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「人生の最終段階における医療・ケアの 決定プロセスに関するガイドライン」 の衝撃と アドバンス・ケア・プランニング( ACP )の実践 岡山県老人保健施設協会 人生の最終段階における医療・ケアを考える会 代表 藤本宗平 2018.6.20 介護サービス博覧会マッチングプラザ2018・セミナー コンベックス岡山

「人生の最終段階における医療・ケアの 決定プロセ …roken-okayama.com/pdf/topics/matchingplazasiryou20180705.pdf2018/03/04  · 「人生の最終段階における医療・ケアの

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「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」

の衝撃とアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の実践

岡山県老人保健施設協会人生の最終段階における医療・ケアを考える会

代表 藤本宗平

2018.6.20 介護サービス博覧会マッチングプラザ2018・セミナーコンベックス岡山

みなさんの施設ではどのように言っていますか?

人生の…ガイドライン…人生最終のガイドラインプロセス・ガイドライン

これからACPしまーすとか

平成30年4月/日本医師会発行 岡山県保健福祉部医療推進課発行 広島県地域保健対策協議会 発行

ACPに関する啓蒙用パンフレット

報道関係者各位

「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」の改訂について

標記について、「人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会」での検討を踏まえ、本日、改訂いたしましたので、お知らせします。

医政局地域医療計画課在宅医療推進室室長補佐 堤 翼係 長 田中 史朗

平成30年3月14日

「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の衝撃

どうして衝撃か?何が衝撃か?

【改訂のポイント】

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の概念を導入

「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に名称を変更

医療・ケアチームの対象に介護従事者が含まれる

日頃から繰り返し話し合うこと(=ACPの取組)の重要性を強調

本人の意思を推定する者、信頼できる者を前もって定めておくまた家族から家族等 (親しい友人等)に拡大

文書にまとめて本人、家族等と医療・ケアチームで共有する

衝撃的でしょ

「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」の前回からの主な修正点

第5回人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会 平成30年2月23日

目的に「より良い最期を迎えるために」を追記

「本人が家族等の信頼できる者も含めて」に修文 「(親しい友人等)」を追記

「患者」を「本人」に「病状」を「心身の状態」に修文

衝撃的でしょ

ことば、表現のしかたを 深く議論して決めていることが分かる

誰でも判りやすく、専門的なことばを使っていない

医療、介護専門職ではない住民の参加をめざすもの

衝撃的でしょ

本人の意思を推定する者は家族含めて信頼できる者

親しい友人等に拡大

今後、さらに単身世帯が増えることも想定している。

住民の、住民による、住民のためのACP

地域包括ケアシステムの完成へ

衝撃的でしょ

私のICの反省から

① 専門用語の使い過ぎ

② 患者、家族はおそらく理解していないのだろうと思いつつ…

③ したがって質問もほとんどなし

④ 家族は、してほしいこと、してほしくないことはワンパターン

⑤ 短時間で、くりかえすことはほとんどない

⑥ 傍の看護師はメモを取るのみ

⑦ 延命処置をしないのが前提

エンディングノートは何人が書いているのか?

あなたはエンディングノートを書いていますか?※単一回答/60歳以上の男女(n=3433人)

ライフメディア リサーチバンク調べ

衝撃的でしょ

すべての団塊の世代が85 歳以上となるのは、2035 年であり、2040 年には死亡者数がピークに達する。

死亡者数がピークに達するのは、2040 年頃であり、現在の約1.3 倍の人が一年間に亡くなっていく。まさに、団塊の世代が90 歳に達する頃であり、そういう意味で、

