27
明治大学人文科学研究所紀要 第58冊(2006年3月31f-3)249一 一275 トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響 一 血 中 ア ミ ノ酸 濃 度 と 傷 害 活 性 一

g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

  • Upload
    others

  • View
    3

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

明治 大 学 人 文 科学 研 究 所 紀 要 第58冊(2006年3月31f-3)249一 一275

トレーニ ングがナチ ュラルキ ラー細 胞 に及ぼす影響

一 血中アミノ酸濃度 と傷害活性一

鈴 井 正 敏

Page 2: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

250

一.4∂3'耀o'

PlasmaAminoAcidsConcentrationandNaturalKillerCell「

CytotoxicityDuringIntensiveTraining.

SUZUIMasatoshi

Onelnonthofintensivetraillinginduceddecreasedlytlcunitspernaturalkiller(NK)celL

AlthoughtheproportionofNKcel監swithalowcy亡otoxicitywasincreased,thischangedidnotentirely

explaintheobservedchanges,

【PURPOSE】Wethininvestigatedplasmalevelsofglu電amine(theessent{alenergysourceof

lymphocytes)lctestthehypothesisthatintensivetrainingdecreasesp垂asmaglutamineandthusNK「

CeUCytOtOXiCity.b

【METHODS】Eightcollege-levelfemalevolleybanplayer:undertookone-mon亡hofheavypre一

seasontraining5h/day,6daysperweek.Afteranovernightfast,fourmorningrestingbloodsamples

werecollected:pre-training,onthe10thdayoftraining,onedaybeforetheendoftrainingandone

weekaftertraining,respectively.Plasmaglutamine,glutamicacid,totalaminoacid(TAA)andbran一

chedchainaminoacid(BCAA)concentrationsweredeterminedbyHPLC.

【RESULTS】Plasmaglutamine,glutam{cacidTAAandBCAAlevelsremainedunchanged

throughouttheexperiment.1{owever,al聖glutamilleconcentrations(46.2-171 .1mmol/塁)weresub一

sta訂、tiallybelowthenormalrange(420-500mmol/D.Incontrast,glutamicacidlevelswerehigher

thannormal,andtotalaminoacidconcentrationsremainedwithinthenormalrange

【DISCUSSION】Ourresultsdonotexplaintraining-inducedchangesin・NKcellcytotoxicity,

althoughlowinitialplasmaglutanlinelevermayalreadyhavcdepressedNKcellcytotoxicity .

【CONCLUSION】One-monthofheavytrainingdidnotchangeplasmaglutaminelevelsoffemale

volleyballplayers.Theseresultsdonotsupportallnkbetweenplasmaglutamhleconcentratiollsand

decreasedNKcellcytotoxicityduringh'aining.

.

,

Page 3: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

251

《個人研究第1種 》

トレーニ ングがナチ ュ ラルキ ラー細胞 に及ぼ す影 響

一血中アミノ酸濃度 と傷害活性一

鈴 井 正 敏

1.は じめ に

ナチ ュラルキラー(NK)細 胞は生体内ではがん化やウイルス感染に より変性 した細胞を傷害 する

ため,生 体防御の最前線の役割を果た していると考えられている。また,白 血球の分画のなかでは非

常 に反応性が高い細胞であ り,さ まざまなス トレスに対 して濃度や活性が変化す るis)se)。身体活動

や運動の影響 としては,オ ーバー1一レーニソグや一過性の強い運動の後 に傷害活性 が低下することに

よ りレ上気道感染などの感染率 が増 加する疑 いが もたれている25),2!)。これに対 し,比 較的軽度な強

度 による トレーニングではNK細 胞傷害活性 が増 加 し,上 気道感染の感染率が低 くなるとい う報告

が あ る26)。

一 過 性 の 運 動 で は,NK細 胞 活 性 は 運 動 中 に 増 加 し,運 動 後 は速 や か に 低 下 す る'L),29),37;・38),一12)。こ

の低下は運動強度が高い場合では安静レベルを下回り,回 復には数時間かかることがある。変化のパ

ターンは細胞数の変化 とほぼ同じであ り,個 々の細胞の傷害活性に変化 はみ られない。 つま り,一 ・過

性の運動中および運動後にみられる活性の変化は末梢血中のNK細 胞の増減を反映しているものと

なる。一 方,筆 者 らの研究グループでは強い トレーニングを行った場合に安静時の細胞数に変化はみ

られない ものの,傷 害活性は低下す ることを報告 している40)。この場合,細 胞 当た りの傷害活性 の

指標であ る,lyticunitsは 低下す るこ とになる。 これは一過性の運動でみられ る変化 とは異なる現象

で ある。 この とき,NK細 胞 の分画 に変化 が生 じる。NK細 胞 には主 な分 画 で障害 活性の 強 い

CD56dim細 胞 と安静時比率で約10%を 占め る障害活性の弱いCD56b㎡9h吐細胞がある。強 い トレーニン

グを行 った場合には障害活性の弱い分画であるCD56b「19M細 胞の比率が増加す る。筆者 らはこの変化

が細胞あた りの障害活性を低 くしている可能性 を示 した。 しかし,CD56晩ht細 胞の増加によって,

傷害活性低下のすべての メカニズムを明 らかにしているとは考え られない。

そこで本研究では傷害活性低下の原因に血中アミノ酸の一つであるグルタミン濃度の変化が関与し

てい ると仮説をたて,そ れを明 らかにすることを 目的 とした。グル タミンは リンパ球の主要 なエネル

ギー源であ り,主 にグル タミン酸 とアンモニア均・ら筋 肉内で合成 され,血 液中に供給 されている。

Page 4: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

252

オーバ ー トレー ニングの状態で はグル タ ミンの血中 レベルが低下 する とい う報告 があ る23),28),1f)。し

たがって,実 際 に,強 い トレーニング中にグル タ ミン濃度の低下 が生 じ,そ のタ イミン グが傷害活性

の低下 と一致 したものであれば,二 つの要因は関係 し℃いる可能性がある。

皿.研 究方法

1.被 検者

被検 者は大学バ レーボ ール部 に所属 す る健康 な女性8名(年 齢20.1±0.4(平 均 ±標準誤差)歳;

身 長1.69±0.01m;体 重62.6±2.3kg;体:脂 肪 率27.2±1.9%;安 静 時 心 拍 数60±2beats/min;安 静

時 収縮 期 血圧112±4mmHg;安 静時拡 張期血重圧70±3mmHg)と した。 す べての 被検者 に対 して予

め実験内容と実験に伴う危険性を説明した後,同 意書に署名を得た。

2.ト レ ー ニ ン グ'

夏休みに行う強化合宿を トレーニング期間 とじて設定 した。 この トレーニング(強 化合宿)で は通

常の練習の約2倍 の練習時間 となる一 日5時 間の練署を週6回,一 ヶ月間継続して行った(図1)。

トレーニング期間および,そ の前後の練習環境は以下の通 りである。

チームは3月 のは じめ より練習に入 り,4月 中旬よ り5月 下旬 まで春 季 リー グ戦が行わ:れる。その後,8

6月 末の東日本大会までが前期の通常練習期間である。東 口本大会終了後から8月 はじめまで前期試

験のため個人練習期間 となる。通常練習では約2時 間30分 にわたり,バ レーボールの練習を行う。

個人練習では軽いジ ョギングやス トレッチングな どの運動 となる。8月 のはじめより9月 初旬まで秋

季 リーグ戦のための合宿形式をとった集中 トレーニングが1ヶ 月間行われる。 この期間の練習量は

通常練習の2倍 の練習時間(午 前2時 …問30分,午 後2時 間30分)が 設定される。本研究ではこの期

間を トレーニン グ期間 として設 定 した。9月 中旬 か ら秋 季 リー グ戦が開始 される。 合宿 トレーニ ング

か ら秋 季 リーグ戦の間は練 習量 を通常練習 よ りも少 な くし,テ ーパ リングを行い,コ ンデ ィシ ョン を

整える。その後は通常練習 となる。

3.採 血と身体的特性の測定

採血は コン トロール と して東 日本大会後の7月7鋼 に第1回 目(ト レーニング前:PRE)を 行 い,

第2回 目は集 中合宿 トレーニン グ(8月3日 ~9月2日)開 始8日 目の8月10日(ト レーニン グ中:

DURING)に,第3回 目は トレーニ ング終 了直前の9月1口(ト レーニ ング終 了時:END)に,第

4回 目は回復期 として トレーニ ングが終 了 して1週 間がた った テーパ リング期間の9月10日(ト レー

ニング後:POST)に 行 った(図1)。 被験 者は午前8時 に集 合 し,そ の 日の体調 について報告 した。

その後,体 重,体 脂肪率,血 圧,心 拍数を検査 し,坐 位にて前腕静脈 より採血を行った。被検者には

測定前 日午後9時 よ り,飲 食,飲 酒,薬 剤 の摂取 を しない よう'に指示 した。 全て の採 血は 同…時間

に,気 温20-25℃,湿 度50-60%の 環 境 で 行 っ た 。

Page 5: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

253

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響一血中アミノ酸濃度と傷害活性…

春季通常練習 前期試験期間 合宿 秋季通常練習

(リーグ戦)練習時間は通常練習の2倍

(リーグ戦)5時 間1日x6日1週

試合 試合 東日本大会 試合 試合 試合 試合

厭5磁 訓 膚 ん蹄 砒'∵q!唐 売 個人練習 強化 トレーニング'

