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1 Copyright © 2011 Japan Internet Exchange Co., Ltd.
IPv4/IPv6 XLATE 用いた IPv4 枯渇対策と IPv6 の展開
~ Internet and Operation Technology ~ IOT 15
日本インターネットエクスチェンジ株式会社 馬渡 将隆 <mawatari[at]jpix.ad.jp>
2011年10月7日
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現在の ISP の状況
• 各 ISP で直面している二つの課題 – IPv6 サービス対応
• IPv6 インフラ構築の投資にいつからどこまで手を出せるか? • しかし、エンドユーザ数の増加、インターネットに接続されるノードの
増加に伴い、IPv6 アドレスの必要性が高くなっている。
– IPv4 アドレス枯渇対策 • 既に APNIC では IPv4 枯渇済み。(新規の払い出し無し)
– インターネットに IPv6 が展開されるまでの期間、エンドユーザでは、IPv4 グローバルへの接続性は、必須となる。
• IPv4 グローバルの到達性が今後いつまで必要かが明確になっていない。
– 5年なのか?10年なのか?さらになのか?
IPv4 アドレス
枯渇対策 IPv6 サービス
対応
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二つの課題の取り組み方
• IPv6 サービス対応 – 技術的なハードルは低くなっていて、投資対象とし
ての優先順位が高めに設定されているのが現状。 • 既にいくつかの ISP にて、IPv6 インターネット接続の
サービス提供が開始されている。
– IPv6 のインフラの整備は、まず上流 (トランジット、
IX 接続) からはじまり、サーバ、下流 (ユーザ収容) に広げていく。
– サービス計画、社内教育も並行的に実施。
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二つの課題の取り組み方
• IPv4 アドレス枯渇対策 – 大きな投資はしたくないが、IPv4 需要はしばらく
続くと言う現状。
– IPv4 アドレスの整理・集約・リナンバをして、無駄な利用がないかどうかの確認をしていく。
– IPv4 アドレス共有・節約の為の CGN(NAT)、トランスレータなど導入について、調査・検討・検証の作業を実施。
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課題に対する JPIX のアクション
• 「IPv6 サービス対応」 に関しては、ISP 様側で注力をしていただき、「IPv4 アドレス枯渇対策」 に関しては、インターネットに IPv6 環境が展開されていくまでの限定された移行期間に必要となるものである為、ISP 様のネットワーク内に NAT 設備やトランスレーション設備を構築する必要の無い、JPIX から各 ISP 様へのアウトソースサービスの提供形態でサポートを行う。
• インターネットにおいて、中立的な立場を持つ JPIX としては、今後、ISP 様での IPv4 アドレス枯渇対策をサポートする為に重要かつ必要となっていくアクションであると考えている。
IPv6v4 エクスチェンジサービス
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IPv6v4 エクスチェンジサービスとは
• ISP 様内部の未使用 IPv4 グローバルアドレスが枯渇し、ISP 様のエンドユーザに IPv6 アドレスしか配布されない状況においても、アドレスファミリ変換の仕組みによって、エンドユーザのクライアント端末 (IPv6 端末) から IPv4 にしか対応していないサーバ (IPv6 未対応のサーバ) に対しての接続性を提供するサービスです。
IPv4 ネットワーク
IPv6 ネットワーク
4 4 4 6 6 6
4 4 4 6 6 6
XLATE
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現在までの道のり
• 2008年12月 – JPIX にて、サービス検証を開始
• http://www.jpix.ad.jp/jp/pdf/20081216_001.pdf • トランスレーション方式の検討 • トランスレータ (NAT-PT) の検証
• 2009年 – XLATE GW および XLATE HGW のプロトタイプ開発を開始 – XLATE GW と XLATE HGW のシステム検証
• 2010年07月 – 実験サービスを JPIX IX ポート顧客向けに開始
• http://www.jpix.ad.jp/jp/pdf/20100708_001.pdf
• 2011年04月 – I-D XLATE から RFC 6144、RFC 6145、RFC 6146 として発行 – 各ルータベンダから XLATE の正式サポートが開始
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NAT-PT + DNS-ALG の検証環境イメージ図
IPv4ネットワーク
DNS-ALG
(2) QRY= www.example.jp A or AAAA ?
サーバ (IPv4[G]) www.example.jp [192.0.2.11]
NAT-PT GW
クライアント (IPv6)
IPv6ネットワーク
DNS
(4) ANS= www.example.jp AAAA: 2001:db8::192.0.2.11 !
dummy prefix route 2001:db8::/32
(5) dst IPv6 = 2001:db8::192.0.2.11 src IPv6 = IPv6 client address
IPv4 Pool
(3) ANS= www.example.jp A: 192.0.2.11 !
(7) dst IPv4 = IPv4 pool address src IPv4 = 192.0.2.11
(8) dst IPv6 = IPv6 client address src IPv6 = 2001:db8::192.0.2.11
(1) QRY= www.example.jp AAAA ?
