新病院が開院してはじめての春を迎えました。この季節は出会いの季節で

あり、新しい環境に臨むことは多少の心的苦悩をはらむものでもありますが、

自身のまだ見ぬ可能性に出会う好機でもあると感じます。

　当院においては4月より地域小児救急センターの移転先となったことで、ま

すます地域のみなさんとのかかわりが緊密になることと思います。日頃の業

務はもとより、広報活動におきましても、これまで以上に地域のみなさんとの

“つながり”を深める端緒となりますように励んでまいります。

　

編集後記

経営対策室 兼 広報推進室　福本 望

〒847-8588　佐賀県唐津市和多田2430 TEL.0955-72-5111

［編集・発行］ 唐津赤十字病院広報推進室［表紙のひと］ メディカルクラークのみなさん

08

連携医療機関のご紹介

唐津赤十字病院 検 索

We hope a “Bright Future”地域の明るい未来を願って 第14 号2017 Vol.14

M a y

TAKE FREE

ご自由にお持ち下さい

02【お医者さんに聞きました！】

「病理診断科と　メディカルイラストレーションの紹介」04【トピックス】最新医療機器紹介05【活動報告】12月～2月06【各科紹介】小児救急センター07【認定看護師紹介】救急看護、がん放射線療法看護08【連携医療機関紹介】医療法人松籟会 河畔病院

連携医療機関のご紹介

医療法人松籟会 河畔病院

　当院は急性期から慢性期まで幅広く対応していますが、特徴として回

復期リハビリテーション、神経難病、緩和ケア病棟を有することにありま

す。その特徴から、急性期病院からの転院やクリニックからの紹介で入院

して来られることが多く（入院患者の50％）、リハビリテーションをし、在

宅へ帰す（退院患者の68％）という流れが中心となっています。脳卒中、

骨関節疾患、悪性疾患では唐津赤十字病院で初期・急性期治療をして

いただき、亜急性期以降に当院で治療・ケアを行うなど、唐松地区の地

域完結型の医療の一役を担っていると自負しています。

病院紹介

〒847-0021 佐賀県唐津市松南町2-55TEL:0955-77-2611 FAX:0955-77-2722診療科：内科・神経内科・循環器内科・消化器内科・呼吸器内科緩和ケア内科・糖尿病内科・外科・脳神経外科・整形外科消化器外科・乳腺外科・リハビリテーション科・放射線科

診療時間診 療 時 間

午　前（9:00~12:30）

午　後

月　　　 火 水 木 金 土

○　　　 ○ ○ ○ ○ ○

　　　　 ○ ○ 　 ○

●虹ノ松原自動車学校

東唐津駅

●唐津コンピュータ専門学校

パインフィールドホール ●唐津東中学校高等学校

国道202号線

松浦川

医療法人松籟会河畔病院

※受付時間　午前の部　8：00～12：00

13：30～17：00

（整形のみ）

12：30～16：00

（糖尿病のみ）

12：30～16：00

（糖尿病のみ）

井上 洋一郎 理事長 古賀 壽男 院長

02 03

お医者さんに聞きました！

プロフィール profile

　病理診断科の仕事は大きく４つあります。病理組織診断、細胞診断、術中迅速診断、病理解剖です。　病理組織診断と細胞診断は、検査や手術で取ってきた検体をプレパラート標本（写真1）に加工し、顕微鏡で観察して病名を診断します。たとえば胃カメラや乳腺エコー等で見つかった病変に現れる形態変化によって、病気の種類と程度、良性か悪性かを判断します（写真2）。脳、乳腺、胃、腎臓、膀胱、甲状腺、リンパ節、骨髄、肝臓、膵臓、前立腺、皮膚、子宮、食道、卵巣、肺など、全身のあらゆる組織を対象にしています。病の性質は細胞・組織のかたちに現れますが、免疫染色という特殊な試薬で染め分けることで、その性質がより詳しく分かります。これらの情報を統合して主治医の先生に診断結果としてお伝えしています。最近ではがんの種類によっては特定の遺伝子の変化が原因であることが判明し、それに対応する薬剤である分子標的薬が使われています。その遺伝子検査も病理組織を使って行われます。患者さんから採取された組織の情報を、日々前進する医学の中に正しく位置づけることも病理診断科の大事な仕事のひとつです。