.灘.獄 〆峯q}、r-遭 賑,廠㍑ 嚢3叢1轍 ・

皿6月 7月8月 9月

BloodSamp!ing↑ ↑ ↑ ↑

PRE DURINGEND POST

7/7 8!10911 9/10

図1 トレー ニ ング と採 血の スケ ジ ュール

4.血 液分析

(1)末 梢血単核球 (PB瓢C)の 分離

末梢 血単核球(PBMC)は ヘパ リン処理 した1血液をPBS(phosphate buffered solution, 除Ca2÷,

Mg2+,GIBCO)で1: 1に 希 釈 し,セ パ レ ー ト L(MUTOPURECHEMICALS) 上 に重層 し, 密度

勾配を利用 した遠心分離(400G,30分 間,1.ow Brake,室 温)に よ り採取 した。 PBMCは10% FCS

(fetalcalfserum), ペニシ リン(1001U/m1) 及びス トレプ トマイシン (100mg/ml) 添加のRPMI

一1640(CompleteMedium,GIBCO)中 に4℃ で 測 定 ま で 保 存 し た 。

② 白血球および リンパ球分画の同定

総 目 」血球 数,お よび, リン パ 球,単 球,好 中 球,好 酸 球,好 塩 基 球 濃 度 はethylenediamine tetra一

acetate(EDTA)で 処 理 し た 血 液 を 用 い て, 全f`!動 血 球 計 測 器(SysmexNE8000,ToaMedica1Elec一

tron孟csCarp.,Kobe) で測定 した。 リンパ球分画はPBMC(1×106) をfluorescein"isothiocyanate

(FITC),phycoerythrin (PE),peridinin-chlorophyll(PerCP)の3 カラーのモ ノクロール抗体によ り

染 色 し,9フ ロ ー サ イ ト メ ー タ ー(FACScan, BectonDickinson)を 用 い て, リンパ球ゲー 卜内の蛍光

度 から決定 した。ヘルパーT細 胞はCD(cluster ofdifferentiation) 分類による CD3+CD4+ 細胞と

し,キ ラ ーT細 胞 はCD3+CD8÷ 細 胞,NK細 胞 はCD3-CD16+CD56+ 細胞 とした。 これらの細胞

の濃度はリンパ球中における比率と総 リンパ球濃度を乗じた値とした。

(3)NK細 胞活性

NK細 胞活性はPBMCを エ フェクターとしてユー ロピウム(Eu) でラベルした慢性骨髄性白血病,

腫瘍細胞(K562) の ター ゲ ッ トを傷害 する程 度 をアー カ ス蛍光 光度計(123且Delphia nuoronleter,

Pharmacia)で 測 定 した12)。 対 数 増 殖 期 のK562・(5×106個)の 細 胞 膜 に ユ ー ロ ピ ウ ム を キ レ ~ ト結

合 さ せ,細 胞 数 を1x105/mlに 調 製 し,こ;れ を タ ー ゲ ッ ト細 胞 と し て 使 用 した 。 エフ ェクター細胞

は2×106/mlに 濃度調整 したPBMCを 用い, ターゲ ット細胞浮遊液100μ1に 対 して細胞数でエフ ェ

ク タ ー:タ ー ゲ ッ ト (E:T)比 が20:1,10: 1,5:1に な る よ う に Complete Mediumで 希釈分注

Page 6: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

254

し た 。Spontalleousrelease用 に タ ー ゲ ッ ト細 胞 だ け の もの とmaximumrelease用 と し て タ ー ゲ ッ ト

細 胞 に10%'t'ritonX10(を 加 え た もの も設 定 した 。1000rpmで1分 間 遠 心 し,37℃,5%CO2で2時'

闘 恒 温 保 存 した 後,上 清20μ1を 採 取 し て,96wells平 底 プ レ ー トに 分 注 し た 。 こ れ.にEnhancement

soLution(Pharmacia)100μ1を 加 え,ユ ー ロ ピ ウ ム の 遊 離 度 を ア ー カ ス 蛍 光 光 度 計 で 測 定 した 。 以 下

の式で表された%細 胞傷害性をNK細 胞活性 とした。測定は三重検定で行なった。

%細 胞傷害性=(実 験解離値一白熱解離値)/(最 大解離値一自然解離値)×100o

実験解離値:各wellに おけ るEuの 遊離

最 大 解 離 値:maximumreleaseに よ るEuの 遊 離

自 然 解 離 値:spontaneousreleaseに よ るEuの 遊 離

細 胞障害 性 の2つ 目の イン デ ックス として 単一NK細 胞 当 た りの細 胞傷害活 性(LyticUnits/NK

cell)を 計算 によって求めた。 今回は104個 の ターゲ ッ ト細 胞の20%を 傷害す るE:T比 を片対数 グ

ラフ より判 断 し,そ の ときの末梢 血単核球106個 当た りの傷害で きるターゲ ッ トの数を推定 し,さ ら

にそれを末梢血単核球106個 当た りに含まれるNK細 胞数で除 するこ とによって:算出 した。算 出式 を

以 ドに 示 す 。 覧

LyticUnits(20%)/NK×10-s=LyticUnits/[%NI(cellsx(1×106PBMC-Monocytes)]

(4)血 中 ア ミノ酸濃度

血中ア ミノ酸(血 漿 グル タミン,グ ル タミン酸,分 枝鎖 ア ミノ酸,総 ア ミノ酸)濃 度 はヘパ リン血

漿 を用 い,高 速(高 感度,高 分解)液 体 クロマ トグラフ ィー(11PLC:HighPerformanceLiquid

Chromatography)法 に よる 自 動 分 析 器(日 立L-8500)に て 測 定 し た 。

5.デ ー タ 分 析

結果は平均値お よび標準誤差で示 した。統 計分析 にはSこatView-J5.0(Abacus,CA,USA)を 利用

し,統 計 的 な 有 意 はp〈0.05と し た 。 経 時 的 な 変 化 はone-factorANOVAで 検 討 し,さ ら に,個 別 の

サ ン プ リ ン グ タ イ ム 間 の 差 はBollferroni'spostlaoctestを 行 っ た 。

皿.結 果

1.身 体的特性の変化

被検者の体重および体脂肪率の変化を図2,3に 示した。体重は減少傾向にあるものの有意ではな

か った(図2)。 体脂肪 率 も トレーニングか ら回復 期にかけて低下 する傾向にあったが,統 計的 に有

意ではな かった(図3)。 安静時の心拍数(図4),血 圧(図5)と もに変化はみ ら;れな かった。

2.白 血球分画 および りンパ球 分画の変化 ・

白血球分画では総白血球数をはじめ として,リ ンパ球,好 中球,単 球好酸球好塩基球全てに変化は

み られなか った(図6)。 リンパ球分画 も同様 にヘルパーT細 胞,キ ラーT細 胞,NK細 胞 の血漿濃

Page 7: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

255

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響一血中アミノ酸濃度と傷害活性一

Weight

70

65

(

260)

55

50

PRE DURING END POST

Stage

図2 体重の変化データは平均値土SE。 有意な変化はなし。

Fat

30

28

26(

誤)

24

22

20

PRE DURING END POST

Stage

図3 体脂肪率の変化デ ー タは 平 均 値 ±SE。 有意な変化はなし。

度に変化はみられなかった (図7)。

3.NK細 胞活性

総NK細 胞活性は トレーニング終了直前に低下し (P=0,002), 回復期には トレーニング前との差

Page 8: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

256

HeartRate

80

_70⊆'歪

t60

だN

)50

40

PREDURING END POST

Stage」

図4安 静時心拍数の変化データは平均値±SE。 :有意な変化はなし。

Blood Pressure

160

140・ systolic

_1200

葦100

ε80 Diastolic

60

40

PREDURING END POST

Stage

図5血 圧の変化

データは平均値±SE。 ●が拡張期血圧, Qが 収縮期血圧を表す。有意な変化はなし。,

が み られ な くな った(図8)。 細 胞 当た りのlyticunltも 同様 に トレーニング終了後た有意な低下(p=0 .008)が み られた(図9)。

Page 9: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

257

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響…血中アミノ酸濃度 と傷害活性一

Leukocyte Subsets

6000 Total Leukocyte

5000

=4000ミu3000

Neutroph閥

=

Φε2000 Lymphocyte

1000Monocyte

EosinophiI

0 BasophiI

PRE DURING END POST

Stage

図6白 血球分画濃度の変化

デ ー タは 平 均 値 ±SE。 ●が総 白 血球, oが リン パ球, ▲が単球, △が好中球, 鋼が好酸球,□ が好塩基球を示

す。有意な変化はなし。

LymphocyteSubsets

800HelperTce闘

600o

ミ KillerTcelli400弼ε

200NKcell

0

PRE DURING END POST

Stage

図7リ ンパ球分画濃度の変化

デ ータ は平 均値 ±SE。 ●が ヘ ル パ ー 丁細 胞,▲ がキ ラ ーz細 胞, ■がNK細 胞を示す。B細 胞の同定はしていない。有意な変化はなし。

4.ア ミノ酸濃度

血漿 グル タ ミン(図10), グルタミソ酸 (図11), 総 アミノ酸濃度(図12), 分枝鎖アミノ酸(図13)

