4
シングル・ パワー・アンプの製作 回路のあらまし 3極出力管VT-52は,スッキリ した澄んだ音色をもっており,私は 好んでこれを自家用アンプに使用し ています.今回,この球の特長をよ り発揮したアンプを製作しましたの ご報告させていただきます. VT-52は特性は45と同一で最 大定格は45よりやや大きく,しか も45より廉価で実用的な球です. 本機の回路図は第1図のとおりで す.この球の特長を生かすには,シ ングルで無帰還,それもできるだけ シンプルな回路がよいと思います. そこで本殿は,電圧措幅段は1段と し,無理のない動作をさせるため定 評のある5極増幅管WE310Aを 採用しました. (I) 5極増幅部の設計 5極管は,増幅度がプレート供給 電圧の変動の影響を受けにくい反 面,スクリーン・グリッド電圧の変 動には大きく影響されます.したが APR 2004 辰口 って,ここが使用上のポイントにな ります.電源インピーダンスを下げ て,スクリーン・グリッド電圧を安 定化する方法も考えられますが,電 圧増幅管のばあいは,これよりも, むしろここに使用するバイパス・コ ンデンサの特性が重要であると,私 は考えています.ここには信号電流 が流れるため,カップリング・コン デンサと同程度の音質的に特性のよ いコンデンサを使用することが必要 である,と思います. 電流が小さいため,電圧降下用の スクリーン・グリッド抵抗は100 kmオーダーの値になり,したがっ て,コンデンサ容量はあまり大きく しなくても,十分デカップリング効 果が得られます. 20IIFくらいの電 解コンデンサを使用するより, 1/IF くらいでもよいですから,オイル・ コンデンサ,またはフイルム・コン テンサを使うほうがよい,と思いま す.本機では,絶縁抵抗の高い良質 の0.5/jFのオイル・コンデンサを 使用しました プレート負荷抵抗は,高域特性を 考慮して50knにしました. 5極管 では負荷抵抗を低くすると,これに 比例してゲインが減少し,第2調波 ひずみカ糊口します.したがって, これらを勘案してきめる必要があり ます. バイアスは出力管,電圧掴幅管と もに,セルフ・バイアス方式を採用 しました.セルフ・バイアス方式に もよい面があり,全体のバランスを 考えてこれにしました.バイパス・ コンデンサにはニチコンの音響用電 解コンデンサを使用しました. (2)出力段の設定 VT-52はプレート供給電圧28 V,プレート損失12Wで動作させ ています.最大定格の約90%にあた ります. B電源はコンデンサ・インプット ・方式にしました.チョーク・インプ ット方式とコンデンサ・インプット 方式では音質上達いがあり,私は前 者を好んで使掃しますが,このクラ スの小出カアンプでは,適当なパワ ー・トランスとチョークが「般市販 品にはないこと,また,この音質の 違いの原因がある程度わかってきま したので本殿ではコンデンサ・イ ンプット方式にしました. (3)電源部 整流管には80を使用しました. これは内部抵抗力清く整流効率のわ るい球です.私は長い間,いまどき こんな内部抵抗の高い整流管を使用 することに意味はないと思いこんで いました.しかし,実際に使用して 57

シングル・ パワー・アンプの製作 - TOK26...Vla WE-310A 170V できるだけ小さくしました. しかし,大容量にしたために,ス イッチ・オフ時,残留電荷が多く,

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Page 1: シングル・ パワー・アンプの製作 - TOK26...Vla WE-310A 170V できるだけ小さくしました. しかし,大容量にしたために,ス イッチ・オフ時,残留電荷が多く,

シングル・パワー・アンプの製作回路のあらまし

3極出力管VT-52は,スッキリ

した澄んだ音色をもっており,私は

好んでこれを自家用アンプに使用し

ています.今回,この球の特長をよ

り発揮したアンプを製作しましたの

で ご報告させていただきます.

VT-52は特性は45と同一で最

大定格は45よりやや大きく,しか

も45より廉価で実用的な球です.

本機の回路図は第1図のとおりで

す.この球の特長を生かすには,シ

ングルで無帰還,それもできるだけ

シンプルな回路がよいと思います.

そこで本殿は,電圧措幅段は1段と

し,無理のない動作をさせるため定

評のある5極増幅管WE310Aを

採用しました.

