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タイル建材
押出成形セメント板へのタイル張り 設計・施工マニュアル
押出成形セメント板へのタイル張り
設計・施工マニュアル
2019.8
1.材料 1-1 押出成形セメント板 ················ 2
1-2 タイル ······················ 4
1-3 張付け材料 ··················· 5
1-4 化粧目地材 ··················· 6
1-5 取付けビス ··················· 6
2.割付け 2-1 パネルの割付け ·················· 7
2-2 押出成形セメント板へのタイル割付け要領 ······ 9
3.施工 3-1 押出成形セメント板の施工 ············· 11
3-2 パネル間目地部の処理 ··············· 11
3-3 タイル張り工法の施工要領 ············· 12
4.補修 4-1 押出成形セメント板の補修 ············· 22
4-2 タイル面の補修 ·················· 22
5.外壁納まり例詳細図 縦張りの場合 ··················· 24
横張りの場合 ··················· 27
6.性能報告 モルタル施工 接着性能試験 (気中28日養生) ······· 31
モルタル施工 接着性能試験 (熱水繰り返し養生) ····· 32
はるかべ工法 接着性能試験 ················ 33
INDEX
本技術資料は、押出成形セメント板に現場でタイルを張付ける タイル張り工事について適用します。
施工部位と施工方法
施工部位と施工方法の関係を以下に示します。
*1 金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S工法)および部分弾性接着剤張り(FA-L工法)の場合は、押出成形
セメント板を縦張りとしてください。
*2 外壁に300mm角を超え600mm角以下のタイルを使用する場合には、㈱ノザワのアスロック フラット
パネルを使用してください。
*3 タイル裏面にも接着剤を塗り付けることで、150×600mm角の大形タイルも適用されます。
外装壁タイル[モルタル張り用]
外装壁モザイクタイル[モルタル張り用]
大形タイル(600mm角以下)*2
大形タイル(300mm角以下)*3
外装壁タイル[はるかべ工法用]
外装壁モザイクタイル[はるかべ工法用]
外装壁タイル[モルタル張り用]
外装壁モザイクタイル[モルタル張り用]]
タイル
内装壁タイル
外装壁タイル
モザイクタイル
大形タイル(450mm角以下)*3
大形タイル(600mm角以下)
押出成形セメント板
板厚60mm以上 タイルベースパネル
部位
圧着張り
タイル施工法
改良圧着張り
モザイクタイル張り
マスク張り
はるかべ工法
はるかべ工法
密着張り
改良圧着張り
モザイクタイル張り
マスク張り
有機系接着剤張り
部分弾性接着剤張り(FA-L 工法)*1
板厚60mm以上 フラットパネル *1*2
板厚60mm以上 タイルベースパネル
板厚60mm以上 フラットパネル*1
外壁
内壁
はじめに
1
パネル強度の検討
・ 押出成形セメント板をタイル張りの下地として用いる場合、外力によるパネルのたわみや
内外温度差により反りが懸念されます。これらを抑えるためには板厚が厚い方が有利であ
るため、板厚は60mm以上を用い、支持スパンは極力3500mm以下とします。
・ 大形タイル及び長尺品を使う場合は、強度計算として風圧力に関する検討が必要となります。
・ 算定にあたっての条件として、押出成形セメント板は両端2点支持の単純梁とし、算定は
以下に準拠するものとします。
なお、3点支持は変位の吸収や留付部の安全性が確認された場合に限ります。
a.設計風力圧
イ.建築基準法施行例 第87条(風圧力)
ロ.建設省告示 第1454号(平成12年)
ハ.建築物荷重指針・同解説(日本建築学会編)
ニ.高層建築技術指針(日本建築学会編)
b.雪の側圧
建築物荷重指針・同解説(日本建築学会編)
算定した値が以下の許容値以内であれば採用可能とします。
①許容曲げ応力度:正の風圧 8.8N/mm2、負の風圧 5.9N/mm2
②許容たわみ量:δ0=r/200mmかつ20mm以下
建造設計の詳細については、各板体メーカーにご相談ください。
タイル下地専用パネル(タイルベースパネル)
押出成形セメント板は軽量・高強度であるために、パネル表面はかなり綿密な構造となって
います。加えて外壁に施工した場合を想定すると、日射や降雨等の温度変化や乾湿による
ディファレンシャルムーブメント、外力によるたわみに繰り返し等により、パネルの挙動は
一般RC構造物の壁面に比べて大きくなることが予想されます。このような下地に、モルタル
を用いてタイル張りを行う場合には、パネルと張付けモルタルの接着信頼性をより高める必
要があります。
材料
1-1 押出成形セメント板
パネル厚さ :60mm以上
材料長さ :4000mm以下
