アベノミクスで格差が拡大

子ども・子育て支援に

逆行する安倍政権

アベノミクスで儲けている

のは大企業と大資産家だけ。

非正規雇用が拡大し実質賃金

は下がり続け、庶民や中小企

業、商工業者、農家には何の

恩恵もありません。貧困と格

差が拡大し、新たに「子ども

の貧困」が深刻化しています。

これは、安倍自民党政権が不

安定な雇用と低賃金、長時間

労働を広げ、教育費や税金、

社会保険料の負担増など若者

や子育て支援に逆行する事ば

かり進めてきたからです。

子ども議会で「学校給食

費を無償に」の声

「子育て支援の充実」「少子

化対策」「定住・転入の促進」

を目的に学校給食無償化を実

施する自治体が増えています。

２０１８年の文部科学省の調

査(※）では、全国で76市町

村が小・中学校とも給食費無

償化を実施しています。また、

同調査で無償化の成果として

「少子化対策、定住・転入の

促進」が例示されています。

町民から無償化を望む声が

あります。８月に開かれた

「子ども議会」で「義務教育

の間、給食費を無料にすると

いうような工夫で九度山町の

『移住』『定住』をさらに促

進できるのでは」との質問が

ありました。一昨年の本町議

会６月議会の一般質問でも同

様の質問がありました。

無償化に必要な財源は

約１９００万円

知恵と工夫で実現を

学校給食費は子どもの学習

費のうち大きな割合を占めて

います（左図参照）。学校給

食費無償化による子育て世代

の経済的負担軽減で、九度山

町は子育て支援に熱心だとア

ピールできるのではないでしょ

うか。無償化に必要な財源は

約１９００万円（２０１８年

度予算)

です。小・中学校と

も無償化が難しいのであれば、

高校進学を控え、学習塾費な

ど学校外活動費の負担が大き

い中学校からはじめてはどう

か。必要な財源は約７００万

円です。知恵と工夫で実現可

能ではないでしょうか。

給食無償化で子どもが増え

るというある程度の目途が必

要となります。町は子どもに

対する様々な施策を行ってい

て、特に若者のための家賃補

助は確かな効果があり、子ど

もの数が増えました。給食無

償化実施の近隣自治体でなか

なか子どもが増えていない。

そういう意味から考えると、

学校給食無償化の役割がどれ

くらいあるのかどうか。

町は色々な子ども・子育て

支援に多額のお金を使ってい

ます。その上に学校給食無償

を実施する余裕があるのかど

うか。(

財源として)

過疎債が

使えるかどうか勉強していく

必要があります。

学校給食無償化は出来るに

越したことはありませんので、

できるだけ前向きに検討した

いと考えております。

■

裏面もご覧ください

九度山民報№５９ ２０１８年１０月１０日発行

編集・発行 日本共産党九度山町支部《連絡先》 伊丹俊也

〒648-0101 九度山町九度山７４７－３２TEL&FAX 0736-26-7382e-mail itami_t@mth.biglobe.ne.jp

町議会議員 伊丹俊也

子ども子育て支援 少子化対策に

学校給食無償化を提案

ブログ開設中「Ｇｏｏｄ Ｍｏｒｎｉｎｇ，九度山」

http://licitami.at.webry.info/

公立中学校177,370円

公立小学校104,484円

※学習塾費など学校外活動費を除く。公立中学生の学習塾費の平均額は、202,498円。給食を実施の公立学校の保護者負担額は、小学校47,553円、中学校54,219円。

