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1 i-Constructionの推進について ~ ICT建設機械による情報化施工~ Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 1 企画部 施工企画課 平成28年 11月 29日 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 1.建設業を巡る情勢 2

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1

i-Constructionの推進について~ ICT建設機械による情報化施工~

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

1

企画部 施工企画課平成28年 11月 29日

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

1.建設業を巡る情勢

2

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2

建設産業の役割と課題

建設産業は、地域のインフラの整備やメンテナンス等の担い手であると同時に、

地域経済・雇用を支え、災害時には最前線で地域社会の安全・安心の確保を担う地域の守り手として、国民

生活や社会経済を支える大きな役割を担う。

○(社)仙台建設業協会3月11日地震直後より避難所の緊急耐震診断等を実施。同日午後6時には若林区の道路啓開作業を開始。

作業後

【ミシシッピ川に架かる高速道路橋の落橋事故(2007年米ミネソタ州)】(出典:MN/DOT)

香川・徳島県境無名橋(鋼2径間単純トラス橋)の落橋(2007年)

【インフラメンテナンスの必要性】【災害の応急対応】▼社会資本の老朽化による被害

建設産業の役割

現下の建設産業を取り巻く環境

中長期的なインフラの品質確保等のため、国土・地域づくりの担い手として、持続可能な建設産業の構築が課題。

近年の建設投資の急激な減少や競争の激化等により、建設企業の経営を取り巻く環境の悪化と、現場の技能労働者の減少、若手入職者の減少といった構造的な課題に直面。

3

12 15

18 19 20 20 20 20 19 19 21

23 23 24 26

29 32 34 33

35 35 33 34 32 30 28 26

23 21 19 18 17

17

18 17 19 20

23 24 20

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25

29 30 30 30 28 29 31

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39

43

49

56 54 52

47 45 44 48

42

37

37 36 33 31

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25 24

25 26

29 28

28

0

100

200

300

400

500

600

700

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0

10

20

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51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27

民間投資額(兆円)

政府投資額(兆円)

就業者数(万人)

許可業者数(千業者)

(兆円) (千業者、万人)

(年度)出所:国土交通省「建設投資見通し」・「許可業者数調べ」、総務省「労働力調査」注1 投資額については平成24年度まで実績、25年度・26年度は見込み、27年度は見通し注2 許可業者数は各年度末(翌年3月末)の値注3 就業者数は年平均。平成23年は、被災3県(岩手県・宮城県・福島県)を補完推計した値について平成22年国勢調査結果を基準とする推計人口で遡及推計した値

○ 建設投資額はピーク時の4年度:約84兆円から22年度:約41兆円まで落ち込んだが、その後、増加に転じ、27年度は約48兆円となる見通し(ピーク時から約42%減)。

○ 建設業者数(26年度末)は約47万業者で、ピーク時(11年度末)から約21%減。○ 建設業就業者数(27年平均)は500万人で、ピーク時(9年平均)から約27%減。

就業者数のピーク685万人(9年平均)

就業者数ピーク時比▲27.01%

500万人(27年平均)

473千業者(26年度末)

許可業者数ピーク時比▲21.3%

建設投資48.5兆円

建設投資ピーク時比▲42.3%

許可業者数のピーク600千業者(11年度末)

建設投資のピーク84.0兆円(4年度)就業者数:619万人業者数:531千業者

4

建設投資、許可業者数及び就業者数の推移

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3

○建設業就業者: 685万人(H9) → 498万人(H22) → 500万人(H27) ▲185万人(▲27%)

○技術者 : 41万人(H9) → 31万人(H22) → 32万人(H27 ) ▲ 9万人(▲22%)

○技能労働者 : 455万人(H9) → 331万人(H22) → 331万人(H27) ▲124万人(▲27%)

0

100

200

300

400

500

600

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800

H2

3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27

395399 408

420 433 438 442 455 434 432 432415 414 401 385 381 375 370

358 342 331 334 335 338 341 331

29 3336

4242 43 43

41

43 42 42

39 3736

34 32 31 3130

3231 31 32 27 28

32

118 127

127 128

127 128131 133

131 128 126124

116114

113107 107 103

103100

94 98 98 96 98 99

2222

27

2627

2929

31

31 32 34

3332

3435

3432

3131

29

2932 30

29 30 28

24

25 26

26 25 24 24

24

24 23 20

20 19

19

17 14

14 17

15

14 13

7 8 9 8

10

(万人)その他

販売従事者

管理的職業、事務従事者

技術者

技能労働者

出典:総務省「労働力調査」(暦年平均)を基に国土交通省で算出

(※平成23年データは、東日本大震災の影響により推計値。)

655 663 670685

662 657 653

505 500

632 618604

584568 559

588604

619640

552

537517

498502 503

499

建設業就業者の減少

5

○ 建設業就業者は、55歳以上が約34%、29歳以下が約11%と高齢化が進行し、次世代への技術承継が大きな課題。※実数ベースでは、建設業就業者数のうち平成26年と比較して55歳以上が約4万人減少、29歳以下は同程度(平成27年)

