17
「2011 年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果」の概要 2011 年9月 29 日 (社)日本経済団体連合会 Ⅰ.調査実施要領 調査目的:春季労使交渉・協議の結果や、人事・労務に関するトップ・マネジメントの意見を取 りまとめ、今後の政策立案の際の貴重な資料として活用することを目的とし、1969 年 から毎年実施している 調査対象:(社)日本経済団体連合会会員企業および東京経営者協会会員企業(計 1,883 社)の 労務担当役員以上のトップ・マネジメント 回答状況:調査対象企業 1,883 社のうち、有効回答社数は 551 社(回答率 29.3%) 産業別:製造業 248 社(45.0%)、非製造業 303 社(55.0%) 規模別:従業員 500 人以上の企業 431 社(78.2%)、500 人未満の企業 120 社(21.8%) 調査時期:2011 年6月 28 日~8月 30 日 Ⅱ.調査結果 ~調査結果のポイント~ 1.労使交渉の有無にかかわらず、過去 1 年の間で、雇用の維持・安定に向けた取り組みを行った 企業は、85.5%(昨年 89.1%)【図表4】(P4) ・1993 年の調査開始以来、昨年に次いで、2番目に高い水準である ・ 具体的な取り組みとしては、「時間外労働の削減・抑制」(77.6%)、「年次有給休暇の取得促 進」(57.1%)、「配置転換、出向、転籍」(32.1%)などが挙げられている【図表5】(P5) 2.海外現地法人の経営者候補の育成として、現在は「本社への出張・赴任、交流プログラムの実 施」(72.4%)を行う企業が多いが、今後の検討課題では「海外現地法人の経営者として求め られる人材要件の明確化」(52.4%)、「経営幹部候補に対する個別の育成計画策定」(42.3%) を掲げる企業が多い【図表 12】(P9) ・ 上記のほか、「現在の取り組み」では選択率が低いものの、「今後の検討課題」として選択率が 高かったのは、「世界共通の人材情報データベースの構築」(37.1%)、「世界で統一した評 価基準の設定」(30.0%)である 3.高年齢者雇用について、仮に希望者全員の 65 歳までの継続雇用が義務付けられた場合 の対応 として、53.2%の企業が「継続雇用者の処遇水準の引き下げ」を選択。また、約4割の企業が 「若年者の採用数の縮減」を行う用意がある【図表 24】(P16) 「継続雇用者の処遇水準の引き下げ」の選択率は、従業員 500 人以上の企業は「48.4%」である のに対し、従業員 500 人未満の企業では「73.3%」に上り、規模が小さい企業ほど、処遇水準の 引き下げを行う意向が強いことがわかる ※現行の高年齢者雇用安定法では、労使協定により継続雇用制度の対象について基準を定めることが認め られているが、2011 年6月、厚生労働省の研究会ではその廃止を求める報告書を取りまとめた。現在、労 働政策審議会において議論が行われている - 1 -

「2011年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果 …21.4 31.2 58.1 77.2 3.1 1.1 2.0 5.1 6.2 12.3 17.1 18.0 19.6 21.8 23.5 32.1 57.1 77.6 0102030405060708090

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「2011年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果」の概要

2011年9月29日

(社)日本経済団体連合会

Ⅰ.調査実施要領

調査目的:春季労使交渉・協議の結果や、人事・労務に関するトップ・マネジメントの意見を取

りまとめ、今後の政策立案の際の貴重な資料として活用することを目的とし、1969年

から毎年実施している

調査対象:(社)日本経済団体連合会会員企業および東京経営者協会会員企業(計 1,883 社)の

労務担当役員以上のトップ・マネジメント

回答状況:調査対象企業1,883社のうち、有効回答社数は551社(回答率29.3%)

産業別:製造業248社(45.0%)、非製造業303社(55.0%)

規模別:従業員500人以上の企業431社(78.2%)、500人未満の企業120社(21.8%)

調査時期:2011年6月28日~8月30日

Ⅱ.調査結果

~調査結果のポイント~

1.労使交渉の有無にかかわらず、過去 1 年の間で、雇用の維持・安定に向けた取り組みを行った

企業は、85.5%(昨年89.1%)【図表4】(P4)

