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コントラクター会議資料
平成19年3月16日
熊本県菊池地域振興局
農林部農業普及指導課
飯星 昭一
トウモロコシ2期作体系におけるコーンクラッシャー導入に期待する効果
地域の概要
菊池地域の位置
菊池地域の農業産出額
米麦等, 801
野菜果樹, 932
工芸作物, 208
農産物加工, 9
畜産, 3424
その他畜産
物, 5
豚, 569
肉用牛,
1089
乳用牛,
1182
鶏, 579
平成17年管内市町別農業産出額(概算)(畜産部門のみ)
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
菊池市 合志市 大津町 菊陽町
その他畜産
鶏卵
鶏
豚
乳用牛
肉用牛
気象データ(H18・菊池市)
平均気温の推移
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
系列1 系列2
降水量の比較
0.0
200.0
400.0
600.0
800.0
1000.0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
H18 平年
日照時間の比較
0.0
50.0
100.0
150.0
200.0
250.0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
H18 平年
気象データ平均気温
0
5
10
15
20
25
30
H16.1 H16.2 H16.3 H16.4 H16.5 H16.6 H16.7 H16.8 H16.9 H16.10 H16.11 H16.12 H17.1 H17.2 H17.3 H17.4 H17.5 H17.6 H17.7 H17.8 H17.9 H17.10 H17.11 H17.12 H18.1 H18.2 H18.3 H18.4 H18.5 H18.6 H18.7 H18.8 H18.9 H18.10 H18.11 H18.12
降水量
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
H16.1 H16.2 H16.3 H16.4 H16.5 H16.6 H16.7 H16.8 H16.9 H16.10 H16.11 H16.12 H17.1 H17.2 H17.3 H17.4 H17.5 H17.6 H17.7 H17.8 H17.9 H17.10 H17.11 H17.12 H18.1 H18.2 H18.3 H18.4 H18.5 H18.6 H18.7 H18.8 H18.9 H18.10 H18.11 H18.12
日照時間
0
50
100
150
200
250
H16.1 H16.2 H16.3 H16.4 H16.5 H16.6 H16.7 H16.8 H16.9 H16.10 H16.11 H16.12 H17.1 H17.2 H17.3 H17.4 H17.5 H17.6 H17.7 H17.8 H17.9 H17.10 H17.11 H17.12 H18.1 H18.2 H18.3 H18.4 H18.5 H18.6 H18.7 H18.8 H18.9 H18.10 H18.11 H18.12
乳用牛の推移
乳用牛の飼養戸数及び飼養頭数の推移
0
10000
20000
30000
40000
50000
60000
70000
80000
H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
飼養頭数 戸数
県内戸数
管内戸数
県内頭数
管内頭数
戸頭
肉用牛の推移肉用牛の飼養戸数及び飼養頭数の推移
0
20,000
40,000
60,000
80,000
100,000
120,000
140,000
160,000
H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17
0
2,000
4,000
6,000
8,000
10,000
12,000
14,000
16,000
飼養頭数 戸数
頭 戸
県内戸数
管内戸数
県内頭数
管内頭数
管内水田での飼料作物作付け面積の推移
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
H6
H7
H8
H9
H10H
11H
12H
13H
14H
15H
16H
17
その他
飼料用稲
リードカナリーグラス
レンゲ
エンバク
イタリアンライグラス
ソルゴー
トウモロコシ
ha
管内畑地での飼料作物作付け面積の推移
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
4,500
H6
H7
H8
H9
H10H
11H
12H
13H
14H
15H
16H
17
その他
リードカナリーグラス
レンゲ
エンバク
イタリアンライグラス
ソルゴー
トウモロコシ
ha
菊池管内のトウモロコシ作付け面積の推移
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
H6
H7
H8
H9
H10
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17ha
水田 畑
これまでの取り組み状況
トウモロコシ2期作体系
コントラクター組織の育成
菊池地域コントラクター推進会議の開催
毎年2月に開催
参集範囲各コントラクター組織代表
関係団体担当者
市町担当者
種苗メーカー
県畜産協会
県及び県振興局農業振興課
農業普及指導課
トウモロコシ2期作のメリット
農地面積当たりの生産量の増大
通年でのコーンサイレージの給与が可能になり、乳成分等が安定
購入飼料の削減による低コスト化
家畜排せつ物の利用増加
トウモロコシ収量調査(1期作)
10a当たり生総重