出典:総務省「労働力調査」を基に国土交通省で算出

20.2

20.921.3

21.6 21.621.9

22.222.8

23.1

23.7 23.5 23.1

23.7

24.6

25.6

26.5 27.0

27.9

28.2 28.4 28.5 28.6 28.7 28.86 29.2

20.9

21.722.3 22.323.1

23.2

23.724.1 24.2

24.524.8

23.9

24.8 26.0

28.1

29.4

30.2

31.3

32.2 32.5

33.1

32.8

33.6 34.27 34.26

33.8

22.8

23.1

23.2

23.4

23.623.5

23.8 23.5

23.3

22.9 22.8 22.3

21.5

20.9 20.2

19.7

19.4

18.6

18.3 17.8

17.5 17.3 16.7

16.6 16.4

16.2

16.8

17.918.4

19.820.5

21.1

21.8 2221.6

21.020.5

19.6 19.1

17.7

16.1 15.5

15.0

13.8

13.0 12.8

11.6 11.8

11.1 10.2 10.7 10.8

9.0

11.0

13.0

15.0

17.0

19.0

21.0

23.0

25.0

27.0

29.0

31.0

33.0

35.0

37.0

H2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27

(%)

(年)

全産業(55歳以上)

全産業(29歳以下)

建設業:約3割が55歳以上

建設業:29歳以下は約1割

建設業就業者の高齢化の進行

6

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4

年齢階層別の技能労働者数(平成26年)

7

2.7万人

13.5万人

20.2万人

29.0万人

39.8万人

47.2万人

37.8万人

34.4万人

37.8万人

39.1万人

39.8万人

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

15~19

20~24

25~29

30~34

35~39

40~44

45~49

50~54

55~59

60~64

65~

(年齢)

(万人)

若年入職者の確保・定着が喫緊の課題

10年後には大半が引退

生産年齢人口推計

・H26年 7,780万人・H30年 7,458万人・H35年 7,136万人

出典:国立社会保障・人口問題研究所

▲9%

建設技能労働者数について

8

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

高校卒業就労者

3年以上就労している割合

高卒建設業

高卒製造業

高卒全産業

出所:厚生労働省「新規高校卒業就職者の産業別離職状況」

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

大学卒業就労者

3年以上就労している割合

大卒建設業

大卒製造業

大卒全産業

出所:厚生労働省「新規大学卒業就職者の産業別離職状況」

建設業における離職状況(3年以上の就労している割合)

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5

9

若手・中堅の建設技能労働者が離職する原因

(%)

8.25.0

1.72.4

12.218.7

28.936.337.8

44.357.7

0 20 40 60 80

不明

その他

家族や知人の反対

仕事内容の単調さ

仕事量減少への不安

社会保険等福利の未整備

職業イメージの悪さ

作業環境の厳しさ

休日の少なさ

仕事のきつさ

収入の低さ

若手の建設技能労働者が入職しない原因

8.75.1

2.212.7

15.918.319.5

32.433.9

41.664.7

0 20 40 60 80

不明

その他

仕事内容の単調さ

職業イメージの悪さ

若手減少による意欲低下

仕事量減少への不安

社会保障等福利の未整備

休日の少なさ

作業環境の厳しさ

仕事のきつさ

収入の低さ

若手・中堅の建設技能労働者が離職する原因

出所:建設産業専門団体連合会「建設技能労働力の確保に関する調査報告書」(平成19年3月)

10

※「6職種」とは、型枠工(土木)、型枠工(建築)、左官、とび工、鉄筋工(土木)、鉄筋工(建築)をいう。※調査対象は建設業法上の許可を受けた法人企業(資本金300万円以上)で、調査対象職種の労働者を雇用する建設業者のうち全国約3,000者(うち有効回答者数1,738(H27.6の場合))※現在の過不足状況調査事項:モニター業者が手持ち現場において①確保している労働者数、②確保したかったが出来なかった労働者数、③確保したが過剰となった労働者数数過不足率=((②ー③)/(①+②))×100

-15.0

-10.0

-5.0

0.0

5.0

10.0

15.0

17年

4 月

17年

7 月

17年

10月

18年

1月

18年

4月

18年

7月

18年

10月

19年

1 月

19年

4月

19年

7月

19年

10月

20年

1 月

20年

4 月

20年

7月

20年

10月

21年

1月

21年

4 月

21年

7 月

21年

10月

22年

1月

22年

4月

22年

7 月

22年

10月

23年

1 月

23年

4月

23年

7月

23年

10月

24年

1 月

24年

4 月

24年

7月

24年

10月

25年

1 月

25年

4 月

25年

7 月

25年

10月

26年

1月

26年

4 月

26年

7 月

26年

10月

27年

1月

27年

4月

27年

7 月

近畿

全国計

震災リーマンショック

不足

過剰

出典:労働需給調査(国土交通省)

建設技能労働者過不足率の6職種の推移

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建設業における労働環境について

◯建設業における労働環境は他産業に比べて厳しく、若手が入職・定着しづらい状況•休日の取得状況は、約7割の人が4週4休以下で働いている•死傷事故(千人率)は、製造業と比較して高い水準にあり、近年は横ばい•事故要因としては、建設機械との接触による事故が多く、墜落と合わせると全体の4割弱を占める

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

7.0

8.0

H8 H10 H12 H14 H16 H18 H20 H22 H24 H26

産業別死傷事故(千人率)の推移全産業

製造業

建設業

千人率

[(年死傷者数/年

平均労働者数)×1,000]

建設業における労働災害発生要因

若者等の入職と就業継続

8.8%

0.6%

11.7% 8.9% 56.3% 13.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

4週8休 4週7休 4週6休 4週5休 4週4休 4週4休未満

若者が建設業に就職・定着しない主な理由

【収入・福利面】◯ 収入の低さ◯ 社会保険等の未整備

【休日確保や労働環境】◯ 仕事のきつさ◯ 休日の少なさ◯ 作業環境の厳しさ

【働くことへの希望、将来への不安】◯ 職業イメージの悪さ◯ 仕事量の減少への不安

建設業の休日について

※ 日建協「時短アンケートの概要」から抜粋

※ 建専連「建設技能労働者の確保に関する調査報告」から入職しない理由のアンケート結果より

11

12

○現場の賃金水準も上昇しつつあるが、職種・地域によって差があり、全体としてみれば製造業を下回る水準。

(建設業現場従事者 約410万円に対し、製造業現場従事者 約460万円)

