222
平成 19 年度 中心市街地商業等活性化支援業務 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助言事業 【 千葉県 市原市 】 報 告 書 平成 20 年 2 月 経済産業省 中心市街地活性化室 (事業委託先:株式会社ソフトクリエイション)

中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

平成19年度

中心市街地商業等活性化支援業務

中心市街地活性化に取り組む市町村に対する

立ち上がり支援・助言事業

【 千葉県 市原市 】

報 告 書

平成20年2月

経済産業省 中心市街地活性化室

(事業委託先:株式会社ソフトクリエイション)

Page 2: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

はじめに

1.立ち上がり支援・助言事業の主旨

平成 10 年に「中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関

する法律(中心市街地活性化法)」が施行され 8 年が経過したが、中心市街地はなお衰退が深

刻化しており、その解決は、全国の市町村の喫緊の課題となっている。

そこで、平成 18 年 8 月、中心市街地活性化法を改正し、経済産業省をはじめとした関係省

庁は、「選択と集中」の考えの下、やる気のある市町村の計画を国が重点的に支援する仕組み

や、地域の自主的な取組を促す仕組みを構築し、より一層の支援を行っているところである。

本事業は、今回の改正中心市街地活性化法に基づき、中心市街地活性化に取り組む市町村に

対し、地域の発意による自主的な取組を推進するための支援を目的とする。

当該中心市街地の現状やこれまでの活性化取組状況等についての調査分析や、各種統計資料

の調査や現地ヒアリングを実施し、これらの調査分析結果を踏まえて、商業活性化・都市計画・

都市交通等の各分野の専門家を現地に派遣し、中心市街地活性化に向けての立ち上がり支援・

助言を行うものである。

事業実施の市町村は、支援・助言の結果を受けて、自らが中心市街地活性化の今後の取組施

策を作成し、中心市街地活性化の具体的推進に寄与していくものとする。また時期的には、全

国の市町村が新しい基本計画を策定するタイミングであるため、事業実施市町村における支

援・助言結果については、新しい基本計画を策定する際の他市町村の手本となるよう整理・構

築し、その成果を広く波及させることで全国市町村の中心市街地活性化の取組みを間接的に推

進していくものとする。

事業の内容としては、改正中活法に基づき新しい中心市街地活性化基本計画を作成し、基本

計画の認定を目指す市町村を公募対象とし、まずはセルフチェックシートと主要市町村の現地

調査(市町村長へのヒアリング調査含む)から中心市街地活性化の取組現況を評価・分析する。

その上で市町村に対して、基本計画の骨子や地元の推進体制のあり方について、中心市街地

活性化に係る各分野の専門家を派遣し、意見交換会を実施し、活性化の取組みをより具体的な

アクションに繋げていくための支援・助言を実施する。

2.本報告書について

本報告書に記載されている支援・助言レポートの内容は、中心市街地活性化室としての見解

ではなく、あくまでも短期間の調査に基づく各専門家の個人的な見解となっている。

また、専門家の意見は、中心市街地活性化の取組の視点や切り口を例示したものであり、本

報告書を参考に、市町村自らが活性化のあり方や方向性を検討し、今後の取組に活かしていく

ことを目的としている。

Page 3: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3.市原市の立ち上がり支援・助言事業(本事業)の流れについて

本事業は、以下の手順により、実施された。

第1回検討委員会(H19.7.13)全委員(専門家)参加

・事業概要の説明 ・対象都市の承認 ・担当専門家の設定

第2回検討委員会(H20.2.) ・実施市町村の成果と課題の報告 ・事業成果の確認

事務局による現況調査の実施

①市町村の統計データ分析

②中心部メッシュデータ分析

③中心市街地来街者アンケート調査

④生活者アンケート調査(郊外施設利用者)

市町村による自己診断調査の実施

①中心市街地の現況把握

②これまでの取組課題

③基本計画策定に向けての課題

第2回ワークショップ(H19.12.18)①まちの資源とポテンシャルの再確認

②中心市街地活性化の方向性

③展開しうる事業の導き出し

専門家による支援・助言レポートの作成

対象都市へのガイダンス&プレミーティングの実施(H19.7.23)

・事業スキームの説明 ・現地踏査 ・ヒアリング

市町村との意見交換会の実施(H19.9.21)

・専門家現地調査 ・自己診断ヒアリング ・課題の確認 ・今後の進め方

まちづくり関係者との意見交換会の実施(H19.11.5)

・新中活性法の考え方 ・中心市街地の現状と課題 ・活性化に必要な事

企画委員会(H19.7.4) 企画委員参加

・対象都市の現況説明 ・事業の進め方検討

報告書の作成(H20.2)

ワークショップの実施(H19.11月~H20.1月)

第1回ワークショップ(H19.11.26) ①中心市街地に対する商業者と利用者

のニーズ

②中心市街地が果たすべき機能

市町村の公募(H19.5)と選定

・応募シートによる1次選考 ・応募市町村の定量・定性データの把握

第3回ワークショップ(H20.1.29)①市原市中心市街地づくりの方向性

②既存資源を活用した事業推進によ

③事業実施の新たな担い手

Page 4: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

報告書 目次

第Ⅰ章 本事業の目的

1 これまでの中心市街地活性化の取組状況と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 1

2 本事業の位置づけと目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 3

第Ⅱ章 本事業の取組スキーム

1 取組テーマの考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 5

2 取組のスキーム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 6

3 取組体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 8

第Ⅲ章 本事業の実施内容

1 中心市街地の現況と取組状況の分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 11

1.統計データから見た中心市街地の現況・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・ P 11

2.生活者視点から見た中心市街地の現況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 14

2 意見交換会およびワークショップの概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 21

第Ⅳ章 専門家の支援・助言結果

1 中心市街地の活性化のこれまでの取組について・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 41

1.中心市街地の現況分析について

2.中心市街地活性化の取組内容について

3.中心市街地活性化の取組体制について

2 今後の中心市街地活性化や基本計画策定に向けて・・・・・・・・・・・・・・・ P 43

1.今後の取組に向けた課題について

2.特に伸ばすべきポイントと取組内容について

3.今後の中心市街地活性化の取組の方向性について

3 市原市から要望された助言課題について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 45

Page 5: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

資料編:本事業で実施された調査・分析の結果

第Ⅰ章 市原市の中心市街地の現況

1 市原市の現況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 47

2 中心市街地の現況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 54

第Ⅱ章 中心市街地活性化に向けた取組状況

1 中心市街地活性化に向けたこれまでの取組内容・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 87

2 改正中心市街地活性化法に基づく基本計画策定にあたって・・・・・・・ P 90

3 基本計画の事業内容について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 92

4 基本計画の取組体制について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 96

第Ⅲ章 中心市街地の利用実態(来街者・郊外施設利用者アンケート調査より)

1 アンケート調査の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P101

2 アンケート調査に見る利用実態、評価・ニーズ・・・・・・・・・・・・・・・・・ P110

第Ⅳ章 専門家との意見交換会、ワークショップの実施結果

1 行政との意見交換会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P167

2 まちづくり関係者との意見交換会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P173

3 第1回ワークショップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P191

4 第2回ワークショップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P215

5 第3回ワークショップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P235

第Ⅴ章 専門家の支援・助言レポート

専門家-大和田清隆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P255

Page 6: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅰ章 本事業の目的

1 これまでの中心市街地活性化の取組状況と課題

2 本事業の位置づけと目的

Page 7: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1.中心市街地活性化取組の経緯

(1)基本計画策定年月日

平成15年4月25日

(2)現在までの見直し状況

一度も見直していない

(3)TMO計画の策定の有無

TMO計画を策定していない

2.これまでの活性化の取組内容について

(1)主な取組事業

1)市街地整備改善事業

なし

2)商業活性化事業

①伝統行事振興事業:五井大市(H14~)

商工会議所五井支部青年部を中心とした五井大市実行委員会と行政が連携し、五井駅前の街路、

空地を活用して開催。平成19年度には、TMO主催により、地元団体が参加しての「五井にぎわ

いフェスタ」を同時に開催し、地域連携型にぎわい事業推進の基盤が構築された。

②イルミネーション設置事業(H11~21)

TMO主催により、クリスマス時期に駅ペデストリアンデッキにおいてイルミネーションを設置。

まちのイメージアップ効果は得られているが、まちなかへの回遊性向上への連動などが課題と

される。

③空き店舗活用事業:チャレンジショップ(H14~16)

独立・開業の支援、五井駅の活性化を目指し、平成14年10月に五井駅前商店街の空き店舗を

活用してオープン。2~3 坪程度のミニショップ形式で運営し、当初 5 店が入店した。その後、

中心市街地内店舗で継続的に経営されている店は 1 店あるものの、定着する事業者が少なく、

平成16年度にて終了した。

④いちはらビジネスITサポートセンター運営支援事業(H14~)

地域の情報化促進を図り、商工業者並びに市民への IT 普及と技術支援を行う拠点として、平

成14年10月にサンプラザ市原の7階に市原ビジネスITサポートセンター(いちはらBIS)を

開設した。IT 専門のセンターとして役立つ活動を行い、市原市の IT 技術の向上につながって

いる。

1 これまでの中心市街地活性化の取組状況と課題

Page 8: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

⑤こじゃれ通り景観整備事業(H15)

集客力のあるイトーヨーカ堂脇に、五井を特長づける個性的な商業空間を生み出すために、舗

装整備、看板の設置を行った。平成 17 年には商店会による花植え事業や市民活動団体の成果

発表などが実施された。現在は、これじゃれ通りおよびその周辺で実施する事業の企画提案を

募集しているが、積極的な提案が集まらず、地域団体や市民との連携推進が課題とされている。

⑥商業タウンマネジメント計画策定事業

いちはらTMO(商工会議所内に設置)がTMO構想を策定した。

3)その他事業

①いちはらコスモス市場(バーチャルモール)

商工会議所が情報発信機能強化のためにバーチャルモールを開設。商工会議所が薦める安心事

業所の紹介や事業所のアクセスランキングが掲載されている。

(2)これまでの活性化事業で、効果のあった取組事業とその要因について

現行基本計画においては、実現化のための方策として、短期行動プランの策定、推進システ

ムの段階性により、Step1~Step5までの5段階の類型を行っている。現在は行動プランStep2

まで進んでいる状況にあり、目に見えるハード事業として実施された代表的な取組がこじゃれ

通りの整備・活用である。整備された平成 17 年度には、数多くのイベントや事業が開催され

にぎわいの創出につながった。また、ITサポートセンターが設置され、WEBサイトの開設・運

営やITセミナーの開催により、市原市のIT技術の向上を目指している。

(3)これまでの活性化事業での大きな課題、あるいは事業が推進しない主な理由

と要因について

こじゃれ通りの活用はイベント的に実施されたこともあり、平成 17 年度に単発花火で終わ

ったような観がある。また、これに限らず、ハード、ソフト両面の取り組み状況は、施策自体

は円滑に実施されているものの、発展性・継続性につながっていない観が否めない。今後は各

施策の連携を図り、施策の相乗効果を生み出していくことが課題とされている。

Page 9: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1.本事業の位置づけ

市原市では、現行中心市街地である五井駅周辺地区から市役所周辺地区までを「都市交流核」

として位置づけ、商業・業務機能と交流機能の充実を図り、名実ともに市原市の顔づくりを目

指すこととしている。このため、庁内に都市交流核推進室が設置され、庁内関連部署 13課で構

成する「まちづくりプロジェクト会議都市交流拠点整備・中心市街地活性化検討班」による検討が進め

られている。

一方、いちはらTMOが市原商工会議所内に設置され、活性化事業に取り組むとともに、平

成 19 年 7 月には市原商工会議所五井支部と商店街連合会の合同会議から、五井駅西口活性化

協議会が立ち上がった。

しかしながら、これまで、これらの関係者が一堂に介して今後の中心市街地活性化を検討す

る場が設けられてこなかった。こうしたことから、立ち上がり支援・助言事業は、客観データ

の分析やアンケート調査および専門家の助言等を通じて、行政およびまちづくり関係者の間で、

これまでの取組の課題等を検討する場とともに、これからの中心市街地の方向性を模索する場

として位置づけられた。

特に市原市では、「市原市都市交流拠点整備基本計画」が策定され、新たな都市交流核の整備

が進んでいる中、現行中心市街地においては、担うべき役割・機能について根本的な見直しを

図った上で、市原らしいまちづくりを推進することが求められている。こうしたまちづくりの

テーマを明確にし、中心市街地活性化の方向性をより明確なものにするための検討の場として、

本事業を位置付けた。

2.本事業の目的

立ち上がり支援・助言事業のメニューにある、自己診断調査や統計データ分析を通じて、客

観的に中心市街地の現況分析を行う。また本事業で実施する、中心市街地来街者アンケートや

郊外生活者アンケート等通じて、市民ニーズの把握と分析を行う。

それらの客観的評価分析と市民ニーズの把握を通じて、市原市の中心市街地の強みと弱みを

明らかにし、「整備構想区域」の開発を見据え、現行中心市街地の活性化の方向性と地域資源

を活用した事業展開を検討し、その推進体制の基盤構築を図ることを事業の目的とした。

2 本事業の位置づけと目的

市原市の立ち上がり支援・助言事業の位置づけ

市原市都市交流拠点整備基本計画

市原市生活者アンケート

専門家の助言

統計データ分析

中長期的に持続的発展可能な市原市中心市街地に向けた検討基盤の構築支援

現行中心市街地の位置づけ

事業と担い手の検討

意見交換会とワークショップ

Page 10: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅱ章 本事業の取組スキーム

1 取組テーマの考え方

2 取組のスキーム

3 取組体制

Page 11: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

①中心市街地活性化の課題に関する認識の統一

②中心市街地活性化の方向性の検討(機能転換、機能強化方向)

③地域資源を活用した事業展開方法の検討と事業実施の担い手の発掘

市原市において、「都市交流拠点整備基本計画」が進行する中で、平成 22年の整備構想区域のまち開きにより、

まちの構造が大きく変化することが見込まれる。これを見据え、現行中心市街地区域の持続的発展の方向性と具

体的な事業展開方法の検討、推進体制の基盤づくりが課題とされている。これらの検討を主要テーマとし、整備

構想区域と共存が可能な中心市街地の活力創出につなげていくこと支援する。

1 取組テーマの考え方

・中心市街地の現況(地域特性など)

平成 17 年 12 月に「市原市都市交流拠点整

備基本計画」が策定され、現行中心市街地

に隣接した場所に「整備構想区域」を設定

し、整備構想区域での交流・賑わい機能の

創出を起爆剤に現行中心市街地への集客の

波及をめざしている。

現行中心市街地では人口は増大傾向にある

が、地区外や市外の商業施設への流出によ

り商業機能は停滞しており、まちなかの回

遊性も乏しい。

・優先的な取組課題

平成 22 年に整備構想区域が「まち開き」す

ると、商業を含むまちの構造が大きく変化す

る可能性が高い。これを見据えて、現行中心

市街地が果たすべき機能・役割を明確化し、

中長期的に持続的発展をとげられるまちづ

くりといった視点から、活性化方針や事業、

担い手等についての検討を図る必要がある。

・基本計画の策定時期

目標年度:未定

平成19年 7月に商工会議所・商店街連合会

が中心となって五井駅西口活性化協議会が

立ち上がっており、今後、参加者の拡大を図

り、活性化協議会の設立に結び付けていく。

その後、基本計画の策定に着手する。

・支援・助言事業の位置づけ

庁内には部署横断の検討組織が整備されている

が、まちづくり関係者との意見交換の場が不足

していた。従って、今後の中心市街地活性化に

おいて重要な役割を果たすことが期待されるま

ちづくり関係者と行政の間で、課題の認識の統

一を図り、活性化の方向性と事業、担い手につ

いて広い視野から検討を図る場と位置づけた。

中心市街地活性化に向けた取組の現状と課題

平成19年度 市原市の立ち上がり支援・助言事業のテーマ

基本計画の策定と立ち上がり支援・助言事業の位置づけ

Page 12: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

市原市の立ち上がり支援・助言事業のスキームについては、市原市の中心市街地の現況と課題

を踏まえ、平成19年9月21日実施の意見交換会において、市担当者、専門家と協議しながら、

今後の活性化の方向性を定める上で、適切なスキームの構築をめざした。下記は、そのポイント

である。

1.市原市の中心市街地の現況評価(強みと弱みの分析)

(1)中心市街地利用者や市原市民の、中心市街地に対する評価とニーズ分析

中心市街地来街者アンケートや郊外施設利用者アンケートによる、中心市街地来街者および

市原市民の中心市街地に対する評価、印象、ニーズの把握

(2)商業者の意識と活性化に対する意向の分析

平成 18 年に市原商工会議所五井支部、五井商店街連合会が実施した五井駅西口地区の商店

経営者意識調査結果に基づく、活性化への意識や意向の把握

(3)地域資源と問題の認識共有化

まち歩きによる、活性化事業展開にあたって活用できる資源の発掘、および改善を必要とす

るまちの問題に対する認識の共有化

2.これまでの中心市街地活性化の取組の振り返り

(1)自己診断調査の実施で、市町村みずからによる、これまでの取組の評価と課

題の抽出

中心市街地活性化のこれまでの取組において、成功した取組および進捗しない取組の要因分

析を行い、課題を抽出する。

(2)活性化推進のための課題について、意見交換会での論議と専門家による助言

行政との意見交換、および、まちづくり関係者との意見交換において、活性化への取り組み

が進捗しなかった理由、今後の課題となる問題点等を論議する。

3.中心市街地活性化の方針を検討する

(1)改正後の中心市街地活性化法にもとづくまちづくりの考え方を把握する

活性化の方針を検討する前提として、改正後の中心市街地活性化法がめざす「まちづくり」

の考え方を、関係者全員で共有化する。

2 取組のスキーム

Page 13: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)中心市街地活性化の位置づけと意義についての根本的な検討を図る

「中心市街地活性化とは何か」という、‘そもそも論’を議論し、将来の目指すべきまちの

姿(ビジョン)の明確化に結びつける。

(3)中長期的な視点から中心市街地の役割や機能を検討する

整備構想区域の開発などを視野に入れながら、従来型の発想による商業活性化にとどまらず、

中長期的に現行中心市街地が果たしていくべき役割や機能を検討する。

4.地域資源を活用した事業展開、およびその担い手の検討を図る

(1)地域資源を活用した事業展開方法の検討

中心市街地内の資源を活用した事業推進による魅力づくりについて、幅広い意見交換を行う。

(2)事業実施の新たな担い手の発掘

これまでのまちづくり関係者にとどまらず、事業を推進していくにあたって必要となる団体

や人材の発掘を図る。

Page 14: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1.取組体制のポイント

市原市の立ち上がり支援・助言事業の実施は、下記の多様な関係者の体制のもとに行われた。

市原市行政をはじめ、TMO、商工会議所・商業者等からなる市原市のまちづくり関係者が、

意見交換会や3回のワークショップに参画し、意見交換を行った。

立ち上がり支援・助言担当の専門家は、現地視察し、統計データ等の各種調査の結果を分析

しながら、毎回ワークショップ等で助言を行い、支援・助言レポートを作成した。また運営事

務局を担う研究員は、意見交換会やワークショップをコーディネートし、統計調査およびアン

ケート調査は、実査および分析担当途研究員がそれぞれ担当した。

2.参加者

(1)市原市行政

1)中心市街地活性化を担う、立ち上がり支援・助言事業の幹事部門

・都市交流核推進室

2)まちづくりプロジェクト会議都市交流拠点整備・中心市街地活性化検討班

・まちづくり課

・都市交流核推進室

・経済振興課

・経済政策課

・都市計画課

・都市整備課

・都市景観推進室

・五井都市改造事務所

・住宅課

・公園緑地課

・交通政策室

・総合政策室

・コミュニティ課

・保健福祉政策課

・環境政策課

(2)まちづくり関係者

1)商業活性化を担う、商工会議所関連

・いちはらTMO

・市原商工会議所

・市原商工会議所五井青年部

3 取組体制

Page 15: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)中心商店街の中核を担う商業者

・本町商店会

3)その他

・市議会議員(第2回ワークショップ)

3.専門家と事務局

(1)支援・助言を行う担当専門家1名

・都市計画およびまちづくり専門家1名 大和田 清隆氏

(2)支援・助言事業の事務局

・ワークショップ、勉強会等の資料作成や運営をコーディネートする研究員1名

(3)統計データ分析担当

・統計データの収集・分析を行う研究員3名

(4)中心市街地来街者アンケートおよび郊外施設利用者アンケート担当

・中心市街地来街者アンケート実査および分析担当員 5名

・郊外施設利用者アンケート実査および分析担当員 2名

Page 16: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅲ章 事業の実施内容

1 中心市街地の現況と取組状況の分析

1.統計データから見た中心市街地の現況

2.生活者視点から見た中心市街地の現況

2 意見交換会およびワークショップの概要

Page 17: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1.統計データから見た中心市街地の現況

(1)人口

(強み)

・市全体では 280,501 人(H15)→279,935 人(H19)と、4 年間で 0.2%減少となっており、平成

17 年以降微減傾向にある。一方、中心市街地人口は1,491 人(H15)→1,777 人(H19)と、4年

間で19.2%増加。この増加は、区域内におけるマンション供給の進展が主たる要因となって

いる。

・市全体14.7%(H15)→17.9%(H19)と3.2ポイント上昇したが、中心市街地は18.8%(H15)

→16.9%(H19)と 1.9 ポイント減少。これは、中心市街地内でのマンション供給の進展によ

り、若年世帯の転入が増加していることが要因と考えられる。

(弱み)

・中心市街地内の人口は増加しているものの、町会等への加入率の低下、商業の疲弊した状況

の改善が見られないなど、まちの活性化に必ずしもつながっていない。

・中心市街地の人口増は、市外からの流入より、市内他地域からの移動によるものが多いと考

えられ、中部・南部地域の集落や、内陸住宅団地からの人口流出の問題を抱える。

・市全体の昼間人口は260,485人(H15)→260,218人(H19)と、ほぼ横ばい。昼夜間人口比率は、

平成2年以降93%でほぼ一定であり、流出超過傾向が続いている。

(2)まちなか居住

(強み)

・年間平均7.6戸(H14~H18)。土地区画整理事業の区画地規模が比較的小さいこともあり、こ

れまで一戸建て住宅の供給が多かったが、近年は敷地の集合等により、共同住宅(マンショ

ン等)の供給が増大している。

(弱み)今後の課題として

・「都市交流拠点整備基本計画」では、既存中心市街地におけるまちづくり方針として「魅力

にあふれ利便性の高い都心型居住地」をあげているが、具体的施策は、まだ行っていない。 ・また、現状の住宅供給にあたり、用途・機能、形態・色彩等についての特段のルールを設けていないが、商業・業務地としてのまちの機能の連続性確保、まちの景観の観点から、ルールづくりが必要である。

(3)商業集積

(強み)

・中心市街地が立地する五井地区の小売業は、商店数・従業者・年間販売額ともに全市の30%

のシェア(H14)を占めている。

・市内2番目の店舗規模を持つ市原ショッピングスクエア(12,904㎡)が、五井駅西口エリアに立地。

・五井駅東口周辺の業務・商業系施設への企業・店舗の進出数は、撤退数を上回り、東口にポ

テンシャルを感じている企業・店舗の存在が見られる。西口周辺への進出数は東口の倍以上

あるが、撤退数が進出数を上回っている。

1 中心市街地の現況と取組状況の分析

Page 18: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(弱み)

・小売商店数は市全体2,090店(H9)→1,789店(H16)、7年間で14.4%減少。

・小売業年間販売額は市全体2,407億円(H9)→2,886億円(H16)、7年間で16.6%減少。

・市内や周辺市で、大型ショッピングセンターの開設、計画進行が見られる。平成22年には、

都市交流拠点整備の一環として、現行中心市街地の五井駅東口側に隣接する「整備構想区域」

内に新たなショッピングセンターが開店予定。

・中心市街地内には、旧来からのスタイルの個店が多く、モータリゼーションの進展や消費者

ニーズの多様化への対応が遅れていることなどから、商業機能が低下しつつある。

(4)郊外部の状況

(強み)

・五井駅周辺の商業機能の低下は、日用品や生鮮品の購買方法の多様化や、市民の日常生活圏

における商業機能の充実によるものであり、郊外型大型店への商業機能流出による駅周辺の

衰退という構造とは異なる。

(弱み)

・市原市は、市町村合併の経緯や、ニュータウン建設によって、五井、八幡、姉崎、その他郊

外(国分寺台、牛久、辰巳台、有秋台、ちはら台)に、市街地が分散した構成となっている。

(5)公共交通

(強み)

・既存中心市街地は、「市原市交通バリアフリー基本構想」における重点整備地区に含まれ、

バリアフリー整備が進められている。また、五井駅を中心に「安心歩行エリア」にも指定さ

れている。

(弱み)

・市内のJR3駅の中では、五井駅の乗降客数が 44,104 人(H17)で最も多いが、5 年前と比

較すると微減傾向にある。小湊鉄道の五井駅乗降客数も減少傾向が見られる。路線バスは五

井駅西口・東口を起点に、市役所、八幡宿駅、姉ヶ崎駅方面に運行されているが、便数の問

題で利便性は高いとは言えない。

・周辺の幹線道路は概ね整備されており、現状、慢性的な交通渋滞などの深刻な問題は抱えて

いないが、将来、整備構想区域で自動車による来訪者が増加した場合の交通交雑が懸念され

る。

(6)公共公益施設等の都市機能

(強み)

・五井駅を中心とした徒歩圏内に、サンプラザ市原、五井会館を始めとする複数の公共、公益

施設が立地している。また、クリニック、医院等の医療機関も多く立地する。

・五井駅西口周辺に、銀行・証券・保険等の施設が数多く集積している。また、集宴会場を併

設したホテルも2軒立地する。

(弱み)

・サンプラザ市原が平成7年に開設されたが、1階の映画館が閉鎖し、貸館の利用率も低くと

どまっている。また立体式駐車場の利便性がよくないなど、問題を抱えている。

Page 19: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・市役所が中心市街地から2.5kmほど離れた場所に立地している。

・駐車スペースを確保する必要性、整備コストの問題などから、入居型・通所(園)型サービ

ス施設の整備は進んでいない。

・屋内イベントや本格的コンサートが開催できるホールがなく、また、娯楽施設もパチンコ店

を除きほとんどない。飲食店も居酒屋・スナック等は多く集積するが、食堂・喫茶・レスト

ラン等は余り多くない。

(7)歴史・文化等の地域資源

(強み)

・市内には、国指定文化財である上総国分尼寺跡を始め、国指定5件、県指定21件、市指定

42件の文化財が存在する。また、養老渓谷は紅葉シーズンに多くのハイカーでにぎわう。

(弱み)

・サンプラザ市原内に観光案内所を設け、情報提供を行っているが、観光客のまちなかへの呼

び込みにはつながっていないと考えられる。

(8)観光

(強み)

・市全体350万人(H13)→359 万人(H18)。過去10年間の推移をみると、平成8年から11年ま

では減少傾向にあったが、それ以降は増加に転じている。これは「道の駅あずの里いちはら」

のオープンによる効果と考えられる。

(弱み)

・規模の大きな催事である「市原市民まつり」「市原市農林業まつり」は、いずれも市役所周

辺が開催場所となっており、中心市街地内でのイベントは、五井大市(入込数3万人)を除

き、規模の小さなものである。

(8)その他

(強み)

・官民あげてのまちづくり運動として、サッカーのまち市原を推進している。

・平成22年9月に千葉国体の開催が予定されている。

(弱み)

・駅周辺、イトーヨーカドーには多くの人が往来しているが、その間のまちなかを歩く人は少

なく、中心市街地内の歩行回遊性が低い。

Page 20: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2.生活者視点から見た中心市街地の現況

(1)中心市街地来街者アンケート調査結果から

1)調査の目的

実際に中心市街地に来街している市民・来訪者に対して、中心市街地の利用実態、印象・

評価、ニーズ等を把握し、中心市街地にあるべき機能の確認など行う

2)調査の内容

①調査実施日

実施日:平成19年9月9日(日)、9月10日(月)、午前10時~午後7時

②調査地点

1)五井駅自由通路(五井駅東口側)

2)サンプラザ市原ペデストリアンデッキ及び五井駅自由通路(五井駅西口側)

3)五井会館周辺

4)イトーヨーカ堂市原店前

③調査対象者・サンプル数

中心市街地内に来街した高校生以上の男女、407サンプル

1)来街実態 ①来街範囲

・基本商圏は3km圏内(5割強)、うち足元(1km未満)からの来街が約3割に達する。

・拠点性は低く、同格都市と比べて10km以上の広域来街比率が15%と少ない。

・「5km以上」からの来街者割合が平日の 31%に対し、休日は 26%と減少し、休日に広域性

が弱まる傾向が見られる。

・広域来街は10代の通学者と、バス・電車での来街者が多い。

②来街目的

・中心市街来街者の1番の来街目的は、「食品の買い物」(33%)、次いで「通勤・通学」(10%)、

「待ち合わせ」(10%)が続く。

・足元(1km未満)からの来街者は「最寄品の買い物」(44%)が多く、次いで「公共施設・金

融利用」(15%)。広域の5km以上からは「通勤通学・仕事」(28%)が多くなる。

・デイリー利用者は、毎日の「最寄品の買い物」(31%)「通勤通学・仕事」(27%)、マンスリ

ー利用者は「最寄品の買い物」(36%)に次いで「公共施設・金融利用」(18%)が多くなる。

③交通手段

・中心市街地来街者の来街手段は、徒歩・自転車利用が高く、4割強を占める。次いで、「自家

用車」(25%)、「電車」(21%)が続く。

・同格都市平均との比較では、「バス」が少なく、「電車」が少し多い。

・足元(1km未満)からの来街者は、「徒歩」(35%)「自転車」(46%)と圧倒的。周辺(3~5km

未満)からは「自家用車」(42%)が多くなる。広域の 5 ㎞以上では、電車(51%)が多く

なる。

・平日と休日を比較において、「徒歩・自転車」「自家用車」「バス・電車」の利用割合がほとんど変わらない。

④来街頻度

・中心市街地来街者の来街頻度は、「ほとんど毎日」(38%)、次いで「週に2~3回くらい」(21%)、

「週に1回くらい」(12%)が続く。週1回以上の来街者は、約7割を超える。

・平均来街回数は、10.7回、同格都市平均との比較では、ほぼ同じ傾向。

Page 21: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・足元(1km 未満)からの来街者は「ほとんど毎日」(59%)が多く、1~3 ㎞、3~5km からは

「ほとんど毎日」がそれぞれ 3 割強。5km 以上の広域の来街でも、「ほとんど毎日」(22%)

「月に2~3回くらい」(19%)、「週に1回くらい」(12%)、「週に2~3回くらい」(10%)

と比較的来街頻度が高い。通勤・通学の利用が大きいと思われる。

2)中心市街地のまちの印象評価 ①評価が高い項目

・まちの印象評価が高いのは、「生活に便利な施設が充実」59%、「医療機関が充実」48%、「こ

のまちに住んでみたい・住み続けたい」48%、「車を利用しやすい」47%、「暮らしに役立つ

公共施設が充実」46%の項目が、45%をこえる評価。

②評価が低い項目

・「広域から人が訪れる魅力があると思わない」49%、「歩いて楽しいまちだと思わない」41%、

「ゴミなどが少なく、きれいだと思わない」41%、「レジャー施設が充実していると思わな

い」41%、「夜のにぎわいがあるまちと思わない」41%等の評価が低い。

③同格都市との比較

・同格都市の平均と比べると、まちの評価が高い項目は、「車を利用しやすい」が特に目立つ。

・同格都市平均と比べて評価が低い項目は、「ゴミなどが少なく、きれい」、「治安が良くて、

安全に暮らせる」、「歩いて楽しいまち」等となっている。

④年齢別の比較

・10 代では、「夜のにぎわいがある」の評価が高い。60 代以上で特に評価の高い項目は、「医

療機関が充実」。

・「買物に満足」は、年代が高くなるほど評価が高くなる。

⑤来街範囲別の比較

・足元圏内1㎞の人は、「買物に満足」(50%)の評価が相対的に高く、近隣1~3㎞の人は、「生

活に便利な施設が充実」(70%)の評価が相対的に高くなっている。広域5㎞以上の人は、「買

物に満足」(25%)の評価が相対的に低い。

⑥来街頻度別の比較

・デイリー利用の人は、「医療機関が充実」(56%)の評価が相対的に高い。

・マンスリー利用の人からは「ゴミなどが少なく、きれい」(38%)、「治安が良くて、安全に

暮らせる」(33%)の評価が相対的に高くなっている。

・ノンユーザーにおいては、「生活に便利な施設が充実」(24%)、「医療機関が充実」(17%)

の評価が低い。

⑦郊外施設利用者との比較

・中心市街地利用者として比較して、郊外施設利用者の評価が高くなった項目はない。

・中心市街地利用者として比較して、郊外施設利用者の評価が低いものとして、「暮らしに役

立つ公共施設が充実」、「このまちに住んでみたい、住み続けたい」の項目が目立つ。

⑧中心市街地全体の満足度評価

・「まあ満足」以上が全体の5割を占める。

・特に、60代は、「満足」「まあ満足」が6割弱で、満足度が高い。

・周辺圏内3~5㎞の人は、「まあ満足」(51%)と他の範囲に居住する人に比べて高い。

・通勤通学・仕事利用の人では「満足」「まあ満足」が約 4 割で、他の目的利用の人に比べて

低い。

Page 22: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・衣料品等の買物目的の人は「やや不満」が31%と、相対的に不満度が高くなっている。

3)取組計画の受容度 ①「商店・事業所などの集積促進や賑わいの創出」について

・必要度は74%で高い

②「まちの玄関口としての駅前広場の改善」について

・必要度は75%で高い

③「駅まで歩ける、まちなかで暮らせる集合住宅等の整備促進」について

・必要度は46%で、他と比べると低い

④「文化施設や子育て支援施設など、交流や豊かな暮らしを支える施設の整備促進」について

・必要度は76%で高い

⑤「公共交通等の利便性の向上」について

・必要度は81%で、最も高い

⑥郊外施設利用者との比較

・回答傾向に大きな違いはないが、郊外施設利用者では、「商店・事業所などの集積促進や賑

わいの創出」の必要度が63%となり、来街者に比べて低くなっている。

4)中心市街地活性化の必要度

①全体傾向

・「必要である」「まあ必要である」が90%で、必要度の認識はかなり高い

②年代別傾向

・どの年代も必要度の認識は90%前後と、大きな違いは見られない。

③頻度別傾向

・デイリー利用者で「必要である」との回答率が高く(68%)、ノンユーザーで低い(52%)

⑥郊外施設利用者との比較

・郊外施設利用者は、中心市街地利用者より、必要度の認識は少し低いが、それでも87%とな

っている。

5)中心市街地へのニーズ(*フリーアンサーより)

①日常の買物施設

・「スーパー」21件、次いで、「洋服・ファッション店」10件、「大型店」5件、「若者向けの店」

5件などが挙げられている。

②医療施設

・生活者が医療施設に最も不足していると感じているのは、「総合病院」54 件で最も多くなっ

ている。次いで「小児科」12件、「夜間・休日診療」5件、などととなっている。

③高齢者施設

・生活者が高齢者対応施設として不足していると感じているのは、「高齢者が集まれる施設」

24件、「バリアフリー」14件などとなっている。

④教育文化施設

・文化施設としてニーズが高いのは、「映画館」14件、「図書館」13件などである。

⑤その他施設

・その他施設としてニーズが高いのは、「公園」 22件が高く、 続いて、「バスの充実」10件、

「駐車場」9件となっている。

Page 23: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)郊外施設利用者アンケート調査

1)調査の目的

郊外にある拠点施設を利用している市民(郊外生活者主体)を対象として、郊外拠点施

設を利用している郊外生活者という視点から、中心市街地の利用実態、印象・評価、ニ

ーズ等を把握し、中心市街地にあるべき都市機能の確認など、中心市街地活性化の方向

性を探ることを目的に実施された。

2)調査の内容

①調査実施日

実施日:平成19年9月9日(日)、9月10日(月)、午前10時~午後7時

②調査地点

アピタ市原店

②調査対象者・サンプル数

郊外施設を利用した高校生以上の男女104サンプル

1)来街実態 ①来街目的 ・1 番の来街目的は、「食品の買い物」(52%)、次いで「日用品の買い物」(42%)、「郵便局や銀行の利用」(38%)、「衣料品の買い物」(34%)、が続く。

②交通手段 ・ほぼ8割以上が「自動車」(82%)が利用。 ③来街頻度 ・「週に1回くらい」(23%)を中心に、「ほとんど毎日」(17%)、「月に1回くらい」(17%)、「週に2~3回くらい」(14%)が続く。月平均回数は、6.4回。

2)中心市街地のまちの印象評価 ①評価が高い項目 ・郊外施設利用者において評価が高い項目は、「生活に便利な施設が充実」(51%)、「車を利用しやすい」(41%)となっている。 ・中心市街地利用者と比較して、郊外施設利用者の評価が高い項目はない。 ②評価が低い項目 ・中心市街地利用者と比較して、郊外施設利用者の評価が低い項目としては、「暮らしに役立つ公共施設が充実」(マイナス25ポイント)、「このまちに住んでみたい、住み続けたい」(マイナス 20 ポイント)が目立つ。続いて「歴史や文化がある」(マイナス 16 ポイント)、「レジャー施設が充実」(マイナス15ポイント)、「まちの顔である」(マイナス15ポイント)などが低くなっている。

③中心市街地の満足度 ・全体傾向としては、「満足」(0%)、「まあ満足」(39%)、「どちらともいえない」(25%)、「やや不満」(28%)、「不満」(8%)で、「満足」という回答者がなく、中心市街地利用者に比べ、満足度は低くなっている。 3)取組計画の受容度 ①「商店・事業所などの集積促進や賑わいの創出」について

・必要度は63%で、中心市街地利用者の74%を下回る

Page 24: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

②「まちの玄関口としての駅前広場の改善」について

・必要度は79%で、中心市街地利用者の75%を少し上回る。

③「駅まで歩ける、まちなかで暮らせる集合住宅等の整備促進」について

・必要度は49%で、他の項目に比べ必要度は最も低い。

・中心市街地利用者の46%を少し上回る。

④「文化施設や子育て支援施設など、交流や豊かな暮らしを支える施設の整備促進」について

・必要度は73%で、中心市街地利用者の76%を少し下回る。

⑤「公共交通等の利便性の向上」について

・必要度は81%で、最も高く、中心市街地利用者と同じ必要度となっている。

4)中心市街地活性化の必要度

①全体傾向

・郊外施設利用者の傾向としては、「必要である」(69%)、「まあ必要である」(18%)、「あま

り必要でない」(11%)、「必要でない」(11%)と、必要度の認識は、中心市街地利用者より

少し低い。

5)中心市街地へのニーズ(*フリーアンサーより)

①日常の買物施設

・最も要望が高い施設は、 「スーパー」17件、次いで、「デパート」9件、「大型店」6件とな

っている。

・中心市街地利用者に比べ、総合店・大型店に対する志向が強い。

②医療施設

・「総合病院」26件、「小児科」2件となっており、中心市街地利用者と同じく、総合病院を望

む声が多い。

③高齢者施設

・「高齢者が集まれる施設」が8件、「バリアフリー」が5件で、中心市街地利用者と同じ回答

傾向が見られる。

④教育文化施設

・「図書館」10 件、「スポーツ施設」10 件、「映画館」6 件が続く。中心市街地利用者では要望

の余り多くなかった「スポーツ施設」を要望する声が強い。

⑤その他施設

・その他施設としてニーズが高いのは、「駐車場」 10件で、車での来街利便性向上が望まれて

いる。

6)郊外施設の利用状況 ①郊外拠点施設の利用目的

・一番の利用目的は、「食品の買い物」(59%)、次いで「日用品の買い物」(21%)、「衣料品の

買い物」(15%)、「その他商品の買い物」(13%)が続く。

Page 25: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・買い物目的での利用が大半となっている。

②郊外拠点施設の利用頻度

・「週に2~3回くらい」(34%)、「週に 1回くらい」(21%)、「月 2回~3回くらい」(20%)、

「月に1回くらい」(11%)、「ほとんど毎日」(10%)となり、「ほとんどこない」は2%。月

平均利用回数は、6.9回。

Page 26: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2 意見交換会およびワークショップの概要

1.全体の流れと実施内容の概要

・基本計画策定目標:未定

・庁内に部署横断の検討組織があるが、まちづくり関係者との連携が弱い。

・商業者等のまちづくり意識が希薄であり、対応方向が明確でない。

・まちづくり関係者と行政の間で、課題の認識の統一を図り、活性化の方

向性と事業、担い手について広い視野から検討を図る場と位置づけた。

①中心市街地活性化の課題に関する認識の統一

②中心市街地活性化の方向性の検討(機能転換、機能強化方向)

③地域資源を活用した事業展開方法の検討と事業実施の担い手の発掘

立ち上がり支援・助言事業の位置づけ

準備検討会等

【準備検討会-1】(H19年12月7日)

担当研究員、専門家での打ち合わせ

・まち歩きについて

・第 2回ワークショップの進め方について

【準備検討会-2】(H20年1月28日)

担当研究員、専門家、市担当者での打ち合わせ

・第3回ワークショップの議論の切り口

・本事業終了後の検討体制づくり

担当研究員、担当専門家との情報交換・討議

①市原市の中心市街地の現況説明

②市原市の中心市街地活性化の取組の現況に

ついての説明

担当研究員、担当専門家との調整

①調査結果のまとめ

②市原市の活性化の方向性

③支援・助言レポートについて

■テーマ

・中心市街地に対するニーズの検証

・中心市街地が果たすべき機能の検討

■討議事項と内容のポイント

・活性化を考えるデータベースとするためには、市民

アンケート調査結果を地点別や曜日別でより詳細に

検討する必要がある。

・東口に開発される大型商業施設と同じ遡上に乗るこ

となく、東口にはない価値・特色を追求しなければ

ならない。

・人の輪を広げるために「たまれる場」づくりを考え

ていく。また、「にぎわいフェスタ」なども、人がつ

ながっていくきっかけとする。

・「近々やること」「中長期的に検討していくこと」を

分けながら、「地元にしかできないこと」「行政がバ

ックアップできること」など、項目を整理しつつ、

事業展開の可能性を検討していくことが必要。

■成果および確認事項

・行政、まちづくり関係者の間で、中心市街地に対す

る課題の認識が共有された

・東口の整備構想区域の開発などを視野に入れながら、

現行中心市街地活性化の検討を行っていく

■検討課題

・活用できるまちの資源の再確認

・具体的な事業展開の方向性の検討

■参加者

庁内まちづくりプロジェクト18名、

TMO,商工会議所等まちづくり関係者14名

専門家1名、事務局1名

■視察

・市原市中心市街地

・ロードサイド施設

・整備構想区域

■テーマ

・改正中活法の下での「まちづくり」

の考え方の確認

・中心市街地の現状分析と課題につ

いて意見交換

・活性化のために必要なことについ

ての意見交換

■討議事項と内容のポイント

・駅東側で整備構想区域の開発が進

行中であることから、これを視野

に入れつつ、活性化の基本方針

(ビジョン)を明確にする。

■今後の検討課題

①五井駅周辺エリアの将来像と現

行中心市街地が担うべき機能

②地域資源を活用した事業展開の

方向性

③事業推進にあたって必要となる

担い手、組織体制

■参加者

9/21庁内まちづくりプロジェクト

17名(11課4室、1事務所)

11/5 都市交流核推進室、まちづく

り課、経済振興課、TMO、

商工会議所

・まちの構造変化を見据えた現行中心市街地の位置づ

けの明確化

・既存資源を活用した事業の展開による中心商店街の

存在価値の向上

・事業推進の担い手の発掘・育成

優先的な取り組み課題

■テーマ

・まちの資源とポテンシャルの再確認

・地域資源を活かした活性化の方向性

・具体的事業展開の可能性

■討議事項と内容のポイント

・以下の視点でまち歩きを行った。

(現状をみつめる視点、改善を考える視点、まちの活性化を考

える上での「そもそも」の視点

・地域資源を活用したまちづくり方向は次の様に整理される。

つなぐ⇒回遊性を高める=ぶらぶら歩きの誘発

通りのタテとヨコの軸のメリハリをつける

(人、車、賑わいの軸)

もったいない⇒既存の資源を有効に活用

公共・福祉に活用する、まちの特色づくりの場とする

人を惹きつける要素を創出する

灯り、音、商店の集積、歴史・文化、福祉

・生活行動の変化に併せた商業、まちづくりを考えていく。

・誰をまちなかに回遊させるのか、ターゲットを明確化する。

⇒五井地区内の若者、駅にいる若者を呼び込む

・気軽に集える場を作り、担い手の拡大につなげる。

■成果および確認事項

・まち歩きにより、中心市街地内の資源と課題を再確認

・討議の中において、具体的な事業案の項目出し

■検討課題

・「どのような状態を活性化というのか」というそもそも論の検

討と、担い手・推進体制づくり

■参加者

庁内まちづくりプロジェクト 11名

TMO、商工会議所、商店会等まちづくり関係者12名

専門家1名、事務局1名

■テーマ

・市原市における中心市街地活性化の意義

・活性化に必要な事業、担い手

■討議事項と内容のポイント

<中心市街地の将来像>

・五井駅東側は広々とした緑の雰囲気であるのに対し、西側

は金融と市民生活、商業の日常的な雑多な雰囲気のまちで

ある。(西側は金融と経済の基盤を失ってはならない)

