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サイバネットニュース 輝度・照度測定システムProMetric LEDディスプレイの最適化 技術編 nanoTITAN社のナノテクノロジーソリューションを展開開始 1 6-7 1 2 22 NEWS CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107 nanoTITAN社のナノテクノロジーソリューションを展開開始 回路・基板設計・解析ツールOrCADプロダクトシリーズ ナノインフォマティクスプログラムnanoXplorer nanoTITAN社のnanoXplorer OrCAD R10.0の新機能のご紹介 数値音響解析プログラム SYSNOISE 27 イベント情報 26-27 技術セミナー ユーザを対象とした専門的な知識・技術の習得コース各種 28 紹介セミナー ソフトウェアの機能と特徴の無料紹介コース各種 関西設計・製造ソリューション展などに出展 アナログ・RFIC設計システムAnalog Office2003販売・出荷開始のご案内 2 数式処理ソフト「Maple9」リリース情報 3 OrCADプロダクト最新バージョンリリースのご案内 3 EnSight最新バージョン7.6リリースのご案内 4 LMS OPTIMUS最新版Rev4.0リリースのご案内 5 二足歩行ロボット競技大会「ROBO-ONE」への協賛と第4回ROBO-ONE大会報告 4 e-Learning WORLD 2003出展報告 23 CodeV9.30SR1の新機能のご紹介 光学設計CodeV OptiFDTD 4.0新機能のご紹介 時間領域光伝搬ソルバー OptiFDTD epiplex4.1のリリース eラーニング支援ツールepiplex 24 QDE(Quality Disk Eraser)のご紹介 廃棄PCからの情報漏洩対策 QDE 25 高速信号処理分野向けプロトタイプテスト環境SignalMaster 通信分野向け実験/計測ソリューションのご紹介 LMS SYSNOISE5.6新機能のご紹介 NEWS 解説編 インフォメーション 16-17 10-11 14-15 MATLABプロダクトファミリー Image Acquisition Toolboxのご紹介 12-13 RFIC設計ソリューションAnalog Office アナログ・RFIC統合設計環境 Analog Officeのご紹介 ROBO-ONE“夢と感動が技術を進化させる。” 8-9 18-19 20-21 周知の様に、21世紀の技術革新としてナノテクノロジーが注 目を浴びています。弊社では、この分野でのデジタル・エンジ ニ アリン グ・ソリュ ー ション を 広 く 提 供 す る た め 、米 国 nanoTITAN社開発によるナノテクノロジ関連ソフトウェアであ nanoXplorerの販売を開始する事になりました。 新しい技術であるナノテクノロジ分野におけるソリューショ ンとして、同社は統一した共通言語を普及するためnanoML™ の仕様策定と、それを利用したソフトウェア製品の開発を行っ ております。ソフトウェア製品においては、ナノ構造を描画する ためのCADツールとしての役割を持つデザインモジュール、イ ンターネット経由でのナノ構造のダウンロード/アップロードを 可能とするデータベースモジュール、原子/分子レベルでの解 析を行うシミュレーションモジュール、製造に関する検証を行う アッセンブリモジュールなどから構成されます。 技術編(P8~9)に詳細説明がございますので、そちらもご 覧下さい。 詳細は、新事業推進室までお問い合わせ下さい。 (TEL:03-5978-5676、E-mail:[email protected]ピーポッドと呼ばれるデバイスで、カーボンナノチューブにフラーレンを内包した様子

No.107 Fall (PDF:12MB)

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サイバネットニュース

輝度・照度測定システムProMetric LEDディスプレイの最適化

技術編

nanoTITAN社のナノテクノロジーソリューションを展開開始

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NEWS

CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

nanoTITAN社のナノテクノロジーソリューションを展開開始

回路・基板設計・解析ツールOrCADプロダクトシリーズ

ナノインフォマティクスプログラムnanoXplorer nanoTITAN社のnanoXplorer

OrCAD R10.0の新機能のご紹介

数値音響解析プログラム SYSNOISE

27イベント情報 26-27技術セミナー ユーザを対象とした専門的な知識・技術の習得コース各種

28紹介セミナー ソフトウェアの機能と特徴の無料紹介コース各種

関西設計・製造ソリューション展などに出展

アナログ・RFIC設計システムAnalog Office2003販売・出荷開始のご案内 2

数式処理ソフト「Maple9」リリース情報 3OrCADプロダクト最新バージョンリリースのご案内 3EnSight最新バージョン7.6リリースのご案内 4LMS OPTIMUS最新版Rev4.0リリースのご案内

5二足歩行ロボット競技大会「ROBO-ONE」への協賛と第4回ROBO-ONE大会報告

4e-Learning WORLD 2003出展報告

23

CodeV9.30SR1の新機能のご紹介 光学設計CodeV

OptiFDTD 4.0新機能のご紹介 時間領域光伝搬ソルバー OptiFDTD

epiplex4.1のリリース eラーニング支援ツールepiplex 24

QDE(Quality Disk Eraser)のご紹介 廃棄PCからの情報漏洩対策 QDE 25

高速信号処理分野向けプロトタイプテスト環境SignalMaster 通信分野向け実験/計測ソリューションのご紹介

LMS SYSNOISE5.6新機能のご紹介

NEWS

解説編

インフォメーション

16-17

10-11

14-15MATLABプロダクトファミリー Image Acquisition Toolboxのご紹介

12-13

RFIC設計ソリューションAnalog Office アナログ・RFIC統合設計環境 Analog Officeのご紹介

ROBO-ONE “夢と感動が技術を進化させる。”

8-9

18-19

20-21

 周知の様に、21世紀の技術革新としてナノテクノロジーが注

目を浴びています。弊社では、この分野でのデジタル・エンジ

ニアリング・ソリューションを広く提供するため、米国

nanoTITAN社開発によるナノテクノロジ関連ソフトウェアであ

るnanoXplorerの販売を開始する事になりました。

 新しい技術であるナノテクノロジ分野におけるソリューショ

ンとして、同社は統一した共通言語を普及するためnanoML™

の仕様策定と、それを利用したソフトウェア製品の開発を行っ

ております。ソフトウェア製品においては、ナノ構造を描画する

ためのCADツールとしての役割を持つデザインモジュール、イ

ンターネット経由でのナノ構造のダウンロード/アップロードを

可能とするデータベースモジュール、原子/分子レベルでの解

析を行うシミュレーションモジュール、製造に関する検証を行う

アッセンブリモジュールなどから構成されます。

 技術編(P8~9)に詳細説明がございますので、そちらもご

覧下さい。

 詳細は、新事業推進室までお問い合わせ下さい。

(TEL:03-5978-5676、E-mail:[email protected]

ピーポッドと呼ばれるデバイスで、カーボンナノチューブにフラーレンを内包した様子

Page 2: No.107 Fall (PDF:12MB)

2CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

アナログ・RFIC設計システムAnalog Office 2003販売・出荷開始のご案内  この度サイバネットシステムでは、米国Applied⦆Wave

Research社が開発したアナログ・RFIC設計システムAnalog

Officeの販売・出荷を開始しました。Analog Officeは、アナログ・

RFIC(高周波集積回路)設計における、フロントエンドからバッ

クエンドまで完全に統合化された設計環境を提供します。シス

テムレベルから回路レベルまでの設計や検証など、全てのIC

デサインフローに対応するツールセットが用意されています。

Analog Officeの主な機能

●デザインエントリと回路図エディタ、ライブラリ

●時間・周波数領域のシミュレーションと解析

●物理的なレイアウトと、各デバイスの自動化された配置・配線、

統合されたDRC(デザインルールチェック)

●Intelligent Net™(iNet)技術

●完全な3D電磁場解析ベースの抽出

●複雑なRF測定をサポートする波形表示・解析機能

●RFICファウンダリデザインキットサポート

 その他の各特徴、機能につきましては、技術編ページ(P10

~11)にて紹介しております。

 本製品に関するお問い合わせは、応用システム第2事業部

営業部 Microwave Office担当までお願い致します。

(TEL 03-5978-5460, E-Mail: [email protected]

NEWS

NEWS数式処理ソフト「Maple9」リリース情報  サイバネットシステムではこの秋、数式処理ソフト「Maple」

の最新バージョン、「Maple9」をリリースする予定ですのでご

案内致します。

 数式処理ソフト「Maple」は、強力な数学的解析能力をそな

えた統合的な数式処理/数値解析ソフトです。「変数を変数の

まま扱って計算する」また「厳密解を求める」といった数式処

理ソフトならではの機能だけでなく、任意精度での数値解析機

能や高度なグラフィックス機能などをそなえています。次バー

ジョン「Maple9」では、更に様々な機能追加や機能改良が行わ

れる予定です。より見やすく使いやすいワークシート環境が提

供されるとともに、数学関数の追加や外部プログラムから

Maple計算エンジンの利用を可能にする新しいAPIの搭載、線

形代数や微積分を学べる学生向けパッケージの追加などが行

われています。

 サイバネットシステムでは現在、数式処理ソフト「Maple8」

新規ご購入の方、またはバージョンアップをご検討の方を対象に、

「Maple9ご予約キャンペーン」を実施しています。このキャン

ペーンでは、「Maple8」を年間保守つきで特別価格にてご提供

し、さらに次バージョン「Maple9」リリース時にはキャンペーン

ご利用者に「Maple9」を自動配布、無償でアップグレード頂く

ことができるというものです。10月20日までにお申込み頂い

た方が対象となりますので、ご検討中の方は是非お早めにお申

込みください。キャンペーンの詳細については、Mapleホーム

ページにてご覧頂けます。なお、現在「Maple6」をご利用のお

客様は、「Maple9」リリース後のバージョンアップは出来ません。

今回のキャンペーンご利用がバージョンアップの最後のチャン

スとなりますのでご注意ください。

 製品やキャンペーンにつきましては、応用システム第2事業

部 営業部 Mapleグループまでお問い合わせ下さい。

(TEL 03-5978-2481, E-Mail: [email protected]

Page 3: No.107 Fall (PDF:12MB)

EnSight最新バージョン7.6リリースのご案内  EnSightは様々な解析結果を効果的に評価するための可視

化ツールです。このEnSightの最新バージョン7.6の日本国内

での出荷が平成15年8月より開始されました。

 EnSightは、ANSYSやLS-DYNAを始めとする様々なCAEソ

フトウェアとのインターフェイスを持ち、あらゆる分野における

解析結果を効果的に評価し、特に流体解析や衝撃問題などの

動的かつ大規模問題に威力を発揮します。

今回のバージョンアップでの主だった機能追加や改善点は以

下のとおりです。

コラボレーション機能の強化 これは、複数台のマシンから同時に同じEnSightの画面を見

ることが出来る機能です。1台がパイロットと呼ばれるユーザ

ーとなりEnSightを操作すると、コパイロットと呼ばれるクライ

アント上でその画面がそのまま表示されます。パイロットの切

り替えを行うことで操作担当を変更することも可能です。今ま

ではこのコラボレーション機能はEnSight Goldライセンスのみ

に対応していたのですが、今回のバージョンアップではスタン

ダードライセンスユーザーでも利用できるようになりました。

また、ユーザー数も最大8ユーザーまで利用できるようになり

ました。

キーフレームアニメーションの機能強化 EnSightを利用する目的の1つにビデオ作成があります。こ

の作成の際に利用される機能がキーフレームアニメーションで、

大規模でかつ過渡的な解析の結果を効率よくかつ効果的なア

ニメーションで作成します。今回のバージョンアップでは、非定

常データのコントロールを容易にするタイムライン機能や加速

コントロール機能、視点のコントロール、クイックアニメーショ

ン機能、スプラインコントロール機能などが追加されました。

ポリゴン削減機能 モデル表示時にポリゴン数を制御する機能が追加されました。

これにより、大規模モデルの円滑な操作が可能になります。また、

この機能を使うことにより、EnLiten形式の出力時、ファイル容

量が軽減されます。下の例ではポリゴン数が約3万のものが約

2500と、10分の1程度になっています。

 今後もお客様のご要望を元に機能追加や改善を行っていき

ます。EnSightに関する詳細については、弊社ホームページ

http://www.cybernet.co.jp/ensight をご覧ください。

 EnSightについてのお問い合わせは、メカニカルCAE事業部

営業技術推進部までお願い致します。

(TEL: 03-5978-5406, E-Mail: [email protected]

NEWS

図 ポリゴン削減機能の例(左:削減前、右:削減後)

OrCADプロダクト最新バージョンリリースのご案内 NEWS

 全世界で20万近いユーザーに利用され、電子回路設計ソフ

トウェアのデファクトスタンダードであるケイデンス社OrCAD

プロダクトの最新バージョンがいよいよリリースされます。

(国内販売開始は2003年10月1日を予定しています。)

 発売以来常にトップシェアを誇る回路CAD「OrCAD Capture」、

世界標準の回路シミュレータ「PSpice A/D」、基板レイアウトツ

ール「OrCAD Layout」に加え、故障解析、回路定数最適化を可

能とする「Advanced Analysis」を利用する事で、ユーザーは

信頼性の高い製品を早期に市場投入することが可能になります。

また、「Capture CIS」を利用して、回路図内のシンボル情報を

社内の部品データベースの情報とリンクさせることで、短納期・

低コスト・高性能・高信頼性のすべてをカバーできる戦略的な

設計環境を構築することが可能です。

この他にも新バージョンでは、各設計用途に特化した魅力的

なパッケージ製品を今まで以上にお求め易い価格でご用意い

たします。

 機能の詳細につきましては本誌技術編(P12~13)をご参照

下さい。

本製品に関してのお問い合わせは、応用システム第2事業部

営業第2グループもしくは西日本営業グループまでご連絡下さ

い。

(TEL 03-5978-5460, 06-6940-3601,

E-Mail [email protected]

3 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

THE WORLD'SBEST-SELLING

ANALOG

SIMULATORNOW HOTTERTHAN EVER.

