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急成長中のベンチャーが40 社を比較して選んだ Microsoft Azure、決め手は手厚いベンチャー支援とオープンな設計思想
「いくら検索エンジンでサイトを検索しても、サイトそのものが使いにくければ意味はない」──そう語るのは、株式会社 UNCOVER TRUTH の CEO 石川 敬三 氏です。では、使いにくいサイトを改善するには? 株式会社 UNCOVER TRUTH が開発、提供する Web の UX 解析ツール「USERDIVE」は、その 1 つの答えです。わずか 2 年で 200 社超、しかもだれもが名前を知っている大手企業にも多数導入された USERDIVE を支えるインフラとして、同社が選択したのは、Microsoft Azure
でした。それは同時に、急成長するベンチャーを支えるパートナーとして、マイクロソフトが選択された瞬間でもありました。
ソリューション概要
○プロファイル2013 年 4 月に設立されたばかりの株式会社 UNCOVER TRUTH は、Web の UX 解析ツール
「USERDIVE 」を提供する急成長中のベンチャー企業です。Web サイト上でのユーザーの動きを可視化、分析し、改善策提案と実行支援までのサービスを提供することで、お客様の Web マーケティング効果の最大化を図ります。
○導入製品とサービス・ Microsoft Azure
○導入メリット・提供するサービスの高速化と安定化・Python や MySQL、Cloudera などのオープン
ソースが使いやすい・海外展開の容易さ・手厚いベンチャー支援
○ユーザー コメント「USERDIVE は、Python Django、MySQL、Cloudera Hadoop などのオープン ソースで開発、構築しています。Microsoft Azure の最大の特徴は、我々のようにオープン ソースで開発しているエンジニアにとって使いやすく、かつ移植性が非常に高いシステムを構築することが可能な点です」
株式会社 UNCOVER TRUTHCTO 中島 邦弘 氏
株式会社 UNCOVER TRUTH
導入背景とねらい急成長するビジネスに追随できなくなったプライベート クラウドからの脱却
株式会社 UNCOVER TRUTH (以下、UNCOVER TRUTH) は、2013 年 4 月設立のベンチャー企業です。同社が開発した Web の UX 解析ツール「USERDIVE」は、既に 200 社を超える導入実績を誇ります。しかも、導入企業には大手企業が多数並び、その数は現在も急増中です。USERDIVE の特徴は、マウスの動きやスクロール、クリックなど、サイト上でのユーザーのあらゆる動きを可視化し、フィルターを使って強力な分析ができることです。たとえば、EC サイトの購入者と離脱者のサイト上の行動を比較し、サイト改善に役立てることができます。直近では、iOS
アプリ上のユーザーの動きを可視化できる世界初の分析アプリ「USERDIVE for Apps」をリリースし、さらに注目を集めています。ただし、同社の強みはツールだけではないと、CEO の石川 敬三
氏は次のように強調します。
「当社には大きく 2 つの事業があり、1 つは USERDIVE をはじめとするプロダクトですが、もう 1
つが分析コンサルティングです。ツールだけ、あるいはコンサルティングだけを提供する会社は少なくありませんが、その両方を提供できる会社はほとんどありません。USERDIVE も活用しながら、サイトを改善し、お客様の売上アップに貢献することが我々の使命です」 (石川氏 )
既に、海外の有名企業からも引き合いのある同社ですが、設立直後の半年間は、けっして万全な状況ではありませんでした。石川氏と共に会社を設立し、USERDIVE の開発責任者でもある株式会社 UNCOVER TRUTH CTO 中島 邦弘 氏は、次のように語ります。
「USERDIVE は取得データが膨大でしたので、コストがかかることは設計段階からわかっていました。
USERDIVE では、マウスの動きをヒート マップで可視化するなど、ユーザーの行動を細かく分析することができます
株式会社 UNCOVER TRUTH
会社設立直後は、親会社のクロス・マーケティング グループのプライベート クラウドを低コストで利用させてもらいました。ただ、プライベートとは言いながら、資産を保有している点ではオンプレミスと変わりありません。このため運用負荷が大きく、かつお客様の増加と共に、キャンペーン等でトラフィックが急増すると遅延が発生するなど、問題が顕在化しつつありました。そこで、設立から半年後、外部のクラウドを検討することになったのです」 (中島氏 )
導入の経緯選定のポイントはスピード、海外拠点、オープン性、そして手厚いベンチャー支援
そこで同社は、海外も含めて IaaS や PaaS など、40 社を超えるさまざまなサービスをピックアップ。これを 12 社に絞り込んで詳細な比較、検討を行った結果、最終的に Microsoft Azure を選択しました。その理由について、中島氏と株式会社 UNCOVER TRUTH COO 小畑
陽一 氏は次のように説明します。
「比較、検討のポイントは 3 つありました。1 つは、当初の課題でもあった速度と安定性に優れていることです。2 つ目は海外に拠点を作れることです。我々は、設立当初から、日本発の世界で通用するツールを生み出すことを目指していましたので、これは必須条件でした。3 つ目はオープンであることです。この 3 つの条件を高い水準で満たしたのが、Azure でした」 (中島氏 )
「ビジネス的な側面では、マイクロソフトのベンチャー支援プログラムである『BizSpark 』が強力な後押しになりました。特に当社は扱うデータが大きく、契約も増えていましたので、トラフィックがいつ急増して
株式会社UNCOVER TRUTHCEO 石川 敬三 氏
株式会社UNCOVER TRUTHCTO 中島 邦弘 氏
株式会社UNCOVER TRUTHCOO 小畑 陽一 氏
USERDIVE の Microsoft Azure 構成図
