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業務連絡を効率化して 顧客サービスを向上するには? 解説記事と事例で知りたい最新IT トレンド PRESENTS

IT 業務連絡を効率化して PRESENTS 顧客サービスを向上するには · や「Yammer」、米Salesforce.comの「Chatter」をはじめとしたクラウドサービスに点在して

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Page 1: IT 業務連絡を効率化して PRESENTS 顧客サービスを向上するには · や「Yammer」、米Salesforce.comの「Chatter」をはじめとしたクラウドサービスに点在して

業務連絡を効率化して顧客サービスを向上するには?

解説記事と事例で知りたい最新ITトレンド

PRESENTS

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2 “脱電子メール ”で生産性向上、実現の裏側には何がある?

ITインフラ

経営

セキュリティ

業務アプリ

インダストリー

編集/制作:TechTargetジャパン

終わりが見えてきた「電子メール時代」、ソーシャルツールで代替は可能か

 ソーシャルコラボレーションソフトウェアの利用機会が増えるのに伴い、企業と従業員にある共通の認識が生まれている。それは、この技術がビジネスにおける時代遅れの連絡方法に取って代わることだ。

 どのテクノロジーにも寿命はある。メールは依然として企業における主要な連絡方法となっているが、今後数年の間に大きな変化が訪れる可能性がある。

 米テキサス州の各地に 50カ所以上の看護施設と高齢者介護施設を持つCreative Solutions in Healthcareでメールは従業員が連絡手段として使用する主力プラットフォームの座から陥落しつつある。

 Creative Solutions in Healthcareの最高情報責任者(CIO)であるショーン・ウィオーラ氏は次のように話す。「ソーシャルコラボレーションソフトウェアは非常に好評を博しており、問題ないと考えている。私は既にメールを使わなくなっており、他の従業員もどちらかというとメールを使わなくなっているようだ」

“脱電子メール”で生産性向上、実現の裏側には何がある?

今までコミュニケーションの主力プラットフォームだった電子メールの時代の終わりが近づいている。脱メールで生産性向上を果たした 2つの企業の事例を紹介する。

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3 “脱電子メール ”で生産性向上、実現の裏側には何がある?

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 ソーシャルコラボレーションソフトウェアの動向に注目してきた IT担当者にとって、この展開は当然の結果といえるだろう。企業での活用は遅 と々して進まないが、従業員は既にこうしたツールを好んで使用し、その特性をよく理解している。

 Creative Solutions in Healthcareでは、ソーシャルコラボレーションソフトウェアを導入して変わったことがある。メールを使用していたときと比べて、従業員の生産性は向上し、より協力的になったという。こうした変化が後押しとなって、同社では米 harmon.ieの「Collage」のようなソーシャルツールの導入を検討した。Collageは、米Microsoftの「Microsoft Office 365」や「Yammer」、米 Salesforce.comの「Chatter」をはじめとしたクラウドサービスに点在しているソーシャル情報を単一の通知画面にまとめて見やすくするツールだ。

 Collageを使用すると、あらゆる話題について話し合うことができる。同じネットワークに所属する他のユーザーのプロファイルを見ることもできる。また、そのネットワークでどのようなトピックに「関心が集まっている」のかも分かる。

 「ユーザーの視点に立ち、出入りする雑多な情報の山に目を向ける必要がある。そうすることで多くの可能性の道が開かれる。恐らく次の大きな変化は、このような各種コミュニケーションを 1つに統合することだろう」(ウィオーラ氏)

 また、Creative Solutions in Healthcareの従業員は、「Microsoft SharePoint」のような標準的なプラットフォームでブログやWikiといったツールを駆使することで、創造や協力、革新を生み出すための独自の方法を編み出している。この変化によって、IT部門は、従業員が抱える小規模な問題の解決に時間を使うのではなく、もっと大きな問題に注力することができるようになった。

 同社の従業員は標準的なプラットフォームでこのような機能を自力で見つけている。

 「このような短期間で従業員が何かに飛び付いているのは喜ばしいことだ。従業員は自分たちで小規模なWikiを作成している。このような機能をどうやって見つけたのか私には分からない」(ウィオーラ氏)