【出典】・文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」2017年12月

・「議会と自治体」2018年4月号ｐ87

給食が実施されていない学校を含んだ平均 ↰

↱

学校給食費43,730円

子どもの学習費（１人、年間全国平均）

グラフ横軸目盛り単位：千円

学校給食費44,441円

小・中学校の学校給食費無償化

全国７６市町村が実施

和歌山県では．．．

高野町 2013年度～

北山村 2015年度～

古座川町 2016年度～(※)平成29年度の「学校給食費の無償化等の実施状況」及び「完全給食の実施状況」の調査結果について

伊丹俊也議員

２０１８（平成30）年第３回九度山町議会定例会（９月

議会）は、９月13日に一般質問を行いました。日本共産

党の伊丹俊也議員は、「学校給食の無償化」「通学路の

安全対策」の２点について質問しました。

九度山町議会９月議会報告

表面からの続き

通学路の安全対策について

【伊丹】６月18日の大阪北部地震で、

高槻市の小学校プールのブロッ

ク塀が倒れ小学生が死亡すると

いう痛ましい事故が起りました。

この事故の発生を受け、和歌山

県は通学路等のブロック塀につ

いて市町村を通して調査を行い

ました。その調査結果の報告を

求めます。

【町長】町の公共施設、通学路、福

祉施設の周辺を町職員が確認し

たところ、老朽化や建築基準に

適合していない恐れがある個所

は９カ所あり、県に報告してい

ます。

【教育長】県に報告の９カ所のうち、

通学路としては５カ所あります。

【伊丹】民間所有のブロック塀改修

の援助についてどのように対応

されるのでしょうか。

【町長】個人所有のブロック塀につ

いては、管理責任を有する所有

者が建築基準法に適合するよう

改修や撤去を行うべきと考えま

すが、町としては県の補助金制

度の活用などを研究してまいり

ます。

【伊丹】個人所有のものについては、

個人任せにしておいてはなかな

か進まないと思います。独自の

補助制度を持っている自治体

（和歌山県で９市町）のうち、由

良町はブロック塀の改善・補強

にも補助する制度を設けていま

す。改善・補強の費用は、撤去

して新しいフェンスに変えるよ

り少なくてすむと思います。撤

去するほど(

危険）ではないブ

ロック塀を改善・補強する補助

制度創設の検討と、国や県の補

助制度で使えるものはすべて活

用して、一刻も早く危険なブロッ

ク塀を安全なものにすることに

取り組んでいただきたい。

【町長】安全かどうかの確認作業は

個人所有のものについては個人

でやっていただき、改修が必要

であれば、しっかりと公平性も

保った中でやれるかどうかを含

めて、今後(

どういう形で補助

金を出すか）しっかりと検討し

ていきたいと思っています。

２０１７年度九度山町一般

会計・特別会計歳入歳出認定

住民に寄り添い、住民の

立場に立って税・保険料

を徴収する今の方針を続

けることを求める伊

丹議員

２０１７年度の九度山町の主な税・

保険料の徴収率と状況は次の通り。

①和歌山県で最高水準の高徴収率

は、和歌山県地方税回収機構といっ

た外部機関や差し押さえなどの法

的手段を使ってのものではない。

②未納・滞納に対して、町職員が

その理由を調査するなどきちんと

状況を把握した上で、未納・滞納

者の支払い相談に応じる、話し合

いで支払方法を決めるなど、住民

に寄り添った対応をしている。

③支払い能力があるのに支払わな

い”悪質な”滞納者はいないため、

和歌山県地方税回収機構や法的手

段を使っていない。

以上のことを踏まえた上で、伊

丹議員は税と保険料徴収について

町の見解を質しました。

【伊丹】

①従来の方針を堅持し、和歌山県

地方税回収機構や法的手段を使

わないこと。

②国保税の滞納者に対し（医療機

関窓口でいったん全額を支払わ

なくてはいけない）資格証の発

行を行わないこと。

【答弁】(

要旨）

①悪質な滞納者でない限り、強制

的な徴収は行わない。

②資格証を発行するつもりはない。

ただし、（国保の都道府県化で

県が財政的な責任を担うように

なったため）今後の県の方針に

よってはどうなるか不透明な部

分がある。

伊丹議員のコメント

九度山町での滞納は、払いたく

ても払えないために生じているも

のです。もちろん町が１００％徴

収できることは理想です。しかし、

失業者が一人もいない、希望すれ

ば正規雇用で働くことができ生活

するのに十分な賃金が得られる、

病気や失業、事業の失敗、災害な

どの理由で生活に困窮しても生活

保護などのセイフティーネットが

機能し貧困に陥ることがない、年

金生活者に必要最低限の生活を保

障する年金が支給される、という

ような社会では、１００％徴収は

可能かもしれません。しかし、現

実はそうではなく、税・保険料を

払いたくても払えない人がどうし

ても出てきます。それはその人た

ちの自己責任ではありません。

徴収率をさらに上げるために和

歌山県地方税回収機構や法的手段

を用いることを町に求める声が議

会内にあります。もちろん支払い

能力が十分あるのに支払わない”

悪質な”ケースについては、その

ような方法を用いることを否定し

ません。ただ、徴収率向上のため

だけに地方税回収機構を使うこと

は、滞納者の生活をよりひどい貧

困状態に追い込んでしまうことに

なりかねません。

徴収率を上げるためには、力で

むしり取るような方法を提案する

のではなく、住民の所得の向上を

図る地域経済振興策、低所得者に

対する支援制度を充実させる社会

福祉政策などの住民のふところを

あたためる方法を提案すべきでは

ないでしょうか。そのような政策

提案を行ない、町政に反映させる

ことに力を尽くすことが、住民の

福祉向上に努める議員に求められ

る役割だと私は考えます。

２０１７年度の主な税・保険料徴収率

●町税（町民税、固定資産税、軽自動車税、たばこ税）

徴収率 97.7％●国民健康保険税

徴収率 95.6％●後期高齢者医療保険料

徴収率 99.8％

議案質疑から

調査された町有地のブロック塀