・東側を若者や女性ターゲットのまちとし、西側は会社員が

立寄れる男性向けのまちのイメージとする方法もある。

・中心市街地内には暮らしやすいまちに、そして外から来る

人にも魅力のある中心街としていく必要がある。

・東側は非日常のまちとし、西側はコンパクトシティを行政

が誘導することで日常のまちとしていく。

・人通りを増やす、ぶらぶら歩きを誘発することを目標とす

る。人通りが増えれば商売のチャンスは拡大する。

<担い手・推進体制づくり>

・多様な市民が参加できる枠組みはTMO,商工会議所五井

青年部がつくり、多くの人に運営に参加してもらう。

・行政と30代の若いメンバーを入れて、協働形態の中でTMO

を組み変えることが必要。

■成果および確認事項

・東口の整備構想区域を視野に入れ、駅の西側・東側が目指

すべきまちの方向性を検討、整理

・TMO、商工会議所五井支部青年部が中心となって、参加

者を拡大しながら、平成 20 年度に新たな組織体制の構築

を目指していく

■参加者

庁内まちづくりプロジェクト 11名

TMO,商工会議所、商店会等まちづくり関係者10名

専門家1名、事務局1名

第2回ワークショップ

(H19年12月18日) 第3回ワークショップ

(H20年1月29日)

意見交換会

(H19年9月21日)

(H19年11月5日)

第1回ワークショップ

(H19年11月26日)

立ち上がり支援・助言事業のテーマ

Page 27: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2.意見交換会の概要

実施日時:平成19年9月21日(金)14:45~17:30

(1)趣旨

専門家が市町村を訪問し、現況調査やヒアリングの結果を踏まえ、専門家と行政との間で意見

交換を行い、活性化の課題抽出や今後の方向性および、本診断・事業の進め方について合意を

図った。

(2)意見交換の内容

1)市原市の中心市街地の現況について

①中心市街地の強みについて

・中心市街地区域内においてマンション供給が進展しており、中心市街地内人口は増加傾向にある。

若年世帯の流入により、老齢人口構成比率が低下。

・市内 2 番目の店舗規模を持つ商業施設が中心市街地内に立地することなどから、中心市街地のある

五井地区の小売業は、商店数・従業者数・年間販売額ともに全市の 30%のシェアを占める。

・中心市街地内に約1,000台分の時間貸し駐車場があり、駐車場の配置や台数、利用状況について特

段の問題はない。

②中心市街地の弱みについて

・中心市街地内の人口増がまちの活性化に必ずしもつながっていない。

・市内や周辺市で、大型ショッピングセンターの開設、計画進行が見られ、平成 22年には「都市交流拠

点整備基本計画」により、五井駅東地区に大規模なショッピングセンターが開店する予定。

・中心商店街内には旧来からのスタイルの個店が多く、環境変化への対応の遅れから商業機能が低下

しつつある。

・市役所や中央図書館などの施設が中心市街地区域外にあり、行政・文化機能の集積が希薄。

2)市原市の中心市街地の活性化の取組について

①進捗した取組

・現行基本計画に位置づけられた事業の実施率は 35.4%であり、5つの段階に分類された行動ステッ

プの、Step2 まで進んでいる状況にある。ハード事業の代表的な取組みとして「こじゃれ通り」の景観

整備があり、舗装の整備や看板設置がなされた。この場を活用してイベント等が開催されている。さら

に、「チャレンジショップ」や「情報発信(ITサポートセンターの運営、タウン情報誌の発行)」なども行

われ、事業自体は円滑に実施されている

②進捗しない取組

・ハード・ソフトの両面の事業において一定の進捗はあったものの、発展性・継続性に欠ける面がある。

今後は各施策の連携を図り、施策の多重効果を生み出すことが課題とされている。

③これまでの取組体制

・庁内においては、平成 17 年度に中心市街地活性化を担う一元的部署として、企画部まちづくり課内

に、都市交流核推進室が設置された。

・市原商工会議所の内部に「いちはらTMO」が設定されているものの、人員や予算が限られており、活

動範囲に限界があることなどが、取組の推進にあたっての課題とされてきている。

Page 28: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・中心市街地内公共施設にNPOによる「ちびっ子ふれあい広場」が開設され、またTMOのイベント事

業にも市民参加があるが、協働によるまちづくり推進のレベルには至っていない。

3)新たな基本計画策定について

①中心市街地の位置付け

・H17.3 月策定の改訂市原市総合計画におけるグランドデザイン(土地利用・都市空間構造)に

おいて、五井駅周辺地域を「都市交流核」と位置づけており、「将来にわたって商業・業務機

能と交流機能の充実を図り、名実ともに本市の玄関口として、市内のみならず周辺都市に対し

て情報・交流の発信力、求心力を高めていくための施策を展開する地区」としている。

・また、 H17.12 月策定の都市交流拠点整備基本計画では、市原市の求心力を高めるための新たな拠

点づくりの整備構想区域を、現行基本計画の隣接地域に設定しており、新基本計画における中心市

街地区域は、現行基本計画と整備構想区域とを含むエリアでの見直しを基本にすることとしている。

②郊外立地規制について

・現時点では、条例の制定や特別用途地区の設定等による抑制策について、具体的な予定は立って

いない。

③事業内容について

・概ね 5 年以内に実施可能な、活性化に寄与する具体的な施策・事業としては、市街地の整備改善の

ための土地区画整理事業の継続、都市計画道路整備の他、サンプラザ市原や五井会館の有効活用、

五井駅西口駅前広場再生事業などがある。

・更に福利厚生施設整備としての市民活動拠点整備、子育て支援センター事業や、まちなか居住の推

進、商業活性化のための案内標識整備、イルミネーション設置などが考えられる。

④取組体制について

・庁内では、中心市街地活性化を担う一元的な部署として、平成 17年度に企画部まちづくり課内に、都

市交流核推進室が設置された。さらに、まちづくり課を事務局として、庁内関連部署(13課)で構成す

るまちづくりプロジェクト会議都市交流拠点整備・中心市街地活性化検討班を立ち上げており、検討

班の会合で、都市交流拠点整備・中心市街地活性化について検討を図っている。

・協議会の設置はこれからの課題であり、共同設立者としては、市原商工会議所に加えて、TMOや公

社が想定されるところとなっている。また、地域との連携組織として、平成 17 年に都市交流拠点整備

推進協議会が設置され、これまでに 15回の会合を開催してきた。

⑤基本計画策定状況

・平成 19年 3月に「新市原市中心市街地活性化基本計画策定基礎調査」をまとめ、現行基本計画の進

捗状況及び事業効果の検証を行うとともに、新たな基本計画策定への取組方針を整理している。

・平成 19年度中の協議会設立を目指しているが、基本計画の申請時期については未定。

4)今後の取組に向けての課題

・市原市では、以下の事項を中心市街地活性化の優先的な課題としてきている。

①周辺都市との都市間競争に対応するために、市原市のポテンシャルを高める新たな戦略的なしか

けをつくる。

②市の人口吸引力を高めるために、中心市街地における人口の空洞化に歯止めをかける。

③市全体としての商業の中心性を強め、周辺都市から人を呼び込むために、市の顔となる魅力をつ

くる。

Page 29: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・これらを踏まえ、平成 17年 12月に「市原市都市交流拠点整備基本計画」を策定し、五井駅周辺(旧・

中心市街地活性化区域)と隣接する整備構想区域(五井駅前土地区画整理事業区域が主)を一体的

に「都市交流拠点」と位置づけた。今後、現行基本計画で設定されている中心市街地区域と、新たな

整備構想区域を含むエリアで、中心市街地区域の見直しを図る予定だが、平成 22 年の整備構想区

域のまち開きによって、五井駅周辺のまちの構造が大きく変化することが予想される。かかる状況下、

現行区域内の事業者は中長期的な視点からまちづくりを推進することが求められているが、現状、そ

うした意識が希薄な状況にある。

・こうしたことから、第一に、将来の環境変化も見据えながら、市原市における五井駅周辺エリア(現行中

心市街地区域)の位置づけを明確化し、その存在価値を高める方向性を検討することが必要である。

・その上で、第二に、中心市街地内の既存資源を活かした事業の展開策の検討を図り、

・第三に中心市街地内での事業展開に意欲を示す地元、地元外の人材を発掘し、地域マネージメント

を担う組織化をにらんだネットワークの構築を図ることで、活性化推進体制の下地づくりを行うことが

求められている。

・以上の重点テーマに基づき、立ち上がり支援・助言事業を実施することで、基本構想区域と共存共栄

を図るための基盤を構築する。

Page 30: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)参加者 ・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・オブザーバー

経済産業省関東経済産業局 商業振興第一係長 遠矢 清英

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一

経済振興課主任 白鳥登美恵

経済政策課主査 篠田和也

都市計画課主事 山本尚志

都市整備課副主幹 後山篤

都市景観推進室室長 明妻明久

五井都市改造事務所副主査 鶴岡佳男

住宅課副主査 設楽浩

公園緑地課主査 牧野裕之

交通政策室主査 早川喜也

総合政策室主事 安田仁

コミュニティ課 櫻井正人

保健福祉政策課副主幹 小松洋一

環境政策課主事 神宮太郎

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

Page 31: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3.まちづくり関係者との意見交換会の概要

(1)開催日時:平成19年11月5日(月)18:00~20:00 (2)開催場所:市原商工会議所 3階会議室 (3)出席者

・専門家

大和田清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・まちづくり関係者

いちはらTMO代表 斉藤文宏 いちはらTMO 藤田和利

市原商工会議所五井青年部部長 時田幸太朗 市原商工会議所五井青年部まちづくり委員長 山崎雅胤 市原商工会議所中小企業相談所所長 石川貞雄 市原商工会議所経営指導員 宍倉周次郎 市原商工会議所経営指導員 藤田智成

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課課長補佐 霜崎久史

経済振興課主任 白鳥登美恵

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

Page 32: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4)議 題

1)市原市の現状について

2)中心市街地活性化の課題と方向性

①これからの中心市街地活性化の基本的な考え方

②市原市における取組について

③現行中心市街地の将来方向

(5)討議内容

1)市原市の現状:中心市街地の強みと弱み(事務局からの説明)

◇人口、居住

・市全体では減少傾向だが、中心市街地内は増加

・区域内におけるマンション供給の進展が主たる要因になっていると考えられる。

◇商業

・商店数、従業者、年間販売額において、中心市街地が立地する五井地区商業は30%のシェア

を占めている。

・市内や周辺都市で、大型ショッピングセンターの開設、進行が見られる。平成22年には「都

市交流拠点整備基本計画」により、五井駅東地区に新たなショッピングセンターが開店予定。

・中心市街地内には、旧来からのスタイルの個店が多く、モータリゼーションの進展や消費者

ニーズへの対応が遅れており、商業機能は低下傾向にある。

◇公共交通

・市内のJR3駅の中では、五井駅乗降客数が44,000人余りと最も多いが、5年前と比較する

と微減傾向にある。

・路線バスは、五井駅西口・東口を起点に市役所、八幡宿駅、姉ヶ崎駅方面に運行されている

が、便数の問題で利便性が高いとは言えない。

◇公共公益施設等の都市機能

・五井駅を中心とした徒歩圏内に、サンプラザ市原、五井会館など複数の公共・公益施設が立

地しているが、市役所は駅から2.5km離れた場所にある。

・平成 7 年に開設されたサンプラザ市原は、1 階の映画館が撤退し、貸館の利用率も低くとど

まっている。また、立体駐車場の利便性がよくないなど、問題を抱えている。

2)これからの中心市街地活性化の基本的な考え方(専門家からの説明)

・これまで郊外型大型店対中心市街地という構図に立って、数ヶ月単位で中心市街地活性化のコン

セプトを作るということが行われてきたが、現在の基本計画の申請にあたっては、都市計画の手続

きを踏むこと、地区計画を活用することなどが求められている。

・コンパクトシティというのは、「郊外とメリハリをつけることである」と、一般論では言うが、なかなか難し

い。一般的な中心市街地問題を市原にあてはめてみても意味がない。市原の実情に合わせた中

心市街地活性化を進めることが必要である。

3)市原市における取組

別途資料「市原市中心市街地活性化基本計画策定基礎調査報告書 概要版」に基づき、市原市

都市交流核推進室より、都市交流拠点整備の概要、新基本計画の考え方を説明。

これまで、旧基本計画に巨大な整備構想はなく、TMOのまちづくり協議の中で、事業を進めてきた。

5段階のうち、Step2までいっている。

新たな整備構想区域は 50haで、現行中心市街地区域 50haと同等の規模である。平成 19年 7月に

Page 33: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

五井駅西口活性化協議会として会議所、TMOが勉強会をスタートさせた。その中で行政機能の一

部移転などが検討されている。

基本計画の策定・認定は、活性化の手段ととらえている。五井駅周辺のニーズ、ポテンシャルを探り

出し、ビジョンにずれないよう、商業者や事業者などの関係者が自らの責任を持って事業を進めてい

く。国の支援があるから、これを利用するために基本計画を策定するといった本末転倒になることなく、

持続可能な活性化区域にしていきたいと考えている。

行政内部の課題としては、改訂総合計画の具体化に向け、住宅、交通、緑等の各種マスタープラン

を早急に整備することが必要とされている。

4)中心市街地の活性化の方向性や課題についての意見交換

下記のような意見が交わされた。代表的な意見のポイントを要約した。

・商工会議所五井支部から街づくり協議会が発生し、まちづくりをどうしていくか、商業者を中

心とした視点から検討してきた。その後、6~7年の間、メンバーがかわらず、他と連携して

いく会合が少ない状況にある。

・目的意識を余り持たず、にぎわいづくりに注力してきた観がある。それはそれで達成感があり、

交流もできたが、まちづくりの基礎にはならなかった。

・ここで土地・家屋を持っている人、商売をやっている人を中心にして、利用価値のある発展を

考えていく必要がある。

・これまでイベントは自分で一から十まで自分でやっていたが、これがだんだんと苦痛になって

くる。以前、沖縄物産販売を発起人6人で開始したが、現在は150人にまで参加者が増大した。

このように市民の人との輪づくりが課題だ。

・現在、行政の強み・弱みと、市民の強み・弱みを組み合わせる協働を進めている。その中で提

案も募集しているが、多くのものは育っていかない。翌年も同じものが来る状況で、広がりが

ない。

・後継者がいる人は8~9人程度、多くても 10 人だ。もっとも、20 年後に新たに商売を始める

人もいるかもしれないが、現在、中心市街地に想定されている区域内で青年部で商売をしてい

る人は2~3人だけだ。現状、商業者を会議に呼び込めていない。

・人やお金をかけないでやっていく方法もあるのではないか。用途地域の変更ということもある。

西口は商業地域だが、東口は、すぐに住宅が立地しており、整備構想区域との接点がない。規

制緩和などの仕組みをつくる、地区計画で景観などのルールづくりをするといった方法もあろ

う。

・五井駅西口をどうしたら良いかについてのコンセンサスができていいない。地域の人はどうし

たいのか、どういうまちにしたいのか、を考える必要がある。東口の整備構想区域に対して、

西口は金融機関なども立地し、コンパクトシティになっていると思っている。

・現行の基本計画策定時もワーキングをやったが、何も実行、行動ができなかった。計画書はた

くさん出来ている。現在の新しい整備について、五井以外の人には説明していない。より広い

視野でとらえる必要がある。五井の中でとらえるのか、都市間競争に勝つのか、出来た後のビ

ジョンが見えてこない。市役所通りをどうするかなども考えなくてはいけない。

Page 34: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

これらの意見をまとめると、

① 地域の人がどうしたいのか、どのようなまちにしたいのかを検討しながら、五井駅西口を

どうしたらよいのかのコンセンサスを形成する。

② まちづくりにあたっては、目標意識を持ち、事業を継続していく。

③ 五井駅西口には、可能性が多く存在する。活用できる地域資源を掘り起こして活性化に結

び付けていくことが必要である。

④ 本年度、五井大市に合わせてTMO主催で実施する「にぎわいフェスタ」などを、活性化

事業へのきっかけとしていく。

⑤ 大型店や農協、行政、新たに商売を始めた人達、まちの賑わいづくりに取り組もうとする

市民などと人の輪を広げ、人づくりをする。

Page 35: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4.第1回ワークショップの概要

(1)開催日時:平成19年11月26日(火)19:00~21:30 (2)開催場所:市原商工会議所 3階会議室 (3)出席者 ・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・まちづくり関係者

いちはらTMO代表 斉藤文宏

いちはらTMO 藤田和利

市原商工会議所五井支部副部長 守屋

市原商工会議所五井支部理事 山崎順一

市原商工会議所五井支部理事 高沢正浩

市原商工会議所五井青年部部長 時田幸太朗

市原商工会議所五井青年部まちづくり委員長 山崎雅胤

市原商工会議所五井青年部まちづくり副委員長 岡本将一

市原商工会議所五井青年部まちづくり副委員長 三枝弘昌

市原商工会議所五井青年部交流委員長 高澤正史

市原商工会議所中小企業相談所所長 石川貞雄

市原商工会議所経営指導員 宍倉周次郎

市原商工会議所経営指導員 藤田智成

市原商工会議所 外山洋子

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課主査 黒須紀男 経済振興課主任 白鳥登美恵

経済政策課主査 篠田一也

都市整備部都市政策課副主幹 木藤啓

都市整備部下水道計画課主査 樋口和之

都市景観推進室室長 明妻明久

土木計画課副主幹 加藤吉則

住宅課副主査 設楽浩

公園緑地課主査 牧野裕之

交通政策室主査 早川喜也

総合政策室主事 安田仁

コミュニティ課 櫻井正人

保健福祉政策課副主幹 小松洋一

環境部環境政策課 中後優

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

Page 36: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4)議 題

1)これまでの意見交換会における論点の整理(事務局)資料1

2)中心市街地に対するニーズの検証

①商店経営者意識調査(事務局より説明)資料2

②市民アンケート調査(事務局より説明)資料3

3)中心市街地が果たすべき機能の検討(意見交換)

Page 37: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(5)討議内容

1)これまでの論点整理と中心市街地に対するニーズの検証

①これまでの意見交換会で出された論点の整理 (事務局報告)

②五井駅西口地区の商店経営者意識調査結果の概要(事務局説明)

③市民アンケート調査結果の概要 (事務局説明)

④中心市街地に対するニーズについて(意見交換)

*意見交換のポイント要約

・商店経営者意識調査結果を見ると、後継者の状況が比較的良い。何かきっかけがあれば、前に

進んでいくように思われる。アンケート結果は前向きに受け止められる、元気がない感じはし

ない。

・来街者アンケート調査結果を見ると、「来街頻度」「来街目的」「印象」という項目において、商

店街の人と来街者の意識の差が余りない。人が来て少し楽しいという状況が、まちに求められ

ているのではないか。

・来街者アンケート結果も、地点で大きく異なると考えられる。地点別で見ることが必要だ。

また、曜日別でも動向が異なる。日曜日には駅に人がいない。閑散としている。イトーヨーカ

ドーに来る人は車で来て、そのまま車で帰ってしまう。今後、地点別集計で違いを明らかにす

る必要がある。

・中心市街地内の居住人口が増えているのは強みだ。消費者であるユーザーを引き込むことが必

要である。一人一芸などをやる。「五井にぎわいフェスタ」のお雑煮大会などをきっかけに、

人を呼び込んで引き込む。

2)「中心市街地が果たすべき機能の討議」

下記のような意見が交わされた。代表的な意見のポイントを要約した。

・「共通に思っていることを仕掛ける」というのが、活性化の常套手段だ。近々にできることと、

中長期的なことに分ける。例えば、近々に出来ることとして、使われていない公園や民地を日

常的に使っていくことが考えられる。あそこに行くと、いつも何かをやっているという状況を

つくる。意見交換会の時に「一人一企画のまち」と言ったが、少し変わったものをやることが

必要である。中心街に出て行く理由を作っていく。

・「何をもって交流・賑わいというのか」、それをしっかりと考える必要がある。買物か、ビジネ

スか、金融機関に来るのか、福祉か、といった観点から考えていく。五井駅西口は何でやって

いきたいのか、どのような色を出していきたいのかを明確にする必要がある。

・西口の地域資源として、交通結節点ということが挙げられる。五井駅があり、インターチェン

ジがあり、工場地帯に勤める人達が利用する。一方、多くあるゴルフ場は、むしろ五井駅東口

の財産である。

・これまでの活性化はかならずしも成功していない。何かをやっても長続きしていない。これは

マンパワーがないためだ。組織づくりを考えなくてはいけない。組織を作ることが課題である。

・今は「踊りを踊る場所がない」(気軽に集える場所がない)ということではないか。オープンな

場があるとよい。例えば、サンプラザ市原などや、市民活動センターといった場所を使うこと

が考えられる。

・中心市街地の強みとして、市原市が協力的であることがあげられる。これに対して、弱みは商

業者のやる気がないことだ。

Page 38: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・東口の整備構想区域にイトーヨーカドー、カインズができるが、これらは「日常生活」を充足

する機能を持つものだ。西口は、これらと同じ遡上に乗っても勝ち目はない。非日常を追求す

る必要がある。

・西口が非日常になっていくためには、「特化した店」「とんがった店」を創り出していくことが

必要ではないか。人をひきつける魅力ある商店とすることが重要だ。

・今の議論の中では、行政しかできないことと、地元がやらなくてはいけないことが混在してし

まっている。少しそのあたりを整理する必要があるのではないか。その上で、一歩踏み出す時

にどこから手をつけるかを検討することが必要だ。

・調査結果を見ると、廃業を考えている人の割合が高い。まずは、ネガティブな考え方の人達の

意識改革が必要である。現状では、イトーヨーカドーで人が来ている。これをポジティブにと

らえていくことが必要ではないか。

これらの意見をまとめると、

①活性化を考えるデータベースとするためには、市民アンケート調査結果を地点別や曜日別で、

より詳細に検証する必要がある。

②東口に開発される大型商業施設と同じ遡上に乗ることなく、東口にはない価値・特色を追求

しなければならない。

③人の輪を広げるために、「たまれる場」づくりを考えていく。また、「にぎわいフェスタ」な

ども、人がつながっていくきっかけとする。

④「近々にやること」「中長期に検討していくこと」を分けながら、「地元しかできないこと」

「行政がパックアップできること」など、項目を整理しつつ、事業展開の可能性を検討して

いくことが必要である。

Page 39: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5.第2回ワークショップの概要

(1)開催日時:平成19年12月18日(火)16:00~21:00 (2)開催場所:市原商工会議所 3階会議室 (3)出席者

・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・まちづくり関係者

いちはらTMO 藤田和利

市原商工会議所五井支部支部長 小宮善一

市原商工会議所五井青年部部長 時田幸太朗

市原商工会議所五井青年部まちづくり委員長 山崎雅胤

市原商工会議所五井青年部 高山朋樹

市原商工会議所経営指導員 宍倉周次郎

市原商工会議所経営指導員 藤田智成

市原商工会議所 外山洋子

本町商店会会長 中嶋喜与二

山陽工業㈱代表 山越和夫

市議会議員 茂木理美子

市議会議員 保坂好則

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課主査 黒須紀男 経済振興課主任 白鳥登美恵

経済政策課主査 篠田一也

公園緑地課主査 牧野裕之

コミュニティ課 櫻井正人

保健福祉政策課副主幹 小松洋一

市民生活政策課副主幹 加曽利恒

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

Page 40: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4)議 題 第1部 まち歩き

1)まちの資源とポテンシャルの再確認

第2部 意見交換

1)地域資源を活かした活性化の方向性

2)具体的事業展開の可能性

(5)討議内容

1)まち歩きの視点(市原市より説明)

・現状をみつめる視点

「意外と○○‘」なところ

「このままではもったいない!」というもの

「なんとかしなければダメだ!」というもの

「これはいい!」というもの

・改善を考える視点

ちょっと手を加えるだけでよくなるもの

まちをよくするために、抜本的に変えるべきもの

・まちの活性化を考える上での「そもそも」の視点

五井のまちが、中心市街地として活性化するとはどういうことか

五井のまちは、どのような機能を担うべきか

活性化を進めるためには、誰が必要か

2)地域資源を活かした活性化の方向性及び事業展開の可能性について(意見交換)

下記のような意見が交わされた。代表的な意見のポイントを要約した。

・梨の木公園など、駅周辺で活用できる場所がある。公園愛護団体などを作って、住民達が清掃

や管理などをしていく仕組みを作ればよいのではないか。

・市民活動センターをフリースペースとして午後9~10時頃まで開放することで、市民が集え

る場となる。また、そうした場所があることをPRしていくことも必要である。

・小湊鉄道のSLもまちの資産であるが、奥に隠れてしまっている。JRのパンフレットには掲

載されており、散策ルートの起点となっているが、より一層の活用が必要ではないか。

・明るさを必要とする場所が多い。例えば、イトーヨーカドーから駅に至るまでの公園なども夜

は暗く安心して歩くことができない。

・人の動線がつながらない。JR線と小湊鉄道の乗り換えが、まちなかへの動線とクロスしてい

ないのはもったいない。また、まちなかを歩いている人も目的を持って歩いている。店舗の集

積度が低く、ぶらぶら歩ける場所がない。

・通りがキーワードになるのではないか。サンプラザへのペデストリアンデッキ、駅からイトー

ヨーカドーにつながる道、旧道など、軸にメリハリをつける。

・地権者に投資のインセンティブを付与することが必要である。駅の東と西では、月極め駐車場

の料金が異なり、西の方が2~3千円高い。こうしたことで、必然的に西側に駐車場が多くな

ってしまっている。

・回遊性を考える際に、「誰を回遊させるのか」というターゲットを明確にすることが必要であ

る。歩行者なのか、自転車通行者なのか、自動車通行者なのか。どれを優先させるかで、まち

づくりが異なってくる。

・高齢化が進むと車への依存度が変化してくることが考えられる。公共交通を使う人、車依存の

人の双方を取り込んでいく必要がある。

Page 41: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・区画の中を1つの交通セルとして、回りに車を停めさせて歩かせる「パークアンドライド」の

手法の活用が考えられる。

・生活行動の変化に合わせた商業、まちづくりを考えていく必要がある。例えば、空き店舗を活

用した福祉を展開していくことも考えられるのではないか。高齢者向けのデイケアの場や、障

害者へのジョブコーチの場などが考えられる。

・若者は駅にはいるが、まちなかを歩いていない。五井地区住民の中に10代8,600人、20代11,000

人、30代14,000人がいるが、これら34,000人は地区内を歩かない。駅にいる若者をまちに呼

び込むしかけづくりが必要である。

・サンプラザ市原の積極的活用を検討する。1階の映画館撤退跡は、ライブなどの会場として、

2階へは図書館、3階へは健康クラブを導入するといった活用方法が考えられる。ソフト事業

としては、イルミネーションやコンサートなどが考えられ、ペデストリアンデッキでの活用も

含めてトータルな活用促進を図っていく必要がある。

これらの意見をまとめると、

五井駅周辺の地域資源を活用したまちづくり方向は以下のように整理できる。

①つなぐ⇒回遊性を高める

・引き込む

・ぶらぶら歩きを誘発する

②通りを使い分ける

・人(タテ・ヨコの流れ)の通り

・車の通り

・賑わの軸

③資源を活用する

・公共、福祉への活用

・市民への開放

・特色づくりの場とする(チャレンジショップなど)

④人を惹きつける

・灯り、音

・商店の集積

・歴史、文化

・福祉

Page 42: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

6.第3回ワークショップの概要

(1)開催日時:平成20年1月29日(火)19:00~21:30 (2)開催場所:市原商工会議所 3階会議室 (3)出席者 ・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・まちづくり関係者

いちはらTMO代表 斉藤文宏

いちはらTMO 藤田和利

市原商工会議所五井支部支部長 小宮善一

市原商工会議所五井青年部部長 時田幸太朗

市原商工会議所五井青年部まちづくり委員長 山崎雅胤

市原商工会議所五井青年部 高山朋樹

市原商工会議所経営指導員 宍倉周次郎

市原商工会議所経営指導員 藤田智成

市原商工会議所 外山洋子

本町商店会会長 中嶋喜与二

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課主査 黒須紀男 経済振興課主任 白鳥登美恵

経済政策課主査 篠田和也

公園緑地課主査 牧野裕之

コミュニティ課 櫻井正人

保健福祉政策課副主幹 小松洋一

市民生活政策課副主幹 加曽利恒

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

(4)議 題

1)市原市における中心市街地活性化の意義

2)活性化に必要な事業・担い手

Page 43: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(5)討議内容

1)これまで出された意見の整理

①2回のワークショップで出された意見の整理 (事務局報告)資料1

②五井駅周辺を考えるエリア単位 (事務局説明)資料2

③中心市街地活性化の意義、活性化に必要な事業・担い手について(意見交換)

*意見交換のポイント要約

・駅の東側と西側で機能が異なる。東側は出会いの雰囲気、広々とした緑のイメージである。一

方、西側は金融と市民生活と商業のまちであり、日常的な雑多な雰囲気である。

・東西共通の活性化の認識としては、「人が歩いている」ということではないか。これをイメージ

して東西それぞれの仕掛け作りの次のステップを考えるとよい。

・ 今の五井は男性向けのまちのイメージだ。花が咲いていて明るく、爽やかで、女性が主役にな

れるまちを目指すべきではないか。女性に優しければ、子どもにもお年寄りにも優しいという

ことになる。

・東口を女性向けの、西口を男性向けのまちにする方法が考えられるのではないか。西口は会社

帰りの人が立寄ることを目指し、女性の買物機能は東口が担う。

・整備構想区域と駅をつなぐ街路をおしゃれなまちにするのがやりやすい。東側は20代若者や女

性をターゲットとしていく。

・西口は金融・行政の支所という基盤となるものを失ってはいけない。そのための施策が必要で

ある。この機能が東側に出て行ってしまった時には、西口は壊滅状態になる。

・活性化の議論は商業者を中心に行われることが多いが、住んでいる人達の意見が重要である。、

また、今後の活性化には、今住んでいる人達の力を入れていくことも必要である。住みやすい

まちをつくることで自然に活性化する。

・日常を支える商業が西口には必要だ。市原市内にある工場は絶対に引っ越さないので、これら

への通勤者が乗降する五井駅西口は重要だ。東口は非日常とし、西口はコンパクトシティを行

政が誘導し、日常を目指す。

・今ある組織を強化して住民を入れ、まちづくりをしていくのがよいのではないか。まちづくり

はボランティアだけではやっていけない。まちづくりに関わっていく人に報酬を払っていく仕

組みを作ることも大切だ。

・ いきなり組織を作るのではなく、イベントに参加してくれた人などを、こうした会議に呼ぶと

いったステップも考えられるのではないか。

・まず、昨年の五井にぎわいフェスタのお雑煮大会への参加者や、地域住民、市民活動センター

に関わっている人達などに呼びかける。

Page 44: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

これらの意見をまとめると、

<中心市街地の将来像>

①五井駅東側は広々とした緑の雰囲気であるのに対し、西側は金融と市民生活、商業の日常

的な雑多な雰囲気のまちである。(西側は金融と経済の基盤を失ってはならない)

②東側を若者や女性ターゲットのまちとし、西側は会社員が立寄れる男性向けのまちのイメ

ージとする方法もある。

③中心市街地内は暮らしやすいまちに、そして外から来る人にも魅力のある中心街としてい

く必要がある。

④全体としてコンパクトシティを誘導しつつ、例えば東側は非日常のまちとし、西側は日常

のまちとしていく等、西口側と東口側で差別化を図る必要がある。

⑤人通りを増やす、ぶらぶら歩きを誘発することを目標とする。人通りが増えれば商売のチ

ャンスは拡大する。

<担い手・推進体制づくり>

・多様な市民が参加できる枠組みはTMO,商工会議所五井支部青年部がつくり、多くの人

に運営に参加してもらう。

・行政と30代の若いメンバーを入れて、協働形態の中でTMOを組み変えることが必要。

Page 45: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅳ章 専門家の支援・助言結果

1 中心市街地活性化のこれまでの取組についての診断 (1)中心市街地の現況について

(2)中心市街地の現状分析について

(3)中心市街地活性化の取組内容について

(4)中心市街地活性化の取組体制について

2 今後の中心市街地活性化や基本計画策定に向けての助言 (1)今後の活性化に取組に向けた課題

(2)特に伸ばすべきポイントと取組内容

(3)今後の中心市街地活性化の取組の方向性について

3 市原市から要望された助言課題について

本章は、専門家大和田清隆氏の診断・助言レポートを要約したものである。

Page 46: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・土地区画整理により基盤は比較的良好 ・活用可能な空閑地が多い ・中心部居住人口は増大傾向 ・4万人台の乗降客がある五井駅が存在

・市内工場に全国各地からの出身者が勤務しており、新文化創出ができる可能性がある

・東口の整備構想区域の開発により、交流人口拡大の機会が創出される

・東口の整備構想区域に大型店の出店が予定されており、商業の重心が移動する可能性が高い

・広域集客型の核となる商業施設が存在しない ・市役所が離れた場所に立地するなど、公共公益施設の集積度が低い ・商業者の高齢化、後継者不在により商業が弱体化 ・目的を持った点的な行動が多く、中心市街地内の回遊性が低い、駅乗降客の立ち寄りも少ない ・活性化の担い手として市民などの参画がない

中心市街地の強み 中心市街地の機会

中心市街地の弱み 中心市街地の脅威

①中心市街地人口が増大 中心市街地人口は1,491 人(H15)→1,777 人(H19)と、4年間で 19.2%増加している。この増加は、中心部の空閑地にマンションが立地したことが主たる要因となっている。 → 中心部の人口増は、楽観はできないものの、注目すべき材料である。

②4万人の状況客がある五井駅 五井駅の乗降客数が44,104 人(H17)と市内で最も多いが、5年前と比較すると微減傾向にある。小湊鉄道の五井駅乗降客数も減少傾向が見られる。 → 減少しながらも、4万人オーダーの乗降があるということは特筆される。

③イベントにおける集客力 中心市街地内でのイベントは、五井大市(入込数3万人)が年末に実施されており、入込数は増加傾向にある。「市原市民まつり」「市原市農林業まつり」はいずれも市役所周辺が開催場所で規模が小さい。 → 五井大市は市民参加による企画を創出することにより、入込数が拡大傾向にある。この傾向をうまく活かす必要がある。

④都市交流核の設定 H17.3月策定の改訂市原市総合計画において、五井駅周辺地域を「都市交流核」と位置づけており、「将来にわたって商業・業務機能と交流機能の充実を図り、名実ともに本市の玄関口として、市内のみならず周辺都市に対して情報・交流の発信力、求心力を高めていくための施策を展開する地区」としている。 → 方針に見合った活性化政策を展開する必要があるが、(行政から)見えていない?

⑤商業機能が低下 中心市街地内には、旧来からのスタイルの個店が多く、モータリゼーションの進展や消費者ニーズの多様化への対応が遅れていることなどから、商業機能が低下しつつある。 → とはいえ、駅前のファーマーズマーケット、イトーヨーカドー(市原Sスクエア)以外には金融、保険、学習塾、ゲームセンター他はしんこうプラザ(市場風)、丸ト水産など活発な商店(群)がある。

①事業の進捗状況 ・現行基本計画に位置づけされた施策の実施率は35.4%であり、5つの段階に分類された行動ステップの、Step2まで進んでいる状況にある。 ・ハード事業の代表的な取組みとして「こじゃれ通り」の景観整備が行われ、舗装の整備や看板設置がなされた。この場を活用し、イベント等が開催されているが、単発花火的に終わっている観が否めない。 ・ソフト事業では、「いちはらTMO」が商工会議所内に設置され、「チャレンジショップ」や「情報発信(ITサポートセンターの運営、タウン情報誌の発行)」なども行われ、施策自体は円滑に実施されているが、発展性・継続性に欠ける面があり、今後は各施策の実施成果を受け、あるいは実施によって得られた経験を踏まえた上で、既存事業との連携を図り、施策の多重効果を生み出すことが課題となる。 ②イベントの実施状況 ・「中心市街地にぎわいづくり事業」としてイベントやまちを美しくする取組みの企画・実施を一般から募集する事業が行われている。全国各地の出身者が市内立地企業に集まってくることもあって「沖縄カーニバル」、「ワイワイフェスタ」をはじめアフリカ音楽と踊りの「ミニFUN」、景観づくりに寄与する「みなみ商店街花植え事業」など多彩な市民事業の展開に寄与している。また昨年末の五井大市で地方出身市民による「全国お雑煮大会」を組み入れたところ好評となり、参加者も確実に増えた。 ⇒(今後の課題) ・小さいながらも新しい空間として整備された「こじゃれ通り」の活用、雰囲気の拡大 ・チャレンジショップの経験を活かした新たな担い手発掘ツールの展開 ・大企業立地により全国から市民が集まっている状況を活かした新しい市民文化の創出

①TMO ・いちはらTMOが認定されているものの、人員や予算が限られており、活動範囲に限界があること、商工会として体制不足など、取り組みの推進にあたっての課題とされてきている。 ②商業者 ・商工会議所の構成メンバーである商店会は「みなみ商店会」「西口商店会」「中央商店会」「本町商店会」があるが、それぞれ1割から3割の空き店舗を抱え、構成員も高齢化している中、新規出店者のうち60内外の店舗が未加入という現状にある。 ③庁内組織 ・中心市街地活性化を担う一元的な部署として、平成17年度に企画部まちづくり課内に、都市交流核推進室が設置された。さらに、まちづくり課を事務局として、庁内関連部署(13課)で構成するまちづくりプロジェクト会議を立ち上げており、検討班の会合で、都市交流拠点整備・中心市街地活性化について検討を図っている。④協議会設置に向けた動き ・協議会の設置はこれからの課題であり、共同設立者としては、市原商工会議所に加えて、TMOや公社が想定されるところとなっている。また、地域との連携組織として、平成17年に都市交流拠点整備推進協議会が設置され、これまでに15回の会合を開催。 ⇒(今後の課題) ・いちはらTMOの自立性を高め、人的体制の強化による柔軟な施策実施を推進 ・既存組織にとらわれない、あるいは既存組織を活性化させる新たなまちづくりの担い手の確保 ・市民と行政の協働の推進役としての「まちづくりプロジェクト会議」の機能の利活用

1 中心市街地活性化のこれまでの取組についての診断

(1)中心市街地の現況について (3)中心市街地活性化の取組内容について

(2)中心市街地の現状分析について (4)中心市街地活性化の取組体制について

Page 47: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

中心市街地活性化の優先的な課題として、大局的には以下が挙げられる。 ①周辺都市との都市間競争に対応し、市原市のポテンシャルを高める新たな戦略的なしかけをつくる ②市の人口吸引力を高めるために、中心市街地における人口の空洞化に歯止めをかける ③市全体としての商業の中心性を強め、周辺都市から人を呼び込むために、市の顔となる魅力をつくる 概ね5年以内に実施可能な、活性化に寄与する具体的な施策・事業としては、市街地の整備改善のための土地区画整理事業の継続、都市計画道路整備の他、サンプラザ市原や五井会館の有効活用、五井駅西口駅前広場再生事業などがある。さらに、福利厚生施設整備としての市民活動拠点整備や子育て支援センター事業や、まちなか居住の推進、商業活性化のための案内標識整備、イルミネーション設置などが考えられる。これらの事業効果を測定する評価指標としては、小売業販売額の推移、空き店舗数、居住人口、バス・鉄道等の乗降客数、歩行者通行量などが想定されている。 ワークショップ等で取り上げられた話題、意見を整理すると以下のように整理できる。 (1)皆が思い描く将来のまちのイメージ

①賑わい創出 ②安心な暮らし ③商業発展 ④人通りの増加 ⑤定住人口の増加

(2)そのための具体策 ①行政機能の一部移転の実現 ②サンプラザ等の駅周辺施設の有効活用 ③住民参加型イベントの実施

【具体的な活性化策のアイデア ごく近々に実施にむけた取り組みが可能なもの】 実施中 (ソフト)

・五井大市 ・イルミネーション ・地域の景観や防犯、商店街の活性化策として街路灯を設置 (9事業所で24基の街路灯の維持) ・ ペデストリアンデッキでの路上ライブ (五井の駅を(音)と(食)と(光)で彩る住民参加型イベント)

・にぎわいフェスタ(住民参加型イベント) 進行中 (ハード)

・北五井(小泉書店から本仲通り)の区画整理

提案された事項(ソフト)

・空き店舗、空きフロアーの活用

提案された事項(ハード)

・小市広場、その周辺の再開発事業 ・安心して買物ができるように、グリーン線の入った歩道整備

(3)五井西口活性化に関わる検討組織 ・五井駅西口活性化協議会 五井支部、TMO、五井青年部、まちづくり課、商工会議所 ・(仮)五井駅西口を考える会(懇話会) 市原商工会議所・行政・イトーヨーカドー・住友不動産

→ (仮称)「SUGOIまちづくり隊」の立ち上げにより、商店会未加入店舗、新規参入者、中心部を元気にする活動に関心のある市民を巻き込む

ポイント1「弱み」を「強み」に

まずベースとなる条件としては、 ①道路、公園、ライフラインなどの都市的基盤が整備されている、あるいは進行している ②マンション需要が高く、域内居住人口も増えつつある という他地域とは決定的に違う要素がある。このような状況のもとでは、新しい社会資本の投下を伴うというよりも、既存ストックを活かした対策が合理的である。また既成の概念で「弱み」ととらえていた事象は、先の「中心市街地の分析」で上げたように、見方を変えれば強みにもなる。ゆえに、既存ストックを活かした「弱み」を「強み」に変えていくことが五井地区の強み、すなわちまちが力をつけ、元気になっていくということを実感していくことになろう。

ポイント2 多様な参加・主体による「五井に行こう!」気運づくり 今まで短いながらも中心市街地活性化に取り組んできた成果として、五井大市を活性化したこと、大市の企画、「にぎわいづくり事業」の公募で一般市民を巻き込んだ地域づくりにも取り組んできた。この実績は大きく、「いちはらTMO」の体制の問題を解決するポイントでもある。一方で少しずつ増えている住民にとっても、身近なまちが魅力的になることは当然求めているものの、既存商店会はもはや地域を再活性化する力はなく、五井駅周辺の活性化は商店会の問題ではなく市民の問題となっている。すなわち問題は一番必要としている人たちが解決することが合理的であるということがあてはまる。また他地域に居住する市民にとっても「五井に来る理由」を見つけていただくことが重要となる。

ポイント3 小さなことをコツコツと確実に紡いでいく

今まで行われた中心市街地活性化策では抜本的な解決策が必要とされなかったこともあり、個別の施策がなされ、相互に連携が図れず、空き店舗の条件の変化により終了したチャレンジショップ事業のように外的条件の変化により終了したものもある。必要な事業を必要な体制で、戦略的に実施していかなければ、企業経営のように地域経営は成り立たない。そのため小さなことを積み上げて、それをつむぎながら都市の力を少しずつ高めていく「したたかさ」を身につける必要がる。

2 今後の中心市街地活性化や基本計画策定に向けての助言

(1)今後の活性化に取組に向けた課題 (2)特に伸ばすべきポイントと取組内容

Page 48: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3 市原市から要望された助言課題について

五井の駅周辺地区において今後進めていく道筋を以下のように想定する。

テーマ・コンセプト 活かす資源 取り組む事業

(参考事例都市)

運営

市民との連携

短期的

(概ね3年)

市民の参加・参画によるまち

づくり活動の仕掛け

-何かがある、何かができそ

うな五井-

・多様な市民層

・五井周辺の空閑地

(公園、駐車場)

・市民起業の誘導

・市民企画による公

園、駐車場を利用

した賑わいづくり

(佐世保四ヶ町)

・灯りの演出

・駐車場利用屋台(帯

広)

・公園利用イベント

・オープン実行組織の

立上げ

・事業の公募

・企画プロセスへの参

中期的

(概ね 5~7

年)

ハレとケが同居・行ってみた

くなるまち

-ハレのまち五井-

・都心居住者

・企業リタイヤ層

・空閑地

・東口開発

・屋台路地の演出(八

戸)

・チャレンジショッ

プだらけ(長浜)

・公園・路上常時イ

ベント

・オタク全国大会

・東口~開発地プロ

ムナード

・市民による社会サー

ビス展開

・エリアマネージメン

ト構築

(彦根四番町)

長期的

(10年以上)

