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NVG-134-1.0-JP-01 10/05/09 NetVault ® : Backup Workstation Client バージョン 1.0 Version: 1.0Product Number: NVG-134-1.0-JP-01 User's Guide

NetVault Backup Workstation Client Users Guide JP · 1.4.0 対象読者 本ガイドは、バックアップ管理者と、組織のバックアップ戦略計画および実装に

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NVG-134-1.0-JP-01 10/05/09

NetVault®: BackupWorkstation Client

バージ ョ ン 1.0Version: 1.0Product Number: NVG-134-1.0-JP-01

User's Guide

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Copyrights

NetVault Backup Workstation Client ユーザーズ ・ ガイ ド

Software Copyright © 2009 BakBone SoftwareDocumentation Copyright © 2009 BakBone Software

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NetVault Backup Workstation Client ユーザーズ ・ ガイ ドは著作権法により保護されており、 す

べての権利は著作権者に帰属します。

バックボーン • ソフ トウエア社の書面による同意なしに本出版物の全部または一部を複製、 複

写、 転載、 翻訳、 減縮することおよび何らかの電子媒体または読取り可能な機械に転送することを禁じます。

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本ガイドには技術的内容に関して不適切な部分および誤植部分が含まれているおそれがあります。 本ガイ ドの記載情報は定期的に変更される予定ですが、 この変更は本ガイ ドの新版にのみ反映されます。 当社は事前の通知な く本ガイ ドで言及されている製品および (または) プログラムを改良または変更する場合があります。

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バッ クボーン ・ ソフ トウエア〒 163-0711 東京都新宿区西新宿 2-7-1 新宿第一生命ビル 11F TEL: 03-5908-3511

FAX: 03-5908-3512

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第 1 章 : はじめに 5

• NetVault Backup Workstation Client - 概要 ...................................................................... 5• 主な特徴 ............................................................................................................................. 5• 機能概要 ............................................................................................................................. 6• 対象読者 ............................................................................................................................. 7• テクニカル ・ サポート ........................................................................................................ 7• 製品ドキュ メン トのアップデート情報 ............................................................................... 7

第 2 章 : アーキテクチャ 9

• アーキテクチャの概要 ...................................................................................................... 10- アーキテクチャ ・ コンポーネン ト ..................................................................................... 10- NVWC Shadower ............................................................................................................ 10- NVWC シャ ドウ領域 ....................................................................................................... 11- NVWC Scheduler ............................................................................................................ 11- NVWC Console............................................................................................................... 11

• シャ ドウ ・ プロセスの理解 ............................................................................................... 11- 初期同期......................................................................................................................... 11

- シャ ドウ領域ファイル名 ............................................................................................................... 12- 前回のバージョ ンのファイル名 ........................................................................................ 12- 変更されたタイプのファイル名を持つアイテム ................................................................. 12

- シャ ドウ ・ プロセス ....................................................................................................................... 13- フォルダ ・ シャ ドーイング............................................................................................... 13- アイテム ・ シャ ドーイング............................................................................................... 13- パージ ............................................................................................................................ 15

- 削除したファイル .......................................................................................................................... 15- Mac OS X でのバンドル ・サポート .............................................................................................. 16

第 3 章 : 設定 19

• 個別 Workstation Client の設定 ......................................................................................... 19- NVWC Console の起動 .................................................................................................................. 19

目次

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目次4

- NVWC Shadower の設定 ............................................................................................................... 20

第 4 章 : リ カバリ 27

• シャ ドウ領域からのエンドユーザ ・ リカバリ ..................................................................27- Windows でのエンドユーザ ・ リカバリ ......................................................................................... 27- Mac OS X でのエンドユーザ ・ リカバリ ....................................................................................... 28

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

5

第 1 章

はじめにこの章では、 NetVault Backup Workstation Client の概要を示します。 この章の

構成は以下の通りです。

NetVault Backup Workstation Client - 概要

主な特徴

機能概要

対象読者

テクニカル ・ サポート

製品ドキュ メン トのアップデート情報

1.1.0 NetVault Backup Workstation Client - 概要

NetVault Backup Workstation Client (NVWC) は、 NetVault Backup (NVBU) の

エンタープライズ ・ クラスのデータ保護を、 ワークステーシ ョ ン ・ レベルまで拡張し、 デスク ト ップやラップ ト ップのドキュ メン トやデータ ・ フ ァイルに含まれる重要な知的財産の保護を可能にします。 NVWC のシャ ドウ ・ プロセスは、 保

