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デジタル式歯科用パノラマ・断層撮影X線診断装置(Veraview X800)の開発 本件連絡先 機関名 日本大学 部署名 研究推進部 知財課 TEL 03-5275-8139 E-mail [email protected] 概要 図・写真・データ ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題 近年、少子高齢化社会が進み、健康寿命の延伸が大きな課題となっている。本成果 は、歯周病などの全身に影響を及ぼす疾患の早期発見につながり、「食」に直結する 「歯」の健康を維持できるなど、健康寿命の延伸への効果が期待できる。 ・成果 日本大学 歯学部 特任教授 新井嘉則と株式会社モリタ製作所は、歯科医療に最 適化したX線CT装置の開発を継続的に行い、より低被曝かつ高解像度な撮影が可能 なCT撮影に加え、パノラマ/セファロ撮影を1台で可能にした省スペースAll-in-oneタイ プのX線診断装置の開発に至った。 ・実用化まで至ったポイント、要因 ・民間企業等から大学等に求められた事項 これまでの臨床現場における歯科用X線診断装置の諸問題(省スペース化の要求、 更なる被曝線量低減の要求、不安を抱えた患者さんが一人で撮影に臨まなければな らない、車椅子への対応が容易ではない等)を産学で情報共有し、その解決に向けて の技術改良について積極的に意見交換を行い、新製品開発に取り組んできた。 ・研究開発のきっかけ 日本大学と株式会社モリタ製作所は、20年前から共同でX線CT撮影装置の開発を 行ってきた。第一世代機の上市後は臨床歯科医師のニーズを積極的に把握するとと もに、患者さんのQOL、安心感、納得感の向上のために、患者さん目線の製品を開発 したいとの強い思いで今日まで共同での開発を継続している。 共同出願、新製品のライセンス契約締結に向けた手続きが円滑に進むよう、産学連 携部署(コーディネーター及び産学連携担当者間のコミュニケーションの活性化など) の迅速かつ積極的な関与が求められた。 <Veraview X800> - 142-

デジタル式歯科用パノラマ・断層撮影X線診断装 …...2018/02/16  · デジタル式歯科用パノラマ・断層撮影X線診断装置(Veraview X800)の開発

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  • デジタル式歯科用パノラマ・断層撮影X線診断装置(Veraview X800)の開発

    本件連絡先

    機関名 日本大学 部署名 研究推進部 知財課 TEL 03-5275-8139 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

     近年、少子高齢化社会が進み、健康寿命の延伸が大きな課題となっている。本成果は、歯周病などの全身に影響を及ぼす疾患の早期発見につながり、「食」に直結する「歯」の健康を維持できるなど、健康寿命の延伸への効果が期待できる。

    ・成果

     日本大学 歯学部 特任教授 新井嘉則と株式会社モリタ製作所は、歯科医療に最適化したX線CT装置の開発を継続的に行い、より低被曝かつ高解像度な撮影が可能なCT撮影に加え、パノラマ/セファロ撮影を1台で可能にした省スペースAll-in-oneタイプのX線診断装置の開発に至った。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

     これまでの臨床現場における歯科用X線診断装置の諸問題(省スペース化の要求、更なる被曝線量低減の要求、不安を抱えた患者さんが一人で撮影に臨まなければならない、車椅子への対応が容易ではない等)を産学で情報共有し、その解決に向けての技術改良について積極的に意見交換を行い、新製品開発に取り組んできた。

    ・研究開発のきっかけ

     日本大学と株式会社モリタ製作所は、20年前から共同でX線CT撮影装置の開発を行ってきた。第一世代機の上市後は臨床歯科医師のニーズを積極的に把握するとともに、患者さんのQOL、安心感、納得感の向上のために、患者さん目線の製品を開発したいとの強い思いで今日まで共同での開発を継続している。

     共同出願、新製品のライセンス契約締結に向けた手続きが円滑に進むよう、産学連携部署(コーディネーター及び産学連携担当者間のコミュニケーションの活性化など)の迅速かつ積極的な関与が求められた。

    <Veraview X800>

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  • デジタル式歯科用パノラマ・断層撮影X線診断装置(Veraview X800)の開発

    本件連絡先

    機関名 日本大学 部署名 研究推進部 知財課 TEL 03-5275-8139 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ●X線入射切り替え~パノラマ/X線CTに最適な照射モードに切り替え●ズーム再構成機能 ~ズームアップしても高精細●照射線量をコントロール~診療計画、患者さんに合わせてコントロール●全顎自動焦点補正機能~クリアな画像●対面位置付け、フラットな足元 ~バリアフリーを目指して

    ・X800製品紹介(株式会社モリタHP) http://www.dental-plaza.com/article/veraview_x800/・平成28年度近畿地方発明表彰「京都発明協会会長賞」受賞 (特許第5757660号) http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/H28/jusho_kinki/index.html・IFデザイン賞「ゴールドアワード」受賞(世界的に最も権威のあるデザイン賞の一つ。)

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

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  • 二酸化炭素マイクロバブル技術を用いた清酒の開発

    本件連絡先

    機関名 日本獣医生命科学大学 部署名 大学院課 TEL 0422-31-4151 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    清酒は、低温殺菌することによって、酵素や酵母を失活させ、保存性を高める。しかし、どんなに注意深く低温殺菌を施しても、熱を加えることによる酒質の変化は避けることができなかった。

    ・成果

    二酸化炭素をマイクロバブル化して清酒に加えることによって、熱を極力加えずに短時間で、殺菌・酵素失活することが可能になった。

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    共同研究先企業から、人間の体温付近に清酒の品質を悪くする温度帯があることを教わったことがヒントになった。

