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エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

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エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について

1

経済産業省

資料3-2(参考資料4-1)

Page 2: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

目次

1.エレクトロニクス産業の現状

2.各分野の分析

① 情報通信機器(スマホ)

② 白物家電

③ 電子デバイス

<項目>

市場の現状

海外競合企業のベンチマーク

構造の変化

2

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エレクトロニクス産業の業況 企業業績

• エレクトロニクス産業は、過度の円高状態から脱したことで、着実に業績が回復。

3

2010/1-3.

2011/1-3.2012/1-3.

2013/1-3.2014/4-6.

▲2%

▲1%

0%

1%

2%

3%

4%

5%

6%

▲20% 0% 20% 40%

売上高営業利益率

売上高(前年同期比)

電気機械器具製造業

2010/1-3.2011/1-3.

2012/1-3.

2013/1-3.2014/4-6.

▲2%

▲1%

0%

1%

2%

3%

4%

5%

6%

▲20% 0% 20% 40%

売上高営業利益率

売上高(前年同期比)

情報通信機械器具製造業

出典:法人企業統計

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生産の動向

• 電気機械(白物)及び電子部品・デバイスは、稼働率を変動させつつも生産能力は大きな変化なく水準を維持(稼働率、生産能力ともに2005年=100)

• 情報通信機械は、稼働率の大幅な下落に後追いで生産能力を縮小させるものの、更なる需要喪失で稼働率の下落が続く。

4

2010.1

2014.860

70

80

90

100

110

120

75 80 85 90 95 100 105

稼働率

生産能力

情報通信機械工業

出典:製造工業生産能力・稼働率指数

60

70

80

90

100

110

120

80 85 90 95 100 105 110

稼働率

生産能力

電子部品・デバイス工業

2010.1

2014.8

60

70

80

90

100

110

120

75 80 85 90 95 100 105

稼働率

生産能力

電気機械工業

2010.1

2014.8

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国内生産拠点からの出荷動向

• エレクトロニクス産業の中でも輸出をけん引する電子部品・デバイス産業の輸出額は着実に伸長。

• 他方、スマートフォン市場の拡大に完全に乗り遅れた情報通信機械産業は、円安による輸出増加はおろか、国内向けの出荷の下落が著しい。

5

90

95

100

105

110

115

Jan

Jun

Nov Ap

r

Sep

Feb Jul

Dec

May Oct

Mar

Aug

2010 2011 2012 2013 2014

電気機械

輸出 国内

80

85

90

95

100

105

110

115

Jan

Jun

Nov Ap

r

Sep

Feb Jul

Dec

May Oct

Mar

Aug

2010 2011 2012 2013 2014

電子部品・デバイス

輸出 国内

40

50

60

70

80

90

100

110

120

Jan

Jun

Nov Ap

r

Sep

Feb Jul

Dec

May Oct

Mar

Aug

2010 2011 2012 2013 2014

情報通信機械

輸出 国内

出典:鉱工業出荷内訳表

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輸出入動向

• 内需における国産品のシェアは、白物・電デバは高く、情報通信機器は3割まで凋落。

• 電デバの主な輸出先である中国元から見て、ウォンと円の相対レートはかなり円安ウォン高になって来ている。足元では日本からの輸入額が増加、韓国からの輸入額が減少しており、今後の動向に要注目。

6

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May

2010 2011 2012 2013 2014

内需に占める国産率

電気機械 電子部品・デバイス 情報通信機械

50

75

100

125

150

175

200

2007

/1/1

2007

/7/1

2008

/1/1

2008

/7/1

2009

/1/1

2009

/7/1

2010

/1/1

2010

/7/1

2011

/1/1

2011

/7/1

2012

/1/1

2012

/7/1

2013

/1/1

2013

/7/1

2014

/1/1

2014

/7/1

円・ウォンの対元レート比較

ウォン/元(2007年平均

=100)

円/元(2007年平均=

100)

-40%

-20%

0%

20%

40%

60%

Jan

Apr Ju

l

Oct

Jan

Apr Ju

l

Oct

Jan

Apr Ju

l

2012 2013 2014

中国のエレクトロニクス製品輸入

(前年同月比、ドルベース)

韓国から 日本から

出典:鉱工業総供給表 出典:Bloomberg 出典:World Trade Atlas

円高、ウォン高

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エレクトロニクス産業の構造

• 世界のエレクトロニクス産業の市場規模は、情報通信機器が118.3兆円、電子部品・デバイス産業が63.1兆円、白物3品(エアコン、冷蔵庫、洗濯機)市場が20.5兆円。

• 日系企業は電子部品・デバイス産業で相対的に高いグローバルシェアを獲得している。

• また、エレキ主要各社のセグメント別の営業利益率を見ても、電子部品・デバイス産業が高めの利益率を実現している。

7 出典:日経Financial Quest

情報通信機器,

118.3兆円

電子部品・デバ

イス,

63.1兆円

白物3品

(エアコン、冷

蔵庫、洗濯機),

20.5兆円

52%

54%

56%

58%

60%

62%

64%

10% 15% 20% 25% 30%

日系企業の外需比率

日系企業のグローバルシェア

エレクトロニクス産業の世界市場規模

※バブルサイズは

世界市場規模を表す

0%

1%

2%

3%

4%

5%

6%

7%

0兆円

10兆円

20兆円

30兆円

40兆円

50兆円

60兆円

全体

白物

黒物

電子部品・デバイス

その他

エレキ主要10社の売上高と営業利益率

NEC

キヤノン

京セラ

富士通

三菱電機

東芝

日立製作所

ソニー

シャープ

パナソニック

売上高営業利益率

出典:JEITA、JEMA資料より経済産業省作成

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エレクトロニクス産業の現状

• 日系のエレクトロニクス企業のグローバルシェアを見ると、世界市場規模が最も大きい情報通信機器(電子機器)市場では、市場規模が相対的に小さいAV機器市場では依然として高いシェアを保っているが、通史機器市場やPC・情報端末市場では十分なシェアを得られていない。

