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- 1 -
電波資源拡大のための研究開発
研究開発課題便覧
平成30年10月
総務省 総合通信基盤局
電波部 電波政策課
- 2 -
目次
次世代移動通信システム(5G等) 5Gの普及・展開のための基盤技術に関する研究開発 ..................................- 4 - 多数デバイスを収容する携帯電話網に関する高効率通信方式の研究開発 ...................- 5 - 第5世代移動通信システムの無線アクセステクノロジの相互接続機能に関する研究開発 .....- 6 - 第 5世代移動通信システム実現に向けた研究開発 ......................................- 7 -
次世代放送システム(4K8K等) 地上テレビジョン放送の高度化技術に関する研究開発 ..................................- 9 -
次世代衛星通信システム Ka 帯広帯域デジタルビームフォーミング機能による周波数利用高効率化技術の研究開発 ...- 11 - ニーズに合わせて通信容量や利用地域を柔軟に変更可能なハイスループット衛星通信システム技術の研究開発 ....- 12 -
電磁環境・測定システム IoT/5G時代の様々な電波環境に対応した最適通信方式選択技術の研究開発 ...........- 14 - 大電力ワイヤレス電力伝送システムの漏えい電磁界低減化技術の研究開発 ................- 15 - 300GHz帯無線信号の広帯域・高感度測定技術の研究開発 ...............................- 16 - 不要電波の広帯域化に対応した電波環境改善技術の研究開発 ...........................- 17 -
ミリ波・テラヘルツ波システム テラヘルツセンシング基盤技術の研究開発 ...........................................- 19 - ミリ波帯における大容量伝送を実現するOAMモード多重伝送技術の研究開発 ............- 20 - ミリ波帯による高速移動用バックホール技術の研究開発 ...............................- 21 - テラヘルツ波デバイス基盤技術の研究開発 ...........................................- 22 -
安心・安全ワイヤレス分野 周波数有効利用のための IoT ワイヤレス高効率広域ネットワークスキャン技術の研究開発 ..- 24 - 小型旅客機等に搭載可能な電子走査アレイアンテナによる周波数狭帯域化技術の研究開発 ..- 25 - 90GHz 帯協調制御型リニアセルレーダーシステムの研究開発 ............................- 26 - IoTワイヤレスセキュリティ通信における周波数有効利用技術に関する研究開発 ..........- 27 - 無人航空機システムの周波数効率利用のための通信ネットワーク技術の研究開発 ..........- 28 -
ワイヤレス IoT 分野 狭空間における周波数稠密利用のための周波数有効利用技術の研究開発 ..................- 30 - IoT機器増大に対応した有無線最適制御型電波有効利用基盤技術の研究開発 ..............- 31 - 膨大な数の自律型モビリティシステムを支える多様な状況に応じた周波数有効利用技術の研究開発 ...- 32 - 複数周波数帯域の同時利用による周波数利用効率向上技術の研究開発 ....................- 33 -
- 3 -
次世代移動通信システム(5G等)
- 4 -
5Gの普及・展開のための基盤技術に関する研究開発
1. 施策の概要 5Gの普及・展開に向けて、街灯、ビルの壁面等への柔軟な基地局の設置のためには、
基地局の低消費電力化・小型化が必要であり、また車やバス等の高速移動体に追従可
能な構成が喫緊の課題となっている。このため、「基地局の低消費電力化・小型化を実
現するミリ波帯基地局構成技術」や「高速移動体向けミリ波帯基地局連携技術」に関す
る研究開発を行い、周波数の有効利用を促進する。
2. イメージ図
基地局の低消費電力化・小型化を実現するミリ波帯基地局構成技術
高速移動体向けミリ波帯基地局連携技術
3. 研究期間 平成30年度~平成32年度
4.実施機関 (株)ブロードバンドタワー、パナソニックセミコンダクターソリューションズ(株)、
日本電信電話(株)、東京工業大学、(国研)情報通信研究機構、 名古屋大学、
東京大学、 名古屋工業大学、(株)NTTドコモ