護対象データのコピーを、 ローカルで豊富に作成することにより、 データの損傷や予期せぬ削除に対応することができます。 NVBU サーバとのシームレスな統合

により、 NVWC シャ ドウ領域を長期的な保護や災害復旧から保護し、 ビジネス

の継続性を確実にします。 さらに NetVault Backup Workstation Client は、 損傷ま

たは誤って削除したデータを、 NVBU 管理者のサポートを必要とすることな く 、

ユーザが自ら NVWC シャ ドウ領域からリカバリすることで、 IT 要員の負荷を取

り除きます。

1.2.0 主な特徴

エンタープライズ ・ クラスのデータ保護能力をワークステーシ ョ ン ・ レベルまで拡張

デスク ト ップやラップ ト ップ上のドキュメン トやデータ ・ ファイルに含

まれる重要な知的財産を保護

シャ ドウ ・ プロセスによる、 保護対象データのコピーを、 ローカルで豊

富に作成することで、 データの損傷や予期せぬ削除に対応

IT 要員の負荷を低減し、 エンドユーザの生産性を向上

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第 1 章はじめに

6

スキャン間隔、保持するバージ ョ ン数、 インクルージ ョ ン / エクスクルー

ジ ョ ン ・ リス ト等を含む、 シャ ドウ ・ プロセスを容易に設定可能なエンドユーザ ・ コンソールを提供

NVBU File System による、 フルおよび増分バックアップ ・ ジ ョ ブの自動

作成およびスケジューリング機能により、 NVWC シャ ドウ領域を保護

損傷または誤って削除したデータについて、 NVBU 管理者のサポートな

しに、 エンドユーザによる NVWC シャ ドウ領域からのリカバリが可能

ビジネスの継続性向上

NVBU サーバとのシームレスな統合により、 NVWC シャ ドウ領域の長期

的保護や災害復旧が可能

バックアップする Workstation Client に優先度を付け、 も損失の危険が

あるデータを、 確実にバックアップ

NVBU File System プラグインを使用して、NVWC シャ ドウ領域で利用で

きな く なった Workstation Client データのリカバリを実行

1.3.0 機能概要

デスク ト ップやラップ ト ップ上のドキュメン トやデータ ・ ファイルに含

まれる重要な知的財産を保護

シャ ドウ ・ プロセスによる、 保護対象データのコピーを、 ローカルで豊

富に作成することで、 データの損傷や予期せぬ削除に対応

スキャン間隔、保持するバージ ョ ン数、 インクルージ ョ ン / エクスクルー

ジ ョ ン ・ リス ト等を含む、 シャ ドウ ・ プロセスの設定が容易なエンドユーザ ・ コンソールを提供

NVBU サーバとのシームレスな統合により、 NVWC シャ ドウ領域の長期

的保護や災害復旧が可能

NVBU File System による、 フルおよび増分バックアップ ・ ジ ョ ブの自動

作成およびスケジューリング機能により、 NVWC シャ ドウ領域を保護

バックアップする Workstation Client に優先度を付け、 も損失の危険が

あるデータを、 確実にバックアップ

損傷または誤って削除したデータについて、 NVBU 管理者のサポートな

しに、 エンドユーザによる NVWC シャ ドウ領域からのリカバリが可能

NVBU File System プラグインを使用して、NVWC シャ ドウ領域で利用で

きな く なった Workstation Client データのリカバリを実行

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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1.4.0 対象読者

本ガイドは、 バックアップ管理者と、 組織のバックアップ戦略計画および実装について責任を持つ、 その他の技術担当者を対象としています。 NetVault Backupを実行する OS についての知識があることを前提としています。

1.5.0 テクニカル ・ サポー ト

技術サポートに関するお問い合わせは、 下記の Web サイ ト をご確認の上、 お問

い合わせ窓口よりお願いいたします。

http://www.bakbone.co.jp/support/contact_support.html

1.6.0 製品ドキュ メン トのアップデー ト情報

製品ドキュ メン トのアップデートに関する情報は、 BakBone Software Knowledge Base を参照して ください。 NetVault Backup Workstation Client に関

する BakBone Software Knowledge Base は、 下記のリンクよりご確認いただけ

ます。

http://kb.bakbone.com/4661

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第 1 章はじめに

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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第 2 章

アーキテクチャこの章では、 NetVault Backup Workstation Client アーキテクチャの概要を示しま

す。

この章は以下のセクシ ョ ンで構成されています。

アーキテクチャの概要

アーキテクチャ ・ コンポーネン ト

NVWC ShadowerNVWC シャ ドウ領域

NVWC SchedulerNVWC Console

シャ ドウ ・ プロセスの理解

初期同期

シャ ドウ領域ファイル名

前回のバージ ョ ンのファイル名

変更されたタイプのファイル名を持つアイテム

シャ ドウ ・ プロセス

フォルダ ・ シャ ドーイング

アイテム ・ シャ ドーイング

パージ

削除したファイル

Mac OS X でのバンドル ・ サポート

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第 2 章アーキテクチャ

10

2.1.0 アーキテクチャの概要

図 2-1:Workstation

Client アーキ

テクチャ

2.1.1 アーキテクチャ ・ コンポーネン ト

NetVault BackupWorkstation Client システムは、 以下のコンポーネン トで構成さ

れます。

2.1.1.a NVWC ShadowerNVWC Shadower (Shadower) は、 豊富なコピーを提供することにより、 ディ

レク ト リ、 フォルダやファイルを破損や予期せぬ削除から保護するよう設計されています。 さらに Shadower ではバージ ョ ン管理が可能で、 シャ ドウ領域に保持

する過去の保護ファイルのバージ ョ ン数を、 ユーザが設定することが出来ます。ディスク容量は増えますが、 NetVault Backup Workstation Client によって保護す

ることで、 知的財産に関するデータの消失の可能性を大幅に減らすことが出来ます。

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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2.1.1.b NVWC シャ ド ウ領域

NVWC シャ ドウ領域 (シャ ドウ領域) とは、 保護ディ レク ト リ とそのコンテン

ツのシャ ドウ ・ コピーが格納される Workstation Client 上のディ レク ト リまたは

フォルダを指します。 選択したシャ ドウ領域ディ レク ト リまたはフォルダがすでに存在し、 指定した保護データの複数のコピーを格納するのに十分なスペースを確保する必要があります。 ドキュ メン トやデータ ・ ファイルが損傷したり、 誤って削除してしまった場合など、 エンドユーザや従業員自身が NVBU 管理者のサ