• 情報通信機器に次いで大きな市場規模を持つ電子部品・デバイス市場では、日系企業は比較的高いシェアを維持(ただし、半導体は一時期に比して大きく低下)

• 白物家電の世界市場はあまり大きくない中、日系企業は国内市場を中心に展開しており、グローバルシェアは低め。

8

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

0兆円

25兆円

50兆円

75兆円

100兆円

125兆円

移動

電話

小計 テレ

映像

再生

機器

撮像

機器

カー

AV

C機

音声

機器

小計 無線通信機

有線

通信

機器

小計 サー

バ・ス

トレー

パソ

コン

情報

端末

電子

機器

AV機器 通信機器 コンピュータ及び情報端

その

他の

電子

機器

電子

部品・

デイ

バイ

ス計

電子

部品

ディス

プレイ

デバ

イス

半導

家庭

用エ

アコン

冷蔵

洗濯

電子機器 電子部品・デバイス 白物家電

世界の市場規模と日系企業のシェア(2013年)

世界市場規模

日系シェア

出典:経済産業省「生産動態統計調査」

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日本のエレクトロニクス産業に何が起きたのか?

• 2007年から2013年のグローバル市場規模と日系企業シェアとの変化を見ると以下のとおり。

• スマートフォンとタブレットという革新的かつ多機能な製品が現れ、短期間でグローバル市場規模を大幅に拡大するとともに、それらに機能を統合された日本の最も得意とする製品群(デジカメ、ビデオカメラ、オーディオ類等)の市場規模が大幅にシュリンクしてしまった。これが、携帯電話に止まらないエレクトロニクス産業全体の大苦戦の最大の原因。

9

-25%

-20%

-15%

-10%

-5%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

-60%

-40%

-20%

0%

20%

40%

60%

移動

電話

小計 テレビ 映像

再生

機器

撮像

機器

カー

AV

C機

音声

機器

小計 無線通信機

有線

通信

機器

小計 サー

バ・ス

トレー

パソコ

情報

端末

電子

機器

AV機器 通信機器 コンピュータ及び情報端

その

他の

電子

機器

電子

部品・

デイ

バイ

ス計

電子

部品

ディス

プレイ

デバ

イス

半導

家庭

用エ

アコン

冷蔵

洗濯

電子機器 電子部品・デバイス 白物家電

世界市場の伸びと日系企業のシェアの変化(2007年→2013年)

世界市場の伸び率(左軸、%) 日系企業のシェアの変化(右軸、%ポイント)

出典:経済産業省 「生産動態統計調査」

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目次

1.エレクトロニクス産業の現状

2.各分野の分析

① 情報通信機器(スマホ)

② 白物家電

③ 電子デバイス

<項目>

市場の現状

海外競合企業のベンチマーク

構造の変化

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国内の携帯電話市場の状況

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国内携帯電話事業者別シェア (2014年12月末現在)

国内携帯電話契約者数 約1億4500万台

出典:一般社団法人電気通信事業者協会(TCA)

出典: 一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)

(万台)

年度 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

携帯電話 4,955 3,463 3,059 3,085 2,909 2.461 2,159

うち スマートフォン

- - - 379 1,324 1,460 1,223

国内携帯電話メーカーによる国内出荷台数状況(月別)

• 国内携帯電話市場は、年間5,000万台程度の規模。

• そのうち、国内携帯電話機メーカーによる出荷台数は、スマートフォンの普及を契機として近年減少傾向にあり、2013年度は2159万台 (対前年比▲12.3%)となった。

(150)

(100)

(50)

0

50

100

150

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

出荷台

(千台) (%)

国内携帯電話メーカーによる国内出荷台数状況(年度)

NTTドコ

モ, 45.0%

au, 29.2%

ソフトバ

ンク, 25.8%

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日系携帯電話メーカーの再編

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シャープ

東 芝

パナソニックモバイル コミュニケーションズ※

富士通

NEC

京セラ

ソニー

パナソニックモバイル コミュニケーションズ

日立製作所

カシオ計算機

ソニー・エリクソン

富士通東芝モバイル

シャープ

カシオ日立モバイル コミュニケーションズ

NECモバイル コミュニケーションズ※

京セラ

三菱電機

事業撤退 (2008年3月)

エリクソン(スウェーデン)と事業統合 (2001年10月)

三洋電機が営業権譲渡 (2008年4月)

事業統合 (2004年4月)

事業統合 (2010年6月)

三洋電機

事業統合 (2010年10月)

docomo、au、softbank、 EMOBILE

docomo、softbank

docomo、au、softbank

au、softbank

docomo、au

au

docomo、au、EMOBILE

• 携帯電話メーカー各社は、リーマンショックや買換サイクルの長期化などによる国内市場の低迷が続く中、事業基盤強化のため再編に着手。結果、現在6グループに集約。魅力ある端末の開発や、海外市場への対応を図っている。

2013年度 国内市場出荷台数シェア

出典:IDC japan

(出荷台数 3,963万台(前年比 1.9%減))

ソニーモバイル コミュニケーションズ

ソニーが子会社化 (2012年2月)

富士通

富士通が子会社化 (2012年4月)

うち、スマートフォンは3,031万台(76.5%))

※パナソニックモバイルコミュニケーションズ及びNECモバイルコミュニケーションズは、2013年コ

ンシューマー向けスマートフォン事業から撤退。

Apple, 35.2%

シャー

プ, 14.4%

ソニー, 12.1%

富士通, 9.3%

京セラ, 8.2%

その他, 20.8%

Apple, 46.0%

ソニー, 15.9%

シャー

プ, 12.1%

富士通, 8.1%

Samsung, 6.6%

その他, 11.3%

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Samsung

25%

Nokia 14%

Apple 8%

LG 4%

Huawei 3%

others 46%

Samsung 24%

Nokia 19%

Apple 8%

LG 3%

Huawei 3%

others 43%

グローバルマーケットでの日系企業の苦戦

13

(1)国内市場は、キャリアへのOEMビジネス ・海外ではメーカーが端末を直接販売(端末と通信役務は別の事業者が提供するのが一般的) ・キャリアとメーカーとの共同開発が主流(開発の方向性に迷いなし) (2)ニーズに応じたリソース投入が困難 ・技術開発、サービス開発が激しく、端末のライフサイクルが短い ・国内(高機能化・高サービス)と海外(単機能・低価格)でニーズに乖離 (3)国内に相当のマーケット規模 ・現在は、海外メーカーの製品のシェアが高くなってきているなど、環境変化。 (4)グローバル・トップ勢は生産台数が桁違い → 開発力、コスト競争に大きな差が生じている。 (5)垂直統合モデル(アップル社)との競合。製品の差別化、競争力に難儀。