    ・研究開発のきっかけ

    他大学が現在の共同研究先企業と二酸化炭素マイクロバブルを利用した殺菌・酵素失活に関する研究を行っていたが、当該大学での研究継続が困難になり、本学が引き継いだ。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    これまでにも、二酸化炭素を利用した殺菌・酵素失活は世界中で研究されていたが、実用化されていなかった。この成果は、二酸化炭素を利用した殺菌・酵素失活による世界初の製品化である。

    本学がこの成果に係る知的財産の出願手続き、登録までの諸手続を行った。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    獣医大HP食のいま 第63号よりhttp://www.nvlu.ac.jp/food/blog/blog-063.html/

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  • 寝る前に光を浴びることにより体内時計のリズムは後退するが、ネムノキ樹皮抽出物の摂取によりリズムが前進するので、摂取が簡便な食品を用いて正しいリズムへと調節することができる。

    時計遺伝子に働きかけるネムノキ樹皮抽出物ネムノスhttp://www.combi.co.jp/f-foods/products/nemunos/index.html

    時計遺伝子の発現を変化させその発現変化により概日リズムを変化させるための物質の探索、及びネムノキの樹皮抽出物摂取による生体リズムに及ぼす影響確認。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    時計遺伝子にルシフェラーゼをノックインすることにより、生きたまま連続的に時計遺伝子のリズムをモニターできる独自性の高い評価システムを用いたことにより、ネムノキ樹皮抽出物の有効性を最短距離で検証することが可能となった。

    ・研究開発のきっかけ

    企業が食品成分による時計遺伝子の調節に興味を持つ中で、時間栄養学を提唱する柴田重信教授の講演を聞き相談したことをきっかけとし共同研究へとつながった。

    体内時計は光により強く制御を受けるが、現代社会は夜でも光があふれているため、体内時計に変調をきたしている人が多い。特に寝る直前までスマートフォンの画面を見る習慣が状況を悪化させていると言われている。

    ・成果

    抹消の体内時計は食事によっても調節を受けることが知られており、ネムノキ樹皮抽出物により、時計遺伝子のリズムが変化することが確認された。コンビ株式会社はこのネムノキ樹皮抽出物を「ネムノス」という商品名の機能性食品原料として販売し、サプリメント等への配合が進んでいる。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    時計遺伝子に働きかけるネムノキ樹皮抽出物

    本件連絡先

    機関名 早稲田大学 部署名 産学官研究推進センター TEL 03-5286-9867 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    リズムの前進

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  • G-Vectoring Control (GVC)

    本件連絡先

    機関名 神奈川工科大学 部署名工学教育研究推進機構リエゾンオフィス

    TEL046-291-3277又は、046-291-3304

    E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    自動車においては、安全性の向上、快適性の向上、運転疲労度の低減などが商品価値を向上するための必須課題となっている。

    ・成果

    マツダ株式会社は、神奈川工科大学との共同研究により、ハンドル操作に連係した加減速を自動で行うG-Vectoring Control(GVC)を製品化した。これにより、安全で快適であり、疲れにくい車両を提供することができるようになった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    マツダ株式会社は車両開発・実車試験を担当し、学神奈川工科大学側は力学的検討による制御メカニズムの解明を図るとともに、両社で車両乗り合わせを実施することで、理想の車両挙動を常に共有化した。

    ・研究開発のきっかけ

    自動車技術会学術講演会での神奈川工科大学からの論文発表に対し、マツダ株式会社が興味を示し、これが共同研究のきっかけとなった。

    簡易なロジックに基づきエンジン制御で旋回性能を向上するため、制御のためのセンサ・アクチュエータを新たに搭載する必要が無くすべての価格帯の車両に搭載することができた。

    第67回 (2017年) 自動車技術会賞を受賞しました。題目:「ステア特性を好適とする前後運動制御に関する基礎的検討」。http://www.mazda.co.jp/beadriver/experience/kanagawait/01/にて共同開発者として産学連携の成功例として掲載された。

    共同研究を実施するに当たり、詳細な研究経費の見積を行った。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    GVCはドライバーのハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させることで、これまで別々に制御されていた横方向と前後方向の加速度(G)を統合的にコントロールし、4輪への接地荷重を最適化してスムーズで効率的な車両挙動を実現する世界初の制御技術です。

    GVCのベネフィットGVCはドライバーの運転技量によらず、低速からの日常走行、高速直進走行、ワインディング走行や緊急回避時など、幅広い走行シーンで一貫した効果を発揮します。①思った通りに走れて、運転への自信が高まる②疲労の蓄積を抑制し、快適なドライブを楽しめる

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  • 低環境負荷な泡を利用する塗装ブースの開発

    本件連絡先

    機関名 新潟工科大学 部署名 地域産学交流センター TEL 0257-22-8110 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    塗装事業者からの高効率な塗装作業工程の確立。省エネによる低環境負荷塗装事業運営の実現。

    ・成果

    低コスト・低環境負荷な湿式塗装ブース(泡を利用する塗装ブース)が開発された。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    新潟工科大学の竹園教授のこれまでの消泡シーズを発想の転換により適用したことから、装置の実用的な泡処理プロセスが確立し、装置完成に至った。