(6) dst IPv4 = 192.0.2.11 src IPv4 = IPv4 pool address
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標準化技術
• RFC 6144 (Framework for IPv4/IPv6 Translation) – http://tools.ietf.org/html/rfc6144 – IPv4/IPv6 の変換の枠組みを記述している RFC
• RFC 6145 (IP/ICMP Translation Algorithm)
– http://tools.ietf.org/html/rfc6145 – IP パケットヘッダの変換、ICMP パケットヘッダの変換について
記述をしている RFC
• RFC 6146 (Stateful NAT64) – http://tools.ietf.org/html/rfc6146 – 複数の IPv6 クライアントで IPv4 アドレスを共有する
Stateful XLATE について記述をしている RFC
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IPv6v4 エクスチェンジサービス全体イメージ図
トランスレートGW
コンテンツサーバ (IPv4グローバル)
IPv6 IPv4プライベート
IPv6
トランスレートHGW
IPv4グローバル IPv6
到達可能 !!! IPv4グローバル
ISPバックボーン ISPバックボーン
JPIX設備
ISP様設備
エンドユーザ トランスレートHGW IPv4 プライベート
IPv6
IPv4 グローバル
IX スイッチ
JPIX IP バックボーン
The Internet (IPv4 IPv6)
ISPバックボーン
Stateful XLATE
Stateless XLATE
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IPv4 ⇔ IPv6 ⇔ IPv4 アドレスファミリ変換図
トランスレート GW
IPv6
IPv4 プライベート
BAS Pool Address
(IPv6)
エンドユーザ端末 (IPv4[P])
JPIX IP バックボーン (IPv4[G] IPv6)
トランスレート HGW (IPv4[P] IPv6)
IPv4 グローバル
The Internet (IPv4[G])
Source IPv4[Private]
※ クライアントのIPv4アドレス
Destination IPv4[Global]
※ サーバのIPv4アドレス
Source IPv6
※ エンドユーザに割り当てられたIPv6
Prefix + クライアントのIPv4アドレス
Destination IPv6
※ 変換用IPv6 Prefix + サーバのIPv4アドレ
ス
Source IPv4[Global]
※ トランスレート GW にプールされている
IPv4アドレス
Destination IPv4[Global]
※ サーバのIPv4アドレス
Payload
Payload
Payload
IX スイッチ
到達可能 !!!
BAS Pool Address
(IPv6)
コンテンツサーバ (IPv4 グローバル)
エンドユーザ端末 (IPv4[P])
トランスレート HGW (IPv4[P] IPv6)
ISP バックボーン (IPv6)
Stateful XLATE
Stateless XLATE
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IPv4 ⇔ IPv6 ⇔ IPv4 アドレスファミリ変換図
DNSサーバ
(5) src IPv4 = 192.168.1.2 dst IPv4 = 198.51.100.1
コンテンツサーバ (IPv4[G]) www.example.jp [198.51.100.1]
クライアント [192.168.1.2]
(7) src IPv4 = 192.0.2.1 dst IPv4 = 198.51.100.1
(8) src IPv4 = 198.51.100.1 dst IPv4 = 192.0.2.1
(9) src IPv6 = 2001:db8:bbbb::198.51.100.1 dst IPv6 = 2001:db8:aaaa::192.168.1.2
(10) src IPv4 = 198.51.100.1 dst IPv4 = 192.168.1.2
IPv4 グローバルネットワーク
IPv6 ネットワーク
IPv4 プライベートネットワーク
(6) src IPv6 = 2001:db8:aaaa::192.168.1.2 dst IPv6 = 2001:db8:bbbb::198.51.100.1
(4) ANS= www.example.jp A: 198.51.100.1 !
(2) QRY= www.example.jp A ?
(3) ANS= www.example.jp A: 198.51.100.1 !
(1) QRY= www.example.jp A ?
XLATE GW IPv4 pool
[192.0.2.1 - 192.0.2.100] XLATE DST Prefix
[2001:db8:bbbb::/96]
XLATE HGW XLATE SRC Prefix
[2001:db8:aaaa::/96] XLATE DST Prefix
[2001:db8:bbbb::/96]
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IPv6v4 エクスチェンジサービスの状況
• JPIX ユーザに対して、実験サービスの提供中 – 2010年7月から開始し、15社程度の ISP 様が実験サービスに参加
をしています。 – 実験ユーザに、ご参加いただいている ISP 様にトランスレート HGW
を無料で貸し出しをしています。
• 実験サービスユーザ様からの感想
– エンドユーザが意識せずに、IPv4 環境にアクセスできる – IPv4 のグローバルアドレス不足に役立つ – 機器 (トランスレート HGW) がコンパクトで良い – 設定画面 (Web GUI) が分かりやすい
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IPv6v4 エクスチェンジサービスの状況
• 実験サービスで実績を重ねることにより、技術的な知見・ノウハウを収集 – トランスレーションの運用には未知の部分が多くありました。 – ミーティング、イベントなどの会合で対外的な情報展開、
フィードバックをしています。
• お問い合わせ – IPv6 接続サービスの開始が未定の ISP 様でもお気軽に
お声掛けください。
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お願い・ご相談
• JPIX では、本サービスで使用をする IPv4プールアドレスの追加について、急務な対応を検討中です。
• IPv4 グローバルアドレスの在庫に余裕がある企業・組織がございましたら、IP アドレスの移転について、ご協力のご相談をさせていただければと思います。
• 連絡窓口 – 日本インターネットエクスチェンジ株式会社
技術部 馬渡 将隆 <mawatari[at]jpix.ad.jp>
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ご清聴ありがとうございました。
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