 消費者向けのソーシャルメディア技術が主導となって、今後も企業向けの技術は進歩していくだろう。現時点では、メールに取って代わるほどの技術は出てきていないが、米 Facebookをはじめとする複数の企業が、その境地を獲得すべく乗り出そうとしている。また、2015年中には企業向けの「Facebook」である「Facebook at Work」が、この市場に本格参入すると報じられている。

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 だが、ビジネス界がすぐさまソーシャルメディアに触発された形のコラボレーション技術を受け入れることは期待すべきではないだろう。

 米 J.Gold Associatesのアナリストであるジャック・ゴールド氏は次のように語る。「企業はFacebookが用意するものを全て疑って掛かるだろう。少なくとも私が IT管理者ならそうする」

メール不達にCEOが激怒、“メール廃止”企業 決断の裏側は

 1世紀を超える歴史のある大手旅客会社の仏 Keolis Commuter Services(Keolis)はメールに限界を感じ、企業内コラボレーションの在り方の見直しを行った。同社はパリに本社を置く国際的な旅行会社だ。全世界に 5万 5000人以上の従業員を抱え、創業から 100年以上になる。同社のビジネスを支えているのは、提案依頼書(RFP)と異なるタイムゾーンで働いている個人や部門間のコラボレーションである。

■ メールが業務の支障になっていた 2015年 5月中旬に行われた「Gartner Digital Workplace Summit」のセッションに、Keolisの子会社米 Keolis Transit Americaで最高技術責任者(CTO)を務めるダーク・シュナイダーマイヤー氏が登壇した。同氏は、従業員の変化も一因となってKeolisが SaaS(Software as a Service)や一般消費者向けのテクノロジーを導入したことを語った。

 「このようなデジタル世界のテクノロジーの導入には消費者の影響があった」とシュナイダーマイヤー氏は語る。

 このままメールを使い続けていると業務に支障が出ると分かり、Keolisは新しいコラボレーションツールが必要だと判断した。この判断を決定的にしたのは、同社の最高経営責任者(CEO)が送信した 1通のメールだ。そのメールには重要なRFP関連のファイルが添付されていた。だが、サイズが大きすぎたため配信不能でメールが戻ってきたのだった。

 「メールだけでは不都合なことはたくさんある。メールは対話的ではなく、バージョン管理もできない。これはコラボレーションにおける問題の一例だ」とシュナイダーマイヤー氏は話す。

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■ コラボレーションツールの力で大口契約を獲得 Keolisは、顧客である行政機関が求める高いセキュリティと従業員が求める使いやすさを兼ね備えたコラボレーションプラットフォームを探した。また、シュナイダーマイヤー氏によれば、ブラウザとOSのどちらにも依存しないプラットフォームであることも重要だったという。同社が導入を決めたのは、英 Huddleの製品だった。

 同社の SaaSコラボレーションプラットフォーム「Huddle」は、2014年にKeolisが契約を獲得するのに貢献した。この契約は英国のインフラサポート企業 Amey Plcと共同で英Docklands Light Railwayシステムを運営するという内容で、その規模は 7億英ポンド(1400億円)以上にも上る。さまざまな部門や地域で働くKeolisのビジネス専門家に加え、外部のパートナーがHuddleを通じて協力し、契約を勝ち取った。ユーザーにはインタフェースが非常に好評だったという。

 シュナイダーマイヤー氏は「当社はこの契約を遂行するための中心リポジトリとしてHuddleを使用している」と述べている。さらに、契約に関わる行政機関もHuddleのコラボレーションに参加している。

 シュナイダーマイヤー氏によると、Keolisが Huddleを導入する際、既存のMicrosoftの「Microsoft SharePoint」環境への統合に課題があったという。だが、その移行を補助するAPIがHuddleから提供されたとのことだ。

■ SaaSはIT部門の評価を上げる SaaS製品の使用を通じて、Keolisの IT部門と事業部門はより緊密に連携するようになった。IT部門は「門番」と見なされることが減り、「支援者」と考えられることが多くなっている。

 「当社にとってSaaSは即戦力になるツールで、IT部門の負担軽減につながっている」とシュナイダーマイヤー氏は語る。

 オンプレミスのインフラやメールのような長年使ってきたビジネスツールからSaaSや一般消費者向けのコラボレーションツールに移行するとなると、IT部門による管理が及ばなくなると懸念するかもしれない。だが、シュナイダーマイヤー氏は IT担当者に対してそうした考えを捨てるようアドバイスする。

 「CTOである私がクラウドベースの製品の発達を恐れていたとしたら、それは図書館員がインターネットを恐れているようなものだ。これはどうしようもない」とシュナイダーマイヤー氏は語る。

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6 “脱電子メール ”で生産性向上、実現の裏側には何がある?