参考:賃金構造基本統計調査(厚生労働省)注1)年間賃金総支給額=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額注2)職別工事業 : 大工・型枠・とび・鉄筋・左官・板金・塗装等の事業所における給与で、内勤など技能労働者以外を含む。

年間給与額の伸び(H23からの伸率)

現場従事者の年収額

(平成26年)

8.9%

3.7%

0.0%

1.0%

2.0%

3.0%

4.0%

5.0%

6.0%

7.0%

8.0%

9.0%

10.0%

職別工事業男性生産労働者 製造業男性生産労働者

408

462

200

250

300

350

400

450

500

職別工事業男性生産労働者 製造業男性生産労働者

年間給与の伸びおよび現場従事者の年収額

【建設業】 【製造業】 【建設業】 【製造業】

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7

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

2.i-Constructionの推進

13

国土交通省i-Constructionの推進<現場の課題>労働力過剰を背景とした生産性の低迷

バブル崩壊後、建設投資が労働者減少を上回り、ほぼ一貫して労働力過剰となり、省力化につながる建設現場の生産性向上が見送られてきた。

生産性向上が遅れている土工等建設現場トンネルは、約50年間で生産性を最大10倍に向上。土工・コンクリート工は、改善の余地。

土工とコンクリート工で直轄工事の全技能労働者の約4割。

依然として多い建設現場の労働災害全産業と比べて、2倍の死傷事故率(年間労働者の約0.5%(全産業約0.25%))

予想される労働力不足技能労働者約340万人のうち、約110万人の高齢者が10年間で離職の予想労働力過剰を背景とした生産性の低迷

14

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8

15

トンネルにおける生産性の向上

16

土工等の建設現場実態

土工や現場打ちコンクリート工の施工現場では、丁張りや足場の設置などに多くの人手を要している。

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9

i-Constructionの取り組み概要

17

一人一人の生産性を向上させ、企業の経営環境を改善建設現場に携わる人の賃金の水準の向上を図るなど魅力ある建設現場に死亡事故ゼロを目指し、安全性が飛躍的に向上

□規格の標準化• 寸法等の規格の標準化された部材の拡大

□施工時期の平準化•2ヶ年国債の適正な設定等により、年間を通じた工事件数の平準化

プロセス全体の最適化へ

プロセス全体の最適化

今こそ生産性向上のチャンス

労働力過剰を背景とした生産性の低迷• バブル崩壊後、建設投資が労働者の減少を上回って、ほぼ一貫して労働力過剰となり、省力化につながる建設現場の生産性向上が見送られてきた。

生産性向上が遅れている土工等の建設現場• ダムやトンネルなどは、約30年間で生産性を最大10倍に向上。一方、土工やコンクリート工などは、改善の余地が残っている。(土工とコンクリート工で直轄工事の全技能労働者の約4割が占める)(生産性は、対米比で約8割)

依然として多い建設現場の労働災害• 全産業と比べて、2倍の死傷事故率(年間労働者の約0.5%(全産業約0.25%))

予想される労働力不足• 技能労働者約340万人のうち、約110万人の高齢者が10年間で離職の予想

• 労働力過剰時代から労働力不足時代への変化が起こると予想されている。• 建設業界の世間からの評価が回復および安定的な経営環境が実現し始めている今こそ、抜本的な生産性向上に取り組む大きなチャンス

□ICTの全面的な活用• 調査・設計から施工・検査、さらには維持管理・更新までの全てのプロセスにおいてICTを導入

従来 : 施工段階の一部今後 : 調査・設計から施工・検査、さらには維持管理・更新まで

i-Constructionの目指すもの

受発注者間のコミュニケーションによる施工の円滑化

国土交通省i-Constructionの推進<目指すもの>

ICT技術の全面的な活用

測量・設計から施工・検査、さらには維持管理・更新までの全てのプロセスにおいてICT技術を導入

18

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10

国土交通省i-Constructionの推進<目指すもの>

規格の標準化寸法等の規格が標準化された部材の拡大。

施工時期の平準化2カ年国債の適正な設定等により、年間を通じた工事件数の平準化

19

国土交通省i-Constractionの推進<新聞報道>

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[平成28年4月1日建設通信新聞]

i-Constructionが本格始動

↓給料/休暇/希望「新3K」へ現場から生産革命

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11

国土交通省i-Constractionの推進<新聞報道>

[平成28年4月13日日刊建設工業新聞]

21

i-Con委員会報告書↓

生産性革命へ先行3施策ICT土工/コンクリート工の規格の標準化/施工平準化

“未来投資会議”

日本経済再生本部の下に設置された未来投資会議の第1弾 「2025年までに建設現場の生産性20%向上を目指す」との総理指示がなされた

3年以内に、橋やトンネル、ダムなどの公共工事の現場で、測量にドローン等を投入し、施工、検査に至る建設プロセス全体を3次元データでつなぐ、新たな建設手法を導入することを宣言

○メンバー• 安倍総理大臣• 麻生副総理• 石原経済再生大臣• 菅官房長官• 世耕経済産業大臣 他

○ゲスト• 石井国土交通大臣• 日本建設機械施工協会(コマツ 四家本部長)