来て、住んでみたくなる五

井・SUGOIの実現

-今、五井に行かなきゃ-

・多彩多様な住民

・既存ストック

・コミュニティむら

・多世代共生

・居住環境再整備

・住まいづくり

・リバースモゲージ

・同価値観、同趣向、

同地域共存

・地域自治/事業・互

助組合の拡大

(3)今後の活性化に向けた取組の方向性

(1)地域資源を活かした現行中心市街地活性化の方向性について ・前項における記載のとおり (2)整備構想区域と現行中心市街地の役割・機能分担の考え方について

・おおよその考え方は以下のとおり

<整備構想区域と現行中心市街地区域の関係性>

駅西口 駅東口 整備構想区域

西口は別の視点 大型商業施設は駅側の面をオープンな形に開く

での集客を検討 駅東口から整備構想区域につながる通路を作る。

(3)地域住民等を巻き込んだ活性化推進体制の構築について ・前項における記載のとおり

非日常 日 常

Page 49: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

資料編 : 立ち上がり支援・助言事業で実施された調査・分析の結果

Page 50: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅰ章 市原市中心市街地の現況

1 市原市の現況

2 中心市街地の現況

Page 51: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1 市原市の現況

1.市原市の位置と概要

(1)位 置

市原市は、首都東京から約 50km県内にあり、千葉県のほぼ中央部に位置している。

北は千葉市、東は茂原市、長柄町、長南町、南は大多喜町、君津市、西は木更津市、

袖ヶ浦市に接している。市域面性は約 386k ㎡で、その範囲は東京湾から房総丘陵にか

けて東西約 22km、南北約 36kmにも及び、首都圏では那須塩原市、秩父市、北杜市、

沼田市、横浜市、常陸太田市に次ぐ面積規模の都市である。

(2)交 通

鉄道は3路線が乗り入れており、千葉へは 20 分弱、東京へは 60 分弱と通勤圏に位

置している。市内には国道 16 号線のほか、館山自動車道が整備され、市原 IC、姉ヶ崎

IC、があり、首都圏各地へのアクセスがよい状況にある。

平成 9 年の東京湾アクアラインの開通に伴い、東京湾西岸方面へのアクセスも飛躍

的に向上しており、横浜や羽田方面の高速バスの利用者も増加傾向にある。

(3)自然条件

市原市は温暖な気候に恵まれている。市街地は、市町村合併の経緯や、ニュータウ

ン建設により、五井、八幡、姉崎、その他郊外(国分寺台、牛久、辰巳台、有秋台、

ちはら台等)に分散した構成となっている。また、臨海部には大規模工場地域が形成

されている。

(4)沿 革

温暖な気候と海・山の幸に恵まれたいちはらの土地は、縄文・弥生時代を通じて遺

跡がおよそ 2,500 ヵ所、貝塚が 45 ヶ所ある。江戸から大正時代にかけては、本市を縦

貫する養老川は、物資輸送の幹線として利用された。明治 22 年、大規模な町村合併に

よって 172 村が 1町 20 村に統合された。その後、明治 45 年 3 月に蘇我・姉ヶ崎間に

鉄道が開通。 大正 14 年 3 月には小湊鉄道の五井・里見間が、昭和 3年 5月に中野ま

で全通した。そして昭和 32 年から臨海部で埋め立て造成が行われ、わが国有数の工業

地帯となった。

Page 52: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(5)将来計画

「やすらぎと活力」を基本理念に、「ともに輝く元気なふるさといちはら」を目指し

ている。市民と行政が協働して個性を活かした新しいふるさとづくりのため、「5つの

まちづくりの基本的方向」と「まちづくりの戦略」を掲げ、まちづくりを推進。多く

の市民の参画を得て策定した「改訂市原市総合計画」(計画期間:05~15 年度)では、

成果重視による市政運営に向けて、指標による目標の数値化を導入した。

■市原市の概況

内 容

市町村合併 なし

めざす都市像 ともに輝く 元気なふるさと いちはら

象徴 市木・花・鳥 いちょう、コスモス、うぐいす

出身者 竹内和夫(画家)、立野信之(作家)、川嶋勝重(ボク

シング)、石井弘寿(野球)

主要事業所等

主要事業所 古河電気工業㈱千葉事業所、三井造船㈱千葉事業所、

三井化学㈱市原工場、住友化学㈱千葉工場

大学・短大・高校 帝京平成大学、千葉県立市原高等技術専門校、

千葉県立市原特別支援学校 など

Page 53: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

■市原市の位置図

Page 54: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2.市原市の特性

(1)人口

市原市の人口は、昭和 40 年代頃から 50 年代にかけて大規模住宅開発等により急激

な増加をみせた。しかしながら、平成に入り、人口増加傾向は鈍化し、平成 12 年から

平成 17 年においてはわずかながら減少することになった。

人口の伸びを千葉県全体と比較すると、県では依然増加傾向にあるが、市原市にお

ける人口は停滞傾向にある。年齢 3 区分での人口分布は地区間で差があり、65 歳以上

の老年人口の割合は、加茂地区で最も高く、35%を占めている。15 歳未満の年少人口

の割合では、ちはら台地区で 22%と最も高く、次いで辰巳台地区で 20%を占めている。

また、昼夜間人口比率は平成 12 年には上昇したものの、おおむね減少傾向にあり、

通勤・通学等について市外に流出していることを示している。

■年齢構成比 単位:人

年齢 計 全体に占める割合0~14 37,862 13.5%15~64 189,959 67.8%65~ 52,397 18.7%

計 280,218 100.0%

平成 20 年 2 月 1 日現在

Page 55: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)生活

所得格差は 101.7 と周辺同格都市と比較すると低いが、全国と比較するとやや高め。

住宅地平均地価は安いが、持ち家比率は 66.4%。

クルマ保有は世帯当り 1.36 台と高く、クルマ中心の生活スタイルが定着している。

(クルマ保有 川越市:1.11 台 柏市:0.97 台 八千代市 0.97 台)

(3)産業

市原市の産業は、工業の製造品出荷額で県内第 1 位、農業では農業産出額が県内第 4

位、商業の年間商品販売額では県内第 7位で、千葉県内有数の産業都市。

明治時代後半から東京湾の浅瀬を利用したのりの養殖が盛んに行われ、昭和の前半

までは、典型的な第1次産業のまちであった。昭和30年代に入り、臨海部の埋め立てが

始まると、電力・石油精製・石油化学の大手企業が進出して京葉コンビナート地帯が

形成され、日本の高度成長とともに農業と漁業のまちは、第2次産業、第3次産業を中

心とするまちへと大きな変貌を遂げてきた。

その一方で、千葉県内第2位の経営耕地面積を有し、農業産出額は県内第4位であり、

水稲のほかにダイコン、スイカ、ジャガイモ、トマトなどの野菜栽培、梨、イチジク

などの果樹栽培も盛んに行われている。

(4)商業

市原市の商業は、主にJR内房線及び小湊鉄道の主要駅周辺や住宅団地等を中心に

立地し、それぞれ独自性をもって発展してきた。また、平成 18 年度の「消費者購買動

向調査報告書」によると、大規模店舗の出店や周辺の個店の経営努力により、準商業

中心都市として市原商圏を形成している。

商圏 吸引率(平均) 市町村 商圏人口

(人)

吸引人口

(人)

第1次 30%以上 (82.3%) 市原市 279,729 230,217

第2次 10%以上30%未満 (10.2%) 長柄町 8,459 863

第3次 5%以上10%未満 (5.6%) 袖ヶ浦市、長南町 68,995 3,872

合計 (65.8%) 2市2町 357,183 234,952

千葉県の商圏 平成18年度消費者購買動向調査報告書(平成19年3月)

Page 56: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

平成 16 年の小売商店数は 1,789 店、小売年間販売額は 2,407 億円。平成 14 年に比

べると商店数、販売額さらに小売店舗売場面積のすべてが約 5%程度減少しており、市

原市の商業は停滞傾向にある。市内で 10,000 ㎡を超える大型店は 3店のみである。

■中心市街地内の主要な大型店

施設・店舗名 店舗面積(㎡) 業態

市原ショッピングスクェア 16,386 スーパー

ラオックス 4,975 家電

■中心市街地外の主要な大型店

施設・店舗名 店舗面積(㎡) 業態

アピタ市原店 20,434ショッピングセンター

八幡ショッピングセンター 13,557 スーパー

スーパーせんどう島野店 1,191 スーパー

(5)観光

本市には、養老渓谷をはじめとした豊かな自然、市域に点在する史跡やゴルフ場、

水辺を活かした高滝湖や海づり施設、市域を縦断して走るローカル色豊かな小湊鉄道

など多くの観光資源がある。首都圏に位置する立地の良さから、身近で手頃な日帰り

コースとして多くの観光客が訪れている。

平成 18 年の本市の観光客入込総数は 359 万3千人であり、県内市町村の中では7

番目に多い観光都市となっている。

Page 57: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

周辺市町村

八千代市 柏市 所沢市 川越市 越谷市

1 面積 K㎡ H15 368 51 115 72 109 60

2 可住地面積比率 % H12 62.0% 87.6% 87.7% 89.3% 96.2% 99.6%

3 都市計画面積比率 % H15 69.6% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

4 人口 人 H18 280,178 181,248 378,276 334,128 328,200 313,788

5 人口増減率 % 0.2% 6.3% 2.1% 2.0% 1.2% 2.4%

6 老年人口構成比(65歳~) % H12 13.0% 12.6% 12.3% 12.4% 12.8% 10.8%

7 可住地人口密度 人/K㎡ H12 1,220 3,758 3,708 5,137 3,150 5,133

8 社会人口増減数 人 H17 -688 788 -785 -213 -422 -431

9 世帯数 世帯 H18 108,433 72,632 150,072 136,243 128,623 123,038

10 世帯当り人員数 人/世帯 H18 2.6 2.5 2.5 2.5 2.6 2.6

11 単身世帯構成比 % H12 24.9% 21.9% 23.5% 24.8% 23.7% 22.0%

12 昼夜間人口比率 % H12 93.7 82.8 86.5 83.0 93.7 81.9

13 事業所数 ヶ所 H13 9,127 5,354 11,433 9,771 11,397 11,485

14 事業所数増減率 % H13/8 -2.8% 0.5% -5.9% -4.1% -2.4% -10.3%

15 3次産業就業人口構成比 % H12 60.7% 72.2% 72.4% 71.1% 65.0% 68.8%

16 農業産出額 億円 H16 126 40 120 61 86 35

17 製造品出荷額 億円 H16 32,550 2,009 3,930 1,648 9,456 2,195

18 商業販売額 億円 H16 3,744 2,749 9,017 5,005 7,858 7,014

19 観光入込数 千人 H17 3,843 1,005 3,474 6,316 4,940 3,096

20 観光入込数増減率 % H17/16 2.7% 0.0% 66.5% 1.0% 7.2% 12.1%

21 小売商店数 店 H16 1,789 1,069 2,162 1,808 2,236 2,074

22 小売商店数増減率 % H16/14 -4.4% -3.2% -6.0% -10.0% -5.1% -4.6%

23 小売店売場面積 ㎡ H16 251,840 180,045 424,921 289,649 320,170 269,242

24 小売売場面積増減率 % H16/14 -4.1% 15.5% -0.7% 6.4% 10.8% 0.2%

25 小売年間販売額 億円 H16 2,407 1,581 4,386 2,847 3,331 2,746

26 小売年間販売額増減率 % H16/14 -4.7% 4.5% -5.4% 5.1% 2.6% -1.6%

27 大型店店舗面積 ㎡ H16 132,181 157,467 333,027 196,820 186,523 143,405

28 大型店店舗面積シェア % H16 52.5% 87.5% 78.4% 68.0% 58.3% 53.3%

29 大型店店舗面積当たり持ち人口 人/㎡ H16 2.1 1.1 1.1 1.7 1.8 2.2

30 小売吸引力(県=1.000) H16 0.944 0.975 1.288 0.987 1.173 1.013

31 小売吸引力増減差 ポイント H16-14 0.1p 6.6p -1.2p 5.7p 3.4p -1.5p

32 一般飲食店数 店 H13 730 420 x 751 841 856

33 その他飲食店数(バーなど) 店 H13 822 433 x 505 538 626

34 所得格差(全国=100) H16 101.7 109.2 115.0 111.4 104.1 103.6

35世帯当り乗用車保有台数(含む軽乗用車)

台 H17 1.36 0.97 0.97 0.92 1.11 0.97

36 持ち家比率 % H12 66.4% 60.8% 64.5% 61.2% 68.4% 65.9%

37 新設住宅着工戸数 戸 H16 1,994 1,891 4,720 3,202 3,438 3,239

38 住宅地平均地価 100円/㎡ H17 462 1,246 1,203 1,701 1,507 1,470

39 住宅地平均地価増減率 % H17/16 -6.1% -2.9% -1.5% -2.1% -1.2% -3.0%

40 1万人当り病床数 床/万人 H16 94 131 119 123 137 106

41 人口1人当たり都市公園面積 ㎡/人 H17 7.60 4.58 5.07 3.34 4.47 2.47

42 商業地平均地価 100円/㎡ H17 791 1,955 5,188 3,396 3,000 3,666

43 商業地平均地価増減率 % H17/16 -6.5% -4.2% 1.0% -1.3% -1.0% -2.7%

出典:東洋経済新報社「2007地域経済総覧」

観光客入込数:「埼玉県総務部統計課」、「千葉県総合企画部統計課」への電話による聞き取り

※表中の「×」は、合併対象の市町村の一部データが不明なため、合併数値がない事を示す

商業・大型店

市原市項目名 年次単位

生活

産業・観光

人口・世帯

No.

面積

■市原市の統計データ一覧(周辺同格都市との比較表)

Page 58: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2 中心市街地の現況

1.中心市街地の位置

(1)位置(旧基本計画による)

1)区域設定の視点

対象区域は、五井駅を中心に東西に広がる約 50ha としている。この区域は、「市原

総合計画」における商業業務の核であるほか、都市計画法での用途地域の指定状況、

駅を中心とした商業・公共サービス等の既存機能の集積状況などからみて周辺の地域

への波及効果が期待される位置づけにあること、また、地域主体のまちづくり諸活動

の熟度・機運などと連動して一体的・効果的に取り組むべき区域であることから、中

心市街地活性化区域として位置づけた。

2)区域面積

約 50ha

区域は商業地域、近隣商業地域、第二種住居地域の一部(白金通り沿道の一部)を

含んでおり、境界にはそれらの用途地域界を用いている。

Page 59: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)区域内環境の概況

区域内には、五井みなみ商店会、五井西口商店会、五井中央商店会、五井本町商店

会などの商店街、大型店はイトーヨーカドー、ラオックス、かねたや家具店がある。

交通拠点は、JR内房線五井駅、小湊鉄道五井駅があり、バスが五井駅を中心に発

着している。また公共公益施設としては、五井駅前にサンプラザ市原が立地し、それ

以外にも、市原市勤労会館などがある。

Page 60: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

■市原市の中心市街地の概況マップ

種 別 面積(㎡)

コンクリート舗装 ① 102.552

インターロッキング舗装 ② 609.201

植栽帯等③ 144.700

小計 ④(②+③) 753.901

合計 ①+④(市有地面積) 856.453

五井大市の開催

冬季の五井駅前のイルミネーション

こじゃれ通りを整備

駅前のシンボル的建物

「サンプラザ市原」

Page 61: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2.中心市街地の特性

1.人口・居住

1)人口

①市全体の人口推移とその要因について

社会動態は平成 11 年以降減少傾向が続いており、自然動態は増加傾向にあるもののその増

数は年々少なくなってきている。このため、人口増減は巨視的にはほぼ横ばいであるが、細かくみ

ると平成 16年までは微増傾向にあったものが、平成 17年以降微減傾向にある。

本市では、昭和 40 年代から平成 7 年頃まで 3,000~10,000 人/年のペースで大幅に人口が

増加したが、その多くは、臨海部の工業地帯への就労と東京・千葉のベッドタウンとしてのニュー

タウンへの居住に起因する社会増であった。

近年の人口増加の停滞の要因としては、臨海部の企業の経営効率化の取組に伴う就労者の

減少、昭和 40~60 年代にニュータウンに移り住んだ世代(主には団塊世代)の子供世代(主には

団塊 Jr 世代)の市外流出が考えられる。特に後者の遠因としては、東京都心部及び京葉間(市

川~千葉市エリア)でのマンション供給が進み、都心居住が比較的容易になったことが考えられ

る。

②中心市街地の人口推移とその要因について

既存中心市街地の人口は、平成 16 年までは減少傾向であったが、平成 17 年以降増加に

転じている。また、その周辺を含む都市交流拠点エリアの人口は、平成 15 年以降増加傾向

にある。

本市の人口推移を地区別にみた場合、近年、人口増加傾向にあるのは、全 10 地区中、五

井地区、辰己台地区、ちはら台地区の 3 地区のみである。既存中心市街地及び都市交流拠

点は、五井地区に含まれ、地区内のニュータウンと併せて人口増加を牽引するエリアとな

っている。

近年の既存中心市街地での人口増加は、区域内でのマンション供給の進展によるところ

が大きい。ただし、この増加については、市外からの流入以上に、市内他地区からの移動

によるものが多いと考えられる。

Page 62: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

■人口推移 項目 単位 中心市街地 市 調査年次

H15年 H19年 H15年 H19年 現状/5 年前

人口 人 1,491 1,777 280,501 279,935

(人口増減率) % 19.2% -0.2% (H /H /H )

市人口シェア % 0.53% 0.63% - -

(%増減差) ポイント (H /H /H )

人口密度 人/km2 2,982 3,554 762 760

世帯数 世帯 684 895 105,740 110,619

世帯あたり人員数 人/世帯 2.18 1.99 2.65 2.53

③中心市街地における高齢化の進行とその要因について

既存中心市街地の老年人口構成比は、5年前よりも少なくなっている。この要因としては、

中心市街地内でのマンション供給の進展により、若年世帯の転入が増加していることが考え

られる。 ■中心市街地の高齢化の状況について 項目 単位 中心市街地 市 調査年次

H15年 H19年 H15年 H19年 現状/5 年前

老年人口構成比(65 歳~) % 18.8% 16.9% 14.7% 17.9%

④人口動向が中心市街地に与える影響について

商業・業務機能の衰退が深刻な中で、人口の増加傾向は、商業者等の心理的な閉塞感を和

らげ、まちづくりのモチベーションがつなぎとめられている大きな要素である。ただし、町

会等への加入率の低下や商業の疲弊した状況が改善されないなど、人口増加が、コミュニテ

ィや商業など、まちの活性化に必ずしもつながっていない状況である。

2)居住

①中心市街地の居住について

既存中心市街地のほとんどは、土地区画整理事業による基盤整備が完了しているが、比較

的画地規模が小さいこともあり、駅周辺にもかかわらず、これまで一戸建て住宅の供給が多

い傾向にあった。

しかし、近年は、敷地の集合化等により、比較的規模の大きな共同住宅(マンション等)

の供給が増えてきている。

Page 63: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

■中心市街地における住宅供給数の推移 単位 H14 年 H15 年 H16 年 H17 年 H18 年

新規住宅着工戸数 戸 7 8 11 5 7

一戸建て(新規) 戸 6 3 8 3 3

共同住宅(新規) 戸 1 5 3 2 4

併用住宅(新規) 戸 2 0 0 1 1

②中心市街地の居住を増やしていくための取り組みについて

都市交流拠点整備基本計画において、既存中心市街地におけるまちづくり方針の柱のひと

つに、都心型居住の促進や共同建替え等による土地利用の高度化など、「魅力にあふれ利便性

の高い都心型居住地」をめざすことを掲げたところである。

しかし、具体的な住宅供給誘導施策については、まだ行っていない。

③中心市街地の居住を増やしていくにあたっての問題点につい

現状の住宅供給にあたり、用途・機能、形態・色彩等について、まちとして特段のルールを設けて

おらず、新たに建築されるマンション等がまちに合うか否かは、事業者の良識に委ねられている状況

にある。これまでのところ、特段の問題は生じていないが、商業・業務地としてのまちの機能の連続

性確保、まちの魅力を高める景観創出の観点から、ルールづくり(たとえば地区計画等)が必要であ

る。

3)昼間人口

①市の通勤・通学や就業人口など昼間人口の推移、その要因について

本市の中夜間人口比は平成 2年以降約 93%でほぼ一定であり、流出超過傾向が続いている。

■貴市町村の昼間人口の推移の状況について 単位 中心市街地 市 調査年次

H 年 H 年 H12 年 H17 年 現状/5 年前

昼間人口 人 260,485 260,218

(昼間人口増減率) % -0.1% (H /H /H )

②中心市街地の通勤・通学や就業人口など昼間人口の推移、その要因について

中心市街地に関する動向については、把握できていない。

③通勤・通学や就業人口といった昼間人口の動向が、中心市街地に与える影響について

特記するようなことはない。

Page 64: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

④中心市街地の昼間人口を増やしていくための取り組みについて

現状において、特に行なっていない。

⑤中心市街地の昼間人口を増やしていくにあたっての問題点について

特記するようなことはない。

4)その他

①その他、人口や居住に関して、中心市街地活性化に関連性の大きい事項について

本市の人口はここ数年横ばいであるが、正確には平成 16 年度まで微増、平成 17 年以降は

微減である。本市の人口動態として特筆すべきは、平成 11 年以降の社会動態の減少が著しい

ことである。自然動態もプラスを保っているものの、その増数は少子高齢化の進展により減

少傾向にある。都市政策上は、人口の社会動態の減少にいかに歯止めをかけるかが大きな課

題である。

人口動態を地区別に見た場合、現在、本市で人口が増加傾向にあるのは、五井地区、辰己

台地区、ちはら台地区の3地区のみで他は減少傾向にある。特に、市津・三和・南総・加茂・

有秋地区の減少傾向は著しい。本市の人口動態を分析する上で、他市町村との都市間人口移

動以上に市内移動を無視することはできない。新しいニュータウンへの住宅供給促進や、古

くからの住宅団地における社宅から分譲住宅への土地利用転換の促進、駅周辺でのまちなか

居住の推進は、上記の市としての社会動態減少傾向に歯止めをかけるために必要不可欠であ

る一方で、中部・南部地域の集落や、昭和 40~60 年代に開発された内陸住宅団地からの人口

流出を結果的に進めることにもなる。このジレンマにどう向き合うかということが難しい課

題である。

■地価の推移 項目 単位 中心市街地 調査年次

H14 年 H19 年 現状/5 年前

地価(地点 市原5-1 ) 万円/㎡ 277,000 214,000

(増減率) % (H /H /H )

Page 65: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)商業

1)商業環境の状況と変化

①中心市街地を取り巻く商業環境の変化について

現在、市内においても 9 月開店予定の大型ショッピングセンターが建設されており、平

成 22 年には五井駅東口地区に新たなショッピングセンターが開店予定である。

また、周辺市でも、近年大型ショッピングセンターが開設したり、数年間の間に建設す

る計画があるようである。さらに、交通網の発達により、近隣市だけでなく東京都内など

の距離に設置される商業施設の影響も受けていると思われる。

②市全体の商業集積の状況(商圏や商店数、販売額など)、その変化要因について

現在の商圏は 2市 2町となっている。また、商店数については、平成 9年に前回調査よ

り増加しているものの、平成 16 年は減少している。販売額についても年々減少傾向が見ら

れる。

大型店の影響や、自動車に依存した生活スタイル、消費者ニーズの多様化などが商業集

積の推移の要因として挙げられる。

③中心市街地の商業集積の状況について

データなし。

④中心市街地の商業集積の商圏や商店数、販売額の推移、その要因について

大型店の影響や、自動車に依存した生活スタイル、消費者ニーズの多様化などが商業集

積の推移の要因として挙げられる。

また、商店街全体が旧来からのスタイルの個店が多く、消費者ニーズに則したものとな

っていないことも要因の一つと考えられる。

■小売業年間販売額等の推移 項目 単位 中心市街地 市 調査年次

H16 年 H9 年 H16 年 H 9 年 現状/5 年前

小売業年間販売額 億円 2,407 2,886 2,747

(増減率) % 87.6% 105.1% (H16/H9/H6)

市販売額シェア %

(%増減差) ポイント (H16/H9/H6)

小売商店数 店 1,789 2,090 2,256

(増減率) % 79.3% 92.6% (H16/H9/H6)

空き店舗数―率 店―% 15店11.1% 66 店 16.9% 市内 9商店街

小売吸引力(注1) % 84.0(H19.3) 79.4(H14.3)

小売吸引力増減率 %

注1 小売吸引力=吸引人口÷自市行政人口×100

Page 66: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

⑤中心市街地の商業集積を構成する商店街の立地や業種構成、組織などの状況について

■商店街の概況について 商店街名 概況(疲弊度合いの状況等) 課題・問題点

五井みなみ 商店会

・駐車場不足 ・バス路線の利便性が低い

五井西口 商店会

・駐車場不足 ・商店街の業種構成が不十分 ・商店会組織力の低下 ・商店会活動が不十分

五井中央 商店会

・商店街の業種構成が不十分・リーダーがいない ・商店会組織力の低下

五井本町 商店会

・景気低迷・個店の経営努力不足 ・大型店やロードサイドショップの 影響

■商店街の構成について 商店街名 法人化 店舗 駐車場

(箇所・台数)イベントの状況

店舗 数

有力店舗 集客施設

空店舗 数

五井みなみ 商店会

なし

18店 (会員数)

2店舗

・五井大市 ・イルミネーション事業

五井西口 商店会

なし

96店 (会員数)

8店舗

・五井大市 ・イルミネーション事業

五井中央 商店会

なし

17店 (会員数)

2店舗

・五井大市 ・イルミネーション事業

Page 67: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

五井本町 商店会

なし

9店 (会員数)

3店舗

・五井大市 ・イルミネーション事業

⑥中心市街地の商店街を構成する店舗の地権者・建物所有者・テナントの関係や、居住の状

況について

■商店街の店舗の所有関係等について 商店街名 地権者、建物所有者、テナント間との

関係 居住の状況 商店街の活性化に及ぼす

影響

五井みなみ 商店会

地権者、建物所有者が店舗を経営している割合が高い。

店舗兼住居の割合が高い。

住居を兼ねているので、閉店や廃業後も店舗の貸し出しに消極的である。

五井西口 商店会

貸しテナントの割合が高い。 住居は別に構

えていることが多い。

チェーン店やフランチャイズ店があり、商店会組織の取りまとめが難しい。

五井中央 商店会

地権者、建物所有者が店舗を経営している割合が高い。

店舗兼住居の割合が高い。

住居を兼ねているので、閉店や廃業後も店舗の貸し出しに消極的である。

五井本町 商店会

地権者、建物所有者が店舗を経営している割合が高い。

店舗兼住居の割合が高い。

住居を兼ねているので、閉店や廃業後も店舗の貸し出しに消極的である。

⑦中心市街地の商店街で商業面での魅力の向上のためのサービスやイベント等、取り組まれ

ている内容や問題点について

商店街名 活性化の目標 活性化の取り組み内容 取り組みの上の問題点

五井みなみ 商店会

品揃えの変更、販売促進の強化、コンピューターの活用など

バス通りは狭く、道路を使ったイベントが一切できないのでバス路線を改善して欲しい。

Page 68: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

五井西口 商店会

一部の個店でそれぞれが取り組みを行なっている。店舗改装、品揃えの変更、販売促進の強化、コンピューターの活用など

商売だけで生計を立てている人が少なく、不動産賃貸業での収入がある人がいるので、全体の足並みがそろわない。

五井中央 商店会

一部の個店でそれぞれが取り組みを行なっている。店舗改装、品揃えの変更、販売促進の強化、コンピューターの活用など

この商店会は、店舗のみで自宅が別にある人が多いのでまとめることが難しい。

五井本町 商店会

販売促進の強化は多くの個店が行なっており、品揃えの変更や土日の営業は一部の個店で行っている。

2)大型店の状況と変化

①中心市街地の大型店について(大型店:店舗面積 1,000 ㎡以上)

■大型店の推移

項目 単位 中心市街地 市

H19 年 H14 年 H19 年 H14 年 大型店数 店 3 3 36 34

大型店店舗面積 ㎡ 24,146 24,146 128,620 108,395

■中心市街地内の主要な大型店 施設・店舗名

店舗面積 (㎡)

店舗構成 複合施設等 駐車台数 (台)

出退店年月

核店舗 店舗数 出店 退店

イトーヨーカドー市原店

16,386 イトーヨーカドー 26 660台 S51.6

ラオックス市原店

4,975 ラオックス 1 35台 S45.9

かねたや家具店

2,785 かねたや 1 H7.11

Page 69: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

■中心市街地外の主要な大型店 施設・店舗名

店舗面積 (㎡)

店舗構成 複合施設等 駐車台数 (台)

出退店年月

核店舗 店舗数 出店 退店

ジョイフル本田市原店

5,867 ジョイフル本田 1 500台 S57.4

アピタ市原店

20,434 アピタ H10.11

せんどう国分寺台店

3,324 せんどう 250台 H12.12

ケーズデンキ 市原パワフル館

2,584 ケーズデンキ 1 H9.9

ヤマダ電機テックランド市原店

2,214 ヤマダ電機 1 H10.1

ベイシア市原 店

8,100 ベイシア H18.5

②中心市街地の大型店の退店、閉鎖の状況について

なし。

③中心市街地の商業集積への影響について

なし。

④退店、閉鎖した大型店について、その利活用については

なし。

⑤中心市街地に立地する大型店と中心市街地の商店街等の商業集積の連携について

平成 19 年 12 月の「五井大市」の開催時に、大型店前スペースにおいてTMOが「五井に

ぎわいフェスタ」を開催した。

⑥大型店等の郊外部などへの出店規制について

現時点において、規制は考えていない。

Page 70: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)その他

①中心市街地の商業の活性化に影響を与える、消費者や事業者などのニーズに対応した商

品・サービスの提供を行う都市型新事業(最終消費財の製造・加工事業、マルチメディア

ソフト等コンテンツ産業に属する事業、デザイン業等)への支援や整備施設について

特になし。

②その他、中心市街地の商業の衰退に影響を与えていると考えられる事項について

本市の場合、歴史的に千葉・木更津・茂原の商圏の狭間にあり、中心市街地である五井

を含め、鉄道駅周辺に広域的な商業求心力はなく、駅周辺の商業機能は、日用品や生鮮3

品販売など、一次・二次生活圏に必要な商業機能であった。そして、専門店や百貨店、ア

ミューズメントといった広域都市圏クラスの商業機能は、市外に依存していた。

今日、鉄道駅周辺の商業機能が低下していることは、商業機能の中心であった日用品や

生鮮3品の購買方法の多様化(通信販売等)やコンビニエンスストアやスーパーマーケッ

トなど市民の日常生活圏における商業機能の充実によるところが大きい。

一般に、郊外型大規模店舗により駅周辺の商業機能が衰退したという場合には、広域都

市圏クラスの商業機能の流出を指すのであり、本市の現状分析として、これはあてはまら

ない。

本市では、特に都市交流拠点整備において、「交流・賑わい」というキーワードを掲げて

いるが、これは千葉市をはじめ周辺都市に流出している広域都市圏クラスの商業機能を、

市内に集積させていこうとするものである。一般的に言われている「郊外での大規模商業

施設の立地抑制と中心市街地活性化のセット」は、本市の場合はあてはまらないという認

識である。

Page 71: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)都市インフラ・交通網・回遊性

1)歩行者通行量

①中心市街地の歩行者通行量について

平成 14 年度に実施した近隣消費者アンケート調査によると、歩行者がよく使うルートは

駅前広場から梨の木公園の脇を通りイトーヨーカドーに向かう通りが最も多く、幹線道路

から一本内側に入った通りで車の往来がそれほど多くない裏道を歩行者が選んでいる。

■中心市街地の歩行者通行量 項目 単位 中心市街地 調査年次

H 年 H 年 現状/5 年前

通行量(平日)

(地点 )

人 数値なし

(増減率) %

通行量(休日)

(地点 )

人 数値なし

(増減率) %

②歩行者の通行において問題となる事項について

特記するようなことはない。

2)公共交通機関

①電車やバス等の公共交通機関の整備状況について

鉄道は、JR内房線、小湊鉄道が走っており、市内のJR3駅で比較すると五井駅の乗車人員が

最も多い。小湊鉄道の五井駅乗車人員は、普通、定期とも減少傾向にあり、鉄道依存度が低下し

ている。

路線バスは、五井駅西口、東口を起点に市役所、八幡宿駅、姉ヶ崎駅方面などに運行さ

れている。

■中心市街地の利用状況の推移 項目 単位 中心市街地 調査年次

H16年 H17年 現状/5 年前

駅乗降客数( 五井 駅) 人/日 44,174 44,104

(増減率) % -0.4% -0.2% (H /H )

バス運行回数(平日)

(停留所 五井駅東口・五井駅西口)

回 175

バス運行回数(休日)

(停留所 五井駅東口・五井駅西口)

回 140

Page 72: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

②アクセスの利用しやすさの状況および問題となる事項について

バスは路線によっては便数が少ない。 ③公共交通機関によるアクセスの向上や利用者の増大のために、バス、路面電車の充実や

複数の交通機関の連携等の取り組みについて

現状において、取り組んでいる事項は特になし。

整備構想区域のまちびらきに合わせて、都市交流拠点内の移動を支える公共交通手段とし

て、循環バス等の導入を検討中である。

3)車でのアクセス

①自動車での中心市街地へのアクセスについて

周辺の幹線道路は概ね整備されており、現状、慢性的な交通渋滞など深刻な問題を抱え

ている箇所はない。しかし、交通の障壁としてJR内房線及び養老川があり、これらを横

断できる箇所が少ないことから、時間帯により交通集中による混雑を起こす箇所がある。

また、周辺の幹線道路の一部が未整備であることから、道路ネットワークが完結してお

らず、現状は問題ないものの、整備構想区域の整備により、自動車による来訪者数が増加

した場合には、交通混雑を起こすことが懸念される。

この対策に向けた検証作業を平成 18 年度に「市原市都市交流核交通計画調査」として、

実施したところである。

②自動車のアクセスの向上のための取り組みについて

自動車での来街アクセス向上を目的とした取組は、特に行っていない。

4)駐車場

①中心市街地の駐車場の整備状況について

五井駅周辺に多く設置されている傾向にある。また、駅に近いほど利用率が高い。

■駐車場数 項目 単位 中心市街地 市

H18年 H 年 駐車場数 箇所 24 (時間貸しのみ)

駐車台数 台 969 (時間貸しのみ)

②中心市街地の駐車場の配置や台数、利用状況について問題となっている事項について

特になし

Page 73: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5)駐輪場

①中心市街地の駐輪場の整備状況について

設置および利用状況(平成 18 年度データ)

中心市街地内の駐輪場の利用状況 3,670台(利用率98%) 市内の駐輪場の利用状況 10,362台(利用率87%) ■駐輪場数 項目 単位 中心市街地 市

H19年 H19年 公共駐輪場数 箇所 6箇所 18箇所

駐輪台数 台 3,759台 11,855台

②中心市街地の駐輪場の配置や台数、利用状況等で問題となっている事項について

駅周辺に駐輪場用地を確保することが困難な状況である。駐輪場利用者は主に鉄道利用者

であることから、関係団体等と連携し、鉄道事業者への積極的な協力を求めている。

6)歩道の整備など、歩きやすさ

①中心市街地の歩行者等の安全性や快適性等の状況について

電線地中化は、既存中心市街地においては、五井駅西口駅前広場から吹上通りの一部区間

(県道千葉鴨川線交差点まで)を整備済みである。また、整備構想区域においては、区域内

幹線道路沿道の電線地中化を予定している。

既存中心市街地は、「市原市交通バリアフリー基本構想」における重点整備地区「五井駅周

辺地区」に含まれ、同構想に基づくバリアフリー整備を進めている。主要なバリアフリー施

設としては、五井駅自由通路における東口駅前広場へのエレベーターが未整備であり、平成

20 年度に整備する予定である。

また既存中心市街地は、五井駅を中心に「あんしん歩行エリア」にも指定している。

②ノーカーデー、パークアンドライドなど中心市街地への必要以上の自動車の流入をおさえ

る対策などについて

中心市街地への自動車流入を抑えることを目的としたパークアンドライドは行っていないが、

五井駅を起点とするアクアライン高速バスの利用者を主なターゲットとして、市原IC近接

地にパークアンドバスライド用の駐車場とバス停留所が整備されたことにより、高速バス利

用を目的とした五井駅前までの自動車の流入は分散化された。

Page 74: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

③ポケットパーク、ストリートファニチャー、サイン、街路樹の整備などの中心市街地の滞

留性や回遊性高めるための取り組みについて

特に実施していない。

7)その他

①その他、都市インフラ・交通網・回遊性等に関して、中心市街地活性化に関連性の大きい

事項について

特になし

Page 75: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4)歴史・文化・観光・イベント

1)観光入込

①市の観光入込等の状況について

■観光入込の推移の状況について 項目 単位 中心市街地 市 調査年次

H18 年 H13 年 H18 年 H 13 年 現状/5 年前

観光入込み数 万人 359 350

(増減率) % (-3%) (H /H /H )

②市の観光入込の推移の要因について

過去 10 年間の推移をみると、平成 8年から 11 年までは減少傾向であるが、それ以降は増

加に転じている。平成 15 年に 400 万人を突破した。これは、道の駅あずの里いちはらのオー

プンによる効果と思われる。

③中心市街地の観光入込の推移の状況について

把握していない。

④中心市街地の観光入込の推移の要因について

把握していない。

2)歴史や文化、自然資源及の状況

①中心市街地に影響を与える主要な歴史や文化、自然資源等の状況について

特になし。

②歴史や文化、自然資源を中心市街地活性化に繋げる取組について

特になし。

Page 76: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)中心市街地係る市の行事や催事、イベント

①中心市街地に影響を与える主要なお祭りなどの行事、催事やイベントの状況について

■中心市街地に影響を与える行事・催事・イベントの状況(中心市街地内)

行事・催事・ イベント名

内容

入込数 入込の特徴など

サンプラザフェスタ (10月1日)

⑴100円カレーの販売 ⑵音楽ライブ ⑶健康増進教室無料体験 ⑷文化工芸展、物産展

入込数:1,126人

消費者のつどい ⑴講演 ⑵出前講座

入込数:170人

市文化展 (10月15日~12月7日のうち13日間)

⑴俳句大会 ⑵華道展 ⑶茶会 ⑷短歌大会 ⑸美術展 ⑹写真展 ⑺手工芸展

入込数:6,474人

消費生活展 (12月1~2日)

⑴展示コーナー 入込数:492人

五井大市 (12月)

3万人

■中心市街地に影響を与える行事・催事・イベントの状況(市内中心市街地外) 行事・催事・ イベント名

内容

入込数入込の特徴など

市原市民まつり

市役所前の大通りを実施する市内最大の夏祭り

10万7千人

市原市農林業まつり

市役所前広場で実施する農林業のイベント

3万 7千人

②行事・催事、イベントなどを中心市街地活性化に繋げる取組について

特になし。

4)地場産業や伝統工芸などの中心市街地活性化への活用状況

特になし。

5)街並みや景観の保全・活用などによる中心市街地活性化の状況について

特になし。

Page 77: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

6)観光情報の提供などについて

五井駅西口にあるサンプラザ市原内に観光案内所を設け、市内外の観光客への情報提供の

場としている。

7)入込客の滞留、回遊のための取り組みについて

特になし。

8)その他特記事項について

特になし。

Page 78: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(5)行政サービス・施設

①市の公共公益施設の状況について

■中心市街地内の主要な公共公益施設

施設名 施設内容

(特徴的な施設についてのみ)利用者数

設置年度 (予定年度)

移転・新設等の状況

サンプラザ市原

プラザホール(貸館)、健康倶楽部、温水プール、子供のフロア、会議室、レストラン等

188,002人 平成7年度

市原市勤労会館

体育室、会議室、多目的ホール健康増進室、音楽室、和室、料理実習室、創作室

130,230人(H.18年度)

平成 8年度 特になし

■中心市街地外の公共公益施設

施設名 施設内容

(特徴的な施設についてのみ)利用者数

設置年度 (予定年度)

移転・新設等の状況

市民会館

大・小ホール、会議室、和室、茶室、宴会室、レストラン等

206,790人 昭和49年度

三和コミュニティセンター

和室、会議室、調理室、視聴覚室、体育館、図書室

57,029人 昭和56年度

菊間コミュニティセンター

会議室、多目的ホール、視聴覚室、和室、体育館、図書室

138,827人 平成 4年度

ちはら台コミュニティセンター

会議室、多目的室、視聴覚室、和室、調理実習室、実習室、体育室、図書室

131,587人 平成14年度

②中心市街地区域内に立地する公共公益施設の内容や利用状況等、区域外の施設と比較した

場合に問題点について

映画館として利用していた1階サンシネマが閉館されたことや、貸館の利用率が低いこ

となどから、施設の活用を図るため、現在、施設の利用促進方針の策定を進めているとこ

ろである。

駐車場が立体式となっており、車高155cm までの車しか止めることができないことか

ら、利用者に対する利便性がよくない状況となっている。

③公共公益施設の新設や移転に係るこれまでの経緯について

サンプラザ市原については、平成7年7月に開設している。

Page 79: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

④公共公益施設の配置や整備(郊外部への移転・新設される事など)の影響について

特になし。

⑤その他、公共公益施設について、中心市街地活性化に関連の大きい事項等

サンプラザ市原については、施設の利用促進方針の実施により、中心市街地のにぎわいと

交流の創出に寄与することができる。

Page 80: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(6)生活サービス・飲食・レジャー

1)市の医療や福祉施設

①立地状況について

市内基幹駅周辺であり、運輸・交通の利便性が高い

②新設・移転の予定について

児童福祉(保育)サービスの需要が多くあり、近接地の市立保育所の移転・改築を予定

している。

■医療・福祉関連施設数 項目 単位 中心市街地 市 調査年次

H 19 年 H 年 H 19 年 H 年 現状/5 年前

医療機関 箇所 29 323 現状

幼稚園・保育所 箇所 0 51 現状

老人福祉施設(老人ホーム、老

人福祉センター、デイケアなど)

箇所 2 78 現状

2)中心市街地の医療や福祉施設

①中心市街地区域内の医療や福祉施設の立地数や内容、利用状況などについて

駐車スペースを確保する必要性が高い。

整備コストの問題があり、入居型・通所(園)型サービス施設の整備は進んでいない。

②医療や福祉施設の新設、移転にかかわるこれまでの経緯について

平成 16 年 11 月、隣接地に保育所(定員 162 名)が新設され、平成 19 年 4 月には、東地

区に障害者福祉施設(通所利用型)が新設された。なお、いずれも民間法人による運営で

ある。

③医療や福祉施設の配置や整備(郊外部への移転や、新設)が及ぼす影響について

五井駅周辺地区に福祉サービス施設が増加している背景には、従来の「福祉施設は郊外

で」という考え方・意識の変化が認められる。

駅周辺の医療施設はクリニックが大多数であり、通勤時間帯の利用を意識したものとな

り設備数の増となっていることから、医療・福祉系サービス施設の整備は、市民活動の活

性化に大きなプラス効果をもたらすものと考えている。

Page 81: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)中心市街地の生活利便施設、娯楽施設の状況

①中心市街地の生活利便施設、娯楽施設などの状況について

■生活利便施設、娯楽施設数 項目 単位 中心市街地 市

H16 年 H9 年 H16 年 H 9 年 金融機関 箇所 13 不明 32 不明

映画館 館 1 1 1 1

飲食店 店

■施設別の立地状況と問題点 施設 立地状況 問題点銀行・証券・保険等

五井駅西口の駅周辺に多く集積している。

平成 14 年 12 月に三井住友銀行市原支店が閉店して以来、都市銀行はみずほ銀行一行のみとなっている。 千葉駅周辺、木更津駅周辺など周辺市の中心市街地に比べて金融機関数が少なく業務機能のポテンシャル低下の一因となっている。

健康増進施設(スポーツクラブ・温浴施設等)

既存中心市街地内は、駅前のサンプラザ市原内に1箇所。 都市交流拠点の範囲内では、整備構想区域内の勤労会館内に1箇所あるため、計2箇所。

ホール・ギャラリー

ホールは、既存中心市街地内は、駅前のサンプラザ市原内に1箇所。 都市交流拠点の範囲内では、整備構想区域内の勤労会館内に1箇所あるため、計2箇所。

中心市街地及び都市交流拠点内には、中~大ホールがなく、大規模な屋内イベントや本格的なコンサートを中心市街地内で催すことができない。

集宴会場

五井駅西口側の既存中心市街地内のに集宴会場を併設したホテルが2件ある。 また、サンプラザ市原及び勤労会館内に集会施設がある。

娯楽施設(映画館・パチンコ店・ボーリング等)

サンプラザ市原内にあった映画館は平成 17 年に閉館しており、現在映画館はない。 パチンコ店は既存中心市街地内に4件ある。 ボーリング場はない。

パチンコ店を除くと、中心市街地における娯楽施設がほとんどない。

飲食施設(食堂・喫茶・レストラン等)

五井駅周辺に集積しつつあるが、数は多くない。

自動車中心のライフスタイルの市民が多いことから、駅周辺よりも駐車場確保が容易な郊外や幹線道路沿いのほうが飲食施設の集積が多い。

飲食施設 (居酒屋・スナック等)