2013年 18億22百万台

世界携帯電話メーカー別販売シェア 2012年 17億38百万台

※世界シェア1位になったSamsungの2013年販売台数は4億47百万台

出典:IDCjapan 出典:IDCjapan

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グローバル競争が激化する契機

• マーケットの分立を容認する「壁」(規格の違い、商慣習、規制等。国内の携帯市場では、キャリアのビジネス・エコシステム)が存在するとき、壁の内側に入れてもらえた企業は相次ぐ参入に脅かされることなく、需要を固定的に得られることで、「緩やかな競争」の均衡が保たれた(フィーチャーフォン時代の国内市場)。

• 何らかのきっかけ(iPhoneへの消費者による絶大な支持)で「壁」が崩れることで、Winner Takes Allの競争が激化。

14

端末 ベンダー

キャリア

ユーザー

情報 サービス

代金

端末

販売奨励金

代金 情報

サービス 代金 機器

domestic

domestic

domestic domestic

IP接続 センター イ

ンターネット

制限

キャリアAの ビジネス・エコシステム

通信 情報サービス

販売代理店

通信サービスと 端末の

バンドルの程度

Postpaid比率

ARPU*水準

日本・米国 欧州 中国 アジア・新興国

高い

低い

高い

高い

低い

低い

日99% 米83% 仏77% 英56% 独50% 中36% タイ11% 越5%

米50$ 日41$ 仏33$ 英28$ 独18$ 中10$ タイ7$ 越3$

*Average Revenue Per Unit (1契約あたりの月額利用料金)

【出所】みずほ銀行産業調査部「スマートフォンのコモディティ化がもたらすエコシステムの変化」

通信キャリアと端末ベンダーのバンドル関係についての地域性

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製品のコモディティ化とプラットフォーム

• プロダクト・イノベーションによる爆発的な需要の創出後、後続組による新規参入の継続により競争が激化

• 商品の新規性が顕著(商品のアイデンティティを画する機能デザインが流動的)であったり、従来からある必需的な代替商品(スマートフォンで言えばTV、PC、デジカメ、カムコーダ等)との比較で品質的な向上へのニーズが明らかである間は、価格競争よりもスペック向上という線形的な競争が中心となる。

• 製品アーキテクチャが画定し、品質面での「飢餓感」が希薄化、中間層以下への普及フェーズに入る(マーケットの「成熟」)と、製品を構成するモジュールごとの価格競争が激化、ものづくりにおけるプラットフォーマーが製品のコモディティ化を促進。

• どんなに新規性の高い商品でも、需要は必ず「飽和」するため、セット品市場を主たる収入源としてしまうと、数年おきの大きなプロダクト・イノベーションに乗り遅れた企業は市場から撤退を余儀なくされる(一握りの勝者は、当該製品ライフサイクルの期間は大きなレントを獲得)。

• むしろ、セット品市場ではなく、ものづくりのプロセスやセット品を通じた情報サービスの中で、コモディティ化しづらい「プラットフォーム」のポジションを獲得できた者が、安定的な売り上げを獲得。

15

部品製造(半導体、液晶TFT等)

製品設計

パソコン、携帯電話、スマートフォン

ソフトウェア構築

OS

基本アプリケーション

アセンブリ

出荷

ユーザー

コンテンツ

アプリ

ソリューション

設計 製造 組立 検査

③製造プラットフォーム提供 (TSMC(ファウンドリ)、MediaTek(ファ

ブレス)等)

④OS提供 (Windows, Android等) ⑥サービス提供プラットフォーム

(Apple, Google, Amazon,Sony(PlayStation)等)

②IP提供 (ARM等)

①高性能部品供給 (Intel, Qualcomm等)

⑤EMS (Foxconn等)

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線形イノベーション(スペック向上)競争の厳しさ

• スペック向上競争は、目指す方向性は明確であるという点ではよいが、製品ライフサイクルの短さ(ex.スマホの新モデルが四半期ごとにリリースされる)や技術限界への接近(ex.半導体の微細化限界)から、競争が進むほど研究開発費や設備投資額が右肩上がりに増加。

• スペック向上の限界効用が逓減する中、利益率を維持するためにはトップラインを拡大して平均費用を下げなければならない。このような莫大な投資に耐えられる資本力とトップラインを着実に伸ばすグローバルなマーケティング力がなければ、競争が激しいデバイス市場ではもはや勝ち残れない状況。

16

0.0兆円

0.5兆円

1.0兆円

1.5兆円

2010 2011 2012 2013

研究開発費

Intel Qualcomm

MeditaTek Renesas

東芝(電子デバイス)

0.0兆円

0.5兆円

1.0兆円

1.5兆円

2010 2011 2012 2013

設備投資額

Intel TSMC Renesas 東芝(電子デバイス)

-10.0%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

2010 2011 2012 2013

営業利益率

Intel Qualcomm

TSMC MeditaTek

Renesas 東芝(電子デバイス)

出典:bloomberg

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ものづくりの構造変化

• 従来は、製品の性能はセットメーカーによる高度なすり合わせ技術により担保されてきた。

• しかし、機能単位で部品がモジュールに統合され、モジュール間のインターフェースが共通化されることで、製品の性能や品質の決定要因はアセンブリ工程からモジュール製造側に移行(ものづくり2.0)。

• 主導権がモジュール側に移ったことを自覚した部品事業者は、ローカル仕様から脱して共通仕様(必要十分な機能)をセットメーカーに提示してスケールメリットを獲得、低コストでの供給を実現(ものづくり3.0)。

