2014 年 5 月号

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1162 号 5 月 2日

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】莱宝､中国科学院重慶研究院のﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ新材料実用化

2014-4-30 新華網

中国重慶市療江新区水土ハイテクパークによると、中国内地の大手静電容量式タッチパ

ネルメーカーで重慶にも生産拠点を有している莱宝（Laibao）は、中国科学院重慶緑色

智能技術研究院が研究開発したタッチパネル用薄膜新材料を共同で実用化することで合

意、両者が戦略的パートナーシップを締結したことが明らかになった。

【ｽﾏﾎ】中国内地ｽﾏｰﾄﾌｫﾝ出荷量 1Q は前年比減 4G が新けん引役

IDC 2014-4-21

大手 IT 市場調査機関である IDC 統計によると、2013 年のスマートフォン販売量が初め

て 10 億台を突破、前年同期比 38.4%増となった。2013 年の中国内地のスマートフォン国

内販売量は約 3.2 億台に達したが、市場調査機関 Gartner は 2014 年は中国内地のスマー

トフォン国内市場の成長は減速し、国内販売量は約 4.4 億台にとどまると予測している。

しかし、中国工業情報化省が最新発表によると、2014 年 1-3 月の中国内地のスマートフ

ォン国内販売量の減少幅は当初予想を上回るものとなった。

中国工業情報化省電信研究院、TD 産業聯盟共催の中国スマート端末産業サミットフォー

ラムで、中国工業情報化省は 2014 年 1-3 月の携帯電話産業の統計を発表したが、その統

計によると、2014 年 1-3 月に市場に投入された携帯電話新製品は 607 機種で前年同期比

9.5%減、同期の携帯電話の出荷量は約 1.0 億台で同 24.7%減となり、7四半期連続続いて

きた前年比増が初めて途切れることになる。

携帯電話出荷量約 1.0 億台の内訳は以下の通り。

2G 携帯電話 新製品 135 機種 前年同期比 45.6%減

出荷量 1144 万台 同 71.7%減

TD-SCDMA 携帯電話 新製品 263 機種 同 26.3%増

出荷量 4368 万台 同 16.5%増

WCDMA 携帯電話 新製品 84 機種 同 42.5%減

出荷量 2079 万台 同 37.6%減

CDMA2000 携帯電話 新製品 75 機種 同 8.7%増

出荷量 1516 万台 同 33.0%減

TD-LTE 携帯電話 新製品 50 機種 出荷量 974 万台

スマートフォン 出荷量 8911 万台 同 9.8%減

中国内地の携帯電話メーカー数は 381 社、2014 年 1-3 月の出荷量上位 10 社の出荷量シ

ェアは 74.3%で、昨年同期の 54.7%に比べ 20 ポイント上昇しており、上位 10 社への集中

が加速している。1-3 月の中国国内ブランドの出荷量は 6686 万台で同 34.9%減、アップ

ル、三星を代表とする国際ブランドの出荷量は 3395 万台で同 9.2%増となった。 国際ブ

ランドが良好な実績を上げた要因としては、2G 携帯電話出荷量比率が中国国内ブランド

2014 年 5 月号

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に比べ低いことが指摘されており、1-3月の中国国内ブランドの2G出荷量比率は13.1%、

4G出荷量比率はわずか4.1%に過ぎないのに対し、国際ブランドの2G出荷量比率は7.9%、

4G 出荷量比率は 20.6%となっている。

4G 携帯電話は今後の中国内地携帯電話市場をけん引する新たなエンジンとなると見ら

れており、市場調査の Strategy Analytics は、中国内地の 2014 年のスマートフォン出

荷量は 1.8 億台に達すると予測している。中国国内の主要ブランドも相次いで 4G 機種を

投入することを明らかにしており、中興（ZTE）は 2014 年の 4G 機種出荷量比率は 40%に

達すること、酷派（Coolpad）と TCL は同比率が 60%を超えることを明らかにしている。

【ＥＭＳ】鴻海、HPと合弁でｻｰﾊﾞ事業設立 緯創/英業達に転注の懸念

台湾経済日報 2014.05.01

EMS 最大手の鴻海（Foxconn）がパソコン最大手の HP と合弁でサーバー事業を設立した

ことが、緯創（Wistron）、英業達（Inventec）等の EMS 同業大手メーカーに衝撃を与え

ている。市場は、HP のサーバー製品の殆どは緯創と英業達が ODM 生産しているが、今後

HP が ODM パートナーを緯創、英業達から鴻海に転注する可能性があると指摘する。

現在、英業達の HP、DELL 等のブランドメーカー向け売上高はサーバー事業売上高の 90%

以上を占めるため、HP の ODM パートナーが鴻海に切り替わることがあれば、英業達の売

上高に対する影響は大きい。緯創も近年サーバー事業を積極的に開拓してきたことから、

主力ユーザーである HP からの受注が減少することはダイレクトに業績に影響してくる

と懸念を明らかにしている。

【筐体】可成、今年も生産拡張継続 ｽﾏﾎ筐体生産能力を 20%拡張

DIGITIMES 30-4-2014

金属筐体大手の可成（Catcher）董事長の Hong Shui-Shu 氏は 29 日の投資家向け説明会

で、台湾工場に 25 億 NTD（約 8250 万米ドル）を投じて 2000 台の CNC 設備を追加配置、

中国華東工場には 50 億 NTD を投じて 3000 台の CNC 設備を追加配置しているが、今年も

生産拡張を継続することを明らかにした。

同氏は、今年の生産拡張は主にスマートフォン筐体の生産能力を 20%拡張することにな

るとしている。同紙によると、今年 1-3 月の連結売上高のうち、40%はノート PC 筐体、

60%はスマートフォン筐体が占めているという。

【音響】美律､華南工場と華東工場の生産能力拡張 ﾀｲに新工場建設

DIGITIMES 28-4-2014

台湾の携帯電話音響部品大手の美律（Merry）は、東南アジアのタイに新工場を建設、中

国内地の華南工場と華東工場の生産能力を拡張することを明らかにした。総投資額は

21-23 億 NTD（6940-7600 万米ドル）になるとしている。

投資の 30%はタイでの新工場建設、70%は中国内地の華南工場と華東工場の生産拡張に当

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てられる。タイの新工場は主に娯楽用端末やハンドフリー会話機器等を生産、中国内地

2 工場の生産拡張は娯楽用端末、携帯端末用パワーサプライ、ハイパワースピーカー等

を生産するとしている。

2011 年には美律の売上高の 80%以上はノキア、ソニーエリクソン、モトローラ向けハン

ドフリー会話機器が占めていたが、製品ラインの多角化の一環で、2011 年に娯楽用端末

市場に参入、2012 年に携帯用ハイパワースピーカー市場に参入、2013 年には携帯端末用

モバイルパワーサプライ市場に参入している。今年 1-3 月の連結売上高のうち、40%は娯

楽用端末、30%はハイパワースピーカー、16-18%はハンドフリー会話機器、11-13%は携帯

用パワーサプライが占めている。

【ＰＣＢ】臻鼎科技､江蘇省淮安市開発区にﾊｲｴﾝﾄﾞのﾌﾟﾘﾝﾄ基板工場

台湾電路板協会、淮安日報 2014-4-9

EMS 最大手の鴻海（Foxconn）傘下のプリント基板メーカーである臻鼎科技（Zhen Ding）

は、ハイエンドのプリント基板及び周辺製品の生産を行うことで中国江蘇省淮安市の経

済技術開発区管理委員会と正式に契約を締結した。

また、今後 5-8 年で 10 億米ドルを投じて同地区に中国華東地区の研究開発統括本部を建

設することも明らかにした。第 1 期の建設は今年 7-9 月から開始、2015 年年末に完成、

稼働予定。

【生産統計】中国内地の電子情報製造業 2014 年 1-3 月生産状況

2014 年 4 月 30 日 中国工業情報化省運行監測協調局

中国内地の電子情報製造業の今年1-3月の国内販売額は1兆908億元で前年同期比15.9%

増、輸出額は 1 兆 1124 億元で同 3.0%増だった。今年 1-3 月の主要製品の生産量は以下

の通り。

携帯電話 3 億 8724 万台 前年同期比 14.7%増

移動通信中継基地局 7176.7 万チャネル 前年同期比 161.5%増

通信交換機 615.1 万回線 前年同期比 19.2%増

カラーテレビ 3132.1 万台 前年同期比 8.5%増

液晶テレビ 2768.2 万台 前年同期比 13.0%増

集積回路 200.5 億個 前年同期比 4.1%増

半導体分立部品 1081.6 億個 前年同期比 8.0%増

電子部品 7741.4 億個 前年同期比 1.6%増

パソコン 7973.6 万台 前年同期比 2.6%増

ノート PC 6235.4 万台 前年同期比 6.2%増

デジタルカメラ 593.1 万台 前年同期比 50.7%減

1163 号 5 月 7日

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【液晶ﾊﾟﾈﾙ】華星光電､武漢新工場は 6.5 世代 LTPS 小型ﾊﾟﾈﾙ生産

2014-5-5 中華液晶網

大型パネル市場が過当競争となる中、中国国内で新たな 8.5 世代生産ラインが次々と建

設されており、今年については収益を確保できるものの、来年以降については楽観でき

ないと見られている。中国内地最大の液晶テレビブランドである TCL 傘下の液晶パネル

メーカーである華星光電も 2本目の 8.5 世代生産ラインを建設中で、2015 年から量産を

開始する計画となっている。

華星光電はまた湖北省科技投資集団と共同で LTPS 低温ポリシリコン小型パネル生産ラ

インを建設することを明らかにしている。LTPS パネルは高解像度が可能で、小型パネル

では高い PPI を実現できることから、高価格のスマートフォンに搭載されることが多く、

高い収益率が期待できる製品となっている。華星光電は大型液晶パネルの過当競争は今

後も続くと見ており、高収益の LTPS パネル市場にいち早く参入することで競争力を維持

したいとしている。

華星光電は湖北省科技投資集団と共同で 35 億元を投じて、武漢華星光電技術有限公司を

設立、今後総額 160 億元を投じて各種パネル生産ラインを建設するとしている。第 1期

の生産能力は 1500 ㎜×1850 ㎜ガラス基板換算で月産 3 万枚、製品のポジショニングは

ハイエンド中小型パネルで、主にスマートフォン用 3-7 型パネルモジュール、タブレッ

ト PC 用 6-12 型パネルモジュールを生産するとしている。2014 年 10-12 月着工、2016

年年末に量産開始する。

ただ、小型パネル市場の競争は必ずしも順風とはいえず、日系のジャパンディスプレイ

（JDI）が一貫して LTPS パネルの主力メーカーで、最近では 438ppi 水準の 10.1 型パネ

ルの開発に成功、その解像度は 3840×2160 に達している。また、台湾の友達光電（AUO）

が当初計画していた 8.5 世代生産ライン建設を停止、中国昆山市政府と合弁で LTPS 高解

像度パネル生産ラインを建設することを明らかにしている。

華星光電も 8.5 世代生産ラインではなく、LTPS 高解像度パネル生産に適した 6.5 世代生

産ライン建設を決めたことは、市場の圧力によるものであるが、華星光電の英断ともい

える。

【液晶ﾊﾟﾈﾙ】群創､中国内地 TV ﾒｰｶｰ向け液晶ﾊﾟﾈﾙでｼｪｱ首位維持

台湾経済日報 2014.05.06

ディスプレイ市場調査機関 NPD DisplaySearch は 5 日、3 月の中国内地に出荷された液

晶テレビ用パネルは710万枚で、1年2ヶ月ぶりの高水準となったことを明らかにした。

中国内地で液晶テレビの国内販売が依然低調ではあるが、ワールドカップ効果で海外市

場への輸出が好調であるためと分析している。また、台湾の群創（Innolux）が中国内地

向け液晶テレビ用パネル市場でのシェア首位を維持していることも明らかにした。

4-6 月については、NPD DisplaySearch は、中国内地に出荷される液晶テレビ用パネルの

数量は 1-3 月を下回る見通しで、回復は 7月以降になると見られている。中国内地のカ

ラーテレビメーカーが主流のフル HD と 4K2K で保守的な価格戦略を維持していることか

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ら、中国内地の液晶テレビ市場は今後数か月は低迷が続く可能性が高いと見られている。

1 月、2月に続いて 3月も中国内地液晶テレビ市場に回復は見られず、3月の液晶テレビ

販売量は前年同月比 8%減と、メーカーの予想を下回るものとなった。これはメーカーが

販売促進の重点を 4K2K と大型液晶テレビに集中させたにもかかわらず、両製品群の販売

数量が伸びていないことが響いていると分析されている。

一方、ワールドカップ効果から、中国内地の 1-3 月のカラーテレビ輸出量は前年比 40%

を超える増加となっている。全ての製品ラインで輸出量が大幅増となっているが、中小

型液晶テレビの輸出が好調だという。

3月に中国内地に出荷された液晶テレビ用パネルでは、群創と華星光電の出荷量が1位、

2位を占め、どちらも目標比 5割近い出荷量を達成している。群創の 3月の出荷量は 200

万枚の大台を突破、2月比 95%増となった。

【ﾃﾚﾋﾞ】小米科技､ﾃﾚﾋﾞ 2 に 49 型ﾊﾟﾈﾙ搭載 目標 200 万台に設定

2014-4-29 中華液晶網

3C 認証オフィシャルサイトによると、中国内地のスマートフォンブランドとして急成長

中の小米（Xiaomi）がテレビ 2機種を投入、そのうち 1機種は既に投入されている小米

47 型テレビで、新たに投入されたのは小米テレビ 2 で、サイズは観測通りの 49 型だっ

た。

小米テレビ 2は初代同様、緯創が ODM を受注している。小米テレビの出荷量はわずか 2.1

万台にとどまっているが、小米テレビ 2の出荷目標については 200 万台としている。

小米の初代テレビのパネルはLG DisplayのローエンドIPS液晶パネルを採用しているが、

小米テレビ 2も引き続き LG Display が提供する液晶パネルを採用、サイズは 47 型から

49 型に引き上げられている。消費電力は 180 ワットで、初代の 145 ワットに比べ 35 ワ

ット高いことから、小米テレビ 2は 4K 液晶パネルを搭載していると見られている。

【ｽﾏﾎ】小米ｽﾏｰﾄﾌｫﾝ販売好調 英業達は南京工場の生産能力拡張

台湾経済日報 2014.05.05

ノートパソコン ODM 大手の英業達（Inventec）は、急成長している中国内地の小米（Xiaomi）

のスマートフォンの販売好調が続いており、グループ傘下の携帯電話アッセンブリメー

カーである英華達（Inventec Appliances）の南京工場がフル稼働状態となっていること

から、今年下半期に生産拡張を進めることを明らかにした。

市場は、小米の今年 1-3 月のスマートフォン出荷量は 1100 万台、前年同期比 150%増、

今年初めに小米が設定した 4000 万台という出荷量目標は簡単にクリア、通年の出荷量は

5000-6000 万台に達する見通しで、親会社の英業達の売上高を押し上げることが予想さ

れる。

英華達は 3 月末に 7160 万米ドル（約 21.8 億 NTD）を投じて南京工場に設備を導入する

ことを発表、既に生産拡張資金の調達を開始、第 1 弾では 3000 万米ドル（約 9 億 NTD）

の資金を調達することを明らかにしている。

2014 年 5 月号

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【有機 EL】長虹、有機 EL 市場参入 近く 55 型曲面有機 EL ﾃﾚﾋﾞ投入

2014-5-5 中華液晶網

中国内地の大手テレビブランドである長虹（Changhong）は、CHiQ テレビシリーズの 55

型曲面有機 EL テレビ 55Q1A を近く投入することを明らかにした。

55Q1A の解像度は 3840×2160、視野角は±178、アスペクト比は液晶テレビでは到底達成

することができない 10、000、000:1 とされている。

【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】ﾀﾌﾞﾚｯﾄ PC 出荷量伸び鈍化 華碩の世界市場ｼｪｱ 3 位

2014-5-4 中華液晶網

大手市場調査機関 IDC の報告によると、タブレット PC 市場は今年初めから成長に鈍化傾

向が見られるようになり、アップルはタブレット PC 市場で最大シェアを維持、三星もシ

ェア 2 位を維持しているものの、低価格製品で販売台数を伸ばしている台湾の華碩

（Asustek）がシェア 3位に躍進している。

IDC は、タブレット PC の今年 1-3 月の出荷量は 5040 万台で、昨年同期に比べ 3.9%増だ

ったが、昨年 10-12 月に比べると 35.7%の大幅減となったと報告、タブレット PC 市場に

飽和傾向が見られ、多くの消費者は大画面のスマートフォンを選択するようになってお

り、タブレット PC 離れが進んでいると指摘している。マイクロソフトの Surface のよう

なノート PC とタブレット PC を合体させたデバイスが新たに投入されているが、一大ブ

ームをつくるような魅力はないと見られている。

IDC レポートは、アップルが依然タブレット PC 市場で支配的地位にあるが、iPad シリー

ズの今年 1-3 月の出荷量は 1640 万台にとどまって、市場シェアは昨年 10-12 月の 40.2%

から32.5%に低下したと伝えている。韓国の三星のタブレットPC出荷量も1120万台で、

市場シェアは 22.3%にとどまり、1 年前の 32%を 10 ポイント近く下回った。また、アマ

ゾンのKindle FireタブレットPC出荷量は100万台まで落ち込み、1年前に比べ47%減、

市場シェアも 1.9%で 5 位となった。

一方、台湾の華碩の市場シェアは 5%ではあるが、三星に次いで 3位、聯想の市場シェア

も 4.1%ではあるが、4位に浮上している。

【ﾊﾞｯﾃﾘ】新普､年末までに中国常熟市の部材工場の生産能力を拡張

DIGITIMES 5-5-2014

世界有数のバッテリパックメーカーである新普（Simplo）董事長の Raymond Sung 氏は、

5 月 2 日の投資家向け説明会で、今年年末頃までに中国華東地区の常熟市の部材工場の

生産能力を拡張することを明らかにした。

電動自転車、タブレット PC、スマートフォン、ノート PC 向けバッテリパックの需要が

伸びていることから、今年 4-6 月の連結売上高が 1-3 月比 10.5-13.0%増を見込んでいる

ことを Sung 氏は明らかにしている。

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新普は生産ラインのオートメーション化を積極的に進めており、今年後半には IT 及びス