　術中迅速診断とは手術中に検査室で待機し、いざ切除された臓器の断面にがん細胞が取り残されていないか、リンパ節に転移がないか、良性か悪性か分からない病変の性質などを短時間に判定し、外科医に伝える仕事です（写真3）。　また患者さんが不幸にしてお亡くなりになったとき行うのが病理解剖です。実際どのような変化が起こっていたのか、治療の効果はどの程度だったのかを解明し、その結果を臨床医とともに振り返り検討しています。現代医療の進歩は、これまで多数の人々が提供してくださった貴重な解剖結果を抜きにはありえませんでした。私もご遺体から出来る限り多くの情報を汲み取る努力をしています。　以上の仕事を医師1名、検査技師3名で行っています。患者さんお一人お一人に正確な情報を、できるだけ早くお返しすることを目標にしています。

　皆さんは病気や医学について難しいと感じたことはありませんか。顕微鏡で見える細胞の形態や、解剖で観察されるからだの構造など、医学は「かたちの学問」でもあります。　私のライフワークでもあるメディカルイラストレーションは、医学や医療、健康や病気に関する情報を絵として分か

りやすく伝える方法です。写真や動画の画像情報を整理し、専門的で複雑な文章を親しみやすく表現することができます。おもにふたつの目的で使用されており、ひとつは医療関係者の教育やコミュニケーション・教科書や論文用（写真4）に、もうひとつは患者さんやご家族がご自分の病気を理解し納得して治療を受けるために、また健康に関心のある全ての人が難しい医学の内容を理解するための手段となります（写真5）。表現方法はペンや絵の具を使った手描きから、コンピューターやCGを使ったデジタル表現まで様々であり、解剖学や医学の知識をきちんと踏まえて描く必要があります。　欧米では作り手であるメディカルイラストレーターが大学院で教育を受け、専門的職業として活躍しているのに対し、日本では職業として認知されておらず教育機関も存在しませんでした。私は仲間たちと昨年12月に日本メディカルイラストレーション学会を立ち上げ、総会を開催しました。興味のある方はホームページをのぞいてみてください（http://www.medical-illustration.jp/）。今後、院内でメディカルイラストレーションの展示会を行う予定ですので、機会がありましたらぜひご覧ください。

佐世保市出身佐世保西高校卒業佐賀医科大学 卒業　佐賀大学大学院単位取得日本病理学会 病理専門医日本外科学会 外科認定医死体解剖資格日本臨床細胞学会 細胞診専門医日本メディカルイラストレーション学会 役員

