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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 第 24 回北信越支部シンポジウム & 第 19 回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015 年(平成 27 年)11 月 14 日(土)12:50~18:00 会場:石川工業高等専門学校 〒929-0392 石川県津幡町北中条 主催:日本知能情報ファジィ学会 北信越支部,人間共生システム研究部会

合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

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Page 1: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

日本知能情報ファジィ学会

合同シンポジウム 第 24回北信越支部シンポジウム amp 第 19回人間共生システム研究会

講演論文集

期日2015年(平成 27年)11月 14日(土)1250~1800 会場石川工業高等専門学校 929-0392 石川県津幡町北中条 主催日本知能情報ファジィ学会 北信越支部人間共生システム研究部会

1230 受付開始 1250 開会のあいさつ 井上博行(福井大学)

第1セッション(人間共生システム1) 司会井上博行(福井大学)

1300 (15分) インタラクティブデジタルインスタレーション 「遊ぼう夜の美術館21美」の制作 越野 亮(石川工業高等専門学校) 1315(20分) 自動車におけるインタラクションロボットのための発話推定

岡島恵一奥村雅敏増田寛之大島徹小柳健一本吉達郎(富山県立大学) 高山英一(株式会社高山自動車)

1335(10分) 作業者の運動モデルとモーションセンサの出力履歴に基づくアシスト制御 佐橋 克弥野村 慎之介井上 卓也高橋 泰岳川井 昌之(福井大学) 1345(10分) 人型ロボットのためのパーティクルフィルタを用いた全身リンク姿勢の実時間模倣 山本将平高橋泰岳(福井大学) 1355(10分) ラッセルの円環モデルを導入したRNNを用いた情動推論情動表現生成学習システムの検証 辻本 拓也高橋 泰岳(福井大学)前田 陽一郎(ものつくり大学) 1415(20分) 高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳(福井大学)

休憩(1435-1445)

第2セッション 司会畦原 宗之(長岡技術科学大学)

1445 (10分) 視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 李 晶高木 昇(富山県立大学) 1455(15分) Kinect を用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究 大垣 海高木 昇(富山県立大学) 1510(15分) 物理学で用いられる触図の作成に関する研究 平野 壮暁高木 昇(富山県立大学) 1530(15分) 点図ディスプレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究 正木勇治高木昇(富山県立大学)

休憩(1545-1555)

第 3セッション 司会高木 昇(富山県立大学)

1545(15分) 模擬評価関数と対話型GAによるポスターデザイン支援システム 池端 秀治山田 耕一畦原 宗之鈴木 泉 (長岡技術科学大学) 1610(15分) 室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~ 高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉 (長岡技術科学大学) 1625(15分) 製品デザイン間のイメージ距離を測る新指標 山根 誓史山田 耕一畦原 宗之鈴木 泉 (長岡技術科学大学)

1640(15分) 楽曲絵地図初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究 大園恭平 畦原宗之 山田耕一 鈴木泉 (長岡技術科学大学) 1655(15分) 局所特徴量の平滑化とサンプリングによるBag-of-keypoints 法におけるデータ圧縮 角谷 翔平鈴木 泉山田 耕一畦原 宗之 (長岡技術科学大学) 1710(10分) 子ども向け英語学習DSソフトの評価についての研究

伴 浩美(長岡技術科学大学)木村 春彦(金沢大学) 1720(10分) T-formula の発見と展開(1) 塚本弥八郎(名城大学) 1730(10分) T-formula の発見と展開(2) 塚本弥八郎(名城大学) 1740 休憩 1750 奨励賞 表彰式 1755 閉会式

1 2

Production of Interactive Digital Installation

ldquoLetrsquos Play Night Museum 21st Century Museum of Contemporary Art Kanazawardquo

Makoto Koshino

National Institute of Technology Ishikawa College

Abstract This paper shows a case study of a cooperation project with Ishikawa KOSEN and Kanazawa city The Kanazawa night museum projects as the night bustle creation projects The theme is interactive projection mapping in order to enjoy playing at the 21st Century Museum of Contemporary Art and Kanazawa Noh Museum 1 はじめに 昨年度(2014 年度)金沢市から新たな金沢の夜の文化観光を提供する「金沢ナイトミュージアム」「夜のにぎわい創出事業」として石川高専にプロジェクションマッピングの依頼があり見て楽しむだけでなく参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品を学生 1 人 1 つ制作し2014 年 8月 22 日(金)~23 日(土)に金沢市を代表する施設である金沢 21 世紀美術館(以下21 美)と金沢能楽美術館(以下能美)の屋外で実施した 参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品をテーマにした結果最終的に制作した作品の多くが建物の形状に合わせてマッピングするものではないものになったそこで場所や空間全体を体験できる作品のことを総称するインスタレーションという用語を本論文では使うことにしたまた単にインスタレーションという用語を使うとデジタルではないアナログ的なアート作品であることが多いためデジタルインスタレーションという用語を使うことにした 今年度は10 月 2 日(金)と 3日(土)の夜 19時から 21 時の 2 時間を 2 日間昨年と同様に学生が 1 人 1 つ制作した作品を金沢 21 世紀美術館と金沢能楽美術館の屋外壁面に投影した制作に携わった学生数は専攻科 2 年生 2 名専攻科 1 年生 1 名本科 5年生 3名の合計 6名であり作品数は 6つである

2 実施までの経緯 金沢市との連携事業の最初の打ち合わせを 4 月15 日(水)の卒研配属 1日目のときに実施したその後4 月 27 日(月)に 21 美に実地調査を行い投影する場所の検討を行ったその後5月 3 日(日)に金沢市の企画で金沢城プロジェクションマッピングを見学し金沢城プロジェクションマッピングの 監 修 を さ れ た 映 像 作 家 の 菱 川 勢 一 氏 らDRAWING AND MANUAL のクリエーターたち(プロデューサーとディレクター)と金沢工業大学(以下金沢工大)の学生たちで金沢駅鼓門プロジェクションマッピングをするグループとの交流が行われた(翌日の北國新聞に掲載された)5月 21 日(木)に 21 美において21 美の学芸員(チーフキュレーター)の方と投影する内容についての検討を行ったそこでコンセプトやストーリーの重要性などを教えていただき今後の参考となった 6 月 16 日(火)に金沢学生のまち市民交流館で「第1回夜のにぎわい交流会」と題して菱川勢一氏ら DRAWING AND MANUAL の制作スタッフと金沢工大のグループと昨年の作品を紹介の交流会を行ったそこで菱川氏から「客観的な視点を持ち続け金沢ならではの夜のにぎわいを生み出す演出を検証してほしい」「作品は総合演出をやらなきゃいけない幅広い年齢の人に受け入れられるポイントを探す視点が重要」「映像で楽しませるだけでなく演出に学びを取り入れて光に加賀五彩を使う演出など観客に何かを持ち帰ってもらえたらパーフェクト」「大人数が同時に参加できる仕組みがあったらい

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い」などといったアドバイスをいただいたこのアドバイスをもとにコンセプトを考えアイデアを出して制作した

表 1 実施までの経緯 日時 内容

4 月 15 日(水) 卒研配属金沢市との最初のキックオフミーティング

4 月 27 日(月) 21 美にて実地調査 5 月 3 日(日) 金沢城プロジェクションマッ

ピングと機材の見学制作チームとの交流会

5 月 21 日(木) 21 美にて学芸員の方からの アドバイス

6 月 16 日(火) 夜のにぎわい交流会 (菱川氏らからのアドバイス)

9 月 15 日(火) 投影実験(2作品) 9 月 30 日(水) 投影実験(3作品) 10 月 2~3 日 本番 3 制作物 31 加賀五彩ステップ 菱川氏の「幅広い年齢の人に受け入れられるポイント」「光に加賀五彩を使う演出」「大人数が同時に参加できる仕組み」というアドバイスから歩くと壁に加賀五彩(臙脂藍黄土草古代紫)の色が光り加賀友禅で使われる花が舞い友禅流しの雰囲気を感じられる音を演出することで誰でも簡単に遊べるインタラクティブインスタレーションを制作した(図 1) 人の検出には Kinect v2 (同時に 6 人認識でき人物の検出範囲は 05m~80m)を用いた超単焦点(明るさ 3000lm)のプロジェクターを壁の近くにプロジェクターを設置し人を検知できる範囲の歩いてほしいところにフルカラーLED テープを設置し様々な色を試したところ青がもっとも綺麗に見えたため青にした 1 日目には LED の電光掲示板を設置し参加者に以下の 4つのうちどれかを選んでもらった l 自分の動きに合わせて変化するのがよかった

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l 見た目がきれいでよかった rarr 50 人 l 石川の伝統工芸をテーマにしているのがよか

った rarr 38 人 l よくなかった rarr 0 人 「加賀友禅の色に似ていてついてくるとすごくきれいだったし楽しかった」「自分についてくるからおもしろかったです」という感想をいただいた

図 1 加賀五彩ステップ 3 2 加賀五彩花火 昨年制作した Kinect センサーを用いて手を上に振ると花火が打ち上がり手を上に速く振るとよりたくさんの花火が打ち上がるようにしたものを発展させて手を大きく広げて上に振ると惑星型の花火が打ち上がりジャンプするとナイアガラの滝のような花火が打ち上がるようにしたまた金沢らしくするために加賀友禅に使われている加賀五彩の色にした同時に 2 人対応できるようにした

図 2 加賀五彩花火

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33 加賀手鞠を使った「てまりうむ」Leap Motionを使って手をかざすと手の影が現れ

上から落ちてくる手鞠で遊べるインスタレーションを制作した普段は美術品として飾られていてなかなか触れる

機会のない手鞠を多くの人に楽しんでもらうというコンセプトのもと加賀に伝わる「手鞠の歌」に出てくる蝶を取り入れた作品に仕上げた手鞠の素材は地元のキャラクターの「たまひめちゃん」に使われているものをいただきプログラムを制作した2日目に実際に遊んでいただいた方の人数を数え

たところ2時間で 101 名という結果であったそのほとんどの方から「面白かった」という声をたくさんいただいたセンサーを使った作品は慣れが必要であり小さな子どもの小さな手に反応しないというトラブルがあった2日目の最後のほうでは参加者がプロジェクタ

ーと壁の間に入って参加者自身が影を使って遊ぶようになったこのような遊び方を参加者が考えて楽しめるのもこのようなインスタレーションの特徴だと考えられる

図 3 てまりうむ

1 日目の感想楽しかったつかむのが難しかったですはたいたりつかんだりするのが楽しかったですまたやりたいですつかめたり穴に入れたりいろいろできて難しくて楽しかったです新感覚でおもしろい2 日目の感想てまりを黒いところにやるのが大変でした現実でやっていることが映像として表示さ

れるのがおもしろかったです映像なのに実際にやっているように感じたとても楽しかったですAmazing すばらしい by 外国人この技術をあやつれたときの喜びてまりがリアルで楽しい色々な楽しみができます

34 加賀友禅スワイプKinect を使って手を横に振ると加賀友禅の背景

画像が切り替わり手をあげると花が散ったりするインスタレーションを制作した加賀友禅の素材は能登印刷様からフリー素材を購

入した購入する際にこのイベントで利用することを伝えてぜひ使ってほしいというコメントをいただいた

図 4 加賀友禅スワイプ

35 加賀リウム普段は Boid アルゴリズムで自律して動く鳥が

人が歩いていると寄ってくるインスタレーションを制作したKinect センサーより人物の検出範囲を広く検出できる人数を多くするため赤外線カメラを使用した赤外線投光機と赤外線カメラを使って取得した映

像の背景差分を取り通路上を歩く人の場所を検知した

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図 5 システム構成

図 6 加賀リウム

感想みんなで楽しめた超楽しいです楽しい金沢旅みなさんの努力で素敵な作品を仕上げましたね楽しませてありがとうございますまた見たいきれいだったいいねたのしい映像が動いて楽しかったないす技術おもしろい みんなで感動できましたGood きれいで楽しいとりがきれいでした 36 加賀友禅と影 当初能楽美術館の壁面に加賀友禅の画像を投影し加賀友禅の中の鳥や雲などが動く演出を制作した通路がちょうどプロジェクターと壁面の間にあり通路を通ると影が壁面に投影され参加者が段々と影で遊ぶようになった参加者自身で遊び方を考えて楽しんでいたのがこのインスタレーションの魅力になった 4 おわりに 金沢市の発表によると来場者数は 1日目(金曜日)が 800 人2 日目(土曜日)は 1700 人合計2500 人であった

図 7 加賀友禅と影 1 日目は作品体験の待ち時間も短くスムーズに運営できた 2 日目は1日目の様子が北國新聞に大きく掲載され参加者によるブログ記事や SNS の投稿などの影響もあり近隣の金沢城しいのき迎賓館兼六園石浦神社でもイベントがあったため大盛況であった(昨年と比べると 2 日目に若干人数が増えた) 天気予報では低気圧の影響で前日まで雨が降る予定であったが2 日間とも快晴になったただ夜は少し寒く感じるような気温であった 昨年は研究室や会議室で用いられる 2600lm 程度のプロジェクターを用いたが今年はおやべ光のまちプロジェクト実行委員会から8000lm のプロジェクターを 2台お借りすることができまた学内で購入した 7000lmのプロジェクターを 2台使うことができ昨年と比べてとても綺麗に投影することができた 様々な点で昨年と比べて改善することができ昨年よりとてもよかったという声を多数聞くことができた 謝辞 金沢市役所企画調整課の藤田様小森様には大変

お世話になりましたまた作品を制作した越野研究室の学生たちに深く感謝します

E-mail koshinoishikawa-nctacjp

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Talking inference of interaction robot in vehicle

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Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

[4] അɹଇɼதɹխതɼ٢ɹ߁ɼຬɹܙɼɹࢤٱ ະདྷͳσδλϧγϦʔζ 8 ιϑτίϯϐϡʔςΟϯάͷجͱԠ༻ɼڞग़൛ɼpp129-146ɼ2012

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

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ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

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[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

ຊ⃝ কฏɼ ڮߴ ହ

⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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LAnkleRoll

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2-1familynao dcm

actuator sensor nameshtml

ΑΓҾ༻

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1 Initialize particles Θt = (θ[1]t θ[2]

t middot middot middot θ[M ]t )

2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

tminus1 + N (0Σ)∆t

4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

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6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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(a) Imitation ofUpper Body Posture

(b) Imitation ofLower Body Posture

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1

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ݙจߟ

[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

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13

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

0

20

40

0 1000 2000 3000 4000 5000

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] Pi

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Time[sec]

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(a) 長さ L=036[m]

-40

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Yaw

[deg

] Pi

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deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

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4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

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345 LR L

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2

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21

a P

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31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

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2 32

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2 [ 2 3L3 3 L

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11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

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DV-2

DV-2

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DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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[3]

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35

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a

s

g et r

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et

e

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[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 2: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

1230 受付開始 1250 開会のあいさつ 井上博行(福井大学)

第1セッション(人間共生システム1) 司会井上博行(福井大学)

1300 (15分) インタラクティブデジタルインスタレーション 「遊ぼう夜の美術館21美」の制作 越野 亮(石川工業高等専門学校) 1315(20分) 自動車におけるインタラクションロボットのための発話推定

岡島恵一奥村雅敏増田寛之大島徹小柳健一本吉達郎(富山県立大学) 高山英一(株式会社高山自動車)

1335(10分) 作業者の運動モデルとモーションセンサの出力履歴に基づくアシスト制御 佐橋 克弥野村 慎之介井上 卓也高橋 泰岳川井 昌之(福井大学) 1345(10分) 人型ロボットのためのパーティクルフィルタを用いた全身リンク姿勢の実時間模倣 山本将平高橋泰岳(福井大学) 1355(10分) ラッセルの円環モデルを導入したRNNを用いた情動推論情動表現生成学習システムの検証 辻本 拓也高橋 泰岳(福井大学)前田 陽一郎(ものつくり大学) 1415(20分) 高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳(福井大学)

休憩(1435-1445)

第2セッション 司会畦原 宗之(長岡技術科学大学)

1445 (10分) 視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 李 晶高木 昇(富山県立大学) 1455(15分) Kinect を用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究 大垣 海高木 昇(富山県立大学) 1510(15分) 物理学で用いられる触図の作成に関する研究 平野 壮暁高木 昇(富山県立大学) 1530(15分) 点図ディスプレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究 正木勇治高木昇(富山県立大学)

休憩(1545-1555)

第 3セッション 司会高木 昇(富山県立大学)

1545(15分) 模擬評価関数と対話型GAによるポスターデザイン支援システム 池端 秀治山田 耕一畦原 宗之鈴木 泉 (長岡技術科学大学) 1610(15分) 室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~ 高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉 (長岡技術科学大学) 1625(15分) 製品デザイン間のイメージ距離を測る新指標 山根 誓史山田 耕一畦原 宗之鈴木 泉 (長岡技術科学大学)

1640(15分) 楽曲絵地図初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究 大園恭平 畦原宗之 山田耕一 鈴木泉 (長岡技術科学大学) 1655(15分) 局所特徴量の平滑化とサンプリングによるBag-of-keypoints 法におけるデータ圧縮 角谷 翔平鈴木 泉山田 耕一畦原 宗之 (長岡技術科学大学) 1710(10分) 子ども向け英語学習DSソフトの評価についての研究

伴 浩美(長岡技術科学大学)木村 春彦(金沢大学) 1720(10分) T-formula の発見と展開(1) 塚本弥八郎(名城大学) 1730(10分) T-formula の発見と展開(2) 塚本弥八郎(名城大学) 1740 休憩 1750 奨励賞 表彰式 1755 閉会式

1 2

Production of Interactive Digital Installation

ldquoLetrsquos Play Night Museum 21st Century Museum of Contemporary Art Kanazawardquo

Makoto Koshino

National Institute of Technology Ishikawa College

Abstract This paper shows a case study of a cooperation project with Ishikawa KOSEN and Kanazawa city The Kanazawa night museum projects as the night bustle creation projects The theme is interactive projection mapping in order to enjoy playing at the 21st Century Museum of Contemporary Art and Kanazawa Noh Museum 1 はじめに 昨年度(2014 年度)金沢市から新たな金沢の夜の文化観光を提供する「金沢ナイトミュージアム」「夜のにぎわい創出事業」として石川高専にプロジェクションマッピングの依頼があり見て楽しむだけでなく参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品を学生 1 人 1 つ制作し2014 年 8月 22 日(金)~23 日(土)に金沢市を代表する施設である金沢 21 世紀美術館(以下21 美)と金沢能楽美術館(以下能美)の屋外で実施した 参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品をテーマにした結果最終的に制作した作品の多くが建物の形状に合わせてマッピングするものではないものになったそこで場所や空間全体を体験できる作品のことを総称するインスタレーションという用語を本論文では使うことにしたまた単にインスタレーションという用語を使うとデジタルではないアナログ的なアート作品であることが多いためデジタルインスタレーションという用語を使うことにした 今年度は10 月 2 日(金)と 3日(土)の夜 19時から 21 時の 2 時間を 2 日間昨年と同様に学生が 1 人 1 つ制作した作品を金沢 21 世紀美術館と金沢能楽美術館の屋外壁面に投影した制作に携わった学生数は専攻科 2 年生 2 名専攻科 1 年生 1 名本科 5年生 3名の合計 6名であり作品数は 6つである