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編集/制作:TechTargetジャパン

 Huddleと同じようなエンタープライズツールには、米 Boxの「Box」、米 Dropboxの「Dropbox」、米 Amazon Web Servicesの「Amazon Zocalo」、米 Googleの「Google Drive」、Microsoftの「OneDrive for Business」などがある。

TechTargetジャパン プレミアム“脱電子メール”で生産性向上、実現の裏側には何がある?2015年 11月9日編集:TechTargetジャパン発行:アイティメディア株式会社Copyright 2015 ITmedia,Inc. TechTarget,Inc. All Rights Reserved.

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既存コミュニケーショ

ン手段の

限界

メール起点の

業務プロセスの非効率

素早いナレッジの共有

現在のコミュニケーシ

ョンの課題

社内SNSの採用

クラウドを利用したツールで1人から大多数へ素早く情報を発信

課題に対する解決策

課題と解決策の具体例を次ページで紹介します

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共感の連鎖とナレッジの共有で『ケータイショップ』にイノベーションを。

「Office 365 with KDDI」のSNS機能『Yammer Enterprise』で社員のモチベーションを向上させライフデザイン提案型の『総合サービスショップ』を盛り上げる。

KDDI プリシード 代表取締役社長 甘田 純一氏

KDDI直営店を運営するKDDI プリシード株式会社。全国約2,500店舗あるauショップに先駆けて、新しいビジネスモデルの開発を進めている。東京と大阪、名古屋、福岡にある直営店は、従来型の『ケータイショップ』ではなく、通信サービスに加え、決済、電気、保険・金融などのさまざまなサービスを通し、お客さまの日常生活を支え、提案する『総合サービスショップ』として位置づけられ、そこで働くショップスタッフはプランナーとして活躍する。その同社が、ナレッジの共有を推進するために導入したのが「Office 365 with KDDI」の機能の一つである、社内SNS『Yammer Enterprise』だ。シフト勤務のためプランナー同士がスムーズにコミュニケーションできないなどの課題も解決し、意思疎通の円滑化、プランナーのモチベーション向上にもつながっている。

お客さまインタビュー

プランナー同士のコミュニケーション活性化と店舗の枠を超えた素早いナレッジ共有が課題でした。

導入前の課題BEFORE

プランナーの自発性とモチベーションが向上。成功事例を全国約2,500店のauショップへ迅速に展開できました。

課題を解決するためのツールとして社内SNS『Yammer Enterprise』を採用した同社。同様のサービスはほかにもあるが、使い勝手とセキュリティを考慮したところ「Office 365 with KDDI」の1ツールとしてパッケージ化された『Yammer Enterprise』がベストだと判断した。『Yammer Enterprise』の導入によって、まず、プランナー同士のコミュニケーションが活発になった。例えば『Yammer Enterprise』を使った業務日報。従来はマネージャーらがチェックするに過ぎなかったが、プランナー同士でも見られるようにした。すると「よく頑張ったね」といったコメントが寄せられるようになり、プランナーのモチベーションが向上し、プランナーと本社スタッフのコミュニケーションも円滑になった。『Yammer Enterprise』を使った業務日報によって、本社スタッフがプランナーたちの現状を素早く把握できるようになったからだ。またナレッジも共有できるようになった。例えば、『au SHINJUKU』が始めた卓上POPを写真付きで『Yammer Enterprise』に投稿したところ、他店のプランナーから数多くの『いいね』とコメントが付いた。「2カ月後には直営店だけでなく、全国約2,500店のauショップにも展開されるようになりました」と服部マネージャーは語る。