• モジュールの共通仕様化は完成品市場への参入障壁が低下し、部品、セット、サービス(アプリ等)それぞれのレイヤーでのグローバル競争が激化。この中でグローバル仕様を決められるのは、すべての事業者が共通して利用するプラットフォームを提供できる者(プラットフォーマー。スマホではOS)。ソフト面の商品企画・設計力とビジネス構想力を併せ持つ限られた者のみがプラットフォーマーになれる(ものづくり4.0)。

17

機器 事業者

内製

・機器の製造 ・部品の製造

機器

事業者

機器

事業者

機器

事業者

サービス事業者

部品事業者

部品事業者

部品事業者者

グローバル 仕様

部品事業者

仕様

機器事業者

共通仕様

機器 事業者

仕様

ものづくり1.0 ものづくり2.0 ものづくり3.0 ものづくり4.0

・垂直統合(内製) ・すり合わせ ・高信頼、高性能 ・高コスト

機器 事業者

・水平分業 ・すり合わせ ・高信頼、高性能 ・中コスト

・水平分業 ・モジュール化 ・高信頼、中性能 ・低コスト

・グローバル分業 ・完全モジュール化 ・中信頼、中性能 ・超低コスト

サービス事業者

部品事業者者

機器

事業者

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MediaTekのプラットフォーム戦略

• MediaTekは、ファウンドリを使って安くSoCを製造・販売するのみならず、ユーザーが端末を製造するにあたって必要となる他の要素、即ち、OSや製品のスペックに応じたレファレンス・デザイン(回路基板の設計図)をパッケージで提供することで、技術が未熟な新規参入者でも高い品質の端末を製造することを容易にしている(中国の大量の格安スマホベンダーの大半はMediaTekのチップとレファレンス・デザインを活用している)。

• こうした端末製造のノウハウを提供することで、新興国の端末メーカーがこぞってMediaTekのチップを購入し、安価な端末を大量に製造し、ハイエンド品を駆逐する勢いでそのシェアを拡大している。

• 最近では、ウェアラブル端末の開発プラットフォーム「LinkIt」をリリース。

18

ウェアラブル端末の開発プラットフォーム (LinKIt)

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TSMCのプラットフォーム戦略

• SoCの製造においては、ムーアの法則に従って微細化・集積化が進んできたことに伴い、マスク製造コストが急騰してきた。また、最先端の半導体工場を作るのに数千億円の投資が必要となってきた。このため、SoCベンダーの多くはファブレス化し、ファウンドリが製造を一手に引き受けることで製造コストを抑えてきた。

• また、新たな回路設計を行うと、それ自体にコストがかかるうえに、歩留まりや納期、価格について事前に把握することができず、発注するファブレスにとって大きなリスクとなってきた。

• TSMCは、こうしたリスクを低減するため、マスク製造やウェハ製造のみならず、各国のファブレスやIPベンダー(回路設計のIPを有する企業)、EDAベンダーとIPのアライアンスを組み、様々な製品のスペックに係るセルライブラリを所有するようになった。

• セルライブラリの充実は、SoC製造コストを大幅に引き下げる(ライブラリのIPを組み合わせればSoCが簡単に設計できる)とともにファブレス側のリスクを大幅に低減し、ファブレス事業自体への参入障壁を大幅に引き下げた。こうしたサービスプラットフォームの存在が同社の競争力の源泉となり、同社はIDMを蹴散らしてグローバルトップの座に君臨することとなった。

19

Page 20: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

競争環境の変化~SIMフリー端末の登場~

20

【SIMフリースマホの普及の動き】

①SIMフリーとは⇒SIMロックがかかっておらず、利用者が通信事業者を選択できる端末 (説明)

携帯電話、スマートホン等携帯端末には、電話番号及び通信事業者(ドコモ、ソフトバンク、KDDIなど)を特定するためのICチップ(SIMカード)が必要となるが、我が国では、SIMカードを、他の通信事業者向けの携帯端末に挿入しても、動作しない設定(いわゆる「SIMロック」)となっているのが一般的 一方、欧米諸国では、そもそもSIMロックを設定しないか、一定期間経過後にSIMロックを解除することになるのが一般的。

②最近の動き ✓ 平成22年、総務省が「SIMロック解除に関するガイドライン」を策定 ・事業者の自主的な取り組みによるSIMロック解除の実施を要請。 ・この要請を受け通信キャリアは、SIMロック解除が可能な機種を発売。 ✓ 平成26年、流通大手、家電量販店などが、MVNO(※)を利用し携帯端末と通信料金を含めて低価格で利用できる「格安スマートホン」を発売。 (※)仮想移動体通信事業者(MVNO)

通信キャリア(MNO)が保有する移動体回線網を借りて、自社ブランドで通信サービスを行う事業者。

平成26年12月、総務省が「SIMロック解除に関するガイドライン」を改正

・平成27年5月1日以降新たに発売される端末について、原則としてSIMロック解除に応じることを要請。

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ソニー

77,673

シャープ

29,272

Samsung

251,562

Apple

217,526

LG

63,954

Huawei

45,415

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000

売上高営業利益率(%

売上高(億円)

2013年度 企業別実績

スマートフォン・メーカーの比較

iPhone

121,369

56% iPad

36,037

17%

Mac

28,654

13%

iPod

2,720

1%

iTunes,

Software

and

Services

21,495

10%

Accessories

7,251

3%

DMC

division-

CE

55,365

19.6%

DMC

division-IM

152,699

54.1%

DS

division-

Semiconduct

or

41,180

14.6%

DS

division-

LCD

32,821

11.6%

モバイ

ル・プロ

ダクツ&

コミュニ

ケーショ

ン(MP

&C)

16,295

21.1%

ゲーム

7,504

9.7%

イメージ

ング・プ

ロダクツ

&ソ

リュー

ション(IP

&S)

7,375

9.6%

ホームエ

ンターテ

イメント

&サウン

ド(HE&S)