写真1 写真2 写真3

病理診断科部長 唐津赤十字病院

■ 病理診断 －４つの仕事－

■ メディカルイラストレーションとは

お医者さんに聞きました！

明石 道昭

「病理診断科と　メディカルイラストレーションの紹介」

写真4

写真5

05

活動報告

活 動 報 告A C T I V I T Y R E P O R T

12月～2月

　平成28年12月17日（土）、イオン唐津店に

おいて、「海外たすけあい」の街頭募金を行い

ました。

　ボランティアとして奉仕団の方や高校生、引率の先生と

多くの方々が参加してくださり、日赤職員と一緒に大きな声

で、寄付金のお願いを呼びかけました。最初は恥ずかし

がっていた高校生も次第に大きな声がでるようになり、そ

のおかげで、たくさんの方々が寄付金を寄付してくださいま

した。皆様のご協力に感謝いたします。

「NHK海外たすけあい」街頭募金たくさんの方の支えが、力に

12月17（土）

　新病院に移転して初めての運営協議会を

開催しました。これは、唐津赤十字病院の運

営に関する重要事項について委員と幹事の

方々に審議していただき、経営の健全化と医療水準の向上

を図り、県西北部の地域医療の発展に寄与するため行って

いるものです。

　今回は、平成28年度の運営状況や平成29年度事業計

画（案）、平成29年度医療施設特別会計予算（案）につい

て審議を行いました。

運営協議会病院の運営について審議

2月2（木）

　2月24日に小倉北区赤十字奉仕団の方々、総勢85名

が赤十字事業への理解を深めることを目的として、当

院へ視察研修に来られました。

　奉仕団の方々は赤十字思想の普及・啓発、災害時の炊き出し防災訓

練、赤十字行事への参加、地域福祉に関する活動などを行っています。

　まず佐野講堂において、新病院の事業説明や災害拠点病院として

の熊本地震への対応についてご紹介しました。続いて院内の見学を行

い、新しくなった施設や設備を興味津 に々見られていました。

　今回の視察研修が、より充実した奉仕団活動につながることを願っ

ています。

小倉北区赤十字奉仕団の視察研修赤十字奉仕団の方々が新病院へ

2月24（金）

　平成29年2月28日（火）当院佐野講堂において、第

12回地域がん診療連携拠点病院特別講演会を開催

いたしました。今回は九州大学大学院臨床・腫瘍外科

の中村雅史教授をお招きし、「膵癌の診断・治療最前線」と題して、ご

講演いただきました。遅い時間にもかかわらず院外からも22名の方が

参加され、院内からは68名の参加者があり、大変盛況となりました。

　このほかにも唐津赤十字病院ではさまざまな講演会等を佐野講堂

にて開催しております。ホームページ等にて告知いたしますので、ご興

味をお持ちの方はぜひご確認ください。

第12回地域がん診療連携拠点病院特別講演会を開催

大変盛況となりました！

2月28（火）

04

トピックス

TOPICSトピックストピックス

最新医療機器紹介

　新病院移転にあたり64列MD(Multi Detector)ＣＴ装置に加えて、最新の320列AD(Area

Detector)CT装置を導入しました。CT装置が2台体制となり以前に比べ検査の待ち時間も短

く、緊急の検査にもより迅速に対応できるようになりました。

　320列ADCT装置では、より低被ばく・高

速撮影が可能となっています。そのため放射

線の影響が大きい小児や息止めが難しい患

者の撮影に適しています。最速で16cmの範

囲を0.275秒で撮影できるため常に動いて

いる心臓もより高精度に撮影可能です。また

金属の影響を低減することができる処理方

法があり、今までは人工関節などの体内金属

の影響で見えなかった部分も見ることが可

能になりました。

320列AD（Area Detector）CT装置

新病院移転を契機に、

最新の医療機器を導入しています。

今回は第２弾です！

　肺動静脈 　　　大腸

　冠動脈

金属除去なし

金属除去あり

06 07

■■■■■■

各科の紹介

小児救急センター

認定看護師紹介

各科紹介

認定看護師紹介

　2016年に救急看護認定看護師の資格を取得しました坂本聡です。現在は、救命救急センターに所属しており、救命救急センターに入院している患者さんや、救急外来を受診される患者さんに対して看護を行っています。　救急看護と聞くと、一般に『急変対応』や『重症患者対応』というイメージを持たれる方が多いと思います。しかし救急看護の対象は、救急看護を必要とするすべての人々であり、対象者の年齢や性別、疾患や重症度などを問う事はありません。それに伴い、救急看護を展開する場も、病院内だけにとどまらず、院外での活動を行っていかなければならないと考えています。　認定看護の活動日だけではなく、日々、救急看護認定看護師として救命処置を行うことはもちろん、それだけを行うのではなく、患者さんの生活を見据えた看護を急性期から展開しています。さらに、患者さんだけでなく、患者さんを支えている家族も救急看護の対象となるため、突然の入院や受診による不安などを抱えている患者さんのご家族への対応も救急看護認定看護師としての役割であると考えています。　これまで救急看護はあまり身近ではなく、馴染みがないという方も多くいらっしゃると思いますが、いつどこで救急看護が必要になるかはわかりません。そのような時に少しでも地域の皆様のお役にたてるような講演会などを企画し、院内だけでなく地域全体の救急看護の質の向上に邁進していきたいと考えています。

　2016年7月にがん放射線療法看護認定看護師の資格を取得しました佐藤です。現在は主に放射線科外来で勤務し、活動を行っています。　がん放射線治療は、がんそのものを治したり、がんによる痛みや呼吸困難感などの症状を和らげたり、乳がんなどの局所再発を予防するために行います。放射線をあてる時間は数分で、位置を合わせる時間を含めても10分程度で終わる治療です。しかし、がんを治すための治療には2か月を要することもあり、患者さんには毎日治療室へ通っていただかなくてはなりません。　私はがん放射線療法看護認定看護師として、治療を受ける患者さんに毎日の治療を安全・安楽に受けていただけるよう、副作用予防のために生活上の注意点をお話しさせていただいたり、お仕事や家庭と治療との両立でお困りのことを共に解決したりしています。入院して治療を受ける患者さんには、病棟スタッフとともに患者さんの治療を支えられるようにこころがけています。放射線治療の副作用は、予測でき、悪化を予防することが出来ます。少しでも患者さんが副作用で辛い思いをせずに済むよう、尽力していきたいです。　4月からは放射線治療医も常勤の医師となります。治療室スタッフと協力し、笑顔が絶えない治療室を目指し、地域に貢献できるよう活動を行っていきたいと思いますので、今後もよろしくお願いいたします。

