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JAPAN AUTOMOBILE STANDARDS INTERNATIONALIZATION CENTER http://www.jasic.org 日本の自動運転技術の国際標準化に向けて 自動運転基準化研究所

日本の自動運転技術の国際標準化に向けて ~自動運転基準化 ......2018/04/13  · 1.自動運転技術:自動運転の意義 法令違反別死亡事故発生件数(平成26年)

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Page 1: 日本の自動運転技術の国際標準化に向けて ~自動運転基準化 ......2018/04/13  · 1.自動運転技術:自動運転の意義 法令違反別死亡事故発生件数(平成26年)

JAPAN AUTOMOBILE STANDARDS INTERNATIONALIZATION CENTER

http://www.jasic.org

日本の自動運転技術の国際標準化に向けて

~ 自動運転基準化研究所 ~

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目次

1. 自動運転技術

2. 政府における取組

3. 国際的な取組

4. 自動運転基準化研究所の設立

5. 自動運転基準化研究所の活動

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1.自動運転技術: 自動運転の意義

法令違反別死亡事故発生件数(平成26年)

官民ITS構想・ロードマップ(平成26年6月 IT戦略本部)より

4%:歩行者、その他

• 死亡事故発生件数の大部分が「運転者の違反」に起因。• 自動運転の実用化により、運転者が原因の交通事故の大幅な低減に効果が期待される。• また、渋滞の緩和や国際競争力の強化に効果が期待。

96%運転者の違反

死者数 4,117人

負傷者数 665,126人

平成27年の交通事故死傷者数

③渋滞の解消・緩和 ④国際競争力の強化

国内輸送の更なる効率化

技術・ノウハウに基づく国際展開

①交通事故の削減 ②高齢者等の移動支援

自動運転の効果例 安全

出典:国土交通省

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【例】自動で止まる(自動ブレーキ)

前のクルマに付いて走る(ACC)

車線からはみ出さない(LKAS)

*1 (株)SUBARUホームページ *2 日産自動車(株)ホームページ *3 本田技研工業(株)ホームページ*4 トヨタ自動車(株)ホームページ *5 Volvo Car Corp.ホームページ *6 CNET JAPANホームページ

*1 *2 *3レベル1

レベル2

*6

レベル5

ACC: Adaptive Cruise Control, LKAS: Lane Keep Assist System

レベル3○条件付自動運転システムが全ての運転タスクを実施するが、システムの介入要求等に対してドライバーが適切に対応することが必要 *5

ドライバーによる監視

システムによる監視

官民ITS構想・ロードマップ2017等を基に作成

システムが前後・左右のいずれかの車両制御を実施○運転支援

○特定条件下での自動運転機能(レベル1の組み合わせ)【例】車線を維持しながら前のクルマに付いて走る(LKAS+ACC)

レベル4

○完全自動運転常にシステムが全ての運転タスクを実施

○特定条件下における完全自動運転特定条件下においてシステムが全ての運転タスクを実施

○特定条件下での自動運転機能(高機能化)【例】 高速道路での自動運転モード機能①遅いクルマがいれば自動で追い越す②高速道路の分合流を自動で行う *4

高速道路での完全自動運転(2025年目途)

限定地域での無人自動運転移動サービス(2020年まで)

高速道路等一定条件下での自動運転モード機能を有する「自動パイロット」(2020年目途)

1.自動運転技術: 自動運転のレベル分けについて

出典:国土交通省

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1.自動運転技術: 自動運転技術の開発状況

現在(実用化済み) 2020年目途 2025年目途

実用化が見込まれる自動運転技術

• 自動ブレーキ• 車間距離の維持• 車線の維持

• 高速道路におけるハンドルの自動操作- 自動追い越し- 自動合流・分流

• 限定地域での無人自動運転移動サービス

• 高速道路での完全自動運転

開発状況 市販車へ搭載 一部市販車へ搭載 IT企業による構想段階 課題の整理

官民ITS・構想ロードマップ2017等を基に作成

(Rinspeed社HPより )(本田技研工業HPより ) (トヨタ自動車HPより)

レベル1

レベル2

レベル3

レベル4

(DeNA HPより)

出典:国土交通省

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2.政府における取組: 自動運転の取り組みに関する総理指示

○第5回未来投資会議(2017年2月16日)

2020年までに、運転手が乗車しない自動走行によって地域の人手不足や移動弱者を解消します。1年余り前の官民対話

で決めたこの目標を実現する実行計画を取りまとめました。

来年度から公道での実証を2種類実施します。まず新東名で、運転手が乗車する先頭トラックを、無人の後続トラックが自動

的に追走できるようにします。また、全国から公募などで選ばれた10か所で、無人のバス・タクシーなどを遠隔制御で運行さ

せます。

これらを可能とする制度やインフラを国家戦略特区も活用して整備し、事業化につなげます。

様々な実証走行の成果を集約し、新たな技術を踏まえた制度改革の可能性を集中的に検討するため、IT戦略本部の下で

官民が対話・協力する連携体制を作ります。

○第14回未来投資会議(2018年3月30日)