を基本とします。
モルタル張りの場合は、表面にあり溝を付与した
タイル下地専用パネル(タイルベースパネル)を用います。
(1)
(2)
2
そこで、パネル表面にもタイルと同様のあり溝を設けることで噛み合わせ構造を付与し、
接着に対する長期的な信頼性を高めた構造を限定仕様としました。
表面にあり溝を付与したタイルバースパネルの品番および、あり溝形状のディテールに
ついては、各板体メーカーの技術資料をご参照ください。
タイルベースパネルの板体メーカー名、商品名および品種は以下の通りです。
モルタル施工する場合は、必ずタイルベースパネルを使用してください。
メーカー名 商 品 名 タイル下地専用パネルの品種
(株)ノザワ アスロック タイルロックシリーズ
アイカテック建材(株) メース タイルベースパネル
タイルベースパネルの性能および特性を下記に示します。
項 目 性 能
形 状 幅×長さ×厚さ(モデュール寸法) 605×4000×62
重 量 パネル(kg/m2) 65~73
強 さ 曲げ強度(N/mm2) 17.6
ヤング係数(N/mm2) 2.2~2.5×104
耐 熱 性 熱伝導率(W/mk) 0.42~0.47
耐凍害性 凍結融解試験(気中凍結水中融解法) 200サイクル異常なし
耐 火 性 外壁非耐力壁1時間 耐火構造 各社個別認定
吸 水 性 吸水による長さ変化率(%) 0.07以下
許 容 値 短期許容曲げ応力度(N/mm2) 正の風圧 8.8 負の風圧 5.9
短期許容たわみ量(mm) ℓ/200(ℓ:パネル長)かつ20mm以下
※詳細は各板体メーカーの技術資料をご参照ください。
3
フラットパネル
はるかべ工法など、接着剤でタイル張りする場合は、フラットパネルを使用します。
フラットパネルの板体メーカー名、商品名および品種は以下の通りです。
厚さは60mm以上のものを使用してください。
メーカー名 商 品 名 品 種
(株)ノザワ アスロック フラットパネル
アイカテック建材(株) メース フラットパネル
※詳細は各板体メーカーの技術資料をご参照ください。
※外壁に300mm角を超え600mm角以下のタイルを使用する場合には、㈱ノザワのアスロック
フラットパネルを使用してください。
部 位 施 工 法
条 件 モルタル張り 接着剤張り
大形タイル
外壁
(13m以下)※1
内壁 ×
金具併用部分弾性
接着剤張り
(FA-S工法)
600mm角以下と
する※2
外壁(3m未満)
内壁 ×
部分弾性接着剤張り
(FA-L工法)
600mm角以下と
する※2
外装壁タイル
外装壁モザイクタイル
[はるかべ工法用]
大形タイル
(300mm角以下)
外壁 × はるかべ工法
15mm厚以下
内壁 × 有機系接着剤張り
外装壁タイル※3
[モルタル張り用]
外壁
内壁
改良圧着張り
密着張り × 20mm厚以下
外装壁モザイクタイル
[モルタル張り用]
外壁
内壁
マスク張り
モザイクタイル張り× -
内装壁タイル 内壁 × 有機系接着剤張り -
※1 ㈱ノザワによる強度確認を行う場合は施工高さ13m超の高層部への適用も可能。
※2 ㈱ノザワ アスロック フラットパネルに限る。
※3 300角以下のタイルを使用してください。外壁で四丁掛を超えるタイルを使用する場合
には引き金物(なましステンレス線 0.6mm以上)をタイルの裏面につけてください。
(3)
1-2 タイル
4
モルタルはイナメントタフⅠ(外装タイル用)もしくはイナメントタフⅡ(モザイクタイル用)
を用い、タイルポリマーSB-102の3倍希釈液で混練したものを推奨します。
(1)外装タイル
1 イナメントタフⅠ/LIXIL+タイルポリマーSB-102/LIXILの3倍希釈液
2 セメント+珪砂*1+タイルポリマーSB-102/LIXILの3倍希釈液
※1 4・5・6号珪砂を等量混合した砂をセメント1に対して、1~2程度混ぜる。
(2)モザイクタイル
1 イナメントタフⅡ/LIXIL+タイルポリマーSB-102/LIXILの3倍希釈液
2 セメント+珪砂*1+タイルポリマーSB-102/LIXILの3倍希釈液
※1 5・6・7号珪砂を等量混合した砂をセメント1に対して、0.5~1程度混ぜる。
●タイルの種類、施工法により、以下の接着剤を使用します。
タ イ ル 施 工 法 接 着 剤
外装壁タイル[はるかべ工法用] はるかべ工法 ワンパックボーイ
R-V2スーパー 外装壁モザイクタイル[はるかべ工法用]
大形タイル300mm角以下
150×600mm角 はるかべ工法(両面接着剤張り)
大形タイル600mm角以下 金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S工法) EGR-B,EGR-D
1-3 張付け材料
張付け材料は
ポリマーセメントモルタルとします。
外装用弾性接着剤は、JIS A 5557(外装タイル
張り用有機系接着剤)に適合する接着剤
「ワンパックボーイR-V2スーパー」、
「EGR-B」「EGR-D」を使用します。
5
有機系接着剤の種類と使用部位、適用タイルの関係を以下に示します。
●有機系接着剤の種類と使用条件
主 成 分 エポキシ系 変成シリコーン系 変成シリコーン系 アクリルエマルション系