• 日建連 宮本副会長 22

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12

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

3.ICT活用工事について

23

MC/MG施工・重機の日当たり施工量約1.5倍・作業員 約1/3

ICT活用工事

設計図に合わせ丁張り設置

検測と施工を繰り返して整形

丁張りに合わせて施工

測量設計・施工計画

検査従来施工

測量の実施

平面図 縦断図

横断図設計図から施工土量を算出

施工

❷ドローン等による3次元計測基準の整備測量

情報化施工活用工事 3次元

データ作成

書類による検査

測量 検査

❹数量算出の3次元化

施工者の任意データ

施工

❷3次元計測

3次元データ修正

❶3次元データの契約図書化

ドローン等による写真測量等により、短時間で面的(高密度)な3次元測量を実施。

❶3次元データの契約図書化

設計・施工計画

❸3次元出来形管理

書類作成

❺3次元データの納品

❻3次元モデルによる検査

❸3次元出来形管理基準の整備

多点観測を前提とした面的な施工管理基準の設定

❻3次元モデルによる検査基準の整備

平均値

施工段階の一連の利用の前提として、施工前に契約図書を3次元化。

3次元設計データとの差を面的に評価する

契約図書化

24

ICTの全面的な活用(ICT土工)の概要

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13

25

i-Construction とは、「ICTの全面的な活用」、「規格の標準化」、「施工時期の平準化」等の施策を建設現場に導入することによって、建設現場のプロセス全体の最適化を図るプロジェクトであり、その実現に向けてICTを活用した工事(ICT活用工事)を実施するもの。

ICT活用工事は、ICT土工における施工プロセスの下記①~⑤の各の段階においてICTを全面的に活用するものとする。

① 3次元起工測量

起工測量において、空中写真測量(無人航空機)、レーザースキャナー、その他の3次元計測技術により、3次元測量データを取得するために測量を行う。② 3次元設計データ作成

発注図書や①で得られたデータを用いて、3次元出来形管理を行うための3次元設計データを作成する。③ ICT建設機械による施工

②で得られた3次元設計データまたは施工用に作成した3次元データを用いて、ICT建設機械による施工を行う。④ 3次元出来形管理等の施工管理

③により施工された工事完成物について、空中写真測量(無人航空機)、レーザースキャナー、その他の3次元計測技術を用いて出来形管理を行う。また、TS・GNSSによる締固め回数管理技術を用いた品質管理を行う。⑤ 3次元データの納品④により確認された3次元施工管理データを工事完成図書として納品する。

ICT活用工事

26

ICT活用工事における各段階でのICT及び適用工種は、以下のとおり。対象は、工事工種体型ツリーにおけるレベル2工種の「河川土工・海岸土工・砂防土工・道路土工」とする。

監督・検査河川土工海岸土工砂防土工

道路土工 施工管理

空中写真測量(無人航空機)による起工測量

測量 - ○ ○ ①、②、③、⑧

レーザースキャナーによる起工測量

測量 - ○ ○ ④、⑤

3次元マシンコントロール(ブルドーザ)技術3次元マシンガイダンス(ブルドーザ)技術

まきだし敷均し掘削整形

ブルドーザ ○ ○

3次元マシンコントロール(バックホウ)技術3次元マシンガイダンス(バックホウ)技術

掘削整形

バックホウ ○ ○

TS・GNSSによる締固め管理技術

締固めローラーブルドーザ

○ ○ ⑥、⑦

空中写真測量(無人航空機)による出来形管理技術(土工)

出来形計測出来形管理

- ○ ○ ①、②、③、⑧

レーザースキャナーによる出来形管理技術(土工)

出来形計測出来形管理

- ○ ○ ④、⑤

【要領一覧】    ①空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)②空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理の監督・検査要領(土工編)③無人飛行機の飛行に関する許可・承認の審査要領④レーザースキャナーを用いた出来形管理要領(土工編)⑤レーザースキャナーを用いた出来形管理の監督・検査要領(土工編)⑥TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理要領⑦TS・GNSSを用いた盛土の締固めの監督・検査要領⑧UAVを用いた公共測量マニュアル(案)

段階

3次元測量

3次元出来形管理

技術名

ICT建設機械による施工

対象作業 建設機械

適用工種

備考

【凡例】 ○:適用可能、 △:一部適用可能、 -:適用外

ICT活用工事と適用工種、適用技術

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【施工者希望Ⅱ型】(1)総合評価の対象としない

《①~⑤を全面活用する場合》(2)工事成績で加点評価する(3)必要経費は変更計上する

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土工(対象工種)を含む「一般土木工事」

土工量1,000m3以上

「ICT活用工事」に設定

Yes

No

予定価格が3億円以上

土工量20,000m3以

Yes

Yes

No

【発注者指定型】(1)総合評価の対象としない(2)工事成績で加点評価する(3)必要経費は当初設計で計上

【施工者希望Ⅰ型】《①~⑤を全面活用する場合》(1)総合評価で加点評価する(2)工事成績で加点評価する(3)必要経費は変更計上する

No ICT建設機械の施工

No

(1)工事成績の加点対象としない

(2)機械施工経費のみ変更計上する

Yes

従来施工

《①~⑤の

全面活用を希望しなかった場合》

「ICT活用工事」建設生産プロセスの全ての段階においてICT施工技術を全面的に活用する工事① 3次元起工測量② 3次元設計データ作成③ ICT建機による施工④ 3次元出来形管理等の施工管理⑤ 3次元データの納品

ICT建設機械の施工等、自主的な活用は妨げない。(インセンティブ対象外)

