GS1バーコードのSimple Scan 国立国際医療研究セ …...GS1バーコードのSimple Scanのために～データとバーコードのキホン～国立国際医療研究センター様での開発事例

GS1バーコードのSimple Scanのために～データとバーコードのキホン～

国立国際医療研究センター様での開発事例

日本医療情報学会／GS1ヘルスケアジャパン協議会

2019/11/21

日本電気株式会社

医療ソリューション事業部

草野有希

2 © NEC Corporation 2019 NEC Group Internal Use Only

問題意識

手術使用材料

・GTIN・有効期限・ロット番号・シリアル番号

電子カルテ

【取組み概要】

・どの患者の、どのオーダに、どのシリアルNoの材料が使われたかのトレースを実現

・症例Noとの紐付けをすることで、診療記録側のほぼ全ての情報を特定

・DWHに出力して情報抽出、閲覧を簡便化

・GTIN・有効期限・ロット番号・シリアル番号・ローカルコード


Before（現状の医療材料実施入力フロー）

・手入力

・バーコード入力

・機能自体は現状でも存在しているが、運用が定着していない

―マスタ登録件数が少ない―実施入力画面からの階層が深い

or

※投影のみ

手術使用材料




データバンク(DWH)

Before/After

バーコード入力機能強化、マスタ登録機能強化により、バーコード入力運用を促進

手入力運用

・GTIN・有効期限・ロット・シリアル･･･etc

医事システム

手術実績データ

・ローカルコード

バーコード入力運用

医事システム



実証事業の全体像


実証事業の全体像：電子カルテ関係部分

①手術で使用された医療材料のバーコード読取機能

手術使用材料

②マスタ登録機能強化


①バーコード入力運用：課題

現場での入力促進のために

現状の機能

・オーダ情報を先に探して選択した後に読み込み・階層が深く運用が定着しない

今回の取組み

・オーダ情報を先に選択させると、どうしても階層が深くなってしまう

⇒先に材料を読み込むだけ読み込み、後でオーダ情報と紐付ける


①バーコード入力運用：対応策

・バーコード読込で実績データを作成するシステム・先に材料読込が可能。オーダは後から選択ができる仕組み。

手術使用材料


医事システム


※投影のみ

・GTIN

・GTIN・症例No・ローカルコード


②マスタ登録運用：課題

手術使用材料


医事システム


※投影のみ

・GTIN

・GTIN・症例No・ローカルコード

赤枠内を詳細化（次スライド）


②マスタ登録運用：課題

・マスタ登録されていないとGS1バーコードのデータは蓄積できても、電子カルテ基本機能である医事システムへの連携が出来ない

手術材料マスタ・GTIN・ローカルコード

医事システム


※投影のみ

・マスタ登録されていないとローカルコードを特定できず、実績データ登録、医事システム登録ができない

・GTIN

・ローカルコード

・症例No


②マスタ登録運用：運用フロー

新規追加材料マスタ登録運用フローの整理

契約係様ＳＰＤ様医事課様

・新規採用材料決定・ＳＰＤ様へ通達

・新規採用材料情報

・新規採用材料に、物流システムコード採番

・新規採用材料に、電子カルテコード採番(ローカルコード)

・新規採用材料を物流システムマスタへ登録

・新規採用材料リストを医事課へ伝達

・新規採用材料リスト

・新規採用材料を電子カルテマスタへ登録

約100件/月の登録が必要とされるが、現状システム機能では登録操作に非常に工数がかかる

⇒機能強化、運用調整


②マスタ登録運用：対応策

▌Before ▌After

物流ｺｰﾄﾞ変換ﾏｽﾀ

手術項目ﾏｽﾀ

処置行為詳細ﾏｽﾀ

処置項目検索ﾏｽﾀ

新規採用材料リスト新規採用材料リスト（CSVファイル）

一括インポート

医事ｲﾝﾀﾌｪｰｽﾏｽﾀ

物流ｺｰﾄﾞ変換ﾏｽﾀ

手術項目ﾏｽﾀ

処置行為詳細ﾏｽﾀ

処置項目検索ﾏｽﾀ

医事ｲﾝﾀﾌｪｰｽﾏｽﾀ

約100件/月

約100件/月×ﾏｽﾀ数=約500件/月の手入力が必要

約100件/月


テスト運用後の課題

▌システム開発後、テスト運用実施

▌テスト運用後に顕在化した課題

（１）二段組バーコード

（２）読み込めないバーコードがある

・マスタ登録したはずの医療材料を読み込むことが出来ない①(外袋中袋)