2040 年に向けた課題は、「いかにして団塊の世代を看取るか」という点に集約されていく。

衝撃的でしょ

1人生の最終段階における医療・ケアの在り方

2人生の最終段階における医療・ケアの方針の決定手続

(1)本人の意思の確認ができる場合

(2)本人の意思の確認ができない場合

(3)複数の専門家からなる話し合いの場の設置

人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン

本人と医療・ケアチームの合意形成が難しい場合や、家族等の意見がまとまらない場合などは、

複数の専門家による話し合いの場を別途設置し、医療・ケアチーム以外の者を加えて方針の検討や助言を行うことを推奨した。

複数の専門家による話し合いの場の設置については、本人、家族等、医療・ケアチームが合意に至らない場合の例外的対応と位置づけ、第三者である専門家には、医療倫理の専門家や、国が行う「本人の意向を尊重した意思決定のための研修会」の修了者が想定されるが、担当医や担当看護師以外の医療・介護従事者によるカンファレンスの活用も考えられる、とした

合意形成(英: consensus building)とは

利害関係者の意見の一致を図ること。特に議論などを通じて、関係者の根底にある多様な価値を顕在化させ、意思決定において相互の意見の一致を図る過程のことをいう。

コンセンサスともいう

特に国民全体の合意形成をはかることをナショナル・コンセンサス合意形成を図る過程のことを合意形成過程ともいう。

早い事例としては、1980年代にデンマークで発達したコンセンサス会議が挙げられる。

近年の日本では、組織内はもちろん、地方自治の分野では地域のまちづくりについて、市民の意見を市政やまちづくりに反映させる行政参加(市民参加)の取り組みとして行われることが多い。

公共空間における議論の条件として「議論の場の設定、議論の公開、十分な情報提供」が公正に守られるシステム作りが必要

合意形成(英: consensus building)とは

平成30年度の診療報酬、介護報酬にこのガイドラインが

どの様に反映されているのか?

Ⅰ-6国民の希望に応じた看取りの推進

(1) 訪問診療のターミナルケアに係る評価について、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等も含めた対応をすることを

要件とする。また、訪問看護のターミナルケアに係る評価について、「人生

の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等も含めた対応をすることを要件とするとともに、その評価を充実させる。

(2) 地域包括ケア病棟入院料及び療養病棟入院基本料について、

在宅等からの患者の受入れに係る加算等の要件に、入院時に関係機関と連携し、治療方針に関する患者・家族の意思決定に対する支援を行う体制を構築することなどを追加する。(Ⅰ-1(11) 再掲)

衝撃的でしょ

(3) 医療機関を含む関係機関等が連携し、患者の希望に沿った看取りを患者が入院した医療機関において行った場合も、入院するまでの間、当該患者に対して訪問診療を行っていた医療機関の看取り実績や訪問看護のターミナルケアの実績となるよう、取扱いを見直す。

(4) 要介護被保険者等である末期のがん患者に対し、訪問診療に係る医学管理

料を算定する場合について、患者のケアマネジメントを担当する介護支援専門員との情報共有を要件とする。

(5) 訪問診療を提供する末期のがん患者のターミナルケアに際して、在宅で酸素療法を行う場合の評価を新設する。

(6) 特別養護老人ホーム等の入所者に対して、外部の医療機関や訪問看

護ステーションがターミナルケアを含む往診・訪問診療等を提供した場合、施設の体制に応じて、ターミナルケアに係る診療報酬等の算定を可能とする。

衝撃的でしょ

衝撃的でしょ

衝撃的でしょ

事前指示(AD)

確認日 年 月 日

1、医療処置

□心臓マッサージ

しない・する

□電気ショック

しない・する

□アンビューバック&マス

しない・する

□気管内挿管

しない・する

□人工呼吸器

しない・する

□高カロリー輸液

しない・する

□経腸栄養【胃瘻・経鼻】

しない・する

□点滴

しない・する

人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセス

(一般財団法人共愛会 人生最終段階における医療・ケア体制における指針より)

一般財団法人共愛会人生最終段階における医療・ケア体制における指針

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは?

