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トラヒックエンジニアリング(2回実施予定) 10

トラヒックエンジニアリング(2回実施予定) - …図10.4 ScienceandTechnology ランダム呼とポアソン分布(1/4) 8 微少時間Δt 時刻t 0と(t 0+Δt)の間に一つの呼が生起する確率

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トラヒックエンジニアリング(2回実施予定)

第10章

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平日と休日のトラヒックの時間変動の例 (ビジネスエリア)

図10.1

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(1)アーラン(erl)C=1時間当たりの呼発生数h=平均保留時間a=ch(erl)つまり、1回線が運ぶことができる最大呼量は1erlである。(2)ポアソン呼(poison call)① 呼の発生がたがいに独立である。すなわち、呼の発生はその時点以

前の呼の発生とは無関係である(呼生起の独立性、マルコフ性)。

② 観測時間Δtの間に呼が発生する確率は一定である。すなわち、呼の発生確率に時刻依存性はない(呼生起の定常性)。

③ 観測時間Δtを小さくとると複数の呼が生起することはない。すなわち、複数の呼がほとんど同時に発生する確率は無視できるほど小さい(呼生起の希少性)。

呼量とトラヒックモデル3

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トラヒックモデル

呼源

m ・・・ 2 1

サーバー1

・・・・

3呼呼 呼 呼 呼

待合室

呼生起間隔分布 待合室数 サーバー数保留時間分布

サーバー2

サーバーc

図10.2

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トラヒックモデル5

即時系 輻輳状態の時に接続をあきらめる

待時系 輻輳状態の時に空くまで待つシステム

ケンドール表現 A / B / S(m)

(m)

A B

サーバー数

生起間隔分布 保留時間分布待ち呼数の上限

S サーバー数

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電話の保留時間

図10.3

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電話の保留時間累積分布

図10.4

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ランダム呼とポアソン分布(1/4)8

微少時間Δt時刻t0と(t0+Δt)の間に一つの呼が生起する確率

p1(Δt)はp1(Δt)=λΔt (1)

λは正の常数 λ:生起率

任意の時間t時間にk個の呼が生起する確率pk(t)

時間間隔tを微少時間Δtごとに等分し、n組に区分した。t時間中に全然呼の生起しない確率p0(t)は

p0(t)=[p0(Δt)]n (2)

(n組)Δt Δt

t

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ランダム呼とポアソン分布(2/4)9

Δtにはせいぜい一つの呼のみ発生するのでΔ 1 Δ 1 ∆

この関係を(2)の式にあてはめると1 ∆

n=t/Δtを代入して

1 (3)

(3)式で → ∞とすると

lim→

1 (4)

をn個の区分のうち任意のk個にだけ一つずつ呼が生起する確率と考えると

Δ ∆ (5)

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ランダム呼とポアソン分布(3/4)10

(4)式のtをΔtとおきかえ、(5)の式の1部に代入すると

∆ ∆ · ∆

1 ∆!

∆! ⋯⋯

≒ 1 Δ (6)∆ 1 Δt 1

1 1 Δt ! ⋯⋯

≒ Δt (7)したがって、(5)式に(6),(7)式を代入し、Δt→0, n→∞とすると

⋯⋯!

≒ ! (8)

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ランダム呼とポアソン分布(4/4)11

(8)式はポワソン生起と呼び、教科書の(10.5)式である。

t時間内にk個の呼が生起する確率がポアソン分布とするとき、長さtの時間間隔内で生起する呼数の平均値は

!

!

(9)

1k

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待ち時間を短くするのはどちらか?12

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リトルの公式13

“観測: 、 ⇒ がわかる” すごい式

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リトルの公式

リトルの公式の使用例14

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M/M/1待ち行列システム15

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M/M/1待ち行列システム(続き)16

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M/M/1待ち行列システムの状態遷移図17

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M/M/1待ち行列システムの状態遷移(1/3)

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下図

下図

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M/M/1待ち行列システムの状態遷移(2/3)

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M/M/1待ち行列システムの状態遷移(3/3)

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λΔt)

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待ち行列システム内客数の定常確率(1/4)

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待ち行列システム内客数の定常確率(2/4)

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(電子回路のキルヒホッフの法則?)

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待ち行列システム内客数の定常確率(3/4)

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(この算出を演習にすることが多い)

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待ち行列システム内客数の定常確率(4/4)

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システム内の平均客数25

(これを演習にすることが多い)

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平均システム内滞在時間26

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M/M/1モデルの平均待ち時間

図10.7

(17)式の

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出線数と出線使用率

図10.8

これを大群化効果という

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単独高速サーバー(処理時間1/μ)と5台の並列低速サーバー(処理時間1/5μ)の待ち時間特性

図10.9

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待ち時間を短くするのはどちらか?30