2 実施までの経緯 金沢市との連携事業の最初の打ち合わせを 4 月15 日(水)の卒研配属 1日目のときに実施したその後4 月 27 日(月)に 21 美に実地調査を行い投影する場所の検討を行ったその後5月 3 日(日)に金沢市の企画で金沢城プロジェクションマッピングを見学し金沢城プロジェクションマッピングの 監 修 を さ れ た 映 像 作 家 の 菱 川 勢 一 氏 らDRAWING AND MANUAL のクリエーターたち(プロデューサーとディレクター)と金沢工業大学(以下金沢工大)の学生たちで金沢駅鼓門プロジェクションマッピングをするグループとの交流が行われた(翌日の北國新聞に掲載された)5月 21 日(木)に 21 美において21 美の学芸員(チーフキュレーター)の方と投影する内容についての検討を行ったそこでコンセプトやストーリーの重要性などを教えていただき今後の参考となった 6 月 16 日(火)に金沢学生のまち市民交流館で「第1回夜のにぎわい交流会」と題して菱川勢一氏ら DRAWING AND MANUAL の制作スタッフと金沢工大のグループと昨年の作品を紹介の交流会を行ったそこで菱川氏から「客観的な視点を持ち続け金沢ならではの夜のにぎわいを生み出す演出を検証してほしい」「作品は総合演出をやらなきゃいけない幅広い年齢の人に受け入れられるポイントを探す視点が重要」「映像で楽しませるだけでなく演出に学びを取り入れて光に加賀五彩を使う演出など観客に何かを持ち帰ってもらえたらパーフェクト」「大人数が同時に参加できる仕組みがあったらい

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1

い」などといったアドバイスをいただいたこのアドバイスをもとにコンセプトを考えアイデアを出して制作した

表 1 実施までの経緯 日時 内容

4 月 15 日(水) 卒研配属金沢市との最初のキックオフミーティング

4 月 27 日(月) 21 美にて実地調査 5 月 3 日(日) 金沢城プロジェクションマッ

ピングと機材の見学制作チームとの交流会

5 月 21 日(木) 21 美にて学芸員の方からの アドバイス

6 月 16 日(火) 夜のにぎわい交流会 (菱川氏らからのアドバイス)

9 月 15 日(火) 投影実験(2作品) 9 月 30 日(水) 投影実験(3作品) 10 月 2~3 日 本番 3 制作物 31 加賀五彩ステップ 菱川氏の「幅広い年齢の人に受け入れられるポイント」「光に加賀五彩を使う演出」「大人数が同時に参加できる仕組み」というアドバイスから歩くと壁に加賀五彩(臙脂藍黄土草古代紫)の色が光り加賀友禅で使われる花が舞い友禅流しの雰囲気を感じられる音を演出することで誰でも簡単に遊べるインタラクティブインスタレーションを制作した(図 1) 人の検出には Kinect v2 (同時に 6 人認識でき人物の検出範囲は 05m~80m)を用いた超単焦点(明るさ 3000lm)のプロジェクターを壁の近くにプロジェクターを設置し人を検知できる範囲の歩いてほしいところにフルカラーLED テープを設置し様々な色を試したところ青がもっとも綺麗に見えたため青にした 1 日目には LED の電光掲示板を設置し参加者に以下の 4つのうちどれかを選んでもらった l 自分の動きに合わせて変化するのがよかった

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l 見た目がきれいでよかった rarr 50 人 l 石川の伝統工芸をテーマにしているのがよか

った rarr 38 人 l よくなかった rarr 0 人 「加賀友禅の色に似ていてついてくるとすごくきれいだったし楽しかった」「自分についてくるからおもしろかったです」という感想をいただいた

図 1 加賀五彩ステップ 3 2 加賀五彩花火 昨年制作した Kinect センサーを用いて手を上に振ると花火が打ち上がり手を上に速く振るとよりたくさんの花火が打ち上がるようにしたものを発展させて手を大きく広げて上に振ると惑星型の花火が打ち上がりジャンプするとナイアガラの滝のような花火が打ち上がるようにしたまた金沢らしくするために加賀友禅に使われている加賀五彩の色にした同時に 2 人対応できるようにした

図 2 加賀五彩花火

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2

33 加賀手鞠を使った「てまりうむ」Leap Motionを使って手をかざすと手の影が現れ

上から落ちてくる手鞠で遊べるインスタレーションを制作した普段は美術品として飾られていてなかなか触れる

機会のない手鞠を多くの人に楽しんでもらうというコンセプトのもと加賀に伝わる「手鞠の歌」に出てくる蝶を取り入れた作品に仕上げた手鞠の素材は地元のキャラクターの「たまひめちゃん」に使われているものをいただきプログラムを制作した2日目に実際に遊んでいただいた方の人数を数え

たところ2時間で 101 名という結果であったそのほとんどの方から「面白かった」という声をたくさんいただいたセンサーを使った作品は慣れが必要であり小さな子どもの小さな手に反応しないというトラブルがあった2日目の最後のほうでは参加者がプロジェクタ

ーと壁の間に入って参加者自身が影を使って遊ぶようになったこのような遊び方を参加者が考えて楽しめるのもこのようなインスタレーションの特徴だと考えられる

図 3 てまりうむ

1 日目の感想楽しかったつかむのが難しかったですはたいたりつかんだりするのが楽しかったですまたやりたいですつかめたり穴に入れたりいろいろできて難しくて楽しかったです新感覚でおもしろい2 日目の感想てまりを黒いところにやるのが大変でした現実でやっていることが映像として表示さ

れるのがおもしろかったです映像なのに実際にやっているように感じたとても楽しかったですAmazing すばらしい by 外国人この技術をあやつれたときの喜びてまりがリアルで楽しい色々な楽しみができます

34 加賀友禅スワイプKinect を使って手を横に振ると加賀友禅の背景

画像が切り替わり手をあげると花が散ったりするインスタレーションを制作した加賀友禅の素材は能登印刷様からフリー素材を購

入した購入する際にこのイベントで利用することを伝えてぜひ使ってほしいというコメントをいただいた

図 4 加賀友禅スワイプ

35 加賀リウム普段は Boid アルゴリズムで自律して動く鳥が

人が歩いていると寄ってくるインスタレーションを制作したKinect センサーより人物の検出範囲を広く検出できる人数を多くするため赤外線カメラを使用した赤外線投光機と赤外線カメラを使って取得した映

像の背景差分を取り通路上を歩く人の場所を検知した

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3

図 5 システム構成

図 6 加賀リウム

感想みんなで楽しめた超楽しいです楽しい金沢旅みなさんの努力で素敵な作品を仕上げましたね楽しませてありがとうございますまた見たいきれいだったいいねたのしい映像が動いて楽しかったないす技術おもしろい みんなで感動できましたGood きれいで楽しいとりがきれいでした 36 加賀友禅と影 当初能楽美術館の壁面に加賀友禅の画像を投影し加賀友禅の中の鳥や雲などが動く演出を制作した通路がちょうどプロジェクターと壁面の間にあり通路を通ると影が壁面に投影され参加者が段々と影で遊ぶようになった参加者自身で遊び方を考えて楽しんでいたのがこのインスタレーションの魅力になった 4 おわりに 金沢市の発表によると来場者数は 1日目(金曜日)が 800 人2 日目(土曜日)は 1700 人合計2500 人であった

図 7 加賀友禅と影 1 日目は作品体験の待ち時間も短くスムーズに運営できた 2 日目は1日目の様子が北國新聞に大きく掲載され参加者によるブログ記事や SNS の投稿などの影響もあり近隣の金沢城しいのき迎賓館兼六園石浦神社でもイベントがあったため大盛況であった(昨年と比べると 2 日目に若干人数が増えた) 天気予報では低気圧の影響で前日まで雨が降る予定であったが2 日間とも快晴になったただ夜は少し寒く感じるような気温であった 昨年は研究室や会議室で用いられる 2600lm 程度のプロジェクターを用いたが今年はおやべ光のまちプロジェクト実行委員会から8000lm のプロジェクターを 2台お借りすることができまた学内で購入した 7000lmのプロジェクターを 2台使うことができ昨年と比べてとても綺麗に投影することができた 様々な点で昨年と比べて改善することができ昨年よりとてもよかったという声を多数聞くことができた 謝辞 金沢市役所企画調整課の藤田様小森様には大変

お世話になりましたまた作品を制作した越野研究室の学生たちに深く感謝します

E-mail koshinoishikawa-nctacjp

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4

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Talking inference of interaction robot in vehicle

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⃝ 1Yoshikazu Okajima 1Masatoshi Okumura 1Hiroyuki Masuta 1Toru Oshima1Kenrsquoichi Koyanagi 1Tatsuo Motoyoshi 2Eiichi Takayama

1ݝେ1Toyama Prefectural University

ಈߴձג22TAKAYAMA CARS

Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

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ਤ 3 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

7

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

ڮࠤ⃝ ɼࠀ ଜ ৻೭հɼ Ҫ ɼ⃝ Katsuya Sahashiɼɹ Shinnosuke Nomuraɼ Takuya Inoueɼ

ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

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[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ksahashiirhisu-fukuiacjp

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

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⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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2-1familynao dcm

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t middot middot middot θ[M ]t )

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3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

tminus1 + N (0Σ)∆t

4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

5 end for

6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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(a) Imitation ofUpper Body Posture

(b) Imitation ofLower Body Posture

ਤ 3 Human Posture Imitation by Humanoid Robot

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ݙจߟ

[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

1 ΊʹɼਓͱϩϘοτΔػձՃΓɼϩ

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Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

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Rol

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Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

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Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

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2pixel 40 1

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19

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2 x y

5

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1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

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3

3 15 5

1 2 3

7

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2

2 1 3 2

PC Enter

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3

3

3

8

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1

[1] ldquo

rdquo 2004

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0

2

4

6 (1) (2) (3)

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

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1 345

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345 LR L

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31

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8 P 33 LR LR

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11 Ptimes ]

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[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

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DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

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2

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7 ]

E

4

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31

[1]

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[3]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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e eg a

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

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a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 3: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

第2セッション 司会畦原 宗之(長岡技術科学大学)

1445 (10分) 視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 李 晶高木 昇(富山県立大学) 1455(15分) Kinect を用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究 大垣 海高木 昇(富山県立大学) 1510(15分) 物理学で用いられる触図の作成に関する研究 平野 壮暁高木 昇(富山県立大学) 1530(15分) 点図ディスプレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究 正木勇治高木昇(富山県立大学)

休憩(1545-1555)

第 3セッション 司会高木 昇(富山県立大学)

1545(15分) 模擬評価関数と対話型GAによるポスターデザイン支援システム 池端 秀治山田 耕一畦原 宗之鈴木 泉 (長岡技術科学大学) 1610(15分) 室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~ 高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉 (長岡技術科学大学) 1625(15分) 製品デザイン間のイメージ距離を測る新指標 山根 誓史山田 耕一畦原 宗之鈴木 泉 (長岡技術科学大学)

1640(15分) 楽曲絵地図初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究 大園恭平 畦原宗之 山田耕一 鈴木泉 (長岡技術科学大学) 1655(15分) 局所特徴量の平滑化とサンプリングによるBag-of-keypoints 法におけるデータ圧縮 角谷 翔平鈴木 泉山田 耕一畦原 宗之 (長岡技術科学大学) 1710(10分) 子ども向け英語学習DSソフトの評価についての研究

伴 浩美(長岡技術科学大学)木村 春彦(金沢大学) 1720(10分) T-formula の発見と展開(1) 塚本弥八郎(名城大学) 1730(10分) T-formula の発見と展開(2) 塚本弥八郎(名城大学) 1740 休憩 1750 奨励賞 表彰式 1755 閉会式

1 2

Production of Interactive Digital Installation

ldquoLetrsquos Play Night Museum 21st Century Museum of Contemporary Art Kanazawardquo

Makoto Koshino

National Institute of Technology Ishikawa College

Abstract This paper shows a case study of a cooperation project with Ishikawa KOSEN and Kanazawa city The Kanazawa night museum projects as the night bustle creation projects The theme is interactive projection mapping in order to enjoy playing at the 21st Century Museum of Contemporary Art and Kanazawa Noh Museum 1 はじめに 昨年度(2014 年度)金沢市から新たな金沢の夜の文化観光を提供する「金沢ナイトミュージアム」「夜のにぎわい創出事業」として石川高専にプロジェクションマッピングの依頼があり見て楽しむだけでなく参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品を学生 1 人 1 つ制作し2014 年 8月 22 日(金)~23 日(土)に金沢市を代表する施設である金沢 21 世紀美術館(以下21 美)と金沢能楽美術館(以下能美)の屋外で実施した 参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品をテーマにした結果最終的に制作した作品の多くが建物の形状に合わせてマッピングするものではないものになったそこで場所や空間全体を体験できる作品のことを総称するインスタレーションという用語を本論文では使うことにしたまた単にインスタレーションという用語を使うとデジタルではないアナログ的なアート作品であることが多いためデジタルインスタレーションという用語を使うことにした 今年度は10 月 2 日(金)と 3日(土)の夜 19時から 21 時の 2 時間を 2 日間昨年と同様に学生が 1 人 1 つ制作した作品を金沢 21 世紀美術館と金沢能楽美術館の屋外壁面に投影した制作に携わった学生数は専攻科 2 年生 2 名専攻科 1 年生 1 名本科 5年生 3名の合計 6名であり作品数は 6つである

2 実施までの経緯 金沢市との連携事業の最初の打ち合わせを 4 月15 日(水)の卒研配属 1日目のときに実施したその後4 月 27 日(月)に 21 美に実地調査を行い投影する場所の検討を行ったその後5月 3 日(日)に金沢市の企画で金沢城プロジェクションマッピングを見学し金沢城プロジェクションマッピングの 監 修 を さ れ た 映 像 作 家 の 菱 川 勢 一 氏 らDRAWING AND MANUAL のクリエーターたち(プロデューサーとディレクター)と金沢工業大学(以下金沢工大)の学生たちで金沢駅鼓門プロジェクションマッピングをするグループとの交流が行われた(翌日の北國新聞に掲載された)5月 21 日(木)に 21 美において21 美の学芸員(チーフキュレーター)の方と投影する内容についての検討を行ったそこでコンセプトやストーリーの重要性などを教えていただき今後の参考となった 6 月 16 日(火)に金沢学生のまち市民交流館で「第1回夜のにぎわい交流会」と題して菱川勢一氏ら DRAWING AND MANUAL の制作スタッフと金沢工大のグループと昨年の作品を紹介の交流会を行ったそこで菱川氏から「客観的な視点を持ち続け金沢ならではの夜のにぎわいを生み出す演出を検証してほしい」「作品は総合演出をやらなきゃいけない幅広い年齢の人に受け入れられるポイントを探す視点が重要」「映像で楽しませるだけでなく演出に学びを取り入れて光に加賀五彩を使う演出など観客に何かを持ち帰ってもらえたらパーフェクト」「大人数が同時に参加できる仕組みがあったらい

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1

い」などといったアドバイスをいただいたこのアドバイスをもとにコンセプトを考えアイデアを出して制作した

表 1 実施までの経緯 日時 内容

4 月 15 日(水) 卒研配属金沢市との最初のキックオフミーティング

4 月 27 日(月) 21 美にて実地調査 5 月 3 日(日) 金沢城プロジェクションマッ

ピングと機材の見学制作チームとの交流会

5 月 21 日(木) 21 美にて学芸員の方からの アドバイス

6 月 16 日(火) 夜のにぎわい交流会 (菱川氏らからのアドバイス)

9 月 15 日(火) 投影実験(2作品) 9 月 30 日(水) 投影実験(3作品) 10 月 2~3 日 本番 3 制作物 31 加賀五彩ステップ 菱川氏の「幅広い年齢の人に受け入れられるポイント」「光に加賀五彩を使う演出」「大人数が同時に参加できる仕組み」というアドバイスから歩くと壁に加賀五彩(臙脂藍黄土草古代紫)の色が光り加賀友禅で使われる花が舞い友禅流しの雰囲気を感じられる音を演出することで誰でも簡単に遊べるインタラクティブインスタレーションを制作した(図 1) 人の検出には Kinect v2 (同時に 6 人認識でき人物の検出範囲は 05m~80m)を用いた超単焦点(明るさ 3000lm)のプロジェクターを壁の近くにプロジェクターを設置し人を検知できる範囲の歩いてほしいところにフルカラーLED テープを設置し様々な色を試したところ青がもっとも綺麗に見えたため青にした 1 日目には LED の電光掲示板を設置し参加者に以下の 4つのうちどれかを選んでもらった l 自分の動きに合わせて変化するのがよかった

rarr 57 人

l 見た目がきれいでよかった rarr 50 人 l 石川の伝統工芸をテーマにしているのがよか

った rarr 38 人 l よくなかった rarr 0 人 「加賀友禅の色に似ていてついてくるとすごくきれいだったし楽しかった」「自分についてくるからおもしろかったです」という感想をいただいた

図 1 加賀五彩ステップ 3 2 加賀五彩花火 昨年制作した Kinect センサーを用いて手を上に振ると花火が打ち上がり手を上に速く振るとよりたくさんの花火が打ち上がるようにしたものを発展させて手を大きく広げて上に振ると惑星型の花火が打ち上がりジャンプするとナイアガラの滝のような花火が打ち上がるようにしたまた金沢らしくするために加賀友禅に使われている加賀五彩の色にした同時に 2 人対応できるようにした

図 2 加賀五彩花火

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2

33 加賀手鞠を使った「てまりうむ」Leap Motionを使って手をかざすと手の影が現れ

上から落ちてくる手鞠で遊べるインスタレーションを制作した普段は美術品として飾られていてなかなか触れる

機会のない手鞠を多くの人に楽しんでもらうというコンセプトのもと加賀に伝わる「手鞠の歌」に出てくる蝶を取り入れた作品に仕上げた手鞠の素材は地元のキャラクターの「たまひめちゃん」に使われているものをいただきプログラムを制作した2日目に実際に遊んでいただいた方の人数を数え

たところ2時間で 101 名という結果であったそのほとんどの方から「面白かった」という声をたくさんいただいたセンサーを使った作品は慣れが必要であり小さな子どもの小さな手に反応しないというトラブルがあった2日目の最後のほうでは参加者がプロジェクタ