救急看護認定看護師 　坂本　聡

平成29年4月1日より

唐津救急医療センターの「小児科」が唐津赤十字病院内へ移転しました！　唐津市・玄海町では、これまで平日夜間や土日祝日の小

児救急医療は、唐津市千代田町の「唐津救急医療セン

ター」にて行われておりましたが、平成29年4月1日（土）から

は唐津市和多田の「唐津赤十字病院内」に移転しました。

地域連携小児救急センター（略称：小児救急センター）

唐津市和多田2430

唐津赤十字病院内「小児科外来」

0955-75-2110

場　　所

専用電話

今回の変更は小児科救急のみであり、内科・外科の日曜日、休日の救急は従来通り唐津救急医療センターをご利用ください。

位置図

小児救急センター入口

注意事項

外来駐車場250台

救急外来、小児救急センターをご利用の方や、体が不自由な方用の駐車場です。

立体駐車場は本館の駐車場が満車になった場合、一部外来駐車場となりますが、基本は職員用の駐車場です。

診療時間

06 09 12 15 18 21 24 03 06 09

06 09 12 15 18 21 24 翌03 06 09

　 午　　前　　　　　　　　　　　　　　　　　　　午　　後　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　翌　　朝　

午前9時～翌朝6時

午後6時～翌朝6時

午後8時～翌朝6時

がん放射線療法看護認定看護師佐藤　真美

平 日

土曜日

日・祝日

　新病院が開院してはじめての春を迎えました。この季節は出会いの季節で

あり、新しい環境に臨むことは多少の心的苦悩をはらむものでもありますが、

自身のまだ見ぬ可能性に出会う好機でもあると感じます。

　当院においては4月より地域小児救急センターの移転先となったことで、ま

すます地域のみなさんとのかかわりが緊密になることと思います。日頃の業

務はもとより、広報活動におきましても、これまで以上に地域のみなさんとの

“つながり”を深める端緒となりますように励んでまいります。

　

編集後記

経営対策室 兼 広報推進室　福本 望

〒847-8588　佐賀県唐津市和多田2430 TEL.0955-72-5111

［編集・発行］ 唐津赤十字病院広報推進室［表紙のひと］ メディカルクラークのみなさん

08

連携医療機関のご紹介

唐津赤十字病院 検 索

We hope a “Bright Future”地域の明るい未来を願って 第14 号2017 Vol.14

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ご自由にお持ち下さい

02【お医者さんに聞きました！】

「病理診断科と　メディカルイラストレーションの紹介」04【トピックス】最新医療機器紹介05【活動報告】12月～2月06【各科紹介】小児救急センター07【認定看護師紹介】救急看護、がん放射線療法看護08【連携医療機関紹介】医療法人松籟会 河畔病院

連携医療機関のご紹介

医療法人松籟会 河畔病院

　当院は急性期から慢性期まで幅広く対応していますが、特徴として回

復期リハビリテーション、神経難病、緩和ケア病棟を有することにありま

す。その特徴から、急性期病院からの転院やクリニックからの紹介で入院

して来られることが多く（入院患者の50％）、リハビリテーションをし、在

宅へ帰す（退院患者の68％）という流れが中心となっています。脳卒中、

骨関節疾患、悪性疾患では唐津赤十字病院で初期・急性期治療をして

いただき、亜急性期以降に当院で治療・ケアを行うなど、唐松地区の地

域完結型の医療の一役を担っていると自負しています。

病院紹介

〒847-0021 佐賀県唐津市松南町2-55TEL:0955-77-2611 FAX:0955-77-2722診療科：内科・神経内科・循環器内科・消化器内科・呼吸器内科緩和ケア内科・糖尿病内科・外科・脳神経外科・整形外科消化器外科・乳腺外科・リハビリテーション科・放射線科

診療時間診 療 時 間

午　前（9:00~12:30）

午　後

月　　　 火 水 木 金 土

○　　　 ○ ○ ○ ○ ○

　　　　 ○ ○ 　 ○

●虹ノ松原自動車学校

東唐津駅

●唐津コンピュータ専門学校

パインフィールドホール ●唐津東中学校高等学校

国道202号線

松浦川

医療法人松籟会河畔病院

※受付時間　午前の部　8：00～12：00

13：30～17：00

（整形のみ）

12：30～16：00

（糖尿病のみ）

12：30～16：00

（糖尿病のみ）

井上 洋一郎 理事長 古賀 壽男 院長