43
1 次次次次次次次次 次次次次 次次次次 次次次次 次次次次:mg4172 2017-11-5 次次 1. 次次

 · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

  • Upload
    hoangtu

  • View
    219

  • Download
    3

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

1

次世代のエコカー                                駒 沢 大 学

経 営 学 部

                                経営学科                学生番号 :mg 4172

                 氏  名:楽 彬

2017-11-5

Page 2:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

2

目次1.  序論  1.1背 景

  1.2関 連 研 究

  1.3本 研 究 の 目 的

2. エ コ カ ー の 特 性 及 び 種 類

  2.1 エ コ カ ー と は 何 か

  2.2 エ コ カ ー の 種 類

  2.2.1 ハ イ ブ リ ッ ド カ ー ( H V )

2.2.2 プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー ( P H

V )

2.2.3電 気 自 動 車 ( EV )

2.2.4燃 料 電 池 車 ( FCV)

3.   各 種 類 の エ コ カ ー の メ リ ッ ト と デ メ リ ッ

4.   市 場 シ ェ ア

Page 3:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

3

5.   各 国 の 政 策

6.   国 情 に 適 し た エ コ カ ー

7.   次 世 代 の エ コ カ ー の 特 性

お わ り に  

引 用 ・ 参 考 文 献 一 覧

Page 4:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

4

1.   序 論

1.1 背 景

  自 動 車 は 私 た ち に と っ て 、 最 も 身 近 で 便 利

な 乗 り 物 で あ る 。 130 年 前 か ら 、 自 動 車 は

人 々 の 生 活 を 支 え 、 移 動 や 運 転 の 楽 し み を 与

え て い る 。 実 用 的 で 、 素 晴 ら し い 乗 り 物 で あ

る 。 し か し 、 走 れ ば 自 動 車 の 燃 料 は 減 り 、 維

持 す る に は 税 金 、 保 険 、 メ ン テ ナ ン ス 費 用 な

ど 負 担 が か か る 。 ま た 、 近 年 大 気 汚 染 や 地 球

温 暖 化 及 び 化 石 燃 料 の 枯 渇 に よ り 、 人 々 の 生

産 活 動 に 大 き な 影 響 を 与 え て い る 。 こ の よ う

な 維 持 費 を 抑 え る た め に も 、 ま た 大 気 汚 染 を

減 ら す た め に も 、 燃 費 が よ く 排 気 ガ ス が ク

リ ー ン な エ コ カ ー は 、 現 代 の 生 活 に 適 し た 自

動 車 で あ る 。 ま た 、 エ ネ ル ギ ー 問 題 は 企 業 活

動 に に 対 し て 大 き な プ レ ッ シ ャ ー に な っ て き

て い る 。 つ ま り 、 エ ネ ル ギ ー 問 題 は 自 動 車

Page 5:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

5

メ ー カ ー に と っ て 存 亡 の 危 機 で も あ る 。 よ っ

て 、 各 自 動 車 メ ー カ ー は 次 世 代 で 生 き 残 る た

め エ コ カ ー の 開 発 に 力 を 入 れ て い る 。

 

1.2 関 連 研 究

  エ コ カ ー を 研 究 す る 前 に 、 ま ず は 自 動 車 を

使 う 燃 料 生 産 に 関 し て 調 べ な け れ ば な ら な い

と 思 う 。 よ っ て 、 私 は 「 石 油 精 製 に お け る 水

素 を 含 む 自 動 車 用 燃 料 生 産 の 経 済 性 分 析 」 と

い う 論 文 を 読 ん だ [ 1 ] 。 こ の 論 文 は 今 後 日

本 は 燃 料 電 池 車 ( F C V ) の 普 及 を 進 め て い

く 場 合 、 ど こ で も 安 定 的 な 水 素 の 供 給 可 能 に

つ い て を 研 究 し た 。 そ し て 、 製 油 所 で 水 素 を

生 産 す る 場 合 、 水 素 の 生 産 量 は ガ ソ リ ン の 生

産 量 、 水 素 製 造 装 置 能 力 、 水 素 製 造 原 料 の 利

用 可 能 量 に 依 存 す る 。 つ ま り 、 ガ ソ リ ン を 生

産 す る と 共 に 、 水 素 を 生 産 す る 。 従 っ て 、 製

油 所 で 生 産 し た 水 素 は ガ ソ リ ン を 生 産 す る と

き 出 た 副 産 物 と も 言 え る 。 以 前 、 製 油 所 で 生

産 し た 水 素 は 火 力 発 電 に 使 わ れ て い る 。 こ の

Page 6:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

6

論 文 に よ る と 、 製 油 所 で 生 産 し た 水 素 を F C

V 車 に 使 う の が 目 的 で あ る 。 し か し 、 こ こ は

化 石 燃 料 を 使 う と い う 前 提 で あ る 。 化 石 燃 料

を 使 う と 汚 染 が 出 る の が 当 然 で あ る 。 そ し て 、

化 石 燃 料 が 枯 渇 し た ら ど う や っ て 、 水 素 を 生

産 す の が も 問 題 に な る 。 そ う す る と 、 F C V

と い う エ コ カ ー は 本 当 に 環 境 に 優 し い と 言 え

る だ ろ う か 。

1.3 本 研 究 の 目 的

  次 世 代 の エ コ カ ー は ど う 言 う 特 性 を 持 つ か

を 述 べ る 。 ま た 、 エ コ カ ー は 様 々 な タ イ プ が

あ り 、 そ の 中 、 優 れ て い る 車 種 を 取 り 上 げ て

分 析 す る 。 そ し て 、 ど ち ら か が 次 世 代 の エ コ

カ ー に 相 応 し い か を 研 究 す る 。

2.   エ コ カ ー の 特 性 及 び 種 類

2.1 エ コ カ ー と は 何 か

  二 酸 化 炭 素 ( CO2 ) や 窒 素 酸 化 物 ( NO x )

な ど の 排 出 量 が 少 な く 、 燃 費 も よ い 自 動 車 。

環 境 対 応 車 と も い う [ 2 ] 。 エ コ ロ ジ ー ( 環

Page 7:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

7

境 ) と エ コ ノ ミ ー ( 節 約 ) の 性 格 を あ わ せ も

つ た め 、 エ コ カ ー と よ ば れ る 。

2.2 エ コ カ ー の 種 類

2.2.1 ハ イ ブ リ ッ ド カ ー ( H V )

  ハ イ ブ リ ッ ド 車 と は 2 つ 以 上 の 動 力 源 ( 原 動

機 ) を 持 つ 自 動 車 の 通 称 で あ る 。 2 つ 以 上 の

動 力 源 を 持 つ 車 両 ( 自 動 車 だ け に 限 ら な い ) を

HV(hybrid vehicle) と 呼 ぶ 。 日 本 で 一 般 的 に ハ イ ブ

リ ッ ド 車 と 呼 ば れ る 車 両 は 内 燃 機 関 ( エ ン ジ

ン ) と 電 動 機 ( モ ー タ ー ) を 動 力 源 と し て 備 え

た HEV ( hybrid electric vehicle ) で あ る [ 3 ] 。 車 種 に

よ っ て 違 い は あ る も の の 、 運 転 条 件 に よ っ て

エ ン ジ ン の み で 走 行 、 モ ー タ ー の み で 走 行 、

エ ン ジ ン と モ ー タ ー を 同 時 に 使 用 し て 走 行 す

る も の な ど が あ る 。

  ま た 、 ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 仕 組 み に よ っ て 、

三 つ の 種 類 に 分 け ら れ る 。

シ リ ー ズ 方 式

Page 8:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

8

  シ リ ー ズ 方 式 ( 直 列 方 式 ) は 図 の 1 の よ う

に 、 エ ン ジ ン を 発 電 の み に 使 用 し 、 モ ー タ ー

を 車 軸 の 駆 動 と 回 生 の み に 使 用 す る も の

[ 3 ] 。 言 わ ば 『 エ ン ジ ン を 発 電 用 の 動 力 源

と し て 搭 載 し た 電 気 自 動 車 』 で あ る 。

図 の 1 [ 3 ]

パ ラ レ ル 方 式

  パ ラ レ ル 方 式 ( 並 列 方 式 ) は 図 の 2 の よ う

に 、 搭 載 し て い る 複 数 の 動 力 源 を 車 輪 の 駆 動

に 使 用 す る 方 式 [ 3 ] 。 エ ン ジ ン 出 力 =  ト ル

ク × 回 転 数 の 関 係 に あ る た め 、 エ ン ジ ン の

低 回 転 時 に は 十 分 な パ ワ ー が 得 ら れ な い ば か

Page 9:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

9

り か ア イ ド リ ン グ を 含 め て 効 率 が 悪 く 、 排 出

ガ ス の 浄 化 能 力 も 落 ち る 。 一 方 、 モ ー タ ー は

起 動 時 に 最 大 ト ル ク を 発 生 す る も の が 多 い た

め 、 発 進 時 や 急 加 速 時 な ど 、 エ ン ジ ン が 苦 手

と す る 熱 効 率 が 悪 く 有 害 排 出 物 の 多 い 範 囲 を

モ ー タ ー に 受 け 持 た せ る と い っ た 、 両 者 の

「 い い と こ ど り 」 と も い え る の が パ ラ レ ル 方

式 で あ る 。

図 の 2 [ 3 ]

Page 10:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

10

ス プ リ ッ ト 方 式

  ス プ リ ッ ト 方 式 ( 動 力 分 割 方 式 ) は 図 の 3

の よ う に 、 エ ン ジ ン か ら の 動 力 を プ ラ ネ タ

リ ー ギ ア を 用 い た 動 力 分 割 機 構 に よ り 分 割

( ス プ リ ッ ト ) し 、 発 電 機 と 車 輪 の 駆 動 へ 振

り 分 け た り 、 エ ン ジ ン と モ ー タ ー か ら の 駆 動

力 を 自 由 に 合 成 す る こ と が 可 能 な 方 式 で あ る

[ 3 ] 。 発 進 時 や 低 速 走 行 時 に は バ ッ テ リ ー

に 蓄 え ら れ た 電 気 で EV 走 行 、 通 常 走 行 時 に は

エ ン ジ ン を 最 大 ト ル ク 近 辺 の 燃 料 消 費 率 の 低

い 回 転 域 で 使 用 し 、 プ ラ ネ タ リ ー ギ ア を 介 し

た 発 電 機 で 同 時 に バ ッ テ リ ー へ も 充 電 を 行 い

な が ら 速 度 制 御 を 行 う 。 燃 費 悪 化 の 原 因 と な

る エ ン ジ ン 出 力 の 変 化 を 極 力 抑 え て い る こ と

も こ の 方 式 の 特 徴 で あ る 。

Page 11:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

11

図 の 3 [ 3 ]

