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マレーシアにおける外食産業基礎調査 2011 3 日本貿易振興機構(ジェトロ) クアラルンプール事務所

Japan External Trade Organisation (JETRO) Kuala …...Copyright (C) 2011 JETRO. All rights reserved. 8 2. 世帯消費支出 マレーシア統計局が2009年から2010年に実施した世帯消費支出調査では

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マレーシアにおける外食産業基礎調査

2011 年 3 月

日本貿易振興機構(ジェトロ)

クアラルンプール事務所

Copyright (C) 2011 JETRO. All rights reserved.

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マレーシアにおける外食産業基礎調査

----------------------------------------------------------- 2011年3月発行 著作・発行:日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所 9th Floor, Chulan Tower, No. 3 Jalan Conlay 50450 Kuala Lumpur TEL:+603-2171-6100 FAX:+603-2171-6077 Email: [email protected] Website: http://www.jetro.go.jp/biz/world/asia/my/ ----------------------------------------------------------- ●著作権について:本レポートの著作権はジェトロに帰属します。本文の 内容の無断での転載、掲示板への掲載等はお断りいたします。 ●免責について;ジェトロはご提供する情報をできる限り正確にするよう 努力しておりますが、提供した情報等の正確性の確認・採否は皆様の責 任と判断で行なってください。本文を通じて皆様に提供した情報の利用 (本文中からリンクされているWebサイトの利用を含みます)により、不利益 を被る事態が生じたとしても、ジェトロはその責任を負いません。 -----------------------------------------------------------

本報告書に関する問い合わせ先:

日本貿易振興機構(ジェトロ)

サービス産業課

〒107-6006

東京都港区赤坂 1-12-32

TEL:03-3582-5238

FAX:03-5572-7044

Email:[email protected]

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目次

1.0 はじめに .................................................................................................. 4

2.0 外食産業界の概要 .................................................................................. 5

2.1 業界構造 ................................................................................................ 5

2.2 市場規模 ................................................................................................ 6

2.3 市場トレンド ............................................................................................ 6

2.4 市場将来性 ...........................................................................................12

3.0 必要な許認可・ライセンス ...................................................................... 13

3.1 会社設立 ...............................................................................................13

3.2 MDTCC の認可 .....................................................................................13

3.3 フランチャイズの登録 (該当する場合) ..................................................15

3.4 ビジネスライセンス ................................................................................17

3.5 食品事業所登録 ....................................................................................18

3.6 衛生上の要件 .......................................................................................19

3.7 リカーライセンス ....................................................................................19

3.8 サービス税ライセンス ............................................................................21

3.9 ハラル認証 ............................................................................................22

3.10 駐在者の雇用パス ................................................................................24

3.11 外国人労働者の認可 ............................................................................24

4.0 外食産業の主な事業者に関する情報 ....................................................... 27

4.1 KFC Holdings (Malaysia) Bhd (ケンタッキーフライドチキン) ..................27

4.2 Golden Arches Sdn Bhd (マクドナルド) .................................................28

4.3 QSR Brands Bhd (ピザハット) ...............................................................29

4.4 TCSR Restaurants Sdn Bhd (チキンライスショップ) ..............................30

4.5 Station One Products Sdn Bhd (ステーションワンカフェ) .....................31

4.6 White Café Sdn Bhd (オールドダウン・ホワイトコーヒー) ......................32

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1.0 はじめに

本報告書は、マレーシアの外食産業(基本的に食品がその場で購入され消費される

レストラン、ファストフード店等)に関する市場概況および外資規制についての情報を

収集したものです。

本報告書の目的は、マレーシアの外食産業の基本的な理解と情報を読者の皆様に

提供することです。本報告書の内容や提供した関連文書の正確性と完全性について、

明確にまたは暗に言明や保証をするものではありません。本報告書が網羅する事項

に関して読者の皆様が行動を起こされる際には、事前に第三者である専門家の助言

を得ることをお勧めします。

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2.0 外食産業界の概要

2.1 業界構造

マレーシアの外食産業は、屋台からファストフード店舗、レストラン、高級ホテル内

のレストラン等、多岐にわたるが、本レポートでは表1に記載されている食品店舗

のみをカバーし、ケータリング、キャンティーン、社内食堂等は対象外とする。

マレーシアにおける外食産業業界は、基本的に以下の2つのタイプ(独立事業

者またはチェーン店事業者)に分類される。

1. 独立事業者

屋台や売店、カフェやバー、レストラン、セルフサービスカフェなどの独立した外

食事業者。独立事業者は、店舗数において外食産業界全体の83%を占める。

2. チェーン店事業者

ファストフード、その他の食品のフランチャイズのチェーン。

外食産業の店舗の立地には、以下の2つのタイプ(独立店舗または小売店舗

内)がある。

1. 独自の場所に立地する独立店舗

独立店舗は、商業地区や居住地区に立地する。独自に位置する独立店舗は、

外食産業全体売上の約 6 割から 7 割を占めている。業態としては、主に屋台

や売店、レストランやカフェ、バーなどが中心である。

2. ショッピングモール内の店舗 (小売店舗内のロケーション)

表 1 外食産業: 業態別の店舗数(2009 年)

出所: ユーロモニターレポート

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6

ショッピングモールは、ファストフード、レストラン、カフェ、バーなどの立地場所

として人気が高い。 このロケーションは多くの人々が訪れることから、賃貸料が

高額にも関わらず、チェーン店事業者と独立店舗事業者の両方に人気がある。

2.2 市場規模

マレーシア国内には、約 2 万 8,600 の店舗があり、売上高は 234 億リンギ

(2009 年時点)。

2004 2005 2006 2007 2008 2009

店舗数 (千店) 23.8 25.0 26.0 27.2 28.2 28.6

取引件数(100 万) 847.7 920.4 993.9 1,085.2 1,153.5 1,177.6

名目売上 RM billion 15.8 17.3 19.2 21.6 23.0 23.4

実質売上 RM billion 15.8 16.8 18.0 19.9 20.0 20.4

外食産業における売上高の年平均成長率は 5.3%(2004 年~2009 年実績)である。

表 3 成長率%: 店舗数/ 外食消費の取引件数/ 名目売上/ 実質売上: 2004 -2009

成長率% 2008/09 2004-09 CAGR 2004/09 TOTAL

店舗数 1.5 3.7 20.0

取引件数 2.1 6.8 38.9

名目売上 1.8 8.2 48.6

実質売上 1.9 5.3 29.6

CAGR: Compounded Annual Growth Rate(年平均成長率)

出所: ユーロモニター・レポート

2.3 市場トレンド

1. 人口

マレーシアの人口は2,700万人であり、その63%が15歳から64歳である。この年齢層の

16%がセランゴール州とクアラルンプールに居住する。

第 10 次マレーシア計画では、2020 年までにマレーシアの人口の約 70%が都市に集

中するとされている。クアラルンプールの人口は 2010 年の 150 万人から 2020 年には

220 万人に増加すると予測されている。1若い世代の人口が、クアラルンプールとセラン

ゴール州の都市部で事業を行ったり、就業していることから、結婚後もおそらく同地域

に定住し都市人口が増加すると見られる。

1出所: Kuala Lumpur Structure Plan 20109(クアラルンプール都市計画 2010 年)

表 2 店舗数/ 外食消費の取引件数/ 名目売上/ 実質売上: 2004-2009

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その他の増加エリアとして

ジョホールのイスカンダル開発地区(Iskandar Development Region – IDR)が挙

げられ、 現在154万人から2020年には300万人の増加が期待されている。2

ペナンは現在150万人から2020年には235万人に増加する見込み。3

マラッカは他の州に比べ人口が少ない(78万人)が、世界遺産のステータスに

よって2008年には720万人の国内外の観光客が訪れている。マラッカ州政府

は2020年までに1,300万人の観光客がマラッカを訪問することを目標としている。4.

都会に住んで働いている若者や観光客が頻繁に外食する傾向にあることから、外

食店舗数は増加傾向にある。また最近では、新しいショッピングモールやハイパー

マーケットの建設が続いており、マレーシアの外食産業の成長を牽引している。

また、外食業界は、特にクラン・バレーおよび都市部では非常に競争が激しい。外

食産業店舗数でも、クラン・バレーやペナン、マラッカ、東マレーシアなどの都市で、

ショッピングモールの急増に伴い増加傾向にあり、また都市部への人口流入など

の点からも、今後の外食産業の発展が期待されるエリアである。

2 出所: Southern Johor Economic Region-Comprehensive Department Plan2025(南ジョホール経済地域・総合局計画 2025) 3 出所: Department of Town and Country Planning of Penang 2009

(ペナン都市計画局 2009) 4 出所:マラッカ州首相 Datuk Seri Mohd Ali Rustamの演説 “Liveable Cities for Tomorrow” 2008年6月

20日

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2. 世帯消費支出

マレーシア統計局が2009年から2010年に実施した世帯消費支出調査では、1世帯

あたりの消費支出は、合計2,192リンギで、前回の調査時点(2004/2005年)より

12%増加している。支出に占める割合で最も多いのは、住宅・光熱費で23%(495

リンギ)、続いて食料・ノンアルコール飲料が20%(444リンギ)を占めており、世帯

消費支出の約半分が住宅・光熱費および食料が占めていることがわかる。またマ

レーシア人には、外食文化も生活に深く浸透しており、朝食、昼食、間食、夕食を

問わず、外で手軽に済ませることも多く、レストラン・ホテルの支出は11%と比較的

高い数字となっている。

その他、支出の割合が少ない項目をみると、人口の約6割がイスラム教徒であるマ

レーシアでは、アルコール飲料項目への支出は割合が少ない(2%)。イスラム教

徒は、アルコールの摂取は宗教上禁じられている(タバコは禁じられていない)。ま

た医療については、日本のような国民皆保険はないが、政府系病院での治療費は

無料(薬代のみの実費負担)となっているため、医療費支出も低く抑えられている。

3. 世帯収入

都市部の消費者の所得は上昇傾向にある。首都クアラルンプールの月の平均世

帯収入は1995年のRM3,371 から1999年には RM4,105 に増加している。1999年の

世界平均 RM2,472 と比べると、クアラルンプールの世帯収入の平均は66.0 %.5高く

なっている。マレーシアは国民一人当たりの平均年間所得6が2020年7までにUSD

1万5,000 (約RM 4万6,500)の高所得経済になりつつある。8世帯収入の増加、特に

都市部の世帯収入の増加によって、都市部の消費者は、外食する機会が増える傾

向にあり、マレーシアの外食産業の発展を促す大きな要因となっている。

5出所: KL Structure Plan 2020 (クアラルンプール都市計画 2020) 6 世界銀行は、2009 年高所得経済とは一人あたりの国民年間所得(Gross National Income per capita)が最低 USD12,196(約 RM37,808)あると定義している。 7 国民総所得は国内総生産(Gross Domestic Products)に海外からの収入(特に利息と配当)を加え、他国への同様の支出

を引いたもの。 8ナジブ首相による演説“Economic Transformation Programme Road Map” 2010 年 10 月 25 日

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4. 文化 / 食の嗜好

外食は、マレーシア人社会で確立した文化であり、社会生活の一部となっている。

マレーシアの家庭では、一般的に週に最低1回は外食をする。特に若い世代や都

会に住む人々は、食事に対して好奇心が強く、柔軟性がある。多忙な消費者は、便

利な調理・パック済みの食事や、宅配、持ち帰りサービスなどをよく利用している。

家庭やオフィスへの宅配サービスは、現代マレーシア人の多忙なライフスタイル、

都市化傾向により人気が上昇してきている。

宅配サービスは若者や、若い世代の長時間労働や多忙なライフスタイル、また消

費者の便利な食品サービスへの需要の高まりにより、急速に市場が拡大している。

宅配・持ち帰りの市場は、年間平均6.5%で成長し、2014年にはRM1億6,000万の売

上が見込まれている。

インターネットの普及に伴い、ソーシャルネットワーキングは、特に若い世代を中心

にマレーシア人に広がっている。低コストのマーケティング手段として、顧客開拓・

維持、重要なフィードバックの収集人気のあるネットワークやサイトをフォローするこ

とが重要である。

5.市場占有率

業態別にみると、外食店で人気のある屋台や売店が、外食業界の 37.6%を占めて

いる。次にレストランが約 34%、カフェ・バーが 17%と続いている(表4参照)。

店舗のタイプ 店舗数 シェア(%)

Cafes/Bars 4,894.0 17.1

Full-service restaurants 9,742.0 34.1

Fast Food 2,743.0 9.6

100% Home Delivery / Takeaway 207.0 0.7

Self-Service Cafeteria 268.0 0.9

Street Stalls/ Kiosks 10,756.0 37.6

Pizza Consumer Food Service 450.0 1.6

Consumer Food Service 28,610.0 100.0

チェーン店事業の中で最も人気があるのがファストフード・チェーンである。マレーシ

アのファストフード業界の総売上のうち、チキンのチェーン事業者が54%、ハンバー

ガーのチェーン事業者が35%を占めている。

チキンチェーンおよびバーガーチェーンの事業者は、マレーシアのファストフード事

業の中心的存在で、2009年から2014年の年間平均成長率は4%が見込まれており、

2014年にはファストフード事業全体の売上のそれぞれ53%と35%を占めると見込ま

れている。特にチキンのファストフードは、メニューが定着し、マレーシア人の全て

の人種、文化の嗜好に合っているため人気が高い。

表 4 業種形態別 外食産業店舗数 – 2009

出所: ユーロモニター・レポート

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企業別にみると、2009 年度の外食産業のチェーン事業部門で、ケンタッキーは

21%、マクドナルドは 13%のマーケットシェアを占めた(図1参照)。Secret Recipe

Cakes & Café Sdn Bhd (シークレットレシピー) も新店舗のオープンを加速させてい

る。ベーカリー製品のチェーンおよびアイスクリームチェーンでは、高級なドーナツ

や洋菓子、サンドイッチなどの消費が急増していることから、2009 年から 2014 年

の間で、年間平均 8%の急成長が期待されている。

図 1 外食チェーンの主な事業者による市場占有率

出所:ユーロモニターレポート

最近は、外資系の進出も相次いでおり、Krispy Kreme, Papa John’s Pizza, Austin

Chase Coffee や Popeyes Louisiana Kitchen などの新規事業者がマレーシアに進

出している。 フランチャイズは事業拡大に安全で適した業態であるとして、マレーシ

アではフランチャイズビジネスが拡大傾向にある。

フルサービスレストランの中では、アジア料理のレストランが最も人気が高く、この

セクターで74%を占めている。マレーシア人にとって中国、日本、タイなどの料理は

親しみやすく、都市部では、日本、台湾、上海や香港料理などの現代的な料理や、

客家やテオチューなどの特別な嗜好の料理への需要も高い。

国内取引・協同組合・消費者省(Ministry of Domestic Trade Co-operatives and

Consumerism、以下 MDTCC)によると、2010 年 12 月 31 日時点で、450 の外資系

レストランがマレーシアで認可を持っており、この内 56 社が日系である。 代表的な

日本食レストラン事業者の例としては、Super Dining Sdn Bhd があり、「Rakuzen」の

名前で日本食レストランのチェーンを運営している。 このほかにも独自ブランドの

日本食レストランがマレーシアで事業を展開している。

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出所:ユーロモニターレポート

表 5 サブセクター別 フルサービスレストラン: 売上 2004-2009

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2.4 市場将来性

外食産業は年間平均2%で成長し、2014年には約RM2,600万の売上が見込まれて

いる(表7参照)。

2009 2010 2011 2012 2013 2014

店舗数

(千店) 28.6 29.0 29.4 29.7 30.0 30.2

取引件数

(million) 1,177.6 1,203.9 1,227.1 1,247.5 1,265.7 1,281.0

売上

RM billion 23.4 24.0 24.5 24.9 25.4 25.7

2009-14 CAGR 2009/14 TOTAL

店舗数 1.1 5.6

取引件数 1.7 8.8

売上 1.9 9.9

表 8 外食産業の店舗数/ 取引件数/ 売上予測: 成長率% 2009-2014

表 7 外食産業の店舗数/ 取引件数/ 売上の予測: 2009-2014

出所: ユーロモニター・レポート

注: CAGR - Compounded Annual Growth Rate (年平均成長率) 出所: ユーロモニター・レポート

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3.0 必要な許認可・ライセンス

3.1 会社設立

マレーシアで外食事業を行う場合、会社法 1965(Company Act 1965)年に基づきマ

レーシアで会社を設立しなければならない。

会社法に基づき、会社は会社登記所(Companies Commission of Malaysia 以下

CCM)に登記される。会社は最低、授権資本金 RM10 万、払込資本金 RM2 で、設

立できる。また最低 2 名の居住取締役が必要である。

会社法では、外資の制限を課していない。従ってマレーシアでは、会社法上 100%

外資の会社設立は可能である。

会社設立には、通常、発起人の代理で、専門職の会社が必要な書類を準備・作成

し会社登記所(CCM)に登記を行う。

Companies Commission of Malaysia (CCM)

Menara SSM@Sentral

No 7, Jalan Stesen Sentral 5

Kuala Lumpur Sentral

50623 Kuala Lumpur

Tel: 603 2299 4400

Fax: 603 2299 4411

Website: www.ssm.com.my

3.2 MDTCC の認可

外食産業は、「流通取引」 と見なされ、マレーシア国内取引・協同組合・消費者省

(Ministry of Domestic Trade Co-operative And Consumerism 以下 MDTCC)の所

轄である。MDTCC は『マレーシア流通取引・サービスへの外国資本参入に関する

ガイドライン (Guidelines on Foreign Participation in the Distributive Trade Services

Malaysia、以下「流通取引ガイドライン」) 』を発行しており、外食産業は「専門店」

(Speciality Store) として定義されている。

流通取引ガイドライン上、マレーシアで流通取引を行う場合、その会社は事前に

MDTCC から認可を得る必要があり、最低払込資本金は RM100 万である。

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最低払込資本金額が RM100 万以外にも、MDTCC は以下の項目を考慮し認可の

判断とする。

o マレーシアの社会・経済発展への貢献

o 外資による相当の直接投資が行われる

o 計画されている業態において、マレーシアの事業者が存在しない

o 雇用機会の創出

o 技術、スキルの移転

o 事業内容がユニークであり、特別である

一般的に屋台、キオスク、カンティーン、コーヒーショップなど、高級でない簡便な外

食事業への外資参入は認められていない。しかし、ファストフードレストラン、チェー

ン店およびフルサービスのレストランへの参入は通常認められている。

例外的なケースでなければ、MDTCC は払込資本が最低 RM100 万ある会社の認

可申請を却下することは稀である。

現在、MDTCC は、ハイパーマーケットおよびスーパーストアのカテゴリーを除き、

MDTCC の認可条件として、外資制限をしたり、マレーシア資本参加の条件を課し

たりしてはいない。現在、MDTCC の認可期間は 2 年となっており、期限が切れる

前に更新を行う必要がある。

流通取引ガイドラインは 法律ではない、すなわち当該ガイドラインを遵守せずとも

法的に罰せられることはない。しかしながら、当該ガイドラインを自発的に遵守しな

い会社は、政府への各種認可取得を申請する際、特に出入国管理局から雇用パ

スを取得するのに困難が生じることもある。

流通取引事業への外資参入に関する MDTCC への認可申請は、下記に提出する。

Secretary,

Committee on Distributive Trade

Ministry of Domestic Trade, Co-operatives and Consumerism

No. 13, Persiaran Perdana, Presint 2

Pusat Pentadbiran Kerajaan Persekutuan

62623 Putrajaya

Tel: 603 8882 5838

Fax: 603 8882 5941

Website: www.kpdnkk.gov.my

Copyright (C) 2011 JETRO. All rights reserved.

15

下記サイトも参照されたい。

MDTCC 流通取引ガイドライン

http://www.kpdnkk.gov.my/download/Guidelines%20On%20Foreign%2

0Participation%20In%20The%20Distributive%20Trade%20Services%20%

28Amendment%29%202010.pdf

申請チェックリスト

http://www.kpdnkk.gov.my/download/senarai_semak_WRT_9-11-

2010.pdf.

申請フォーム

http://www.kpdnkk.gov.my/download/Borang_WRT1.pdf

3.3 フランチャイズの登録 (該当する場合)

フランチャイズはマレーシアで外食事業を行う際に使われる一般的な方法である。

マレーシアにおけるフランチャイズは、フランチャイズ法 1998 (Franchise Act 1998)

に基づいている。MDTCC および MDTCC の外郭団体である Perbadanan Nasional

Berhad (PNS) が、マレーシアにおけるフランチャイズ事業を監理している。PNS は

フランチャイズ業界発展を牽引する役割を担っているばかりでなく、フランチャイジ

ーへの財務支援、アドバイスなどのサービスを行っている。

マレーシアでフランチャイズ事業を行う外食事業者は、まずフランチャイズ登録局

(Registrar of Franchise、以下 ROF)に登録をしなければならない。ROF は MDTCC

の監理下にある。

フランチャイズ登録の申請には以下の情報、書類を ROF に提出しなければならな

い。

o 趣意書

o 会社設立日と業務開始日

o フランチャイズのコンセプトと会社の経歴

o フランチャイズの事業経歴(自社所有のアウトレットおよびフランチャイズ店)

o フランチャイズの計画書 / マレーシアでのフランチャイズ

o フランチャイジーのリスト (自国内外 )

o 会社設立登記書の認証付きコピー

o トレードマーク登録証明書の認証付きコピー

o 申請費用(RM 50.00)

o 店舗のパンフレットと写真

o フランチャイズ契約書のドラフト

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申請書は下記に提出する。

Registrar of Franchise (ROF)

Franchise Development Division

Ministry of Domestic Trade, Cooperatives and Consumerism

Level 1, Menara Block,

No. 13, Persiaran Perdana, Presint 2,

Federal Government Administration Centre

62623 Putrajaya.

Tel: 603 8882 5585

Fax: 603 8882 5583

Website: www.franchisemdtcc.gov.my

フランチャイズ登録の情報、ガイドライン、フォームは下記の MDTCC のウェブサイ

トからダウンロードできる。

http://www.franchisemdtcc.gov.my/pusatmuatturun

フランチャイズ法第 54 条上、海外のフランチャイザーがマレーシアでフランチャイズ

事業を行う場合、まず ROF に登録を行わなければならない。

「フランチャイザー」「フランチャイジー」「マスターフランチャイジー」の定義は以下の

通り。

タイプ 定義

フ ラ ン チ ャ イ ザ ー

“Franchisor”

フランチャイズをマスターフランチャイジー(サブフランチャ

イジーとの関係における)を含めたフランチャイジーに与え

る者。

フ ラ ン チ ャ イ ジ ー“Franchisee”

フランチャイズが与えられた者

(a) フランチャイザーとの関係におけるマスターフランチャイ

ジー

(b) マスターフランチャイジーとの関係におけるサブフラン

チャイジー

マスターフランチャイ

ジー

“Master Franchisee”

フランチャイザーよりフランチャイザーのフランチャイズを

自己負担で他の者にサブフランチャイズとして与える権利

を与えられた者。

海外の「フランチャイザー」がマレーシアには不在で、事業はマレーシアで設立され

た会社が「マスターフランチャイジー」か「フランチャイジー」として行い、海外の「フラ

ンチャイザー」にロイヤリティを支払うような事業形態の登録も可能である。

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17

しかし、「フランチャイザー」がマレーシアでフランチャイズ事業を自身で直接行う場

合(すなわち、マレーシアに存在し、独自の店舗も保有し、他のローカルフランチャ

イジーとの契約も行う)には、海外の「フランチャイザー」はマレーシアで会社を設立

し、フランチャイズ法 1998 に従わなければならい。さらに、MDTCC の流通取引ガイ

ドライン上、フランチャイズビジネスは流通取引に該当するため、MDTCC への認可

申請が必要である。(上述 3.2 をご参照。)

3.4 ビジネスライセンス

マレーシアで外食事業の店舗を運営する場合、事業主は事業所所轄の地方自治

体(Local Authority)からビジネスライセンスを取得しなければならない。マレーシア

全体で149の地方自治体がある。ビジネスライセンスの申請、手続き、方法は概ね

同じであるが、自治体により手続きが若干異なる場合もある。

一般的に自治体は事業主が一つのビジネスライセンスで、看板ライセンスなどの複

数のサービスや設備を含めた「複合ビジネスライセンス」(Composite Business

License)の申請を認めている。複合ビジネスライセンスの認可には、通常資本条件

を課されない。従って、これらのライセンス取得に当たり、外資 100%の会社でも認

可される。

申請書は通常所轄の自治体のウェブサイトもしくはカウンターから入手できる。ほと

んどの自治体は申請書と共に下記書類の提出を要請している。

o 会社定款のコピー

o フォーム 9 – 会社設立登記書

o フォーム 49 – 取締役、マネージャー、会社秘書役の名簿

o 事業所/店舗のロケーションプランのコピー

o 事業所/店舗のレイアウト

o 売買契約書(所有の場合)、または賃貸契約書(賃貸の場合)の認証付きコ

ピー

o 建物使用許可書 (Certificate of Fitness: CF)、または 建物使用許可書(仮)

(Temporary Certificate of Fitness: TCF)

o 消火器購入の領収書のコピー

o 食品取扱研修証書のコピー

o 食品事業所の登録証書のコピー

o 従業員のチフス予防接種領収書のコピー

(食品を取り扱う従業員全員)

o 害虫駆除サービスの年間契約書のコピー

o 支払い済み Quit Rent のコピー

o 直近の Assessment のコピー

自治体によって、手続きや必要書類は若干異なることがあるが、一般的な手続きお

よび申請書式は下記ウェブサイトからダウンロードできる。

http://www2.epbt.gov.my/portal/?rid=forms&id=LESEN

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18

自治体の衛生課、消防課、計画課は、通常ビジネスライセンス認可前に事業所の

衛生と安全が自治体の規則と要件に従っているか確認のため、立会い検査を行う。

3.5 食品事業所登録

2010 年 6 月より全ての食品事業者は、事業所が所在する州の保健局(the State

Department of Health) または地域の保健所 (District Health Office)に事業所を

登録しなければならない。

登録にはフォーム KKM-PPKM-1/09 を使用し、下記書類と共に提出する。

o 会社登記所(CCM)発行の会社設立登記書のコピー(Form 9)

o 自治体(local authority)発行のビジネスライセンスのコピー

o 身分証明書(IC)のコピー / 申請者のパスポート

オンライン登録の選択も可能である。

http://fosimdomestic.moh.gov.my

フォーム KKM-PPKM-1/09 は下記サイトよりダウンロードできる。

http://fsq.moh.gov.my/v2/modules/xt_conteudo/index.php?id=34

登記料 RM30 は免除となった。9

フォーム記入に関するガイドラインは下記を参照されたい。

http://fsq.moh.gov.my/v2/uploads/PANDUAN%20MENGISI%20BORANG%20KKM-

PPKM-1-09.pdf

州の保健局(State Departments of Health)のリストは下記を参照されたい。

http://www.moh.gov.my/v/jkn

地域の保健事務所(District Health Office)のリストは下記を参照されたい。

http://www.moh.gov.my/pkds

9 出所: 2010 年 6 月 1 日付 The Star (スター紙), “Register with ministry, food outlet reminded”

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19

3.6 衛生上の要件

ビジネスライセンス取得に不可欠なのは、保健省(Ministry of Health)から発行され

て いる 食品法 1983 (Food Act 1983)と食品衛生 規則 2009 (Food Hygiene

Regulations 2009)に基づいた食品取扱いの研修を受講することである。事業主は

保健省が認証している研修機関に食品取扱者を受講させなければならない。

認証されている研修機関は下記を参照されたい。

http://fsq.moh.gov.my/v2/modules/xt_conteudo/index.php?id=19

また、全ての食品取扱者は、事業所での勤務を開始する前に予防接種(チフス)を

受けなければならない。

実際に食品が調理され提供される場所は、以下の条件を満たさなければならない。

o 床全体に滑らないタイルを使用する。

o 壁は、床から最低 1.5 メーターの高さまでタイルを使用する。

o 換気システムを台所に設置する。煙突を上向きに屋根の高さまで設置する。

o 乾燥食料品は、床から最低 50 センチの所に設置された、ステンレス製の

高床式ラックに保存する。

o 石鹸、テッシュまたはハンドドライヤー、蓋付ゴミ箱、芳香剤が完備した適切

なトイレの設置。

o ステンレス製の適切なオイルトラップの設置。

o 高床式のシンクもしく食器洗浄用の洗い桶の設置。店外、床、道端での食

器洗浄は認められない。

o 公共の水道から水を供給する。

o 店内や近辺にペットを飼うことは認められない。

食品衛生規則 2009 添付 3 を参照されたい。

3.7 リカーライセンス

外食店舗でアルコール類の飲料を販売する場合は、事業所が所在する所轄の自

治体(Local Authority)から 「Excise Licence as a Public House」(一般的にリカーラ

イセンスとして知られている)を取得しなければならない。

店舗がホテルや商業地区、ショップロットにある場合は、イスラム教徒の居住区、学

校やモスクから最低 100 メートル離れていなければならない。

自治体は一般的にリカーライセンスを店舗の営業時間によって3つに分類している。

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ライセンスの種類 店舗の種類 営業時間 年間費用*

(RM)

Public House

Class 1

ホテル、レストラン、カフ

ェラウンジバー、パブ、

娯楽場、クラブハウス

午前 12 時まで

1,320

Public House

Class 2

コーヒーショップ 夜 10 時まで

Public House

Class 3

コーヒーショップ 夜 9 時まで

*事業主は、毎日 1 時間につき RM30 の追加費用を支払えば、営業時間の延長を

申請することができる。 (ほとんどの自治体は午前 3 時までを限度としている)

Kuala Lumpur City Hall (DBKL)などのいくつかの自治体では Public House Class 2

と 3 を廃止している。

年間費用は各自治体によって異なることがあるので注意して頂きたい。

申請書は、下記書類と共にリカーライセンスの申請書式(Excise 27 – Pin. 1/84) を

提出する。

o 会社定款、 フォーム 24 、 49

o ビジネスライセンスのコピー

o 新聞広告 (マレー語、英語、中国語、タミール語の指定言語10使用による)

o 申請者のパスポートサイズの写真と身分証明書のコピー

o 店舗の写真(建物の正面およびさまざまなアングルから撮影したもの)

o 事業所とその周辺を示した A4 サイズのロケーションプラン

o 申請者がフォーム 49 に含まれるのであれば、委任状

o 警察と税関当局の面接に出席のこと。

行政上の要件および必要書類は、各自治体によって異なることがあるので注意し

ていただきたい。

クアラルンプール所在の事業所は、DBKL リカーライセンス申請書を下記に提出す

る。

Licencing Department

Kuala Lumpur City Hall

Floor 10 - 13, Menara DBKL 3

Bandar Wawasan,

Jalan Raja Abdullah

50300 Kuala Lumpur

10

新聞広告の使用言語は各自治体によって指定されている。

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21

Tel: 603 2617 6226

Fax: 603 2698 3750

Website: http://elesen2.dbkl.gov.my

ガイドライン、手続き、申請書などは下記サイトよりダウンロードできる。

http://elesen2.dbkl.gov.my/portal/img_profiljbt/jenis_minkeras_main.html.

https://www.bless.gov.my/portal/page/portal/DEVELOPMENT/HOTEL/BU

SINESS%20LICENCE%20(desc)/Business%20Activities/PTD%20%20DBKL/L

esen%20Untuk%20Menjual%20Liquor_0.html

3.8 サービス税ライセンス

以下のカテゴリーに該当するすべての外食事業者はサービス税法(Service Tax

Act 1975:STA)に基づくサービス税ライセンス(Service Tax Licence)を取得しなけれ

ばならない。:

・ 客室 25 室を超えるホテル内のレストラン、バー、コーヒーハウス

・ 客室 25 室を超えないホテル内だが、12 か月の売上が RM30 万を超えるレ

ストラン、バー、コーヒーハウス

・ ホテル以外の場所に立地し、リカーライセンスを持つレストラン、バー、スナ

ックバー、コーヒーハウス

・ ホテル以外の場所に立地し、リカーライセンスを持たないが、12 か月の売

上が RM300 万を超えるレストラン、バー、スナックバー、コーヒーハウス

サービス税は現行、課税サービスの価格もしくは請求額に対する 6%となっている。

2 か月の課税期間の終了日から 28 日以内に税関局へ課税期間中受領したサービ

ス税を納付しなければならない。

サービス税ライセンスの申請は、書式 Form JKED No.1 (2 部) を使用し、他の必要

書類とともに提出する。必要書類のリストは下記サイトを参照されたい。

http://www.customs.gov.my/index.php/en/component/content/article/46-cukai-

perkhidmatan/109-service-tax-legislation?tmpl=component&print=1&page=

サービス税ライセンスの申請は、事業所から最寄りの税関の間接税課(Indirect

Tax Division (Service Tax) )宛提出する。

半島マレーシアの税関局事務所の住所は下記のリンクを参照されたい。

http://www.customs.gov.my/index.php/en/customs-at-peninsular

サバ州、サラワク州の税関局事務所の住所は下記のリンクを参照されたい。

http://www.customs.gov.my/index.php/en/customs-at-sabah-a-sarawak

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申請は下記リンクよりオンラインでの申請も可能である。

http://elesen.customskl.gov.my/elesen/src/index.php

サービス税に関するさらに詳細な情報は、下記税関本局に問い合わせることがで

きる。

Internal Tax Division,

Royal Customs Malaysia Head Office,

Level 4 South, No.3 Persiaran Perdana,

Ministry of Finance Complex, Precinct 2,

Federal Government Administrative Center,

62592 PUTRAJAYA.

Tel : 603 8882 2624 / 2625

Fax : 603 8889 5869

3.9 ハラル認証

ハラルとは Halalan toyyiban の略語である。この言葉は、記述されているそれらの

物と行動はシャリア法(イスラム法)とその原理に基づき許されることであり、健全な

ことを意味する。ハラルの反対語はハラームであり、イスラム法では禁忌・禁止を意

味する。

マレーシアでは、外食事業者がハラル食品のみを提供することやその店舗にハラ

ル認証を取得することは、法的に必要とされているものではない。しかしながら、マ

レーシアではイスラム教徒の顧客開拓のため、外食事業者には自発的にハラル事

業者となることを試みるものが多い。

ハラル事業者とは、まず基本として「ハラーム」と見なされる食品、すなわち豚肉と

アルコールを提供せず、彼らの店舗を「ハラル」として主張することである。店舗を

「ハラル」店と主張するために、第3者から認証を受ける必要はない。

ハラル事業者であると主張する外食事業者が、ハラーム食品を提供していることが

判明した場合、重罪となり店舗は事業停止となる。

ケンタッキーやマクドナルドなど大手外食事業者は、独自に店舗と食品に対しハラ

ル認証のステータスを得ている。

いくつかの機関が店舗と食品についてハラル認証を出しているが、マレーシアイス

ラム開発局(The Department of Islamic Development Malaysia: JAKIM)のハラル認

証がマレーシアのイスラム教徒の間で最も多く認識、承認されている。

MDTCC の大臣によれば、2011 年 4 月までにシングルハラルロゴおよび認証が実

施される予定であり、製造者や会社は民間会社11からハラル認証を得ることはでき

11 出所:2010 年 10 月 8 日付 The Star (スター紙) ”Single Halal Certificate beginning April”

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23

なくなる。取引表示法 1972 年(Trade Description Act 1972)の改正によりこれは可

能となる。

JAKIM のハラル認証はイスラム教国も非イスラム教国も含め、広く世界に認識され

ている。ISO の基準、すなわちマレーシア基準局の定めた「MS1500: 2009 –のハラ

ル食品の生産、準備、取り扱い、保管」-総合ガイドライン(改訂第 2 版)にも従って

いる。 JAKIM のハラル基準は、Good Manufacturing Practice (GMP) と Good

Hygiene Practice (GHP)の国際基準にも従っている。

MS1500:2009 のハラル食品生産、準備、取扱い、保存の基準については、総合ガ

イドライン(改訂第 2 版)を参照されたい。

JAKIM のハラル認証の詳細情報は下記から得ることができる。

Jabatan Kemajuan Islam Malaysia (JAKIM)

Ground Floor, Block 2200, Enterprise Building 3

Persiaran APEC, 63000 Cyberjaya

Selangor Darul Ehsan, Malaysia

.

Tel: 603 8315 0200

Fax: 603 8318 7044

Website: www.halal.gov.my

マレーシアの JAKIM のハラル認証はオンライン申請が可能である。

http://apps.halal.gov.my/apps/e-halal.php?new=..

ハラルについては以下のリンクを参照されたい。

ガイドライン:

http://www.halal.gov.my/v2/index.php?ty=content_view&id=PRO-

20100117095822&type=PRO

手続き: http://www.halal.gov.my/v2/index.php?ty=content_view&id=PRO-

20100117095406&type=PRO

電子ハラルマニュアル:

http://www.halal.gov.my/v2/index.php?ty=content_view&id=PRO-

20100117095406&type=PRO

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3.10 駐在者の雇用パス

外食産業の店舗で勤務するシェフを含む駐在者は、出入国管理局(Immigration

Department)から認可される雇用パスを取得しなければならない。

現在の出入国管理局のガイドライン上、雇用パスを申請する会社の最低資本金は

合弁で外資を保有する会社の場合 RM35 万、100%外資の場合は RM50 万として

いる。

出入国管理局はマレーシアで流通サービスの取引を行う外資保有の会社が雇用

パス申請する際には、MDTCC の認可書が必要であるとしている。

現行の出入国管理局のガイドライン上、駐在者の最低月額給与は RM5,000 であり、

パスポートの有効期限は 18 ヶ月以上なければならない。

出入国管理局が雇用パスを認可後、雇用パスが駐在者のパスポートにエンドース

される。雇用パスの申請は出入国管理局に提出する。

Secretariat

Expatriate Committee, Employment Pass Division

Immigration Department

3rd Floor, Block 2G4 (PODIUM)

Precinct 2

Federal Government Administrative Centre

62550 Putrajaya

Federal Territory

Tel: 603 8880 1000

Fax: 603 8880 1200

Website: www.imi.gov.my

3.11 外国人労働者の認可

レストラン事業者はコックと一般ワーカーのみ外国人労働者を雇用することができ

る。これらの外国人労働者は会計、ウェィター、ウェィトレスなどの接客業務はでき

ないことになっている。

労働者を外食店舗に雇用するには、申請者はまず内務省(Ministry of Home

Affairs:MOHA)からの認可を得なければならない。フォーム PK(O).KDN.PA .01(L1e)

と以下の書類で申請を行う。

o フォーム 9, 24 & 49

o 事業所有者の身分証明書(IC)のコピー/ 申請者のパスポート

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o 会社の代理人による場合(該当する場合)

代理人の身分証明書のコピー

雇用主からの委任状

o 被雇用者退職積立基金(Employment Provident Fund: EPF)明細書の

コピー

o 直近の会計監査報告書と銀行口座明細書(過去3ヶ月)のコピー

o 勤務地登録の確認書のコピー*

o JSC/Jobs Malaysia登録の確認書のコピー*

o 外国人労働者登録の確認書*

o 既存の外国人労働者のワークパーミットのコピー(既存の場合)

o 保険証書-外国人労働者の労働補償スキーム

*これらの確認書は最寄の人的資源局(Manpower Department)から入手することが

できる。この確認書は、申請者はマレーシア人を雇用するために十分な努力を払っ

たということを裏付けるものである。

申請書は下記に提出する。

One Stop Centre for Foreign Workers

Ministry Of Home Affairs

Leve4 (Podium) Block 2G4, Precinct 2

62550 Putrajaya

Tel: 03 8886 8000

Fax : 03-88891613

Website: www.moha.gov.my

手続き、チェックリスト、フォームはMOHAのウェブサイトからダウンロードできる。

http://www.moha.gov.my/index.php?option=com_content&view=article&id=6

09%3Aborang-a-senarai-semak-permohonan-pekerja-asing-bagi-sektor-

perkhidmatan&catid=12%3Aborang&Itemid=408&lang=ms

内務省から認可が下りると、次に申請者は出入国管理局に外国人労働者のワーク

パーミットの申請を行う。

必要提出書類は以下のとおり。

o 内務省からの認可書

o 外国人雇用税領収書原本

o フォームIMM12

o 外国人労働者のフォームVDR

o 銀行小切手 (ビザの審査料)

o 銀行保証(最低18ヶ月有効)

o 外国人労働者のパスポートコピー

o パスポートサイズの写真

o 雇用主の外国人労働者に対する保証書

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手続き、チェックリスト、フォームは出入国管理局のウェブサイトからダウンロードで

きる。

http://www.imi.gov.my/index.php/en/foreign-worker

申請期間中、外国人労働者はマレーシアの国外にいなければならない。外国人労

働者は参照ビザ(Visa with Reference)と訪問パス(Visit Pass) (短期雇用)の認可が

下りたらマレーシアに入国できる。マレーシア入国後、外国人労働者は出入国管理

局にてパスポートに訪問パス(Visit Pass-短期雇用)のエンドースを行う。 外国人

労働者の年齢は 18 歳から 45 歳までで、家族を同伴することはできない。

外国人労働者は人的資源省のスキル開発局(Department of Skills Development)

より、熟練外国人労働者認証(PKPA)を得なければ 5 年以上の就労は許可されな

い。

PKPA への申請は12 下記に行う。

http://www.ceds-jpk.com/PKPA/EMPLOYER/Main.aspx

その他詳細情報は、下記に問い合わせできる。

Department of Skills Development

Ministry of Human Resources

Level 7 & 8, Block D4, Parcel D

Federal Government Administrative Centre

62530 Putrajaya

Tel: 603 8886 5400

Fax: 603 8889 2430

Website: www.dsd.gov.my

12

2011 年 3 月 1 日現在、PKPA の申請は再開通知があるまで保留となっている。

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4.0 外食産業の主な事業者に関する情報

4.1 KFC Holdings (Malaysia) Bhd13 (ケンタッキーフライドチキン)

ケンタッキーフライドチキン(KFC)はマレーシアのファストフード市場の中で最も確

立したブランドである。ファストフード業界の 35%14のマーケットシェアを支配する、

マレーシアで最も人気のあるレストランチェーンである。

会社名

登記番号

KFC Holdings (Malaysia) Bhd

65787-T

設立日 1980 年 12 月 22 日

主な株主 QSR Brands Bhd、その他

マレーシア証券取引所(Bursa Malaysia)上場

事業形態 外国フランチャイザーのマスターフランチャイジー

住所 Level 17, Wisma KFC

No. 17 Jalan Sultan Ismail

50250 Kuala Lumpur

電話 /ファックス 603 2026 3388 / 603 2072 8600

ウェブサイト www.kfcholdings.com

払込資本金 (RM) 198,275,000

総売上高 (RM)

1,723,677,000 (レストランの総収入) ( 2009 年 12 月 31

日時点)

マレーシアの店舗数 475 店 (2009 年時点)

出所: www.qsrbrands.com CCM company printout; PNS website: www.pns.com.my

13

ケンタッキー は QSR Brands Bhd のグループ会社である。 14

出所: www.qsrbrands.com

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28

4.2 Golden Arches Sdn Bhd (マクドナルド)

Golden Arches Restaurants Sdn Bhd は米国マクドナルド本社の子会社であり、ファ

ストフード「マクドナルド」チェーンのオーナーでもある。マクドナルドはマレーシアの

ファストフード業界の 29%のマーケットシェアを占める。

会社名

登記番号

Golden Arches Sdn Bhd

65351-M

設立日 1980 年 12 月 10 日

主な株主 Mc Donald’s Corporation, USA - 49%

Mc Donald’s APMEA LLC, USA - 25%

事業形態

外国フランチャイザーのマスターフランチャイジー

ウェブサイト www.mcdonalds.com.my

払込資本金(RM) 20,000,000

総売上高(RM)

808,702,000 (2009 年 12 月 31 日時点)

マレーシアの店舗数 185 店 (2009 年 8 月時点)

出所: www.mcdonalds.com.my

CCM 会社情報 (company printout); PNS website: www.pns.com.my

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29

4.3 QSR Brands Bhd (ピザハット)

QSR Brands Bhd(QSR)は、マレーシアとシンガポールで「ピザハット」のレストランチ

ェーン事業を運営している。(マレーシア 219 店、シンガポール 48 店 ).

関連会社である KFC Holdings Bhd は KFC レストランチェーンをマレーシア、シンガ

ポール、ブルネイ、カンボジアで運営している。 (マレーシア 457 店 、シンガポール

73 店、ブルネイ 8 店、カンボジア 5 店) また QSR 社は 「The RasaMas」 のレストラ

ンチェーンも保有している。 (マレーシア 34 店、ブルネイ 3 店) さらに QSR グルー

プは鶏肉と鶏肉小売チェーンの大手ブランド Kedai Ayamas を 52 店保有している。

ピザハットはレストラン業界で約 17%のマーケットシェアを占める。

会社名

登記番号

QSR Brands Bhd

599171-D

設立日

2002 年 11 月 20 日

主な株主 Kulim (Malaysia) Berhad その他

マレーシア証券取引所(Bursa Malaysia)上場

事業形態

外国フランチャイザーのマスターフランチャイジー

ウェブサイト www.qsrbrands.com

払込資本金(RM) 290,682,687

総売上高 (RM)

2,760,285,000 (2009 年 12 月 31 日時点)

マレーシアの店舗数 457 店

出所: www.qsrbrands.com

CCM 会社情報 (company printout); PNS website: www.pns.com.my

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30

4.4 TCSR Restaurants Sdn Bhd (チキンライスショップ)

TCRS Restaurants Sdn Bhd はハラルのアジアファミリーレストラン 「チキンライスシ

ョップ」を運営している。同レストランでは、定番料理である伝統的なスチームチキン、

ローストチキン、ハニー・バーベキューチキン、チキン煮込み、また現地で好まれる

ハイナン・チキンカレー、スパイシーミックスベジタブル、フィッシュボールの詰め物、

香港ビーフなどを提供している。チキンライスショップはシンガポールに 2 店ある。

会社名

登記番号

TCSR Restaurants Sdn Bhd

407308-U

設立日 1996 年 10 月 22 日

主な株主 中華系マレーシア人個人株主 - 75%

事業形態

フランチャイザー

住所 No.31-3 Block C2

Jalan PJU 1/39 Dataran Prima

Petaling Jaya

47301 Selangor

電話 /ファックス 603 7880 4133 /603 7880 4122

ウェブサイト www.thechickenriceshop.com

払込資本(RM) 1,000,000

総売上高(RM)

54,490,867 (as at 31 December 2009)

決算期 12 月 31 日

マレーシアの店舗数 54 店

出所: www.thechickenriceshop.com

CCM 会社情報 (company printout); PNS website: www.pns.com.my

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4.5 Station One Products Sdn Bhd (ステーションワンカフェ)

Station One Products Sdn Bhd は、マレーシア人経営の地場企業で、2003年にマ

レーシアで事業を始めた。「ステーション1カフェ」はローカル、洋風、フュージョン料

理をライブ音楽と共に提供している。また、トランプやチェスなどのゲームも顧客に

提供している。

会社名

登記番号

Station One Products Sdn Bhd

647158-H

設立日 2004 年 3 月 29 日

主な株主 Station One Holdings Bhd - 51%

49% は複数の個人・法人株主の保有。

事業形態

フランチャイザー

住所 No 6A, Jalan Mutiara Raya

Taman Mutiara, Cheras

56100 Kuala Lumpur

電話 / ファックス 603 9130 6466 /603 9130 5466

ウェブサイト www.station1.com.my

払込資本金

(RM)

1,000,000

総売上高 (RM)

3,140,956

マレーシアの店舗数 30 店超 (2009 年時点)

出所: www.station1.com.my

CCM 会社情報 (company printout); PNS website: www.pns.com.my

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4.6 White Café Sdn Bhd (オールドダウン・ホワイトコーヒー)

White Café Sdn Bhd は、伝統的なイポー・コーヒーショップを基調とした雰囲気で作

られた「Old Town White Coffee」のブランド名で運営している。 同店は「Old Town」

のブランドで温冷飲料や、マレーシア人に好まれているイポー海老ヌードル、カレー

ヌードル、また伝統的なトースト、半熟卵を提供している。

会社名

登記番号

White Café Sdn Bhd

477122-A

設立日 1999 年 2 月 11 日

主な株主 Old Town International Sdn Bhd – 100%

事業形態

フランチャイザー

住所 Lot 896, Jalan Subang 10

Taman Perindustrian Subang

47600 Subang Jaya

Selangor

電話 / ファックス 603 8061 5411 / 603 8062 6422

ウェブサイト www.oldtown.com.my

払込資本金

(RM)

1,000,000

総売上高 (RM)

51,351,827

マレーシアの店舗数 177 店 (2010 年 1 月時点)

出所: www.oldtown.com.my; CCM 会社情報 (company printout)