Page 4: No.107 Fall (PDF:12MB)

4CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

LMS OPTIMUS最新版Rev4.0リリースのご案内 NEWS

NEWSe-Learning WORLD 2003出展報告

 LMS OPTIMUSは、設計に関わる様々なデータの視覚化や、

探索する環境や設計変更のための重要な洞察の提供、プロセ

スの自動化、全体のモニタリングなどを行うことにより、設計で

面倒な試行錯誤のタスクを回避しながら開発期間の短縮と設

計品質の向上を支援するツールです。構造解析、熱解析、流体

解析、機構解析、音響解析、CADなどのソフトウェアあるいは独

自開発のプログラムと併用することで、複数の領域にまたがる

問題の同時設定や自動実行、最適化探索を行うことができ、ま

たこれらの情報取得のために、実験計画法(DOE)や応答曲面

モデル(Response Surface Model)などの最新の数値シミュレ

ーション技術を利用しています。このLMS OPTIMUSの最新版

Rev4.0をこの度リリースすることになりましたのでご紹介します。

LMS OPTIMUS Rev4.0の特徴と機能 ■ 混合整数計画法

 最適化問題に、整数値や実数値などの離散設計パラメータ

を含めることが可能になりました。例えば積層複合材を用いる

設計(層数は1.45のような実数値ではなく、常に2,3,4,5のよう

な整数を定義)などに適用できます。これにより、設計者は連

続変数と新しい離散変数の両方の特性を考慮に入れた最適化

を準備することが可能になります。

■ 最適実験計画法

 統計上の方法に基づく従来の実験計画法(DOE)と比較し、

Rev4.0での新しい最適設計実験計画法は、設計空間につい

て同じ実験数で、より精度の高い情報を得ることができます。

この方法はむしろ数学的な最適基準に基づいており、同じ実

験数でRSM(応答曲面モデル)の品質が2倍に向上しています。

■ 信頼性とロバスト性

 Rev4.0ではプロダクトデザインのロバスト性と信頼性を評価

し、そして改善するためのツールを拡張しています。方法論は

ロバスト最適化に基づいた分析的なRSMで、すでに利用可能

なモンテカルロ法(不確定要因が目的関数や制約条件に与え

る影響を評価するためのツール)を拡張したものです。この新

しいモジュールは、設計パラメータを評価し、いずれの特性が

最も安定しているかを識別することができます。

■ その他

 Rev4.0で入出力プロセスとシミュレーションの流れを簡単

なフローチャートを使ってより容易にセットアップすることがで

きる機能や、より多くの強力な機能がポスト処理に加えられて

います。

 LMS⦆OPTIMUSについてのお問い合わせは、メカニカル

CAE事業部 営業技術推進部までお願い致します。

(TEL 03-5978-5406, E-Mail: [email protected]

 サイバネットシステムは、2003年7月30日から8月1日までの

3日間、東京ビッグサイトで開催されたe-Learning WORLD 2003

実行委員会主催による「e-Learning WORLD 2003」に出展致

しました。

 今回は、e-ラーニングトータルソリューションとして、e-ラー

ニング構築&業務プロセス分析・効率化支援ツール「epiplex」

及び、リアルタイムwebコラボレーションサービス「WebEx」を

展示しました。

 内容は、「業務プロセス改善に向けてのe-ラーニングの活用」

「ビジネスプロセスの生産性向上へ向けてのe-ラーニングの

有効活用」と題したプレゼンテーションや、epiplexによる

CAD/CAM/CAEツールのe-ラーニングコンテンツ作成のデモ

ンストレーション、WebExによる展示ブースと弊社内とのリア

ルタイムWebミーティングを行いました。

 開催中には、CAD/CAM/CAEの教育、ERP/CRM等のシステ

ム教育に携わる方々に弊社ブースまでお立ち寄り頂き、大変盛

況な出展となりました。ご来場誠にありがとうございました。

 今後、紹介セミナー等を開催する予定です。

 「epiplex」「WebEx」製品に関するお問い合わせは、ネットワ

ークソリュション部 営業グループまでご連絡下さい。

(TEL 03-5978-5453, E-Mail: [email protected]

Page 5: No.107 Fall (PDF:12MB)

二足歩行ロボット競技大会「ROBO-ONE」への協賛と第4回ROBO-ONE大会報告 NEWS

5 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

 この度、サイバネットシステムは、民間企業ならびに教育機

関が集まって組織された非営利団体ROBO-ONE委員会が主

催する二足歩行ロボットによる競技大会「ROBO-ONE」に協賛

し、委員会メンバーとして活動を開始いたしました。

 ROBO-ONEは、ロボットをより多くの人たちに理解頂き、よ

り良いロボットの技術開発に貢献できればと考えてできた二足

歩行ロボットによる格闘競技大会で、大会趣旨としてROBO-

ONEの目的は、「ロボットの楽しさ」をより多くの人に広めるこ

とです。 観客がロボットや試合を楽しむことができ、参加者の

意欲を掻き立てるロボット競技を目指しています。そのため、

試合の勝ち負けよりも技術的な素晴らしさやエンターテイメン

ト性を重視しています。また、ロボット技術の普及と健全な発

展を目指すため、技術情報はできるだけ公開しています。

 ROBO-ONE委員会では、2010年にROBO-ONE宇宙大会の

開催を予定しており、その活動の一つとして、まずコンピュータ

上でロボットを動作させる「ROBO-ONE on PC」が企画されま

した。第一回宇宙大会は月面対決が考えられています。まずは

PC上でROBO-ONE月面サバイバルシミュレーションコンテス

ト-ミッション1を実施します。

 ミッション1の課題は、『月面対決のため、ROBO-ONE戦士

は宇宙船により、月面 "静かの海"に着陸しました。ROBO-ONE

戦士が月面に立つ瞬間です。ロボットは宇宙船から階段を登っ

て月面にジャンプしております。重力は地上の1/6です。宇宙

船は不安定な場所に着陸したために揺れています。月面はデ

コボコしています。』

 上記の課題をコンピュータ上で達成するコンテストです。ロ

ボットのデザインや歩行、階段の登り降りの美しさ、制御の方法、

機構、強度設計の正しさなどが評価されます。このコンテスト

のPC上のロボット設計の規格の一つとして、当社が扱っていま

す科学・工学分野のデータ解析、モデリングとシミュレーション、

可視化、そしてプログラミング機能を提供する対話型のソフト

ウェアであるMATLABファミリーの一つSimulink/Stateflowが

規定ソフトとして採用されています。このコンテストの結果発

表は、10月中旬に予定されています。当社も審査委員として参

加しており、結果は、次号以後のサイバネットニュースにて報告

いたします。

 さて、本大会の第4回大会が、8月8日(金)より8月10日(日)の

三日間、川崎市産業振興会館にて予選、決勝トーナメント、更に

若きエンジニアの育成と家庭内における二足歩行型ロボットの

あり方などを研究する目的で今大会より開催されたROBO-

ONE Junior with Family、規定階段(段差は30mm,階段の幅は

300mm、奥行きは100mmで材質はアルミ)を持ち時間2分で

登る競技ROBO-ONE stairs、更に規定ドア(ドアは400mm×

800mm,中央部にドアノブが付きます。ドアノブは一般に使用

されているものです。)を持ち時間5分でドアを開けてゴール

にたどり着く競技ROBO-ONE door、そして75台のロボットの

エントリーによるROBO-ONE格闘技予選・決勝トーナメントの

各競技が「夢と感動、そして愛」をテーマに白熱した戦いが繰

り広げられました。

 本記事に関するお問い合わせは、広報室までお願い致します。

(TEL 03-5978-5430, E-Mail: [email protected]

第4回ROBO-ONE大会会場風景

格闘競技決勝トーナメント風景

ROBO-ONE door競技風景

Page 6: No.107 Fall (PDF:12MB)

6CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

ROBO-ONE“夢と感動が技術を進化させる。” 解 説 編

株式会社いすゞ 中央研究所部長

ROBO-ONE委員会代表

西村 輝一

 二足歩行ロボット競技会ROBO-ONEがスタートして、1年と

半年が経過した。半年に一回実施しているROBO-ONEではあ

るが、第1回大会では歩くことがやっとであったのが、第2回大

会では起き上がりができた。第3回ではそれが当たり前になり、

3点倒立をするロボットが現れた。今回2003年8月8日から10日

まで行われた第4回大会では2点倒立をするロボットが何台も

現れた。ついに1点倒立をするロボットまで登場したのである。

(詳細はhttp://www.robo-one.comをご覧下さい。)

 何がこんなにエンジニア達を駆立てるのだろう? 実はここに

は夢と感動がある。技術的進歩はまさに夢を実現したいという

エンジニアの願望であり、これを実現したときに受ける拍手喝

さいにもまた感動するのである。これはまさに研究開発者が素

晴らしい商品を開発したときにお客様に喜んで頂ける喜びや

感動と同じなのである。

 日本の若きエンジニア達は自由に発想し、夢を追う喜びに飢

えていたということなのだろうか。 何れにせよこれからの日本

を背負う若きエンジニア達を育成するROBO-ONEはますます

発展しようとしていることは事実であり、このことにより、日本

の古い開発体制や体質を変えていくことが技術立国日本を目

指すことになるだろう。

第4回ROBO-ONE大会予選を通過したロボット達

第3回ROBO-ONEの様子

第2回ROBO-ONEの様子

第1回ROBO-ONEの様子

三点倒立をするロボット(第3回)

Page 7: No.107 Fall (PDF:12MB)

7 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

ROBO-ONEが生まれた日

 2年前のある日、西村ロボットクラブの新年会で二足歩行ロ

ボットの格闘技が出来ないかとメンバーに持ちかけた。そんな

馬鹿なことはできるわけがない。参加者が集まらないだろう。

という意見が大勢を占めた。だがやって見たいという思いは募

る。自分で作るしかない。その半年後ロボットは歩き始めた。

NR-1である。ロボット技術は素人の私に出来るのだから日本

のエンジニアならやってくれるだろうと考えた。ロボコンマガ

ジンの編集長と相談しながら第1回大会がスタートしたのだ。

それが一年後の2002年2月であった。

 この時エンジニアのプライドが擽られなければ今のROBO-

ONEはないかも知れない。若かりし日の鉄腕アトムが夢を与

えてくれたように夢に向かって進むのも良い。NR-1が歩いた

ときの喜び、感動は忘れられない。こんな感動を多くの参加者

の皆さんに味わって頂ければ新しい技術が生まれるはすだ。そ

んな気がしていた。

(西村ロボットクラブ http://www5b.biglobe.ne.jp/̃nrc/)

夢と感動そして愛

 夢と感動そして愛、これが今回の川崎市振興会館で行われ

たロボット大会の共通テーマだ。

 二足歩行ロボットが近年盛んに研究されている。ホンダの

ASIMOは素晴らしいロボットである。かつて鉄腕アトムや鉄人

28号を夢見て育った人たち、そしてプラレス三四郎を読んで育

った若者達の夢、それが二足歩行ロボットヒューマノイドである。

そんな夢を追い続ける人は多い。単に技術者だけではない。

それは日本人の夢かも知れない。

 将来自分のまわりに鉄腕アトムがいることを想像してみよう。

だれが作ったかわからないロボットが人と一緒に生活すること

は危険きわまりない。悪役博士は何をロボットにやらせるかわ

からないからだ。ROBO-ONEではこのような人間とロボットが

共存していく上どのような課題があり、それをどう克服してい

くかも教えてくれるはずだ。したがってロボットの動作環境は

人の存在する環境だ。

 ロボットは人のために活躍しなければ存在価値がないわけ

だから、ロボットを作る人の心が重要になる。そこには愛が必

要なのだ。

 皆さんの研究開発の中でも同じことが言えるはずだ。

アトムは実現できるか?  鉄腕アトムは実現できるのかなどと大学の先生方を招いて

討論会をやるなど馬鹿げたことをやる時間があったら、まずや

って見ろと言いたい。まずは空を飛んでみよう。写真はNR-3で

ある。是非西村ロボットクラブのサイトで空飛ぶロボットの映像

を見て頂きたい。

 しかしこんなことにいきなりロボットでやる必要はない。シ

ミュレーション技術の格段なる進歩と精度向上がある。サイバ

ネットシステムのソフトウェアを使えばロボットを何台も犠牲に

せずコンピューター上で結果を出してくれる。

 ROBO-ONE委員会は2010年に宇宙大会を実施するのが夢

である。この実現に向けROBO-ONE on PCをスタートしてい

る。コンピューター上で宇宙空間をシミュレートすることでより

はやく開発を進めようとしている。もちろんサイバネットシス

テムのソフトウェアは不可欠だ。

 鉄腕アトムは我々が実現するのだという意思を持って取り組

むことが重要だ。

夢と感動が技術を進化させる。  さらに日本の技術を世界最先端のものにするには、日本のエ

ンジニアたちが忘れかけていた夢と感動を持つことだ。そして

それを短期間に実現して行くにはシミュレーションの活用が不

可欠である。そこにサイバネットシステムの存在する価値がある。

サイバネットシステムとともに新しい技術にチャレンジしよう。

 本記事に関するお問い合わせは、広報室までお願い致します。

(TEL 03-5978-5430, E-Mail: [email protected]