は トレーニソグ期閻を通 して変化 しなか った。 しか しなが ら, いずれの タイムポ イソ トにおいて もグ

Page 10: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

258

CytotoxicityE=T=20=1†

'60

50

・40

ま30*

)

20

To

0

PRE DURINGEND POST

Stage`

図8NK細 胞活性の変化デ ー タは平均 値 ±SF.。*は トレー ニ ング前値(PRE)か らの 有意 な変 化,1は 分 散分 析 にお け る有意 な変化 を示 す,

pく0.05D

Lytic Units(15%)・NK'cell-1・10-5†

50

40

30

20*

1C

0

PREDURING END POST

Stage

図9LyticUnitsの 変 化

デ ー タは平均 値 ±SE。*は トレー ニ ング前値(PRE)か らの 有意 な変 化,† は 分散分 析 にお け る有意 な変化 を示 す,

P<0.05。

ル タ ミン 濃 度(46.2~171.1mmol/mDは 正 常 値 (420~5001n11101/1111)'よ りも低値を示 した(図10)。

逆 に,グ ル タミン酸濃度は正常値 (12~63mmol/ml)を 上 回 っ た(図11)。 総 ア ミ ノ 酸 濃 度 は 正 常

1画内(2100~3500n玉n董ol/ml) であった(図12)。 分枝鎖ア ミノ酸は トレーニング中に低下傾向(卜 一

Page 11: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

259

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響 一血中アミノ酸濃度 と傷害活性一

Glutamine

800

o∈

な∈

600

400

茸N面alv醐 ∫:'㌻.,

ε200

0

PRE DURINGENDPOST

Stage

図10血 漿ゲルタ ミン濃度の変化

データは平均値±SE。 有意 な変 化 は な し。 正 常 値(420~700nmol/ml)を グ レーで 示 した 。

GlutamicAcid

500

400

o

∈ 300\石∈ 200ε

100

0』 NormalValuel

PRE DURINGENDPOST

Stage

図11 血漿グルタミン酸濃度の変化雫

データは平均値±SE。 有 意 な変 化 は な し。 正 常 値(12~63nmo1/ml)を ゲ レー で示 した。

タル としては有意 ではな い, P=0.080) を 示 し・(図13),イ ソ ロ イ シ ン(図15,p=0.006), ロ イシン

(図16,P=0.039) でその変化 が有意 とな った。 イソロイシンで は トレーニ ング終 了時の値 が トレー

ニ ソグ煎 値 に比較 して有 意な低値(p=0.001)と なった(図15)。

Page 12: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

260

TotalAminoAcid

4000

3500 繭

o 甲

Eきo∈

3000NormalValue ,

ε2500

=げ

2000

PRE DURINGENDPOST

Stage

図12 血漿総アミノ酸濃度の変化 ■

デ ータ は平 均 値 ±SE。 有 意 な 変化 はな し。 正 常値(2100~3500nmol/ml)を グ レーで 示 した。

BranchedChairAminoAcid

600 卿

500 NormalValue

o∈

400 、セ

'

Σo 300

∈ε 200

100

0

PRE DURINGENDPOST

Stage

図13 血漿分枝鎖アミノ酸濃度の変化

デ ー タは平 均値 ±SF。 有 意 な変 化 は な し。正 常 値(270~600競mo1!ml)を グ レーで 示 した。

】V. 考 察

一 ヶ月間 にわたる強 い トレ一二ングによってNK細 胞活性が低下した。一過性の運動でも運動後

Page 13: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

261

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響一血中ア ミノ酸濃度と傷害活性一

Valine

400

「300 . A「.

o∈

Normal .Valueβ 「

・i..

{

嘱な 200 づ

,

.≧

b

{

∈ 曽」 「

、 動 画.「 「 ρ

{

一=

ε100

0

PRE DURINGEND POST

Stage

図14 血漿バ リン濃度の変化

デ ー タは平 均 値 ±SE。 有 意 な変 化 は な し。 正 常 値(150~310nmo1/m1)を グ レー で示 した。

lSdeucine†

120.冨

pr

鼻』」A h陶.'

100 薗..

P

ρ

.NormalValue・ ・.'i'

o∈

80 毒

きo 60 酌

{囁;イ

E .曽

}

ε 40曽

20

0

PRE DURINGEND POST

Stage

図15 血漿イソロイシン濃度の変化

デ ー タは 平均 値 ±SE。*は トレーニ ング前 値(PRE)か らの 有意 な変化 ,†は分 散分 析 に お ける:有意 な変 化 を示 す,

P<0.05。 正 常 値(40~110nmol/ml;を グ レ ー で 示 し た 。ひ

,

にNK細 胞活性は低下するが, これは細胞数(濃 度)の 減少 による もの であ り, 個々の細胞の活性

は変 化 しない。 この変化のメカニズムは これまでに多 くの研究報告があ り,コ ンセンサスも得 られて

い る2)・29)・37)・38)・42)。… 方

,卜 レ ー ニ ソ グ の 影 響 に つ い て の 結 果 は 様hで あ る5),10),2r),3L;・45)。今 回 の 結

Page 14: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

262

Leucine†

200

o 150:NormalValue

o

Ei_¥100

E

ε

{

50

0

PREDURINGENDPOST

Stage

図16 血漿ロイシン濃度の変化魯

デ ー タは平 均 値 ±SE。 †は分 散 分析 にお け る有 意 な変 化 を示 す,P<o.05。 正 常値(78~180nmol/ml)を グ レー

で 示 した。

果では細胞数は変わ らず,個 々の細胞の活性 が低下 していることが明 らか とな った。 この原因 として

私 た ち は 既 に 活 性 の 弱 いCD56b「lghtNK細 胞 が 増 加 し て くる こ と を 報 告 し て い る40)。 た だ し,こ れ だ

けで全てのメカニズムが解明さ=れた とは考 えら;れず,NK細 胞の傷害活性 に影響 するほかの要因につ

いて検討す ることに した。本研究 では リンパ球のエネルギー源 と考 え られているグル タ ミンについて

その動態を検討 した。

グルタミンはアミノ酸 の一種 である。 ア ミノ酸は生体内ではたんば く質の成分やエネルギー源 とし

ての機能のほか, 他のア ミノ酸 へ転換を しなが ら,さ まざまな役割を果たしている。そのため,グ ル

タ ミソだけを取 り上げて論 じるこ とはで きず,他 のア ミノ酸 との関係をまず理解 する必要がある。以

下に生体内の主要アミノ酸 (20種 類)の 特徴 を示 した。

1. ア ミノ酸の種類 と生体内での役割1)

アミノ酸は分子内にアミノ基 (一NH3)と カルボキシル基(一COOH)を 持 づ化合物の総称で,炭

素原子の周 りに水素原子,側 鎖原子団 とともに配列されている。 自然界には500種 類以上 とも700種

類以上≧も言わ;れている多数のアミノ酸が発見されているが,人 間をはじめ とする動物の体たんぱく

質 は20種 類の アミノ酸の組み合わせでで きている。20種 類のア ミノ酸は生体内で合成 で きないか,

もしくは合成量が極めて少ないため食物 として摂取する必要のある必須アミノ酸(9種 類)と ,糖 質

や脂質,あ るいはほかのア ミノ酸か ら生成で きる非必須 ア ミノ酸(11種 類)に 分げ られる。ただ し,

未熟児ではメチオニンからシステインに転換するシスタチオナーゼが低いためにシステインが必須で

ある し,幼 児のアルギニンやタウリソ,高 齢者ではチロシン(ド ーパ ミンの前駆体)の 摂取が望 まし

Page 15: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

263

卜レ一二ソグがナチ ユ ラルキラー細胞に及ぼす影響一血中ア ミノ酸濃度 と傷害活性一一

Table 1 アミノ酸の分類

分類 名前 英語表記 略号 分子式 分子量 構造式

・一一・ ・一 一

DNAの 塩基配列一一「 π 「 冒 「 一「 ,一 一」 胃 一 冒 一 一 「 冒 曹 買 置 冒

CH3-CH2-CH-CH-COOH

イ ソロ イ シン isoleucine lle C61113NO2 13].亘7 ll

CHsNHp一

TAATAGTAT

C百3-CH-CH2-CH-COOH AACAATGAAGAGロイシン 1・ゆe Leu C611}3NO2 13L17 ll

Cll3NH2皿 「

GACGAT}「冒 一w 冒

h2N.CH2.CHI.CH2.CH2.CH.COOHリジン lysine Lys C6Hi4N20z 146.is i

NH2TTCTTvr

」 一 一 ・ 一 一 一 」一 一 冒

必 CH3-S-CH2-CH2-CH-COOHメチオニン methionine Met C5HHNO2S 149.2重 l

NH2TAC

須一 冒「 一

アフェニルア ラニン phenylalanine Phe CgHHNO2 165.19

〈}CHZ-CHI-COOHAAAAAG

ミNH2

w 一 一 一 一

CH3-CH-CH-COOHノ酸

スレオニソ 亀hrconine Thr C4HgNO3 119.12 110HNH2

TGATGGTGCTGT

一   冒 

トリプ トフ ァン tryptOPhan Trp CuHl2N202 204.23 蝋fC恥 蹴COOHH

齢唖一一 ・・ 一 一

ACC

陶 曽一 一 一 冒謄P一 」 鱒冒噌 τ」・ 『 ・一一 」 一・ ・一 」・冒 π「

CH3-CH-CH-COOHバ リン valine Va1 C5Hl1NO2 117.15 1【

α13NH2

CAACAGCACCAT

「皿 「胃一 」一 一 」・」一 一 一 一一 一一  「「 一 「π 一

ヒスチ ジン histidine His C6HgN302 155.16 ・"CH名=COOH GTAGTG

}冒 rr一r巴

H-CH-COON.