硬 化 形 態 二液反応型 一液湿気硬化型 一液湿気硬化型 一液乾燥硬化型
J I S 区 分 タイプⅠ タイプⅡ タイプⅠ タイプⅠ タイプⅡ
当社商品例
(主な用途) イナメントE-73
イナメントRC-S
(大形タイル用)
EGR-D
(大形タイル用)イナメントボーイRE
イナメントA-51N
(一般タイル用)
イナメントA-52
(大形タイル用)
標準使用量(kg/m2) 1.5~2.0 1本/m2 1.5~2本/m2 1本/m2
(二丁掛) 1.0~1.5 1.2~1.8
張付け可能時間 夏季約30分、冬季約60分 15分 夏季約20分、冬季約40分 夏季約20分、冬季約30分
JIS 区分
タイプⅠ 湿っている下地に張り付けた後、長期にわたって水および温水の影響を受ける箇所に用いるもの。
タイプⅡ ほぼ乾燥している下地に張り付けた後、間欠的に水および温水の影響を受ける箇所に用いるもの。
タイプⅢ ほぼ乾燥している下地に張り付けた後、水および温水の影響を受けない箇所に用いるもの。
既製調合目地材 イナメジ(外壁、モルタル張り用)、イナメジ BH シリーズ(外壁、はるかべ工法用)、イ
ナメジアルファシリーズ(外壁用)、イナメジアルファNシリーズ(外壁用)、スーパークリーン バス・トイ
レ(内壁用)を使用します。
はるかべ工法の場合は、目地を詰めない仕様が可能です。
外壁の金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S 工法)の場合は、変成シリコーン系またはポリサルファイド系の
シーリング材を使用します。空目地は禁止です。
金具併用部分弾性接着剤張り工法(FA-S 工法)、部分弾性接着剤張り(FA-L 工法)にて金具取付けに使用す
るビスは、押出成形セメント板の専用ビス(アメラスクリュー/サンコーテクノ製、φ4、材質 SUS)を使
用します。
有機系接着剤は、乾燥または湿気硬化型タイプ
(一液タイプ)と反応硬化型タイプ(二液タイプ)
があり、使用部位により使い分けます。
1-4 化粧目地材
6
1-5 取付けビス
タイルは押出成形セメント板1パネル内で割り付けることを基本としているため、パネルの割付け計画
はタイルの割付けを十分考慮に入れて行う必要があります。そのため、パネル寸法はタイルのモデュー
ルに合わせたものが各板体メーカーで用意されています。
押出成形セメント板を割り付ける場合、タイルの寸法および張り方によってパネル幅や割付け方法が
異なってきます。加えて、材料納期やコストの面からできるだけ規格寸法を採用し、パネルの種類を
少なくするように割り付けてください。
縦張りの場合の平面割付け
縦張りの場合の鉛直方向割付け
パネルの長さは階高に合わせた寸法とし、かつ風荷重によるたわみが許容値以内となるよう
にします。以下にタイルの種類とパネルの長さの関係を示します。
タイルの種類 パネルの長さ(mm)
50角、50二丁横張り (目地幅 5mmの場合) 50×n-5
50二丁縦張り (目地幅 5mmの場合) 100×n-5
小口平、二丁掛横張り (目地幅 10mmの場合) 70×n-10
小口平、二丁掛縦張り (目地幅 8mmの場合) 235×n-8
・nはタイルの枚数を示します。
・小口平、二丁掛タイルを使用する場合は、目地寸法の調整により多少の長さ調整は可能です。
割付け
2-1 パネルの割付け
(1)
(2)
7
W
c.壁芯割付け Aパネル
Bパネル
a.片追い割付け
b.左右非対称
割付け
Aパネル
Aパネル
Aパネル
横張りの場合の割付け
縦張りに準じて割り付けてください。
開口部の割付け
開口部の位置は、パネル割付けに合わせて取るようにしてくだい。
コーナー部の割付け
コーナー部は、コーナーパネルまたはコーナー金物で処理します。コーナーパネルおよび
コーナー金物と平パネルとの取合いには、必ず伸縮目地を設けることとします。目地幅は
15mmが標準です。
8
(3)
(4)
(5)
シーリング材
柱型形鋼
シーリング材
W
W
タイル
15
15
取付鋼材
パネル間目地部の処理
パネル目地部の幅および処理方法については、3-2に示します。
伸縮目地の上には、張付けモルタル、接着剤を塗り重ねないようにします。
タイルは、押出成形セメント板1パネル内に割り込みます。よって、パネルジョイント部の
タイル目地は必ず伸縮調整目地としてください。
平面割付け例 押出成形セメント板(タイルベースパネル)1パネル内にタイルを割り込んだ場合の寸法例
を以下に示します。
50角モザイクタイル通し目地 50丁モザイクタイル通し目地 300角タイル通し目地
二丁掛タイル(縦使い)通し目地 二丁掛タイル(縦使い)通し目地
10
タイル割り
595
605
10 1045×12 + 5×11
材料幅
(タイル) (目地)
働き幅
10
タイル割り
595
605
10 1095×6 + 5×5
材料幅
(タイル) (目地)
働き幅
10
タイル割り
590
600
10 1060×9 + 5×11
材料幅
(タイル) (目地)
働き幅
10
タイル割り
550
560
10 1060×8 + 10×7
材料幅
(タイル) (目地)
働き幅
(6) パネル間目地部は、