    ・研究開発のきっかけ

    新潟にある田辺塗工所から支援機関である新潟IPC財団に、外部資金を活用して低環境負荷塗装ブースを開発したいという要望があった。その際に、消泡プロセスとVOC処理プロセスの提案、実証ができる機関を相談した。そこで、新潟工科大学の竹園教授がその研究シーズを持つということから、研究が開始された。

    ・粉体、溶剤塗料の同一作業ブース使用の実現・吸気ファンの小型化等よる低消費電力化・スラッジの粉末化による廃棄処理経費削減

    経済産業省 サポイン事業(戦略的基盤技術高度化支援事業)

    消泡プロセスの構築。低環境負荷VOC処理プロセスの高性能化の提案。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    横方向用

    スクリューコンベア縦方向用

    スクリューコンベア

    消泡装置

    泡を利用する塗装ブース(小型モデル)

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  • 通話による相談業務における、コンテンツ制作サービス・決済サービス・通話サービスの一体化により、低コストでの導入及び運用が可能になった。また、スマートフォンにおける新しい音声の暗号化システムを実現した。

    継続的な技術開発支援、及び人材の側面支援が求められた。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    産官学連携による新技術コンセプトの実用化に向けて、試作及び可能性実験を推進し、本研究機関の研究分野であるオープンソースを活用した。

    ・研究開発のきっかけ

    産官学連携コンソーシアムの創立がきっかけとなった。

    場所や時間にとらわれない、柔軟な働き方であるテレワークを実現する情報通信技術サービスが求められている。

    ・成果

    岐阜経済大学と株式会社量子情報は、スマートフォンの通話システムを利用した新しい相談事業の支援サービスを共同研究し、製品化しました。これにより、スマートフォンを活用したテレワーク事業が簡単に始められるようになった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    スマートフォンの通話システムを利用したテレワーク事業システムの開発

    本件連絡先

    機関名 岐阜経済大学 部署名 総務課 TEL 0584-77-3505 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

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  • 岐阜県の特産品をセットしたオリジナルギフト「清流の匠」の開発

    本件連絡先

    機関名 朝日大学 部署名経営学部/マーケティング研究所

    TEL 058-326-1173 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    岐阜県の特産品としては、飛騨牛を使った商品がよく知られているが、それ以外の岐阜地域における特産品の知名度は低く、県外で「岐阜の名産品」の販売は限られたものしかないのが現状である。

    ・成果

    朝日大学で商品開発を学ぶ学生が、セイノーホールディングス株式会社のグループ会社である株式会社セイノー商事 商品部と協働して、岐阜県の特産品をセットした通販用オリジナルギフトを企画開発した。県外の人に向けて贈るギフトとして、岐阜県をイメージできるオリジナルなセット商品として商品化した。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    学生のアイデア発想、企画提案、改善に至るまで、株式会社セイノー商事 商品部と教員、学生は週に1回程度の打ち合わせを実施し、綿密な連携を取りながら開発してきた。商品化に向けて製造メーカーも協力しながら商品のブラシュアップを図った。

    ・研究開発のきっかけ

    セイノーホールディングス株式会社と朝日大学が2013年2月に産学連携活動に関する協定を締結し、各種の産学連携活動を進めており、その一環として、2015年1月からマーケティング分野における産学連携活動を推進してきたことがきっかけとなった。

    岐阜県のアピールにつながる「ストーリー性を有するギフト商品」とするために、アイデア発想を繰り返し、顧客の消費シーンをイメージできる商品を考案した。岐阜の清流「長良川」に纏わる岐阜の匠がこだわり抜いて作り上げた酒、酒と合う至高の鮎、香り高い枡で至福のひとときを過ごしていただける逸品に仕上げた。

    http://www.seino-gourmet.com/products/detail8008.html中日新聞:https://edu.chunichi.co.jp/?action_kanren_detail=true&action=education&no=7312毎日新聞:https://mainichi.jp/articles/20160617/ddl/k21/040/166000c朝日大学:http://www.asahi-u.ac.jp/asahi_now/2016/20161130.html

    株式会社セイノー商事 商品部からは、「岐阜県にゆかりがあるオリジナルギフトで、ストーリー性があるセット商品」をテーマに、ギフトとして「売れる商品」を作ることが求められた。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    「清流の匠」と名付けられた岐阜県の特産品をセットしたギフト商品

    通販カタログに掲載されたセット商品

    朝日大学学生が描いたリーフレットのさし絵(イラスト)

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  • 岐阜県産「マンゴー」を使った加工品の開発

    本件連絡先

    機関名 朝日大学 部署名経営学部/マーケティング研究所

    TEL 058-326-1173 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    ・成果

    朝日大学で商品開発を学ぶ学生が、瑞穂市商工会所属の株式会社養本社と協働して、岐阜県産マンゴーを使った加工品(スイーツ、パン)を企画開発した。まずは市内在住者に岐阜県産マンゴーを認知・体験してもらうため、市内の和洋菓子店等で7種類の加工品(和菓子、洋菓子、パン)を販売した。

    大学のある瑞穂市内で岐阜県産マンゴーを栽培しており、年間収穫量が増える見通しの中、これまでの販売ルートのみではさばき切れないため、新たな販路開拓が必要となっている。また、岐阜産マンゴーの知名度は低く、PR不足な現状である。