ポートを必要とすることな く シャ ドウ領域からファイルをリス トアすることが出来ます。

2.1.1.c NVWC SchedulerNVWC Scheduler (Scheduler) は、 NVWC の NetVault サーバ ・ コンポーネン

トで、 長期的な保存や災害復旧のために Workstation Client のシャ ドウ領域を随

時保護します。 NVWC が Workstation Client と して NVBU サーバに追加される

と、 Scheduler は自動的に File System バックアップ ・ ジ ョ ブを作成およびスケ

ジュールし、 Workstation Client のシャ ドウ領域を保護します。

2.1.1.d NVWC ConsoleWindows や Mac OS X プラッ ト フォームに NVBU クライアン ト ・ ソフ トウェア

をインス トールする際、 NVWC Console が自動的にインストールされます。

NVWC Console は、 Workstation Client でシャ ドウ領域、 スキャン間隔、 保持す

るバージ ョ ン数、 およびインクルージ ョ ン / エクスクルージ ョ ン ・ リス トの設定

に使用します。

2.2.0 シャ ドウ ・ プロセスの理解

2.2.1 初期同期

NVWC シャ ドウ ・ プロセスの目的は、 変更したファイルのバックアップ ・ コ

ピーを、 シャ ドウ領域に保持することが焦点となります。 Workstation Client が初に設定されると、 シャ ドウ領域は空で、 保護ファイルのいかなるバージ ョ ン

も含まれません。 そのため、 NVWC Shadower はすべての各保護ファイルを、 保

護フォルダからシャ ドウ領域にコピーする必要があります。 このコピー ・ プロセスは、 初期同期と呼ばれます。

初期同期は非常に大きなコピー作業で、 Workstation Client の通常オペレーシ ョ

ンで予期する以上の負荷がワークステーシ ョ ンにかかります。 初期同期パフォーマンスは、 保護フォルダ ・ セッ トのサイズと数、 [パフォーマンス ・ スロッ トル]パラ メータの値によって影響を受け、 完了するまでかなりの時間を要します。 初期同期中は、 [パフォーマンス ・ スロッ トル] パラ メータを [オフ] に設定することが出来、 これにより同期中にかかるパフォーマンスを犠牲にして、 初期同期にかかる時間を 小に抑えることができます。

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第 2 章アーキテクチャ

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保護フォルダ ・ セッ トに他のディ レク ト リやフォルダが追加された場合も、 同様の初期同期プロセスが起こりますが、 新規保護フォルダがさほど大き く なければ、 パフォーマンスへの影響もほとんど目立ったものではありません。

2.2.2 シャ ド ウ領域ファ イル名

NVWC シャ ドウ領域のファイル名、 ディ レク ト リ名、 フォルダ名は、 以下の点

を除き元の名前と同一です。

2.2.2.a 前回のバージ ョ ンのファ イル名

特定ファイルの前回のバージ ョ ン ・ ファイルには、 新しい名前が割り当てられ、該当ファイルの元のファイルと、 他のバージ ョ ンとを区別することが出来ます。固有性を確保し、 ユーザがリス トアするファイルのバージ ョ ンを簡単に特定できるよう、 ファイル名に、 エンドユーザがファイルを変更した日時が連結して付け加えられます。 さらに、 派生したファイルと実際の保護ファイル名との競合を防ぐため、 ファイル名にマーカー ・ テキストが挿入され、 これにより保護ファイルを簡単に識別することができます。 デフォルトのマーカー ・ テキストは、「_wc,v_」 です。 前回バージ ョ ンのファイル名のレイアウトは、 以下の通りで

す。

図 2-2:前回

バージ ョ ンのファイル名のレイアウト

2.2.2.b 変更されたタイプのファ イル名を持つアイテム

保護フォルダに格納されていたアイテム (ファイル、 ディ レク ト リやフォルダ)が、 異なるタイプのアイテムに差し替わることもありえます。 例ば、 June とい

う名前のファイルが 初に作成され、 後に削除または同一名のフォルダに変更されたとします。 通常、 ファイル名には拡張子を付け、 ディ レク ト リやフォルダには拡張子を付けないので、 このような現象が起こるのは非常にまれです。 ただし、 このような場合でもエンドユーザ ・ データを確実に保護するため、 元の保護ファイルにデフォルト ・ マーカー ・ テキストが追加挿入され、 これにより タイプ変更が起こったことがユーザに示されます。

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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図 2-3:変更されたタイプのファイル名を持つア

イテムの配置例

2.2.3 シャ ド ウ ・ プロセス

NVWC シャ ドウ ・ プロセスは、 NVWC Console の [スキャン間隔] で指定した

一定の間隔で周期的に出現するプロセスです。 シャ ドウ ・ プロセスを定期的に実行する目的とは、 保護ファイルの も有用なシャ ドウ ・ コピーを保存し、 ディスク ・ スペースが無限に増大するのを押さえることです。 シャ ドウ ・ コピーは、 以下のフェーズから構成されます。

フォルダ ・ シャ ドーイング

アイテム ・ シャ ドーイング

パージ

2.2.3.a フ ォルダ ・ シャ ド ーイング

シャ ドウ ・ プロセス中にフォルダが見つかった場合、 まずシャ ドウ領域の既存のフォルダと比較されます。 同一の属性を含むフォルダが見つかった場合、Shadower は特に何のアクシ ョ ンもと りません。 ただし、 同一のフォルダが見つ

からない場合、 シャ ドウ領域に同一の名前を持つフォルダが新規作成され、 属性や設定も元のフォルダと同じになります。 シャ ドウ ・ フォルダ作成以後、 既存フォルダの属性に変更が起こったことを Shadower が検出した場合、 シャ ドウ ・

フォルダに新規属性設定が適用されます。 シャ ドウ ・ フォルダが作成され、 元のフォルダと同一の場合、 シャ ドウ ・ プロセスが繰り返され、 フォルダ内のコンテンツが、 親フォルダが処理されたのと同様に、 処理されます。

2.2.3.b アイテム ・ シャ ド ーイング

保護フォルダ ・ セッ トのディ レク ト リまたはフォルダで見つかったすべてのファイルは、 シャ ドウ領域に存在しているバージ ョ ンのファイルと比較されます。バージ ョ ンが同一だった場合は何も起こりませんが、 バージ ョ ンが異なったり、シャ ドウ領域に他のバージ ョ ンが存在する場合、 そのファイルはシャ ドウ化されています。