5.実施額 平成30年度 480百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部移動通信課
新世代移動通信システム推進室
03-5253-5111(内線5896)
- 5 -
多数デバイスを収容する携帯電話網に関する高効率通信方式の研究開発
1. 施策の概要 第5世代移動通信システム(5G)は、超高速、低遅延、多数接続等がシステム要件と
され、その実現に向けた研究開発が世界各国で進められている。特に、従来の移動通
信システムと異なり、IoT の基盤となることが期待されており、膨大な数の端末が基地局
に接続されるとともに、多種多様なサービスが提供されることが見込まれている。
このような背景を踏まえ、2020 年頃の5Gの実現に向けて、多数デバイスを収容する
携帯電話網に関する高効率通信方式の研究開発を実施する。
2. イメージ図 ア 多数接続に資するスケジューリングアルゴリズムに関する研究開発
イ 多数接続と低遅延を可能とするコンテンションベースの無線アクセス技術に関する研究開
3. 研究期間 平成28年度~平成30年度
4.実施機関 (国研)情報通信研究機構、日本電気(株)
5.実施額 平成28年度 220百万円
平成29年度 296百万円
平成30年度 250百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部移動通信課
03-5253-5111(内線5893)
端末A
端末C、D、…
回線品質
管理システム
解析エンジン
解析エンジン
解析エンジン
EPC機能
IoT多数接続処理ノード
無線スケジューラ
イベント通知
高
低
高
低
時間端末Bへ優先的に割当て
端末Aへ優先的に割当て
QoE確保を優先
事故リスク 時間
端末A 端末B
低遅延
通信品質の確保
多数接続
端末B
QoEが所要水準を満たすサービスセッション数の割合→ 従来の方式を用いた場合と比較して2倍以上に増加
目標
端末
基地局
SR
UL Grant
Data 端末
基地局
Data
送信許可
データ発生データ発生
データ受信 データ受信
データ送信 データ送信
Canceller Equalizer Decoder
Rx replica generator
端末1端末2
基地局受信部
衝突した信号は干渉抑圧・除去技術により検出
LTE-Aの遅延(無線区間):10ms
① 同一周波数・同一時間で基地局と同時接続可能な端末数 → 3倍以上
② 遅延 → 5ms以下
無線リソース要求
制御情報
目標
- 6 -
第5世代移動通信システムの無線アクセステクノロジの
相互接続機能に関する研究開発
1. 施策の概要 第5世代移動通信システム(5G)時代のヘテロジニアスネットワーク環境を想定し、5
Gで用いられる様々な周波数や無線アクセステクノロジ(RAT)に柔軟かつ適切に対応で
きる形で内外の他網との相互接続性(国際ローミングを含む)を確保するための技術を
確立し、周波数の有効利用を促進するとともに、高い周波数への移行を促進する。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成28年度~平成30年度
4. 実施機関 (国研)情報通信研究機構、パナソニック(株)、東京工業大学
5. 実施額 平成28年度 80百万円
平成29年度 99百万円
平成30年度 110百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部移動通信課
新世代移動通信システム推進室
03-5253-5111(内線5896)
- 7 -
第 5 世代移動通信システム実現に向けた研究開発
1. 施策の概要 第5世代移動通信システム(以下、5G)に求められる無線通信容量の大幅な大容量
化、2020 年以降の多種・多様なサービス・アプリケーションの実現に向けた大幅な高速
化、低消費電力化を図った5G 移動通信システムの構築、複数の移動通信網とさまざま
な自営網を最適利用した周波数利用の高効率化を実現する技術の確立に向けた研究
開発を行う。
2. イメージ図
研究開発課題の概要
3. 研究期間 平成27年度~平成30年度
4. 実施機関 (株)NTT ドコモ、大阪大学、京都大学、(株)KDDI 総合研究所、
(株)国際電気通信基礎技術研究所、(国研)情報通信研究機構、電気通信大学、
東北大学、日本電気 (株)、日本電信電話(株)、パナソニック(株)、富士通(株)、
三菱電機(株)
5. 実施額 平成27年度 1,827百万円
平成28年度 2,327百万円
平成29年度 2,186百万円
平成30年度 2,180百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部移動通信課
新世代移動通信システム推進室