プランナーの長沢氏は「業務日報に称賛やアドバイスなどをもらえるようになり、モチベーションが上がりました。また、ほかのプランナーの投稿や日報を見ることで、同じような事例に直面した際に参考にすることができ、とても勉強になりますし、接客にも生かせていると思います」と話す。『Yammer Enterprise』が導入されたことで、プランナー同士がより協力し合える環境になったと実感しているそうだ。『Yammer Enterprise』を活用することで、従来型の『ケータイショップ』にイノベーションを起こしたKDDI プリシード。甘田社長は「今後は『Office 365 with KDDI』のほかのツールも利用し、さらなる革新を推し進めていきたいです」と意欲を見せる。

KDDI プリシード株式会社

導入後の効果AFTER

(左から)経営管理部 管理グループリーダー マネージャー服部 辰実氏au SHINJUKUプランナー長沢 佐紀氏

「プランナーはシフト勤務で働いているため、一堂に会して話し合うことができませんでした」甘田社長はこう話す。また、プランナーと本社スタッフもコミュニケーションが取りにくい状況にあった。さらに直営店は全国に4店舗あり、店舗の枠を超えた素早いナレッジ共有も難しかった。同社に託された『新しい顧客の創造』というミッションを実現するためには、社員のコミュニケーションの質と量を上げると同時にモチベーションも向上させ、従来型の『ケータイショップ』にイノベーションを起こす必要があった。

業務中、空き時間にスマートフォンやタブレットを使って『Yammer Enterprise』に投稿

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課題 効果

プランナーはシフト勤務で働いているため、一堂に会して話し合う機会がなく、プランナー同士のコミュニケーションが不十分だった。

『Yammer Enterprise』上でプランナー同士が気軽にコミュニケーションを取れるようになった。互いの業務日報も閲覧・コメントできるようになり、プランナーのモチベーション向上にもつながった。

本社スタッフとプランナーは異なるオフィスやフロアに勤務しており、コミュニケーションが取りにくい状況にあった。

『Yammer Enterprise』を使った業務日報によって、本社スタッフがプランナーたちの現状を素早く把握可能になり、プランナーと本社スタッフのコミュニケーションが円滑化した。

東京、大阪、名古屋、福岡にある直営店。物理的に離れた場所にあるため、店舗の枠を超えたリアルタイムなナレッジ共有が難しかった。

『Yammer Enterprise』の導入で、スピーディに全社でナレッジを共有できるようになった。ある直営店での成功事例がほかの直営店だけでなく、全国約2,500店舗あるauショップにも展開されるようになった。

社名本社所在地 設立従業員数 URL

KDDI プリシード株式会社東京都新宿区新宿3-25-1 ヒューリック新宿ビル4F2014年10月200人http://www.k-pcd.com/

お客さまプロフィール

当社ホームページでは他にもさまざまな事例を紹介しています。

2016年3月発行http://www.kddi.com/business/

当社はKDDIの100%子会社で、KDDIの直営店4店舗を運営しています。直営店では通信サービスだけでなく、au WALLETやじぶん銀行など多様なサービスを用意し、その中からお客さまに合うサービスのプランニングを行っています。最近では、日用品や食品など通信商材以外のアイテムの紹介や販売も始めており、お客さまから好評を得ています。

導入サービス・ソリューション Office 365 with KDDI スマートフォン

KDDI プリシードの『Yammer Enterprise』活用イメージ

新たな取り組みや現場のナレッジを素早く共有しやすくなり、成功事例の横展開がスムーズに行えるようになった。

『Yammer Enterprise』上の業務日報は、社長や本社スタッフ、店舗マネージャーだけでなく、店舗のプランナー同士でも閲覧し、コメントできる。

プランナーが『Yammer Enterprise』に上げた業務日報とそれに対するコメント。自分が書いた日報に共感や激励、アドバイスなどがコメントされることで、仲間との一体感を感じ、モチベーションも向上する。

『au WALLET Market』をアピールする卓上POPに関する投稿とそれに対するコメント。この投稿がきっかけとなり、卓上POPは全国約2,500店舗あるauショップにも展開されるようになった。

『Yammer Enterprise』で成功事例を素早く共有『Yammer Enterprise』でモチベーションが向上