11,660

15.1%

デバイス

5,892

7.6%

映画

8,287

10.7%

音楽

4,921

6.4%

金融

9,889

12.8%

その他

5,329

6.9%

1,646

494

27,164

11,677

2,866

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

ソニー

シャープ

Samsung

Apple

LG

2013年度 設備投資額(億円)

4,660

1,321

15,751

7,189

2,523

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

ソニー

シャープ

Samsung

Apple

LG

2013年度 研究開発費(億円)

(※) 設備投資額を開示していない場合はキャッシュフロー計算書の設備投資に係る支出額。 21

(※) 各社公表資料より作成。

Page 22: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

目次

1.エレクトロニクス産業の現状

2.各分野の分析

① 情報通信機器(スマホ)

② 白物家電

③ 電子デバイス

<項目>

市場の現状

海外競合企業のベンチマーク

構造の変化

3.今後の政策の方向性

22

Page 23: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

国内の白物家電市場の概要

23

• 白物家電の国内出荷額は約2兆4千億円。 • 国内の大手家電メーカーが高いシェアを維持。 • 白物家電を巡る主要な課題としては製品安全、省エネルギーの推進等があげられる。

<製品安全課題> ◆電気用品安全法改正

•国際的整合確保のための性能規程化などを中心に大改正を実施。 ◆リコール関連

・家庭用電気機器のリコール情報が消費者に届くよう、効率的・効果的な周知について検討。 ◆省エネの推進

・冷蔵庫、エアコン等トップランナー制度対象機器については、基準達成を目指し努力。

白物家電を取り巻く課題 主要白物家電の国内出荷の状況

※民生用電気機器計にはリスト以外のカテゴリー商品が含まれる

※金額の単位は百万円

2012年度 2013年度

ランク 金額 前年比 ランク 金額 前年比

ルームエアコン 1 671,858 101.7 1 763,183 113.6

冷蔵庫計 2 419,616 103.4 2 484,707 115.5

洗濯機計 3 289,089 101.3 3 315,308 109.1

換気扇 6 104,425 102.0 4 117,079 112.1

ジャーがま 5 106,054 100.5 5 115,279 108.7

掃除機 4 111,795 107.6 6 112,963 101.0

電子レンジ 7 77,724 96.5 7 82,632 106.3

クッキングヒーター 8 75,691 91.9 8 80,439 106.3

空気清浄機 9 74,697 113.9 9 70,031 93.8

電気かみそり 10 40,698 90.5 10 43,680 107.3

食器洗い乾燥機 11 33,186 99.1 11 38,094 114.8

ヘアードライヤー 14 17,964 88.8 12 18,514 103.1

電気温水器 13 17,991 89.2 13 17,651 98.1

扇風機 12 18,057 124.2 14 16,681 92.4

除湿器 15 15,617 83.2 15 14,706 94.2

ジャーポット 16 12,956 83.6 16 13,138 101.4

電気ストーブ 18 10,296 95.6 17 9,878 95.9

電動歯ブラシ 17 10,547 78.8 18 9,451 89.6

ホットプレート 19 9,420 93.1 19 9,232 98.0

トースター 20 8,690 97.5 20 8,731 100.5

電気アイロン 23 7,279 94.6 21 7,430 102.1

電気カーペット 21 8,009 93.5 22 7,045 88.0

加湿器 22 7,631 88.7 23 5,592 73.3

民生用電気機器計 2,216,593 100.5 2,421,842 109.3

<国内出荷額>

出所:一般社団法人日本電機工業会

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255.3 255.5

257.1 256.0

263.1

259.9

268.0

264.3

88.2 88.6

89.0

87.9

89.0 89.2

90.0 90.5

245.0

250.0

255.0

260.0

265.0

270.0

85.0

90.0

95.0

100.0

06年 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年

100世帯当たり保有台数(右側)

普及率(左側)

国内ルームエアコン市場の概要

24

• 国内ルームエアコン市場の規模は約7,000億円(2013年)。 • 製造には高度な技術が要求されることもあり、 国内の大手家電メーカーが依然として市場を席巻。 • 13年現在での世帯普及率は90.5%と、生活家電(白物家電)の中では最も普及している。

○ルームエアコン普及台数及び普及率 (06年~13年)

(%) (台)

○ルームエアコン国内出荷額 (07年~13年)

気候(冷夏・猛暑等)の影響により変動するが、最近は概ね6,500~7,000億円程度の市場規模となっている。

暦年 金額

(百万円) 前年比

07年 563,377 105.2

08年 610,169 108.3

09年 532,114 87.2

10年 668,287 125.6

11年 665,215 99.5

12年 666,418 100.2

13年 720,936 108.2

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ルームエアコンの国際市場動向(2012年)

25

• ルームエアコンの世界市場は、中国・東南アジア等新興国の経済成長、普及率上昇により順調に拡大傾向。ただし、足下では世界最大の需要地である中国の景気減速及び経済危機の影響が残る欧州各国の景気低迷によりルームエアコンの市場は減少。

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年

その他 欧州 中南米 北米 アジア(日本除く) 日本

(単位:千台)

56,758 60,459 62,574

59,792

71,468

82,547

75,298

ルームエアコンの地域別世界需要(台数ベース)

出典:英ユーロモニター・インターナショナル

美的集団

(中), 7.8%

珠海格力電

機(中),

6.8%

パナソニッ

ク(日), 3.4%

ジャーデン

(米), 3.4%

China Singfun Elecctric

Group(

中), 2.4%

その他, 76.2%

ルームエアコンのグローバルシェア(台数ベース) (2012年)

出典:「白物家電5品目の世界需要調査」(一般社団法人日本電機工業会)

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パナソニック

シャープ サムスン

Philips

LG 0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000

売上高営業利益率(%

売上高(億円)