「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、我が国で自動運転社会を実現する。この大きな目標に向かって官民

で進めてきた実証は、いよいよビジネス段階に入ってきています。信号情報を車に発信し、より安全に自動走行できる実証の

場を東京臨海部に整備するなど多様なビジネス展開を視野に取組を一層加速します。

本日、自動運転の事業化を可能とするため安全基準や交通ルールなど制度整備の方向性を示す大綱を松山大臣に取りま

とめていただきました。自動運転は生産性革命の大きな武器であります。関係省庁におかれては安全安心な自動運転社会の

実現に向け具体的な法制度整備に着手し国際的なルール作りを積極的にリードしてください。生産性革命を強力に進めてい

く上で、まずは隗より始めよ、行政自らも最新技術を積極的に活用し徹底的な生産性向上に取り組む必要があります。

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2.政府における取組: 官民ITS構想・ロードマップ2017<概要>

◼ ITS・自動運転に係る国家戦略である「官民ITS構想・ロードマップ」を、最新動向を踏まえ改定(「2014」以来4度目の改定)

◼ 「2016」に記載された事項は確実に進展。「2017」では、高度自動運転実現に向けた2025年までのシナリオを策定するとともに、市場化を見据えた制度整備と、技術力の更なる強化を重点的に記載。

高度安全運転支援システム(仮称)

一般道での自動運転(L2)

高速道路での自動運転(L2)

大規模実証

高速道路での隊列走行

トラック(L2以上)

限定地域での無人自動運転移動サービス(L4)

公道実証

限定地域での無人自動運転配送サービス(L4)

高速道路での自動運転(L3)

<自動運転実現のシナリオ>

「ドライバーによる運転」を前提とした制度

「システムによる運転」も想定した制度

<政府全体の制度整備大綱>

政府一体による検討自動運転車両特定安全基準の在り方交通ルールの在り方

保険等の責任関係など

限定地域での無人自動運転移動サービス(L4)※地域等の拡大

交通事故の削減交通渋滞の緩和

物流交通の効率化

交通弱者の解消

<自動運転に係るデータ戦略>

高速道路での完全自動運転トラック(L4)

高速道路での完全自動運転(L4)

~2020年2020年代前半

2025年目途

自家用車

物流サービス

移動

サービス

自動運転に利用されるデータ

AI等の能力

①AI等の能力強化のための走行映像データベースの整備

②自動運転に利用されるデータの拡充(ダイナミックマップ等に係る情報の整備)

これらを実現するための

③情報通信インフラの整備

• 自家用車、物流サービス、移動サービスに分けて、2025年までの高度自動運転の実現に向けたシナリオを策定。

• 2020年の高度自動運転の市場化を見据えて、交通関連法規の見直しに向けた制度全体の制度整備大綱を、2017年度目途に策定

• 高度自動運転に不可欠となる人工知能(AI)の技術力の強化等のためのデータの戦略を記載。

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2.政府における取組: 研究開発と国際基準・標準の推進

出典:官民ITS構想・ロードマップ2017

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2.政府における取組: 制度整備大綱(概要)9/29

出典:内閣官房

第14回未来投資会議資料(2018/3/30)

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3.国際的な取組: G7カリアリ交通大臣会合の開催について

G7交通大臣会合が、 2017年6月21日から22日まで、イタリア・カリアリにおいて開催され、石井国土交通大臣が出席した。

○ G7交通大臣会合は、G7の交通大臣及びEUの運輸担当委員が一堂に会し、今後の交通、ひいては社会全体を左右する重要なテーマを取り上げ、大きな方向性を議論するもの。

概要

○ より高度(レベル3,レベル4)な自動運転技術の有人下での実用化に向けて、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)における国際的なレベルでの協力を目指すことを提案し、大臣宣言文に反映された。

○ 実証実験をはじめとした我が国の自動運転の実現に係る具体的な取り組みを紹介し、各国と認識を共有するとともに、自動運転に関するワーキンググループにおいて自動運転のベストプラクティス、研究活動やデータについて情報交換することが大臣宣言文に反映された。