・1993年の調査開始以来、昨年に次いで、2番目に高い水準である

・ 具体的な取り組みとしては、「時間外労働の削減・抑制」(77.6%)、「年次有給休暇の取得促

進」(57.1%)、「配置転換、出向、転籍」(32.1%)などが挙げられている【図表5】(P5)

2.海外現地法人の経営者候補の育成として、現在は「本社への出張・赴任、交流プログラムの実

施」(72.4%)を行う企業が多いが、今後の検討課題では「海外現地法人の経営者として求め

られる人材要件の明確化」(52.4%)、「経営幹部候補に対する個別の育成計画策定」(42.3%)

を掲げる企業が多い【図表12】(P9)

・ 上記のほか、「現在の取り組み」では選択率が低いものの、「今後の検討課題」として選択率が

高かったのは、「世界共通の人材情報データベースの構築」(37.1%)、「世界で統一した評

価基準の設定」(30.0%)である

3.高年齢者雇用について、仮に希望者全員の 65 歳までの継続雇用が義務付けられた場合 の対応

として、53.2%の企業が「継続雇用者の処遇水準の引き下げ」を選択。また、約4割の企業が

「若年者の採用数の縮減」を行う用意がある【図表24】(P16)

・ 「継続雇用者の処遇水準の引き下げ」の選択率は、従業員500人以上の企業は「48.4%」である

のに対し、従業員500人未満の企業では「73.3%」に上り、規模が小さい企業ほど、処遇水準の

引き下げを行う意向が強いことがわかる

※現行の高年齢者雇用安定法では、労使協定により継続雇用制度の対象について基準を定めることが認め

られているが、2011 年6月、厚生労働省の研究会ではその廃止を求める報告書を取りまとめた。現在、労

働政策審議会において議論が行われている

- 1 -

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1.労使交渉等について

図表1.今次労使交渉の結果、賃上げ、賞与・一時金以外の項目について論議した事項、及

び実施することとされた措置(複数回答)

20.7

0.8

1.2

4.7

11.7

7.0

14.1

14.5

17.6

17.2

35.5

33.6

18.1

1.8

1.8

6.1

14.1

14.4

18.7

20.2

24.5

32.8

33.1

41.1

0 10 20 30 40 50

その他

勤務間インターバル規制の導入

専門業務型裁量労働制

または企画業務型裁量労働制の導入

変形労働時間制またはフレックスタイム制の導入

退職一時金・年金制度の見直し

時間外労働割増率の見直し

高齢者の継続雇用における見直し

法定外福利厚生の見直し

人材育成施策の拡充

総実労働時間の短縮

諸手当の見直し

ワーク・ライフ・バランスに関連する施策の拡充

(%)

論議した事項

実施した事項

☆その他の主な回答

・東日本大震災からの復旧対策

・電力需給対策

・特別休暇制度の見直し

・労働災害付加給付の引き上げ

※勤務間インターバル規制とは、個別労働組合等との合意に基づいて、終業時から次の始業時までの間に、

一定時間の休息を置くことをいう

- 2 -

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図表2.今次労使交渉の結果、賃上げ、賞与・一時金以外の項目について取られた措置

(2010 年との比較)(複数回答)

12.7

0.4

1.6

51.7

- 3 -

9.7

7.0

11.7

7.9

10.1

8.3

27.5

13.3

20.7

0.8

1.2

7

14.1

14.5

17.2

17.6

33.6

35.5

0 10 20 30 40 50 60

その他

勤務間インターバル規制の導入

専門業務型裁量労働制

または企画業務型裁量労働制の導入

変形労働時間制またはフレックスタイム制の導入

時間外労働割増率の見直し

退職一時金・年金制度の見直し

高齢者の継続雇用における見直し

法定外福利厚生の見直し

総実労働時間の短縮

人材育成施策の拡充

ワーク・ライフ・バランスに関連する施策の拡充

諸手当の見直し

2011年

2010年

(%)

4.