2013年度 企業別実績

白物家電メーカーの比較

アプライアン

8,512

11.8%

AVCネット

ワークス

14,271

19.8%

エコソリュー

ションズ

15,851

22.0%

オートモー

ティブ&イン

ダストリアル

システムズ

25,857

35.8%

その他

7,702

10.7%

DMC division-CE

55,365 19.6%

DMC division-IM

152,699 54.1%

DS division- Semiconduct

or 41,180 14.6%

DS division-LCD

32,821 11.6%

2,170

494

27,164

1,516

2,866

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

パナソ…

シャープ

Samsung

Philips

LG

2013年度 設備投資額(億円)

4,788

1,321

15,751

2,455

2,523

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

パナソニック

シャープ

Samsung

Philips

LG

2013年度 研究開発費(億円)

(※) 設備投資額を開示していない場合はキャッシュフロー計算書の設備投資に係る支出額。 26

(※) 各社公表資料より作成。

Page 27: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

目次

1.エレクトロニクス産業の現状

2.各分野の分析

① 情報通信機器(スマホ)

② 白物家電

③ 電子デバイス

<項目>

市場の現状

海外競合企業のベンチマーク

構造の変化

27

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電子デバイス(半導体)市場の現状

• 日本の半導体産業は1980年代に大きなシェアを獲得して以降、徐々にその地位を低下。

• 貿易収支は、2010年2.0兆円から、2013年には、1.1兆円に縮小してるものの黒字を維持。

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

1985

1986

1987

1988

1989

1990

1991

1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

世界の売上高 日本の売上高 日本企業のシェア推移 (百万ドル) (百万ドル) (百万ドル)

2013年のシェア 日本 : 14.6% 米国 : 53.7% 韓国 : 14.6%

1988年のシェア 日本 : 51.0% 米国 : 36.5% アジア: 2.8%

2002年 NECエレクトロニクス設立

2010年 ルネサスエレクトロニクス設立

2003年 ルネサステクノロジ設立

1986年 日米半導体協定の不履行を理由に報復関税

1987年 台湾TSMC設立

1992年 韓国サムスン電子がDRAMシェア第1位

1999年 エルピーダメモリ設立

2001年 NEC、東芝など各社がDRAM事業撤退

2008年 ロームが沖半導体を子会社化

2013年 エルピーダメモリがマイクロンに買収

(出典:ガートナー)

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半導体の主要製品別市場規模

29

• システムLSIは、半導体市場の約3割(2012年)と最大のシェア。今後も大きな成長が見込まれる。

• メモリ分野では、2012年にフラッシュメモリがDRAMを逆転し、今後も成長。

• 多様な製品を含むアナログICも、約2割(2012年)と大きな市場。

(出所)半導体データブック2013

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

100,000

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年

システムLSI(特定用途向けロジッ

ク)

MPU(プロセッサー)

アナログIC

フラッシュメモリ

DRAM

MCU(マイコン)

パワートランジスタ

センサー等

(百万ドル) ※2012年までは実績。2013年以降は予測。

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国内企業の苦境の背景 ①品質至上主義

30

• 半導体技術開発(例:DRAM)において、日本企業はコスト、歩留まりよりも高品質、極限技術を徹底的に追求。高品質な製品を要求するメインフレームの市場拡大とともにシェアを拡大したが、コスト重視が求められるPC市場の拡大によりシェア低下。

• 一方、韓国、台湾企業はコスト目標を最優先で設定したうえで、これを実現するための技術開発を行う。また、歩留まり向上を徹底。PC市場拡大とともに日本を逆転。

日本 韓国、台湾など

最優先事項 高品質、極限技術 歩留まり、コスト

要素技術 高い技術開発力で極限性能を追求

装置の標準的なレシピを利用しつつ既存技術を延命

インテグレーション技術

高性能実現のためあらゆる工夫を盛り込む 工程数が多い

歩留まり向上を目指す(韓国)

マスク枚数、工程数を極力減らす(台湾)

生産技術 歩留まりよりも高品質優先 高級な装置を並べる

装置のスループットが悪い

歩留まり向上を徹底 既存装置を使いこなす

装置稼働率・スループット向上を目指す

日本「半導体」敗戦、湯之上 隆 東アジア研究 第39号(2004)、吉岡英美 “日本「半導体」敗戦、湯之上 隆”をもとに作成

日本と海外の半導体技術開発指針の比較 日本のコンピュータ出荷額と世界のDRAMシェア

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国内企業の苦境の背景 ②水平分業の進展

31

• 世界の半導体企業は、得意分野に選択と集中を行い、高い利益率を確保している。 • 日本企業は、自前の設備で設計から製造まで行うこと(垂直統合)により、顧客の囲い込みを行いかつては強さを発揮したが、投資規模の増大や国際的な水平分業のエコシステムが揃った事で、垂直統合はむしろ各プロセスの稼働率が上がらず、相対的に非効率になった。

システム設計 論理設計 回路設計 物理設計 試作評価 量産 組立

前工程 後工程

システム設計 論理設計 回路設計 物理設計 試作評価 量産 組立

垂直統合(IDM)

設計ファブレス

IP ベンダー EDA ベンダー

設計 前工程 後工程

ファウンドリ- 組立メーカー

世界標準の IP コア

世界標準の設計ツール

(例 東芝、ルネサス、富士通、サムスン、インテル)

(例 クアルコム(米)) (例TSMC(台))

(例 ARM(英)) (例 シノプシス(米)、ケイデンス(米)) (出所)JBプレス,SoC生産に見る日本メーカーとTSMCの大きな違いとは

ファンドリーとファブレスの連携強化により、Socビジネスへの対応を目指す台湾半導体産業(日本政策投資銀行)/等

Page 32: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

国内企業の苦境の背景 ③標準品への移行の遅れ

32

• 国内のシステムLSIメーカーは、大手エレクトロニクス企業の一部門であったこともあり、特定の顧客から示される要求・仕様に沿ってカスタム品(ASIC)を設計、製造することで顧客の囲い込み、差別化を指向。

• 標準品(ASSP)は複数の顧客に供給できるため生産規模の拡大による低コスト化を図りやすく、携帯電話向けLSIのような市場拡大に伴い製品価格低下圧力が強い分野においてASICからの切替が進展。

セットメーカーA セットメーカー B セットメーカー C

半導体メー

カーA( ASIC )