0
2000
4000
6000
8000
H16 H17 H18
10a当たり生雌穂重
0
500
1000
1500
2000
H16 H17 H18
生総重中の生雌穂重割合
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
H16 H17 H18
トウモロコシ収量調査(2期作)
10a当たり生総重
0
2000
4000
6000
8000
H16 H17 H18
10a当たり生雌穂重
0
500
1000
1500
2000
H16 H17 H18
生総重中の生雌穂重割合
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
H16 H17 H18
トウモロコシ2期作体系での収量の推移
0.0
2,000.0
4,000.0
6,000.0
8,000.0
10,000.0
12,000.0
H16 H17 H18
トウモロコシの年間生総重(10a当たり)
2期作
1期作
0.0
500.0
1,000.0
1,500.0
2,000.0
2,500.0
3,000.0
3,500.0
H16 H17 H18
トウモロコシの雌穂の年間生総重(10a当たり)
2期作
1期作
同一圃場での坪刈りによる推測値
(菊池普及指導課調査)
トウモロコシ2期作のデメリット
7月下旬から8月上旬にかけての過酷な労働
機械の投資が大きい
ワラビー萎縮病の発生
ワラビ萎縮病とは
ワラビ萎縮病の原因
ワラビ萎縮病の広がり
トウモロコシ作業体系の変化
1期作
播種
刈取
2期作
播種
刈取
堆肥散布
耕起
耕起
堆肥散布
1期作 2期作
刈取
播種
播種
刈取
不耕起播種機の活用
耕起
堆肥散布
自走式コーンハーベスタの活用
自走式コーンハーベスタの活用
(不耕起播種機の活用)
コントラクターによる各作業の実績
0
1
2
3
4
5
6
7
7/21
7/28 8/
4
8/11
8/18
8/25 9/
1
9/8
9/15
9/22
9/29
10/6
10/1
3
10/2
0
10/2
7
11/3
11/1
0
11/1
7
11/2
4
12/1
12/8
12/1
5
ha
0
1
2
3
4
5
6
3/21
3/28 4/
4
4/11
4/18
4/25 5/
2
5/9
5/16
5/23
5/30 6/
6
6/13
6/20
6/27 7/
4
7/11
7/18
7/25 8/
1
8/8
8/15
トウモロコシ播種作業H18七城コントラ
トウモロコシ収穫作業H18七城コントラ
コントラクターによる作業の実績(トウモロコシ1期作の収穫と2期作の播種作業)
0
1
2
3
4
5
6
7
7/26
7/27
7/28
7/29
7/30
7/31 8/
1
8/2
8/3
8/4
8/5
8/6
8/7
8/8
8/9
8/10
8/11
8/12
8/13
8/14
8/15
刈取面積 播種面積
ha
受託作業(刈り取り)の推移
0
200
400
600
800
1000
1200
H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18
原口ハーベスタ
合志酪農
コーンズ
JA七城
JA泗水
JA旭志
ha
収穫作業
収穫作業
受託作業(播種)の推移
0.0
50.0
100.0
150.0
200.0
250.0
300.0
350.0
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18
原口ハーベスタ
合志酪農
コーンズ
JA七城
JA泗水
JA旭志
ha
不耕起播種機での播種の様子
現在の取り組み状況
牛乳廃棄
乳価の推移(生乳1キロ当たりの価格
80.0%
82.0%
84.0%
86.0%
88.0%
90.0%
92.0%
94.0%
96.0%
98.0%
100.0%
H14 H15 H16 H17 H18
乳価(%)
見込み
飼料価格の高騰
配合飼料価格の上昇に伴う損益分岐点
損益分岐点
730,124
0
200,000
400,000
600,000
800,000
1,000,000
1,200,000
1,400,000
1,600,000
0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,000 1,200,000 1,400,000 1,600,000
費用・売上
売上高
固定費
総費用
損益分岐点
損益分岐点
682,343
0
200,000
400,000
600,000
800,000
1,000,000
1,200,000
1,400,000
1,600,000
0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,000 1,200,000 1,400,000 1,600,000
費用・売上
売上高
固定費
総費用
損益分岐点
価格上昇前 7円上昇の場合
作業日数・作業面積の推移(旭志コントラクター)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
H9
H1
0
H1
1
H1
2
H1
3
H1
4
H1
5
H1
6
H1
7
H1
8
11月・12月
10月
9月
8月
7月
0
50
100
150
200
250
300
350
400
H9
H10
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
11月・12月
10月
9月
8月
7月
作業日数
(日)
作業面積
(ha)
1日当たり作業面積の推移
0.0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
ha
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18