『将来の意思決定能力の低下に備えて,今後の治療・ケア・療養に関する意向,代理意思決定者などについて患者・家族,そして医療、介護者があらかじめ話し合うプロセス』

と定義する

本人が望めば、家族や友人とともに行われる

ACPの話し合いは以下の内容を含む

•本人の気がかりや意向•本人の価値観や目標•病状や予後の理解•治療や療養に関する意向や選好、その提供体制

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは?

http://www.ncpc.org.uk/sites/default/files/AdvanceCarePlanning.pdf

ACPの話し合いは、繰り返し行われるべきである

本人に成り代わって代理意思決定を行う信用できる人(人々)を選定する

話し合いの内容は、記録に残し共有されるべきである保存され、必要に応じて更新されるべきである

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは?

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)に関する歴史的な経緯

第1回 人生の最終段階における医療の 普及・啓発の在り方に関する検討会 平成29年8月3日

神戸大学大学院医学研究科

木澤義之先生の資料より

終末期においては約70%の患者で意思決定が不可能 Silveira MJ, NEJM 2011

それならば事前に病状の認識を確かめて、あらかじめ意思を聞いておけばよいのではないか?

最悪を想定し、最善を尽くす

備えあれば憂いなし

私は最悪の事態に備え、最良の事態を期待する

・アドバンス・ディレクティブ(Advance Directive)元気なうちに、終末期になったとき無駄と思われる医療とか、自分にはしてほしくない医療について、事前に医師に指示しておく書面のことです。代表的なものに、「リビングウィル」「DNR]があります。

・リビングウィル(Living Will)自らの意志で延命治療を行わないことを書面にすることです。これは生きている間に書面にします。事前指定書。

・DNR(Do Not Resuscitate)心肺蘇生を拒否することです。

The SUPPORT study

◆米国で行われた、9000名の患者を対象とし、アドバンス ディレクティブを介入とした比較試験◆介入:熟練した看護師が病状理解を確かめ、ADを聴取。その情報を医師に伝えた

◆ICUの利用、死亡までの日数、疼痛、ADの遵守、医療コスト、患者・家族満足度に差異は見られなかった

JAMA. 1995 Nov 22-29;274(20):1591-8.

ACPとAD

意思決定に関する枠組みの実施時期

ACPの分類

✓健康成人に対するACP ✓病気を持った患者に対するACP

看取りを念頭に置いて検討するのではなく

患者の価値観・人生観を共有できる

ツールとしてのACP

曖昧であり、その都度変わるため遠い未来に対する仮の選択となる

◼健康成人に対するACP

市民啓発を行う意義

ACPについて十分知る機会が重要

ACPという言葉を知っているとACPやADを

行いやすくなる

• Tripken JL. Am J Hosp Palliat Care. 2016 Musa I, Seymour J. Age Ageing. 2015 Morrison RS. Arch Intern Med. 2004

◼健康成人に対するACP

◆予後1年を一つの目安として実施

◆実際に決めた内容、話し合った内容を医療行為に反映

させること

意向に沿った人生最終段階のケアの実践と、死の質の改善が大きな目的

◼ 病気を持った人に対するACP

早すぎるACPは望んでいない

⚫早すぎると、利益より害が多い。

⚫複数回に分けて、適切な時宜に適切な話題を

タイミングとしては、→病状の悪化や大きな身体機能の低下があった時→治療の変更時

◼ 病気を持った人に対するACP

早すぎても遅すぎても適切でない

• 早すぎると不明確、不正確なものとなってしまう• 遅すぎると、行われない

–患者の不安と否認–医師の配慮、はなしにくさ–直前に事務的に、もしくは家族のみになる

タイミングを逃さない実施が必要

◼ 病気を持った人に対するACP

ACPのメリット

遺族の不安や抑うつが減る

患者と事前に話し合うため意思決定の葛藤が減るため

判断能力のある80歳以上の入院患者を対象とした調査

終末期の希望が尊重された

遺族の満足度:満足している

ACPを取り入れた集団 86% 90%

取り入れなかった集団 30% 78%

ACPの実践の主な場所はどこか提唱されているACPの実践方法、手順から考えると

いつでも、どこでも、誰でも できる。しかし

医療機関も介護保険事業所も機能分担が進んでいる…

ACPの実践の主な場所はどこか提唱されているACPの実践方法、手順から考えると

はたして急性期医療機関で実践できるか?

