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遠隔ゼミ支援システムの構築
研究の背景鈴木研究室では2004年度より遠隔地(東京と沖縄)でゼミを受ける大学院生を対象に,ネットワークを介したゼミを提供し始めた。そこで, この遠隔ゼミを他の研究室でも簡単に実施できるように,そ
の枠組みを提供できるシステムを構築したいと考えた。
鈴木研究室における通常のゼミの流れ
本研究におけるソフトウェアの選定条件
-音声をリアルタイムに送受信できる
-非同期でファイル共有ができる
-実効速度1Mbps以下でまともに動作する
-いつものゼミスタイルを崩さない(マイクを持ったり,大声で話さない)
- とにかく,安くすませる!
①ゼミを始める前1.発表者は,発表のレジュメや資料を用意する。2.ゼミに参加する人数分のレジュメや資料をコピーする。
②ゼミ中1.司会者は,発表人数から発表時間と発表順を決める。2.発表者はレジュメや資料を配る。3.発表順に従いレジュメを用いて発表4.質疑応答
①ゼミを始める前インターネット上で,ファイルを共有できるようにし,遠隔地でも事前に入手できる環境にする。
②ゼミ中最低限,音声が伝われば良い。いつもの集まっている雰囲気で行いたい。
遠隔ゼミに求められるもの
初期の遠隔ゼミの構成
1,配付資料投稿システム
○悪い点・サービス提供型月額、時間単位の使用料が必要提供会社サーバが停止すると使用不能
・専用サーバ型ソフトウェアが高額である
Netmeetingだけでは、1対1のみだがOpenMCUを使用すると4人以上同時通話できる
ゼミで使用するレジュメなどの資料をゼミ開始前にアップロードし、共有するためのシステム。→「ゼミを始める前」の要求を満たせた
Netmeeting
2,多点間音声通話システム●現存ソフト(有料ソフト)の調査
○良い点・標準で多点間接続に対応している・独自機能が豊富である・学校や企業のLAN内からでも簡単に使用できる
有料ソフトの良い部分は、我々のゼミスタイルに必要ない
多点間音声通話と、ファイルの非同期共有は、フリーソフトで実現可能ではないか?
●現存ソフト(無料ソフト)の調査
○すでにある物で構成
・Webカメラで画像を撮影・プロジェクターで相手の画像、時間を表示・ビデオカメラを集音マイクとして使用(遠隔地では、ヘッドセットを使用してハウリングを防止)
画像同時 音声同時 サーバ Over Router/Firewall 帯域
MSN Messenger 1~ 1 共有 ○(UPnP可) 64kbps~NetMeeting 1 1 専用 △(ポートトンネル) 64kbps~Yahoo Messenger 1 1 共有 ○ 64kbps~Skype × 5 共有 + P2P ○ 64kbps~
DVTS 1 1 専用 △(ポートトンネル) 30Mbps~
画質は、DVTS>MSN>NetMeeting>Yahoo音質は、DVTS>Skype>MSN>NetMeeting>YahooDVTSは画質・音質ともに優れるが、30Mbpsも帯域を使う→専用サーバで運用でき、帯域1Mbpsでも十分なNetmeetingを音声通話に使用→画像配信は、同時配信対応のMSN Messengerを使用
※ゼミ中の光景を再現した映像
●Netmeeting3とMSN Messgengerを使用した初期構成
Windows標準インストール(Windows2000以降)
配付資料投稿システムの画面
ここから各自、配付資料を表示させるここから各自、配付資料を表示させるここから各自、配付資料を表示させる
遠隔地 B
遠隔地 A 本拠点(本研究室内)
インターネットインターネット
中継サーバ
クライアントPC
ビデオカメラ・USBカメラ
プロジェクタ
集音マイク
スピーカ
クライアントPC
クライアントPCヘッドセット
VPN
USBカメラ
USBカメラ
ヘッドセット
OpenMCU
NetMeeting
NetMeeting
NetMeeting
遠隔地 B
遠隔地 A 本拠点(本研究室内)
インターネットインターネット
中継サーバ
クライアントPC
ビデオカメラ・USBカメラ
プロジェクタ
集音マイク
スピーカ
クライアントPC
クライアントPCヘッドセット
VPN
USBカメラ
USBカメラ
ヘッドセット
OpenMCU
NetMeeting
NetMeeting
NetMeeting
初期構成のシステム概略図
現在時刻の表示
発表時間の表示
遠隔地Aの画像遠隔地Aの画像 遠隔地Bの画像遠隔地Bの画像
本拠地の画像本拠地の画像
遠隔地Bの画像遠隔地Bの画像
本拠地の画像本拠地の画像
発表中のレジュメや資料を表示・印刷
本拠地で表示される画面
遠隔地で表示される画面
新しい遠隔ゼミの構成
②音声通話の敵、騒音源のプロジェクタを液晶モニタに変更→雑音が激減
※ゼミ中の光景を再現した映像
①ビデオカメラで代用していた集音マイクを専用のものに変更→音声が明瞭になった
③ゼミの進行に重要な、司会者の音声を特に明瞭に伝えため専用マイクを準備 →スムーズな進行?
※右の上面図、■部分が新規に追加した機材
1,機材の改善点
2,ソフトウェアの改善点
音声通話ソフトをNetmeetingからSkypeに変更→音質がかなり向上
●Netmeetingの問題点・学校、企業LAN内では、接続にVPNなどが必要・OpenMCUが安定しない・音質が悪い(携帯電話並みか、もっと悪い)
Skype実行画面
スピーカーカメラ ホワイトボード
ミキサー
ノートPC集音マイク
モニター
司会者用マイク
スピーカーカメラ ホワイトボード
ミキサー
ノートPC集音マイク
モニター
司会者用マイク
スピーカーカメラ ホワイトボード
ミキサー
ノートPC集音マイク
モニター
司会者用マイク
機材配置図
●Skypeの利点・学校、企業LAN内でも、設定なしで簡単に接続できる・通常の電話よりも、高音質である・5人までの同時通話をサポート→少人数の会議などにはもってこい!もちろん無料で使用できる。
のホームページhttp://web.skype.com/home.ja.html
まとめと今後の課題・フリーソフトウェアの組み合わせにより、遠隔ゼミナールを実現できた・資料の事前投稿と音声通話が可能であれば、遠隔ゼミができるというスタイルを実践することができた・現在、大学院のゼミで試験運用中・今後、他の実践に役立てられるようにマニュアルやガイドラインを作成する