五井駅周辺に多く集積している。

コンビニ・レンタルビデオ等

コンビニエンスストアは、既存中心市街地内に 4件ある。

②その他、生活サービス、飲食、レジャー施設の立地状況等について

特になし。

Page 82: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(7)環境・治安・防災・福祉・教育・就業など

①中心市街地区域内で環境問題(騒音、悪臭、大気汚染、水質汚染、ゴミ・衛生問題等)

の原因となりうる施設の立地について

特になし。

②最近(5年間)、中心市街地区域内で治安が悪化したという印象はありますか

ない。

■犯罪、事故数 項目 単位 中心市街地 市

直近(H ) 前回(H15) 直近(H18) 前回(H15)

犯罪数 件 1,128 件(H18) 1,912 件 6,140 件 9,616 件

交通事故数 件 115 件(H17) 141 件 1,749 件 1,873 件

③中心市街地区域内で防災上問題となる区域、施設などについて

特になし。

④中心市街地内の就業や雇用について

平成 19 年 3 月に、市原市勤労会館内に、市原市パートバンクと市の就職支援コーナーを加

えて機能拡充した「市原ワークプラザ」を開設した。

■事業所数 項目 単位 中心市街地 市 調査年次

直近 前回 直近 前回

事業所数 億円 9,127 9,389

(増減率) % (-2.7%) (H13/H8/H )

事業所数対市シェア %

(%増減差) ポイント (H /H /H )

従業者数 人 111,239 116,492

(増減率) % (-4.5%) (H13/H8/H )

⑤中心市街地内のコミュニティの状況について

マンションやアパートなどが設置されていることにより、町会の加入率の低下がみられる

ようになってきている。

町会への支援については、町会の世帯数に応じて、行政協力交付金を交付している。また、

防犯街灯の設置及び電気料並びに町会集会施設の新築及び修繕等に対しての補助金制度があ

る。

Page 83: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(8)中心市街地に影響を及ぼす大きな環境変化について

1)市町村合併

①市町村合併による影響について

特になし。

②それらの課題や問題点についての検討、取組について

特になし。

2)道路整備、駅改修、交通体系の整備変更等の大型プロジェクト

①大型プロジェクトについて

【都市交流拠点整備構想区域の整備】

五井駅東口側の既存中心市街地に隣接する約 50ha の区域を土地区画整理事業(五井駅前

東土地区画整理事業)により基盤整備を行い、賑わいと交流の拠点を形成していこうとす

るものである。

区域内は、幅員 36m 延長約 900m のプロムナードを軸に、約 10ha の総合公園、約 22ha の

広域立地型商業施設エリア(イトーヨーカドー=約 15ha、カインズ=約 7ha)、住商混在と

なる複合型商業施設エリア、文化交流エリアで構成される。

区画整理事業区域内の幹線道路の供用開始、広域立地型商業施設の開店、総合公園の部

分供用開始となる「まちびらき」は、平成 22 年春を予定している。

なお、都市交流拠点整備基本計画は、平成 18 年の中心市街地活性化法改正を見越して策

定しており、本市においては、中心市街地活性化=都市交流拠点整備という考え方で、検

討を進めている。

②その他

特になし。

(9)中心市街地活性化を進める上での障害となる規制や、必要な施策

①中心市街地活性化を進める上で、障害となる規制や、必要と思われる施策について

特になし。

Page 84: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3.中心市街地の補足統計データ(中心部の統計データ)

(1)調査方法

1)調査対象

・全国の市町村のうち地価公示価格が設定されている市町村(但し特別区、政令指定都

市を除く)。合計サンプル数は 1,206 市町村。

2)末端調査法

・対象となる市町村の国土交通省地価公示(商業地)の最高値町丁目を中心点とし、半

径 600m 圏(徒歩約 10 分の範囲)を市町村の中心部として GIS 上で統計データを集計。

3)使用した統計データ

・国勢調査 : 平成7年、平成 12 年のメッシュデータ

・商業統計調査 : 平成 9年、平成 14 年のメッシュデータ

・事業所・企業統計調査 : 平成 13 年のメッシュデータ

※いずれもメッシュサイズは 1km×1km を使用

(2)集計方法

・国土交通省地価公示(商業地)の最高値町丁目を特定し、当該町丁目の中心点から半

径 600m 圏(徒歩 10 分の範囲)を当該市町村の中心部として、GIS 上で該当のメッシ

ュデータを面積按分して合算(下図 ①+②+③+④の数値)。

(3)調査項目

・「人口・世帯分野」、「産業・就業分野」、「商業・小売業分野」の計 39 項目。

地価公示価格最高点

メッシュA メッシュB

メッシュC メッシュD

メッシュB該当データの面積按分値②

メッシュD該当データの面積按分値④

メッシュA該当データの面積按分値①

メッシュC該当データの面積按分値③

Page 85: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4)データ比較

・データ比較については、対象となる市町村(1,206)の人口規模を5つに区分して設定

し、平均値を比較データとした。

■人口規模データは 2006 年の住民基本台帳人口要覧より設定。

人口規模による区分 対象となる市町村数 構成比(%)

人口 5万人未満 688 57.0

人口 5万人以上 10 万人未満 272 22.6

人口 10 万人以上 20 万人未満 151 12.5

人口 20 万人以上 30 万人未満 39 3.2

人口 30 万人以上 56 4.6

Page 86: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(5)市原市・中心部の統計データ一覧

1)人口・世帯分野(12項目)中心部統計データ

同格都市平均

(20万~30万人未満)

①人口 人 H12 5,095 7,698 3,766

増減率 % H12/H7 8.4 0.3 -1.2

②世帯数 世帯 H12 2,206 3,333 1,498

増減率 % H12/H7 17.6 5.8 4.4

③世帯当り人員数 人 H12 2.31 2.33 2.69

増減差 人 H12-H7 -0.20 -0.13 -0.15

④年少人口(~14歳)比率 % H12 15.0 12.3 14.1

増減差 % H12-H7 -1.0 -1.1 -1.4

⑤老年人口(65歳~)比率 % H12 12.3 19.5 21.3

増減差 % H12-H7 1.7 2.5 3.2

⑥単身世帯比率 % H12 38.5 38.0 27.8

増減差 % H12-H7 4.4 2.4 2.3

⑦高齢者単身世帯比率 % H12 4.5 8.6 8.5

増減差 % H12-H7 1.2 1.8 1.6

⑧昼間人口 人 H12 7,762 14,108 5,051

増減率 % H12/H7 -0.6 -5.3 -4.3

⑨昼夜間人口比 % H12 152.3 218.1 134.2

増減差 % H12-H7 -13.8 -9.4 -2.8

⑩持家比率 % H12 41.4 52.5 64.5

増減差 % H12-H7 3.7 2.0 0.4

⑪一戸建世帯比率 % H12 38.8 45.1 68.0

増減差 % H12-H7 -6.7 -2.0 -1.4

⑫長屋・共同住宅世帯比率 % H12 60.7 54.2 31.6

増減差 % H12-H7 6.6 1.9 1.4

全国市町村平均単位 年次

市原市

Page 87: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)産業・就業分野 (13項目)中心部統計データ

同格都市平均

(20万~30万人未満)

①事業所数 箇所 H13 590 1,117 396

②従業者数 人 H13 5,393 10,138 3,113

③第一次産業従業者比率 % H12 0.7 0.5 3.1

増減差 % H12-H7 -0.4 0.0 -0.5

④第二次産業従業者比率 % H12 26.4 22.0 28.0

増減差 % H12-H7 -3.0 -1.6 -1.2

⑤第三次産業従業者比率 % H12 69.5 76.4 68.3

増減差 % H12-H7 2.0 1.1 1.4

⑥医療業事業所数 箇所 H13 32 43 16

⑦金融保険事業所数 箇所 H13 30 45 12

⑧娯楽業事業所数 箇所 H13 7 18 5

⑨一般飲食店数 箇所 H13 55 104 33

⑩旅館宿泊所事業所数 箇所 H13 7 9 5

⑪就業者数 人 H12 2,569 3,884 1,887

増減率 % H12/H7 5.1 -3.5 -4.4

⑫労働力率 % H12 62.6 60.9 61.4

増減差 % H12-H7 -2.9 -2.8 -2.4

⑬完全失業率 % H12 5.0 4.7 4.4

増減差 % H12-H7 -0.2 0.2 0.4

全国市町村平均単位 年次

市原市

Page 88: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)商業・小売業分野(14項目)中心部統計データ

同格都市平均

(20万~30万人未満)

①小売業商店数 店 H14 140 263 101

増減率 % H14/H9 -2.8 -9.6 -11.0

②小売業売場面積 ㎡ H14 24,968 36,287 11,985

増減率 % H14/H9 7.5 -2.0 -4.2

③小売業年間販売額 万円 H14 1,806,290 3,003,286 914,775

増減率 % H14/H9 -18.5 -18.1 -18.8

④小売業従業者数 人 H14 1,080 1,714 576

増減率 % H14/H9 8.3 0.2 -1.1

⑤1商店当り従業員数 人 H14 7.7 6.6 5.6

増減差 人 H14-H9 0.8 0.7 0.7

⑥1商店当り売場面積 ㎡ H14 178 138 111.8

増減差 ㎡ H14-H9 17 8 10.9

⑦1商店当り年間販売額 万円 H14 12,902 11,678 8,398

増減差 万円 H14-H9 -2,482 -1,150 -683

⑧売場面積当り年間販売額 万円 H14 72 84 77

増減差 万円 H14-H9 -23 -15 -16

⑨売場面積当り持ち人口 人 H14 0.20 0.27 0.55

増減差 人 H14-H9 0.00 0.02 -0.05

⑩衣服身回品店数 店 H14 38 77 23

増減率 % H14/H9 -11.6 -12.0 -13.8

⑪飲食料品店数 店 H14 39 70 30

増減率 % H14/H9 -7.1 -10.3 -12.0

⑫コンビニエンスストア店数 店 H14 5 5 2

増減率 % H14/H9 150.0 287.3 154.0

⑬来客用駐車場収容台数 台 H14 817 785 454

増減率 % H14/H9 -2.6 10.9 6.1

⑭売場面積当り来客用駐車場台数 台/100㎡ H14 3.3 2.4 5.1

増減差 台 H14-H9 -0.3 0.3 0.3

全国市町村平均単位 年次

市原市

Page 89: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅱ章 中心市街地活性化に向けた取組状況

1 中心市街地活性化に向けたこれまでの取組内容

2 改正中心市街地活性化法に基づく基本計画策定にあたって

3 基本計画の事業内容について

4 基本計画の取組体制について

Page 90: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1 中心市街地活性化に向けたこれまでの取組内容

(1)中心市街地活性化取組の経緯

1)基本計画策定年月日

平成 15年 4月 25日

2)現在までの見直し状況

年ごとに1回/ 一度も見直していない/変更を行った回数: 回

3)基本計画最終変更日

平成 年 月 日

4)TMO 計画の策定の有無

TMO計画を策定している/していない

5)TMO 計画認定年月日

平成 年 月 日

6)TMO の名称と組織形態

TMO名 いちはらTMO 組織形態 商工会議所の内部

(2)これまでの活性化の取組内容について

1)市街地整備改善事業

事業名 事業期間 事業主体 事業の概要 活用支援策 事業効果・課題

2)商業活性化事業

事業名 事業期間 事業主体 事業の概要 活用支援策 事業効果・課題

伝統行事

振興事業

(五井大市)

H4~

イルミネー

ション設置

事業

H11~21 まち交

空き店舗活

用事業

(チャレンジショップ)

H14~16 県補助

モデル商店

街育成事

H14 県補助

Page 91: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

いちはらビ

ジネス ITサ

ポートセン

ター運営支

援事業

H14~ 小規模経

営支援事

業費補助

こじゃれ通

り景観整備

事業

H15 経産省総

合補助金

こじゃれ通

りプレイベン

ト、オープンイ

ベント

H15 経産省総

合補助金

商業タウン

メネジメント

計画策定

事業費補

助事業

H15 TMO 構想の策定

五井まちづ

くり協議会

補助事業

H16

五井小市

広場整備

事業

まち交

中心市街

地にぎわい

づくり事業

H17~ TMO 中心市街地の賑わいづ

くり活動を行う市民グル

ープ等への補助

まち交

3)その他事業

事業名 事業期間 事業主体 事業の概要 活用支援策 事業効果・課題

いちはらコ

スモス広場

(バーチャルモ

ール)の推

商工会議

五井タウン

ガイドの推

商工会議

Page 92: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)これまでの活性化事業で、効果のあった取組事業とその要因について

こじゃれ通りの景観整備が行われ、舗装整備や看板が設置されている。現在は、こじ

ゃれ通り及びその周辺での提案者(団体)が、中心市街地(事業対象区域)で事業対象

期間中に主催する企画提案(にぎわいづくりのためのイベントやまちを良くする取組み

など)を募集している。平成 17 年度には、みなみ商店会による花植え事業や市民活動団

体が活動を発表するなど、その他にも数多くのイベントや事業が開催された。

(4)これまでの活性化事業での大きな課題、あるいは事業が推進しない主な理

由と要因

目に見えるハード整備の代表的な取組がこじゃれ通りの整備・活用であるが、イベント

的に実施された経緯もあり、単発花火に終わったような感もある。

また、その他のハード・ソフト両面の取組状況は、施策自体は円滑に実施されている

が、発展性・継続性につながっていない感もある。

今後は、各施策の連携を図り、施策の多重効果を生み出す必要がある。

Page 93: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2 改正中心市街地活性化法に基づく基本計画策定にあたって

(1)市全体のまちづくりや都市計画において、今後のもっとも重要な課題

・市原市全体の商業の中心性が弱いことに加え、銀行・保険会社の市外移転等、企業活動基盤が

衰退傾向にあることから、商業吸引力及び企業活動環境を高めていく必要がある。

・市民意識調査から、商業について現状での満足度や活気については否定的な意見が多いことか

ら、市民の市に対する愛着を高め、誇りに思えるような施策展開が必要である。

(2)中心市街地を、総合計画や都市マスタ-プランにおいての位置付け

1)現在までの位置づけ

改正市原市総合計画:2005~2015

「ともに輝く 元気なふるさと いちはら」を都市像としてまちづくりを進めることとし

ている。

2)今後の位置づけ

改正総合計画の具体化に向けた、住宅、交通、緑等の各種マスタープランを作成し、「新中

心市街地活性化基本計画」との整合性を図っていくこととしている。

(3)中心市街地活性化は、市全体のまちづくりに与える影響と効果

・ 周辺都市において都市再生等のプロジェクトが進行する中で、首都圏各地とのアクセスがよい本

市における中心市街地活性化は、周辺都市との都市間競争に対する市のポテンシャルを高める

拠点整備につながっていく。

・ 本市の人口は停滞傾向であり、中夜間人口比も減少(市外流出)傾向にある中、中心市街地に

おける人口(定住人口、交流人口)の空洞化に歯止めをかけることで、市の人口吸引力の向上に

つながる。

Page 94: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4)合併市町村においては、複数の基本計画を提出する計画の有無。あるとし

たら、その理由。

・なし

(5)中心市街地の区域設定についての考え方について。また、旧基本計画との

異動(拡大、縮小)があれば、その理由 1)旧基本計画より拡大

2)区域設定の範囲(過去 50ha)→(計画 100~200ha)

3)区域設定の考え方

本市では、平成 17 年に都市交流拠点整備基本計画を策定し、既存中心市街地と新規に開

発する整備構想区域とを一体的に「都市交流拠点」として、市の顔となる賑わい・交流の

拠点を形成することとしたところである。したがって、同計画の具現化を、中心市街地活

性化法のスキームを活用して行うために、都市交流拠点全体を中心市街地活性化区域とす

るよう区域の拡大を図る。

(6)準工業地域に対する用途指定等、都市計画法の改正についての対応

3大都市圏内のため、特段の対応はしない。

(7)中心市街地活性化の基本計画を改訂する目的や必要性および大きな改善点

五井駅東口エリアに隣接した区域に整備構想区域を設定して開発する計画があり、五井駅

西口エリア、五井駅東口駅周辺エリア、整備構想区域を含め、都市交流拠点全体を中心市街

地として設定し、市の顔となる賑わい・交流の拠点を形成していく。

Page 95: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3 基本計画の事業内容について

(1)現在の中心市街地活性化の優先的な課題

・周辺都市との都市間競争に対応するために、市原市のポテンシャルを高める新たな戦略的

なしかけが必要である。

・市の人口吸引力を高めるためにも、中心市街地における人口の空洞化に歯止めをかけるこ

と。

・市全体として、商業の中心性が弱く、市全体の商業吸引力を高めるとともに、周辺都市か

ら人を呼び込むために、市の顔となる魅力づくりに取り組むことが必要。

・市民のふるさと意識を高めるために、市のシンボルを具体化するための施策展開が必要。

(2)今後の中心市街地活性化の主な取組事業について、下記の基本方針にある

事業分類に基づき、現段階で計画している主要な事業内容、特定される事

業主体、想定される効果、実施時期等の概略について

1)市街地整備改善事業

事業名 事業内容 想定事業主体 想定効果 実施時期

Page 96: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)都市福利施設整備事業

事業名 事業内容 想定事業主体 想定効果 実施時期

3)まちなか居住推進事業

事業名 事業内容 想定事業主体 想定効果 実施時期

Page 97: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4)商業活性化事業

事業名 事業内容 想定事業主体 想定効果 実施時期

5)その他活性化連携事業(公共交通事業、都市型新事業を促進するための整備事業等)

事業名 事業内容 想定事業主体 想定効果 実施時期

Page 98: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)上記の事業から、もっとも優先される重点事業と、その理由

具体的な事業が未定であるため、重点事業の設定はない。

(4)近年における公共公益施設や病院、学校等の都市機能施設の郊外移転の状

況とその対応

1)郊外に移転した都市機能施設とこれまでの対応策の実施内容 特に郊外に移転した都市機能施設はない。

2)今後の対応策の具体的な計画内容

(5)中心市街地活性化の取組に対しての目標設定

(6)定期的な事業の進捗上のチェック、見直し等について

検討中

検討中

Page 99: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4 基本計画の取組体制について

(1)新たな基本計画の策定や活性化の推進にあたっての庁内での組織や体制

1)一元的な部署について

・組織あり。

組織名 設立時期 庁内の位置付け 組織構成と人員 活動内容

都市交流核推進室

平成17年度

企画部まちづくり課内の課内室

専任スタッフ2名 兼任スタッフ1名(まちづくり課課長補佐と都市交流核推進室長の兼務) の計3名

中心市街地活性化及び都市交流拠点整備にかかる総合調整

2)庁内の連携体制について

・連携体制あり。

組織名 設立時期 庁内の位置付け 組織構成と人員 活動内容

まちづくりプロジェクト会議

平成 16 年度

各部部長級(17 名) 市民自らが地域の課題解決のために取り組む事業について、その具現化に向けての庁内関係部局の調整

まちづくりプロジェクト会議都市交流拠点整備・中心市街地活性化検討班

平成 18 年度

まちづくりプロジェクト会議の下部組織

各課室担当(13 課) 都市交流拠点整備及び中心市街地活性化にかかる検討及び調整

Page 100: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)新たな基本計画の策定や活性化の推進にあたり、商業者等の民間事業者や

有識者、市民、学生等の連携についての組織や体制

1)地域との連携体制について

・組織あり。

組織名称 設立時期 組織構成と人員 活動内容 活動頻度

都市交流拠点整備推進協議会

平成 17 年 学識経験者、商工会議所、いちはらTMO、五井駅前東土地区画整理組合、パートナー企業(イトーヨーカ堂、カインズ)、市

都市交流拠点整備全体にかかる検討

不定期(これまでに 15 回開催)

整備構想区域の整備に係る4者合同会議

平成 18 年 五井駅前東土地区画整理組合、パートナー企業(イトーヨーカ堂、カインズ)、市

整備構想区域のまちづくりのガイドライン検討、まちなみデザインの検討、まちのマネジメントにかかる検討

月 1~2 回開催

五井駅西口活性化協議会

平成 19 年 商工会議所五井支部、五井商店街連合会

五井駅西口活性化についての検討

これまで3回の会議を開催

2)更に地域との連携体制を図るための課題について

商業者以外の関係者も幅広く取り込みつつ、活性化協議会の設立に結び付けていく必要が

ある。

3)現在検討中の地域との連携体制について

組織名称 設立時期 組織構成と人員 活動内容 活動頻度

Page 101: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)新たな基本計画の策定や活性化の推進にあたり、周辺市町村との連携につ

いての組織や体制

1)周辺市町村との連携体制について

組織なし

2)今後、周辺市町村との連携体制を図る必要性について

3)現在検討中の他市町村との連携体制について

(4)「中心市街地活性化協議会」等の設置に向けての取組状況

1)現状の取組段階と内容について

市原商工会議所五井支部と五井商店会連合会の合同会議から、「五井駅西口活性化協議会」

が平成 19 年 7 月に設立された。

2)今後「中心市街地活性化協議会」の設置に向けての取組課題や問題点について

・商業者の活性化への意欲が希薄である。

・協議会メンバーとして幅広く関係者を巻き込んでいく必要がある。

特になし

Page 102: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)計画中の協議会の体制について

4)計画中のまちづくり会社の体制について

1)基本計画策定年月日

今後検討を図っていく。

今後検討を図っていく。

Page 103: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅲ章 中心市街地の利用実態

1 アンケート調査の概要

2 アンケート調査に見る利用実態、評価・ニーズ

Page 104: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1 アンケート調査の概要

1.調査の目的

・実際に中心市街地に来街している幅広い年齢層の市民・来訪者、および郊外にある拠点施設

を利用している市民(郊外生活者主体)を対象として、中心市街地を利用している生活者、およ

び郊外拠点施設を利用している郊外生活者という2つの視点から、中心市街地の利用実態、印

象・評価、ニーズ等を把握し、中心市街地にあるべき都市機能の確認など、中心市街地活性化

の方向性を探ることを目的に実施された。

2.来街者アンケート調査の概要

(1)調査実施日

1)実施日 :平日は 9月 9日(日)、休日は 9月 10日(月)

2)実施時間:午前 10時~午後 7時の間

(2)調査地点(4箇所)

1)五井駅自由通路(五井駅東口側)

2)サンプラザ市原ペデストリアンデッキ及び五井駅自由通路(五井駅西口側)

3)五井会館周辺(市道2024 号線と市道2027 号線との交差点及び梨ノ木公園駐車場五井

駅側出口付近)

4)イトーヨーカ堂市原店前(北側入口前広場及び市道 2276 号線)

(3)調査対象者・サンプル数

1)対象者:中心市街地内に来街した高校生以上の男女

2)獲得サンプル数

目標サンプル数 獲得サンプル数

9 月 9 日(日) 200 211

9 月 10 日(月) 200 196

合計 400 407

3)サンプリング:各年代層から幅広く意見・要望を収集するため、年齢区分別にサンプル数を

割付けて実施(10 代:10% 20・30 代:30% 40・50 代:30% 60 代以上:

30%を目標とした)

獲得サンプル数 10 代 20・30 40・50 60 代~

407 11% 22% 34% 33%

Page 105: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4)末端調査法:調査員による街頭面接アンケート調査

(5)調査項目

・中心市街地の来街実態

・中心市街地の印象・評価

・中心市街地の活性化取組の評価

・中心市街地へのまちづくりのニーズ

・回答者の属性

※詳細は、次ページ:「来街者アンケート調査票」を参照

3.郊外施設利用者アンケート調査の概要

(1)調査実施日

1)実施日 :平日は 9月 9日(日)、休日は 9月 10日(月)

2)実施時間:午前 10時~午後 7時の間

(2)調査地点(1箇所)

1)アピタ市原店 入口付近

(3)調査対象者・サンプル数

1)対象者:中心市街地内に来街した高校生以上の男女

2)獲得サンプル数

目標サンプル数 獲得サンプル数

9 月 9 日 (日) 50 52

9 月 10 日(月) 50 52

合計 100 104

Page 106: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4.調査結果 数値の読み方

(1)数表の数値について

・サンプル数(n=・・・)に対するパーセントを整数値で表示。

(小数点 1位四捨五入のため、合計値が 100%を超える場合があります)

(2)平均値とスコアについて

・来街者アンケート調査の「Q3.中心市街地の来街頻度」、郊外施設利用者アンケート

調査の「Q2.郊外拠点施設・・の来店頻度」「Q5.中心市街地の来街頻度」につい

ては、以下の設定値を乗じて、月平均の来街回数を算出した。

■来街(来店)頻度の設定値

設定値

1.ほとんど毎日 20.0 回/月

2.週 2~3回くらい 10.0 回/月

3.週 1回くらい 4.5 回/月

4.月 2~3回くらい 2.5 回/月

5.月 1回くらい 1.0 回/月

6.2、3ヶ月に 1回くらい 0.4 回/月

7.半年に 1回くらい 0.1 回/月

8.ほとんどこない(いかない) 0.0 回/月

・来街者アンケート調査の「Q5.中心市街地全体についての満足度」、郊外施設利用者

アンケート調査の「Q7.中心市街地全体についての満足度」については、以下の設

定値を乗じて、スコアを算出した。

■全体満足度の設定値

設定値

1.満足 100 点

2.まあ満足 75 点

3.どちらでもない 50 点

4.やや不満 25 点

5.不満 0 点

(3)数表の数値前記号(◎・△▲)について

・全体平均値に対して、+10%以上高いものは◎、+5%~+9%は・、-5%~-9%は

△、-10%以上低いものは▲を表示した。

Page 107: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5.調査結果 表側の読み方

■全体

来街者 来街者調査の全体サンプル数に対する構成比

同格都市

対象都市と人口規模の同等な都市群についての平均構成比

…H15 年度より H19 年度まで実施の同調査対象より、下記の5つの

人口区分から質問項目について、それぞれの平均値を算出し、

対象都市の人口規模に該当するグループの平均値を表記

「人口 5万人未満の都市」:15 都市の平均値

「人口 5万人以上 10 万人未満の都市」:25 都市の平均値

「人口 10 万人以上 20 万人未満の都市」:23 都市の平均値

「人口 20 万人以上 30 万人未満の都市」:10 都市の平均値

「人口 30 万人以上の都市」:7都市の平均値

郊外利用者

(郊外生活者) 郊外施設利用者の全体サンプル数に対する構成比

■個別 (クロス集計用表側項目)

曜日別 「平日」「休日」別の構成比

性別 「男性」「女性」別の構成比

年代別 「10 代」「20・30 代」「40・50 代」「60 代以上」別の構成比

範囲別 「足元(1km 以内)」「近隣(1km~3km)」

「周辺(3km~5km)」「広域(5km 以上)」

頻度別

「デイリー(ほぼ毎日)」

「ウィークリー(週 1回~週 2・3回)」

「マンスリー(月 1回~月 2・3回)」

「ノンユーザー(2・3 ヶ月に 1回以下)」

交通別 「徒歩・自転車」「クルマ」「バス・電車」

目的別 「最寄品買物」「衣料品等の買い物」「飲食・レジャー」

「通勤通学・仕事」「公共施設・金融利用」「その他」

地点別 設定の調査地点ごとに

(2~4箇所)

Page 108: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

6.調査票

(1)来街者アンケート調査 調査票

( 1.中心市街地  2.郊外)

都市No:10 連No: 都市名: 市原市 調査地点  1  2  3  4 1.平日 2.休日

天候: 晴れ   曇り   雨 年代 1.10代  2.20・30代  3.40・50代  4.60才以上 調査時間 : 調査員名

ご挨拶:お忙しいところ申し訳ございません。ただいま中心市街地<参考地図呈示>に関する簡単なアンケートを行っております。     数分で済みますのでご協力をお願いします。

●<参考地図呈示>市原市の中心市街地のご利用状況についてお伺いいたします。

Q1. <カードA呈示>今日、来街された目的をお教えください。(○はいくつでも)               (2つ以上の目的で来街された方に)では、その中で一番の目的をお教えください。(1つ番号を記入、1つだけでも記入)

5. ウィンドウショッピング

Q2.来街の際の主な交通手段をお教えください。(○は1つ)

1.徒歩 2.自転車 3.バイク 4.自家用車 5.バス 6.電車 7.その他(            )

Q3.<カードB呈示>中心市街地は、週または月に何回くらいご利用になさっていますか。(○は1つ)

1.ほとんど毎日 3.週1回くらい 5.月1回くらい 7.半年に1回くらい

2.週2~3回くらい 4.月2~3回くらい 6.2・3ヶ月に1回くらい 8.ほとんど来ない

●市原市の中心市街地の印象についてお伺いいたします。

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

Q5.<カードE呈示>中心市街地全体についての印象・評価は。(○は1つ)

このまちの中心市街地の、全体的に見た満足度はいかがですか

1.満足 2.まあ満足 3.どちらともいえない 4.やや不満 5.不満

1.食品の買い物 16.待ち合わせ11.病院・診療所6.飲食・飲酒

どちらともいえない

そう思わない

6) バスや電車など、公共の交通機関は充実していると思われますか

7) クルマを利用しやすいまちだと思われますか

3) 街並みや景観が美しいまちだと思われますか

(カードCが1~10に対応、カードDが11~20に対応)

Q4.<カードC・D呈示> 次の1)~20)の項目について、あなたのお考えに近いものをお聞かせください。(○は1つずつ)

11) 銀行、郵便局などの生活に便利な施設が充実していると思われますか

19) このまちに、住んでみたい(住み続けたい)と思われますか

20) 中心市街地は「まちの顔」であると思われますか

13) 高齢者や身障者に対してやさしい、福祉が充実しているまちだと思われますか

14)広域から人が訪れる魅力をもったまちだと思われますか

15)歴史や文化のあるまちだと思われますか

16)インターネットやケーブルテレビなど情報通信技術が充実しているまちだと思われますか

18) 「まちづくり」の活動が積極的に行なわれていると思われますか

15.観光

8)飲食店や映画館、パチンコ店などレジャー施設が充実しているまちだと思われますか

9)夜のにぎわいがあるまちだと思われますか

10)図書館やホールなど暮らしに役立つ公共施設が充実していると思われますか

1) このまちでの買物に満足されていますか

2) ぶらぶら歩いて楽しいまちだと思われますか

そう思う

10.営業などの仕事で

13.役所等の公共公益施設の利用

12.郵便局や銀行の利用

14.図書館やホールの利用

17) イベントや催事などが盛んに行なわれているまちだと思われますか

9.通勤・通学

8.習い事

5) 犯罪が少なく治安が良くて、安全に暮らせるまちだと思われますか

17.散歩

18.特に目的はない

19.その他(           )

12) 病院、診療所などの医療機関が充実していると思われますか

4) ゴミなどが少なく、きれいなまちだと思われますか

7.レジャー・娯楽(パチンコ、映画)

3.衣料品の買い物

4.その他の商品の買い物

2.日用品の買い物

平成19年度 立ち上がり支援・助言事業<中心市街地来街者アンケート>

Page 109: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

●今後の市原市の中心市街地活性化の取組についてお伺いします。

Q6.<カードF呈示>現在、市原市で考えている、中心市街地での施設・サービスの計画についてお伺いします。    イ)~ホ)のそれぞれの施設・サービスは、どの程度必要(あるいは充実)すべきだと思いますか。(○は1つずつ)

1 2 3 4 5

1 2 3 4 5

1 2 3 4 5

1 2 3 4 5

1 2 3 4 5

Q7.中心市街地について、もっと充実すべき、欠けているなど、どのようなことでも結構ですので具体的にお教え下さい。

○日常の買い物施設では ( )

○病院などの医療施設では ( )

○高齢者に優しい施設では ( )

○教育文化系の施設では ( )

○その他の施設では ( )

Q8.今後将来的にも、このまちの中心市街地を活性化していく必要があると思われますか。(○は1つ)

1.必要である 2.まあ必要である 3.どちらともいえない 4.あまり必要とは思わない 5.必要でない

【あなたご自身のことについてお聞きします】

F1.(観察)性別(○は1つ) F2.年齢をお聞かせください。(○は1つ)

1.男性 2.女性 1.10代 2.20代 3.30代 4.40代 5.50代 6.60代 7.70歳以上

F3.職業をお聞かせください。(○は1つ)

1.学生 2.主婦 3.家事手伝い 4.会社員 5.自営業 6.無職 7.その他(     )

F4.〔参考地図提示〕お住まいはどちらですか。(○は1つ)

1.中心市街地内 2.中心市街地外 3.他の市町村 4.その他(     )

F5.ここ(調査地点)から、お宅様までどのくらいの距離ですか。(○は1つ)

1.~1Km未満 2.1~3Km未満 3.3~5Km未満 4.5~10Km未満 5.10Km以上 6.わからない

F6.お宅様の郵便番号とご住所を丁目までで結構ですのでお聞かせ下さい。(具体的に)

都・道府・県

ご協力ありがとうございました。

丁目・字

必要でないあまり必要でない

必要であるまあ必要である

どちらともいえない

市・町・村 町・大字

イ)商店・事業所などの集積促進や、賑わいの創出

ハ)駅まで歩ける「まちなか」で暮らせる集合住宅等の整備促進

ニ) 文化施設や子育て支援施設など、まちなかでの様々な交流や豊かな暮らしを支える施設の整備促進

ホ) 郊外から駅や中心市街地にアクセスできる公共交通等の利便性の向上(バス等の公共交通の改善、自転車の走行・駐輪環境の改善等)

ロ)まちの玄関口としての駅前広場の改善 (イベント、待ち合せ等多様な賑わいを演出できる空間への再生)

Page 110: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)郊外施設利用者アンケート調査 調査票

( 1.中心市街地  2.郊外)

都市No:10 連No: 都市名: 市原市 調査地点:  1.       2. 1.平日 2.休日

天候: 晴れ   曇り   雨 年代 1.20・30代    2.40・50代   3.60才以上 調査時間 : 調査員名

ご挨拶:お忙しいところ申し訳ございません。ただいま中心市街地<参考地図呈示>に関する簡単なアンケートを行っております。     数分で済みますのでご協力をお願いします。

●アピタ市原店周辺地区のご利用状況についてお伺いいたします。

Q1. <カードA呈示>今日、アピタ市原店周辺地区に来られた目的をお教えください。(○はいくつでも)               (2つ以上の目的で来街された方に)では、その中で一番の目的をお教えください。(1つ番号を記入、1つだけでも記入)

5. ウィンドウショッピング

Q2.<カードB呈示>アピタ市原店周辺地区は、週または月に何回くらいご利用になさっていますか。(○は1つ)

1.ほとんど毎日 3.週1回くらい 5.月1回くらい 7.半年に1回くらい

2.週2~3回くらい 4.月2~3回くらい 6.2・3ヶ月に1回くらい 8.ほとんど来ない

●<参考地図呈示>市原市の中心市街地のご利用状況についてお伺いいたします。

Q3. <カードC呈示>中心市街地をご利用になる目的をお教えください。(○はいくつでも)               (2つ以上の目的でご利用になる方に)では、その中で一番の目的をお教えください。(1つ番号を記入、1つだけでも記入)

5. ウィンドウショッピング

Q4.中心市街地に来街される際の主な交通手段をお教えください。(○は1つ)

1.徒歩 2.自転車 3.バイク 4.自家用車 5.バス 6.電車 7.その他(            )

Q5.<カードD呈示>中心市街地は、週または月に何回くらいご利用になさっていますか。(○は1つ)

1.ほとんど毎日 3.週1回くらい 5.月1回くらい 7.半年に1回くらい

2.週2~3回くらい 4.月2~3回くらい 6.2・3ヶ月に1回くらい 8.ほとんど来ない

●市原市の中心市街地の印象についてお伺いいたします。

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

1.食品の買い物 6.飲食・飲酒 11.病院・診療所 16.待ち合わせ

Q6.<カードE・F呈示> 次の1)~20)の項目について、あなたのお考えに近いものをお聞かせください。(○は1つずつ)そう思う

どちらともいえない

そう思わない

6) バスや電車など、公共の交通機関は充実していると思われますか

7) クルマを利用しやすいまちだと思われますか

3) 街並みや景観が美しいまちだと思われますか

(カードE対応分)

1) このまちでの買物に満足されていますか

2) ぶらぶら歩いて楽しいまちだと思われますか

4) ゴミなどが少なく、きれいなまちだと思われますか

5) 犯罪が少なく治安が良くて、安全に暮らせるまちだと思われますか

8)飲食店や映画館、パチンコ店などレジャー施設が充実しているまちだと思われますか

9)夜のにぎわいがあるまちだと思われますか

10)図書館やホールなど暮らしに役立つ公共施設が充実していると思われますか

10.営業などの仕事で

3.衣料品の買い物

4.その他の商品の買い物

2.日用品の買い物 17.散歩

18.特に目的はない

19.その他(           )

13.役所等の公共公益施設の利用

12.郵便局や銀行の利用

14.図書館やホールの利用

15.観光

7.レジャー・娯楽(パチンコ、映画)

8.習い事

9.通勤・通学

2.日用品の買い物 7.レジャー・娯楽(パチンコ、映画) 12.郵便局や銀行の利用

1.食品の買い物 6.飲食・飲酒 11.病院・診療所

3.衣料品の買い物 8.習い事 13.役所等の公共公益施設の利用 18.特に目的はない

4.その他の商品の買い物 9.通勤・通学 14.図書館やホールの利用 19.その他(           )

16.待ち合わせ

10.営業などの仕事で 15.観光

17.散歩

平成19年度 立ち上がり支援・助言事業 <郊外拠点利用者アンケート>

Page 111: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

Q6の続き(カードF対応分)

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

→ 1 2 3

Q7.<カードG呈示>中心市街地全体についての印象・評価は。(○は1つ)このまちの中心市街地の、全体的に見た満足度はいかがですか

1.満足 2.まあ満足 3.どちらともいえない 4.やや不満 5.不満

●今後の市原市の中心市街地活性化の取組についてお伺いします。

Q8.<カードH呈示>現在、市原市で考えている、中心市街地での施設・サービスの計画についてお伺いします。    イ)~ホ)のそれぞれの施設・サービスは、どの程度必要(あるいは充実)すべきだと思いますか。(○は1つずつ)

1 2 3 4 5

1 2 3 4 5

1 2 3 4 5

1 2 3 4 5

1 2 3 4 5

Q9.中心市街地について、もっと充実すべき、欠けているなど、どのようなことでも結構ですので具体的にお教え下さい。

○日常の買い物施設では ( )

○病院などの医療施設では ( )

○高齢者に優しい施設では ( )

○教育文化系の施設では ( )

○その他の施設では ( )

Q10.今後将来的にも、このまちの中心市街地を活性化していく必要があると思われますか。(○は1つ)

1.必要である 2.まあ必要である 3.どちらともいえない 4.あまり必要とは思わない 5.必要でない

【あなたご自身のことについてお聞きします】

F1.(観察)性別(○は1つ) F2.年齢をお聞かせください。(○は1つ)

1.男性 2.女性 1.20代 2.30代 3.40代 4.50代 5.60代以上

F3.職業をお聞かせください。(○は1つ)

1.学生 2.主婦 3.家事手伝い 4.会社員 5.自営業 6.無職 7.その他(     )

F4.〔参考地図提示〕お住まいはどちらですか。(○は1つ)

必要でない必要であるまあ必要である

どちらともいえない

あまり必要でない

ロ)まちの玄関口としての駅前広場の改善 (イベント、待ち合せ等多様な賑わいを演出できる空間への再生)

ニ) 文化施設や子育て支援施設など、まちなかでの様々な交流や豊かな暮らしを支える施設の整備促進

ホ) 郊外から駅や中心市街地にアクセスできる公共交通等の利便性の向上(バス等の公共交通の改善、自転車の走行・駐輪環境の改善等)

19) このまちに、住んでみたい(住み続けたい)と思われますか

20) 中心市街地は「まちの顔」であると思われますか

13) 高齢者や身障者に対してやさしい、福祉が充実しているまちだと思われますか

14)広域から人が訪れる魅力をもったまちだと思われますか

15)歴史や文化のあるまちだと思われますか

12) 病院、診療所などの医療機関が充実していると思われますか

17) イベントや催事などが盛んに行なわれているまちだと思われますか

18) 「まちづくり」の活動が積極的に行なわれていると思われますか

11) 銀行、郵便局などの生活に便利な施設が充実していると思われますか

ハ)駅まで歩ける「まちなか」で暮らせる集合住宅等の整備促進

イ)商店・事業所などの集積促進や、賑わいの創出

16)インターネットやケーブルテレビなど情報通信技術が充実しているまちだと思われますか

Page 112: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

7.調査地点マップ

2)五井駅自由通路(西口)

4)イトーヨーカ堂

1)五井駅自由通路(東口)

3)五井会館周辺

五井駅

五井駅

アピタ市原店

Page 113: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2 アンケート調査に見る利用実態、評価・ニーズ

1.回答者属性

(1)来街者アンケート調査回答者

1)性別

・来街者の性別構成は、「男性」36%、「女性」64%と、女性が多い。

2)年代別

・来街者の年代別構成は、年代別の割付を行って調査を実施しているため、調査結果は「10

代」11%、「20 代」11%、「30 代」11%、「40 代」12%、「50 代」22%、「60 代」21%、「70

歳以上」12%の割合。

・足元(1km 以内)からの来街者は、「50 代」(23%)と「60 代」(22%)、また近隣(1~

3km)からは「50 代」(25%)、周辺(3~5km)からは「50 代」(22%)と「60 代」(24%)

が比較的多い。また通学者中心の「10 代」は 3km 以上のやや広域からの来街が中心とな

る。

3)職業別

・来街者の職業別構成は、「主婦」(39%)が中心で、次いで「会社員」(29%)が続く。

・男性は「会社員」(59%)が圧倒的に多く、次いで「無職」(21%)が続く。女性は「主

婦」(60%)を中心に「学生」(16%)が続く。

・10 代は「学生」93%、20・30 代は「会社員」(49%)と「主婦」(29%)が中心、40・50

代も同じく「主婦」(43%)と「会社員」(43%)が中心となっている。、60 代以上は「主

婦」(54%)が 5割を超える構成となる。

Page 114: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(1)来街者アンケート調査回答者

 1) 性

 2) 年代

 3) 職業

36 64

男性 女性

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

11

10

12

8

6

19

15

11

6

16

4

18

10

13

11

10

13

14

10

9

11

12

10

15

12

11

9

16

22

28

15

23

25

22

17

21

23

19

22

18

24

18

12

13

10

17

13

6

10

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

平日(n=211)

休日(n=196)

足元(1Km以内)(n=113)

近隣(1~3Km)(n=103)

周辺(3~5Km)(n=67)

広域(5Km以上)(n=116)

14

10

16

93

16

-

-

39

-

60

-

29

43

54

0

-

0

-

1

-

-

29

59

13

-

49

41

14

4

8

2

-

1

7

5

10

21

5

2

1

5

25

4

2

5

4

3

4

3

学生 主婦 家事手伝い 会社員 自営業 無職 その他

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

男性(n=145)

女性(n=262)

10代(n=45)

20・30代(n=90)

40・50代(n=138)

60代以上(n=134)

性別

年代別

曜日別

範囲別

Page 115: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)郊外施設利用者アンケート調査回答者

1)性別

・郊外施設利用者の性別構成は、「男性」33%、「女性」67%と、女性が多い。

2)年代別

・郊外施設使用者の年代別構成は、「10 代」9%、「20 代」21%、「30 代」20%、「40 代」

18%、「50 代」32%まで。「60 代」「70 歳以上」の利用者はゼロ。

・曜日別の年代構成の違いはほとんどなく、10 代~50 代の年代層は曜日をとわず利用し

ている。平日、休日ともに 50 代の来店が最も多い。

3)職業別

・郊外施設利用者の職業別構成は、「主婦」(57%)「会社員」(31%)が利用の中心。こ

れら2つで 9割を占める。

・曜日別では、平日は「主婦」(69%)がやや多く、休日は「会社員」(44%)が多くな

る。

・男性(全体の 36%)は「会社員」(71%)が中心で、次いで「無職」(21%)が続き、

女性は「主婦」(84%)が圧倒的に多く、次いで「会社員」(11%)が続く。

Page 116: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)郊外施設利用者アンケート調査回答者

 1) 性

 2) 年代

 3) 職業

33

19

46

67

81

54

男性 女性

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

郊外利用者(n=104)

平日(n=52)

休日(n=52)

9

12

6

21

19

23

20

21

19

18

15

21

32

33

31

-

-

-

-

-

-

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

郊外利用者(n=104)

平日(n=52)

休日(n=52)

2

2

2

-

3

57

69

44

-

84

-

-

-

-

-

31

17

44

71

11

4

4

4

9

1

7

8

6

21

-

-

-

-

-

-

学生 主婦 家事手伝い 会社員 自営業 無職 その他

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

郊外利用者(n=104)

平日(n=52)

休日(n=52)

男性(n=34)

女性(n=70)

