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話す・聞くスキル グレード④ 13 俳句(1) めあて 俳句に親しみながら読みましょう。また,句の中から季節のことばを 見つけ,3句以上の俳句を暗唱しましょう。 スキル④  p.1 4 教師用指導例 ★本指導例には,教師用書に掲載していない部分も含めてご紹介しています。 ★正進社「話す・聞くスキル」を使った授業展開の例です。学級の実情に合わせて,柔軟にご指導ください。 授業の流れ 1日目 1.おいよみ(1分) 指示 1  先生のあとについて読みます。 2.こうたいよみ(1分) 指示 2  先生と1句ずつ交代で読みます。 指示 3  男女で1句ずつ交代で読みます。 指示 4 教室のろう下がわの人と,まどがわの人と交代で読みます(教室を半分に分けて)。 指示 5  列ごとに交代で読みます。 3.ひとりよみ(1分) 指示 6  大きな声ではっきり読みます。 4.たけのこよみ(3分) 指示 7  読みたい句を1句選んで,上に○をつけます。 指示 8  ○をつけた句がきたら,その場で立って読みます。 指示 9  ○の数をもう1つふやします。 2日目 1.おいよみ(1分) 指示 1  先生のあとについて読みます。 2.みんなよみ(1分) 指示 2  姿勢を正して立ちます。 指示 3  全員で声をそろえて1度読みます。 指示 4  座ります。 3.こうたいよみ(1分) 指示 5  男女で1句ずつ交代で読みます。 指示 6 教室のろう下がわの人と,まどがわの人と交代で読みます(教室を半分に分けて)。 4.たけのこよみ(1分) 指示 7  読みたい句を1句選んで,上に○をつけます。 指示 8  ○をつけた句がきたら,その場で立って読みます。 指示 9  ○の数をもう1つふやします。 指示 10 ○の数をもう1つふやし,3つにします。 3日目 1.みんなよみ(1分) 指示 1  姿勢を正して立ちます。 指示 2  全員で声をそろえて1度読みます。 2.ひとりよみ(1分) 指示 3  大きな声ではっきり読みます。 指示 4  すらすらとつかえずに読めるようになるまで練習します。 1 2 俳句の指導の中心は高学年になるが,俳句のきまりである「季語が入ること」「五・七・五の十七音 でできていること」はおさえておきたい。十七音については,何度も音読することで感じることができ る。また,いくつかの俳句をとりあげ,その情景について考えさせたい。 学習のポイント 【学習指導要領との関連】内容 〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕 (1)「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して,次の事項に ついて指導する。 伝統的な言語文化に関する事項 )易しい文語調の短歌や俳句について,情景を思い浮かべたり,リズムを感じ取りながら音 読や暗唱をしたりすること。 ■せいしん

俳句(1)...話す・聞くスキル グレード④ 13 俳句(1)めあて 俳句に親しみながら読みましょう。 また,句の中から季節のことばを 見つけ,3句以上の俳句を暗唱しましょう。

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Page 1: 俳句(1)...話す・聞くスキル グレード④ 13 俳句(1)めあて 俳句に親しみながら読みましょう。 また,句の中から季節のことばを 見つけ,3句以上の俳句を暗唱しましょう。

話す・聞くスキル グレード④

13 俳句(1)め あ て 俳句に親しみながら読みましょう。また,句の中から季節のことばを

見つけ,3句以上の俳句を暗唱しましょう。 スキル④  p.14

教師用指導例

★本指導例には,教師用書に掲載していない部分も含めてご紹介しています。 ★正進社「話す・聞くスキル」を使った授業展開の例です。学級の実情に合わせて,柔軟にご指導ください。

授業の流れ1日目1.おいよみ(1分) 指示 1 先生のあとについて読みます。2.こうたいよみ(1分) 指示 2 先生と1句ずつ交代で読みます。 指示 3 男女で1句ずつ交代で読みます。 指示 4 教室のろう下がわの人と,まどがわの人と交代で読みます(教室を半分に分けて)。 指示 5 列ごとに交代で読みます。3.ひとりよみ(1分) 指示 6 大きな声ではっきり読みます。4.たけのこよみ(3分) 指示 7 読みたい句を1句選んで,上に○をつけます。 指示 8 ○をつけた句がきたら,その場で立って読みます。 指示 9 ○の数をもう1つふやします。

2日目1.おいよみ(1分) 指示 1 先生のあとについて読みます。2.みんなよみ(1分) 指示 2 姿勢を正して立ちます。 指示 3 全員で声をそろえて1度読みます。 指示 4 座ります。3.こうたいよみ(1分) 指示 5 男女で1句ずつ交代で読みます。 指示 6 教室のろう下がわの人と,まどがわの人と交代で読みます(教室を半分に分けて)。4.たけのこよみ(1分) 指示 7 読みたい句を1句選んで,上に○をつけます。 指示 8 ○をつけた句がきたら,その場で立って読みます。 指示 9 ○の数をもう1つふやします。 指示 10 ○の数をもう1つふやし,3つにします。

