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マーケットレポートVR/AR (産業用ソリューション)
2017年 10月
1
目次
1. VR/AR市場概況
i. 世界と日本のVR/AR市場
ii. ハードウェア
iii. ソフトウェア
iv. コンテンツ
2.日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向
i. 日本のVR/AR市場における主たるプレイヤー
ii. 日本におけるVR/ARの応用範囲の拡大
iii. 日本のVR/AR市場における外国企業の動向詳細
iv. 日本の大手企業が提供する産業向けソリューション
v. 研究機関
3.VR/AR事業の周辺環境
i. インセンティブ・業界団体・展示会
• 本稿は、産業用ソリューションのVRを対象とし、ゲームやエンターテインメントのVRは対象としていない• 内容はVRのハードウェア(ハード)、ソフトウェア(ソフト)、コンテンツ作成(コンテンツ)を対象とした
2
VR/ARの市場は世界でも日本でも今後5年で市場規模を10倍以上に拡大すると予想される
日本におけるVR/ARの動向
VR/ARはこれまで主としてエンターテインメント向けの用途で用いられてきたが、今後は医
療・旅行・小売・製造など様々な業界の様々な機会に応用されていく
日系電機メーカー大手をはじめ多くのプレイヤーが産業用ソリューション向けにVR/AR技術
を提供している
外資系企業もVR/ARの技術を市場化する機会を狙っている
大学や研究機関において、 VR/ARの技術や人間の反応についての研究が進んでいる
展示会は、VR/ARそのものを対象とした機会は多くなく、各産業における1技術としてVR/ARを
紹介する機会が多い。
Summary
3
VR市場の成長予測
世界のVR/AR市場規模は、2016年時点は7,320億円*1で、2020年には17兆1,960億円*1に
日本のVR/AR市場規模は、2016年時点は141億円で、2020年には2,111億円に
1. VR/AR市場概況i. 世界と日本のVR/AR市場
世界のVR/AR市場規模推移(予測) *1, 2
(億円)
7,320
171,960
0
30,000
60,000
90,000
120,000
150,000
180,000
2016 2020
(億円)
141
2,111
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
2016 2020
15倍
*1 1米ドル=120円として換算*2 ハードウェア、ソフトウェア及び関連サービスについての支出額にて算出。出所:IDC 「Worldwide Semiannual Augmented and Virtual Reality Spending Guide」 プレスリリース
*3 ハードウェア、ソフトウェア及びイベントや店舗等での体験費用等についての支出額にて算出。出所:MM総研「ARとVRに関する一般消費者の利用実態と市場規模調査」
日本のVR/AR市場規模推移(予測) *3
23倍
4
国内のVR/AR関連ハードウェア領域における、直近の企業動向は以下の通り
1. VR/AR市場概況ii. ハードウェア
ハードウェア領域における直近の企業動向*1
掲載時期 企業名 業種 取組概要
17年4月 華碩電脳(エイスース) 電気機器VRとARの両方に対応するSIMフリースマートフォン「ゼンフォンAR」を2017年夏に日本市場で発売
17年2月 コーエーテクモ エンタメ香りを体感できるVR機器を開発。一人ずつ入って使う大型マシンで、ソニー製のゴーグル型端末で見る映像に合わせ、体験者の鼻に香りを送る。2017年中にも発売する見通し
17年1月 JDI 電気機器 VR端末向け新型ディスプレー製品を公開
17年1月 ホンダ ・ ドリームワークス自動車・エンタメ
新たな車内での楽しみ方の提案に向け協力。VRに対応したゴーグルを装着すると、車の動きに合わせてVR画像の中に各種情報やゲームが表示される仕組みを共同開発する
16年12月 ノキア 電気機器 独自開発の360度対応仮想現実VRカメラ「OZO(オゾ)」を日本で発売
16年11月 アルプス電気 電気機器モーターなどの電子部品を組み合わせて、モノを握った際の固さや温かさなどの感覚を疑似的に作り出す、VR関連機器向けの触覚デバイスを開発。2020年ごろに100億円の売上を目指す
16年9月 AOI 広告ゴーグル型のVR装置と、センサーを組み込んだバットを使うVR野球体験システムを開発。プロ野球の投手の公式試合のデータを分析し、投球の速度や回転数、軌道を再現
16年8月アクセサリーズ・フォー
・テクノロジー電気機器
スマートフォンをセットして頭部に装着するタイプのVR端末「ステルスVRポケット」を日本市場で発売