○ その他、サイバーセキュリティやデータ保護、自動運転の社会的受容性等の課題解決の必要性について指摘し、それらの内容が大臣宣言文に反映された。

○ G7交通大臣会合は、昨年長野県・軽井沢において第2回が開催され、今回の会合は第3回目となる。

○ 今回の会合では、「インフラの社会的価値の再発見」をテーマに、3つのセッションにおいて議論を行った。

セッション1:インフラの社会的役割セッション2:インフラの経験共有セッション3:自動運転

セッション3:自動運転の結果

出典:国土交通省

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3.国際的な取組: 国連における自動運転の車両に関わる技術基準の検討体制11/29

会議体 役職 最近の主な成果

自動運転分科会 議長:日、英•ドライバー支援型自動運転についての検討• 2017年11月より、有人でのレベル3以上の安全基準作りの検討開始予定

サイバーセキュリティタスクフォース

議長:日、英•サイバーセキュリティ及びデータ保護ガイドラインの合意(2016年11月)•引き続き、具体的な要件について検討

ブレーキと走行装置(GRRF)分科会

議長:英副議長:日

衝突被害軽減ブレーキをはじめ、自動運転技術に関する各種基準案を関係主要国の合意の下、取りまとめ

自動操舵専門家会議 議長:日、独•自動で車線維持を行う自動ハンドル操作の基準の成立(2017年3月)•自動で車線変更、車線維持(手放し)を行う自動ハンドル操作の基準案の検討

自動ブレーキ専門家会議 議長:日、EC 乗用車の自動ブレーキの基準を策定する(2017年11月に設立)

安全一般(GRSG)

衝突安全(GRSP)

ブレーキと走行装置(GRRF)

排出ガスとエネルギー

(GRPE)

騒音(GRB)

灯火器(GRE)

自動車基準調和世界フォーラム (WP29)

国連欧州経済委員会 (UN-ECE)

自動運転分科会

自動操舵専門家会議 自動ブレーキ専門家会議

サイバーセキュリティタスクフォース

国際連合the United Nations

欧州経済委員会The U.N. Economic Commission for Europe

自動車基準調和世界フォーラム(WP29)World Forum for Harmonization of Vehicle Regulations

安全一般(GRSG)

衝突安全(GRSP)

ブレーキと走行装置(GRRF)

排出ガスとエネルギー(GRPE)

騒音(GRB)

灯火器(GRE)

• 国連WP29において、自動運転に係る基準等について議論する「自動運転分科会」が活動している

• 自動で車線維持、車線変更を行う自動ハンドル操作の基準について「自動操舵専門家会議」にて議論

• 自動ブレーキの基準について議論する「自動ブレーキ専門家会議」が2017年11月に設立

• 今後、有人でのレベル3以上の自動運転技術についても技術基準策定の検討を行う

出典:国土交通省

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3.国際的な取組: 自動操舵の国際基準(R79改正)の検討状況出典:国土交通省

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1.基準の検討の前提

ドライバー責任の下、システムが「運転支援」を行う自動運転(「レベル2」)

2.基準化が検討されているシステム

自動駐車等

自動車線維持

自動車線変更

連続自動操舵

時速10km以下での自動運転・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

① ハンドルを握った状態での車線維持 ・・・・・・・・・・ ・・・ ・・・ ・・・・・・

② ハンドルを放した状態での車線維持(※)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

① ドライバーのウインカー操作を起点とする自動車線変更(※)・・・・・

② システムの判断をドライバーが承認して行う自動車線変更(※)・・

システムON時、連続的に、自動で車線維持、車線変更(※)・・・・・・

(※)高速道路上に限る。

Category A

Category B1

Category E

Category C

Category B2

Category D

補正操舵 Corrective ①予想外の横力の補正(ESC制御等)②車両の安定性の向上(横風対策等) ・・・・・・・・・・・・

③車線逸脱補正(ピンポンLKAS)

第1弾2017年3月WP29で成立

2017年10月に発効

第2弾2017年12月専門家会合で合意

2018年3月WP29で成立予定

緊急操舵

①隣接車線から自車に接近してくる車両からの回避②隣接車線にいる他の車両への意図しない自車の接近時の回避

③車線変更時、変更先車線にいる車両の回避④車線内の障害物回避

Emergency・・・・

2019年2月専門家会合で合意予定第3弾

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4.研究所の設立: 自動走行ビジネス検討会での検討結果

• 経産省製造産業局長と国交省自動車局長の検討会として2015年2月に設置。

• 我が国自動車産業が、成長が見込まれる自動走行分野において世界をリードし、交通事故等の社会課題の解決に貢献するため、必要な取組を産学官オールジャパンで検討。

• ルールづくりへの戦略的な取組を実現するため、基準・標準それぞれの検討体制を基本に、基準と標準をつなぐ戦略的な検討を行う場として、「自動運転基準化研究所」を活用した取組を推進。