NR-1 NR-2

離陸寸前のNR-3

片手倒立をするロボット

第4回ROBO-ONE(倒立)

Page 8: No.107 Fall (PDF:12MB)

8CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

ナノインフォマティクスプログラムnanoXplorer 技 術 編

 nanoTITAN社のnanoXplorer(ナノエクスプローラ)は、ナノ

テクノロジー分野に特化したソフトウェアで、原子/分子で組み

立てられたナノ構造を取り扱うソフトウェアです。 

nanoMLとは nanoTITAN社では、ナノテクノロジーにおける諸問題を解決

するため、ソフトウェアの開発のみならずナノテクノロジーコミ

ュニティでナノ構造の情報のコミュニケーションを行いやすく

するための標準言語としてXMLに代表されるマークアップ言

語を応用したnanoMLを提案しており、その仕様策定も行って

います。このnanoMLで、ナノ構造のみならず、電気的/化学的/

物理的属性、シミュレーション結果、知的所有権などを一括し

てこの言語で表現できるものとするのが、nanoTITAN社の最

終目標です。

nanoXplorerとは nanoXplorerは、原子/分子から構成されたナノデバイスを

CAD機能を利用し、構築する機能を持ち、設計、シミュレーショ

ン、アッセンブリまで包括的なナノデバイス設計に関するソリュ

ーションを提供します。

構成モジュール

 図2に示す様に、nanoXplorerは、デザインモジュール、デー

タベースモジュール、シミュレーションモジュール、アッセンブ

リモジュールの必要に応じて機能追加可能なモジュール群、な

らびに標準装備されているディスプレイモジュールとで構成さ

れています。シミュレーションモジュールとアッセンブリモジュ

ールのリリースは2004年を予定しています。

デザインモジュール

 このモジュールは、ナノデバイスを構成しているモジュール

で3次元CADツール的な役割を持っています。図3に、このモジ

ュールでのナノデバイスを描画する様子を示します。ナノデバ

イスの構成要素がnanoXplorerにはライブラリが用意されてい

ます。

●カーボンナノチューブ

●フラーレン(C20-C540)

●アルコール類

●アルデヒド類

●アミノ酸類

●炭化水素類

●DNAに含まれる塩基類

nanoTITAN社のnanoXplorer

図1 nanoMLのスキームの一部とnanoML例

図3 デザインモジュール

図2 nanoXplorerのモジュール

Page 9: No.107 Fall (PDF:12MB)

9 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

 特に、カーボンナノチューブの場合にはカイラリィティと呼ば

れる6角形を形成する炭素の生成方向が重要な意味を持ち、カ

ーボンナノチューブが導体として機能するか、半導体として機

能するかが決まります。このカイラリィティをパラメータとして

カーボンナノチューブを構成する機能がありますので、希望の

カーボンナノチューブを描く事が可能です。

 最近では、ナノテクノロジーとバイオテクノロジを融合させ

る動きがあります。そこで、nanoXplorerでもDNAの塩基構造

とカーボンナノチューブとをCAD上で融合した新しいデバイス

の設計を可能とする仕組みを提供しています。図4に示す様に

任意の塩基列を元にDNAの螺旋構造を描くエディタも用意さ

れています。

データベースモジュール

 このモジュールは設計したナノデバイスをnanoTITAN社の

データサーバに登録したり、あるいはそこからダウンロードす

るモジュールです。

 このモジュールの目的は、設計したナノデバイスに対して知

的資産的価値を付加、そしてそれに対する対価を設計者が設

定できる様になっています。それを、このデータベースモジュ

ールを利用し、e-コマース取引ができる環境を提供します。

 最近の動向として、ナノテクノロジーに関するアイデアを特

許申請するケースが多く見受けられます。そのアイデアを、広

く告知し、その利用を高める狙いがあります。

シミュレーションモジュール

 このモジュールは、来年リリース予定のモジュールです。機

能の詳細は未定ですが、分子運動や電荷密度の計算を行うモ

ジュールが予定されています。

アッセンブリモジュール

 このモジュールも、来年リリース予定のモジュールです。こ

れは、製造に関する検証を行います。

ディスプレイモジュール

 このモジュールは、GUIなどは先述のデザインモジュールと

同じですが、ナノデバイスの構築を行うことはできません。前

述の4モジュールは有償ですが、このモジュールだけは無償で

無期限に利用できます。このモジュールの位置づけとして、

nanoMLを広く普及するため、その閲覧ツールとしての役割が

あります。

総括

 この様に、nanoTITAN社ではナノテクノロジー業界での標準

言語の普及のためnanoMLの仕様策定をしております。代表的

なカーボンナノチューブ、フラーレンを利用した新しいナノデ

バイスの開発、更にはナノテクノロジーとバイオテクノロジを

融合できるCADシステム、シミュレーションツールの開発を行

っています。評価版が用意されていますので、弊社ホームペー

ジからダウンロードし、是非ご利用下さい。

 詳細は新事業推進室までお問い合わせ下さい。

(TEL 03-5978-5676, E-Mail: [email protected]

図4 DNAエディタ

図5 アッセンブリモジュール

nanoTITAN社製品を2003ナノテクソリューションフェア

に出展します。是非、お立ち寄り下さい。

日時:11月19日(水)-21日(金)

会場:東京ビッグサイト

主催:日刊工業新聞社

共催:独立行政法人 物質・材料研究機構

http://www.nikkan.co.jp/eve/03_nanotech/index.html

Page 10: No.107 Fall (PDF:12MB)

10CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

RFIC設計ソリューション Analog Office 技 術 編

はじめに

 デジタルの世界では、確実な合成、組み込み、検証方法が確

立されていますが、アナログ・RFIC設計では、未だに電気設計

と物理設計、システム設計と回路設計にそれぞれ個別のシステ

ムが用いられており、分断された作業が行なわれています。

 RF設計において、回路設計者とレイアウト設計者が別々に

作業を行なうことが非効率的なのは周知の事実で、設計期間

の長期化や、それに伴うコストの増大といった問題に大きな影

響を及ぼしていることが指摘されています。それにも関わらず、

未だにこのような劣悪な設計環境の使用を余儀なくされてい

るのは、これまでアナログ・RFIC設計に最適なソリューション

が市場に存在しなかったからです。

 アナログ・RFIC設計がより複雑となった現在、システム、回路、

レイアウト、パッケージ、およびボード・インプリメンテーション

の全てにおいて、高周波特性を考慮して設計、検証された無線

ICを完成、製品化するには、全てを同一の環境で平行して設計・

検証できる設計システムの利用が不可欠です。

Analog Officeとは

 Analog Officeは、米国Applied Wave Research社が開発し

た、アナログ・RFICに特化した設計システムです。

 回路図入力、回路シミュレーション、電磁場シミュレーション、

レイアウト、寄生成分の抽出など、設計に必要な全ての作業を

並列に処理できることが最大の特徴です。そのため、設計上の

問題を解決するために別のツールに戻って修正を行ったり、後

工程としてバックアノテーションを行なったりする必要は一切

ありません。Analog Officeは、アナログ・RFICの開発・設計期

間を、現在の半分以下に短縮します。

Analog Officeの構成

 Analog Officeでは、以下のツールセットを利用できます。

●回路図エディタ(デザインキャプチャ)

●時間領域・周波数領域シミュレーション(時間領域のシミュレ

ータは、業界標準の「HSPICE」が組み込まれています)。

●電磁場シミュレーション

●物理レイアウト(DRC、デバイスの自動配置/自動配線機能を

含む)

●3次元電磁場解析に基づくレイアウトの寄生成分抽出機能

●波形表示・波形解析機能

並列処理の仕組み

 Analog Officeは、同社の現在の主力製品であるMicrowave

Officeで実証済みの、非常に使いやすい統合設計環境をベー

スとして開発されました。

 Analog Officeでは、その設計に関わる全ての要素を、“メモ

リ上”の“1つ”のデータベースで管理しています。ハードディ

スク上ではなくメモリ上に構成していることにより、全ての処

理を驚くほど高速に処理できます。この独創的なデータベース

により、例えば次のようなことが可能になります。

●回路図上にエレメントを配置すると、そのレイアウト形状が

レイアウト図に表示され、どちらの図面からも制御できるよう

になります。

●回路図上での接続は、レイアウト図にも反映されます。

●回路図およびレイアウト図での任意の変更が、即座にシミュ

レーション結果に反映されます。

●電磁場シミュレーションの結果を、回路シミュレーションの1

要素として即座に利用可能です。

●レイアウトから寄生成分を抽出し、即座にシミュレーション結

果に反映できます。

アナログ・RFIC統合設計環境 Analog Officeのご紹介

現在のアナログ・RFIC設計フロー

Analog Officeのアナログ・RFIC設計フロー

Page 11: No.107 Fall (PDF:12MB)

11 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

インテリジェントネット技術

 Analog Officeには、業界初の「インテリジェントネット技術」

と呼ばれる、デバイス間の配線や配線間のRF特性を、様々なレ

ベルで自動的にモデル化できる設計手法が組み込まれています。

これは、マイクロ波IC設計のように伝送線路を個別に配置する

必要を無くし、RFIC設計で最も苦慮される寄生成分を考慮し

たシミュレーションを円滑に行うために開発されたもので、設

計サイクルを大幅に短縮するだけでなく、正確で確実な設計を

保証します。

 インテリジェントネットは、いわゆるデジタル的な“ネット”と

は異なり、次のような各レベルのRFモデルを抽出します。

●理想的な短絡線路

●集中定数エレメントモデル

●RLC分布モデル

●分布定数伝送線路モデル

●フル3次元電磁場解析モデル

 前述のように、Analog Officeの設計環境では、回路図とレイ

アウトを一致した情報として双方をリアルタイムに取り扱うため、

レイアウトをポスト処理として作業する必要はありません。そ

のため、デバイスの配置や配線を変更すれば、その影響はイン

テリジェントネットにより即座に再計算され、完全なシミュレー

ションが行なわれます。ユーザは寄生成分の抽出を意識するこ

となく、アナログ・RFICの設計を完了できます。

 もちろん、インテリジェントネットは2端子のネットに限りませ

ん。任意のマルチターミナル配線にも対応しています。

レイアウトでの配置&配線

 マイクロ波ICの設計では、回路図上に伝送線路エレメントを

配置してレイアウトを構成していきます。つまりその回路図に

より、ほぼ完全にレイアウトが決まります。しかし、アナログ・

RFICは、マイクロ波ICと比べてデバイス数が極端に多いため、

Analog Officeの回路図で伝送線路モデルを使用することはほ

とんどありません。それゆえ、レイアウト上にいったん全てのエ

レメントを適切に配置し、さらにそれらを適切に接続するメカ

ニズムが必要になります。Analog Officeは自動配置、配線など

の優れた機能を持っており、この作業を円滑に進めることがで

きます。

 例えば自動配線機能は、あるワイヤに接続している全てのレ

イアウトセルにスナップするよう、自動的に配線の経路を決定

します。その際、オブスタクルの指定など、事前に設定した様々

な条件に従わせることができます。

他ツールとの連携

 Analog Officeは、アナログ・RFIC設計を完全にサポートする

スタンドアロンタイプの製品で、GaAs/InP⦆MMIC、RF/Hybrid

PCB設計に用いられているMicrowave⦆Officeとは別のライン

ナップとなります。Analog⦆Off iceには、Appl ied⦆Wave

Research社の通信システムシミュレータ「Visual⦆System

Simulator」を、オプションとして追加できます。

 また、Analog⦆Officeで完成したレイアウトは、Cadenceや

Synopsys、Mentor⦆Graphicsの物理設計システムに対応した

フォーマットで出力することも可能です。

サポートモデル

 Analog⦆Officeに組み込まれた時間領域回路シミュレータ

HSPICEは、デバイスメーカから提供される半導体プロセスに

基づいた多くの独自モデルと、業界標準のSPICEモデルを提

供します。周波数領域でモデリングされたモデル(ラインやス

パイラルインダクタなど)を含む回路を、時間領域でシミュレ

ーションする場合には、これらは自動的に適切なSPICEモデル

(RLCKモデル、Poleモデル、Wエレメントなど)に変換されて

から計算が行なわれます。

 またApplied Wave Research社は、ファブレスの半導体企業

からのニーズに応え、CMOSやBiCMOS(SiGe)などのシリコ

ンプロセスをサポートするために、主要ファウンドリのデザイン

キット(ライブラリ)を開発しています。

 詳細は応用システム第2事業部 営業部までお問い合わせ下

さい。

(TEL 03-5978-5460, E-Mail: [email protected]

抽出レベル選択画面

Analog Officeの回路図とレイアウト

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12CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

