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li込�検作所の独立行政法人化を迎えて 2H:1 E 農薬検査所の独立行政法人化を迎えて 農薬の検査を行う機関 と してI IR手1 1 22 I に設立 さ れた 農林水産省農薬検査所は, 五十余年の歴史に訴を閉じ, 今年 4 月 1 日 か ら 「独立行政法人民薬検査所 (以下 「山 薬検査所」 という)J と し て 新 た な 歴 史 を 妄1) む こ と と な った。 この背景と して, 近年の内外の社会情勢の変化を断ま え, 行政の円滑な推進を椛保するため, 内l制機能の強 化, 国の行政機関の再編成, 国の行政組織等の減i i i, につ いて 基本理念及び方針 等 めた 1 1 ) 1 省庁等改革基本法J ( 1 0 1 0 3 1 " I �,本法という) 成1 0 れた 基本 気\ 36 条では, 1政府は, 国民生及び社会経済の安定等の公 共上 の 見地 か ら li1 i i実に 実施 さ れ る こ と が必嬰な事務及び 事業であって, 国が自ら主体となってn;(般に実施する必 要はないが, 民間の主体にゆだねた場合には必ずし も 施さ れないおそれがあるか, : は ì .:体 に 初!l l j われる必要があるものについて, これを効率的かつ効以 的 に 行わ せ る に ふ さ わ し い 自 在Iltl" | 発1 k び透1 備 え た 法人 (以下 I行政という) を設 けるものとする」 として 1 i 立行政法人制J 主 が規兄定 j 1 た。 独立行政法人の運符の基本 :, WH:'I, J隊員の身分その他 制度の基本 と なる共通の事項を定め る も の と して, 平成 11年 「独立行政 法人 通則法J (平成 1 1 作法在I! 1 0:1 号。 以下 「通則法」 という) が定め ら れ, ま た 独立行政 法 人 の 業 務 の 飽 [ 等 に つ い て は , それぞれの独立行政法 人に係る個別法 (良薬検査所の場合に は |羽目/ 行政法人 農薬検査J (平成 1 1 年法律第 187号。 以下 「検究所 法」 という) で定められている。 独立行政法人制度のiI旨は, r事前|共|与 ・ 統的1Iを極力 Eslab lishl11cnl of Inc1 cpcnc1巴nl Ac1l 11in isl l,l livc InsLilu Li()n "Agricul lura l Chcl l1ica ls Inspcclion Slalio l l (AClS) " . Hy lIi loshi ONO (キーワ ード 独立行政法人, 1 1��検祈1リi, 山検作, Inc1 cpcn. c1enl Ac1ll1inis lraLive Insli lulion. Agricul lura l Chcl11ica ls Inspcc. lion SlaLioll. ACIS) 独立行政法人li検究所 IJ 、 tl付|ー し , JF後チ ェ ッ ク へのm点の移行 を図 る た め, 主務大 I :iのYi主将, I共1 そ の 他国の附与 を必要最小限の も の と す る」 ほか業務概要の獄値的な公表などが掲げられてお i [lZ 立行法人 独立 法人 定期間 ( 3 5 ) 達成 べき 'I 'WILI 椋! と し て 折 示 し , 独立行政法人がその91期目標を 達成するために"iJUJfi十回, 年度計 画を策定 し ( 公表 し ) 成す る 達成さ れた かど かは, 部識 者ヵ、 ら 十j\'iJえ さ れ る 独立行政it人評価委員会に よ り , 各年 度終了後に, また1 1 iJU I 討襟lUI 問終了 後に 評価さ 仕組 てい 農薬検査所の業務について く農薬検査所の業務範囲〉 薬検査所は, 検査所法第 3 条 に 基づ き , I薬の検 により, 1薬の山品 の:保 を る こ と を 口 J としている。 具 { 的 な 業務 と して検 1 ω0 条でよう され ている ( 務の [ JI [ ) 1 0条 3 達成 する め, の業 - ヨ5の検挙rを行う こ と。 I�T号 の 業 務 に 附 ,lij' す る 業務を行う こ と。 2 検査所は, 前引の業務のほか, 農薬取締法 (1 1百平1] 23 ' rl律第 82 ) ] 3 2 1 J頁 の 規 定 に よ る身、l収及び立入検査並びに同法第 15 条の 3 第2項 / 査を 「山梨の検脊 」 には, 出来取締法の規定に基づ く 良薬 の録検管が含 ま れ る の は も ち ろ んの こ と , それ以外の 検有 ( 外 l'[1 か ら の 依頼 に 応 じ た 検査 ) も含まれる。 また r l i J' す る 業務 」 には, �登録申請の際に提出 さ れ る 713 性 試 験 成 総 等 の 信 頼 性 {確 保 の た め の 業 務 (GLP), 科学技術の進歩に対応した良薬検査技術の向 上及び検査内容の改耗に資す る制査研究の実施, 1�設 録flì lJ J主 に 係 る 国 際 制荊 | を 目 的 と し た OECD (経済協力 [発機梢) 等の収品Ilへの参1m, 開発途 |二国に対する技術 1' 1句支援等が合 ま れ る 。