①一般車両における自動走行(レベル2,3,4)の将来像

②自動走行における競争・協調領域の戦略的切り分け

③実証プロジェクト

④ルール(基準・標準)への戦略的取組

Ⅰ.地図 Ⅵ.セーフティ

Ⅱ.通信インフラ Ⅶ.セキュリティ

Ⅲ.認識技術 Ⅷ.ソフトウェア人材

Ⅳ.判断技術 Ⅸ.社会受容性

Ⅴ.人間工学

(1)隊列走行

⑤産学連携の促進

(2)ラストマイル自動走行 (3)自動バレーパーキング

基準国連WP29の「自動運転分科会」や「自動操舵専門家会議」において、国際的な議論を主導。我が国の方針を検討するため、政府、 (独)交通安全環境研究所、自動車メーカ、サプライヤが参加する体制を更に強化。基準と標準の連携

基準、標準それぞれの検討体制を基本に、基準と標準をつなぐ戦略的な検討を行う場として、「自動運転基準化研究所」を活用した取組を推進。

出典:自動走行ビジネス検討会

自動走行ビジネス検討会とは

自動走行ビジネス検討会の取組方針

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4.研究所の設立: 自動運転基準化研究所の役割

自動運転に関する国際基準策定に関する全体戦略を構築するとともに以下の活動を統括する.

(1)WP29の自動運転に係る議論への対処方針の検討

(2)(1)に対応するための基礎調査・研究

(3)主要国政府・メーカー、研究機関との連携、働きかけ

(4)自動運転に関する標準化活動との連携(経産省、ISO/JIS)

(5)国内外の自動運転を巡る状況に関するシンポジウムの開催

➢ GRRFでの自動運転の議論(ACSF-IWG、新規則制定)➢ ITS-ADの議論

➢ e-security(ハッキング対策) 等

➢ TC22.TC204での自動運転の議論➢ 自動運転標準化検討会(自技会)との連携

➢ 第一回(2017年2月)開催

自動運転基準化研究所

大学研究機関 自動車メーカ

国交省

データの収集・分析

提案する基準の草案

主要国A・政府・メーカ・研究機関

主要国B・政府・メーカ・研究機関

ISOJIS

関係省庁

連携UN-ECEWP29

基準案等の提案状況の把握・連携キーパーソンへの働きかけ

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5.研究所の活動: 活動実績及び今後について

2016年度(1)全体会議4回開催(5/24,10/24,2/17,3/22)(2)自動操舵に関する基準化・標準化それぞれの項目を取りまとめ現状整理

→基準,標準双方での共通認識を確認(3)調査研究「自動運転に係わる基準整備に向けた車両のセキュリティに関する調査」(4)「自動運転の国際的なルール作りについてのシンポジウム」開催

2017年2月24日 於,芝浦工業大学招待講演:WP29/GRRF議長 Bernard Frost氏(英国)

元NHTSA政策渉外・戦略立案担当部長 Chan D. Liu氏(米国)国交省 自動車局技術政策課 久保田秀暢氏経産省 産業技術環境局 中野祐二氏日本自動車工業会 自動運転検討会主査 横山 利夫 氏

参加者:約400名

2017年度(1)自動運転に係る基準化・標準化の対象小目を抽出・整理,検討の行動計画を作成し,

具体的検討を行う.(2)以下二つのタスクフォースを設ける.

「基準・標準連携タスクフォース」「通信・セキュリティタスクフォース」TF開催頻度は1回/月程度

(3)調査研究他

現状整理

基準/標準認識共有

課題抽出・整理

国際基準化をリードするための戦略が必要

行動計画の策定

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5.研究所の活動: 自動運転基準化研究所 2017年度体制

自動運転基準化研究所

• 所長:河合 英直(自動車技術総合機構/交通安全環境研究所)

• 副所長:横山 利夫(自工会(ホンダ))、塩見幸広(自工会(トヨタ))

• 委員(57名)国土交通省、経済産業省、自動車技術総合機構/交通研、自動車工業会、部品工業会、自動車技術会、JAIA、JASEA、FGMAJ、ITS Japan

基準・標準連携(シナリオ)TF

• 主査:横山 利夫(自工会(ホンダ))• 委員(14名):国土交通省、経済産業省、交通

研、JAMA法規認証関係者、JAMA専門家、JAPIA、自技会

通信・セキュリティ TF

• 主査:川名 茂之(自工会(トヨタ))• 委員(12名):国土交通省、経済産業省、交通

研、JAMA専門家、JAPIA、自技会

自動車基準認証国際化研究センター(JASIC)