コーンクラッシャー導入のメリット
登熟とともに子実割合が増加する
ほぼ100%の子実が粉砕でき、デンプンの利用率が著しく増加する。
粉砕されたものを給与するとそうでないものと比較して、明らかに乳量が増加する。
粉砕するため、切断長を長くすることができる。
雌穂の芯も砕かれるため選び食いを減らすことができる。
コーンクラッシャー
収穫作業の受託日数及び面積H17
0
200
400
600
800
1000
1200
7/20
7/27 8/
3
8/10
8/17
8/24
8/31 9/
7
9/14
9/21
9/28
10/5
10/1
2
10/1
9
10/2
6
11/2
11/9
11/1
6
11/2
3
11/3
0
H18
0
200
400
600
800
1000
1200
7/20
7/27 8/
3
8/10
8/17
8/24
8/31 9/
7
9/14
9/21
9/28
10/5
10/1
2
10/1
9
10/2
6
11/2
11/9
11/1
6
11/2
3
11/3
0
12/7
12/1
4
26日 20日
24日 33日
収穫適期の課題
0
200
400
600
800
1,000
1,200
7/25
8/1
8/8
8/15
8/22
8/29
9/5
9/12
9/19
9/26
10/3
10/1
0
10/1
7
10/2
4
10/3
1
11/7
11/1
4
11/2
1
11/2
8
12/5
12/1
2
12/1
9
0
200
400
600
800
1000
1200
7/20
7/27
8/3
8/10
8/17
8/24
8/31
9/7
9/14
9/21
9/28
10/5
10/1
2
10/1
9
10/2
6
11/2
11/9
11/1
6
11/2
3
11/3
0
12/7
12/1
4
作業面積の拡大や天候等により、後半に収穫したものは、そのままでは十分消化されない可能性がある
コーンクラッシャーを組み込んでの刈り取り作業
収穫後のトウモロコシ
15g 1g
48g 42g
クラッシャー前 クラッシャー後
子実
その他繊維
2007年同一農家で牛糞4.5kgを3mmの篩で水洗い乾燥
プロセッシングしたコーンサイレージ
プロセッシングはルーメン内での澱粉消化率を4-5%向上させることが確認されている。
適切なローラー粉砕機の間隔は品種や収穫時の熟期で変わる、しかしいかなる場合も子実が粉砕されていなければならない。
ローラーの間隔は未熟なコーンサイレージの場合おおよそ3-4mm、より登熟した(堅い)コーンサイレージでは1-2mmに狭める。
2003サイレージ
1個の未粉砕子実。糞中に子実はほとんど見られない。
2004サイレージ
多くの未粉砕子実。このサイレージを給与して2日後から糞中に
子実が見られる。分析結果の澱粉値が高くても実際に利用されるエネルギーは低くなる。
プロセッシングが正しく行われているかをどう判断するか両手一抱え分のサイレージを取り出して未粉砕の子実を探す。1-2個以上の子実が含まれていれば、ローラー間隔を狭く再調整する。
コーンサイレージのルーメン消化性はプロセッシングで高められる。
圧片トウモロコシ
コーンサイレージ-クラッシャー無し
HMSC
ルー
メン
での
相対
的発
酵量
Time
コーンサイレージ-クラッシャー利用
Source: Dr. Bill Stone, Cornell University
熟期に影響を受ける澱粉消化率(サイレージは粉砕機でプロッセシングされていない)
Source: Joe Harrison, Washington State University
0
20
40
60
80
100
%
Rumen Lower Tract Whole Tract
1/2 Milk Line
Black Line
7256
8672
9687
結果
コーンクラッシャーは平成19年度において自走式コーンハーベスタ9台中5台が組み込み済みとなる予定。
コントラクター組織は、安心して作業が受託できる。
コーンサイレージの消化率等が向上することで、購入飼料の削減が可能となる。
今後の取り組みについて
GIS(地理情報システム)事業への取り組み
3月の播種から実証試験を開始予定
自給飼料をメインとしたTMRセンター建設
平成19年度補助事業で実施予定
総合コントラクター組織の育成
堆肥散布やイナワラ収集等の作業へ拡大
GIS(地理情報システム)事業の取り組み
自給飼料をメインとしたTMRセンターの取り組み
事業実施計画
入札
設置・購入
(作業委託)
TMRセンター(設置発起人)
JA菊池旭志中央支所コントラクター利用
組合
補助事業申請(TMRセンター設置事業)
補助事業申請(コントラクターソフト事業)
センター 菊池市 振興局・県庁
外部利用農家
TMR供給農家
旭志コントラクター利用組合員
TMR供給酪農家
国
TMRセンター(組合・会社)
建設会社機械メーカー
コントラ組合 県酪連 全国連 農畜産業振興機構
1 委託農家組織の設立 ・運営費の拠出 ・運営状況の確認2 農地作業関係の委託 ・農地利用関係 ・利用内容関係3 環境対策関係の委託 ・堆肥化処理 ・液肥散布処理
○運営検討会 ・作付け体系の検討 ・飼料設計の検討 ・飼養管理関係の検討 ・その他
○組織の設立 ・規約等の整備 ・資金及び運営体制の整備 ○運営検討会
・飼料設計の検討 ・生産計画の検討 ・作業計画の検討 ・その他
TMR供給
播種作業
○各種作業 ・播種 ・刈り取り ・その他
堆肥化 液肥散布刈り取り作業
TMRの試作
TMR試食
コントラクターの新たな取り組み
イナワラ収集作業 堆肥散布作業
まとめ
新たなコントラクター組織の設立や、TMRセンターの取り組みにより、粗飼料の生産を止めていた農家が、新たに30ヘクタール以上のトウモロコシの作付けが増加する見込み。→自給率の向上
様々な取り組みを行うことで、農家の経営をサポートし、さらに、コントラクター組織自体も健全な経営を目指す。