曜日別

性別

Page 117: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2.設問別の結果

(1)回答者の居住地

【来街者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「中心市街地外」が 69%と 7割に迫る。

・同格都市平均との比較では、「中心市街地内」からが 9 ポイント少なく、「中心市街地外」

からが 15 ポイント上回る。

●曜日別傾向

・休日は「中心市街地内」(17%:全体+3%)からの来街が多く、休みの日でも広域集客性

の高まりがない。

●年代別傾向

・通学者が中心となる 10 代は「中心市街地外」(69%)からの来街が約 7割となり、「中心市

街地内」(13%)からは 1割強程度に少なくなる。

・60 代以上では「中心市街地外」76%(全体+7%)からの来街が多くなる。

●頻度別傾向

・デイリー、ウィークリー、マンスリーともに「中心市街地外」からの来街が中心。中でも

ウィークリーは「中心市街地外」(80%:全体の+11%)と、中心市街地外からの来街が圧

倒的。これに対し、デイリーは「中心市街地内」(19%:全体+5%)が相対的に多くなる。

ノンユーザーは「他の市町村」(43%)と「その他(それ以上遠く)」(31%)からを加えて

7割を超え、広域からの来街が中心。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・「中心市街地外」が 66%と、郊外施設利用者の多くは市内の郊外生活者。「他の市町村」か

らが 28%で、来街者における「他の市町村」からの 13%を 15 ポイント上回っており、郊

外施設の方が広域集客力が高くなっている。

○来街者は「中心市街地内」が 15%、「中心市街地外」が 69% (8割強が市内から)

同格都市に比して「中心市街地外」が多い→市内からの集客力が強い

○休日に「中心市街地内」からの来街増える→休みでも広域集客性が高まらない

○郊外施設利用者は、ほとんどが「郊外」生活者で、来街者に比べ「他の市町村」からの

割合が高い→郊外施設の方が広域集客力を発揮している

Page 118: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(1) 回答者の居住地

サンプル数

来街者 407 14 69 13 5

平日 211 10 71 14 5

休日 196 17 67 11 4

10代 45 13 69 ○ 18 -

20・30代 90 18 △ 63 13 6

40・50代 138 13 66 15 5

60代以上 134 11 ○ 76 △ 8 5

デイリー 156 ○ 19 72 8 -

ウィークリー 136 13 ◎ 80 △ 5 2

マンスリー 72 10 67 ○ 19 4

ノンユーザー 42 ▲ 2 ▲ 24 ◎ 43 ◎ 31

地点① 74 △ 8 68 14 ○ 11

地点② 133 ○ 21 ▲ 53 ○ 20 7

地点③ 69 ○ 20 65 12 1

地点④ 131 △ 5 ◎ 89 △ 5 1

地点別

中心市街地内

中心市街地外

他の市町村

その他

曜日別

年代別

利用頻度別

14

23

6

69

54

66

13

22

26

5

2

2

中心市街地内 中心市街地外 他の市町村 その他

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

同格都市(n=4108)

郊外利用者(n=104)

Page 119: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)来街範囲

【来街者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「1km 未満」が 28%、次いで「1~3km 未満」25%が続く。

「3km 未満」で 53%と 5割を占める。やや広域となる「5km 以上」も 29%と多い。

・同格都市平均との比較では、「1km 未満」が+8%と多い一方、「10km以上」が-5%と少

なく、広域集客性がやや弱いことがわかる。

●曜日別傾向

・平日、休日でほとんど差が見られず、休みの日にも広域からの来街が高まらない。

●年代別傾向

・通学者が中心の 10 代は、「3km 以上」が 38%と広域来街がある。

・60 代以上では「1km 未満」(33%:全体+5%)が最も多いが、全体傾向と余り差がない。

●頻度別傾向

・デイリーは「1km 未満」(43%:全体+15%)からが多く、ウィークリーは「1~3km 未満」

(32%)、「3~5km 未満」(22%)が多くなる。ノンユーザーでは「1km 未満」が 2%(全体

の-26%)と激減し、「10km 以上」(62%:全体の+47%)からが多くなる。

●交通手段別傾向

・徒歩&自転車は「1km 未満」(54%)が、クルマは「3km~5km未満」(28%)が、バス・

電車は「10km 以上」(30%)が多くなっている。

○基本商圏は「3km 圏内」(6割)で、「1km未満」「1~3km未満」が半々。

○「5km 以上」の広域来街比率は 29%で、同格都市に比べてやや弱い。

○平日、休日の差がほとんど見られない。

○「広域」来街はノンユーザーと、バス・電車の利用者。

Page 120: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2) 回答者の来街範囲

サンプル数

来街者 407 28 25 17 14 15 53 29

平日 211 26 27 15 14 17 53 31

休日 196 30 24 18 14 12 54 26

10代 45 △ 20 ▲ 13 ◎ 29 18 ○ 20 ▲ 33 ○ 38

20・30代 90 23 ○ 31 14 17 14 54 31

40・50代 138 28 27 15 14 15 55 28

60代以上 134 ○ 33 24 15 11 13 57 24

デイリー 156 ◎ 43 26 14 10 △ 6 ◎ 69 ▲ 16

ウィークリー 136 26 ○ 32 ○ 22 12 △ 7 58 △ 19

マンスリー 72 ▲ 14 22 18 ◎ 25 19 ▲ 36 ◎ 44

ノンユーザー 42 ▲ 2 ▲ 5 ▲ 5 17 ◎ 62 ▲ 7 ◎ 79

徒歩・自転車 171 ◎ 54 29 △ 11 ▲ 4 ▲ 2 ◎ 83 ▲ 5

クルマ 101 ▲ 9 25 ◎ 28 ○ 21 17 ▲ 34 ○ 38

バス・電車 128 ▲ 8 △ 20 16 ○ 23 ◎ 30 ▲ 27 ◎ 52

地点① 74 ▲ 16 △ 20 ○ 24 18 ○ 20 ▲ 37 ○ 38

地点② 133 25 22 13 16 ○ 20 △ 47 ○ 36

地点③ 69 32 ○ 32 16 △ 9 10 ◎ 64 △ 19

地点④ 131 ○ 35 28 16 13 △ 8 ◎ 63 △ 21

地点別

1Km未満

1〜

3Km未満

3〜

5Km未満

曜日別

年代別

利用頻度別

5Km以上

10Km以上

交通別

5〜

10Km未満

3Km未満

28

20

25

27

17

17

14

15

15

19

~1Km未満 1~3Km未満 3~5Km未満 5~10Km未満 10Km以上

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

同格都市(n=4055)

Page 121: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)中心市街地の来街目的

【来街者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「食品の買い物」(33%)、次いで「通勤・通学」(10%)、「待ち合わせ」

(10%)。それ以外の目的は 10%未満にとどまる。

●性別傾向

・女性は、「最寄品の買い物」(41%:全体+6%)が多い。

●年代別傾向

・10 代で「衣料品の買い物」(18%:全体+7%)が相対的に高く、同じ傾向が 20・30 代(18%:

全体+7%)にも見られる。60 代以上では、「最寄品の買い物」(44%:全体+9%)が中心

となる。

●範囲別傾向

・足元(1km 未満)からの来街者は「最寄品」(42%:全体+9%)が多く、周辺(3~5km 未

満)からは「通勤通学・仕事」(26%:全体+13%)が多くなる。

●頻度別傾向

・全体傾向と比べ、デイリーは毎日の「通勤通学・仕事」(27%:全体+12%)、ウイークリ

ーは「最寄品の買い物」(49%:全体+14%)が多くなる。ノンユーザーも毎日の「通勤通

学・仕事」(28%:全体+13%)が多い。

●交通手段別

・徒歩・自転車による来街者は「最寄品の買い物」(52%:全体+17%)が多い。バス・電車

での来街者は毎日の「通勤通学・仕事」(30%:全体+15%)が中心。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・来街者と同様、「食品の買い物」(56%)が最も多い。次いで「日用品の買い物」(42%)、

「郵便局や銀行の利用」(38%)、「衣料品の買い物」(34%)で、これらは来街者の数値を

大きく上回る。

○「食品の買い物」目的が中心の来街行動

○10 代、20 代・30 代に支持されるまちなかの「衣料品」

○足元(1km 未満)、近隣(1~3km)からは「最寄品の買物」、広域(5km以上)からは

「通勤通学・仕事」での来街

○バス・電車利用者は「通勤通学・仕事」

○郊外生活者は、買い物目的と「郵便局や銀行の利用」「飲食・飲酒」が目的

Page 122: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3) 中心市街地の来街目的(複数回答)

サンプル数

来街者 407

同格都市 4108

郊外利用者 104

※同格都市は「食品の買い物」・「日用品の買い物」・「衣料品の買い物」・「その他の買い物」に区分されておらず、「買い物」として調査を行っている。

▽来街目的(ネット集計)

来街者 35 11 9 15 15 34 ※最寄品買い物・・・食用品の買物、日用品の買物

平日 36 8 7 19 ○ 22 30  衣料品買物・・・衣料品の買物、その他買い物、

休日 35 15 11 10 △ 7 38 ウィンドウショッピング

男性 △ 26 10 10 19 △ 8 ○ 41  飲食・レジャー・・・飲食・飲酒、レジャー・娯楽、習い事

女性 ○ 41 12 8 12 19 29  通勤・通学・・・通勤・通学、営業などの仕事で

10代 ▲ 13 ○ 18 ○ 16 ○ 22 ▲ 2 ◎ 44  公共施設・金融利用

20・30代 △ 27 ○ 18 9 18 11 37   ・・・病院・診療所、郵便局や銀行の利用、役所等の

40・50代 40 12 7 19 14 △ 28     公共公益施設の利用、図書館やホールの利用

60代以上 ○ 44 △ 4 9 △ 5 ○ 22 34

足元(1Km以内) ○ 44 10 5 ▲ 3 15 ○ 39

近隣(1~3Km) ◎ 48 11 12 13 18 ▲ 21

周辺(3~5Km) 39 10 6 18 16 31

広域(5Km以上) ▲ 16 14 12 ◎ 26 △ 10 ○ 39

デイリー 31 7 6 ◎ 27 10 30

ウィークリー ◎ 49 13 11 ▲ 4 16 32

マンスリー 36 15 13 △ 8 18 33

ノンユーザー ▲ 5 14 7 12 ○ 21 ◎ 55

徒歩・自転車 ◎ 52 11 5 ▲ 2 13 35

クルマ ○ 42 14 8 16 16 32

バス・電車 ▲ 9 8 ○ 14 ◎ 30 17 35

地点① ▲ 11 7 8 ○ 23 12 ◎ 49

地点② ▲ 8 8 ○ 16 ○ 23 ○ 21 37

地点③ △ 30 7 6 13 ◎ 28 ◎ 49

地点④ ◎ 80 ○ 18 △ 4 ▲ 2 ▲ 3 ▲ 14

その他

16

131

曜日別

年代別

頻度別

地点別

交通別

範囲別

性別

10

23

133

69

113

103

67

116

145

262

2

- 6 1 4

1 6 6

用図書館やホー

ルの利

2

特に目的はない

0 10 6 2

観光

待ち合わせ

散歩

1

2

811 1 15 16

6 7 2

23 4 2

52 10 5 5

6 6 4 4 11

4

56

8 4 6

42 34 14

33

47

3 3

通勤・通学

営業などの仕事で

レジャー

・娯楽

習い事

病院・診療所

設の利用

役所等の公共公益施

その他

食品の買い物

日用品の買い物

衣料品の買い物

物その他の商品の買い

ング

ウィ

ンドウショッ

飲食・飲酒

最寄品買物

74

171

101

128

公共施設・金融利用

136

72

42

156

衣料品等の買物

飲食・レジャー

通勤通学・仕事

45

90

138

134

サンプル数

407

211

196

郵便局や銀行の利用

4

4

38

33

8 4 6 3 3 4 210 5 5 4 5 2 0

10 6 2

16

0

20

40

60

80

100(%)

来街者

Page 123: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)-2 中心市街地の1番の来街目的

【来街者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「最寄品の買い物」(28%)、次いで「待ち合わせ」(10%)。その他の目

的は 10%未満であり、来街の目的は限られている。

●性別傾向

・男性は、「最寄品の買い物」に次いで「通勤通学・仕事」(19%:全体+4%)が多い。

●年代別傾向

・10 代は「通勤通学・仕事」(22%:全体+7%)が多い。60 代以上では、食品をはじめ「最

寄品の買い物」(37%:全体+7%)が中心となる。

●範囲別傾向

・足元(1km 未満)からの来街者は「最寄品」(38%:全体+8%)が多く、周辺(3~5km 未

満)からは「通勤通学・仕事」(26%:全体+14%)が多くなる。

●頻度別傾向

・デイリーは毎日の「通勤通学・仕事」(27%:全体+12%)、ウィークリーは「最寄品の買

い物」(40%:全体+10%)が多くなる。

●交通手段別

・徒歩・自転車での来街者は「最寄品の買い物」(46%:全体+16%)が中心で、バス・電車

での来街者は、「通勤通学・仕事」(30%:全体+15%)が多くなる。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・「食品の買い物」(37%)、「通勤・通学」(11%)が利用の中心。

○「食品買い物」目的が中心の来街行動

○60 代は「最寄品の買い物」(第 1目的約 4割)

○足元(1km 未満)からは「最寄品の買い物」、広域からは「通勤通学・仕事」での来街

○バス・電車利用者は「通勤通学・仕事」

○郊外生活者も、「食品の買物」が中心

Page 124: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)-2 中心市街地の1番の来街目的

サンプル数

来街者 407

同格都市 2075

郊外利用者 104

※同格都市は「食品の買い物」・「日用品の買い物」・「衣料品の買い物」・「その他の買い物」に区分されておらず、「買い物」として調査を行っている。

▽来街目的(ネット集計)

来街者 30 6 6 15 13 31 ※最寄品買い物・・・食用品の買物、日用品の買物

平日 29 3 4 19 ○ 20 26  衣料品買物・・・衣料品の買物、その他買い物、

休日 30 10 9 10 △ 5 ○ 36 ウィンドウショッピング

男性 △ 23 6 8 19 △ 6 ○ 39  飲食・レジャー・・・飲食・飲酒、レジャー・娯楽、習い事

女性 33 7 6 12 16 26  通勤・通学・・・通勤・通学、営業などの仕事で

10代 ▲ 11 9 ○ 13 ○ 22 - ◎ 44  公共施設・金融利用

20・30代 △ 21 10 8 18 9 34   ・・・病院・診療所、郵便局や銀行の利用、役所等の

40・50代 34 7 4 19 12 △ 25     公共公益施設の利用、図書館やホールの利用

60代以上 ○ 37 3 6 △ 5 ○ 20 29

足元(1Km以内) ◎ 40 5 4 ▲ 3 13 35

近隣(1~3Km) ○ 39 5 9 13 16 ▲ 19

周辺(3~5Km) 30 8 5 18 15 △ 25

広域(5Km以上) ▲ 13 9 9 ◎ 26 △ 8 ○ 36

デイリー 28 5 4 ◎ 27 10 27

ウィークリー ◎ 40 7 7 ▲ 4 13 29

マンスリー 28 8 11 △ 8 17 28

ノンユーザー ▲ 5 7 5 12 17 ◎ 55

徒歩・自転車 ◎ 46 6 4 ▲ 2 12 30

クルマ 33 8 4 16 13 27

バス・電車 ▲ 6 4 11 ◎ 30 15 35

地点① ▲ 5 4 7 ○ 23 12 ◎ 49

地点② ▲ 5 6 ○ 12 ○ 23 ○ 19 35

地点③ ▲ 17 4 4 13 ◎ 25 ○ 36

地点④ ◎ 74 9 2 ▲ 2 ▲ 1 ▲ 12

郵便局や銀行の利用

3

3

8

138

134

サンプル数

407

211

196

公共施設・金融利用

136

72

42

156

衣料品等の買物

飲食・レジャー

通勤通学・仕事

45

90

74

171

101

128

病院・診療所

設の利用

役所等の公共公益施

その他

食品の買い物

日用品の買い物

衣料品の買い物

物その他の商品の買い

ング

ウィ

ンドウショッ

飲食・飲酒

最寄品買物

通勤・通学

営業などの仕事で

レジャー

・娯楽

習い事

37

2 2 3

- 1 4

28

36

4

2 3 4 3 12

41 1

9 1 2

41 9 5

-

1

211 - 4 4

6 7 2

用図書館やホー

ルの利

1

特に目的はない

- 10 5 2

観光

待ち合わせ

散歩

2

- 1 1 4

0 5 4 11

14

133

69

113

103

67

116

145

262

その他

14

131

曜日別

年代別

頻度別

地点別

交通別

範囲別

性別

28

2 2 3 1 1 4 19 5 4 3 4 1 -

10 5 214

0

20

40

60

80

100(%)

来街者

Page 125: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4)中心市街地までの交通手段

【来街者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「自転車」(27%)、次いで「自家用車」(25%)、「電車」(21%)が続く。

・同格都市平均との比較では、「自転車」(+9%)が多く、逆に「バス」(-9%)、「徒歩」(-

8%)が少ない。

●性別傾向

・男性は「自家用車」(30%:全体+5%)が多く、女性は「自転車」(32%:全体+5%)が多

い。

●年代別傾向

・10 代は「電車」(38%:全体+17%)、「自転車」(36%:全体+9%)が多い。

・40 代・50 代では「自家用車」(33%:全体+8%)、60 代以上では「自転車」(33%:全体+

6%)が中心となる。

●範囲別傾向

・足元(1km 未満)からの来街者は「徒歩」(46%:全体+19%)が中心で、広域(5km 以上)

からは「電車」(51%:全体+30%)が多くなる。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・郊外からは「自家用車」(82%)利用が圧倒的。

○「自転車」「徒歩」で、ほぼ 4割

○同格都市と比べて、「徒歩」「バス」が少なく「自転車」が多い

○10 代は「電車」「自転車」利用が多い

○60 代以上でも「自転車」が 3割と中心で、次いで「自家用車」が 2割を占める

○広域の 5㎞以上の周辺からは「電車」での来街

○郊外生活者は 8割強が「自動車」を利用

Page 126: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(4) 中心市街地までの交通手段

サンプル数

来街者 407 15 27 2 25 11 21 - 42 25 31

平日 211 14 30 1 23 13 19 - 44 23 32

休日 196 16 24 3 27 8 23 - 40 27 31

男性 145 15 △ 17 3 ○ 30 8 ○ 26 - △ 32 ○ 30 35

女性 262 15 ○ 32 1 22 12 18 - ○ 47 22 30

10代 45 16 ○ 36 - ▲ 4 7 ◎ 38 - ○ 51 ▲ 4 ◎ 44

20・30代 90 16 24 2 28 9 21 - 40 28 30

40・50代 138 15 △ 20 4 ○ 33 12 17 - △ 36 ○ 33 28

60代以上 134 14 ○ 33 - 22 12 19 - ○ 47 22 31

足元(1Km以内) 113 ◎ 35 ◎ 46 2 ▲ 8 △ 2 ▲ 7 - ◎ 81 ▲ 8 ▲ 9

近隣(1~3Km) 103 12 ○ 37 3 24 ○ 18 ▲ 7 - ○ 49 24 △ 24

周辺(3~5Km) 67 △ 6 22 - ◎ 42 ◎ 21 ▲ 9 - ▲ 28 ◎ 42 30

広域(5Km以上) 116 ▲ 3 ▲ 4 2 ○ 33 7 ◎ 51 - ▲ 8 ○ 33 ◎ 58

地点① 74 △ 7 ▲ 11 3 27 ◎ 24 ○ 28 - ▲ 18 27 ◎ 53

地点② 133 17 ▲ 11 1 ▲ 14 ○ 16 ◎ 42 - ▲ 27 ▲ 14 ◎ 58

地点③ 69 ◎ 29 28 - 29 6 ▲ 9 - ◎ 57 29 ▲ 15

地点④ 131 11 ◎ 53 3 ○ 32 - ▲ 2 - ◎ 63 ○ 32 ▲ 2

地点別

徒歩

自転車

バス

曜日別

年代別

範囲別

性別

徒歩・自転車

自家用車

バス・電車

バイク

自家用車

電車

その他

15

23

5

27

18

7

2

2

2

25

23

82

11

20

2

21

17

1

-

1

2

徒歩 自転車 バイク 自家用車 バス 電車 その他

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

同格都市(n=4108)

郊外利用者(n=104)

Page 127: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(5)中心市街地の来街頻度

【来街者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「ほとんど毎日」(38%)、次いで「週 2~3回くらい」(21%)、「週 1回

くらい」(12%)が続く。「週 1回以上」で 7割を占め、月平均で 10.7 回と週に 2回のペー

ス。

・同格都市平均との比較では、全体的にやや頻度が高く、「ほとんど毎日」と「週 2~3 回く

らい」で 2~4%多い。

●年代別傾向

・10 代は通学による「ほとんど毎日」(47%:全体+9%)の利用が多い。

・60 代以上では、「ほとんど毎日」(30%)が全体平均値を-8%下回っている。

●範囲別傾向

・足元(1km 未満)からの来街者は「ほとんど毎日」(59%:全体+21%)が多く、その他の

範囲からの来街でも、「ほとんど毎日」が最も多くなっている。

・周辺(3~5km 未満)からの利用者で「週1回くらい」(18%:全体+6%)が増える傾向が

ある。

●目的別傾向

・通勤通学・仕事での利用者は「ほとんど毎日」(71%:全体+33%)が中心となる。

・衣料品等の買い物や、飲食・レジャーでの利用者は「週 2~3回」が中心となる。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・郊外からの利用頻度は、月平均 6.4 回と「週 1回強くらい」のペース。

○「週 1回以上」の来街者が約 7割

○10 代は通学利用の「ほとんど毎日」(5割弱)が中心

○足元(1km 未満)からの来街者は「ほとんど毎日」(6割弱)が中心

○郊外からの利用は、「週 1回くらい」のペース

Page 128: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(5) 中心市街地の来街頻度

サンプル数

平均

(回/月

来街者 407 38 21 12 11 7 2 3 6 38 33 18 10 10.7

平日 211 37 24 10 11 5 2 3 8 37 34 16 13 10.6

休日 196 40 19 14 11 9 2 2 4 40 33 20 7 10.9

男性 145 △ 31 19 17 11 5 2 4 ○ 11 △ 31 36 16 ○ 17 9.2

女性 262 42 23 10 11 8 2 2 3 42 32 19 7 11.6

10代 45 ○ 47 △ 13 ◎ 22 9 - - - 9 ○ 47 36 △ 9 9 11.9

20・30代 90 40 18 14 9 6 2 1 9 40 32 14 12 10.8

40・50代 138 43 23 8 12 6 3 2 4 43 31 17 9 11.6

60代以上 134 △ 30 25 11 12 11 2 5 5 △ 30 36 ○ 23 11 9.4

足元(1Km以内) 113 ◎ 59 23 8 △ 5 4 - - △ 1 ◎ 59 31 △ 9 △ 1 14.7

近隣(1~3Km) 103 39 ○ 29 14 9 7 2 - - 39 ○ 43 16 △ 2 11.7

周辺(3~5Km) 67 △ 33 ○ 27 ○ 18 9 10 - 2 2 △ 33 ◎ 45 19 △ 3 10.4

広域(5Km以上) 116 ▲ 22 ▲ 10 12 ○ 19 9 5 7 ◎ 16 ▲ 22 ▲ 22 ○ 28 ◎ 28 6.5

徒歩・自転車 171 ◎ 52 21 12 9 4 - - 2 ◎ 52 33 14 △ 2 13.2

クルマ 101 ▲ 28 22 17 ○ 16 9 2 5 2 ▲ 28 ○ 39 ○ 25 9 9.0

バス・電車 128 △ 30 20 9 9 9 5 4 ○ 15 △ 30 29 18 ◎ 23 8.7

最寄品買物 144 34 ○ 29 17 15 4 - - 1 34 ◎ 46 18 △ 1 10.9

衣料品等の買物 45 ▲ 24 ○ 29 9 16 9 7 2 4 ▲ 24 38 ○ 24 13 8.7

飲食・レジャー 36 ▲ 25 ○ 31 11 ○ 17 8 3 6 - ▲ 25 ○ 42 ○ 25 8 9.1

通勤通学・仕事 59 ◎ 71 ▲ 7 △ 3 9 △ 2 2 3 3 ◎ 71 ▲ 10 △ 10 9 15.3

公共施設・金融利用 60 ▲ 27 ○ 28 8 10 12 3 7 5 ▲ 27 37 22 15 8.9

その他 137 34 18 14 9 9 2 3 ○ 12 34 32 18 ○ 17 9.5

地点① 74 42 19 10 11 7 3 - 10 42 △ 28 18 12 11.0

地点② 133 35 18 11 9 8 2 5 11 35 29 17 ○ 18 9.7

地点③ 69 ○ 48 23 △ 4 9 7 3 4 1 ○ 48 △ 28 16 9 12.4

地点④ 131 34 25 ○ 18 14 5 1 - 2 34 ◎ 44 19 △ 2 10.7

マンスリー

目的別

地点別

ほとんど毎日

週2〜

3回くらい

曜日別

年代別

範囲別

性別

交通別

月1回くらい

デイリー

ウィー

クリー

週1回くらい

月2〜

3回くらい

2・3ヶ

月に1回くらい

半年に1回くらい

ほとんど来ない

6.4

平均(回/月)

10.7

ノンユー

ザー

10.1

38

35

17

21

19

14

12

15

23

11

12

17

7

9

11

2

3

6

3

2

3

6

4

10

ほとんど毎日

週2~3回くらい

週1回くらい

月2~3回くらい

月1回くらい

2・3ヶ月に1回くらい

半年に1回くらい

ほとんど来ない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

同格都市(n=4108)

郊外利用者(n=104)

Page 129: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(6)中心市街地の印象評価

1)来街者全体傾向

●全体傾向

・比較的評価が良い項目(そう思う 40%超)

①生活に便利な施設が充実(そう思う 59%)

②このまちに住んでみたい・住み続けたい(そう思う 48%)

③医療機関が充実(そう思う 48%)

④車を利用しやすい(そう思う 47%)

⑤暮らしに役立つ公共機関が充実(そう思う 46%)

⑥まちの顔である(そう思う 43%)

・比較的評価が良くない項目(そう思う 20%未満)

①広域から人が訪れる魅力がある(そう思う 9%・そう思わない 41%)

②夜のにぎわいがあるまち(そう思う 11%・そう思わない 40%)

③人に対してやさしい、福祉が充実している(そう思う 15%・そう思わない 27%)

④歩いて楽しいまち(そう思う 16%・そう思わない 41%)

○「そう思う」が高い順に、「生活に便利な施設が充実」(59%)、「このまちに住んでみた

い・住み続けたい」(48%)、「医療機関が充実」(48%)、「車を利用しやすい」(47%)、

「暮らしに役立つ公共機関が充実」(46%)、「まちの顔である」(43%)、の項目では 40%

をこえる評価

○「そう思う」が低い順に、「広域から人が訪れる魅力がある」(9%)、「夜のにぎわいが

あるまち」(11%)、「人に対してやさしい、福祉が充実している」(15%)、「歩いて楽し

いまち」(16%)、の項目では 20%に満たない評価

Page 130: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(6) 中心市街地の印象・評価

1)全体傾向

1)買物に満足

2)歩いて楽しいまち

3)街並みや景観が美しい

4)ゴミなどが少なく、きれい

5)治安が良くて、安全に暮らせる

6)公共の交通機関が充実

7)車を利用しやすい

8)レジャー施設が充実

9)夜のにぎわいがある

10)暮らしに役立つ公共施設が充実

11)生活に便利な施設が充実

12)医療機関が充実

13)人に対してやさしい、福祉が充実している

14)広域から人が訪れる魅力がある

15)歴史や文化がある

16)情報通信技術が充実

17)イベントや催事などが盛んに行われている

18)「まちづくり」の活動が積極的

19)このまちに住んでみたい(住み続けたい)

20)「まちの顔」である

39

22

23

24

34

47

22

11

46

59

48

15

9

31

24

26

20

48

43

43

42

36

42

27

41

37

48

39

32

38

59

42

43

55

45

53

34

36

19

37

41

34

39

12

41

41

15

9

13

27

49

26

21

29

27

18

21

16 44 41

0% 20% 40% 60% 80% 100%

そう思う どちらともいえない そう思わない

Page 131: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)同格都市平均との比較(「そう思う」の%のみ)

●同格都市平均との比較

・同格都市の評価(そう思うの%)と比較して、「車を利用しやすい」(+20%)が唯一 10%

以上高い項目。続いて「暮らしに役立つ公共機関が充実」(+7%)、「買物に満足」(+4%)、

「情報通信技術が充実」(+4%)であり、この4項目以外はすべて同格都市の評価以下と

なっている。

・比較して評価が低いのは、「ゴミなどが少なく、きれい」(-18%)、「治安が良くて、安全

に暮らせる」(-15%)で、まちのイメージがあまり良くないことがわかる。

○同格都市の平均と比べまちの評価が高い(差が+15%以上)項目は、「車を利用しやす

い」の1項目

○逆に同格都市平均と比べて評価が低い(差が-15%以上)項目は、「ゴミなどが少なく、

きれい」「治安が良くて、安全に暮らせる」の2項目

Page 132: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)同格都市平均との比較 (「そう思う」の%のみ)

1)買物に満足

2)歩いて楽しいまち

3)街並みや景観が美しい

4)ゴミなどが少なく、きれい

5)治安が良くて、安全に暮らせる

6)公共の交通機関が充実

7)車を利用しやすい

8)レジャー施設が充実

9)夜のにぎわいがある

10)暮らしに役立つ公共施設が充実

11)生活に便利な施設が充実

12)医療機関が充実

13)人に対してやさしい、福祉が充実している

14)広域から人が訪れる魅力がある

15)歴史や文化がある

16)情報通信技術が充実

17)イベントや催事などが盛んに行われている

18)「まちづくり」の活動が積極的

19)このまちに住んでみたい(住み続けたい)

20)「まちの顔」である

39

16

22

23

24

34

47

22

11

46

59

48

15

9

31

24

26

20

48

43

35

29

33

41

39

41

27

27

18

39

63

48

19

20

42

20

37

29

50

43

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%

来街者 同格都市平均

Page 133: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)年代別・範囲別・頻度別(「そう思う」の%のみ)

●年代別傾向

・10 代では「買い物に満足」(22%:全体-17%)、「治安が良くて、安全に暮らせる」(7%:

全体-17%)、の項目で評価が低い。

・20 代・30 代では、全体的に評価が低い。

・これに対し、60 代以上では、全体的に評価が高い。特に「医療機関が充実」(59%:全体

+11%)が全体平均を大きく上回る。

・ 足元(1km以内)からの来街者で「買物に満足」(50%:全体+11%)の評価が高く、

近隣(1~3km)からの来街者で「生活に便利な施設が充実」(70%:全体+11%)の評

価が高くなっている。

○総じて 60 代以上の評価は全般的に高い

○10 代では「買物に満足」が低くなる

○足元(1km以内)からの来街者で、「買物に満足」が相対的に高く、近隣(1~3km)

からの来街者で「生活に便利な施設が充実」が高くなる。

Page 134: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)年代別、範囲別、頻度別、地点別傾向 (「そう思う」の%のみ)

サンプル数

来街者 407 39 16 22 23 24 34 47 22 11 46

10代 45 ▲ 22 ○ 22 20 ▲ 11 ▲ 7 ○ 40 ▲ 36 27 ○ 20 ○ 56

20・30代 90 △ 33 12 21 27 △ 18 30 ○ 52 24 9 △ 38

40・50代 138 41 17 21 22 24 36 ○ 54 20 12 43

60代以上 134 ○ 46 16 24 25 ○ 33 32 △ 41 22 8 ○ 52

足元(1Km以内) 113 ◎ 50 20 22 19 23 ○ 43 50 21 12 ○ 51

近隣(1~3Km) 103 43 17 21 24 ○ 29 △ 26 ○ 52 27 11 43

周辺(3~5Km) 67 39 16 18 19 19 30 46 25 10 ◎ 57

広域(5Km以上) 116 ▲ 25 △ 10 22 26 22 35 △ 41 △ 17 10 △ 39

デイリー 156 42 16 20 △ 17 21 36 49 22 12 49

ウィークリー 136 ○ 45 18 18 20 25 33 48 ○ 28 10 ○ 54

マンスリー 72 35 17 ○ 28 ◎ 38 ○ 33 32 44 21 15 46

ノンユーザー 42 ▲ 14 △ 10 ○ 29 ○ 29 △ 14 33 43 ▲ 10 △ 5 ▲ 12

地点① 74 ▲ 27 △ 8 23 27 △ 15 30 ○ 55 △ 14 △ 5 △ 38

地点② 133 △ 32 16 21 21 27 ○ 39 ▲ 35 21 10 48

地点③ 69 41 19 19 19 20 30 49 △ 17 15 45

地点④ 131 ◎ 51 19 24 24 27 33 ○ 53 ○ 31 14 50

サンプル数

来街者 407 59 48 15 9 31 24 26 20 48 43

10代 45 56 47 18 ○ 18 ○ 40 ○ 31 22 20 △ 40 47

20・30代 90 △ 50 △ 40 13 9 △ 26 △ 18 23 20 47 38

40・50代 138 58 44 17 10 △ 25 26 28 19 49 45

60代以上 134 ○ 68 ◎ 59 12 6 ○ 37 25 27 20 52 42

足元(1Km以内) 113 ○ 67 ○ 58 16 11 35 27 25 21 ○ 56 ○ 50

近隣(1~3Km) 103 ◎ 70 47 15 9 32 ○ 30 28 19 ◎ 59 39

周辺(3~5Km) 67 ○ 64 ◎ 61 19 6 34 27 ○ 33 18 52 46

広域(5Km以上) 116 ▲ 42 ▲ 33 10 10 △ 23 △ 16 △ 21 19 ▲ 30 △ 37

デイリー 156 ○ 65 ○ 56 15 12 33 28 29 21 51 ○ 49

ウィークリー 136 ○ 65 49 18 5 34 27 26 18 ○ 57 43

マンスリー 72 58 51 11 10 32 19 ○ 32 19 47 △ 38

ノンユーザー 42 ▲ 24 ▲ 17 △ 7 12 ▲ 10 ▲ 14 ▲ 7 19 ▲ 14 ▲ 29

地点① 74 △ 53 ▲ 32 16 12 35 ▲ 12 24 16 46 △ 35

地点② 133 △ 53 47 15 9 34 26 24 24 ▲ 36 47

地点③ 69 ○ 68 48 15 9 ▲ 12 22 23 16 49 ○ 49

地点④ 131 64 ◎ 59 13 8 35 ○ 31 31 19 ◎ 62 38

たい

(住み続けた

このまちに住んでみ

「まちの顔

」である

歴史や文化がある

情報通信技術が充実

るが盛んに行われてい

イベントや催事など

動が積極的

「まちづくり

」の活

充実

生活に便利な施設が

医療機関が充実

いる

、福祉が充実して

人に対してやさし

魅力がある

広域から人が訪れる

夜のにぎわいがある

施設が充実

暮らしに役立つ公共

きれい

ゴミなどが少なく

歩いて楽しいまち

い街並みや景観が美し

に暮らせる

治安が良くて

、安全

実公共の交通機関が充

車を利用しやすい

レジャー

施設が充実

買物に満足

年代別

範囲別

頻度別

地点別

地点別

年代別

範囲別

頻度別

Page 135: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4)郊外施設利用者との比較(「そう思う」の%のみ)

●郊外施設利用者との比較

・郊外施設利用者に比べて、すべての項目で中心市街地利用者の評価が高くなっているが、

中でも高い項目(+15%以上)は、「暮らしに役立つ公共機関が充実」(+25%)、「このま

ちに住んでみたい(住み続けたい)」(+20%)、「歴史や文化がある」(+16%)、「イベント

や催事などが盛んに行なわれている」「レジャー施設が充実」(+15%)である。

・郊外施設利用者に比べて、中心市街地利用者の評価が低い項目はない。

○郊外施設利用者に比べて評価されている項目は順に、「暮らしに役立つ公共機関が充実」

「このまちに住んでみたい(住み続けたい)」「歴史や文化がある」「レジャー施設が充

実」

○郊外施設利用者に比べて評価が低い項目はない

Page 136: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4)郊外利用者との比較 (「そう思う」の%のみ)

1)買物に満足

2)歩いて楽しいまち

3)街並みや景観が美しい

4)ゴミなどが少なく、きれい

5)治安が良くて、安全に暮らせる

6)公共の交通機関が充実

7)車を利用しやすい

8)レジャー施設が充実

9)夜のにぎわいがある

10)暮らしに役立つ公共施設が充実

11)生活に便利な施設が充実

12)医療機関が充実

13)人に対してやさしい、福祉が充実している

14)広域から人が訪れる魅力がある

15)歴史や文化がある

16)情報通信技術が充実

17)イベントや催事などが盛んに行われている

18)「まちづくり」の活動が積極的

19)このまちに住んでみたい(住み続けたい)

20)「まちの顔」である

39

16

22

23

24

34

47

22

11

46

59

48

15

9

31

24

26

20

48

43

27

8

14

20

20

21

41

7

11

21

51

34

6

4

15

13

12

12

28

28

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%

来街者 郊外利用者

Page 137: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(7)中心市街地全体の満足度評価

【中心市街地来街者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「満足」(7%)、「まあ満足」(44%)、「どちらともいえない」(28%)、

「やや不満」(16%)、「不満」(3%)で、「まあ満足」以上で全体の 4割強を占める。

●年代別傾向

・60 代以上は「満足」(10%:全体+3%)、「まあ満足」(47%:全体+3%)の比率が高く、

比較的満足度が高い。

・10 代では、「満足」(7%:全体と同じ)、「まあ満足」(40%:全体-4%)と、満足度の比

率は全体平均並みである一方、「不満」(13%:全体+8%)の比率が高い。

●目的別傾向

・最寄品の買い物で「まあ満足」(49%:全体+5%)で、比較的満足度が高い。これに対し、

衣料品等の買い物では、「やや不満」(31%:全体+16%)と不満度が高くなる。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「満足」(0%)、「まあ満足」(39%)、「どちらともいえない」(25%)、

「やや不満」(28%)、「不満」(8%)で、「まあ満足」以上が全体の 4 割弱の比率で、満足

度は低め。

○「まあ満足」以上の比率が全体の 4割強を占める

○60 代以上では「満足」「まあ満足」の比率がやや高く、比較的満足度が高い

○最寄品の買い物では「まあ満足」以上の比率が高く、比較的満足度が高いが、衣料品等

の買い物では「やや不満」の比率が高くなっている。

Page 138: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(7) 中心市街地の全体満足度

サンプル数

来街者 407 7 44 28 16 5 51 28 21 58

平日 211 7 43 30 15 6 49 30 21 57

休日 196 8 45 27 16 5 53 27 21 59

男性 145 8 40 31 13 8 48 31 21 57

女性 262 7 46 27 17 4 52 27 21 59

10代 45 7 40 △ 20 20 ○ 13 47 △ 20 ◎ 33 △ 52

20・30代 90 3 42 ○ 33 18 3 △ 46 ○ 33 21 56

40・50代 138 7 43 30 17 4 50 30 20 58

60代以上 134 10 47 26 12 5 ○ 57 26 17 61

足元(1Km以内) 113 8 46 24 14 8 54 24 22 58

近隣(1~3Km) 103 6 44 27 18 5 50 27 23 57

周辺(3~5Km) 67 9 ○ 51 △ 22 12 6 ○ 60 △ 22 18 61

広域(5Km以上) 116 6 39 ○ 37 17 1 △ 45 ○ 37 18 58

最寄品買物 144 8 ○ 49 24 16 3 ○ 58 24 19 61

衣料品等の買物 45 11 △ 38 ▲ 18 ◎ 31 2 49 ▲ 18 ◎ 33 56

飲食・レジャー 36 3 ○ 50 31 17 - 53 31 17 60

通勤通学・仕事 59 7 △ 34 ○ 37 17 5 ▲ 41 ○ 37 22 55

公共施設・金融利用 60 5 48 ○ 35 △ 10 2 53 ○ 35 △ 12 61

その他 137 5 43 28 14 ○ 10 48 28 24 55

地点① 74 5 41 ○ 34 18 3 46 ○ 34 20 57

地点② 133 8 41 33 △ 11 8 49 33 18 58

地点③ 69 4 ○ 54 △ 22 15 6 ○ 58 △ 22 20 59

地点④ 131 8 44 24 21 4 52 24 24 58

不満

満足 計

どちらともいえない

どちらともいえない

やや不満

不満 計

目的別

スコア

地点別

満足

まあ満足

曜日別

年代別

範囲別

性別

7

-

44

39

28

25

16

28

5

8

満足 まあ満足 どちらともいえない やや不満 不満

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

郊外利用者(n=104)

Page 139: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(8)中心市街地の印象評価×全体満足度の傾向

1)来街者

優先度-1

●整備の優先度が高く、「中心市街地の満足度」を高めるために、今後必要となる機能

①広域から人が訪れる魅力がある

②人に優しい福祉が充実

③歩いて楽しい

④まちづくり活動が積極的

⑤街並みや景観が美しい

⑥ゴミなどが少なく清潔

⑦情報通信技術が充実

優先度-2

●「中心市街地の満足度」を高めるために効果的な、より一層の整備・増強が必要な機能

①公共機関が充実

②買物に満足

③「まちの顔」である

④このまちに住んでみたい(住み続けたい)

⑤生活に便利な施設が充実

●市原市らしさを具現化できる機能:まちの特徴的な機能、資源

①医療機関が充実

②自動車を利用しやすい

③暮らしに役立つ公共機関が充実

④歴史や文化がある

○整備の優先度が高く、今後必要となる機能(優先度順)

①「広域から人が訪れる魅力がある」

②「人に優しい福祉が充実」

③「歩いて楽しい」

④「まちづくり活動が積極的」

⑤「街並みや景観が美しい」

⑥「ゴミなどが少なく清潔」

⑦「情報通信技術が充実」

Page 140: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(8) 中心市街地の印象評価×全体満足度の傾向

1)来街者

買物に満足

歩いて楽しい

街並みや景観が美しいゴミなどが少なく、清潔

治安が良く、安全に暮らせる

公共交通機関が充実

自動車を利用しやすい

レジャー施設が充実

夜のにぎわいがある

暮らしに役立つ公共施設が充実

生活に便利な施設が充実

医療機関が充実

人に優しい福祉が充実

広域から人が訪れる魅力がある

歴史や文化がある

情報通信技術が充実イベントや催事が盛ん

「まちづくり」の活動が積極的

このまちに住んでみたい(住み続けたい)

「まちの顔」である

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

0.000 0.100 0.200 0.300 0.400 0.500 0.600

「中心市街地全体についての満足度」との相関

満足度評価

(そう思う

このまちの特徴的な機能や資源

より一層の整備・増強が必要な機能

あって然るべき、必要度の低い機能 優先度が高く、今後必要となる機能

取組の優先度の流れ

Page 141: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)郊外施設利用者

優先度-1

●整備の優先度が高く、「中心市街地の満足度」を高めるために、今後必要となる機能

①広域から人が訪れる魅力がある

②人に優しい福祉が充実

③歩いて楽しい

④まちづくりの活動が積極的

⑤情報通信技術が充実

⑥街並みや景観が美しい

優先度-2

●「中心市街地の満足度」を高めるために効果的な、より一層の整備・増強が必要な機能

①治安が良く安全に暮らせる

②公共機関が充実

③買い物に満足

④このまちに住んでみたい(住み続けたい)

⑤「まちの顔」である

⑥医療機関が充実

●市原市らしさを具現化できる機能:まちの特徴的な機能、資源

①生活に便利な施設が充実

②自動車を利用しやるい

③暮らしに役立つ公共施設が充実

○整備の優先度が高く、今後必要となる機能(優先度順)

①「広域から人が訪れる魅力がある」

②「人に優しい福祉が充実」

③「歩いて楽しい」

④「まちづくりの活動が積極的」

⑤「情報通信技術が充実」

⑥「街並みや景観が美しい」

Page 142: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)郊外利用者

「まちの顔」である このまちに住んでみたい(住み続けたい)