シャ ドーイングの 初のステップは、 既存のシャ ドウ ・ バージ ョ ン ・ フ ァイルすべてを循環することです。 例えば、 Shadower が各保護ファイルの 5 つのバー

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第 2 章アーキテクチャ

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ジ ョ ンまで保持するよう設定され、 以下に示すように 5 つのバージ ョ ンがシャ ド

ウ領域にすでに存在するとします。

図 2-4:5 つのバー

ジ ョ ンのJuneForecast.xlsファイルが存在している

シャ ドウ領域

シャ ドウ ・ プロセス中に JuneForecast.xls のさらに新しいバージ ョ ンが見つかっ

た場合、 前回のバージ ョ ンが以下のように循環されます。

図 2-5:シャ ドウ

領域の循環プロセス

保護フォルダ内の新規バージ ョ ン ・ ファイルは、 シャ ドウ領域内の同一名を持つシャ ドウ ・ バージ ョ ン ・ ファイルと置き換える必要があります。 これを実行するため、 シャ ドウ ・ プロセスはまず、 以下の自動実行手順に従ってすべての既存バージ ョ ン ・ フ ァイルを循環します。

1. シャ ドウ領域で、 元のファイル JuneForecast.xls に対する 新のシャ ド

ウ ・ コピーの名前を、 エンドユーザによる変更が起こった日付けから派生した JuneForecast_wc,v_0905221224.xls に変更します。

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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2. 保護フォルダからのファイルの新規バージ ョ ン ・ フ ァイルを、 シャ ドウ領域にコピーします。 すべての 新バージ ョ ン ・ ファイルが、 元のファイル名と同じ名前を共有します。

3. シャ ドウ領域内に現在格納されているファイルのバージ ョ ンを数えます。NVWC Console の [保持するバージ ョ ン数] パラ メータで設定した数より

も多くのバージ ョ ンが存在する場合、 余剰バージ ョ ンは削除されます。

注意 : すべてのコピー操作は、 すべてのファイル ・ メ タデータを保存します。 これには、 セキュリテ ィ設定、 パーミ ッシ ョ ン、 およびアクセス ・ コン ト ロール ・リス ト等が含まれます。

2.2.3.c パージ

シャ ドウ ・ プロセスの 終フェーズは、 パージです。 パージ ・ フ ェーズは、 ディスク ・ スペースをより多く使えるよう、 古いデータを移動するのはな く、 削除することでディスク使用量の増大を制御することに焦点を当てます。 Shadowerは、 シャ ドウ領域のコンテンツ内を検索し、 後に変更が起った日付が NVWC Console の [パージ世代管理 (日)] で指定した値を超えたファイルがないか探

します。 この日数を超えたファイルが見つかった場合、 新または 2 番目に 新

の保護ファイルでない限り、 シャ ドウ領域から削除されます。 低でも 2 つの

バージ ョ ンを保持することにより、 保護ファイルを提供し、 予期せぬデータ消失からエンドユーザを守ります。 ただし、 重要なファイルが、 設定された期日を越えた場合、 エンドユーザがファイルに起こった障害に気づかない可能性がありす。 元のファイルのシャ ドウ ・ コピーが削除された場合、 ファイルはもはや保護されておらず、 リカバリもできません。

以下の例について考えてみまし ょ う。

エンドユーザが、 何も入力されていないファイルを保護ファイルJuneForecast.xls の上にコピーしてしまいました。 数分後、 シャ ドウ ・ プロ

セスがこの空白バージ ョ ンのファイルをシャ ドウ領域にコピーし、 前のバージ ョ ンのファイルを JuneForecast_wc,v_0905281210.xls に取り替えました。

数週間後、 エンユーザがこのファイルが空白であることに気が付きました。シャ ドウ ・ プロセスは、 空白になっている 新ファイルと、 突発的な消失前の内容を含む 2 番目に 新のバージ ョ ン ・ フ ァイル以外の保護ファイルのコ

ピーを、 すべてパージしてしまいました。 それでも、 エンドユーザはシャ ドウ領域から消失前のバージ ョ ンのファイルを取得することができます。 すべてのバージ ョ ンのファイルがパージされてしまった場合は、 このリカバリは不可能です。

2.2.4 削除したファ イル

ファイルを誤って削除することは、 エンドユーザに もよ くある過失であるため、 保護フォルダからファイルが削除された場合、 シャ ドウ領域から対応するファイルを削除してこの削除を即座に反映することは望まし くありません。 ファイルを誤って削除していたことにエンユーザが気付く まで長期間経ってしまった

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第 2 章アーキテクチャ

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かもしれませんが、 シャ ドウ領域内に元のファイルのコピーを保存するのは、Shadower の役目です。 従って、 削除したファイルの 新および 2 番目に 新の

バージ ョ ン ・ フ ァイルは、 シャ ドウ領域で無期限に保護されます。 ただし、 も うそのファイルを保持してお く必要が無い場合は、 エンドユーザがシャ ドウ領域からそれらのファイルを手動で削除するのが安全です。

Workstation Client が NVBU サーバに接続している場合、 File System フル ・ バッ

クアップまたは増分バックアップ ・ ジ ョ ブが完了するたびごとに、 削除ファイは、 シャ ドウ領域から自動的にクリーンアップされます。

2.2.5 Mac OS X でのバン ドル ・ サポー ト

Mac OS X システムでは、 エンドユーザにはシングル ・ アイテムとして表示され

るが、 実際はファイル ・ システム内ではフォルダ ・ ツリーと して現れるファイル ・ システム ・ オブジェク トがあります。 このタイプのアイテムは、 バンドルと呼ばれます。 バンドルのよ くある例としては、 アプリケーシ ョ ンがあげられます。 これらは Finder 上では、 シングル ・ アイテムのようにオープンしたり、 移