(I) 5極増幅部の設計

5極管は,増幅度がプレート供給

電圧の変動の影響を受けにくい反

面,スクリーン・グリッド電圧の変

動には大きく影響されます.したが

APR 2004

っ 辰口 肇

って,ここが使用上のポイントにな

ります.電源インピーダンスを下げ

て,スクリーン・グリッド電圧を安

定化する方法も考えられますが,電

圧増幅管のばあいは,これよりも,

むしろここに使用するバイパス・コ

ンデンサの特性が重要であると,私

は考えています.ここには信号電流

が流れるため,カップリング・コン

デンサと同程度の音質的に特性のよ

いコンデンサを使用することが必要

である,と思います.

電流が小さいため,電圧降下用の

スクリーン・グリッド抵抗は100

kmオーダーの値になり,したがっ

て,コンデンサ容量はあまり大きく

しなくても,十分デカップリング効

果が得られます. 20IIFくらいの電

解コンデンサを使用するより, 1/IF

くらいでもよいですから,オイル・

コンデンサ,またはフイルム・コン

テンサを使うほうがよい,と思いま

す.本機では,絶縁抵抗の高い良質

の0.5/jFのオイル・コンデンサを

使用しました

プレート負荷抵抗は,高域特性を

考慮して50knにしました. 5極管

では負荷抵抗を低くすると,これに

比例してゲインが減少し,第2調波

ひずみカ糊口します.したがって,

これらを勘案してきめる必要があり

ます.

バイアスは出力管,電圧掴幅管と

もに,セルフ・バイアス方式を採用

しました.セルフ・バイアス方式に

もよい面があり,全体のバランスを

考えてこれにしました.バイパス・

コンデンサにはニチコンの音響用電

解コンデンサを使用しました.

(2)出力段の設定

VT-52はプレート供給電圧280

V,プレート損失12Wで動作させ

ています.最大定格の約90%にあた

ります.

B電源はコンデンサ・インプット

・方式にしました.チョーク・インプ

ット方式とコンデンサ・インプット

方式では音質上達いがあり,私は前

者を好んで使掃しますが,このクラ

スの小出カアンプでは,適当なパワ

ー・トランスとチョークが「般市販

品にはないこと,また,この音質の

違いの原因がある程度わかってきま

したので本殿ではコンデンサ・イ

ンプット方式にしました.

(3)電源部

整流管には80を使用しました.

これは内部抵抗力清く整流効率のわ

るい球です.私は長い間,いまどき

こんな内部抵抗の高い整流管を使用

することに意味はないと思いこんで

いました.しかし,実際に使用して

57

Page 2: シングル・ パワー・アンプの製作 - TOK26...Vla WE-310A 170V できるだけ小さくしました. しかし,大容量にしたために,ス イッチ・オフ時,残留電荷が多く,

みて,音がスッキリして,とくに高

音が美しいと思いました.これはリ

プルの調波成分に関係がある,と考

えています.

入力側に電解コンデンサ22llF 2

本と4lIFのフイルム・コンデンサ

を並列に入れています.真空管屋さ

んが見たら怒られそうですが,かの

オルソン・アンプには80を2本パ

ラレル接続で80LLFが入っていま

す.実際使用していて問題ないよう

です.

4IIFのフイルム・コンデンサはリ

プル中の高次の詞波成分を吸収させ

るためのもので この成分が音質上

有害であると,考えています.

出力側は,電解コンデンサ390

LLF3本と8LLFのオイル・コンデン

サをパラレルに入れています.常識

はずれの大容量ですが,これは,つ

きのような理由からです.

通常のアンプの設計では,リブ)レ

はアンプの出力端での値を問題にし

ますから,各段のリプルは出力瑞に

換算した値をそろえるほうが合理的

です.したがって,各段のリプルは,

初段に近いほど少なくなるように設

計されます.

しかし,リプルはS/Nを劣化さ

せるだけでなく,信号がリプルによ

り変調されて音質を劣化させる,ど

いう問題があります.すなわち,増

幅回路にチ髄瞭陸があると,信号が

リプルにより変調されます.この場

合信号の周波数をfs,リプルの周波

数をf。とすると,その和fs+f。,お

よびその差fs-fnの2つの周波数

成分が発生します.これは,その大

きさと周波数が信号と一定の関係に

あることから,ノイズではなく,一

種のひずみです.