16年7月 エレコム 電気機器VR機器事業を本格化。スマートフォンと組み合わせて頭に付けると立体的な画像が見られるVRグラスなど32商品を順次投入
16年7月 NEC 電気機器目の前に映し出した仮想画面を指のジェスチャーで操作できる、AR技術を応用したシステムを開発。衛生的な作業が求められる医療や食品加工の現場での需要を見込む
*1 :日本経済新聞の過去1年間の記事(2016年5月24日~2017年5月23日)でVR/AR関連の記事を参照し直近の記事を抜粋
※赤字は海外企業
5
国内のVR/AR関連ソフトウェア領域における、直近の企業動向は以下の通り
1. VR/AR市場概況iii. ソフトウェア
ソフトウェア領域における直近の企業動向*1
*1 :日本経済新聞の過去1年間の記事(2016年5月24日~2017年5月23日)でVR/AR関連の記事を参照し直近の記事を抜粋
掲載時期 企業名 業種 取組概要
17年5月 ソフトバンク・Improbable 通信・ソフトウェア 仮想世界やシミュレーションの開発ツールを手がける英・Improbable社へ出資
17年4月 グレープシティ ソフトウェア ARアプリ開発用SDKのWikitudeの新バージョン「Wikitude SDK 6」を発売
16年10月 博報堂 広告 VR/AR専門の制作会社「hakuhodo-VRAR」を設立、ソフトウェア領域でKudanと提携
16年7月 Kudan ソフトウェア日英2拠点でARエンジンを開発・販売する同社が、日本人を含む香港やシンガポールなどの個人投資家から総額2億300万円の資金調達を実施
16年6月 InstaVR ソフトウェアVR技術を活用したスマートフォン向けアプリなど、VRコンテンツを専門知識なしに作れるツールを開発
※赤字は海外企業
6
国内のVR/AR関連コンテンツ領域における、直近の企業動向は以下の通り
1. VR/AR市場概況iv. コンテンツ
コンテンツ領域における直近の企業動向*1
*1 :日本経済新聞の過去1年間の記事(2016年5月24日~2017年5月23日)でVR/AR関連の記事を参照し直近の記事を抜粋
掲載時期 企業名 業種 取組概要
17年4月 ジェイ・スポーツ 放送VRによるスポーツ映像の配信を月内にも始める。スマートフォンで簡単に視聴できるVR映像で、プロ野球の練習風景などを見られる
17年3月 VRパークトーキョー エンタメ バンジージャンプやバトルアクションなどのVRアトラクションが楽しめる。2016年12月にオープン
17年3月 ユークス エンタメ VR技術によって生み出したアーティスト「ARP」をデビューさせ、CDやDVDのミニアルバムを発売
17年3月 ジモーメント システム開発遊園地「かしいかえん」(福岡市)でARを活用した謎解きアプリを展開。園内を実際に探索しながら宝を探し出すゲーム
17年3月 アドアーズ エンタメ 「VRパークトーキョー」にて、宙づり型のVRアトラクションを稼働させる
17年3月 バンダイナムコエンターテインメント エンタメ2017年夏に、東京・新宿にAR・VRを活用した大型施設を開業する。延べ床面積は約3,600平方メートルで、VR施設としては国内最大となる見通し
17年1月 南浜つなぐ館 公共東日本大震災から約1カ月後の被災地の様子をゴーグルで360度眺めることができる体験型の展示を開始
17年1月 Bリーグ エンタメ Bリーグ初のオールスターゲームを、VRコンテンツとしても中継
17年1月 エイベックス エンタメ ホログラムや3Dで人気アーティストのライブを疑似体験できる「VRシアター」を展開
17年1月 ユニバーサルスタジオジャパン エンタメ アニメ「エヴァンゲリオン」のVRを活用した屋内ジェットコースターを設置
7
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向i.日本のVR/AR市場における主たるプレイヤー
領域 主要なプレイヤー
ハード 富士通、NEC、ホンダ、コーエーテクモ、アルプス電気
ソフト グレープシティ、InstaVR
コンテンツバンダイナムコエンターテインメント、エイベックス、ユニバーサルスタジオジャパン、ジェイ・スポーツ
その他(VRサービス等)
AOI Pro (コンテンツ企画・コンサル)、A440 (コンテンツ企画・コンサル)、オムニバス・ジャパン(コンテンツ企画・コンサル)、
クリーク・アンド・リバー (コンテンツ企画・コンサル)、アスク (商社)
各領域における、 VR/AR関連の主要プレイヤーは以下の通り
領域別のVR/AR関連主要プレイヤー
8
日系電機メーカー大手は、産業向けソリューション領域において積極的な動きを見せている
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向ii. 日本の大手企業が提供する産業向けソリューション
出所:各社HP、IT Pro、PC Webzine