動または削除が可能なシングル ・ アイコンと して表示されますが、 アプリケーシ ョ ンのコンテンツはファイル ・ システム上では、 以下のようなフォルダとファイルのツリー構造として表示されます。

Expose.app/

Expose.app/Contents

Expose.app/Contents/CodeResources

Expose.app/Contents/Info.plist

Expose.app/Contents/MacOS

Expose.app/Contents/MacOS/Expose

Expose.app/Contents/PkgInfo

Expose.app/Contents/Resources

Expose.app/Contents/Resources/da.lproj

Expose.app/Contents/Resources/da.lproj/InfoPlist.strings

Expose.app/Contents/Resources/da.lproj/Menu.strings

Expose.app/Contents/Resources/Dutch.lproj

Expose.app/Contents/version.plist

.....

バンドルの概念は、 ユーザに単一の構成要素として表示されるファイルの束と言えます。 ユーザがバンドルの内部構造を見ることや、 個々の内容変更することを目的としていることはな く、 この構成要素全体がまとめて操作されます。 従って、 バンドルのシャ ドーイングには、 特殊な戦略を適用する必要があります。

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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以下の例について考えてみまし ょ う。

上述の Expose.app にバージ ョ ン ・ アップデートが適用されています。 実際

のアップデートは、 単純に新規実行バイナリによって構成され、Expose.app/Contents/MacOS/Expose に格納されています。 バンドル内の

その他すべてのファイルには、 影響が及びませんでした。 Workstation Clientが特殊なバンドル処理を実装していない限り、 結果として実行バイナリの 2つのシャ ドウ ・ バージ ョ ンが出来ますが (前回のバージ ョ ンのファイル名を持つ古いバージ ョ ンが、 前のセクシ ョ ン説明したとおり変換されます)、 どちらのバージ ョ ンも同じ Expose.app シャ ドウ ・ フォルダの直下に格納されま

す。 ただし、 Workstation Client のバンドル操作は、 実行ファイルがバンドル

の一部であることを認識するためアプリケーシ ョ ン ・ バンドル全体が新規バージ ョ ンと してシャ ドウ化される代わりに、 シャ ドウ領域内に 2 つの

Expose.app バンドルが作成され、 古いバージ ョ ンが前回バージ ョ ンのスタ

イル名を持つ結果となります。 これにより、 Workstation Client は、 不適当な

アプリケーシ ョ ン ・ アップグレードや、 バンドル ・ フォーマッ トに格納されたドキュ メン トの誤った更新実行などといった状況からユーザを保護します。

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第 2 章アーキテクチャ

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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第 3 章

設定この章では、 NVBU サーバでの NVWC Scheduler 設定と、 個々の NetVault Backup Workstation Clients の設定手順について詳述します。 この章の構成は以

下の通りです

個別 Workstation Client の設定

NVWC Console の起動

NVWC Shadower の設定

3.1.0 個別 Workstation Client の設定

Workstation Client に NetVault Backup クライアン ト ・ ソフ トウェアが正常にイン

ストールされた後、 NVWC Shadower が機能し始める前に Workstation Client を設定する必要があります。 この設定はエンドユーザ、 従業員、 または必要であれば NVBU 管理者が実行することができます。

3.1.1 NVWC Console の起動

Windows で NVWC Console を起動 - Windows ベースのマシンでは、以下

の手順を実行します。

1. システムに 「administrator」 権限でログインします。

2. タスクバーで [スタート] をクリ ッ クします。

3. [すべてのプログラム]、 [NetVault] の順にポイン ト し、 次に [NVBU Workstation Client Console] をク リ ッ クします。

Mac OS X で NVWC Console を起動 - Mac OS X ベースのマシンでは、以下

の手順を実行します。

1. Mac OS X のメニュー ・ バーで、 [Spotlight] アイコンをクリ ッ クします。

2. NVBU Workstation Client と タイプします。

3. リス トで 「Application | NVBU Workstation Client」 を探して、 選択しま

す。

4. NVBU Workstation Client が実行中の場合、 Mac OS X の Dock にも表示され

ます。

注意 : NVBU Workstation Client を Dock に継続して表示させてお くには、 Dock内で NVBU Workstation Client アイコンを右クリ ックし、 Dock 内で選択し続けま

す。

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第 3 章設定

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3.1.2 NVWC Shadower の設定

NVWC Shadower を設定するには、 以下の手順に従います。

1. NVWC Console を起動します。 [NVBU Workstation Client Console] ウ ィ

ンドウが表示されます。

図 3-6:NVBU

WorkstationClient Console

2. 以下のパラ メータを設定します。

[シャ ドウ領域] - 保護ディ レク ト リのシャ ドウ ・ コピーとそのコンテン

ツが格納される、 Workstation Client 上のディ レク ト リまたはフォルダで

す。 選択したシャ ドウ領域ディ レク ト リまたはフォルダがすでに存在し、[保持するバージ ョ ン数] パラメータで指定した保護済みデータについて

複数のコピーを格納するのに十分なスペースを持つ必要があります。

ドキュ メン トやデータ ・ ファイルが損傷したり、 誤って削除してしまった場合など、 エンドユーザや従業員自身が NVBU 管理者のサポートを必

要とすることな く シャ ドウ領域からファイルをリス トアすることが出来ます。

[スキャン間隔 (秒)] - NVWC は、 すべてのディ レク ト リまたはフォル

ダのコンテンツを定期的にスキャンすることにより、 シャ ドウ ・ コピーを作成し、 シャ ドウ ・ コピーが 後に作成されてから以降にファイルに何か変更が起こったかどうか調べます。 スキャン間隔は、 この処理がど

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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のく らいの頻度で実行するかを制御し、 終的には RPO (復旧時点目