農薬検査所の独立行政法人化を迎えてjppa.or.jp/archive/pdf/55_06_33.pdfはじめに 農薬の検査を行う機関としてIIR手1122 'LIに設立された 農林水産省農薬検査所は,

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li込�検作所の 独立行政法人 化 を迎 え て 2H:1

E .... .n

農 薬検査所の独立行政法人化を迎 え て

は じ め に

農薬の検査 を行 う 機関 と し て IIR手1 1 22 'LI に 設立 さ れ た

農林水産省農薬検査所 は , 五十余年の 歴 史 に 訴 を 閉 じ ,

今年 4 月 1 日 か ら 「独立行政法人民薬検査所 (以下 「山

薬検査所」 と い う ) J と し て 新 た な 歴 史 を 妄1) む こ と と な

っ た 。

こ の背景 と し て , 近年 の 内 外の 社会情勢の 変化 を断 ま

え , 行 政 の 円 滑 な推進 を 椛保 す る た め , 内 l制 機能 の 強

化, 国 の 行政機関の再編成, 国 の 行政組織等の 減iii , 効

率化 等 に つ い て 基本的な理念及 び方針 等 を 定 め た 1 1 ) 1 央

省庁等改革基本 法J (平成 1 0 年法律第 1 03 号ー。 以 1" I �,�

本 法」 と い う ) が平成 1 0 年 に 公布 さ れ た 。 基本 法気\ 36 条 で は , 1政府 は , 国民生許可及 び社会経済 の 安 定 等 の 公

共上の 見地 か ら li1ii実 に 実施 さ れ る こ と が必 嬰 な 事務及び

事業であ っ て , 国 が 自 ら 主体 と な っ て n;(般 に 実施す る 必

要 は な い が, 民 間 の 主 体 に ゆ だね た 場 合 に は必ず し も 失'

施 さ れ な い お そ れ が あ る か, ::>く は ー の :=ì .:体 に 初 ! l l j し て 行

わ れ る 必要 が あ る も の に つ い て , こ れ を 効率的 か つ 効以

的 に 行わ せ る に ふ さ わ し い 自 在Iltl" 匠自 | 発↑F性�I生1:1放k び透l明り列貯州jナ引北'1七性|巨1

備 え た 法人 ( 以』下下 I�I独リ山i立行政法人 」 と い う ) の(刊命巾制|じ相例,1可|リJJ度主 を 設

け る も の と す る 」 と し て 1独リ山i立 行政法人 制 J皮主 が規 兄定ニ さ jれ1

た 。

独立行政法人 の 運 符 の 基本:, WH:'I9f, J隊員 の 身 分 そ の 他

制度の基本 と な る 共通の事項 を 定 め る も の と し て , 平成

1 1 年 に 「独立 行 政 法人 通 則 法J (平成 1 1 作 法 在I !ilù 1 0:1

号。 以下 「通則 法 」 と い う ) が定め ら れ, ま た 独立行政

法人の業務の飽[IU 等 に つ い て は , そ れ ぞ れ の 独立行政法

人 に 係 る 個別 法 (良薬検査所 の場合 に は |羽目/ 行政法人

農薬検査所法J (平成 1 1 年法律第 1 87 号 。 以下 「検究所

法 」 と い う ) で定 め ら れ て い る 。

独立行政 法 人 制 度 の iIlli 旨 は , r事前|共| 与 ・ 統 的1I を 極 力

Eslabl ishl11cnl o f I nc1cpcnc1巴nl Ac1l11 i n isl l,l l i vc I nsL i l u L i ( )n