☆その他の主な回答

・東日本大震災からの復旧対策

・電力需給対策

・特別休暇制度の見直し

・労働災害付加給付の引き上げ

※「高齢者の継続雇用における見直し」および「勤務間インターバル規制の導入」については、今年度新たに追加

した選択肢

※勤務間インターバル規制とは、個別労働組合等との合意に基づいて、終業時から次の始業時までの間に、

一定時間の休息を置くことをいう

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図表3.今次春季労使交渉における、雇用の維持・安定に関する労使交渉の有無

【「労使で議論した」企業の推移】

- 4 -

<業種別> 製造業 86.7% 非製造業 84.5%

<業種別> 製造業 32.8% 非製造業 30.6%

18.8

39.1

36.0

24.5

20.0

18.0

17.8

13.3

56.2

45.3

31.7

0

10

20

30

40

50

60

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11

(%)

(年)

論議した

(31.7%)

論議しな

かった

(68.3%)

図表4.労使交渉の有無にかかわらず過去 1年の間で、雇用の維持・安定に向けて施策を

実施した企業割合

【「雇用の維持・安定に向けて、何らかの取組みを 実施した」企業の推移】

実施しなかった

(14.5%)

雇用の維持・安定に向け

何らかの取り組みを実施した

(85.5%)

67.6

70.172.2

58.7

49.9

39.1

29.1

41,0

81.7

89.185.5

0

1 0

0

30

40

0

70

0

0

100

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 (年)

(%)

9

8

60

5

2

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図表5.労使交渉の有無にかかわらず、過去 1年の間で雇用の維持・安定に向けて施策を実施

した措置(複数回答)

2.1

1.3

1.7

2.1

3.8

3.3

20.8

10.8

18.3

22.9

25.4

32.9

56.3

77.9

4.2

0.9

2.3

8.4

8.8

22.3

13.0

26.0

20.9

20.5

21.4

31.2

58.1

77.2

3.1

1.1

2.0

5.1

6.2

12.3

17.1

18.0

19.6

21.8

23.5

32.1

57.1

77.6

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

その他

無給の休日設定

副業の容認

所定労働時間の短縮

不稼働時間を活用した教育訓練の実施

一時休業の実施

従業員の賃金・賞与の減額

雇用調整助成金の申請

新卒・中途採用の削減・中止

管理職賃金・賞与の減額

役員報酬の減額

配置転換、出向、転籍

年次有給休暇の取得促進

時間外労働の削減・抑制

(%)

製造業

全産業

非製造業

☆その他の主な回答

・週3日、4日勤務の制度を導入

- 5 -

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2.現場力について

図表6.現場力の効用・効果について(複数回答)

1.4

38.6

62.1

47.9

67.5

57.1

61.4

2.4

37

59.3

76.8

60.6

74.0

72.4

1.9

37.8

60.8

61.4

64.3

65.0

66.5

0 20 40 60 80 100

その他

現場から得られる 新情報を製品・サービスの

開発や、販路開拓等に活用することが可能となる

従業員一人ひとりのやりがいや働きがいを高める

効果がある

技能継承などを通し、人材育成を強化する

効果がある

自律的な判断と行動を繰り返すことにより、

社員の能力開発にも資する

突発的な事故・トラブルに対して的確かつ

迅速な対応が可能となる

経営計画の推進や、着実な業務実行、

安全の確保を支える

(%)

製造業

非製造業

全産業

☆その他の主な回答

・CSの向上が期待できる

・現場から良い発想が生まれる

図表7.現場力を強化するために必要な取組み(複数回答)

- 6 -

0.7

10.6

23.8

23.8

36.2

31.6

55.0

62.1

80.1

68.4

72.0

3.2

41.3

35.6

36.0

37.7

60.7

35.6

65.2

68.4

83.0

83.8

1.9

25.0

29.3

29.5

36.9

45.2

45.9

63.5

74.7

75.2

77.5

0 20 40 60 80 100

その他

品質管理活動の一環であるQCサークルの取組み

OFF-JTの強化

熟練の技術・スキルを有した高齢社員の

活躍機会の確保

関係会社との緊密なコミュニケーション、連携

労働災害を未然に防止する安全衛生面の整備

顧客の声の収集、接客技術向上の取組みなど、

CS(顧客満足)向上活動

現場巡回や従業員向けの情報発信等を通じた、

経営者の現場重視の姿勢

社内の部門間の緊密なコミュニケーション、連携

OJTの強化

現場班長・中堅リーダー職クラスのマネジメント力強化

非製造業

全産業

製造業

(%)