標) を決定します。

次のスキャンが起こる前に上書きされたドキュ メン トやデータ ・ ファイルに加わった更新は、 失われます。 低いスキャン間隔を設定すると、シャ ドウ領域で起こった変更をより多く検出しますが、 その代わりにワークステーシ ョ ンにかかる負荷が高く なります。 スキャン間隔に高い値を設定すると、 ワークステーシ ョ ンにかかる負荷は低く なります。

以下の例について考えてみまし ょ う。

[スキャン間隔] が 60 分に設定されており、 スキャンは午前 10 : 00に開始されました。 午前 10:25 に、 エンドユーザが保護ファイルに変

更を加えました。 午前 10:40 に、 ユーザはさらに編集を続けました

が、 間違いに気づき、 午前 10:25 に保存した状態に戻したいと思いま

した。 午前 10:25 から午前 10:40 の間にスキャンは実行されなかった

ため、 ユーザが午前 10:25 に実行した変更のシャ ドウ ・ コピーはシャ

ドウ領域にはありません。 従って午前 10:25 に実行した変更は失われ

てしまいました。

もし [スキャン間隔] を 30 分に設定していれば、 午前 10:25 に実行

した変更のシャ ドウ ・ コピーが完了していたはずなので、 ユーザはファイルを午前 10:25 の状態に戻すことができたかもしれません。 ス

キャン間隔を低い値に設定すると、 復旧時点目標が改善されます。

ベスト ・ プラクテ ィス : [スキャン間隔] は、 5 分に設定することをお勧めしま

す。 ただし、 [スキャン間隔] に 適な設定は、 保護フォルダ ・ セッ ト内に格納されているファイルの数、 保護フォルダ内での変更率、 およびワークステーシ ョンの処理速度により異なります。 その他の推奨点としては、 [スキャン間隔] の値をできるだけ低く設定しておき、 Shadower によるワークステーシ ョ ンにかか

る負荷が顕著になった場合、 負荷が気にならな く なるまで値を上げていきます。ワークステーシ ョ ンにかかる負荷は、 [パフォーマンス ・ スロッ トル] 設定にも影響を受けます。

[保持するバージ ョ ン数] - シャ ドウ領域に所定のファイルをい くつまで

保存するか制御します。 以下の変更が保護ファイルに加わります。 保護ファイルの 新バージ ョ ンは、 シャ ドウ領域に元のファイル名と同一の名前で表示されます。 前回のバージ ョ ンのファイルは、 [保持するバージ ョ ン数] で設定した数に達するまで循環し、 元のファイル名から派生した名前を持ちますが、 ユーザによってファイルが変更された日時が連結して付け加えられます。

以下の例について考えてみまし ょ う。

ユーザが [保持するバージ ョ ン数] の値を 「3」 に設定しました。 あ

る日、 エンドユーザがドキュメン トに午前に 2 回、 午後に 2 回変更を

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第 3 章設定

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加えました。 2 日目の朝、 ユーザがドキュ メン トの重要なセクシ ョ ン

を削除してしまったことに顧客が気付き、 ユーザによる変更が何も加えられていない状態のファイルに戻したいと思いました。 残念ながら、 ドキュ メン トには前の日に 4 つの更新が加わりシャ ドウ化され、

ファイルのバージ ョ ンが [保持するバージ ョ ン数] パラ メータで指定したバージ ョ ン数を超えてしまったため、 元のファイルは失われてしまいました。

Workstation Client が NetVault Backup サーバに追加され、 昨日ワー

クステーシ ョ ンが NetVault Backup サーバが存在するネッ トワークに

接続していれば、 NetVault Backup サーバから ドキュ メン トの適切な

バージ ョ ンをリス トアすることができるかもしれません。

ベスト ・ プラクテ ィス : [保持するバージ ョ ン数] に設定する推奨値は、 以下の要因により異なります。■シャ ドウ領域に対して必要な増加ディスク容量保護ファイルを 10 バージ ョ ン

まで保持するよう設定すると、 2 つのバージ ョ ンを保持するのに対してシャ ドウ

領域内のディスク容量を 5 倍消費します。

■保護ファイルへの変更率も要因のひとつです。 ただし、 保護ファイルの 10 個

のバージ ョ ンを保持すると、 保護フォルダの 10 倍のサイズが必要と言うわけで

はありません。 実際に 10 回更新されたファイルのみが、 シャ ドウ領域に 10バージ ョ ン分保持されます。■必要なディスク空き容量は、 [指定した日数より古いシャ ドウ ・ コピーのパージ (日)] によっても影響を受けます。

従って、 [保持するバージ ョ ン数] に対する推奨値は、 利用可能なディスク空き容量、 変更率、 および保持する期間についての要因となります。

[指定した日数より古いシャ ドウ ・ コピーのパージ (日)] - 指定した寿

命に達したシャ ドウ ・ コピーを破棄することにより、 シャ ドウ領域のディスク容量の増大を制限します。 スキャン処理の一部とし、 Shadowerはシャ ドウ領域内の既存のシャ ドウ ・ コピーを調査し、 以下の項目の両方に当てはまるものすべてを削除します。

[指定した日数より古いシャ ドウ ・ コピーのパージ (日)] パラ

メータで指定した値よりも古い場合

保護ファイルの 新バージ ョ ンではない場合、または 2 番目に 新

のバージ ョ ンの場合

ベスト ・ プラクテ ィス : [指定した日数より古いシャ ドウ ・ コピーのパージ(日)] は、 ディスク空き容量が許す限り多く割り当てることをお勧めします。 これにより失われたバージ ョ ンのコピーを、 ユーザがシャ ドウ領域内で見つけられる可能性が高く なります。 低い値を設定すると、 ディスク容量の消費は低いレベルに抑えられますが、 必要なファイルのバージ ョ ンがシャ ドウ領域から削除され