マートデバイス製品生産のオートメーション化サービスを提供する事業部を設置するこ

とを明らかにしている。

また、新普は今年 5月 1日付けで従業員の給与を 5%引き上げたほか、株主への配当も引

き上げることを明らかにしている。

【ﾚﾝｽﾞ】大立光電､4月売上高が前年比 7割増 月次過去最高達成

DIGITIMES 5-5-2014

携帯電話用光学レンズモジュール大手の大立光電（Largan Precision）は 5 日、今年 4

月の連結売上高が前月比13.37%増、前年同月比68.23%増の32.14億NTD（1.06億米ドル）

に達し、月次としては過去最高を達成したことを明らかにした。

同社の 1-4 月の連結売上高は 100.59 億 NTD で、前年同期比 43.36%増だった。大立光電

は 6月出荷分まで受注が確定していることを明らかにしている。

【筐体】可成、月次売上高 4か月連続 40億 NTD 突破 株価上昇続く

台湾経済日報 2014.05.06

ノート PC、タブレット PC、スマートフォン等のモバイルデバイス用金属筐体大手の可成

（Catcher）は 5日、今年 4月の連結売上高は前月比 4.8%増、前年同月比 18.1%増の 42.7

億 NTD で、月次としては過去 3 番目の水準だったことを明らかにした。月次売上高は 4

か月連続で 40 億 NTD を突破しており、株価の上昇により同社の株式市場における時価総

額は 2000 億 NTD の大台を突破している。

可成の 5月 4日の終値は 270 NTD で 13 NTD 上昇、3年前に記録した高値 277.5 NTD に迫

る水準まで上昇、時価総額は 2000 億 NTD を突破した。外資の買いが旺盛で、同社の発行

済み株式の外資保有比率は 54.37%まで上昇している。

市場は、宏達（HTC）の新機種出荷開始が、可成の 4月の売上高を大幅に押し上げる要因

になったと見ている。可成は、今年 4-6 月は 3大製品群であるノート PC、タブレット PC、

スマートフォン向け出荷量が何れも 1-3 月を大幅に上回ったが、中でもスマートフォン

向け出荷量が突出した伸びを示したことを明らかにしている。可成は今年下期に新たに

スマートフォンブランドメーカーから受注を獲得する見通しであることから、生産能力

をさらに拡張することも明らかにしている。市場が注目しているウエアラブルデバイス

向けについては、既に少量出荷は始まっている、ただ今年の売上高に対する貢献度は依

然小さいとしている。

4-6 月の連結売上高については、1-3 月比約 15%増の 120 億 NTD を見込んでいるという。

1-4 月の連結売上高は 146.86 億 NTD で前年同期比 14.3%増だった。

1164 号 5 月 9日

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【ｽﾏﾎ】宏達､仁宝/聞泰に中価格機種ODM発注 4 月から供給開始

2014-5-7 台湾経済日報

スマートフォンブランド大手の宏達（HTC）CFO の張嘉臨氏は 6日、これまで ODM 生産に

対して一貫して保守的な態度を取ってきたが、それはコスト面を考慮しなかったわけで

なく、チーム全体の配置を柔軟に調整するためのものと説明しつつ、諸々の理由からこ

れまでの自社生産堅持の手法を改め、少なくとも Desire シリーズ中価格スマートフォン

3機種を台湾の仁宝（Compal）、中国内地の聞泰（Wingtech）に ODM 発注、既に両社が 4

月から ODM 生産を開始していることが明らかにした。

市場は、ODM を採用することは宏達の研究開発コスト削減に寄与するものではあるが、

同社が ODM 採用するのは 3機種のみで、収益を改善できるかについては疑問が残ると指

摘する。

宏達は社内に高い技術力を持つ技術者チームを有することから、ハイエンド製品を自社

生産することが可能であるという優位性を発揮してきたが、低価格製品市場の急成長を

無視できない状況にもあることから、生産体制にも柔軟性を持たせ、ODM を採用するこ

とを決めたという。

ただ、主要旗艦機種やコストパフォーマンスが高いミドルクラス Desire816 については、

自社生産を続けることを明らかにしている。

【ｻｰﾊﾞ】鴻海､HP と提携しﾉﾝﾌﾞﾗﾝﾄﾞｻｰﾊﾞ投入 HP ｻﾌﾟﾗｲﾁｪｰﾝ再編

2014-05-07 DIGITIMES

世界最大の EMS 企業である鴻海（Foxconn）は、大口ユーザーであるパソコンブランド最

大手の HP と合弁で新型サーバー事業会社を設立、既に一定の市場規模を有するノンブラ

ンドサーバー市場に参入することを明らかにした。市場では、鴻海はノンブランド製品

市場に既に参入しているが、ユーザーへの影響を考慮して低姿勢を取っていたが、HP と

いう大口ユーザーから承諾を得たことから、HP が優位性を有するソフトウェア及びアフ

ターサービスを活用することを通じて、ノンブランドサーバー市場に大攻勢をかける計

画という。

鴻海が HP と合弁でノンブランドサーバー製品市場に参入することは、鴻海のユーザーで

ある Dell、富士通、IBM に一定の打撃となることから、これらユーザーへの対応にも追

われることになる見通し。

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】介面 華碩/ｿﾆｰ等向け堅調 4 月売上高前月比 92%増

台湾経済日報 2014.05.08

台湾の中堅タッチパネルメーカーである介面（J Touch）は 7 日、4 月の売上高が 8.12

億 NTD で前月比 92.18%増となったことを明らかにした。主に華碩（Asustek）、ソニー、

ノキア等のユーザーのスマートフォン、タブレット PC の販売が好調であるためとしてい

る。1-4 月の売上高は 19.96 億 NTD で前年同期比 68.66%増だった。

2014 年 5 月号

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介面は華碩の ZenFone 用タッチパネルの主力サプライヤーであるほか、華碩の 7 型、8

型、10 型タブレット PC 用タッチパネルも供給している。

【ＥＭＳ】仁宝、昨年聯宝関連で 6億 NTD 損失計上 今年黒字化実現

台湾経済日報 2014.05.08

ノートパソコン ODM 大手の仁宝（Compal）は 8日、仁宝の昨年の業績を発表した際、聯

想（Lenovo）との合弁である聯宝（Lianbao）の昨年通年の損失が約 12.5 億 NTD に達し、

仁宝の持ち分比率が 49%であることから、6.15 億 NTD の投資損失を計上したことを明ら

かにした。ただ、仁宝総経理の陳瑞聰氏は、聯宝は昨年 10-12 月から黒字化を実現、今

年通年でも黒字を実現できる見通しを明らかにしている。

聯宝の月産能力は 100 万台、月間出荷量も 60-70 万台、今年後半には月産能力は 150 万

台まで拡張されるとしている。スマートフォンブランド大手の宏達（HTC）がスマートフ

ォン製品生産の外部委託を決め、少なくとも Desire シリーズ新型ミドルレンジスマート

フォン 3 機種を仁宝と中国内地の聞泰（Wingtech）に発注、4 月から既に少量出荷を開

始していることが伝えられている。ただ、仁宝にとって、宏達のスマートフォン ODM は

数量としては小規模で、依然主力ユーザーである聯想、ソニー、ノキアからの受注が業

績を大きく左右すると見られている。

【ＬＥＤ】主要 LED ﾒｰｶｰ､4 月売上高堅調 晶元光電は月次過去最高

台湾経済日報 2014.05.08

台湾の主要 LED メーカーの 4月の売上高が出揃い、メルクマールとなる LED チップ大手

の晶元光電（Epistar）の 4月売上高は 25.1 億 NTD で月次としては過去最高を記録、LED

レンズの雷笛克（Ledlink）の 4月売上高は 2ヶ月連続で月次過去最高、LED 実装大手の

東貝（Unity Opto）の 4月売上高は 18 か月ぶりの高水準となった。

晶元光電の 4月売上高は初めて 25 億 NTD を突破、前年同月比で 30%増となった。広報担

当の張世賢氏は、需要は底堅く堅調に推移している、5 月も見通しを良好、売上高が 4

月を上回る可能性もあるとしている。

雷笛克の 4月売上高は 1.22 億 NTD で前月比 8.8%増、前年同期比 23.79%増となった。広

報担当の蘇育平氏は、4 月に入って成長力が回復、売上高は逐月拡大していくとの見通

しを明らかにしている。市場は、雷笛克の 4-6 月の売上高が 1-3 月比少なくとも 3割増

を予測しちえる。

東貝の 4月の連結売上高は 8億 NTD に達し、前年同月比 14.8%増、前月比 6.3%増だった。

広報担当の翁聰智氏は、4-6 月の照明及びバックライト製品の需要は堅調が続いている、

4-6 月の売上高は 1-3 月比少なくとも 2 ケタ増を達成できるとしている。中でも高演色

タイプの LED バックライト製品がユーザーから好評価を受けており、中でも日系ユーザ

ーから大口受注が入っているという。

LED チップの隆達（Lextar）の 4月の売上高は 11.8 億 NTD で前月比 4.8%増だったが、前

年同月比では 5%減となった。

2014 年 5 月号

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【半導体】聯発、3G/4G ﾁｯﾌﾟ両方で需給ひっ迫 粗利率 50%まで上昇

2014-5-7 台湾経済日報

携帯電話/スマートフォンサプライチェーンによると、携帯電話/スマートフォンチップ

大手の聯発（Mediatek）の 3G/4G スマートフォンチップが販売好調で需給ひっ迫となっ

ており、需給タイトの状況が 9月頃まで続くと見られている。需給のひっ迫に伴って聯

発製品の販売単価（ASP）の下落圧力が緩和されており、同社の 4-6 月の粗利率が同社が

長年目標としてきた 50%近くまで達する可能性が高まっている。

聯発の株価はここ3年の高値を更新、株式市場での時価総額は8000億NTDの大台を突破、

8054 億 NTD に達している。

しかし、中国内地最大の携帯電話キャリアである中国移動（China Mobile）の低価格 4G

戦略が必ずしも功を奏していないことから、中国内地の 4G 市場の販売状況が予想を下回

る可能性も出ている。ただ、ブランドメーカー側は依然計画通り生産を進めていること

から、台積電（TSMC）の 28 ナノ生産ラインが需給ひっ迫となっており、そのことが聯発

等の携帯電話チップ大手の 4G チップ供給不足状態を生み出しているという。

中国内地市場での 4G 携帯電話の販売状況が不調であることから、市場が 3G に再シフト

していることもあって、聯発の 3G チップ供給も不足、4G チップと 3G チップが同時に需

給ひっ迫する状況となっている。

聯発のスマートフォンチップ出荷量は3月、4月いずれも3000万ユニットに達しており、

携帯電話サプライチェーンは、聯発の 5月のスマートフォンチップ出荷量は小幅減とな

る可能性があると指摘する。

【ＣＣＬ】新揚、iPhone6 効果で 4月売上高 1.8 億 NTD 月次過去最高

台湾工商時報 2014-5-7

フレキシブル銅箔張り積層板（FCCL）大手の新揚科技（Thinflex）は、今年 4月の売上

高が 1.8 億 NTD に達し、月次としては過去最高を記録したことを明らかにした。フレキ

シブル基板メーカーがアップル iPhone 6 の投入を控えて FCCL の調達を急いでいること

から、新揚、台虹（Taiflex）等の上流原材料メーカーの 4月の売上高を押し上げている。

新揚科技の 4 月の売上高は 3 月比 34.33％増、前年同期比では 46.54％増の最高水準に

達した。1-4 月の売上高も 5.52 億 NTD で前年同期比 22.56％増を維持している。

台虹の 4-6 月業績は太陽電池バックシートの在庫圧力はあるものの、FCCL の好調が続い

ていることから、4 月の連結売上高は 8.31 億 NTD で、前月比 25.35％増、1-4 月の売上

高も 30.29 億 NTD で、前年同期比 10％以上の増加となっている。

プリント基板市場におけるフレキシブル基板の比率は今年も 3-5 ポイント上昇すると見

られており、業界では、2015 年には同比率は 50％を突破するとの強気の見通しも出てい

る。

2014 年 5 月号

11

【筐体】鎧勝、1Q純利益 4Q比 36%減 ここ 1年半では最低水準に

台湾経済日報 2014.05.08

ノートパソコン ODM 大手の和碩（Pegatron）傘下の金属筐体メーカーである鎧勝（Casetek）

は、アップルからの受注が閑散期に入って、1-3 月の純利益が 11.22 億 NTD で 10-12 月

比 36.5%減、ここ 1年半では最も低い水準となったことを明らかにした。

鎧勝総経理の莊育志氏は、下半期は需要期に入るため、500 台の CNC マシンを新たに導

入、8-9 月から売上高に貢献してくることを明らかにしている。鎧勝の売上高は大宗を

アップルに依存していることから、市場は新規ユーザー獲得と新製品投入の進展に注目

している。

鎧勝の今年 1-3 月の連結売上高は 75.73 億 NTD で、10-12 月比 32.8%減、10-12 月に 32.4%

あった粗利率は30%を割り込み27.1%まで低下した。1-3月の営業利益は13億NTDで10-12

月比 50.4%減、前年同期比 5割近く減少、営業利益率は 17.2%だった。1-3 月の純利益は

11.22 億 NTD で 10-12 月比 36.5%減だった。

鎧勝が現在保有する CNC マシンは約 6000 台、今年後半に新たに 500 台を導入すれば、総

量は約 6500 台になる。

【為替】華碩、ここ 3 カ月の 3%を超える人民元安で為替差益が 96%減

台湾経済日報 2014.05.08

ノート PC、タブレット PC ブランド大手の華碩（Asustek）は、人民元安の影響を受けて、

今年 1-3 月の為替差益がわずか 4000 万 NTD にとどまり、昨年同期の 10.13 億 NTD に比べ

約96%減、昨年10-12月の7.52億NTDに比べても大幅減となったことが明らかになった。

華碩 CFO の張偉明氏は、1-3 月の人民元安により為替差損が発生したが、台湾ドルがユ

ーロに対して割高となったことに伴う為替差益で一部が相殺されたため、かろうじて為

替損益を黒字に維持することができたことを明らかにしている。

今年 2 月以降、米ドルに対する人民元安が加速、今年 1月 14 日には 1米ドル 6.0412 元

だった水準からわずか 3 か月で 3.15%下落、昨年 1 年間の上げ幅を 3 ヵ月で相殺してし

まったことから、中国国内の輸出メーカーが対応できなかったといわれている。

市場は、人民元安が中国国内の電子機器 ODM メーカーに大きな為替リスクとなっている

が、同時に人民元安は中国内地に生産拠点を有するメーカーの生産コストを低下させる

ことからデメリットだけでなくメリットもあると指摘する。

1165 号 5 月 12 日

【有機 EL】京東方/華星光電、有機 EL ﾊﾟﾈﾙ量産技術への投資を加速

2014-5-9 投影時代

世界 5位、中国内地最大の液晶パネルメーカーである京東方（BOE）の内蒙古オルドスの

5.5世代低温ポリシリコン液晶パネル、有機ELパネル生産ラインが稼働してわずか半年、

2014 年 5 月号

12

中国内地第 2位の華星光電（China Star）が中国内陸部の武漢市に第 6世代低温ポリシ

リコン液晶パネル、有機 EL パネル生産ラインを建設することを明らかにした。華星光電

の武漢での事業は稼働時期が先で規模も小さいものの、パネルサイズでは優位性を有し

ているとはいえるが、主要技術、市場ベクトルでは京東方とかなりの部分で競合してい

る。

市場調査機関は、中国国内の民族系パネルメーカーの有機 EL 事業に対する投資及び新興

TFT 技術、低温ポリシリコン技術、金属酸化物技術への投資は、研究開発及び試験生産

を主とする段階から製品化及び量産ライン建設の段階に進んでいると指摘。このことは、

民族系パネルメーカーが基礎技術で国際市場に 1世代の後れがあるため、量産を実現で

きる時期にも相応の遅れが存在するというだけともいえる。

LG ディスプレイの 8.5 世代有機 EL 試験ラインの歩留まりは 3年前には 5%しかなかった

が、今年 4月には 70%まで改善しており、LG ディスプレイは 8.5 世代有機 EL 量産ライン

を今年下半期にも稼働させることを明らかにしている。

高世代生産ラインにおいて、歩留まりが 70%に達することは、世界市場を形成すること

が可能になり、最終製品の低価格化と大規模化が可能となるといわれ、カラーテレビブ

ランドメーカーが有機 EL テレビ時代に向けて投資を加速することが予想される。

京東方と華星光電は 4.5 世代試験生産ライン上で既に低温ポリシリコン技術、金属酸化

物技術、有機 EL コーティング技術等の次世代半導体パネルの核心技術を検証済みで、重

要な特許技術の獲得にも成功している。京東方は合肥に建設している 2本目の 8.5 世代

生産ラインが稼働すれば、8.5 世代生産ラインでの有機 EL パネル量産技術獲得に向けて

投資を加速、LG ディスプレイ、三星ディスプレイに 3年は遅れるものの、世界で 3番目

に 8.5 世代生産ラインで有機 EL パネルの量産に成功すると見られている。

華星光電に目を転じると、現在 2本目の 8.5 世代生産ラインを建設中、既存の 8.5 世代

生産ラインもフル稼働状態にある。有機 EL パネル領域においては、京東方が 5.5 世代を

選択したのに対し、華星光電は第 6世代生産ラインを選択しており、稼働すれば、カッ

トできるサイズを柔軟に調整することができるという優位性がある。1 枚のガラス基板

から、スマートフォン及びパソコン用パネルを大量に生産できるほか、45 型であれば 4

枚、60 型であれば 2枚、80 型 TV パネルを 1枚生産することができる。

華星光電の武漢での投資は第 1期が 160 億元、月産能力はガラス基板換算で 3万枚でス

ケールメリット面では優位性が乏しいものの、3 万枚の月産能力を 18 か月で 1.5 万枚、

その後 9か月で 1.5 万枚と 2段階に分けて完成させることで、韓国勢及び京東方に対し

て大きく遅れをとることを回避する戦略を取っている。

【携帯電話】中国工業情報化省、中国製の携帯電話の半数は深圳製

2014-05-09 新華網

中国工業情報化省が発表した「2013 年携帯電話産業発展状況の回顧と展望」によると、

2013 年の中国内地の携帯電話の生産量は 14.6 億台、そのうち深圳で製造される比率は

50%に達している。深圳市の携帯電話産業はノンブランドの White-box からの脱却を実現

2014 年 5 月号

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しながら、技術革新により新興ブランドとして台頭し始めているともいわれている。