☆その他の主な回答

・現場への権限の付与

・現場の活動に対する指導や支援

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3.海外への事業展開について

図表8.グローバル経営を行う上で、重要と考える視点(複数回答)

0.4

21.2

35.4

37.8

38.9

46.2

53.8

89.4

0 20 40 60 80 100

その他

現地法人における健全な労使関係を

深化させる視点

業務提携、M&Aなどの手法も用いた

新規事業開発強化の視点

現地法人への権限移譲を含めた

経営の現地化の推進の視点

製品・サービスのコモディティ化に対応した、

コスト競争力強化の視点

経営理念・価値観を現地企業に展開していく視点

海外の顧客・消費者のニーズも踏まえた製品・サービスの

開発に向けたマーケティング機能の強化の視点

グローバル人材を育成・活用していく視点

(%)

☆その他の主な回答

・海外のグループ企業との業務連携

や人材交流

図表9.海外展開および海外との取引の状況(連結企業を含む)(複数回答)

67.7

45.2

48.2

18.1

0 20 40 60 8

海外の現地法人を通じ、販売・生産を行っている

輸出や商社を通じた海外取引を行っている

原材料等を海外から輸入している

海外との取引はない

(%)

0

- 7 -

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図表 10.売上高に占める海外比率について(2011 年3月期時点、及び約5年後の目標)

32.2

9.3

10.6

12.5

18.3

17.0

16.4

10.6

11.9

8.8

17.3

35.0

0 10 20 30 4

51%以上

41%~50%

31%~40%

21%~30%

11%~20%

0%~10%

(%)

2011年3月時点

約5年後の目標

0

(注)図表9で「海外の現地法人を通じ、販売・生産を行っている」を選択した企業を集計対象としている

図表 11.海外現地法人の経営者の現在の登用状況、及び今後の登用方針

3.5

29.9

31.4

35.2

3.0

5.2

11.9

79.9

0 20 40 60 80 100

主に現地の優秀な人材をヘッドハントする

主に「国籍に関係なく地域ポスト、グローバルポストで活躍

した者」を登用

主に「海外現地法人の内部昇進者」を登用

主に「日本人」を登用

(%)

今後の登用方針

現在の登用状況

(注)図表9で「海外の現地法人を通じ、販売・生産を行っている」を選択した企業を集計対象としている

- 8 -

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図表 12.海外現地法人の経営者候補の育成に関する現在の取り組み、及び今後の検討課題

(複数回答)

30.0

37.1

18.9

24.4

10.7

52.4

42.3

25.7

32.9

36.2

8.2

10.5

12.2

12.6

16.3

19.4

20.1

24.5

32.7

72.4

0 20 40 60 80

世界で統一した評価基準の設定

世界共通の人材情報データベースの構築

異動先の円滑な業務遂行を支援する、

標準的な仕事の方法の確立

国・地域間異動制度の運用

ビジネススクールへの派遣

海外現地法人の経営者として求められる

人材要件の明確化

経営幹部候補に対する個別の育成計画策定

現地法人、地域本社における、

階層別育成研修の実施

本社やグローバル研修拠点における、

階層別育成研修の実施

本社への出張・赴任、交流プログラムの実施

(%)

現在の取り組み

今後の検討課題

(注)図表9で「海外の現地法人を通じ、販売・生産を行っている」を選択した企業を集計対象としている

図表 13.海外現地法人との連携強化のため、必要となる取り組み(複数回答)

