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取組の概要
Flexitarian Diet (準菜食)/ 植物性たんぱく・油脂への置き換え食事療法(アメリカ合衆国)
先進性
取組名
• ヴィーガン食などの完全菜食は食事制限が厳しく、耐えがたい人もいるが、本食事療法は基本的には野菜中心であり、植物性たんぱくと油脂であれば制限なく摂取でき、また時々肉・魚も食べられるため最も続けやすく、精神的な負担の少ない食事療法と言える。
• 菜食への段階的な切り替えが推奨されているため、誰でも無駄なく行うことができる
取組のタイプ
商品やサービスの提供 健康経営 社会貢献
特徴
提供する食、主な分析対象 先進性
栄養素(例:ビタミンB)
食材(例:人参)
食品・料理(例:加工食品)
メニュー(例:健康献立)
食文化(例:地中海食)
生体等(例:血中糖度)
新たな科学的知見
新たな技術
新たなサービス
新たな価値観
〇 ◎ ◎
主要ターゲット
• 健康への意識の高い方々すべて
取組の内容
6) Flexitarian Diet(準菜食)/植物性たんぱく・油脂への置き換え食事療法
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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《基本原則》• 主に果物、野菜、マメ科植物、全粒穀物を摂取• 動物ではなく植物のタンパク質に注目• 時々肉・魚・乳製品・卵などを食べても良い• 加工されておらず、最も自然な形の食品を食べる。• 白砂糖とお菓子を制限
• Flexible+Vegetarian=Flexitarian• ビタミン・ミネラル食物繊維と良質な植物性脂肪を摂取するため、心疾患、糖尿病、がんのリスクが軽減される• ヴィーガン食のように完全菜食ではないので、段階を経て誰でも無理なく続けられる
《摂取される主な栄養素》ビタミン B12、亜鉛、鉄、カルシウム、オメガ3脂肪酸
6) Flexitarian Diet(準菜食)/植物性たんぱく・油脂への置き換え食事療法
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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取組の概要
Paleo Diet (パレオダイエット・原始人食)/ 人間の原点回帰食
先進性
取組名
• 原始時代の人間の食生活、野草と野生動物を中心とした食生活を真似て、農耕や牧畜に頼らず日常的に入手できる魚貝類、鳥類・卵類、小動物、昆虫、野菜、果物、ナッツ、きのこを中心とした食事で、原点回帰的な食事で健康増進を目指すもの
• 農業・牧畜が始まる前の食生活には、健康維持に良い栄養上の特徴があり、被験者の血液検査では、脂質・コレステロールの改善が見られるという研究データがある。
• オーガニック食、グルテンフリー食とも関連しており、リバウンドしにくく、体質そのものを改善する効果もある。
取組のタイプ
商品やサービスの提供 健康経営 社会貢献
特徴
提供する食、主な分析対象 先進性
栄養素(例:ビタミンB)
食材(例:人参)
食品・料理(例:加工食品)
メニュー(例:健康献立)
食文化(例:地中海食)
生体等(例:血中糖度)
新たな科学的知見
新たな技術
新たなサービス
新たな価値観
〇 ◎ 〇 〇 ◎
主要ターゲット
• 現代病や食品添加物・農薬などの健康被害を懸念する方々• オーガニックや自然食品に感心の高い方々
取組の内容
7) Paleo Diet (パレオダイエット・原始人食) / 人間の原点回帰食
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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《積極的に摂取する食品》野菜・果物・魚・鳥
《摂取してはいけない食品・食材》小麦・砂糖・乳製品・加工食品
• Paleo Dietは、Paleolithic (旧石器時代)の省略系であり、英語圏では ”Stone age diet“ とも呼ばれ、欧米では研究が進んでおり、ブッシュ元大統領が採用し健康改善に成功したという目に見える事例が一般化するきっかけとなった。
Paleo Foods
個人の遺伝情報に基づく食事法ではなく、全人類共通の食事法であり、農業の段階で加えられる化学肥料・科学飼料・農薬などを避け、できるだけ自然の状態に近いものを取りいえることで健康増進につなげることが基本的な考え。
7) Paleo Diet (パレオダイエット・原始人食) / 人間の原点回帰食