ク リシ ン glycine Gly C2H5NO2 75.07 INH2

CCACCGCCCCCT

一 一 一 ・ 幽一}T }皿 冒 「

帰 一ノフニ ソ alanine Ala C5H7NO2 89.09

CH3-CH-COOH

i

NH2一 一 一 ・ 一 一

CGACGGCGCCGT

一 「

セ リγ●

sense Ser C3H7NO3 105.09HO二CH2-CH

I-COOHAGAAGGAGCAGT

TCATCG・ NH2一 」 一

HOOC一 一CH2-CH一 一COOH

非アスパ ラギ ン酸 asparticacid Asp C4H7NO4 133.10 i

NH2CTACTG

τ 「 「 皿 一「 「

必 H2N-CO-CH2-CH-COGH

須アスパ ラギ ン

●asparaglne Asn C4H8N203 132.12 l

NH2TTATTG

・一 一 幽'一 一 ・一 一 」一 ・7}「一一 冒「 「 「密 冒 胃

ア HOOC-CH2-CH2-CH-COOHグルタ ミン酸 91utamicacid Giu C5HgNO4 147.13 1 CTCC'lvr

ミ NH2一 晶 昌 昌 呂 騒一 昌 凹 目一 曹,一,, 一 冨 冨 一-冨 ππ 一一 w幽 一 一一

H2N-CO-CH2-CH2-CH-COOHノ

グルタ ミン giutamine Gln C51110N203 146.15 」

NHS

G7℃GTT

酸 買 置}冒 一 買 置 冒 「 朧 「冒「 冒 一

アルギ ニン,■

argmine Arg C61114Nρ2 174.20

H2N-C-NH-CH2-CH2-CH2-CH-COOH

【lIGCAGCGGCCGCT

MINH2 TCCTCTP

一 一 ・一・一一 一 一 」 一 」 齢 一・ 一一 」 ・ 一 一 」 一

its.CHI.CH.COOHシステイン

・cysteme Cys C3H7NO2S i21.16 1 ACAACG

NH2 ・

皿 田u冨 冨 冨 「 「一 冨-冨 一 冒 」一 一 一 胃 ・一 曽 一 一,」 一 」 」 一 一 一 「一 一 一

チロシン・

tyrosine Tyr CgHl1NO3 181.i9HO{》CHrFH-COOH

.NH2

ATAATG

」一 一

プロ リン praline Pro C5HgNO2 115.13 "COOHH

GGAGGGGGCGGT

冒 「}「 幽 一 一 一 ・ 冒「 一 一

Page 16: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

264

アラニ ン

グリシンセ リ.ン

システインス レオニ ン グル コー ス

oピルビン酸[⇒ 乳酸

アスパラギン酸

アスパラギン 旦ロイ シン

イ ソロイ シン

アセチルCoA

オキザ。酢酸 ⇔も クエン酸

リジン

チロ シン

フエニル アラニン

トリプ トファン

グ ㌔リンゴ酸 イソクエン酸

フマル酸倉

馬 汐

Dα一ケ トグル タル酸

グルタミン酸

グルタミンヒスチジンプロリン

フェニル アラニン コ八ク酸 く=コ サクシニルCoA アルギニン

チロシン

イ ソロイ シンパ リン

メチオニン

図17TCAサ イク ル と ア ミノ酸

いとされているように必須アミノ酸,非 必須アミノ酸の区別や必要量は年齢や健康状態などの条件に

よ っ て も 変 わ るis)。 前述 したようにア ミノ酸は炭素原子を中心にした立体構造をとるが, これ にはL

体 とD体 があ り,鏡 像関係にある。たんぱ く質を構成するア ミノ酸は じめ自然界に存在するア ミノ

酸はほ とん どL一 ア ミノ酸であ る。

(1) アラニ ン

糖原性, 非必須アミノ酸で脂肪族中性ア ミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で においはな

く, わずかに甘 い。 アラニ ソア ミノ トランスフ ェラーゼに よって ピル ビン酸 にな り,ト リカルボ ソ酸

(Tricarboxylicacid: TCA) サイクルに入 る。運動中にグリコーゲソが代謝されてで きる乳酸は乳酸

脱水素酵素の作用によりピルビソ酸に転換される。ピル ビソ酸は筋内で分子鎖ア ミノ酸 (パ リソ,イ

ソロイシソ,ロ イシソ) やグルタミソ酸か らア ミノ基を受け入れてアラニソになる。アラニソは循環

血を介して肝臓に移行して糖新生に用いられる。肝臓におけるアミノ酸か らグルコース合成速度はア

ラニンが もっとも速 い。

(2) アルギニン

糖原性, 非必須アミノ酸で脂肪族塩基性アミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶姓の粉末) で得意なに

おいがある。幼時期では準必須ア ミノ酸でもある。脱アミノ化 を受 けない。 アル ギナーゼ によって加

Page 17: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

265

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響一血中アミノ酸濃度と傷害活性…

筋肉 麟 慧 ・ 灘 鼻,^ゐ ㌔・・〆 =鍛 解離際 語

間.饗 鍮

泌毒 峯ψ・  糧噌 !『徳

ぎ 湘雛 讐 騨 ・ 議{堕 ト "髭欝

軒:》 ・ 擁 護磯  .坐 ・盤 熱 ∫.

ウヨ 賦ヒ 轟

し ・碗圏

{≠ コ伽 .

'"P

㍗,浄

ま 。,綴 蒼

譲 籔 、 灘 紅聡 一 野

愛器」轟 濫 彦

ぱ 綻 浮

礁 ンふ 奏

調

髪 螺 霜_毒:翻 ・湊  

4即.薄

箒 叉

円 囁 絆

.▼ こ象`「

喬'諺謙 抽

_嘱 託鍵 轟 繊 』尋1

娩 鯉 糞.ど

則編 鐘 逆」 卜

騰 ・㌦ 轍 碍

嶺 、ゆ 、

ゆ罐

螺 灘 、鐙 羅 蓼ン'

グル コー ス アラニン循

環'

難 臓滑

顯 、 鱗 ・

A納 ~

難灘 鰍円

轟蹴㌶ 登

幅:内 諾》

肝臓

風岬 閑

職 蒲 轟

轟 押 劉 、鞭

難 欝『~ 「蜘 鱒 ,訓 解寿 噴 摩「

榔誤欄 藩 中浮L

燃鐘輔

灘 晦 ご識 あ 陶

㌻ 前 袖 晦"紬

,イ/』 一』 属

漁慧恵嵐餐

騨㌫ 湛獣撰 帥

弾膳 冷罵ζ

癖 嚢.

図18グ ル コ ースーア ラ ニ ンサ イ クル

水分解 され, オルニチン と尿素を生 成す る。 オルニチソ回路(サ イクル) を通じてアンモニアの生体

内解毒を行 う。 内皮細胞由来の血管拡張因子である一酸化炭素(NO) の生体内での唯 ・・の前駆体で

あ る。 血管拡張はグアニル酸 シクラーゼ活性化 とcGMP量 を増加 させ るこ とに よって引 き起 こす。

アルギニンの成長ホルモン分泌促進効果が最近注目されている。また, ポ リアミンの合成促進を介し

て免疫機能を増強させる作用もある。

(3)ア スパラギン 7

糖原性,非 必須アミノ酸で脂肪族酸性アミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶性の粉末) で,わ ずかに

甘い。アスパラギンか らアスパ ラギナーゼ とトラソスア ミナーゼ によって触媒 される反応によってオ

キザ ロ酢酸が生成 される。 アスパ ラギンシンチターゼによってアスパラギン酸か ら作 られる。アスパ

Page 18: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

266

ラガスの芽から発見された最初のアミノ酸。

(4)ア スパラギ ン酸

糖原性,非 必須アミノ酸で脂肪族酸性アミノ酸。自色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,に おいは

な く,酸 味 がある。酸 はアスパ ラギン酸 ア ミノ トラン スフ ェラーゼ(AST)に よってオキザ ロ酢酸

とな り,TCAサ イクル に入 る。ASTは 日本 ではGOT(グ ル タミン駿才キサ ロ酢酸1・ランスアミナー

ゼ:glutamicoxaloacetictransaminase)と 称 さ れ る 。 尿 素 サ イ ク ル で は ア ス パ ラ ギ ン 酸 か ら ア ル ギ