03-5253-5111(内線5896)
- 8 -
次世代放送システム(4K8K等)
- 9 -
地上テレビジョン放送の高度化技術に関する研究開発
1. 施策の概要 現行の地上テレビジョン放送の特長を継承しながら約4倍程度の伝送効率向上を可
能とするとともに、同一周波数の繰り返し利用を可能とする SFN(Single Frequency
Network)方式による中継技術を確立し、電波の有効利用を進めるとともに、超高精細度
地上放送等のサービスが可能となる地上テレビジョン放送の高度化技術を確立する。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成28年度~平成30年度
4. 実施機関 日本放送協会、ソニー(株)、パナソニック(株)、東京理科大学、
(株)NHKアイテック(平成 29 年度から)
5. 実施額 平成28年度 345百万円
平成29年度 827百万円
平成30年度 640百万円
【連絡先】
情報流通行政局放送技術課
03-5253-5111(内線5784)
- 10 -
次世代衛星通信システム
- 11 -
Ka 帯広帯域デジタルビームフォーミング機能による
周波数利用高効率化技術の研究開発
1. 施策の概要 衛星通信サービスにおけるエリアフレキシビリティ機能による高効率化技術を確立し、
軌道上で任意に形状・位置を変更する複数のビームを形成可能なデジタルビームフォー
ミング(DBF)技術を採用した通信ペイロードを構成することで、周波数の利用効率を 2.5
倍程度に向上させ、周波数の有効利用を図る。この開発成果について平成 33 年度打上
予定の技術試験衛星9号機に搭載し静止軌道上で評価を実施することを目的として研
究開発を行う。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成29年度~平成31年度
4. 実施機関 三菱電機(株)
5. 実施額 平成29年度 840百万円
平成30年度 860百万円
【連絡先】
国際戦略局宇宙通信政策課
03-5253-5111(内線5768)
- 12 -
ニーズに合わせて通信容量や利用地域を柔軟に変更可能な
ハイスループット衛星通信システム技術の研究開発
1. 施策の概要 トラフィックの時間的な変動等により生じる通信リソースの無駄を改善する周波数フレ
キシビリティ技術を確立し、100Mbps 級の情報伝送を行った場合に、現行の Ka 帯ハイス
ループット衛星に比べ周波数利用効率を 2倍程度に改善することで、周波数の有効利用
を図る。この開発成果について平成 33 年度打上予定の技術試験衛星9号機に搭載し静
止軌道上で評価を実施することを目的として研究開発を行う。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成28年度~平成31年度
4. 実施機関 (国研)情報通信研究機構、三菱電機(株)、東北大学
5. 実施額 平成28年度 824百万円
平成29年度 700百万円
平成30年度 840百万円
【連絡先】
国際戦略局宇宙通信政策課
03-5253-5111(内線5768)
- 13 -
電磁環境・測定システム
- 14 -
IoT/5G時代の様々な電波環境に対応した
最適通信方式選択技術の研究開発
1. 施策の概要 IoTで利用される周波数帯のひっ迫の緩和に向けて、これらの周波数帯における電波
雑音や電波伝搬モデルを正しく把握した上で、その時の周辺の電波環境や通信状況に
基づいて、複数の無線通信ネットワークの中から最適な方式を選択・制御する技術の研
究開発を実施する。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成30年度~平成32年度
4.実施機関 (株)国際電気通信基礎技術研究所、パナソニック(株)、新潟大学
5.実施額 平成30年度 200百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部電波環境課
03-5253-5111(内線5905)
- 15 -
大電力ワイヤレス電力伝送システムの
漏えい電磁界低減化技術の研究開発
1. 施策の概要 大型車両に搭載された大電力(100kw 超)の電気自動車(EV)用ワイヤレス電力伝送
(WPT)システムによる無線局への電磁干渉を抑制するため、大電力 WPT システムの漏
えい電磁界の評価・低減に関する技術を確立し、大電力 WPT システムと無線局の共存
を実現する。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成29年度~平成31年度
4. 実施機関 (株)東芝
5. 実施額 平成29年度 96百万円
平成30年度 80百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部電波環境課