    ・研究開発のきっかけ

    株式会社養本社が所属する瑞穂市商工会と朝日大学が2007年7月に連携活動に関する協定を締結し、各種の連携活動を進めており、2015年5月から2年近くに渡り、連携活動を推進していくきっかけとなった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    岐阜県=マンゴーと連想されにくいため、岐阜のマンゴーの特性を把握し、見学や試食を繰り返してアイデア発想を行なった。また、当初は日持ちする商品(クッキーなど)の検討も行なったが、地元に魅力を伝えるため、敢えて生に近い商品として岐阜のマンゴーを味わえる加工品にこだわった。

    http://www.asahi-u.ac.jp/asahi_now/2015/2015-0723-1318-28.html中日新聞:https://edu.chunichi.co.jp/?action_kanren_detail=true&action=education&no=7449毎日新聞:https://mainichi.jp/articles/20160810/ddl/k21/040/089000c

    株式会社養本社からは、岐阜県産マンゴーの販路開拓、新商品開発(市場調査、試作品テスト)、広報PRなどについて連携・協力を図りたいという意向があり、以前に瑞穂市商工会と朝日大学が連携して開発した柿スイーツと同様の成果(店舗販売、通販販売、東京でのPRなど)を作ることが求められた。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    学生のアイデア発想、企画提案、改善、試食、商品化に至るまで、株式会社養本社と教員、学生は月に1回程度の打ち合わせを実施し、綿密な連携を取りながら開発してきた。マンゴーの特性を生かした商品とするためできるだけ生のままに近い形で味わえるスイーツやパンを選択した。

    岐阜県産マンゴーを使った「水まんじゅ 地元パン店で販売された「湯種マンゴークリーム」

    岐阜県産マンゴー(栽

    培ハウスにて)地元パン店で販売された「ヴィエノワズリー・生マンゴー」

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  • 先端部にIPを装着できるよう、特殊な形状・角度を採用している。また、金属アレルギーを持つ患者にも対応できるよう、純チタン製となっている。

    【参考URL】https://youtu.be/vudTW490liU

    ・共同での特許出願を前提とした研究開発。・株式会社フラットとの実施許諾契約の締結。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    ・研究者・企業担当者の実用化に向けた熱意。・企業の迅速な対応。

    ・研究開発のきっかけ

    愛知学院大学歯学部歯科放射線学講座は以前から株式会社フラットと共同で研究開発を行っており、今回は朝日大学歯学部の勝又明敏教授も加わり、三者の話し合いがきっかけでスマートグリップの開発に着手した。

    歯科において、患者の口腔内をX線撮影する際にはイメージングプレート(以下「IP」)を使用するが、IPを患者もしくは施術者の指で直接押し当てた状態で撮影しなければならず、指に唾液が付着したり、指がX線で被爆してしまったりする危険性があった。

    ・成果

    愛知学院大学は株式会社フラットと協力して、上記課題を解決するため、手持ち型の補助具(商品名:スマートグリップ)を開発した。スマートグリップを使用することで、自身の指を口腔内へ直接入れる必要が無くなり、安全かつ衛生的に口腔内をX線撮影することができるようになった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    手持ち型口内法デジタルX線撮影用デバイス『スマートグリップ』の開発

    本件連絡先

    機関名 愛知学院大学 部署名 事務局事務部 研究支援課 TEL 052-751-2561(代) E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

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  • 産学官連携プロジェクト商品「白しょうゆ香る旨タレドレ」

    本件連絡先

    機関名 中京大学 部署名 学園経営戦略部 TEL 052-835-7138 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    ・成果

    サミットの来場者は約35,000人で、来場者や同業の醸造会社、地元のメディアからも注目され、ヤマシン醸造と碧南市役所、ひいては地域に貢献することができた。2016年11月に碧南市で開催された「全国醤油サミット」で新商品「旨タレドレ」60本を限定販売し、好評のうちに完売となった。

    地域の特産品についての需要低減という課題。

    ・研究開発のきっかけ

    碧南市役所の商工課の助言で産官学連携の道が開けたことがきっかけとなった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    「白しょうゆ」の特徴を活かしつつ、アイデア商品を生み出した。白しょうゆの香りを大切にする一方で塩辛さは抑える。それを実現する上で化学調味料無添加を選択。健康面への配慮から多くのユーザが安心して利用できるよう、化学調味料無添加にこだわった。

    https://www.chukyo-u.ac.jp/achievement/news/2017/02/011409.html

    「白しょうゆ」発祥の地である碧南市の中でも「ヤマシン醸造株式会社」は創業200年以上という長い歴史を持つが、時代の流れの中で売り上げは減少しており、何とか消費者を惹きつける新商品が欲しいという状況にあった。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    学生がヤマシン醸造の既存商品である「オリーブ白しょうゆ」をベースにしたドレッシングの開発に挑戦し、ユーザ視点での商品開発過程では試行錯誤しながら、商品化が実現した。

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  • 概要 図・写真・データ

    機関名 中部大学 部署名 研究推進事務部研究支援課 TEL

    院内感染原因菌である薬剤耐性大腸菌の遺伝子解析キットの実用化(愛知県衛生研究所と中部大学が共同開発した大腸菌の遺伝子解析技術を用いて関東化学株式会社が製品化した)

    本件連絡先

    0568-51-4852 E-mail [email protected]

    ・成果

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    薬剤耐性菌は世界的な問題と位置づけられており、対策が遅れると感染が拡散するため速やかな感染源特定が必要。

    本キットの利用により、薬剤耐性大腸菌の集団発生への対応能力の大幅な強化が期待できる。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    http://www.kanto.co.jp/products/siyaku/biochemistry_genetic_engineering/genotyping_pot/pot_e.coli_esbl.html