ニノコハク酸が作られ,ア ルギニンとフマル酸が生成する。簸たんば く中のアスパラギン酸はオキザ

ロ酢酸,ピ ル ビン酸 をへてアラニン として放 出され,肝 臓で糖新生に利用 される。 ピ リミジン塩 基の

前駆体で もある。

㈲ システイン

糖原性,非 必須アミノ酸で脂肪族含硫アミノ酸。 白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,特 異な味

があ る。 システインは メチオニンか ら生成 したホモシステインがセ リン と縮合 して シスタチオソ とな

り,加 水分解 によ り,ホ モセ リン とともに生成 される。 システインはシステイン ・ジオキシゲナーゼ

に よ り,シ ステイン ・スルフ ィン酸へ酸化 さ礼 次いでア ミノ基転移 によ り3一スル フ ィニル ピル ビ

ン酸 とな り,最 終的に ピルビン酸 に代謝 され る。 システインは タウ リンの前駆 体で もあ る。生体内 に

おける重要な抗酸化物質であるグルタチオソはシステインとグリシンおよびグル タミン酸から成る ト

リペ プチ ドであ る。

㈲ デルタミン酸

糖原性,非 必須アミノ酸で脂肪族酸性アミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,に おいは

な く,特 異 な味 と酸味 があ る。脱 ア ミノ化 され てTCAサ イクルの 重要 な基質 である α一ケ トグル タ

ル酸 となる。 ここか らグ リコ…ゲンの合成 に も用 い られる。 プロ リン との間 にはグル タ ミン酸ツーセ

ミアルデヒ ドを経由した相互変換関係がある。グルタミン酸はまたアミノ基転換の主役 としてアミノ

酸代謝の中心的位置を占めてお り,糖 や脂肪酸の代謝にも関係している。グルタミン との相互変換に

よ り,ア ンモ ニアの貯蔵 と放出をコン トロール してい る。脳 内で もアンモ ニアの解毒の主要な基質 で

あ る。 また,デ カルボキシ ラーゼ の作用 によ り神経 伝達物質 であるY一 ア ミノ酪酸(GABA)へ と代

謝 され る。前述の グル タチオンの 基質 とな る。

σ)デ ルタ ミン

糖原性,非 必須アミノ酸で脂肪族酸性ア ミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,に おいは

な く,特 異な味がある。代謝性ス トレスなど異化機能が高進 している状態では要求量が高まり,生 体

内の合成だけではまかなうことができな くなるため順必須ア ミノ酸 と考えられている。生体内の遊離

ア ミノ酸のなか では もっ とも多 く(約60%)存 在 す るア ミノ酸 であ る。グル タミナーゼの 作用 に よ

りグルタミン酸とアンモニアに分解される。 この反応は可逆的でグルタミンシンチターゼによりグル、

タミソ酸 とアンモニアか らグル タミンが合成 さ=れる。 この ようにアンモニアの解毒 に深 く関わ ってい

る。 また,核 酸合成 に も重要な役割を果 た してお り,プ .リン間の窒素はグル タ ミンの ア ミドに由来 し

ている。腸管のエネルギー源 としても重要で,小 腸の上皮細胞は食事中のグルタミンを選択的に利用

Page 19: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

267

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響一j血中アミノ酸濃度と傷害活性一

し,細 胞の増殖や維持を図っている。また,消 化管粘膜の成分であるムコ蛋白の生成を促進する。 リ

ソバ球のエネルギー源でもあ り,免 疫系の活性化 に関与 している。そのほか,腎 臓での酸一塩基平

衡,腎 臓 ・肝臓 での 糖新生に関わ ってい る。

(8)グ リシ ン

糖原性,非 必須アミノ酸で脂肪族中性アミノ酸。 白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,に おいは

な く,甘 い味がある。ほ乳類におけるグ リシンの異化経路では ミトコン ドリアにおけるグリシン切断

系 が もっ とも重要 だ と考 え られ てい る。 この経 路 で はグ リシン シン ターゼ に よ り二 酸化炭 素 とN5,

10_メチ レソテ トラヒ ドロ葉 酸へ と脱炭酸 されるが ,こ の反 応は可逆的 であ る。グ リシ ンはセ リソ ヒ

ドロキ シ メチル トラソスフ ェラーゼ によ り可逆的 にセ リソへ と転換 され,ピ ル ビソ酸へ代謝 され る経

路もある。また,グ リシンは筋収縮に関与するクレアチニンや前述の抗酸化物質であるグルタチオン

の基質 ともなる。 さらにグ リシンはヘムやプリン塩基の前駆体で もある。

ω)ヒ スチジ ン

糖原性,必 須ア ミノ酸で異節環状ア ミノ酸。 白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,に おいはなく,

少し苦い味がある。 ヒスチジンは人体内での合成が遅いアミノ酸である。以前は非必須ア ミノ酸 とし

て認識されていた。欠乏すると幼児では成長が遅れ,湿 疹ができる。ヒスチダーゼによる脱アミノ酸

によ りウPカ ニン酸 を生成,こ れが ウロカナ ーゼ の触媒作用 で4一 イミダ ゾロンー5一プ ロピオ ソ酸へ転

換 し,そ の後N一 ホル ムイ ミノグル タ ミン酸 を経 てグル タ ミン酸を生成 す る。 芳香族 ア ミノ酸デ カル

ボキシラーゼの作用によりヒスチジンが脱炭酸されヒスタミンが生成される。

㈹ イ ソロイシ ン

糖原性およびケ ト原性,必 須ア ミノ酸で脂肪族中惟ア ミノ酸。 白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)

で,に おい は な く,少 し苦 い味 があ る。 脱ア ミ九 脱炭 酸 に よ りイソプ チ リルCoAと な る。バ リ

ン,ロ イシン とと もに分子鎖 ア ミノ酸(BCAA)と して,筋 でのエ ネルギー源 となる。

ω)ロ イシ ン

ケ ト原性,必 須アミノ酸で脂肪族中性アミノ酸。ケ ト原性のみを示す唯一のア ミノ酸。白色の結晶

(ま たは結 晶性の粉末)で,に おいはないかわずか に特異 なにおいがある。 また,少 し苦い味がある。

脱 ア ミノ,脱 炭酸 に よ りイソバ レリルCoAと な り,最:終 的 にはアセ ト酢 酸 と酢酸 にな る。バ リン,

ロイシン と ともにBCAAの ひ とつ。

㈹ リジン

糖原性およびケ ト原性,必 須ア ミノ酸で脂肪族塩基性ア ミノ酸。自色の粉末でにおいはな く,わ ず

かに特異な味がある。動物体内では全 く生合成されない。 リジンの代謝はサッカロピンを減る経路 と

ピペ コ リン酸 を経 る経 路が ある。 サ ッカ ロピソを経 る経路 ではa一 ケ ト酪酸 が生成 された後,ミ トコ

ン ドリア内に取 り込まれ,ア セ トアセチルCoAを 経て β酸化に似た経路で酸化される。

㈹ メチオニン

糖原性,必 須ア ミノ酸で脂肪族含硫ア ミノ酸。 白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,特 異なにお

いがある。サクシニルCoAを 経てピルビソ酸へ と代謝 される。脱メチル化によりホモシステインに

Page 20: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

268

な った後,ビ タ ミンB12存 在下 でホモ システ インメチル トランス フ ェラーゼ に よって メチオニン に

再合成 されるサルベー ジ回路 もあ る。

(④ フ ェニルアラニン

糖原性およびケ ト原性,必 須アミノ酸で芳香族アミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,

においはないかわず かに特異なにおいがあ り,少 し苦い味 があ る。 フェニル ア ラニソヒ ドラキ シラー

ゼの触媒反応により,不 可逆的にチロシンが生成され,最 終的にはフマル酸 とアセ ト酢酸が生成され

る 。

㈹ プ ロリン

糖原性,非 必須ア ミノ酸で異節環状アミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,に おいはな

いかわずかに特異な においがあ り,少 し甘い味がある。 プロ リンの生合成はグル タミン酸 がピロ リン

一5一カルボン酸 シソチ ターゼの作用で グル タ ミン酸一y一セ ミアル デ ヒ ドに な り,自 発的な閉環 か らピ

ロ リンー5一カル ボソ酸 にな り,レ ダク ターゼ によ り,還 元 され るこ とで生 じる。 この反応 は可逆 的で

あ り,ピ ロ リソー5一カル ボソ酸への酸化は プロ リソオキ シゲナ ーゼが,グ ル タ ミン酸一Y'セ ミアルデ

ヒ ドか らグル タミン酸への反応 はグル タ ミン酸=y一セ ミアルデ ヒ ドロゲナーゼ が触媒 する。

㈹ セ リン

糖原性,非 必須ア ミノ酸で脂肪族中性アミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶惟の粉末)で,に おいは