回路・基板設計・解析ツールOrCADプロダクトシリーズ 技 術 編

 本稿では2003年の10月1日にリリース予定のCadence

OrCADプロダクトR10.0に関するバージョンアップ機能をモジ

ュール毎に紹介します。また、R10.0ではR9.2.3リリース後に追

加され、Webupdateによって提供された全ての機能強化の項

目が含まれています。

OrCAD Capture R10.0 デザインレベルからの属性編集

 現バージョンでは、回路図ページの個々のパーツに関しての

み属性編集が可能でした。

 R10.0では、デザインの全てのレベルにおいて、属性編集が

可能となります。例えば、プロジェクトマネージャのDSNファイ

ルを選択し、「Edit」 - 「Object Properties」コマンドを実行する

ことで、デザインにある全てのオブジェクトがプロパティエディ

タに表示され、編集が可能になります。

無制限のUndo/Redo

 Undo/Redo機能は、回路図エディタ、パーツエディタ、プロパ

ティエディタにおいて無制限に使用可能となりました。

Undo/Redo機能を使用することで、簡単に間違いを修正する

ことが可能です。次の2通りの方法により、Undo/Redo機能を

実行できます。

●Undo/Redoコマンドを繰り返し使用

●Label Stateを設定

 Label Stateは様々な設計段階において、ブックマークとして

使用します。従って、ユーザは回路設計においてブックマーク

を設定した工程まで簡単に戻ることが可能です。

アノテーションの改良点

●ホモジニアスパーツのパッケージングを考慮してオートリフ

ァレンス機能を使用できます。

●パーツをコピーした場合も、オートリファレンス機能が有効に

なります。

●ページ番号から、アノテーションを行うページを指定できます。

回路図の自動保存

 指定した時間間隔で、自動的にデザインのバックアップを作

成することが可能です。これにより、デザインを気にすることな

く、作業を進めることが可能です。

階層ブロックにおけるポート・ピンの同期

 簡単な操作(Synchronizeコマンド)により、階層ポートの変

更を階層上の階層ブロックに、階層ピンの変更を階層下の回路

図に反映させることが可能になりました。これにより、階層ブロ

ックとその回路図の確実な同期を取ることが可能となります。

ピン名・ピン番号の移動

 回路図上において、ピン名・ピン番号の表示位置を個別に移

動できるようになりました。これにより、ピン名が重なって表示

されてしまう状態を回避できます。

デザインファイルのロックシステム

 従来のバージョンでは、複数ユーザが同時にデザインファイ

ルを開き、データ編集が可能で、デザインの整合に問題を来た

す恐れがありました。R10.0では、この仕様を見直し、同時にフ

ァイルへのアクセス及び編集を行うことが出来るのは常に単独

ユーザのみとする制限を加え、他のユーザが編集中のファイル

にアクセスする際にはエラーメッセージを表示する機能を追加

しました。これによりユーザは常に整合のとれた共有データを

用い、確実、且つ円滑に設計を行うことが可能となります。

Xilinx Ver4.1 4.2 PADファイルのサポート

 Xilinx PADファイルを読み取りパーツ作成することが可能で

す。R10.0においては、Xilinx Design Manager Ver4.1,4.2をサ

ポートします。

EDIF 2 0 0 の改良点

 Electronics Tools Company(e-tools)の EDIF 2 0 0 プログ

ラムを使用します。このプログラムは、Cadence製品およびそ

の他EDAベンダーEDIFデータとの統合性が高く、よりシームレ

スなEDIF 2 0 0 のインポート・エクスポートが可能になります。

OrCAD R10.0の新機能のご紹介

図5 アッセンブリモジュール

図5 アッセンブリモジュール

図5 アッセンブリモジュール

Page 13: No.107 Fall (PDF:12MB)

13 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

OrCAD PSpice R10.0 BSIM3 Ver3.2.4のサポート

 BSIM3モデルはカリフォルニア大学バークリー校のBSIM

Group提唱のディープサブミクロン技術に於けるアナログ・デジ

タル混在回路設計の為の業界標準のMOSFET解析モデルです。

解析プロジェクトに関連する各ファイルの利便性向上

 全ての既存解析プロファイルを雛型とし、新規作成すること

が可能となりました。

 解析モデル、スティミラスファイル、インクルードファイルを

[Configuration Files]タブより、プロジェクト全てに、またはロー

カルプロジェクトに対し関連付けることが可能となりました。

 解析プロファイルの管理は、作業ディレクトリ下にルート回路

図フォルダ毎にディレクトリを作成し解析プロファイルが区分さ

れるようになり、ファイル構成が解りやすくなりました。

パラメタライズドモデルのサポート

 AAOにてサポートされているパラメタライズドモデルが

PSpice A/Dに追加されます。パラメタライズドモデルとは、解

析モデル、等価回路において各定数をパーツ・シンボルの属性

値として扱うもので、ローカルでの解析モデルの編集や最適化

を行うのに便利です。これらは、BJT、JFET、MOSFET、IGBT、

SCR、マグネティックコア、トロイダルコア、パワーダイオード、

及び、ブリッジモデル、オペアンプ、オプトカプラ、レギュレータ、

PWM コントローラ、乗算回路、タイマ、及びサンプルホールド

をサポートします。

Optimizer I-Vフィッティング最適化機能の追加

 現バージョンのOptimizerの最適化条件は評価関数メジャメ

ントに依る指定のみサポートしています。R10.0ではこれに加え、

I-Vカーブに依る最適化を実現します。例えば、[Hz-db]、[time-

voltage]などのデータになり、書式はテキストによるPSpiceの

解析結果と同様です。

OrCAD Layout R10.0デザインの再利用(Reuse)

 OrCAD Captureでは、階層構造などの機能によってデザイン

を再利用することが可能となります。この機能を拡張し、

OrCAD Layoutの基板上でも同様のReuse機能をもたせ、デザ

インの再利用を図れます。

 Reuse機能を使用することで、配置配線済の基板データを同

じ基板データ内、或いは外部基板データ内で再利用することが

出来ます。これにより複数の回路ブロックを使用した基板での

繰り返し作業を軽減するなど、過去の設計資産を最大限に生か

すことが可能となります。

Valor ODB++形式データの出力

 ValorのCAM(Computer Aided Manufacturing)ソリューショ

ンを使用する基板メーカーは、品質と精度を保つために

ODB++形式データを使用しています。

 R10.0よりValor ODB++形式データを出力することが可能と

なり、ガーバデータの代わりにODB++データを使用することで、

高精度、高品質な信頼のおけるPCBデータを作成することが

可能となります。

伝送線路解析のためのファイル出力

 オートルータ SPECCTRA形式でファイルを出力する際に、

銅箔情報を含むSI/EMC解析用ファイルを出力することが可能

となります。

最新バージョンのIntelliCAD

 IntelliCADは機械製図ユーザの間で広く使われています。同

プログラム最新バージョンがバンドルされることで、OrCAD

LayoutユーザはDXFまたはDWG形式のファイルをより効率的

に扱うことが可能となります。

バージョン12.0のGerbtool

 R10.0ではバージョン12.0のGerbtoolがバンドルされ、使い

勝手の改良と機能的な強化が図られています。ネットリストの

インポート機能の強化によって、トレース・データを含むIPC-

D-356Aを全面的にサポートしています。新しいグラフィカルな

ネットリスト比較機能は、ユーザが接続性に関する問題点を速

く容易に視覚化することが可能となります。

Catalog Tool

 Layout R9.2.3 Webupdate3によって追加されたCatalog

Tool機能は、フットプリントライブラリの一覧表示や用紙にあわ

せた印刷を可能にします。この機能はLayout標準のライブラリ

のみでなく、ユーザが新たに作成したライブラリにも適用され

ます。

Auto ECO

 Layout R9.2.3 Webupdate2においてAuto ECOインターフェ

ースが一新されました。これにより新規基板の作成時や回路図

レベルの変更をすばやく確実に基板データに反映することが

可能となりました。

 本稿に関するお問い合わせは、応用システム第2事業部 技

術部までお願い致します。

http://www.cybernet.co.jp/eda/cadence/orcad/

version/ver10.shtml

(TEL 03-5978-5412, E-Mail: [email protected]

図5 アッセンブリモジュール

Page 14: No.107 Fall (PDF:12MB)

14CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

MATLABプロダクトファミリー 技 術 編

概要と特長

 近年、画像処理はFA(Factory Automation)、医療用画像処

理、画像センシング等の様々な分野で利用されています。

MATLABは以下のような理由から、様々な分野の画像処理ア

ルゴリズム開発プラットフォームとして利用されています。

●画像処理アルゴリズム開発に最適な、行列ベースの変数管理、

及び数値演算

●各種画像処理関数に加えて、確率統計、信号処理等の様々な

分野の解析関数が利用可能

●豊富なビジュアライゼーション機能による理解しやすい解析

結果の表示

 これまで、MATLABで画像処理アルゴリズムの開発を行うた

めには、カメラからキャプチャした画像データを一度ファイルと

して保存し、そのファイルを読み込む必要がありました。

 しかし、新製品のImage Acquisition Toolboxを利用すること

により、PC互換のフレームグラバカードやビデオカメラ等のハ

ードウェアデバイスから、直接、MATLABに画像データの取り込

みを行うことができます。また、取り込みを行いながら画像処

理アルゴリズムを実行することも可能です。

Image Acquisition Toolboxの特長

●MATLABから、ライブ映像やビデオストリーミングにダイレク

トアクセス

●MatroxやData Translationなどの業界標準アナログ/ディジ

タルフレームグラバとのインタフェース

●VFW(Video for Windows)、またはWDM(Windows Driver

Model)ドライバがサポートされるビデオキャプチャデバイス

とのインタフェース(USBやIEEE-1394規格のWebカメラ、ビ

デオキャプチャボード、DVカムコーダ等)

●映像をライブでプレビュー可能

●自動バッファ処理により、単一フレームや連続時間での画像

取り込みが可能

●CCIR、NTSC、PAL、RGB、RS170、SECAM、S-Videoなど標

準/標準外のビデオフォーマットをサポート

●画像取り込みと画像処理を同時に実行可能

●感度、明度、コントラスト、同期など、サポートするハードウェ

ア機能とのインタフェース

機能紹介

 ここでは、Image Acquisition Toolboxの主な機能につ

いて紹介します。

ハードウェアの構成

 ハードウェアとのインタフェースに付随するプロパティを設

定することによって、画像取り込みのパラメータを決定するこ

とができます。テキストコマンドまたはグラフィカルなプロパテ

ィインスペクタによって、簡単にプロパティを変更することがで

きます。

 プロパティには、

●ビデオフォーマット

●解像度

●画像対象範囲

●フレーム取り込み間隔

等の全ハードウェアに共通な機能の他、フレームレートやコン

トラストの変更といった、特定のハードウェアモデルに対する

機能もサポートされます。

 また、RGBやYUV、モノクロなど、画像取り込みデバイスによ

って提供される様々なカラースペースをサポートしています。

画像取り込みのプレビュー

 プレビューウィンドウによって、画像取り込みのパラメータを

迅速に確認し、最適化することができます。プレビューウィンド

ウは、プロパティの変更を即座に反映します。

画像取り込みと画像処理

 Image Acquisition Toolboxはマルチスレッド構造になってい

るため、画像データを取り込みながら、MATLAB関数やスクリ

プトをコールすることができます。これにより、画像データの取

り込みと画像処理を同時に行うことができます。

画像データの記録

 ディスクまたはメモリ、あるいは同時にその両方に画像デー

タを記録することができます。また、個々の画像フレームや指

定した間隔のフレームを記録し、そのデータを圧縮、非圧縮の

AVIとしてディスクに保存することも可能です。さらに、映像か

ら1つの画像を抽出し、BMP、JPEG、TIFFなどの標準的なフォ

ーマットでそれらをディスクに保存することが出来ます。

Image Acquisition Toolboxのご紹介

Image Acquisition Toolboxによる画像取り込み

プレビューウィンドウ(左)とプロパティインスペクタ(右)

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15 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

画像処理

 Image Acquisition Toolboxは、MATLABワークスペース内

で画像データを多次元配列として取り扱うため、MATLABの標

準関数によって、処理や可視化を行うことが出来ます。

 また、Image Processing Toolboxに含まれる先進的な画像

処理関数の他、Wavelet ToolboxやSignal Processing Toolbox

等の各種解析ツールの関数群を利用することが可能です。

トリガ、イベント機能

 Image Acquisition Toolboxでは、Immediate、Manual、

Hardwareの3つのトリガータイプをサポートします。中でもハ

ードウェアトリガはハードウェアデバイス固有のもので、外部信

号に同期したデータ取り込みが可能となります。

 また、以下のようなイベントが起こったときに自動的に実行

されるコールバック関数を作成することができます。

●取り込みの開始/終了

●トリガの発生

●取り込みフレーム数

●経過時間

●エラーの発生

画像取り込みの例

 一般的な画像取り込みの手順は、以下の4つのステップで構

成されます。

①作成 : ビデオ入力オブジェクトの作成

②設定 : オブジェクトのプロパティ設定と結果のプレビュー

表示により、画像取り込みのパラメータを決定

③取り込み : 画像データの取り込みを開始

④削除 : ビデオ入力オブジェクトの削除

 上の例では、複雑な画像取り込み、画像処理、及び結果表示

の操作を数行のMATLABコードを使って行う方法を示していま

す。まず、ハードウェアデバイスから100フレームの画像データ

を取り込みます。デフォルト設定では、RGB形式で画像データ

を取り込みます。RGB形式の画像データは、高さ×幅×カラー

バンドから構成される3次元配列として表現されます。

 次に、取り込んだ画像データから赤のカラーバンドを抽出し、

Sobelエッジ強調フィルタを適用します。

ave = mean(data, 4); A)

filtered = filter2(fspecial('sobel'), ave(:, :, 1)); B)