ーと壁の間に入って参加者自身が影を使って遊ぶようになったこのような遊び方を参加者が考えて楽しめるのもこのようなインスタレーションの特徴だと考えられる

図 3 てまりうむ

1 日目の感想楽しかったつかむのが難しかったですはたいたりつかんだりするのが楽しかったですまたやりたいですつかめたり穴に入れたりいろいろできて難しくて楽しかったです新感覚でおもしろい2 日目の感想てまりを黒いところにやるのが大変でした現実でやっていることが映像として表示さ

れるのがおもしろかったです映像なのに実際にやっているように感じたとても楽しかったですAmazing すばらしい by 外国人この技術をあやつれたときの喜びてまりがリアルで楽しい色々な楽しみができます

34 加賀友禅スワイプKinect を使って手を横に振ると加賀友禅の背景

画像が切り替わり手をあげると花が散ったりするインスタレーションを制作した加賀友禅の素材は能登印刷様からフリー素材を購

入した購入する際にこのイベントで利用することを伝えてぜひ使ってほしいというコメントをいただいた

図 4 加賀友禅スワイプ

35 加賀リウム普段は Boid アルゴリズムで自律して動く鳥が

人が歩いていると寄ってくるインスタレーションを制作したKinect センサーより人物の検出範囲を広く検出できる人数を多くするため赤外線カメラを使用した赤外線投光機と赤外線カメラを使って取得した映

像の背景差分を取り通路上を歩く人の場所を検知した

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3

図 5 システム構成

図 6 加賀リウム

感想みんなで楽しめた超楽しいです楽しい金沢旅みなさんの努力で素敵な作品を仕上げましたね楽しませてありがとうございますまた見たいきれいだったいいねたのしい映像が動いて楽しかったないす技術おもしろい みんなで感動できましたGood きれいで楽しいとりがきれいでした 36 加賀友禅と影 当初能楽美術館の壁面に加賀友禅の画像を投影し加賀友禅の中の鳥や雲などが動く演出を制作した通路がちょうどプロジェクターと壁面の間にあり通路を通ると影が壁面に投影され参加者が段々と影で遊ぶようになった参加者自身で遊び方を考えて楽しんでいたのがこのインスタレーションの魅力になった 4 おわりに 金沢市の発表によると来場者数は 1日目(金曜日)が 800 人2 日目(土曜日)は 1700 人合計2500 人であった

図 7 加賀友禅と影 1 日目は作品体験の待ち時間も短くスムーズに運営できた 2 日目は1日目の様子が北國新聞に大きく掲載され参加者によるブログ記事や SNS の投稿などの影響もあり近隣の金沢城しいのき迎賓館兼六園石浦神社でもイベントがあったため大盛況であった(昨年と比べると 2 日目に若干人数が増えた) 天気予報では低気圧の影響で前日まで雨が降る予定であったが2 日間とも快晴になったただ夜は少し寒く感じるような気温であった 昨年は研究室や会議室で用いられる 2600lm 程度のプロジェクターを用いたが今年はおやべ光のまちプロジェクト実行委員会から8000lm のプロジェクターを 2台お借りすることができまた学内で購入した 7000lmのプロジェクターを 2台使うことができ昨年と比べてとても綺麗に投影することができた 様々な点で昨年と比べて改善することができ昨年よりとてもよかったという声を多数聞くことができた 謝辞 金沢市役所企画調整課の藤田様小森様には大変

お世話になりましたまた作品を制作した越野研究室の学生たちに深く感謝します

E-mail koshinoishikawa-nctacjp

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4

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Talking inference of interaction robot in vehicle

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⃝ 1Yoshikazu Okajima 1Masatoshi Okumura 1Hiroyuki Masuta 1Toru Oshima1Kenrsquoichi Koyanagi 1Tatsuo Motoyoshi 2Eiichi Takayama

1ݝେ1Toyama Prefectural University

ಈߴձג22TAKAYAMA CARS

Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

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ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

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7

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

[4] അɹଇɼதɹխതɼ٢ɹ߁ɼຬɹܙɼɹࢤٱ ະདྷͳσδλϧγϦʔζ 8 ιϑτίϯϐϡʔςΟϯάͷجͱԠ༻ɼڞग़൛ɼpp129-146ɼ2012

[5] ߁ɹߐࠇ εύΠΩϯάχϡʔϥϧωοτϫʔΫɼγεςϜޚใɼVol48ɼpp57-62ɼ2004

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

ڮࠤ⃝ ɼࠀ ଜ ৻೭հɼ Ҫ ɼ⃝ Katsuya Sahashiɼɹ Shinnosuke Nomuraɼ Takuya Inoueɼ

ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

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[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

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E-mail ksahashiirhisu-fukuiacjp

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

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⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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3 Update particles with the motion model

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4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

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6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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(a) Imitation ofUpper Body Posture

(b) Imitation ofLower Body Posture

ਤ 3 Human Posture Imitation by Humanoid Robot

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

1 ΊʹɼਓͱϩϘοτΔػձՃΓɼϩ

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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Time[sec]

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(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

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3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

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1 Kinect

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2 PC Enter

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1 2 3

7

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2

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[1] ldquo

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6 (1) (2) (3)

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

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21

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[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

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1

[3]

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1

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2

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DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

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21 2 2

DV-2

DV-2

2

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DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

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4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

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7 ]

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4

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31

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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u ag e

a g

h eg

u ce

u g e

e e

a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 4: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

1640(15分) 楽曲絵地図初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究 大園恭平 畦原宗之 山田耕一 鈴木泉 (長岡技術科学大学) 1655(15分) 局所特徴量の平滑化とサンプリングによるBag-of-keypoints 法におけるデータ圧縮 角谷 翔平鈴木 泉山田 耕一畦原 宗之 (長岡技術科学大学) 1710(10分) 子ども向け英語学習DSソフトの評価についての研究

伴 浩美(長岡技術科学大学)木村 春彦(金沢大学) 1720(10分) T-formula の発見と展開(1) 塚本弥八郎(名城大学) 1730(10分) T-formula の発見と展開(2) 塚本弥八郎(名城大学) 1740 休憩 1750 奨励賞 表彰式 1755 閉会式

1 2

Production of Interactive Digital Installation

ldquoLetrsquos Play Night Museum 21st Century Museum of Contemporary Art Kanazawardquo

Makoto Koshino

National Institute of Technology Ishikawa College

Abstract This paper shows a case study of a cooperation project with Ishikawa KOSEN and Kanazawa city The Kanazawa night museum projects as the night bustle creation projects The theme is interactive projection mapping in order to enjoy playing at the 21st Century Museum of Contemporary Art and Kanazawa Noh Museum 1 はじめに 昨年度(2014 年度)金沢市から新たな金沢の夜の文化観光を提供する「金沢ナイトミュージアム」「夜のにぎわい創出事業」として石川高専にプロジェクションマッピングの依頼があり見て楽しむだけでなく参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品を学生 1 人 1 つ制作し2014 年 8月 22 日(金)~23 日(土)に金沢市を代表する施設である金沢 21 世紀美術館(以下21 美)と金沢能楽美術館(以下能美)の屋外で実施した 参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品をテーマにした結果最終的に制作した作品の多くが建物の形状に合わせてマッピングするものではないものになったそこで場所や空間全体を体験できる作品のことを総称するインスタレーションという用語を本論文では使うことにしたまた単にインスタレーションという用語を使うとデジタルではないアナログ的なアート作品であることが多いためデジタルインスタレーションという用語を使うことにした 今年度は10 月 2 日(金)と 3日(土)の夜 19時から 21 時の 2 時間を 2 日間昨年と同様に学生が 1 人 1 つ制作した作品を金沢 21 世紀美術館と金沢能楽美術館の屋外壁面に投影した制作に携わった学生数は専攻科 2 年生 2 名専攻科 1 年生 1 名本科 5年生 3名の合計 6名であり作品数は 6つである

2 実施までの経緯 金沢市との連携事業の最初の打ち合わせを 4 月15 日(水)の卒研配属 1日目のときに実施したその後4 月 27 日(月)に 21 美に実地調査を行い投影する場所の検討を行ったその後5月 3 日(日)に金沢市の企画で金沢城プロジェクションマッピングを見学し金沢城プロジェクションマッピングの 監 修 を さ れ た 映 像 作 家 の 菱 川 勢 一 氏 らDRAWING AND MANUAL のクリエーターたち(プロデューサーとディレクター)と金沢工業大学(以下金沢工大)の学生たちで金沢駅鼓門プロジェクションマッピングをするグループとの交流が行われた(翌日の北國新聞に掲載された)5月 21 日(木)に 21 美において21 美の学芸員(チーフキュレーター)の方と投影する内容についての検討を行ったそこでコンセプトやストーリーの重要性などを教えていただき今後の参考となった 6 月 16 日(火)に金沢学生のまち市民交流館で「第1回夜のにぎわい交流会」と題して菱川勢一氏ら DRAWING AND MANUAL の制作スタッフと金沢工大のグループと昨年の作品を紹介の交流会を行ったそこで菱川氏から「客観的な視点を持ち続け金沢ならではの夜のにぎわいを生み出す演出を検証してほしい」「作品は総合演出をやらなきゃいけない幅広い年齢の人に受け入れられるポイントを探す視点が重要」「映像で楽しませるだけでなく演出に学びを取り入れて光に加賀五彩を使う演出など観客に何かを持ち帰ってもらえたらパーフェクト」「大人数が同時に参加できる仕組みがあったらい

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1

い」などといったアドバイスをいただいたこのアドバイスをもとにコンセプトを考えアイデアを出して制作した

表 1 実施までの経緯 日時 内容

4 月 15 日(水) 卒研配属金沢市との最初のキックオフミーティング

4 月 27 日(月) 21 美にて実地調査 5 月 3 日(日) 金沢城プロジェクションマッ

ピングと機材の見学制作チームとの交流会

5 月 21 日(木) 21 美にて学芸員の方からの アドバイス

6 月 16 日(火) 夜のにぎわい交流会 (菱川氏らからのアドバイス)

9 月 15 日(火) 投影実験(2作品) 9 月 30 日(水) 投影実験(3作品) 10 月 2~3 日 本番 3 制作物 31 加賀五彩ステップ 菱川氏の「幅広い年齢の人に受け入れられるポイント」「光に加賀五彩を使う演出」「大人数が同時に参加できる仕組み」というアドバイスから歩くと壁に加賀五彩(臙脂藍黄土草古代紫)の色が光り加賀友禅で使われる花が舞い友禅流しの雰囲気を感じられる音を演出することで誰でも簡単に遊べるインタラクティブインスタレーションを制作した(図 1) 人の検出には Kinect v2 (同時に 6 人認識でき人物の検出範囲は 05m~80m)を用いた超単焦点(明るさ 3000lm)のプロジェクターを壁の近くにプロジェクターを設置し人を検知できる範囲の歩いてほしいところにフルカラーLED テープを設置し様々な色を試したところ青がもっとも綺麗に見えたため青にした 1 日目には LED の電光掲示板を設置し参加者に以下の 4つのうちどれかを選んでもらった l 自分の動きに合わせて変化するのがよかった

rarr 57 人

l 見た目がきれいでよかった rarr 50 人 l 石川の伝統工芸をテーマにしているのがよか

った rarr 38 人 l よくなかった rarr 0 人 「加賀友禅の色に似ていてついてくるとすごくきれいだったし楽しかった」「自分についてくるからおもしろかったです」という感想をいただいた

図 1 加賀五彩ステップ 3 2 加賀五彩花火 昨年制作した Kinect センサーを用いて手を上に振ると花火が打ち上がり手を上に速く振るとよりたくさんの花火が打ち上がるようにしたものを発展させて手を大きく広げて上に振ると惑星型の花火が打ち上がりジャンプするとナイアガラの滝のような花火が打ち上がるようにしたまた金沢らしくするために加賀友禅に使われている加賀五彩の色にした同時に 2 人対応できるようにした

図 2 加賀五彩花火

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2

33 加賀手鞠を使った「てまりうむ」Leap Motionを使って手をかざすと手の影が現れ

上から落ちてくる手鞠で遊べるインスタレーションを制作した普段は美術品として飾られていてなかなか触れる

機会のない手鞠を多くの人に楽しんでもらうというコンセプトのもと加賀に伝わる「手鞠の歌」に出てくる蝶を取り入れた作品に仕上げた手鞠の素材は地元のキャラクターの「たまひめちゃん」に使われているものをいただきプログラムを制作した2日目に実際に遊んでいただいた方の人数を数え

たところ2時間で 101 名という結果であったそのほとんどの方から「面白かった」という声をたくさんいただいたセンサーを使った作品は慣れが必要であり小さな子どもの小さな手に反応しないというトラブルがあった2日目の最後のほうでは参加者がプロジェクタ

ーと壁の間に入って参加者自身が影を使って遊ぶようになったこのような遊び方を参加者が考えて楽しめるのもこのようなインスタレーションの特徴だと考えられる

図 3 てまりうむ

1 日目の感想楽しかったつかむのが難しかったですはたいたりつかんだりするのが楽しかったですまたやりたいですつかめたり穴に入れたりいろいろできて難しくて楽しかったです新感覚でおもしろい2 日目の感想てまりを黒いところにやるのが大変でした現実でやっていることが映像として表示さ

れるのがおもしろかったです映像なのに実際にやっているように感じたとても楽しかったですAmazing すばらしい by 外国人この技術をあやつれたときの喜びてまりがリアルで楽しい色々な楽しみができます

34 加賀友禅スワイプKinect を使って手を横に振ると加賀友禅の背景

画像が切り替わり手をあげると花が散ったりするインスタレーションを制作した加賀友禅の素材は能登印刷様からフリー素材を購

入した購入する際にこのイベントで利用することを伝えてぜひ使ってほしいというコメントをいただいた

図 4 加賀友禅スワイプ

35 加賀リウム普段は Boid アルゴリズムで自律して動く鳥が

人が歩いていると寄ってくるインスタレーションを制作したKinect センサーより人物の検出範囲を広く検出できる人数を多くするため赤外線カメラを使用した赤外線投光機と赤外線カメラを使って取得した映

像の背景差分を取り通路上を歩く人の場所を検知した

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3

図 5 システム構成

図 6 加賀リウム

感想みんなで楽しめた超楽しいです楽しい金沢旅みなさんの努力で素敵な作品を仕上げましたね楽しませてありがとうございますまた見たいきれいだったいいねたのしい映像が動いて楽しかったないす技術おもしろい みんなで感動できましたGood きれいで楽しいとりがきれいでした 36 加賀友禅と影 当初能楽美術館の壁面に加賀友禅の画像を投影し加賀友禅の中の鳥や雲などが動く演出を制作した通路がちょうどプロジェクターと壁面の間にあり通路を通ると影が壁面に投影され参加者が段々と影で遊ぶようになった参加者自身で遊び方を考えて楽しんでいたのがこのインスタレーションの魅力になった 4 おわりに 金沢市の発表によると来場者数は 1日目(金曜日)が 800 人2 日目(土曜日)は 1700 人合計2500 人であった

図 7 加賀友禅と影 1 日目は作品体験の待ち時間も短くスムーズに運営できた 2 日目は1日目の様子が北國新聞に大きく掲載され参加者によるブログ記事や SNS の投稿などの影響もあり近隣の金沢城しいのき迎賓館兼六園石浦神社でもイベントがあったため大盛況であった(昨年と比べると 2 日目に若干人数が増えた) 天気予報では低気圧の影響で前日まで雨が降る予定であったが2 日間とも快晴になったただ夜は少し寒く感じるような気温であった 昨年は研究室や会議室で用いられる 2600lm 程度のプロジェクターを用いたが今年はおやべ光のまちプロジェクト実行委員会から8000lm のプロジェクターを 2台お借りすることができまた学内で購入した 7000lmのプロジェクターを 2台使うことができ昨年と比べてとても綺麗に投影することができた 様々な点で昨年と比べて改善することができ昨年よりとてもよかったという声を多数聞くことができた 謝辞 金沢市役所企画調整課の藤田様小森様には大変

お世話になりましたまた作品を制作した越野研究室の学生たちに深く感謝します

E-mail koshinoishikawa-nctacjp

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4

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Talking inference of interaction robot in vehicle

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⃝ 1Yoshikazu Okajima 1Masatoshi Okumura 1Hiroyuki Masuta 1Toru Oshima1Kenrsquoichi Koyanagi 1Tatsuo Motoyoshi 2Eiichi Takayama

1ݝେ1Toyama Prefectural University

ಈߴձג22TAKAYAMA CARS

Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

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ਤ 3 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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7

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

[4] അɹଇɼதɹխതɼ٢ɹ߁ɼຬɹܙɼɹࢤٱ ະདྷͳσδλϧγϦʔζ 8 ιϑτίϯϐϡʔςΟϯάͷجͱԠ༻ɼڞग़൛ɼpp129-146ɼ2012

[5] ߁ɹߐࠇ εύΠΩϯάχϡʔϥϧωοτϫʔΫɼγεςϜޚใɼVol48ɼpp57-62ɼ2004

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

ڮࠤ⃝ ɼࠀ ଜ ৻೭հɼ Ҫ ɼ⃝ Katsuya Sahashiɼɹ Shinnosuke Nomuraɼ Takuya Inoueɼ

ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

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[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ksahashiirhisu-fukuiacjp

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

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⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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t middot middot middot θ[M ]t )

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3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

tminus1 + N (0Σ)∆t

4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

5 end for

6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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4ʹɽਤ 4(a)ͱਤ 4(b)खΛԼΖঢ়ଶΒɼ

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ਤ 3 Human Posture Imitation by Humanoid Robot

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05

1

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ݙจߟ

[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژʖʖ

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Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

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Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

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3

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

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[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

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1

[3]

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1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

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31

[1]

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2

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9 6 7

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yamadakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

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2 4

u [3]ag u

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a g ( s

c)a u o

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j a

a g e

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

g t r o

o s

u

t r o s

e j s

e

o uc t

u c t e

e ag

e e g

a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

e

u 3

e

e e

1

n g

( =

s )

( ca )

2 e n

e

times (

)

3

ag 41 t

e e

agn

u

e

et o ag

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g ( )

eg t

e

1

e 3 t e a

k

g 3 t e

e

e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

) g

n

s e

3

g ( 3 )e

g

( 3 ) e

u na a

g s

4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

a

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e e

a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 5: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

1 2

Production of Interactive Digital Installation

ldquoLetrsquos Play Night Museum 21st Century Museum of Contemporary Art Kanazawardquo

