企業に対する支援の不足課題
◎職場や家族など、女性を含む
周囲の意識
課 題
拡充
拡充
拡充
拡充
新規
女性の活躍推進に向けた平成30年度の取組(全体像)
女性の活躍推進に向けた平成30年度の取組①
子育て環境の充実
≪保育の受け皿充実≫
ハード・ソフト両面から、待機児童解消を加速
➤認定こども園・保育所・小規模保育事業の
整備補助を拡充し、平成31年度末までの
2年間で4,000人規模の市民ニーズに対応
<これまでの整備実績>
平成29年度予定 1,246人
平成28年度実績 1,127人
➤新たに潜在保育士の実態調査を行うほか、
セミナーや合同説明会など、潜在保育士の
復職支援や施設とのマッチングを強化
≪保育サービスの利便性向上≫
利用者目線で手続きに係る負担を軽減
➤会員制度による「子どもの日常的な預かり」
や「緊急時や病時・病後時の預かり」など各
種支援を、保育所入所申請と同時に行えるワ
ンストップ窓口を3区で試行的に実施
➤別途必要だった利用料補助申請を不要とする
など、手続きを簡便化
≪きめ細かい相談対応≫
・様々な悩みを受け止め、整理
するところから対応
~就職活動、就業環境、育児
や家庭との両立への不安
・相談を通じ、各種窓口に適切
につなげるほか、その場で就
業支援メニューに申込可能
・企業への条件緩和交渉など、
個々の状況に応じた職業紹介
マザーズハローワーク
など
働く希望を叶える
女性専用相談窓口
乳幼児健診 子育てサロン
区役所など
様々な窓口から
ワンストップ支援へ誘導
日常生活の場を活用して負担軽減
各専門窓口に引き継ぐ
ハブ機能
社会で支える<女性への支援>
女性の多様な悩みに対応する体制づくり
利用者目線に立った
積極的なアウトリーチ
【出張相談をモデル実施】子育て世帯向けの就労相談(1~2回/月を想定)
女性の活躍推進に向けた平成30年度の取組②
≪経済界と士業と協働した「改善モデル」づくり≫
≪取り組み意欲の醸成≫官民連携による幅広い働きかけ
➤「女性活躍」に向けた導入講座
~業績向上の事例紹介など
➤モデル作りにつながる実践講座
~女性採用、職場定着など
≪モデルづくりの実践≫専門家と協力し、企業の取組を支援
➤波及効果が期待できる企業を選定
~異なる規模や業種など10社程度
➤官民で企業の取組をサポート
~専門家も参加する検討会を設置
≪ノウハウの蓄積と波及≫
取り組む企業を広げる場づくり
➤札幌版改善事例集の作成
~課題に応じた人材、支援制度など
➤成果報告会の開催
~専門家の出張相談を同時開催
≪企業の取組の見える化≫女性活躍やWLB※を推進する新しい認証制度を創設
➤認証企業には様々なインセンティブを付与
~求人票記載、契約優遇、助成金、融資など
➤取り組む企業とその取組内容を積極的に発信
~札幌市HPをはじめ様々な媒体で周知
経済界とともに働きかけ、市内企業に波及
改善する過程や、改善を支援できる人材を共有
多様な人材を受け入れる<企業の環境整備>
企業の取組を加速するインセンティブの拡充
取組を通じ、ニーズを捉え
より効果的な支援策を検討!
※WLB~ワーク・ライフ・バランス
≪環境整備を促進する支援≫企業の具体的な取組への支援を充実
➤女性活躍やWLB※に取り組む企業を広く後押し
~推進アドバイザー派遣、企業向けセミナーなど
➤市内中小企業への支援拡充
~テレワークや業務管理システムの導入支援
≪さっぽろ女性応援festaの開催≫
女性の活躍推進に向けたキックオフと位置づけ、様々な立
場の方が集い、様々な「活躍」の形を共有する場として、行
政と民間の企業、団体との連携のもと、はじめて開催。
<開催概要>
日 時:平成30年2月3日(土) 13:30~16:30
場 所:札幌エルプラザ(北区北8条西3丁目)
対象者:子育て中の女性、企業の管理職、大学生など、
女性に限らず幅広い市民の方
プログラム:
○ 札幌市長、北海道知事あいさつ
○ 北海道なでしこ応援企業表彰
○ 全体セミナー
「自分らしい仕事と子育てを見つけよう!」
スリール株式会社 代表取締役 堀江 敦子 氏
○ ロールモデル・分科会の紹介
○ 7つのテーマの分科会を同時開催し、参加者の状況に
合わせて事前に申し込み
市内外から関係者を含め、
様々な世代の市民
200名以上が参加
女性の活躍推進に向けた平成30年度の取組③ -1
環境づくりを促進する<社会の意識改革>
報告
「北海道なでしこ応援企業表彰」受賞企業や銀行の取組事例、
女性社員の体験談などを共有し、各テーブル毎に、会社の取組事
例とその壁について語り合った。