 最後に、フィルタリングしたデータを三次元サーフェスプロッ

トとして可視化します。

surf(filtered); C)

shading(‘interp’);colormap(‘hot’);colorbar;

まとめ

 Image Acquisition Toolboxでは、わずか数行のMATLABコ

ードを使用するだけで画像データを各ハードウェアデバイスか

ら直接MATLABに取り込むことができます。さらに、実績ある

MATLABの解析関数群を画像データの取り込みと同時に使用

可能であるため、より多様なアプリケーションへの適用が期待

できます。

 詳細は応用システム第1事業部 営業部までお問い合わせ下

さい。

(TEL 03-5978-5410, E-Mail: [email protected]

コマンドと実行例

% Create a video input object to interface

% with the Windows video camera with ID 1.

vid = videoinput('winvideo', 1); ①

% Configure the object to acquire 100

% video frames and open a preview window.

preview(vid);

vid.FramesPerTrigger = 100; ②

% Acquire the video frames.

start(vid);

data = getdata(vid, 100, 'double'); ③

% Average the frames and apply a Sobel edge

% enhancement filter to the red color band.

ave = mean(data, 4); A)filtered = filter2(fspecial('sobel'), ave(:, :, 1)); B) surf(filtered); C)shading('interp');colormap('hot');colorbar;

「3画像取り込みの例」に示す画像取り込みの手順、 ① 作成 ② 設定 ③ 取り込み を実行するスクリプト例です。 画像データの取り込みを行った後、 A)平均化処理B)エッジ強調フィルタによるフ

レーム処理C)結果を3-Dプロットとして可

視化 の画像処理を数行のコードで行っています。

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CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107 16

高速信号処理分野向けプロトタイプテスト環境SignalMaster 技 術 編

SignalMasterの概要

 「SignalMaster」は、TI社の高速DSP、及びXilinx社の高集積

FPGA“VIRTEX-IIシリーズ”を搭載したプロトタイプテスト環

境で、DSP/FPGAの組合せとオプション製品によって、市販の

ボードでは従来実現が困難であった通信システム等の、高いハ

ードウエアパフォーマンスを必要とする分野においても、下記

のような実験環境を提供できます。

●アルゴリズム検証のための「プロトタイプテスト」

●高速データ収集/再生等の「データ計測」

 また、SignalMasterはシステム設計/シミュレーションツー

ルであるSimulink(MATLAB製品)とのインターフェースを提

供しており、Simulinkで構築したアルゴリズムを簡単にDSPに

実装することができます。

 またXilinx社「System Generator」により、FPGAロジックの

設計(アルゴリズム設計)をSimulink上で行うことができ、構築

したモデルからXilinx FPGA用のVHDLコードを生成すること

ができます。

 SignalMasterは、このSystem Generatorとのインターフェー

スも提供しておりますので、DSP同様に、Simulinkベースで

FPGAのプロトタイプテストを簡単に行うこともできます。

プロトタイプテスト  Simu l inkとの高い親和性により、Simu l ink /Sys tem

Generatorで構築したアルゴリズムを非常に簡単に、DSPまた

はFPGAに実装でき、実信号を用いてシステムの検証を行うこ

とができます。

 SignalMaster-Simulink統合開発環境により、アルゴリズム設

計段階から実機試験を行うことができるため、精度の高いアル

ゴリズム仕様を完成させることができます。

 オプションボードである高速ADC/DACボード(65MHz/14bit、

入出力各2ch)、マルチチャンネルADC/DAC(10MHz/14bit、入

出力各16ch)により、各種変復調システムやアレイアンテナ等

のアルゴリズム検証にご利用頂けます。

 DSP、FPGA間のデータインターフェースも、Simulinkのブロ

ックとして、インターフェースソフトウエアを提供いたしますの

で、専門的なハードウエア知識をあまり必要とせずに、

DSP/FPGAの連携処理を実現できます。

通信分野向け実験/計測ソリューションのご紹介

図3 ソフトウエア無線試験装置&Simulinkモデル

図4 送受信機システムの実装(BPSK変復調モデル)

図2 Simulinkとのインターフェース

図1 SignalMasterマザーボード

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17 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

データ計測

 SignalMasterは、設計したシステムのプロトタイプテストだ

けでなく、高速A/D(Max.65MHz/14bit)やマルチチャンネル

A/D(Max10MHz/14bit/16ch)とオンボードのSDRAM(Max.128MB)

により、通信分野の受信実験等で必要となる高速データ収集装

置としてお使いになれます。

 また実験後、データをホストPCに転送し、MATLABでデータ

解析を行うための、MATLAB関数も提供しています。

 また、SignalMasterソフトウエアの最新バージョンより、

SDRAMに格納されているデータをD/Aから出力する機能も加

わりました。この機能により、収集したデータの再生はもちろん、

MATLAB等で作成したテスト信号をD/Aから出力することも可

能です。

主なハードウエア仕様

 C6x/VIRTEX-based SignalMasterは、下記のDSP、FPGAを

サポートしています。

◇DSP

 ●TMS320C6701(浮動小数点:150MHz)

◇FPGA

 ●VIRTEX XCV300(30万ゲート)

  ※XC2V6000(600万ゲート)へのアップグレード可能

◇オンボードデータ転送速度

 160MB/sec(C6xバス採用)

◇データI/O

 ●アナログ : 24bit/96kHz/入出力各2ch標準装備

 ●ディジタル : 60bit GPIO標準装備

◇主なオプションボード

 ●ADACMaster

  高速ADC/DAC

   サンプリング周波数 : Max65MHz

   解像度 : 14bit

   チャンネル数 : 入出力各2ch

   外部クロック入力可能

   外部トリガ入力可能

 ●HS-ADC16/HS-DAC16

   サンプリング周波数 : Max10MHz

   解像度 : 14bit

   チャンネル数 : 入出力各16ch

パートナー製品「PCDAQ」  SignalMasterによるデータ収集/再生機能より、さらにハイ

スペックな計測ソリューションを必要とされる場合には、弊社

のパートナーである、有限会社 アイダックス製「PCDAQ」をご

提供いたします。

◇ 特徴

 ●高分解能 : 14bit

 ●高速サンプリング: Max 40MHz

  ※SignalMasterは、Max 65MHz

 ●ハードディスクに連続データ保存(最高288GB)

  ※SignalMasterは128MBのメモリに格納

 ●データ再生機能

 ●ボード構成により、多チャンネルデータ収集可能

 ●各種カスタマイズ可能

 製品に関する詳細は、応用システム第2事業部 シグナルマス

ターグループまでお問い合わせ下さい。

(TEL 03-5978-5408, E-Mail: [email protected]

図5 SignalMasterによるデータ収集&解析機能

図6 PCDAQ本体

図7 PCDAQによるデータ収集&解析機能

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18CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

数値音響解析プログラム SYSNOISE 技 術 編

 数値音響解析プログラムSYSNOISEの最新機能を以下にご

紹介いたします。有限要素法(FEM)や境界要素法(BEM)に

よる数値音響解析では、解析対象とする周波数の上限が高か

ったり、解析対象物の形状が複雑であったり、あるいは対象物

の寸法が大きい場合には計算できないか、または解析結果を

得るために、数日から1週間ほど待たされることがあります。

 SYSNOISE5.6ではエンジニアの貴重な時間を節約するた

めに、負荷の大きな大規模計算の更なる高速化を図ることが

できるモジュールが用意されています。またもう一つの大きな

特徴に流体騒音問題への取り組みがあります。これまでの

SYSNOISEでは、振動する構造物からの放射音問題をターゲ

ットにしていましたが、これからは非定常な流れ場に起因する

音の発生、伝播を取り扱うことができるようになります。ここで

はSYSNOISE5.6の新機能のうち、計算の高速化と流体騒音問

題へのアプローチについてご紹介いたします。

計算の高速化 SYSNOISE5.6では計算の高速化のための新たなモジュー

ルが用意されています。

1. Network Solver パラレルコンピューティングの技術を利用して計算の高速化

を図ります。マルチCPUマシンだけではなく、同一のネットワ

ーク上に存在する複数のシングルCPU機を用いて仮想的なパ

ラレル環境を構築し、計算の高速化を図ります。

 Network Solverには以下の4つのレベルが用意されています。

①Frequency Level

 複数の周波数にわたる計算を実行する場合、各CPUに各計

算周波数を割り振った計算を実行することができます。この時、

計算時間は使用するCPUの数にほぼ線形的に比例します。

②Matrix Level

 1CPUでは計算できないほど大規模な問題を、マトリックス

を複数のCPUに分解・分散して解くことが可能になります。

 線形的なスピードアップは期待できませんが、これまで1

CPUでは解くことができなかったような大規模問題を解くこと

が可能になります。

③Thread Level

 1周波数におけるソリューションプロセスを複数のCPUに分

けて処理します。

④Combined Level

 Frequency LevelとThread Levelを組み合わせた処理を実施

します。

2. Iterative Solver(反復法) 有限要素法(FEM)で適用できます。これまでは直接法によ

り応答計算を実施していましたが、少ないメモリサイズで高速

に周波数応答計算を実行することができます。

 Krylov⦆subspace⦆ i terat ive法の、一般化最小残渣法

(Generalized⦆Minimal Residual;⦆GMRES)と準最小残渣法

(Quasi-Minimal Residual; QMR)が用意されています。

 SYSNOISEでは、より少ないメモリサイズで計算できる

QMRをデフォルトの解法として使用し、問題に応じて自動的に、

よりRobust性に富むGMRESが適用されます。

3. Domain Decomposition(領域分割法) マルチCPUマシン、または同一ネットワーク上の複数のシン

グルCPUを使った環境下で並列処理をおこなうモジュールです。

しかしNetwork⦆Solverとは異なり解析モデル自身を複数の

CPUに分割して計算を行います。アプローチには、各分割領域

の計算を直接法でおこない、各領域間のインターフェースの処

理は反復法で実施するFETI(Finite⦆Element⦆Tearing⦆and

Interconnecting)と、各領域の計算自体も反復法を適用する

AFT(Approximate Factorization Technique)の二つの手法が

用意されています。

4. ATVテクノロジー 構造物表面振動Vn(ω)と観測点位置における音圧p(ω)と

の間の音響伝達関数ATV(Acoustic Transfer Vector)を使用

して、複数加振条件下(エンジンなどの回転機械)における周

波数応答計算を高速に実施することができます。

LMS SYSNOISE5.6 新機能のご紹介

Page 19: No.107 Fall (PDF:12MB)

19 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

5. High Speed BEM

 周波数応答計算において、少数の周波数におけるマトリック

スの計算を行うだけで、Pade’近似を使用して高速に全計算周

波数における応答を高速に求めることができます。

■ 表面ポテンシャルの一般式

 A( f)n( f)=b( f)

■ マスター周波数におけるマトリックスの展開、高次微分

■ 表面ポテンシャルの高次微分

流体騒音解析モジュール(Flow Induced Noise)  LMS SYSNOISE5.6ではこれまでの振動放射音問題に加え

て、流体騒音問題をとり扱うことができるようになっています。

以下にその理論的背景、特徴、アプリケーションを御紹介いた

します。

1. 理論的背景と特徴 LMS SYSNOISE5.6による流体騒音問題へのアプローチで

は流体と音場の完全なカップリングではなく、Lighthill, Curle,

Ffowcs-Williams, Hawkings等によって導かれた“流体騒音相

似則”(Aero-Acoustic Analogy)に基づいています。この理論

によれば、ジェットノイズ、静止した物体周りの音、ファンノイズ

は、それぞれ静止した媒質中に置かれる等価な四重極音源、二

重極音源、ファン音源に置き換えることができます。これら音

源の配置、強度は別途実施される流体解析(CFD)の結果より

決定されます。

 まず、流体解析結果をFFT変換することにより周波数依存の

データを得ます。これと音響メッシュ、また四重極音源を生成

する必要がある場合には空間中の位置を決めるためのメッシ

ュを設け、SYSNOISE5.6内で音源を生成します。

 必要なCFDの結果として、四重極音源、二重極音源、ファン

音源を生成する場合に、それぞれ空間中の流速データ、物体表

面上の圧力変動データ、ブレードに掛かる荷重データが必要に

なります。作業としてはCFDの計算が終了すればあとは全て

SYSNOISE5.6が行うことになります。

2. アプリケーション

 詳細は、メカニカルCAE事業部 営業技術推進部 LMSグル

ープへお問い合わせ下さい。

(TEL 03-5978-5451, E-Mail: [email protected]

CFXとSYSNOISEによるジェット流れに置かれたストラット周りの音場

FLUENTとSYSNOISEによるサイドミラー周りの音場

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20CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