VR/ARの産業向けソリューション領域における日系大手企業の動き
NEC 富士通東芝
(東芝システムテクノロジー)
ものに直接触れられない現場で活躍する、非接触操作型キーパッド「ARmKeypad Air」を開発
ディスプレイに投映するコンテンツをVR化させる「zSpace」を展開
作業員に対して臨場感のある教育を実施することを可能にする「 VR
応用作業教育システム」を開発中
•スマートグラスと画像認識技術を用いて前腕に仮想キーボードを表示し、非接触で操作を実現
情報なし
•接触による菌の転移が課題となる食品加工プロセスや、油などで手が汚れる作業現場などはもちろん、接触による衛生面が課題になる医療現場での活用が想定されている
•専用のディスプレイとメガネ、スタイラスを使用
•スタイラスは振動機能が搭載されており、投映物をつかむアクションをすると振動する
•開発ドキュメントを無償で提供• 3Dゲームなどの開発プラットフォームであるUnity対応のプラグインによって、Unityでの開発もサポート
• 3Dモデルビューワーも用意されているため、すでにある3Dモデルデータの活用も可能
•教育分野からものづくり、医療まで幅広い用途を想定
•特に教育分野では、すでに米国で1万ユニットが導入されるなど、高い評価を得ている
情報なし
情報なし
• 3D表示したモデルは、回転・移動・拡大/縮小などが可能。また作業手順を再現したり、作業内容のガイドも可能
•工事進行状態確認や、製品紹介、設計デザインレビュー、操作性・安全性評価等の用途を想定
ハード
ソフト
コンテンツ
9
医療ソリューションスタートアップのHoloEyesが提供する「VR解剖図」は、患者の3D解剖図を活用することで、より精度の高い手術や、手術の予行演習を実現している
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向iii. 日本におけるVR/ARの応用範囲の拡大(医療)
HoloEyes社COOの杉本真樹医師が開発した「VR解剖図」は、患者のCT画像データから3Dの解剖図を作成し、医師がヘッドマウントディスプレーを装着することで解剖図の中を360度視点で眺めることができるシステム。患者の解剖図を確認しながら行う、より精度の高い手術を実現できるほか、手術の予行演習も可能となる
ハード
出所:WISDOM(ビジネス情報サイト)、IT pro(IT情報サイト)
ソフト
コンテンツ
一般に販売されているVR用ヘッドマウントディスプレーを使用することが可能
「VR解剖図」の作成、閲覧に用いられる「OsiriX」はOsirix財団により開発されたオープンソースアプリケーションであり、誰でも自由にアレンジすることが可能
「VR解剖図」の作成、閲覧にはCTスキャンで取り込んだ画像データを、3Dに変換して表現し直す医療画像解析用アプリケーション「OsiriX」を使用。二次元の画像データを3Dデータに変換する操作は数クリックだけで完結する。
概要
10
VR空間ならではの新しいファッション体験を可能とするコンテンツが、大手百貨店等に提供され始めている
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向iii. 日本におけるVR/ARの応用範囲の拡大(小売業)
株式会社Psychic VR Labが展開する「STYLY」は、VRを活用しファッションブランドの世界観が作りこまれた空間を体験できたり、生産者に関する情報を映像で体験できたりと、これまでにないショッピング体験を可能とするコンテンツを大手百貨店等に提供している
出所:Psychic VR Lab HP、Women in VR/AR Japanプレスリリース、MoguraVR(VR専門メディア)、WWD(ファッション専門メディア)
概要
ハード
ソフト
コンテンツ
情報なし
VRコンテンツを通じて、2037年の東京や、宇宙空間等、非現実の世界にファッション売り場を提供する等、これまでにないショッピング体験を提供
情報なし
11
旅行会社大手が、一般的なスマートフォンを使用するだけでARコンテンツが楽しめる旅行用パンフレットを展開している
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向iii. 日本におけるVR/ARの応用範囲の拡大(観光業)
旅行会社大手のエイチ・アイ・エスは、ドローン等で観光地を撮影した映像が、パンフレットから飛び出したように動きだす「動き出すパンフレット」を展開
出所:株式会社エイチ・アイ・エス プレスリリース
概要
ハード
ソフト
コンテンツ
ARマーカーが埋め込まれたパンフレット上の写真に、専用アプリを起動した一般的なスマートフォンかざすだけで、コンテンツがスタートする。
クロアチア・ドブロブニクや、オーストリア・ハルシュタットといった観光地をドローン等で撮影した映像が、パンフレットから飛び出したように動きだす様子をスマートフォン越しに見ることが可能。