いきいきと働く女性、働きたい女性、
企業の人事担当者、主婦、大学生な
ど、47名が参加
分科会1 働き続ける! 開催主体/北海道
「社会とのブランク」など、子育て中の女性が再就職時に抱え
る悩みに対応するため、「キャリアシート」による自己分析を通
じ、自己理解を深めた後、参加者同士の交流会を実施。
休職中や、将来休職を考える女性、
主婦など、17名が参加
分科会2 再び働く! 開催主体/㈱MammyPro
大学生の発案により、就職前の段階からライフプランを意識で
きるよう、様々な業種に就く3~10年目の先輩社会人と「直面し
た課題」や「働くことへの考え方」などを直接意見交換した。
1年生から修士2年生までの大学生
13名と、先輩社員9名が参加
分科会3 未来を考える! 開催主体/札幌市
20歳未満
3.4% 20歳代前半
8.7%
20歳代後半
11.4%
30歳代前半
18.1%30歳代後半
21.5%
40歳代
26.8%
50歳代
8.1%
60歳以上
1.3%
女性の活躍推進に向けた平成30年度の取組③ -2
環境づくりを促進する<社会の意識改革>
働き方改革を実践する企業の実際の取組事例紹介を通じ、その
過程や直面した課題、取組後の効果など、成果を上げながら職場
に浸透させるポイントを学んだ。
企業経営者や管理職、人事担当者な
ど、26名が参加
47名が参加
分科会4 職場を創る! 開催主体/男女共同参画センター
自身や組織の力を引き出すため、組織で活躍する女性が心掛け
ていることを共有したうえで、コミュニケーションを円滑にする
「アンガーマネジメント」を学んだ。
女性社員や企業の管理職など、
30名が参加
分科会5 会社で輝く! 開催主体/HATAJOラボ
「起業」を自分に合わせた身近な働き方として意識するため、
子育てと両立する日常の紹介と、実践者を含めた参加型のワーク
ショップを通じ、参加者同士で実情や想いを共有した。
起業している女性、興味がある女
性など12名が参加
分科会6 子育て中に起業する! 開催主体/North-Woman
男性の意識改革の一環として、料理を未就学児との共同作業で
実践する「パパとコドモの時短クッキング」と、父親同士が家
事・育児分担を考える『○○家作戦会議』を実施した。
父親15名、子ども17名が参加
分科会7 笑顔の父親になる! 開催主体/札幌市女性PJ
女性活躍を社会に一層広げる場を創出
「さっぽろ女性応援festa」を拡充して継続開催
➤より幅広く市民や企業が参加できるよう開催期間を拡大
~【H29】半日⇒【H30】2日間 H30.11開催予定
➤企業や関連団体との連携の輪を広げ、プログラムを充実
~多様なテーマの分科会に加え、常設相談や紹介ブースを設置
➤若い世代を取り入れる仕掛けを実施
~大学などの教育機関と連携を深めるプレイベントを開催
官民が役割分担し、
継続的に開催
大学生など
若い世代も参加
継続就労 再就職 起業 就職前 管理職 父親
様々なテーマの分科会を実施
≪身近なロールモデルとの接点づくりを通じ、道内に効果を波及≫
幅広い立場の市民が参加
etc.
女性の活躍推進に向けた今後の進め方
約15,000人の労働力人口を創出!
≪女性労働力率(15~64歳)≫
札幌市:64.6%全国:67.3%(H27) H32までに全国以上
取組を通じた目標の設定
待機児童を解消し、その水準を維持!
≪待機児童数≫ 7人(H29)⇒ 0人(H32)
働きやすい企業が広がるまちに!
≪職場で男女平等と考える人の割合≫
17.5%(H28)⇒ 50%(H33)
≪管理的職業従事者における女性割合≫
16.6%(H27)⇒ 25%(H32)
女性の多様な働き方を受け入れる社会に!
≪男性は仕事、女性は家事や育児という考え方に賛成の人の割合≫
42.4%(H28)⇒ 30%以下(H33)
他地域の先進事例の共有
「さっぽろ女性応援festa」を
はじめとした官民の取組に反映
応援会議の委員をはじめ、 各委員が推薦する
実践者や企業が集う場を創出
女性の不安を解消し、働く希望を叶えることを基本として、
女性を含め誰もが働きやすい環境づくりに向けて、全体で目標を共有するとともに、
取組の進捗状況を把握しながら、実情に合わせて官民が一体となって取り組む。
応援会議で築いた基盤を生かす仕組み
実践する人材や企業を広げていく
官民の各主体の取組を共有し、意見交換していくことで
より実情に合った、効果的な取組へとつなげていく
参加者同士を結びつけ、札幌・北海道全体に取組の効果を浸透
優良事例の掘り起こし
取組の周知や実施協力
などの投げかけ