03-5253-5111(内線5905)
単純にWPTシステムの伝送電力を大電力化した場合、従来の技術では、漏えい電磁界は伝送電力に比例して線形に増加。
100kWの場合、漏えい電磁界は20dB以上増大
【低減化方式の例:コイルの2並列逆相励振による漏えい電磁界の低減】
- 16 -
300GHz帯無線信号の広帯域・高感度測定技術の研究開発
1. 施策の概要 ミリ波・テラヘルツ波帯における通信の信号品質を定量的に評価する汎用測定器を実
現するため、140GHz から 300GHz 帯の広帯域の無線信号を対象とした高感度な測定技
術を確立する。
2. イメージ図
ア) 140GHzから300GHz帯の信号品質を帯域幅15GHz以上で測定可能とする送信系計測技術。 イ) 解析帯域幅15GHz以上で、140GHzから300GHz帯のQPSK変調信号の品質をエラーベクトル
振幅(EVM)10%以下で評価可能とする広帯域変調解析技術。
3. 研究期間 平成27年度~平成30年度
4. 実施機関 アンリツ(株)、日本電信電話(株)
5. 実施額 平成27年度 335百万円
平成28年度 353百万円
平成29年度 324百万円
平成30年度 240百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部電波環境課
03-5253-5111(内線5905)
高出力半導体アンプ技術
評価用信号発生技術
RFIF
LO
信号発生器任意波形or CW
スペクトラム測定系構築技術
高精度フィルタ技術
RF IF
LO
Pre selector
汎用スペクトラムアナライザ
イメージ抑圧比30dB
150GHzP1dB+10dBm
300GHzP1dB+6dBm
floor noise-120dBc/Hz
レベル補正
EVM測定系
イ)広帯域変調解析技術の開発
解析帯域幅 15GHzEVM 10%
ミキサ特性測定
ア)送信系計測技術の開発
- 17 -
不要電波の広帯域化に対応した電波環境改善技術の研究開発
1. 施策の概要 無線局の安定的な運用を実現するため、700MHz から 6GHz までの周波数帯において、
送信側及び受信側無線設備で不要電波(雑音)を効率的かつ効果的に低減する技術、
不要電波(雑音)を定量的に評価する測定技術、評価技術等を確立する。
2. イメージ図
3. 研究期間
平成27年度~平成30年度
4. 実施機関 東北大学未来科学技術共同研究センター、(株)トーキン、 東北大学電気通信研究所、神戸大学、昭和飛行機工業(株)
5. 実施額 平成27年度 180百万円
平成28年度 198百万円
平成29年度 202百万円
平成30年度 180百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部電波環境課
03-5253-5111(内線5905)
不要電波(雑音)の発生源を特定
受信部に不要電波(雑音)が混入
磁性体膜等の電波吸収機能を利用し、受信側の不要電波(雑音)を低減
送信側の不要電波(雑音)を低減
PA :電力増幅器LNA :低雑音増幅器DUP :分波回路
• 受信感度の低下防護のための広帯域フィルタリング技術• 送信設備等の高調波雑音抑制のためのフィルタリング技術• 近傍磁界測定技術• 電波環境評価技術
- 18 -
ミリ波・テラヘルツ波システム
- 19 -
テラヘルツセンシング基盤技術の研究開発
1. 施策の概要 テラヘルツ波は、システム小型軽量化の実現性が高いといった優位性があることから、
小型衛星のセンシングシステム等への利用が期待されている。また、激甚災害予測に重
要な、上空の水蒸気や気温の観測で期待されている。既存のテラヘルツ電波有効利用
で開発してきた要素開発の成果を取り入れ、500GHz 帯における小型高利得増幅素子を
開発し、当該素子を用いたテラヘルツセンシングシステムの研究開発を行う。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成30年度~平成32年度
4.実施機関 (国研)情報通信研究機構、(国研)宇宙航空研究開発機構、日本電信電話(株)
5.実施額 平成30年度 230百万円
【連絡先】
国際戦略局宇宙通信政策課
03-5253-5111(内線5769)
- 20 -
ミリ波帯における大容量伝送を実現する
OAMモード多重伝送技術の研究開発
1. 施策の概要 本研究では、5G のバックホール回線等に求められる大容量の無線伝送に対応するた
め、近年の研究により電波を用いた無線通信への適用が可能であることが明らかになっ
た OAM※のモードによる多重伝送技術を確立し、従来の 4 倍の周波数利用効率の向上
を実現する。