    薬剤耐性大腸菌を削減するためには院内感染の適切な対応や発生動向調査を効果的に実施する必要があり、より迅速かつ正確な遺伝子解析に基づく検査方法が必要。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    従来、薬剤耐性大腸菌の遺伝子型特定には3~5日間程度かかっていた。これを4時間で特定するという画期的な技術を開発した。また、一般的な設備を用いて病院内での実施が可能であり、電気泳動パターンの数値化により解析結果の比較が容易となっている。

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    マルチプレックスPCR法を用いて複数の特定遺伝子を同時に増幅し、電気泳動パターンを元に大腸菌の遺伝子型を迅速に決定する方法を開発。

    ・研究開発のきっかけ

    薬剤耐性菌対策は2016年5月に開催されたG7伊勢志摩サミットにおいても重要課題として挙がっている。また、2016年4月には日本で初めて薬剤耐性に関するアクションプランが決定され、薬剤耐性菌に関する動向調査の強化や薬剤耐性感染症の集団発生への対応力強化が挙げられており、大腸菌に関しては耐性菌の割合削減の目標設定がされている。

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  • ・実用化まで至ったポイント、要因

    ペンスタンド、キースタンド、マガジンラックなどの金属素材の製品について、デザインコンセプトから使用目的、形状や大きさ、既製品との違い、優位性、利便性などを工夫した。

    http://www.nua.ac.jp/headline/16388.htmlhttps://www.nua.ac.jp/info/18762.html

    知的財産権をナガサキ工業株式会社に譲渡すること、機密保持。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    大学側よりデザイン案の提案として、複数回のプレゼンテーションを行った。また、複数のステップ(オリエンテーション、工場見学、アイデアスケッチ、デザイン案の決定・製造技術研究・デザイン図制作、中間プレゼン)を重ねた。

    ・研究開発のきっかけ

    ナガサキ工業株式会社より、名古屋芸術大学へ問い合わせがあり、きっかけとなった。

    ナガサキ工業株式会社より、スタイリッシュなデザインで競争力のある商品が必要とのことであった。新製品のデザイン開発を通じて地域の活性化に貢献することを目指している。

    ・成果

    開発製品は、ナガサキ工業株式会社で生産することを前提とした金属素材を用いた家庭用品および雑貨で、デザイン案は学生が実技授業のなかで考案する。学生がデザインした作品が製品化され、発売されている。

    ナガサキ工業株式会社との受託研究「新製品デザイン開発プロジェクト」

    本件連絡先

    機関名 名古屋芸術大学 部署名芸術学部デザイン領域教授 片岡祐司

    TEL 0568-24-0325 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    ナガサキ工業株式会社への感謝状

    贈呈式の前に、歓談をする本学理事長(左奥)と長﨑洋二社長(手前中央)

    網島早織さんの「ハットスタンド」

    赤堀公美さんの「蚊取りスタンド」

    齋藤美貴さんの「ウォッチスタンド」

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  • 睡眠保育士の即戦力化に関するセミナー開催

    本件連絡先

    機関名桜花学園大学・名古屋短期大学

    部署名 総務部 庶務会計課 TEL 0562-97-5503 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    保育者の質及び量の不足。

    ・成果

    ワイワイ保育セミナーの受講により休眠保育者の掘り起こしのきっかけ作りが可能となった。また、保育者の質向上が可能となった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    本学と行政(豊明市)との包括連携協定

    ・研究開発のきっかけ

    行政からの強い要請。

    桜花学園大学保育学部・名古屋短期大学保育科教員の持つの持つ保育者養成ノウハウの活用による実践力の醸成が可能

    http://www.city.toyoake.lg.jp/4093.htm

    特になし

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    - 155-

  • 新しいカレーうどんの開発

    本件連絡先

    機関名 名古屋学芸大学 部署名 事務局総務課 TEL 0561-75-7111 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    若年女性は、ダイエットには大いに興味があるが、食や食生活の大切さおよび食品がもつ機能性については、あまり関心がない。食品の機能性の観点からどのような食事を選択すべきかを理解すべきである。

    ・成果

    食品の機能性を生かしたメニューを考案し、若鯱屋のほぼ全店舗で販売され、お客様より好評価を頂いた。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    メニュー考案後、3回にわたる試食会を開催し、お客様に好んでもらえるか、もともとのカレーうどんの食感が崩れていないかを検討し、新しい味として認められ、実用化に至った。

    ・研究開発のきっかけ

    女子学生の立場から、飲食店にあったら選択し喫食しそうなメニューを開発し、外食および食品会社への就職を希望している学生のよい勉強の機会になることと、企業側にとっても学生からの意見を聞ける良い機会になること。

    カレーとトムヤムクンを融合させる発想は新しく、企業側でも販売後、ある程度顧客に喫食して頂けると判断した。

    https://www.facebook.com/official.nagoyajc/photos/pcb.1124211400966579/1124211190966600/?type=3

    企業側が重要視しているカレーうどんの食感を壊さず、学生らしい新しい観点で、食品の機能性を付与したメニュー開発が求められた。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    商品開発された

    『トムヤムクン風カレーうどん』

    開発打合せと試食

    開発途中のレシピ

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  • (株)八百彦本店×食育サークル×デザイン学科でデパ地下弁当の開発

    本件連絡先

    機関名 名古屋学芸大学 部署名 事務局総務課 TEL 0561-75-7111 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    デパ地下で販売されている弁当は、消費者が見渡せる範囲に多種多様なものが並べられる。そのために、メニューのコンセプトがわかり易く、斬新なパッケージデザインの開発が求められる。

    ・成果

    デパ地下の(株)八百彦本店で毎日2週間販売され、20食程度であったが、午前中に売り切れるほど好評だった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項  ポップのデザインも手掛ける

    名古屋学芸大学と同キャンパス内の名古屋外国語大学のオープンキャンパスで、この企画のお弁当を提供したところ大好評であった。そのメニューを何度も修正し、またパッケージデザインはメニューのコンセプトを表現するために厳選され、商品となった。

                               (株)八百彦本店の店頭だけでも様々な弁当が並ぶ

    ・研究開発のきっかけ

    大学のオープンキャンパスで弁当を提供するにあたり、献立は学生サークル(管理栄養士を目指す学生で構成して食育を広めるサークル)が作成し、パッケージデザインはデザイン学科の学生が作成した。この弁当の作成を(株)八百彦本店に依頼した。この弁当の作成を何度も積み重ね、洗練され、デパ地下で販売する弁当に至った。    店頭で販売される弁当

    女性をターゲットにしたため、カバンにそのまま入れることができるように縦に重ねるタイプとした。また、そのままゴミ箱に捨てることもできる容器をデザインの表紙で巻き込む形を開発した。メニューは豊富な食材の種類を使用し、栄養バランスが良いことも確認されている。

    販売期間に中日新聞で紹介された。本学ホームページで紹介している。http://nutrition.nuas.ac.jp/blog/club/canteen/001045.html

    コンセプトとターゲットを明確にすることが望まれた。【コンセプト】彩よい弁当は、見た目が良いだけでなく、様々な食材を使用することで、豊富な栄養素を摂取することができる。【ターゲット】名古屋駅周辺に勤務する若い女性をターゲットとし、女性が目を引くデザインにした。                            三段に重ねる縦型タイプ

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    - 157-

  • 安全安心な若年層の超音波骨密度計の開発

    本件連絡先

    機関名 同志社大学 部署名 理工学部 TEL 0774-65-6300 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    骨粗鬆症は近年急激に増加し、健康寿命を縮める要因となっている。骨密度は女性では16~18歳、男性では18~20歳でピークを迎えるため、若年期の健全な骨成長が重要だが、現状は若年層の骨検診は皆無である。

    ・成果

    同志社大学と応用電機株式会社は、共同研究により超音波2波技術を利用した、若年層の小さな骨も対象とした骨評価システムを実用化した。超音波を用いることによりX線被曝無しに若年層の骨密度や骨強度を測定することが可能になり、地域の中高生を測定し若年層の骨密度平均値を調査中である。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    以前からの両者の共同研究の蓄積技術が、スムーズな実用化につながった。

    ・研究開発のきっかけ

    公益財団法人 関西文化学術研究都市推進機構が主導する文部科学省 地域イノベーション戦略支援プログラム「無意識生体計測&検査技術を活用したヘルスケアシステムの構築によるヘルスケアイノベーションへの取組」がきっかけとなった。

    超音波2波技術を用いた素子分割センサと波形解析技術により超音波ビーム幅をコントロールした。

    経済産業省 戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)の支援を受けている。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    骨測定時に行う骨成長の意識付け授業中学生骨測定

    超音波2波式骨評価システム

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  • ・実用化まで至ったポイント、要因

    平成26年の厚生労働省「患者調査」によると、アトピー性皮膚炎の患者数は30年前の約2倍の45万人に達し、医療機関の処置とともに、家庭での日常的な肌のバリア機能強化、回復やかゆみ抑制にアプローチできる自然由来の化粧品の登場が期待されている。

    フコキサンチンにかゆみ抑制効果を見出したこと。天然由来の成分により副作用無く肌バリア効果、かゆみ抑制効果を実現したこと。フコキサンチンの成分の安定化。

    立命館大学のインキュベーション施設への入居に係る補助費として滋賀県および草津市から助成を受けた。

    フコキサンチン精製に係る技術指導。知財マネジメント。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    企業が大学のインキュベーション施設に入居することで、発明者と緊密に連携しながら製品開発を行えたこと。

    ・研究開発のきっかけ

    企業からの問い合わせ。

    ・成果

    株式会社ロジックは、立命館大学藤田隆司准教授を発明者として特許出願した技術を活用した、海藻由来のフコキサンチンを高純度配合する美容液「ATPガード」を製品開発した。

    高純度フコキサンチン安定化製剤技術を用いた、乾燥に悩むデリケートな肌をケアする美容液

    本件連絡先

    機関名 立命館大学 部署名 BKCリサーチオフィス TEL 077-561-2802 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

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  • ミカンの皮を利用したオリジナル商品「みかんドレッシング」と「みかん肌まろ化粧水」開発

    本件連絡先

    機関名 龍谷大学 部署名 龍谷エクステンションセンター TEL 077-543-7743 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    「早和果樹園」の主力商品「有田みかん100%ジュース」の製造過程で、みかんの皮が大量の廃棄物として出る課題があった。

    ・成果

    龍谷大学経営学部藤岡ゼミと早和果樹園は、これまで廃棄されていたみかんの皮を再利用し、2015年度にうどんの生地に練り込んだ「みかんうどん」を、2016年度に第2弾として「みかんドレッシング」と「みかん肌まろ化粧水」を共同開発した。これにより、本来は廃棄物として処理されていたみかんの皮を有効活用することが出来た。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    課題に対し、藤岡ゼミの学生たちが様々な知恵を絞り、提案から製品化まで取り組んだ。その過程では、製造請負のOEMメーカー探しから容器の選定、パッケージデザインなど、主体となって進め、試行錯誤を重ねながらも、早和果樹園とは常に協力関係を持って取り組んだ。

    ・研究開発のきっかけ

    早和果樹園が主催するアグリファンフェスタ(早和果樹園で行われる、都市と農村の交流を深めるためのみかん収穫体験イベント)に対する藤岡ゼミの運営協力がきっかけとなった。

    商品開発からテストマーケティング、プロモーション制作まで一貫して協力が求められた。

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  • ミカンの皮を利用したオリジナル商品「みかんドレッシング」と「みかん肌まろ化粧水」開発

    本件連絡先

    機関名 龍谷大学 部署名 龍谷エクステンションセンター TEL 077-543-7743 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    「ドレッシング」は、和風とゴマの2種類の味。細かくした皮と果汁を使用して、さわやかな苦みと甘さを出した。サラダや刺し身など、さまざまな料理や食材に万能調味料のように使える。「化粧水」は皮から抽出したエキスを配合し、合成香料や着色料などを含まない自然派の商品。エキスには、美白や保湿、皮膚の活性化などの効能があることを研究論文で確認している。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

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  • 新たな風味のデニッシュやパンを製造するにあたり、強いストレス耐性をもつ、京都独自の酵母の提供。

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    厳しい環境下で選択と淘汰を繰り返している自然界には、様々なストレスに対して強い耐性を獲得した未知 の天然酵母種株が多数存在する可能性が高く、2012年~2013年に、龍谷大学農学部 島純教授と農 学部 吉山洋子実験実習助手は、岡山県立大学保健福祉学部 田中晃一准教授らと共に、自然界に自 生するパン酵母の探索を行った。樹木、草本といった植物の花や葉、幹、果実、さらに昆虫、ハチの巣等 約400種類を分離源とし、12株のパン酵母(Saccharomyces cerevisiae)を単離したところ、ユニーク な特性を持つパン酵母2株を大文字山から採取することができた。

     ソフト食パンを用いたサンドイッチを、龍谷大学瀬田キャンパス内の シアトルズベストコーヒーにて販売

    ・研究開発のきっかけ

    京都市の紹介で、株式会社アンデと龍谷大学は2014年に共同研究を開始した。その後、2015年からは京都市産業技術研究所も加わる。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    パン酵母はパン生地の発酵に欠かすことの出来ない重要な素材である。製パン工程において、パン酵母は高浸透圧、飢餓、乾燥等の物理化学的に強いストレスを受けるため、パン酵母には高いストレス耐性が求められる。新たな風味のデニッシュやパンを製造するには、それに耐えうる酵母が必要である。

    農学部とデニッシュ食パン専門店ANDE(京都市伏見区下鳥羽北ノ口町58)が、京都の大文字山で採取した野生酵母を使用し、ソフト食パンを共同開発、商品化した。

    ・成果

    概要

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題 共同研究の成果として、商品化されたパン

    農学部とデニッシュ食パン専門店ANDEが大文字山で採取した酵母を使用した食パンを共同開発

    本件連絡先

    図・写真・データ

    077-544-7299 E-mail [email protected]機関名 龍谷大学 部署名 龍谷エクステンションセンター TEL

    - 162-

  • 概要

    農学部とデニッシュ食パン専門店ANDEが大文字山で採取した酵母を使用した食パンを共同開発

    本件連絡先

    図・写真・データ

    077-544-7299 E-mail [email protected]機関名 龍谷大学 部署名 龍谷エクステンションセンター TEL

    採取したパン酵母の中から、優れた低糖耐性、高糖耐性、冷凍耐性、乾燥耐性を有するパン酵母株を見出し、さらに、これらのパン酵母株を用いて、発酵試験とデニッシュパンや食パンの試作を繰り返し行い、風味豊かなパンの製造に成功した。

    ・京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業(事業可能性調査コース) 【実施主体:(財)京都産業21】

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

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  • 「和服に似合う」「鷲のような力強さ」「大人の可愛さ」という、学生ならではのあたらしいデザインの視点。

    京都精華大学デザイン学部プロダクトデザイン学科http://www.kyoto-seika.ac.jp/edu/design/productcommunication/ALOOK by メガネ市場http://www.alook.jp/feature/seika20161107/

    商品化に至るまでの、様々なビジネスの制約に負けずに、それでも学生自身がやりたいデザインの本質を貫き実現してくれることを、求められた。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    飽和状態と過当競争のメガネ市場の中で、国産メガネフレームの圧倒的な産地である福井県鯖江市の高い技術力に、いかにデザイン性(特に若い生活者の視点)を付加していくかというメガネ業界の切迫した課題が出発点であった。

    ・成果

    デザイン学部プロダクトコミュニケーションコースの学生たちがデザインしたメガネが商品化され、㈱メガネトップが展開するアパレルメガネショップALOOK(アルク)での販売が実現した。

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    学生たちが、プロのデザイナーの方たちと何度もブラッシュアップを繰り返すことで、市場(マーケット)を意識し、コスト・生産効率までを考えた”売れるデザイン”を生み出せたことが大きな要因と考える。

    ・研究開発のきっかけ

    プロダクトコミュニケーションコースと鯖江市の眼鏡メーカー㈱ボストンクラブとの連携カリキュラムで、同社デザイナーの指導による「アイウェアデザイン」授業の成果発表を見た㈱メガネトップ商品開発部の担当者から商品化の打診を受けたことが、開発のきっかけとなった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    概要 図・写真・データ

    機関名 京都精華大学 部署名デザイン学部プロダクトデザイン学科

    TEL

    若者の視点からのアイウェアデザインの提案

    本件連絡先

    075-702-5271 E-mail [email protected]