Makoto Koshino

National Institute of Technology Ishikawa College

Abstract This paper shows a case study of a cooperation project with Ishikawa KOSEN and Kanazawa city The Kanazawa night museum projects as the night bustle creation projects The theme is interactive projection mapping in order to enjoy playing at the 21st Century Museum of Contemporary Art and Kanazawa Noh Museum 1 はじめに 昨年度(2014 年度)金沢市から新たな金沢の夜の文化観光を提供する「金沢ナイトミュージアム」「夜のにぎわい創出事業」として石川高専にプロジェクションマッピングの依頼があり見て楽しむだけでなく参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品を学生 1 人 1 つ制作し2014 年 8月 22 日(金)~23 日(土)に金沢市を代表する施設である金沢 21 世紀美術館(以下21 美)と金沢能楽美術館(以下能美)の屋外で実施した 参加型体験型の遊んで楽しめるインタラクティブな作品をテーマにした結果最終的に制作した作品の多くが建物の形状に合わせてマッピングするものではないものになったそこで場所や空間全体を体験できる作品のことを総称するインスタレーションという用語を本論文では使うことにしたまた単にインスタレーションという用語を使うとデジタルではないアナログ的なアート作品であることが多いためデジタルインスタレーションという用語を使うことにした 今年度は10 月 2 日(金)と 3日(土)の夜 19時から 21 時の 2 時間を 2 日間昨年と同様に学生が 1 人 1 つ制作した作品を金沢 21 世紀美術館と金沢能楽美術館の屋外壁面に投影した制作に携わった学生数は専攻科 2 年生 2 名専攻科 1 年生 1 名本科 5年生 3名の合計 6名であり作品数は 6つである

2 実施までの経緯 金沢市との連携事業の最初の打ち合わせを 4 月15 日(水)の卒研配属 1日目のときに実施したその後4 月 27 日(月)に 21 美に実地調査を行い投影する場所の検討を行ったその後5月 3 日(日)に金沢市の企画で金沢城プロジェクションマッピングを見学し金沢城プロジェクションマッピングの 監 修 を さ れ た 映 像 作 家 の 菱 川 勢 一 氏 らDRAWING AND MANUAL のクリエーターたち(プロデューサーとディレクター)と金沢工業大学(以下金沢工大)の学生たちで金沢駅鼓門プロジェクションマッピングをするグループとの交流が行われた(翌日の北國新聞に掲載された)5月 21 日(木)に 21 美において21 美の学芸員(チーフキュレーター)の方と投影する内容についての検討を行ったそこでコンセプトやストーリーの重要性などを教えていただき今後の参考となった 6 月 16 日(火)に金沢学生のまち市民交流館で「第1回夜のにぎわい交流会」と題して菱川勢一氏ら DRAWING AND MANUAL の制作スタッフと金沢工大のグループと昨年の作品を紹介の交流会を行ったそこで菱川氏から「客観的な視点を持ち続け金沢ならではの夜のにぎわいを生み出す演出を検証してほしい」「作品は総合演出をやらなきゃいけない幅広い年齢の人に受け入れられるポイントを探す視点が重要」「映像で楽しませるだけでなく演出に学びを取り入れて光に加賀五彩を使う演出など観客に何かを持ち帰ってもらえたらパーフェクト」「大人数が同時に参加できる仕組みがあったらい

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1

い」などといったアドバイスをいただいたこのアドバイスをもとにコンセプトを考えアイデアを出して制作した

表 1 実施までの経緯 日時 内容

4 月 15 日(水) 卒研配属金沢市との最初のキックオフミーティング

4 月 27 日(月) 21 美にて実地調査 5 月 3 日(日) 金沢城プロジェクションマッ

ピングと機材の見学制作チームとの交流会

5 月 21 日(木) 21 美にて学芸員の方からの アドバイス

6 月 16 日(火) 夜のにぎわい交流会 (菱川氏らからのアドバイス)

9 月 15 日(火) 投影実験(2作品) 9 月 30 日(水) 投影実験(3作品) 10 月 2~3 日 本番 3 制作物 31 加賀五彩ステップ 菱川氏の「幅広い年齢の人に受け入れられるポイント」「光に加賀五彩を使う演出」「大人数が同時に参加できる仕組み」というアドバイスから歩くと壁に加賀五彩(臙脂藍黄土草古代紫)の色が光り加賀友禅で使われる花が舞い友禅流しの雰囲気を感じられる音を演出することで誰でも簡単に遊べるインタラクティブインスタレーションを制作した(図 1) 人の検出には Kinect v2 (同時に 6 人認識でき人物の検出範囲は 05m~80m)を用いた超単焦点(明るさ 3000lm)のプロジェクターを壁の近くにプロジェクターを設置し人を検知できる範囲の歩いてほしいところにフルカラーLED テープを設置し様々な色を試したところ青がもっとも綺麗に見えたため青にした 1 日目には LED の電光掲示板を設置し参加者に以下の 4つのうちどれかを選んでもらった l 自分の動きに合わせて変化するのがよかった

rarr 57 人

l 見た目がきれいでよかった rarr 50 人 l 石川の伝統工芸をテーマにしているのがよか

った rarr 38 人 l よくなかった rarr 0 人 「加賀友禅の色に似ていてついてくるとすごくきれいだったし楽しかった」「自分についてくるからおもしろかったです」という感想をいただいた

図 1 加賀五彩ステップ 3 2 加賀五彩花火 昨年制作した Kinect センサーを用いて手を上に振ると花火が打ち上がり手を上に速く振るとよりたくさんの花火が打ち上がるようにしたものを発展させて手を大きく広げて上に振ると惑星型の花火が打ち上がりジャンプするとナイアガラの滝のような花火が打ち上がるようにしたまた金沢らしくするために加賀友禅に使われている加賀五彩の色にした同時に 2 人対応できるようにした

図 2 加賀五彩花火

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2

33 加賀手鞠を使った「てまりうむ」Leap Motionを使って手をかざすと手の影が現れ

上から落ちてくる手鞠で遊べるインスタレーションを制作した普段は美術品として飾られていてなかなか触れる

機会のない手鞠を多くの人に楽しんでもらうというコンセプトのもと加賀に伝わる「手鞠の歌」に出てくる蝶を取り入れた作品に仕上げた手鞠の素材は地元のキャラクターの「たまひめちゃん」に使われているものをいただきプログラムを制作した2日目に実際に遊んでいただいた方の人数を数え

たところ2時間で 101 名という結果であったそのほとんどの方から「面白かった」という声をたくさんいただいたセンサーを使った作品は慣れが必要であり小さな子どもの小さな手に反応しないというトラブルがあった2日目の最後のほうでは参加者がプロジェクタ

ーと壁の間に入って参加者自身が影を使って遊ぶようになったこのような遊び方を参加者が考えて楽しめるのもこのようなインスタレーションの特徴だと考えられる

図 3 てまりうむ

1 日目の感想楽しかったつかむのが難しかったですはたいたりつかんだりするのが楽しかったですまたやりたいですつかめたり穴に入れたりいろいろできて難しくて楽しかったです新感覚でおもしろい2 日目の感想てまりを黒いところにやるのが大変でした現実でやっていることが映像として表示さ

れるのがおもしろかったです映像なのに実際にやっているように感じたとても楽しかったですAmazing すばらしい by 外国人この技術をあやつれたときの喜びてまりがリアルで楽しい色々な楽しみができます

34 加賀友禅スワイプKinect を使って手を横に振ると加賀友禅の背景

画像が切り替わり手をあげると花が散ったりするインスタレーションを制作した加賀友禅の素材は能登印刷様からフリー素材を購

入した購入する際にこのイベントで利用することを伝えてぜひ使ってほしいというコメントをいただいた

図 4 加賀友禅スワイプ

35 加賀リウム普段は Boid アルゴリズムで自律して動く鳥が

人が歩いていると寄ってくるインスタレーションを制作したKinect センサーより人物の検出範囲を広く検出できる人数を多くするため赤外線カメラを使用した赤外線投光機と赤外線カメラを使って取得した映

像の背景差分を取り通路上を歩く人の場所を検知した

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3

図 5 システム構成

図 6 加賀リウム

感想みんなで楽しめた超楽しいです楽しい金沢旅みなさんの努力で素敵な作品を仕上げましたね楽しませてありがとうございますまた見たいきれいだったいいねたのしい映像が動いて楽しかったないす技術おもしろい みんなで感動できましたGood きれいで楽しいとりがきれいでした 36 加賀友禅と影 当初能楽美術館の壁面に加賀友禅の画像を投影し加賀友禅の中の鳥や雲などが動く演出を制作した通路がちょうどプロジェクターと壁面の間にあり通路を通ると影が壁面に投影され参加者が段々と影で遊ぶようになった参加者自身で遊び方を考えて楽しんでいたのがこのインスタレーションの魅力になった 4 おわりに 金沢市の発表によると来場者数は 1日目(金曜日)が 800 人2 日目(土曜日)は 1700 人合計2500 人であった

図 7 加賀友禅と影 1 日目は作品体験の待ち時間も短くスムーズに運営できた 2 日目は1日目の様子が北國新聞に大きく掲載され参加者によるブログ記事や SNS の投稿などの影響もあり近隣の金沢城しいのき迎賓館兼六園石浦神社でもイベントがあったため大盛況であった(昨年と比べると 2 日目に若干人数が増えた) 天気予報では低気圧の影響で前日まで雨が降る予定であったが2 日間とも快晴になったただ夜は少し寒く感じるような気温であった 昨年は研究室や会議室で用いられる 2600lm 程度のプロジェクターを用いたが今年はおやべ光のまちプロジェクト実行委員会から8000lm のプロジェクターを 2台お借りすることができまた学内で購入した 7000lmのプロジェクターを 2台使うことができ昨年と比べてとても綺麗に投影することができた 様々な点で昨年と比べて改善することができ昨年よりとてもよかったという声を多数聞くことができた 謝辞 金沢市役所企画調整課の藤田様小森様には大変

お世話になりましたまた作品を制作した越野研究室の学生たちに深く感謝します

E-mail koshinoishikawa-nctacjp

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4

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Talking inference of interaction robot in vehicle

⃝ 1ԬౡܙҰɼ1Ԟଜխහɼ1೭ɼ1େౡపɼ1খҰɼ1ຊ٢ୡɼ2ߴӳҰ

⃝ 1Yoshikazu Okajima 1Masatoshi Okumura 1Hiroyuki Masuta 1Toru Oshima1Kenrsquoichi Koyanagi 1Tatsuo Motoyoshi 2Eiichi Takayama

1ݝେ1Toyama Prefectural University

ಈߴձג22TAKAYAMA CARS

Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

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ਤ 2 Driving Evaluation Map

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ਤ 3 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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7

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

[4] അɹଇɼதɹխതɼ٢ɹ߁ɼຬɹܙɼɹࢤٱ ະདྷͳσδλϧγϦʔζ 8 ιϑτίϯϐϡʔςΟϯάͷجͱԠ༻ɼڞग़൛ɼpp129-146ɼ2012

[5] ߁ɹߐࠇ εύΠΩϯάχϡʔϥϧωοτϫʔΫɼγεςϜޚใɼVol48ɼpp57-62ɼ2004

[6] WMaassɼand CMBishop Pulsed Neural Net-worksɼThe MIT Pressɼ1999

བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

ڮࠤ⃝ ɼࠀ ଜ ৻೭հɼ Ҫ ɼ⃝ Katsuya Sahashiɼɹ Shinnosuke Nomuraɼ Takuya Inoueɼ

ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

1 ΊʹһɼۀߦΛۀॴͰࢠݪɼࡏݱ

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

[2] உࠤ ീӫҰ ৳ݩ౻ࠤ চεΠονͱވઅΛ༻ৗͷาߦҙਤਪఆ ຊػցձจ Vol 79 No 806 pp 3487ndash3500 2013

[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ksahashiirhisu-fukuiacjp

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

ຊ⃝ কฏɼ ڮߴ ହ

⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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LAnkleRoll

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httpdocaldebarancom

2-1familynao dcm

actuator sensor nameshtml

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t middot middot middot θ[M ]t )

2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

tminus1 + N (0Σ)∆t

4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

5 end for

6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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ϑΟϧλΛ༻ਪఆઅͷΛػʹೖɼ

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ɼਪఆઅͷΛϦΞϧλΠϜʹ NAOʹૹ৴

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ͷมԽͱNAOͷηϯαΒಡΈࠐΜઅΛਤ

4ʹɽਤ 4(a)ͱਤ 4(b)खΛԼΖঢ়ଶΒɼ

खΛਅԣʹͱͰͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ

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(a) Imitation ofUpper Body Posture

(b) Imitation ofLower Body Posture

ਤ 3 Human Posture Imitation by Humanoid Robot

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0

05

1

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ݙจߟ

[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژʖʖ

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Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

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Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

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3

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

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[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

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1

[3]

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1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

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31

[1]

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2

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9 6 7

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yamadakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

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2 4

u [3]ag u

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a g ( s

c)a u o

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j a

a g e

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

g t r o

o s

u

t r o s

e j s

e

o uc t

u c t e

e ag

e e g

a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

e

u 3

e

e e

1

n g

( =

s )

( ca )

2 e n

e

times (

)

3

ag 41 t

e e

agn

u

e

et o ag

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g ( )

eg t

e

1

e 3 t e a

k

g 3 t e

e

e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

) g

n

s e

3

g ( 3 )e

g

( 3 ) e

u na a

g s

4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

a

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e e

a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 6: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

い」などといったアドバイスをいただいたこのアドバイスをもとにコンセプトを考えアイデアを出して制作した

表 1 実施までの経緯 日時 内容

4 月 15 日(水) 卒研配属金沢市との最初のキックオフミーティング

4 月 27 日(月) 21 美にて実地調査 5 月 3 日(日) 金沢城プロジェクションマッ

ピングと機材の見学制作チームとの交流会

5 月 21 日(木) 21 美にて学芸員の方からの アドバイス

6 月 16 日(火) 夜のにぎわい交流会 (菱川氏らからのアドバイス)

9 月 15 日(火) 投影実験(2作品) 9 月 30 日(水) 投影実験(3作品) 10 月 2~3 日 本番 3 制作物 31 加賀五彩ステップ 菱川氏の「幅広い年齢の人に受け入れられるポイント」「光に加賀五彩を使う演出」「大人数が同時に参加できる仕組み」というアドバイスから歩くと壁に加賀五彩(臙脂藍黄土草古代紫)の色が光り加賀友禅で使われる花が舞い友禅流しの雰囲気を感じられる音を演出することで誰でも簡単に遊べるインタラクティブインスタレーションを制作した(図 1) 人の検出には Kinect v2 (同時に 6 人認識でき人物の検出範囲は 05m~80m)を用いた超単焦点(明るさ 3000lm)のプロジェクターを壁の近くにプロジェクターを設置し人を検知できる範囲の歩いてほしいところにフルカラーLED テープを設置し様々な色を試したところ青がもっとも綺麗に見えたため青にした 1 日目には LED の電光掲示板を設置し参加者に以下の 4つのうちどれかを選んでもらった l 自分の動きに合わせて変化するのがよかった

rarr 57 人

l 見た目がきれいでよかった rarr 50 人 l 石川の伝統工芸をテーマにしているのがよか

った rarr 38 人 l よくなかった rarr 0 人 「加賀友禅の色に似ていてついてくるとすごくきれいだったし楽しかった」「自分についてくるからおもしろかったです」という感想をいただいた

図 1 加賀五彩ステップ 3 2 加賀五彩花火 昨年制作した Kinect センサーを用いて手を上に振ると花火が打ち上がり手を上に速く振るとよりたくさんの花火が打ち上がるようにしたものを発展させて手を大きく広げて上に振ると惑星型の花火が打ち上がりジャンプするとナイアガラの滝のような花火が打ち上がるようにしたまた金沢らしくするために加賀友禅に使われている加賀五彩の色にした同時に 2 人対応できるようにした

図 2 加賀五彩花火

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2

33 加賀手鞠を使った「てまりうむ」Leap Motionを使って手をかざすと手の影が現れ

上から落ちてくる手鞠で遊べるインスタレーションを制作した普段は美術品として飾られていてなかなか触れる

機会のない手鞠を多くの人に楽しんでもらうというコンセプトのもと加賀に伝わる「手鞠の歌」に出てくる蝶を取り入れた作品に仕上げた手鞠の素材は地元のキャラクターの「たまひめちゃん」に使われているものをいただきプログラムを制作した2日目に実際に遊んでいただいた方の人数を数え

たところ2時間で 101 名という結果であったそのほとんどの方から「面白かった」という声をたくさんいただいたセンサーを使った作品は慣れが必要であり小さな子どもの小さな手に反応しないというトラブルがあった2日目の最後のほうでは参加者がプロジェクタ

ーと壁の間に入って参加者自身が影を使って遊ぶようになったこのような遊び方を参加者が考えて楽しめるのもこのようなインスタレーションの特徴だと考えられる

図 3 てまりうむ

1 日目の感想楽しかったつかむのが難しかったですはたいたりつかんだりするのが楽しかったですまたやりたいですつかめたり穴に入れたりいろいろできて難しくて楽しかったです新感覚でおもしろい2 日目の感想てまりを黒いところにやるのが大変でした現実でやっていることが映像として表示さ

れるのがおもしろかったです映像なのに実際にやっているように感じたとても楽しかったですAmazing すばらしい by 外国人この技術をあやつれたときの喜びてまりがリアルで楽しい色々な楽しみができます

34 加賀友禅スワイプKinect を使って手を横に振ると加賀友禅の背景

画像が切り替わり手をあげると花が散ったりするインスタレーションを制作した加賀友禅の素材は能登印刷様からフリー素材を購

入した購入する際にこのイベントで利用することを伝えてぜひ使ってほしいというコメントをいただいた

図 4 加賀友禅スワイプ

35 加賀リウム普段は Boid アルゴリズムで自律して動く鳥が

人が歩いていると寄ってくるインスタレーションを制作したKinect センサーより人物の検出範囲を広く検出できる人数を多くするため赤外線カメラを使用した赤外線投光機と赤外線カメラを使って取得した映

像の背景差分を取り通路上を歩く人の場所を検知した

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3

図 5 システム構成

図 6 加賀リウム

感想みんなで楽しめた超楽しいです楽しい金沢旅みなさんの努力で素敵な作品を仕上げましたね楽しませてありがとうございますまた見たいきれいだったいいねたのしい映像が動いて楽しかったないす技術おもしろい みんなで感動できましたGood きれいで楽しいとりがきれいでした 36 加賀友禅と影 当初能楽美術館の壁面に加賀友禅の画像を投影し加賀友禅の中の鳥や雲などが動く演出を制作した通路がちょうどプロジェクターと壁面の間にあり通路を通ると影が壁面に投影され参加者が段々と影で遊ぶようになった参加者自身で遊び方を考えて楽しんでいたのがこのインスタレーションの魅力になった 4 おわりに 金沢市の発表によると来場者数は 1日目(金曜日)が 800 人2 日目(土曜日)は 1700 人合計2500 人であった