3日目1.みんなよみ(1分) 指示 1 姿勢を正して立ちます。 指示 2 全員で声をそろえて1度読みます。2.ひとりよみ(1分) 指示 3 大きな声ではっきり読みます。 指示 4 すらすらとつかえずに読めるようになるまで練習します。

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 俳句の指導の中心は高学年になるが,俳句のきまりである「季語が入ること」「五・七・五の十七音でできていること」はおさえておきたい。十七音については,何度も音読することで感じることができる。また,いくつかの俳句をとりあげ,その情景について考えさせたい。

学習のポイント

【学習指導要領との関連】内容 〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕 (1)「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して,次の事項に   ついて指導する。   ア 伝統的な言語文化に関する事項   (ア)易しい文語調の短歌や俳句について,情景を思い浮かべたり,リズムを感じ取りながら音     読や暗唱をしたりすること。

■せいしん

Page 2: 俳句(1)...話す・聞くスキル グレード④ 13 俳句(1)めあて 俳句に親しみながら読みましょう。 また,句の中から季節のことばを 見つけ,3句以上の俳句を暗唱しましょう。

話す・聞くスキル グレード④…… 13 俳句(1)

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玉川大学教職大学院教授

谷 和樹氏による解説・実践映像

3.チャレンジ「暗唱しよう」 指示 5 上の句,下の句に分かれて俳句を読みます。 指示 6 先生が上の句を読んだら,みんなは下の句を読みます。さん,はい。 指示 7 読むはやさをだんだんあげます。 指示 8 意味を読みあげるので,その歌を読みましょう。

4日目1.ひとりよみ 指示 1 自分のスピードで1回読めたら座ります。2.アクティブ・ラーニング(8~10分) 説明 1 俳句のきまりに「五・七・五音でできていること」,「季節を表すことばが入っている     こと」があります。 発問 1 「雪とけて 村いっぱいの 子どもかな」この俳句の中で,季節を表すことばはどれで     しょうか。 ○で囲みましょう。 発問 2 季節はいつですか。 発問 3 雪がとけました。子どもたちの顔は,笑顔でしょうか,悲しい顔でしょうか。 指示 2 俳句につかわれていることばの中から理由を考え,ノートに書きましょう。 発問 4 子どもたちの顔は「笑顔」だという人,手を挙げましょう。     子どもたちの顔は「悲しい顔」だという人,手を挙げましょう。 指示 3 自分の考えを黒板に書きましょう。 指示 4 黒板に書いたものを発表しましょう。 指示 5 黒板を見て,友だちの考えに質問・意見があったら発表しましょう(討論に入る)。 指示 6 その様子がよく伝わるように, 工夫して音読してみましょう。

5日目1.みんなよみ(1分) 指示 1 姿勢を正して立ちます。 指示 2 全員で声をそろえて1度読みます。 指示 3 座ります。2.アクティブ・ラーニング(12分) 「やせがえる 負けるな一茶 これにあり」を提示する。 発問 1 この中にはどんな生き物がいますか。(かえる,一茶) 「目に青葉 山ほととぎす 初がつお」を提示する。 発問 2 どんな生き物がいますか。(ほととぎす,初がつお) 「昼からは ちと影もあり 雲の峰」を提示する。 発問 3 この俳句の中にも,生き物がいます。1つ見つけた人?     (ひる,か,はち,とかげ,あり,くも,のみ) 指示 4 他にも見つけて,ノートに書きましょう。 説明 1 このように,短歌や俳句に生き物などをかくしてある遊びを「物の名(もののな)」     といいます。

評 価 基 準 例

A   よくできた

B   できた

C   もうすこし

①場面を想像しながら,その状況に合わせた声の大きさで読むことができた。②季節を表すことばを5つ以上見つけることができた。③5句以上の俳句を暗唱することができた。

①場面を想像しながら読むことができた。②季節を表すことばを3つ以上見つけることができた。③3句以上の俳句を暗唱することができた。

①想像した場面の状況に合わせた声の大きさで読もうと努めた。②季節を表すことばを3つ以上見つけようと努めた。③3句以上の俳句を暗唱しようと努めた。

「雪とけて 村いっぱいの

こどもかな」

笑顔    

○人

・「いっぱいの子ども」と書いて

あり、子どもがたくさんいる

ので、みんなで楽しく遊んで

いると思うから。

・雪がとけて、外で遊べるように

なったから。

悲しい顔  

○人

・雪がとけてしまったから。

・子どもたちは雪国の子だと思う

から、雪がとけると悲しいと

思う。

板書の例

※○には数字を入れます。

 (正の字でもよい)

■せいしん