活動内容①様々な移動車両や移動サービスおよび自動運転レベルの取り組みや実現時期を整合

②日本として取り組むべき基準化・標準化技術領域を明確化し、今後の推進計画を策定

活動内容① ITS/AD TF-Cyber Security/OTA対応②自動運転セキュリティに関する海外調査③セキュリティのあり方、将来リスクなど将来行動に向けた方向付け検討

本年12月までにガイドラインを作成高度自動運転車(Lv3、4)への対応

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5.研究所の活動: 基準・標準連携(シナリオ)TF概要

目的

自動運転車の円滑な市場投入および日本技術のデファクト化実現に資するための、基準/標準策定体系の枠組みと段階的な検討のための優先順位付けを検討する

実施事項

様々な移動車両や移動サービスおよび自動運転レベル(対象地域を含む)の取り組みや実現時期を概括し、あるべき自動運転検討の枠組みを整理することで、日本として取り組むべき基準・標準化する技術領域を明確化し、今後の推進計画を策定する。

期間 2017年7月~2018年3月(9カ月)

手順

1. 車両種別(乗用車、トラック、無人走行車両など)と、対応する自動運転レベル(2~4)をマッピングし、対象スコープを検討

2. 基準・標準策定に係る主な国内外動向調査

3. スケジュール検討(実証実験実施計画などを参照)

4. 推進計画の策定

7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

第1回(7/28)

第2回(8/8) 第3回(9/15)第4回

(10/26)第5回

(11/27)第6回(/) 第7回(/) 第8回(/) 第9回(/)

スケジュール

車両種別、自動運転レベルマッピング、対象スコープ検討 スケ

ジュール(ステップ)検討

報告書作成

基準・標準策定に係る主な国内外動向調査

対象スコープ詳細検討

推進計画の素案作成

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5.研究所の活動: 自動運転レベルに応じた車両種別と対応領域、優先付け (Draft)18/29

自動運転レベル

車両種別・ODD

Level 2ドライバによる運転・監視

Level 3システムによる運転・監視(ドライバへ受渡し要求あり)

Level 4限定条件下で

システムによる全ての運転・監視車線維持 車線変更

自家用車

高速道路

ACSFB1

Handoff

Step 1Step 1(注11)

ACSF C1(注2)

Hands off

Step 1Step 1

基準:Step 1標準:Step 1

(注3)

基準:Step 2標準:Step 2

Handson

Step 1Step 1

Hands off

Step 1Step 1

基準:Step 2標準:Step 1

基準:Step 3標準:Step 2

一般道路(注1)

駐車 ACSF-A(注8)

想定無し基準:Step 2標準:Step 1

(注9)

商用車(トラック・バス)

高速道路 ACSF-B1(B2)基準:Step 2標準:Step 2

基準:Step 3標準:Step 2

隊列走行

Level2車による電子牽引

後続車CACC+LKA簡易隊列(注4)

基準:Step 1標準:Step 1

後続車有人(注5)

基準:国内優先標準:Step 2

後続車無人(注6)

基準:国内優先標準:Step 2

サービスカー

(遠隔運転(注

7))地域限定 想定無し 想定無し

基準:Step 2標準:Step 1

(注10)

Step 1 :First priorityStep 2 :Second priorityStep 3 :Third priority― :N/A

注釈1:一般道路の要件は、主要幹線/幹線道路、その他の道路など今後具体化が必要2:低速の車線変更は実質許されない方向で論議されている3:低速が優先高4:後続車CACC+LKA+V2Xによる後続有人簡易隊列を想定5:後続車周辺監視+車線変更可能な後続有人自動隊列を想定するが国内優先6:後続車ドライバ無による隊列走行を想定するが国内優先

7:サービスカーの用途はポッド、シャトル、無人配達などで異なるため更なる分類化の検討が必要

8:駐車支援、リモート駐車を含む9:バレー駐車を想定10:現時点案ステークフォルダ―からの要望があれば優先度変更を検討する11:今後のACSF/ITS AD議論により、適宜見直し

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パターン 基準 標準 例

A 先行 フォロー

ACSF Category C(自動車線変更ドライバー判断)/PALS(高速道限定自動車線変更)

B 同時並行

ACSF Category B2(自動車線維持ハンドル手放し)/PADS(高速道限定同一車線内AD)

C フォロー 先行

基準検討未/LSAD(地域・車速限定無人自走車)

5.研究所の活動: 基準標準連携パターンについて

基準 GR採択WP29採択

PWI

2016 2017 2018 2019 2020 2021

NWIP/CDDIS

標準

進捗度

基準

GR採択

発効

PWI

2016 2017 2018 2019 2020 2021

NWIP

CDDIS

標準

IS発行

IS発行(FDIS)

(FDIS)

基準PWI

NWIP

DIS標準

IS発行

(FDIS)