ICT活用工事【土工】の実施方針

国土交通省ICT活用工事発注方式の選択(施工者提案方式の手続き概要)

【加点インセンティブを設ける方式(Ⅰ型)について】

• i-Construction型工事については、施工能力評価型の手続きの中で、「企業能力」の評価項目に「ICT技術の活用計画」を設定

• 同項目の加点を目的とする「虚偽記載」が判明した場合等、履行しない場合にはペナルティの対象(工事成績の減点)となる場合がある(契約後の協議状況から判断)

企業能力の評価に「ICT技術の活用」を設定ICT施工を実施する者は、契約後の協議を経て契約変更ができることを明記

ICT活用の実施計画を記載(使用技術のチェックリストや機材調達の目途など様式化)

ICT施工の内容に応じた加点

ICT施工を希望する受注者は、変更協議を提出・協議を通じてICT施工の妥当性を判断

(可とする場合)予定価格をICT施工を前提とするものに差し替え、変更契約

契約後ICT施工を提案し、認められた場合は契約変更を行うことを明記

通常の入札(施工能力評価型)

通常の落札決定(施工能力評価型)

公告

入札

落札決定

契約変更

施工者希望Ⅰ型 施工者希望Ⅱ型

契約

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15

国土交通省

29

ICT活用工事【土工】の積算

工事費の積算

◆施工者希望型

・発注者は、発注に際して『土木工事標準積算』に基づく積算を実施する。

・但し、契約後の協議において受注者からの提案により、ICT活用工事を実施する場合、『ICT活用工事積算要領』に基づく積算に落札率を乗じた価格により契約変更を行う。

・3次元出来形管理及び3次元データ納品に係る費用は間接費に含まれることから計上しない。

・現行基準による2次元の設計ストック等により『ICT活用工事』を発注する場合は、受注者に対し3次元起工測量、3次元設計データ作成を指示し、その費用について見積り提出を求め、設計変更審査会等を通じて設計変更を実施する。

◆発注者指定型

・発注者は、発注に際して『ICT活用工事積算要領』に基づく積算を実施する。

・3次元出来形管理及び3次元データ納品に係る経費は間接費に含まれることから計上しない。

・現行基準による設計ストック等により『ICT活用工事』を発注する場合は、受注者に対し3次元起工測量、3次元設計データ作成を指示し、その費用について見積り提出を求め、設計変更審査会等を通じて設計変更を実施する。

国土交通省

30

ICT活用工事【土工】の積算

路体(築堤)盛土(15,000m3)の場合の試算

機械経費 労務費・その他経費

省力化による減ICT建機の導入による増

ICT建機の普及による減

ICT建機の投資に見合う積算基準を導入

《新たな積算基準のポイント》

①対象工種・土工(掘削、路体(築堤)盛土、路床盛土)・法面整形工

②新たに追加等する項目・ICT建機のリース料(従来建機からの増分)・ICT建機の初期導入経費(導入指導等経費を当面追加)

③従来施工から変化する項目・補助労務の省力化に伴う減・効率化に伴う日当たり施工量の増

従来施工の1.1倍程度

・ICT建機の普及に向け、ICT建設機械のリース料などに関する新たな積算基準を策定・既存の施工パッケージ型の積算基準をICT活用工事用に係数等で補正する積算基準

※施工パッケージ型とは、直接工事費について施工単位ごとに機械経費、労務費、材料費を含んだ施工パッケージ単価を設定し積算する方式です。

※比較用の試算のため、盛土工のみで試算しています。実際の工事では、ICT建機で行わない土砂の運搬工等の工種を追加して工事発注がなされます。

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国土交通省

31

ICT活用工事の発注から工事完成まで

i-Construction

積算

工事契約

3D元設計データ作成

ICT建設機械による施工

3次元出来形管理

3次元データの納品

発注方式の選択

施工計画書

設計変更審査会等

施工協議

工事変更契約

設計変更審査会等

工事変更契約

完成検査

スタート

施工者希望型

標準積算

発注者指定型

工事発注

見積り提出

3D施工範囲協議

測量成果簿取り纏め

3D設計データチェックシート作成

3D設計データに基づく数量算出

設計図書の照査

3D出来形管理資料

出来形

出来高

条件明示

設計変更審査会等

3D起工測量

基準点・評定点・検証点設置

検査職員

監督職員

3D設計図書等無

3D設計図書等有

32

【空撮】

GCP(評定点:既知座標)

1:無人航空機による計測

【ステレオマッチング処理】

1:レーザースキャナによる計測

オリジナル゙データ

グラウンドデータ

※地表面以外を削除

起工測量による設計形状の変更に利用

数量算出の起工面や積算区分の境界面

起工測量において、空中写真測量(無人航空機)、レーザースキャナー、その他3次元計測技術により3次元測量データを取得するための測量を行う。

2:フィルタリング

3次元起工測量

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33

◆工事基準点は、監督職員より指示された基準点を基に、受注者が施工及び施工管理のために現場及びその周辺に工事基準点を設置する。留意点としては、空中写真測量(UAV)、レーザースキャナーの標定点を効率的に計測できる位置にTSが設置可能なように工事基準点を複数設置する。また、出来形管理では出来形計測精度の確保を目的に、標定点を計測する場合は基準点からTS、標定点からTSまでの計測距離(斜距離)についての制限を、3級TSは100m以内(2級TSは150m)とする(TSを用いた出来形管理要領より引用)。

◆標定点(レーザースキャナー)は、LSで計測した相対形状を3次元座標に変換する際に用いる座標点であり、基準点あるいは工事基準点と対応付けするために、基準点あるいは工事基準点からTS等によって測量する。