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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るリスクが伴います。 なお、 ワークステーシ ョ ンが NetVault Backup サーバに

Workstation Client と して追加され、 バックアップが一定の間隔で実行されると、

必要なファイルのバージ ョ ンがシャ ドウ領域から削除されるリスクは低減します。

[除外パターン] - 「*.m4a」、 「*.avi」 などのファイル ・ タイプの正規表

現を使用して、 除外パターンのカンマ区切り リス ト を指定します。 これにより、 ファイルが保護フォルダ ・ セッ トの一部であってもバックアップから除外されます。 例えば、 Outlook のデータ ・ ファイルを除外する

には、 「*.pst」 を指定します。

ベスト ・ プラクテ ィス : ■テンポラリ ・ ファイルは除外することをお勧めします。 テンポラリ ・ ファイルは一時的なものであり、 これらも保護対象とすると、 シャ ドウ領域が不要なファイルでいっぱいになってしまうためです。 また、 個人的な音楽ファイルやビデオを会社のネッ トワーク上で保護するのは通常、 コーポレート ・ コンプライアンス違反にあたるため、 Shadower を使用した保護対象から必ず除外して ください。

■アプリケーシ ョ ンによっては、 一時ファイルに対して異なる命名規則を使用することがあるため、 Shadower を一定期間実行後、 シャ ドウ領域の中身を調べる

と、 除外セッ トに追加すべきファイル ・ タイプが見つかる場合もあります。

[パフォーマンス ・ スロッ トル] - シャ ドウ ・ プロセスによって影響を受

ける Workstation Client のパフォーマンスの程度を指定します。 [オフ]

に設定すると、 初期同期の実行中にワークステーシ ョ ンにかかる負荷と引き換えに、 初期同期のパフォーマンスを向上させます。 [ 大] に設定すると、 シャ ドウ ・ プロセスとバックアップ ・ プロセスの速度は落ちますが、 ワークステーシ ョ ンのパフォーマンスは向上します。

[以下のフォルダをバックアップ] - 保護フォルダ ・ セッ ト とも呼びま

す。 [追加]、 [編集] および [削除] ボタンを使用して、 保護対象ディ レク ト リまたはフォルダを指定します。 [以下のフォルダをバックアップから除外] パラ メータで除外するよう指定されていない限り、 保護フォルダ ・ セッ トにディ レク ト リやフォルダが一旦追加されると、 その中のすべてのファイルやサブ ・ フォルダもシャ ドウ領域で保護されます。 ディスク空き容量と処理能力の両方が Shadower によって消費されることが

重要なため、 ルート ・ ド ライブ、 システム ・ フォルダまたはネッ トワーク接続ソースを保護フォルダ ・ セッ トに追加することはお勧めできません。 シャ ドウ ・ プロセスは繰り返して実行される点も理解してお く ことが重要です。 これは、 すべての非除外サブ ・ フォルダが、 所定のすべての保護ディ レク ト リまたフォルダに対して処理されるためです。

ベスト ・ プラクテ ィス : ■親ディ レク ト リがすでに保護されている場合、 サブ ・ ディ レク ト リをさらに保護対象として指定することはお勧めできません。 例えば、 「c:\My Documents」 が

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第 3 章設定

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すでに保護フォルダ ・ セッ トに入っている場合、 「c:\My Documents\Sales Projections」 を保護フォルダ ・ セッ トに追加する必要はありません。

■ただし、 1 つだけこの推奨事項について例外があります。 それは、 除外対象親

ディ レク ト リのサブ ・ フォルダを保護する必要がある場合です。 例えば、 「c:\My Documents」 が保護対象となり、 「c:\My Documents\Marketing」 が除外されてい

る場合、 「c:\My Documents」 のすべてのサブ ・ ディ レク ト リは保護されますが、

そのサブ ・ ディ レク ト リの 「Marketing」 は除外されます。 ただし、 「c:\My Documents\Marketing」 の下の 「Marketing Budget」 という フォルダがあり、 保

護対象とする必要があるとします。 この場合、 「c:\My Documents\Marketing\Marketing Budget」 を [以下のフォルダをバックアップ]

パラ メータに追加しておきます。■どのディ レク ト リやフォルダを含む / 除外するか決める場合、 ディ レク ト リや

フォルダを保護フォルダ ・ セッ トに追加する前に、 Windows Explorer や Finderアプリケーシ ョ ンを使用して、 サイズを計算することができます。 これにより、予想外に大きいデータ ・ セッ トが保護フォルダ ・ セッ トに追加される前に警告を発します。

[以下のフォルダをバックアップから除外] - このパラメータで除外する

よう指定されていない限り、 保護フォルダ ・ セッ トにディ レク ト リやフォルダが一旦追加されると、 その中のすべのファイルやサブ ・ フォルダもシャ ドウ領域で保護されます。 [追加]、 [編集] および [削除] ボタンを使用して、 除外する保護フォルダ ・ セッ トのディ レク ト リまたはサブ ・ ディ レク ト リを指定します。

以下の例について考えてみまし ょ う。

ある Mac OS X ユーザは、 自身のほとんどのユーザ ・ ドキュ メン ト と

データ ・ ファイルを 「ドキュ メン ト」 フォルダに格納しており、 このフォルダを保護フォルダ ・ セッ トに追加しています。 しかし、 このユーザは VMWare も使用しており、 「ドキュ メン ト」 フォルダのサ

ブ ・ ディ レク ト リ内の仮想マシン ・ イ メージ ・ ファイルをデフォルトで格納するよう設定しています。 しかし、 これらのイメージは、 大10GB またはそれ以上のデータを追加することができますが、 そのほ

