4
Kenchikushi 2016.4 42 色圩調和ずは䜕か ? 調和は 「均衡やたずたりある状態」 を意味するが、こず建築蚭蚈にお けるたちなみずの調和に関しおは 「䞀埋で面癜味のないものになる」 「なぜ特城のない呚蟺環境に合わせなければならないのか」 ず疑問 を持たれるこずも倚い。 調和は単䞀さや均質を意味するものではないずいうこずは、音楜 ず比范するずわかりやすい。 「音」 はドやレなど、ある音階の衚蚘に すぎない。その音に長さ・高さなどを持たせ、連続させお組み合わ せたものが音楜であり、さたざたなメロディ、リズム、ハヌモニヌが 奏でられる。音を色、音楜を色圩に眮き換えおみるず、色圩調和に もさたざたなタむプがあるこずを想像しやすいのではないだろうか。 個々の色が持぀特性を理解し、配色に䜕らかの芏則性や秩序を 持たせ、その土地や地域、あるいは時代にあった色圩調和を奏でる、 ずいった芳点でたちなみの圢成を詊みお欲しい。調和ある配色は芖 芚的な心地良さをもたらすものであり、倖芳、そしおたちなみの印 象を倧きく巊右する芁因のひず぀である。 たちなみの調和感を構成するためには、たず 「建築物単䜓」 にお ける色圩調和がしっかりず構築されおいるこずが重芁である。 色圩調和の印象を巊右する倖装色の色盞 本連茉第 1 回の 「日本の建築物の慣甚色」 の項では、兵庫県の景芳 条䟋の色圩指導基準範囲に珟況 調査圓時 の色圩調査結果が反映 されおいるこずが玹介された。䌝統的な建築物が集積するたちなみ でなくずも、倖装色や配色には䞀定の秩序や傟向が芋られる堎合 が倚い。日本党囜、この建築倖装における慣甚色は意倖なほど珟 代に匕き継がれおおり、塗装をはじめタむルやサむディングなどの 人工建材が䞻流ずなった珟圚でも、特に色 しき 盾 そう 色あい に぀いおは叀 来の建材が持぀色域 YR 系を䞭心ずする暖色系 ずの倧きな違いは 芋られない。新蚭戞建䜏宅倖装材の7 割を占める 蚻1 ず蚀われる サむディングにおいおは、色のバリ゚ヌションに加え 「朚調」「石目 調」 などの自然玠材の質感を意識した補品が倚く芋られるが、これ は叀来のマテリアルをベヌスにしおいるゆえんであろう。 戊埌 70 幎の䞭で建築の倖装色に倧きな倉化が芋られる点は、高 明床色の割合が増えたこずであろう。朚造からRC 造や鉄骚造ぞず 倉化しおいく䞭で、 「平滑で倧きな壁面」 に塗装が䜿甚される堎面 が増倧しおきたこずが倧きく圱響しおいる。 圩床 鮮やかさ は䞀時期、やや高めの色調の出珟が郚分的に目 立぀時期はあったものの、近幎ではサむディングなどの工業補品、 さらに金属パネルやガラスを䞻ずした建築物の増加により䜎圩床 色が䞭心ずなり぀぀あり、景芳法による色圩基準の運甚が広たりを 芋せたこずも盞たっお、 「隒 そう 色 しょく 」 ずしお取り沙汰されるような倖装党 䜓に高圩床色を甚いる事䟋は枛少の傟向にある。 自然界の基調色でもある暖色系・䜎圩床色の色域は、このように 建築倖装の慣甚色ずしお珟代のたちなみに匕き継がれおいるずず もに、自然の四季折々の倉化を支える 「地の色」 ずしおの圹割も担っ CPD 講座加藀幞枝 ■ 色圩蚈画家、カラヌプランニングコヌポレヌションクリマ 取締圹 たちの色 第 4 回 建築倖装 の 配色 ず 色圩調和 写真1 自然界の色圩構造。鮮やかな色は呜あるものが持っおおり、地衚近 くにあり面積が小さい

jw í - 210.136.185.249

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Kench ikush i 2016.442

色圩調和ずは䜕か ?

調和は「均衡やたずたりある状態」を意味するが、こず建築蚭蚈におけるたちなみずの調和に関しおは「䞀埋で面癜味のないものになる」「なぜ特城のない呚蟺環境に合わせなければならないのか」ず疑問を持たれるこずも倚い。 調和は単䞀さや均質を意味するものではないずいうこずは、音楜ず比范するずわかりやすい。「音」はドやレなど、ある音階の衚蚘にすぎない。その音に長さ・高さなどを持たせ、連続させお組み合わせたものが音楜であり、さたざたなメロディ、リズム、ハヌモニヌが奏でられる。音を色、音楜を色圩に眮き換えおみるず、色圩調和にもさたざたなタむプがあるこずを想像しやすいのではないだろうか。 個々の色が持぀特性を理解し、配色に䜕らかの芏則性や秩序を持たせ、その土地や地域、あるいは時代にあった色圩調和を奏でる、ずいった芳点でたちなみの圢成を詊みお欲しい。調和ある配色は芖芚的な心地良さをもたらすものであり、倖芳、そしおたちなみの印象を倧きく巊右する芁因のひず぀である。 たちなみの調和感を構成するためには、たず「建築物単䜓」における色圩調和がしっかりず構築されおいるこずが重芁である。

色圩調和の印象を巊右する倖装色の色盞

本連茉第1回の「日本の建築物の慣甚色」の項では、兵庫県の景芳条䟋の色圩指導基準範囲に珟況調査圓時の色圩調査結果が反映されおいるこずが玹介された。䌝統的な建築物が集積するたちなみでなくずも、倖装色や配色には䞀定の秩序や傟向が芋られる堎合が倚い。日本党囜、この建築倖装における慣甚色は意倖なほど珟代に匕き継がれおおり、塗装をはじめタむルやサむディングなどの

人工建材が䞻流ずなった珟圚でも、特に色しき

盞そう色あいに぀いおは叀

来の建材が持぀色域YR系を䞭心ずする暖色系ずの倧きな違いは芋られない。新蚭戞建䜏宅倖装材の7割を占める蚻1ず蚀われるサむディングにおいおは、色のバリ゚ヌションに加え「朚調」「石目調」などの自然玠材の質感を意識した補品が倚く芋られるが、これは叀来のマテリアルをベヌスにしおいるゆえんであろう。 戊埌70幎の䞭で建築の倖装色に倧きな倉化が芋られる点は、高明床色の割合が増えたこずであろう。朚造からRC造や鉄骚造ぞず倉化しおいく䞭で、「平滑で倧きな壁面」に塗装が䜿甚される堎面が増倧しおきたこずが倧きく圱響しおいる。 圩床鮮やかさは䞀時期、やや高めの色調の出珟が郚分的に目立぀時期はあったものの、近幎ではサむディングなどの工業補品、さらに金属パネルやガラスを䞻ずした建築物の増加により䜎圩床色が䞭心ずなり぀぀あり、景芳法による色圩基準の運甚が広たりを芋せたこずも盞たっお、「隒

そう

色しょく

」ずしお取り沙汰されるような倖装党䜓に高圩床色を甚いる事䟋は枛少の傟向にある。 自然界の基調色でもある暖色系・䜎圩床色の色域は、このように建築倖装の慣甚色ずしお珟代のたちなみに匕き継がれおいるずずもに、自然の四季折々の倉化を支える「地の色」ずしおの圹割も担っ

C P D 講座

加藀幞枝■色圩蚈画家、カラヌプランニングコヌポレヌションクリマ 取締圹

たちの色第4回

建築倖装の配色ず色圩調和

写真1 自然界の色圩構造。鮮やかな色は呜あるものが持っおおり、地衚近くにあり面積が小さい

2016.4 Kench ikush i 43

おいる。 自然界に芋られる鮮やかな色調は、動怍物など呜あるものが持っおおり、地衚近くにあり、か぀面積が小さい。面的な広がりを持぀玅葉したモミゞやむチョりなどは鮮やかだが、その色を保぀期間は短く、葉は朚から萜ちお倧地ぞ還っおいくため、䞀時的な・動的な存圚である写真1。䞀定の範囲に収たっおいる穏やかな地の色があるからこそ、自然の繊现で倚様な倉化は、より印象的に芋える。このような環境党䜓での色圩の芋え方を総合的にコントロヌルする目を逊いたい。

単䜓における色圩調和 個ずしおのたずたり

建築倖装の慣甚色には、前述のように特に「色盞色合い」に顕著なたずたりが芋られる。自然玠材の䞭でも朚ず土が持぀色盞は近く、倚色であっおもたずたりのある印象を䞎える。このように色合いが

揃っおいお、濃淡匷匱の倉化で構成された配色を「色盞調和型」ずいう図1。色盞調和はひず぀の玔色原色ず癜・黒による3色の割合の倉化で構成される。色数が増えおも調和を保぀こずができるのは、元をたどれば色味の芁玠が単䞀であるためである図2。 䞀方、建材が持っおいる玠材色金属屋根材、掋瓊、煉瓊、自然石、アルミ、ステンレスなどは、塗装のように自由に調敎できないものが倚く、色調敎のできない玠材同士、あるいは玠材ず塗装色ずの調和を図るこずが色圩蚭蚈における重芁なポむントずなる。 たずえば煉瓊ずアルミサッシを組み合わせる堎合は、煉瓊の持぀暖色系の色盞10R2.5YR系皋床を考慮するず、黄味の少ないステンカラヌや、やや色みのあるブラりン系サッシのほうが「色盞のなじみ」がよい。逆に、コンクリヌト打ち攟しには色味の少ないアルミ色やブラック系のサッシがなじみやすい。いずれも双方の建材が䜎圩床、あるいは䞀方が䜎圩床であれば、倧きな違和感は生じにくいが、建築倖装にはほかにもさたざたな郚材が出珟し、塗装で色合わせをしなくおはならない郚分も倚い。郚材や郚䜍が突出しお芋えたりたずたりのない印象を䞎えおいたりする堎合、色盞の察比が匷かったり、色盞が埮劙にずれおいたりするこずが少なくない。 色盞調和型の配色は、たずえば日本塗料工業䌚以䞋、日塗工の暙準色芋本垳にある色蚘号、冒頭の数字2桁が同䞀のものから遞択するず、容易に具珟化できる写真2。

矀における色圩調和 連続性ず適床な倉化の圢成

私たちは戞建・集合䜏宅に限らず耇数棟を察象ずする面的な広がりを持぀蚈画に関わるこずが倚いが、そうした蚈画では必ず「党䜓の統䞀感ず適床な倉化」を䞡立させるこずが求められる。耇数の建築物が集合するずき、たったく同色あるいは同様の配色の繰り返し

図1 建築倖装の配色における基本的な調和の型

写真2 日塗工の暙準色芋本垳には個別の色蚘号が蚘茉されおいる。19-80A10YR8.0/0.5の堎合、19が色盞10YRを瀺しおおり、他も19の列から色を遞択するず、自ずず色盞調和型の配色を圢成するこずができる

単䜓においおは色盞調和型の配色が基本

1

1

1.5

1.50.5N

2

2

3

3

4

4

5

5

6

6

7

7

7.5

8.5

6.5

8

8

9

9.2

9 10 12 14

Valu

e明床

Chroma圩床

121

1

1.50.5N 2

2

3

3

4

4

5

5

6

6

7

7

8

8

9

10

Valu

e明床

Chroma圩床

単䜓の配色における色圩調和の基本

屋根・倖壁䞊郚・倖壁䞋郚・建具の色盞は同䞀

色盞調和型

色盞10YR・JIS暙準色祚の明床ず圩床 色盞10YR・日本塗料工業䌚暙準色芋本垳2015幎床H版にある明床ず圩床

図2 色盞10YRの明床ず圩床巊ず、日本塗料工業䌚暙準色芋本垳2015幎床H版に掲茉されおいる10YR系の明床ず圩床右。この䞭から耇数色を組み合わせたものが、色盞調和型の配色ずなる

2棟以䞊の配色における色圩調和の基本

棟ごずには䜿甚する色盞は異なるが、郚䜍ごず屋根・倖壁䞊郚・倖壁䞋郚・建具では色のトヌン調子・匷さが揃っおいる

倚色盞トヌン調和型

類䌌色調和型暖色系 類䌌色調和型寒色系

類䌌色調和型×トヌン調和型

倚色盞トヌン調和型のバリ゚ヌション

色数﹇少﹈

色数﹇倚﹈

Kench ikush i 2016.444

C P D 講座

呚蟺ずの関係性が重芁なたちの色圩調和

前述のように、建築倖装の配色による個のたずたり、矀のたずたりず倉化の぀くり方に぀いお、色圩の芳点からいく぀かの方法論を瀺したが、次に呚蟺環境ずの調和の図り方に぀いお考えおみたい。 呚蟺を緑に囲たれた自然環境が豊かな地域ず、ガラスのビルに囲たれおいる郜垂的な地域ずでは察象物の芋え方が倧きく異なる。たずえば同じ癜でも背景に濃い山の緑がある堎合には、色圩の察比珟象により明暗の察比が匷調され、癜はより癜く明るく芋え、存圚感シル゚ットやボリュヌムなどが匷調されやすい図4。䞀方、海蟺や河沿いなど開攟的な環境で呚蟺に倧芏暡な建造物がない堎合は、高明床の癜が背景の明るい空に溶け蟌み、ふっずシル゚ットが消えたように芋えるこずもある。さらに、色の面積効果によっおも明るさや鮮やかさの印象は異なっお芋える。このように、人工物が持぀色圩は、察象物を芋おいる぀もりでも隣接するものや背景ずの関係察比によっお芋え方が決定づけられる。どのような芏暡や甚途でもずにかく高明床の癜を遞定するずいう蚭蚈者も少なくないが、その地域の環境によっお、明るさの芋え方や印象は異なるのである。 よく倚くの蚭蚈者から「色は時間や光の倉化、光沢の有無などで芋え方が倉わるから難しい」ず蚀われるが、これらは光の反射の匷匱が぀くりだす珟象性であり、色そのものが持぀特性あるいは色同士の関係性が぀くりだす珟象性ずは芋え方の分類が異なる。 私たちが最も䞀般的に倚く目にし、扱うのは「定䜍しおいお、衚面のテクスチャヌをはっきり知芚するこずのできるものの芋え方衚面色」が䞭心であり、たずはこの「衚面色」の芋え方を正しく理解するこずが必芁だず考えおいる。

調和ある配色がもたらす効果

マクロな芖点でたちなみを俯瞰するず、たちなみは「地」である。敎った地があるこずで倚様な図倖構の怍栜やさたざたな季節の倉化、

では党䜓の統䞀感は圢成されるものの、特に䞭・近景レベルでの倉化に乏しく、単調な印象を䞎えおしたう可胜性は高い。 統䞀感は近接では意識されにくいが、颚景を眺めるずきのように少し距離を眮いお党䜓を意識するずき、矀ずしおのたずたりや連続性が匷く認識される。䞀方、近接では色圩だけではなく、質感や陰圱など、より埮现な差異にも意識が向く。こうした芖点堎および芋え方の特性を螏たえるず、遠・䞭景で「慣甚色によるたずたり」を぀くり、䞭・近景では「穏やかな色盞の察比や濃淡の倉化」を぀くりだすこずにより、たちなみずしおの統䞀感がありながら、適床な倉化も合わせ持぀たちなみの構築が可胜ずなる図3。 私たちは耇数の䜏宅や集合䜏宅などの蚈画を行う堎合、たずひず぀の䜏棟は単色ずし、棟ごずに2色以䞊を甚い、倉化を぀けるこずを考える。次に、配眮や建築の芏暡、圢態に添っお、ひず぀の䜏棟に2色以䞊を甚い  ず、倉化のバリ゚ヌションを怜蚎しおいく。 耇数ある建築物に察し、近䌌の色盞2぀以䞊を甚い、建築物ごずの色盞に倉化を付ける配色を「類

るいじしょく

䌌色調和型」ずいう図1。たずえば建築の慣甚色である暖色系の色盞は、日塗工の色芋本垳から抜出するず5YR系、7.5YR系、10YR系、2.5Y系、5Y系ず䞻に5぀の色盞がある。この5぀の色盞ず明床・圩床の組み合わせだけでも、盞圓なバリ゚ヌションを぀くるこずができる。 ひず぀の建築物に耇数色を甚いる堎合は、屋根、倖装基調色、手すり壁など郚䜍ごずに䜿甚する色のトヌン匷さ、調子を合わせるず、より倚様で倉化がありながら統䞀感もある「類䌌色調和型×トヌン調和型」の配色を構築できる。 色盞の幅にさらに倉化を持たせた配色を「倚

た

色しき

盞そう

トヌン調和型」ずいう図1。暖色系を䞭心ずしながら、G緑 系やB青系など寒色系の色盞も加えトヌンを合わせるため、暖色系よりもさらに圩床を抑えるこずが重芁、より倉化のあるたちなみの圢成を詊みるこずも可胜である。

図3 個々の色圩調和が意識されおいないず、穏やかな色䜿いであっおも、たちなみずしお芋た堎合には連続性やたずたりの芁因ずなる配色の秩序や法則を感じにくい巊。䞀方、1棟ごずには色盞を合わせ、隣り合う䜏棟同士では色盞色合いに倉化を付けるず、個々のたずたりある印象ずずもに、たちなみずしおの連続性を圢成しやすい右

色圩調和が意識されおいない堎合

図4 色圩の同時察比。背景や呚囲の色によっお、察象物の芋え方は異なる。同じ高明床の癜でも、濃い山の緑䜎明床色を背景ずした堎合には、シル゚ットず倖装色が察比的に匷調されお、より癜く芋える

2016.4 Kench ikush i 45

催事、生掻の様子などが生き生きず映える。 あらゆる堎面で遞択肢が増えたこずは珟代の豊かさの象城であるが、個々の建築物が無秩序に䞻匵を繰り返し、図ず地の関係性が芋えにくくなっおいる状況がたちや地域の豊かさに぀ながっおいるのか、疑問を感じる堎面も倚い。 西掋のたちなみの矎しさを評䟡し぀぀も、日本ずは歎史や郜垂・たちの成り立ち、建築の工法や材料などが異なるため、同じようにはできないならないずいう論説も倚く耳にする。たた、ギリシャの癜いたちやむタリアのノェネツィアなどに芋られるカラフルなたちを䟋に「日本では基準が厳しいのでああいうこずはできない」などず蚀われるこずも倚い。特に景芳法の制定以埌は、日本の建築蚭蚈やたちなみ圢成における「珟代の色圩調和論」を構築するこずが求められおいるず感じるが、それは西掋の真䌌でも、これたでの環境をたったく刷新しおしたうような唐突さを持぀方法論でもないだろう。 建築は技術の発展や新しい工法の開発などにより姿圢を倉えおも、本質的には日本の気候・颚土ず向き合うものであり、繰り返し起こるさたざたな灜害からの再生を経おもなお、私たちの暮らしに䞍可欠な安らぎや快適さの創造ずいう真理に向かおうずする力を持っおいる。そこに呌応し、地域の特性やその地域が培っおきた「らしさ」を匕き継ぎながら新しい景色を創造しおいく、それが環境色圩デザむンの方法論である。地域にある叀いものがずにかくよいのだずいう短絡的な意味ではなく、今珟圚たで含めた時間の蓄積には

色圩における文脈が必ずある。新しさを創造する際にも色圩的な調和を生かすこずにより「なじみ぀぀映える」姿を創造し、時間を぀ないでいくこずが可胜ずなる蚻2。 色圩の調和には本項で瀺したようにいく぀かの型や芋え方の法則があるが、これらは個々の色同士、あるいは呚蟺・背景ずの関係性を瀺すものであるゆえ、その解はもちろんひず぀ではない。 建築蚭蚈においお「敷地」ずいう限定された環境の䞭であらゆる事象を解いおいくこずに加え、玠材・色圩の遞定においおは、敷地同士の぀ながりに぀いおも関係性の構築が詊みられるべきなのではないだろうか。

※䞍正解の堎合は、単䜍に登録できない堎合がありたす。※自習型教材の遞択欄における、䌚誌『建築士』遞択項目は、平成28幎1月より建築士䌚䌚員のみの衚瀺項目になりたす。

認定教材の蚭問ぞの回答は、CPD情報システムのペヌゞhttps://jaeic-cpd.jp/にアクセスのうえ、お願い臎したす。

自習型認定研修の蚭問蚭問2

色圩の察比珟象により、背景や呚蟺ずの 関係で察象物の色の芋え方が倉化する。 その芋え方の印象で間違っおいるものは 次のどれか。 a. 高明床の基調色は背景の明床が䜎い堎合、 察比が匷調され明るくより癜く芋える。

b. 高明床の基調色は背景の明床が高い堎合、 察比が匱たり明るさが緩和されお 少し明床が䜎く芋える。 c. 高明床の基調色は背景の明床が䜎い堎合、 背景の明床が高い堎合ず明るさの印象は 倉わらない。

蚭問1

建築倖装単䜓の配色においお、もっずも調和した印象を䞎えやすい色圩調和の型は次のどれか。 a. トヌン調和型 b. 色盞調和型 c. 圩床調和型

1992幎クリマ入瀟。静岡文化芞術倧孊デザむン孊郚非垞勀講垫、歊蔵野矎術倧孊基瀎デザむン孊科非垞勀講垫。枯区景芳アドバむザヌ、山梚県景芳アドバむザヌ、東京郜景芳審議䌚委員・東京郜景芳審議䌚専門郚䌚委員等を務める

かずう・ゆきえ

色圩調和が圢成されおいる堎合

èš»1 「日本窯業倖装材協䌚・新蚭戞建倖装材構成比」日本サッシ協䌚による2014幎床調査より http://www.nyg.gr.jp/toukei/share.htmlèš»2 パリ・ルヌブルのガラスのピラミッドや囜立競技堎など、時代を象城する特別な意味のある建築物や未来に察する時間の射皋距離の長い建築物には、たた別の考え方があっお然るべきである