な く,少 し甘い味がある。グリシンと可逆的に相互変換され,同 様の異化代謝を受ける。反応性 に富

んでお り,プ リン,ク レアチニン,ポ ルフ ィリンな どの重要な生合成 に関与 している。 また,メ チオ

ニンか ら生成 した,ホ モシステ インのチオール基 を受容す る とシステ インになる。

㈹ スレオニン

糖原性,必 須アミノ酸で脂肪族中性アミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,に おいはな

いかわず かに特異なにおいがあ り,少 し甘い味 があ る。動物体内では全 く生合成 されない。 ス レオニ

ソの異化の主 流はア ミノアセ トン経 由である。 ス レオニ ンのデヒ ドロゲナ ーゼ反応 に よ り,α 一ア ミ

ノーβ一ケ ト酪酸 が生成 される。脱炭酸反応 によ りア ミノアセ トン とな り,ピ ル ビソ酸 に異化 され る。

ほかにセ リソ ・デヒ ドラターゼ とスレオニン特 異的デ ヒ ドラターゼに よ り,α 一ケ ト酪 酸にな り,サ

クシニルCoAに 代謝される経路 もある。スレオニンはまたt非 必須ア ミノ酸の前駆体 としても重要

な役割 を担 っている。 ス レオニ ソ ・プ ル ドラーゼに よ りグ リシンを生成,さ らにグ リシンか らセ リソ

が生成 され る。ス レオニソは穀物たんぱ く中 りジンに次いで補足 を必要 とす るア ミノ酸であるが,そ

れはペプチ ド結合が加水分解を受けに くいため,消 化吸収が悪 く,栄 養的利用率が悪いためである。

㈹ トリプ トフ ァン

糖原性およびケ ト原性,必 須アミノ酸で異節環状アミノ酸。白色から常費白色の結晶(ま たは結晶

性 の粉 末)で,に お いはな く,少 し苦 い味 がある。 トリプ トフ ァンの異化 はキヌ レニンか ら3一 ヒ ド

ロキシキ ヌレニソを生成 する経路を通 り,キ ヌレニナーゼの作用 によ・りア ラニンの形 でア ミノ基 が切

断 され る。 切断 された もう一方は3一 ヒ ドロキ シアソ ト.ラニル酸 であ り,α 一ケ トアジ ピソ酸に分解 さ

れ,β 酸化 に似た経路 を通 って酸化 される。3一ヒ ドロキ シアソ トラニル酸 か らはキノ リソ酸 を経 山 し

Page 21: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

269

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響一血中アミノ酸濃度と傷害活性一

てニ コチン酸合成 に進 む経路 もある。 トリプ トフ ァンは5一 ヒ ドロキシ トリプ トフ ァンを経 てセ ロ ト

ニソ とな り,そ の後,松 果体 において メラ トニンに代謝 される経路 もある。 また,ト リプ トフ ァンは

NAB+の 前駆 体で もある。

㈹ チロシン

糖原性およびケ ト原性,非 必須アミノ酸で芳香族アミノ酸。白色の結晶(または結晶性の粉末)で,

におい,味 はない。 フ ェニルア ラニソ ヒ ドラキ シラーゼの作用 によ り,フ ェニルアラニンか ら生成 さ

れる。チ ロシンか らはい くつかの反応 を経 てフマル酸 とアセ ト酢酸 を生成す る。 チロシン異化に よる

代謝産物が色素細胞の膜に結合したメラノソームに重合 してメラニンが生成される。チロシンは ドー

パ ミン,エ ピネフ リン,ノ ルエ ピネフ リン といった副腎髄質ホルモンや トリヨー ドチロシンやチ ロキ

シン といった甲状腺 ホルモンの前駆 体になる。

㈲ バ リン

糖原性,必 須アミノ酸で脂肪族中性アミノ酸。白色の結晶(ま たは結晶性の粉末)で,に おいはな

いかわずかに特異 なにおいがあ り,少 し甘 く後に苦 い味があ る。脱ア ミノ,脱 炭酸 によ りイソブチル

CoAと な り,メ チル 基の酸化 と脱 炭酸 に よりプロピオソ酸 となる。分子鎖ア ミノ酸。

2.分 枝鎖 ア ミノ酸の運動 との関 わ り

バ リン,ロ イシン,イ ソロイシンか らな る分 子鎖 アミノ酸は遊離 ア ミノ酸の約40%を 占め る物 質

であ り,近 年,運 動 との関係で特 に注 目されているア ミノ酸である。Goldbergetal.H)は 分子鎖ア ミ

ノ酸投与に より,筋 の崩 壊が抑制 され,た んぱ く質の合成が促進 され ることを示 している。 また,筋

の収縮たんぱくであるミオシン,ア クチンたんぱ くの主成分も分子鎖アミノ酸であることから,筋 組

織の修復や筋肥大のための活用が研究されている35)。このような骨格筋および各種細胞合成,と く

に肝細胞の合成における役割から,手 術後の輸液や肝疾患などに分子鎖アミノ酸が投与されるように

な っ た 。

エネルギ ー源 としての分子鎖 ア ミノ酸の役割 も注 目さ;れてお り,分 枝鎖ア ミノ酸は ほかのア ミノ酸

に比べ早 く酸化 され るこ とが知 られてい る41)。その ため,ス ポー ツ ドリンクやスポ ーツに関係 した

サプ リメン トへの添加 も盛んに行われる ようになった。分子鎖ア ミノ酸 はほかにグル コースーア ラニ

ンサイクルを介した乳酸の除去,糖 新生などにも関与しており,運 動後の回復過程に重要な役割を果

た している。

分子鎖ア ミノ酸はまた,筋 肉でのグルタミン産生における基質となるグルタミン酸 とア ミノ酸の前

駆 体で もある(図19)。 実際 にこれ らの産生系が,い つ,ど の基質を中心 に働 いてい るかは不明であ

るが,今 後,運 動 と免疫機能に関する一つの注 目点であ る。

3.デ ル タ ミンと免疫細胞

培 養液中 の免疫細 胞の生存 や増 殖 におけ るグル タ ミンの重要性 はEhrensvardetal.8)やEagleet

al・7)によって古 くか ら検討 さ;れてい る。 それ らの 結果 による と培養液中のア ミノ酸は生体濃 度に近 い

Page 22: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

270

筋肉

_で 福 .訓  瓢

一 著

{.声 鷹

噸1』-'澱 訴 』

聾.・

`

レ㌧看'

譲 盤 石 鷺\ ~

監 理 騰 \「凋

僻 邑,雫

講 ・壷 欝3

騰 護 糊/ミ 写℃

譲__、海 鵜 。語 ぴ..

瓶 拶'

◎醐 跨 峯晩

≦ 二親灘

繍 舞 忍 野 ・『 臥 イ

貯■

緯灘 憲飛 部5

携 耀号

宅 ノ 聯  、騒

・「擁

・㍗"冷し 物 軸 論 義

奪 難解 議:

A

轡〆 炉イ 、 ■

轟ゼ 一㌻ぐ3

)鴇 盟鳳 雛 瀞 颪蛛

夢 醗阿㌦

L

灘 懸._.霧 ン削 ■

循ルタミン酸 グルタミ'

環アンモニ 血

子鎖アミノ酸「

吊-

澗"

ぶ ∵ずで タ

、'∫

rO

塾転

ピ へご

、誤 鍾 戸ii

く凸

リンパ球'

ずい一

.ト リ"}'巳P

図i9グ ルタミンの合成

割 合で調整 されているが, 細胞を良い状態で保存するにはグルタミンはそれより も多 く,10~100倍

の濃度が必要であ る。 また, それ はグル コー スやグル タ ミン酸では置き換 え られない ことが明 らか に

な って い る 。 生体細胞 におけるグル タミンの利用は腎臓や腸,脳 内のあ る種のニ ュー ロン,す い臓の

β細胞,そ して免疫細胞 で高いこ とが知 られ ている。そ こではペプチ ド合成 ・たんぱ く合成における

前駆物 として, 糖 タンパ ク合成,プ リン合成,プ リミジン合成,核 酸合成,ヌ クレオチ ド合成,さ ら

に酸化エネルギー源の炭素骨格として利用されている。

しかし,免 疫細胞のグルタミソの利用のほ とん どはグル タ ミン酸, ア スパ ラギン酸, 乳酸への転換

であ り,エ ネルギー として酸化 され る率は低い ことが報告 されている。た とえば, マクロファージの

ATP産 生への貢献率 はグル コー スが62~68%,グ ル タ ミンが32~38%で あ るこ と がNewsholmeet

al.24)に よ っ て 明 ら か に さ=れて い る 。 つ ま り,グ ル タ ミ ン の エ ネ ル ギ ー と し て の 貢 献 率 は3分 の ・・程