図 7 加賀友禅と影 1 日目は作品体験の待ち時間も短くスムーズに運営できた 2 日目は1日目の様子が北國新聞に大きく掲載され参加者によるブログ記事や SNS の投稿などの影響もあり近隣の金沢城しいのき迎賓館兼六園石浦神社でもイベントがあったため大盛況であった(昨年と比べると 2 日目に若干人数が増えた) 天気予報では低気圧の影響で前日まで雨が降る予定であったが2 日間とも快晴になったただ夜は少し寒く感じるような気温であった 昨年は研究室や会議室で用いられる 2600lm 程度のプロジェクターを用いたが今年はおやべ光のまちプロジェクト実行委員会から8000lm のプロジェクターを 2台お借りすることができまた学内で購入した 7000lmのプロジェクターを 2台使うことができ昨年と比べてとても綺麗に投影することができた 様々な点で昨年と比べて改善することができ昨年よりとてもよかったという声を多数聞くことができた 謝辞 金沢市役所企画調整課の藤田様小森様には大変

お世話になりましたまた作品を制作した越野研究室の学生たちに深く感謝します

E-mail koshinoishikawa-nctacjp

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4

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Talking inference of interaction robot in vehicle

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⃝ 1Yoshikazu Okajima 1Masatoshi Okumura 1Hiroyuki Masuta 1Toru Oshima1Kenrsquoichi Koyanagi 1Tatsuo Motoyoshi 2Eiichi Takayama

1ݝେ1Toyama Prefectural University

ಈߴձג22TAKAYAMA CARS

Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

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ਤ 3 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

7

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

[4] അɹଇɼதɹխതɼ٢ɹ߁ɼຬɹܙɼɹࢤٱ ະདྷͳσδλϧγϦʔζ 8 ιϑτίϯϐϡʔςΟϯάͷجͱԠ༻ɼڞग़൛ɼpp129-146ɼ2012

[5] ߁ɹߐࠇ εύΠΩϯάχϡʔϥϧωοτϫʔΫɼγεςϜޚใɼVol48ɼpp57-62ɼ2004

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

ڮࠤ⃝ ɼࠀ ଜ ৻೭հɼ Ҫ ɼ⃝ Katsuya Sahashiɼɹ Shinnosuke Nomuraɼ Takuya Inoueɼ

ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

1 ΊʹһɼۀߦΛۀॴͰࢠݪɼࡏݱ

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

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[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ksahashiirhisu-fukuiacjp

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

ຊ⃝ কฏɼ ڮߴ ହ

⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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2-1familynao dcm

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t middot middot middot θ[M ]t )

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3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

tminus1 + N (0Σ)∆t

4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

5 end for

6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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ϑΟϧλΛ༻ਪఆઅͷΛػʹೖɼ

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(a) Imitation ofUpper Body Posture

(b) Imitation ofLower Body Posture

ਤ 3 Human Posture Imitation by Humanoid Robot

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ݙจߟ

[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژʖʖ

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

1 ΊʹɼਓͱϩϘοτΔػձՃΓɼϩ

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Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

ΔͱʹΑΓɼҰͷϞσϧͰ IECʹΔʮಈ

ʯɼʮಈදݱʯͷ 2ͷϓϩηεΛߦՄͳγε

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ɽຊใࠂͰఏҊΔRNNRCMͷशύϥϝʔλ

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

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Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

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Kinect 1mm2

20

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1mm2 pixel xy 2

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2pixel 40 1

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2 x y

5

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1 Kinect

2cm

2 PC Enter

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1 2 3

7

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2

2 1 3 2

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3

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8

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[1] ldquo

rdquo 2004

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0

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4

6 (1) (2) (3)

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

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1 345

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[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

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DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

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7 5 2

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

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g et r

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et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 7: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

33 加賀手鞠を使った「てまりうむ」Leap Motionを使って手をかざすと手の影が現れ

上から落ちてくる手鞠で遊べるインスタレーションを制作した普段は美術品として飾られていてなかなか触れる

機会のない手鞠を多くの人に楽しんでもらうというコンセプトのもと加賀に伝わる「手鞠の歌」に出てくる蝶を取り入れた作品に仕上げた手鞠の素材は地元のキャラクターの「たまひめちゃん」に使われているものをいただきプログラムを制作した2日目に実際に遊んでいただいた方の人数を数え

たところ2時間で 101 名という結果であったそのほとんどの方から「面白かった」という声をたくさんいただいたセンサーを使った作品は慣れが必要であり小さな子どもの小さな手に反応しないというトラブルがあった2日目の最後のほうでは参加者がプロジェクタ

ーと壁の間に入って参加者自身が影を使って遊ぶようになったこのような遊び方を参加者が考えて楽しめるのもこのようなインスタレーションの特徴だと考えられる

図 3 てまりうむ

1 日目の感想楽しかったつかむのが難しかったですはたいたりつかんだりするのが楽しかったですまたやりたいですつかめたり穴に入れたりいろいろできて難しくて楽しかったです新感覚でおもしろい2 日目の感想てまりを黒いところにやるのが大変でした現実でやっていることが映像として表示さ

れるのがおもしろかったです映像なのに実際にやっているように感じたとても楽しかったですAmazing すばらしい by 外国人この技術をあやつれたときの喜びてまりがリアルで楽しい色々な楽しみができます

34 加賀友禅スワイプKinect を使って手を横に振ると加賀友禅の背景

画像が切り替わり手をあげると花が散ったりするインスタレーションを制作した加賀友禅の素材は能登印刷様からフリー素材を購

入した購入する際にこのイベントで利用することを伝えてぜひ使ってほしいというコメントをいただいた

図 4 加賀友禅スワイプ

35 加賀リウム普段は Boid アルゴリズムで自律して動く鳥が

人が歩いていると寄ってくるインスタレーションを制作したKinect センサーより人物の検出範囲を広く検出できる人数を多くするため赤外線カメラを使用した赤外線投光機と赤外線カメラを使って取得した映

像の背景差分を取り通路上を歩く人の場所を検知した

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3

図 5 システム構成

図 6 加賀リウム

感想みんなで楽しめた超楽しいです楽しい金沢旅みなさんの努力で素敵な作品を仕上げましたね楽しませてありがとうございますまた見たいきれいだったいいねたのしい映像が動いて楽しかったないす技術おもしろい みんなで感動できましたGood きれいで楽しいとりがきれいでした 36 加賀友禅と影 当初能楽美術館の壁面に加賀友禅の画像を投影し加賀友禅の中の鳥や雲などが動く演出を制作した通路がちょうどプロジェクターと壁面の間にあり通路を通ると影が壁面に投影され参加者が段々と影で遊ぶようになった参加者自身で遊び方を考えて楽しんでいたのがこのインスタレーションの魅力になった 4 おわりに 金沢市の発表によると来場者数は 1日目(金曜日)が 800 人2 日目(土曜日)は 1700 人合計2500 人であった

図 7 加賀友禅と影 1 日目は作品体験の待ち時間も短くスムーズに運営できた 2 日目は1日目の様子が北國新聞に大きく掲載され参加者によるブログ記事や SNS の投稿などの影響もあり近隣の金沢城しいのき迎賓館兼六園石浦神社でもイベントがあったため大盛況であった(昨年と比べると 2 日目に若干人数が増えた) 天気予報では低気圧の影響で前日まで雨が降る予定であったが2 日間とも快晴になったただ夜は少し寒く感じるような気温であった 昨年は研究室や会議室で用いられる 2600lm 程度のプロジェクターを用いたが今年はおやべ光のまちプロジェクト実行委員会から8000lm のプロジェクターを 2台お借りすることができまた学内で購入した 7000lmのプロジェクターを 2台使うことができ昨年と比べてとても綺麗に投影することができた 様々な点で昨年と比べて改善することができ昨年よりとてもよかったという声を多数聞くことができた 謝辞 金沢市役所企画調整課の藤田様小森様には大変

お世話になりましたまた作品を制作した越野研究室の学生たちに深く感謝します

E-mail koshinoishikawa-nctacjp

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4

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Talking inference of interaction robot in vehicle

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⃝ 1Yoshikazu Okajima 1Masatoshi Okumura 1Hiroyuki Masuta 1Toru Oshima1Kenrsquoichi Koyanagi 1Tatsuo Motoyoshi 2Eiichi Takayama

1ݝେ1Toyama Prefectural University

ಈߴձג22TAKAYAMA CARS

Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

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5

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ਤ 2 Driving Evaluation Map

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ਤ 3 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

7

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(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

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ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

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[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ksahashiirhisu-fukuiacjp

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

ຊ⃝ কฏɼ ڮߴ ହ

⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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t middot middot middot θ[M ]t )

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3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

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4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

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6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

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[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

0

20

40

0 1000 2000 3000 4000 5000

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] Pi

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Time[sec]

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(a) 長さ L=036[m]

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Yaw

[deg

] Pi

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deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

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1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

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4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

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345 LR L

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2

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21

a P

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31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

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2 32

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2 [ 2 3L3 3 L

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Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

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[1]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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[3]

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35

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a s e s

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et

a

s

g et r

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et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 8: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

図 5 システム構成

図 6 加賀リウム

感想みんなで楽しめた超楽しいです楽しい金沢旅みなさんの努力で素敵な作品を仕上げましたね楽しませてありがとうございますまた見たいきれいだったいいねたのしい映像が動いて楽しかったないす技術おもしろい みんなで感動できましたGood きれいで楽しいとりがきれいでした 36 加賀友禅と影 当初能楽美術館の壁面に加賀友禅の画像を投影し加賀友禅の中の鳥や雲などが動く演出を制作した通路がちょうどプロジェクターと壁面の間にあり通路を通ると影が壁面に投影され参加者が段々と影で遊ぶようになった参加者自身で遊び方を考えて楽しんでいたのがこのインスタレーションの魅力になった 4 おわりに 金沢市の発表によると来場者数は 1日目(金曜日)が 800 人2 日目(土曜日)は 1700 人合計2500 人であった

図 7 加賀友禅と影 1 日目は作品体験の待ち時間も短くスムーズに運営できた 2 日目は1日目の様子が北國新聞に大きく掲載され参加者によるブログ記事や SNS の投稿などの影響もあり近隣の金沢城しいのき迎賓館兼六園石浦神社でもイベントがあったため大盛況であった(昨年と比べると 2 日目に若干人数が増えた) 天気予報では低気圧の影響で前日まで雨が降る予定であったが2 日間とも快晴になったただ夜は少し寒く感じるような気温であった 昨年は研究室や会議室で用いられる 2600lm 程度のプロジェクターを用いたが今年はおやべ光のまちプロジェクト実行委員会から8000lm のプロジェクターを 2台お借りすることができまた学内で購入した 7000lmのプロジェクターを 2台使うことができ昨年と比べてとても綺麗に投影することができた 様々な点で昨年と比べて改善することができ昨年よりとてもよかったという声を多数聞くことができた 謝辞 金沢市役所企画調整課の藤田様小森様には大変

お世話になりましたまた作品を制作した越野研究室の学生たちに深く感謝します

E-mail koshinoishikawa-nctacjp

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4

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Talking inference of interaction robot in vehicle

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⃝ 1Yoshikazu Okajima 1Masatoshi Okumura 1Hiroyuki Masuta 1Toru Oshima1Kenrsquoichi Koyanagi 1Tatsuo Motoyoshi 2Eiichi Takayama

1ݝେ1Toyama Prefectural University

ಈߴձג22TAKAYAMA CARS

Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

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ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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7

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

[4] അɹଇɼதɹխതɼ٢ɹ߁ɼຬɹܙɼɹࢤٱ ະདྷͳσδλϧγϦʔζ 8 ιϑτίϯϐϡʔςΟϯάͷجͱԠ༻ɼڞग़൛ɼpp129-146ɼ2012

[5] ߁ɹߐࠇ εύΠΩϯάχϡʔϥϧωοτϫʔΫɼγεςϜޚใɼVol48ɼpp57-62ɼ2004

[6] WMaassɼand CMBishop Pulsed Neural Net-worksɼThe MIT Pressɼ1999

བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

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ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

[2] உࠤ ീӫҰ ৳ݩ౻ࠤ চεΠονͱވઅΛ༻ৗͷาߦҙਤਪఆ ຊػցձจ Vol 79 No 806 pp 3487ndash3500 2013

[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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10

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

ຊ⃝ কฏɼ ڮߴ ହ

⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

1 ॹݴ

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2-1familynao dcm

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1 Initialize particles Θt = (θ[1]t θ[2]

t middot middot middot θ[M ]t )

2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

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4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

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6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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17

4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

5

2

E [

E 2

] 3

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31

[1]

5 E

E

2 E

E 2 5

]

[3]

1 ( )

1

1(+)

2

1 2

E

9 6 7

9

9

4

E

[1]

3 5 ]

9 4

2] 2 ]D]

4

7

E

( )

E

- ) )

[3]

E E

)

yamadakjsnagaokautacjp

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

g

e u

e n

u g t

r e er u p

n er

ag t

e

g

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u et g

( 1)

e g

g a a

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33

1 [1]

4

u

e [2]ag

a

ag et

e

e

g

et j e

g et

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e

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u ag e

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e t er a er

a t a h

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a et t

e u n u

ag c e

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t et

e

a h e s

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2 et

2 4

u [3]ag u

o e

s

e

ag

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a a h

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n ag

ag ( )a

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a g ( s

c)a u o

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g t r o

o s

u

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e j s

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o uc t

u c t e

e ag

e e g

a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

e

u 3

e

e e

1

n g

( =

s )

( ca )

2 e n

e

times (

)

3

ag 41 t

e e

agn

u

e

et o ag

e e

g ( )

eg t

e

1

e 3 t e a

k

g 3 t e

e

e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

) g

n

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3

g ( 3 )e

g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

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35

3

43 et e

a

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e e

a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 9: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

ಈʹΔΠϯλϥΫγϣϯϩϘοτͷΊͷਪఆ

Talking inference of interaction robot in vehicle

⃝ 1ԬౡܙҰɼ1Ԟଜխහɼ1೭ɼ1େౡపɼ1খҰɼ1ຊ٢ୡɼ2ߴӳҰ

⃝ 1Yoshikazu Okajima 1Masatoshi Okumura 1Hiroyuki Masuta 1Toru Oshima1Kenrsquoichi Koyanagi 1Tatsuo Motoyoshi 2Eiichi Takayama

1ݝେ1Toyama Prefectural University

ಈߴձג22TAKAYAMA CARS

Abstract This manuscript describes a robot interaction for driving assist system of vehicle It is impor-tant to estimate the objective driving evaluation and the suitable talking timing We propose a drivingevaluation system applying a simplified fuzzy inference and an interaction timing estimation methodapplying a spiking neural network Through preliminary experiment we discuss the effectivity of theproposed method for robot interaction in an electric vehicle

1 Ίʹ

ͷಈʹӡసࢧԉज़ଟࡌΕ

Δɽͷதͷ 1ʹӡసͷӡసධՁΛΔज़

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

5

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ਤ 3 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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7

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

[4] അɹଇɼதɹխതɼ٢ɹ߁ɼຬɹܙɼɹࢤٱ ະདྷͳσδλϧγϦʔζ 8 ιϑτίϯϐϡʔςΟϯάͷجͱԠ༻ɼڞग़൛ɼpp129-146ɼ2012

[5] ߁ɹߐࠇ εύΠΩϯάχϡʔϥϧωοτϫʔΫɼγεςϜޚใɼVol48ɼpp57-62ɼ2004

[6] WMaassɼand CMBishop Pulsed Neural Net-worksɼThe MIT Pressɼ1999

བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

ڮࠤ⃝ ɼࠀ ଜ ৻೭հɼ Ҫ ɼ⃝ Katsuya Sahashiɼɹ Shinnosuke Nomuraɼ Takuya Inoueɼ

ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

[2] உࠤ ീӫҰ ৳ݩ౻ࠤ চεΠονͱވઅΛ༻ৗͷาߦҙਤਪఆ ຊػցձจ Vol 79 No 806 pp 3487ndash3500 2013

[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

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E-mail ksahashiirhisu-fukuiacjp

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

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⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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11

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Algorithm 1 ύʔςΟΫϧϑΟϧλ

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t middot middot middot θ[M ]t )

2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

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4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

5 end for

6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

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˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژʖʖ

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

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12

ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

1 ΊʹɼਓͱϩϘοτΔػձՃΓɼϩ

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[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

0

20

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Yaw

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] Pi

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deg]

Rol

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]

Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

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5E 14 ( )

14 1

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

31

[1]

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[3]

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[3]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

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r e er u p

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( 1)

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

u

e [2]ag

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2 4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

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a MML(Music Macro Language)a

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( 3 ) ag

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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a

u

53ag

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a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 10: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

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ਤ 3 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

7

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ݙจߟ[1] େҰɼதౡӳ৴ ӡసΛշదʹΉ i-DM(ΠϯςϦδΣϯτɾυϥΠϒɾϚελʔ)ɼಈज़ɼVol68ɼpp46-49ɼ2014

(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

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ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

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[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

ຊ⃝ কฏɼ ڮߴ ହ

⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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2-1familynao dcm

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t middot middot middot θ[M ]t )

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3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

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4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

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6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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(b) Imitation ofLower Body Posture

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

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[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

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13

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

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བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

0

20

40

0 1000 2000 3000 4000 5000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

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l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(a) 長さ L=036[m]

-40

-20

0

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0 500 1000 1500 2000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

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L 3 P[LR L3

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P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

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L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

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2 32

2 R P Psin

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LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

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LR eLR

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LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

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R 3 L aP a 3 L3

L3 2

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333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

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[1]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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[3]

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35

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a s e s

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et

a

s

g et r

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et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 11: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

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ਤ 4 Measurment of Angular Velocity of Pitching

ਤ 5 Measurment of Demand Torque and Velocity

ਤ 6 Measurment of Angular Velocity of Pitching

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7

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(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

[2] The MathWorks Inc ಈͷαεϖϯγϣϯɼMATLABampsimulinkɼ2010

[3] ߁ɹߴɼږɹޱɼߦอɹٱౡɹจ༤ɼݪ ΠϯςϦδΣϯτωοτϫʔΫγεςϜೖɼίϩφɼpp27-30ɼ2012

[4] അɹଇɼதɹխതɼ٢ɹ߁ɼຬɹܙɼɹࢤٱ ະདྷͳσδλϧγϦʔζ 8 ιϑτίϯϐϡʔςΟϯάͷجͱԠ༻ɼڞग़൛ɼpp129-146ɼ2012

[5] ߁ɹߐࠇ εύΠΩϯάχϡʔϥϧωοτϫʔΫɼγεςϜޚใɼVol48ɼpp57-62ɼ2004

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

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ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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9

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E-mail ksahashiirhisu-fukuiacjp

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10

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

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⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

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University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

11

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3 Update particles with the motion model

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4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

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6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

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Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

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1

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2 x y

5

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1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

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2

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1 2 3

7

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2

2 1 3 2

PC Enter

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1

[1] ldquo

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

5

2

E [

E 2

] 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

31

[1]

5 E

E

2 E

E 2 5

]

[3]

1 ( )

1

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2

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E

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E

[1]

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9 4

2] 2 ]D]

4

7

E

( )

E

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[3]