"Agricul lural Chcll1ica ls I nspcclion Slal io l l ( A C l S ) " . Hy

l I i loshi ONO

( キ ー ワ ー ド 独立行政法人, 11���検祈1リi, 山梨、検作, I nc1cpcn.

c1enl Ac1ll1 i n islraL ive Insl i l u l i on. Agricu l l u ra l Chcl1 1 icals Inspcc.

lion SlaLioll. ACIS)

独立行政法人liUE検究所 IJ 、 野tレ・と一一ひイl

付|ー し , JF後チ ェ ッ ク へ の m 点 の 移行 を 図 る た め , 主務大

I : i の Yi主将, I共14i そ の 他国 の 附与 を必要最小限の も の と す

る 」 ほ か 業務概要 の 獄値 的 な 公 表 な ど が 掲 げ ら れ て お

り , 例 え ば, 三i三務大 [lZが独立行政法人 に 対 し , そ の 独立行政法人 が一 定 期 間 (3�5 年間 ) に 達 成 す べ き 業 務 を

' I 'WI LI 椋! と し て 折示 し , 独立行政法 人 が そ の 9 1 期 目 標 を

達成 す る た め に " iJUJf i 十回, 年度計 画 を 策定 し ( 公表 し )

業務 を 達成す る 。 業務 が達成 さ れ た か ど う か は, 外部識者ヵ、 ら 十j\'iJえ さ れ る 独立行政it人評価委員会 に よ り , 各年

度終了 後 に , ま た 1 1 i J U I 討 襟lUI 問終了 後 に 評価 さ れ る 仕組

み に な っ て い る 。

農薬検査所の業務 に つ い て

く農薬検査所 の業務範囲〉

I�薬検査所 は , 検査所法第 3 条 に 基づ き , I Jl主 薬 の 検

脊 を 行 う こ と に よ り , 1.段民薬の 山品二

i七似性!I生|七: のli附d前'!J:保 を |似凶災刈| る こ と を 口 f白似的l件内〈りJJ と し て い る 。 具{体本的な業務

と し て 検至査u所リ折ri法1去〈災第} 1 ω0 条 で次 の よ う に 規定 さ れ て い る 。(業務 の 純 [J I [ )

第 1 0 条 検茶所 は , 第 3 条 の 目 的 を 達 成 す る た め , 次の 業務 を 行 う 。

- 11ミヨ5 の検挙r を 行 う こ と 。

二 I�T号 の 業務 に 附 ,lij'す る 業務 を 行 う こ と 。2 検査所 は , 前引の業務 の ほ か, 農薬取締法 (11百平1]

23 'r l� 法 律 第 82 号 ) 第 ] 3 条 の 2 第 1 J頁 の 規 定 に よ

る 身、l収 及 び立 入 検 査 並 び に 同 法 第 1 5 条 の 3 第 2 項

の 規定 に よ る 了/ 入検査 を 行 う 。

「山梨の検脊 」 に は , 出来取締 法 の 規定 に 基 づ く 良薬

の星空録検管が含 ま れ る の は も ち ろ ん の こ と , そ れ以外の

検有 (外l''i[1 か ら の 依頼 に 応 じ た 検査) も 含 ま れ る 。

ま た r l河川i J' す る 業務 」 に は , D��登録 申 請 の 際 に 提 出

さ れ る 713 性 試 験 成 総 等 の 信 頼 性 {確 保 の た め の 業 務

( G L P ) , 科学技術の 進 歩 に 対応 し た 良薬 検 査 技 術 の 向

上 及 び検 査 内 容 の 改耗 に 資 す る 制査研究 の 実施, 1.生�設

録flìlJJ主 に 係 る 国 際 制荊 | を 目 的 と し た OECD (経 済 協 力[Ji'J発機梢) 等 の収品I lへ の 参1m, 開発途 |二国 に 対 す る 技術