情報なし
12
製造現場における資材等の管理にマーカー型AR技術を活用する研究が進められている
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向iii. 日本におけるVR/ARの応用範囲の拡大(製造業)
NTTデータエンジニアリングシステムズは、製造現場に大量に保管されている金型や電極等の中から、目的のものをすぐに見つけ出すためのAR技術を開発中。スマートフォンやタブレットを資材にかざすだけで、ディスプレー上に文字情報や図面等が表示される仕組み
出所:株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ HP
概要
ハード
ソフト
コンテンツ
一般に販売されているスマートフォンやタブレットで使用することが可能
ARマーカーに記録されている部品番号や、元図面、顧客情報、さらには寸法値や公差情報などの設計情報を、スマートフォンやタブレット超しに確認可能。
情報なし
13
米国の大手アニメ制作会社ドリームワークスは、ホンダとの連携を開始している。自動運転車などの普及を念頭に、VR技術を活用した新たな車内での楽しみ方の提案に取り組む意向
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向iii. 日本のVR/AR市場における外国企業の動向詳細(ドリームワークス)
2017年1月に米国で開催された家電見本市「CES」にて、ホンダは米・ドリームワークスと提携し、「ドリームドライブ」と名付けたVR体験型乗客向け車内エンターテインメントソフトウェアの開発キットを開発中であることを発表
出所:American Honda Motor Co., Inc.、プレスリリース、日本経済新聞、WEDGE INFINITY
VR用ヘッドセットとライブテレマティクスを連動させることにより、リアルタイムの車の動きに合わせたエンターテインメントを体験可能な点が大きな特徴
車の動きに合わせた、エンターテインメントソフトウェアの開発キットを開発(完成後は他社にも公開されるものと考えられる)
開発キットだけでなく、ドリームワークスの豊富なアニメーションコンテンツも提供される
将来は複数のドリームドライブがオンラインでつながり、他のユーザーとゲームを楽しんだりコミュニケーションを取ったりできるようになる可能性も秘める
概要
ハード
ソフト
コンテンツ
14
マイクロソフトは、仮想現実領域に特化したインキュベーションプログラムを提供するTokyo VR Startupsと協業し、クラウド環境や開発ツールを無償で利用できるスタートアップ支援施策「Microsoft BizSpark」を提供する
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向iv. 日本のVR/AR市場における外国企業の動向詳細(マイクロソフト)
出所:Tokyo VR Startups株式会社HP、MoguraVR
ソーシャルゲーム会社のgumiの子会社で、VR/AR領域のスタートアップ向けのインキュベーションプログラムを提供するTokyo VR Startupsはマイクロソフトと協業し、クラウド環境や開発ツールを無償で提供するマイクロソフトのスタートアップ支援施策「Microsoft BizSpark」を、プログラム参加企業に提供することを発表
情報なし
Tokyo VR Startupsが提供するインキュベーションプログラムへの参加企業であるInstaVRは、VRアプリを素早く簡単に作成でき、様々なVRプラットフォームに配信できるオーサリングツール「InstaVR」を提供
同インキュベーションプログラム参加企業のHoloEyesは、人体の内臓や病気を3Dデータとして立体的にして閲覧できるVRやARのツールを提供、人体3Dデータのライブラリを構築し医療関係者への情報提供を行う
概要
ハード
ソフト
コンテンツ
15
エイスースはVRとARの両方に対応するスマートフォンを、2017年の夏に日本市場へ投入することを発表。個人のほか、企業の利用も見込んでいる
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向iv. 日本のVR/AR市場における外国企業の動向詳細(エイスース)
出所:日本経済新聞、マイナビニュース
エイスースは2017年4月に新しいスマートフォン「ZenFoneAR」を日本市場で今夏発売すると発表。同機種は、グーグルのAR技術「Tango」と、VRプラットフォーム「Daydream」の2つに対応しているのが大きな特徴
2,300万画素のカメラに加え、モーショントラッキングカメラ、そして物体の深度を測るカメラを搭載した「ASUS TriCam System」を採用、さらには赤外線を照射することで周囲の環境を認識できる等、VR及びARに対応するための極めて高い性能を備えている