E E

)

yamadakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

g

e u

e n

u g t

r e er u p

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u et g

( 1)

e g

g a a

n a

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

u

e [2]ag

a

ag et

e

e

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et j e

g et

g t

a r e

e

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2 et

2 4

u [3]ag u

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

g t r o

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u

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e j s

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o uc t

u c t e

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e e g

a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

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u 3

e

e e

1

n g

( =

s )

( ca )

2 e n

e

times (

)

3

ag 41 t

e e

agn

u

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g ( )

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e

1

e 3 t e a

k

g 3 t e

e

e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

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n

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3

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g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

a

s

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a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

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連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 12: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

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(a)Rapid Acceleration(b)Comfortable

Acceleration

ਤ 7 The Change of Fuzzy Inference Output

ਤ 8 The Output of SNN Rapid Acceleration

ਤ 9 The Output of SNN Comfortable Acceleration

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བྷઌԬౡܙҰ

E-mail t214010stpu-toyamaacjp

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8

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Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

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ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

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10

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

ຊ⃝ কฏɼ ڮߴ ହ

⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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11

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2-1familynao dcm

actuator sensor nameshtml

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Algorithm 1 ύʔςΟΫϧϑΟϧλ

1 Initialize particles Θt = (θ[1]t θ[2]

t middot middot middot θ[M ]t )

2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

tminus1 + N (0Σ)∆t

4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

5 end for

6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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(b) Imitation ofLower Body Posture

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

བྷઌ

˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژʖʖ

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

1 ΊʹɼਓͱϩϘοτΔػձՃΓɼϩ

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Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

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[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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18

Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

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22

[2]

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7 ]

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4

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2

E [

E 2

] 3

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31

[1]

5 E

E

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E 2 5

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[3]

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[1]

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[3]

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yamadakjsnagaokautacjp

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32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

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r e er u p

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( 1)

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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1 [1]

4

u

e [2]ag

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2 et

2 4

u [3]ag u

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34

g t r o

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a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

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1

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s )

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2 e n

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3

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agn

u

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e

1

e 3 t e a

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g 3 t e

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e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

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n

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3

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g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 13: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

ͷӡಈϞσϧͱϞʔγϣϯηϯαͷग़ཤۀޚΞγετجʹ

Power Assist Control based on User Motion Model and Motion Sensor

ڮࠤ⃝ ɼࠀ ଜ ৻೭հɼ Ҫ ɼ⃝ Katsuya Sahashiɼɹ Shinnosuke Nomuraɼ Takuya Inoueɼ

ڮߴ ହɼ Ҫ ণ೭ɹYasutake Takahashiɼ Masayuki Kawaiɹ

ҪେɹɹUniversity of Fukuiɹɹ

Abstract This study aims to control a power assist suit in real time under condition where bio-signalmeasurement are not reliable because of high-temperature and high-humidity in an inhospitable environ-ment We propose a power assist controller based on 9 axis motion sensors attached to a user measuringgeomagnetism acceleration and angular velocity of userrsquos limbs The controller estimates future motion ofthe userrsquos limbs based on a database of the user limb motion and assist the motion in real time This reportconducts an experiment with one degree of freedom power assist arm to evaluate the proposed method

1 ΊʹһɼۀߦΛۀॴͰࢠݪɼࡏݱ

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

9

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-100

-50

0

50

100

1 2 3 4 5-60-40-20 0 20 40 60

Angl

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e[N

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-100

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Angl

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

[2] உࠤ ീӫҰ ৳ݩ౻ࠤ চεΠονͱވઅΛ༻ৗͷาߦҙਤਪఆ ຊػցձจ Vol 79 No 806 pp 3487ndash3500 2013

[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

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⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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2-1familynao dcm

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Algorithm 1 ύʔςΟΫϧϑΟϧλ

1 Initialize particles Θt = (θ[1]t θ[2]

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2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

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4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

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6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

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Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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17

4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

5

2

E [

E 2

] 3

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[1]

5 E

E

2 E

E 2 5

]

[3]

1 ( )

1

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2

1 2

E

9 6 7

9

9

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E

[1]

3 5 ]

9 4

2] 2 ]D]

4

7

E

( )

E

- ) )

[3]

E E

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yamadakjsnagaokautacjp

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

g

e u

e n

u g t

r e er u p

n er

ag t

e

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u et g

( 1)

e g

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33

1 [1]

4

u

e [2]ag

a

ag et

e

e

g

et j e

g et

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a r e

e

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u ag e

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e t er a er

a t a h

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a et t

e u n u

ag c e

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t et

e

a h e s

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2 et

2 4

u [3]ag u

o e

s

e

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n ag

ag ( )a

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a g ( s

c)a u o

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34

g t r o

o s

u

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e j s

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o uc t

u c t e

e ag

e e g

a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

e

u 3

e

e e

1

n g

( =

s )

( ca )

2 e n

e

times (

)

3

ag 41 t

e e

agn

u

e

et o ag

e e

g ( )

eg t

e

1

e 3 t e a

k

g 3 t e

e

e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

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n

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3

g ( 3 )e

g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

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35

3

43 et e

a

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u ce

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a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 14: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

ΤϯίʔμͰܭଌΞγετஔͷΞʔϜͷɼr θd ∆tඵޙͷΞγετஔͷΞʔϜͷɼkd

ʹΑΔήΠϯɼr θΤϯίʔμͰܭଌΞ

γετஔͷΞʔϜͷɼrˆθd ∆t ඵޙͷΞγ

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खʹੜΔݮগΔͱͰΔΊ

ΞγετΔͱग़དྷͱΔɽ

ਤ 2 ܠ෩ݧ

-100

-50

0

50

100

1 2 3 4 5-60-40-20 0 20 40 60

Angl

e[de

g]

Forc

e[N

]

Time[s]

Arm postureForce

ਤ 3 Ξγετޚͳ

-100

-50

0

50

100

8 9 10 11 12 13-60-40-20 0 20 40 60

Angl

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g]

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ݙจߟ[1] ԕໜथ Purwanto Eko ರߴ Ԟฏ հࢧޢԉ༻ύϫʔΞγετεʔπͷ 2004ਫ਼ձय़قେձज़ߨԋจ pp 1221ndash1222 2004

[2] உࠤ ീӫҰ ৳ݩ౻ࠤ চεΠονͱވઅΛ༻ৗͷาߦҙਤਪఆ ຊػցձจ Vol 79 No 806 pp 3487ndash3500 2013

[3] ࠀڮࠤ ଜ৻೭հ Ҫ ହڮߴ ୩ষ Ҫণ೭ ϞʔγϣϯηϯαΛ༻Ξγετޚ ୈ 31ճϑΝδΟγεςϜγϯϙδϜߨԋจ pp 340ndash3432015

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Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

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⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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Algorithm 1 ύʔςΟΫϧϑΟϧλ

1 Initialize particles Θt = (θ[1]t θ[2]

t middot middot middot θ[M ]t )

2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

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4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

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6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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17

4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

5

2

E [

E 2

] 3

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31

[1]

5 E

E

2 E

E 2 5

]

[3]

1 ( )

1

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2

1 2

E

9 6 7

9

9

4

E

[1]

3 5 ]

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2] 2 ]D]

4

7

E

( )

E

- ) )

[3]

E E

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yamadakjsnagaokautacjp

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32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

g

e u

e n

u g t

r e er u p

n er

ag t

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u et g

( 1)

e g

g a a

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

u

e [2]ag

a

ag et

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e

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e u n u

ag c e

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t et

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a h e s

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2 et

2 4

u [3]ag u

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ag ( )a

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

g t r o

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u c t e

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a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

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u 3

e

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1

n g

( =

s )

( ca )

2 e n

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times (

)

3

ag 41 t

e e

agn

u

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et o ag

e e

g ( )

eg t

e

1

e 3 t e a

k

g 3 t e

e

e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

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n

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3

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g

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u na a

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4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 15: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

ਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻શϦϯΫͷ฿

Real time Imitation of whole Body Link postures based on Particle Filterfor Humanoid Robot

ຊ⃝ কฏɼ ڮߴ ହ

⃝Shohei Yamamoto Yasutake Takahashi

Ҫେ෦

University of Fukui

Abstract Humanoid robot becomes popular in our daily life Therefore imitation learning from humanbehavior observation has become more important Most conventional imitation learning approaches forhumanoid robot assume that the sequence of joint angles for the imitation humanoid robot is known throughthe observation of the human demonstration However the human demonstrator needs to use expensiveand hard-to-use motion capture system to know the sequence of the actual joint angles for the humanoidrobot imitation On the other hand an inexpensive camera with depth sensor enables us to observe the linkposture of the human demonstrator instead with reasonable accuracy in a fast and comfortable mannerWe have proposed a particle-filter-based joint angle estimation method for the humanoid robot to imitatehuman demonstration The method provides a realistic solution of the estimated sequence of the jointangle for the humanoid robot imitation in real-time This paper shows experiments with a real humanoidrobot and the validity of the method

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11

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2-1familynao dcm

actuator sensor nameshtml

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Algorithm 1 ύʔςΟΫϧϑΟϧλ

1 Initialize particles Θt = (θ[1]t θ[2]

t middot middot middot θ[M ]t )

2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

tminus1 + N (0Σ)∆t

4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

5 end for

6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

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˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژʖʖ

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

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ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

1 ΊʹɼਓͱϩϘοτΔػձՃΓɼϩ

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Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

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[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

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-20

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Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

18

Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

31

[1]

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[3]

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[3]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

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2 et

2 4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

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a MML(Music Macro Language)a

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( 3 ) ag

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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u

53ag

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a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 16: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

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HeadPitch

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RElbowRoll

RElbowYaw

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RHipPitch

RHipRoll

RHipYawPitch

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RAnkleRoll

RAnklePitch

RkneePitch

HeadYaw

LShoulderRoll

LShoulderPitch

LElbowRoll

LElbowYaw

LWristYaw

LHand

LHipYawPitch

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LHipRoll

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LAnkleRoll

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httpdocaldebarancom

2-1familynao dcm

actuator sensor nameshtml

ΑΓҾ༻

Algorithm 1 ύʔςΟΫϧϑΟϧλ

1 Initialize particles Θt = (θ[1]t θ[2]

t middot middot middot θ[M ]t )

2 for m = 1 to M do

3 Update particles with the motion model

θ[m]t = θ[m]

tminus1 + N (0Σ)∆t

4 Calculate the belief of each particle with the

measurement model

w[m] = h(hϕ1t middot middot middot hϕN

t |θt)

5 end for

6 for m = 1 to M do

7 draw m from Θt with probability prop w[m]

8 add θ[m]t toΘt+1

9 end for

10 return Θt+1

3 ݧ

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༻ਪఆઅͱػͷηϯαΒಡΈࠐΜ

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(a) Imitation ofUpper Body Posture

(b) Imitation ofLower Body Posture

ਤ 3 Human Posture Imitation by Humanoid Robot

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-2

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-1

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0

05

1

15

2

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000an

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[1] Tetsunari Inamura Iwaki Toshima Hiroaki Tanie andYoshihiko Nakamura Embodied symbol emergencebased on mimesis theory Int J Robotics ResearchVol 23 No 4 pp 363ndash377 2004

[2] ӓҪ ώϡʔϚϊΠυϩϘοτͷΊͷରڧܕԽशγεςϜͷ Ҫେɹଔۀจ 2013

[3] ହڮߴ ᔨଠݪࡗ ਓಈͷΒಈ฿ΛߦਓܕϩϘοτͷΊͷύʔςΟΫϧϑΟϧλΛ༻અ

ܥਪఆ pp 21ndash23 201505

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E-mail shyamamotoirhisu-fukuijp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

12

ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

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20

40

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deg]

Rol

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Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

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Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

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2pixel 40 1

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19

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2 x y

5

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1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

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3

3 15 5

1 2 3

7

4

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2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

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0

2

4

6 (1) (2) (3)

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21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

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a P aP

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1 345

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345 LR L

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21

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31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

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2 32

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11 Ptimes ]

] [ timesa P

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[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

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[2]

4 5 9

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7 ]

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4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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[3]

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35

3

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a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 17: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

ϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖRNNΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜͷݕ

Investigation of Learning System for Emotion Estimation and Emotional Expression MotionGeneration based on RNN with Russellrsquos Circumplex Model

⃝ 1௰ຊɹɼ ɹହɼڮߴ1 2લɹཅҰ⃝ 1Takuya Tsujimoto 1Yasutake Takahashi 2Yoichiro Maeda

1Ҫେ 2ͷΓେ1University of Fukui 2Institude of Technologists

Abstract Interactive Emotion Communication (IEC) has been proposed and studied so far IEC consistsof three processes recognition of human emotion generation of robot emotion and expression of robotemotion Those processes have been designed by hand one by one This report proposes a comprehensivesystem that learns human emotion recognition and robot emotion expression both The system is arecurrent neural network including Russellrsquos circumplex model explicitly and learns human emotion andcorresponding motion pattern simultaneously We show the validity of the proposed method throughexperiments

1 ΊʹɼਓͱϩϘοτΔػձՃΓɼϩ

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RNNRCM (Recurrent Neural Network with Russellrsquos

Circumplex Model)ΛఏҊ [3]ɽRNNRCMΛ༻

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13

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REL(xy) (0707-0707)

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ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

0

20

40

0 1000 2000 3000 4000 5000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(a) 長さ L=036[m]

-40

-20

0

20

40

0 500 1000 1500 2000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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18

Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

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2

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7 ]

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4

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2

E [

E 2

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31

[1]

5 E

E

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E 2 5

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[3]

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[1]

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[3]

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yamadakjsnagaokautacjp

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32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

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e u

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r e er u p

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( 1)

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1 [1]

4

u

e [2]ag

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2 et

2 4

u [3]ag u

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34

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a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

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u 3

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1

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s )

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2 e n

e

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)

3

ag 41 t

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agn

u

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g ( )

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e

1

e 3 t e a

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1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

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n

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g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

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[3]

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35

3

43 et e

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u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 18: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

ਤ 1 RNNRCMͷߏਤ

0

05

1

0 05 1

JOYANGSADREL

(a) RNNRCMɿಉҰඃݧ(ઌڀݚߦ [3])

-1

-05

0

05

1

-1 -05 0 05 1

JOYANGSADREL

(b) RNNRCMɿಉҰඃݧ(ຊใࠂ)

ਤ 2 ຊج 4ಈಈͷՌ

3 ಈಈɾੜݧɼRNNRCMͷशʹར༻σʔλΛఏڙ

ͷͱಉҰͷඃݧͷಈಈͷܥσʔλΛ༻

ಈݧΛߦʢਤ 2ʣɽಈՌڞ

ʹ ऴతʹɼඪͱΔඪͷதΒݩ2

ʹܥͱʹਐΜͰΔͱͰΔɽɼ

ઌڀݚߦ [3]ͱൺɼதΒඪͰͰਐΜ

ͰΔͱΕɽ

ຊج༺ʹɼशʹ 4 ಈΛجʹಈಈ

ຊج༺ͳɽߦΛݧੜ 4 ಈɼϥ

οηϧͷԁϞσϧΛجʹ 2 ඪͷݩ

(x y) = (0 0) Λதͱܘ 10 ͷԁঢ়ͷ

(θJOY θANG θSAD θREL) = (45 135 225 315)

Λ༻ɽਤ 3 ʹೖʹ༻جຊ 4 ಈͷಈ

Λɽਤ 4ʹੜΕಈಈͷܥάϥϑΛ

ɽJOYɼANGɼSADɼRELࢣڭʹڞσʔλͱ

Λੜಈʹσʔλͷಈಈܥ༺

ΔͱͰɽߋʹɼઌڀݚߦͱൺΔͱ

ಈΒʹͳΔͱΕɽ

JOY(xy)(07070707)

REL(xy) (0707-0707)

ANG(xy) (-07070707)

SAD(xy) (-0707-0707)

ਤ 3 ಈͷೖʹ༻Δجຊ 4ಈͷඪ

(a)JOY

(b)ANG

(c)SAD

(d)REL

ਤ 4 ಈಈੜՌ ຊج) 4ಈ)

4 ݴRNNʹಈΛՃɼϥοηϧͷԁϞσϧΛಋೖ

RNNͷϞσϧͰΔ RNNRCMͷशύ

ϥϝʔλͷ୳ࡧΛߦઌڀݚߦ [3]ͷՌͱൺݕ

ɽதͷଟͳΔͱʹΑಈͱ

ಈੜͷݟΒΕɽ

ݙจߟ[1] ୌฏ લཅҰ ହڮߴ ΠϯλϥΫςΟϒಈίϛϡχέʔγϣϯʹΔݾ৫ԽϚοϓʹΑΔಈੜख ͱใ (ຊใϑΝδΟձ(ࢽ Vol 24 No 5 pp 933ndash943 2012

[2] JARussell A circumplex model of affect Journal ofPersonality and Social Psychology Vol 36 pp 1161ndash1178 1980

[3] ௰ຊ ହڮߴ ঢฏ લཅҰ ϥοηϧͷԁϞσϧΛʹಋೖ rnnΛ༻ಈਪɾಈදݱੜशγεςϜ ୈ 31ճϑΝδΟɾγεςϜɾγϯϙδϜԋจ pp 648ndash651 9 2015

བྷઌ˟ 910-8507 ҪݝҪࢢจژ 3ஸ 9൪ 1

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E-mail ttsujimotoirhisu-fukuiacjp

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14

高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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15

図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

0

20

40

0 1000 2000 3000 4000 5000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(a) 長さ L=036[m]

-40

-20

0

20

40

0 500 1000 1500 2000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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16

視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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17

4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

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7 ]

E

4

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E 2

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[1]

5 E

E

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

g

e u

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r e er u p

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ag t

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u [3]ag u

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a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

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3

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e

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e 3 t e a

k

g 3 t e

e

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a e ( 3

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g

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[3]

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35

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u

53ag

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a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 19: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

高高度モニタリングシステムのためのカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた昇降機能付マウントの開発

Development of Lifting Mount of Kite based Tethered Flying Robot for High-AltitudeMonitoring System

⃝ 近藤 智行 轟 千明 高橋 泰岳⃝ Tomoyuki Kondo Chiaki Todoroki Yasutake Takahashi

福井大学  University of Fukui  

Abstract We have developed kite-based tethered flying robots as one of the high altitude monitoringsystems and evaluated them so far Real robot experiments have revealed that it is hard to lift up a kiteattached heavy monitoring sensors from the ground because wind speed on the ground is low even thoughit is high at the high altitude in general In order to lift up heavy monitoring sensors with the robot wepropose that the kite is lifted up first to acquire enough lifting power and then the monitoring sensors islifted along the tether line later This paper reports a new lifting mount for our kite-based tethered flyingrobot and its experimental results