1'1句支援等 が合 ま れ る 。

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284 植 物 防 疫 第 55 巻 第 6 号 (200 1 年)

表 独立行政法人農薬検蕊所中期 目 標 十'1む!日I.UI日 ( た た き 台 ) の概要

'1" 期 目 標 | 中 間 計 画1 q , 期 目 標の期間

平成 1 3 年 4 F1 1 1 1 か ら 平成 1 8 年 3 Jj 31 I1 ま での 5 年間.2 業務運営の効率化 に 関 す る 事項

( 1 ) 農薬の検査新 た な 試験頃 LI が哨加す る 中 で, 従*の検査内容 に つ い て l 申

請 当 た り の検任期間 を 5% 削減.

( 2 ) 農薬の検査 に 附帯す る 業務' GL P 適合確認

GLP 適用対象試験の範闘 が拡大 し , 件数の増加が見込 ま れ る

LJ ' で, 1 件当 た り の処理期間 を 5% 削減.

( 3 ) 業務運営の効率化 に よ る 経費の1m制各事業年度 の 人件費 を 除 く 運営費交付金で行 う 事業 に つ い て ,

少 な く と も 対前年度比で 1 %抑制11.3 同 氏 に 対 し て 提供 す る サ ー ビ ス そ の 他 の 業 務 の 質 の 向 上 に 関 す

る 事項( 1 ) 農薬の検査

. ß.!k薬検査 の迅速化検査対象の 試験頃 日 が増加す る '1 ' で, 殺録保留基準設定が必要

な 農薬 は I 年 5 か 月 以 内, そ れ以外の農薬 は 1 1 か 月 以 内 に検査を 完 了 .

( 2 ) 農薬の検査 に 仲間f す る 業務ア GLP 適合研11認の迅速化

GLP 適合服認の{斗数の増加が見込 ま れ る 中 で, }1t祭実施後6 週間以 内 に 報告.

イ ー 調査研究

ウ 情報収集等国内外の情報の 入手及 び分類 ・ 整l'!�.

エ 研修 ・ 指導等

オ 国際調和への対J,ι

カ . 海外技術支援

キ ー ア ン ケ ー ト 捌奈 の 実施

ク . 情報の保全 ・ 管耳E

( 3 ) 農薬取締法の規定 に よ る 集取及び立入検査立入検査実施後 1 か 月 以 内 に報告.

4 財務内容の改持 に 関 す る 事項適切な業務運常 を 行 う こ と に よ り , 収支の均衡 を 図 る .

l 業務運常の効率 化 に 関 す る 目 標 を 達成す る た め に と る べ き 措置( 1 ) 良薬の検奈

t:j l ilì'i宇; か ら の事前相談休ílilJ を 充実 さ せ る と と も に , 検査 マ ニ コア /レ の充実及 び検査進行税'l!H シ ス テ ム の 構築等 に よ り 検資業務を効系化.

( 2 ) 段薬の検査 に 附帯 す る 業務. GLP 適合確認

新 た な GLP 適 用 対 象 試験 に 係 る 査 察 マ ニ ュ ア ル 等 の 作成 によ る 査祭業務 の定型化及び研修 シ ス テ ム の 充 実 に よ り GLP 適合確認業務 を効率化.

( 3 ) 業務迎常の効率化 に よ る 経費の抑制各事業年度 の 人件費 を 除 く 運営費交付金で行 う 事業 に つ い て ,

少 な く と も 対前年度比で 1 %抑制.2 国民 に 対 し て 提供 す る サ ー ビ ス そ の 他 の 業 務 の 質 の 向 上 に 関 す

る 目 標 を 達成す る た め に と る べ き 措置( 1 ) 段楽の検査

- 段薬検査の 迅速化段薬殺録検査体制l の 充 実 等 に よ り , 主主録保僻基準の設定が必要

な農薬は I 年 5 か 月 以 内, そ れ以 外 の 農薬 の 検査 に つ い て は 1 1か 月 以 内 に検査 を 完 了 .

特 に , 実用 化 の ニ ー ズ が高 い!J' 物農薬 に つ い て は ヒ記期間 を さら に 短納.