とんどが頻繁に変更されるので、 NVWC による保護対象としてはふ

さわし くありません。 また、 「ドキュ メン ト」 フォルダには継続的に増大するその他多くのサブ ・ ディ レク ト リを含むため、 ユーザが 「ドキュ メン ト」 内のすべてのファイルやディ レク ト リをひとつひとつ選択してい くのは非常に不便です。 ただし、 ユーザは 「ドキュ メン ト」フォルダを [以下のフォルダをバックアップ] パラ メータに追加することができ、 これにより、 VMware のサブ ・ ディ レク ト リをバック

アップから除外し、 Shadower が VMware のサブ ・ ディ レク ト リのス

キャンを開始した際にこれを確実にスキップすることができます。

3. [OK] をク リ ッ クし、 NVWC Console を閉じます。

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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ベスト ・ プラクテ ィス : エンドユーザや従業員用に新規ワークステーシ ョ ンを設定する管理者には、 エンドユーザにワークステーシ ョ ンを渡す前に NVWC をイ

ンス トールおよび設定することをお勧めします。 保護フォルダ ・ セッ トが一旦定義され、 NVWC サービスが開始すると、 エンドユーザがワークステーシ ョ ンを

使用して日々の作業を開始した際、 非常に長い初期同期によりエンドユーザの作業が干渉を受ける場合があります。 [パフォーマンス ・ スロッ トル] を [オフ]に設定することで、 Shadower をフル ・ スピードで実行させ、 初期同期プロセス

を優先することができます。 初期同期の後、 [パフォーマンス ・ スロッ トル] をより適切な値に戻す必要があります。

注意 : プロセスによる負荷を 小に抑えるため、 この新規設定パラメータが作用するまでに 3 分ほどの遅延が起こります。 その後、 シャ ドウ領域に保護フォル

ダ ・ セッ トのシャ ドウ ・ コピーが作成されるようになります。

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第 3 章設定

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NetVault Backup Workstation Clientユーザーズ ・ ガイ ド

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第 4 章

リ カバリこの章では、 NetVault Backup Workstation Client によって保護されているファイ

ルのリカバリ方法について詳し く説明します。 この章の構成は以下の通りです。

シャ ドウ領域からのエンドユーザ ・ リカバリ

Windows でのエンドユーザ ・ リカバリ

Mac OS X でのエンドユーザ ・ リカバリ

4.1.0 シャ ドウ領域からのエン ドユーザ ・ リ カバリ

エンドユーザや従業員が、 保護フォルダ ・ セッ トの一部であるディ レク ト リ、フォルダまたはファイルを誤って削除してしまった場合でも、 以下の手順に従って NVWC シャ ドウ領域からそれらの個々または複数のファイルをエンドユーザ

が実際にリカバリすることが可能です。

4.1.1 Windows でのエン ドユーザ ・ リ カバリ

NVWC シャ ドウ領域から個々または複数のファイルをリカバリするには、

Windows Explorer を使用して以下の手順に従い、 NVWC シャ ドウ領域から

ターゲッ ト ・ ディ レク ト リに目的のバージ ョ ンのファイルを単純にド ラ ッグ ・ アンド ・ ドロップします。

1. Windows Explorer を起動します。

2. [NVWC シャ ドウ領域] と して設定されているディ レク ト リまで移動しま

す。

3. 損傷 / 削除したディ レク ト リ / ファイルの中から、 リカバリする目的のバー

ジ ョ ンを選択します。 シャ ドウ領域ファイル名の識別について詳し くは 12ページの 「シャ ドウ領域ファイル名」 を参照して ください。

4. [NVWC シャ ドウ領域] から選択した目的のファイルを、 元のディ レク ト リ

または他のディ レク ト リにド ラッグ ・ アンド ・ ドロップします。

5. Windows Explorer を閉じます。

注意 : リカバリ対象の損傷または削除したファイルの目的のバージ ョ ンが見つからず、 そのワークステーシ ョ ンが NVBU サーバによって長期的な保護や災害復

旧用に保護されている場合、 NVBU 管理者または社内の IT サポート ・ デスクに

連絡し、 NVBU サーバからファイルをリカバリ して く ださい。

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第 4 章リカバリ

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4.1.2 Mac OS X でのエン ドユーザ ・ リ カバリ

NVWC シャ ドウ領域から個々または複数のファイルをリカバリするには、 以下

の手順に従い、 Finder アプリケーシ ョ ンを使用して NVWC シャ ドウ領域から

ターゲッ ト ・ ディ レク ト リに目的のバージ ョ ンのファイルを単純にド ラ ッグ ・ アンド ・ ドロップします。

1. [Finder] > [サービス] > [Finder] > [開 く ] を使用して Finder にアクセ

スし、 [Dock] で [Finder] エイリアスをクリ ッ クします。

2. [NVWC シャ ドウ領域] と して設定されているフォルダまで移動します。

3. 起動した [Finder] ウ ィ ンドウの も右のペインで、 損傷または削除した

フォルダや、 リカバリするファイルの目的のバージ ョ ンを選択します。 シャドウ領域ファイ名の識別について詳し くは、 12 ページの 「シャ ドウ領域

ファイル名」 を参照して ください。

4. [NVWC シャ ドウ領域] から選択した目的のファイルを、 元のディ レク ト リ

または他のディ レク ト リにド ラッグ ・ アンド ・ ドロップします。

5. [Finder] を閉じます。

図 4-1:[NVWC シャ

ドウ領域] が選択された

[Finder] アプ

リケーシ ョ ン

注意 : リカバリ対象の損傷または削除したファイルの目的のバージ ョ ンが見つからず、 そのワークステーシ ョ ンが NVBU サーバによって長期的な保護や災害復

旧用に保護されている場合、 NVBU 管理者または社内の IT サポート ・ デスクに

連絡し、 NVBU サーバからファイルをリカバリ して く ださい。