輝度・照度測定システムProMetric 技 術 編

LEDディスプレイの最適化

図1 青色LEDを発光したディスプレイの色度出力

LED最適化システムの概要

 近年、LEDを並べたディスプレイを街頭やスタジアムで目に

することが多くなってきました。製品化されるまでに十分な評

価も行われていますが、明るさや色合いが一様に見えるほどで

はありません。

 このためこれらの問題を解決するために個々のLEDに対し

て補正を行う必要があります。ProMetricでは、LEDディスプレ

イを補正し一様な輝度、色度の発光を行うためのシステムを開

発しました。今回はこのシステムについてご紹介します。

ProMetricの概要

 ProMetricは、CCDを用いて輝度,色度などの面内分布を測

定する計器です。各種ディスプレイを始めとした各種発光体の

ムラおよび欠陥を検出することに有効です。CCDの画素数は

任意に選択でき、用途に応じて使い分けができます。また、カ

メラレンズで測定しますので、レンズを交換することにより、広

範囲から微少領域まで1台のシステムで測定可能です。色の測

定はカラーフィルタを使用しており、このフィルタがCIEの等色

関数に非常に近似しているため、精度良く測定できます。更に、

CCDを冷却することにより、繰り返し精度の向上、また暗い発

光体の測定も可能にしています。

LEDの一様性 

 LEDは、製造時に起こる輝度のばらつきや色度のばらつきが

存在します。これらのLEDを使用したLEDディスプレイの評価

をProMetricで行いました。図1は、R,G,Bの各LEDが配列され

たLEDディスプレイに対し、青色LEDのみを発光させたときの

測定結果です。左側がProMetricで測定したBitmap画像、右側

が中心の色度(x,y)断面データです。断面上の個々のLEDに

色度ムラがあり、色のバランスが悪くなっていることを確認で

きます。輝度についても同様で、ムラの多いディスプレイとな

っています。

 これらの補正を行う場合、LEDディスプレイの一様性を得る

ために、通常は目視または輝度計でデータを取り込み、各LED

の光量を1つずつ手作業で調整します。輝度のムラだけを考え

た場合、青色LEDの光量を変えることにより一様性は得られま

すが、色度を考慮する場合、青色LEDのみでは一様性を得るこ

とは困難です。この場合、青色LEDに加えて赤色や緑色のLED

も使い、色度の補正を行う方法があります。

 青色LEDの補正を行う場合、赤色、緑色LEDを使用して補正

を行います。この際青色LEDをより青く出力させることは出来

ないため、白色方向に補正を行うことになります。よって、全て

の青色LEDの色度を揃える場合は色度が白色に近い青色LED

に揃えることになります。図2が補正イメージです。青色LEDの

みの点灯では黄色の"+"の色度座標ですが赤色、緑色LEDを使

用して補正を行うことで赤色の"+"位置に移り各青色LEDの補

正を行っていくことが出来ます。

 同様に、赤色出力の場合は青と緑のLEDを点灯し色度の調

節を行い、緑色出力の場合は青と赤のLEDを点灯し色度の調

節を行います。この作業を全LEDに対して行うことにより、図3

左のように色のばらつきがあるLEDディスプレイを図3右のよ

うに色のばらつきを減らすことができます。色度図中の"・"印が、

各LEDユニットの色度値です(R,G,BのLED1組をユニットとし

ます)。

 3色の色度を一様に表示できたら、その3色を基にフルカラ

ー表示が実現します。表現できる範囲は、図3右に白線で示す

三角形内になりますが、LEDディスプレイは液晶などと比較し

ても表示範囲が広いので、充分にフルカラーを表現できます。

図2 色度補正のイメージ

図3 補正前の色度図(左)と補正後の色度図(右)

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21 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

LEDディスプレイをProMetricで最適化 先にも述べたとおり、各LEDの輝度および色度値は、実測値

を基に個々に修正する必要があるため、膨大な手間と時間を

要し、現実的ではありません。図4はProMetricで測定したLED

ディスプレイのムラ情報を制御装置にフィードバックするシス

テムです。L E Dディスプレイの輝度および色度分布を

ProMetricで取り込み、データを制御PCに転送します。LEDモ

ジュール制御ソフトウェア上で輝度、色度(x,y)の目標値などを

与え、全LEDに対し補正因子をLED制御装置へ返す処理を行

います。ここに返された値はLEDディスプレイに信号が送られ、

補正後のLEDが発光します。この処理を何度か繰り返し、目標

値に達するまで各LEDが補正されます。最終的に、ばらつきの

あった輝度、色度が均一になります。これらは、初期設定を行う

ことにより目標値まで自動で最適化を行うことが出来ます。

 図5は、ProMetricで最適化を行う前のLEDディスプレイと最

適化を行った後のLEDディスプレイです。補正後のディスプレイ

は、青色LED毎に発光強度を変え、赤色や緑色のLEDも色度の

一様性が得られるように小さな光束で発しています。赤色や緑

色のLEDは、各々発光強度が異なることを確認できます。図5

の画像をご覧頂くと、補正後のデータにばらつきがあるように

見えますが、実際にディスプレイとの距離を置いて確認するこ

とで発光色を一様に確認することが出来ます。

 LEDディスプレイの補正の様子や結果については、LEDモジ

ュール制御ソフトウェアで確認出来ます。図6は、LEDディスプ

レイのある断面の輝度値を出力しています。上段は補正を行う

前の出力で輝度ムラが多いですが、下段は補正を行った後の

出力で輝度ムラが大幅に減っていることを確認できます。また、

図7は色度ムラを表し、ユニット(R,G,B)毎の値をプロットして

います。色度図と同様に、横軸がCxで縦軸がCyになり、最適化

目標範囲をシアンおよびマゼンタの枠で示しています。補正前

は内側(マゼンタ)の目標枠からはみ出た分布ですが、補正後は

内側の目標枠に収まっています。今回は青色LEDのみの結果

を紹介していますが、赤色、緑色、白色についても一度に最適

化し、結果を出力することが可能です。

まとめ

 今回ご紹介したLEDディスプレイを最適化するシステムでは、

各LEDの輝度、色度精度が問われるため各LEDの測定に100

画素(10*10)以上は必要になります。ProMetricでは高解像度、

高ダイナミックレンジのカメラを使用しているため面全体の補

正を一度に行うことが出来ます。

 LEDディスプレイの最適化ソフトウェア以外に、プロジェクタ

等の色度ムラを最適化するソフトウェアも提供できます。

 詳細は応用システム第2事業部⦆営業部⦆ProMetricグループ

までお問い合わせ下さい。

(TEL 03-5978-2481, E-Mail: [email protected]

図5 補正前の測定結果(左)と補正後の測定結果(右)

図4 LEDディスプレイをProMetricで最適化する場合のイメージ

図6 補正前の輝度出力(上)と補正後の輝度出力(下)

図7 補正前の色度出力(左)と補正後の色度出力(右)

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22CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

光学設計CodeV 技 術 編

CodeV9.30SR1の新機能のご紹介

 この度CodeV9.30SR1がリリースされます。ここでは、主な

新機能についてご紹介いたします。

環境設定 ツールバー、セルのフォーマット、ステイタスバーなどを以前

のバージョンで好みの設定にされている場合、その設定を9.30

に引き継ぐ事が出来ます。設定を引き継ぐには[スタート]-[ファ

イル名を指定して実行]を選択し(CodeVはC:¥CODEV930に

インストールしていると仮定)、[名前]にC:¥CODEV930¥

ORARegistryCoverter.exeを入力して実行します。

LDM●全ての面タイプへの回折特性の適用

 XY-多項式面、ゼルニケ面、ユーザ定義面を含む全ての面上

に指定できます。そのためコマンドは、

   DIF Sk GRT|DOE|HOE

 に変更になりました。以前のバージョンで作成したHOEコマ

ンドを含むファイルも読み込む事ができます。一度、その光

学系を9.30上で保存すると自動的にDIFコマンドに変換します。

間違ってHOEコマンドを使用してもメッセージで修正を促し

ます。

●ズーム位置数の増加: 21から99に増加しました。

●可視光外領域材質の仮想ガラスの分散モデル定義

 仮想ガラスは、d線の屈折率とdFC線によるアッベ数、あるい

は1.517:642により定義します。自動設計で材質を変数にし

た時、求まった材質は実存する保証はありません。“標準”可

視光領域の場合は問題ありませんが、可視光外の場合、“標準”

分散は存在しません。そのため、可視光外の材質の分散を定

義するためのコマンドが追加になりました。FGWでは材質を

定義する波長を3波長指定します。FGGでは仮想ガラスの分

散モデルを定義するガラスを20個まで指定できます。これら

の機能により、可視光外の仮想ガラスの分散も正確に定義で

きるようになります(図1参照)。

●出力ファイバーの位置設定をLDMで一括指定

 以前はCEFオプションで行っていましたが、すべての関係の

ある機能(CEF, TOR, AUTやGaussbeamマクロ)からコー

ルできる様にLDMで指定するようになりました。

●新しく追加された公差値

 ゼルニケ多項式係数の公差、複屈折材質の軸の方向や屈折

率差、理想偏光子のX方向の透過率、理想Faradayローテー

タの回転角など、偏光に関わる機能の公差を中心に追加して

います。

●製造元のデータに従ったガラスのアップデート

●ユーザ定義機能の拡張

 ユーザ定義面特性機能が加わりました。これにより、光路長、

透過率、屈折方向、偏光状態を面特性として、面の空間位置

の関数あるいは入射光の角度の関数として指定する事がで

きるようになります。これにより、パフォーマンスベースのコ

ーティング指定や、液晶デバイスのモデリング、複雑な偏光特

性をもつ面など適用範囲が大きく広がります。また、CodeV

とコンパイル可能なユーザ定義ルーチンの名前に制限がな

くなりました。特性をあらわすユニークな名前にする事が可

能です。面にどの名前のファイルが対応するかを指定します。

また、そのルーチンで呼ぶデータファイルと一緒に指定でき

るようになりました。

AUT BPRをベースとした結合効率の最適化が行えるようになり

ました。

BPR GRIN材質に対してもBPRが実行できます。

WAV 出力の桁数が上がりました。

VIE VIEの出力ウインドウ内でアジマスとエレベーションが修正

でき修正に伴ってアップデートします。

COM機能 API/Comインターフェイス機能が加わりました。これにより

Microsoft Visual Basic(VB), Microsoft Office Applications,

C++, MATLABなどの外部プログラムからCodeVを実行できる

ようになります。CodeVの機能を何倍にも高めて使用する事が

可能になりました。

 10月末に恒例のORAセミナーを開催いたします。内容は

9.30, 9.40の新機能紹介、将来計画、ユーザ事例発表です。最

新情報や詳細は弊社ホームページをご参照下さい。

(www.cybernet.co.jp/optical/seminar/ora.shtml)

 詳細は応用システム第2事業部 技術部 オプティカルエンジ

ニアリング第1グループまでお問い合わせ下さい。

(TEL 03-5978-5414, E-Mail: [email protected]

図1 Schottの材質の部分分散(1550nmから1610nm)

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23 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

時間領域光伝搬ソルバー OptiFDTD 技 術 編

 OptiFDTDは、FDTD法を使い空間と時間の領域で光の伝搬

シミュレーションを行なうソフトウェアです。このたびリリース

された最新版OptiFDTD 4.0では、計算速度の向上や境界条件

など多数の機能が追加、強化されております。

 今回は新機能の中から、特にフォトニック結晶の作成や解析

に役立つ機能に焦点をあててご紹介いたします。

フォトニック結晶デザイナ 周期構造を作成するツール、フォトニック結晶デザイナのユ

ーザインターフェースが一新され、2次元や3次元の結晶構造

を簡単に作成できるようになりました。単位格子やそこに配置

する単位構造の種類には、以下の項目を指定できます。

●単位格子

 2次元の正方格子, 六方格子,

 3次元の立方格子, 六方格子, 面心立方格子, 体心立方格子,

 2次元および3次元のユーザ定義格子(格子ベクトルを指定)

●単位構造

 矩形や円形, テーパ, 曲げなどの形状を持つ導波路,

 新3次元形状(球体, 楕円体, 立方体, 円筒体)

 図1の緑色の形状はOptiFDTD 4.0 から導入された新三次元

形状です。3方向に回転角度を指定できるほか、任意の平面で

形状を切り取って新しい形状を作成することができます。 この

ようにして作成した形状を周期的に配置することができます。

 この他、この機能を使って一方向に矩形の周期構造を配置

すれば、多層膜構造(1次元フォトニック結晶)も非常に簡単に

定義できます。

 また、周期構造を編集する機能も充実し、フォトニック結晶全

体を回転させたり、複数の構造の一括消去や復活が可能になり

ました。

対称境界条件を利用した解析

 OptiFDTD 4.0から、新しい境界条件 PEC(電気壁)とPMC

(磁気壁)が加わりました。解析モデルの任意の境界面にPML

とこの2つの境界条件を置くことができます。

 モデルの構造が対称である場合、入射光の電磁場の対称性

を考慮すると、これらの境界条件を利用してモデルサイズを小

さくすることができます。

 図2はフォトニック結晶に平面波を入射した例です。結晶を1

列分だけ作成しておき、その前後に観測ツールを配置して透

過光と反射光のスペクトルを解析しています。

 このモデルのように、対称面となる場所にPMCやPECを配

置することで、非常に小さい計算領域でフォトニック結晶の特

性を考慮した解析ができます。

バンドソルバ OptiFDTD 4.0にはフォトニックバンドギャップの解析を行な

うツール、バンドソルバが標準で用意されており、2次元の正方

格子や六方格子を持つ結晶のバンドギャップ解析を行なうこと

ができます。

 始めにご紹介したフォトニック結晶デザイナでモデルを作成し、

専用の計算ルーチンを使用して図3のようなバンド図を作成し

ます。

 現バージョンでは、FDTD法とブロッホの周期境界条件を利

用して計算していますが、今後のバージョンではこの他の手法

を使用したソルバの開発も予定されています。

 詳細は、応用システム第2事業部 技術部 オプティカルエン

ジニアリング第3グループまでお問い合わせ下さい。

(TEL 03-5978-5414, E-Mail: [email protected]