半導体メー

カー B ( ASIC )

セットメーカーA セットメーカー B セットメーカー C

半導体メー

カーA( ASIC )

半導体メー

カー B ( ASIC )

半導体メー

カー C ( ASSP )

セットメーカーの

要求仕様に合わ

せ、特定顧客向け

にカスタム品製造

セットメーカーの

要求仕様を満たす

標準品を複数の

顧客に提供

製品仕様の決定権を持つのはセットメーカー

半導体メーカーが仕

様の決定権を持つ

セット製品の市

場拡大、低価格

セットメーカーは必要

な機能を満たし、かつ

低価格である標準品

の ASSP に切り替え 半導体メーカーが 仕様の決定権を持つ

Page 33: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

13%

87%

日系企業生産額

海外企業生産額

ディスプレイデバイス市場の動向

33 【出所:Bloomberg】

(出所)電子情報産業の世界生産見通し(JEITA 2013/12)

うち国内生産 87%

ディスプレイデバイス 13兆9,250億円(2013見込み)

(億円)

2010 2011 2012 2013 2014

(実績) (実績) (実績) (見込み) (見通し) 海外企業生産額 85,715 81,879 97,937 121,455 133,702 日系企業生産額 21,338 19,021 15,593 17,795 19,664

合計 107,053 100,900 113,530 139,250 153,366

21,338 19,021 15,593 17,795 19,664

85,715 81,879 97,937 121,455 133,702

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

(実績) (実績) (実績) (見込み) (見通し)

2010 2011 2012 2013 2014

日系企業生産額 海外企業生産額

• 2013年におけるディスプレイデバイスの世界生産額は13兆9,250億円。

• 世界生産額に占める日系企業生産の割合は約13%にあたる1兆7,795億円で、このうち国内生産は1兆5,482億円、日系企業の国内生産比率は約87%と見込まれる。

• 国内生産動向としては、スマートフォンやタブレット型PC向けの需要が高精細品を中心に伸びているのに加え、薄型テレビ用大型ディスプレイデバイスは地デジ移行後の需要減少が2013年に底をうったため、プラス成長への回復が見込まれる。

Page 34: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

国内勢のグローバルマーケットにおける存在感

34

28%

26%

15%

14%

6%

4%

2% 1%

1% 1%0%

0%

0%

0%

0%

0%

0%

LG Display

Samsung

Innolux

AUO

Sharp

BOE

China Star

Panasonic LCD

CEC-Panda

InfoVision

Century

CPT

HannStar

Hydis

Japan Display

NLT

Tianma

大型TFTメーカー金額シェア(2012) 約7.7兆円

中小型ディスプレイ金額シェア(2013) 約4.3兆円

(出所)2013ディスプレイサーチ (出所)2014ディスプレイサーチ

Samsung

24.8%

Japan Display

12.4%

Sharp

11.3%LG Display

11.1%

Innolux

7.9%

AUO

5.4%

CPT

4.5%

Truly

3.8%

BOE

3.4%

Tianma

3.0%

HannStar

2.5%

Kyocera

1.0%

IVO

0.7%

BYD

0.7%

Wintek

0.6%Ortus

0.6%

PVI

0.5%

GiantPlus

0.4%

Panasonic

0.3%

Visionox

0.3%

Others

4.7%

○国内大型フラットパネルメーカの金額シェアは、シャープ6%、パナソニック1%と韓国勢(サムスン、LG)、 台湾勢(Innolux、AUO)に遠く及ばない。

○中小型金額シェアは、サムスン24.8%に続き、ジャパンディスプレイ12.4%、シャープ11.3%と上位を占める。

Page 35: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

中小型市場の今後の見通し

35 出典:Display search Quarterly Worldwide Flat Panel Forecast report Q1 ’14 為替:1ドル=102円前提

12”以下のディスプレイ市場は、高精細ディスプレイの登場により劇的に変化。スマートフォ

ン、タブレットといったアプリケーションが開発され、市場規模が大きく拡大し、今後も成長が期待されている。

出典:Display search Quarterly Worldwide Flat Panel Forecast report Q1 ’14 為替:1ドル=102円前提

-

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020

タブレット(12"以上) モニター テレビ ノートPC

平均成長率 (2007-2020)

[単位: 年]

3.0%

37.9%

▲4.9%

テレビ

スマートフォン(2012-2020)

モニター

▲2.6% ノートPC

タブレット(12インチ未満)

31.8%

12”以上

12”以下

スマートフォン 携帯電話

タブレット(12"未満)

[単位: 十億円]

▲28.6% 携帯電話

アプリ別ディスプレイ市場規模推移

Page 36: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

再編事例 ジャパンディスプレイ

36

○統合新会社は3社が統合することでLTPS(低温ポリシリコン)での世界最高水準の高精細技術を持つ中小型ディスプレイ専業メーカーを2012年4月に設立。

○各社固有技術の強みに加えて産業革新機構から2000億円という大規模な成長資金を投下する事により競争力のある生産ラインを獲得、先端技術力等の質のみではなく規模/キャパシティ面でもグローバル市場にて競争力を有するプレイヤーとなる事を目指す。

【会社概要】 ソニーモバイルディスプレイ、東芝モバイルディスプレイ、日立ディスプレイズを統合した中小型ディスプレイ専業メーカー

【事業内容】 スマートフォン、タブレット端末、デジカメ、カーナビ等のディスプレイの製造及び販売

【主要拠点】 茂原(千葉県)、石川(石川県)、深谷(埼玉県)、東浦(愛知県)、鳥取(鳥取県)、能美(石川県)他

【規模】 売上高約5,700億円(2012年3月期見込/ 3社単純合算値)、従業員数6,200名(2011年4月時点)

【経営陣】 社長大塚周一(元エルピーダCOO)

統合新会社(“ジャパンディスプレイ”)

~中小型ディスプレイ業界のグローバルプレーヤー~

普通株700億円

(70%) 100億円

(10%)

100億円

(10%)

統合新会社の資本構成と新会社の世界シェア(見込み)