「まちづくり」の活動が積極的イベントや催事が盛ん

情報通信技術が充実歴史や文化がある

広域から人が訪れる魅力がある

人に優しい福祉が充実

医療機関が充実

生活に便利な施設が充実

暮らしに役立つ公共施設が充実

夜のにぎわいがある

レジャー施設が充実

自動車を利用しやすい

公共交通機関が充実

治安が良く、安全に暮らせるゴミなどが少なく、清潔

街並みや景観が美しい

歩いて楽しい

買物に満足

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

0.000 0.100 0.200 0.300 0.400 0.500 0.600

「中心市街地全体についての満足度」との相関

満足度評価

(そう思う

このまちの特徴的な機能や資源

より一層の整備・増強が必要な機能

あって然るべき、必要度の低い機能

優先度が高く、今後必要となる機能

取組の優先度の流れ

Page 143: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(9)取組計画の受容度

●(イ)「商店・事業所などの集積促進や、賑わいの創出」

・全体傾向としては「必要である」(48%)、「まあ必要である」(26%)で、「まあ必要である

以上」が 74%と受容度は高め。

・郊外施設利用者では「必要である」(39%)、「まあ必要である」(24%)で、「まあ必要であ

る以上」が 63%となり、郊外生活者の方が受容度は低くとどまる。

●(ロ)「まちの玄関口としての駅前広場の改善」

・全体傾向としては「必要である」(52%)、「まあ必要である」(23%)で、「まあ必要である

以上」が 75%と受容度は高め。

・郊外施設利用者では「必要である」(59%)、「まあ必要である」(20%)で、「まあ必要であ

る以上」が 79%となる。

●(ハ)「駅まで歩ける「まちなか」で暮らせる集合住宅等の整備促進」

・全体傾向としては「必要である」(29%)、「まあ必要である」(17%)で、「まあ必要である

以上」が 46%と受容度は 5割以下にとどまる。

・郊外施設利用者では「必要である」(31%)、「まあ必要である」(18%)で、「まあ必要であ

る以上」が 49%となり、同じく 5割以下にとどまっている。

●(ニ)「まちなかでの様々な交流や豊かな暮らしを支える施設の整備促進」

・全体傾向としては「必要である」(53%)、「まあ必要である」(23%)で、「まあ必要である

以上」が 76%と受容度は高め。

・郊外施設利用者では「必要である」(50%)、「まあ必要である」(23%)で、「まあ必要であ

る以上」が 73%となり、郊外生活者でも同様の需要度となっている。

●(ホ)「郊外から駅や中心市街地にアクセスできる公共交通等の利便性の向上」

・全体傾向としては「必要である」(63%)、「まあ必要である」(18%)で、「まあ必要である

以上」が 81%と受容度は非常に高い。

・郊外施設利用者では「必要である」(54%)、「まあ必要である」(27%)で、「まあ必要であ

る以上」が 81%となり、郊外生活者にとっても受容度は高い。

○相対比較できる訳ではないが、最も受容度が高いのは「公共交通等の利便性の向上」

○「賑わいの創出」の受容度(まあ必要以上):中心 74%/郊外 63%

○「駅前広場の改善」の受容度(まあ必要以上):中心 75%/郊外 79%

○「集合住宅等の整備促進」の受容度(まあ必要以上):中心 46%/郊外 49%

○「暮らしを支える施設の整備促進」の受容度(まあ必要以上):中心 76%/郊外 73%

○「公共交通等の利便性の向上」の受容度(まあ必要以上):中心 81%/郊外 81%

Page 144: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(9) 取組計画の受容度

イ)商店・事業所などの集積促進や、賑わいの創出

ロ)まちの玄関口としての駅前広場の改善(イベント、待ち合せ等多様な賑わいを演出できる空間への再生)

ハ)駅まで歩ける「まちなか」で暮らせる集合住宅等の整備促進

ニ)文化施設や子育て支援施設など、まちなかでの様々な交流や豊かな暮らしを支える施設の整備促進

ホ)郊外から駅や中心市街地にアクセスできる公共交通等の利便性の向上

48

39

26

24

19

22

4

10

3

5

 必要である  まあ必要である どちらともいえない あまり必要でない 必要でない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

郊外利用者(n=104)

52

59

23

20

19

16

3

4

3

1

 必要である  まあ必要である どちらともいえない あまり必要でない 必要でない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

郊外利用者(n=104)

29

31

17

18

33

39

15

10

7

3

 必要である  まあ必要である どちらともいえない あまり必要でない 必要でない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

郊外利用者(n=104)

53

50

23

23

20

22

3

5

1

-

 必要である  まあ必要である どちらともいえない あまり必要でない 必要でない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

郊外利用者(n=104)

63

54

18

27

15

14

4

6

0

-

 必要である  まあ必要である どちらともいえない あまり必要でない 必要でない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

郊外利用者(n=104)

Page 145: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)年代別・範囲別・頻度別・地点別傾向(「必要」+「まあ必要」の%のみ)

●(イ)「商店・事業所などの集積促進や賑わいの創出」

・年代別傾向としては 10 代、20 代・30 代のニーズがもっとも高い(いずれも 80%)

・頻度別傾向としてはノンユーザーでニーズが低くととどまる(45%)。

●(ロ)「まちの玄関口としての駅前広場の改善」

・年代別傾向としては10代~50代まで高齢者層を除く全ての年代でニーズが高い(76~80%)。

・頻度別傾向としてはノンユーザー以外は全て75%超え、特にデイリーでニーズが高い(81%)。

●(ハ)「駅まで歩ける「まちなか」で暮らせる集合住宅等の整備促進」

・すべての年代で、余りニーズは高くないが、60 代以上で 51%と半数を超える。

・頻度別傾向としては全ての頻度層で 5割以下のニーズにとどまる。

●(ニ)「まちなかでの様々な交流や豊かな暮らしを支える施設の整備促進」

・年代別傾向としては 40 代・50 代のニーズ(78%)が高い。

・頻度別傾向としてはデイリー(83%)でニーズが高くなる。

●(ホ)「郊外から駅や中心市街地にアクセスできる公共交通等の利便性の向上」

・年代別傾向としては 60 代のニーズ(83%)が最も高い。

・頻度別傾向としては全ての頻度層で 8割程度のニーズがある。

○「賑わいの創出」は 10 代、20 代・30 代のニーズが特に高い

○「駅前広場の改善」は高齢者を除く全ての年代層で 8割に近いニーズ

○「集合住宅等の整備促進」は 60 代以上の高齢世代のニーズが高い

○「暮らしを支える施設の整備促進」はデイリー利用者におけるニーズが高い

○「公共交通等の利便性の向上」はいずれの世代においてもニーズが高い。

Page 146: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)性別、年代別、頻度別、地点別傾向 (「必要」+「まあ必要」の%のみ)

サンプル数

来街者 407 74 75 46 77 81

男性 145 71 △ 68 43 △ 70 79

女性 262 76 79 47 80 82

10代 45 ○ 80 76 44 △ 71 78

20・30代 90 ○ 80 78 ▲ 36 77 82

40・50代 138 72 ○ 80 48 78 80

60代以上 134 70 △ 68 ○ 51 78 83

デイリー 156 ○ 80 ○ 81 46 ○ 83 84

ウィークリー 136 79 77 48 79 85

マンスリー 72 71 76 50 75 81

ノンユーザー 42 ▲ 43 ▲ 45 ▲ 31 ▲ 50 ▲ 60

地点① 74 74 73 ▲ 35 76 82

地点② 133 69 73 ○ 53 △ 68 △ 75

地点③ 69 78 78 ▲ 32 ◎ 88 84

地点④ 131 76 77 ○ 51 80 85

地点別

進や

、賑わいの創出

)商店・事業所などの集積促

年代別

頻度別

性別

整備促進

や豊かな暮らしを支える施設の

など

、まちなかでの様々な交流

)文化施設や子育て支援施設

空間への再生

せ等多様な賑わいを演出できる

広場の改善

(イベント

、待ち合

)まちの玄関口としての駅前

進で暮らせる集合住宅等の整備促

)駅まで歩ける

「まちなか

便性の向上

アクセスできる公共交通等の利

)郊外から駅や中心市街地に

Page 147: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(10)中心市街地活性化の必要度

【中心市街地来街者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「必要である」(65%)、「まあ必要である」(25%)、「あまり必要でない」

(2%)、「必要でない」(2%)と、「まあ必要以上」の必要度は9割とかなり高い。

●年代別傾向

・それほど中心市街地を意識していない 10 代で「必要である」(58%:全体-7%)が低いが、

「まあ必要以上」の必要度は 9割を超える。

・日常的に利用している 60 代以上の必要度(93%)も高い。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・郊外施設利用者の傾向としては、「必要である」(69%)、「まあ必要である」(18%)、「あま

り必要でない」(11%)、)と、「まあ必要以上」の必要度が9割弱でかなり高い。

○活性化の必要度(まあ必要以上)は 9割とかなり高い

○すべての年代で必要度は高い

○郊外施設利用者も中心市街地利用者と同様、活性化の必要度(まあ必要以上)が 9割弱

とかなり高い。

Page 148: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(10) 中心市街地活性化の必要度

サンプル数

来街者 407 65 25 7 2 2 90

男性 145 63 23 9 3 2 86

女性 262 66 26 5 2 1 92

10代 45 △ 58 ◎ 36 4 - 2 93

20・30代 90 68 22 9 1 - 90

40・50代 138 63 23 8 4 2 86

60代以上 134 68 25 5 1 2 93

デイリー 156 68 23 5 2 2 91

ウィークリー 136 67 22 7 2 2 89

マンスリー 72 63 28 7 3 - 90

ノンユーザー 42 ▲ 52 ○ 33 ○ 12 2 - 86

地点① 74 △ 57 ◎ 37 5 - 1 93

地点② 133 △ 56 ○ 31 8 2 3 87

地点③ 69 ◎ 77 ▲ 12 9 1 - 88

地点④ 131 ○ 73 △ 18 5 3 1 92

どちらともいえない

あまり必要でない

必要 計

地点別

必要である

まあ必要である

必要でない

年代別

頻度別

性別

65

69

25

18

7

11

2

1

2

1

 必要である  まあ必要である どちらともいえない あまり必要でない 必要でない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

来街者(n=407)

郊外利用者(n=104)

Page 149: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(11)中心市街地へのニーズ

1)日常の買い物施設では

【中心市街地来街者】

●全体傾向

・全体傾向として要望が高いのは、「大型商業施設」であり、スーパーや、イトーヨーカドー

のような店が望まれている。次いで専門店(食品系、スポーツ用品店等)のニーズが多い。

・施設要望として「商店街」も比較的多くあげられている。

・また「営業時間」の長時間化に対するニーズも存在する。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・全体傾向として要望が高いのは、中心市街地利用者と同じく「スーパー等の大型商業施設」

であり、次いで「専門店」へのニーズが高くなっている。

○最も要望が高い施設は、「大型商業施設」、次いで「専門店」のニーズが続く

○また「営業時間」といった運営面でもニーズが存在する。

Page 150: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1)日常の買物施設では(中心市街地) 件数

1 大型施設 38スーパー 18

ヨーカドーのような店 5

デパート 4

大型店 4

ショッピングセンター 3

1店舗で買い物できる店 2

ファッションビル 1

パルコのような店 1

2 食品系 5

産直 2

市場(野菜・魚) 2

新鮮・安い・安全 1

3 衣料品系 7

洋服店 3

洋服 4

4 専門店系 20

専門店 4

スポーツ用品店 3

若者向けの店 2

小物店 2

100円ショップ 1

おしゃれな店 1

パソコン関係の店 1

ファッション系の店 1

関西商人的な置物施設 1

居酒屋 1

子供服店 1

書店 1

雑貨店 1

5 運営面 5

長時間営業 3

規則 1

営業時間の延長 1

6 駐車場 2

不便 1

駐車場 1

7 アクセス面 5

近く 4

バス 1

8 共用部

広いスペース 1

9 その他施設要望 39

商店街 9

お店が欲しい 7

市のアピール 4

店の活性化 4

若者の入りやすい店 3

映画館がほしい 2

駅ビル 2

高齢者が集まれる所 2

古くさい 2

エレベーター 1

ベビーカーを多く、子供中心、広場や託児所必要 1

時間がつぶせる場所 1

飲食店を増やして欲しい 1

Page 151: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1)日常の買物施設では(郊外拠点) 件数

1 大型施設 45大型スーパー 10

デパート 9

大型店 8

スーパー 5

複合施設 4

1回で用が足せる大型スーパー 3

駅ビル 3

アピタのような店 1

ショッピングモール 1

百貨店 1

2 食品系

3 衣料品系 1

センスのよいファッションの店 1

4 専門店系 8

個人商店を多く 1

ブランド 1

ホームセンター 1

レストラン 1

小さいスーパー 1

食品関係の店舗 1

専門店 1

大きな本屋 1

5 運営面 1

遅くまでの営業時間 1

6 駐車場 2

駐車場を完備した店舗 1

駐車場に屋根が欲しい 1

7 アクセス面

8 共用部

9 その他施設要望 4

活性化 2

ATMが少ない 1

日用品の充実 1

Page 152: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)病院などの医療施設では

【中心市街地来街者】

●全体傾向

・全体傾向として要望が高いのは、「総合病院」と科目別では「小児科」「産婦人科」等のニ

ーズが続く。また運営面でのニーズとして「待ち時間短縮」のニーズも多い。

・また、専門性に関する要望として、「医者」や「老人向けの医療センター」などが比較的多

くあげられている。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・全体傾向として「総合病院」への要望が多く、科目別には「小児科」「内科・外科」があげ

られている。運営面での要望は見られなかった。

○医療施設で最も不足していると感じているのは、「総合病院」、次いで科目別に「小児科」

「産婦人科」へのニーズが高い。

○また、専門性に対する要望として「医者」や「老人向けの医療センター」などが多くな

っている。

Page 153: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)医療施設では(中心市街地) 件数

1 総合 79総合病院 54

小児科 12

産婦人科 3

個人病院 2

救急 2

医師 2

大学病院 2

耳鼻科 1

内科・心療内科 1

2 利便性 23

近くに 13

救急・休日 7

中心部 2

24時間対応 1

3 専門性 11

医者 6

老人向けの医療センター 3

最新の器機で検査 1

専門知識を教えてくれる施設 1

4 運営面 11

待ち時間の短縮 4

安い料金 2

親切さ 2

きれいにしてほしい 1

きっちりしてほしい 1

縮少してるから何とかしてほしい 1

5 駐車場

Page 154: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)医療施設では(郊外拠点) 件数

1 総合 34総合病院 26

高齢者に対しての病院 2

小児科 2

大きな病院 1

安心できる病院 1

病院の集合地域 1

内科・外科 1

2 利便性 2

駅から遠い 1

救急医病用病院 1

3 専門性 1

専門病院 1

4 運営面

5 駐車場 1

駐車場がない 1

Page 155: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)高齢者対応施設では

【中心市街地来街者】

●全体傾向

・全体傾向として要望が高いのは、「バリアフリー」と「無料コミュニティセンター」、次い

で「いこいの家」の順。移動しやすい環境が望まれている。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・全体傾向として要望が高いのは、「レジャーや楽しめる施設」「バリアフリー」で、次いで

「老人ホーム」「集えるような施設」等が続く。

○高齢者対応施設で必要な機能は、「バリアフリー」「コミュニティセンター」「いこいの

家」、次いで「娯楽・運動できる施設」「楽しめる施設」等へのニーズが多い

○高齢者対応施設では、医療や介護といった専門的な施設よりも、むしろ休憩所や楽しめ

る場などのコミュニティスペース(たまり場)を求めている

○機能面では、「バリアフリー」への要望が高い。

Page 156: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3)高齢者対応施設では(郊外拠点) 件数

1 施設面 26軽いレジャーや楽しめる施設 5

バリアフリー 5

老人ホーム 4

集えるような施設 3

高齢者が集まれる施設 2

段差のない道路 2

施設欲しい 2

介護・特養 1

リハビリ施設 1

休憩できるスペース 1

2 運営面

3 共用部

4 交通 1

バス便 1

5 その他 3

充実 2

高齢者にやさしく安心して住める町にしてほしい 1

3)高齢者対応施設では(中心市街地) 件数

1 施設面 51バリアフリー 12

無料コミニュティセンター 11

いこいの家(部屋) 5

娯楽・運動できる施設 4

楽しめる施設 4

エレベーター・エスカレーター 3

ディーケアーサービスの充実 3

老人向け医療センター 3

公共の老人ホーム 3

公民館 2

送迎 1

2 運営面 9

無料 8

24時間対応 1

3 共用部 11

みんなが集まれる所 4

休憩所 2

公園 2

道路 2

段差 1

4 交通 2

バス 2

5 その他 14

高齢者に対して 5

総合病院 2

階段 1

車イス移動がむずかしい 1

PR 1

福祉の充実 1

保険料高い 1

老人クラブ活動 1

買い物の割引 1

Page 157: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4)教育文化施設では

【中心市街地来街者】

●全体傾向

・全体傾向として要望が高いのは、「図書館」、次いで「映画館」「文化ホール」等が続く。

・教育系の施設として「子どもの遊び場」「児童館」「保育園」など、子ども向けの施設に対

するニーズも存在する。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・全体傾向として要望が高いのは「図書館」で、次いで「映画館」「スポーツができる場所」

等が続く。「公民館の充実」や「図書館の夜間会館」など、「時間の延長」や「機能の充実」

を求める声もある。

○文化施設で必要な機能は、「図書館」へのニーズが高く、次いで「映画館」「文化ホール」

などとなっている。

○また、「子どもの遊び場」や「児童館」「保育園」など、子供向けの施設へのニーズも存

在する。

○また「図書館」については「距離」(アクセスの利便性)を求める声もある。

Page 158: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4)教育文化施設では(中心市街地) 件数

1 文科系 31図書館 13

映画館 4

文化ホール 4

イベント 3

スポーツ施設 3

何かを調べられる施設がほしい 2

歴史の史料館 1

社会復帰センター 1

2 教育系 12

子供の遊び場 3

児童館 2

保育園 2

学区 1

託児所 1

子供だけで利用できる所 1

小さい子供用の英会話教室 1

小学生から老人までが集える施設 1

3 運営面

4 駐車場

5 その他の施設 17

増えた方が 3

公園 3

近くに 2

図書館の距離 2

文化ホール 2

サークル増やす 1

高齢者が集まれる所 1

車に頼らない 1

新しくして欲しい 1

社会復帰センター 1

Page 159: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4)教育文化施設では(郊外拠点) 件数

1 文科系 23図書館 9

映画館 4

博物館 3

公民館の充実 2

イベントホール 1

コミュニティの施設 1

ホール 1

資料館 1

美術館 1

2 教育系 13

スポーツができる場所 4

体育館 2

保育園 2

子供の行ける施設 2

大学 1

子供支援の為の母親の集まる施設 1

習い事ができる施設 1

3 運営面 1

夜間も開いている図書館 1

4 駐車場

5 その他の施設 2

公園 1

施設あれば良い 1

Page 160: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5)その他の施設では

【中心市街地来街者】

●全体傾向

・その他施設としてニーズが最も多いのは「公園」で、これに「駐車場」が続く。次いで「バ

スの充実」「道路・歩道の整備」が多くなっており、アクセスや歩行に関する要望が比較的

多い。また、「駅前の活性化」に対するニーズも見られる。

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・その他施設としてニーズが多いのは「駐車場」。次いで「バスの充実」や「スポーツ施設」

「公園」等が続く。中止市街地利用者と同様の傾向が見られる。

○「公園」をトップに、「駐車場」が続く。

○また「バスの充実」や「道路・歩道の整備」など、移動しやすい環境整備についてのニ

ーズも多い。

○郊外利用者のニーズでは「駐車場」が最も多く、次いで「バスの充実」や、「スポーツ

施設」「公園」等が続く

○またそのほかに、「サンプラザ市原の有効活用」を望む声もあった。

Page 161: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5)その他の施設では(中心市街地) 件数

1 駐車場 1駐車場が欲しい 7

駐車スペース 1

安く利用しやすいように 1

2 アミューズメント系 4

食事する所 2

娯楽施設 1

アスレチック 1

3 レジャー系 13

映画館 10

レジャー施設 3

4 スポーツ系 5

スポーツジム 2

スポーツ施設 3

5 カルチャー系 2

リハビリ施設 1

文化施設 1

6 生活サービス系 4

公共施設 1

書店、古本店がない 1

投票所を近くに 1

養護学校への送迎 1

7 憩い系 23

公園 21

水があるなどの憩いの場の充実 1

高齢者が集まれる場所 1

8 その他 66

バスの充実 13

道路・歩道の整備 8

治安 7

駅前の活性化 6

エスカレーター、エレベーターをつけてほしい 4

自転車置き場 4

交通マナー 4

駅前をきれいに 3

公園 3

ホームレス 2

若者が遊べる施設 2

ゴミ箱を増やす 1

駅にベンチ 1

パチンコ屋を減らす 1

信号を増やす 1

店の閉店時間 1

映画館 1

商工会役員の考え方を正す(売ってやっている) 1

乗り物の割引券等がほしい(高齢者) 1

緑が少ない 1

ヨーカ堂をなくさないで 1

Page 162: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5)その他の施設では(郊外拠点) 件数

1 駐車場 1駐車場 4

駐車場を増やしてほしい 3

駐車場が少ない 3

駐車場を広くして欲しい 1

2 アミューズメント系 1

気軽に食べれるランチ、ゆっくりお茶ができる店 1

3 レジャー系 7

映画館 4

温泉施設 1

主婦が遊べる施設 1

ボーリング場 1

4 スポーツ系 4

スポーツ施設 3

スポーツジム 1

5 カルチャー系 1

サンプラザを有効活用 1

6 生活サービス系 1

市の窓口を駅においてほしい 1

7 憩い系 5

公園 3

きれいな公園 1

ライトアップされた公園 1

8 その他 16

バスの充実 5

駐輪場の充実 2

駅前のロータリーに止められるスペースほしい 1

160円で循環するバス 1

キャッシュコーナーを増やしてほしい 1

駅にホームレスが多くて恐いし汚ない 1

道路が狭い 1

交通が不便 1

図書館 1

ドッグラン 1

駅に図書館の本など返却できるスペース 1

Page 163: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(12)郊外拠点施設の利用状況 (郊外施設利用者のみ)

1)郊外拠点施設の利用目的

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・全体傾向としては「食品の買い物」(59%)が最も高く、次いで「日用品の買い物」(21%)、

「衣料品の買い物」(15%)が続き、買い物目的が大半である。

●曜日別傾向

・平日に「最寄品の買い物」(75%:全体+6%)が多くなり、休日には「衣料品等の買い物」

(44%:全体+13%)が多くなる。

●性別傾向

・女性では、「最寄品の買い物」(74%:全体+5%)が高くなり、男性では、「飲食・レジャ

ー」(9%:全体+5%)が若干高くなる。

○「食品の買い物」目的が 59%と圧倒的

○次いで「日用品の買い物」、「衣料品の買い物」の利用が続く

Page 164: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(12)郊外拠点施設の利用状況 (郊外施設利用者のみ)

 1) 郊外拠点施設の利用目的(複数回答)

サンプル数

郊外利用者 104

▽来街目的(ネット集計)

郊外利用者 69 31 4 3 11 2

平日 ○ 75 ▲ 17 6 4 15 2

休日 △ 64 ◎ 44 2 2 6 2

男性 ▲ 59 35 ○ 9 3 △ 3 3

女性 ○ 74 29 1 3 14 1

※ショッピング・・・買物、ウィンドウショッピング

 飲食・レジャー・・・飲食・飲酒、レジャー・娯楽、習い事

 通勤・通学・・・通勤・通学、営業などの仕事で

 公共施設・銀行等利用

  ・・・病院・診療所、郵便局や銀行の利用、役所等の

    公共公益施設の利用、図書館やホールの利用

郵便局や銀行の利用

11

サンプル数

104

公共施設・金融利用

衣料品等の買物

飲食・レジャー

通勤通学・仕事

病院・診療所

営業などの仕事で

52

52

役所等の公共公益施設の利用

その他

食品の買い物

日用品の買い物

衣料品の買い物

その他の商品の買い物

ウィ

ンドウショッ

ピング

飲食・飲酒

最寄品買物

通勤・通学

レジャー

・娯楽

習い事

559 21 15 13 -4 - -

図書館やホー

ルの利用

特に目的はない

観光

待ち合わせ

散歩

その他

- - 1 1

曜日別

性別

-

34

70

-1 2 -

59

2115 13

5 4 - - 1 2 -11

- - - - 1 1 -0

20

40

60

80

100

(%)

郊外利用者

Page 165: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1)-2 郊外拠点施設の1番の利用目的

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「食品の買い物」(49%)が突出して高く、目的の多くを占める。次い

で「日用品の買い物」「衣料品の買い物」「その他の商品の買い物」の利用(いずれも 12%)

と続き、買い物目的の利用が大半である。

●曜日別傾向

・平日で「最寄品の買い物」(67%:全体+6%)、休日で「衣料品等の買い物」(40%:全体

+14%)が高くなる。

●性別傾向

・女性では、「最寄品の買い物」(66%:全体+5%)、男性では「衣料品等の買い物」(35%:

全体+9%)が高くなる。

○1番の利用目的は「食品の買い物」(49%)が圧倒的

○次いで「日用品の買い物」「衣料品の買い物」「その他の商品の買い物」の利用(いずれ

も 12%)が続く

Page 166: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

 1)-2 郊外拠点施設の1番の利用目的

サンプル数

郊外利用者 104

▽来街目的(ネット集計)

郊外利用者 61 26 3 3 6 2

平日 ○ 67 ▲ 12 6 4 10 2

休日 △ 54 ◎ 40 - 2 2 2

男性 ▲ 50 ○ 35 6 3 3 3

女性 ○ 66 21 1 3 7 1

※ショッピング・・・買物、ウィンドウショッピング

 飲食・レジャー・・・飲食・飲酒、レジャー・娯楽、習い事

 通勤・通学・・・通勤・通学、営業などの仕事で

 公共施設・銀行等利用

  ・・・病院・診療所、郵便局や銀行の利用、役所等の

    公共公益施設の利用、図書館やホールの利用

曜日別

性別

-

34

70

-1 2 -

その他

- - 1 1

図書館やホー

ルの利用

特に目的はない

観光

待ち合わせ

散歩

-3 - -

レジャー

・娯楽

習い事

349 12 12 12

役所等の公共公益施設の利用

その他

食品の買い物

日用品の買い物

衣料品の買い物

その他の商品の買い物

ウィ

ンドウショッ

ピング

飲食・飲酒

最寄品買物

通勤・通学

52

52

郵便局や銀行の利用

6

サンプル数

104

公共施設・金融利用

衣料品等の買物

飲食・レジャー

通勤通学・仕事

病院・診療所

営業などの仕事で

49

12 12 123 3 - - 1 2 -

6- - - - 1 1 -

0

20

40

60

80

100(%)

郊外利用者

Page 167: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2)郊外拠点施設の利用頻度

【郊外施設利用者】

●全体傾向

・全体傾向としては、「週 2~3回くらい」(34%)、「週に 1回くらい」(21%)、「月に 2~3 回

くらい」(20%)となっている。月平均利用回数は 6.9 回で、ほぼ週に 1.5 回程度のペース。

「ほとんど毎日」は 10%にとどまる。

●曜日別傾向

・休日は月平均 5.5 回、平日は月平均 8.2 回で、日常の最寄品購買の利用となっている。

●性別傾向

・男性の利用頻度は、「月 1 回~3 回くらいまでのマンスリー」(48%:全体+17%)が半分

となる。

○郊外拠点施設の利用頻度は「週に 1.5 回」程度のペース

○平日の月利用回数平均は 8.2 回と休日の 1.5 倍あり、最寄品購買の利用がメイン

Page 168: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

 2) 郊外拠点施設の利用頻度

サンプル数

平均

(回/月

来街者 104 10 34 21 20 11 1 2 2 10 55 31 5 6.9

平日 52 12 ◎ 46 17 19 △ 2 2 - 2 12 ○ 64 △ 21 4 8.2

休日 52 8 ▲ 21 25 21 ○ 19 - 4 2 8 △ 46 ○ 40 6 5.5

男性 34 9 ▲ 15 21 ○ 27 ◎ 21 - 3 6 9 ▲ 35 ◎ 47 9 5.0

女性 70 10 ○ 43 21 17 6 1 1 - 10 ○ 64 △ 23 3 7.7

平均(回/月)

ノンユー

ザー

6.9

月1回くらい

デイリー

ウィー

クリー

ほとんど来ない

マンスリー

週1回くらい

月2〜

3回くらい

2・3ヶ

月に1回くらい

半年に1回くらい

ほとんど毎日

週2〜

3回くらい

曜日別

性別

10 34 21 20 11 1 2 2

ほとんど毎日

週2~3回くらい

週1回くらい

月2~3回くらい

月1回くらい

2・3ヶ月に1回くらい

半年に1回くらい

ほとんど来ない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

凡例

郊外利用者(n=104)

Page 169: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅳ章 専門家との意見交換会、ワークショップの実施結果

1 行政との意見交換会

2 まちづくり関係者との意見交換会

3 第1回ワークショップ

4 第2回ワークショップ

5 第3回ワークショップ

Page 170: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1 行政との意見交換会

1.開催日時:平成19年9月21日(金) 14:45~17:30

2.開催場所:市原市役所 3階研修室

3.出席者

・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・オブザーバー

経済産業省関東経済産業局 商業振興第一係長 遠矢 清英

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課主任 白鳥登美恵

経済政策課主査 篠田和也

都市計画課主事 山本尚志

都市整備課副主幹 後山篤

都市景観推進室室長 明妻明久

五井都市改造事務所副主査 鶴岡佳男

住宅課副主査 設楽浩

公園緑地課主査 牧野裕之

交通政策室主査 早川喜也

総合政策室主事 安田仁

コミュニティ課 櫻井正人

保健福祉政策課副主幹 小松洋一

環境政策課主事 神宮太郎

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

Page 171: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4.議題

①市原市の現状について

②中心市街地活性化の課題と方向性

・これからの中心市街地活性化の基本的な考え方

・市原市における取組みについて

・既存中心市街地の将来方向

③課題解決に向けた「立ち上がり支援・助言事業」の進め方

Page 172: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5.議事概要

(事務局)

※資料に沿って、市原市中心市街地の強み・弱み、中心市街地活性化の取組み状況を説明。

(関東経済産業局)

※資料に沿って、新中活法のポイントを説明。

平成10年に旧法が施行され、各市町村が基本計画を策定し、自由に計画を進めてきたが、円滑に進ま

ず、昨年、中心市街地活性化法が改正された。

改正法では、国の認定が必要とされ、活性化本部と基本計画の内容を詰めながら、協議会を立ち上げ

ることが求められている。まちづくりに関係する人を多く入れ、基本計画を議論し、合意を得る必要があ

る。

改正法で目指すのは「コンパクトなまちづくり」であり、無秩序なまちづくりを排除し、都市機能を集約し

ていくことになる。

(大和田)

これからの中心市街地活性化の考え方について補足する。

これまで郊外型大型店対中心市街地という構図に立って、数ヶ月単位で中心市街地活性化のコンセプ

トを作るということが行われてきた。600 ほどの基本計画が作られたが活性化に至らず、見直しが図られ

ることとなった。都市計画法は、以前はどうにでも抜け道があったが、現在の基本計画の申請にあたっ

ては、都市計画の手続きを踏むこと、地区計画を活用することなどが求められている。

郊外の開発(大型店)は悪いという発想に立っているが、何故悪いかという説明は誰もできていない。そ

れを考えていただきたい。何故、市場が自然に動くことに介入するのか、そこを明確にすることも、認定

を受けるには必要となる。

コンパクトシティというのは、「郊外とメリハリをつけることである」と、一般論では言うが、なかなか難しい。

一般的な中心市街地問題を市原にあてはめてみても意味がない。市原の実情に合わせた中心市街地

活性化を進めることが必要である。

次に、素直に市原市中心市街地を眺めてみた感想を述べる。

①空閑地が多い、余っている。

②建物が多くない、商業も余りない中で、色が多い。まちづくりにおいて、自由奔放に色を使っており、

バラバラである。

③南の印象が強い。光の明るさ、照度の照り返しに南方の土地の感じがある。

④小さな資源が多くある。銅版葺きの古い建物があり、これらは景観法の重要建築物になる。まちの特

徴を印象づけるものである。

⑤公園がある(たまる場所がある)。基本計画の認定を受けると弾力的に運用ができる。常設のオープ

ンカフェを置くことが、最近特段に多くなった。公園や駐車場を活用して展開することも考えられる。

このように、市原市はすぐれた資源が多くあるにも関わらず、それを活用して誰も何もやっていない。こ

の状況は、木綿のキャンパスがあって、誰も手をつけていないということであり、やりようがあるということ

だ。

鹿児島市の柳谷集落「やねだん」では、自分で自分の集落を作った。町内会が空き家対策として、「迎

賓館」を名づけた家に県内外の芸術家に住んでもらう計画を進め、公募した。雰囲気さえよければ全国

からやってくる。全国に発信することで、事業がやれるようになる。そうした方法も取り入れながら市原で

しかけていく。そのためには、どういう人をキーマンとするか、だれがどこでやるか、を明確にしていく必

要がある。

Page 173: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

①中心市街地活性化の課題と方向性

(都市交流核推進室)

※資料に沿って、現行基本計画の進捗状況、効果・課題を説明。さらに、都市交流拠点整備の概要、

新基本計画の考え方を説明。

これまで、旧基本計画に巨大な整備構想はなく、TMOのまちづくり協議の中で、事業を進めてきた。5

段階のうち、Step2までいっている。

新たな整備構想区域は 50haで、現行中心市街地区域 50haと同等の規模である。平成 19年 7月に五

井駅西口活性化協議会として会議所、TMOが勉強会をスタートさせた。その中で行政機能の一部移

転などが検討されている。

基本計画の策定・認定は、活性化の手段ととらえている。五井駅周辺のニーズ、ポテンシャルを探り出

し、ビジョンにずれないよう、商業者や事業者などの関係者が自らの責任を持って事業を進めていく。

国の支援があるから、これを利用するために基本計画を策定するといった本末転倒になることなく、持

続可能な活性化区域にしていきたいと考えている。

行政内部の課題としては、改訂総合計画の具体化に向け、住宅、交通、緑等の各種マスタープランを

早急に整備することが必要とされている。

(事務局)

これからは、出席者から中心市街地活性化について自由に意見をいただきたい。

(都市交流核推進室)

消費者の目は厳しい。買物を楽しむには、何箇所か見て回る場所が必要だが、今の五井の商店街に

はそういった魅力がない。

(公園緑地課)

どこで誰が何をやるか、市原市は何で人を呼ぶかを考え、面白いまちにしていくことが必要である。

現状、中心市街地内の資源が活用されていない。公園で何かをやろうとすると色々な制約があるが、公

園を活用した事業計画が挙げられてきたなら、柔軟な対応を検討したい。

(都市交流核推進室)

娘などの若い世代から言わせると、五井駅周辺には何もないということになる。まちの魅力は何か、活性

化とは何かを考えることが必要である。例えば時間消費の場などもその1つとなる。

(事務局)

まちの魅力をどのように考えればよいのか、専門家の視点から助言いただきたい。

(大和田)

一般的に活性化という場合は、人口増をさす。だが、長浜は中心市街地の成功例として挙げられるが、

人口は減っている。五井駅周辺エリアの場合には、商業の活性化による交流人口の増大を目指すべき

ではないか。

いい店が集まれば人が集まり、人が来ると魅力的な店ができる。いかに人が集められるまちにするか、

西口で人を集めるしかけを考える。その手段はハード整備でなくとも、ソフト事業でよい。

(都市交流核推進室)

すでに五井に人は来ている。イトーヨーカドーの上のサークル教室に来る人や、駅前の五井支所を訪

れる人、通勤・通学者などがいるが、ひとつの目的で帰ってしまうことが問題。来ている人を活かしきれ

Page 174: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

ていない。「立ち寄り」が必要である。

五井の商人は皆、土地持ちであるが、誰が借りてくれても良いという考えを持っている。これからのまち

づくりには、オーナーを取り込んだ仕組みなども考えていく必要がある。

(コミュニティ課)

市原市では商店をどうにかするというのは難しい。ソフトを生かすような形を考える方が現実的である。

千葉市はお金をかけてジャズライブをやっているが、市原市でもTMOが企画・募集して五井西口で

G-Liveを実施している。このような形で市民の活動を取り込んでいくことを考える。

また、仕事帰りの人がバスを降りてすぐに帰ってしまうことも問題。駅前で滞留するきっかけを提供する

ことが必要である。さらに西口のペデストリアンデッキがまっすぐに対面の道路につながっているために、

継続するにぎわいづくりが難しい面がある。

(公園緑地課)

ソフト面でいろいろなイベントを常にやっているというまちにし、行政はそれをバックアップしていく。コン

サート、踊りなど、何かをやっているまちづくりを行い、可能な限りバックアップをすることが必要ではな

いか。

(事務局)

活性化に向けて具体的な提案が行われたが、もう一度広い視点に返って、整備構想区域を視野に入

れ、現行の中心市街地が持続的発展を図るために、何が必要かについて意見をいただきたい。

(コミュニティ課)

商業で張り合おうとするのは難しい。人と人とのコミュニティを創っていく。例えばサンプラザの利用促進

の検討を図る。会議室を生涯学習の場とし、ロビーを活用したライブを開催し、落語などの演芸を行う。

(都市計画課)

人が増えれば、居住などの下支えが必要となる。現在でも東口にマンションが建ってきているが、JRで

分断されてしまっていることが問題。

(都市交流核推進室)

整備構想区域のまち開き後も、現行中心市街地区域内の商業を守っていかなくてはいけないと考えて

いる。そうした中で、整備によって多額の金が動くのであるから、所有者はこれをビジネスチャンスとして

とらえ、資産を活かす、太らせるという考えを持ってもよいのではないか。

(大和田)

まちの構造上の観点からいけば、東口は整備構想区域につながる通路を作ることが必要となる。その

上で、整備構想区域内の商業施設に、駅側の面をオープンな形に開いてもらい、連動性を持たせる。

一方、西口エリアについては、公園の活用といった別の視点での集客を考える。西口については、駅

東側の整備構想区域との連動性をあまり考えない方がよい。この施設にはほとんどの人が車で行くと予

想されることから、西口に回遊させるのは難しい。西口で買物をするという発想にはならない。

(都市交流核推進室)

整備構想区域は非日常的な施設となる。そのエリアに人が住むとは限らない。こうした事を見据えて、

西口は何かに特化することが必要である。例えば、住みやすいまちとして、居住人口増加を目指す。

Page 175: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(都市計画課)

西口は商業地域であることから、風俗の出店が可能であり、そうした面で居住環境に合っているかとい

った問題がある。居住促進には、居住系の用途地域に変えることなどを検討する必要もある。

一般的に言う中心市街地には、歴史的なものがあるが、市原市にはないことから、ストーリーを作る必要

がある。

(都市整備課)

地元の土地を持っている人が潤うということが、中心市街地活性化への動機付けにつながる。資産価値

を高めることを目標とする。

整備構想区域には居住系ゾーンを入れていないことを念頭に置き、西口・東口の土地の利用を検討し

ていく。

(都市交流核推進室)

西口は工場へ行く人の玄関口となっている。西口での滞留のために、駅前広場の大改造が必要である。

しかしながら、そうした整備をしても、西口の商業者は土地を持っており生活が豊かなので、商売に対

する熱がないことが問題。

(大和田)

これまでの議論から色々な可能性が見出せる。まず、公園の活用を行政がバックアップするという発言

は、非常に心強い。こうした柔軟な対応を宣言してくれる市町村は少ない。また、既に人は来ているとい

うことも強みだ。さらに、TMOの公募事業によって、市民参加のG-Liveというイベント実施実績があるこ

とも、市民との協働の基盤となる。

商業者の意識を変えるのは困難である。それより、市原市はいつも何かをやっているという状況をつくり、

話題を作ることを検討したい。そうした時に、誰のためにやるかが問題だ。自分のために、自分が楽しい

と思ったことをやっていくという姿勢が大事。楽しいことは人によって違うことから、これを持ち寄れば楽

しいまちになる。

市原市は「一人一企画のまち」、自分がこれを楽しいと思ったことがやれるまちをめざしてはどうか。

また、整備構想区域を見据えた場合、東口が日常で、西口が非日常という位置づけになる。整備構想

区域の商業施設は、非日常ではなく、日常である。これに対し、西口は、公園などの空間で何かをやる

ことで非日常を創出していく。そして何かやる時には、やっている人間の顔をわからせることが重要であ

る。顔がわかることで、楽しさを迷惑より上回らせることができる。そのために、2ヶ月に1度、情報提供の

チラシなどをポストに入れ、やっていることを知らせていくことが望まれる。

(事務局)

最後に、関東経済産業局の方から感想・意見をいただきたい。

(関東経済産業局)

熱心な議論を聞かせていただいた。次回以降もまた出席したいと考えている。

Page 176: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2 まちづくり関係者との意見交換会

1.開催日時:平成19年11月5日(月) 18:15~20:45

2.開催場所:市原商工会議所 3階会議室

3.出席者

・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・まちづくり関係者

いちはらTMO代表 斉藤文宏 いちはらTMO 藤田和利 市原商工会議所五井青年部部長 時田幸太朗 市原商工会議所五井青年部まちづくり委員長 山崎雅胤 市原商工会議所中小企業相談所所長 石川貞雄 市原商工会議所経営指導員 宍倉周次郎 市原商工会議所経営指導員 藤田智成

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課課長補佐 霜崎久史

経済振興課主任 白鳥登美恵

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

4.議題

①市原市の現状について

②中心市街地活性化の課題と方向性

・これからの中心市街地活性化の基本的な考え方

・市原市における取組みについて

・既存中心市街地の将来方向

Page 177: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5.議事概要

(事務局)

※資料に沿って、市原市中心市街地の強み・弱み、中心市街地活性化の取組み状況を説明。

(都市交流核推進室)

※資料に沿って、現行基本計画の進捗状況、効果・課題を説明。さらに、都市交流拠点整備の概要、

新基本計画の考え方を説明。

中心市街地は、1市に1つであり、今後、五井駅を中心としたエリアにパワーを注力していく。旧計画は、

ソフトがきわめて多いメニューであり、国道交通省の大きな資金を使うようなものはなかった。そうした中

で、オール市原から見た市原市中心市街地は、五井駅を基本とした既成の 50ha の区域と、これとほぼ

同じ面積である整備構想区域を加えたものとなる。その中で、商業、暮らし、にぎわい、居住、都市福利

施設などを進めていく。取り組み方針としては、区域に多く存在する資源を活かしていく。

そうした中で、中心市街地内のエリアで事業の熟度・精度に差がある。こうしたことから、当面は区域ごと

の設定をしていきつつ、「五井ならでは」の計画をつくっていく。その計画が、たとえ認定されずとも、地

元のパワーがあれば活性化はできると考えている。活性化に向け、中心市街地の規模、位置、事業な

どを検討していきたい。

(TMO)

商工会議所五井支部から街づくり協議会が発生し、まちづくりをどうしていくか、商業者を中心とした視

点から検討してきた。その後、6~7年の間、メンバーがかわらず、他と連携していく会合が少ない状況

にある。

反省点として、目的意識を余り持たず、にぎわいづくりに注力してきたことがあげられる。それはそれで

達成感があり、交流もできたが、まちづくりの基礎にはならなかった。以前からの地権者の意見も重要だ

が、近年、ようやく若い人達、新たに商売を始めた人達に目を向けられるようになってきた。現在、時田

さんが奇抜な発想力でイベントに取り組んでいる。今後は、継続を目的としてやっていく、行政と連携を

図っていくことが必要だ。

これからの課題は「人づくり」だ。こういう事をやれば人の輪ができるといったアドバイスをいただきたい。

また、五井駅西口地区では、現状、商店街は街路灯組合になっており、市民の目から見たら商店会で

はない。多くの商業者があきらめてしまっている。食べていければよいと考えている。ここで土地・家屋

を持っている人、商売をやっている人を中心にして、利用価値のある発展を考えていく必要がある。

(事務局)

同じくTMOで活動しているお立場からご意見をいただきたい。

(TMO)

イベントは活性化の入口をつくることであり、一店舗ではできないことをやる。商店会は、街路灯組合と

なってしまっているが、そうした中で、人が入っている店もある。だが、単会を飛び越えて情報が伝わら

なかった。これが課題の1つめである。

2つ目の課題は、市民との人の輪づくりと考えている。市原市は名物・文化が薄く、観光バスも通らない。

だが、一方で、工場があり、全国から人が集まってくるという特徴がある。以前、沖縄物産販売を発起人

6人で開始したが、現在は150人にまで参加者が増大したということがある。このことを踏まえて、五井太

市で全国の味を提供することなども考えている。将来、ミニ県人会ができて全国の物産交流に展開して

いけたらよいのではないかと考えている。

3つめの課題は、大型店と地元商店街との連携である。イトーヨーカドーとの共同イベントや、農協を

Page 178: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

巻き込んでの朝採り野菜販売などを試みていく。

また、サンプラザは市原で一番ののっぽビルであり、人を集めなければいけないことと考えている。

そのしかけとして、年末にイルミネーションを予定している。

(大和田)

TMOが閉塞感を感じるというのは、よく理解できる。多様な主体を巻き込んでいくことが必要である。本

来、TMOは、誰かが行ったから作るというものではない。上から降りて出来たものは形骸化している。ま

た、商業者だけでは限界がある。イベントをやろうと思っている人は多くいる。機会があれば、力を発揮

する人は大勢いる。そうした人達と協働で行っていく、行政まかせではなく、「まちの賑わい」をやってい

こうとする市民と組むことが必要である。そうした時に、沖縄物産販売はとても良い経験として活きる。

行政もまちは面白くないと思っており、面白くしたいと考えている。そうした中の「何とかしようと思ってい

る人」を信じることが大事ではないか。

ある地域で、60万円の予算を組み、何でも提案してもらうということをやった。そうしたところ、いろいろな

提案があがってきて、初年度は5団体に 12 万ずつを補助したが、その後、次々とイベントが発生し、市

民プロモーターも発生してきた。そうなると、まちの付加価値が見えてくる。まちに来る理由が見えてく

る。

五井駅周辺の地域には「キャンパス構想」が立案されているが、この地域には資源がたくさんある、空閑

地(低未利用地)がある。

(TMO)