深圳市南山区のハイテク産業パークは、中興（ZTE）、華為（Huawei）、宇龍酷派（Coolpad）、

康佳（Konka）、創維（Skyworth）、TCL、万利達（Malata）等の 20 余りの知名度が高い携

帯電話ブランド企業が集中、数多くの企業が本社、R&D センター、測定センターを設置

している中国内地でも有数のハイテクパークとなっている。

深圳の携帯電話産業は現在、正に世界の携帯電話産業の勢力図を塗り替えようとしてお

り、大手市場調査機関である Gartner 発表の 2013 年の世界のブランド携帯電話販売量ラ

ンキングによると、中興、華為、宇龍酷派がそれぞれ 5位、6位、10 位に躍進しており、

三星、アップル等の世界一流ブランドに挑戦できる地位を持つようになっている。

【放熱】広達/和碩、ｺｽﾄ削減加速 中国内地放熱ﾓｼﾞｭｰﾙﾒｰｶｰ起用

DIGITIMES 9-5-2014

ノートパソコン ODM 最大手の広達（Quanta）、同業 5位の和碩（Pegatron）は、ブランド

メーカーからのコスト削減要請が高まる中、中国内地の放熱モジュールメーカーをサプ

ライヤーとして起用し始めていることが台湾のサプライチェーンメーカーから明らかに

なった。

また、ノート PC 用放熱モジュール大手の古河電工は、中国内地の放熱モジュールメーカ

ーの生産コストが相対的に低いことから、放熱モジュール生産の 50%を中国内地メーカ

ーにアウトソーシングしているほか、台湾有数のノート PC 放熱モジュールメーカーであ

る奇鋐科技（Asia Vital Components）も受注の 30%を中国内地メーカーに委託している

ことが伝えらている。台湾の同業大手の超衆科技（Chaun-Choung Technology）、双鴻科

技（Auras Technology）も追随することを明らかにしている。

価格引き下げ圧力が高まる中、台湾の放熱モジュールメーカーはスマートフォン、タブ

レット PC、サーバー向けで低価格の薄型ヒートパイプを積極的に投入している。

【ＰＣＢ】健鼎の無錫工場で火災発生 業界ではﾒﾓﾘ価格高騰を懸念

中関村在線 2014-5-9

プリント基板世界 4位、メモリ用プリント基板首位の健鼎科技（Tripod）の中国江蘇省

無錫工場で火災が発生したことから、業界関係者はメモリ価格が高騰するとの見方が出

ている。

ただ、健鼎側は、今回の火災は小さな火災で、生産設備には波及しておらず、死傷者も

出ていない、4-6 月は稼働日数も通常通り連結売上高は 1-3 月比 5-10%増を予想している

と説明している。

健鼎科技の 1-3 月の連結売上高は 98.3 億 NTD、営業粗利益は 14.66 億 NTD、営業粗利率

は 14.9%、営業利益 6.2 億 NTD、純利益は 7.19 億 NTD だった。

4 月の連結売上高は 34.96 億 NTD で 3 月比 3.9%増、前年同月比 1.9%増、1-4 月の連結売

上高は 133.26 億 NTD で前年同期比 0.8%増だった。

2014 年 5 月号

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【ﾉｰﾄ PC】仁宝､ｽﾏﾎ事業ｼﾌﾄ加速 昆山工場をｽﾏﾎ専用工場に転換

DIGITIMES 9-5-2014

ノートパソコン ODM 大手の仁宝（Compal）総裁の Ray Chen 氏は、5月 8日の投資家向け

説明会で、今年 1-3 月のノート PC 出荷量が 890 万台だったこと、4-6 月の同出荷量が 1-3

月比 10%以上増加する見通しを明らかにした。

仁宝は今年の主要製品の出荷量目標として、ノート PC の出荷量 4000 万台、スマートフ

ォンの出荷量 3500 万台、液晶テレビの出荷量 600 万台を掲げている。また、事業見直し

により、ノート PC の売上高比率は今年年末には今年 1-3 月の 80%から 70%に低下するこ

とを明らかにしている。

さらに、仁宝は既存の製品に加えてサーバーの ODM 事業に参入、今年 7-9 月から出荷を

開始することを明らかにしている。ノート PC の生産については、工場を中国華東の昆山

から中国内陸部の重慶又は成都に移転、昆山工場をスマートフォン専用工場に転換して

いる。

パソコンブランド大手の聯想（Lenovo）との合弁である聯宝（合肥）電子科技（LCFC (Hefei)

Electronics Technology）が黒字化を達成、今年 6月にはフル稼働に達する見通し

【ﾉｰﾄ PC】仁宝､本業の粗利率が改善 1Q 純利益が前年比 82%増

台湾経済日報 2014.05.09

ノートパソコン ODM 大手の仁宝（Compal）は 8日、本業の粗利率が 4.3%に上昇したこと、

台湾ドル安により為替差益が 6.37 億 NTD に達したことに加え、買収した通信キャリアの

威宝（Vibo）の損失負担が減少したこともあり、今年 1-3 月の純利益が前年同期比 82%

増の 24.66 億 NTD、市場の予想を大幅に上回ったことを明らかにした。

また、1-3 月の連結売上高は 1706.35 億 NTD で、前年同期比 2%増、10-12 月比 12%減、粗

利率は 4.3%で前年同期比 0.37 ポイント改善、10-12 月比 0.33 ポイント改善、四半期粗

利率としては 7四半期ぶりの高水準となった。

仁宝総経理の陳瑞聰氏は、今年 1-3 月は台湾ドル安により為替損益が大幅に改善、昨年

同期は 2.39 億 NTD の損失、昨年 10-12 月は 6500 万 NTD の利益にとどまっていた、投資

収益でも威宝の負担からようやく解放され、1-3 月は 2.75 億の投資収益を計上したこと

を明らかにしている。

同氏は、1-3 月は再び人民元安に傾いたが、中国内地に人民元建て資産を保有していな

いこと、主な支払も米ドル建てであることから、人民元安の影響は殆どなく、逆にプラ

スに働いているとしている。

【ﾉｰﾄ PC】ﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝ ODM上位 3社出荷量、4月は前月比 15%減

2014-5-10 DIGITIMES

台湾の市場調査機関 DIGITIMES Research によると、ノート PC 上位 5ブランド及びノー

トパソコン ODM 上位 3 社の 4 月の出荷量は 3 月比それぞれ 24%、15%減となった。2013

2014 年 5 月号

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年通年の両出荷量は前年比それぞれ 3%、9%減だった。

また、世界のタブレット PC とノート PC の合計出荷量に占めるノート PC のシェアは、今

年 4月は 40%で 3 月比 4ポイント上昇したが、今後も 40%前後で推移することが予想され

ている。

1166 号 5 月 14 日

【ｽﾏﾎ】iPhone 6 出荷準備開始 ｱｯﾌﾟﾙのｻﾌﾟﾗｲﾁｪｰﾝﾒｰｶｰに恩恵

台湾経済日報 2014.05.12

アップルの大画面採用の iPhone 6 が近く発表されることに加えて、近く市場に発売とな

る Macbook Air、ウェアブルの iWatch も消費者の注目を集める中、アップル関連サプラ

イヤーの株価が軒並み上昇している。中でも、アップルの大画面スマートフォンが消費

者に新感覚を与えることで販売を伸ばし、ライバルである三星のスマートフォン販売が

下がると見られている。市場は、iPhone 6 投入により、台積電（TSMC）、鴻海（Foxconn）、

正崴（Foxlink）等のサプライチェーンメーカーが集中出荷態勢に入ると見ている。

先日販売開始した Macbook Air もコストパフォーマンスの高さから世界的に注目を集め

ている。

外資は、大型スクリーンのスマートフォンの需要拡大が今後暫くと見ており、アップル

iPhone 6 が投入する 4.7 型及び 5.5 型の中でも、狭額縁、片手操作が可能な 4.7 型が販

売の主力となることから、今年の出荷量が 6000-8000 万台に達する、iPhone 4 と 4S の

買い換えの潜在需要は 2億台を超えるとの見方をしている。

iPhone 6 の投入がスマートフォンの新たな買い換えブームを引き起こすきっかけとなる

可能性があり、これによって台湾及び中国内地の部品メーカーが大きな恩恵を受けるこ

とへの期待が高まっている。

市場は、大画面の iPhone6 が投入されれば、iPhone 5C と 5S の値下げが起こり、他ブラ

ンドのミドルエンドのスマートフォン市場に打撃を与えると見ており、関連サプライチ

ェーンメーカーにも影響が出ると見ている。

台湾系のサプライチェーンのうち、台積電は 4月の売上高が月次過去最高となる見込み

で、アップル A8 プロセッサの大口 ODM 受注も出荷量を押し上げる要因となっている。市

場は、スマートフォン、タブレット PC 市場の成長が続く中、28 ナノ製品が台積電の今

年の売上高成長の主力エンジンとなるとしている。

台湾株式市場で株価上昇率 1位のカメラレンズモジュール大手の大立光電（Largan）は、

ハイエンド及びミドルエンドスマートフォンのカメラレンズがそれぞれ 1000 画素、800

万画素時代に入る中、業界をリードする地域を維持するとともに、粗利率を上げ続けて

いる。

EMS の鴻海の 4月の売上高は 3月を若干下回ったものの、市場は鴻海がアップル iPhone6

2014 年 5 月号

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のアッセンブリ比率を引き上げたことが伝えられていることから、アップルのサプライ

チェーンでの堅固な地位を再構築するのに成功している。

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】樹脂ｶﾊﾞｰ型ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙの介面､宸鴻に比べ業績堅調推移

台湾経済日報 2014.05.12

今年 4-6 月のタッチパネルメーカーの業績については、樹脂カバー型タッチパネルメー

カーである洋華（Young Fast）、介面（J Touch）が堅調に推移しているのに対し、ガラ

スカバー型タッチパネルメーカーである宸鴻（TPK）、勝華（Wintek）の業績は横ばいで

推移している。

下半期の繁忙期に入れば、スマートフォン、タブレット、ノート PC 等の製品の出荷増に

より樹脂カバー型、ガラスカバー型を問わずタッチパネルメーカーの業績は上昇軌道に

入ることが予想されているが、樹脂カバー型タッチパネルメーカーの業績は下半期も上

半期並みの好調を持続すると見られている。

介面の 4 月の売上高は 8.12 億 NTD で前月比 92.18%増、タッチパネルメーカーの 4 月売

上高としては最高水準となったが、これは華碩（Asustek）、ソニー、ノキア等のユーザ

ー向けスマートフォン及びタブレットPC用タッチパネルの販売好調によるもので、5月、

6 月の売上高も右肩上がりが期待できるとしている。介面の 1-4 月の売上高は 19.96 億

NTD で前年同期比 68.66%増だった。

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】宇順電子､OGS 及び On-Cell ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙの量産を開始

2014-5-13 触控技術網

圳中国内地の静電容量式タッチパネルメーカーである深 の宇順電子（Success）は 12 日、

既にカバーガラス一体型 OGS タッチパネル及び機能内蔵型 In-Cell、On-Cell タッチパネ

ル製品の生産が可能となっており、In-Cell タッチパネルが上流の液晶パネルの供給不

足から量産を始めていないが、OGS タッチパネルと On-Cell タッチパネルについては量

産を開始していることを明らかにした。

【液晶ﾊﾟﾈﾙ】中国2大ﾊﾟﾈﾙﾒｰｶｰ､1Q純利益が前年同期比8%以上増

DIGITIMES Research 12-5-2014

中国内地の 2大液晶パネルメーカーである京東方（BOE）と華星光電（China Star）の今

年 1-3 月の純利益はどちらも 前年同期比 8%以上の増加となったことを明らかにした。

一方、三星ディスプレイ、LG ディスプレイ、友達光電（AUO）、群創（Innolux）は閑散

期要因よりタブレット PC パネルの出荷量が減少したことから減益となっている。市場は、

京東方、華星光電が増益となったのは、受注を確保するため、両社が全製品の生産を拡

大したためと分析している。

京東方、華星光電の昨年の純利益は前年比それぞれ 31%、114%増だったが、今年も高水

準の増益が期待されており、韓国メーカー、台湾メーカーとの競争激化を引き起こして

2014 年 5 月号

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いる。

【ＥＭＳ】広達、iWatch ODM 単独受注、英業達が一部受注との観測も

台湾経済日報 2014.05.12

ノートパソコン ODM 最大手の広達（Quanta）がアップルのウェアラブル製品 iWatch の

ODM を受注したと伝えられた。広達は今年をウェアラブル製品元年と位置付けており、

売上高への貢献は小さいものの、スマートフォン/タブレット PC に続く次世代デバイス

のメルクマールとしての意義はあるとしている。

広達は近年、クラウドサーバー事業の強化が市場の高評価を得ていることから、ウェア

ラブル製品を将来の IT 産業発展をけん引するスター商品と位置付けており、市場は広達

がアップル iWatch を単独受注したことを高く評価している。別の報道によると、同業 4

位の英業達（Inventec）が iWatch の一部 ODM を受注したとも伝えられており、アップル

の今年の新製品が出揃う 7-9 月までは実際の ODM 発注状況は明らかにならないと見られ

ている。先日、広達が今年 6500 万台の iWatch を受注したとの観測が出ている。

【ＥＭＳ】広達､最大ﾕｰｻﾞｰである HP の鴻海とのｻｰﾊﾞ合弁の影響注視

台湾経済日報 2014.05.12

ノートパソコン ODM 最大手の広達（Quanta）は 13 日の投資家向け説明会で、今年はパソ

コン市場に回復の兆しが見られるとの見方を示したが、外資系証券筋は今後のノート PC

出荷状況、競合する鴻海（Foxconn）と HP のサーバー合弁に如何に対処するか、非ノー

ト PC 製品事業の展開、為替管理の 4点が今後の広達の業績の行方を大きく左右すると指

摘している。

為替については、台湾ドル安に振れていることから、為替差益が見込め、収益は改善す

るとしている。鴻海と HP のサーバー合弁については、HP が広達の最重要ユーザーであ

ることから、業界は競合他社との関係が強くなることが広達にどのような影響を及ぼす

かを注視している。

市場は、広達は HP の競合である華碩（Asustek）の主要サプライヤーになっており、華

碩が今年世界第 3位の PC ブランドになると見られていることに加えて、東芝が今年 ODM

パートナーを現有サプライヤーから広達に切り替えることも、広達にとっては HP が鴻海

とサーバー事業で合弁を設立することの影響を相殺できる要因と見ている。

広達は4月末に4-6月のノートPC受注が予想以上に良好で4-6月の売上高が1-3月を上

回る見通しを示しているが、今後については入学商戦での消費者がノート PC 購買意欲如

何としている。積極的に展開しているクラウド事業については、今年の収益への貢献度

は 30%以上になるとの見通しを示している。

広達の今年 1-3 月の売上高は 2158.34 億 NTD で前年同期比 9.4%増、10-12 月比 2割減、

1-3 月のノート PC 出荷量は 1050 万台で 10-12 月比 13%減、市場の予想を上回る実績とな

った。

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【ＥＭＳ】仁宝、華碩の販売好調ｽﾏﾎ機種Zenfone の ODM受注に注力

