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もも上げ 太もも前、大 だい よう きん 、腹筋を鍛える ひざ伸ばし 太もも前を鍛える スクワット 大腰筋、太ももを鍛える 監修筑波大学大学院人間総合科学研究科 教授 久野 譜也 階段の上り下りやちょっとした買い物などで、「昔のように歩けなくなった…」と脚の衰 えを実感することはありませんか?これは、加齢に伴って脚の筋肉量が減少するためです。 一般的に、筋肉量の減少は上半身よりも下半身に顕著に現れてきます。20 代を 100% とすると、腕の筋肉は 60 代でも 85%程度キープできるのに対し、脚の筋肉は 40 代で 80%、50代で70%、60代では60%にまで減少してしまいます。脚の筋肉量が減少すると、 歩幅が狭くなるだけでなく、スムーズに脚を運ぶことも難しくなり、つまずきやすくなり ます。転倒による骨折は、年をとるにつれて増加しているといったデータもあり、ふだん から意識的に脚の筋力を保つ努力が必要です。 脚の筋肉は衰えやすい脚の筋肉量を保つための筋トレ 週5日、それぞれ 10 回を1セットとして、1日1~3セットを めやすに行いましょう。筋トレ中は、呼吸を止めて行うと血圧が上 がりやすいため、息を吐きながら、反動をつけずにゆっくりと動か し、使っている筋肉に意識を向けながら行うようにしましょう。 呼吸を止めない 反動をつけずにゆっくり動かす 使っている筋肉を意識する 筋トレを 行うときの 注意点 老化は脚から。 を中心に えよう 脚の筋肉 ※反対側も同様に行う。 ①いすに座り背筋 を伸ばす。 ②ゆっくりと息を吐きな がら、おなかとひざを 抱え込むように片脚を 持ち上げる。 ③ゆっくりと元の姿勢に 戻る。 腹筋 大腰筋 ①両手をいすの背に置 き、肩幅に足を開き、 背筋を伸ばして立つ。 ③ゆっくりと元の姿勢に 戻る。 ②ひざがつま先と同じ方 向に曲がることを確認 し、息を吐きながら、 ゆっくりとひざを45 度程度曲げる。 大腰筋 大腰筋 上肢と下肢をつなぐ 唯一の筋肉です。大腰 筋は、特に脚を上方に 引き上げる役割をもっ ています。この筋肉が 弱ると、歩行時につま 先が上がらず、ちょっ とした段差や小石など にもつまずきやすくな ります。 大腰筋 とは ①いすに浅めに腰かけ、 背筋を伸ばす。 ③ゆっくりと元の姿勢に 戻る。 ※反対側も同様に行う。 ②ゆっくりと息を吐きな がら、片方のひざを伸 ばす。 太もも前 日本通運健康保険組合 19

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もも上げ 太もも前、大だ い

腰よ う

筋き ん

、腹筋を鍛える

ひざ伸ばし 太もも前を鍛える

スクワット 大腰筋、太ももを鍛える

監修●筑波大学大学院人間総合科学研究科 教授久野 譜也

 階段の上り下りやちょっとした買い物などで、「昔のように歩けなくなった…」と脚の衰えを実感することはありませんか?これは、加齢に伴って脚の筋肉量が減少するためです。 一般的に、筋肉量の減少は上半身よりも下半身に顕著に現れてきます。20 代を 100%とすると、腕の筋肉は 60 代でも 85%程度キープできるのに対し、脚の筋肉は 40 代で80%、50代で70%、60代では60%にまで減少してしまいます。脚の筋肉量が減少すると、歩幅が狭くなるだけでなく、スムーズに脚を運ぶことも難しくなり、つまずきやすくなります。転倒による骨折は、年をとるにつれて増加しているといったデータもあり、ふだんから意識的に脚の筋力を保つ努力が必要です。

「脚の筋肉は衰えやすい」

脚の筋肉量を保つための筋トレ 週5日、それぞれ 10 回を1セットとして、1日1~3セットをめやすに行いましょう。筋トレ中は、呼吸を止めて行うと血圧が上がりやすいため、息を吐きながら、反動をつけずにゆっくりと動かし、使っている筋肉に意識を向けながら行うようにしましょう。

呼吸を止めない 反動をつけずにゆっくり動かす 使っている筋肉を意識する

筋トレを行うときの

注意点

老化は脚から。       を中心に鍛えよう脚 の 筋 肉

※反対側も同様に行う。

①いすに座り背筋を伸ばす。

②ゆっくりと息を吐きながら、おなかとひざを抱え込むように片脚を持ち上げる。

③ゆっくりと元の姿勢に戻る。

腹筋

太もも前

大腰筋

①両手をいすの背に置き、肩幅に足を開き、背筋を伸ばして立つ。

③ゆっくりと元の姿勢に戻る。

②ひざがつま先と同じ方向に曲がることを確認し、息を吐きながら、ゆっくりとひざを 45度程度曲げる。

太もも

大腰筋大腰筋

 上肢と下肢をつなぐ唯一の筋肉です。大腰筋は、特に脚を上方に引き上げる役割をもっています。この筋肉が弱ると、歩行時につま先が上がらず、ちょっとした段差や小石などにもつまずきやすくなります。

大腰筋とは

①いすに浅めに腰かけ、背筋を伸ばす。

③ゆっくりと元の姿勢に戻る。

※反対側も同様に行う。

②ゆっくりと息を吐きながら、片方のひざを伸ばす。太もも前

日本通運健康保険組合 19