これまで、行政の強み・弱みと、市民の強み・弱みを組み合わせる協働のまちづくり事業を進めてきた。

その中で提案も募集してきたが、多くのものは育っていかない。特定の活動に収束してしまい、広がり

がなくなってしまっている。

協働のまちづくりには、公益性をもたなければならないというジレンマを感じている。隠れた市民を掘

り起こす手段がわからなくなっている。

(大和田)

協働という名前では、市民のくいつきが悪い。行政が呼びかけると、公益性の名の下に自由度が狭まり、

うまくいかないことが多い。本質は、新しい公共をつくるというところにある。出逢いと共感が大切だ。

(事務局)

協働には、きめ細かくつなぐコーディネーターが必要となる。複数がかかわると、いろいろな調整が必

要となることから、間をつなぐ人間が重要になる。

(大和田)

つなぐ役がいることは要因の1つではあるが、いなくてもできる。商店街、NPO,行政でも誰でもその役

割を果たすことができる。つなぐ役が必要といってしまうと、そういう人がいないからできないという話に

なってしまう。コーディネーター的な役割を果たせるプレーヤーがいればよい。

(商工会議所)

中心市街地活性化については、これまでは商業活性化が中心だったが、これからは、まちづくりが中心

になる。そうなると、商工会議所がやらなくてもよいのではないかと考えてしまう。これまでの活性化の取

りくみでは、瞬間的に集客はできるが、商売の売上はあがらない。全国でも活性化の成功比率は低い

のではないか。

Page 179: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(大和田)

協働は商業だけの話ではない。幅広い視点からの取りくみを行っていくべきだ。

(商工会議所)

商業者は、以前はやるための理由を考えてきた。今はやらない理由を考えている。皆高齢化しており、

後継者がいない。今後は商業という切り口から転換する必要があるのではないか。例えば、防犯、安全

なまちづくりへと変えてもよいのでは。

(大和田)

そうした後継者がいないという状況が必ず続くというわけではない。

(五井青年部)

後継者がいる人は8~9人程度、多くても 10人だ。もっとも、20年後に新たに商売を始める人もいるかも

しれないが、現在、中心市街地に想定されている区域内で青年部で商売をしている人は2~3人だけ

だ。現状、商業者を会議に呼び込めていない。

今は、斉藤さんが中心になって活動しているが、斉藤さんの代わりがいない。次の世代がいない。特に

40代の人材がいない。マンパワーが必要である。

今の状況では、まちに未来が感じられない。副収入で暮らしている人が多く、商店は増えていない。五

井地区には文化がなく、本屋、喫茶店がない。こうしたものは、商店として成り立っていかない。現在、

五井駅周辺にあるのは、コンビニ、チェーン店、まち金業者などである。

(事務局)

同じく五井青年部のお立場からご意見をいただきたい。

(五井青年部)

人やお金をかけないでやっていく方法もあるのではないか。用途地域の変更といった形で土地利用へ

のインセンティブが与えられないか。西口は商業地域だが、東口は、すぐに住宅が立地しており、整備

構想区域との接点がない。規制緩和などの仕組みをつくる、地区計画で景観などのルールづくりをする

といった方法もあろう。

東口の田んぼが商業になるのは画期的な計画だが、これに関する情報がつぎはぎになっており、幅広

く知られていない。開発に対して賛成だが細かい部分について意見を持っている人はたくさんいる筈

だ。わからないという人に粘り強く説明をしていくとともに、そのような人たちの意見をどんどん聞いたら

どうだろうか。一方、西口は夜の風俗店などが出てきており、子どもの頃のまちの風景と変わってしまっ

ている。「夜のまちなみ」はどうあるべきかという点からも考え、まちなみをコントロールしていくことも必要

ではないか。

(大和田)

まちの価値は、それぞれが自分で考えればよい。しかしながら、まちは個人では作れないことから、商

店街といった組織ができている。今の議論は、まちの価値というより、付加価値を言っているのだと思う

が、付加価値を創り出すということであれば「こじゃれ通り」などの活用が考えられる。

(TMO)

こじゃれ通りは西口の資産と考えている。イトーヨーカドーは出店後2~3年は全国一の売上を誇ってき

た。だが今では、売上が落ち込み、近くにあるラオックスも4階建てだが、売場を2階までしか使ってい

ない。大型店を盛り上げることが必要である。

これからは新しい商店街を考えていく。現在、中心市街地内に生鮮三品の店がない。こじゃれ通りで朝

Page 180: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

市をやるといった事も考えられる。

TMOで、助成額 15万円上限で提案を募集しているが、集まらない。こうしたことから、「こじゃれまつり」

で、お雑煮大会をやって集めることにしている。

(大和田)

以前、チャレンジショップを実施していたと聞いたが、現在はどうなっているのか。

(TMO)

今は1件のみだ。マッサージ店は中心市街地に出店したが、もう1店は外に行ってしまった。

(大和田)

チャレンジショップなどが新たな動きの呼び水になる。中心市街地は家賃が高いから人が来ないという

こともある。思い切って家賃を下げるといった策も考えられる。

(TMO)

五井駅は乗降客が多いが、家族が迎えに来てそのまま帰ってしまう。立ち寄りが増えるよう、バスターミ

ナルの位置を変えるといった策もある。

(大和田)

先日、夜の五井駅前を見ていたら、バスから23人降りて、3人が飲み屋に行った。魅力的な店があれば、

バスターミナルの位置に関係なく行くものだ。

(TMO)

バスターミナルの位置については、かえって場所を変えることで、企業に勤める人に不便になるといっ

た可能性もある。なんといっても、まちなかに魅力的な場所がなければダメだ。

東口の整備構想区域に対して、西口は金融機関なども立地し、コンパクトシティになっていると思ってい

る。ただ、今、西口をどうしたら良いかについてのコンセンサスができていいない。地域の人はどうした

いのか、どういうまちにしたいのか、を考える必要がある。意見の集約のしかたがわからない。

(大和田)

都市マスタープランを作る時のように、年間 80回程度会合を開いて、情報や認識を共有していく。時間

を重ねて互いに変わってくことが必要である。ビジョンを作るというのは、自分を変えることである。

(商工会議所)

中心市街地の弱み・強みの分析は、経営指導に似ている。衰退をとめるのは、なかなか難しい。強みと

しては、人口増と若い人が増えていることが挙げられる。これを西口に生かしていく方法はないのか。ま

た、回遊性がないのは、強みとも弱みともとらえられる。人が来ているという強みとしてとらえていく。

(TMO)

西口地区で商業をしている人にアンケートをとったところ、高齢化が進行しており、後継者がいないとい

う結果が出た。このために、あきらめてしまっているのか、現状で満足なのか、よくわからない。

(商工会議所)

東口は 20代~30代向けの大きな商業、西口は絶対的に高齢者向けというイメージがあった。だが、最

近、マンションができて若い人が増え、現象が異なってきている。

そうした人達の、7~8割が市内での移動である。今後は、活性化の切り口として商業をトーンダウンさ

Page 181: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

せ、安全なまちづくりなどを進めていくことが考えられる。

現行の基本計画策定時もワーキングをやったが、何も実行、行動ができなかった。計画書はたくさん出

来ている。現在の新しい整備について、五井以外の人には説明していない。より広い視野でとらえる必

要がある。五井の中でとらえるのか、都市間競争に勝つのか、出来た後のビジョンが見えてこない。市

役所通りをどうするかなども考えなくてはいけない。

(都市交流核推進室)

都市交流拠点整備は、冒頭でも説明したように、総合計画に位置づけた「都市交流核」の具体化という

ことで進めている。また総合計画では、姉ヶ崎駅や八幡宿駅などを「地域核」と位置づけており、「都市

交流拠点整備計画」では、都市交流拠点のビジョンについて、地域核との関係も踏まえ、広い視野から

策定している。

(五井青年部)

会議所も7支部、青年部3部があり、細かく分かれており、1つにまとまっていない。今後は全市的にや

っていく必要がある。都市交流拠点整備基本計画など、都市交流拠点整備に関する情報については、

市からのPRが不足していると思う。情報を広く公開することが望まれる。例えばホームページなどを通

じて公開して欲しい。

(経済振興課)

広報で特集を組んだり、ホームページで公開を行っているが、市民の認知度をもっと高めていく方策を、

検討していきたい。また、女性職員のユニークな視点なども入れていきたい。

(五井青年部)

市原市の資源であるジェフの求心力が落ちているが、今後、サッカーなどをどのように考えていくのか。

ジェフやゴルフ場の活用をもっと考えたらどうか。

(経済振興課)

サッカーは世界的なスポーツであり、今後、ジェフとのかかわり方を整理していく。ゴルフ場なども有効

資源だが、街をあげてゴルフをやっているという感じではない。毎年 170万人の集客があり、現在、スポ

ーツ振興会と協議している。また小学生を対象にしたスナップゴルフなども実施している。こうした資源

の活用を考えていきたい。

(五井青年部)

この2~3年で話し合ったことを繰り返し討議しても仕方がない。それを整理していく方法がよい。

(TMO)

まちづくりに、国の助成金を使った事例を次回以降、紹介して欲しい。

(大和田)

市原市を見ていると、良いことばかりが目につく。後継者が 10人もいる、また、新規に出店してきた店が

30~40 店ある。マンションが増大する可能性もある。ゴルフ場もある。ゴルフ場などにはアクアラインを

通って他市から人が来ていると考えられることから、ゴルフ税などの導入も考えられるだろう。自分達が

自慢できるまちにしていくことを考えていきたい。

Page 182: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3 第1回ワークショップ

1.開催日時:平成19年11月20(火)19:00~21:30

2.開催場所:市原商工会議所 3階会議室

3.出席者

・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・まちづくり関係者

いちはらTMO代表 斉藤文宏

いちはらTMO 藤田和利

市原商工会議所五井支部副部長 守屋

市原商工会議所五井支部理事 山崎順一

市原商工会議所五井支部理事 高沢正浩

市原商工会議所五井青年部部長 時田幸太朗

市原商工会議所五井青年部まちづくり委員長 山崎雅胤

市原商工会議所五井青年部まちづくり副委員長 岡本将一

市原商工会議所五井青年部まちづくり副委員長 三枝弘昌

市原商工会議所五井青年部交流委員長 高澤正史

市原商工会議所中小企業相談所所長 石川貞雄

市原商工会議所経営指導員 宍倉周次郎

市原商工会議所経営指導員 藤田智成

市原商工会議所 外山洋子

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課主査 黒須紀男 経済振興課主任 白鳥登美恵

経済政策課主査 篠田一也

都市整備部都市政策課副主幹 木藤啓

都市整備部下水道計画課主査 樋口和之

都市景観推進室室長 明妻明久

土木計画課副主幹 加藤吉則

住宅課副主査 設楽浩

公園緑地課主査 牧野裕之

交通政策室主査 早川喜也

総合政策室主事 安田仁

コミュニティ課 櫻井正人

保健福祉政策課副主幹 小松洋一

環境部環境政策課 中後優

Page 183: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

4.議題

①これまでの意見交換会における論点の整理

・行政との意見交換会

・地元まちづくり関係者との意見交換会

②中心市街地に対するニーズの検証

・商店経営者意識調査結果

・市民アンケート調査結果

③中心市街地が果たすべき機能の検討

Page 184: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5.議事概要

(事務局)

※資料に沿って、「これまでの意見交換会における論点の整理」「商店経営者意識調査結果」「市民ア

ンケート調査結果」について説明

(大和田)

商店経営者意識調査結果を見ると、後継者の状況が比較的良い。先ほど、事務局からは「座して滅び

るのを待つというように読み取れる」との説明があったが、むしろ「座して火勢を待つ」といった観がある。

何かきっかけがあれば、前に進んでいくように思われる。

もっと人のにぎわいが頻度多くあると良いのではないか。アンケート結果は前向きに受け止められる、

元気がない感じはしない。

また、来街者アンケート調査結果を見ると、「来街頻度」「来街目的」「印象」という項目において、商店街

の人と来街者の意識の差が余りない。人が来て少し楽しいという状況が、まちに求められているのでは

ないか。

「共通に思っていることを仕掛ける」というのが、活性化の常套手段だ。近々にできることと、中長期的な

ことに分ける。例えば、近々に出来ることとして、使われていない公園や民地を日常的に使っていくこと

が考えられる。あそこに行くと、いつも何かをやっているという状況をつくる。意見交換会の時に「一人一

企画のまち」と言ったが、少し変わったものをやることが必要である。中心街に出て行く理由を作ってい

く。

(TMO)

まちづくりに10年かかわってきて閉塞感がある。「何をもって交流・賑わいというのか」、それをしっかりと

考える必要がある。買物か、ビジネスか、金融機関に来るのか、福祉か、といった観点から考えていく。

五井駅西口は何でやっていきたいのか、どのような色を出していきたいのかを明確にする必要がある。

もうこれまで長い間会議をやってきているので、一歩を踏み出さねばならない。にぎわいの色を作って

いかなくてはいけない。そのためには、楽しくワイワイやる。

西口の地域資源として、交通結節点ということが挙げられる。五井駅があり、インターチェンジがあり、工

場地帯に勤める人達が利用する。一方、多くあるゴルフ場は、むしろ五井駅東口の財産である。

(五井青年部)

来街者アンケート結果も、地点で大きく異なると考えられる。地点別で見ることが必要だ。

(事務局)

地点別の詳細なデータは、次回お渡しする。

(五井青年部)

曜日別でも動向が異なる。日曜日には駅に人がいない。閑散としている。イトーヨーカドーに来る人は

車で来て、そのまま車で帰ってしまう。今後、地点別集計で違いを明らかにする必要がある。

また、これまでの活性化はかならずしも成功していない。何かをやっても長続きしていない。これはマン

パワーがないためだ。組織づくりを考えなくてはいけない。組織を作ることが課題である。

(大和田)

中心市街地内の居住人口が増えているのは強みだ。消費者であるユーザーを引き込むことが必要で

ある。一人一芸などをやる。「五井にぎわいフェスタ」のお雑煮大会などをきっかけに、人を呼び込んで

Page 185: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

引き込む。

(事務局)

いろいろな人を巻き込んでいく時には、気軽に集まれる場所があることが大切ではないか。余り最初か

ら「これがあるから参加しないか」といった呼びかけをすると、呼びかけられた方は構えてしまう。現在、

まちづくりに関わっている人達の「たまり場」のような場所はあるのか。

(五井青年部)

特にそういった場所はない。皆で飲みながら話すといった機会もほとんどない。

(大和田)

今は「踊りを踊る場所がない」ということではないか。オープンな場があるとよい。例えば、サンプラザ市

原などや、市民活動センターといった場所を使うことが考えられるが、市民活動センターは午後6時に

は閉まってしまっているので、使いづらいだろう。

(五井青年部)

市民活動センターどこにあるのかも知らない。

(大和田)

社協の事務所にもなっているようであるので、現在は、ボランティアの窓口のような機能が主となってい

ると考えられる。

(五井青年部)

中心市街地の強みとして、市原市が協力的であることがあげられる。これに対して、弱みは商業者のや

る気がないことだ。先ほど、「後継者がいることが強み」という意見があったが、継いでいるのは 40 代~

50代の人達であり、年代的には後継者と言えない。

また、来街者の行動を見ていると、目的のところだけに来て帰ってしまう。点を線につないでいく必要が

ある。歩道を作るという案があるが、便利になれば流れるというわけではない。

(五井青年部)

いちはらショッピングネットワークという、やる気のある人が集まって販促をしていこうという組織も立ち上

げたが、現在は休眠状態になってしまっている。

(事務局)

なぜ、その組織はうまく動いていくことができなかったのか。

(五井青年部)

商業環境における競争が厳しくなったことが一要因として挙げられる。皆、家を離れられない状態にな

ってしまった。店主がいなければ店が成り立たない状況である。

成り立たない店がいくらあってもダメだ。

現在の五井駅西口の問題として、生鮮三品の店が連続していないことが挙げられる。魚屋・八百屋はあ

るが、肉屋はない。また、店の老朽化やファサードのカラーリングの問題などもある。だが、改装のため

の資金がなく、廃業を考えている店が多い。

(五井青年部)

東口の整備構想区域にイトーヨーカドー、カインズができるが、これらは「日常生活」を充足する機能を

Page 186: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

持つものだ。西口は、これらと同じ遡上に乗っても勝ち目はない。非日常を追求する必要がある。近々

五井大市というイベントがあるが、そうしたものを「こじゃれ通り」なども使って長期的・継続的に展開して

いくことが必要である。植木をとっぱらってステージを作るといった方法も考えられる。

市原には文化がないと言うが、探せばある。例えば、更級日記や養老渓谷などが挙げられる。これらの

文化で明るく楽しいイメージを作っていくことも必要なのではないか。

(大和田)

東口の整備構想区域に大型商業施設ができるのは、資源が1つできるということだ。イトーヨーカドーが

出来たからといって、もう今更吸い上げられるものはない。むしろ、そこに来る人達を吸い上げていくこと

が考えられる。これはハッピーなことだ。

大型店は日常を提供する中で、飽きられないように色々な仕掛けをしてくる。従って、オープン後1年間

ほどは流出していくが、そこを我慢して乗り切ることが必要だ。

(五井青年部)

まちなかでの賑わいづくりには、どのような成功事例があるのか。

(大和田)

たとえば道路をステージにするといった方法もある。今ある場所を使うことを考える。

陸上競技をまちなかで見せ、為末選手などが道路上でパフォーマンスを行った例がある。これによって、

日常にないものがまちなかで見られるといった状況が生み出された。

(五井青年部)

現在の住民は、旧来から住んでいる人が2割、新しく住んだ人が8割という状況となっている。そうした人

達が、「五井にぎわいフェスタ」で雑煮をしながら会話が生まれることを期待している。コミュニケーション

の場ができる。

(TMO)

西口が非日常になっていくためには、「特化した店」「とんがった店」を創り出していくことが必要ではな

いか。人をひきつける魅力ある商店とすることが重要だ。

(都市交流核推進室)

古い店も集まれば価値になる。また、現在でもおもしろい店は探せばある。

(TMO)

今後は、商店街に入っていない店も巻き込んでいく必要がある。

人を集めるためのしかけとして、サンプラザ市原のところでイルミネーションをやる。また、駅のところに

Mapを掲示しているが、200人くらいの人が見ている。そこに、商店街や商店の情報を掲載していくとい

った方法もあるのではないかと思う。

(五井青年部)

これまで、いろいろなアイデアが出されている。何十回も会合を重ねながら地道な努力をしてきている

が、そろそろ一歩を踏み出したい。

ところで、中心市街地活性化を図るという場合、充足しているものを伸ばしていくのか、充足していない

ものを補っていくのか、市としては、どのように考えているのかをお聞きしたい。せっかく、今日は色々な

部署からの出席があるが、時として行政は横断的に意見が統一されていない場合があるので、お一人

お一人から意見をうかがいたい。

Page 187: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(事務局)

市原市は庁内にまちづくりプロジェクト会議が立ち上げられており、定期的に会合も持ってきており、部

署横断的に情報が共有化されている状況にある。すべての人にご発言をいただくと時間がなくなってし

まうため、何人かの職員の方にご意見をうかがいたい。

(経済振興課)

以前、イオンが勝てないものが2つあるといった話を聞いた。それは、「饅頭と花屋」である。市原市でも、

一般的なものは東口の大型商業施設に行くようになると考えられる。従って、特化したものを西口に持

ってくる必要がある。例えば、職人さんを誘致していくる、などの方法もあろう。秋葉原のような特化した

まちになることが考えられる。

今あるものを活かしつつ、ないものを入れていくといった方向性で考えるのがよいのではないか。

(コミュニティ課)

コミュニティ課としては、サンプラザ市原の利用促進を図りたい。多目的ホールとして市民に利用しても

らうことなどが考えられる。市民に活動してもらう場としていく。3階の健康プラザなどに借り換え、会社帰

りの人などを対象に教室をやる方法もあろう。年度内に高齢者や主婦を対象として子育て支援や生涯

学習の充実を図ることを検討したい。子育て支援施設や病院などを入居させるといった方向性もある。

(事務局)

時間の関係があるので、市の職員の方全員からご意見をうかがうのは難しいが、ここで女性の視点から

のご発言をいただきたい。

(経済振興課)

こうした会議にほとんど女性が出席していないというのは「いびつ」に感じられる。買物に行く消費者は

女性が多い。自分のことを考えると、美容院から携帯メールにお知らせが来ると行こうと思う。先ほど、商

業者より消費者の方が情報を持っているという発言があったが、そうであれば、情報収集・発信を強化し

ていく必要がある。また、特色を出していくことも必要だ。

(公園緑地課)

今の議論の中では、行政しかできないことと、地元がやらなくてはいけないことが混在してしまっている。

例えば、個店の魅力を作るという部分は、商店しかできないことだ。だが、活性化のための組織が必要

といった場合には、行政がバックアップできる可能性もある。少しそのあたりを整理する必要があるので

はないか。その上で、一歩踏み出す時にどこから手をつけるかを検討することが必要だ。

(TMO)

「常にイベントをやるまち」にしていく方向性もあると思うが、その時に誰がやるのかが問題になる。市民

会議の場所があっても人は来ない。TMOがいつもたまって、人が来られるような場所を持っていくこと

が必要ではないか。

(商工会議所)

調査結果を見ると、廃業を考えている人の割合が高い。まずは、ネガティブな考え方の人達の意識改

革が必要である。現状では、ヨーカドーで人が来ている。これをポジティブにとらえていくことが必要で

はないか。

(公園緑地課)

商店会の意識が「もうだめだ」というものになってしまっている。「商店会を抜けたい、会費が払えない」と

Page 188: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

いう話が多い。以前、扇屋(ジャスコ)があった時には、共同で事業をやっていた。現在は物販店が 4店

になってしまっている。「こじゃれ通り」があると言っても西口から離れている。また、西口にも、東側に土

地を持っている地主がおり、そのような人達は西口での商売に熱心ではなく、回りをブロック塀で囲って

しまったりする。

(商工会議所)

これまでは不特定多数を相手にしてきた。これからは、不特定多数の人は東口に持っていかれる。だが、

変えられないことを提言されてもできない。単に「東口と違いを出す」と言っても、なかなか難しい。アメリ

カ村のようなことをやって、客を変えることが必要だ。東口ができることは素晴らしいことだが、西口との

相乗効果は期待しにくい。また、東口にヨーカドーが出た後は、西口がどうなるか不透明だ。そうしたこ

とまで見込んで活性化を考えるのかも問題である。

(TMO)

そのあたりまで、ざっくばらんに話せる場を持っていくことが必要だと考えている。

(公園緑地課)

イベントなどで西口に賑わいをつくれば、ヨーカドーの撤退も回避できるのではないか。イベントで人を

集めれば顧客としてのパイは増える。そうしたことに対して、行政の役割を考えていく必要がある。例え

ば、公園などの利用などについてバックアップを図るといったことも検討の余地があろう。

(事務局)

予定時間をかなり過ぎているので、本日はこれで会議を終了したい。やや中途半端な議論になってし

まった観があるが、次回のまち歩きを踏まえて、中心市街地をどう活性化させるかの議論を深めていき

たいと考えているので、是非次回もご出席いただくよう、お願いしたい。

Page 189: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4 第2回ワークショップ

1.開催日時:

平成19年12月18日(火)第1部 16:00~18:00

第2部 18:00~21:00

2.開催場所:市原商工会議所 3階会議室

3.出席者

・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・まちづくり関係者

いちはらTMO 藤田和利

市原商工会議所五井支部支部長 小宮善一

市原商工会議所五井青年部部長 時田幸太朗

市原商工会議所五井青年部まちづくり委員長 山崎雅胤

市原商工会議所五井青年部 高山朋樹

市原商工会議所経営指導員 宍倉周次郎

市原商工会議所経営指導員 藤田智成

市原商工会議所 外山洋子

本町商店会会長 中嶋喜与二

山陽工業㈱代表 山越和夫

市議会議員 茂木理美子

市議会議員 保坂好則

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課主査 黒須紀男 経済振興課主任 白鳥登美恵

経済政策課主査 篠田和也

公園緑地課主査 牧野裕之

コミュニティ課 櫻井正人

保健福祉政策課副主幹 小松洋一

市民生活政策課副主幹 加曽利恒

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

Page 190: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4.議題

第1部 まち歩き

まちの資源とポテンシャルの再確認

第2部 意見交換

①地域資源を活かした活性化の方向性

②具体的事業展開の可能性

Page 191: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5.議事概要 第1部まち歩き 16:00~18:00

《市原市より「まち歩きの視点を説明」》

■現状をみつめる視点

・「意外と●●●●!」なところは? (まち全体についての意外性、特定のモノ・スポットについての意外性) ・「このままではもったいない!」というものは? (魅力を活かしきれていない資源、埋もれている資源) ・「なんとかしなければダメだ!」というものは? (そのままでは、まちのイメージダウン、活性化にマイナスになってしまうもの) ・「これはいい!」というものは? (まちのイメージアップ、活性化にプラスになっているもの)

■改善を考える視点

・ちょっと手を加える(変える)だけで(もっと)よくなるものは? (何をどう変えるか、何にどういう手を加えるか) ・まちをよくするために、抜本的に変えるべきものは? (大きく機能転換、あるいは空間の構造転換をするとしたら、何をどう変えるか) ■まちの活性化を考える上での「そもそも」の視点

・五井のまちが、中心市街地として活性化するとはどういうことか? (どういう状況になったら「活性化」したといえるのか) ・五井のまちは、どのような機能を担うべきか? (今ある機能の中でもっと伸ばすべき機能は?必要だが欠けている機能は?) (五井駅の西口駅周辺と、東口駅周辺の機能分担は?) ・活性化を進めるためには、誰が必要か? (活性化の担い手として、「人の輪」を広げるとしたら、どのような主体を巻き込むか?) (五井のまちのユーザーとして、誰をみつめるか?)

Page 192: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

市原中心市街地まち歩きコース

Page 193: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5.議事概要(第2部)

18:00~21:00

(まちづくり課)

第一部のまち歩きをふまえ、あらためて五井のまちを眺めてどうだったでしょうか。ここからは意見交換と

いうことでそれぞれの立場を超えて活発にご議論いただきたい。

(事務局)

前回のワークショップは余り議論のまとまりがつかなったので、まち歩きをして認識の共有化を図ることと

した。この後、ざっくばらんに意見を出していただくが、既にボードに付箋で張ってあるものは、これまで

の意見交換会、ワークショップで出されたものだ。また、商連と商工会議所五井支部が行なった検討会

で出たものも貼ってある。だが、これにとらわせず、ごきたんのない意見をいただきたい。

この後の進行は大和田先生にお任せする。

(大和田)

まず「まち歩きの視点」をご覧いただきたい。今日は改めてまち歩きをしたわけだが、まず、意外なもの

があったとか、これはもったいない、これを活かそう、これがいいのではないかといったあたりから、気付

いたことを出していただきたい。公園のことあたりはいかがか。

(公園緑地課)

公園については、あれだけの大きなスペースがあるので、積極的に活用していきたいと考えている。

我々も全国の事例を見ているが、公園がよい管理をされていると治安がよくなるという傾向が見られる。

したがって、当課では、公園をまちづくりの1つとし、そこで地域の人達のコミュニティの場として、皆が

集まり、例えば地元の人が花壇の世話をするといったことを考えている。地域コミュニティの拠点を作る

際に、イベントは毎日実施しているわけにはいかないので、イベントの実施と並行して、地元の人が公

園を活用していければよいのではないか。

また、改めて五井駅周辺を見ると吹上通りは整備され広々していて、今後もよくなっていくかと思うが、

横の旧道の部分は対応が必要ではないか。旧道の機能を白金通りに振って、旧道を歩行者優先の道

路にできればと考えた。

さらにこじゃれ通りのあたりで目についたのは、ラオックスの壁とヨーカドーの壁だ。せっかく人の流れが

あるので、ここに壁面緑化をすると見ばえがよくなるのではないかと思った。

(大和田)

公園の管理は、今、コミュニティに任せているのか。

(公園緑地課)

市が管理し、地元の方たちが日常清掃くらいはやっている。ただし、梨の木公園はどうなっているかわ

からない。積極的に公園愛護団体などができるように働きかけていくと良いと思う。ただし、団体が清掃

や管理だけではつまらないというので、横浜などでは、ガーデニング教室などをやるなど、そこにいるこ

とで団体側にもメリットがあるような取組みをしている。市原もそこに参加することで自分も楽しめて、メリ

ットあるという仕組みづくりを検討している。

(大和田)

その他に、感じたことや発見などをお出しいただきたい。

Page 194: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(まちづくり課)

五井駅の西口と東口で明るさが非常に違うと感じた。それぞれの土地の利用のしかたが違うためだろ

う。。

(TMO)

夕方歩いたわけだが、まちを考える際に、人の流れ、車の流れを押さえる必要があるのではないか。バ

ス停と駅との間の流れ、また商店街への流れを見た時に、どういった人が通っているかを知らないとい

けないと思う。まちづくりは小さなエリアに区切って考えるというのがあるようなので、今回、そうした目で

眺めてみた。人が歩いていない、あるいは暗い部分があったが、おそらく時間帯が変われば、賑わい

が創出されたりするのではないか。

(大和田)

通行量調査はしているのか。中心市街地の通行量調査を毎年やっていると、新しいものができたといっ

た変化がよくわかる。

今の意見は「流れを押さえることが必要」という事だったが、他にはないか。

(都市交流核推進室)

今、流れと明るさという言葉が出てきた。人の流れということで言うと、五井のまちで人が歩くメインストリ

ートがよくわからない。また日頃、五井のまちにはお店が少ないと言われるが、改めて歩くと意外を店は

あると感じた。ただ、その店が点在していて、お店を訪ね歩くといった形になっていないのがもったいな

い。何かしら五井のまちに人が集中的に歩く地区があって、そこに店が集積する場所があると良いので

はないか。

次に明るさという点から言うと、今日は2つのイルミネーションが印象的であった。五井駅とイトーヨーカド

ーの2箇所だ。印象的だったのは、これまで五井で行なわれてきた近くで見るイルミネーションと違い、

遠くからみるイルミネーションだったことだ。少し離れた場所で見た時に「ちょっと行ってみようかな」と思

わせる。吹上通りの商工会議所付近の交差点から駅の方を見るとイルミネーションが遠くに見える。同じ

ように、イトーヨーカドーのイルミネーションも旧道の文具店の当たりから見通すことができる。このように

遠くに何かが見えるとちょっと行って見たいなという気持にさせられる。

12 月初めにイトーヨーカドーの駐車場で開催されたにぎわいフェスタでも、音について同じようなことを

感じた。何か音が聞こえる、行ってみようということになる。遠くに何か見える、遠くから何か聞こえるとい

うしかけができると、人が動く範囲が広くなるのではないか。

(五井青年部)

もったいないなと思ったのは、駅を利用する人達がまちなかを余り歩かず駐車場で車に乗って家に帰

ってしまうことだ。

(大和田)

駅を利用する人にしろ、歩く人にしろ、何か感じるところがあると何だろうなという好奇心をかきたてられ

る。関心を持つことをしかけていくことが必要となる。そのあたりで、もったいないな、活かしたらよいとい

ったことで気付いた点、意見などはないか。

(まちづくり課)

もったいないという視点から考えると、市民活動センターや、小市広場、こじゃれ広場、小湊鉄道のSL

などをもっと活かさなくてはいけない。

(大和田)

さきほどから出されたいくつかは、活かさなくてはもったいない要素だ。市民活動センターについては、

Page 195: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

以前はボランティア活動と市民活動が分かれていたが、今は協働という言葉で統合されてきている。今

日、市民活動センターの2階に上がってみて、あのようなフリースペースがあることを初めて知った人も

あるのではないか。

今、疑問に思っている人もいると思うので、確認しておきたいが、市民活動センターは夜 9時 30分から

10時頃まで空いていて、フリースペースなどを使うことは可能なのか。

(コミュニティ課)

今、社会福祉協議会に管理を委託しているので、そうした活用はこれに関わってくるものになると思う。

(公園緑地課)

市民活動センターは、何の目的でどのようなことをやっているかを市民も余り知らないのではないか。も

っと、こういう場所でこういうことをができるということをPRできないのか。市民に使ってもらって価値を発

揮するものなので、どんどん使ってもらえるようにPRしてもよいように思う。

(まちづくり課)

今日市民活動センターの中にある福祉ショップに話しを聞いたところ、市民活動センターが以前は別の

場所にあったのが、今の場所に移って売上が伸びたという話をしていた。それは徐々にショップの存在

が知られてきたためだろうということであった。そういうことを考えれば、もっと市民活動センターをPRし

ていかなくてはいけないだろうし、市民のライフスタイルに合ったような形で活用方法を検討していく必

要がある。

(大和田)

間違いないのは、市民活動センターが、いつでも空いている時間に皆さんが使える、市民のたまり場、

まちの縁側としてあるということだ。商工会議所で会議をやっていると会議所の人しか来ないが、市民活

動センターは色々な人の出入があるので、会議をやるとフェイストゥーフェイスで進む。色々な機会が生

まれて、色々な展開をしていくという点で、場所的にもよいところにあると思う。

それからSLは、隠れた奥にあるのがやや問題だと思うが、逆にそれを探し当てるのが楽しいという前向

きな考えもできる。市民の皆さんは知っていて、あそこにあるのが当たり前と思っているかもしれないが、

小湊鉄道に打診して、うまく‘売り’にすると面白いように思う。

(まちづくり課)

五井駅を起点とした散策ルートを記載したJRのパンフレットにはSLが載っている。

(大和田)

他にもったいないという要素はないか。

(五井青年部)

もっともったいないのは、駅にある 12 階建てのサンプラザ市原だ。あそこの駐車場はミニバンが入らな

かったり、24 時間使えなかったりする。またあの当たりは一方通行なので、用の有る店に行く時にも、ぐ

るりと一周しなければならないなど、不便だ。

また、今日は歩いていないが、中里公園のあたりは日中でも人が歩いていなくて暗い。同じ駅前だが、

飲み屋などが何軒かあって余り治安がよさそうな感じがしない。通り一本隔てて駅から50m程度のところ

に真っ暗なところがあるので、もっと考える必要がある。交流拠点というと、駅からヨーカドーへの通りが

中心の話となり、吹上通りから姉崎側の話が全く出ない。さきほど旧道を一車線化するという話も出たが、

そうすると余計に車も今よりなくなり、旧道沿いでお店をやっている人が困るのではないか。いい面と悪

い面がある。中里公園側は真っ暗であり、夜は梨の木公園なども電灯が少なく暗い。

Page 196: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(大和田)

中里公園は日中に子どもなどが遊んだりしないのか。

(五井青年部)

最近は酒盛りをする人などがいるなど、問題があるので、学校で子ども達があそこで遊んではいけない

という話になったりした。高い木を切って見通しをよくしたりしたが、今は野球をする子もいない。今日歩

いた範囲に4つ公園があるが、梨の木公園の話は出ても他の公園の話は全く出ない。どの公園も真っ

暗なので、そのあたりを考えていただきたい。

(大和田)

常に誰かが使っていると安全な場所になる。

(TMO)

サンプラザについてだが、2階に上がる方法はJRの階段を昇るか、車椅子用のエレベーターに乗るか、

階段で入ってエレベーターに乗るか、一番端の方から階段で上がるしかない。できればすぐに上がれ

る方法があればよい。また、東口のようにペデストリアンデッキから3つほど分岐する形で直接歩いてい

ける通路があれば、もっと回遊性のある通りになる。そうなるとサンプラザの活用も考えられるようになる

と思う。

(公園緑地課)

せっかく建物を作ったのに、残念ながらサンプラザの方に向かっていく人がいない。サンプラザが面白

ければ行くのだが、面白くできないのであれば、今発言があったように動線を考えていく必要がある。そ

の時に、段階的な整備として、サンプラザの手前からメガネスーパーの通りに横断歩道橋などで降ろす

ことを第1期として、第2期で向こう側にペデストリアンデッキでつなげることなどが考えられる。一回でや

るより、段階的にやることを考える。サンプラザの方にどのように人を流すしかけを作るかが大事だ。そ

の動線の1つとして、サンプラザの活用をもっと思い切ってやってもよいように思う。

(TMO)

イメージ的に一番駅寄りに降りて、梨の木公園を通ってヨーカドーに向かう人が多いように思うが、他の

動線を作れば、回遊性が出る。

(都市交流核推進室)

サンプラザ周辺を見ていて非常にもったいないなと思うのは、五井駅にある小湊鉄道とJRを結ぶ南側

の連絡通路だ。ただの連絡通路ではなく、改札があって西口に伸びていけばちょうどサンプラザにつな

がる形になる。サンプラザは駅からの動線がはずれてしまっているのがもったいない。駅という要素でと

らえると色々な展開が考えられる。動線についても同じようなことが言える。

(大和田)

今、色々な提案出たが、経済関係の方や福祉の関係の方からの話も聞きたい。

(経済振興課)

先ほどの話にあったように、歩いてみて意外と店があるということは感じた。ただし、歩いている人達を

みると、高校生やヨーカドーへの来店者など、目的を持っている人達だけだ。商店の集積率が悪いの

で、ふらっと目的もなく歩いている人がいない。これからの時間、飲み屋なども利用もあるが、どこの店

に行こうとぶらぶら歩くより、あそこの店に行こうという人が多いように思う。また駅を降りても駐車場に向

かって帰ってしまう。イトーヨーカドーの通りにある丸ト水産のように「何をやっているのかな」を思わせる

Page 197: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

ような店があるとよい。

(大和田)

「丸ト」のあたりは雰囲気をかもし出しているが、周辺がほとんど駐車場なので、もったいない。店があっ

ても駐車場などで分断されてしまうので、なかなかつながらない。店のマップがあったと思うが、これを

見るとほとんど店が連続しているところがない。

(市議会)

五井に長く住んでいるが、なかなかゆっくり歩いたことがない。今日歩いてみて、明るさという点から言う

と、駅のあたりはかなり明るいが少し中に入ってしまうと電柱が一本おき程度になり、ものすごく暗く感じ

る。商店街それぞれの管理の街路灯はあるが、そこで商売をしている人が辞めてしまうと店の電気がつ

かなくなる。一般の市民の人がなぜそこに電気がついていないのか不思議に思うという話をよく聞く。何

とかならないのかと考えている。市で補助をつけていくということもあるのではないか。中心街という力強

さをもっと訴えていく必要がある。サンプラザにしても、開館が遅く、閉館が早いと、商店の人はプール

に行きたいなと思っても、行ける時間には終わってしまっている。地元商店会から、仕事前や後にプー

ルやジムを使えるとよいという意見が出ている。

五井はGoiにsuが付いて、SUGOI(すごい)に変わっていくことが大事だ。スゴイ五井にするにはどうし

たらよいかを考えている。

(事務局)

全体に薄いまちという印象を受けた。ここという密度の高い場所がなく、どこを歩いても「わぁ」といった感

動がない。また、直線的で幾何学的な冷たいまちという感じもある。吹上通りも広いが人間味が感じられ

ない。先ほどまち歩きをしながら、こじゃれ通りを路地のような、横丁のようなものにすると面白いという話

をしていたのだが、人間くさくて猥雑でごちゃごちゃした場所を1箇所つくると感じが違ってくるのではな

いか。

(五井青年部)

仕事の都合で先に帰った人が、同じような事を言っていた。こじゃれ通りを屋台村のようにしたらどうかと

いうことを言って欲しいとのことだった。またシンコープラザの魚屋などが集まっているところを歩いたが、

あのように店が集まっている場所が良いと感じた。だが、そのような場所と人が歩いているところが全く

90 度違う場所となっている。人の歩いている道に店の集まっている屋台村などがあるとよいということを

言っていた。

(大和田)

少し活かすべき資源が見えてきたと思うが、それらをどう有効に活用するかといった話や、どう改善する

かといった話をしていきたい。その前に、お金をかけても必ずしも良くなるわけではないという事例を紹

介したい。

浜松では、公共空間の再生が課題となった。そこで、40m道路の活用や、公園の活用を市民のプロデ

ュースで行った。市民プロデューサーが、この指とまれ方式で、アートの催しや、ヨサコイソーランなども

行っている。また、道路に灯りをしきつめ、「冬のホタル」といった催しもある。

愛知県の東海市では、区画整理が進行する中で、撤退したユニーの跡地活用が課題となった。市民か

ら1口1万円と10万円で出資を募り、1,000万円を集めて株式会社を設立した。テナント収入、駐車場か

らの収入によって、市民には 10 年で返済を果たしている。また、当時からずっと居続けている店が7店

ほどある。

富士市では、吉原で商業高校の生徒が放課後に駄菓子屋をやている。徳島や奈良でも、チャレンジシ

ョップが実施されており、奈良などは足袋屋が出店した。デザイナー足袋を売っている。これによって商

Page 198: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

店街に新しい風がはいってさわやかな雰囲気をかもし出している。また、街全体を博物館・美術展にし

てしまおうという動きがある中で、掛川では、「ちっちゃな文化展」を開催し、クリエーターの募集などを

行っている。既存のストックを活かして人を呼ぶという事例だ。

新しい空間を創るという点からいくと、商店が連続したものは難しい。そうした時の手法として囲み空間

である「パティオ」を創る方法がある。新しい雰囲気のある一角を作るのには効果が見込める。五井駅西

口には駐車場が非常に多いので、こうした場所を活用してパティオを設置することも可能ではないかと

思う。

では、これまで話してきた「もったいない」要素をどう活用するかを話していきたい。旧道を歩行者優先

にするという話があった。また全体の回遊性という点から、駅からの動線といったことも出されたが、その

あたりで意見はないか。

(交通政策室)

話は違ってしまうかもしれないが、どこがメインストリートなのかという部分があって、そこに流すということ

を考えていかなくてはならないと思う。また、まちの中を回遊させるために、公共交通機関をどう配置し

ていくかやバス停の問題を考えていく必要がある。

さらに話は交通と離れるが、先ほど駐車場というが出たが、駐車場もまちの資源であり、これをうまく使え

ばまちの活性化につながる。

(大和田)

駐車場が大きな資源というのは、同感だ。屋台も駐車場でやれば簡単だ。オーナーとの話でできる。

その他に交通について意見はないか。

(五井青年部)

市原は車社会なので、駐車場も必要だと思う。ただし、今駐車場が虫食い状態になっているので、その

駐車場をエリア分けのような形で集約し、空いた場所を活用できるとよいのではないか。そうなると車を

とめて動く人の新たな動線も出来てくる。

(大和田)

駐車場はそれぞれオーナーがいるので、なかなか難しい面もあるが、現場でできればなかなか面白い

策だ。これだけあるので、少し組み替えると違ってくる。

(都市交流核推進室)

細かく点在する西口の駐車場と東口の駐車場には違いがある。東口の大きな駐車場は月極めであり、

西口でも一部月極めがあり、街を使う人の時間貸し駐車場が意外とない。ちょっと停めておく駐車場が

わかりにくい。月極め駐車場を使うのは、ここに停めて他のまちに行く人だが、これだけそうした駐車場

の需要がありビジネスとして成り立つエリアであるなら、もう少しうまい形で仕掛けることができるのでは

ないか。例えば立体駐車場という形できちんとして整理をするのも1つの方法である。

(公園緑地課)

基本的に1階が店舗で2階以上が駐車場といった目的を作っておかないと、あちこちに立体駐車場が

できてしまう。

(大和田)

今ある資源を使うという視点からは、なかなか面白い策だ。うまく駐車場をマネジメントするというのが1

つのポイントになるかもしれない。また人の流れを作るという事も必要かもしてない。

Page 199: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(TMO)

西口の月極めは、実際に住んでいる人が借りているパターンが多い。マンションに住んでいる人は1台

分の駐車場が中にあっても2台目、3台目用に借りる。西口と東口の月極め駐車場は使われ方が少し違

う。駐車場代は西口の方が 2000~3000円高い。

(公園緑地課)

東口に駐車場が多いのはなるべくしてなっていると思われる。最も投資効果が高い。お金をかけずに

儲かる方法が駐車場だ。一定の収入が得られれば、儲かっているので、それ以上リスクを背負ってまで

何かはやらない。そうした駐車場に何かもっとうまい方法があるという提示ができれば、方向転換ができ

るかもしれない。

期待するのは東口の開発だ。それによって人の流れができ、駐車場をやるだけではもったいないので、

店をやるというように変わってくれればよい。

(五井支部)

五井駅の東口の開発地と商業地との接点がほとんどない。そうした状況の中で、建物に建替えるとか、

収益性の高い建物を行政が誘導するというのは、今の用途地域では魅力がまだ足りない。もっと接する

部分を大きくする必要がある。

(大和田)

用途上は大きな、昔の大店法の第1種、2種に該当するような面積でない限り、今の用途地域でも建て

られるのではないか。もちろん、商業は商業で活用しなくてはいけない。駐車場の割合が半分にならん

とするような大きな面積だ。

次に構造的なところで、今区画整理をしているところなので全体の道路の回し方でなかなか難しい部分

もあるが、回遊性のところで、どのように持っていくか、東口との関連も出てくるのではないかと思うが、

何か意見はないか。先ほど出た、ほのかにに感じる音と光と魅力といったものも含めてどうか。

(公園緑地課)