平均在院日数が短期医療多職種のみ診断と手術等の治療を機能とする多数の患者を短期間に効率的に診療する

生活の拠点から離れ、生活のリズムも異なっている

ACPの実践の主な場所はどこか提唱されているACPの実践方法、手順から考えると

慢性期医療機関で実践できるか?課題は?

◆診断後すみやかにインフォームド・コンセントを行えるか。◆予後、余命の診断・判断を行えるか。◆ACP対象者を抽出できるか。◆ACP話し合いをくり返し、開催できるか。◆退院支援に組み込めれるか。◆引き継ぐ介護保険施設、在宅医療・介護施設と情報共有ができるか。

◆診断後すみやかにインフォームド・コンセントを行えるか。◆予後、余命の診断・判断を行えるか。◆ACP対象者を抽出できるか。◆ACPミーティングをくり返し、開催できるか。◆施設看取り体制が出来ているか。◆退所支援に組み込めれるか。◆急変時、外傷受傷時の入院先(受け皿)の医療機関と情報共有ができるか。

ACPの実践の主な場所はどこか提唱されているACPの実践方法、手順から考えると

介護保険施設、在宅医療・介護で実践できるか?

ACPの実践の主な場所はどこか提唱されているACPの実践方法、手順から考えると

介護老人保健施設がふさわしい理由① 医療、介護専門職が常勤し多職種のミーティングを頻回に

開催している② アセスメント、プランニングのスキルが高い③ ターミナルケアの実施施設が多い④ 在宅復帰強化施設が増える⑤ 医療との連携が密接になる⑥ 利用者の尊厳を理解している⑦ 地域包括ケアの拠点施設

• ACP対象者は、人生の最終段階における人すべてか• 医療、介護専門職が積極的、主体的に参加できるか• 参加できる環境づくりができるか• 医師、看護師は多職種平等が理解できるか• 多職種は、専門性の発揮、コミュニケーションスキルの習得ができるか

• 様々な決定結果に答えられるか

ACPの実践の主な場所はどこか提唱されているACPの実践方法、手順から考えると

課題

ACPの実践の主な場所はどこか提唱されているACPの実践方法、手順から考えると

課題➢プライバシーの尊重、マナー順守、生命倫理(Bioethics)4原則(①善行原則 ②無危害原則 ③自立尊重原則 ④公平原則)の理解ができるか

➢関係者が一堂に会することの、メリットとデメリットを再検討➢協議の時間の確保はできるか。➢記録の方法と量と質は➢情報共有の方法と量と質は➢決定された意思を叶えられるか