台湾経済日報 2014.05.12

ノートパソコン ODM 第 2 位の仁宝（Compal）総経理の陳瑞聰氏は、スマートフォンの平

均単価がノート PC に比べ低いが、ODM メーカーにとっての粗利率は逆にノート PC に比

べ高い、華碩のスマートフォン製品 ZenFone のデザインは好評で、仁宝が華碩のスマー

トフォン製品の ODM を獲得できる見通しを明らかにした。

仁宝はパソコンブランド大手の聯想（Lenovo）の主要 ODM パートナーで、陳瑞聰氏は先

週の投資家向け説明会で、商用ノート PC 市場は好転しているが、商用ノート PC の出荷

量比率は 30-35%に達している、聯想との合弁である聯宝（Lienpal）を含めた場合、同

比率は 50%を超えることを明らかにしている。

【ＥＭＳ】鴻海 4月売上高、季節要因で前月比減 5-6 月も減少続く

DIGITIMES 12-5-2014

世界最大の EMS 企業である鴻海（Foxconn）は 9 日、今年 4 月の連結売上高は 2944.42

億 NTD（97.3 億米ドル）で前月比 4.35%減となったが、前年同月比では 0.92%増を維持し

たこと、1-4 月の売上高は 1兆 1770 億 NTD で前年同期比 6.97%増であることを明らかに

した。

4 月の連結売上高が前月を下回ったことについて、鴻海は閑散期の影響によりパソコン、

通信機器、民用電子機器の出荷量が減少したためと説明している。

市場アナリストは、鴻海の 5 月、6 月の売上高は 4 月同様、季節要因の影響を受け続け

ると指摘している。

【半導体】聯発、晨星を加えた IC 設計生産高 AMD 抜いて世界 3位に

2014-5-12 電子工程網

ICInsights 最新統計レポートによると、2013 年の IC 設計企業生産高ランキング 25 社に

よると、台湾の聯発科技（Mediatek）が初めて NVIDIA を抜いて、世界第 4位となった。

また、25 社にランクされた中国内地の展訊（Spreadtrum）の昨年の生産高は前年比 48％

増で、25 社中前年比増加率が最高水準となった。

同レポートから、世界のファブレスの IC 設計企業が IDM 企業に代わって IC 産業のけん

引役の主流になっていることがうかがえるという。2013 年の IC 設計企業の合計生産高

は過去最高を更新、IC 産業全体に占める比率は 29.2％に達し、IDM 企業の同比率を超え

た。

2013年の世界の25大 IC設計企業のうち、聯発科技の生産高は45.87億米ドルで、NVIDIA

を上回り、順位を 5位から 4位に上げた。1-3 位は上位からクアルコム（Qualcomm）、ブ

ロードコム（Broadcom）、AMD だった。

聯発科技の生産高に昨年買収した 13 位の晨星（MStar）の生産高を加えた合計生産高は

57.23 億米ドルに達し、AMD を上回り、世界 3位になるという。聯発科技は今年 2月に正

2014 年 5 月号

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式に晨星との合併を完了したことから、2014 年の世界ランキングは 3位になると見られ

ている。

世界 25 大 IC 設計企業の内訳を見ると、米国企業が 14 社で依然半数以上を占めている。

上位10社のうち、アジア企業は聯発科技とシンガポールAvagoの2社にとどまっている。

中国内地の展訊の 2013 年の生産高は 10.70 億米ドルで、ランキングは 14 位だった。

1167 号 5 月 16 日

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】宸鴻､4月売上高に回復傾向 5-6 月受注は依然低調

2014-5-13 中華液晶網

タッチパネルメーカーが相次いで 4月の売上高を発表しているが、例年 4-6 月からタッ

チパネル産業は繁忙期に入り始めることから、タッチパネルメーカー各社の 4月の売上

高に回復傾向が見られ、4 月の売上高を既に発表している宸鴻（TPK）、勝華（Wintek）、

介面（J Touch）、洋華（Young Fast）の 4社の 4月売上高は何れも前月比 2ケタ以上、

そのうち介面の売上高は市場予想を大幅に上回る 92.19%増となった。

市場は、宸鴻の 4月の売上高は 90 億 NTD 台を維持したが、5-6 月の受注状況は依然低調

で、売上高の本格回復は 7-9 月に入らなければ見られないだろうとしており、同社の株

価に軟調に推移しているのもそのためとしている。

4 月の売上高が最も好調だった介面については、華碩（Asustek）、ソニー、ノキア向け

スマートフォン用樹脂カバー型タッチパネルの出荷が好調なためで、5-6 月も売上高の

上昇は続くと見られている。

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】台湾企業のﾀﾌﾞﾚｯﾄ用ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ 1Q 出荷量 4Q比 36%減

2014-5-13 eettaiwan

台湾の市場調査機関 DIGITIMES Research は、今年 1-3 月は伝統的に閑散期であるが、ア

ップルの新興市場向け iPhone4/4S の量産が続いていることから、アップル系サプライヤ

ーである大手タッチパネルメーカーである台湾の宸鴻（TPK）、英特盛（GIS：General

Interface Solution）が少なからずの恩恵を受けているほか、台湾の勝華（Wintek）が

ノキアの低価格スマートフォン Asha シリーズのタッチパネルの供給を開始したことも

あり、同期の台湾の携帯電話用タッチパネル出荷量は 10-12 月比 12.4%増の 5019 万枚に

達した。

タブレット PC 用タッチパネルでは、1-3 月はアップル iPad2、グーグル Nexus7、アマゾ

ン Kindle タブレットが何れも製品寿命を終えて、タッチパネルの需要が大幅に減少、ア

ップルが iPad2 に代わる 9.7 型タブレット PC として iPad4 を投入したものの、台湾のタ

ブレット PC 用タッチパネル出荷量は 10-12 月比 35.9%減の 1082 万枚にとどまった。

ノート PC 用タッチパネルでは、マイクロソフトが WindowsXP サポートサービス停止した

が、企業向けで買い換え優遇を提示したものの、企業の多くはタッチパネル機能を持た

ないノート PC 機種を採用したことに加え、中国内地のタッチパネルメーカーが低価格で

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台湾メーカーのシェアを侵食していることなどから、台湾企業の 1-3 月のノート PC タッ

チパネル出荷量は 10-12 月比 56.1%減のわずか 200 万枚に落ち込んだ。

4-6 月の見通しについては、DIGITIMES Research は、台湾メーカーの携帯電話用タッチ

パネルの出荷量はアップル、ノキア、宏達（HTC）等の国際ブランドメーカー向けで拡大

するとして、1-3 月比 1.2%増の 5078 万枚、タブレット PC 用タッチパネルは中国内地メ

ーカーからの台頭の影響はあるものの、中国内地市場の成長が上回り、1-3 月比 2.5%増

の 1108 万枚、ノート PC 用タッチパネルはタッチ機能付きノート PC の浸透率が依然伸び

悩んでいることから 1-3 月比 15.9%減の 168 万枚と予測している。

【携帯電話】ｸｱﾙｺﾑ､20 ﾅﾉ製品 ODM を台積電から三星/GF に転注

DIGITIMES 13-5-2014

携帯電話チップ最大手のクアルコムは、20 ナノプロセス製品の ODM を現在パートナーで

ある台積電（TSMC）から三星電子またはグローバルファウンドリーズ（Globalfoundries）

に切り替えることが明らかになった。

クアルコムが台積電への ODM を停止することを決めた背景には、台積電が最先端の 20

ナノプロセスでアップルの A8 プロセッサの量産を開始したことがあると見られている。

台積電が 20 ナノプロセス生産能力をクアルコムではなくアップルに対し割り当てたこ

とがクアルコムの反発を買ったともいわれている。その後、クアルコムは 4G モデムチッ

プの生産を 20 ナノプロセスで行える新たなファウンドリー企業を探し始めたと見られ

ている。

アップルはアプリケーションプロセッサからバースバンドチップ、Wi-Fi チップを集約

したチップセットの内製化を強化しており、アップルはクアルコムにとって強力なコン

ペチタ―になる可能性があり、クアルコムに代わって台積電の最大ユーザーとなる可能

性がある。

【携帯電話】閎暉、市況悪化で 1Q売上高が前年比4割減で赤字計上

DIGITIMES 13-5-2014

携帯電話キーパッド、金属筐体メーカーの閎暉（Silitech）は、今年 1-3 月に 4600 万

NTD（152 万米ドル）の純損失を計上したことを明らかにした。

同期の売上高は 11.3 億 NTD で前年同期比 38.6%減となったが、減収は携帯電話の市況変

動と新製品のスケールメリット不足によるものとしている。4-6 月の見通しについては、

リバウンドするが、リバウンドの幅は小さいとしている。

【ﾉｰﾄ PC】英業達､製品ﾗｲﾝ集約の効果顕在化 下半期の収益に期待

台湾経済日報 2014.05.14

ノートパソコン ODM 大手の英業達（Inventec）総経理の黃国鈞氏は 13 日の投資家向け説

明会で、今年 1-3 月の純利益は市場予想を上回ったこと、下半期の業績は上半期をさら

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に改善するとの見方を明らかにした。

英業達の今年1-3月の連結売上高1168.85億NTDで10-12月比13.3%減、前年同期比15.8%

増、純利益は 18.94 億 NTD で 10-12 月比 0.1%増、前年同期比 0.1%増、粗利率は 4.97%で

10-12 月比 0.14 ポイント改善、前年同期比 0.08 ポイント改善、製品ラインの見直しが

奏功したことがうかがえる結果となった。

ただ、黃国鈞氏は、今年 1-3 月の製品ラインは昨年 10-12 月と殆ど違いはない、純利益

が大幅に拡大したのはサーバー、スマートフォン、太陽電池の 3大製品によるもので、

本業のノート PC 製品については、商用ノート PC の出荷量は安定推移しているが、民用

ノート PC の出荷量は減少が続いている。今後の展望については、上半期の業績は昨年同

期を上回る見通しだが、下半期はその上半期を上回る業績が期待できるとしている。黃

国鈞氏は、サーバーの今年の出荷量は前年比 2ケタ増、スマートフォンやタブレットな

どのスマート型モバイルデバイスの今年の売上高は前年比 2割増、太陽電池の売上高は

前年比 2倍を予想していることを明らかにしている。

また、英業達の 1-3 月の営業外利益は 7.56 億 NTD で 10-12 月の 1.88 億 NTD の損失から

大幅に改善、そのうち利息収入が 6.78 億 NTD、投資収益が 5.5 億 NTD、人民元の為替差

損が 9300 万 NTD、金融損失が 3.78 億 NTD だった。

市場は、英業達の 1-3 月の純利益が当初予想を上回ったことは、製品ライン見直しの効

果が顕在化したためで、下半期はサーバー、スマートフォン、太陽電池事業が需要期に

入ることから、上半期以上の純利益が期待できるとしている。

英業達副総経理の游進宝氏は、英業達は売上高拡大を追求する経営は行っておらず、純

利益を優先している、ハイエンドのサーバー、スマートフォン、太陽電池等の高収益事

業を積極的に開拓しているのはそのためで、下半期はその成果が上半期以上に顕在化し

てくるとしている。

英業達傘下の携帯電話 ODM 専門企業である英華達（Inventec Appliances）が、急成長し

ている中国内地スマートフォンブランドである小米（Xiaomi）からのスマートフォン受

注量が増加していることから、今年の売上高が前年比 2割増となる見通しとなっている。

英華達総経理の何代水氏は、中国内地の上海浦東と南京にある生産ラインがフル稼働状

態にある、受注量は昨年を上回っており、今年の売上高は前年比 15-20%増を見込んでい

るという。同氏は、今年のスマート型モバイルデバイスとその他のシステム製品の出荷

量を年初の 4000 万台から 4500 万台に上方修正すること、売上高は少なくとも 2割増を

見込んでいることを明らかにした。

【半導体】三星､西安で 10 ﾅﾉ NAND ﾌﾗｯｼｭﾒﾓﾘﾁｯﾌﾟ V-NAND 量産

2014 年 5 月 14 日 慧聡電子網

三星電子の中国内陸部西安市でのフラッシュメモリ生産事業会社である三星（中国）半

導体有限公司は 9日、投資額 70 億米ドルの第 1期の竣工式を行い、ハイエンドのフラッ

シュメモリチップの量産を正式に開始したことを明らかにした。

三星（中国）半導体有限公司は 2012 年 9 月着工、中国内地改革開放以来単独では過去最

高額の外資ハイテク事業であると同時に、三星電子にとって過去最大の海外投資案件で、

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敷地面積は 114 万平米、建築面積は 23 万平米、最先端の 10 ナノクラス NAND フラッシュ

メモリチップ（V-NAND）を生産する事業である。

三星電子が開発した V-NAND フラッシュメモリチップは、現有の平面構造の半導体チップ

を 3D 垂直積層型構造チップに改造したもので、その読み書き速度は 2倍以上、使用寿命

は最大 10 倍、消費電力量は 50%に削減できるという。同業の中で V-NAND の量産を実現

しているのは三星電子だけである。

三星電子は、西安の半導体工場の正式稼働により、中国内地が韓国、米国とともに世界

の半導体産業の 3大生産基地を形成することになるとしている。

【労務】中国内地賃金、来年台湾に近い水準に 広達が台湾回帰検討

台湾経済日報 2014.05.14

中国内地の賃金が高騰していることから、ノートパソコン ODM 最大手の広達（Quanta）

副董事長の梁次震氏は 13 日、中国内地の労働コストが早ければ来年には台湾に追い付く

として、労働力の供給等の関連条件が整えば、生産拠点の台湾回帰を積極的に検討して

いくことを明らかにした。産業用コンピュータの研華、金属筐体大手の可成（Catcher）

等も生産の台湾への再シフトを積極的に進めていくことを明らかにしている。

梁次震氏は、中国内地の基本賃金が毎年大幅に上昇、大都市の基本賃金は毎年 15%以上

の勢いで上昇しており、中国内地は世界で賃金上昇率が最も高い地域になっている、い

わゆる 5保険 1積立金（年金、医療、労災、失業、養育保険、住宅積立金）、従業員宿舎

等のコストを加えていくと、来年には中国内地の工場労働者の給与は台湾の工場労働者

の給与に追い付いてしまうことを明らかにした。

中国内地の経営コストが上昇する中、広達は生産拠点を台湾に戻すことを検討し始めた

という。梁次震氏は、台湾に生産を回帰させる場合、最大の課題は大量の工場労働者を

如何に募集するかになると指摘する。また、生き残るためには生産の自動化を大胆に進

めることも明らかにしている。

研華総経理の何春盛氏は先日、中国内地の賃金高騰から、社内に台湾回帰プロジェクト

を立ち上げて、生産能力を段階的に台湾に戻す計画を実行してきた、今年は台湾域内の

製造比率は 55%まで上昇、中国内地の製造比率を上回る見通しを明らかにしている。現

在、研華の台湾林口工場第 2期は整地の段階に入っている、2015 年年末には量産を開始

する、内蔵型コンピュータ事業センターになる、3700 人の雇用を創出することを姶良海

している。

1168 号 5 月 19 日

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】欧菲光､宸鴻と後工程ﾓｼﾞｭｰﾙ貼合せ事業で提携模索

2014-5-16 タッチ技術網

中国内地のタッチパネル大手の欧菲光（O-film）は、歩留まりを引き上げる戦略の一環

で、台湾最大の静電容量式タッチパネルメーカーである宸鴻（TPK）と後工程モジュール

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貼り合わせで提携するとの観測が出ている。これについて、欧菲光董事長補佐の胡青華

氏は、後工程貼り合わせで歩留まりの問題はなく、宸鴻に協力を仰ぐことはないとコメ

ントしている。

ただ、サプライチェーンメーカーによると、欧菲光のタッチパネルモジュール製品は後

工程の貼り合わせの歩留まりが低迷していることから、ブランドメーカーに出荷してい

るタッチパネル最終製品の品質にも影響、ブランドメーカーから相当量の返品が出てお

り、聯想（Lenovo）、三星電子が既にタッチパネルの発注先を宸鴻に戻したことが明らか

になっている。このことがきっかけとなり、欧菲光が宸鴻に後工程貼り合わせ領域で協

力を求めるようになり、双方が後工程貼り合わせで提携の可能性を模索し始めたとして

いる。

報道によると、欧菲光は昨年政府からの補助を利用して台湾のタッチパネルメーカーに

低価格攻勢をかけ始めたが、歩留まりが安定せず、相当量の品質不良の製品が出荷され、

政府資金で買い取るという状況にあったことが明らかになっている。ただ、政府の補助

が今年年末で終了することから、欧菲光は自力で歩留まりを大幅に改善する必要に迫ら

れており、このことが今回の宸鴻との提携を模索する大きな要因になっていると見られ

ている。

政府の補助について、胡青華氏は、欧菲光は金属メッシュ型タッチパネルが急速に市場

に浸透したことにより急成長してきた、一方、中国内地民営企業の法人税率は 33%であ

るのに対して、台湾企業は外資扱い、法人税率は内国民待遇を上回る 15%という優遇税

率を享受している。台湾企業である宸鴻は優遇税率だけでなく、地方政府が準備したハ

イテクパーク等で安価な土地を使用していると指摘する。

【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】小米のﾀﾌﾞﾚｯﾄは iPad mini 対抗機 ﾊﾟﾈﾙは華星が供給

2014-5-16 中華液晶網

中国内地の新興スマートフォンブランドである小米（Xiaomi）は、これまで何度か憶測

されてきた小米タブレット PC を正式に発表した。小米 Android タブレット MIUI V5 は、

Android4.4、7.9 型タブレット PC パネル搭載、パネルの一部は中国内地第 2位の液晶パ

ネルメーカーである華星光電（China Star）が供給している。

小米タブレットのRetinaパネルはiPadminiと同じサイズの7.9型を採用、解像度は2048

×1536 画素、ディスプレイ精度は 326ppi、タッチパネル表面カバーガラスはコーニング

の第 3世代ゴリラガラスを採用している。

小米タブレットの外観は iPad mini に似ており、狭額縁設計、筐体サイズは 135.4×202.1

×8.5 ㎜、重さは 360 グラムで iPad mini を意識した設計となっている。フロント側の

色はブラックだが、リア側はブラック、ホワイト、グリーン、ブルー、イエロー、ピン

クの 6つのカラーがあり、選択することができる。注目すべきはプロセッサで、タブレ

ットでは初めてエヌビディア（NVIDIA）の最新モバイルプロセッサ TegraK1 を搭載して

いる。同プロセッサは、処理速度は 2.2GHz、フレームはクアッドコア Cortex-A15、Kepler

フレーム GPU を搭載していることから画像処理性能が突出、滑らかな画像を再現するこ

とができるという。

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【携帯電話】華冠、江蘇省呉江工場を売却 売却益 1.2 億 NTD 計上