2016 2017 2018 2019 2020 2021

CD

発効

WP29採択

GR採択

発効WP29採択

標準:ユーザビリティーを中心にMinimum Requirementの策定

その他,パターンD:基準のみ、パターンE:標準のみ あり

基準:適切な安全性の確保技術の進化に対して柔軟な対応を可能とする要件化が望ましい

標準としてUsabilityを中心としたMin. Requirementを策定、その後標準を参考として安全性を考量した基準を策定

標準と基準を並行して論議、お互いの規定範囲を考慮しながら条項策定を実施

安全性規定を優先Min. Requirement標準策定に影響

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5.研究所の活動: 自動運転レベルに応じて要求される機能 20/29

要求される機能

車両種別・ODD・自動運転レベル

Human factor 安全性評価/論証

データストレージ

性能保証

(理解活動・教

育)

ステータス報知・

TOR

警報・

故障警報・面積報知

他の外向け

HM

I Driver availability recognition

オーバーライド

Min

imal

ris

k m

aneu

ver

(MR

M)

SO

TIF

機能安全

サイバーセキュリ

ティ

通常時の性能

システム限界時の性能

MR

M+E

M

ドライバ

モニタ

Dri

ver

avai

lab

ility

R

eco

gnit

ion

自家用乗用車

高速道路

Lv 2(a) A・B A A -/A・B D/A -/A C A/C A D/A A

Lv 2(b) A・B A A -/A・B D/A -/A C C A D/A A

Lv 3 A・B A A・B D D C C A C D AMRM参照

Lv 4 A・B A A・B DMRM+EM参照

C C A C D A A

一般道路

Lv 2(a) A A A -・B D C C A D A

Lv 2(b) A A A -・B D C C A D A

Lv 3 C・B C C・B D D C C A C D AMRM参照

Lv 4 C・B C C・B DMRM+EM参照

C C A C D A A

駐車 Lv 4 D/C A CMRM+EM参照

C C A C D A A

A:基準先行・標準フォロー B:同時 C:標準先行・基準フォロー D:基準のみ E:標準のみ 2018年4月13日版

Step 1領域

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実施項目①レベル3 (ACSFカテゴリE)の基準・標準連携の具体化

レベル3(ACSFカテゴリE)に求められる要件を検討し、標準にて先行して検討可能な領域を検討する

• ACSFカテゴリEにおける基準要件を検討し、重要な項目を確認する

• 縦&横(PADS+PALS:カテE相当)の規格化検討を開始する

• 新規標準化提案(2018年4月)、ドラフト作成(2018年10月)を目指す

• 規格ドラフト構成/項目案(D/M、TOR等)を検討する(TC22とTC204)

• 規格ドラフト構成案ベースに、a)基準項目との重複チェック、b)基準が参照可能な規格項目(D/M、

TOR等)、c)規格化/基準化に適さない項目 を整理する

• 基準と標準の双方のニーズを突き合わせて議論する

実施項目②基準・標準連携パターンのアップデートと擦り合わせ

基準・標準における国際会議の最新状況を共有し連携パターンを擦り合わせる

• 基準と標準で連携パターンの認識が異なる項目について共通認識を導き出す

• 機能毎に基準化すべき領域、標準化すべき領域の棲み分けを行う

(例:ドライバモニタとして基準化する項目、標準化する項目 など)

• 連携パターンを定期的に更新する

期間:2018年4月~2019年3月

自動運転レベル3(自家用車/高速道路)をターゲットに連携項目の深堀

期間:2018年4月~2019年3月

5.研究所の活動: 最優先領域(Step 1)推進計画 21/29

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実施項目①:自動運転車の海外調査

Step 2、3に当てはまる技術領域において、海外カーメーカーやモビリティサービス事業会社が、いつ頃、どの程度のレベルの自動運転車を市場投入するか調査する。調査内容は下記とする。• 対象地域: 米国、欧州、中国• 対象車両種別: 自家用車、商用車(トラック、バス)、サービスカー(遠隔運転含む) 表1参照• 対象企業: カーメーカー、サプライヤ、モビリティサービス事業会社 等• 調査項目: 市場投入想定時期、自動運転レベル、実現する自動運転機能• 出現時期: 現在から2025年程度まで• 情報源:信頼度に応じて分類する。(下記は例)

➢ 分類1 メーカー、モビリティサービス事業会社などによる公式な情報➢ 分類2 上記以外の確度の高い情報➢ 分類3 その他

• 区分方法: 車両種別とレベルに準ずる

• 調査方法: 各種情報ソース及び対象メーカー、サプライヤー、事業会社等のヒアリング(可能であれば)