縦・横ともすべて伸縮調整目地とし、
シーリング材を充てんします。
2-2 押出成形セメント板へのタイル割付け要領
タイルは、1パネル内で割り付けます。
パネルからタイルがはみだして、パネル目地が細目地になるタイル
割付けはできません。
(1)
9
10
タイル割り
595
605
10 10295×2 + 5
材料幅
(タイル) (目地)
働き幅
押出成形セメント板へのタイル張り工事は、次のような工程で行います。
10
施工
パネル工事
工事打合せ(施工図承認)
各材料発注
下地鋼材の取付け
押出成形セメント板施工
検 査
シーリング工事
検 査
下 地 処 理
墨 出 し
タイル張り
目 地 詰 め
清 掃
検 査
シーリング工事
検 査
タイル工事
以下別途
・工事の始まる前の早い時期にパネル施工担当
および関連工事業者とよく工事打ち合わせ
を行います。
・下地鋼材設置は、固定する前に出入りやレベル
調整を十分に確認します。
・パネル留付けは目違いがないようにし、縦目
地・横目地の幅はそれぞれバラツキがないよ
うにします。
・パネル間目地にシーリング材を充てんします。
・必要に応じ、パネル表面への吸水調整材の塗
布を行います。(モルタル施工の場合)
はるかべ工法の場合は塗布しないでください。
・タイルの施工に先立ち、必要な墨出しおよび
目地割りを行います。
・施工部位、タイル種類に応じたタイル施工法
により、タイル張りを行います。
・タイル施工より1~2日後、所定の目地材を充
てんします。
・目地詰め後、タイル面の清掃を行います。
清掃は水洗いで行います。
・パネルジョイント部のタイル目地にシーリン
グ材を充てんします。
3-1 押出成形セメント板の施工
押出成形セメント板はモルタルでの不陸調整が出来ませんので、パネルの垂直精度を良好に
し、目違いのないように施工します。パネルの垂直の建込み誤差は、基準墨より±3mm以内、
パネル相互の目違いは±1.5mm以内とします。
パネル建込み後精度検査を行い、不具合部分はパネル施工業者にて手直しを行います。
フラットパネルは、有機系下地調整塗材スーパーベースで不陸調整を行うことができます。
パネル間目地部は縦・横ともすべてシーリング材を充てんした伸縮調整目地とします。シー
リング材は、JIS耐久性区分9030のポリサルファイド系か、変成シリコーン系のシーリング
材を用いることをお薦めします。材料の詳細は、各メーカーの仕様に準拠します。
パネルジョイント部分のタイル目地も、上記と同様のシーリング目地とします。
シーリング材充てんの際には、あらかじめ目地底にボンドブレーカーを配置しておきます。
伸縮調整目地の上には、張付けモルタル、有機系下地調整塗材及び接着剤が塗り重ならないよう
にします。
3-2 パネル間目地部の処理
11
工 法 名 概 略 図 張付け材料 手 順
モ
ル
タ
ル
に
よ
る
手
張
り
改良
圧着張り
・イナメントタフⅠ
・タイルポリマー
SB-102
パネル表面に張付け
モルタルを3~4mmに塗り付け、モルタ
ルのしまり具合をみ
て、タイル側にも2~4mm程張付けモ
ルタルを塗り付け、
タイル張りを行いま
す。
密着張り
・イナメントタフⅠ
・タイルポリマー
SB-102
パネル表面に張付け
モルタルを6~8mm程塗り付け、専用工
具ヴィブラートを用
いてタイル張りしま
す。 モルタルの塗り置き
時間は30分以内を厳
守します。
マスク張り
・イナメントタフⅡ
・タイルポリマー
SB-102
パネル表面に張付け
モルタルを1~2mmしごき塗りします。
専用マスクを使用し
てタイル裏面に張付
けモルタルを塗り付
けた後、叩き板を用
いてタイルをしっか
りと叩き込みます。
モザイク
タイル張り
・イナメントタフⅡ
・タイルポリマー
SB-102
パネル表面に張付け
モルタルを1~2mmしごき塗りした後、
次いで3~5mm程度
塗り重ねます。 平坦面とした後、タ
イルを張り付け、叩
き板を用いてタイル
をしっかりと叩き押
えします。
タイルベースパネル
タイル
ポリマーセメントモルタル
タイルベースパネル
タイル
ポリマーセメントモルタル
ヴィブラート
タイルベースパネル
タイル
ポリマーセメントモルタル
タイルベースパネル
モザイクユニットタイル
ポリマーセメントモルタル
タイル下地用
3-3 タイル張り工法の施工要領
(1)
タイル施工法の概略
12
工 法 名 概 略 図 張付け材料 手 順
金具併用
部分弾性
接着剤張り
・EGR-B (外壁)
・EGR-D (外壁)
(内壁)
タイル裏面に弾性接着剤
をビード状または点状に
塗布します。 タイルを圧着した後、十
分に押さえ込みます。 パネルに下穴を開け、タ
イルにセットされている
巻きバネをアメラスクリ
ュー(サンコーテクノ製/φ4 SUS)で固定します。
部分
弾性接着剤張り
・EGR-B (外壁)
・EGR-D (外壁)
(内壁)
・イナメントRC-S
(内壁)
タイル裏面に弾性接着剤
をビード状または点状に
塗布します。 タイルを圧着した後、十
分に押さえ込みます。
はるかべ工法
・ワンパックボーイ
R-V2スーパー
(外壁)
パネル表面にくし目ゴテ
を用いて弾性接着剤を塗
布します。 タイルを手でもみ込むよ