◆標定点(空中写真測量(無人航空機)は、空中写真と測量の基準となる基準点および工事基準点とを対応付けするために必要となる位置座標を持つ点であり、基準点あるいは、工事基準点上といった既設点や、基準点および工事基準点を用いて測量した座標値を用いる。空中写真測量(UAV)の計測結果を現場座標系に変換するために使用する位置座標である。

◆検証点(空中写真測量(無人航空機)は、空中写真によって取得した位置座標の計測精度を確認するために必要となる位置座標を持つ点であり、基準点あるいは、工事基準点上といった既設点や、基準点および工事基準点を用いて測量した座標値を用いる。空中写真測量(UAV)の計測精度を確認するために、検証点における空中写真測量の算出結果と真値となる既知点あるいは測量した座標値を比較する。なお、検証点は、空中写真測量から得られる位置座標の確認に利用するため、空中写真測量の標定点として利用しない点である。

測量(工事基準点、評定点、検証点)

34

3次元設計データと構成要素(道路土工の場合)

◆3次元設計データは、平面、縦横断の構成要素を用いて面的な補完計算を行い、表現されたデータである。

設計図書や起工測量で得られたデータを用いて、ICT建設機械による情報化施工を行うための3次元設計データを作成する。

3次元設計データ作成

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35

空中写真測量(UAV)を用いた出来形管理のデータの流れLSを用いた出来形管理のデータの流れ

◆空中写真測量(UAV)による出来形管理のシステムは、以下の機器で構成される。1)UAV2)デジタルカメラ3)写真測量ソフトウェア4)点群処理ソフトウェア5)3次元設計データ作成ソフトウェア6)出来形帳票作成ソフトウェア7)出来高算出ソフトウェア

◆LSによる出来形管理のシステムは、以下の機器で構成される。1)LS本体2)点群処理ソフトウェア3)3次元設計データ作成ソフトウェア4)出来形帳票作成ソフトウェア5)出来高算出ソフトウェア

3次元設計データ作成

36

◆3次元設計データの作成後に、3次元設計データの以下の1)~5)について、設計図書(平面図、縦断図、横断図等)や線形計算書等と照合するとともに、3次元設計データチェックシートを作成する。1)工事基準点2)平面線形3)縦断線形4)出来形横断面形状5)3次元設計データ

3次元設計データが設計図書を基に正しく作成されているものであることを確認する。

工事基準点リスト(チェック入り)(例)平面図(チェック入り)(例)

縦断図(チェック入り)(例)

横断図(チェック入り)(例)横断図(重ね合わせ機能の利用)(例)

3次元ビュー(ソフトウェアによる表示あるいは印刷物)(例)

3次元設計データ作成チェックシート

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37

空中写真測量(UAV)等による出来形計測結果を用いて出来形数量の算出を行うことができる。

◆空中写真測量(UAV)等による計測点群データを基に平均断面法または、3次元CADソフトウェア等を用いた方式により数量算出を行うことができる。◆数量計算方法については、3次元設計データや出来形計測データ等の面データから3次元CADソフトウェア等を用いた方式による。主な体積算出方法は、①点高方②TIN分割等を用いた求積③プリズモイダル法を標準とする。

体積算出方法は、監督職員と受注者で協議。

3次元設計データ作成に基づく数量算出

38

3次元設計データを用いて、ICT建設機械により施工を実施する。

1)ブルドーザの排土板の位置・標高をリアルタイムに取得し、情報化施工用データとの差分に基づき制御データを作成し、排土板を自動制御する3次元マシンコントロール(MC)技術や3次元マシンガイダンス(MG)技術を用いて、道路・河川土工の敷均しを実施する。

2)バックホウのバケットの位置・標高をリアルタイムに取得し、情報化施工用データとの差分に基づき制御データを作成し、バケットを自動制御する3次元マシンコントロール(MC)技術や3次元マシンガイダンス(MG)技術を用いて、道路・河川土工の掘削、法面整形を実施する。

ICT建設機械による施工

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管理ブロック 1辺0.25m又は0.50m

GNSS受信機又は自動追尾TS用ミラー

TSやGNSSなどの位置計測を用いて、締固め機械の走行軌跡をリアルタイムに計測し、あらかじめ入力した施工基面内の各メッシュ上の走行回数を運転席モニターへ表示するシステム

盛土地盤面

※主な導入効果

・現場密度計測不要

・点管理から面管理の品

質管理が可能

・パソコンで帳票作成

締固め回数分布図 走行軌跡図

受信アンテナ MGシステム

TS

モニター表示

39

TS・GNSSを利用した締固め技術

MG:TSやGNSSを用いて、機械・作業装置(ブレード)の位置・標高を取得し、設

計との差分をオペレータに提供するシステム

MC:TSやGNSSを用いて、機械・作業装置(ブレード)の位置・標高を取得し、設

計との差分を算出し、ブレードを自動制御するシステム

※主な導入効果

・丁張りの削減

・高い精度で余堀量の低減・暗所や施工箇所を直視できない現場での安全性向上

40

MC(マシンコントロール)/MG(マシンガイダンス)ブルドーザ

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※主な導入効果

・法勾配の丁張の削減

・検測作業の削減・切り出し位置の確認が容易

※主な導入効果

・目視出来ない作業もバケット位置を

リアルタイムに正確に把握・出来形の均一化で余堀量の低減・耐水、耐振動により破砕アタッチメントでの作業も可能

TSやGNSSを用いて建設機械あるいは作業装置の位置・高さをリアルタイムに計測し、設計データ(高さ)に対する高低差分をオペレータにモニター提供するシステム

河川堤防の盛土工事

浚渫工事(参考)