OptiFDTD 4.0新機能のご紹介

図3 フォトニックバンドギャップ解析例

図1 利用できる単位構造(左)とフォトニック結晶作成例(右)

図2 対称境界条件を利用したモデルと透過/反射特性

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24CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

e-ラーニング支援ツール epiplex 技 術 編

epiplex 4.1のリリース

 epiplexは、アプリケーションの操作をキャプチャ(記録)し、

その情報から操作ガイド(ユーザマニュアル)やe-ラーニング

コンテンツ(アニメーション、シミュレーション)、実アプリ上で

動作する操作ガイダンス(コーチング)等を簡単に、短時間で

作成できるオーサリングツールです。

 今回リリースされるV4.1では、e-ラーニングコンテンツを構

築する上で便利な機能が数多く追加されました。この号では、

ユーザからの要望を取り入れ、機能アップしたドキュメント生成

機能を中心に説明していきます。

ワークフローと文章データベース epiplexのドキュメントは、1)アプリケーションの操作プロセス、

2)人間の手で行うマニュアルプロセス、3)人間の判断による

プロセスの分岐、の3つの情報を取り入れることができ、途中分

岐があるような複雑なワークフローに対するプロセス文書も

作成できるようになっています。epiplexツールのプロセスモデ

ラーを使うことで、上記3つのプロセス情報を、マウスを用いビ

ジュアルに配置しながら、簡単にワークフローを構築できます。

また、このツールのなかで、2)のマニュアルプロセスと3)の分

岐条件を定義することができます。1)のアプリケーションの操

作プロセスは、キャプチャ情報から生成されます。

 

 epiplexでは、ユーザがアプリケーションを操作するだけで、

その操作を自動でキャプチャできるようになっています。キャ

プチャ情報には、操作画面のイメージだけでなく、マウスで選

択したメニューやキー入力の値などのコントロール情報も含ま

れており、これらの情報をもとに、登録されている文章データ

ベースを参照し、適切な操作説明文を自動で生成します。この

文章データベースは、ユーザでカスタマイズできるようになっ

ており、同じ操作の説明でも、より丁寧な表現を追加したり、また、

韓国語やスペイン語などの他国の言語を用いた表現を追加す

ることができます。

出力ファイルタイプとテンプレート epiplexでは、ドキュメントの内容を1)Wordフォーマット、2)

XMLフォーマット、3)HTMLフォーマットの形式で出力できます。

XMLで出力する場合は、Docbookの形式をサポートしており、

フリーで手に入るDocbookツールを用いることにより、pdfやps

等様々な出力形式に変換できます。

 文書のレイアウト機能も強化され、様々なオプションにより

ユーザの好みに応じたレイアウトを作成できます。全体的な見

た目は、テンプレート機能により管理されています。操作マニ

ュアルや、評価マニュアル等、幾つかのテンプレートは予め登

録されており、ユーザは好みのテンプレートを選択するだけで

簡単に文書を作成できます。更に、ユーザ独自のテンプレート

も登録でき、要求にあったレイアウトを構築できます。

 キャプチャされた個々の操作ステップを別々に表示したり、

実行しても画面が変わらないような操作に関しては1つの操作

画面に、ステップを連結させて複数の説明文を設けたり、シス

テムから返されるメッセージだけを表示させるというようなこ

とも選択できます。文書内に盛り込むコンテンツ(ステップの

説明、イメージ、等)や、画面イメージの詳細度(クリックした点

やメニュー/アイコン等コントロール領域のハイライト、操作

画面の一部切り出し、等)も表示する/しないを細かく設定で

きるようになっています。これらコンテンツの選択機能と、新し

く取り入れられた表形式のテンプレートを使用することで、表

内にコンテンツを自由に配置でき、必要なレイアウトを構築で

きます。

 

まとめ このように、epiplex 4.1は、すぐれたキャプチャ機能と、カス

タマイズ可能な文章データベース、テンプレート機能により、

洗練されたプロセス文書を簡単に、短時間で作成できるツール

になっています。

 詳細は、ネットワークソリューション部までお問い合わせ下さ

い。

(TEL 03-5978-5453, E-Mail: [email protected]

表形式で出力したHTML文書

文書生成用エディタ(左側は、ワークフロー)

Page 25: No.107 Fall (PDF:12MB)

25 CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

廃棄PCからの情報漏洩対策 QDE 技 術 編

QDE(Quality Disk Eraser)のご紹介

QDE と QND の連携

誤実行による警告画面

 QDE は、クオリティ社が新たに販売を開始したHDD消去プ

ログラムです。

 HDD消去プログラム自体は、既に幾つか製品が存在しており、

手軽さや消去性能が比較の話題となっています。しかし、その

裏では次のような問題を抱えています。

 ●間違ったPC(HDD)を消去してしまう危険性

 ●消去作業の実施状況の把握が困難

 QDEは、単独のHDD消去プログラムとして利用することも

できますが、クオリティ社の代表的な製品であるPC資産管理ツ

ール「QND Plus(以後 QND)」との連携により、先の問題を解

決するソリューションとなります。その連携の仕組みをご紹介

してまいります。

QDEとQNDの連携

①まず、QND上で廃棄するPCを選別し、その情報を QDE に

渡します。この情報の中には、QNDがPC識別に利用するホ

ストIDが含まれています。

②QDE では、廃棄作業を行うための消去用FDを作成します。

この消去用FDには、QNDから渡されたPC情報(ホストID)

が埋め込まれています。

③次に、消去用FDを利用して消去作業を行います。この時、消

去用FDに埋め込まれた情報とPCの情報を比較します。もし、

消去用FDに埋め込まれたPC情報と一致しない場合には、警

告画面を表示して、作業を停止します。

 消去作業が終わると、消去作業が終了したという証明情報が

FDに記録されます。

④最後に、記録された終了証明をQNDに渡して、台帳を作成し

ます。

連携によるメリット 一般の消去プログラムの場合、消去の判断は消去作業を行

う時のみです。対してQDEの場合は、QNDでのインベントリ情

報を基にした判断、実際の作業時の判断と二度行うことになり

ます。結果、誤操作による消去のトラブルを無くすことができ

ます。勿論、消去方式としてデータを3回書き込む米国国防総

省方式を採用していますので、消去自体の信頼性も確保して

います。

 また、終了証明を利用することにより「どのPCを誰が(責任者)

いつ消去したのか」という台帳を作成することができます。こ

うした台帳を用意することで、消去作業の実施状況や作業履歴

を簡単に把握することができます。

情報漏洩対策の一環として 昨今、情報漏洩の対策として、情報の暗号化や認証機能など

の様々なソリューションが展開されています。しかし、情報漏

洩は稼動中のPCシステムばかりではなく、廃棄したPCからも

発生します。廃棄PCからの情報漏洩を無くすためにQDEのご

利用を、そして、PCの導入から廃棄まで一貫した管理を行うた

めにも、QNDと連携したご利用をお薦め致します。

 本製品のお問合わせは、ネットワークソリューション営業部

までお願い致します。

(TEL 03-5978-5453, E-Mail: [email protected]

コラム ●なぜ消去作業が必要なのか?

 OSのフォーマット機能やファイル削除機能は、データの

一部の領域のみを消すだけで、ほとんどの情報はそのま

まHDD上に残されています。そのため、消された領域さえ

復活できてしまえば、全てのデータを復元することが可能

です。

 「街角で売られていた中古のHDDからデータが復元で

きた」、「復元を目的に中古やリース落ちしたPCを買い漁

る人もいる」などという話を耳にすることもあります。

●米国国防総省方式

 HDD消去にあたり、HDD全域にデータを3回書き込む方

式です。QDE では、一度目は「@」で書き込み、二度目は

「@の補数」、三度目はランダムな値を書き込んでいます。

 HDDの磁性体の性質上、一度の書き込みでは不十分だ

と言われています。

Page 26: No.107 Fall (PDF:12MB)

インフォメーション

CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

技術セミナー

26

セミナー名 内  容 西日本支社 (大阪) 時間 中部支社

(名古屋) 本社

(東京)

下記ソフトウェアのユーザを対象に、それぞれの目的に あった具体的な利用方法について説明します。

対象 ANSYSを初めて利用される方、有限要素法ソフト    ウェアをご存知でない方 内容 機能とコマンドの説明および実習 費用 ¥60,000/名またはセミナー受講券 対象 ANSYS入門セミナーを受講済の方、ANSYSの基    本操作をご存知の方 内容 機能とコマンドの説明および実習 費用 ¥60,000/名またはセミナー受講券

対象 ANSYS入門セミナーを受講済の方 内容 機能とコマンドの説明 費用 ¥60,000/名 対象 ANSYS入門セミナー、中級セミナーを受講済の方 内容 機能とコマンドの説明 費用 ¥30,000/名 対象 ANSYS入門(初級)セミナーとソリッドモデリング    セミナーを受講済の方 内容 機能とコマンドの説明および実習 費用 ¥60,000/名 対象 ANSYS入門セミナーを受講済の方 内容 機能とコマンドの説明および実習 費用 ¥30,000/名 対象 ANSYS DesignSpaceを始めて利用される方で、    ANSYS DesignSpaceと併用する3次元CADの    基本操作方法を習得済みの方 内容 基本的な機能とコマンドの説明および実習 費用 ¥30,000/名 対象 有限要素解析をこれから始められる方、または検討中の方 内容 有限要素解析システムの基礎知識 費用 ¥60,000/名 対象 有限要素解析の基礎理論を学び、レベルアップしたい方 内容 有限要素解析の基礎理論 費用 ¥60,000/名 対象 振動解析をこれから始められる方 内容 振動解析の基礎理論と解析技術の説明 費用 ¥60,000/名 対象 熱解析をこれから始められる方 内容 熱解析の基礎理論と解析技術の説明 費用 ¥30,000/名 対象 SYSNOISEをこれから利用される方 内容 基本モジュールの使用方法解説と実習 費用 ¥60,000/名 対象 SYSNOISEを既に使用されている方 内容 組み合わせによる連成解析の説明と実習 費用 ¥30,000/名 対象 Virtual.Lab Motionをこれから利用される方 内容 機能と基本操作方法の説明と実習 費用 ¥60,000/名 対象 DADSの基本操作をご存知の方 内容 弾性体を含む機構のモデル化と実習 費用 ¥30,000/名

対象 MATLABビギナー 内容 データの定義・入出力、プログラミング、    グラフィックスの説明と実習 費用 ¥30,000/名

対象 線形システムの基礎知識を持つSimulinkビギナー 内容 線形システムを中心に、基本操作とモデリング法を    修得 費用 ¥30,000/名 対象 MATLAB/Simulinkの基本操作がわかる    Stateflowビギナー 内容 フローチャートとステートチャートの作成 費用 ¥30,000/名 対象 MATLABユーザ(MATLABの基本操作をご存知の方) 内容 M-ファイルプログラミング/高速化テクニックの習得 費用 ¥40,000/名 対象 MATLABユーザ(M-ファイルプログラミング概念をご存知の方) 内容 Handle Graphic機能の習得とGUIアプリケーショ    ン構築実習 費用 ¥40,000/名

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

9:30~17:00

10:00~16:30

10:00~16:30

10:00~17:00

10:00~17:00

9:30~16:30

9:30~16:30

9:30~16:30

9:30~16:30

9:30~16:30

ANSYS入門

ANSYS中級

ANSYS動解析

ANSYS熱解析

ANSYS構造非線形解析

ANSYS磁場解析

ANSYSソリッドモデリング

ANSYS LS-DYNA

ANSYS FLOTRAN

APDL入門

ANSYS DesignSpace

設計者のためのCAE入門

有限要素法基礎理論

有限要素法振動解析入門

有限要素法熱解析入門

LMS SYSNOISE入門

LMS SYSNOISE連成解析セミナー

LMS Vitual.Lab Motion入門

LMS DADSアドバンスト 弾性体解析コース

ベーシックトレーニング MATLABコース

ベーシックトレーニング Simulinkコース

ベーシックトレーニング Stateflowコース

アドバンストトレーニング MATLABプログラミングコース

アドバンストトレーニング MATLAB GUI構築コース

9月30日(火)~10月1日(水) 10月14日(火)~15日(水) 11月4日(火)~5日(水) 12月2日(火)~3日(水) 12月16日(火)~17日(水)  

10月16日(木)~17日(金) 11月13日(木)~14日(金) 12月18日(木)~19日(金)          

11月6日(木)~7日(金)   10月9日(木)~10日(金)   12月11日(木)~12日(金)   10月30日(木)~31日(金)   11月10日(月)    

12月4日(木)~5日(金)       10月3日(金)     10月22日(水) 11月26日(水) 12月24日(水) 10月7日(火)~8日(水)     11月17日(月)~18日(火)     12月8日(月)~9日(火)     12月10日(水)    

10月6日(月)~7日(火) 12月8日(月)~9日(火)     11月12日(水)                10月1日(水) 10月27日(月) 11月4日(火) 11月20日(木) 12月8日(月)   10月2日(木) 10月28日(火) 11月5日(水) 11月21日(金) 12月9日(火)   10月3日(金) 12月10日(水)  

10月14日(火) 12月11日(木)  

11月6日(木)

10月2日(木)~3日(金) 11月13日(木)~14日(金) 12月11日(木)~12日(金)      