( 2 ) 段薬の検査 に 附帯 す る 業務ア . GLI' 適合確認の迅速化

夜祭マ ニ ュ ア ル の 作成等 に よ り , 評価結果 を 資察実施後 6 週間以内 に 報告.

イ . 調室研究r Jl!i楽 に 係 る OECD テ ス ト ガ イ ド ラ イ ン 等 の 検証J, I農薬中

の有 許制成分の 分析技術の研究」 を 重点 的 に 実施.ウ 情報収集等

悶 内外で作成 さ れ て い る 農 薬 の 評価概要 等 の情報 を 効率 的に 入手 し , 農薬検査業務 に 反映.

エ . 研修 ・ 指導等l良薬の適正使用 の舵保 を 図 る 観点 か ら , 都道府県等が主催す

る 研修会等 に 職員 を 講師 と し て 派遣.オ . 悶際調和 へ の 対応

OECD の テ ス ト ガ イ ド ラ イ ン 等の策定, GLI' 制度 の相互承認協定等 への積極的対応.

カ ー 海外技術支援同等 と の連携の下, 発展途上国 に 対 し 技術的支援 を 実施.

キ . ア ン ケ ー 卜 調査 の 実施製造業者等 に ア ン ケ ー 卜 調査 を 実施 し , 股楽の 主主録業務 の 質

の |向上1: に 反映.ク . 情報の保全 ・ 管理

/I!l:薬の試験デー タ 等 の一括管理 に よ り , 保管場所への第三者に よ る 不正侵入防止等 を 図 り , 情報 を 適lE に 保全 ・ 管理.

( 3 ) 良薬取締法の規定 に よ る 集取 及 び立入検賓立入検査 ・ 集取 マ ニ ュ ア ノレ の整備 に よ り 検査 ・ 分析の迅速化.

3 予算4 短期借入金の 限度額 l 億円

(想定 さ れ る 理由 ) 運営費交付金の受入れが遅延.5 剰余金の使途 農薬検査問機器 の 更新.6 そ の他農林水産省令で定 め る 業務運営 に 関 す る 計画

( 1 ) 施設及 び設備 に 関 す る 計画適切か つ効率的な業務実施 の た め , 必 要 な 施設及 び設備 を 計画

的 に整備.( 2 ) 職員 の 人 事 に 関 す る 計 画 (参考) 期初 66 人 期末 65 人

一一一 34

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農薬検fi'所の 独立行政法人化 を 迎 え て 285

農薬検査所の 業務 は , 農薬が及ぼす お そ れの あ る 健康

影響や環境影響 に 対 す る 国民 の 関心 の 高 ま り , 農薬 の効

果 な ど に 関 す る 農家 か ら の 要 望 に も 十分留意す べ き で あ

り , ま た 不良農薬 の 流通防止 の た め の 立入検査 と い っ た

公権力 の 行使 と い っ た 政 策 的 ・ 社会 的 な 背 景 が 勘 案 さ

れ, 農薬検査所の 役員 及 び職員 に は 国家公務員 と し て の

身分が与 え ら れ る 「特定独立行政法人」 と さ れた (通則

法第 2 条第 2 項, 検査所法第 4 条) 。

〈農薬検査所の中期 目 標 ・ 中期計画 に つ い て 〉

農薬検査所の主務大 臣 は , 検査所法 に よ り 農林水産大

臣 と 定 め ら れ て お り , 冒頭述べた よ う に , 農林水産省独

立行政法人評価委 員 会 の 審議 を 経 て , 農林水産大 臣 か ら

平成 13 年 4 月 1 [::1 付 け で農薬検査所中期 目 標が示 さ れ,

こ れ を 受 け て 4 月 2 日 付 け で農薬検査所中期言 | 酬 を 策定

し た と こ ろ で あ る 。 そ れ ぞ れの概要 を 次 の と お り 示す。

中期 目 標 は今後 5 年間 に 農薬検査所が達成 す べ き 業務

の 目 標 を 示 し て お り , 農薬検査所 は 中期 目 標 を 受 け た 仁l '