台湾経済日報 2014.05.17

携帯電話 ODM 大手の華冠（Arima Communications）は 16 日、江蘇省呉江市にある遊休状

態にあった工場を売却、売却益が 2472 万元（約 1.2 億 NTD）だったことを明らかにした。

携帯電話ブランドメーカーの製品出荷が 7-9 月にピークを迎えることから、市場は華冠

の 7-9 月出荷量は 4-6 月比 5割以上の増加になると予測している。

華冠は 16 日、華冠通訊（江蘇）有限公司に代わって、呉江市の工場を江蘇亨通光電に売

却、売却額は約 3.2 億 NTD、売却益が 1.2 億 NTD だったこと、売却の目的は資産の最適

化と運転資金の充実と説明している。

華冠の 4月の売上高は 24.3 億 NTD で前月比 24%減、出荷量は約 95 万台だった。4-6 月は

携帯電話市場の閑散期であることから、華冠の業績も低調に推移すると見られている。

ただ、7-9 月については、ブランド大手の新機種投入ラッシュと 4G-LTE 対応機種への買

い換えブームが期待されることから、出荷量は大幅増が予想されている。

市場は、華冠の主要ユーザーであるソニー、LG が 7-9 月からエントリークラスの 4G 機

種を投入すること、2G 機種からコストパフォーマンスが高い 3G 機種への買い換え需要

が見込まれることから、華冠の月間出荷量は 120-150 万台に増える。

華冠は、今年の 4G 機種の比率は約 35%に達するが、出荷量をけん引するのは依然 3G 機

種になる、来年は 4G 機種比率は 5割を超え、出荷量のけん引役は 3G 機種から 4G 機種に

代わるとしている。また、ウェアラブルデバイスについては、原材料・部品メーカーの

キャッチアップに伴って華冠も研究開発を始めているが、実際の出荷となるとブランド

メーカーの製品投入計画次第になるとしている。

【ｳｪｱﾗﾌﾞﾙ】聯発､ｽﾏｰﾄｳｪｱﾗﾌﾞﾙ専用ﾁｯﾌﾟ MTK2502 を深圳で量産

2014-5-15 中華液晶網

携帯電話チップ大手の聯発（Mediatek）は、ウェアラブル製品専用のチップ MTKAster 2502

を発表、来月から量産を開始することを明らかにした。量産は中国内地の深圳サイエン

スパークに位置する企業が製造販売することになるという。

5㎜×5mmの高集積チップMKT2502は、スマートウェアラブル製品専用に設計したもので、

大きさは Mini SD カードとほぼ同じ、マイクロコントローラ、メモリ、イメージセンサ

チップのほか、GPS、省電力ブルートゥース等の無線転送機能を有し、目下世界最小のウ

ェアラブル製品用チップといわれている。Aster のもう 1 つの特性はデュアルブートに

あり、グーグル Android とアップル iOS の両方を使うことができるという。

【液晶ﾊﾟﾈﾙ】群創光電､昨年車用ﾊﾟﾈﾙ世界ｼｪｱ 23%で初の首位

2014-5-16 中華液晶網

世界 4位の液晶パネルメーカーである台湾の群創（Innolux）は、車用ニッチ型パネル市

2014 年 5 月号

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場参入で大きな成功を収めており、市場調査機関 NPD DisplaySearch 調査によると、群

創の昨年の車用パネル出荷量シェアは 23%に達し、初めて日本、韓国パネルメーカーを

抜いて首位となった。一方、世界 3位の液晶パネルメーカーである台湾の友達光電（AUO）

の昨年の同シェアは 11%で 5 位となっている。

群創総経理の王志超氏は、群創は車用パネル市場に積極的に投資を行ってきた、同業他

社に比べると群創の車用パネル製品開発は早く、欧米自動車メーカーへの車用パネル供

給シェアは高いと説明する。

群創董事長の段行建氏は、車用パネル市場は中長期的に有望で、群創は国際自動車ブラ

ンドと既に良好なパートナー関係を構築している、ただ群創の製品出荷量全体に占める

比率は 3-5%と依然低い状態にあることを明らかにしている。

車載電子は安全規定及び認証が厳格で、パネルメーカーが自動車のアフターマーケット

のサプライチェーンに参画するには最低でも 2年以上、ビフォアマーケットのサプライ

チェーンに参画することは自動車ブランドメーカーからサプライヤーの資格を付与され

ることを意味する。

群創の 2012 年の車用パネル出荷量は 900 万枚、BMW、ポルシェ、ジャガー、フォード等

のブランドメーカーから大口受注を獲得している。米国の大手電気自動車メーカー、

Tesla社が昨年投入した新型車種が内装している17型大型ディスプレイは群創の車用パ

ネルを採用することが決まっているという。

NPD DisplaySearch は、車載パネル市場はここ 5年で 3倍近くに拡大、2017 年には出荷

量は 1億枚に達すると予測している。NPD DisplaySearch の調査によると、2013 年の群

創の車用パネル世界出荷量シェアは 23%で首位、2-5 位は上位から JDI、シャープ、LGD、

友達でそれぞれのシェアは 21%、18%、13%、11%、上位 5社までのシェアは 86%に達して

いる。

【太陽電池】尚徳､再建計画で太陽電池ﾊﾟﾈﾙ年産能力を 5GW に拡張

2014 年 5 月 16 日 慧聡電子網

一度は世界出荷量シェア首位にあったが市況悪化により経営再建中の中国内地の太陽電

池パネルメーカー、無錫尚徳太陽能電力有限公司は 5月 13 日、親会社となった江蘇順風

光電国際有限公司傘下での再建に向けての事業戦略を明らかにした。

無錫尚徳 CEO の羅鑫氏は、順風光電グループ企業として、今後は太陽電池パネルの製造

販売のほか、発電事業と太陽光発電所建設関連の垂直統合型サービス事業に参入するこ

と、発電事業では 2013 年に順風光電が保有する合計容量 890 メガワットの 32 の太陽光

発電所を全て連結、今年 5月 13 日時点で連結した太陽光発電所の合計出力は 1.2 ギガワ

ットまで拡張されることを明らかにしている。

また、現在建設中の太陽光発電事業の年産能力は合計 4ギガワットで、その中には今後

強力に推進していく計画である海外での発電事業も含まれており、2016 年年末には

10-15 ギガワットの太陽光発電所を送電網に連結させる計画という。

さらに、太陽電池パネルの生産能力も拡張する計画で、現在の自社工場の太陽電池パネ

ルの年産能力は 2.5 ギガワット、OEM 調達量 1ギガワットを合わせると、3.5 ギガワット

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であるが、今後数年間で OEM 調達も含めた年産能力を 5.0 ギガワットまで拡張すること

を明らかにしている。

以上の拡張計画に必要となる資金については、転換社債の発行と金融機関からの融資に

より調達する計画で、CEO の羅鑫氏は、現在国際金融機関と融資について協議中で、2

週間後には資金調達に一定の目処が立つことを明らかにしている。

ワンストップ方式の太陽光発電所建設関連サービスについては、順風光電が今年 4月に

ドイツのパワーコンディショナー（PCS）メーカーである Sunways を買収することを明ら

かにしている。

無錫尚徳の前親会社である尚徳電力控股有限公司については、2013 年 3 月 15 日期限の

5.41 億米ドルの転換社債の償還を延期することに成功したほか、2013 年 3 月 21 日に江

蘇省無錫市中級人民法院により受理された破産申請に基づき再建計画が協議され、2013

年 11 月に行われた無錫尚徳債権者会議で、債権者の同意を得て順風光電の出資が承認さ

れ、2014 年 4 月 7 日に順風光電が株主総会で無錫尚徳の買収決議を行っている。これに

より無錫尚徳は尚徳電力控股との資本関係がなくなり、順風光電の資本注入により無錫

尚徳の再建計画は完了している。

【ＰＣＢ】AT&S、ｳｪｱﾗﾌﾞﾙﾃﾞﾊﾞｲｽ/医療ﾃﾞﾊﾞｲｽ市場の急成長に照準

新華網 2014-5-14

欧州最大のプリント配線基板メーカーである AT&S は 13 日、上海でアニュアルレポート

を発表、2013/14 会計年度の売上高が 5.9 億ユーロで前年度比 9％増、市場予想を上回っ

たことを明らかにした。

連結純利益は 3800 万ユーロとなったが、注目されるのは、増資と社債発行を通じて、AT&S

の財務体質が大幅に改善され、純資産負債比率（負債÷純資産）が 28％まで低下、前年

度の 71％から 40 ポイント以上改善した。

AT&S 集団 CEO の Gesternmayer 氏は、経済情勢は依然低迷しているが、AT&S は変わらず

安定成長を実現している、中核となる事業は何れも業績は良好であることを明らかにし

ている。

今後の市場見通しについては、同氏は、ウェアラブルデバイス市場の成長、自動車産業

の車載電子製品需要の増加、ユビキタス市場の成長に伴って、電子情報産業の応用市場

はさらに拡大することが見込まれるとの見方を示している。中でも、スマートウォッチ

を筆頭とするウェアラブルデバイス及び治療、診断、看護に使用される医療電子デバイ

ス市場が急成長するとしている。

新たな需要の波に備えて、AT&S は重慶工場に半導体実装ラインを配置している。AT&S

は中国内地、インド、韓国に生産拠点を有し、グループの従業員数は 7100 人に達してい

る。

1169 号 5 月 21 日

2014 年 5 月号

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【携帯電話】聯発ﾁｯﾌﾟ､中国内地/ｲﾝﾄﾞ等の新興市場でで受注急増

台湾経済日報 2014.05.19

世界第 4位の半導体設計企業である聯発（Mediatek）のチップが中国内地及びインド等

の新興市場で受注が急増、チップの出荷量が大幅増となっているほか、後工程の実装の

受注も急増しており、聯発は半導体実装大手の日月光（ASE）、矽品（SPIL）、京元（KYEC）

等の生産能力確保を急いでいることが明らかになった。

チップ大手ブランドが相次いで台積電（TSMC）等の半導体ファウンドリの生産ライン確

保に動く中、聯発も半導体ファウンドリの支援を受けることに成功しているが、納期通

り出荷するには実装企業の生産能力を確保することが急務となっている。日月光の K7

工場が早くて 7月以降生産を再開することから、聯発はターゲットを矽品に定めて、発

注量を拡大することでより多くの生産ラインの確保を目指している。

聯発のサプライチェーンメーカーによると、聯発の 4G LTE チップは既に複数の中国内地

のスマートフォンブランドメーカーに採用され、中国内地の 3G 機種から 4G 機種への買

い換えブームを引き起こしている。チップの供給不足が再燃しないよう、聯発は既に部

品・原材料の調達量を拡大している。

聯発の主力実装企業は、日月光、矽品、矽格、京示であるが、その中でも、矽品は日月

光の凸型ニッケル化合物バンプ製造の K7 工場が生産停止となっていることから、転注の

恩恵を受けており、クアルコム、ブロードコム、海思（Hisilicon）等からの受注が急増、

生産能力の大幅拡張にも拘わらず、全ての生産ラインが残業体制で対応しているという。

ただ、聯発は矽品が大口ユーザーからの圧力を受けて聯発に提供する生産能力を削減す

るような事態を懸念している。

京元電子は聯発向け売上高が売上高全体の 17%まで占めるまで拡大、Xilinx、NVIDIA、

ST 等の欧米ユーザーからの受注も堅調であることから、4-6 月の連結売上高は 1-3 月比

15%増を見込んでいるという。

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】群創ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ､4.7型 iPhone 6第 2次ｻﾌﾟﾗｲﾔ認証取得

台湾経済日報 2014.05.19

EMS 最大手の鴻海（Foxconn）傘下の液晶パネルメーカーである群創（Innolux）は、同

社の機能内蔵型 On-Cell タッチパネルが、シャープ、三星よりも早くアップルの 4.7 型

iPhone 6 の認証を取得、iPhone 6 の第 2次大量出荷のサプライヤーになることが明らか

になった。

台湾の液晶パネルサプライヤーはこれまで iPhone パネルの受注を達成できずにいたが、

群創が今回 iPhone 6 の機能内蔵型タッチパネルの受注に成功すれば、台湾のスマートフ

ォン用パネル産業にとって重要なマイルストーンになる。

サプライチェーン関係者は、iPhone 6 の 4.7 型パネルの第 1次大量出荷時のサプライヤ

ーは韓国の LGD と日本のジャパンディスプレイ（JDI）に確定しているが、アップルは

4.7 型 iPhone 6 を今年 6000-8000 万台出荷する計画であることから、アップルは第 2次

大量出荷サプライヤー候補にサンプル送付を要請している。

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アップルは iPhone パネルは 3社のサプライヤーに分散発注する、第 2次大量出荷時のサ

プライヤー候補には群創、シャープ、三星の 3 社がリストアップされており、三星は

Galaxy スマートフォンにも On-Cell タッチパネルを採用することを決めている。

アップルと三星はスマートフォン領域では最大のライバルで、アップルはこれまで

iPhone パネルを三星に発注したことがなく、シャープについては画面に斑点模様が出た

ことから一度は返品処分を受けたが、iPhone 6 で再度サプライヤー候補にリストアップ

された。

サプライチェーンメーカーは、群創はオンセル式タッチパネル領域に参入して数年にな

る、既に中国内地の酷派（Coolpad）等の大手スマートフォンブランドに納入実績もある、

鴻海董事長の郭台銘氏がアップルと長いビジネス関係を維持していることもあって、群

創のオンセル式タッチパネルがシャープ、三星よりも早くアップルからの認証を獲得で

きたのだろうと指摘している。

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】中華映管､三本の矢戦略で通年黒字化達成を目指す

2014-5-19 中華液晶網

多くのパネルメーカーが大型パネルで熾烈な競争をする中、台湾の中華映管（CPT）は中

小型パネルに経営資源を集中、総経理の林盛昌氏は今年は通年で黒字を実現する目標を

明らかにしている。

市場は中華映管は製品開発プロセスの短縮と柔軟な生産ラインの調整に集中すると同時

に、製品の付加価値引き上げを加速するために、モジュールで出荷する方式を積極的に

採用している。グループ全体の経営資源を統合することで、ユーザーにワンストップサ

ービスを提供することが可能となっており、グループ全体の競争力及び製品の平均生産

高を引き上げているという。

総経理の林盛昌氏は、黒字転換を実現するためには、ユーザーに対して Time to Market

（リアルタイムな対応）、Time to Volume（リアルタイムな生産）、On Site Service（現

地サービス優先）の三本の矢戦略の成功が必要で、ユーザーと Win-Win の関係を構築す

ることが必要としている。

中華映管は 2010 年に大型パネル市場からの撤退を決め、中小型パネル及びタッチパネル

事業に経営資源を集中する戦略を展開している。

【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】1Q のﾀﾌﾞﾚｯﾄ世界出荷量 4100 万台 三星がｱｯﾌﾟﾙに肉薄

DIGITIMES 19-5-2014

IT 市場調査機関 ABI Research によると、アップルと三星電子の今年 1-3 月のタブレッ

ト PC ブランド製品の合計出荷量は 4130 万台で合計シェアは 71%に達した。また、アッ

プルと三星電子のシェア差はこれまでで最も接近したことが明らかになった。

2010 年と 2011 年の情報開示には依然として疑問は残っているものの、三星電子の今年

1-3月のタブレットPC出荷量データはモバイルコンピューティング市場にとっては良い

サインであると ABI Research シニアダイレクターの Jeff Orr 氏は指摘する。

2014 年 5 月号

29

一方、タブレット PC の基本ソフト（OS）シェアについては、大きな変動はなく安定推移

しており、Android が 56.3%、iOS が 39.6%、Windows 8/RT が 4.1%となっている。

【ＬＥＤ】億光、日亜との特許戦に勝利 日本市場への進出を本格化

台湾経済日報 2014.05.20

LED 実装大手の億光電子（Everlight）は 19 日、2011 年 9 月 5 日に日本の特許庁に提起

した日亜化学のガーネット系蛍光パウダーを使用する白色 LED に関連する特許が無効で

あるとの請求について、日本特許庁から無効裁定通知を受けたことを明らかにした。億

光電子は今回の裁定を受けて今後日本市場への進出を本格化させることを明らかにした。

日亜化学は 19 日に法律事務所を通じて日本の知的財産高等裁判所に控訴したことを明

らかにした。日亜化学は当社の主張は知的財産高等裁判所により認められるとしている。

億光電子の発表によると、日本特許庁は 2014 年 5 月 1 日に裁定通知を出状、日亜化学の

蛍光パウダー濃度分布を含む白色 LED 関連特許権利全てを無効する裁決を明らかにした。

億光電子広報担当者は、日亜化学の白色技術特許が日本の特許庁により無效と裁決され

たことは億光電子にとって非常に重要な意味を持ち、日本市場の開拓を本格的に始める

ことができるとコメントしている。

【ＰＣＢ】華通、2Q多層板/ﾋﾞﾙﾄﾞｱｯﾌﾟ基板設備利用率85%以上に上昇

台湾経済日報 2014-5-20

携帯電話/スマートフォン用ビルドアップ基板大手の華通（Compeq）の今年 1-3 月の売上

高は 71.9 億 NTD で 10-12 月比 18%減、前年同期比 7.3%増、四半期としては過去最高を記

録した。ただ、粗利率は 13.3%で 10-12 月比 2.3 ポイント低下、純利益は 3.3 億 NTD で

前年同期比では 19.9%増だったが、10-12 月比 50.7%減となった。

市場は Any Layer メーカーの 4-6 月の業績を楽観視しており、華通に関しては受注が旺

盛で、多層板及びビルドアップ基板の 2 大領域の設備利用率は 85%以上に上昇すると予

測。新たに稼働する生産ラインについては、中国内陸部の重慶涪陵に設立した新ビルド

アップ基板メーカーが 7-9 月に量産を開始、月産能力が 15-18 万フィートに達すること

から、下半期の業績を大幅に押し上げることになるという。

市場は、華通は米国、韓国の大手携帯電話ブランドメーカーをユーザーにビルドアップ

基板を供給していることから、中国、韓国の携帯電話ブランドメーカーの出荷が増えて

くる 4-6 月の売上高は 1-3 月比 10%増の 79 億 NTD を予想している。通年の業績について

も、アップルが大画面の次世代スマートフォン機種を投入することから、平均出荷単価

が上昇することが予想され、通年の売上高は前年比 15-20%増を予想している。

【半導体】矽品、中国華東の蘇州に 2つの FC CSP 実装工場を建設

DIGITIMES 20-5-2014

世界第 2 位の半導体実装検査企業である矽品精密工業（Siliconware Precision

2014 年 5 月号

30

Industries：SPIL)は、スマートフォンに使われる半導体の需要が急増していることから、

中国内地の蘇州に 2つの FC(Flip Chip)、CSP(Chip Scale Package)工場を建設すること

を明らかにした。

同社董事長の Bough Lin 氏は、2工場の投資額は 15 億 NTD(4970 万米ドル)、1工場は年

内、1工場は来年稼働予定であることを明らかにしている。

同氏は、中国内地の半導体実装検査企業が台湾企業を脅かす存在になることは今後 2-3

年についてはないかもしれないが、長期的には政府の支援を受けて強力なコンペチタ―

となってくる可能性は十分考えられるとの見方をしている。

江陰長電先進封装（Changdian Advanced Packaging）、南通富士通微電子（Nantong Fujitsu

Microelectronics）、華天科技（西安）が今年年末までには 12 インチバンピング、FC CSP

パッケージング領域に参入してくると見ており、長期的には台湾の 2大半導体実装検査

企業である日月光、矽品を脅かす存在に成長してくる可能性があるとしている。

【半導体】台湾の半導体ﾌｧｳﾝﾄﾞﾘ大手 3社､1Q は良好な業績を達成

DIGITIMES Research 19-5-2014

台湾の IT 市場調査機関 Digitimes Research によると、台湾の半導体ファウンドリ大手

3社は、PC 及びコンシューマーエレクトロニクス製品メーカーの季節要因及び在庫調整

はあったものの、クアルコム、ブロードコム、聯発（Mediatek）からのスマートフォン

用チップの受注増により、今年 1-3 月の 3 社合計売上高は前年同期比 0.4%増の 61.5 億

米ドルとなった。

主要半導体ブランドメーカーの在庫水準がここ 9か月では最低水準まで低下しており、

欧米経済の回復に伴って、半導体ブランドメーカーが 4-6 月に在庫補充を開始すること

が期待されている。

スマートフォン、タブレットブランドメーカーからの需要に対応するため、台積電(TSMC)