地域包括ケアシステムとGL/ACP

人生の

最終段階に

おける人

家族友人

知人

職場

同僚

介護

専門職医療

専門職

ケアマ

ネー

ジャー

行政

専門職

ボラン

ティア

民生

委員

地域包括ケアシステム

多死社会

医療介護専門職だけでは

対応が不十分

多職種、異業種

住民との連携が必要

地域包括ケアシステムとGL/ACP

看取りまでの時間の経過

生活の拠点在宅・居宅 満

足した

死医療・介護施設

ACP

入退院・入退所をくり返してもいい

がんと診断された時からの緩和ケアの推進第3期がん対策推進基本計画案

ACPは早期にはじめる

地域包括ケアシステムとGL/ACP

医療介護専門職の減少からグリーフケアの住民への委託へ=グリーフケア・シェアリングと呼んでもよい

遺された人々

死の受容

専門職からグリーフケアの伝達スキルの共有

住民が参加したACP=死の準備教育

=地域包括ケアシステム

GL/ACP,グリーフケアと地域包括ケアシステム

研修期間 平成29年12月16日(土)9時00分~17時45分研修場所 サンポートホール高松

共愛会より4名のチームで参加。芳野病院より医師、看護師、ソーシャルワーカー老人保健施設「虹」よりケアマネージャー

ACPの実践

平成29年度人生の最終段階における医療体制整備事業

開催日:平成29年12月16日(土)場所:サンポートホール高松受講生:計71名講師:16名修了施設:21施設(71名)

<研修会修了施設>さくら医院のぞみクリニック愛媛県立新居浜病院医療法人社団丸亀博愛会ふたご山クリニック医療法人社団谷本内科医院一般財団法人 共愛会 芳野病院岡山大学病院公立学校共済組合四国中央病院香川県立中央病院高松市民病院高松赤十字病院高知県・高知市病院企業団立高知医療センター高知大学医学部附属病院市立大洲病院社会医療法人 仁厚会 藤井政雄記念病院倉敷市立児島市民病院鳥取生協病院徳島県立海部病院徳島県立三好病院徳島県立中央病院徳島大学病院

第42回 岡山県北部終末期医療・緩和医療研究会2017.10.17 芳野病院88ホール

プログラム

1. 終末期・緩和医療アンケート集計と結果

2. Advance Care Planning 定義・歴史

3. アドバンス・ケア・プラン二ング (ACP)を試みた2例

7分間の休憩

4. 岡山県地域包括ケアシステム学会学術大会発表「地域包括ケアシステムにおける岡山県北部終末期医療・緩和医療研究会の役割」

5. 人生の最終段階における医療、介護とACPの今後

ACP研修会の風景~老人保健施設 虹にて

2018/03/04

ACPをどのように進めるか

•医療、介護職への研修、トレーニング(コミュニケーションスキル)

•対象者をどうやって同定するか

•ACPについて切りだすタイミング

•話し合いの指針、マニュアル作成

•話し合いの記録の方法は

•決定された意思をどのように、どこまで共有するか

ACPの問題点

•時間がかかる

(平均介入時間 30分から1時間)

•見直しが必要

(健常人約4割、外来通院者約3割、

入院患者約2割は意向が変わる)

•話し合いの開始のタイミングが難しい

2018.4~5「人生最終段階における医療・ケア体制における指針」の推進、周知をはかるための職員研修会

ACPの実践

ACP実際のカンファレンス風景

参加者:本人、妻、長女、医師、看護師、OT、相談員、ケアマネジャー

ACPの実践

ACP話し合いを行った後で、参加した職員から感想、意見、気持ちを聴取する。

医師、看護師以外の介護職等は、看取りに立ち会ったり遭遇した経験は少ない。また人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスへの参加はなかった。

話し合い初期には、このグループは少なからず、ストレスやフラストレーションを体験する。

メンタルヘルスケアを含むスタッフケアをACP話し合いの推進と同時におこなうことが大切である。特に医師、看護師の共感と支援が必要である。

ACPの実践

4月より全国の医療、介護現場で実践が行われている

待ったなしの状況

実践(経験)のなかで学ぶ

ACPの実践

団塊の世代に聞きました!