1 緒言近年災害や事故などが起きた際に活動するレスキ

ューロボットが注目され災害現場の情報収集の一環として無人航空機などを利用した自律的情報探索の研究が行われている無人航空機を用いて情報収集する際は機動性が優れているが燃料を用いているので連続的な活動が困難であるまたバルーンを用いた情報収集では長時間滞空することが出来るがガスの注入に資格が必要でありさらに強風時の離陸は安全規約により禁止されている本研究では無人航空機やバルーン等を用いたシス

テムを補完するものとして自然エネルギーである風力を用いて飛行するカイト型テザー係留飛行ロボットを提案し設計製作開発を行ってきた [1]これまで自律飛行を実現するための制御器の設計や学習手法の研究を行ってきたが本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットを用いた上空でのモニタリングシステムの実現を目指した上空での情報収集を実現するためにカメラやセンサをカイトに取り付けて高高度に飛翔させる必要があるしかし特に弱風時において重量物を取り付けてカイトを地上から飛翔させることが難しいそこではじめにカイトを先に高高度まで飛翔させ十分な揚力を得られる高度で停留させた状態で重量物を地上から持ち上げる昇降機能付マウントを提案し開発を進めている先行研究としてカイト型の飛行物体を用いたカメラマウントの研究 [2]が行

われているが昇降機能がなくマウントの高度の操作はカイトの高度変化に依存するためマウントの目標高度を実現する高度にカイトを昇降させると十分な揚力を得られない可能性がある本稿ではカイト型テザー係留飛行ロボットのための昇降機能付きマウントの開発と提案するマウントによるモニタリングシステムの一例として上空から得た動画を利用したパノラマ画像の作成について報告する

2 昇降機能付マウント本研究で開発したテザー係留型飛行ロボットと昇降

機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要を図 1に示すこのロボットは上空で取得したデータを用いて制御を行い上空に停留させる図 2に今回開発した昇降機能付マウントを示す昇降機能付マウントには気圧計モーションセンサGPS風速計が取り付けてあり情報を無線で地上に送るまたカメラを取り付けているため取得した映像を用いて画像処理を行うことができるさらにマウントを吊り下げるケーブルを立体的に配線させることで上空のカメラマウントの姿勢を安定させるマウントを目標高度まで持ち上げるためにカイト

を高高度に飛翔させてから地上付近にあるテザーラインに昇降機能付マウントを取り付るそこから昇降機能付マウントをテザーラインに沿って上昇し上空に停留させセンサによる情報収集やカメラを使用し上空からの撮影を行う

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図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

0

20

40

0 1000 2000 3000 4000 5000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(a) 長さ L=036[m]

-40

-20

0

20

40

0 500 1000 1500 2000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

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L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

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[1]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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[3]

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35

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a s e s

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et

a

s

g et r

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et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 20: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

図 1 カイト型テザー係留飛行ロボットと昇降機能付マウントを用いたモニタリングシステムの概要図

図 2 昇降機能付マウント

3 昇降機能付きマウントの安定性評価昇降機能付マウントはテザーラインに沿うためテ

ザーラインが揺れた時にマウントも振動するこのことによりカメラも揺れ取得した画像に影響を及ぼすそこでマウントを安定させるためにテザーラインと昇降機能付マウントを固定する棒の長さを変化させ姿勢角を用いて安定性評価を検討しその結果を図 3

に示す図 3より棒を長くすると姿勢角の値の変動が小さく特にロール回転の値が小さいので本稿で用いるマウントでは棒を長くする方が安定させることが出来たことがわかる

-40

-20

0

20

40

0 1000 2000 3000 4000 5000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(a) 長さ L=036[m]

-40

-20

0

20

40

0 500 1000 1500 2000

Yaw

[deg

] Pi

tch[

deg]

Rol

l[deg

]

Time[sec]

YawPitchRoll

(b) 長さ L=156[m]

図 3 昇降機能付マウントの姿勢角

4 上空からの映像を用いたパノラマ生成撮影された動画から画像を取り出し それらのデー

タを用いOpenCV(Open Source Computer Vision)

を用いて 2次元のパノラマを作成した作成したパノラマ写真を図 4に示す図 4より今回の合成でカメラの取得できる範囲より大きな画像を取得することが出来た

図 4 パノラマ画像5 結言本稿では昇降機能付きマウントを用いたモニタリン

グシステムの一例として上空から得た動画を用いてマッピングについて検討した本稿の実験結果より上空写真を用いてパノラマ合成ができた今後の課題としてリアルタイムにカメラから得た

画像をパノラマ写真に出力させ上空からの情報収取に役立つアプリケーションを開発するまた2次元のマッピング形成だけではなく 3次元マッピングを作成することを上げられるさらにカメラマウントを手動で持ち上げていたがモータを用いて自動的に持ち上げることが課題である

参考文献[1] Yasutake Takahashi Tohru Ishii Chiaki Todoroki

Yoichiro Maeda and Takayuki Nakamura Fuzzy Con-trol for a Kite-based Tethered Flying Robot Journalof Advanced Computational Intelligence and Intelli-gent Informatics Vol 19 No 3 pp 349ndash358 2015

[2] Paul Y Oh and Willia E Green Mechatronic Kiteand Camera Rig to Rapidly AcquireProcess andDistribute Aerial Image IEEEASME TRANSAC-TIONS Vol 9 No 4 pp 671ndash678 2004

連絡先 910-8507 福井県福井市文京 3丁目 9番 1号福井大学 工学部 知能システム工学科近藤 智行 (インタラクティブロボティクス研究室)

E-mail tkondoirhisu-fukuijp

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視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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17

4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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18

Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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[3]

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35

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a

s

g et r

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et

e

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[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 21: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究 A Study of Restaurant Menus Recognition for Blind People

李 晶 高木 昇

Jing Li Noboru Takagi 富山県立大学大学院知能デザイン工学専攻

Graduation School of Engineering Toyama Prefectural University

Abstract Extracting text from complex images is difficult This paper proposes a method for assisting visually impaired people to read text in restaurant menus In our method a preprocessing procedure is first applied to process the original image a SVM classifier is then introduced to recognizing the characters and non-characters according to their HOG features Finally our proposed method is implemented to do the experiment accuracy precision and recall rates are calculated to check the effectiveness of our proposed method 1 はじめに 視覚障碍者は残存視覚を有する弱視視覚をもた

ない全盲の2種類に分けられる視覚障碍者支援の手段としては色々な種類がある例えば交差点での音による合図や駅のホームなどの環境整備ボランティアと盲導犬による支援もある近年視覚障碍者を支援するため情景画像から文字情報を抽出する研究がなされている[1][2]そこで視覚障碍者が一人で飲食店へ行きメニューの文字情報を自ら確認できるなど視覚障碍者が手軽に一人で情報を取得できるシステム開発を考えられる現在複雑な背景を持つメニューから文字列を安定的に抽出できる技術はまだ確立されていないため本研究では複雑な背景を持つメニューから文字列を抽出できる手法の開発を目指している

2 本システムの概要 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を

持つ画像から文字列を抽出する手法を検討する図1 のような処理を行うまずRGB 画像を入力し入力された画像に対して前処理をする前処理としては平滑化グレースケール化2値化ラベリング処理ノイズ除去を行う

図 1システムの流れ 次に前処理された画像に対して SVMによる「円」

を検出する「円」を検出した後価格の数字が同じ色で書かれている特徴を用いて数字を検出する同じ色で書かれているメニューに対して品目も一緒に抽出する 3 処理過程 前処理としては平滑化グレースケール化2値

化ラベリング処理ノイズ除去を行う次はHOG 特徴量[3]を用いた SVMで「円」を検出する抽出した「円」の色を基準として色抽出処理によって 価格の数字を抽出する色抽出処理とはRGB各

チャンネルの値を用いて色の平均値を計算し閾値によって「円」の色と近い部分を抽出することである以下各処理の詳細について述べる

図 2入力画像例 図 3出力画像 まず平滑化手法としては上下左右 4 方向か

らの RGB値の変化分に対し明度値にメディアンフィルタを掛けた値の差分で重み付けをするWMFAD[2]を利用するWMFADにより同じオブジェクトを表す画素が似たような RGB 値を保持しておりかつノイズを除去できている次に図 2のような入力画像をグレースケール画像に変換し大津の判別分析法により 2値化をするまた連結成分を抽出するためラベリング処理し連結成分のサイズによるノイズ除去をするメニューは文字と料理の写真で構成されていることが多いこのため文字列を抽出するために文字に対して大きすぎる連結成分や小さすぎる連結成分を除去する次に残った領域に対してHOGを特徴量とした SVMを適用することで「円」を検出し色抽出処理をする図 2のような画像を入力して図 3のような画像を出力した画像を拡大して品目と値段のところに注目する入力画像の一部色抽出処理による出力画像の一部をそれぞれ図 4図 5に示す

図 4入力画像を拡大した画像の一部

図 5出力画像を拡大した画像の一部

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17

4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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18

Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

5

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E 2

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31

[1]

5 E

E

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[3]

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[3]

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

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r e er u p

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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2 4

u [3]ag u

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a MML(Music Macro Language)a

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a e ( 3

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[3]

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35

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53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 22: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

4「円」の識別実験 本研究ではSVM を用いた文字「円」判定を実

験している提案手法を MATLABにより実装しLIBSVMと呼ばれる SVM向けのライブラリを利用するSVM ではRBF カーネルを利用し学習データを用いる実験画像はインターネットから 7枚ダウンロードした

図 6 ポジティブ例 図 7ネガティブ例

図 6のような「円」の画像をポジティブサンプルとして訓練し図 7のような画像をネガティブサンプルとして訓練を行った今回の学習訓練データとしてはポジティブサンプルは 360枚を用意しネガティブサンプルは 16248 枚を用意した実験方法としてはまずサンプル画像のサイズが異なるので60times60ピクセルの画像に変換する変換された画像をサンプルとして訓練し得られた学習データを利用する最適なパラメーターを決めるため交差検定を行ってメニューに対して「円」の識別率を評価する交差検定では学習に使うために集めたデータをいくつかに分割する今回は5グループに分けた本研究ではカーネル関数は RBFカーネルを利用するためcと gの二つのパラメータをチューニングするgは RBFカーネルで用いるパラメータでcはコストを表すパラメータである今回の実験を通してパラメーターは c=8g=05が最適な値であると分かった 5実験評価 今回の実験結果を表 1に示すただし表 1の

中の TP は True Positives(真陽性)FN は False Negatives(偽陰性)FPは False Positives(偽陽性)である

今回の実験評価は精度再現率と F値で評価した

精度とは抽出した領域中に文字領域がどの程度含まれているかという正確性に関する指標である再現率は対象画像中の文字領域をどの程度抽出できたかという網羅性に関する指標であるF 値とは精度と再現率という正確性と網羅性の総合的な評価の際に利用される尺度である

結果より再現率は 100ではないため「円」は

SVM によって非「円」として判定された精度が982なので文字成分を抽出できていることがわかった 価 格

の数 正解 数 1

正解 数 2

正解 率 1

正解 率 2

先行研究 75 41 16 55 16 本研究 65 65 49 100 754

文字列の実験結果を表 3に示す表 3の正解数 1は品目の大半と価格を正解した数である品目の大半とは濁点などの見落としなど許容範囲としたことである品目の大半と価格が正解の例を図 8に示す正解数 2は品目と価格の全てが正解の数である品目と価格の全てが正解の例を図 9に示す正解率1は正解数 1と品目価格の数の割合である正解率 2は正解数 2と品目価格の数の割合である

図 8 品目の大半と価格が正解の例

図 9 品目と価格の全てが正解の例

先行研究[4]ではメニュー画像を 4枚利用して評

価した正解率 1は 55で正解率 2は 16である先行研究の実験結果に比べて正確率が高くなったということがわかった 6まとめと今後の課題 本研究では画像処理を利用して複雑な背景を持つメニューから文字「円」と価格の数字を抽出する手法を検討した大きいサイズのメニュー画像から文字列抽出できるシステムを開発したしかしインターネットからダウンロードしたメニュー画像は大体サイズが小さく解像度が足りないという問題点がある今のシステムは高解像度画像から文字列抽出できるが低解像度画像から抽出できない状態である現在低解像度に対して予備実験している解像度を高める方法も考えている今後の目標としては低解像度画像から文字列抽出できるシステム開発を目指している 参考文献 [1] 佐々木隆行ldquo均質領域とエッジ抽出を用いた情景画像からの看板文字抽出rdquo富山県立大学院工学研究科知能デザイン工学専攻修士論文2015

[2] 平山勝裕他ldquoカラー情報を利用した情景画像中の文字列の高精度抽出rdquo電子情報通信学会技術研究報告PRMUVol104No742 pp91-962005

[3] 山崎俊彦ldquo画像の特徴抽出 Histogram of Oriented Gradients(HOG)rdquo映像情報メディア学会誌Vol64No3pp322-3292010

[4] 小林慎平他ldquo視覚障害者向けの飲食店メニュー情報取得支援システムrdquo電子情報通信学会技術研究WITVol112No472pp139-144 2013

連絡先 939-0311 富山県射水市黒河 5180 富山県立大学 知能デザイン工学専攻 李 晶 E-mailt1454019stpu-toyamaacjp

「円」の数 検出の数 TP FN FP 128 110 108 20 2

精度 再現率 F値 982 844 908

表 1文字「円」の実験結果

表 3文字列の評価結果

表 2文字「円」の評価結果

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18

Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

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19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

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20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

5

2

E [

E 2

] 3

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31

[1]

5 E

E

2 E

E 2 5

]

[3]

1 ( )

1

1(+)

2

1 2

E

9 6 7

9

9

4

E

[1]

3 5 ]

9 4

2] 2 ]D]

4

7

E

( )

E

- ) )

[3]

E E

)

yamadakjsnagaokautacjp

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

g

e u

e n

u g t

r e er u p

n er

ag t

e

g

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u et g

( 1)

e g

g a a

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33

1 [1]

4

u

e [2]ag

a

ag et

e

e

g

et j e

g et

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e

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u ag e

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e t er a er

a t a h

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a et t

e u n u

ag c e

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t et

e

a h e s

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2 et

2 4

u [3]ag u

o e

s

e

ag

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a a h

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n ag

ag ( )a

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a g ( s

c)a u o

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g t r o

o s

u

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e j s

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o uc t

u c t e

e ag

e e g

a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

e

u 3

e

e e

1

n g

( =

s )

( ca )

2 e n

e

times (

)

3

ag 41 t

e e

agn

u

e

et o ag

e e

g ( )

eg t

e

1

e 3 t e a

k

g 3 t e

e

e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

) g

n

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3

g ( 3 )e

g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

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35

3

43 et e

a

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e e

a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 23: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

Development of A Method for Producing Tactile Graphics with Audio Guidance to Support Visually Impaired People

Kai Oogaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Diagrams graphs and figures are frequently used in mathematics physics and other textbooks However these figures are usually inaccessible to many visually impaired people Therefore tactile graphics are produced convey non-textual information This is because tactile graphics are designed to be represented by raised surfaces so visually impaired people can feel them with their fingertips This paper proposes a system for assisting the visually impaired to read tactile graphics with audio guidance Three methods are supposed for the visually impaired to start the reading and an evaluation experiment is done to show which way is an effective method for the visually impaired to start the reading of tactile graphics with audio guidance 1

8 plusmn

[1]

2

Kinect

Kinect

3

Kinect 745mm

Kinect

745mm

512times424pixel 19201080

512times424pixel A4 102times143pixel 1pixel 2mm 1

1

4

Kinect 1mm2

20

2 (21 2 )

1mm2 pixel xy 2

2 1pixel times

2pixel 40 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

19

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

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5E 14 ( )

14 1

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

31

[1]

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[3]

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[3]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

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( 1)

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

u

e [2]ag

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2 4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

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a MML(Music Macro Language)a

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( 3 ) ag

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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u

53ag

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a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 24: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

3pixel

2 x y

5

3

1 Kinect

2cm

2 PC Enter

3

6

3

3

2

3 3

3

3 15 5

1 2 3

7

4

4

4 1

2

2 1 3 2

PC Enter

2 1

3

3

3

8

3 1

1

[1] ldquo

rdquo 2004

E-mailogkumigmailcom

0

2

4

6 (1) (2) (3)

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

20

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

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6

21 7 E

[1] ]E

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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[3]

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35

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a

s

g et r

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et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 25: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

21 1A Study for Creating Tactile Graphics used in the Teaching Material of Physics

1 2

Masaaki Hirano1 Noboru Takagi2

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are frequently used by visually impaired people to understand graphs diagrams and figures in textbooks However producing a tactile graphic is not a simple task Although some work have been done their method have not been used widely This is because their methods need the users who producing tactile graphics have much computer operation experience and often need human intervention during their workflow Therefore we aim to develop a system for automatically translating hand-drawn figures into tactile graphics In this paper a method for recognizing hand-drawn figures corresponding to the figures in physics textbooks is proposed

P R LP [ L3 LR

L a a ]L

P] d LRP times R a C

L3 PR

a P aP

3LRr P a

L[ ] PL

1 345

[2] aRL

L L3 RL

LP R L3

a PP

Pa 3 r

P a aa LR

a 3

L 3 P[LR L3

P L3 ]

[ a

P] aR P

[ L3 C timesP aP

P PR

PR

L RL [ L3

345 LR L

a rP a [ L L

L PL L3

L P [LR R

L aR L [ P r

L L a

1 a

P middotL

n rP d PR

2

R L3 PP

LR sin

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21

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

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[2]

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7 ]

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4

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E [

E 2

] 3

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31

[1]

5 E

E

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E 2 5

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[3]

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[1]

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[3]

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yamadakjsnagaokautacjp

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32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

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( 1)

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1 [1]

4

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2 et

2 4

u [3]ag u

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34

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a MML(Music Macro Language)a

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2 4 ag u e 3

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2 e n

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3

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e 3 t e a

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1 e 2

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2 e e

a e ( 3

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n

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g

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u na a

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4 e

( 3 ) ag

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[3]

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35

3

43 et e

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u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 26: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

a P

LRe LR

31

LR LR 33 times

8 P 33 LR LR

LR C ()

P 2 10

P] 1P ()

()L3a

2 32

2 R P Psin

PR 2( ) ( ) ( )

321

LR ]a] P L

322 LR P ]

LR PL3 2 R ( ) ( )

L 33

LReP]

aP]a P L3

a P

L R

LR eLR

331

LR 4 PP 4 L3

2 [ 2 3L3 3 L

e 332

R 3 L aP a 3 L3

L3 2

LR e

333

Ra P 11

11 Ptimes ]

] [ timesa P

La a

RL

P 3R L

PR 3P

3a ] a

[1] times P

] Ppp113-125 2004

[2] EDEL plus httpwww7abiglobenejp~EDEL-plus

[3] RLadner rdquoAutomating Tactile Graphics Translationrdquo Proceedings of the 7th international ACM SIGACCESS conference on Computers and accessibility pp 150-157 2005

E-mail t214053stpu-toyamaacjp

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22

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

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2

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7 ]

E

4

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31

[1]