実施項目②:自動運転レベルに応じて要求される機能の調査分析

早期に開発すべき自動運転に関するキーテクノロジを抽出するために、上記①の自動運転車が搭載する要素技術を調査する。

調査した要素技術を自動運転レベルに応じて要求される機能のフレームワークをベースに分類し、必要であれば機能項目を追加、修正する。それらの機能が達成する技術要件を分析する。

実施項目③:逆算的な取り組みのための工程表の策定

上記①、②の調査、分析結果をもとに、基準・標準化スケジュールとアクション項目を策定する。

将来の市場化・サービス化の実現を見据えた逆算的な取り組み

期間:2018年4月~2018年12月

期間:2018年2月~2019年3月

期間:2018年10月~2019年1月

5.研究所の活動: 準優先項目(Step 2, 3)推進計画 22/29

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5.研究所の活動: 通信・セキュリティTF概要 23/29

目的

現状のセキュリティの課題、将来リスクを分析し、将来の基準・標準の方向付けに寄与する。

期間

2017年7月~2018年3月(9カ月)

対応事項

① ITS/AD TF-Cyber Security/OTA対応

2018年6月目標 ITS/ADへのRecommend報告書作成のための集中検討活動

② 自動運転セキュリティに関する海外調査

BASt(11月)、NHTSA(2月)への調査派遣

③ セキュリティのあり方、将来リスクなど将来行動に向けた方向付け検討

基準化・標準化に関わる課題整理、不正侵入発見後のポリシーなどのリスク検討と行動計画策定

7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

開催日 第1回(7/28) 第2回(8/23) 第3回(9/14) 第4回(10/31) 第5回(11/22) 第6回(12/5) 第7回(12/20)第8回(2/2)第9回(2/27)

第10回(3/29)

①ITS/AD TF-Cyber Security/OTA対応

②海外調査

③セキュリティのあり方▲

課題ブレスト将来リスク、行動計画作成▲

課題ブレスト

▲第2回

▲第3回

▲第4回

▲第5回

▲第6回

▲第7回

▲BASt調査

▲NHTSA調査

スケジュール

▲第8回

▲第9回

▲第10回

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5.研究所の活動: ITS/AD TF - Cyber Security / OTA 状況

設立の背景

• 自動車の車両制御等に係る重要情報を不正利用されないようにすることが重要であり、グローバル化が進む自動車において国際的な対応が不可欠である。

概要

• ITS/AD(自動運転分科会)に、Task Force on Cyber security and OTA(Over The Air) が設立され、2016年12月より活動を開始。

現状

• 2016年12月から9回のF2F会合を開催した

• 会期を半年間(2018年6月まで)延長することが合意された

– 2018年6月のITS/AD IG会合での合意を目指す

• 出力文書として2文書作成することとなり作成中

① サイバーセキュリティ

② ソフトウェアアップデート

議長 英国と日本(新国/交通研)の共同議長

セクレタリ OICA(Hyundai)

活動期間 1年(6ヶ月の活動期間の延長)

参加者 政府:英国、EC、ドイツ、フランス、オランダ

団体:OICA、CLEPA、ITU、SAE、FIA などPrivacySafety

24/29

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「サイバーセキュリティ文書」Recommendation on Cyber Security

目的想定される脅威に対し車両システムへの影響を低減するための緩和策(mitigation)をWP29において共有する

文書構成1.導入2.用語定義3.リファレンスモデル4.サイバーセキュリティ原則5.車両およびエコシステムへの脅威6.緩和策7.施策の証明方法8.結論と今後の開発方針

Annex 1.脅威に対する原則と緩和策リストAnnex 2.緩和策のセキュリティ制御リストAnnex 3.リファレンスモデルの代替えAnnex 4.参照文書Annex 5.サイバーセキュリティ規則の提案

「ソフトウェアアップデート文書」Recommendation on Software Updates

目的アップデートに係るセキュリティ以外の制度的な課題を議論する

文書構成1.導入2.用語定義3.文書構成4.ソフトウェアアップデート手順5.セーフティとセキュリティ要求条件6.インストールされたソフトウェアの識別7.結論と今後の開発方針

Annex 1. ソフトウェアアップデート手順規則の提案Annex 2. ソフトウェア識別番号の既存規則への適応

5.研究所の活動: 各文書の状況 25/29

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5.研究所の活動: サイバーセキュリティに係る課題整理

項目案 内容

1 各主体が対応可能なセキュリティ対策の整理

• 多様な主体(国、部品メーカーを含む製造事業者、販売事業者、整備事業者、電気通信事業者、充電設備等インフラ事業者、廃棄事業者、ユーザ等)における対策の整理

2 セキュリティ対策の整理(mitigation以降の段階)