丁張り、補助作業の削減

車載モニターで掘削位置を指示

GPSアンテナ

バケット位置

41

MG(マシンガイダンス)バックホウ

42

UAV写真測量/レーザースキャナによる出来形管理の手順

1:現地計測

2:フィルタリング

起工測量と同様

グラウンドデータまでは起工測量と同様

出来形管理用データ

3:出来形合否評価

出来形管理用データ

設計データ(中心線形+面)

設計面との離れを算出

※CIM対応の3DCAD等でも実施可能

設計面との離れ(較差)の平均値、標準偏差を統計処理

※平面等間隔でなくてもよい。出来形計測密度程度に間引いたデータ

空中写真測量(無人航空機)、レーザースキャナーを用いて出来形管理を行う。

出来形管理

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43

3次元設計データと出来形評価用データを用いて、出来形管理資料を作成する。

◆出来形管理資料

3次元設計データと出来形評価用データを用いて、設計面と出来形評価用データの各ポイントとの離れ等の出来形管理基準上の管理項目の計算結果(標高較差の平均値等)と出来形の良否の評価結果、及び設計面と出来形評価用データの各ポイントの離れを表した分布図を整理した帳票、もしくは属性情報として出来形管理基準上の管理項目の計算結果を表示できる3次元モデルのビューアファイルを作成する。出来形確認箇所(天端、法面)ごとに作成する。

3次元出来形管理

44

規格値は、以下のとおり。◆点群の計測密度がレーザースキャナーで最も疎な状況で10cm四方に1点なので、法肩法尻周辺±5cmにある計測点は出来形の評価から除く。◆個々の計測値の規格値には,計測精度として±50mmが含まれている

3次元出来形管理(規格値)

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出来形管理写真基準

◆出来形管理における撮影項目、撮影頻度及び提出頻度は、以下とおりとする。◆出来形管理以外の施工状況及び品質管理等に係わる工事写真の撮影管理項目については、別途「写真管理基準(案)」(国土交通省各地方整備局)によるものとする。

全体

河川土工 道路土工

※斜体文字は、空中写真測量(無人航空機)、LSによる出来形管理の適用で、『写真管理基準(案)』(国土交通省各地方整備局)を適用しない部分

3次元出来形管理(品質管理)

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◆空中写真測量(UAV)の場合

・出来高計測の実施事項は『空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)1-4-3 空中写真測量(無人航空機)による出来形計測』を準用することを基本とする。・簡便な数量算出方法として、計測に基づく算出値を100%計上しない場合、1)、2)の規定によらなくても良く、5)精度確認については、検証点は天端上400m以内の間隔とし、それぞれ±200mm以内であればよい。計測密度は0.25m2(50cm×50cmメッシュ)あたり1点以上とする。・地上画素寸法は、別途定める「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」を参考に、要求精度が0.2mであることを踏まえて適宜設定することとする。・このときの部分払い出来高算出結果については、算出値の9割を上限に計上してもよいこととする。

◆レーザースキャナーの場合・出来高計測の実施事項は『レーザースキャナーを用いた出来形管理要領(土工編)1-4-3 LSによる出来形計測』を準用することを基本とする。・簡便な数量算出方法として、計測に基づく算出値を100%計上しない場合、起工測量時の測定精度は、20cm以内とし、計測密度は0.25m2(50cm×50cmメッシュ)あたり1点以上とする。・このときの部分払い出来高算出結果については、算出値の9割を上限に計上してもよいこととする。

受注者は、出来高部分払い方式を選択した場合で、簡便な数量算出方法として空中写真測量(無人航空機)、レーザースキャナーによる地形測量、施工履歴データを利用できる。

◆施工履歴データの場合

・出来高計測の実施事項は『施工履歴データによる出来形管理要領(Vr.●)3-9出来高の算出』を準用することを基本とする。数量算出方法として、点群データ処理ソフトウェアを使用し、出来形部分の面データと起工面との比較により、メッシュ法、三角柱法、プリズモダイル法、平均断面法等により出来高数量(土量)を算出し、以下の計算式により出来高を計算する。

出来形計測(部分払い)

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出来形管理項目の計算結果の提出

◆出来形管理図表◆3次元設計データと出来形計測データを用い、設計面と出来形面の標高差の平均および標準偏差およびメッシュごとに設計面と出来形面の標高差を分布図として整理した結果。◆出来形確認箇所(天端、法面等)ごとに作成する。

※電子検査としてビューワー付ファイルで3次元モデルとともに属性情報として測定結果を表示する場合は、紙納品は不要

3次元データの納品(出来形管理資料)

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納品物のフォーマット等の規定

出来形管理用データ

グラウンド゙データ

※地表面以外を削除

オリジナルデータ

※内挿補完により1点/1m2程度(以上)の点密度としたデータ

それぞれの点群データをテキストファイルで納品ファイル構造:Idn,xn,yn,zn,AnIdn:ID 番号(Id)xn:計測点座標値(x) yn:計測点座標値(y) zn:標高値(z)An:地表面属性値(A)メッシュデータの場合のみ,格子間隔内にグラウンドデータが存在する場合は1,しない場合は0 を記載

データ内容及び構造、参照系を示した文書

記述例

◆以下のデータについてテキストファイル(CSV等)で納品する。◆あわせて、データ内容及び構造、参照系を示した文章を付す。

3次元データの納品(出来形管理資料)