※OAM:Orbital Angular Momentum(軌道角運動量)の略。この運動量を持つ電磁波は螺旋状の等位相面
を持ち(従来の電磁波の等位相面は平面)、螺旋の向きや螺旋面の数が異なる電磁波を用いた信号は、
同一周波数、同一偏波で同時に送られた場合であっても、受信側で元の信号に分離可能。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成28年度~平成31年度
4. 実施機関 日本電気(株)
5. 実施額 平成28年度 230百万円
平成29年度 235百万円
平成30年度 180百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部基幹通信室
03-5253-5111(内線5887)
等位相面
- 21 -
ミリ波帯による高速移動用バックホール技術の研究開発
1. 施策の概要 高速移動体におけるブロードバンド接続の実現に向け、90GHz 帯等のミリ波帯を利用
した高速移動用バックホール実現のための無線技術、RoF 技術、高速鉄道環境でのシ
ステム統合技術及び鉄道環境試験技術の開発を行う。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成26年度~平成30年度
4. 実施機関 (株)日立製作所、(株)日立国際電気、(国研)情報通信研究機構、
(国研)海上・港湾・航空技術研究所、(公財)鉄道総合技術研究所、
(株)KDDI 総合研究所
5. 実施額 平成26年度 332百万円、平成27年度 378百万円
平成28年度 348百万円、平成29年度 288百万円
平成30年度 280百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部移動通信課
新世代移動通信システム推進室
03-5253-5111(内線5896)
高速移動用バックホ
ール技術の利用
1 列車あたりのデータレートが、
数 Mbps から 1Gbps に増加
従来技術
- 22 -
テラヘルツ波デバイス基盤技術の研究開発
1. 施策の概要 世界的に周波数分配が行われていないミリ波帯を超える超高周波数帯(テラヘルツ帯)
を用いて、毎秒数十ギガビット級の超高速伝送を可能とする無線伝送の基盤技術を確
立する。本技術により新たな電波資源を開拓することで、ネットワークの高速化を図ると
ともに、既存業務を高い周波数へ移行させることで周波数の有効利用を促進し、国際標
準化を通じて無線通信分野における我が国の国際競争力の強化を図る。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成23年度~平成30年度
4. 実施機関 日本電信電話(株)(平成27年度まで)、富士通(株) (平成27年度まで)、広島大学
(国研)情報通信研究機構、NECネットワーク・センサ(株)、パナソニック(株)
5.実施額 平成23年度 238百万円、 平成24年度 249百万円
平成25年度 220百万円、 平成26年度 480百万円
平成27年度 569百万円、 平成28年度 397百万円
平成29年度 413百万円、 平成30年度 270百万円
【連絡先】
国際戦略局技術政策課研究推進室
03-5253-5111(内線5726)
PC
モニタ
携帯端末
LAN内の高速無線伝送端末間の高速無線伝送
モバイルPC
大容量データ(DVD, Blu-ray級)を、数十Gbps級の無線により瞬時伝送
大容量データ(DVD, Blu-ray級)を、数十Gbps級の無線により瞬時伝送
大容量光ネットワーク
クラウドシステム等
大容量データ
テラヘルツ無線伝送
大容量データ
テラヘルツ無線伝送テラヘルツアンテナ
テラヘルツアンテナ内蔵
テラヘルツアンテナ内蔵
端末間 LAN内
- 23 -
安心・安全ワイヤレス分野
- 24 -
周波数有効利用のための IoTワイヤレス高効率
広域ネットワークスキャン技術の研究開発
1. 施策の概要 近年、IoT機器を狙ったサイバー攻撃は著しく増加傾向にあり、脆弱な IoT機器への対
策が喫緊の課題である。脆弱な IoT 機器が無線 LAN 等に接続されている場合、通信を
阻害することなくセキュリティを高める必要がある。このため、ワイヤレス IoT 機器の周波
数の利用状況の自動推定による広域ネットワークスキャン技術、広域ネットワークスキャ
ンの無線通信量軽減技術等を開発し、周波数の有効利用を図る。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成30年度~平成32年度
4.実施機関 (株)国際電気通信基礎技術研究所、東北大学、エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ(株)
5.実施額 平成30年度 580百万円
【連絡先】
サイバーセキュリティ統括官室
03-5253-5111(内線5749)
- 25 -
小型旅客機等に搭載可能な電子走査アレイアンテナによる
周波数狭帯域化技術の研究開発
1. 施策の概要 近年、衛星通信を活用した航空機向けブロードバンドサービスの需要が高まっており、
今後は小・中型航空機の需要が増加することが予想されているが、衛星ブロードバンド
サービスに対応した従来の一般的な機械駆動型の高性能アンテナでは小・中型航空機
への搭載は困難となっている。
本研究開発は、航空機への搭載性を損なわずに衛星通信アンテナの性能を改善する
技術を確立し、変調方式を多値化することで、周波数利用効率を 30%以上改善し、周波
数の有効利用に資するとともに、小・中型航空機のブロードバンド需要に応えるための
研究開発を行う。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成29年度~平成32年度
4. 実施機関 (国研)情報通信研究機構、三菱電機(株)、(株)構造計画研究所
5. 実施額 平成29年度 205百万円
平成30年度 195百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部
基幹・衛星移動通信課
03-5253-5111(内線5901)
- 26 -
90GHz帯協調制御型リニアセルレーダーシステムの研究開発
1. 施策の概要 航空など交通インフラのさらなる安全性向上のニーズは高く、滑走路上の異物等を検
知するレーダー用周波数の需要も増加している。我が国では、高解像度でかつ検知範
囲に死角が出来ないリニアセルレーダーシステムを開発した。しかし送受信部分を機械
式で可動させることから精密動作に限界があり、複数の滑走路の同時監視などを想定し
た場合、干渉による周波数共用の課題が残されている。
このため、干渉を即座に検知するための複数送受信技術及び電子的なビーム走査に
よる干渉回避を可能とするビーム同期制御技術を確立し、複数の送信機、受信機の高
精度な協調制御による周波数共用・干渉低減技術を実現することにより、他のシステム
との共用を可能とする同期複数送受信技術の研究開発を実施する。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成29年度~平成31年度
4. 実施機関 (株)日立国際電気、(国研)情報通信研究機構、
(国研)海上・港湾・航空技術研究所 、早稲田大学
5.実施額 平成29年度 147百万円
平成30年度 110百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部
基幹・衛星移動通信課
03-5253-5111(内線5902)
- 27 -
IoT ワイヤレスセキュリティ通信における
周波数有効利用技術に関する研究開発
1. 施策の概要 IoT 無線機器の爆発的な普及等に伴い、IoT 無線機器が無線 LAN 等に接続する際の
認証データが増大し、無線ネットワークへの負担が大きくなっている。このため、認証デ
ータの軽量化やマルウェアの感染が原因で発生する大量かつ不要な通信の抑制に向け
て、軽量認証/通信効率改善技術や不正通信検知/遮断技術を開発し、周波数の有効
利用を図る。
2. イメージ図
3. 研究期間
平成29年度~平成31年度
4. 実施機関 (株)日立製作所、横浜国立大学、ジャパンデータコム(株)
5. 実施額 平成29年度 216百万円
平成30年度 170百万円
【連絡先】
サイバーセキュリティ統括官室
03-5253-5111(内線5749)
- 28 -
無人航空機システムの周波数効率利用のための
通信ネットワーク技術の研究開発
1. 施策の概要 無人航空機システム(UAS: Unmanned Aircraft Systems )は、「空の産業革命」とも
呼ばれ、2023 年までに生み出す市場規模は、世界で 10 兆円を超えると予測。我が国に
おいても様々な分野でニーズが急速に進展しており、一層の周波数チャネルの確保が
必要となっている。このため、同一又は近傍の空域で運用される複数の UAS が有限な
周波数を効率的に利用するため、同時運用される UAS の台数や周波数帯域幅等の要
求に応じて動的に割り当てを行い、複数の UAS が1の周波数を共用または連携可能な
動的時間・空間資源配分技術の研究開発を実施する。
2. イメージ図
3. 研究期間
平成28年度~平成30年度
4.実施機関 (国研)情報通信研究機構、(株)日立製作所、日本電気(株)、東北大学
4. 実施額 平成28年度 387百万円
平成29年度 288百万円 平成30年度 200百万円
【連絡先】
総合通信基盤局電波部
基幹・衛星移動通信課
03-5253-5111(内線5902)
