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1 自家消費型環境システム」 ~資源循環リサイクルの実践~ 株式会社ジャパンファーム

自家消費型環境システム」 - maff.go.jp...ボイラー型式 :タクマN-1200F流動層ボイラー 最高使用圧力 :2.06MPa(G) 最大蒸発 量 :35,000kg/h

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「自家消費型環境システム」~資源循環リサイクルの実践~

株式会社ジャパンファーム

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株式会社ジャパンファーム

本社所在地 : 鹿児島県曽於郡大崎町益丸651

設立年月日 : 昭和44年7月22日(1969年)

株 主 : ジャパンファームホールディングス(100%)

資 本 金 : 30億円

売 上 高 : 468億円

従業員数 : 1,724名(2019年7月)

株式会社ジャパンファーム

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企業理念私たちは「地球」と「人」の健康に貢献します。

・残渣再利用(副産物の飼料、肥料化)

・エネルギー循環システム(バイオマス発電で電力を生み出す)

・産業廃棄物の再利用(産業廃棄物である焼酎粕の飼料化)

・独自の高い衛生基準による製品の食品の安全性

・ISOを規範とした最先端の工場管理による食品の安全性

・製造部門から独立した検査部門を持つ事による食品衛生監視力

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4企業概要

→生産事業及び製造事業で排出される鶏糞・豚糞、残渣(血液、内臓、骨、卵殻、汚泥など)から肥料を作るまた、鶏糞をバイオマス燃料として燃焼させ、その発生した蒸気でタービンを回し、発電するバイオマス発電所も2015月より稼働開始

・鶏、豚の一貫生産、及び鶏肉の製造を行っている会社である

大きな括りとして

チキン生産事業→鶏を卵から育て、製造事業へ出荷するチキン製造事業→生産事業が育てた鶏を店で売っている形に処理

加工する養豚事業→豚を繁殖し育て、出荷する(養豚に関しては育成まで)環境事業

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大崎町・本社・チキン事業本部(第一製造部 大崎工場、エキス工場、 販売部 加工品工場、生産部)・品質保証部・環境本部

●●

・JFバイオマス発電所・垂水肥育・第二製造部

垂水工場化製品工場

垂水市

・養豚事業本部

伊佐市)(大口)

鹿児島市●

●鹿児島空港

垂水工場

化製品工場

ジャパンファーム各事業場

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・東日本事業本部岩手事業部 盛岡工場千葉事業部 千葉工場

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JFバイオマス発電所概要バイオマス発電所は、2015年4月より施設部新エネルギー課として総勢16名

の体制で発足しました。チキン部門で発生する鶏糞を燃料化し、バイオマス発電

所でバイオマス燃料が有するエネルギーを蒸気へと変換し、垂水事業所内にて

その熱エネルギーの直接利用ならびに、電気エネルギーへ変換する事で有効利

用し、化石燃料の削減を目指しています。

同時に燃焼により発生する焼却灰は、有効なミネラル分を含む肥料の原料として

外部へ販売しています。

設備概要

ボ イ ラ ー 型 式 :タクマN-1200F流動層ボイラー最 高 使 用 圧 力 :2.06MPa(G)最 大 蒸 発 量 :35,000kg/h使 用 燃 料 :バイオマス燃料蒸気タービン型式 :復水タービン発 電 端 出 力 :3,140kW

※垂水地域で発生する電気、重油の約80%をまかなえる設備能力を有している。

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バイオマス発電所設置の理由

• 同業他社も同様であり、みやざきバイオマスリサイクル㈱、(有)南九州バイオマス、近隣農家の鶏糞を処理していた南国興産(株)も発電事業をスタートさせていた。

2005年に生鳥処理3,500百万羽処理を行ってから2013年度には4,070万羽の処理となり、鶏糞発生量は76,700トンから93,100トンまで増えてきた。

これまでJF直営農場、預託農場から排出される鶏糞は、発酵堆肥として耕種農家に販売してきた。

しかし、鶏糞の供給が過剰になり堆肥としての利用に限界が近づいていた。このような状況の中、この鶏ふん問題を解決する手段として、バイオマス発電事業が始まった。

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鹿児島県におけるブロイラー羽数と耕地面積

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ブロイラー飼養羽数(千羽) 全国 鹿児島 全国順位

2013年 131,624 26,167 2位

2018年 138,776 26,743 2位

耕地面積(ha) 全国 鹿児島 全国順位

2013年 4,537,000 122,000 12位

2018年 4,420,000 117,100 12位

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耕地面積当たりの家畜排泄物の発生量(窒素ベース、窒素揮散量を考慮した場合)