27.3

28.5

32.4

36.3

37.2

40.8

45.6

89.2

0 20 40 60 80 100

現地法人の重要ポストの補佐役として、

日本人スタッフを配置し、本社との連絡・調整を図る

地域別本社の創設など、事業部門と

現地法人の連携が取りやすい組織づくり

社内文書の英語記載化など、

情報共有の度合いを増やす努力

本社、現地日本人スタッフによる、

現地外国人スタッフに対する説明を増やす努力

現地法人から本社への報告の徹底

現地外国人スタッフの語学力

・異文化交流スキルの向上

本社と現地法人の権限明確化

本社、現地日本人スタッフの語学力

・異文化交流のスキルの向上

(%)

(注)図表9で「海外の現地法人を通じ、販売・生産を行っている」を選択した企業を集計対象としている

- 9 -

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4.企業理念について

図表 14.企業理念の策定状況(単体企業及びグループ企業)

10.7

4.1

85.2

9.4

1.5

89.0

0 20 40 60 80 100

策定しておらず、策定に向けた準備もしていない

策定していないが、策定に向けて準備している

策定している

(%)

単体企業

グループ企業

図表 15.企業理念に持たせている機能について(単体企業及びグループ企業)(複数回答)

1.0

33.2

61.4

61.1

75.6

85.8

84.2

1.0

25.0

56.0

59.0

72.3

81.3

83.5

0 20 40 60 80 100

その他

ブランドの価値の向上

求心力の強化、従業員の一体感の醸成

社会に対するメッセージの発信など、自社の存在意義

の明確化

社会的責任・コンプライアンスに関する意識の醸成

従業員の価値観・行動の基軸

経営戦略・経営方針の拠り所

(%)

単体企業

グループ企業

☆その他の主な回答

・国際社会との協調

(単体企業・グループ企業ともに)

(注)図表 14で単体企業もしくはグループ企業理念のいずれかでも、「策定している」を選択した企業を集計対

象としている

- 10 -

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図表 16.企業理念浸透のための工夫・取組み(単体企業及びグループ企業)(複数回答)

0.8

13.2

20.8

17.6

21.6

20.3

36.6

39.5

78.2

87.1

1.3

11.8

16.3

19.0

20.5

24.0

32.8

33.5

79.8

86.0

0 20 40 60 80 100

その他

企業理念の浸透をミッションとした専門部署の設置

企業理念に沿った実践事例の収集と周知

表彰制度との連動

浸透度・実践度の確認

人事考課との連動

研修の実施

「~ウェイ」など企業理念を落とし込んだ指針の策定

事業所内における掲示等

経営トップのメッセージ発信

(%)

単体企業 グループ企業

☆その他の主な回答

・e-ラーニングを活用した周知

・朝礼・式典時の唱和

(注)図表 14で単体企業もしくはグループ企業理念のいずれかでも、「策定している」を選択した企業を集計対

象としている

- 11 -

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5.ワーク・ライフ・バランス施策等について

図表 17.ワーク・ライフ・バランスを実現するために実施している施策、及び新たに導入を

検討している施策(複数回答)

3.9

1.5

10.4

14.9

14.2

15.3

19.8

10.3

19.2

22.8

35.6

39.9

39.0

31.0

40.3

50.0

51.5

57.6

65.1

76.1

77.1

66.6

77.4

76.5

1.0

0.0

3.4

4.7

7.5

12.2

8.8

19.3

13.2

11.9

4.1

5.8

9.8

19.0

11.5

5.8

5.1

4.1

13.6

6.1

9.2

22.0

13.9

20.0

0 20 40 60 80 100

その他

制度は設けずに、柔軟に現場で対応

専門部署等の設置

短時間正社員制度の設置

ファミリーデーの設定

配偶者が転勤する場合の休業制度、再雇用制度

年次有給休暇の完全消化の奨励

テレワーク

裁量労働制

保育等の子育てサービスの提供

始業・終業時刻の繰り上げ・繰り下げ

変形労働時間制

従業員の家庭の事情等を考慮した配置転換の運用等

復帰支援・能力開発支援の充実

計画的年次有給休暇制度

フレックスタイム制度

労働時間等の課題について労働組合と

話し合う機会の設定

介護のための所定外労働時間の免除

従業員の自己啓発支援策の実施

介護のための短時間勤務制度

所定外労働時間の削減

仕事の進め方の見直し・効率化の推進

育児介護休業制度の充実

メンタルヘルスケアの充実 (96.5)