• 残った脅威の検知(不正操作の検出の在り方)• 被害軽減のための対応(不正制御発覚後の車両制御の在り方)• 回復への対策(迅速なソフトウェア更新など)

3 関係主体間の情報共有の在り方

• 脅威情報、当該脅威に対する対応策等に関する関係主体間の情報共有

4 国連サイバーセキュリティ/OTA文書の取扱

• 解説書作成

5 各国の認証状況の調査 • 欧州、米国、その他における認証状況の調査• 独BAStへの調査

6 既存文書の整理 • 標準仕様(ISO/IEC/ITU等)との関係性整理• 内容を統一的に整理して、基準に必要な要素を抽出

7 コネクティビティ度合に応じたセキュリティ対策

• 通信用途に応じたセキュリティ対策の整理

国際の場において、サイバーセキュリティガイドラインその他関連文書の更なる具体化に向け、インプットとして必要な要素を提案していくための検討を行う

26/29

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5.研究所の活動: サイバーセキュリティに係る行動計画

項目 今年度の活動成果 今後の行動計画

WP.29対応

• サイバーセキュリティTF対応ITS/AD作成のプリンシプルをベースとしてセキュリティ脅威と緩和策(mitigation)を検討。規制(regulation)案と推奨(resolution)案を検討し、国連文書完成に向けて貢献した。

①サイバーセキュリティ/OTA TF対応1. Regulation化に向けた本格検討2. 各国対応状況の調査・分析

セキュリティのあり方検

• サイバーセキュリティに係る課題出し

サイバーセキュリティ対策の更なる具体化と基準/標準化すべき要素を検討するために

課題出しを実施した。(国連文書の取扱方法の具体化、既存文書の関係性整理など)• 海外調査

課題出しの参考情報とすべく、各国認証状況の調査(ドイツ、米国)を実施した。

②既存文書の利活用検討1. 国内セキュリティ活動成果の調査

SIP成果、省庁/関連団体発行ガイドライン、ISO標準など2. 国連WP29活動との関係性の分析国連文書(Resolution)への反映検討

3. これらの文書のマニュアル化、位置づけ、使い方の整理

③セキュリティ認証プロセスの運用トライアル国連Regulationに則した認証プロセスのトライアル各種ガイドライン(Resolution)を活用した認証プロセス運用方法の検討

2018年 2019年 2020

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1

ITS/ADTF-CS/OTA(プロトタイプ)

ACSFカテB2レベル3(セキュリティ含)

基準案作成 編集作業 意見照会

GRRF採択 WP.29承認

基準案作成

ITS/ADへ提出

意見照会

発行WP.29承認

ITS/AD議論

ACSF-IWG GRRF WP.29

TF-CS/OTA ITS/AD-IG WP.29

発行

想定スケジュール

27/29

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5.研究所の活動: 今後の取組について

2016年度

自動運転基準化研究所において自動操舵に関する基準化・標準化項目(例)を取りまとめ現状整理を実施。

2017年度

自動操舵に関する現状整理を踏まえ、自動運転に係る基準化・標準化の対象項目を抽出・整理。それらを踏まえ基準・標準の検討の推進計画案を作成し、具体的検討を進める。

2018年度

基準・標準連携TFにおいて作成した推進計画案をもとに具体的な検討を進める。

国連の自動運転に関する動向を踏まえ、認証プロセスに関する体制を構築し、議論に対応する。

28/29

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5.研究所の活動: 今後の活動体制(案)29/29

認証プロセス対応WG(仮)

(検討項目例)

・自動運転に関する情報の調査・分析・ヒューマンファクター・Minimal risk maneuver・機能安全・データストレージ・性能保証

日本として取り組むべき基準・標準化する技術領域を明確化を行う。

国連WP29/ITS/ADで議

論が始まる自動運転車に対する認証プロセスTFの対応を行う。

通信・セキュリティに関する調査及び国連での会議対応を行う。

(検討項目例)

・セキュリティに関する調査

・基準化・標準化に関わる課題整理。

基準標準連携(シナリオ)TF

通信・セキュリティTF

自動操舵専門家会議(ACSF)対応WG

自動運転

分科会(ITS/AD)対応WG

国連WP29/GRRF/ACSF

インフォーマル会議の対応を行う。

国連WP29/ITS/ADインフォーマル

会議の対応を行う。

自動車技術会

ACSFInformal group

ISO国際会議

WP29/GRRF

Assessment ofAutomated vehicle TF

Cyber Security/OTA TF

連携

連携

意見出し

情報収集

意見出し

情報収集

意見出し

情報収集

JASIC 自動運転基準化研究所

WP29/ITS/AD

意見出し

情報収集

意見出し

情報収集