もおかしくない状態でした。もし使った分だけコストが増える従量課金の料金体系であれば、ビジネスの伸び盛りの時期に、インフラ コストを気にして積極的な営業提案ができない状況だったのです。それが、BizSpark のおかげで一定の金額で Azure を利用できています。おかげでインフラの面をほとんど意識せず、莫大なトラフィックを誇る大手クライアントにも躊躇せずに提案でき、結果を出すことができました。検討した 12 社の中で、我々のようなベンチャーが伸びる時期を支えてくれるこうしたしくみ、思想を持っていたのは、Azure だけだったのです」 (小畑氏 )
こうして同社は、USERDIVE のインフラをプライベート クラウドから
Azure に移行。すべてオープン ソースで開発、構築された同システムは、トラブルもなくスムーズに Azure 上に移行されました。
導入の成果システム運用にかかっていたコストが大幅削減、スケールも即座に可能
Azure への移行後、USERDIVE の契約数は急激に伸びています。しかも大手クライアントが増えたため、トラフィックはまさに指数関数的な伸びとなっています。しかし、速度、安定性共にまったく問題はありません。また、運用管理面のメリットも大きいといいます。
「従来のプライベート クラウドでは、システム運用に少なくとも 2 人は必要でしたので、その分のコストは確実に削減できました。また、スケールアップやスケールアウトに早くても半日かかっていたのが、Azure 移行後は、ボタン 1 つで長くても数分でできるようになりました」 (中島氏 )
もう 1 点、同社が Azure のメリットとして強調するのが「オープンであり、癖が少ないこと」です。そのメリットについて、中島氏は次のように説明します。
「実は、Azure では Linux の仮想サーバーを稼働させていて、Windows
の製品はまったく使っていません。USERDIVE は、Python Django、MySQL、Cloudera Hadoop などのオープン ソースで開発、構築していますが、Azure 上でまったく問題なく動作しています。クラウド サービスにはそれぞれ癖があるのですが、Azure の最大の特徴は、その癖がないことです。このため、我々のようにオープン ソースで開発しているエンジニアにとって使いやすく、かつ移植性が非常に高いシステムを構築することが可能です」 (中島氏 )
USERDIVE は原則としてクラウド サービスとして提供されますが、同社は必ずしも、その提供形態にこだわっていません。たとえば、セキュリティの観点からオンプレミスで利用したいというニーズがあれば、柔軟に対応することは可能だといいます。ただし、システムの移植性が低いと、こうした多様なニーズに対応することは困難です。同社が Azure のオープンで癖のない仕様を高く評価するもう 1 つの大きな理由が、ここにあるのです。
株式会社 UNCOVER TRUTH
今後の展開世界中のサイトを改善し、データ プラットフォーマーを目指す
「インターネットというインフラが大好きなんです」と語る CEO の石川氏は、UNCOVER TRUTH の今後の展開として、日本の Web サイトの改善、世界の Web サイトの改善、そして「データ プラットフォーマー」を目指すことの 3 つを挙げます。
「検索エンジンによってサイトを見つけるのは簡単になりました。しかし、肝心のサイトが魅力的でなかったら悲しいでしょう。我々は、そこに
USERDIVE というツールで切り込んで、サイト改善という市場をしっかり作りたいと考えています。たとえば、現在、EC サイトの平均購買率は 1%
です。モノを買いにきているのに 99% の人は買わないのです。我々は、この数字を 50% にまで引き上げたいと思います。それには、USERDIVE
だけでは不可能で、企業が持っているさまざまなデータと組み合わせる必要があります。それがデータ プラットフォーマーを目指すという意味です」 (石川氏)
同社のビジョンを実現するためには、現在よりもさらに膨大なデータを処理する必要に迫られるのは間違いありません。しかし、同社がインフラのことを懸念しているようすは微塵も感じられません。それこそ、まさに Azure の最大の導入効果と言えるでしょう。 最後に、マイクロソフトが提供するベンチャー支援の価値について、小畑氏は次のように語ってくれました。
「マイクロソフトは単にインフラを提供するだけでなく、我々の中まで入ってサポートしてくれます。さらに、Azure を活用している他のベンチャー企業と交流する場まで提供してくれました。そこからは、現在、新しいビジネスも生まれつつあります。そこまでしてくれるインフラ ベンダーを、私は知りません」 (小畑氏)
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導入についてのお問い合わせ本ケース スタディは、インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/ja-jp/casestudies/本ケース スタディに記載された情報は制作当時 (2015年 6 月 ) のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。本ケース スタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。製品に関するお問い合わせは次のインフォメーションをご利用ください。■インターネット ホームページ http://www.microsoft.com/ja-jp/■マイクロソフト カスタマー インフォメーションセンター 0120-41-6755(9:00 ~ 17:30 土日祝日、弊社指定休業日を除く )※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。*記載されている、会社名、製品名、ロゴ等は、各社の登録商標または商標です。*製品の仕様は、予告なく変更することがあります。予めご了承ください。
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