人生の最終段階の医療・ケアアドバンス・ケア・プラニング<ACP>

に関するアンケート集計結果

平成30年4月実施回答数118名

生 年昭和22年 2

昭和23年 27

昭和24年 67

昭和25年 18

不明 4

性 別男 61

女 44

不明 13

質問1)

人生の最終段階の医療・ケアについて、本人の意思に沿った医療・療養を受けるために、ご家族、代理人と医療介護関係者等とあらかじめ繰り返し話し合い、記録をして人生の最終段階にそなえることを「アドバンス・ケア・プラニング<ACP>」といいます。

よく知っている 6見聞きしたことがある 46知らない 66

質問2)

「アドバンス・ケア・プラニング<ACP>」についての賛否

賛成である 55

反対である 2

分からない 59

未記入 2

質問3)

今後は、医師、看護師に加えて薬剤師、管理栄養士、リハビリ職などの医療専門職と介護専門職、ケアマネージャー、ソーシャルワーカーなどの多職種が話し合いに参加します。チームで意思決定支援を行い、合意形成を目指します。(複数回答あり)

心強い 53

わかりやすい説明が期待できる 44

本人のみならず家族の思いも大事にしてもらえる 44

気持ちを共有できそう 24

決まったことが守られるか? 18

個人情報の管理が心配 17

途中の急変時の対応は? 13

迷うことが増える 8

責任の所在は? 7

医師だけでよい 7

上から目線ではない気がする 6

未記入 4

質問4)

代理決定者について。認知症など進行した時やがん終末期には、意思表明が困難になることが多いため、あらかじめ代理決定者を決めて、ともに話し合い、プロセスを共有することが大切です。どなたに託しますか?(複数回答あり)

伴侶に望みたい 60

子供に 66

主治医に 6

後見人に望みたい 4

家族に迷惑をかけたくないため親友に 3

法律家に 3

その他 2

未記入 2

質問5)

話し合いをいつ始めるか?‟早すぎても遅すぎても適切ではない“と言われています。

今からでもよい 37

入院するような病気になった時 35

介護が必要になった時(介護認定の時) 26

その他 5

家族が病気になった時 4

健康診断の時に 3

誕生日に 0

未記入 8

質問8)

「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」厚生労働省平成30年3月改訂 を読んでみたいと思いますか?

はい 48

いいえ 16

分からない 45

未記入 9

質問9)

「ACP アドバンス・ケア・プラニング」 について啓発を目的にしたイベントがあれば、行ってみたいですか?

はい 39

いいえ 15

分からない 58

未記入 7

2018.4~5岡山県県北 老人保健施設職員146名が答えた

「人生最終段階における医療・ケア」アンケート結果

(抜粋)

質問3 今後は、医師、看護師に加えて薬剤師、管理栄養士、リハビリ職などの医療専門職と介護専門職、ケアマネジャー、ソーシャルワーカーなどの多職種が話し合いに参加します。チームで意思決定支援を行い、合意形成を目指すことについてどのように思われますか。(複数回答 可)

心強い 55

わかりやすい説明ができると思う 64

気持ちを共有できそう 66

医師だけでよい(IC) 1

看護師だけでよい 0

介護士は必要ない 1

迷うことが増える 20

責任の所在が不明瞭 19

話し合いの途中で急変時の対応はどうしたらいいのか 21

多職種平等等、上から目線ではない気がする 13

本人家族のみならず職員の思いも大事にしてもらえる 19

記録物が増える 24

情報の管理が心配 26

決まったことが守られるか心配 21

質問4 ACPについての取り組みは?

話し合いが始まっている 21

準備段階 11

話し合いは始まっていない 31

勉強会を施設内でおこなった 13

施設外の勉強会に参加した 16

わからない 54

質問5 業務としてACPを導入することについて。(複数回答 可)

業務改善が必要 73

時間が無い 19

すぐにでも始められる 4

導入する必要がない 1

多職種が集まることは難しい 27

すでに始めている 8

わからない 35

その他 7

質問6あなたが本人・家族等と多職種で話し合いに参加することについて。(複数回答 可)

話し合いは苦手 16

医師の前では発言しにくい 14

本人・家族が本音を言えないと思う 32

どちらかといえば参加したくない 6

参加したい 33

直接意見が聞けるためケアの参考になる

88

Key Word:希望のかなえ方合意形成多職種

医療、介護の見える化

おだいじに

Sohei Fujimoto

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