(91.3)

(82.2)

(78.7)

(61.7)

(56.6)

(55.8)

(51.8)

(50.0)

(39.7)

(34.7)

(32.4)

(29.6)

(28.6)

(27.5)

(21.7)

(19.6)

(13.8)

(1.5)

(4.9)

(88.8)

(48.8)

(86.3)

現在実施中 新たに導入を検討

(45.7)

(%)

- 12 -

☆その他の主な回答

・生活習慣病対策、喫煙対策等の

健康支援

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図表 18.ワーク・ライフ・バランス施策のうち、効果的だと考える推進策(複数回答)

3.1

12.6

16.0

24.4

25.8

27.0

30.9

31.2

31.7

37.4

44.7

68.0

79.2

0 20 40 60 80 100

その他

管理職の評価項目への時間管理項目の追加

組織のフラット化

休業者が発生した際に対処できるよう、情報の共有や

マニュアル化

会議運営ルールの新設、見直し

管理職・従業員向けのタイムマネジメント研修の実施

担当内業務の適切な分散

社内報、ポスターなどを通じた、意識啓発

業務改善目標の設定

資料や電子データの整理整頓

改善活動の推進、表彰、好事例の周知

経営者から社員に対するメッセージ発信

残業の事前申請や、人事部からの管理職への

個人・部門単位の残業時間数のフィードバック

(%)

☆その他の主な回答

・報告物の削減、報告ルールの見直し

(注)図表 17で、現在実施しているワーク・ライフ・バランス施策のうち、「仕事の進め方の見直し・効率化の

推進」を選択した企業を集計対象としている

図表 19.ワーク・ライフ・バランス施策を進めるうえで、抱えている問題(複数回答)

- 13 -

1.0

5.6

8.3

12.5

24.8

32.9

35.8

36.5

37.1

37.3

55.6

0 20 40 6

その他

各種休職者から復帰後にモチベーションが低くなる、

キャリアアップをあきらめる社員がいる

コストアップに繋がっている

賃金、評価をはじめとする処遇の公正性の確保が

難しくなっている

公的保育所などワーク・ライフ・バランス推進に向けた

環境の整備が遅れている

休職取得者の代替要員の確保が困難である

同時に行う必要のある生産性のさらなる向上が

十分ではない

休業者等のいる職場の上司・同僚の負担が大きい

ノー残業デーや一斉消灯により退社を促しているが、

運用上徹底されていない

ワーク・ライフ・バランス施策に対する職場の理解が

不足している

一人ひとりのメリハリをつけた働き方に対する意識が

不足している

(%)

☆その他の主な回答

・一部の従業員が「守られて当然」

という意識を持っている

0

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図表 20.家族の介護問題を抱えている従業員への対応における課題の有無

課題がある

(49.8%)

課題はない

(50.2%)

図表 21.家族の介護問題を抱えている従業員への対応における課題(もしくは、今後予想さ

れる課題)(複数回答)

5.0

16.5

34.9

45.6

56.7

0 10 20 30 40 50 60

その他

ケアマネージャー、医師等といった介護の専門家への

相談体制の構築が出来ていない

必要な介護期間が不明確なため、復帰後のキャリアプラン

を描くことが難しい

現時点では介護の必要がないものの、年配の両親が心配

なため、海外や国内遠方への赴任をためらう社員がいる

代替要員を確保することが容易ではない

(%)

☆その他の主な回答

・介護問題の事例が社内に少なく、

課題の全体像が不明確

・介護と仕事の両立を図る環境整備

(注)図表 20で、家族の介護問題を抱えている社員の対応について、「課題がある」を選択した企業を集計対象

としている

- 14 -

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6.高齢者雇用について

図表 22.高齢者を活用するうえで取り組んでいる施策(複数回答)

