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若菜 千穂特定非営利活動法人 いわて地域づくり支援センター 常務理事
[email protected] http://iwa-c.net/
地域運営組織の立ち上げと運営における中間支援組織の役割と実態
~岩手県の場合~
地域の課題解決のための地域運営組織に関する有識者会議 2016.10.4資料 5
センター紹介• センターの概要
o 代表理事は岩手大学農学部教授広田純一先生o 平成17年設立
o 農山村地域の住民主体の地域づくりをサポートする。o その実現のために、行政と地域の対等な関係づくりに寄与する。
o 専従職員3名o ワークショップ等に岩手大学の学生が多数参加
• 主な仕事o 支援・協力事業
o 地域づくりの実践支援o 行政と住民の協働支援o 震災復興支援
o 人材育成・研修事業o 調査研究・政策提言
o 公共交通計画 他
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代表理事広田先生
地元の中間支援者
岩手大学の学生スタッフ
元学生スタッフ
これも、広田先生
行政職員の勉強会
地域運営組織の組織化状況
• 人口規模
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• 組織化状況
*若菜独自作成
中間支援組織の有無o 中間支援がいる
o 中間支援が育ち中
• いわせん支援中
o 久慈市…既存中間支援組織と連携
o 雫石町…新中間支援組織を育成中
• いわせん連携
o 北上市、一関市• 中間支援の仲間
• お互い講師になったり、特定地区に依頼されて入ったり。
5*若菜独自作成
岩手の中間支援組織
• いわてNPO中間支援ネットワーク(14団体)
o (1998年 特定非営利活動促進法)
o 県の呼びかけで中間支援組織のネットワークができる。• 20の特定非営利活動のうち、「19.前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動」にチェックした組織が集められる。
o いわせんも設立後、呼びかけを受け参加。
↓o 県内の中間支援組織と出会う。
o 当時、30代前半の若者が目立つ。
o 震災直後には、いわて連携復興センターを立ち上げる。
• 沿岸に中間支援組織が薄いため、内陸の中間支援メンバーが連携し、沿岸の復興を手助けする。 6
岩手の中間支援組織の例• レスパイトハウス・ハンズいわて(一関市)
• 地域協働体 26組織
• 市から市民活動センターの運営及び市内の地域協働体の活動支援等を受託(年間3000万円、職員6名)
• いわてNPO-NETサポート(北上市)• 地域自治協議会 16組織
• 市から市民活動情報センターの運営業務を受託(年間400万円程度、職員4名程度)
• 花巻市民活動支援センター(花巻市)• 地域コミュニティ会議 27組織
• 受委託等なし、専従職員なし
• いわてNPOフォーラム21(盛岡市)• 岩手県のNPO活動交流センターの運営業務を受託
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いちのせき市民活動センター
• ミッション
o 市民が主体となった地域づくりを積極的に進めるため、市民活動の活性化と多様な参加、連携を図るとともに、支援、情報交換、研鑽を進め、市民活動団体が活動しやすい地域基盤づくりを促進する。
• 市民活動相談支援
• 情報発信・収集、啓発支援
• 地域への参画支援
• 話し合い支援
• 他事業との連携
• 地域協働体の組織づくり支援
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いわせんの中間支援
• 岩手大学発祥
➡特定の市町村に拠点を置いていない。全県を対象。
• 得意分野
o 広田先生(岩手大学農学部教授)…首長にも顔が利く。
o 若菜 …①住民主体の地域づくり支援
②公共交通の専門家…コンサル的仕事も。
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スタートは、自治会や集落単位での住民主体の
地域づくり
北上市で平成22年から自治協での地域計画策定、地域運営組織の条例づくり、交付金の仕組み作りにも
現在の地域運営組織との関わり①
• 雫石町(18,000人)• 平成27年度~:地区公民館単位の地域づくりを開始
➡地域運営組織化と公民館の指定管理へ
• 西和賀町(6,000人)• 平成12年頃~:集落単位の地域づくりを支援
• 平成28年度~:小学校区を単位として「拡大コミュニティ」の事業に取り組む。
➡地域運営組織化につなげていく予定。
• 久慈市(36,000人)• 平成27年度~:旧旧村を単位とした地域づくりに取り組む。
➡いずれは、地区公民館、支所の指定管理へ
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中間支援の位置
市町村 住民組織
地元の中間支援組織
相談御用聞き
情報共有役割分担
市民活動支援センター(指定管理)
地域づくり拠点(指定管理)
中間支援組織の中間支援(県単位の中間支援)
■地域運営の技術的支援■合意形成のお手伝い
(手法のアドバイス)■予算獲得支援 他
■協働の仕組みづくり支援■地元の中間支援組織の育成他
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協働
悩み…迷い…①
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“協働”というビジョンと覚悟を持ってもらう。
“地域運営”というビジョンと覚悟を持ってもらう。
“協働”の仕組みを作ってもらう。
“地域運営”組織を作ってもらう。
行政側 住民側
地区公民館に指定管理制度を!
どうせ、行政の下請けだろ?
現在の地域運営組織との関わり②
• 花巻市 …組織化から10年
o 地域運営組織という政策や制度の評価をワークショップ形式で実施中。
• 北上市 …組織化から10年
o 情報交換会、研修等の開催
o 公共交通の運営主体としての課題整理を行い、政策に位置付け中。
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地域運営組織を続けていく課題
• 人事異動で途切れる魂+なれ合い
o 行政側も、住民側も
• 「行政の下請けではない」「それだけで忙しい」と言いながら、それ以外に何をしたらよいか分からなくなっている。
• 「施設の維持管理活用」と「予算の適正な執行」でしか計れない。
o 行政も住民も勉強不足
• 協議機能と事業機能の分離• 「事業の赤字を補てんしてもらえないか?」
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悩み…迷い…②
• 中間支援者として、主体との適切な距離感
o 手を出しすぎてもダメだし、出さな過ぎてもダメ。
• 「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」
• 協議組織自体が“中間支援的機能”を持つ必要がある。
o 地域をマネジメントするのは、協議組織
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地域運営組織
協議機能
○○地域協議会(住民代表)
実践機能
○○部会
○○事業
○○事業
地域運営組織の必要性・役割
• いくら仕組みを作っても、いずれは形骸化する。
• 「とは理論」…野村克也
o 「“野球とは”“勝負とは”を絶えず自分に問うべき。そこから問題意識が生まれる。」
• 斎藤主税さん(都木紗羅パートナーズセンター)
o 「地域に飛び込み、地域の意識・モチベーションを高めるようなコーディネート力のある組織・人材がもっと必要」
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「地域とは?」を問い続ける人は、多い方がいいし、地域のモチベーションを高めるのに
知識とスキルは必要。