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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取組の概要
地中海式食事療法/イタリア・ギリシャ・フランスの伝統料理で健康増進
先進性
取組名
• 地中海諸国(イタリア・ギリシャ・南フランス)では、北欧や米国に比べ心筋梗塞など心血管病の発症率が3分の1以下で、がんなどすべての病気の死亡率が一番低いため、米国農務省が研究を重ね、一般に推奨することとなった
• 糖質制限、低脂肪の食事に比べて、地中海式が減量効果も高く最も安定的でリバウンドもなく、継続する• 野菜・キノコ類を中心に地産地消の考え方で食物繊維をはじめ、抗酸化作用の強いビタミン類やフィトケミカルを
多くとるため活性酸素から体を守り、がんや認知症予防につながる。• アメリカには地中海式食のファストフード店が展開されている。
取組のタイプ
商品やサービスの提供 健康経営 社会貢献
特徴
提供する食、主な分析対象 先進性
栄養素(例:ビタミンB)
食材(例:人参)
食品・料理(例:加工食品)
メニュー(例:健康献立)
食文化(例:地中海食)
生体等(例:血中糖度)
新たな科学的知見
新たな技術
新たなサービス
新たな価値観
◎ ◎
主要ターゲット
• 成人病の予防など健康に関心の高い方
取組の内容
8) 地中海式食事療法/イタリア・ギリシャ・フランスの伝統料理で健康増進
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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・ 野菜の摂取量は和食の2倍とされており、摂取できる油はオリーブオイルのみ・ 食事と生活(適度の運動)でウェルネスライフを実現することが目的 毎日・毎週・毎月と摂取品目を段階的に分けている
1. 地元でとれる新鮮な野菜や豆類、きのこ類を豊富に食べ、食物繊維、ビタミン類やフィトケミカルで活性酸素から体を守り、がんや認知症を予防する。
2. 主食は、全粒粉のパスタや玄米を使用し、血糖値を抑える。
3. 魚介類を多く食べ、青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン)で脂肪を燃やし、貝やタコ、イカに含まれるタウリンで血中コレステロールを下げ、血圧を安定させる。牛や豚の肉を月に数回程度に控えれば食べても良い。
4. 卵は週に3~4個以内。果物を毎日食べる。砂糖の代わりにハチミツ、お菓子やデザートなど白い砂糖を使用した甘いものは控える。
5. ナッツ類を毎日食べる。アーモンドは食物繊維がゴボウの2倍、鉄分はホウレンソウの6倍、特に抗酸化作用が強くて老化を防ぐビタミンEはカボチャの7倍。
6. 1日にグラス1~2杯のワインを飲む。ポリフェノールで、悪玉のLDLコレステロールを減らして血液をサラサラにし、動脈硬化を予防する。
7. 味付けは、オリーブオイルをベースに塩コショウやレモン汁で。ハーブをうまく使い塩分を控えめにする。
8. チーズやヨーグルトなどの乳製品は、カロリーが高いので控える。
9. 油はすべてオリーブオイルを使うことが重要。オリーブオイルの一番の特徴は血中のコレステロール値を下げるオレイン酸が70~80%も含まれていること。酸化しにくい油なので、加熱料理にも使える。
8) 地中海式食事療法/イタリア・ギリシャ・フランスの伝統料理で健康増進
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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取組の概要
Udo’s Oil(ウドズオイル)オメガ3・6・9不飽和脂肪酸を手軽に摂取し健康の維持改善
先進性
取組名
• 青魚に含まれるオメガ3,6,9などの不飽和脂肪酸を魚からではなく有機植物から摂取・濃縮し、カプセルに詰め日々の食事に加えることで健康に寄与する取組
• 名門ハーバード大学、コロラド大学も研究結果から推奨。また全米No.1の総合病院として名高いメイヨークリニックが積極的に推奨しており、アメリカ歴代大統領や各国の首脳等VIPが取り入れている手軽な健康食のひとつである
取組のタイプ
商品やサービスの提供 健康経営 社会貢献
特徴
提供する食、主な分析対象 先進性
栄養素(例:ビタミンB)
食材(例:人参)
食品・料理(例:加工食品)
メニュー(例:健康献立)
食文化(例:地中海食)
生体等(例:血中糖度)
新たな科学的知見
新たな技術
新たなサービス
新たな価値観
◎ 〇 ◎
主要ターゲット
• 心疾患、動脈硬化、脳卒中などの成人病リスクを手軽に軽減したい方々• 健康に留意する妊産婦
取組の内容
9) Udo’s Oil (ウドズオイル)/オメガ3・6・9不飽和脂肪酸