1.6

9.2

14.9

21.0

24.1

39.0

79.8

0 20 40 60 80 100

その他

能力・スキルの向上支援

健康保持意識の醸成や、体力維持に向けた

取り組みへの支援

定期的な面談・研修を通じた、キャリアの棚卸し

高齢者の身体特性・体力に配慮した作業の

見直しや、作業環境の改善

従事している仕事内容や、個人業績に対する

評価結果に基づいた処遇への反映

企業が必要とし、かつ、本人の能力が活かせる

仕事・ポストへの配置

(%)

☆その他の主な回答

・モチベーション低下の防止

・若手従業員の指導育成役として

の活用

図表 23.現在、講じている高年齢者雇用確保措置

80.3

16.5

0.2

3.0

0 20 40 60 80 100

継続雇用制度の導入(選定基準あり)

継続雇用制度の導入(希望者全員を雇用)

定年の定めの廃止

定年年齢の引き上げ

(%)

- 15 -

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図表 24.希望者全員の 65歳までの継続雇用が義務付けられた場合の対応(複数回答)

8.0

12.0

17.3

33.3

34.7

32.0

73.3

11.6

11.0

25.5

39.7

47.4

48.7

48.4

10.9

11.2

23.9

38.4

44.9

45.5

53.2

0 20 40 60 8

対象となる勤務地エリアの拡大

若手・中堅社員の昇格スピードの見直し

自社内での継続雇用が困難なため、60歳到達前に

社外への転籍機会を増やす

若年者の採用数の縮減

60歳到達前の処遇水準の引き下げ(賃金引き下げ)や

退職金・企業年金の見直し

半日勤務や週2日勤務などによるワークシェアリングの実施

継続雇用者の処遇水準の引き下げ

(賃金の引き下げなど)

(%)

全規模

500人以上

0

500人未満

(注)図表 23 で、高年齢者雇用確保措置として、「継続雇用制度の導入(選定基準あり)」を選択した企業を集計

対象としている

7.女性の活躍推進について

図表 25.女性従業員の活躍・促進のために実施している施策(2010 年との比較)(複数回答)

3.8

9.5

15.4

30.3

44.8

53.1

47.9

42.8

6.5

8.8

17.5

33.8

47.0

52.4

52.6

53.2

0 20 40 6

その他

社内SNSなど、女性従業員間で気軽に情報交換

できる場の提供

メンター制度の導入

各種研修など、女性従業員の教育機会の拡大

女性従業員(正社員)の採用拡大

柔軟な労働時間の設定、仕事と家庭生活とのバランスを

保つことができる環境の整備

幅広い仕事上の経験を与えるなどの職域の拡大

女性従業員の管理職登用の拡大

(%)

2011年 2010年

0

☆その他の主な回答

・ロールモデルの提示

- 16 -

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8.今夏の節電対策について

図表 26.今夏に取り組んだ節電対策、及び通年で継続を検討している節電対策(複数回答)

4.4

0.9

2.2

0.6

6.6

3.1

0.6

6.0

4.7

2.5

4.4

6.6

15.0

7.5

15.4

6.3

37.0

77.1

10.7

0.4

0.8

1.0

4.5

5.4

5.6

6.4

7.8

9.3

12.4

15.3

15.3

19.8

31.0

31.4

35.1

90.1

0 20 40 60 80 100

その他の施策

電力供給の制限の少ない地域への事務所の移転

裁量労働制の導入・見直し

電力供給の制限の少ない地域への社員の配置転換

在宅勤務制度の導入・見直し

1ヵ月単位の変形労働時間制の導入・見直し

昼間帯から夜間帯への勤務時間の大幅な変更

フレックスタイムの導入・見直し

1年単位の変形労働時間制の導入・見直し

休息時間の調整

サマータイムの導入・見直し

夏期休暇の拡大

平日の年休取得の奨励

夏期休暇の一斉取得

カジュアルデーの創設・見直し

休日の振り替え

時間外勤務命令の抑制

室内温度の設定や照明の明るさの見直し

(%)

今夏の取組み

通年で継続を検討する取組み

☆その他の主な回答

・エレベーターの間引き運転

・LED電球への交換

- 17 -