度であ り,グ ル コー スに比較 して低い。

これに対 し, 機能的な貢献は多数報告されている。T細 胞におけるグルタミソの利用は抗原刺激

Page 23: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

27L

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響…血中ア ミノ酸濃度と傷害活性一

に対す る増殖 の増加46},IL-2産 生 の増加,IL-2レ セプ ターの発 現増加 に働いて いる。B細 胞 への作

用は,抗 体産 生細胞 への転換 と抗 体産 生能 の増 強 であ る4}。Lymphokine-activatedkihet(LAKI)細

胞への作用 は傷害 活性の増強 があ る13)。FahretaL9)は ラ ッ トへの グル タ ミンの経 口投 与 によ って腫

瘍 の成長 が抑 制 された こ とを報 告 して いる。 この とき,IL-2刺 激 に よるLAK活 性 が増 加 してお

り,こ の活性増加 が効 果を もた らしてい ると考え られる。 マ クロフ ァー ジにおいてはグル タ ミン濃度

の 低下 に よってMHCク ラス 皿の 発現 が低下 す る こ とが示 され てい る39)。 また,マ ク ロフ ァージは

LPS刺 激 に よ っ て グ ル タ ミ ン 利 用 率 が 増 加2Dし,IL-1/33),頁L-6,TNF一 α22)産生 が 増 加 す る。

4.デ ルタ ミンと運 動

グルタミン濃度は様々なス トレスによって低下することが知 られている。たとえば手術や外傷,や

けど,敗 血症などの身体的な侵襲を受けた場合に血漿濃度が低下する。 また,一 過性の持久的運動後

や競技 スポー ツにおいてオーバー トレーニングの状態 にな る と血 中グル タ ミン レベ ルが低下す るこ と

が報告 されてい る。

CastelletaL3)は マ ラソン レー ス後 に血漿 グル タ ミン濃度 が有意 に低下 した こ とを報 告 してい る。

同様な報告7)・34)はウル トラマ ラソン6)や トライアス ロン32),長 時 間サ イ ク リング30)で も報告 されて い

る。 ここでみ られ る低下は 一時的 な もの であ り,数 時間 か ら1同 程 度で 回復 す るこ とが多い。 この

よ うな持 久 的運 動 でみ られ る低 下 に 対 して短 時 間 の 高 強度 運 動 では 上 が る場14),28)も 下 が る場

合15}・鋤 も あ り,コ ン セ ン サ ス が 得 ら れ て い な い 。

血漿 グル タミン濃度の 低下はオ一一パー トレーニ ング症候がみ られ る競技者で も報告 されてい

るto)・20),28)。競 技 ス ポ ー ツ に お け る オ ー バ ー}・ レ ー ニ ソ グ の 問 題 は コ ー チ や 競 技 者 に と っ て 深 刻 な 問

題であ り,こ れが免疫機能の低下を介 して体調の底下を引き起 こすと考えられている。

この ような運動の影響に対 してグル タミンのサプ リメソ ト投与の効果が検討 されている。Rohde

etal.33)は 自転 車:エル ゴ メー タ運 動 中の グル タ ミン投 与 が動脈 血 血漿の グル タ ミン濃度 を低下 させな

いこ とを報告 している。 この とき,対 象では低 ドが み られてい るの でサプ リメソ ト投一与が効果 的であ

ることが示されている。興味深いことは,対 象,投 与群 ともに運動後にLAK活 性が低下しているこ

とで,グ ルタミン濃度の維持が免疫機能低下防止になっていないことが示 されている。同様な結果が

同 じ研究 グルー プに よって報 告 の」8)されて お り,マ ラ ソン レー ス後 のグ ル タ ミソ ー'i一によって,血

漿濃度は維持されたものの,LAK活 性や リンパ球の増殖反応には影響がなかったことが示されてい

る45)。一方,マ ラ ソン レー ス後の グル タ ミン投 与 に よって,1気 道:感染 の感染 率が 低下 した とい う

報 告43)も あ り,必 ず し も ネ ガ テ ィ ブ な 報 告 ば か り で は な い 。Hiscocketal.は レ ビ ュ ー ペ ー パ ー2)の

r

中 で未発表 デー タ として,一 ・過 姓の運動 中に血漿 グル タミン濃 度は 低下 す るが,biocdmononuclear

cells内 の濃度 は逆 に増 加 して いる ことを示 してい る。

これ らの こ とか ら考 える とグル タ ミンのinvitroや ラ ヅ トのinv孟VOで み られ る免疫 機能へ のプ ラ

スの影響は必ず しもヒ トでは反映されていない。また,一 過性の運動では血漿濃度が細胞内の状態を

反映するわけでもないようである。

Page 24: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

272

5.今 回の結果の解釈

本実験の結果ではグルタミン濃度は トレーニング前から正常範囲を逸脱した低値を示 してお り,変

化 もなか った。 この こ とか ら,長 期 にわ たって トレーニ ングを行 ってい る競技者 ではグル タミン濃度

が低くなってお り,仮 に免疫機能に影響があるとしたら,そ れは既に トレーニング前値に反映されて

いた可能吐がある。また,グ ルタミソサプリメソ トについて運動 との関係で報告 されているのは一過

性 の運動の影響がほ とんどであ り,ト レーニングについてはほ とん どみ られない。今後,本 研究の再

検の意味も含めて効果をみる必要がある。

一方,今 回アミノ酸分析に用いたHPLC法 は必ず しもグルタミン濃度の測定に適 したものでない

こ とが 学 会 中Dr.LindaM,Castel1と の デ ィス カ ッ シ ョ ン で 明 ら か と な っ た 。HPLC法 で は 多 くの ア

ミノ酸の同時測定が可能であるが,一 部分離が明確にな らないものがあ り,グ ルタミンもそれに当た

る。 また,グ ルタ ミン とア スパ ラギ ンはそれぞれ加水分 解に よ り,100%グ ル タミン酸,ア スパ ラギ

.ン酸になる。今回のグルタミン酸濃度は正常値を越える高値であ り,検 体のハン ドリングの影響も考

える必要があ る。臨

V.結 論

強い トレーニングを行 うことによって,NK細 胞の傷害活性は細胞レベルでの低下が観察される。

これには傷害活性の弱いポピュレーショソの増加が関与 しているが,そ の他のメカニズムについて も

検討する必要がある。そ こで,木 研究では この低下には リンパ球の主なエネルギー源であ り,機 能的

にも重要な役割を果た しているグル タミン濃度が影響 しているのではないかと考えて検討を行った。

その結果,グ ル タ ミン濃度 は トレーニ ング前値 か ら安静値 を下 回 る レベ ル を示 し,ト レーニ ング期

間,お よび トレー ニ ング後 を通 して変化 す る ことは なか った。 この結果 よ りグル ダ ミソ濃 度 はNK

細胞活性に関与 していない可能惟が示唆された。ただ し,測 定法,保 存法については再検討する必要

があ り,同 様な実験設定 によるさらなる検証が必要である。

M.謝 辞

本研究は 日本学術振興会科学研究費補助金(基 盤研究CNo.11680058)に よって行 われました

NK細 胞の動態 に関する研究の補足 として行わせていただ きました。 また,研 究成果の一部は既に

2004年AmericanCollegeofSportsMedicine51thAnnualMeet量ng,Indianapolis,hidiana,U.S.A.,お

よ び,第34回 日本 免 疫 学 会 総 会,札 幌,2005年The7thSymposiumoftheInternationalSocietyof

ExerciseandImmunology,Monacoに お い て 発 表 さ せ て い た だ き ま し た 。 研 究 を す す め る に あ た り,

順天堂大学医学部免疫学教室 奥村康先生,八 木田秀雄先生,.竹 田和由先生,順 天堂大学スポーツ健

康 科学部 川合武司先生,順 天堂大学健康管理室 高橋初恵先生,Universityof'T'oronto,RoyJ.

Shephard先 生,DefenceR&DCanada-Toronto,PangN.Shek先 生 に 多 大 な ご 協 力 を い た だ き ま し

Page 25: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

273

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響一血中アミノ酸濃度と傷害活性一

た 。 報告 の終わ りにあた り,心 よ りお礼 を申し上げます。 とくに,研 究パー トナー として,長 年 にわ

たり一緒に活動させていただいた順天堂大学医学部免疫学教室 故長尾夫美子先生には,心 より感謝

する とともにご冥福をお祈 りいた します。

参考文献

1 味 の素 株 式 会 社,ア ミノ酸 ハ ン ドブ ック,工 業 調 査 会,東 京,2003.

2 Brahmi,Z.,J.E.Thomas,M.Park,etal.Theeflectofacuteexerciseonnaturalkilter-ce】1activityoftrained

andsedentaryhumansubjects.J.C塾in.Immuno1.5(5),321-328,1985.

3 CastellL.M.,J.R.Poortmans,R.Leclercq,etaL,Someaspectsoffheacutephaseresponseafferamarathon

race.andtheeffectsofglutaminesupplementation.Eur.J.App皇.PhysioL,75(1),47-53,1997.

4 Crawford,J.&H.J.Cohen,TheessentialroleofL-glutamineinlymphocytedi且brentiationinvitro.」.Cel1.

Physiol.,129(2),275-282,1995。

5 Crist,D。M.,L.T。Macklnnon,R.F.Thompson,etaL,Physiologicalexerciseincreasesnaturalkillercellular一

mediatedtumourcytotoxlcltyinelderlywomen.Gerontology,35(2-3),:66-71,1989.

6 Decombaz,J.,P.Reinhardt,K,Anantharaman,etal,Biochemicalchangesina100kmrun:freeaminoacids,

ureaandcreatinine.Eur.」.Appl.PhysioL,41(1),6豆 一72,1979.

7 Eagle,II.,V.1.Oyama,M.Levy,etaL,.'1`hegrowthresponseofmammaliancells{n亡issuecu垂turetoL-gluta一

mineandL-glutamicacid.J.Bio1.Chem.21F(2),607,1956.