うにしっかりと押さえて
張り付けます。
有機系
接着剤張り
・イナメント E-73
・イナメント A-51N
・イナメント A-52
・イナメントボーイRE
(すべて内壁)
パネル表面にくし目ゴテ
を用いて接着剤を塗布し
ます。 タイルを圧着した後、叩
き板を用いてしっかりと
叩き込みます。
弾性接着剤
巻きバネ
フラットパネル
タイル
弾性接着剤
専用金具
フラットパネル
タイル
弾性接着剤
フラットパネル
タイル
有機質接着剤
フラットパネル
タイル
13
工法名:
改良圧着張り
適用部位:
外壁・内壁
適用タイル:
外装壁タイル[モルタル張り用]
適用パネル:
タイルベースパネル60mm以上品
施
工
手
順
(1) 張付けモルタルの混練 イナメントタフⅠにタイルポリマーSB-102の3倍希釈液を加えて、十分 に練り混ぜます。 (2) 張付けモルタルの塗付け パネル面への張付けモルタルの塗付けは、おおよそ2時間程度でタイル を張り終える面積を一度に塗り広げます。塗り厚は3~4mm程度とし、 塗面は平らにしておきます。 (3) タイル張付け パネル側に塗り付けたモルタルのしまり具合をみます。塗付け直後のタ イル張りはズレることがあるため、約30分程おいて下地側の張付けモル タルがしまってからタイル張りを行います。 (時期、天気等によりかなり異なります) モルタルをタイル裏面全体に空隙ができないように塗り付けます。塗付 け厚さは、裏足高さ+2mm以上とします。その後直ちに張り付けます。
タ イ ル 施 工 後 4~7
モルタル塗布厚下 地 側 3~4
タイル側 2~4
留
意
事
項
(1) 張付けモルタルの混練は、機械練りとします。 (2) 混練後のモルタルが1時間以上経過した場合には、使用しないでください。
(2)
各タイル施工法の手順
14
●モルタル厚さ (単位 mm)
タイル
ポリマーセメントモルタル(下塗り)
タイルベースパネル
ポリマーセメントモルタル
ポリマーセメントモルタルポリマーセメントモルタル(下塗り)
タイルベースパネル
工法名:
密着張り
適用部位:
外壁・内壁
適用タイル:
外装壁タイル[モルタル張り用]
適用パネル:
タイルベースパネル60mm以上品
施
工
手
順
(1) 張付けモルタルの混練 イナメントタフⅠにタイルポリマーSB-102の3倍希釈液を加えて、十分に混ぜます。 (2) 張付けモルタルの塗付け パネル面への塗付けは1回につき2~3mmとし、30分以内にタイル張りを終了する 面積とします。モルタルの塗付けは2度塗りとし、下塗りは3~5mm、上塗りは 2~3mm程度とします。 (3) タイル張付け 専用工具(ヴィブラート)を用いて、タイルを一枚ずつ十分埋め込むようにして張 り付けます。その時に、目地部から張付けモルタルがタイル表面近くまで盛り上が るようにします。 タイル張りは、ズレが生じないように一段おきに行います。
タ イ ル 施 工 後 3~6
モ ル タ ル 塗 布 厚 5~8
留
意
事
項
(1) 張付けモルタルの混練は、機械練りとします。 (2) 混練後のモルタルが1時間以上経過した場合には、使用しないでください。 (3) 塗り置き時間は30分以内を厳守します。
15
●モルタル厚さ (単位 mm)
タイル
タイルベースパネル
ポリマーセメントモルタル
ヴィブラート
ポリマーセメントモルタル
タイルベースパネル
タイル
工法名:
マスク張り
適用部位:
外壁・内壁
適用タイル:
外装壁モザイクタイル[モルタル張り用]
適用パネル:
タイルベースパネル60mm以上品
施
工
手
順
(1) 張付けモルタルの混練 イナメントタフⅡにタイルポリマーSB-102の3倍希釈液を加えて、十分に練り 混ぜます。 (2) 下塗り タイル張りに先がけ、パネル表面に張付けモルタルのしごき塗りを行います。 この時、パネル表面のあり溝にモルタルが十分充てんされるようにコテ圧をき かせます。 (3) タイル張付け 下塗り後30分~2時間の間にタイル張りを行います。 タイル裏面に専用マスクをかぶせ、その上から張付けモルタルを金ゴテで塗り 付けます。マスクを取り外し、直ちに叩き板で叩き込むようにしてタイルを張 り付けていきます。一度に張り付ける面積は、ひととおり目地直しをするまで モルタルが硬くならない面積(3~5m2)とします。張り終えた部分から順に水 ハケ等で表て紙を濡らして剥がし、目地直しをします。目地直しは速やかに行 います。
タ イ ル 施 工 後 2~4
モルタル塗布厚 下 地 側 1~2
タイル側 3~4
留
意
事
項
(1) 張付けモルタルの混練は、機械練りとします。 (2) 混練後のモルタルが1時間以上経過した場合には、使用しないでください。 (3) 下塗りからタイル張りまでは1回で施工してください。 養生期間をおくと、下塗りモルタルと張付けモルタルの間に剥離が発生するこ とがあります。
●モルタル厚さ (単位 mm)
16
ポリマーセメントモルタル(下塗り)
タイルベースパネル
ポリマーセメントモルタル
モザイクユニットタイル
ポリマーセメントモルタル(下塗り)
タイルベースパネル
モザイクタイルポリマーセメントモルタル
工法名:
モザイクタイル張り
適用部位:
外壁・内壁
適用タイル:
外装壁モザイクタイル [モルタル張り用]
適用パネル:
タイルベースパネル60mm以上品
施
工
手
順
(1) 張付けモルタルの混練 イナメントタフⅡにタイルポリマーSB-102の3倍希釈液を加えて、十分に練り 混ぜます。 (2) 張付けモルタルの塗付け パネル面への塗付けは1回につき3m2以内とします。モルタルの塗付けは2度 塗りとし、下塗りはしごき塗りの要領で行い、次いで3~5mm程度塗り重 ねます。上塗り後は定木ずり等によりムラなく平坦面とします。 (3) タイル張付け 張付けモルタル塗付け後、モルタルのやわらかいうちに、叩き板等で目地部分 にモルタルが盛り上がるまで叩き押えします。 張り終えた部分から順に水ハケ等で表て紙を濡らして剥がし、目地直しをしま す。目地直しは速やかに行います。
タ イ ル 施 工 後 2~3
モ ル タ ル 塗 布 厚 3~5
留
意
事
項
(1) 張付けモルタルの混練は、機械練りとします。 (2) 混練後のモルタルが1時間以上経過した場合には、使用しないでください。
●モルタル厚さ (単位 mm)
17
ポリマーセメントモルタル
タイルベースパネル
モザイクユニットタイルタイルベースパネル
モザイクタイルポリマーセメントモルタル
工法名:
金具併用部分 弾性接着剤張り
適用部位:
外壁・内壁
(13m以下)
適用タイル:
大形タイル(600mm角以下)
適用パネル:
フラットパネル60mm以上品
※ノザワ アスロックに限る
施
工
手
順
(1) 接着剤の準備 接着剤は大形建材用接着剤EGR-BまたはEGR-Dを使用します。 接着剤をコーキングガンにセットします。 (2) 接着剤の塗付け ビード状施工(EGR-B)の場合は、接着剤の直径が10mm程度となるようにし、 接着剤をタイル裏面へ垂直方向に150mm以下のピッチでビード状に塗布します。 点状施工(EGR-D)の場合は、仕上げ代に合わせた接着剤厚さにて、180mm程度の 間隔で塗布します。 (3) タイル張り 接着剤塗布後、直ちに壁面下部より積み上げるようにしてタイルを張り始め、 なじみの良い内に張り終えます。 タイルは揉み込むようにして張り、塗布した接着剤を十分につぶすようにします。 (4) 金具の固定 押出成形セメント板に下穴をあけ、タイルにセットされている巻きバネをアメラ スクリュー(サンコーテクノ製)で固定します。
タ イ ル 施 工 後 3~7 (EGR-B) 3~20 (EGR-D)
留
意
事
項
(1) パネル表面が濡れている場合は、乾燥させてから接着剤を塗布してください。 (2) タイル裏面に塗布した接着剤の皮張りを防止するために、接着剤塗布後は直ちに 張り付けてください。 詳細は「大形タイル 設計・施工マニュアル」「FA-S工法(点状施工)・FA-L工法(点状施工)
施工マニュアル」をご参照ください。 穴あけを行う場合は、フラットパネルの中空部に行ってください。
18
●接着剤およびモルタル厚さ (単位 mm)
警告
・EGR-B の点付け(だんご)施工はしないでください。接着剤の硬化が
遅くなり、 剥離の原因となることがあります。
!
弾性接着剤
巻きバネ
フラットパネル
タイル
フラットパネル
タイル弾性接着剤
工法名:
部分弾性接着剤張り
適用部位:
外壁・内壁
(3m未満)
適用タイル:
大形タイル
(600mm角以下)
適用パネル:
フラットパネル60mm以上品
※外壁の場合は㈱ノザワ アスロックに限る
施
工
手
順
(1) 専用金具取付け 専用金具(FA-L工法専用金具)を取り付けます。ビスはアメラスクリュー(サンコー
テクノ製)を使用します。 (2) 接着剤準備 外壁ではEGR-B又はEGR-D、内壁の水がかりのない箇所ではイナメントRC-Sまたは
EGR-Dを使用します。接着剤をコーキングガンにセットします。 (3) 接着剤の塗付け ビード状施工(EGR-B、イナメントRC-S)の場合は、接着剤の直径が10mm程度と なるようにし、接着剤をタイル裏面へ垂直方向に150mm以下のピッチでビード状に 塗布します。 点状施工(EGR-D)の場合は、仕上げ代に合わせた接着剤厚さにて、180mm程度の 間隔で塗布します。 (4) タイル張り 接着剤塗布後、直ちに壁面下部より積み上げるようにしてタイルを張り始め、 なじみの良い内に張り終えます。 タイルは揉み込むようにして張り、塗布した接着剤を十分につぶすようにします。
タ イ ル 施 工 後 3~7 (EGR-B、イナメントRC-S)3~20 (EGR-D)
留
意
事
項
(1) パネル表面が濡れている場合は、乾燥させてから接着剤を塗布してください。 (2) タイル裏面に塗布した接着剤の皮張りを防止するために、接着剤塗布後は直ちに 張り付けてください。 詳細は「大形タイル 設計・施工マニュアル」「FA-S工法(点状施工)・FA-L工法(点状施工)
施工マニュアル」をご参照ください。 穴あけを行う場合は、フラットパネルの中空部に行ってください。
19
●接着剤厚さ (単位 mm)
警告
・EGR-B、イナメント RC-S の点付け(だんご)施工はしないでください。接着
剤の硬化が遅くなり、剥離の原因となることがあります。
!