2.2.2 プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー ( P H

V )

  プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー と は 、 直 接 コ

ン セ ン ト か ら 充 電 で き る タ イ プ の ハ イ ブ リ ッ

ド カ ー で あ る [ 4 ] 。

  プ ラ グ イ ン と は 電 化 製 品 と 同 様 に 、 家 庭 用

電 源 か ら プ ラ グ ( 電 気 機 器 の 電 源 コ ー ド の 先

に 付 い て い る 差 込 器 具 ) を 利 用 し て 直 接 電 力

Page 12:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

12

を 供 給 し 充 電 で き る も の で 、 プ ラ グ イ ン ハ イ

ブ リ ッ ド カ ー は 、 非 プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド

カ ー に 比 べ 電 池 を 多 く 搭 載 し て い る た め 、 電

気 の み で よ り 長 距 離 を 走 行 で き る 。 ガ ソ リ ン

エ ン ジ ン 車 の 給 油 性 能 を 残 し な が ら 電 気 自 動

車 に よ り 近 い タ イ プ の ハ イ ブ リ ッ ド カ ー で あ

る 。

2.2.3 電 気 自 動 車 ( EV )

  電 気 自 動 車 と は 、 電 気 で 駆 動 す る 自 動 車 の

こ と で す 。 蓄 電 池 式 電 気 自 動 車 や 燃 料 電 池 自

動 車 、 架 線 か ら 電 力 を 受 け 走 行 す る ト ロ リ ー

バ ス な ど が あ り 、 環 境 負 荷 と な る 従 来 の エ ン

ジ ン を 搭 載 し て い な い エ コ カ ー で す [ 5 ] 。

2.2.4 燃 料 電 池 車 ( FCV)

  燃 料 電 池 自 動 車 は 搭 載 し た 燃 料 電 池 で 燃 料

か ら 発 電 し 電 動 機 を 動 か し て 走 る 。 水 素 を 燃

料 と し て 用 い る 燃 料 電 池 自 動 車 に つ い て は 走

Page 13:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

13

行 時 に CO2 、 ま た CO,NOx,SOx な ど の 大 気 汚 染 の 原

因 と な る 有 害 物 質 を 排 出 し な い [ 6 ] 。

3.   各 種 類 の エ コ カ ー の メ リ ッ ト と デ メ リ ッ

  各 エ コ カ ー は 図 の 4 よ う に 、 そ れ ぞ れ の 製

造 、 開 発 費 用 が 違 っ て 、 環 境 へ の 貢 献 度 も 違

う 。 製 造 、 開 発 費 用 を 抜 い て 、 環 境 へ の 貢 献

度 だ け を 重 視 し て は な ら な い と 思 う 。

Page 14:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

14

図 の 4 [ 7 ]

ハ イ ブ リ ッ ド カ ー ( H V 、 HEV )

メ リ ッ ト

  ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は ガ ソ リ ン エ ン ジ ン ( 内

燃 機 ) と モ ー タ ー ( 電 動 機 ) を 同 時 に 搭 載 し

て い る の で 、 走 行 距 離 は 従 来 の 自 動 車 と 比 べ

て ほ ぼ 同 じ で あ る [ 8 ] 。 そ し て 、 同 じ 走 行

Page 15:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

15

距 離 で ハ イ ブ リ ッ ド カ ー の 方 が 燃 費 が よ い 。

例 え ば 、 同 じ 排 気 量 で 、 同 じ 1 リ ト ル の ガ ソ

リ ン を 消 費 し 、 ハ イ ブ リ ッ ド カ ー の 走 行 距 離

は 26 k m で 、 従 来 の 自 動 車 は 20 k m で あ る 。

そ の 原 因 は 、 従 来 の ガ ソ リ ン エ ン ジ ン は 自 動

車 が 低 速 と 加 速 の 時 、 燃 費 が 悪 い か ら で あ る 。

一 方 、 ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 低 速 、 ま た 加 速 の

時 、 モ ー タ ー も 同 時 に 作 動 し て い る の で 、 ガ

ソ リ ン エ ン ジ ン の 短 所 を 乗 り 越 え 、 燃 費 効 率

が 向 上 し た 。

  ま た 、 ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 外 部 か ら の 充 電

は 必 要 が な い た め 、 特 別 な イ ン フ ラ 整 備 は 不

要 で あ る 。

デ メ リ ッ ト  

  ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は ガ ソ リ ン エ ン ジ ン を 搭

載 し て い る の で 、 有 害 排 出 物 が あ る [ 3 ] 。

( 従 来 の ガ ソ リ ン 車 よ り 少 な い ) ま た 、 ハ イ

ブ リ ッ ド カ ー が 搭 載 し て い る バ ッ テ リ ー は 寿

命 が あ る の で 、 一 定 時 間 を 過 ぎ る と 交 換 し な

Page 16:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

16

け れ ば な い で あ る 。 そ う す る と 、 バ ッ テ リ ー

を 交 換 す る 費 用 は 消 費 者 の 負 担 に な る 。 そ し

て 、 廃 棄 し た バ ッ テ リ ー は ど う 処 理 す る の か

も 環 境 問 題 に な っ て し ま う 。

プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー ( P H V 、

PHEV )

メ リ ッ ト

  プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 普 通 の ハ イ

ブ リ ッ ド カ ー と 比 べ て 、 バ ッ テ リ ー が 多 く 搭

載 し て い る の が 特 徴 で あ る 。 或 い は 、 バ ッ テ

リ ー の 容 量 が 大 き い も 言 え る 。 よ っ て 、 ガ ソ

リ ン エ ン ジ ン を 使 わ ず に 、 電 気 だ け で 走 れ る

こ と が で き る [ 9 ] 。 ( 電 気 だ け の 走 行 距 離

は 長 く な い ) 従 っ て 、 プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ

ド カ ー の 走 行 距 離 は 従 来 の 自 動 車 と ほ ぼ 同 じ

で 、 燃 費 も よ く な る 。

デ メ リ ッ ト

Page 17:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

17

プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー も ガ ソ リ ン エ ン

ジ ン を 搭 載 し て い る の で 、 有 害 排 出 物 は ゼ ロ

で は な い 。 ま た 、 外 部 か ら 充 電 す る こ と が 必

要 な の で 、 充 電 ス タ ン ド が 必 要 と な る 。 そ し

て 、 バ ッ テ リ ー の 交 換 費 用 や 廃 棄 し た バ ッ テ

リ ー の 処 理 が 必 要 で あ る 。  

電 気 自 動 車 ( EV)

メ リ ッ ト

  電 気 自 動 車 は 従 来 の ガ ソ リ ン エ ン ジ ン を 搭

載 し て い な い の で 、 有 害 排 出 物 は 一 切 な し 。

ガ ソ リ ン エ ン ジ ン が な い た め 、 エ ン ジ ン の メ

ン テ ナ ン ス も 要 ら な く な る 。 ま た 、 電 気 自 動

車 は 走 行 中 は 静 か な の で 、 高 速 走 行 中 に エ ン

ジ ン の 騒 音 問 題 が な く な る 。 静 か に 旅 す る こ

と が で き る 。

デ メ リ ッ ト

  電 気 自 動 車 の 走 行 距 離 は ガ ソ リ ン 車 と 比 べ

て 短 い と 思 う 。 そ し て 、 エ ア コ ン を 使 い な が

Page 18:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

18

ら ハ イ ス ピ ー ド で 走 る 、 走 行 距 離 は 更 に 短 く

な る 。 電 気 自 動 車 は 外 部 か ら の 充 電 が 必 要 な

た め 、 充 電 ス タ ン ド の 整 備 が 必 要 と な る 。 ま

た 、 電 気 自 動 車 の 充 電 は 時 間 が か か る 。 一 番

早 い の も 30 分 ぐ ら い か か る 。 数 分 程 度 の 給 油

で 何 百 キ ロ も 走 れ る ガ ソ リ ン 車 と 比 べ て 、 か

な り 長 い と を 思 う 。 よ っ て 、 電 気 自 動 車 は 長

距 離 走 行 に 向 い て な い と 思 う 。 そ し て 、 バ ッ

テ リ ー の 安 定 性 、 交 換 費 用 、 廃 棄 し た バ ッ テ

リ ー の 処 理 も 課 題 で あ る 。

燃 料 電 池 車 ( F C V )

メ リ ッ ト

  燃 料 電 池 車 は 水 素 を 燃 料 と し て 用 い る 自 動

車 で 、 走 行 中 に 有 害 排 出 物 は 一 切 な し 。 そ し

て 、 数 分 程 度 の 水 素 補 給 で ガ ソ リ ン 車 と ほ ぼ

同 じ 走 行 距 離 を 走 れ る 。

デ メ リ ッ ト

  水 素 は 石 油 精 製 や 電 分 解 よ り 作 れ る が 、 引

火 し や す い 特 性 が あ っ て 、 貯 蔵 や 搬 送 の と き

Page 19:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

19

爆 発 の リ ス ク が 高 く 、 そ れ を 防 ぐ た め 、 コ ス

ト も 高 く な る 。 そ し て 、 水 素 ス テ ー シ ョ ン の

整 備 も 不 可 欠 だ と 思 う 。 従 っ て 、 水 素 の 価 格

も 高 く な る だ ろ う と 思 う 。 ま た 、 現 段 階 で 燃

料 電 池 を 製 造 す る 費 用 は 高 く 、 燃 料 電 池 車 は

他 の エ コ カ ー と 比 べ て 、 販 売 価 格 は ず っ と 高

い と 思 う 。

4.   市 場 シ ェ ア

  世 界 の 自 動 車 市 場 は 需 要 量 に よ っ て 、 主 と

し て 四 つ に 分 け ら れ る 。 そ れ は 、 米 国 、 欧 州 、

中 国 、 日 本 で あ る 。 こ の 四 つ の 市 場 は 自 動 車

市 場 の 四 極 も 言 え る 。

  中 国 の 経 済 成 長 に よ る 乗 用 車 の 大 衆 化 な ど

を 背 景 と し て 、 世 界 自 動 車 市 場 の 4 極 の 乗 用

車 販 売 台 数 は 、 2012 年 の 4,640 万 台 に 比 べ 、 2020

年 に は 約 41 % 増 の 約 6,500 万 台 に 達 す る と 予 測

さ れ る 。 こ の う ち 、 エ コ カ ー の 販 売 台 数 は 、

Page 20:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

20

147 万 台 か ら 、 7 倍 以 上 の 約 1,100 万 台 に 拡 大 す

る と 予 測 さ れ る 。 ( 図 の 5 参 照 ) 。

世 界 四 極 に お け る 、 エ コ カ ー と 非 エ コ カ ー の

販 売 台 数 の 変 化 ( 乗 用 車 )