11月25日(火)~26日(水)      

11月11日(火)~12日(水)   10月28日(火)~29日(水)   12月4日(木)~5日(金)   12月8日(月)~9日(火)       12月10日(水)    

12月2日(火)~3日(水)             11月4日(火)       10月30日(木)~31日(金)     11月27日(木)~28日(金)                

10月22日(水)~23日(木) 12月16日(火)~17日(水)                      

10月8日(水) 12月10日(水)         10月9日(木) 12月11日(木)

10月28日(火)~29日(水)        

12月9日(火)~10日(水)      

10月7日(火)~8日(水)                   10月2日(木)                                                     11月6日(木)~7日(金)             11月12日(水)~13日(木)         11月19日(水)           11月20日(木)

平成15年10月~12月

Page 27: No.107 Fall (PDF:12MB)

CYBERNET NEWS Fall 2003 no.10727

セミナー名 内  容 西日本支社 (大阪) 時間 中部支社

(名古屋) 本社

(東京)

対象 ベーシックセミナー受講者もしくは基本操作修得者 内容 非定常、ディジタルシステムなどアドバンスなモデリン    グ法を修得 費用 ¥40,000/名 対象 MATLABユーザ    (MATLABベーシックトレーニングコース修了者) 内容 MEX-ファイル作成の習得 費用 ¥30,000/名 対象 Simulinkユーザ    (Simulinkベーシックトレーニングコース修了者)    C言語でのプログラム経験のある方 内容 S-Function作成方法の習得 費用 ¥40,000/名 対象 MATLAB/Simulinkユーザの制御系エンジニア 内容 線形制御理論に基づくコントローラ設計の演習 費用 ¥40,000/名 対象 MATLAB/Simulinkの基本操作のわかる信号処理    系エンジニア 内容 信号/画像処理のプログラミングとシミュレーション    方法の習得 費用 ¥40,000/名 対象 Simulinkの基本操作を取得した通信システムエンジ    ニア 内容 基礎的な通信システムを例に、M-fileとSimulinkで    モデリング 費用 ¥40,000/名 対象 Pspiceの操作を基礎から学びたいPspiceユーザの方 内容 Orcad Pspice を使用し、回路解析の基礎から応用    までを、実際に操作いただきながら習得していただき    ます。 費用 ¥30,000/名 対象 Captureの操作を基礎から学びたい    Captureユーザの方 内容 Orcad Captureでの回路図入力、デザイン処理、    パーツ作成などを実際に操作いただきながら習得    して頂きます。 費用 ¥30,000/名 対象 Layoutの操作を基礎から学びたいLayoutユーザの方 内容 Orcad Layoutでの基板作成、自動配線の設定、    後工程などの基板設計全般を実際に操作いただきな    がら習得していただきます。 費用 ¥30,000/名 対象 CODE Vをこれから利用される方 内容 結像光学系におけるCODE Vの基本的な使用方法 費用 ¥30,000/名 対象 LightToolsをこれから利用される方 内容 LightToolsの基本的な使用方法 費用 ¥30,000/名

9:30~16:30

13:30~16:30

9:30~16:30

9:30~16:30

9:30~16:30

9:30~16:30

10:00~17:00

10:00~17:00

10:00~17:00

10:00~17:00

10:00~17:00

アドバンストトレーニング Simulinkコース

アドバンストトレーニング MEXコース

アドバンストトレーニング S-Functionコース

アプリケーショントレーニング 制御システム設計コース

アプリケーショントレーニング 信号処理システム設計コース

アプリケーショントレーニング 通信システム設計コース

Pspiceトレーニングセミナー

CODE V入門

LightTools入門

Captureトレーニングセミナー

Layoutトレーニングセミナー

  10月15日(水) 12月12日(金)   11月18日(火)     11月19日(水)      

10月29日(水) 12月22日(月)   10月30日(木)     10月31日(金)     10月20日(月) 11月6日(木) 12月9日(火)   11月5日(水) 12月8日(月)     11月7日(金)      

10月16日(木) 12月18日(木)   11月20日(木)

 

10月2日(木) 12月4日(木)     10月1日(水) 12月3日(水)

                                                                  11月11日(火)      

11月10日(月)

平成15年10月~12月

イベント情報 インフォメーション

MATLAB EXPO 2003

日程 12月2日(火)~3日(水) 内容 MATLABプロダクトファミリおよび    パートナー製品のセミナー、展示、    プレゼンテーション等 会場 東京ドーム・プリズムホール 主催 サイバネットシステム(株)、    The MathWorks, Inc

マイクロウェーブ展2003

日程 11月26日(水)~28日(金) 出展 Applied Wave Research社製品、    Microwave Office 、Analog Office 会場 パシフィコ横浜 主催 (社)電子情報通信学会

第14回マイクロマシン展

日程 11月12日(水)~14日(金) 内容 ANSYS、MEMS Proの展示・    デモンストレーション 会場 科学技術館(東京北の丸公園) 主催 メサゴ・メッセフランクフルト(株)

Embedded Technology 2003/組込み総合技術展

日程 11月12日(水)~14日(金) 内容 MATLABプロダクトファミリの展示・    プレゼンテーション    SignalMaster&パートナー製品による    ハードウェアトータルソリューション 会場 パシフィコ横浜 主催 (社)日本システムハウス協会(JASA)

ORA特別セミナー

日程 10月20日(月) <大阪>, 10月21日(火) <名古屋>    10月23日(木) <東京>, 10月24日(金) <東京> 内容/ 10/20 CodeV,LightTools紹介/西日本支社 会場 10/21 CodeV,LightTools紹介/中部支社    10/23 LightTools紹介/東京カンファレンスセンター    10/24 CodeV紹介/東京カンファレンスセンター 主催 サイバネットシステム(株)

関西設計・製造ソリューション展

日程 10月8日(水)~10日(金) 出展 ANSYS製品ライン、LMS製品ライン、    EnSight、PakSiTMなどメカニカル系    CAE製品群 会場 インテックス大阪 主催 リードエグジビションジャパン(株)

2003年10月~12月の主なイベントをご案内いたします。 (最新情報は、弊社ホームページをご参照下さい。 http://www.cybernet.co.jp/event/、http://www.cybernet.co.jp/seminar/s-semi.shtml)

日程 11月20日(木)~21日(金) 内容 ANSYS製品ユーザー会 会場 ホテルメトロポリタン(東京・池袋) 主催 サイバネットシステム(株)

日程 11月19日(水)~21日(金) 出展 nanoXplorer 会場 東京ビッグサイト 主催 日刊工業新聞社

日程 10月9日(木)~10日(金) 出展 MATLAB,クオリティ社製品(別ブースにて展示) 会場 東京国際フォーラム 主催 (株)日本金融通信社

日程 10月29日(水)~31日(金) 出展 ProMetric 会場 パシフィコ横浜 主催 日経BP社

FIT 2003 金融国際情報技術展 FPD International 2003 2003 Japan ANSYS Conference 2003ナノテクソリューションフェア

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紹介セミナー

セミナー申込用紙 サイバネットニュース編集行  FAX 03-5978-5441

芳名 フリガナ

貴社名 所属/役職

ご住所 〒

受講セミナー名 月    日 東京 大阪 名古屋

インフォメーション

FAX E-mailTEL

通信欄

下記のソフトウェアに興味をお持ちの方を対象に、 無料で各ソフトウェアの機能と特徴の紹介を行います。

〒112-0012 東京都文京区大塚2-9-3住友不動産音羽ビル2F FAX 03-5978-6081~2

弊社取扱い製品の概要についてはインターネットでもご覧頂けます。http://www.cybernet.co.jp

西日本支社 〒540-0028 大阪市中央区常盤町1-3-8中央大通FNビル FAX 06-6940-3601中部支社 〒460-0003 名古屋市中区錦1-6-26富士ソフトABCビル3F FAX 052-219-5970

FAX 03-5978-5441本社別館

〒112-0012 東京都文京区大塚2-15-6ニッセイ音羽ビル 東京本社

セミナー名 内  容 西日本支社 (大阪) 時間 中部支社

(名古屋) 本社・本社別館 (東京)

平成15年10月~12月

28CYBERNET NEWS Fall 2003 no.107

最新バージョンの機能概要を事例・デモンストレーションを もとに紹介 デモを交えた機能紹介と実際にマシンを利用した体験実習

大規模FEMモデルを高速で処理するプリポストシステムの紹介と体験実習 音響解析ソフトを使用するメリットと 機能紹介&コンピュータを使ったデモ実演 機能紹介とデモ実演 機能紹介とモデル化からアニメーションまでのデモ実演 MATLAB環境におけるプログラミング/データ解析機能の紹介 データの取り込み、様々な数値解析、ビジュアライゼーション、 GUIアプリケーション構築、スタンドアロン化の流れをデモ実演 非線形・位相面解析、非定常、モードが複数存在するシステム、逆問題、 モンテカルロシミュレーション等、様々なシステムのシミュレーションと、 モータシステム、サーボバルブ等の工学問題紹介 制御設計エンジニアを対象に、コントローラ設計例の紹介と 制御対象やユーザ作成アプリケーションとの インタフェース機能の紹介 MATLAB/Simulinkによる信号処理システム設計 主な機能紹介とデモ実演 音声、画像処理、A/D変換、フィルタ設計、SimulinkモデルのDSP実装例 ディジタル移動体通信系エンジニアを対象。MATLABの機能、 利用法、通信システム例題(変復調、誤り訂正符号、スペクトル 拡散など)をデモンストレーションを交えて紹介 システム設計(Simulink)からプロトタイプテストまでを一貫して 行う、優れた統合開発環境をご提案、デモによる製品紹介 結像光学系及び照明光学系のモデル化、評価及びデモ実演

照明系、結像系等の各種光学系の3次元のモデル化、 評価及びデモ実演 概要紹介及び実際の照度・輝度測定の実演

光通信デバイス設計ソフトの最新機能紹介と実演 回路設計から基板設計までの一連の流れを紹介 高周波回路設計プロダクト「Microwave Office」を操作しな がら、製品の機能全般について習得いただけます。

Mapleの基本的な操作法や数学機能についての紹介・デモン ストレーション、及び実際にマシンを利用して操作方法を実習 PC資産管理の代表的なツール、QND Plus の紹介。実際のPCを利 用したハードウェアやソフトウェアの情報収集の体験、活用の紹介

10月14日(火) 11月14日(金) 12月12日(金)

10月20日(月) 11月28日(金) 12月22日(月)

     

10月9日(木) 11月13日(木) 12月11日(木)

10月15日(水)    

12月22日(月)

10月6日(月) 11月10日(月) 12月15日(月)

10月7日(火) 11月11日(火) 12月16日(火)

10月8日(水) 11月12日(水) 12月17日(水)

10月9日(木) 11月14日(金) 12月18日(木)

10月10日(金) 11月17日(月) 12月19日(金)

11月20日(木)    

10月22日(水) 11月17日(月) 12月15日(月)

10月8日(水) 11月12日(水) 12月10日(水)

10月8日(水) 11月12日(水) 12月10日(水)

10月31日(金) 12月19日(金)

  10月9日(木) 11月13日(木) 12月11日(木)

10月15日(水) 12月17日(水)

  10月23日(木) 11月27日(木) 12月25日(木)

10月17日(金) 11月21日(金) 12月19日(金)

10月17日(金) 12月18日(木)

 

10月24日(金) 12月19日(金)

       

11月5日(水)    

 12月15日(月)  

11月17日(月)        

11月10日(月)    

11月11日(火)                

11月27日(木)    

11月14日(金)    

10月10日(金) 12月12日(金)

 

10月10日(金) 12月12日(金)

  10月16日(木) 12月17日(水)

 

10月15日(水) 12月18日(木)

  10月21日(火) 12月25日(木)

 

10月15日(水)      

11月28日(金)

                 

10月23日(木) 12月18日(木)

 

11月11日(火)  

       

 

10月17日(金) 12月15日(月)

 

10月20日(月) 12月16日(火)

             

11月26日(水)                                  

11月18日(火)    

10月16日(木)    

10月24日(金) 12月26日(金)

13:30~17:00

13:30~17:00

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

13:30~16:30

10:30~12:30

9:30~16:30

13:30~16:30

13:30~17:30

13:30~16:30

13:30~16:30

有限要素解析プログラム ANSYS

3次元CAD専用構造・熱解析/最適化ツール ANSYS DesignSpace体験セミナー

汎用プリポストシステム HyperMesh体験セミナー

音響解析ソフトウェア LMS SYSNOISE/LMS RAYNOISE

最適設計支援プログラム LMS OPTIMUS

機構解析プログラム LMS Virtual.Lab Motion

MATLAB紹介セミナー プログラミング&解析コース

MATLAB紹介セミナー 数学・物理・工学システムのシミュレーションコース

MATLAB紹介セミナー 制御システム設計/シミュレーションコース

MATLAB紹介セミナー 信号処理システム設計/シミュレーションコース

MATLAB紹介セミナー 通信システム設計/シミュレーションコース

光学設計・照明系シミュレーション CODE V

SignalMaster 紹介セミナー

3D光学CADプログラム・照明系シミュレーション LightTools

照度・輝度測定装置 ProMetric

デスクトップEDAシステム 紹介セミナー

数式処理システム Maple8体験セミナー

Microwave Office体験セミナー

QND Plus 紹介セミナー

Optiwave社製品 OptiBPM・FDTD紹介セミナー