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  • ナリルチンを多く含む安全なじゃばら食品の開発

    本件連絡先

    機関名 大阪薬科大学 部署名 臨床教育・研究支援課 TEL 072-690-1103 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    わが国のアレルギー疾患者数は国民の約40%にまで増加している。抗アレルギー剤として、抗ヒスタミン剤がしばしば使用されるが、眠気や倦怠感などの副作用があるため、生活の質(QOL)の改善が求められている。

    ・成果

    大阪薬科大学と株式会社ジャバララボラトリーは、共同研究により、柑橘ジャバラ果皮から抗アレルギー用組成物を作る技術の開発に成功した。これにより、抗アレルギー作用のあるナリルチンを、より安全に摂取ることができるようになった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    株式会社ジャバララボラトリーの代表が研究生として大阪薬科大学に所属し、二人三脚で研究開発を進めた。

    ・研究開発のきっかけ

    株式会社ジャバララボラトリーの代表が、大阪薬科大学の卒業生であったため研究開発を開始した。

    収穫期を限定しているため有効成分ナリルチンが高濃度である。柑橘果実に一般的に含まれている問題物質を低減しているため、安全性が高い。

    平成25年度~27年度 和歌山県先駆的産業技術研究開発支援事業の支援を受けた。

    研究開発での緊密な連携を求められた。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

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  • 柑橘ジャバラ果皮に含まれる有効成分の抗炎症、痒み抑制、皮膚改善作用に、生薬成分の作用を組み合わせて、老人性乾皮症の症状を改善する処方を作成した。

    研究開発での緊密な連携を求められた。

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    株式会社ジャバララボラトリーの代表が研究生として大阪薬科大学に所属し、二人三脚で研究開発を進めた。

    ・研究開発のきっかけ

    株式会社ジャバララボラトリーの代表が、大阪薬科大学の卒業生であったため研究開発を開始した。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    高齢者の増加とともに、冬季の老人性乾皮症を訴える方々が増えている。老人性乾皮症は、痒みや睡眠への影響など、生活の質(QOL)の低下をもたらすため、その改善法が求められている。

    ・成果

    大阪薬科大学と株式会社ジャバララボラトリーは、共同研究により、柑橘ジャバラ果皮と生薬を配合した入浴湯を開発し、「特定非営利活動法人花咲か」より販売した。これにより、老人性乾皮症で困っている方の症状も改善するとともに、夜もぐっすり眠れるようになった。

    じゃばら入浴湯の開発

    本件連絡先

    機関名 大阪薬科大学 部署名 臨床教育・研究支援課 TEL 072-690-1103 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

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  • 下肢部の筋力回復を目的としたトレーニング用足踏み式車いす「Joy Fum」

    本件連絡先

    機関名 関西大学 部署名 学長室 社会連携グループ TEL 06-6368-1245 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    本車いすは、移動用ではなく足元のステップを踏むことで前進する筋力向上を目的としたトレーニング用車いすである。日常生活で使用する事で筋力の回復を図り、車いすに依存した生活から解放され、健康寿命を延ばすことに貢献するものである。

    ・成果

    関西大学システム理工学部・倉田純一准教授の発明を輸送用リフターを製造する㈱をくだ屋技研にランセンス供与して製品化に至った。㈱をくだ屋技研では、平成28年11月より本車いすを商品名「Joy Fum」として販売を開始している。

    ・この成果により解決が図られた現在社会が直面する課題

    ・民間企業等から大学等に求められた事項

    移動ではなくトレーニングというこれまでの車いすと異なるコンセプトのため、車いすメーカーは関心を持たなかったが、㈱をくだ屋技研は介護業界とは縁がなく、既成概念にとらわれることなく開発に踏み出せた。また㈱をくだ屋技研の強みである油圧機構の設計力が発揮できる開発案件であった。

    ・研究開発のきっかけ

    本学の産学官連携コーディネーターが大学所有の基本特許を紹介したところ、㈱をくだ屋技研では以前より介護業界への進出を検討していたこともあり、創業60周年記念プロジェクトとして共同開発に取り組むこととなった。

    ・実用化まで至ったポイント、要因

    足踏み動作の効果検証を求められ、本学・人間健康学部にて学生モニターを使い、データを取得し検証を行った。また販路の開拓の要望には、バリアフリー展での大学ブースでのプロトタイプの出展や介護関連業者の紹介を行った。

    負荷調整ダイヤル

    ハンドリム

    足踏みステップ観音開き式ガード

    歩行時の表面筋電位 使用時の表面筋電位

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  • 下肢部の筋力回復を目的としたトレーニング用足踏み式車いす「Joy Fum」

    本件連絡先

    機関名 関西大学 部署名 学長室 社会連携グループ TEL 06-6368-1245 E-mail [email protected]

    概要 図・写真・データ

    ステップを踏むことで発生する圧力を、水圧機構を介して回転力に変換している。ステップを踏み込む力は3段階で調節でき、利用者の筋力に応じた負荷設定が可能である。歩行時の筋力の動きと同じ効果をもたらすことは、筋電図で計測して確認済みである。

    ・平成26~27年堺市ものづくり新事業チャレンジ支援補助金・平成28年度大阪チャレンジ発明賞受賞(大阪発明協会)・https://www.facebook.com/pg/joyfum/posts/?ref=page_internal

    ・技術の新しい点、パフォーマンスの優位性・ファンディング、表彰等・参考URL

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