物体の前後関係や距離なども認識できるグーグルのAR技術「Tango」を搭載
グーグルのVRプラットフォーム「Daydream」に対応
法人需要を開拓するため、実際の部屋にバーチャルな家具を配置するアプリを開発し、インテリア販売事業者などに提供すること等を検討
概要
ハード
ソフト
コンテンツ
16
国内の研究機関においても、VR/AR領域についての研究開発が進んでいる。主要機関に最近の取組を以下にあげる
2. 日本におけるVR/AR関連プレーヤーの動向v. 研究機関
VR/AR関連分野における科研費獲得額上位(1位~5位)の研究機関による最近の取組
*1 :出所:Astavision「「仮想現実(AR・VR・SR・MR)・3D投影」市場における科研費獲得金額ランキングTOP50*2 :検索エンジンGoogleを使用し、各研究機関名に「VR」「AR」「仮想現実」の各キーワードを合わせてニュースを検索し、外部との連携が見られる取組を優先的に抽出(外部連携の取り組みが無い場合は、日付が新しいものを抽出)
1
2
5
4
研究機関名
科研費獲得額*1
(百万円) 最近の取組*2
東京大学 626
ソニーと共同で「人間拡張学」を推進へ(Mogura VR 2017年3月13日)
人間の能力を拡張させるAR/VRテクノロジーを開拓。ソニーからの寄付講座にて取組開始
理化学研究所
立命館大学
九州大学
459
バーチャル空間の認識メカニズムを解明(理化学研究所プレスリリース 2017年5月2日)
マウスを使った実験で、VR空間の目的地認識には脳の一部位である海馬と、自閉症関連遺伝子Shank2の働きが重要であることを発見
395
「どこでも高度医療」実現のための手術システム構築(日経デジタルヘルス 2014年10月16日)
患者の生体情報や熟練医の手術プロセスのモデリングに、VR技術を応用し、多地点協働型の手術支援システム構築に向けた研究を進めている
307
大型津波疑似体験システムを開発(NHK HP 2017年3月7日)
VR技術を使い、南海トラフ地震に伴って街に流れ込む津波を疑似体験できるシステムを開発。避難ルートの検証や防災教育に役立てる
京都大学 299
ARで廃炉支援(日本経済新聞 2016年5月8日)
原子力機構と共同で、ARを使って原発の廃炉作業を支援するシステムを開発。作業用の足場の設置場所や解体手順などをタブレット端末に表示し、現場での作業ミスを防止する
3
17
補助金の整備、関連業界団体の設立など、VR/AR事業の立ち上げに資する事業環境が整いつつある
3. VR/AR事業の周辺環境インセンティブ・業界団体・展示会
VR/AR関連の業界団体*2先進コンテンツ技術による地域活性化促進事業費補助金*1
• 目的:VRツールを開発、提供するクリエイター、企業、そしてアカデミアが集い、新しい時代をつくり上げるためのプラットフォームとなる
• 活動:VRの認知活動、技術開発、協働を促すための検討や交流活動、カンファレンスやイベントの開催
• 参加外資系企業: AMD、HTC、NVIDIA等
VR Consortiumhttp://vrc.or.jp (日本語のみ)
日本バーチャルリアリティ学会https://vrsj.org/English/about
• 目的:バーチャルリアリティに関連する技術と文化に対する貢献
• 活動:学会誌及び論文誌の発行、情報発信、VR文化フォーラムやICAT、IEEE-VR等国内外におけるイベントの開催、研究委員会の設置
• 参加外資系企業: Microsoft、Dell、Vuzix等
*1 出所:映像産業振興機構 HP*2 出所:各団体 HP
対象事業
• VR/AR等の先進的なコンテンツ制作技術や表現技術を用いている事業で、コンテンツ制作企業と地域の製品・サービス、観光等の事業者がコンソーシアムを形成して取り組んでいるもの
経済産業省は、 VR/ARを含む先進コンテンツ技術を活用して、地域に関する製品、サービス、観光等の魅力をアピールするためのコンテンツを制作する費用に対し、補助金制度を展開している。補助上限は1件あたり1,000万円。補助率は原則1/2。また、本補助金事業を通じて、先進的なコンテンツ制作や表現技術に係る最適な活用手法を取りまとめたガイドラインを策定、それを普及させることでコンテンツ産業の振興と地域経済活性化を図る。
実施時期
• 直近の募集は2017年5月に実施。次回以降の実施については未定
VR/ARワールド(http://www.content-tokyo.jp/vrar/(和文のみ))
3D&バーチャル リアリティ展 (http://www.ivr.jp/en/Home/),
先端コンテンツテクノロジー展 (http://www.ct-ext.jp/en/HOME/),
ウェアラブルEXPO (http://www.wearable-expo.jp/en/home/)
展示会情報: