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M ウェーバーの社会認識論・社会科M.ウェ バ の社会認識論 社会科授業に見えるウェーバーの社会認識
形成論形成論
2010年1月21日M106713 福田洋平
発表構成発表構成
1 ウ バ の思想の背景1.ウェーバーの思想の背景
2.ウェーバーの社会認識論
3.授業から導き出すウェーバーの社会認識形成論
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
1.ウェーバーの思想の背景ウ 思想 背景
ウ バ は人間科学 文化科学の全体的脈絡ウェーバーは人間科学・文化科学の全体的脈絡の中で社会学という学問の特殊性を明らかにしようとした 社会学はさまざまな事柄を内包してようとした。社会学はさまざまな事柄を内包している学問であり、それがどう学問として信頼を得るかを模索していた それには 人間の行動にるかを模索していた。それには、人間の行動について理解する必要があった。
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
2.ウェーバーの社会認識論Ⅰウェーバーの人間観ウ 人間観
行為行為
人間の行為には 意味が含まれている人間の行為には、意味が含まれている。意味がなければ、行為はそもそも存在しないしない。
社会 行為 事実 関社会をわかるためには行為の事実の関係(因果関係)だけを見てもわかるこ係(因果関係)だ を見 もとはできない。
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
ウェーバーの社会認識論1ウェーバーの人間観ウ 人間観
社会をわかるためには行為の事実の関係(因果関係)だけを見てもわかるこ係(因果関係)だけを見てもわかることはできない。
社会現象を自然科学の考え方(因果関社会現象を自然科学の考え方(因果関係の説明)のみで説明しようとする考えを斥けた 例 実証主義えを斥けた。例.実証主義
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
2.ウェーバーの社会認識論Ⅱ社会のわかり方社会 わ り方
理解的方法理解的方法
因果多元主義果
理念型
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
2.ウェーバーの社会認識論Ⅱ社会のわかり方 ~理解的方法~社会 わ り方 理解的方法
社会をわかるためには理解的方法を用いる必社会をわかるためには理解的方法を用いる必要がある。
弱点:実験的なものではないので、根拠が不確かなものになってしまう拠が不確かなものになってしまう
示される根拠は、なんらかの価値評価を前提示される根拠は、なんらかの価値評価を前提としている。
価値評価にいたる手続きが重要!!
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
ウェーバーの社会認識論Ⅱ社会のわかり方 ~理解的方法~社会 わ り方 理解的方法
価値評価にいたる手続きが重要!!
ディルタイのように個人的な体験や出来事を追体験できる能力を強調するほ来事を追体験できる能力を強調するほかの理論家の考えと区別する。
理解を強調するだけでは根拠の不確かさを解消できない。
説明 + 理解= 社会認識
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
2.ウェーバーの社会認識論Ⅲ社会のわかり方 ~因果多元主義~社会 わ り方 因果多元 義
機械的な因果によ て説明されるような 特定機械的な因果によって説明されるような、特定のとき、特定の状況の中で起こるべき結果を確定することは可能であるという考え方を拒否する定することは可能であるという考え方を拒否する。
社会現象をとらえるとき、そこには無数の原社会現象を 、そ 数 原因・要因が関与している。それをすべて明らかにしようとするのは無意味。
私たちができることは社会事象の一側面を示すものとしてひとつの原因 要因を示すものとしてひとつの原因・要因(と思われるもの)を見つけ出すこと
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
2.ウェーバーの社会認識論Ⅳ社会のわかり方 ~理念型~社会 わ り方 念型
は どうしたら科学 妥当性を高めるでは、どうしたら科学の妥当性を高めることができるのか?
あることを示すときに使われる概念を正確なものにすること正確なものにすること
理念型の使用理念型の使用
2 ウ バ の社会認識論Ⅳ
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
2.ウェーバーの社会認識論Ⅳ社会のわかり方 ~理念型~社 わ
現実 事象そ も 知現実の事象そのものを知ることはできないので、頭の中で思惟上の構成物、ないので、頭の中で思惟上の構成物、現実の一側面を表すものとして矛盾のない概念を作り出すない概念を作り出す
理念型
2 ウ バ の社会認識論Ⅳ
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
2.ウェーバーの社会認識論Ⅳ社会のわかり方 ~理念型~社 わ
社会の一側面 現実の社会接近社会の 側面を表す理念型
現実の社会事象
接近
人間は、事象そのものを知ることはできな か 念型 う 中きない。しかし、理念型という頭の中で構成された現実を通して現実の事象で構成された現実を通して現実の事象にアプローチすることができる。
2 ウ バ の社会認識論Ⅳ
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
2.ウェーバーの社会認識論Ⅳ社会のわかり方 ~価値関係性~社 わ 価 関係
ウ 社会認識形成論ウェーバーは社会認識形成論についても触れている。も触れている。
価値関係性の明示
授業で社会を描く際に、自分がどのような価値に基づいて立場を選択しているのかを示さなけに基づいて立場を選択しているのかを示さなければならない。
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
3.授業から導き出すウェーバーの社会認識形成論形成論
意味 連関
ウェーバー ポパー
意味の連関の理解
意味の構造の説明理解 説明
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
3.授業から導き出すウェーバーの社会認識形成論形成論
小5「野菜作りのさかんな地域」小5「野菜作りのさかんな地域」
学習課題:岩井市の農家では野菜作りをさかんす ど うなく う 努 をにするために、どのようなくふうや努力をしてい
るのでしょうか。
学習目標:事象・事実の関連を探り、岩井市の野菜づくりの取り組みの全体岩井市の野菜づくりの取り組みの全体を知り、把握すること
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
3.授業から導き出すウェーバーの社会認識形成論形成論
目的 手段または原因 結果目的―手段または原因―結果
としてそれぞれの事象・事実同士が関連づけられる。
目的・結果
士が関連づけられる。
事象や事実は、ほかの事象・事実と複雑に因果的・相互規定的関
連実 複 果 規定に関係しており、その連なりをたどってゆくと時間的・空間的・領域的に広が てゆき 際限のな
連
域的に広がってゆき、際限のない複雑に入り組んだネットワークとなっていくことになる原因・手段 クとなっていくことになる。
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
3.授業から導き出すウェーバーの社会認識形成論形成論
事実 事象の関連の探事実・事象の関連の探求は、どの段階からでも可能
目的・結果
も可能。
⇒帰納的理解、演繹的説明 両方がありえる
関連 説明の両方がありえる。連
原因・手段
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
3.授業から導き出すウェーバーの社会認識形成論形成論
具体的な農家の作業か具体的な農家の作業からその目的・結果を問う。
「できるだけ大きな収できるだけ大きな収入を安定してあげる」という農家の行為の理という農家の行為の理念型を導き出せる。
農家の行為の理解
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
3.授業から導き出すウェーバーの社会認識形成論形成論
「できるだけ大きな収入「できるだけ大きな収入を安定してあげる」という理念型からその手段 原理念型からその手段・原因を問う。
さまざまな種類の農家の行為を具体的に導き出せる。
農家の行為の説明
思想背景 社会認識論 終わりに社会認識形成論
3.終わりに―ウェーバーの社会認識論の特徴ウ 社会認識論 特徴
人間 「行為 注目人間の「行為」への注目
理解と説明の両立のための「理念型」
事象の間の意味連関を知ることで知識はネットワ ク状に拡がるワーク状に拡がる。
参考文献参考文献
J フロイント著 高橋由典訳「社会学的分析のJ・フロイント著 高橋由典訳「社会学的分析の
歴史5 ウェーバーとドイツ社会学」アカデミア出版会 1981版会,1981R・コリンズ著 寺田篤弘・中西茂行訳「マックス・ウ バ を解く 新泉社ウェーバーを解く」 新泉社,1988森分孝治「「なぜ」「どうして」の連続的追究」『学校教育』,学校教育研究会,1993,pp.6-10