このひずみ率はHi-Fiアンプで

は,詞波ひずみ率にくらべて小さい

値ですから,無視できるように考え

58

られるのですが,実際にはこれを小

さくするほど,音はスッキリしてき

ます.

このひずみ率は,増幅回路のチ臨

線性とB電源のリプル含有率に比

例するので アンプ総合のひずみ率

を下げるには,各段のチ睦轢陸が同

じである場合,各段のB電源のリプ

ル含有率を揃えて,これを下げるよ

うにするのが合理的です.したがっ

て,もととなるB電源でリプル含有

率を下げたほうが手っとり早いこと

になります.

このため,本機ではB電源に大容

量のコンデンサを設けて,リプルを

Vla WE-310A170V

できるだけ小さくしました.

しかし,大容量にしたために,ス

イッチ・オフ時,残留電荷が多く,

B電圧の減衰が遅くなり,直熱管の

VT52がコールド・エミッションに

なるおそれがあります.これを避け

るため,電源スイッチに2極双投ス

イッチを使用し,電源スイッチ・オ

フと同時に電酵コンデンサの残留電

荷を470 0の抵抗を通して急速に

放電させるようにしました.

電圧増幅管と出力管との問のデカ

ップリング回路には, LCフィルタ

の後にRCフィルタを3段入れて

います.チョークを入れると音がな

Wa VT52

340V

〈第1図〉電源リプルの低下を狙ったVT52シングル・アンプの仝回路図

ラ ジオ技術

Page 3: シングル・ パワー・アンプの製作 - TOK26...Vla WE-310A 170V できるだけ小さくしました. しかし,大容量にしたために,ス イッチ・オフ時,残留電荷が多く,

-ス端子からパワー・トランスのB

巻線の中性点までを直径2ミリの錫

メッキ鋼線で接続し,これをアース

母線とし,各パーツのアースは,こ

のアース母線に接続するようにしま

した.

なお,このアース母線は,これを

シャーシから浮かして配線し,シャ

ーシとlカ所で電気的に接続する方

法と,アース母線をシャーシ上には

わせ,複数個所でシャーシに接続す

る方法とあります.前者の場合,一

般的には,入力端子付近の1点でシ

ャーシに接続するとよいようです.

複数個所でシャーシに接続する方

法は,アース母線とシャーシ間の電

位差が小さくなってよいといわれて

います.本機では,このアース母線

をシャーシに密着して配線し,数カ

所でシャーシに接続しています.辛

滑コンデンサのアース端子をアース

母線に接続する場合その接続する位

置は,リプルがアース母線を流れな

いところを選定し,そこに接続する

ことが重要です.

また,各パーツのアース端子をア

ース母線に接続する場合にも,その

接続する位置をできるだけ信号電流

がアース母線を流れないところに選

定することが大切です.

このアースをどこに落とすかはた

いへん重要で,これをまちがえると

S/Nが悪くなります.あらかじめよ

く検討しておく必要があります.

調整

本機は全段セルフ・バイアス方式

であり,またハム・バランサにVR

を使用していないので,パーツが同

「規格のものであれば ほとんど調

整する必要はありません.しかし,

使用されるパーツの規格がちがう場

令,各部の電圧がちがってきます.

そのときは, B電圧および各ヒ一夕

電圧を測定して,回路図に示されて

いる値になるようにする必要があり

ます.

B電圧が高過ぎる場合は,整流管

と入力側のコンデンサとの間に抵抗

を入れて調整する方法がよいでしょ

ラ.ヒ一夕電圧の調整はフィルタ抵

抗を詞整しておこないます.

測定結果

第2図は,本機の入力電圧対出力

特性です.出力2.5Wくらいまで

は直線的に伸びています.ひずみ率

は約3%,これを最大出力として,こ

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出力(W)(第3図〉雑音ひずみ率特性1%ひずみで約2 Wの出力

APR. 2004

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入力(Ⅴ)

〈第2図〉入出力常陸

のときの入力電圧は0.83 Vです.

高忠実再生では原音と同じ大きさ

の音で聴くことが前提条件になると

したら,こんな2.5Wのアンプは

論外といえましょう.しかし,日常

生活のなかでバランスのとれた音と

いうことを考えると,これくらいで

十分な場合が多いのではないでしょ

うか.

雑音電圧は, Aチャネルが120

〟V Bチャネルが130llVで,ノイ

ズの大部分がリプルです.リプル波

形はかなりひずんでいますから,高

次の成分がかなりあることがわかり

ます.