弾性接着剤
専用金具
フラットパネル
タイル
フラットパネル
タイル弾性接着剤
工法名:
はるかべ工法
適用部位:
外壁
適用タイル:
外装壁タイル・外装壁モザイクタイル
[はるかべ工法用]
適用パネル:
フラットパネル60mm以上品
施
工
手
順
(1) 接着剤準備 弾性接着剤は、ワンパックボーイR-V2スーパーを使用します。 接着剤をパックからしぼり出します。 (2) 接着剤の塗付け くし目ゴテを用いて、パネル側に接着剤を塗り付けます。接着剤の塗布方法は タイルにより異なります。「はるかべ工法 ビル外壁編 設計施工マニュアル」を ご参照ください。 目地詰めなしの仕様では、パネル伸縮目地を汚さないように、養生して接着剤 を塗ります。 (3) タイル張り 接着剤塗布後、直ちにタイルを手でもみ込むようにして十分押さえて張り付け ます。
タ イ ル 施 工 後 1~2
留
意
事
項
(1) パネル表面が濡れている場合は、乾燥させてから接着剤を塗布してください。 (2) 接着剤を塗り付ける面積は、夏場は30分以内、冬場は60分以内にタイル張りが 終えることができる面積としてください。直射日光が当たる等、下地表面温度 が高い条件では、30分より早く硬化することがありますので注意してください。 (3) 150×600mm角はタイル裏面にも接着剤塗布してください。 詳細は「はるかべ工法 ビル外壁編 設計・施工マニュアル」をご参照ください。
20
●接着剤およびモルタル厚さ (単位 mm)
警告
・ワンパックボーイ R- V2 スーパーの点付け(だんご)施工はしないでください。
接着剤の硬化が遅くなり、剥離の原因となることがあります。
!
弾性接着剤
フラットパネル
タイル
弾性接着剤
フラットパネル
タイル
工法名:
有機系接着剤張り
適用部位:
内壁
適用タイル:
内装壁・モザイク・外装壁
適用パネル:
フラットパネル60mm以上品
施
工
手
順
(1) 接着剤準備 30分以内にタイル張りができる量の接着剤を容器から取り出します。 二液混合型の接着剤については正確な混合比率とし、混練不良がないように十分 練り混ぜます。 (2) 接着剤の塗付け くし目ゴテを用いて、パネル側に接着剤を塗り付けます。くし目の高さは、張り 付けるタイルによって調整します。 (3) タイル張り 接着剤塗布後、直ちに壁面上部よりタイルを張り始め、なじみの良い内に張り終 えます。タイルはもみ込むようにして張り、叩き板等で十分叩き押えます。
タイル施工後内装タイル 1
大形タイル 2
留
意
事
項
(1) 塗布した接着剤が皮張りを起こしている場合は、くし目を再度入れて直ちに張り 付けます。 (2) 皮張りが進み表面硬化を起こしているような場合には、塗り付けてある接着剤を 削り落として新たに接着剤を塗布します。
●接着剤厚さ (単位 mm)
21
有機系接着剤
フラットパネル
タイル
有機系接着剤
フラットパネル
タイル
パネルは運搬から建込みの全工程を通じて入念に取り扱い、破損しないように注意します。
万一破損した場合は、各板体メーカーの指示に従い補修を行います。
タイルの補修は、以下の要領で行います。
ハツリ工事
① 補修が必要と思われる箇所を目視により確認します。
② タイル周囲の目地を電動ダイヤモンドカッターで切断します。パネルが欠損しないように
切目はパネルの表面までとします。
③ 周辺のタイルや下地パネルに破損を与えないように注意しながら、タイルをハツリ取ります。
タイル張り
① タイル張り前に、補修する部分の下地を十分清掃しておきます。
② 下地側に張付け材料を平らに塗り付けます。
③ タイル裏面に均一に張付け材料を塗り付け、直ちに張り付けて叩き押えます。タイルのズ
レ防止のために、スペーサーを併用することは有効です。
④ タイル張りから1~2日以上経過した後、目地材を充てんします。
⑤ タイル面を清掃します。
21
補修
4-1 押出成形セメント板の補修
4-2 タイル面の補修
22
(1)
(2)
22
外壁納まり例詳細図
23
D-1 最上部 D-2 中間部横目地部
D-3 最下部 D-4 中間部縦目地部
24
D-5 サッシ廻り部
25
D-6 コーナー部1
D-6 コーナー部2
26
27
D-1 最上部 D-2 中間部横目地部
D-3 最下部 D-4 中間部縦目地部
28
D-5 サッシ廻り部
29
D-6 コーナー部1
D-6 コーナー部2
30
■モルタル施工 接着性能試験(気中28日養生)
試験名称 接着性試験(気中28日養生)
試験方法 タイルベースパネルに下記の材料を使用してタイル張りを行う。この時、押出
成形セメント板表面のあり溝方向とタイルの裏足方向(交差、平行)の関係も
同時に確認する。
屋内気中にて28日間養生後、タイルの周囲に電動カッターにて切り込みを入れ、
専用アタッチメントを取り付けて建研式引張試験機にて引張試験を行う。
試験体個数はn=3
試験体
構成材料 タイルベースパネル :N社品 (3995×595×60)
吸水調整材 :NSハイフレックス HF-1000 3倍希釈液 (日本化成(株))
タ イ ル :50mm二丁モザイクタイル(95×45×7mm (株)LIXIL)
張 付 材 :イナメント タフⅡ ((株)LIXIL)
合成高分子エマルション :タイルポリマーSB-102 3倍希釈液 ((株)LIXIL)
目 地 材 :イナメジG-2N ((株)LIXIL)
形 状
試験結果
※破壊形態
A:タイル破壊
B:タイル=張付材界面破壊
C:張付材凝集破壊
D:張付材=パネル界面破壊
E:パネル凝集破壊
タイル 裏足方向
試験体 No.
