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退院支援実践ナビ①
メディソフィア事務局
本編は、「宇都宮宏子編著 看護ワンテーマBOOK退院支援実践ナビ」(2011年 医学書院)をもとに作成しました。
第1章 退院支援ってなんだろう
外来や病棟の 看護師
患者やその家族
退院調整部門 (退院調整看護師や
MSW)
連携
連携
なぜいま、退院支援なのか
病気や障害、老いによる生活のしづらさを抱えて生活の場に戻る患者
退院支援・退院調整が必要な相手
看護師が中心となって行う「退院支援」 • 外来・入院中から退院後の生活を見越して行う支援
• 地域医療・介護へと移行していくためのマネジメント
時代は退院支援を求めている! 介護保険制度創設(2000年)
ケアマネジャーが在宅サービスの利用を調整
しかし急性期病院では • ケアマネジャーに相談できない・・・
• 退院が決まり、短期間で大急ぎで転院先を探す・・・
• 準備が整わないまま退院して、介護で疲労困憊・・・
• 在院日数が短縮し、医療依存度の高い状態で退院・・・
• 医療依存度の高い疾病では、ケアマネジャーのみでの対応が困難…
医療法改正(2006年) 退院する患者が、他院後も医療を療養を必要とする場合には、療養の継続に配慮しなければならない
入院中から「生活の場で継続可能な医療」 を考えなければならない①
入院中から「生活の場で継続可能な医療」 を考えなければならない②
今○○さんに提供している 医療は本当に必要なのか・・・ 退院後、
継続することができるのか・・・
“非日常”である医療と “日常”の生活を繋ぐ
退院支援は、病棟・外来看護師主体となって取り組まなければ成功しない
入院
患者や家族にとっての非日常 患者や家族にとっての日常
看護師
ギャップを埋める
退院支援と退院調整①
本講義における定義
「退院支援」
退院後も医療管理や看護、介護が必要な状況にあ
る患者に対して、患者が抱える「退院後も継続するであろうと予測できる問題」について入院時(できれば、外来受診時)からアセスメント、マネジメントして、患者が望む生活の場に移行するまでのプロセス全体を支援すること
「退院調整」
退院時、患者に利用可能な社会保障制度や社会資源に適切につなぐ
退院支援と退院調整②
「在宅ケアをイメージする力」をつける 3つのポイント
①在宅での療養生活について、想像力を養う
病棟・外来の看護師の多くは病棟内の環境をあたりまえのものとして慣れ
ているために、在宅医療を受けながら生活する(しようとしている)患者の認識との間にギャップが生じやすい
②長い時間軸でとらえる
入院から退院後の生活まで、長い時間軸でとらえることなくして、適切な退院支援を行うことはできない
③管理優先の急性期医療の常識と、在宅医療の違いを
理解する
急性期医療の現場では転倒予防、誤薬防止など効率的で
安全な管理的な医療が主流。しかし退院後の生活空間と の間ではギャップが拡大している。自立した退院後の生活 を構築するためには、このギャップを埋める努力が必要。
引用文献
宇都宮宏子編著(2011)看護ワンテーマBOOK退院支援実践ナビ、医学書院