は 28 ナノプロセスの生産能力拡張を続けているほか、聯電（UMC）も 28 ナノ PolySiON

プロセスが 4-6 月から売上高に寄与してくることを明らかにしている。台湾の半導体フ

ァウンドリ大手3社の28ナノ以上の技術の売上高比率は4-6月には大幅に上昇すると見

られている。

台積電、聯電の定期メンテナンスが 4-6 月に完了してくることから、12 インチ工場の生

産能力が拡張されるほか、世界先進（Vanguard International Semiconductor）の 8イ

ンチ工場も拡張されることから、台湾の半導体ファウンドリ大手 3社の 4-6 月の出荷量

は 8インチ換算で 648 万枚に達すると見られている。

Digitimes Researchは、同3社の先進プロセスの設備利用率は4-6月は 98.2%まで上昇、

合計売上高は 1-3 月比較 20.4%増の 73.7 億米ドルに達すると予測している。

1170 号 5 月 23 日

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】宇順電子､ｸﾞﾗﾌｪﾝ透明導電膜ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ製品の開発完了

2014 年 5 月号

31

2014-5-21 タッチ技術網

中国内地のタッチパネルメーカー、宇順電子（Success）内部関係者は、ITO に代わる透

明導電膜材料であるグラフェンを使ったタッチパネル製品の開発を完了、既にユーザー

への売り込みを開始したことを明らかにした。

同社はこれまで一貫して技術開発を重視、毎年大きな資金を技術開発に投じてきたこと

もあり、同社のタッチパネル製品は透過率、精度、安定性、コスト等の主要指標で優位

性を発揮、技術力は中国国内をリードする水準を維持し続けている。

同社のチーフエンジニアの楊順林氏は、2014 年第 8回上海国際タッチパネル技術発展フ

ォーラムで、現在タッチパネルの透明導電膜として使われる ITO 材料はナノ銀、ナノチ

ューブ、グラフェン、メタルメッシュ等の新材料に取って代わられる趨勢にあると指摘

する。

大智慧通訊社によると、ナノ銀タッチパネルを投入している中国内地の上場企業には欧

菲光（O-film）、蘇大維格（SVG Opto）があり、グラフェンタッチパネルを投入している

中国国内企業には非上場の常州に本社を置く二維炭素（2D Carbon Tech）があり、生産

規模は 20 万平米、タッチパネルの年産能力は 50 万枚に達している。また、無錫格菲電

子のグラフェンタッチパネルの年産能力も 200 万枚、重慶墨希、輝鋭科技もグラフェン

タッチパネルの生産を開始している。

常州二維炭素：www.cz2dcarbon.com/

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】樹脂ｶﾊﾞｰ型ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ需要拡大 介面/洋華出荷量急増

2014-5-21 タッチ技術網

マイクロソフト、ソニーモバイル、ノキア（マイクロソフトモバイルに社名変更予定）、

聯想（Lenovo）、小米（Xiaomi）、華為（Huawei）、華碩（Asustek）等のブランドメーカ

ーがスマートフォン、タブレット PC 市場の安定成長を背景に積極的な発注姿勢を見せる

中、台湾の樹脂カバー型タッチパネル大手の介面（J Touch）は華碩 4-6 月の業績が過去

最高水準に近いところまで上昇する見通しを明らかにした。

同業大手の洋華（Young Fast）の主要ユーザーである三星電子の携帯電話出荷量に鈍化

傾向が見られる中、業績の伸びは抑制される可能性が高いが、宏達（HTC）、マイクロソ

フト、小米等のユーザーからの受注は堅調で、4-6 月の売上高は 1-3 月を上回るとして

いる。

DIGITIMES Research は、台湾のタッチパネルメーカーの 4-6 月の出荷量は 1-3 月比 1.2%

増の 5078 万枚に達すると予測している。タブレット PC 用タッチパネルは中国内地メー

カーの台頭の影響はあるものの、中国内地のタッチパネル市場が高い成長率を維持して

いることから、1-3 月比 2.5%増の 1108 万枚に達すると見られている。ただ、ノート PC

用タッチパネルについては、タッチ機能付きノート PC の見通しが依然不透明で、ノート

PC 用タッチパネルの浸透率もなかなか上昇してこないことから、市場規模の拡大は減速

すると見られている。

中国内地メーカーの台頭については、欧菲光（O-film）、莱宝高科技（Laibao）等が台湾

メーカーを脅かす存在となっており、聯想、宏碁（Acer）等の一部のノート PC ブランド

2014 年 5 月号

32

メーカーが樹脂カバーを採用したタッチ機能付きノート PC 機種を投入するケースが増

えている。

DIGITIMES Research は、台湾のタッチパネルメーカーの今年 4-6 月の出荷量は 1-3 月比

15.9%減の 168 万枚と予測。サプライチェーンメーカーも、液晶パネル大手の友達（AUO）、

群創（Innolux）が機能内蔵型タッチパネル製品の開発に非常に積極的で、スケールメリ

ットと液晶パネルとの抱き合わせ販売等の戦略を取って、機能内蔵型タッチパネル市場

でのシェアを拡大させようとしている。機能内蔵型タッチパネルはモバイル機器の薄型

化には有利ではあるが、高価格がボトルネックとなっていることから、コストの圧縮が

課題となっている。

【ﾓﾆﾀ】液晶ﾓﾆﾀ出荷量の縮小傾向続く ﾊｲｴﾝﾄﾞ/ﾆｯﾁで需要喚起

DIGITIMES 20-5-2014

市場ウォッチャーによると、今年の液晶モニター出荷量は 1億 3500 万台に達する見通し

で、昨年の 1億 4000 万台を下回ると見られている。最大手の冠捷（TPV）の出荷量シェ

アは 37.4%で首位を維持、2-4 位は上位から三星電子が 12%、佳世達（Qisda）が 11%、LG

電子が 10.7%だった。

今年 1-3 月の液晶モニター出荷量は 3180 万台、うち冠捷の出荷量は 1190 万台で、同社

のモニター出荷からの売上高は売上高全体の 50%近くを占めた。

モニターブランドメーカー各社は、今年はこれまで以上にハイエンドで大型の製品を投

入することで出荷量の減少を回避したいと考えており、24 型と 27 型が市場の主流にな

ると見られている。また、ブランドメーカーは医療、商業、ゲーム等のニッチ製品も強

化することを明らかにしている。また、冠捷は Android ベースのスマートモニターの出

荷量を増やすことを明らかにしている。

台湾の IT 市場調査機関 Digitimes Research は、液晶モニター市場は 2015 年、2016 年

と前年比減が続き、出荷量は 1億 3000 万台以下になると予測している。

【携帯電話】ｸｱﾙｺﾑ､4G市場成長速度当初予想大幅に超えていると

台湾経済日報 2014.05.21

世界最大の携帯電話チップ設計企業であるクアルコム（Qualcomm）のグローバル副総裁

兼台湾地区総裁である張力行氏は 20 日、第 4世代モバイル通信（4G）LTE 市場が予想を

はるかに上回るスピードで成長し続けており、今後 4-5 年は同市場は非常に有望である

と指摘すると同時に、4G 携帯電話の低価格化が今後少しずつ進展するとの見方を明らか

にした。

クアルコムが 4G チップ市場を非常に有望視していることで、台湾の台積電（TSMC）、日

月光（ASE）、矽品（SPIL）等の関連サプライヤーが恩恵を受けており、受注量が今後も

確実に増えてくると見ている。

クアルコムは 3G チップ市場で聯発（Mediatek）との激しい競争に晒されたが、4G チッ

プ領域では市場を主導する地位を維持している。張力行氏は、世界の 4G LTE 市場の発展

2014 年 5 月号

33

速度は当初の予想を上回っており、北米、韓国、中国内地等で急速に浸透している、下

半期はさらに成長速度が加速するとしている。

同氏はまた、4G 携帯電話の低価格化が既に進展しており、来年にも人民元 600 元（約 2900

NTD）の 4G LTE 携帯電話が登場するとの見方をしている。

クアルコム 4G LTE 製品は既に第 4 世代に突入しており、転送速度が第 3 世代に比べ 2

倍の CAT6 LTE Advanced プラットフォームを今年 7-9 月に投入する予定となっている。

クアルコムは、韓国の CAT6 LTE Advanced プラットフォームは 6-7 月投入、消費者に届

けられるのは 7-8 月になる、欧州、北米、英国等の市場への投入時期は 10-12 月になる

との見方を示した。

【ＰＣＢ】名幸電子､ﾍﾞﾄﾅﾑ PCB 新工場稼働で純利益が 29倍に急増

精実新聞 2014-5-21

日本のプリント配線基板(PCB)大手の名幸電子(Meiko Electronics)は 19 日、2014 年 7

月に設立するベトナムでの 2 つ目の PCB 生産企業が稼働することもあり、今年度(2014

年 4 月-2015 年 3 月)の連結売上高は前年度比 9%増の 860 億円、連結営業利益は同 171%

増の 25 億円、連結純利益は同 29 倍の 7億円に達する見通しを明らかにした。

名幸電子は現在、中国内地の広州市、武漢市、ベトナムハノイ市に PCB 工場を有してい

るが、5月 12 日、東南アジア市場は今後有望として、ハノイに 2つ目の PCB 生産企業を

設立、今年 9月から量産を開始することを明らかにした。ビルドアップ構造を採用した

車用 PCB のほか、スマートフォン/タブレットに使用される PCB 製品も生産するとしてい

る。

【ＰＣＢ】健鼎、ﾋﾞﾙﾄﾞｱｯﾌﾟ基板の売上高比率が上昇 粗利率 15%回復

2014-5-22 台湾経済日報

メモリ、液晶パネル、ノート PC 用プリント基板大手の健鼎(Tripod)は、今年 4-6 月の売

上高が 1-3 月比 5-10%増、ビルドアップ基板の出荷比率が上昇することから、粗利率が

15%まで回復する見通しを明らかにした。

健鼎は、今年の製品ラインは依然 IT 製品用基板、車用基板、ネットワーク用基板がけん

引役である状況には変わりがないが、IT 製品用ビルドアップ基板の出荷が最も伸びてい

る、中国内地ユーザー向けビルドアップ基板は中低価格製品が中心だが、今年は 3段以

上の製品を採用する動きが広がっていることから、製品の平均単価と粗利率が上昇して

いることを明らかにしている。

健鼎の今年 1-3 月のビルドアップ基板の売上高比率は昨年末に比べ 0.3 ポイント上がっ

て 22.5%、車用基板の売上高比率は同 2.3 ポイント上昇の 13.2%、ネットワーク用基板の

売上高比率は同 0.5 ポイント上昇の 12.1%で、合計売上高比率は 47.8%に達している。ま

た、液晶パネル用基板の同期の売上高比率は約 20%、残り約 3割の売上高は PC 用基板が

占めている。健鼎は、今年の PC 用基板の売上高比率は 30%以下に下がる見通しで、PC

市場縮小の影響は小さくなるとしている。

2014 年 5 月号

34

【ＣＣＬ】台光電子材料､米企業からﾊﾛｹﾞﾝﾌﾘｰ耐高温製品認証を獲得

巨亨網 2014-5-22

プリント基板（PCB）の主要原材料である銅箔張り積層板(CCL)大手の台光電子材料(EMC)

は、2014 年上半期の売上高が昨年同期を上回る見通しで、高周波耐高温製品が米国サー

バー、クラウドメーカーから相次いで認証を獲得していることから、2014 年下半期に売

上高が大幅アップする可能性があるとして株価が上昇している。

台光電子材料の今年 1-3 月の売上高は 41.9 億 NTD で前年同期比 1.17%増、純利益は 2.49

億 NTD、4-6 月の売上高も 1-3 月の水準を維持、上半期の売上高は 84 億 NTD で前年同期

を上回る見通しとなっている。

台光電子材料は台湾最大のハロゲンフリーCCL メーカーで、ハロゲンフリー製品の売上

高比率は 60%に達している。2013 年にはサーバー、基地局に使用される高 TG 基板市場に

参入、高 TG 基板の売上高比率は 15%に達している。

台光電子材料の CCL 生産能力は 2013 年年末に月間 280 万枚に達しており、2014 年は製

品ライン調整による高付加価値製品へのシフトに集中、今年は生産拡張の計画は予定し

ていない。台光電子材料の中国内地での生産配置は、月間ベースで華東地区 130 万枚、

華南地区 100 万枚、台湾地区 50 万枚となっている。

【半導体】大聯大/文曄、4G効果で3Q売上高が四半期過去最高予想

台湾経済日報 2014.05.21

中国内地の中低価格スマートフォン、タブレット PC 等のモバイルデバイス製品の出荷量

が成長し続けていることから、半導体商社に恩恵がもたらされており、市場はこれから

需要期に入ることもあって、大聯大（WPG）、文曄（WT Microelectronics）等の主要企業

の 7-9 月の売上高が過去最高を記録すると見られている。

4-6 月については、大聯大はモバイルデバイスと 3C 製品の需要成長により売上高は 1-3

月比 7.5%増の 1050-1100 億 NTD が予想されている。

市場は、中国内地が 4G-LTE のインフラ建設を積極的に進めていることから、今年下半期

は 3G スマートフォンから 4G スペックへの買い換えが急速に進むと同時に、携帯電話チ

ップ大手の聯発科技（Mediatek）も 6月に 4G-LTE スペックのチップを大量生産すること

から、大聯大の 7-9 月の売上高は四半期としては過去となる可能性が高いとしている。

大聯大の1-3月売上高は1023.29億NTDで10-12月比8%減、純利益は13.95億NTDで10-12

月比 38.7%増だった。

文曄の今年 1-3 月の売上高は、工業制御、車載電子等のニッチ製品の出荷が予想以上に

良好だったことから、1-3 月の売上高は 230.07 億 NTD で 10-12 月比 1.89%減、純利益は

3.38 億 NTD で 10-12 月比 4.63%増だった。文曄董事長の鄭文宗氏は、PC 関連の回復が顕

著、工業制御、車載電子、通信設備、中国内地のスマートフォン等の市場も堅調である

ことが業績のけん引役になっていることを明らかにしている。

2014 年 5 月号

35

1171 号 5 月 26 日

【ｽﾏﾎ】ｱｯﾌﾟﾙ､iPhone6 ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙをｲﾝｾﾙ式からｵﾝｾﾙ式に切り替え

2014-5-23 中華液晶網

サプライチェーン関係者によると、機能内蔵型インセル式(In-Cell)タッチパネルのノイ

ズ問題から、アップル iPhone 5 のタッチセンサー感度に疑問が投げかけられる中、アッ

プルは次世代の iPhone6 には別のタッチパネル技術を採用することを検討していること

が明らかになった。最新の情報によると、アップルが鴻海（Foxconn）系列の台湾群創

（Innolux）と提携、群創が自社開発した機能内蔵型のうち TOD(Touch On Display)オン

セル式(On-Cell)タッチパネルの認証取得に向けてサンプルをアップルに送付済みであ

ることが明らかになった。

アナリストの指摘によると、In-Cell 技術と On-Cell 技術の最大の違いは、In-Cell 技術

がタッチセンサーを液晶パネルのセル内部に組み込むのに対し、On-Cell はカラーフィ

ルターの裏側（偏光板との間）に組み込むというところにある。そのため、In-Cell は

On-Cell に比べ技術的にハードルが高いといわれる。On-cell 技術には反応速度が速い、

画像が滑らか且つ鮮やかという優位性があるという。また材料コストを低く抑えること

ができると同時に貼り合わせ不良を減らすことも可能というメリットもあるという。

中国内地企業では、中国内地最大の中小型液晶パネルメーカーである深圳天馬（Tianma)