西口で人の流れが最もあるのは、イトーヨーカドーから梨の木公園につながる道だ。駅に抜ける道がま

っすぐなのは、その道だけだ。幅的にも人が歩きやすい人間的な幅となっている。ただし、高校生など

は多く歩いているが、地区計画をやらなかった事もあり一般の住居などが並んでしまっているので、店

が少ない。だが、動線的に沢山の人は流れている。その際に、旧道などを横断しなければならなかった

りするので、旧道も人中心にする横の軸として、タテとヨコの軸で人の動線を考える方法がある。先ほど

出たように、そうすると車が通れる道がなくなるという問題もあるのだが、人が歩いてくれることによって、

買い物しやすいまち、歩きやすいまちを作るのも1つの方法ではないか。

(まちづくり課)

活性化するということになると、そこだけ人が通っていても仕方がない。まちの中に人が歩くようにするに

は、しかけがないといけない。今はイトーヨーカドーに行く、駅に行くなどの目的で歩いているが、それ

をまち全体に回るようにしないと回遊性が出ない。しかけづくりをしていかなくてはいけない。

(五井青年部)

旧道に人が歩いていないのは、用がないからだ。歩きづらいからではない。

(まちづくり課)

先ほど出たように、市民活動センターももっと活用されるようになれば、ヨーカドーに行く道よりも人が多

く歩くようになる可能性がある。そうなれば、自然発生的に店が増えていくことも考えられる。そういった

Page 200: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

ようなしかけが必要である。そうでないと回遊性が出てこない。

(商店会)

回遊性の問題で言うと、今後、旧道から 30mくらい北に行ったところに区画整理で 6m道路がヨーカドー

に向かってできる。だが、旧道とヨーカドーの通りの間の路地のところでストップしてしまう。せっかく作る

のであれば、6m道路がヨーカドーのところまでつながると人の流れが出る。

(大和田)

今の話しは、これから回遊させるということになると、そのルートとしてこれからできる道路があるというこ

とだと思う。区画整理をやると、いずれ地区内の幹線道路も含めて状況を見ながらということになる。

(公園緑地課)

回遊性を考えた場合、こじゃれ通りもあるのではないか。

(都市交流核推進室)

こじゃれ通りの回遊性という話になると、さらにポイントなるのが本仲通りである。現状、そこには店がな

い。

(商店会)

東口の駐車場というのが西口の衰退した1つの原因でもある。西口の人が東口に駐車場を持っていて、

その収入があるので、貸し店舗を作るといったことが進まない。東口の開発が進むと 1種が出てきて、商

店街がやられてしまう。

(大和田)

先ほど出たように1階を店舗にするというルールにしてテナントとし、ただ、それをそのまま置いていても

誰も入らないかもしれないので、余裕のある人は家賃を下げてチャレンジショップなどを入れていくとい

ったことをやれば、活用されるのではないか。

(公園緑地課)

回遊性というのは何メートルくらいを歩くことを言うのか。

(大和田)

回遊性があってまちを歩くようなところはなかなか都会ではないが、小布施などでは、1周ぶらぶら歩く

と1時間30分程度かかる。また1日かけようと思えば、かけられる。ただし、ここでは中心市街地のエリア

内範囲を神社・仏閣を入れた形で考えればよいのではないか。

(TMO)

デパートなどで駐車場に停めて買物をすると2時間くらいは駐車料金が無料になる。五井のまちは店舗

が散在しているので、駐車場を持っている人が自分の店だけでなく、他の店との相互利用ができるよう

になると、ある店で買物した人が、そのまま駐車場に車を停めておいて他の店で食事もするといったよう

な動きが出てくる。そうした駐車場のネットワークが出来てくると、この商店会で 1000 円以上買物した人

は駐車料金が無料になるといったしかけができる。そうなると車で次の店に行くのではなく、歩くようにな

るのではないか。

Page 201: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(公園緑地課)

回遊性は戦略的に人を誘導するような場所を作るという話だと思う。重点的に浮かび上がってきた場所

の関係を考え、つないでいく。

(都市交流核推進室)

回遊性は誰が回遊するのかを考える必要がある。五井のまちを使う人ということだ。エリア内のマンショ

ンに住んでいる人、周辺にある住宅地の人、川を越えて少し離れた場所から来る。車で五井のまちに

来て、車で帰っていくという先入観が出来てしまっているが、アンケート調査結果を見ると、来街者の最

も多い来街手段は自転車で 25%ある。来る人によって来街手段が様々だということを考えなくてはいけ

ない。また駅を使っている人が待つ時間にふらっと歩くなど、生活シーン、住んでいる場所によって回り

方が違うので、「誰が」回遊するのかを考える必要がある。

(五井青年部)

アンケートでは徒歩と自転車を足すと45%となり、これは近くから来る人で、五井以外から来る人は自家

用車とバスということになる。徒歩と自転車が多いということは、結局、近くからしか来ていないということ

ではないか。

(都市交流核推進室)

どこから来ているかというデータもあり、来街範囲を見ると、近くの人の割合が高いが、比較的遠くからも

来ているという結果が出ている。また五井のまちを使っている人の来街手段は自家用車には偏ってい

ない。

(五井青年部)

高齢者は自転車で来るかもしれないが、それ以外は車で来る人が圧倒的に多いのではないか。少しの

距離でも車で移動するという行動が多い。このあたりの商店街で買物をする人は車が多いように思う。

(公園緑地課)

これから高齢化が進むと、公共交通機関を充実させなくてはいけないと言うが、個人的には高齢化が進

めばすすむほど車への依存度が高くなるように思う。ドアトゥードアで行ける利便性もあるので、今運転

している人は車を手放せないのではないのか。それを考えると車で来た人が車を置いて歩けるという仕

掛けが必要だと考える。ただしそれだけではなく、駅の乗降客数が多くある中で、これらの人達も回遊さ

せなくてはいけないので、ターゲットをどちらかに絞り込むのではなく、両方をターゲットにしていくとい

う考え方もあるように思う。

(五井青年部)

回遊の目的で注目したいのが、「病院・診療所」と「郵便局・銀行」というのが五井の特徴となっていること

だ。それらを拠点にして回遊させるような仕組みも作れるのではないか。ただし、それだと休日はほとん

ど人がいないということになる。

(大和田)

五井に車で来るのは、この場所が車で来るのが楽だからだろう。敢えてそれをコントロールして、駐車場

をなくして需要をなくすというところまでやるかどうかということだが、なかなか難しい。回遊性の問題は、

回ってもらう時にどこを重点的にやるかという話だ。

Page 202: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(五井青年部)

今度、勉強堂の前の通りが市役所通りまで抜けて、バイパスまで抜けると白金通りの交通量が減るので

はないか。

(大和田)

中心部は区画整理をやっているので、区画がしっかりとできてきたら、あるブロックを人が回遊する場所

にしていくという考え方もある。区画の中を1つの交通セルとして、回りで車を停めさせて歩かせる方法

がある。中を一方通行にしたり、歩行者専用にしたりして、車の通行量をコントロールしていく。区画整

理が進んでくると、そうしたエリアが見えてくるように思う。

(五井青年部)

勉強堂の前の道路は、以前、パーキングチケットの制度を導入していたが、現在では廃止している。地

下駐車場より、パーキングチケットの方が便利ではないか。これを再開させるといった選択もあるように

思う。市営駐車場も 10時で終わってしまう。

(大和田)

そういう話となると、先ほど例を挙げたように、この区画の中をコントロールする場所として、主要道路の

中の一部を一方法通行として、道路の片側だけでパーキングチケット制度を運用することも考えられる。

車の利便性を考えなくてはいけないということになると、面的に駐車場とのかね合いも考慮して、パーキ

ングチケットを導入していく場所もあるのではないか。

(まちづくり課)

先ほども出たが、これから誰をターゲットにしていくのかについて、皆がどう考えているのかを聞きたい。

(大和田)

先ほど話しをしていたら、高齢者デイケアのことなどが出ていたが、そのあたりはどうか。

(保健福祉政策課)

高齢社会という中で、地域の活性化、中心市街地活性化という問題を考えるにあたって、現在、地域福

祉計画を策定している。秋田県では、社会福祉協議会と商工会議所、コミュニティ協議会が連携して、

まちの活性化と高齢者福祉の安心・安全のまちづくりを進めている。ドアトゥードアで送り迎えするサー

ビスや、身体機能的に外出できない人のところに商業者が訪問して、買物のニーズを充足するといった

仕組みを作り始めた。今、資金を潤沢に持っているのが高齢者の夫婦世帯や単身世帯であると考えら

れるので、そうした生活構造の変化に合わせたまちづくり、商業づくりをしていくのも1つの方法ではな

いか。

また県内で空き店舗を活用して、10 坪のデイサービス、リハビリテーション事業を始めているところがあ

る。またデイサービスを作って、コーディネーターを配置して、そこから地元の商店に商品を発注すると

いった事業を秋田県ではやっている。1階の店舗の隣地でデイサービスをやるといった福祉の事業部

門も併せて考えるのも1つの方法だ。

(まちづくり課)

市民活動センターに車を置いて、センターにいるボランティアの人達が一緒に付いて買物に行くといっ

たことが考えられる。皆がサービスするようなまちづくりが必要だと感じた。

Page 203: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(大和田)

徳島の例では、子育て支援のスペース、デイケア、障害者のジョブコーチを兼ねてやっている喫茶店

がある。高齢者、子育て、障害者のニーズ、需要がある。

(経済振興課)

若者がまちを歩いていないのは、皆が気付いていることだろう。五井地区 85,000 人の住人の中に、10

~19歳が 8,600人、20~29歳が 11,000人、30~39歳が 14,000人いるが、これら 34,000人が地区

内を歩いていない。それは若者が行く店がないためだ。

(都市交流核推進室)

今、五井地区で、唯一若者がいる場所が五井駅だ。通学で使うので、駅に行くと若者がいる。まちの資

源として、駅にいる若者達をまちにどう呼び込むかも目標の1つとなる。

(公園緑地課)

若者は駅周辺にはたくさんいるが、ロータリーから奥に出ないというのが現状だ。ただし、イトーヨーカド

ーに行く道は歩いている。そうした中で、若者向けの店を出した方がいいのではないかという話は、民

間の力でやることなので、ここでいくら議論をしても難しい面がある。ここでできるのは、とりあえ梨の木

公園でイベントをやって人を集めることだ。人が集まることによって、儲かりそうだから店を出すといった

動きをつくっていく。その時に拠点になる場所として、梨の木公園ばかりでなく、こじゃれ通りなども使っ

ていく。また、イトーヨーカドーとこじゃれ通りの間の今駐輪場になっている場所が市の用地であるような

ので、そうした公共空間を柔軟に使えるようにしていく。

(大和田)

短期・中長期に整理しようと考えていたが、今、そのことに触れてもらった。ストーリーが見えてきた。ま

ず、賑やかしのようなことでまちに来る理由を作る。できるだけソフト的なところで増やしていく。その中

でやりながら、次の手を打つ、その中で若者などに店を出してもらうといったことが1つの手となる。その

時にできるだけ家賃を下げるといった条件が必要となってくる。

個別で話題があがったものとして施設のことがある。サンプラザ市原と市民活動センターだ。あとはこじ

ゃれ通り、小市広場、五井会館などがある。これらの使い方、活用方法についてはどうか。これまで出た

意見を事務局の方からあげて欲しい。

(事務局)

市民活動センターについては、福祉的な目的の使い方が出された。こじゃれ通りについては、屋台村

にするといった意見がある。

(TMO)

こじゃれ通りの役割だが、市原市があれだけ立派なものを作ってくれたので、できるだけ活用したい。イ

トーヨーカドーとラオックスがあるが、全体的に物販が不足している。これまで余り一生懸命売ったことが

ない。これからは広く商店を募って、商店街の店でも、県人会の店でも、少年野球でも、広く市民が使っ

てくれて皆が集まるような施設があるとよい。設備的には電気や水も整っていてすぐに引ける状態なの

で、こじゃれ通りを1つの五井の財産としてもっと活用することが必要だ。

(公園緑地課)

こじゃれ通りも、サンプラザ市原も資源として使っていく。その時に行政は広く一般の人に使ってもらえ

るように、できる限り規制を緩和していくような仕組みづくりができないか。サンプラザ市原については、

使ってくれる民間に出していくような方向は考えられないのか。駅前保育所を入れたりする方法もある。

Page 204: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

そういうものをどんどん入れていってもよいように思う。

(コミュニティ課)

サンプラザを作ったが、なかなか利用がすすまず、どうしようかと商店会の人達なども一緒に考え、色々

と手をつくしている中で、通常 5年間という期間を 2年間にして利用促進の方針を考え、併せてコスト削

減を図ろうとしている。その 2 年目にあたるが、とりあえず1階の映画館の撤退跡は、若者などを中心に

ライブやお笑いなどをやる多目的ホールにする。2階には図書館などを前向きに検討し、3階には健康

クラブなどで機器交換を考える。併せて4階にプールがあるので、ただ設置するだけでなく、教室など

を開催していく。あるから使ってくれというのではなく、来てくれるためのソフト的な事業も指定管理者と

協議しながら考えていく。そこまでは1つ固まったが、8階はよく使われているが、他の部屋の 11階会議

室などはほとんど利用されていない。そうした中で、方針としては、生涯学習の一環として使える方向を

3 月までに出そうということで今も動いている。先日の日曜日にはロビーコンサートなどを行なった。クリ

スマスシーズンにはTMOがイルミネーションをやっているが、シーズンに合わせた催事などを考えて

いきたい。またプラザホールで書道などをやって 70~80 人の人に来てもらったので、そうしたことを考

えていきたい。借りる要素がなくても、そこに行く理由をペデストリアンデッキの活用も含めて考えいく。

通路やプラザをもう少し使いやすい、気軽に入れるような形にしていき、活用していきたいと思っている。

柔軟性についてもやっていかなくてはいけないと考える。

(大和田)

サンプラザをより有効に使うということは基調にあるが、誰が使うかという問題がある。先ほどチャレンジ

ショップというのが1つ出てきて、また、市民活動センターがあるが五井駅近くでもそうしたものをやると

いった方向性もある。

(公園緑地課)

以前、この会議でビジョンのようなものを決めて、実現化するといった話があったと思うが、サンプラザが

シンボルになるようなビジョンを作ってはどうか。

(大和田先生)

今日はまち歩きから始まって、気付いたことを話していただき、交通の話、公園の話、土地利用の話な

ど、大きな視点、小さな視点を織り交ぜてご意見をいただいた。その中で戦術的なもので出てきたので、

次回は方針というレベルと、実施する時というのを話したい。もう一度ビジョンなどに戻って議論していく

こととする。

(事務局)

終了時間となったので、本日の意見交換はここで終了したい。時期は 1月下旬を予定している。

Page 205: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5 第3回ワークショップ

1.開催日時:平成20年 1月29日(火)19:00~21:30

2.開催場所:市原商工会議所 3階会議室

3.出席者

・専門家

大和田 清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

・まちづくり関係者

いちはらTMO代表 斉藤文宏

いちはらTMO 藤田和利

市原商工会議所五井支部支部長 小宮善一

市原商工会議所五井青年部部長 時田幸太朗

市原商工会議所五井青年部まちづくり委員長 山崎雅胤

市原商工会議所五井青年部 高山朋樹

市原商工会議所経営指導員 宍倉周次郎

市原商工会議所経営指導員 藤田智成

市原商工会議所 外山洋子

本町商店会会長 中嶋喜与二

・市原市

まちづくり課課長 稲垣重光 まちづくり課課長補佐 小出和茂 都市交流核推進室主査 加藤明信 都市交流核推進室主任 神村賢一 経済振興課主査 黒須紀男 経済振興課主任 白鳥登美恵

経済政策課主査 篠田和也

公園緑地課主査 牧野裕之

コミュニティ課 櫻井正人

保健福祉政策課副主幹 小松洋一

市民生活政策課副主幹 加曽利恒

・事務局

為崎 緑 ㈱ソフトクリエイション

Page 206: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

4.議題

①市原市における中心市街地活性化の意義

②活性化に必要な事業・担い手

Page 207: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

5.議事概要

(事務局)

本日は、前回のワークショップでの議論を踏まえ、前回積み残したテーマである活性化方針(ビ

ジョン)と、担い手・推進体制といったテーマについて意見交換を行いたい。

まず、事務局から、前回出された意見を説明する。

※資料1、資料2、参考資料に基づき説明。

それでは、これから意見交換を開始する。前回と同じく、大和田先生に進行をお願いし、出され

た意見を事務局が書き留めて整理する形で進めていく。

(大和田)

改訂市原市総合計画では、「ともに輝く 元気なふるさと いちはら」という将来像が出ているが、

将来目指すべき中心市街地のイメージについて、意見はないか。

配布された資料の中に分野ごとの将来像が書かれているが、これもヒントになると考えられる。

それでは、藤田さんが提案書を作成して下さっており、その中に方針的なものも挙げておられる

が、目標的なことをどうとらえているか、意見をうかがいたい。

(TMO)

イトーヨーカ堂から駅には人が歩くが、旧道には回遊してこない。店も連続していない。特色あ

る店を連続させ、人通りを増やすことが必要でなないか。例えば、ブランド塗りの茶碗などを揃

えている店などが考えられる。

(TMO)

五井駅東側はイメージが異なるのでイメージしにくい。東側は、出会いの雰囲気、広々した緑の

雰囲気だ。これに対して、西側は金融と市民生活と商業のまちである。夜の賑わいがあり、日常

の雑多な雰囲気が特長のまちとなっている。

(まちづくり課)

今ある資源を活用して人の流れを出すことが必要ではないか。市民活動センターで今後、ボラン

ティア講座などを開くことが考えられる。こうしたことで人の動きが見えてくる。

今日の日経の夕刊に福祉ショップの記事が出ていた。大型店が福祉の総合サービスセンターを導

入していくとのことで、安心の福祉サービスセンターや圧の少ないトレーニングマシーンを導入

していく方針のようだ。

(大和田)

横浜市にも13階建ての福祉目的の建物もある。最近、「ぴんぴんころり」という考え方から、福

祉の動きが出てきた。またユニバーサルデザインなどの視点もあるのではないか。

(五井支部青年部)

将来像というのは、どの時点をさすのか。整備構想区域ができる前なのか、後なのか。整備構想

区域が完成すれば、そちらに人が流れる。平成22年以降は東口がにぎやかになり、逆に西口は衰

退する。

Page 208: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(五井支部青年部)

これまで色々な議論をしてきたが、その時には「五井駅周辺は賑わっている」というレポートだ

った。この会議では平成22年以降を見据えた将来像を検討すべきと考える。目標を設定する時点

が大事だ。

(公園緑地課)

現在、整備構想区域の総合公園は開発中である。すべてが完成するのは5年後であり、これが目

処になっている。東西共通の活性化の認識としては、「人が歩いている」ということではないか。

これをイメージして東西それぞれの仕掛け作りの次のステップを考えるとよいように思う。

(都市交流核推進室)

五井にとって、市原にとって活性化するという事を具体化することが必要である。今までも歩い

ている人はいるが立寄らない。ぶらぶら歩きする人が出てくるというように具体化する。今の議

論は将来像と活性化イメージが混同してしまっているので、もう一歩踏み込んだ具体的な議論が

必要である。

(大和田)

すでにゾーンごとの活性化イメージは出ているが、これについてどう考えるか。活性化する、賑

わいがあるという状態を話し合いたい。

(五井支部青年部)

今の五井は男性向けのまちのイメージだ。花が咲いていて明るく、爽やかで、女性が主役になれ

るまちを目指すべきではないか。こうした会議にも女性が少ない。女性に優しければ、子どもに

もお年寄りにも優しいということになる。40年前に戻るという発想ではなく、新しく変わってい

くことが必要だ。

(経済振興課)

西口については、色々なイメージが湧く。イトーヨーカドーは、セブン&アイグループから、も

っとお洒落な店を呼ぶことが考えられる。また、高齢化の中で使いよいまちを目指すことが必要

である。最終的には地域のニーズに合ったものがあるまちであるべきだ。

(五井支部青年部)

東口を女性向けの、西口を男性向けのまちにする方法が考えられるのではないか。西口は会社帰

りの人が立寄ることを目指し、女性向けの買物機能は東口が担う。

(五井支部青年部)

10年前はイトーヨーカドーしかなかった。今、考えるのであれば、整備構想区域と駅をつなぐ街

路をおしゃれなまちにするのがやりやすい。東側は20代若者や女性をターゲットとしていく。

(TMO)

今は駅を中心にイトーヨーカドーしかないが、駅を中心に東西を関係づける必要がある。西側に

は行政機能の一部を移転させるといったことも考えられる。これによって人が来るようになる。

(TMO)

西口は金融・行政の支所という基盤となるものを失ってはいけない。そのための施策が必要であ

る。この機能が東側に出て行ってしまった時には、西口は壊滅状態になる。幽霊ビルとなり、治

Page 209: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

安が悪くなる。行政経済の機能を西口は必ず守らなければならない。現在、本庁舎に行くには便

数の少ないバスで行かなくてはいけない。中心部に市民生活に密着したものをもってくるといっ

た方法があろう。

(都市交流核推進室)

行政・金融は暮らしやすいに結びつかない。市民アンケート結果を見ると、来街者は買物目的で

来ているが、アピタ利用者は中心市街地に行政や金融を利用しにはくるものの、それだけで帰っ

てしまう。行政・金融が必要なのは暮らしやすいからではなく、五井のまちの外の人にとって、

魅力的な街とするために必要な要素であるからではないか。

(大和田)

今の言葉はキーワードだ。中の人には暮らしやすく、外からの人にも魅力があるまちにしていく

ということである。中心に関係がないという人に中心が必要と言わせることが大切だ。

(商店会)

住んでいる人と外の人では意識が違う。現在、中心市街地内の人口は増えている。東は外から流

入してきた人が住んでいる。高齢者が近所で買物しやすいなど、住んでいる人の意識を大事にす

ることが必要だ。

(公園緑地課)

活性化の議論は商業者を中心に行われることが多いが、住んでいる人達の意見が重要である。、ま

た、今後の活性化には、今住んでいる人達の力を入れていくことも必要である。住みやすいまち

をつくることで自然に活性化する。

(大和田)

市原市は中心市街地内人口が増大しているというめずらしいまちである。新住民が増大しつつあ

るということだ。

(商店会)

中心市街地に住んでいる人が増えているという情報が伝わってこない。また、マンションはセキ

ュリティが厳しく、商店主がポスティングなどでアプローチできないという問題がある。

(大和田)

これから増える人を取り込むことが重要だ。東口について、何か話題となることはないか。

(五井支部青年部)

東口の駐車場に何かできれば良いと思うが、駐車場への需要が減らない限り、今の状況は変わら

ない。

(TMO)

東口駅前はビジネスチャンスが大きい。行政が規制緩和をすると、金融機関が東側に移転してし

まう。行政のコントロールが重要だ。今の西口への飲食店出店の波が、今後、東口へ行ってしま

う可能性がある。東口の駐車場がどう動くかで状況が異なってくる。

Page 210: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(五井支部青年部)

どう動くではなく、街なみ条例などで、誘導していくことが重要である。この会議で、そうした

方向づけを図りたい。

(まちづくり課)

西口のマンションは1階が店舗にならなかったという問題がある。東口は条例などによって1階

に商業施設を入れていくといったことを検討していく必要がある。

(大和田)

少し東口のイメージを出せないか。西口で、先ほど金融と行政を失ってはいけないという話が出

た。そういう議論をしたい。

(都市交流核推進室)

逆に、こういうものは建ってはいけないという議論がわかりやすいのではないか。例えば、東口

に建ってはならないものとして、戸建て分譲住宅などが考えられる。

(五井支部青年部)

それは反対ではないか。東の高度利用は望ましくないことから、高層マンションは建ってはなら

ないと考える。

(商工会議所)

なぜ、東口に高層はだめなのか。

(TMO)

金融機関が東側に流れて、木更津のように中心市街地が衰退する可能性がある。

(TMO)

せっかく玄関口を作り、駅から整備構想区域に歩いていく環境において、高層マンション群の中

を通っていくより、見通しがよくお洒落な通りを抜けていく方がよいのではないか。

西口は、年寄りから若者まで雑多な人がいる、住みやすいまちを目指す。

(TMO)

今の資本経済でいくと、東に高層ビルが建つと、結果的に賑わうが、西口は住みにくくなる。

(まちづくり課)

東が活性化されないと西も活性化しないように思う。そうであれば、西口の良さを出すようにす

る。このために何をすればよいのかを考える方がよい。

(TMO)

魚だけを車では買いにこない。日常を支える商業が西口には必要だ。市原市内にある工場は絶対

に引っ越さないので、これらへの通勤者が乗降する五井駅西口は重要だ。東口は非日常とし、西

口はコンパクトシティを行政が誘導し、日常を目指す。イトーヨーカドーと駅の線だけではなく、

吹上通りの向こう側に病院などのポイントを作って、三角、四角の平面にしていく。目標は「人

通りを増やす」でよい。これによって商売のチャンスが拡大する。

Page 211: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(五井支部青年部)

更科通りと吹上通りがつながれば、東西などと大騒ぎしなくてよいのではないか。わずか50~100

メートルの距離のことだ。

(公園緑地課)

高架にして東西口をつなぐのは難しい。鉄道の勾配はゆるやかに登る必要があるためだ。

(五井支部青年部)

駅舎を動かすといった方法も考えられる。

(大和田)

これまでの議論の中で、東西共通のものとして「ぶらぶら歩き」がある。

(五井支部青年部)

高齢者のためにエレベーターなどで東西を楽に行き来できるとよい。

(大和田)

女性には、買物において「選択できる」といったことも大事だ。ひとつ事例を紹介したい。磐田

のジュビロードで、空き店舗を活用して、主婦が主婦の作ったものを売っている。年間600万円

ほどの売上がある。20坪で家賃は5万円である。男性は行政とのコンタクトといった役割を果た

している。普段、人があまりいない通りの中で、唯一、この店だけが元気である。こうしたこと

によって、新しい担い手も出てくる。市原市も中心市街地内に新住民が多いというプラス材料が

活かせるのではないか。

(都市交流核推進室)

住んでいる人が関わっていくことが大事だ。

(五井支部青年部)

そうした店が出てくると、回りの店への波及効果はあるのか。

(大和田)

現在のところ店が回りにないので、なんとも言えない。市原でもチャレンジショップを3年間実

施したと聞いているが、終わってしまったのは残念だ。徳島ではチャレンジショップ出身者が商

店街の理事長になった。

(公園緑地課)

今ある組織を強化して住民を入れまちづくりをしていくのがよいのではないか。まちづくりはボ

ランティアだけではやっていけない。まちづくりに関わっていく人に報酬を払っていく仕組みを

作ることも大切だ。

(五井支部青年部)

習志野では市民会議をやった。子育てをテーマに無差別に呼びかけて、ボランティでも参加があ

る。

Page 212: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(大和田)

ボランティア、コミュニティビジネスなど、多様な展開がある。

(商店会)

五井駅周辺の5つの商店会で商連をつくっているが、有名無実で集まらない。TMOに入りたい

という意見は出るが、どうやってやらせるかでストップしてしまう。やらせるノウハウがTMO

にはある。そのような人材が必要だ。そうでないと空論で終わってしまう。

(大和田)

既存の組織ではなく、考えてやろうとする組織が必要ということか。

(商店会)

既存の組織を土台とした方がつくりやすいといった事はある。

(五井支部青年部)

新たな人をいきなりは巻き込めない。

(大和田)

巻き込むステップが大事だ。昨年の五井にぎわいフェスタなどが、そうしたきっかけになる。

(TMO)

全体の将来像と今の担い手づくりの議論が結びつきにくいように感じる。

(大和田)

参加する枠は青年部がつくり、運営に新たな人を巻き込めばよいのではないか。

(TMO)

組織がどこまで権限を持つかで募集形態・参加形態が違う。今、実質的にTMOで動いているの

は3人だけだ。新しい人材が欲しいと考えている。現在、行政の中にも新しいメンバーを入れて

いこうという機運がある。まちづくり会社はリスクがあることから、協働形態の中で、行政と30

代の青年部を入れて、TMOを組み変えることを考えたい。その中に不特定多数の市民は入れな

い。

(大和田)

市民には事業をやってもらえばよい。

(まちづくり課)

イベントは単発だが、まちづくり継続的なものだ。これを分けて考える必要がある。

(五井支部青年部)

TMOが中心となって会員増加を目指す。そして、会則なども作っていく。

(経済振興課)

いきなり組織を作るのではなく、イベントに参加してくれた人などを、こうした会議に呼ぶとい

ったステップも考えられるのではないか。

Page 213: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(TMO)

会議は目標を持つとやりやすい。まちづくりをどうしたら良いかという議論に人は集めにくい。

メニューづくりをして、それをもとに参加を呼びかける。

(五井支部青年部)

TMOを中心に位置づけ、参加者とのつながりを切らさないことが大切だ。

(大和田)

権限、行動、金がキーワードだ。どうやら次年度、新しい体制をつくっていくという合意が得ら

れたようだ。資料2枚目の、近々にできることを整理し、その後のまち開き、中長期的な将来と

いったように整理をして組織をつくっていくことが必要だ。

成果を広く知らせることで多様な人を巻き込み、今後の組織体制の基盤づくりを図っていく。次

につながるターゲットを定めてやれば意味がある。

(まちづくり課)

まず、昨年の五井にぎわいフェスタのお雑煮大会への参加者や、地域住民、市民活動センターに

関わっている人達などに呼びかける。

(公園緑地課)

まちづくりに関心のある人達にランダムに声をかける方法もある。今まで何かに協力してくれた

人に広く呼びかけてもよいのではないか。

(大和田)

この立ち上がり支援・助言事業での検討事項を是非広く伝え、多様な人を巻き込む基盤づくりに

つなげて欲しい。

(事務局)

何回にも渡る議論にご参加いただき、御礼申し上げる。次年度の動きにつなげたことは、この事

業の成果として非常に嬉しく思う。このワークショップへの参加者を中心に、是非、継続的にま

ちづくりの検討と実施を図っていただきたい。

Page 214: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

第Ⅴ章 専門家の支援・助言レポート

専門家-大和田清隆

Page 215: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

1.中心市街地活性化のこれまでの取組についての診断・助言

(1)中心市街地の現状分析について

中心市街地人口は 1,491人(H15)→1,777人(H19)と、4年間で 19.2%増加している。この増加は、

中心分の空閑地にマンションが立地したことが主たる要因となっている。

→ 中心部の人口増は、楽観はできないものの、注目すべき材料である。

五井駅の乗降客数が 44,104 人(H17)で最も多いが、5 年前と比較すると微減傾向にある。小湊鉄

道の五井駅乗降客数も減少傾向が見られる。

→ 減少しながらも、4万人オーダーの乗降があるということは特筆される。

中心市街地内でのイベントは、五井大市(入込数 3 万人)が年末に実施されており、入込数は増加

傾向にある。「市原市民まつり」「市原市農林業まつり」はいずれも市役所周辺が開催場所で規模が

小さい。

→ 五井大市は市民参加による企画を創出することにより、入込数が拡大傾向にある。この傾向をう

まく活かす必要がある。

H17.3 月策定の改訂市原市総合計画において、五井駅周辺地域を「都市交流核」と位置づけ

ており、「将来にわたって商業・業務機能と交流機能の充実を図り、名実ともに本市の玄関口と

して、市内のみならず周辺都市に対して情報・交流の発信力、求心力を高めていくための施策

を展開する地区」としている。

→ 方針に見合った活性化政策を展開する必要があるが、(行政から)見えていない?

中心市街地内には、旧来からのスタイルの個店が多く、モータリゼーションの進展や消費者ニーズ

の多様化への対応が遅れていることなどから、商業機能が低下しつつある。

→ とはいえ、駅前のファーマーズマーケット、イトーヨーカドー(市原Sスクエア)以外には金融、保

険、学習塾、ゲームセンター他はしんこうプラザ(市場風)、丸ト水産など活発な商店(群)がある。

その他の現況を当該地域の「強み」と「弱み」という観点から整理する。

【状況】 【弱み】 【強み】

駅東西口共に土地区画整理によ

り成型街区を形成

資産にみあった投資がされに

くい

基盤は比較的良好である

郊外丘陵地開発、交通網の進展

により商圏が流出

求心力向上に見合った投資

がなされにくい

活用可能な空閑地が多い

近年マンションの建設がいくつか

見られる

コミュニティの擾乱 中心部居住人口が拡大傾向

にある

東口地先に大規模店舗群が立地

されつつある

既存商店街へのダメージ懸

中心部近傍の交流人口拡大

の機会が創出される

消費者ニーズに対応した商業空

間が希少

購買機会が乏しい 中心部人口の拡大傾向をと

らえた新興策の可能性があ

行政、文化機能が希少 五井に来る必然性が乏しい 企業の全国出身者による新

文化創出の可能性がある

Page 216: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(2)中心市街地活性化の取組内容について

現行基本計画に位置づけされた施策の実施率は 35.4%であり、5つの段階に分類された行動ス

テップの、Step2まで進んでいる状況にある。

ハード事業の代表的な取組みとして「こじゃれ通り」の景観整備が行われ、舗装の整備や看板設

置がなされた。この場を活用し、イベント等が開催されているが、単発花火的に終わっている観が

否めない。

ソフトでは、「いちはらTMO」が商工会議所内に設置され、「チャレンジショップ」や「情報発信(I

Tサポートセンターの運営、タウン情報誌の発行)」なども行われ、施策自体は円滑に実施されてい

るが、発展性・継続性に欠ける面があり、今後は各施策の実施成果を受け、あるいは実施によって

得られた経験を踏まえた上で、既存事業との連携を図り、施策の多重効果を生み出すことが課題と

なる。また「中心市街地にぎわいづくり事業」としてイベントやまちを美しくする取組みの企画・実施

を一般から募集する事業が行われ、全国から市内立地企業に集まっていることもあって「沖縄カー

ニバル」、「ワイワイフェスタ」をはじめアフリカ音楽と踊りの「ミニFUN」、景観づくりに寄与する「みな

み商店街花植え事業」など多彩な市民事業の展開に寄与している。また昨年末の五井大市で地方

出身市民による「全国お雑煮大会」を組み入れたところ好評となり、参加者も確実に増えた。

・小さいながらも新しい空間として整備された「こじゃれ通り」の利活用、雰囲気の拡大

・チャレンジショップの経験を活かした新たな担い手発掘ツールの展開

・大企業立地により全国から市民が集まっている状況を活かした新しい市民文化の創出

(3)中心市街地活性化の取組体制について

いちはらTMOが認定されているものの、人員や予算が限られており、活動範囲に限界があるこ

と、商工会として体制不足など、取り組みの推進にあたっての課題とされてきている。

一方で商工会議所の構成メンバーである商店会は「みなみ商店会」「西口商店会」「中央商店会」

「本町商店会」など5つあるが、それぞれ1割から3割の空き店舗を抱え、構成員も高齢化している

中、新規出店者のうち 60内外の店舗が未加入という現状がある。

中心市街地活性化を担う一元的な部署として、平成 17 年度に企画部まちづくり課内に、都市交

流核推進室が設置された。さらに、まちづくり課を事務局として、庁内関連部署(13 課)で構成する

まちづくりプロジェクト会議を立ち上げており、検討班の会合で、都市交流拠点整備・中心市街地活

性化について検討を図っている。

協議会の設置はこれからの課題であり、共同設立者としては、市原商工会議所に加えて、TMO

や公社が想定されるところとなっている。また、地域との連携組織として、平成 17 年に都市交流拠

点整備推進協議会が設置され、これまでに 15回の会合を開催。

・いちはらTMOの自立性を高め、人的体制の強化による柔軟な施策実施の推進

・既存組織にとらわれない、あるいは既存組織を活性化させる新たなまちづくりの担い手の確保

・市民と行政の協働の推進役としての「まちづくりプロジェクト会議」の機能の利活用

Page 217: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

2.今後の中心市街地活性化や基本計画策定に向けてのアドバイス・助言

(1)今後の活性化に取組に向けた課題

中心市街地活性化の優先的な課題として、大局的には

①周辺都市との都市間競争に対応し、市原市のポテンシャルを高める新たな戦略的なしかけをつ

くる

②市の人口吸引力を高めるために、中心市街地における人口の空洞化に歯止めをかける

③市全体としての商業の中心性を強め、周辺都市から人を呼び込むために、市の顔となる魅力を

つくる

ことがあげられる。

概ね 5 年以内に実施可能な、活性化に寄与する具体的な施策・事業としては、市街地の整備改善

のための土地区画整理事業の継続、都市計画道路整備の他、サンプラザ市原や五井会館の有効活

用、五井駅西口駅前広場再生事業などがある。さらに、福利厚生施設整備としての市民活動拠点整

備や子育て支援センター事業や、まちなか居住の推進、商業活性化のための案内標識整備、イルミ

ネーション設置などが考えられる。これらの事業効果を測定する評価指標としては、小売業販売額の

推移、空き店舗数、居住人口、バス・鉄道等の乗降客数、歩行者通行量などが想定されている。

ワークショップ等で取り上げられた話題、意見を整理すると以下のように整理できる。 ■皆さんが思い描く将来のまちのイメージ ①賑わい創出 ②安心な暮らし ③商業発展 ④人通りの増加 ⑤定住人口の増加

■そのための具体策 ①行政機能の一部移転の実現 ②サンプラザ等の駅周辺施設の有効活用 ③住民参加型イベントの実施

●具体的な活性化策のアイデア ごく近々に実施にむけた取り組みが可能なもの 実施中 (ソフト)

・五井大市 ・イルミネーション ・地域の景観や防犯、商店街の活性化策として街路灯を設置 (9事業所で 24基の街路灯の維持) ・ ペデストリアンデッキでの路上ライブ (五井の駅を(音)と(食)と(光)で彩る住民参加型イベント)

・にぎわいフェスタ(住民参加型イベント) 進行中 (ハード)

・北五井(小泉書店から本仲通り)の区画整理

提案された事項

(ソフト) ・空き店舗、空きフロアーの活用

提案された事項

(ハード) ・小市広場、その周辺の再開発事業 ・安心して買物ができるように、グリーン線の入った歩道整備

Page 218: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

●五井西口活性化に関わる検討組織 ・五井駅西口活性化協議会 五井支部、TMO、五井青年部、まちづくり課、商工会議所 ・(仮)五井駅西口を考える会(懇話会) 市原商工会議所・行政・ヨーカドー・住友不動産

→ (仮称)「SUGOIまちづくり隊」の立ち上げにより、商店会未加入店舗、新規参入者、中心部

を元気にする活動に関心のある市民を巻き込む

(2)特に伸ばすべきポイントと取組内容

まずベースとなる条件としては、

①道路、公園、ライフラインなどの都市的基盤が整備されている、あるいは進行している

②マンション需要が高く、域内居住人口も増えつつある

という他地域とは決定的に違う要素がある。このような状況のもとでは、新しい社会資本の投下を伴

うというよりも、既存ストックを活かした対策が合理的である。また既成の概念で「弱み」ととらえてい

た事象は、先の「中心市街地の分析」で上げたように、見方を変えれば強みにもなる。ゆえに、既存

ストックを活かした「弱み」を「強み」に変えていくことが五井地区の強み、すなわちまちが力をつけ、

元気になっていくということを実感していくことになろう。

ポイント1 「弱み」を「強み」に

今まで短いながらも中心市街地活性化に取り組んできた成果として、五井大市を活性化したこと、

大市の企画、「にぎわいづくり事業」の公募で一般市民を巻き込んだ地域づくりにも取り組んできた。

この実績は大きく、「いちはらTMO」の体制の問題を解決するポイントでもある。一方で少しずつ増

えている住民にとっても、身近なまちが魅力的になることは当然求めているものの、既存商店会は

もはや地域を再活性化する力はなく、五井駅周辺の活性化は商店会の問題ではなく市民の問題と

なっている。すなわち問題は一番必要としている人たちが解決することが合理的であるということが

あてはまる。また他地域に居住する市民にとっても「五井に来る理由」を見つけていただくことが重

要となる。

ポイント2 多様な参加・主体による「五井に行こう!」気運づくり

今まで行われた中心市街地活性化策では抜本的な解決策が必要とされなかったこともあり、個

別の施策がなされ、相互に連携が図れず、空き店舗の条件の変化により終了したチャレンジショッ

プ事業のように外的条件の変化により終了したものもある。必要な事業を必要な体制で、戦略的に

実施していかなければ、企業経営のように地域経営は成り立たない。そのため小さなことを積み上

げて、それをつむぎながら都市の力を少しずつ高めていく「したたかさ」を身につける必要がる。

ポイント3 小さなことをコツコツと確実に紡いでいく

Page 219: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

(3)今後の中心市街地活性化の取組の方向性について

五井の駅周辺地区において今後進めていく道筋を以下のように想定する。 事業調査報告書「市原市中心市街地活性化の担い手づくり・組織づくり検討表」を補完する。

テーマ・コンセプト 活かす資源 取り組む事業

(参考事例都市)

運営

市民との連携

短期的

(概ね3年)

市民の参加・参画によるま

ちづくり活動の仕掛け

-何かがある、何かができ

そうな五井-

・多様な市民層

・五井周辺の空閑

地(公園、駐車場)

・市民起業の誘導

・市民企画による

公園、駐車場を利

用した賑わいづ

くり

(佐世保四ヶ町)

・灯りの演出

・駐車場利用屋台

(帯広)

・公園利用イベン

・オープン実行

組織の立上げ

・事業の公募

・企画プロセス

への参加

中期的

(概ね 5~7

年)

ハレとケが同居・行ってみ

たくなるまち

-ハレのまち五井-

・都心居住者

・企業リタイヤ層

・空閑地

・東口開発

・屋台路地の演出

(八戸)

・チャレンジショ

ップだらけ

(長浜)

・公園・路上常時

イベント

・オタク全国大会

・東口~開発地プ

ロムナード

・市民による社

会サービス展

・エリアマネー

ジメント構築

(彦根四番町)

長期的

(10年以上)

来て、住んでみたくなる五

井・SUGOIの実現

-今、五井に行かなきゃ-

・多彩多様な住民

・既存ストック

・コミュニティむ

・多世代共生

・居住環境再整備

・住まいづくり

・リバースモゲー

・同価値観、同

趣向、同地域

共存

・地域自治/事

業・互助組合

の拡大

Page 220: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

3.市が助言を望む項目について

(1)地域資源を活かした現行中心市街地活性化の方向性について ・前項における記載のとおり (2)整備構想区域と現行中心市街地の役割・機能分担の考え方について

・おおよその考え方は以下のとおり

<整備構想区域と現行中心市街地区域の関係性>

駅西口 駅東口 整備構想区域

西口は別の視点 大型商業施設は駅側の面をオープンな形に開く

での集客を検討 駅東口から整備構想区域につながる通路を作る。

(3)地域住民等を巻き込んだ活性化推進体制の構築について ・前項における記載のとおり

Page 221: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

平成19年度 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する立ち上がり支援・助言事業

検討委員会 委員(19名)名簿 (五十音順)

石原 武政 関西学院大学 教授

今井 晴彦 株式会社サンプランナーズ 代表取締役

今枝 忠彦 株式会社都市計画設計研究所 取締役

今関 輝男 有限会社オフィス・イマゼキ 取締役社長

上野 俊司 株式会社オリエンタルコンサルタンツ 東京事業本部

及川 亘弘 株式会社流通・まちづくりコンソーシアム 取締役

大西 直良 株式会社ウエルウエスト 代表取締役

大和田清隆 財団法人都市防災研究所 主任研究員

熊谷 圭介 株式会社ラック計画研究所 取締役

小出 和郎 株式会社都市環境研究所 代表

後藤 庄吉 GTOまち計営株式会社 代表取締役

佐谷 和江 株式会社計画技術研究所 代表取締役

司波 寛 株式会社都市総合計画 代表取締役

鈴木 俊治 有限会社ハーツ環境デザイン 代表取締役

鈴木 進 株式会社インテグラルコンサルタンツ 代表取締役

大東 行人 株式会社商業開発研究所 代表取締役

宮田 裕介 地域環境プランニング有限会社 代表取締役

望月 真一 株式会社アトリエU.D.I.都市設計研究所 代表取締役

渡会 清治 株式会社アールトゥ計画事務所 代表取締役

Page 222: 中心市街地活性化に取り組む市町村に対する 立ち上がり支援・助 … · ④いちはらビジネスitサポートセンター運営支援事業(h14~)

平成19年度 中心市街地商業等活性化支援業務

「中心市街地活性化に取り組む市町村に対する立ち上がり支援・助言事業」

報 告 書

【 千葉県 市原市 】

事業実施機関:経済産業省商務流通グループ流通政策課 中心市街地活性化室

〒100-8901

東京都千代田区霞が関1-3-1

TEL:03-3501-3754

FAX:03-3501-6204

事業委託先 :株式会社ソフトクリエイション

〒106-0031

東京都港区西麻布1-15-4-202

TEL:03-5771-6245

FAX:03-5771-6061