8 Ehrensvard,G.,A.Fischer&R.Stjemho!rn,Proteinmetabolismoftissuecellsinvitro.Thechemicalnatureof

someobligatefactor:oftissuecellnutrition.ActaPhysioLScand,18,218,1949.

9 Fahr,M.J.,J.Kornbluth,S.Blossom,RetaL,VarsResearchAward.αutamineenhancesinlmunoregulaこion

oftumorgrowtY.J.Parenter.Enteral.Nutr.18(6),471-476,1994..

10 GleesonM.,W.A.McDonald,D.B.Pyne,etal.,Immunestatusandrespiratoryillnessforeliteswimmersdur一

inga12-weektrainingcycle.ht.J.SportsiVled.,21'(L),:302-307,2000.,

11 GoldbergA.L.,T.W,Chang,Regulationandsignificanceofaminoacidmetabolisminskeletalmuscle.Fed.

Proc.,7(9),2301-2307,1978.

12 Iliscock,N.,B.K.Pcdersel1,exercise-indミlcedimmunodepression-plasmaglutanlineisnotthellI支k.J.AppL

Physlol.,93(3),813-22,2002.

亘3 Juretic,A.,G.C.Spagnoli,&H.Horig,Glutaminerequirementsinthegenerationoflynlphokille-activated

killercells.Ciin,Nutr.13,24,1994.

14 Katz,A.,S.Broberg,K.Sahlinetal.,Muscleammoniaandaminoacidmetabolismduringdynamicexercisein

man.Clin.Physiol.6(4),365-379,1986.

15 Keast,D.,D.Arstein,W.Harpereta1.,Depressionofplasmaglutamineconcentrationafterexercisestressand

itspossibleinfluenceontheimmunesystem.Med,J.Aust.,162(1),15-18,1995..

16 岸 恭 一,ア ミ ノ酸 セ ミナ ー,二ll業 調 査 会,東 京,2003。

17 Krzywkowski,K.,E。W.WolskPe匙ersen,K.Ostrowski,eta1.,E飴c庄ofglutamineandproteinsupplements一

tiononexercise-induceddecreasesinsalivaryIgA.J.Appl.PhysioL,91(2),832-838,2001.o

18 Krzywkowski,K.,E.W.WolskPetersen,K.Osh・owski,etaL,Effectofglutamincsupplementationonexer一

cise-inducedchangesinlymphocytefunction.Am.J.Physlol.CellPhysioL,281(4),C1259-C1265,200重.

19 Lanier,L.L.,Theoriginandfunctionsofnaturalkilterce1且s.ClinJmmunoL95(1Pt2),S14-S茎8,2000。

20 Mackinnon,L.T.,S.L.Hooper,Plasmagltamineandupperi'espiratorytractin#ectionduringintensifiedtrain一

Page 26: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

279.

inginswlnlmers.Med。Sci.SportsExerc.28(3),285-290,1996。

21 Murphy,C.J.&P.Newsholme,importanceofglutaminemetabolisminmurhユemacrophagesandhuman「

22

mollocyIesioL-argininebiosynthesisandratesofnitriteorureaproduction.C}in.Sc.(Lond.),95(4),397-407,

1998.

Murphy,C。J,&P.Newsholme,Macrophage-mediate(llysisofaβ 一cellline,TNF-areteasefromBCG-activated

murinemacrophagesandIL-8releasefl・omhumanmondcytesaredependentollextracellularglutaminecollcen一

trationandglutaminemetabolism.Clin.SCI,(Lond.),96(1),89-97,1999.

23 Newsholme,E.A.,Biomechanicalmechanlsmstoexplainlmmunosuppressloninwe11・trainedandovertrained

atheletes.璽nt.J.SportsMed.,15.S142-S147,1994.

24 Newsholme,P.,S.Gordon&E.A.Newsholme,Ratesofutilizationandfatesofglucose,glutamine,pyruvate,

fattyac董dsandkctonebodiesbymurinemacrophage:,Biochem.J.242(3),631-636,1987.

25 Nieman,D.C,璽mmuneresponsetoheavyexertion.」.Appl.Physio1.,82(5),1385-1394,1997

26 Niema踊,D.C.,D.A.Henso11,G.Gusewitch,etal.:Physicalactivltyandimmunefunctioninelderlywomen.

Med.Sci.SportsExerc.25⑦,:823-31,董993.

27 Nieman,D.C.,S.L.,Nehlsen。Calmarella,D.A.}lensoil,etal.,董mmune童'esponsetoexercisetrainingand/or,

energyrestrictionitobesewomen.Med.Scl.SportsExerc.30(5),:679-686,互998.1

28 Parry-Bmings,M.,R.Budgctt,Y.Koutedakis,etal.,Plasmaaminoacidconcentrationsi置ltheovertraining

syndrome:possibleeffectsontheimmunesystem.Med.ScLSportsExerc.,24(12),1353-1358,1992.

29 Pedersel1,B。K.andH。Ullum,NKcellresponsetophysicalactivity:possiblemechanismsofaction.Mec.ScL

SportsExerc.26(2),140-146,1994.

30 Rennie,M.J.,R.H.T.Edwards,S.Krywawych,etaL,Eilectofexerciseonproteinturnoverinman.Clin.ScL

(Lond.),61,627-639,1981.

31 Rhind,S.G.,P.N.Shek,S.Shinka童,etal.,Effectsofmoderateenduranceexerciseandtrainingoninvitroiyrn一

32

phocyteproliferation,IL-2productionandIL-2receptQrexpresslon.Eur.J,AppLPhysioL,74(4),=348-360,

董996.

Rohde,T.,D.A.MacLean,A.Hartkopp,etal.,The{mmtmesystemandserumglutamirteduringatriathlon.'

Eur.J.AppLPhysioL74(5),428-434,1996.

33 Rohde,T.,D.A.MacLea11,B.K.Pederse11,E翫ctofglutan血esupplementationonchangesintheimmune

systeminducedbyrepeatedexercise.Med.Sci、SportsExerc.30(6),856-862,1998.

34 Rohde,T.,S.Asp,D.A.MacLeanetal.Competitivesustainedexerc董seinhumans,LAKcellactivity,and

glutalnine一 一anhlterven竈ionstudy.EurJ.App1.Physio1.78(5),448-453,1997.

35 櫻庭 雅 文,ア ミノ酸 の 科学,講 談 社 ブル ーバ ック ス,東 京,2004.

36 Shephard,K.J.,Physicalactivit},trainingandimmuneresponse.CooperPubGroup,Indianapolis,1997.

37 Shephard,R.」.andP、N.Shek,E(Tectsofexerciseandtrainingonnatural1(fillercellcountsandcytolyticactivi一

ty:ameta・analysis.SportsMed.28(3),:177-195,1999.

38 Shinkai,S.S.Shore,P、N.Shek,eta1.,Acuteexerciseandimmunefunction;Relationshipbetweerlympho一,

cyteactivityandchangesitsubsetcounts,Int.J.SportsMed.,13(6),:452-461,1992,

39 Spi紺er,A。,S.Winkler,P。Gotzinger,etal.,豆n亘luenceofglutamineonthephenotypeandfunctionofhunlan

monocytes.Blood,86(4),1564-1569,1995.

40 Suzul,M,T.KawalT,H.Klnlura,etal.,H,Natura塾killercelllyticacti、}ltyandCD56dim,andCD56bδ9M,cell

distributionsdu置'i1、gandafterintensivetrainillg.J.App1.PhysioL,96(6),2167-2173,2004.

41 鈴木裕美,必 須アミノ酸の呼気排泄の比較検討,第56回 日本栄養食糧学会大会要旨集88,2002.

Page 27: g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e · 251 s  l ¤ æ1 í t g [ j O ª i ` L [ × E É y Ú · e ¿ ê A ~ m _ Z x Æ Q « ê

275

トレーニングがナチュラルキラー細胞に及ぼす影響一i姻1ア ミノ酸濃度と傷害活性一

42 Tvede,N,,M.KappelJ.Ilalklaer-Kristensel1,etaL,Thee艶ctoflight,moderateandsevere bicycleexercise

onlymphocytesubset,naturalandlymphok;11eactivatedkillercells,1ymphocyteproliferative responseandin一

terleukin2production.Int.J.SportミMed,,14(5),:275-282,1993.

43 Wallace,C.&D.Keast,Glutamineandnlacrophagefunction.Metabolism,41(9), 1016-1020,1992,

44 Walsh,N,P.,A.K,Blann玉n,P.∫,Robso11,etaL,Glutamine,exerciseandimmunefunction↓ 曝mksandpossible

mechanisms。SportsMed.,26(3),177-191,1998.

45 Watson,R.R.,S.Morlguchi,J.C.Jackson,etaL,Modi丑cadonofcellularim血unefunctions lnhuman<.byen・

duranceexercisetrainingduringbeta-adrenergicblockadewithatenololorpropranoloLMed. Sci.SportsExerc.

18(1),:95-100.1986.

46 Yaqoob,P.&P.C.Calder,GlutaminerequirementofproliferatingT-lymphocytes.Nutrit量on13(7-8),646一

651,1997.

(すずい ・まさ とし 経営学部教授)

.

P