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バイオマス発電設備の概要

バイオマス発電設備

高温蒸気

工場

電気

工場

農場

焼却灰

工場送気量:2,065kℓ(A重油換算)送電電力量:13,644,830kwh(余剰売電量:3,839,436kwh)

肥料の原料として外部へ販売

売電収入15:00~8:00

化製品工場への熱源として利用

電力

会社

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垂水地域11

高峠

特別高圧受電変電所

肥料工場

宮下商店ガソリンスタンド

垂水工場

垂水肥育事務

至高隈・百引

至垂水市

サービスチーム  作業場

大野原

F-1

F-2

F-3

F-4

F-5

F-6

F-7

F-9F-8

F-10

F-11

F-13

F-12

F-14

F-15

F-16

F-17

F-18

F-19

F-26

F-20

F-21

F-22

F-23・24

F-25F-27

JFバイオマス発電所

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農 場 数 :27農場(108鶏舎)面 積 :29,154坪年間出荷羽数:10,369千羽(2018年度)常時飼養羽数:2,274千羽(2018年度)従 業 員 数 :40名

垂水肥育課概要12

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垂水工場概要●所在地

鹿児島県垂水市市木字光石5092●工場稼働開始

1979年(月産45万羽体制でスタート)

●従業員数(2019年5月現在)

垂水工場 220名 (うち実習生79名)

協力会社 157名 (うち実習生14名)

化製品工場 15名●事業内容

鶏肉の製造、飼料の製造垂水工場は、大びな(約2.9~3.0kg/羽)と中びな

(約1.7~1.75kg/羽)の2サイズの鶏を処理しています。また、日本ケンタッキーフライドチキンの生産認

定工場として、1988年に第一号の認定を受けまし

た。現在では日本のケンタッキーフライドチキン原料の約29%(2019年3月時点)を供給しています。

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JF新エネルギー課事業計画2011年 2012年 2013年 2014年 2015年

1年目

7月

鶏糞処理プロジェクト会議開催

12月

建設予定地決定

垂水大野地区への説明会

7月

鹿児島大学高隈演習林事務所への説明

垂水市役所庁内説明

6月

鶏糞焼却発電施設導入進捗会議開催

10月

社員派遣研修開始

8月

ボイラー・タービン主任技術者選任許可

1月

敷地森林伐採開始

10月

発電施設工事開始

5月

建築工事開始

1月

溶接安全管理審査

溶接立会い審査開始

運用開始

5月

性能試験(

ヒートラン)

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JF新エネルギー課運転開始2015年 2016年 2017年 2018年 2019年

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目

12月

九電へ売電開始

6月

運用開始

11月

最大蒸発量32t→

35t/h

へ変更

12月

農山漁村再生可能エネルギー方に基づく

設備認定通知(

3000kw)

5月

農場から燃料の直接搬入開始

11月

タービン発電最大出力3000kw

↓3140kw

へ変更

2月

農山漁村再生可能エネルギー法に基づく

設備整備計画の変更に係る認定通知

(

3140kw)

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17プラント外観

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18プラント外観

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19中央制御室

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20タービン発電機

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流動層部燃焼状況(燃焼室上部より)

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燃焼灰

未燃分少なく, 灰が黒くない

流動層燃焼灰異物(炉底排出された異物)

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JF鶏糞処理の推移

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原油換算(KL)2013年度 4,2962014年度 4,400

2015年度 2,213 5月よりバイオマス運用

2016年度 1,6752017年度 1,4122018年度 1,455

垂水工場 原油換算エネルギー使用量推移

4,296 4,400

2,213

1,675 1,412 1,455

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度

KL

垂水工場は第一種エネルギー管理指定工場であったが、2017年度

より原油換算エネルギー使用量が3000KL以下となったため、2019年度より第二種エネルギー管理指定工場となった。

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工場への蒸気供給量【kℓ】

1,862 1,956

2,268

2,065

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

47期 48期 49期 50期

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売電量の達成状況【kw/h】

727

2,745

3,335

3,839

0

1000

2000

3000

4000

47期 48期 49期 50期

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JF自家消費型発電設備とは

他事業者は、主に鶏ふん処理費及びFITによる売電益が収入源となっているが、JFの場合工場への蒸気及び電力の供給、農場への電力の供給で多くを自家消費している。

工場・農場の消費電力以上の発電余力がある場合だけ、15時から翌朝 8時までFITによる売電(17円/kw)を行っている。

2017年度には農山漁村再生可能エネルギー法に適合した設備であることを垂水市より認定された。

このような事から、外部要因の影響を受けにくい自家消費型環境システムである。

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ご静聴ありがとうございました。