・マスタ登録したはずの医療材料を読み込むことが出来ない②(代理店変更)




▌一部のバーコード(gs1-128)から情報が全て読み取れない、との報告。実物を確認してみると｡｡｡

▌対策案①システム対応：読み込み時に画面上でバーコードの種類を選択

⇒現場での操作が複雑になるため不採用

②バーコードリーダ再選定⇒採用

・一般的なバーコードリーダでは、一段ずつしか読み込みが出来ない

・二段組バーコード読込機能があっても、ほとんどが事前にモード変更が必要

・上段のみ読み込むと、下段の有効期限(17)、ロット(10)が欠損




CR1500シリーズ（AIMEX）・インテリジェントスキャナ・モード切替不要で、

二段組バーコード読み込み可

読込時に読取モード変更不要

GS1 二段組バーコード

GS1-128

GS1 DataMatrix

･･･etc




▌マスタ登録したはずの医療材料を読み込むことが出来ない①(外袋内袋)

▌マスタ登録したはずの医療材料を読み込むことが出来ない②(代理店変更)

・同一製品でも代理店が異なると別のGTINコードとなる・代理店が変更されると登録時とGTINコードが変更される

外箱と内袋で異なるGS1コード

・メーカー (A)・商品 (A)

・代理店 (A)

・代理店 (A)

・GTIN (A)

・GTIN (B)




【対応策】

▌「エラーメッセージ改修」

▌「ローカルコードとGTINコードを1:Nの関係に」

▌「マスタが無い状態でもダミーコードで登録可にシステム改修」



（２）読み込めないバーコードがある「エラーメッセージ改修」



（２）読み込めないバーコードがある「ローカルコードとGTINコードを1:Nの関係に」

材料 GTINコードﾛｰｶﾙｺｰﾄﾞ

材料A 12345678901234 123456

材料A 23456789012345 123456

材料A 34567890123456 123456

材料B 45678901234578 987654

材料B 56789012345789 987654

・商品 (A)・GTIN (A):12345678901234

・商品 (A)・GTIN (B):34567890123456

・ﾛｰｶﾙｺｰﾄﾞ:123456

データバンク(DWH)医事システム手術実績データ

表1 医療材料マスタ



（２）読み込めないバーコードがある「マスタが無い状態でもダミーコードで登録可にシステム改修」

バーコードリーダによるバーコード読み取り処理

手術材料マスタ

商品番号(GS1コード)がマスタに登録されていない

・ﾛｰｶﾙｺｰﾄﾞ:ダミーコード

データバンク(DWH)医事システム手術実績データ

※投影のみ

・ダミーコードで医事送信（別途手術部⇒医事課へ伝達）

・マスタ追加リストへ掲載・データバンクへ情報蓄積


実現したこと

▌手術材料のGS1情報を蓄積する運用

▌GS1情報を症例Noと紐付けたデータベース（DWH）

▌現場の業務効率化


システム開発者側が留意すべき点や活用のための工夫

▌利用者側の視点に立ったシステム開発

起動容易化、操作性に対する配慮

▌マスタ登録の効率化

運用フローから整理する必要性

▌様々なバーコードに対する対策

特殊なバーコード、読み込めない場合の回避方法の準備

▌他業務への影響考慮

医事算定、実施入力業務などへの影響の考慮

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GS1バーコードのSimple Scan 国立国際医療研究セ …...GS1バーコードのSimple Scanのために ～データとバーコードのキホン～ 国立国際医療研究センター様での開発事例

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