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Copyright 2011 Sumitomo Heavy Industries,Ltd. 1
ISO14119の紹介
機械の安全ガードに関連する
インターロック装置の設計および選定
のための一般要求事項
平成23年12月22日
東京証券会館ホール
主催 (一社)日本機械工業連合会
住友重機械工業(株) プラスチック機械事業部
技術部 石川篤
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アジェンダ
ISO14119とは?
現在の改定作業の状況
ISO14119:1998版との対比
ISO/DIS14119の主な要求事項
今後の動向
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ISO14119とは?
機械の安全ガードに関連する
インターロック装置の設計および
選定のための一般要求事項
インターロックとは?
安全装置・安全機構の考え方の一つで、
ある一定の条件が整わないと他の動作
ができなくなるような装置・機構のこと。
インターロック装置とは?
ガードが開いていると機械要素の動作を
避けるための機械的、電気的などの装置。
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ISO14119の各国対応
EN 1088
GB/T 18831 JIS B9710
KS B ISO14119
(ANSI B11.19) 日本
韓国
中国
欧州
米国
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機械安全の国際規格体系
A
B
C
基本安全規格
グループ安全規格
個別安全規格
ISO12100-2010
ISO14119 ISO13849-1
など
工作機械
産業用ロボット
など
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ISO14119:1998の改定作業
1998年 第1版発行
2007年 AMENDMENT1発行
2008年7月15日 WD発行
2009年9月17日 CD発行
2011年9月22日 DIS発行
ISO / TC199 / WG07”Interlocking devices”にて現在改訂作業中。
日本では(社)日機連 ISO/TC199国内部会14119WGにて審議。
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目次の対比
現行版(1998年発行)
1 適用範囲
2 引用規格
3 定義
4 ガードに付随するインターロック装置
の作動原理及び代表的形式
5 インターロック装置設計
の規定条項
6 電気式インタロック装置に対する
技術的追加要求事項
7 インターロック装置の選定
付属書 A,B,C,D,E,F,G,H,J,K,L,M,N,P
DIS版(2011年9月22日発行)
1 適用範囲
2 引用規格
3 項と定義
4 ガードに付随するインターロック装置
の作動原理及び代表的形式
5 インターロック装置設計
(ガードロッキング付き/無し)と
設置のための要求事項
6 インターロック装置の選定
7 インターロック装置の無効化の可能性
を最小にするための設計
8 制御の要求事項
9 使用のための情報
付属書 A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,ZA
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適用範囲
機械の安全ガードに関連するインターロック装置の設計と選定の原則。
エネルギー源の特性如何にかかわらない。
インターロック装置を作動させるガードの部品も含まれる。
注:ガードの構造や強度に関する規定→ISO14120
注:インターロック装置からの信号処理に関する規定→ISO13849-1
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用語(変更点)
定義される用語が大幅増(9→30個)
インターロック装置をTYPE1~4に分類
アクチュエータのコード化レベルの定義が追加
無効化に関する定義が追加
ガードロッキングの開放手段の定義が追加
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TYPE1~4インターロック装置
ドア開
TYPE1 TYPE2 TYPE3 TYPE4
作動方法 カム トング 非接触 非接触
コード化 No Yes No Yes
ポジション
スイッチ
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アクチュエータのコード化レベル
Lowレベル コードパターン=1~9
Mediumレベル コードパターン=10~1000
highレベル コードパターン>1000
トング型
アクチュエーターなど
RFIDなど
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無効化の可能性を最小にする設計
インターロック装置の実装
における原則を実施
無効化の動機
Start
End
動機の除去または最小化が可能
合理的に予見可能な
無効化対策の実施
動機を除去または
最小化する設計
Yes
No
Yes
No
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インターロック装置の実装
インターロック装置は位置がずれないよう十分な処置が必要。 - 位置決めピン、保護カバーなど
TYPE1またはTYPE2のインター
ロック装置を単独で用いて停止
命令を出す場合は、ドア開と連動
して機械的に直接電気接点を
オープンにする。
ドア閉 ドア開
動作可 動作不可
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無効化の動機
利便性
サイクルアップ
コストダウン
耐久故障
回避など
ドア閉 ドア開 ドア開
ケーブルタイ
による無効化
動作可 動作不可 動作可
なぜ?
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無効化動機の除去または最小化
セットアップ、ツールチェンジ、メンテナンスを
目的とした特別操作モードの使用が可能。
機械のタイプや機能に大きく依存するため、安易な使用は危険!
C規格(個別安全規格)で定義されるのが一般的。
ただし!