期計画, 更 に 中期計画 を 各年度毎 に 展 開 し た 年度計 画i に

そ っ て 業務 を 推進 し て い く こ と と し て い る 。

〈農薬検査所の機構図〉

従来の 2 部 9 課体制l か ら , 業務の 円 滑 な進行管理�, 所

掌事務 の整理 を 踏 ま え , 設立時 に 下 図 の よ う に l 古11 9 課

1 室体制 と し た と こ ろ で あ る 。

独立行政法人 と な っ た 場合の メ リ ッ ト

独立行政法人制度 は , I事前 関 与 ・ 統制 を 極 力 排 し ,

事後チ ェ ッ ク への重点の移行 を 図 る た め , 主務大 [�:i の i;t

督, 関与 そ の 他 国 の 関与 を 必 要 最 小 限 の も の と す る J

(行革本部決定 方針) , I独立行政法人 の 業務連 常 に お け

る 自 主性 は, 十分配慮 さ れ な け れ ば な ら な い J ( 通 則 法

第 3 条第 3 項) と さ れ て い る こ と か ら , 法人 の裁i乱, 自

由 度 は 増 す と さ れ て お り , 業務 の弾力 的 なilli常が期待 さ

れ る 。 ま た , 内部組織, 会計, 人事 に 関 し て も 法人の 独

自 性, 自 主性が強化 さ れ る 。 例 を あ げれ ば, 内部組織 に

つ い て は , 独立行政法人 の 長 の 裁量 に よ り , そ の 業務の

範 囲 内 で 内 部組織 の 変 更 等 が で き る と さ れ て お り , ま

た , 会計に つ い て も 企業会計が導入 さ れz洋力 的 な 財務運

営がで き る こ と と さ れ て い る 。 さ ら に 農薬検査所の財源

の ほ と ん ど を 占 め る 運営費交付金 は , 渡 し き り の 資 金 で

一一一 35

賄事長理事監事 L検夜間1長

1þ: i,hj 評 価 室(検.ff.所の運常 に 関 す る 企耐 ・ 調幣 )

総 務 課

(人事, 予算 ・ 決算, 経理, 制手1)1'/'1=. )

制 術 研 究 課(調布研究の総折)

検 作 謝 繋 課( 吟録検奇, 取締等の総折)

説 明 検 貸 課

( 苦手引 の検査)

能楽環境検査課

( 二L:壊残間性, 水質汚濁性 の 検 I'f. )

化 学 課

( J京体, 製剤l の 物理化学的検作)

'1:. 物 課

( 薬効, 薬害の検査)

段楽残旬検夜課

( 作物残官l性 の検J't)

千二flWI 物安全検育課

( 水路動植物, 有!日動物へのJi�枠検代)

良薬得査官

(GL l' 等)図 独立行政 法 人 良薬検千f.i肝機構図 ( 平 成 1 3 年 4 J ) I 1 1

現在)カ ッ コ 内 はtR. " í 業務概要.

あ る こ と か ら , い わ ゆ る 費 目 聞 で の 流 用 が可能 と な り ,

柔軟な運用 が期待 で き る 。 法人 と し て の 裁量権 は 大 き い

が, も ち ろ ん窓意的 な運用 は許 さ れず, 事業 内容, 財 務

諸表の公表 な ど 国民の監視 を 受 け る こ と と な る o

お わ り に

農薬検査所 の 業 務 は , 独立行政法 人 移行 前 も 移行 後

払 農薬 の検査等 を 行 う こ と に よ り , 農薬 の 品 質 の適正

化及 びそ の安全性 の 確保 を 図 り , 農業生産 の安定, 国民

健康の保護, 生活環境 及 び 自 然環境の保全 に 寄与 す る と

い う 究極的 な 目 的 に は 何 ら 変更 は な い 。 独立行政法人 と

な っ て , 弾力 的 な 業務運営 に よ り , 業務運営の効率化,

国民へ提供 す る サ ー ビ ス の質 の 向 上 も 期待 さ れ て い る 。

こ の た め に も 今後 の業務運営 に 当 た っ て は , こ れ ま で以

上 に , 国民 は も ち ろ ん の こ と , 特 に 植物防疫, 農薬関係

者 を 始 め と す る 関係各位 の 忌'障 の な い ご意見, ご指導 を

い た だ き つ つ 農薬検査所 の 円 滑 な 業務運営 に 資 す る こ と

と し fこ し 当 。