の On-Cell 製品が量産可能となっており、一部のユーザーに少量出荷を開始していると

いう。宇順電子(Success)も OGS タッチパネル及び In-Cell、On-Cell タッチパネル製品

を生産可能、そのうち OGS 及び On-Cell については既に量産を開始している。

【有機 EL】京東方､ｵﾙﾄﾞｽの LTPS 生産ﾗｲﾝが年内にﾌﾙ稼働に移行

2014-5-23 中華液晶網

世界 5位、中国内地最大の液晶パネルメーカーである京東方（BOE）は、内蒙古オルドス

市に建設した 5.5 世代 AM（アクティブマトリックス）有機 EL の LTPS（低温ポリシリコ

ン）パネル製品が既に量産試験段階に入り、年内にフル稼働に移行することが明らかに

なった。

京東方のオルドス事業担当者は、現在、工場区内には 2000 名近くのエンジニアと上級オ

ペレーターが配置されている、生産ラインは昨年末に稼働、すぐに試運転調整段階に入

っり、歩留まりは 40%前後まで改善、リスク量産（認定前量産）の段階に入っているこ

とを明らかにしている。今後、現在の月産能力ガラス基板換算 1万枚に達していないが、

今後段階的に引き上げていき、最終的に 2.1 万枚に達するという。同担当者は、低温ポ

リシリコン技術は新しい技術であるため、参考にできるデータも乏しく、歩留まりの改

善にも多くの時間を要したが、今年年末までには収益分岐点となる歩留まり 60%を達成

できる見通しを明らかにしている。

低温ポリシリコン技術 LTPS（Low Temperature Poly-Silicon）は元々日本企業がノート

PC ディスプレイの消費電力を下げると同時に軽量化、薄型化を実現するために開発した

2014 年 5 月号

36

もので、1990 年代半ばに試験運用段階に入った。LTPS から派生した次世代有機発光液晶

パネルは 1998 年に正式に実用化段階に入った。

【液晶ﾊﾟﾈﾙ】群創/友達､高収益の医療用ﾃﾞｨｽﾌﾟﾚｲ市場を積極開拓

聯合晚報 2014-5-23

医療ディスプレイ市場の成長が続いていることから、市場調査機関 NPD DisplaySearch

は、2013-2017 年の手術、臨床検査用ディスプレイ出荷量は年平均 9%で成長、診断用デ

ィスプレイ出荷量も年平均 5%で成長すると予測しており、台湾の 2大パネルメーカーで

ある群創(Innolux)、友達(AUO)が医療用パネル事業に積極的な投資を行っている。群創

は医療用パネルの売上高比率は現状 2-3%だが、5%まで引き上げること、友達はパネルの

出荷量を増やすほか、医療用デジタル X線センサ等の開発にも注力している。

医療用製品は受注が安定しているほか、収益率も高いことから、各社の参入ラッシュが

続いており、群創は一般医療ディスプレイにとどまらず、ディスプレイの大型化・ワイ

ド化、カラーディスプレイの投入を積極的に進めている。 群創は医療ディスプレイ用パ

ネル市場で既に一定のシェア獲得に成功しており、医療用パネルの売上高比率を 5%まで

引き上げたいとしている。

錯塩の世界の医療ディスプレイ市場において、診断ディスプレイの比率は 49.2%、臨床

県産ディスプレイの比率は 24.2%、手術ディスプレイの比率は 26.6%だった。NPD

DisplaySearch は、手術ディスプレイは手術室に不可欠の設備となっているが、その中

でも 60 型以上の大型ディスプレイの需要が急速に拡大していると指摘する。手術ディス

プレイの解像度は現在 200 万画素スペックが全体の 7割以上を占めているが、画面の大

型化に伴って、2017 年には 800 万画素スペックの手術ディスプレイが全体の 8割以上を

占めると予測している。

臨床県産ディスプレイの主流機種は 19-22 型、解像度は手術ディスプレイに比べ低い。

また、診断ディスプレイ製品の主流機種は 21.3 型で市場全体の 67%を占めている。

【液晶ﾊﾟﾈﾙ】東旭､京東方との戦略提携 6G ｶﾞﾗｽ基板の供給先確保

2014-5-23 中国証券報

中国内地の大手ディスプレイパネル用ガラス基板メーカーである東旭光電（Dongxu Opto）

は 20 日、世界 5位の中国最大の液晶パネルメーカーである京東方（BOE）と戦略的提携

関係を締結することで合意、双方が液晶パネル用ガラス基板領域で協力することを明ら

かにした。提携期間は 5年としている。

合意内容によると、京東方が今後現地調達に切り替えたガラス基板の 80％以上を東旭光

電から調達すると同時に、京東方の安徽省合肥の第 6世代パネル生産ラインが東旭光電

から調達するガラス基板の数量を徐々に同生産ラインが実際使用するガラス基板量の

60%以上、京東方の北京の第 5世代パネル生産ラインについても東旭光電から調達する液

晶ガラス基板量を同生産ラインが実際使用するガラス基板量の 60%以上に引き上げてい

くとされている。

2014 年 5 月号

37

市場ウォッチャーは、東旭光電が京東方と戦略的提携を締結したことは、東旭光電が京

東方のサプライチェーンに全面参画すること、東旭光電が京東方の第 5世代生産ライン

と第 6世代生産ラインにとって最大のガラス基板サプライヤーとなること、京東方にと

って東旭光電からのガラス基板調達比率が 60%を超えることを意味する。

東旭光電は京東方との戦略的提携により拡張した生産能力の供給先を確保したことにな

るが、京東方の合肥の第 6世代生産ラインの生産能力から計算すると、東旭光電が京東

方の合肥第6世代生産ラインの需要の60％に対応するには安徽省蕪湖の第6世代生産ラ

インの生産能力の 50％が必要となる。

また合意内容には、東旭光電が京東方の高世代パネル生産ライン（6.5 世代以上）所在

地の 200 キロ以内に新たに京東方専用ガラス基板生産ラインを建設すること、京東方が

同生産ラインに対する投資において優先参画権があることが盛り込まれている。中国国

内に 3本の 8.5 世代液晶パネル生産ラインを有する京東方との提携により、東旭光電は

8.5 世代ガラス基板生産ライン建設に向けて大きな保障を獲得したことになる。

2013年に東旭光電が調達した50億元の資金は安徽省蕪湖に建設する10本の第6世代ガ

ラス基板生産ラインに当てられるという。蕪湖工場の生産能力は年間ガラス基板換算で

500 万枚以上に達するという。東旭光電の蕪湖工場の 4 本の第 6 世代ガラス基板生産ラ

インが既に点火稼働、4本の第 6世代ガラス基板生産ラインが年内に点火予定という。

【ﾉｰﾄ PC】仁宝､HP から 3Q投入の Chromebook 機種 100 万台受注

台湾経済日報 2014.05.23

ノートパソコン ODM 大手の仁宝（Compal）は、HP が 7-9 月に投入する新機種 Chromebook

の ODM を受注、受注量は 100 万台に達することが明らかになった。

HP は先般、ノート PC 領域で積極的な運営体制を構築、世界シェアが 1-3 月から回復し

始めている。Chromebook 市場の成功を有望視しており、6月に最初の Google Chrome OS

ベースの Chromebox を投入するほか、7-9 月には Chrome OS ベースのノート PC を投入、

生産を仁宝（Compal）に委託することを明らかにしている。

仁宝総経理の陳瑞聡氏は 22 日、この報道に対して Chromebook の受注は足元確かに増加

している、受注の件数も増加していることを明らかにしている。仁宝は、今年 10-12 月

には Chromebook 出荷量がノート PC 出荷量全体の約 5%を占める、教育市場向け需要が旺

盛であることから、来年の Chromebook 出荷比率は 10%近くまで上昇する可能性もあると

している。

また、5月は製品の買い換え効果が徐々に表れてくることから、ノート PC 出荷量が徐々

に増加、4-6 月のノート PC とスマートフォン/タブレットの出荷量は 1-3 月比 2 ケタ増

は期待できるという。

市場は、仁宝の 1-3 月のノート PC 出荷量は約 890 万台、4 月のノート PC 出荷量は 270

万台だったが、5月、6月の出荷量は 4月比 2割増の 350 万台以上に達するとしている。

ノートパソコン ODM メーカーは 4-6 月の出荷量について何れも楽観しており、最大手の

広達（Quanta）は 1-3 月比 1割増の見通しを明らかにしている。その最大の要因はマイ

クロソフトが低価格のノート PC 機種に手厚い補助金を出して低迷するノート PC 市場を

2014 年 5 月号

38

刺激しようとしていることにあるとしている。

【ＬＥＤ】晶元、世界3大照明ﾌﾞﾗﾝﾄﾞから高電圧LEDﾁｯﾌﾟ相次いで受注

台湾経済日報 2014.05.23

世界第 4位、台湾最大の LED チップメーカーである晶元光電（Epistar）は、高電圧（HV）

LED 新製品が威力を発揮、フィリップス等の欧米大手ブランドから次々と受注を獲得し

ており、今年単月の HV 新製品の売上高は倍増する見通しを明らかにした。

市場は晶元光電の 4-6 月の業績を楽観視、モルガンスタンレー赤色 LED、高電圧 LED 等

の出荷増に伴って、晶元光電の営業利益率は上昇、4-6 月の営業利益率は 1-3 月比 5.11

ポイント上昇の 13.3%に達すると予測している。

晶元光電は今年3月にドイツでHV新製品を出展、コスト優位性から受注が日増しに増加、

既存製品の受注も拡大していることから、晶元光電の 4-6 月の稼働率は 100％近くに達

する見通し。

晶元光電副総経理兼広報担当者の張世賢氏は、晶元光電の HV チップの昨年の単月売上高

は約 6000 万 NTD に達しており、今年通年の売上高は 1億 NTD 以上になる見通しで、ユー

ザーによる導入が予想以上の速度で進んでいることを明らかにしている。

晶元光電の高電圧 LED チップは、冷白色発光効率は 1ワット当たり 162 ルーメンで、競

合企業に大きく差をつけており、世界の 3大照明ブランドであるフィリップス、オスラ

ム、GE と相次いで提携している。市場は、高収益の新製品の出荷が始まっていることか

ら、晶元光電の 4-6 月の粗利率は 1-3 月の 15.23%を上回る見通しを明らかにしている。

【銅箔】金居、6月銅箔価格 2%引き上げ 酸化銅ﾊﾟｳﾀﾞ試験生産再開

2014-5-23 台湾経済日報

国際銅価格がここ 1 か月上昇基調が続く中、電子基板用銅箔大手の金居開発銅箔

（Co-Tech）は 22 日、6月に銅箔価格を約 2%引き上げることを明らかにした。

電子業界には伝統的に 5月から 6月にかけて 1年で最も厳しい閑散期を迎えるといわれ

るが、金居は今年はプリント基板の需要に明るさが戻ってきていることから、5 月、6

月の売上高は 4月並みの水準を維持できるとしている。

銅箔の出荷価格はロンドン金属取引所（LME）の毎月 20 日までの 1か月の平均価格をに

加工費を加えて算出されているが、ここ 3ヵ月の同価格の上昇により、金居は来月出荷

価格を引き上げることを明らかにしている。

金居の今年 4 月の売上高は 3.5 億 NTD で前月比 30.1%増、前年同月比 0.6%減、1-4 月の

売上高は 13.47 億 NTD で前年同期比 6.1%減となっている。

金居は、今年のプリント基板市場について総じて昨年よりも良好としていることから、

昨年失火した第 2工場の薄型銅箔生産ラインが全て復旧したこともあり、今月月末には

新製品である酸化銅パウダーの試験生産を再開、ビルドアップ基板用電気めっき向け需

要を開拓したいとしている。昨年の火災事故の影響を受けたフレキシブル基板用銅箔生

産ラインについても 7-9 月に稼働させることを明らかにした。

2014 年 5 月号

39

1172 号 5 月 28 日

【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】ﾁｯﾌﾟﾒｰｶｰ､White-box ﾀﾌﾞﾚｯﾄﾁｯﾌﾟ巨大市場巡り争奪激化