プラスチック射出成形機の米国規格
(ANSI/SPI B151.1)ではキースイッチ
の使用でガード開時の一部動作が
認められている。
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無効化対策
手が届かなくする
ガードを付ける
隠す
コード化する
簡単に外せない
動作チェックする
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無効化の可能性を最小にする設計
どのTYPEのインターロック装置
をどう使うかによって無効化を
最小にする設計が規定されている。
C規格での導入を推奨。
TYPE1
+
ヒンジ
簡単に外せないように特殊ビス
などで止めなければならない。
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ガードロッキング装置
ロック アンロック
ばね(動力OFF) 動力ON 機械式
動力ON ばね(動力OFF)
動力ON 動力ON
動力ON 動力OFF 電磁式
ロック状態はモニタリングが必要
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ガードロッキング装置の保持力
F1max
Fzh= S=1.3
S
テスト方法
ロック状態にて10±0・25mm/secのスピードでドア開方向に
故障するまで牽引する。このときの牽引力をF1max。
製品に表示する保持力は
Fzh以下でなければならない
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静的な最大操作力
ガードを開ける体勢に
よってインターロック装置
のガードロッキング装置
に必要となる保持力は
変わってくる。
Annex I
使用する装置の保持力Fzh > 想定される静的な最大操作力
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ガードロッキングの補助的解除
エスケイプリリース セーフガードの内側から工具無しで手動で解除が可能。
エマージェンシーリリース 工具無しで手動で解除が可能。 解除中は停止コマンド発行。 解除のリセットは特別な手段が必要。
アグジュアリーリリース 特別な工具でのみ解除が可能。 解除中は停止コマンド発行。
これらは状況に応じて使い分けることができる。
IDEC株式会社 HPより
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インターロック装置の選び方
機械を使用する条件とその用途
機械のハザード
起こりうる負傷の度合い
インターロック装置の故障確率
機械の停止性能とアクセスタイム
システムの必要とされる安全性能 PL(ISO13849-1)またはSIL(IEC62061)
以下を考慮しなければならない。
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使用環境に対する配慮
温度
ダスト
湿気
振動とショック
衛生
電磁妨害 TYPE2
インターロック装置
TYPE3,4
インターロック装置
塗料
木材片
金属片など
TYPE選定や定期メンテナンス等に関わる。
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制御要求
故障の評価
・インターロック装置の故障に伴うリスク評価が必要。
・インターロック装置が正常に動作しているか
どうかを自動監視機能でチェックすることができる。
・危険源へのアクセス頻度が低ければ
定期的な手動チェックも可能である。
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制御要求
共通原因故障の防止
異なる動作モードのインターロック装置の併用で防止できる。
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制御要求(その他)
ガードロッキング装置の解放
障害の除外
インターロック装置の直列接続
電気と環境の条件
ISO13849-1,-2あるいはIEC60204-1の制御要求に順ずる。
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使用上の情報
マーキング
ガードロッキング装置のモニタリングのシンボル
取り扱い説明書
正しい使い方、保持力などの記述が必要。
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ANNEX(付録)の抜粋
TYPE1インターロック装置の例1
ガード開 ガード閉
A 可動ガード C ポジションスイッチ
B アクチュエータ(カム) 1 開方向
利点
・ダイレクトメカニカル
アクション
・容易に無効化できな
い
欠点
・カムとスイッチの位置
決めが難しい
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ANNEX(付録)の抜粋
TYPE1インターロック装置の例2
1系統 2系統
油空圧インターロック装置
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ANNEX(付録)の抜粋
TYPE2インターロック装置の例
利点
・取り扱いが容易
欠点
・耐久性
・ほこりに弱い
1 ポジションスイッチ 2 アクチュエータ
コード化されたアクチュエータを持つトングスイッチ
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ANNEX(付録)の抜粋
TYPE4インターロック装置の例
利点
・コンパクト
・ほこり、水に強い
・ハイレベルのコード化
欠点
・電磁波の影響
1 開方向 3 コード化RFIDタグアクチュエータ
2 非接触ポジションスイッチ 4 可動ガード
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ANNEX(付録)の抜粋
ガードロッキング装置の例(電磁式)
利点
・突起物が無い
・ほこり、水に強い
・コンパクト
欠点
・電源OFFで開く
・保持力の信頼性
1 コード化アクチュエータ 3 ガード保持磁石
2 磁力保持板 4 非接触インターロック装置
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ANNEX(付録)の抜粋
安全機能の実施(カテゴリー1)
ISO13849-1で定義されているカテゴリー1~4の実施例あり。
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今後の予定
DISの投票期限2012年2月22日までに投票とコメント提出
FDISの発行と投票:~2012年中旬
ISOとして正式発行:~2012年中
JIS B9710の改訂作業:2012年後半~2013年
Copyright 2011 Sumitomo Heavy Industries,Ltd. 35
ご清聴ありがとうございました。
完