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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• 青魚等に多く含まれるオメガ脂肪酸を有機植物から摂取したもの• 不飽和脂肪酸のオメガ3、6、9の脂肪酸がバランス良くブレンドされていることも多い• 脳卒中、痴呆症、心疾患などのリスク軽減が認められ、世界のVIP・富裕層が好んで摂取する
Udo Erasmus, Ph.D. ウド・エラスムス博士 による提唱
「良質の油で健康に」脂質栄養学の権威 ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)で生化学、遺伝子学の修士号を取得。オイルと健康の関係を研究して『脂肪と油』を著し、栄養学博士号を取得。この本を増補した『Fats that Heal, Fats that Kill』が北米の大ベストセラーに。講演やインタビュー、テレビ出演などで世界各地を飛び回り、現代病と油の関係について啓蒙活動を続けている。
サラダ油を加熱すると油のにおいを除くために加熱する工程で、副産物としてできた成分グリシドール脂肪酸エステルが、体内で分解された後に発がん性物質「グリシドール」になる可能性があるため、健康に良い油を非加熱で摂取することを推奨している。
《原材料》ヴィーガンやイスラム圏の方々にも対応
• 亜麻仁油• ひまわり種油• ごま油• ココナッツオイル• マツヨイグサ• 大豆レシチン (遺伝子組み換えでない)• 米ぬかおよびオート麦、ふすま胚芽油• 天然ビタミンE
9) Udo’s Oil (ウドズオイル)/オメガ3・6・9不飽和脂肪酸
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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取組の概要
Flax Seed(亜麻仁)/健康に良い世界の種
先進性
取組名
• 亜麻仁は、人類が最初に栽培を始めた植物であり、健康増進に役に立つ必須脂肪酸であるオメガ3系α-リノレン酸やファイトケミカルに富み、食物繊維と蛋白質も多く含有するため現代でも研究結果により、世界的に日常食として取り入れられている
• 亜麻仁はパンの素材、ベーグル、マフィン、シリアル、パンケーキ、ワッフル、エネルギーバーやグラノーラなどのスナック、粉末状の飲料ミックス、パスタそしてペットフードや飼料にまで使われる程 高機能食品(ナッツ類・種類では最高)とされており、世界の食材に確個たる地位を築きつつある。
取組のタイプ
商品やサービスの提供 健康経営 社会貢献
特徴
提供する食、主な分析対象 先進性
栄養素(例:ビタミンB)
食材(例:人参)
食品・料理(例:加工食品)
メニュー(例:健康献立)
食文化(例:地中海食)
生体等(例:血中糖度)
新たな科学的知見
新たな技術
新たなサービス
新たな価値観
◎ ◎
主要ターゲット
• 手軽に良質な油を食品から摂取したいと考える方々• 自分だけではなく家族であるペットの健康にも気遣う方々
取組の内容
10) Flax Seed (亜麻仁)/ 健康に良い世界の種
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例
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• 亜麻仁は不飽和でオメガ3脂肪酸とαリノレン酸、ビタミンE・Kを多く含む• 心疾患、がんのリスク軽減、腸内環境を整える作用が認められる• オリーブが生育しにくい寒冷地、高山地、中近東などで好んで用いられる
原産は欧州の地中海地方の自生植物で、人類が初めて栽培した植物のひとつと言われ、古くは石器時代にスイスの湖畔に棲んでいた古代人が、その繊維分と種子を利用していたとの記録が残っており、紀元前7000年代にはトルコやシリアで、また紀元前5000年代にはエジプト人も栽培し、ミイラを包む布地に利用。食用としては、西暦800年代のフランスのシャルルマーニ大帝は「臣民はアマニをとるべし」と、その健康上の価値を認め、法令化した実例あり。この頃には、種子から搾った油を食に供し、茎は布地(リンネル)や紙に利用するようになり、現代では研究によりその効能が認められている。
《健康に良いとされる植物の種》アメリカでは Vitamixなどで果物を皮ごと種ごと粉砕して摂取することを医師会も推奨している。その中でも亜麻仁は特に良いとされている。・ チアシード・ ごま・ ひまわりの種・ かぼちゃの種・ すいかの種 (捨てないで茹でて食べる)
10) Flax Seed (亜麻仁)/ 健康に良い世界の種
(4)調査事例の分析
2. 2「食と健康」に係る先進事例調査結果 海外事例