2014-5-26 華強-市場行情

世界のタブレット機器の出荷量の内訳を見ると、タブレット市場は三者鼎立の状況が鮮

明になっており、三星とアップルを主とする第 1 の高価格ブランドメーカー群、聯想

（Lenovo）、華碩（Asustek）、宏碁（Acer）、HP、DELL 等の PC 領域からタブレット領域

に参入した第 2の Windows8/Android タブレットメーカー群、中国内地の OEM を主とする

合計出荷量としては最大の第 3の低価格ノンブランド White-box Android タブレットメ

ーカー群が形成されている。

そのうち、アップルと三星はどちらも自社のプロセッサを採用していることから、チッ

プメーカーが参入できる市場は PC ブランドメーカーのタブレット市場とノンブランド

White-box メーカーのタブレット市場だけとなっており、その中でも 1 億台規模のノン

ブランド White-box タブレット市場が自ずとチップメーカーが激しく争う市場となって

いる。White-box タブレット向けチップ市場はこれまで全志（Allwinner）と瑞芯

（RockChip）が支配してきたが、その後、聯発（Mediatek）が徐々に台頭、インテルも

混戦に参入したことから、後続のチップメーカーとの争奪戦は日増しに激化することが

予想される。台湾の IT 産業調査機関である拓墣産業研究所は、インテルの宣伝力と必ず

成し遂げるという決心は評価できるが、インテルが再び新たな PC 時代をつくり出すこと

ができるかというと依然疑問が残るところで、インテルが周辺部品を完全に統合、団体

戦を習得することができれば、その力は過小評価すべきではなく、各メーカーも注視す

べき存在になると指摘する。

中国内地の工業情報化省及び IHS iSuppli の資料によると、2013 年の White-box タブレ

ット世界出荷量は 1 億台に達しており、White-box タブレット市場は重量級となってい

る。White-box タブレット出荷量が巨大化する中、チップ最大手のインテルが自らの市

場戦略を見直さざるを得ないところまで追い込まれ、世界最大の White-box タブレット

生産基地となった中国内地の深圳に注目せざるを得なくなった。2014 年のインテルのタ

ブレット用チップ出荷量目標は 4000 万台で、2013 年の 4 倍を目標としているが、イン

テルが期待を寄せているパートナーはこれまでのような大手 PC ブランドメーカー(聯想、

HP、DELL、華碩、宏碁)ではなく、出荷量は驚くべき水準にあるにも拘わらず市場では知

名度が低いノンブランドの White-box メーカーに取って代わられている。

拓墣産業研究所は、タブレット市場が巨大化した背景を知るには、White-box タブレッ

ト市場ゲームのルールと、深圳の White-box タブレットメーカーのオペレーションモデ

ルを知る必要がある。深圳においては新たなタブレット機種の量産までに要する時間は

わずか 2ヶ月で、量産を実現できない機種は淘汰される運命にあるといわれ、これまで

のノート PC とは全く異なるライフサイクルが存在している。ノート PC の場合、1 つの

製品を市場に投入するには少なくても半年以上の時間を要するが、タブレットの場合、2

ヶ月が基準となっている。

2014 年 5 月号

40

中国内地では、アップルはタブレット市場の開拓者であるが、全志（Allwinner）は深圳

の White-box タブレット生産基地の真の開拓者といわれている。全志は広東省珠海市に

本社を置くチップ設計企業で、2011 年年末に A10 チップを投入、中低価格の White-box

タブレットが急速に消費者に浸透していく契機となった。2012 年には全志は後継の A13

を投入、同時に大規模な値下げ攻勢をかけて、White-box タブレット市場シェアを一気

に 50％以上に引き上げた。

瑞芯（RockChip）は高価格のデュアルコア及びクアッドコア製品に集中、全志が採用し

た Cortex-A7 ではなく、Cortex-A9 プラットフォームを採用することで優位性を発揮し

た。2012 年には最高処理速度 1.6GHz のデュアルコア A9 プロセッサ RK3066 を投入、処

理速度は Cortex-A8 ベースの RK2918、全志 A10 の 2 倍以上に達した。これにより、2012

年後半には中高価格領域で最大のライバルである全志を超えるシェアを獲得した。瑞芯

の IC チップはコストパフォーマンスが高いことが評価されており、2013 年には多くの

デュアルコア/クアッドコア製品が国際大手ブランドメーカーにより採用されるように

なった。HP の 7 型タブレット Slate、DELL のタブレット製品も RK3066 プロセッサを採

用、クアッドコア RK3188 も注目を浴びている。華碩と東芝のタブレットが既に RK3188

を採用したとも伝えられている。

聯発（Mediatek）は 2012 年 7-9 月に参入してから White-box タブレット市場シェアを確

実に上げ、2013 年 10-12 月には 30%まで上昇、初めて全志と瑞芯を抜いて、White-box

タブレット用チップ市場シェア首位となった。ただ、聯発はわずか 1 年半の時間で

White-box 市場シェアを当初の 1%から 30%まで引き上げている。

【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙの赤字脱却､歩留まり解決の新技術なく足踏み

2014 年 5 月 27 日 台湾経済日報

ここ 1-2 年のタッチパネルメーカーの赤字傾向は、利益率も重要であるが、最も重要な

のは製品の歩留まりで、今年はその歩留まりを大幅に改善できる新技術の投入は難しく、

業界関係者は今年もガラス/樹脂フィルムカバー型（G/F）静電容量式技術、ワンガラス

型(OGS)静電容量式技術に依存するしかなく、歩留まりの大幅改善は難しいことを率直に

認めている。

勝華（Wintek）、介面（J Touch）は既に 3年連続で赤字が続いており、洋華も 2年連続

で赤字となっている。宸鴻（TPK）は昨年黒字を確保したが、主力ユーザーであるアップ

ルが OGS 式ではなくインセル式のタッチパネルを採用したことが響いて最終利益は大幅

減となった。

市場は、今年も樹脂フィルムカバー型静電容量式技術が最も注目され、スマートフォン/

タブレット PC ブランドメーカーから最も好まれる技術である状況には大きな変化は見

られないだろうと見ている。その最大の要因が、安定した歩留まり、低コストであり、

OGS カバー型静電容量式技術は相対的に高コストであることから市場に急速に浸透する

のは難しいと指摘する。

昨年、タッチパネルメーカーは、樹脂フィルムカバー型静電容量式タッチパネル製品で

相次いで材料面でブレークスルーに注力することを宣言しており、介面、洋華はメタル

2014 年 5 月号

41

メッシュ(Metalmesh)材料を投入することを発表、宸鴻は銀ナノ材料の開発を開始するこ

とを明らかにしている。これらの新技術が市場に投入されれば、生産コストを大幅に下

げることが可能になる。

市場は新製品の歩留まりの改善状況を細かにウォッチしており、メタルメッシュ製品の

歩留まりが中々上昇してこないこと、また宸鴻が主導している銀ナノ技術の市場投入も

今年後半になることが今年の展望を難しくしていると指摘する。

勝華董事長の黄顕雄氏は 26 日、OGS 製品の受注が増えていることを強調したほか、有機

EL、樹脂フィルム技術の開発を継続、将来的に曲面製品を生産できる可能性に言及した。

【ＥＭＳ】鴻海、5.5 型/4.7 型 iPhone 6 受注 緯創は iPhone5S 受注

DIGITIMES 27-5-2014

EMS 最大手の鴻海（Foxconn）がアップルから 5.5 型と 4.7 型 iPhone6 の 2014 年分 ODM

の70％を受注したことが伝えれると同時に、同業大手の和碩（Pegatron）が4.7型iPhone6

の 2014 年分 ODM の 30％を受注したことがサプライチェーンメーカーから明らかになっ

た。また、既存の iPhone5S は同じく同業大手の緯創（Winstron）に発注されることも明

らかになった。

鴻海の中国河南省鄭州工場では今年7月から4.7型iPhone6の供給を開始、5.5型iPhone6

の供給も今年 8月から開始される見通しだという。

【有機EL】TCL、武漢で6G有機ELﾊﾟﾈﾙ生産 旺盛な中小型需要対応

2014-5-23 中華液晶網

三星電子、ソニーが大型有機 EL パネル事業への投資を減速させていることが業界で波紋

を広げている中、世界 3位で中国内地最大の液晶テレビブランドである TCL の液晶パネ

ル事業子会社である華星光電（China Star）、世界 5位の液晶パネルメーカーである京東

方（BOE）等の中国地場のパネルメーカーが有機 EL の中小型パネルの開発を加速させて

いる。

TCL集団は、華星光電が湖北省のベンチャー企業と合弁で武漢市に第6世代LTPS（OXIDE）

LCD/AM 有機 EL パネル生産ラインを建設、有機 EL 中小型パネル市場に参入することを明

らかにした。

中国内地では中高価格スマートフォンの需要が旺盛、また新興市場を中心に世界的に低

価格のタブレット PC の販売量が急拡大していることから、有機 EL を含めて中小型のハ

イエンドパネルの需要が急速に伸びている。三星、LG、ジャパンディスプレイ等の世界

の大手メーカーのディスプレイ事業の中で LTPS 製品の収益の好調が続いている。

【ｽﾏﾎ】ｱｯﾌﾟﾙ､7 年連続でｻﾌﾟﾗｲﾁｪｰﾝ保有ﾒｰｶｰﾗﾝｷﾝｸﾞ首位維持

台湾経済日報 2014.05.27

大手 IT 市場調査機関、Gartner は、世界の 25 大サプライチェーン保有メーカーランキ

2014 年 5 月号

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ングを発表、アップルが 7年連続で首位を維持したことが明らかとなった。マクドナル

ドが 2年連続で 2位、3位はアマゾン、4-6 位は上位からユニリーバ、P&G、三星電子だ

った。IT 企業ではシーゲート（Seagate）が 20 位にランクされた。

【偏光板】中国国内液晶 TV偏光板自給率 6.7% 上昇幅 1.1 ﾎﾟｲﾝﾄ

2014-5-26 新民網

中国国内の偏光板メーカーの今年の出荷規模は 390 万平米に達し、TFT-LCD 偏光板の中

国国内自給率は 6.7%に達するものの、上昇幅は 1.1 ポイントにとどまる見通し。

中国内地の市場調査機関、群智諮詢の調査レポートによると、2013 年の中国内地の主要

パネルメーカーである京東方（BOE）、華星光電（China Star）、中電熊猫（CEC Panda）、

天馬（Tianma）、龍騰（IVO）の偏光板の実際の需要規模は 4800 万平米であるのに対し、

中国内地の偏光板メーカーである深圳三利譜光電（Sunnypol Opto）、盛波光電（Sapo

Photoelectric）の実際の出荷規模はわずか 268 万平米であり、中国内地の偏光板の国内

自給率は 5.6%にとどまっている。三利譜光電、盛波光電の生産ラインの稼働率、歩留ま

りの上昇に伴って、2014 年の中国内地パネルメーカーの偏光板の実際の需要規模は 5850

万平米に達すると見られている。

関連資料によると、中国国内の薄型ディスプレイ産業は 10 年余りの発展過程を経て、京

東方、華星光電、龍騰等を代表格とする中国国内パネルメーカーが頭角を現し、中国内

地の薄型ディスプレイ産業のサプライチェーンが急速に発展した。また同時に酸化物

（Oxide）、LTPS（低温ポリシリコン）、WRGB 等の新技術の出現により、TFT-LCD 製品はさ

らに競争力と生命力を発揮している。

偏光板は TFT-LCD 産業サプライチェーン上流の最も核心の生産材料で、中国国内市場も

長足の進歩を実現しており、中でも主要メーカーである三利譜光電科技と盛波光電科技

が突出した成果を上げている。

2011年までは三利譜光電科技と盛波光電科技は主に幅650mmの狭幅のTFT-LCD偏光板を

生産していたが、2011 年 10 月に三利譜が中国国内初の幅 1490mm の寛幅 TFT-LCD 偏光板

を投入、2011 年 12 月には盛波光電が寛幅（1490mm）の TFT-LCD 偏光板生産ラインを投

入している。2012 年以降は三利譜、盛波光電、韓国の LG 化学、台湾の奇美材料（Chimei

Materials）等が相次いで中国国内での TFT-LCD 偏光板の生産拡張の隊列に参加していっ

た。現在、中国国内の TFT-LCD 偏光板の生産ラインは 4本あり、そのうち 2本は三利譜

の狭幅（650mm）生産ラインと寛幅（1490m）偏光板生産ライン、残り 2本は盛波光電の

狭幅（650mm）生産ライン、寛幅（1490mm）生産ラインとなっている。2014 年の中国内

地の TFT-LCD 偏光板産業に新たな生産拡張計画は提出されている。

三利譜光電：www.sunnypol.com/

盛波光電：www.szsapo.com/

1173 号 5 月 30 日

2014 年 5 月号

43

【ＥＭＳ】光宝科技、医療領域からの年間売上高 100億 NTD 目指す

DIGITIMES 28-5-2014

EMS 大手の光宝科技（Lite-on Technology）は、医療領域へ事業を拡張、イメージング

機器や原材料を供給することで、5-6 年以内に医療領域からの年間売上高を 100 億 NTD

（3.31 億米ドル)まで引き上げる中長期計画を明らかにした。

光宝科技は2011年に社内の光学技術と政府系研究機関からのR&D人材を融合することで、

バイオテクノロジー＆医療事業ユニットを設置、2013 年 7 月にペットの血液検査用バイ

オケミカル分析器 VB1 を投入、自社ブランド Skyla で販売を開始。さらに 2013 年末には

肝臓、腎臓、心臓の機能に関する 15 のバイオ医療指標を 15 分以内に獲得することがで

きる血液検査機器 Skyla HB1 を投入している。

Skyla HB1 は台湾、東南アジア、欧州、中東等の市場に投入され、今年の出荷量は既に

300-400 ユニット、今年通年の出荷量目標を 1200 ユニットとしている。今後、光宝科技

はSkyla HB1を米国、中国内地に2015年中に投入する計画を明らかにしている。Skyla VB1

及び Skyla HB1 の粗利率は光宝科技の他の IT 製品の 7-8 倍に達しているという。

【ﾀﾌﾞﾚｯﾄ】中国内地ﾒｰｶｰ､ﾀﾌﾞﾚｯﾄ PC 用ﾊﾟﾈﾙ世界生産ｼｪｱ 20%超

DIGITIMES 29-5-2014

市場ウォッチャーによると、中国内地メーカーのタブレット PC 用パネルの世界生産シェ

アが 20%を超えたことが明らかになった。中国内地メーカーがタブレット PC 用パネルの

世界生産シェアを急速に上昇させているのは、生産能力の拡張と新技術の開発を継続し

ていると同時に製品の品揃えを改善し続けていることにあり、殆どのメーカーが中国内

地のタブレット PC メーカーからの旺盛な需要に対応するため、フル稼働が続いていると

いう。

今年1-3月の中国内地メーカーの大型パネルの出荷量は916万枚で前年同期比37.3%増、

世界出荷量の 15.6%で前年同期比 3.8 ポイント上昇した。そのうち、タブレット PC 用パ

ネルの出荷量は前年同期比 225.6%増、世界出荷量シェアは 20.1%に達した。

また、同期の中国内地メーカーの液晶モニター用パネルの出荷量は前年同期比 23.7%増、

世界出荷量シェアは 18.7%、同期の中国内地メーカーの液晶 TV 用パネルの世界出荷量シ

ェアは 16.5%だった。同期の中国内地メーカーのノート PC 用パネルの出荷量は前年同期

比 19.6%減だった。

中国内地最大の液晶パネルメーカーである京東方（BOE）の2013年の純利益は前年比811%

増、華星光電（China Star）の 2013 年の純利益は前年比 646%増だったが、市場ウォッ

チャーはこれは中国内地メーカーの液晶パネル市場におけるプレゼンスが急速に上昇し

ていることを如実に表していると指摘する。

中国内地のパネルメーカーは 49 型、55 型、65 型、98 型、110 型のウルトラ HD 液晶テレ

ビも開発、台湾メーカーとの競争がさらに激化する状況にある。2015 年から 2016 年に

かけては LTPS パネルと有機 EL パネルが主戦場となることが予想される。

2014 年 5 月号

44

【ＬＥＤ】保護ｶﾊﾞｰ用ｻﾌｧｲｱ市場､ｱｯﾌﾟﾙ次第で 2年で 5倍に成長

2014-5-28 OFweek 半導体照明网

アップルは今年7-9月にiPad Air、iPad miniのアップグレード版、2つのサイズのiWatch、

4.7 型/5.5 型の iPhone6 等が含む 7-9 の新製品を相次いで投入することから、アップル

のサプライチェーン企業も次々と供給準備に入っており、サファイア関連企業の業績へ

の期待が高まっている。

サファイアの主成分は酸化アルミであるが、高硬度、耐摩耗、耐腐食、耐高温等の優れ

た性質を有している。

現在、サファイアの主要用途には基板材料とウィンドウ材料の 2つあるが、基板材料に

は主に LED 半導体基板材料に使われている。LED 照明用サファイア基板はサファイア基

板の応用需要全体の 90%以上を占めている。ウィンドウ材料には、時計の文字盤カバー、

航空宇宙、精密特殊加工等に利用されている。現在、時計パネルへの応用もウィンドウ

材料の範疇に分類される。

用途別に見ていくと、LED がサファイア基板需要に最もダイレクトな影響を持つと同時

に最も重要な応用領域で、2014 年の LED 需要が堅調に推移していることから、サファイ

アの需要も堅調さを持続すると見られている。ウィンドウ材料では、スマートウォッチ

がサファイア時代に入ったことから、需要が爆発的に増える可能性がある。東方証券新

エネルギー分野のシニアアナリストの黄盼盼氏は、 アップル製品はスマートウォッチ、

タブレット PC を問わずメルクマールとしての作用を持っており、同業メーカーが学習し

追随する模範となっていることから、アップルが次世代ウォッチ製品にサファイアパネ

ルを採用すれば、その流れはスマートウォッチがサファイア時代に入ることを大きく後

押しすることになる。現在、サファイアは時計のレンズ保護やセキュリティキーに徐々

に利用範囲を広げており、多くの国際ブランドが追随、三星電子が次世代製品にサファ

イア指紋識別を採用することが伝えられている。

黄盼盼氏は、2014 年のアップルの新製品がサファイア保護パネルを使用すると仮定、

2014 年と 2015 年のアップル新製品の販売量がそれぞれ 4000 万台、1.2 億台に達すると

すると、それに伴うサファイアの新規需要はそれぞれ 2 インチ換算で 9714 万枚/年、2

億 9142 万枚/年に達することになる。これは LED 用サファイア基板の数量に匹敵、2015

年には LED 用サファイア基板需要の 2倍、保護カバー用サファイア需要は 2年で 5倍に

拡大することになる。

現在、サファイアの主な応用領域は依然 LED 基板材料で、コスト構造で見ると、サファ

イアはコスト全体の 10%前後を占め、その比率はかなり高い。LED 関連製品の価格が下落

し続けている状況下で、川下のエピタキシャルウエハメーカーはサファイア価格の値上

げを許すことはないといえる。

コンシューマーエレクトロニクス製品については、その需要が大幅に成長しているのは

主にレンズ、キーパッド、アクセサリ等によるもので、弾性が最も大きいパネル保護ガ

ラス需要はいまだ爆発的に成長する段階に入っていない。また、製造技術の要求から、

レンズ、キーパッド等に用いるサファイア技術はサファイア基板材料に比べ低いことか

ら、投資がレンズ/キーパッド用サファイア材料に集中、サファイア基板の生産拡張がな

2014 年 5 月号

45

おざりになってきたが、今後その局面が改善される可能性がある。

サファイアのパネルへの応用については、その価格が現在使用されている時計パネルに

比べ割高であることから、時計メーカーが採用するのは難しい情勢にある。総合的に見

て、サファイアには値上げができる環境にあるが、現実には値上げは難しい状況にある。

【ＰＣＢ】成都電子展から見えてくる中国内地ﾌﾟﾘﾝﾄ基板産業構造転換

2014-05-28 和訊網

2014 中国（成都）電子展が 7月 10 日から 12 日まで中国四川省成都センチュリーシティ

ニューインターナショナルカンファレンス＆エキジビジョンセンターで開催されるが、

今年も多数の中国内地のプリント基板メーカーが成都に集うことになる。今回出展して

いるプリント基板メーカーの状況から、中国内地のプリント基板産業が構造転換を迫ら

れていることが明らかになってきた。

2013 年、中国内地のプリント基板産業は困難に直面しながらも発展し続けているが、多

くの従来型多層プリント基板製品を生産する企業は赤字が深刻になっており、一部の中

小企業は生産停止もしくは破産している。一方、ビルドアップ基板、フレキシブル基板

を生産する企業は、川下のモバイル端末メーカー等の旺盛な需要に刺激されて急速に発

展している。中国内地は世界最大のプリント基板生産国であるが、2013 年の中国内地の

プリント基板産業の発展が減速、総生産高が 2012 年とほぼ同水準にとどまっている。プ

リント基板産業の成長率は電子情報産業の平均成長率に比べ低く、需要が急増している

ビルドアップ基板とフレキシブル基板の生産量に至っては市場の需要を大幅に下回って

いるため、需要の大半を輸入に依存している。2014 年は中国内地のプリント基板産業が

ビルドアップ基板及びフレキシブル基板の国産化を実現できるような構造転換が求めら

れている。ビルドアップ基板の領域では、日本企業及び韓国企業は既に 3 段 ANY LAYER

基板を生産する能力を有することから、製造技術の獲得が急務となっている。

【半導体】ｲﾝﾃﾙ､瑞芯と戦略提携 ｲﾝﾃﾙﾁｯﾌﾟ搭載のﾀﾌﾞﾚｯﾄ普及狙う

インテル Press release 28-5-2014

半導体最大手のインテルは、中国内地のタブレット PC チップ大手の瑞芯微電子

（RockChip）と戦略的提携を行うことで合意、インテル設計のチップを搭載したエント

リクラスの Android タブレット端末の市場シェア拡大に注力することを明らかにした。

合意内容によると、インテルと瑞芯はインテルブランドのモバイル SoC（System on Chip）

プラットフォームを供給することが条件となっており、クアッドコアプラットフォーム

はインテルの 3G モデム技術を統合した Atom プロセッサコアをベースにすることになる

とされている。

インテルのモバイル SoC プラットフォームを融合した SoFIA シリーズを低価格及び中価

格 Android モバイル端末向けで採用を拡大させるため、新たなクアッドコア SoFIA 3G

パートが 2015 年 1-3 月に投入される見通しだが、初期のターゲットは低価格及び中価格

のタブレットになると見られている。インテル SoFIA シリーズは 2013 年後半にインテル

2014 年 5 月号

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のモバイル製品のロードマップに加えられたが、インテル初のアプリケーションプロセ

ッサと通信プラットフォームの融合ソリューションとなる。

タブレット PC 市場はスクリーンサイズの選択肢が増えることで拡大し続けていること

から、瑞芯との提携によってインテルは品揃えを拡充することができるとともに新規ユ

ーザーにこれまで以上の選択肢を提示することができるようになる。

【半導体】中国国内半導体産業輸入依存悪化 政府が再び支援強化

2014-5-22 台湾工商時報

中国内地の昨年末以降、中国内地で半導体産業に対する産業支援基金の設立が相次いで

いる。21 日の権威筋によると、中国国務院が既に認可した半導体産業発展基金の総規模

は 6000 億人民元に達し、市場予想を大幅に超えている。

中国内地の中央政府及び地方政府による半導体産業に対する支援規模は過去 10 年で最

大、対象とされている領域は原材料、設計、実装検査までのほぼ全てのサプライチェー

ンに及んでいる。