- 29 -
ワイヤレス IoT 分野
- 30 -
狭空間における周波数稠密利用のための
周波数有効利用技術の研究開発
1. 施策の概要 工場や倉庫、病院やオフィス・テナントビルといった施設内の狭空間において、IoT の
導入による生産性や利便性の向上が期待されているが、多様かつ膨大な数の機器の間
で通信を要するため、周波数帯の逼迫が見込まれており、周波数の稠密利用を可能に
する技術の確立が不可欠である。このため、狭空間における複数の周波数/無線通信
方式の効率的な管理や狭空間における無線システム間の輻輳の回避を可能とする技術
等を確立し、限られた電波資源を最大限に有効利用することを目指す。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成29年度~平成32年度
4. 実施機関 (国研)情報通信研究機構、(株)国際電気通信基礎技術研究所、パナソニック(株)、
東北大学、関西大学
5. 実施額 平成29年度 617百万円
平成30年度 550百万円
【連絡先】
国際戦略局通信規格課
03-5253-5111(内線5763)
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IoT 機器増大に対応した
有無線最適制御型電波有効利用基盤技術の研究開発
1. 施策の概要 多種多様な規格かつ莫大な数の IoT 機器が接続される無線ネットワークにおいて、
様々な事業者による柔軟なサービス提供に対応するため、ネットワーク仮想化技術やプ
ラットフォーム技術等を応用した空間的・時間的に格段に緻密な電波利用を実現する有
無線ネットワーク統合制御技術を開発・実証する。これにより、 IoT サービスの収容数を
増加させ、IoT サービス毎の要件に合わせた有線・無線区間の最適制御を実現すること
で、センサーネットワーク自体及びセンサーネットワークを収容する無線システムの周波
数利用効率をそれぞれ 3 倍以上向上させる。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成29年度~平成32年度
4. 実施機関 東京大学、富士通(株)、(株)日立製作所、早稲田大学、日本電信電話(株)、
大阪市立大学、光産業創成大学院大学、矢崎総業(株)、(国研)情報通信研究機構、
三菱電気(株)、沖電気工業(株)、(株)KDDI総合研究所、上智大学
5. 実施額 平成29年度 644百万円
平成30年度 580百万円
【連絡先】
国際戦略局通信規格課
03-5253-5111(内線5771)
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膨大な数の自律型モビリティシステムを支える
多様な状況に応じた周波数有効利用技術の研究開発
1. 施策の概要 安全・安心な自律型モビリティシステム(電気自動車、電動車いす、自律ロボット等)の
実現に向けて、高効率な通信処理技術、自動走行等に必要な高度地図データベースの
更新・配信技術、緊急時の自動停止・再起動等の高信頼化技術等の開発・統合を推進し、
限られた電波資源を最大限に有効利用することを目指す。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成29年度~平成30年度
4. 実施機関 日本電信電話(株)、エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ(株)、
(株)国際電気通信基礎技術研究所、パナソニック(株)、(株)NTT ドコモ、
(株)パスコ、(国研)情報通信研究機構、(株)日立製作所
5. 実施額 平成29年度 940百万円
平成30年度 800百万円
【連絡先】
国際戦略局技術政策課研究推進室
03-5253-5111(内線5731)
総合通信基盤局電波部移動通信課
新世代移動通信システム推進室
03-5253-5111(内線5896)
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複数周波数帯域の同時利用による
周波数利用効率向上技術の研究開発
1. 施策の概要 無線LAN、IoT/M2M等の自営系無線通信の周波数帯のひっ迫の緩和に向けて、
複数の無線周波数帯(920MHz 帯、2.4GHz 帯、5GHz 帯)を同時に利用する無線伝送技
術の研究開発を実施し、同周波数帯の周波数利用効率の向上を実現する。
2. イメージ図
3. 研究期間 平成28年度~平成30年度
4. 実施機関 (株)国際電気通信基礎技術研究所、(株)モバイルテクノ
5.実施額 平成28年度 236百万円
平成29年度 186百万円 平成30年度 140百万円
【連絡先】
国際戦略局通信規格課
03-5253-5111(内線5771)