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いつもとなにかが違う?
なんかへんだな?
これって急変?
こんな時どうすればいいの? そんな場面に遭遇することはないですか?
2012.9.14
リハビリフィットネス訪問看護ステーション 旭 看護師 長谷川 美佐恵
正しい順番は?
廊下で倒れているところを発見しました。 まず、あなたは何をしますか? 順番をつけてみましょう。
( )呼吸と脈を確認する ( )助けを呼ぶ ( )気道確保 ( )反応を確認する ( )人工呼吸をする ( )心臓マッサージをする ( )心臓マッサージ・人工呼吸を繰り返す
3 2
1 6 5 7
4
意識レベルの表し方
意識レベルの確認方法
①声をかける ➟ 『わかりますか?』
『お名前言えますか?』
反応ない場合➟軽く肩を叩きながら声をかける
※体をつよく揺さぶってはいけない
②痛み刺激を与える ➟ 反応あり or なし
③手足を動かすことができるか
実際にレベル確認してみましょう。
例1) 開眼(+) 名前OK 場所の相違(+)
例2) 痛み刺激で開眼(+)・手を払いのける
名前(‐) 意味不明な言葉(+)
例3) 痛み刺激で開眼(‐) 発語(‐)
痛み刺激で手足を動かす
意識レベルの伝え方
目は覚めているんですけど、いつもと違うんです。
JCS 1~3
呼びかけると目を開けるんですが、すぐにまた
眠ってしまうんです。 JCS 10~30
叩いてもつねっても反応が鈍いんです。 JCS 100~300
① こんな時、どうする?
80歳代 女性 パーキンソン病 手足のふるえあり 小刻み歩行にて介助・見守り必要
昼食後、付き添いながらトイレ誘導する。
排泄が終わり、呼ばれてトイレへ駆けつける。
洋式トイレから立ち上がったところ、急に意識消失してしまった。
アクション
①意識・呼吸・脈拍を確認する ②だれか助けを呼ぶ ③安全な所に休ませる ☆『わかりますか?』 ➟ 反応あり ・ なし ☆痛み刺激を与える ➟ 反応あり ・ なし ④下肢の拳上 (脳血流量の確保の為) ⑤安静を保ち、意識レベルや顔色の変化など 観察を続ける
ポイント
☆呼吸 ➟ 『見て、聞いて、感じて』
☆脈拍 ➟ 橈骨動脈
血圧80mmHg前後
頸動脈
血圧60mmHg前後
その後は・・・?
安静にしてから10分後、徐々に意識も戻り顔色もよくなり、普段と変わりない血圧値になり落ち着かれた。
一体、なにが起こったのか?
起立性低血圧症状 急に寝た状態・座った状態から急に立ち上がった時、血圧が下がっておこるさまざまな症状
<症状> ふらつき めまい 動悸
視野のかすみ 眼前暗黒感 失神など
② こんな時、どうする?
80歳代 男性 心不全・糖尿病 内服治療中
ディサービスでの出来事。
昼食の準備中、座っていたところなんだか異変を感じた。「なんか変だ。手がへん。」と訴えがありました。そして、あくびや冷や汗も認めました。
アクション
①意識の確認をし、人を呼ぶ ②血糖降下剤内服中、生あくび、冷や汗症状 から低血糖症状を予測 ③意識があり、経口摂取可能であればすぐに 砂糖10~20g又は、糖分の含んだジュース (約200ml)を飲んでもらう ④その後、安静して10~20分経過しても症状 変わらなければもう一度糖分を補給する
低血糖症状
≪低血糖を起こしやすいとき≫ ★血糖降下剤・インスリン注射後 に食事開始が遅れた場合
★普段より食事摂取量(おもに炭
水化物)が少ない場合
★食事前(空腹時)の運動後
★血糖降下剤・インスリン注射を
誤って多く投与した場合
③ こんな時、どうする?
70歳代 男性 パーキンソン病 不眠症 歩行不安定 付き添い必要
ディサービスで、意欲的にリハビリし歩行訓練をしている。小刻み歩行になることもあり、歩行時は見守りが必要であるが、介助されることを嫌がる性格。今までも転倒を繰り返されている。 ある日、廊下で大きな物音がして駆けつけると、 転倒しているところを発見する。
アクション
①意識・呼吸・脈拍の確認 ②誰か人を呼ぶ(その場を離れない) ③外傷・出血がないかと確認する
※出血している場合、圧迫し止血する ※腫脹している時は、冷却する ⑤体を動かさず、安静にする ⑥ご家族・担当ケアマネージャー・管理者へ 連絡する
転倒後の観察ポイント ☆頭部 ➟ 意識レベル・しゃべりにくさ 嘔気・嘔吐の有無 手足の動かしにくさ、しびれ 出血・腫脹の有無、程度
※頭部外傷(打撲)直後は無症状のことが多い 3週間~数か月後に頭痛、吐き気、嘔吐などの症状出現 例) 慢性硬膜下血腫
☆体幹 ➟ 痛みの有無・程度、安静時痛 四肢 ぶつけたところの腫脹・出血 内出血の有無、程度 可動の有無・程度
④ こんな時、どうする?
デイサービスでの出来事。 昼食中、利用者さんが食べていると急に苦しみはじめ、どんどん顔色不良となってきました。
アクション
①人を呼び、『窒息のサイン』があれば、 すぐに119番へ。 ②意識があり、咳きこんでいる場合は 咳をさせ続ける。 ③ハイムリック法を行う。 ④背部叩打法を行う。 ⑤意識がない場合 ➟ 寝かしたまま、上腹部を 突き上げる。
※人を呼ぶと同時に、吸引の準備を依頼する!
窒息サイン
背部叩打法
緊急時のポイント
*あわてない
*さわがない *だれか助けを呼ぶ
*今、何をすべきか考える *現場の状況を的確に報告できるように
状況把握をする いつ、どこで、どのような状況下なのか?
特に時間は重要です!
緊急時の連絡 発見!
(場合によっては119番) 事業所へ連絡(管理者)
担当のケアマネージャへ連絡
利用されている訪問看護STへ連絡 (利用されていない場合はかかりつけ医へ)
看護師または主治医の指示を受ける
その場から離れず、できることとできないことを はっきり伝えること
ご家族へ連絡