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49

☆ポイント『 ICON 』フォルダが追加になった。

◆電子成果品が特定できるようにするため、ICONフォルダに計測機器の名称を記したサブフォルダを作成し、格納するファイル名を必ず記入すること。◆サブフォルダの名称は、計測機器に記載の名称を利用すること。また、写真測量に使用したすべての画像は、撮影ごとに納品することとし、ICONフォルダにサブフォルダを作成して、jpgファイルを格納する。◆画像のためのサブフォルダの名称は、末尾にPIC(例:出来形計測の写真の場合は、UAV0AS001PIC)を付けるものとする。

電子成果品の作成規定は、「工事完成図書の電子納品等要領」による。

※「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)」LSを用いた出来形管理要領(土工編)」による。

3次元データの納品

50空中写真測量(無人航空機)による出来形管理における検査職員の実施項目は、「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理の監督・検査要領(土工編)」の「6 検査職員の実施項目」による。

◆無人航空機出来形計測に係わる書面検査1)空中写真測量(無人航空機)に係わる施工計画書の記載内容2)設計図書の3次元化に係る確認(※必要に応じて実施)3)空中写真測量(無人航空機)に係わる工事基準点・標定点および検証点の測量結果等4)空中写真測量(無人航空機)に係わるカメラキャリブレーションおよび精度確認試験結果報告書の確認5)空中写真測量(無人航空機)に係わる「出来形管理図表」の確認6)3次元設計データチェックシートの確認7)品質管理及び出来形管理写真の確認8)電子成果品の確認

検査職員による検査の実施項目

☆ポイント電子で検査します。

完成検査(無人飛行機:机上検査)

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51出来形管理用LSによる出来形管理における検査職員の実施項目は、「LSを用いた出来形管理の監督・検査要領(土工編)」の「6検査職員の実施項目」による。

検査職員による検査の実施項目

◆LS出来形計測に係わる書面検査1)LSを用いた出来形管理に係わる施工計画書の記載内容の確認2)設計図書の3次元化に係わる確認(※必要に応じて実施)3)3次元設計データの契約図書に関する協議内容の確認4)LSを用いた出来形管理に係わる工事基準点および標定点の測量結果等の確認5)LSを用いた出来形管理に係わる精度確認試験結果報告書の確認6)3次元設計データチェックシートの確認7)LSによる「出来形管理図表」の確認8)品質管理及び出来形管理写真の確認9)電子成果品の確認

☆ポイント電子で検査します。

完成検査(LS:机上検査)

◆計測機器等

・3次元座標の計測に用いる計測機器は、GNSSローバー、またはTS(トータルステーション)とする。

・計測したデータは、3DCADまたはGNSSローバーやTS用ソフトを用いて、設計面と鉛直方向の離れを算出する。

・計測機器およびシステムは、当面、発注者が準備する。

◆基準・規格値

・任意断面(1断面)での出来形検査をする。

・3次元設計データの設計面と実測値との標高差または、水平較差が規格値内であるかを検査する。

GNSSローバー(計測精度20~30mm)

TS(トータルステーション)(計測精度2~3mm)

土工の出来形の検査は、当面の間、実地検査として1工事につき1断面を3次元データの設計面と実測値との標高差または水平較差で検査する。

52

出来形計測(実地検査)例)対象構造物の延長が1kmの場合・従来:200mごとの管理断面(5断面)を計測

↓・i-Construction:任意の1断面を計測。

完成検査(無人航空機・LS:実地検査)

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新たに導入する15の新基準及び積算基準名称 新規 改訂 本文参照先(URL)

調査・測量、設計

1 UAVを用いた公共測量マニュアル(案) ○http://psgsv2.gsi.go.jp/koukyou/public/uav/index.html

2 電子納品要領(工事及び設計) ○http://www.cals-ed.go.jp/cri_point/http://www.cals-ed.go.jp/cri_guideline/

3 3次元設計データ交換標準(同運用ガイドラインを含む) ○http://www.nilim.go.jp/lab/qbg/bunya/cals/des.html

施工

4 ICTの全面的な活用の実施方針 ○ http://www.mlit.go.jp/common/001124407.pdf

5 土木工事施工管理基準(案)(出来形管理基準及び規格値) ○http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/280330kouji_sekoukanrikijun01.pdf

6 土木工事数量算出要領(案)(施工履歴データによる土工の出来高算出要領(案)を含む) ○ ○http://www.nilim.go.jp/lab/pbg/theme/theme2/sr/suryo.htmhttp://www.mlit.go.jp/common/001124406.pdf

7 土木工事共通仕様書 施工管理関係書類(帳票:出来形合否判定総括表) ○http://www.nilim.go.jp/japanese/standard/form/index.html

8 空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)(案) ○ http://www.mlit.go.jp/common/001124402.pdf

9 レーザースキャナーを用いた出来形管理要領(土工編)(案) ○ http://www.mlit.go.jp/common/001124404.pdf

検査

10

地方整備局土木工事検査技術基準(案) ○ http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou.html

11

既済部分検査技術基準(案)及び同解説 ○ http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou.html

12

部分払における出来高取扱方法(案) ○ http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou.html

13

空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理の監督・検査要領(土工編)(案) ○ http://www.mlit.go.jp/common/001124403.pdf

14

レーザースキャナーを用いた出来形管理の監督・検査要領(土工編)(案) ○ http://www.mlit.go.jp/common/001124405.pdf

15

工事成績評定要領の運用について ○ http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou.html

積算基準 ICT活用工事積算要領(施工パッケージ型積算方式) ○ http://www.mlit.go.jp/common/001124408.pdf53