接着強度(N/mm2)
破壊形状
交差 1 2 3
2.822.15 2.21
C100C100 C100
平均値 3.29 ―
平行 1 2 3
2.322.45 2.02
C100C100 C100
平均値 2.26 ―
試験日 1998年4月20日
試験場所 (株)LIXIL タイル建材商品開発部内
60
タイル
タイルベースパネル
カッターにて切り込みアタッチメント
3995
595
張付材
性能報告
31
■モルタル施工 接着性能試験(熱水繰り返し養生)
試験名称 接着性試験(熱水繰り返し養生)
試験方法 タイルベースパネルに下記の材料を使用してタイル張りを行う。この時、押出
成形セメント板表面のあり溝方向とタイルの裏足方向(交差、平行)の関係も
同時に確認する。
屋内気中にて28日間養生後、熱水繰り返し試験機にて加熱(70℃)105min、散
水(常温)15minを1cycleとする熱ムーブメントを300cycle繰り返す。試験終了後、
タイルの周囲に電動カッターにて切り込みを入れ、専用アタッチメントを取り
付けて建研式引張試験機にて引張試験を行う。試験体個数はn=3
試験体
構成材料 タイルベースパネル :N社品 (3995×595×60)
吸水調整材 :NSハイフレックス HF-1000 3倍希釈液 (日本化成(株))
タ イ ル :50mm二丁モザイクタイル(95×45×7mm (株)LIXIL)
張 付 材 :イナメント タフⅡ ((株)LIXIL)
合成高分子エマルション :タイルポリマーSB-102 3倍希釈液 ((株)LIXIL)
目 地 材 :イナメジG-2N ((株)LIXIL)
形 状
試験結果
※破壊形態
A:タイル破壊
B:タイル=張付材界面破壊
C:張付材凝集破壊
D:張付材=パネル界面破壊
E:パネル凝集破壊
タイル 裏足方向
試験体 No.
接着強度
(N/mm2)
破壊形状
交差 1 2 3
2.422.50 1.89
C100C100 C100
平均値 2.27 ―
平行 1 2 3
2.072.26 1.81
C100C100 C100
平均値 2.05 ―
試験日 1998年4月20日
試験場所 (株)LIXIL タイル建材商品開発部内
60
タイル
タイルベースパネル
カッターにて切り込みアタッチメント
3995
595
張付材
32
■はるかべ施工 接着性能試験
試験名称 接着性試験
試験方法 下地材には押出成形セメント板のフラットパネルを使用し、その他の項目はJIS
A5557(外装タイル張り用有機系接着剤)に準拠する。70mm角に切断した押
出成形セメント板に弾性接着剤「ワンパックボーイR-V2スーパー」をくし目ゴ
テで塗布し、50mm角の外装モザイクタイルを圧着する。表に示す条件で養生
および処理後、引張接着強さとそのときの破壊状態を測定する。
試験体作養生および処理条件
項 目 養生条件 処理条件 標準養生 23±2℃、50±10RH%で
672時間 ―
低温硬化養生 5±2℃で672時間 ― アルカリ温水浸せき 23±2℃、50±10RH%で
672時間 60±2℃の水酸化カルシウム
飽和水溶液中168時間浸せき 凍結溶解 23±2℃、50±10RH%で
672時間 -20±3℃で低温雰囲気中2時間→20±3℃水中1時間1cycleとして200cycle繰り返す
熱劣化 23±2℃、50±10RH%で 672時間
80±2℃の高温乾燥雰囲気中
で336時間
試験結果
試験条件 付着強さ(N/mm2)
破壊の位置と 面積比(%) 基準
標準養生 0.67 凝集破壊率:100% 0.60N/mm2以上かつ 凝集破壊率75%以上
低温硬化養生 0.58 凝集破壊率:100% 0.40N/mm2以上かつ 凝集破壊率50%以上
アルカリ温水浸せき 0.96 凝集破壊率:100% 0.40N/mm2以上かつ 凝集破壊率50%以上
凍結融解 0.57 凝集破壊率:100% 0.40N/mm2以上かつ 凝集破壊率50%以上
熱劣化 0.75 凝集破壊率:100% 0.40N/mm2以上かつ 凝集破壊率50%以上
凝集破壊率とは、破壊面全体に対して接着剤、下地材およびタイルが材料破壊
した割合を示す。
試験日 2014年8月
試験場所 (株)LIXIL タイル建材商品開発部内
アタッチメント
50mm角モザイクタイル接着剤
押出成形セメント板
33