優先株1300億円

ジャパンディスプレイの概要

出資

出資

出資

出資

100億円

(10%)

Page 37: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

電子デバイスごとの主なプレーヤーと競争状況

37

高品質化 高機能化

低コスト化等 日系プレーヤー ベンチマーク

企業 KPI

半導体

NAND フラッシュ メモリー

微細化限界 (電荷数減少)

メモリセル3次元化

東芝 (/SanDisk)

Samsung SK Hynix Micron

営業利益率 マーケットシェア 売上高成長率

マイコン

高速処理 低消費電力 小型化 高信頼性

標準品化 ルネサス Freescale ST micro

CMOS イメージセンサー

高感度(ISO409600) 高解像度 低消費電力 小型・薄型化

ソニー Omnivision

Samsung

パワー 高耐圧化

(SiC、GaN等)

大口径化 (6/8inch→12inch) 企業の集約 標準品化

三菱 東芝

ルネサス 他 Infinion

中小型ディスプレイ 高精細化 低電力化

歩留り向上 部品の集約化

シャープ ジャパンディスプレイ

Samsung LG Display

Innolux AUO

Page 38: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

電子デバイスごとのKPIの状況

38

東芝

SanDisk

Samsung

SK Hynix

Micron

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

0% 10% 20% 30% 40%

営業利益率

市場シェア

NANDフラッシュメモリー

※バブルサイズは

売上高伸び率を示す

ソニー

Omnivision

Samsung

0%

5%

10%

15%

20%

25%

0% 10% 20% 30% 40%

営業利益率

市場シェア

CMOSイメージセンサー

※バブルサイズは

売上高伸び率を示す

三菱電機

Infinion

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

18%

20%

0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14%

営業利益率

市場シェア

パワー半導体

※バブルサイズは

売上高伸び率を示すSamsung

(▲0.1%)

JDI(+34.4%)

Sharp(+8.6%)

LGD(▲5.8%)

Innolux(▲5.1%)

AUO(▲5.1%)

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0%

営業利益率

市場シェア

ディスプレイデバイス

※バブルサイズは売上高伸び率を示す

(▲はマイナスを示す。2010-2013年の3カ年のCARG)

(JDIは2カ年分しかデータがないので、前年比)

出典:bloomberg

Page 39: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

ソニー

77,673 シャープ

29,272

東芝

65,025

Samsung

251,562 Intel

62,723

ルネサス

8,330

TSMC

22,687

Qualcomm

31,520

JDI

6,146

LG Display

29,736

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000

売上高営業利益率(%

売上高(億円)

2013年度 企業別実績

電子デバイスメーカーの比較

DMC

division-

CE

55,365

19.6%

DMC

division-IM

152,699

54.1%

DS

division-

Semiconduct

or

41,180

14.6%

DS

division-

LCD

32,821

11.6%

電力・社

会インフ

17,119

26.3%

コミュニ

ティ・ソ

リューショ

13,016

20.0%

ヘルス

ケア

4,085

6.3%

電子デ

バイス

16,030

24.7%

ライフス

タイル

12,514

19.2%

その他

2,262

3.5%

1,646

494

293

27,164

12,789

1,410

6,909

1,147

2,861

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

ソニー

シャープ

ルネサス

Samsung

Intel

Qualcomm

TSMC

JDI

LG Display

2013年度 設備投資額(億円)

4,660

1,321

3,295

1,153

15,751

12,627

6,518

1,828

157

1,205

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

ソニー

シャープ

東芝

ルネサス

Samsung

Intel

Qualcomm

TSMC

JDI

LG Display

2013年度 研究開発費(億円)

(※) 設備投資額を開示していない場合はキャッシュフロー計算書の設備投資に係る支出額。

39

(※) 各社公表資料より作成。

Page 40: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

(参考)CPSによるデータ駆動型社会

○IoT、Big data、AI等の技術が進展し、今後産業の垣根を越えた革新的ビジネスモデルの登場や、人工知能による高度な自律判断・制御の実現に

より、既存の産業構造だけでなく、人々の働き方、個人の生活の態様など社会全体が大きく変革する中で、新たな価値創造(ビジネスモデルの構築)が求められる。

Page 41: エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について...エレクトロニクス産業の現状と 政策の方向性について 1 経済産業省 資料3-2(参考資料4-1)

41

参考:各社業績

(注) 各社公表資料より作成。日本企業は2013年度(2014年3月期/2013年12月期)の業績(実績)。海外企業は直近決算の実績。 バブルの大きさは営業利益の金額。営業利益を開示していない企業はEBIT(利払前税引前当期利益)の金額。

パナソニック

ソニー

シャープ 日立製作所

東芝 三菱電機

富士通 NEC

キヤノン

村田

Samsung

Apple

GE

HP

IBM

Siemens

Microsoft

Google

Intel

ルネサス

TSMC

Qualcomm

Philips

鴻海

Cisco

LG

Huawei

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000

売上高営業利益率(%

売上高(億円)

2013年度 企業別実績

パナソニック ソニー シャープ

日立製作所 東芝

三菱電機 富士通 NEC キヤノン 村田

ルネサス

Samsung Apple GE HP IBM

Siemens

Microsoft Google Intel

Qualcomm TSMC Philips 鴻海 Cisco LG Huawei

売上高 77,365 77,673 29,272 96,162 65,025 40,543 47,624 30,431 37,314 8,467 8,330 251,562 217,526 173,794 133,635 118,704 106,442 103,331 71,192 62,723 31,520 22,687 32,545 150,188 56,099 63,954 45,415

営業利益 3,051 265 1,086 5,328 2,908 2,351 1,426 1,062 3,373 1,259 676 40,464 62,479 31,258 8,857 21,371 12,123 33,033 16,620 14,626 8,985 7,958 2,745 4,154 11,121 1,413 5,534

営業利益率 3.9 0.3 3.7 5.5 4.5 5.8 3.0 3.5 9.0 14.9 8.1 16.1 28.7 18.0 6.6 18.0 11.4 32.0 23.3 23.3 28.5 35.1 8.4 2.8 19.8 2.2 12.2