第3図は出力対雑音ひずみ率特性

です.出力管のグリッド電流が流れ

始めるときの出力が2Wこのとき

のひずみ率はlkHzにおいて約

1%です.これはBチャネルについ

てもほ〉洞じでした.

ひずみ打ち消しをおこなっている

ため, 「股のアンプにくらべて,ひ

ずみ率は低くなっていますが,あま

り綿密にひずみ打ち消しをおこなっ

ているわけではありませんから,真

空管の各電圧を回路図に示されてい

る値にすれば これとほぼ同様の特

6富

Page 4: シングル・ パワー・アンプの製作 - TOK26...Vla WE-310A 170V できるだけ小さくしました. しかし,大容量にしたために,ス イッチ・オフ時,残留電荷が多く,

性が得られると思います.

各周波数のカープがバラバラにな

ってかなり離れています.これは,

ひずみ打ち消しを行なった場合によ

く見られるもので,この原因は,出

力トランスの特性が高域と低域で位

相変移があるために,この周波数領

域ではひずみ打ち消しが十分に行な

われないことが原因です.広帯域の

高級出力トランスを使用すれば も

っとよく揃うはずです.

各カープとも1W以下では雑音

ひずみ率は, 0.OIWくらいまでほ

ぼ出力の2乗に比例して下降してお

り,ひずみの主成分が第2調波であ

ることがわかります.

第4図は周波数常陸です.高域は

20kHzにおいて-0.6dBで,十分

伸びているとはいえませんが,電圧

増幅管に5極管を使用した場合はこ

れくらいが限度である,と思います.

アンプは高域が伸びているほどよい

というものではないのですが,電圧

増幅管の内部抵抗力滴いために,ス

トレー・キャパシティがきいて高域

力落ちるのは,音質上好ましくない

と思います.裸常陸は,高域をでき

るだけ伸ばし,伸びすぎた帯域はフ

ィルタを入れてカットするほうがよ

いと思います.

低域は30Hzで約-1dE以降

なだらかに減衰しています.低域を

あまり急激に減衰させると,位相特

性が悪くなって音が不自然になりま

す.しかし,逆に伸ばしすぎてはし

まりのない音になります.私は30

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周波数(Hz)

〈第4図〉周波数馳前段が5極なので無帰還アンプとしてはふつうの特性

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0   2   4 6 8100  2   4 6 81k   2   4 6 810k  2   4 6

周波数(Hz)

〈第5図〉出力インピーダンス特性.フラットなところD Fは2

Hzで-ldBを目安にしています.

第5図は周波数対出力インピーダ

ンス特性です. 50 Hz~15kHzの

間は40,タンピン?・ファクタは2

です.前回のPX4アンプは,これが

約3です.これが両者の音色の違い

に影響していると思います.ダンピ

ング・ファクタが小さいと弾んだ音

になり,また,大きいと無表情な音

になります.ここに好みが出てくる

ようで, 2-3くらいがよいのでは

ないかと思います.

第6図はクロストーク常陸です.

約1kHz以下ではクロストークが

周波数に反比例して増加していま

す.これはB電源インピーダンスが

周波数に反比例して増加するため,

B電源を介してのクロストークが周

波数に反比例して増加するためで

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4 6 8m0  2  4 6 81k  2  4 6 810良

周波数(Hz)

62

〈第6図〉

クロストーク

特性.まずまずのデータ

す.この程度であれば,ほぼ満足で

きると思います.

試聴結果

多少色彩感がありますが,スッキ

リした音です.前回のPX4アンプ

が落ち着いた大人っぽい感じがする

のに対して,本機はスカッとした拘

束感のない音です.これは,シンプ

ルなアンプの特長のように思いま

す.同じ出力トランスを使用し,ほ

〉洞出力の3極出力管のアンプであ

りながら,両者の音の間には,かな

り性格の違いがあり,おもしろいと

思います.

本機は,私の個人的な経験と考え

かたを中心に製作したもので,現在

の標準的な設計とはいえません.し

かし,アンプを音質面から追求され

ているかたには共感していただける

面もあると思います.何かのご参考

になれは幸いです.

×        ×

ラ ジオ技術

 

 

 

 

(gP)Yヽ嵩YJ

(V)YヽJtIaへy宮司