図 の 5 [ 10 ]

  そ の 結 果 、 乗 用 車 に 占 め る エ コ カ ー の 割 合

は 、 2012 年 の 約 3 % か ら 、 2020 年 に は 約 16 % に

ま で 拡 大 す る と 予 測 さ れ る [ 10 ] 。 エ コ カ ー

の 主 な 成 長 要 因 は 、 各 国 に お け る 燃 費 規 制 の

強 化 や 、 電 池 コ ス ト の 低 減 に よ る 販 売 価 格 の

Page 21:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

21

低 下 が 挙 げ ら れ る 。   エ コ カ ー の そ れ ぞ れ 販

売 台 数 シ ェ ア に つ い て は 、 ハ イ ブ リ ッ ド カ ー

(HV、 HEV ) は 2012 年 時 点 の 93 % か ら 2020 年 に は

80 % 未 満 に 低 下 し 、 代 わ り に 電 池 価 格 の 低 下

な ど の 影 響 を 受 け て 、 プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ

ド カ ー ( PHEV) が 18 % 程 度 の シ ェ ア を 占 め る

と 予 測 さ れ る [ 10 ] 。 一 方 、 電 気 自 動 車

( EV ) に つ い て は 、 航 続 距 離 の 制 約 な ど に よ

り 販 売 台 数 が 伸 び 悩 み 、 2020 年 に な っ て も 、

シ ェ ア は 5 % 弱 に と ど ま る と 予 測 さ れ ま す

( 図 の 6 参 照 ) 。

世 界 四 極 に お け る 、 エ コ カ ー の 販 売 シ ェ ア の

変 化 ( 2012 年 実 績 と 2020 年 予 測 )

Page 22:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

22

図 の 6 [ 10 ]

 燃 料 電 池 車 ( FCV ) に つ い て 、 日 本 に お け る

2030 年 ま で の 普 及 台 数 お よ び 経 済 波 及 効 果 に

つ い て 予 測 し た 結 果 を 発 表 し た 。 ( 図 の 7 )

Page 23:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

23

図 の 7 [ 11 ]

 

  こ れ に よ る と 、 FCV 年 間 販 売 台 数 は 2020 年

に 約 5 万 台 、 2025 年 に 約 20 万 台 、 2030 年 に は 約

40 万 台 に な る 見 通 し 。 経 済 波 及 効 果 は そ れ ぞ

れ 、 約 8 千 億 円 、 約 2.2兆 円 、 約 4.4兆 円 と な る 。

日 本 に お け る FCV 市 場 は 、 東 京 オ リ ン ピ ッ

ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク が 開 催 さ れ る 2020 年 前 後

Page 24:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

24

に 本 格 化 す る [ 11 ] 。 そ し て 、 本 格 化 に 向

け て は 、 水 素 社 会 関 連 の イ ン フ ラ 整 備 不 可 欠

で あ る 。

5.   各 国 の 政 策

  デ ロ イ ト ト ー マ ツ コ ン サ ル テ ィ ン グ の 試

算 に よ れ ば 「 12 」 、 地 球 温 暖 化 を 2℃以 内 に 抑

制 す る と い う 目 標 を 達 成 す る た め に は 、 世 界

の 新 車 販 売 を 2050 年 ま で に 全 て 電 気 自 動 車 な

ど の 次 世 代 車 に 置 き 換 え な け れ ば な ら な い 。

( 図 の 8 に 参 照 ) よ っ て 、 各 国 政 府 は 積 極 的

に エ コ カ ー を 普 及 す る た め の 政 策 を と っ て い

る 。

Page 25:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

25

図 の 8 「 12 」

  自 動 車 市 場 の 四 極 に お い て 、 エ コ カ ー の 市

場 シ ェ ア が 徐 々 に 伸 び て い る 。 ( 政 府 の 政 策

に よ っ て 、 ガ ソ リ ン 車 の 規 制 。 エ コ カ ー の 研

Page 26:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

26

究 開 発 、 販 売 に 資 金 補 助 。 ) 四 極 を メ イ ン と

し て 、 そ れ ぞ れ の 政 策 を 紹 介 す る 。

米 国

  ア メ リ カ は 2018 年 か ら 以 前 よ り 厳 し い 「 ZEV

規 制 」 を 実 施 す る 。

  「 ZEV 規 制 」 と は 、 米 国 カ リ フ ォ ル ニ ア 州

大 気 資 源 局 ( CARB: California Air Resources Board ) が 施

行 し て い る 制 度 で 、 州 内 で 一 定 台 数 以 上 自 動

車 を 販 売 す る メ ー カ ー に 対 し 、 ZEV を 一 定 比

率 ( 14% : 2017 年 現 在 ) 以 上 販 売 す る こ と を 義

務 付 け る 制 度 で あ る 。 つ ま り 、 同 州 で 一 ヶ 月

に 100,000 台 を 販 売 す る A社 が あ る と す れ ば 、

ZEV を 14,000台 販 売 し な け れ ば 罰 金 を 課 せ ら れ

る と い う も の で あ る 。

  ア メ リ カ で は 、 国 全 体 で 見 れ ば 比 較 的 緩 や

か な 規 制 を 採 用 し て い る が 、 カ ル フ ォ ル ニ ア

州 の 「 ZEV 規 制 」 は 世 界 的 に 見 て も 極 め て 厳

し い 「 13 」 。 こ の 背 景 は 、 カ リ フ ォ ル ニ ア 州

Page 27:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

27

は ア メ リ カ の 中 で も 自 動 車 の 利 用 率 が 高 く 、

地 形 的 な 特 徴 も 合 わ さ り 大 気 汚 染 は 深 刻 で あ

る か ら だ 。 そ の た め 、 州 独 自 で 政 府 よ り も 厳

し い 排 気 ガ ス 規 制 を 作 り 、 大 気 汚 染 の 問 題 を

解 決 し よ う と し て い る 。 「 ZEV 規 制 」 は 1990 年

代 か ら 存 在 し 、 こ れ ま で に 何 度 も 改 正 が 重 ね

ら れ て き た 。 厳 し い 規 制 で あ る が 、 こ の 規 制

が 存 在 す る こ と で 、 各 メ ー カ ー は 次 世 代 自 動

車 開 発 を 活 性 化 す る こ と に な っ て い る 。

  そ し て 、 「 ZEV 規 制 」 の 対 象 車 に つ い て 、

大 き な 変 更 が あ る 「 13 」 。 現 在 で は CO2 排 出

量 が 少 な い ハ イ ブ リ ッ ド カ ー 、 天 然 ガ ス 車 、

低 燃 費 ガ ソ リ ン 車 、 が 「 ZEV 規 制 」 の 対 象 車

と し て 販 売 台 数 に 含 め る こ と を 認 め て い る が 、

2018 年 か ら は こ の 3 つ の 車 種 が 対 象 か ら 除 外 さ

れ る こ と に な る 。 そ の た め 、 「 ZEV 規 制 」 の

対 象 車 は 電 気 自 動 車 ( EV ) 、 燃 料 電 池 車

( FCV ) 、 プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー

( PHEV) に 限 定 さ れ る こ と に な っ た 。 日 本 で 、

Page 28:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

28

大 人 気 の ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 次 世 代 の エ コ

カ ー と は 認 め ら れ な く な る 。 こ の た め 、 対 象

各 社 は 電 気 自 動 車 ま た プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ

ド カ ー の 市 場 へ の 投 入 が 必 要 に な っ た 。 特 に

ト ヨ タ は 、 こ れ ま で は ハ イ ブ リ ッ ド カ ー の 販

売 に よ っ て 「 ZEV 規 制 」 に 対 応 し て き た が 、

そ の ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 対 象 か ら 除 外 さ れ 、

燃 料 電 池 車 も イ ン フ ラ の 問 題 で 普 及 が 遅 れ て

い る の で 、 2017 年 2 月 に 新 型 プ リ ウ ス PHV を 販

売 開 始 し た こ と が 良 い 例 で あ る 。

  ま た 、 ア メ リ カ 政 府 の 目 標 は 2030 年 ま で に 、

エ コ カ ー の 販 売 台 数 を 全 て の 新 車 販 売 台 数 の

17 % に す る こ と で あ る 。  

中 国

  中 国 で は 中 国 版 の 「 ZEV 規 制 」 、 「 NEV 」

(New Energy Vehicle) 規 制 が 2018 年 か ら 導 入 さ れ る 予

定 で あ る [ 12 ] 。 今 年 の 九 月 、 中 国 天 津 市 で

開 か れ た 自 動 車 フ ォ ー ラ ム で 、 中 国 の 政 府 高

Page 29:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

29

官 が ガ ソ リ ン 車 の 販 売 禁 止 の 時 期 を 検 討 し て

い る 。

  中 国 や イ ン ド な ど 大 気 汚 染 や 二 酸 化 炭 素

( CO2) 排 出 量 が 深 刻 な 新 興 国 で は 、 排 気 ガ ス

ゼ ロ の 自 動 車 の 割 合 を 高 め る 必 要 が あ る 。 補

助 金 な ど の 政 策 後 押 し で 、 中 国 は 今 や 世 界 最

大 の 電 気 自 動 車 マ ー ケ ッ ト に な っ た 。 ( 図 の

9 に 参 照 ) 2020 年 に は 電 気 自 動 車 な ど 次 世 代 車

の 累 計 販 売 500 万 台 を 目 標 に 揚 げ る 。

Page 30:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

30

図 の 9 [ 12 ]

  ま た 、 中 国 政 府 高 官 は エ コ カ ー の 市 場 戦 略

に お い て は 、 質 や 効 率 を 顧 み る こ と な く 普 及

台 数 ば か り 強 調 し な い こ と を 示 し た 。 エ コ

カ ー に よ る 資 源 節 約 や 二 酸 化 炭 素 排 出 削 減 の

Page 31:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

31

貢 献 率 に つ い て も 真 剣 に 考 え る こ と を 求 め て

い る 。 技 術 戦 略 で は 、 電 気 自 動 車 の 応 用 範 囲

を 現 状 の 超 小 型 自 動 車 か ら 拡 大 す る こ と 、 さ

ら に ハ イ ブ リ ッ ド 車 の 研 究 と 普 及 、 燃 料 電 池

車 の 研 究 も 強 化 す る こ と を 示 し た 。 そ し て 、

中 国 政 府 も 力 を 入 れ て い る 電 池 の 開 発 に つ い

て は 、 日 本 の よ う に 科 学 研 究 費 を 全 て 公 開 入

札 と し 、 産 学 協 同 で 様 々 な 技 術 の 課 題 グ ル ー

プ を 作 っ て 研 究 に 取 り 組 む べ き で あ る 。

  ま た 、 関 連 イ ン フ ラ 整 備 戦 略 で は 過 度 に 財

政 補 助 に 頼 る こ と な く 、 積 極 的 に 民 間 資 本 を

参 入 さ せ る 仕 組 み づ く り を 行 い 、 ビ ッ グ デ ー

タ を 利 用 し た 合 理 的 な 充 電 設 備 の 配 備 計 画 を

立 て 、 安 全 か つ 便 利 で 土 地 も 有 効 に 使 え る 環

境 づ く り を 進 め て い る 。

  そ し て 、 中 国 は CO2 削 減 計 画 を 利 用 し 、 自

動 車 市 場 を ゲ ー ム チ ェ ン ジ す る 狙 い で あ る

[ 12 ] 。 中 国 は EV 化 で 自 動 車 産 業 を ス タ ー ト

ラ イ ン に 戻 し 、 競 争 し や す く 環 境 を 作 ろ う と

Page 32:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

32

し て い る 。 ガ ソ リ ン 車 は 技 術 力 が 必 要 な エ ン

ジ ン や ト ラ ン ス ミ ッ シ ョ ン と 言 っ た 駆 動 装 置

部 品 の サ プ ラ イ チ ェ ー ン が 、 日 米 欧 で は 確 立

さ れ て い る 。 中 国 は こ れ に 追 い つ く の が 難 し

い で あ る 。 一 方 、 電 気 自 動 車 は エ ン ジ ン が 必

要 な く 、 ガ ソ リ ン 車 と 比 べ て 構 造 が シ ン プ ル 。

つ ま り 、 電 気 自 動 車 産 業 は 参 入 し や す い で あ

る 。 中 国 の 動 き に 、 欧 米 の メ ー カ ー も 歩 調 を

合 わ せ て い る 。

  中 国 は 2030 年 で 、 エ コ カ ー の 販 売 台 数 を 新

車 販 売 台 数 の 17 % に す る と い う 目 標 を 立 て て

い る 。

欧 州

  EU は 2011 年 3 月 、 エ コ カ ー の 導 入 と 普 及 を 後

押 し す る 長 期 的 な 戦 略 案 を 打 ち 出 し た

[ 14 ] 。 そ れ は 城 内 の 交 通 シ ス テ ム 全 般 に 関

す る 白 書 「 単 一 欧 州 交 通 地 域 へ の ロ ー ド マ ッ

プ : 競 争 力 の あ る 資 源 効 率 的 な 交 通 シ ス テ ム

を 目 指 し て 」 で モ ビ リ テ ィ ー 促 進 し 、 交 通 の

Page 33:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

33

主 要 分 野 の 障 壁 撤 廃 な ど を 実 現 す る た め 競 争

力 の あ る 交 通 シ ス テ ム 構 築 に 向 け た 包 括 的 な

戦 略 で あ る 。

  こ こ で は 、 2050 年 ま で に 交 通 分 野 で 排 出 さ

れ る 温 室 効 果 ガ ス の 60 % 削 減 、 石 油 の 輸 入 依

存 度 の 低 減 な ど を 目 指 し て い る 。 陸 海 空 、 旅

客 ・ 貨 物 と 交 通 分 野 全 体 を 対 象 と す る が 、 主

要 目 標 の 一 つ と し て 2050 年 ま で に 都 市 内 で 走

行 す る 従 来 型 燃 料 車 両 の 全 廃 を 揚 げ て い る 。

こ れ は エ コ カ ー の 導 入 を 強 力 に 支 え る も の と

な る 。

  白 書 と 並 ん で 、 2011~ 2014 年 に 実 施 す る 自 動

車 関 連 の 主 な 措 置 と し て 、 乗 用 車 に 対 す る イ

ン フ ラ 費 用 負 担 適 用 の ガ イ ド ラ イ ン の 発 行 、

EU 戦 略 的 交 通 技 術 計 画 ( STTP:Strategic   Transport

Technology Plan ) の 発 表 な ど が 挙 げ ら れ て い る 。

STTP は 、 欧 州 に お け る 交 通 分 野 の 研 究 開 発 で

主 要 な イ ニ シ ア チ ブ と な る も の で 、 ク リ ー ン

Page 34:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

34

な 乗 用 車 へ の 移 行 な ど が 主 要 な 優 先 事 項 と な

る 。

  EU 各 国 で は ハ イ ブ リ ッ ド カ ー を は じ め 電 気

自 動 車 や プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー の 購 入

に 補 助 金 の 支 給 や 課 税 優 遇 措 置 な ど の イ ン セ

ン テ ィ ブ を 設 け て い る ( 図 の

10 に 参 照 ) 。

EU 各 国 の EV ・ ハ イ ブ リ ッ ド カ ー に 対 す る 優 遇

政 策

Page 35:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

35

図 の 10 [ 14 ]

  欧 州 を 走 る 自 動 車 の 約 半 数 は デ ィ ー ゼ ル 車

で あ る 。 し か し 、 2015 年 の フ ォ ル ク ス ワ ー ゲ

ン ( 以 下 、 VW ) の デ ィ ー ゼ ル 車 不 正 事 件 を 契

機 に 、 VW は 電 動 化 に 舵 を 取 り な お し 、 メ ル セ

Page 36:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

36

デ ス ・ ベ ン ツ 、 BMW な ど 欧 州 の 他 メ ー カ ー も

電 動 化 に 積 極 的 に 取 り 組 む 方 針 を 打 ち 出 し 、

電 気 自 動 車 / プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー へ

の 転 換 を 進 め て い る 。

  国 と し て も 、 ド イ ツ で は 2030 年 ま で 、 フ ラ

ン ス と イ ギ リ ス は 2040 年 ま で に 国 内 で の ガ ソ

リ ン 車 と デ ィ ー ゼ ル 車 の 販 売 を 禁 止 す る 方 針

を 決 め た 。 ま た 、 オ ラ ン ダ と ノ ル ウ ェ ー で は

2025 年 ま で に 排 気 ガ ス を 排 出 す る す べ て の 車

の 販 売 を 禁 止 す る 法 案 が 進 め ら れ て い る 。

日 本

  日 本 政 府 は エ コ カ ー 普 及 促 進 に 対 す る 積 極

的 に 動 い て い る と 思 う 。 2009 年 か ら 、 景 気 刺

激 と 環 境 問 題 へ の 対 応 を 目 的 と し て 、 「 環 境

対 応 車 普 及 促 進 税 制 」 と 「 環 境 対 応 車 へ の 買

い 替 え ・ 購 入 に 対 す る 補 助 制 度 」 が 開 始 さ れ

た 。 こ れ ら の エ コ カ ー 政 策 に は 、 不 振 に 陥 っ

て い る 自 動 車 の 国 内 消 費 拡 大 の 期 待 が 寄 せ れ

Page 37:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

37

て い る 。 他 の 国 々 の エ コ カ ー 政 策 と 比 べ て 、

日 本 は 時 間 的 に は リ ー ド し て い る こ と が わ か

る 。

  し か し 、 日 本 政 府 は こ れ ま で エ コ カ ー

( EV 、 PHEV、 FCV ) を 購 入 す る と き 、 ユ ー ザ ー

に 対 し て 補 助 金 を 出 し た り 、 充 電 ス テ ー シ ョ

ン や 水 素 ス テ ー シ ョ ン の 設 置 に 対 す る 補 助 金

を 出 し て き た が 、 2015 年 末 時 点 で の エ コ カ ー

保 有 台 数 は EV が 8 万 台 、 PHEV が 5 万 7000台 、 FCV

が 630 台 で 、 全 自 動 車 保 有 台 数 に 占 め る 割 合

は わ ず か 0.18% に す ぎ な い [ 15 ] ( 図 の 11 に 参

照 ) 。 日 本 政 府 は 2015 年 の パ リ 協 定 で 、 2030 年

ま で に 温 室 効 果 ガ ス の 排 出 を 2013 年 に 比 べ て

26% 削 減 す る と 約 束 し た 以 上 、 エ コ カ ー の 普

及 を も っ と 加 速 さ せ る 必 要 が あ る だ ろ う と 思

う 。  

 

電 気 自 動 車 ・ PHEVの 普 及 率 ( 2012/4~ 2015/ 3 )

Page 38:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

38

図 の 11 [ 16 ]

  一 方 、 東 日 本 大 震 災 後 の 日 本 で は 、 EV が ハ

イ ブ リ ッ ド 自 動 車 に 比 べ て 二 酸 化 炭 素 排 出 削

減 に 実 は た い し て 役 に 立 た な い と い う 問 題 が

生 じ た 。 な ぜ な ら 、 本 来 日 本 の 電 源 構 成 は 二

酸 化 炭 素 排 出 の 少 な い 原 子 力 発 電 に 依 存 し て

い る が 、 大 震 災 の 後 原 発 稼 働 が 停 止 さ れ 、 火

力 発 電 の 割 合 が 高 ま っ た た め 、 EV を 普 及 さ せ

Page 39:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

39

る 意 味 が 半 減 し て し ま っ た か ら で あ る 。 こ れ

は 、 日 本 の エ コ カ ー 普 及 促 進 が 鈍 っ た 原 因 だ

ろ う と 思 う 。

  2015 年 か ら 、 日 本 各 地 の 原 発 が 再 稼 働 す る

に 従 っ て [ 17 ] 、 火 力 発 電 の 割 合 が 下 が っ て 、

日 本 は 新 た な 電 気 自 動 車 、 プ ラ グ イ ン ハ イ ブ

リ ッ ド カ ー の 普 及 目 標 ( 新 車 販 売 に 占 め る 割

合 を 20 ~ 30 % に ) を 定 め 、 電 気 自 動 車 や プ

ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー な ど を 購 入 す る 時

に は 補 助 金 拠 出 、 充 電 イ ン フ ラ は 大 き く 整 備

さ れ て き た 。 今 後 は 米 国 、 欧 州 、 中 国 と 同 様

に 、 厳 し い 規 制 を 設 け て 普 及 を 促 す 可 能 性 が

高 ま る だ ろ う と 思 う 。

6.   国 情 に 適 し た エ コ カ ー

  自 動 車 市 場 の 四 極 に お い て 、 各 国 の 国 情 が

異 な る 。 そ し て 、 エ コ カ ー を 普 及 す る た め 、

国 情 を 考 慮 し 、 国 情 に 適 し た エ コ カ ー を 選 ぶ

の が 重 要 だ ろ う と 思 う 。 た と え 性 能 や 技 術 は

Page 40:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

40

優 れ て い る が 、 国 情 に 向 い て な い と 、 多 少 の

ト ラ ブ ル が 生 じ る だ ろ う と 思 う 。 こ こ の 国 情

は 具 体 的 に 言 え ば 、 国 の 電 源 構 成 ( エ ネ ル

ギ ー 構 成 ) 、 経 済 力 、 技 術 力 、 国 土 面 積 、 人

口 、 交 通 シ ス テ ム で あ る 。

米 国

  ア メ リ カ の 国 土 総 面 積 は 985 万 km2 で 、 世 界

第 3 位 ま た は 第 4 位 で あ る [ 18 ] 。 人 口 は お よ

そ 3 億 1 千 7 百 万 人 で 、 世 界 第 三 位 で あ る 。 ア

メ リ カ は 広 い 土 地 を 持 ち な が ら 、 人 口 は 相 対

的 に 少 な い と 思 う 。 ま た 、 ア メ リ カ は 先 進 国

か つ 世 界 最 大 の 国 民 経 済 を 有 す る 。 同 国 経 済

は 、 豊 富 な 天 然 資 源 と 高 い 労 働 者 の 生 産 性 に

よ り 支 え ら れ て い る 。 同 国 経 済 は 脱 工 業 化 社

会 だ と さ れ て い る 一 方 、 世 界 最 大 の 製 造 国 の

う ち の 1 つ で あ り 続 け て い る 。 同 国 は 世 界 の

軍 事 支 出 の 37 % を 占 め 、 世 界 最 高 位 の 経 済 ・

軍 事 大 国 で あ り 、 大 き な 政 治 ・ 文 化 的 勢 力 で

Page 41:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

41

あ り 、 科 学 研 究 ・ 技 術 革 新 に お け る リ ー ダ ー

的 存 在 と さ れ て い る 。 簡 単 に 言 え ば 、 ア メ リ

カ は 高 い 経 済 力 、 技 術 力 を 持 っ て い る 。 ま た 、

ア メ リ カ は 豊 か な 天 然 資 源 を 持 っ て い る の で 、

電 源 構 成 も 多 様 的 で あ る ( 図 の 12 に 参 照 ) 。

大 気 汚 染 に な る 石 炭 、 石 油 火 力 発 電 だ け で は

な く 、 原 子 力 発 電 や 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー な ど

の 比 重 も 高 い 。

主 要 国 の 発 電 電 量 の 電 源 構 成 ( 2013 年 )

Page 42:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

42

図 の 12 [ 19 ]

  そ し て 、 ア メ リ カ の 高 速 道 路 網 は 非 常 に 発

達 的 で あ り 、 一 般 に は 州 間 高 速 道 路 網

( Interstate Highway System ) と 呼 ば れ て い る 。 州 間

高 速 道 路 網 の 大 部 分 は ア メ リ カ 国 民 の 日 常 生

活 に お い て 重 要 な 位 置 を 占 め て い る 。 ア メ リ

カ 国 内 で 流 通 す る 商 品 の ほ と ん ど が 州 間 高 速

道 路 網 を 経 由 し て お り 、 都 市 部 に 居 住 す る 多

く の 住 民 が 通 勤 の た め に 州 間 高 速 道 路 網 を 利

用 し て い る 。 ま た 、 休 暇 や 仕 事 に よ り 500 キ

ロ メ ー ト ル 以 内 の 旅 行 を す る 際 に も 州 間 高 速

道 路 網 が 多 く 利 用 さ れ て い る 。

  つ ま り 、 ア メ リ カ の 消 費 者 が 求 め ら れ て い

る エ コ カ ー は 走 行 距 離 が 長 く 、 一 定 な 性 能 が

持 っ て い る ( 性 能 が よ く な い エ コ カ ー は 高 速

で 走 れ な い ) エ コ カ ー で あ る 。 そ し て 、

「 ZEV 規 制 」 に よ り 、 ハ イ ブ リ ッ ド カ ー が 除

外 さ れ 、 残 し た の は た だ 三 種 類 し か な い 。 プ

ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー と 燃 料 電 池 車 は 長

Page 43:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

43

距 離 走 行 ま た 高 速 走 行 に 向 い て い る 。 し か し 、

現 段 階 の 燃 料 電 池 車 の 販 売 価 格 と 水 素 イ ン フ

ラ 整 備 、 運 搬 貯 蓄 の コ ス ト か ら 見 る と 、 魅 力

的 だ と 思 う わ い 。 よ っ て 、 大 量 普 及 す る に は

向 い て な い だ ろ う と 思 う 。

  プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 電 力 と ガ ソ

リ ン 両 方 使 い 、 途 中 で ガ ソ リ ン の 快 速 補 給 と

充 電 が で き る 。 そ し て 、 燃 料 電 池 車 の 販 売 価

格 や 水 素 イ ン フ ラ 整 備 の コ ス ト な ど と 比 べ て 、

プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 圧 倒 的 な 優 位

性 が あ る だ ろ う と 思 う 。

  一 方 、 今 新 鋭 の 電 気 自 動 車 は 500 k m ぐ ら

い 走 行 で き る が 、 あ く ま で エ ア コ ン を 使 わ ず 、

80 ~ 90 k m / h の ス ピ ー ド で 出 た デ ー タ に す

ぎ な い 。 エ ア コ ン と ラ イ ト を 使 い な が ら 100

k m / h を 超 え る と 、 500 k m の 走 行 は で き な

い だ ろ う と 思 う 。 途 中 で 、 充 電 ス テ ー シ ョ ン

を 利 用 し て 、 充 電 も で き る が 、 最 速 で も 30 分

ぐ ら い が か か る 。 自 動 車 使 用 が 頻 繁 な ア メ リ

Page 44:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

44

カ で 、 休 日 旅 に 出 る 人 が 多 い と き 、 充 電 待 ち

に よ り 渋 滞 が 起 こ る だ ろ う と 思 う 。

  将 来 、 電 気 自 動 車 の 充 電 時 間 が 大 幅 に 短 縮

し 、 高 速 で 走 行 距 離 が 長 く で き れ ば 、 有 害 排

出 物 が あ る プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー よ り 、

魅 力 的 だ ろ う と 思 う 。

欧 州

  欧 州 の 総 面 積 は 1018万 km2 で あ り 、 全 部 で 50

カ 国 が あ る [ 20 ] 。 総 人 口 は ア ジ ア ・ ア フ リ

カ に 次 ぐ 7 億 3300万 。 こ れ は 地 球 総 人 口 の 11 %

で あ り 、 そ の う ち ロ シ ア は 1 億 4 千 3 百 万 を 占

め て い る 。 ロ シ ア を 除 い て 、 残 っ た 49 カ 国 の

そ れ ぞ れ の 国 土 面 積 も そ ん な に 大 き く な い だ

ろ う と 思 う 。   経 済 面 で は 、 大 陸 と い う 単 位

で 見 れ ば 、 ヨ ー ロ ッ パ の 経 済 規 模 は 最 も 大 き

く 、 2008 年 の 資 産 デ ー タ で は 32.7 兆 ド ル と 、 北

ア メ リ カ の 27.1 兆 ド ル を 上 回 る 。 2009 年 に お い

て も ヨ ー ロ ッ パ は 、 経 済 危 機 前 の 水 準 を 上 回

Page 45:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

45

る 総 資 産 総 額 37.1 兆 ド ル と い う 世 界 全 資 産 の

1/3 を 確 保 し 、 最 も 豊 か な 地 域 で あ り 続 け た 。

  そ し て 、 欧 州 の 交 通 シ ス テ ム は は 世 界 で 最

も 先 進 的 で あ る [ 21 ] 。 世 界 に お い て 、 お よ

そ 5 億 人 が 利 用 し て い る 。 中 に は 世 界 最 大 の

エ ア ラ イ ン 、 世 界 最 大 級 の 港 と 最 高 速 の 鉄 道

が あ る 。 ロ ッ テ ル ダ ム 港 は 世 界 最 大 級 の 港 の

一 つ で あ る 。 取 り 扱 い 貨 物 数 は 毎 日 世 界 中 に

送 ら れ る 。 ロ ン ド ン の ヒ ー ス ロ ー 空 港 は 世 界

最 大 の 空 港 で あ る 。 英 国 航 空 、 ル フ ト ハ ン ザ 、

エ ー ル フ ラ ン ス 等 の 航 空 会 社 が 数 百 万 人 を 輸

送 す る 。 フ ラ ン ス の TGV に 代 表 さ れ る 高 速 鉄

道 に よ っ て 人 々 は 迅 速 に 移 動 で き る 。 高 速 鉄

道 網 は 、 い ま や ア ル プ ス を 越 え て コ ー ト ダ

ジ ュ ー ル に ま で 達 す る 見 込 み で あ る 。 欧 州 に

お け る 高 速 道 路 は 網 羅 さ れ て い る 。

  欧 州 の 交 通 シ ス テ ム の 中 で 、 最 も 魅 力 的 な

の は 鉄 道 輸 送 で あ る 。 動 力 機 関 を 備 え た 鉄 道

輸 送 機 関 は 、 19 世 紀 初 期 イ ギ リ ス で 蒸 気 機 関

Page 46:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

46

の 発 明 か ら 始 ま っ た [ 21 ] 。 現 在 の ヨ ー ロ ッ

パ の 鉄 道 網 は 、 ヨ ー ロ ッ パ 大 陸 全 体 に 広 が り 、

旅 客 と 貨 物 輸 送 を 行 っ て い る 。 さ ら に 、 フ ラ

ン ス の TGV ( フ ラ ン ス 国 鉄 が 運 行 す る 高 速 鉄

道 の 車 両 、 お よ び そ れ の 運 行 形 態 ) や ス ペ イ

ン の AVE ( ス ペ イ ン 国 鉄 が 運 行 す る 高 速 鉄 道

シ ス テ ム の 名 称 ) の よ う な 重 要 な 高 速 旅 客 鉄

道 網 が 存 在 し 、 英 仏 海 峡 ト ン ネ ル の 完 成 で イ

ギ リ ス と フ ラ ン ス 、 ベ ル ギ ー が つ な が っ た だ

け で な く ヨ ー ロ ッ パ 鉄 道 網 全 体 と も つ な が り 、

そ の こ と は 、 現 代 世 界 の 7 不 思 議 の 1 つ と さ れ

て い る 。 つ ま り 、 欧 州 人 々 の 長 距 離 移 動 は 鉄

道 ま た は 飛 行 機 に 利 用 し て い る 。 そ し て 、 近

距 離 ま た は 国 内 移 動 は 高 速 道 路 ( 自 動 車 ) を

利 用 し て い る 。 つ ま り 、 自 動 車 は 短 距 離 通 勤

や 短 距 離 旅 行 に 使 う 場 合 が 多 い だ ろ う と 思 う 。

  よ っ て 、 欧 州 に お い て 、 エ コ カ ー は 500 k

m ぐ ら い の 長 距 離 走 行 は あ ん ま り 求 め ら れ て

い な い だ ろ う と 思 う 。 そ し て 、 欧 州 諸 国 の 政

Page 47:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

47

策 か ら み る と 、 有 害 排 出 物 が ゼ ロ の エ コ カ ー

は 一 番 望 ま し い と 思 う 。  

  ま た 、 EU 全 体 の 電 源 構 成 を 細 か く 見 て い く

と 、 2015 年 の 発 電 電 力 量 ベ ー ス で 、 火 力

48 % 、 原 子 力 26 % 、 水 力 12 % 、 風 力 10 % 、 そ

の 他 4 % と な っ て い る ( 図 の 12 に 参 照 )

[ 21 ] 。 そ し て 、 EU 全 体 の 中 で 原 子 力 発 電 の

比 重 が 高 い の は フ ラ ン ス ( 76.6 % ) 、 ス ロ バ

キ ア ( 57.6 % ) 、 ハ ン ガ リ ー ( 53.3 % ) 、 ス ロ

ベ ニ ア ( 38 % ) 、 ベ ル ギ ー ( 37.5 % ) 、 ス

ウ ェ ー デ ン ( 34.3 % ) 、 フ ィ ン ラ ン ド

( 33.7 % ) で あ る 。 原 子 力 発 電 は 火 力 発 電 と

比 べ て 、 相 対 的 に ク リ ー ン だ ろ う と 思 う 。

Page 48:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

48

2015 年 EU 全 体 の 電 源 構 成

  図 の 12 [ 22 ]

  よ っ て 、 原 子 力 発 電 の 比 重 が 高 い フ ラ ン ス

や ス ロ バ キ ア な ど に と っ て 、 電 気 自 動 車 は 理

想 的 な エ コ カ ー だ ろ う と 思 う 。 ま た 、 エ ネ ル

ギ ー 自 給 率 が 低 く 、 火 力 発 電 に 依 頼 す る 国 に

と っ て 、 電 気 自 動 車 は 向 い て な い と 思 う 。 ぞ

Page 49:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

49

れ は 、 電 気 自 動 車 は 電 力 し か 使 わ な い か ら 、

電 気 自 動 車 の 大 量 普 及 に よ っ て 、 電 力 も 大 量

に 消 耗 す る 。 そ の 分 は 多 量 な 化 石 燃 料 を 燃 や

し な け れ ば な ら な い 、 従 っ て 、 大 気 汚 染 は ひ

ど く な る だ ろ う と 思 う 。 よ っ て 、 プ ラ グ イ ン

ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 現 段 階 で 火 力 発 電 に 依 存

す る 国 の 国 情 に 適 し た エ コ カ ー で あ ろ う と 思

う 。

日 本

  日 本 の 国 土 総 面 積 は 約 37.8 万 km2 で あ り 、 面

積 は そ ん な い に 大 き く な い の に 、 人 口 は お よ

そ 1 億 2700万 が あ る [ 23 ] 。 経 済 面 か 見 る と

日 本 の 経 済 成 長 率 は 、 高 度 成 長 期 は も ち ろ ん

の こ と 、 安 定 成 長 期 に も 欧 米 を 上 回 っ て い た

が 、 1990 年 代 以 降 は 欧 米 や 東 ア ジ ア 諸 国 を 大

幅 に 下 回 っ て い る 。 し か し 、 日 本 の 製 造 業 は

生 産 拠 点 が 海 外 に 流 出 す る 空 洞 化 が 進 行 し て

い る が 、 、 自 動 車 産 業 な ど 、 比 較 優 位 で 競 争

Page 50:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

50

力 の 高 い 輸 出 産 業 は 基 幹 産 業 と し て 世 界 で も

最 高 水 準 の 競 争 力 を 持 っ て い る 。 21 世 紀 に 入

り 、 日 本 の 経 済 は 不 況 に 陥 っ て い る が 、 高 い

技 術 力 な ど が 持 っ て い る た め 、 世 界 に お い て

日 本 は 競 争 優 位 性 を 失 っ て い な い だ ろ う と 思

う 。

  ま た 、 日 本 は ア ジ ア に お い て 最 も 早 く 鉄 道

を 導 入 し た 国 の 一 つ で あ り 、 世 界 初 の 高 速 鉄

道 で あ る 新 幹 線 を 導 入 し 、 私 鉄 に よ る 鉄 道 網

が 全 国 を 網 羅 し て い る [ 24 ] 。 ま た 、 高 度 経

済 成 長 以 降 、 モ ー タ リ ゼ ー シ ョ ン が 進 み 、 道

路 網 ・ 高 速 自 動 車 専 用 道 路 網 が 発 達 し て い る 。

そ し て 、 日 本 の 人 々 は 欧 州 の 人 と 同 じ 、 長 距

離 移 動 す る と き 、 飛 行 機 や 鉄 道 を 利 用 し て い

る 。 特 に 日 本 鉄 道 の 旅 客 輸 送 人 員 は 、 世 界 全

体 の 4 割 の シ ェ ア を 占 め る ま で に な っ て い る 。

ま た 、 鉄 道 技 術 、 定 時 運 行 性 、 旅 客 サ ー ビ ス

に つ い て は 、 世 界 で 最 も 優 れ た 水 準 に 達 し て

い る 。 鉄 道 は 日 本 人 の 通 勤 や 市 内 移 動 の 手 段

Page 51:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

51

と し て 不 可 欠 だ ろ う と 思 う 。 一 方 、 日 本 人 は

自 家 の 自 動 車 の 利 用 頻 繁 度 は 極 め て 低 い と 思

う 。 そ れ は 、 近 年 、 都 市 部 を 中 心 に 慢 性 化 し

た 渋 滞 や 通 行 料 の 高 さ 、 駐 車 ス ペ ー ス 確 保 の

困 難 さ 、 環 境 問 題 な ど に か か わ っ て い る だ ろ

う と 思 う 。

  日 本 の 電 源 構 成 は 本 来 二 酸 化 炭 素 排 出 の 少

な い 原 子 力 発 電 に 依 頼 し て い る が 、 原 子 力 発

電 の 比 重 は 2011 年 の 東 日 本 大 震 災 ( 安 全 の た

め 原 発 一 時 稼 働 停 止 ) か ら 低 く な り 、 201 3

年 時 点 で 1 % し か す ぎ な い ( 図 の 14 に 参 照 ) 。

2015 年 か ら 原 発 は 再 び 再 稼 働 し 、 こ れ か ら 原

発 の 発 電 の 比 重 は 元 の 水 準 に 戻 る だ ろ う と 思

う 。

  日 本 の 電 源 構 成 と 自 動 車 の 利 用 頻 繁 度 か ら

見 れ ば 、 プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー と 電 気

自 動 車 こ う い う 電 力 を 消 費 す る エ コ カ ー は 日

本 で の 大 量 普 及 は 可 能 だ ろ う と 思 う 。 ま た 、

近 年 日 本 政 府 は 水 素 社 会 化 を 宣 伝 し 、 水 素 を

Page 52:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

52

消 費 す る 燃 料 電 池 車 の 普 及 を 力 に 入 れ て い る 。

し か し 、 私 か ら 見 れ ば 、 燃 料 電 池 車 の 普 及 は

難 し い だ ろ う と 思 う 。 そ れ は 、 燃 料 電 池 車 の

製 造 や イ ン フ ラ 整 備 の コ ス ト が 高 く 、 水 素 自

体 の 製 造 、 運 搬 貯 蓄 に も 多 様 な 問 題 が 生 じ る 。

例 え ば 、 水 素 は 引 火 し や す い た め 、 運 搬 貯 蓄

に 高 い リ ス ク を 負 わ な け れ ば な ら な い 。 大 量

な 電 力 を 消 耗 し て 、 水 素 を 製 造 す る よ り 、 直

接 電 気 自 動 車 や プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー

に 使 っ た 方 が 効 率 的 だ ろ う と 思 う 。 ま た 、 燃

料 電 池 車 に 最 も 重 要 な 部 品 、 燃 料 電 池 ス タ ッ

ク は 高 価 な 白 金 を 使 わ れ て い る [ 25 ] 。 そ し

て 、 燃 料 電 池 車 の 製 造 は 複 雑 に 従 っ て 、 燃 料

電 池 車 の 販 売 価 格 は 安 く な ら な い だ ろ う と 思

う 。 よ っ て 、 燃 料 電 池 車 は こ れ ら の 課 題 を 乗

り 越 え な け れ ば 、 大 量 普 及 す る に は 困 難 だ ろ

う と 思 う 。

Page 53:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

53

電 源 別 発 電 電 力 量 の 実 績

図 の 14 [ 26 ]

中 国

  中 国 の 国 土 面 積 は お よ そ 960 万 k m 2 で あ り 、

世 界 で 第 三 位 で あ る 。 人 口 は お よ そ 13 億 8271

万 人 で あ り 、 世 界 第 一 の 人 口 大 国 で あ る 。 中

Page 54:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

54

国 は 幅 広 い 国 土 と 膨 大 な 人 口 、 ま た 豊 か な 自

然 資 源 を 抱 え 、 今 日 本 を 抜 い て 世 界 第 二 位 の

経 済 大 国 に な っ た 。 そ し て 、 人 口 の 大 半 は 東

沿 海 部 に 集 中 し て い る た め 、 東 側 の 経 済 や 交

通 シ ス テ ム は 非 常 に 発 達 し て い る 。 中 国 は 近

年 、 豊 富 な 資 金 力 を 強 み と し 、 宇 宙 開 発 や

ス ー パ ー コ ン ピ ュ ー タ ー 、 原 子 力 な ど 高 い 技

術 が 求 め ら れ る 分 野 で 大 き な 成 果 を あ げ て い

る が 、 自 動 車 や 電 子 工 学 な ど の 分 野 で 世 界 最

先 端 の 技 術 力 を 持 っ て い な い 。

  特 に 自 動 車 産 業 に お い て 、 中 国 自 動 車 メ ー

カ ー が 独 自 で 開 発 し て い た ガ ソ リ ン エ ン ジ ン

は 欧 米 日 の メ ー カ ー の エ ン ジ ン と 比 べ て 、 巨

大 な 差 が あ る 。 し か し 、 近 年 中 国 は CO2 削 減

計 画 を 利 用 し 、 自 動 車 市 場 の ゲ ー ム チ ェ ン ジ

を 狙 っ て い る [ 12 ] 。 そ れ は 、 有 害 排 出 物 が

あ る ガ ソ リ ン エ ン ジ ン 車 が 市 場 か ら 脱 退 し つ

つ あ る 、 一 方 エ コ カ ー の 普 及 は 必 然 に な る 。

中 国 政 府 の 指 導 に よ り 、 中 国 の メ ー カ ー は エ

Page 55:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

55

コ カ ー 、 特 に 電 気 自 動 車 に 力 を 入 れ て い る 。

そ れ は 、 電 気 自 動 車 を 製 造 す る 技 術 障 壁 は ガ

ソ リ ン エ ン ジ ン 車 よ り 薄 い か ら で あ る 。

  中 国 の 陸 路 を 利 用 し た 陸 運 と し て は 、 鉄 道 、

道 路 、 市 内 の 各 種 運 輸 手 段 が あ る が 、 鉄 道 網

が 特 に 発 達 し て い る [ 27 ] 。 中 国 の 鉄 道 は

国 務 院 の 鉄 道 部 の 管 轄 下 で 運 営 さ れ て お り 、

主 に 長 距 離 輸 送 手 段 と し て 利 用 さ れ て い る 。

ま た 、 21 世 紀 に な っ て か ら は 、 主 に 長 距 離 輸

送 手 段 と し て の 高 速 道 路 が 急 速 に 発 展 し 、 そ

れ に 伴 い 、 自 家 用 自 動 車 の 利 用 も 爆 発 的 に 増

え た 。 従 っ て 、 渋 滞 や 駐 車 ス ペ ー ス 確 保 の の

困 難 さ 、 排 気 ガ ス 問 題 な ど は 社 会 的 問 題 に

な っ て い る 。 市 内 の 大 衆 輸 送 手 段 手 段 と し て

は 、 主 要 都 市 は 地 下 鉄 や ラ イ ト レ ー ル が 整 備

し て い る が 、 ぞ れ 以 外 の 都 市 の 人 々 は バ ス や

自 家 の 自 動 車 を 頼 っ て い る 。

  中 国 の 電 源 構 成 の 中 で 、 火 力 発 電 の 比 重 は

高 く 、 火 力 発 電 に 依 存 し て い る と も 言 え る だ

Page 56:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

56

ろ う と 思 う ( 図 の 15 に 参 照 ) 。 そ し て 、 他 の

発 展 途 上 国 も 同 じ 状 況 だ ろ う と 思 う 。 近 年 、

大 気 汚 染 問 題 が 深 刻 し て い る た め 、 中 国 も 火

力 発 電 の 依 存 か ら 離 れ る 打 開 策 を 求 め 、 そ し

て 良 い 策 を 見 つ め た 。

中 国 に お け る 発 電 機 容 量 の 構 成 ( 2013 )

図 の 15 [ 28 ]

  そ れ は 、 再 生 可 能 資 源 を 利 用 し て 、 発 電 す

る こ と で あ る 。 一 番 注 目 さ れ て い る の は 水 力

Page 57:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

57

発 電 で あ る 。 1993 年 に 着 工 し 、 2009 年 に 完 成 し

た 三 峡 ダ ム 水 力 発 電 所 は 世 界 最 大 の 水 力 発 電

ダ ム で あ る [ 29 ] 。 三 峡 ダ ム 水 力 発 電 所 は 、

70 万 kW 発 電 機 32 台 を 設 置 し 2,250 万 kW の 発 電 が

可 能 で あ る 。 こ れ は 最 新 の 原 子 力 発 電 所 や 大

型 火 力 発 電 所 で は 16 基 分 に 相 当 す る 。 三 峡 ダ

ム 水 力 発 電 所 の 年 間 発 生 電 力 量 は 1,000 億 kWh

で あ り 、 中 国 の 電 気 エ ネ ル ギ ー 消 費 量 が 年 間

約 5 兆 kWh で あ る か ら 、 三 峡 ダ ム だ け で 中 国 の

電 気 の 2.0% を 賄 え る こ と と な る 。 ま た 、 水 力

発 電 以 外 、 中 国 は 風 力 発 電 や 原 子 力 発 電 に も

力 を い れ て い る 。 中 国 は こ れ か ら 火 力 発 電 依

存 か 脱 出 で き る だ ろ う と 思 う 。

  火 力 発 電 依 存 か ら ま だ 脱 出 し て い な い 今 、

電 気 自 動 車 を 大 量 普 及 す る の は 非 現 実 的 だ ろ

う と 思 う 。 そ れ は 、 電 気 自 動 車 が 消 耗 す る 電

力 の 分 は 再 び 大 気 汚 染 の 原 因 に な る 。 ま た 、

中 国 の 人 々 は 自 動 車 を 長 距 離 移 動 手 段 の 一 つ

と し て 利 用 し て い る か ら 、 エ コ カ ー の 長 距 離

Page 58:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

58

走 行 能 力 も 見 抜 い て は な ら な い だ ろ う と 思 う 。

そ し て 、 中 国 は 人 口 が 多 い に 従 っ て 、 自 動 車

の 保 有 台 数 や 利 用 頻 繁 度 も 非 常 に 高 い 。 エ コ

カ ー の 普 及 を 前 提 と し て 、 短 時 間 で 燃 料 の 補

充 や 充 電 が で き な い と 、 大 範 囲 の 渋 滞 は あ ち

こ ち 発 生 す る だ ろ う と 思 う 。 燃 料 電 池 車 は 長

距 離 走 行 や 短 時 間 で 燃 料 補 充 で き る が 、 製 造

や イ ン フ ラ 整 備 の コ ス ト が 高 い の で 、 ま だ 発

展 途 上 国 の 中 国 で の 普 及 は 極 め て 難 し い だ ろ

う と 思 う 。 私 か ら 考 え る と 、 ま ず は プ ラ グ イ

ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー を 普 及 し 、 そ し て 火 力 発

電 社 会 か ら 離 脱 し て か ら 、 電 気 自 動 車 に 乗 り

換 え る の が 理 想 的 だ ろ う と 思 う 。

7.   次 世 代 の エ コ カ ー の 特 性

現 段 階 で の エ コ カ ー は 第 二 章 に 紹 介 さ れ

た よ う に 、 主 と し て 四 種 類 が あ る 。 し か し 、

こ の 四 種 類 の エ コ カ ー は 全 て 次 世 代 の エ コ

カ ー と は 言 え な い だ ろ う と 思 う 。 単 な る 燃 費

Page 59:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

59

が よ く 、 有 害 排 出 物 が 少 な い 自 動 車 は 次 世 代

の エ コ カ ー に は な ら な い と 思 う 。 次 世 代 の エ

コ カ ー に 適 し た 自 動 車 は 、 ま ず 有 害 排 出 物 が

一 切 な し だ と 思 う 。 な ぜ な ら 、 日 々 厳 し く

な っ て い る 排 気 規 制 と 各 国 政 府 の エ コ カ ー 政

策 に よ り 、 排 気 ガ ス が あ る 自 動 車 は も は や エ

コ カ ー と は 言 え な く な り つ つ が あ る 。 例 え ば 、

今 流 行 っ て い る ハ イ ブ リ ッ ド カ ー は 2018 年 か

ら 米 国 カ リ フ ォ ル ニ ア 州 の 「 ZEV 規 制 」 対 象

車 か ら 除 外 さ れ る こ と か ら わ か る だ ろ う と 思

う 。

ま た 、 走 行 距 離 か ら 見 る と 、 次 世 代 の エ

コ カ ー は 従 来 の ガ ソ リ ン 車 と 同 じ 走 行 距 離 で

走 れ る こ た が 求 め て い る 。 短 い 走 行 し か で き

な い エ コ カ ー は 存 在 す る 意 味 が な い だ ろ う と

思 う 。 そ し て 、 エ コ カ ー を 大 量 普 及 す る た め 、

誰 で も 買 え る 販 売 価 格 が 求 め ら れ て い る だ ろ

う と 思 う 。 今 販 売 し て い る エ コ カ ー は 政 府 か

ら の 補 助 金 や 税 金 優 遇 が あ る が 、 従 来 の ガ ソ

Page 60:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

60

リ ン 車 の 販 売 価 格 と 比 べ て 、 ず っ と 高 く 、 誰

で も 手 を 出 す 価 格 で は な い だ ろ う と 思 う 。 今

エ コ カ ー の 販 売 価 格 は 高 い 原 因 は 製 造 コ ス ト

と 開 発 費 用 で あ ろ う と 思 う 。 例 え ば 、 燃 料 電

池 車 の 燃 料 電 池 本 体 の 製 造 コ ス ト は 高 く 、 ま

た 水 素 を 燃 料 と す る た め の 構 造 ( 高 圧 タ ン ク

か ら 配 管 な ど ) や 触 媒 の 希 少 金 属 な ど に も 金

が か か る [ 25 ] 。 こ れ ら の 部 品 の 製 造 コ ス ト

が 抑 え ら れ な い 限 り 、 燃 料 電 池 車 の 販 売 価 格

も 安 く な ら な い だ ろ う と 思 う 。 ト ヨ タ は 大 量

な 資 金 と 最 先 端 の 技 術 を 投 入 し て 、 開 発 し た

燃 料 電 池 車 ミ ラ イ の 販 売 価 格 は 723 万 6000円 で

あ る が 、 こ の 価 格 は 全 く 採 算 が 取 れ な い で あ

る 。 そ し て 、 燃 料 電 池 車 は 買 っ て も ら わ な い

と 、 水 素 ス テ ー シ ョ ン の 拠 点 を 増 や す こ と は

で き な い だ ろ う と 思 う 。 よ っ て 、 高 額 な エ コ

カ ー 及 び こ う い う エ コ カ ー を 普 及 す る た め の

イ ン フ ラ 整 備 費 用 な ど は 国 全 体 の 負 担 に な る

だ ろ う と 思 う 。

Page 61:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

61

よ っ て 、 次 世 代 の エ コ カ ー は 従 来 の ガ ソ

リ ン 車 と 比 べ て 、 ま ず 航 続 距 離 は 劣 ら な い 、

そ し て 販 売 価 格 は 高 額 で は な い と い う 特 性 が

求 め ら れ て い る だ ろ う と 思 う 。

お わ り に

大 気 汚 染 や エ ネ ル ギ ー 問 題 が 深 刻 し て い

る の で 、 エ コ カ ー の 普 及 は 必 然 で あ る 。 私 た

ち は い ず れ エ コ カ ー の 時 代 を 迎 え る 。 そ し て 、

排 気 ガ ス が あ る エ コ カ ー は 時 間 を 経 つ と 技 術

進 展 や 革 新 に よ っ て 、 市 場 か ら だ ん だ ん 淘 汰

し か ね な い だ ろ う と 思 う 。 一 方 、 電 気 自 動 車

を 大 量 普 及 す る に は 、 充 電 ス タ ン ド の 整 備 と

充 電 時 間 の 短 縮 が 必 要 で あ る ま た 、 エ コ カ ー

の 普 及 は け し て 一 日 二 日 で で き る こ と で は な

い と 思 う 。 エ コ カ ー の 製 造 及 び イ ン フ ラ 整 備

の コ ス ト を ど う や っ て 抑 え る の は 重 要 な 課 題

だ ろ う と 思 う 。 そ し て 、 最 も 国 情 に 適 し た エ

Page 62:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

62

コ カ ー を 選 び 、 徐 々 に 普 及 す る の は 各 国 の 政

府 が 考 え る べ き こ と だ ろ う と 思 う 。

参 考 文 献 リ ス ト

[ 1 ] 川 上 恭 章 、 平 井 晴 己   「 石 油 精 製 に

お け る 水 素 を 含 む 自 動 車 用 燃 料 生 産 の 経 済 性

分 析 」 第 32 回 エ ネ ル ギ ー シ ス テ ム ・ 経 済 ・ 環

境 コ ン フ ァ レ ン ス 。 2016-4-4

[ 2 ] エ コ カ ー と は                      

閲 覧 日   2017-10-20  

https://kotobank.jp/word/%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%82%AB

%E3%83%BC-

444408#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.8

9

[ 3 ] ハ イ ブ リ ッ ド カ ー                  

閲 覧 日   2017-10-20   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F

%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%AA

%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%BC

Page 63:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

63

[ 4 ] プ ラ グ イ ン ハ イ ブ リ ッ ド カ ー

閲 覧 日 2017-10-20  

https://ja.wikipedia.org/wiki/

%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B0%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%8

3%8F%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%AA

%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%BC

[ 5 ] 電 気 自 動 車 で ECO

閲 覧 日   2017-10-20

http://www.eveco.net/electric_vehicle.html

[ 6 ] 燃 料 電 池 車                        

閲 覧 日   2017-10-22    

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%87%83%E6%96%99%E9%9B%BB

%E6%B1%A0%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A

[ 7 ] 大 久 保 隆 弘   「 エ ン ジ ン の な い ク ル

マ 」 が 変 え る

  世 界 日 本 経 済 新 聞 出 版 社       2009  P 43

[ 8 ] ハ イ ブ リ ッ ド 車 の 燃 費 っ て 悪 い の ? 何

km 走 れ ば 元 が と れ る ?

Page 64:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

64

  閲 覧 日   2017-10-22

https://japanandworld.net/archives/1911

[ 9 ] ハ イ ブ リ ッ ド カ ー と プ ラ グ イ ン ハ イ ブ

リ ッ ド カ ー の 違 い   閲 覧 日   2017-10-22

http://www.hybrid-car-guide.com/kisotisiki-info/hybrid-phv.html

[ 10 ] 日 ・ 米 ・ 欧 ・ 中 の 世 界 4 極 に お け る エ

コ カ ー 販 売 市 場 を 展 望    

株 式 会 社 野 村 総 合 研 究 所     2013-11-19

閲 覧 日   2017-10-22

https://www.nri.com/jp/news/2013/131119.aspx ( 野 村 総 合 研 究

所 )

[ 11 ] 燃 料 電 池 車 市 場 、 2020 年 に は 年 間 5 万 台

規 模 の 予 測     閲 覧 日   2017-10-22

https://www.kankyo-business.jp/news/009198.php

「 12 」 許 斐   健 太 、 秦   卓 弥   「 日 本 経 済 の

試 練   EV シ ョ ッ ク 」 週 間 東 洋 経 済

2017-10-21     P 34-71

「 13 」 香 住 駿   「 VW の 失 敗 と エ コ カ ー 戦 争

日 本 車 は 生 き 残 れ る か 」 文 芸 春 秋  

  2015       P 53

Page 65:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

65

[ 14 ] EBS イ ン サ イ ト レ ポ ー ト 「 欧 州 エ コ

カ ー の 市 場 と 戦 略 ー 欧 州 自 動 車 産 業 」

  2011-12 年 版     2011 年 10 月 3 日   発 行

[ 15 ] 丸 川 知 雄   中 国 は 電 気 自 動 車 ( EV ) に

舵 を 切 っ た 。 日 本 の 戦 略 は ?

ニ ュ ー ズ ウ ィ ー ク 日 本 版   2017-11-1

[ 16 ] 電 気 自 動 車 ・ PHEVの 普 及 率          

閲 覧 日   2017-11-1

http://blog.evsmart.net/electric-vehicles/ev-phev-market-share/

[ 17 ] 枝 廣 淳 子   「 日 本 の 原 発 再 稼 働 を め ぐ

る 現 況 」   JFS ニ ュ ー ス レ タ ー No.157

2015 年 9 月 号

[ 18 ] ア メ リ カ 合 衆 国                    

閲 覧 日   2017-11-5

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA

%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD

[ 19 ] 主 要 国 の 発 電 電 力 量 の 電 源 構 成 ( 2013

年 )       閲 覧 日   2017-11-5

Page 66:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

66

https://www.jepic.or.jp/data/graph03.html

[ 20 ] ヨ ー ロ ッ パ

閲 覧 日   2017-11-5

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD

%E3%83%83%E3%83%91

[ 21 ] ヨ ー ロ ッ パ の 交 通

閲 覧 日   2017-11-5

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD

%E3%83%83%E3%83%91%E3%81%AE%E4%BA%A4%E9%80%9A

[ 22 ] Electricity production and supply statistics       閲 覧

日     2017-11-5

http://ec.europa.eu/eurostat/statistics-explained/index.php/

Electricity_production_and_supply_statistics

[ 23 ] 日 本                              

閲 覧 日     2017-11-5

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC

[ 24 ] 日 本 の 鉄 道                        

閲 覧 日     2017-11-5

Page 67:  · 2.2.3電気自動車(EV ) 2.2.4燃料電池車(FCV) 3. 各種類のエコカーのメリットとデメリット 4. 市場シェア 5. 各国の政策 6. 国情に適したエコカー

67

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE

%E9%89%84%E9%81%93

[ 25 ] 高 根   英 幸   「 エ コ カ ー 技 術 の 最 前

線 」   SB ク リ エ イ テ ィ ブ 株 式 会 社

2017 年 1 月 25 日   P139

[ 26 ] 日 本 の 電 源 構 成 : 2030 年 の 原 発 比 率 20

~ 22 % へ       閲 覧 日   2017-11-5

http://www.nippon.com/ja/features/h00114/

[ 27 ] 中 国 の 交 通                        

閲 覧 日     2017-11-5

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE

%E4%BA%A4%E9%80%9A

[ 28 ] 野 村 総 合 研 究 所   「 中 国 の エ ネ ル ギ ー

政 策 動 向 等 に 関 す る 調 査 」  

2015 年 3 月  

[ 29] 三 峡 ダ ム                            

閲 覧 日     2017-11-5

https://ja.wikipedia.org/wiki/

%E4%B8%89%E5%B3%A1%E3%83%80%E3%83%A0