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[3]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

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et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 27: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

A Study of Drawing System with Refreshable Braille Display Available for Blind People

Yuji Masaki Noboru Takagi

Toyama Prefectural University Abstract Tactile graphics are widely used for blind people to access visual information such as diagrams graphs and figures As an effective way for communication some of blind people tend to create tactile graphics by themselves Tactile graphics can be created by using special papers called swell papers However embossed lines cannot be erased As a method for solving this problem refreshable Braille displays are considered to be used to present the graphics In this paper a system is proposed for assisting the blind to draw diagrams through using refreshable Braille display

times

times

(DV-2) [12]

LaTeX LaTeX

LaTeX

1

[3]

DV-2

DV-2

1

(1) (2) (3)

(4)

2

(DV-2)

2 (DV-2)

DV-2 48 32

DV-2 4

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23

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

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22

[2]

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7 ]

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4

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2

E [

E 2

] 3

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31

[1]

5 E

E

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E 2 5

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[3]

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[1]

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[3]

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yamadakjsnagaokautacjp

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32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

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r e er u p

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( 1)

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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1 [1]

4

u

e [2]ag

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2 et

2 4

u [3]ag u

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34

g t r o

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a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

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1

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s )

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2 e n

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3

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agn

u

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e

1

e 3 t e a

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g 3 t e

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e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

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n

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3

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g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 28: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

1

(1)

( )

(2)

( 2 )

(1)

(2) web

21 2 2

DV-2

DV-2

2

3 DV-2

3 DV-2

DV-2

DV-2

DV-2 times

DV-2 24mm DV-224mm 1

DV-2

DV-2 44

DV-2 (48 32 )4

DV-2 DV-2

4

1

[1]

vol114 no512 pp83-88 2015 [2]

vol7 no1 pp87-94 2002 [3]

fMRI httpwwwnipsacjpfmritmsoutlineresearchachievementsby200402-2html

E-mail t214046stpu-toyamaacjp

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24

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

26

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

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31

[1]

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[3]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

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[3]

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35

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a

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g et r

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et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 29: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

模擬評価関数と対話型 GAによるポスターデザイン支援システム Poster Design Support System with Emulated Evaluation Function and Interactive

GA

池端秀治山田耕一畦原宗之鈴木泉 Shuji Ikebata Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

長岡技術科学大学 Nagaoka University of Technology

Abstract The paper presents a basic design of a poster design support system employing the interactive genetic algorithm with an emulated evaluation function which emulates the users evaluation on hisher preference about poster designs The system acquires knowledge about the users preference from interactions between the user and the system in the past develops the emulated evaluation function based on the knowledge and evaluates the individuals of GA using the function It is expected that the users burden of heavy interactions with the system which has been discussed as the main issue of interactive GA would be mitigated The paper introduces the interactive GA into a poster design support system and proposes a basic design of the system

1 はじめに

解空間が広大なためすべての候補解の探索はでき

ないが個々の解の評価関数を作ることはできる

という問題が数多く存在しそうした問題には遺伝

的アルゴリズム(GA)がしばしば用いられるまた

評価関数の作成は困難だがユーザは個別の解を評

価できる問題もありそのような問題には対話型

GA が用いられるしかし対話型 GA はユーザに

大きな対話負担を強いる

松原ら[1]は対話履歴から獲得した知識を用いて

ユーザの評価を模擬する模擬評価関数を作成しそ

れを用いる対話型 GA を提案した本稿ではこの

方法を用いてユーザの感性を反映したポスターデ

ザインを生成するシステムの構築を目指しその概

略について述べる

2 模擬評価関数を用いた対話型 GA

松原らが提案した対話型GAは次の手順に従う[1]

(1) ランダムに個体を生成し初期世代集団を作成

(2) 集団内から数点の個体を選択しユーザに提示

し対話によりユーザから評価(良い悪い)を得る

(3) 評価データを决定表に追加し决定表から知識

獲得を行いユーザの模擬評価関数を得る

(4) 模擬評価関数を用いて決められた回数だけ GA

の世代交代を行なう

(5) 世代交代をした集団内から数点の個体を選択し

てユーザに提示し対話によって新たな評価を得る

(6) 満足する解を得るまで(3)から(5)を繰り返す

模擬評価関数は决定表から次のように作成する

(1) ユーザが良いと評価した個体集合を Dg属性値

vを持つ個体の集合を Xvとするとき各 vに対する

十分スコア 119904(119907) = |119863119892⋂119883119907||119883119907|を求める||は

集合の濃度分母が 0 のときは s(v)=0

(2) 個体 c の模擬評価関数は119891(119888) = sum 119904(119907)119907isin119881(119888) と

するただしV(c)は個体 c の属性値集合である

3 提案システム

31 遺伝子型

松原らの提案手法を用い利用者の感性を反映す

るポスターデザイン生成システムを作成する

2020 年東京オリンピックロゴの候補であったポ

スターデザインをモチーフとして利用するポスタ

ーデザインの遺伝子型は遺伝子長 24 桁としその

内訳は次のとおりである背景色(1 桁)ロゴ 1 マ

ス形(9 桁)ロゴ1マス色(9 桁)ロゴ背景色(1

桁)文パターン(1 桁)文図配置パターン(1 桁)

文フォント(1 桁)文色(1 桁) (1)背景色色は配色においてよく考慮される十二色

相環[2]から 12 色に加えオリンピックの元ロゴ[3]

のポスターデザインから金銀と黒白の 4 色を使う

計 16 色の中から決定する

(2)ロゴ1マス形ポスター内のロゴイラスト部を 9

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25

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

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5E 14 ( )

14 1

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4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

31

[1]

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[3]

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[3]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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e eg a

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( 1)

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

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2 4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

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( 3 ) ag

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 30: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

マスに分け(図 2)それぞれについてデザインパー

ツの図形を決定するパーツは正方形二等辺三

角形(times4)19 反扇形(times4)19 扇形(times4)円

四分円(times4)14 反扇形(times4)の計 22 種である

左右非対称な図形は上下左右の向きを変えて 4 パタ

ーン用意する

(3) ロゴ1マス色各マスのパターンの色である

背景色と同様に 16 色用意する

(4) ロゴ背景色9 マス全体の背景色である全体

の背景色と同様に 16 色を用意する

(5) 文パターン文①「TOKYO 2020」文②「XXXII

OLYMPIC SUMMER GAMES」からXXXII や

SUMMER を除くことで 4 パターン作成

(6) 文図配置パターンイラストと文の配置を決定

する紙面を大きく上下四つに分けそれぞれにロ

ゴオリンピックロゴ文①文②を配置する計

24 種

(7) 文フォントwindows にプリインストールされ

ているフォントの中から印象が異なる 12 種を選択

(8) 文色他の色と同様計 16 種

図 1 遺伝子型

32 対話手順

集団内からの個体選択では画面に 20 個体を表

示しその中からユーザは 5 個程度を選択するシ

ステムはその評価データから模擬評価関数を作成し

GA による探索を数十回行うその後ランキング方

式で 20個体を抽出し利用者に提示するユーザが探

索を終える場合は最良の個体を選択し終了する

そうでない場合利用者は再度 5個程度を選択する

図 2 デザイン案

4今後の課題

模擬評価関数に基づく対話型 GA を用いてユーザ

の感性を反映したポスターデザインを生成するシス

テムの基本設計を行った今後は詳細設計をしつ

つシステムを構築し評価を行なう予定である詳

細設計においては個体の形質遺伝性のよい選択と

交叉の方法を検討することが課題である

参考文献

[1] 松原山田畦原対話履歴からの獲得知識に

基づく模擬評価関数を用いた対話型進化計算日本

感性工学会論文誌 (accepted)

[2] 12 色の色相表のカラーシステム色相環チャー

ト httpiro-colorcomcolorchartmunsell-color-sy

stemhtml (20151009 確認)

[3] 公益財団法人東京オリンピックパラリンピッ

ク競技大会組織委員会東京 2020 大会エンブレム

gtgt TOKYO 2020 httptokyo220jpjpemblem

(20150828 確認)

連絡先

池端秀治

E-mails145025stnnagaokautacjp

0 10 20

遺伝子長

背景(16種)1桁 ロゴ1マス形(22種)9桁 ロゴ1マス色(16種)9桁 ロゴ背景色(16種)1桁 文パターン(4種)1桁 文図パターン(24種)1桁 文フォント(12種)1桁 文色(16種)1桁

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室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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27

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

5

2

E [

E 2

] 3

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[1]

5 E

E

2 E

E 2 5

]

[3]

1 ( )

1

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2

1 2

E

9 6 7

9

9

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E

[1]

3 5 ]

9 4

2] 2 ]D]

4

7

E

( )

E

- ) )

[3]

E E

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yamadakjsnagaokautacjp

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

g

e u

e n

u g t

r e er u p

n er

ag t

e

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u et g

( 1)

e g

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33

1 [1]

4

u

e [2]ag

a

ag et

e

e

g

et j e

g et

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a r e

e

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u ag e

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e t er a er

a t a h

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a et t

e u n u

ag c e

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t et

e

a h e s

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2 et

2 4

u [3]ag u

o e

s

e

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n ag

ag ( )a

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a g ( s

c)a u o

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34

g t r o

o s

u

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e j s

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o uc t

u c t e

e ag

e e g

a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

e

u 3

e

e e

1

n g

( =

s )

( ca )

2 e n

e

times (

)

3

ag 41 t

e e

agn

u

e

et o ag

e e

g ( )

eg t

e

1

e 3 t e a

k

g 3 t e

e

e

1 e 2

e

2 e e

a e ( 3

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n

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3

g ( 3 )e

g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

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35

3

43 et e

a

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u ce

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a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 31: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

室内空間の感性イメージに合致する背景音楽の自動生成 ~感性イメージから楽曲の特徴要素への変換手法~

Automatic Composition of Background Music which Matching to Kansei Images of Indoor Space - Transforming Methodology from Kansei Image to Features of Music -

高橋 弦太 畦原 宗之 山田 耕一 鈴木 泉

Genta Takahashi Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki 長岡技術科学大学

Nagaoka University of Technology

Abstract Background music has widely used in a lot of scenes The purpose of this study is to generate background music without knowledge of composition by using some of data extracted from real space Our proposed system that creates background music by automatic composition is useful in terms of cost and time

In this study the system for automatic composition is proposed that makes background music determined by kansei images of indoor space The system gets some of information from a certain room such as the color information and distance information and converts to some parameters This paper focuses to describe the methodology which transforms from kansei image features to the background music

1 はじめに 背景音楽は社会の様々な場面で利用されているしかし場面に合った背景音楽をその都度人間が作

曲すると多くの時間やコストが掛かるそのため

背景音楽の生成にプログラムによる自動作曲を利用

する事は有効な手段となる 既存の自動作曲の手法としては画像の色情報を用いて楽曲を生成する手法[1]遺伝的アルゴリズムを用いた手法[2]等がある本研究では背景音楽を作成する対象として室内空間を想定し対象空間の色

距離などの情報からその空間の印象を表す感性イメ

ージを得るそしてその感性イメージに合致する楽

曲をシステムにより自動生成することで作曲に関

する知識が乏しいユーザであっても空間のイメー

ジに合った楽曲を作成することを可能にすることを

目標とする 筆者によるこれまでの研究[3]では空間の特徴パラメータから空間の感性イメージへの対応付けまでを

中心に検討した本稿では感性イメージに対応す

る適切な音楽構成要素の具体的な検討について述べ

提案手法による背景音楽生成を試みた結果を述べる 2 提案手法 21 これまでの研究における手法と問題 筆者による以前の研究[3]においてはまず対象の室内空間から色距離情報を取得し空間の特徴を

表すパラメータを得るそして空間の特徴を表すパ

ラメータから楽曲の特徴を表すパラメータへの変換

を行いパラメータに基づく特徴を持つ背景音楽を

自動生成していた空間の特徴の取得には Kinect[4]を用いた しかし評価実験を行ったところパラメータご

とに別々の曲が作曲されたものの元となる空間の

特徴が十分に楽曲に反映されているとは言えなかっ

たそのため本稿では手法の改善を行う

22 手法の改善 以前のシステムにおいては空間の特徴パラメー

タから楽曲の特徴パラメータへの変換方法を経験

的な手法によって決定していたそこで感性語を

用いて空間の印象と楽曲の印象の対応付けを行い

それに従って変換を行う事でより適切な変換が行

えるのではないかと考えた具体的には空間や楽

曲の印象を表すための感性語群を用意し空間の特

徴と感性語群楽曲の特徴と感性語群を SD 法によるアンケート等を用いてそれぞれ対応付けるそし

て得られた対応関係を用いて空間の特徴パラメ

ータから楽曲の特徴パラメータへの変換を行うこ

のような方法を用いることで空間の印象を反映し

た楽曲を適切に生成できると考えている

図 1 感性語群を介したパラメータ変換

感性語を用いる際楽曲を表す感性語と空間を表

す感性語で同一のものを用いることができない可能

性もあるが参考文献[5]などを調査した結果共通した感性語を用いても問題ないと考えられるため

感性語群は空間用と楽曲用で共通のものを使用する 3 感性パラメータによる楽曲生成 提案手法におけるシステムは対象の室内空間の印

象を分析する部分と感性語群から作曲を行う部分

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に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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28

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

14

22

[2]

4 5 9

2

2

7 ]

7 ]

E

4

5

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E 2

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31

[1]

5 E

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[3]

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[3]

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

ar

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r e er u p

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2 4

u [3]ag u

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a MML(Music Macro Language)a

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a e ( 3

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n

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g

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[3]

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35

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53ag

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a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 32: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

に大きく分けられるこの章では提案手法のうち

感性語群から楽曲を生成する部分について述べる 31空間の特徴パラメータと感性語の選定

まず参考文献[5]における因子分析の結果から空間の特徴を表す 3種類のパラメータとして「快適性」「活動性」「個性」の 3つを用意しそれに対応する感性語群を決定した各パラメータとそれに対

応する感性語群を表 1 に示すパラメータのうち「個性」については正方向のみの単極尺度それ以

外については両極尺度により与えることとした 表 1 使用する感性語群とパラメータの対応 快適性 活動性 個性

負方向

正方向

負方向

正方向

(正方向

のみ)

冷たい 暖かい 暗い 明るい 個性的な

堅苦しい 柔らかい くすんだ 鮮やかな 面白い

騒がしい

落ち着い

狭い

広い

緊張した

くつろぎ

やすい

素朴な

派手な

人工的な

自然な

さびしい

活気のあ

各感性語についてその感性語の空間楽曲の印

象に対する当てはまり度合いを-3~+3(単極尺度では 0~+3)の対応度で表すものとする 32 楽曲の各構成要素の生成アルゴリズム 各感性語の対応度を表すパラメータより楽曲の生

成を行う手法について示す 本稿では表 1のように設定した室内のパラメータとその感性語群に関する対応関係をもとに背景

音楽を構成するどの音楽要素に各感性語が影響する

かを背景音楽に関する経験則的な考察をもとに

表 2 のように設定することとした「構成要素名」には楽曲を構成する上位の構成要素名をそれに対

応したより詳細な楽曲構成要素を「下位の構成要素」

として分解しこの各々に対して1 対~複数対の感性語を対応させ音楽のバリエーションを持たせ

ることとした 次に表 2 のように設定した対応関係をもとにそれぞれの感性語について感性語の持つイメージ

や強度に影響を受け適切に合致すると思われる楽

曲構成要素を背景音楽としてふさわしいと考えら

れる要素の中から経験則的に設定した以降で各要

素について順を追って説明する 楽曲の長さは 16小節拍子は 44拍子で固定とするまた楽曲のパートについてはメロディ伴

奏ベースの 3種類を用意する最初に楽曲全体のテンポと基準音の高さを決めるテンポを t[BPM]感性語のパラメータのうち「さびしい-活気のある」を jp 「騒がしい-落ち着いた」を cp として式

10)(90 u ci ppt hellip(1) で決定するただし

ci pp は小数点以下切捨てとする

表 2 感性語と楽曲構成要素の対応 構成要素名 下位の構成要素 対応感性語の予定

パート数 (なし) (固定のためなし)

テンポ

(なし)

さびしい-活気のある

騒がしい-落ち着いた

曲の長さ (なし) (固定のためなし)

基準音 (なし) 暗い-明るい

コード進行

TSDの配置 堅苦しい-柔らかい

具体的なコード 個性的な

パターン数 面白い

伴奏パート

音色 人工的な-自然な

刻みの細かさと

リズム

緊張した-

くつろぎやすい

分散和音

同時和音

素朴な-派手な

転回形 狭い-広い

ベース

パート

パターン

緊張した-

くつろぎやすい

メロディ

パート

音色 冷たい-暖かい

音域制限 さびしい-活気のある

音の細かさ 騒がしい-落ち着いた

モチーフ数 くすんだ-鮮やかな

上昇系下降系 暗い-明るい

修飾音 素朴な-派手な

音高の移動幅 騒がしい-落ち着いた

曲の調性は長調としその基準音は A~Gまでのいずれかの長調の音程とする基準音の高さは「暗

い-明るい」の対応度を使用し表 3のように決定する

表 3 基準音の高さの決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3

基準音 G(-5) A(-3) B(-1) C(0) D(+2) E(+4) F(+5) 33 コード進行の生成 次に曲のコード進行を生成する音楽理論上のコ

ードの役割からコードはトニック(T)サブドミナント(S)ドミナント(D)の 3種類に分けられる[6]本手法ではまずこれら TSD のうちどの種類のコードを配置するかを決めその後具体的なコー

ドを決定するTSDの配置は「堅苦しい-柔らかい」のパラメータから表 4のように決定する

表 4 コード進行の決定 値 -3 -2 -1 0 1 2 3

進行 1 TSDT TTSD TDTT TDTS TTST TSTS TDST 進行 2 SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD STST 進行 3 TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT DTSD 進行 4 TTSD TDTT SDTT TSDT STSD TDTT DSTT 表 4の進行 1~進行 4のうちいくつの進行を使うかは「面白い」のパラメータから決定する次に

具体的なコードを決定していくTSD それぞれについて 2~5の候補を用意し「個性的な」のパラメ

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ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

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した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

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騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

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14 1

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

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[3]

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35

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a

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g et r

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et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 33: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

ータから実際のコードを選択するパラメータごと

のコードの候補を表 5に示す

表 5 実際に配置されるコードの候補

値 候補

T 0 I VIm

1 I VIm IΔ7

2 IΔ7 VIm7 I9 IIIm

3 IΔ7 VIm7 I9 IIIm7 III

S 0 IV IIm

1 IV IIm IVm

2 IV7 IIm7 IVm IVΔ7

3 IV7 IIm7 IVm7 IVΔ7 VI

D 0 V V7

1 V V7 VIIdim

2 V7 IIIm7 VIIdim V9

3 V7 IIIm7 VIIm7(5) V9 III7

これらのアルゴリズムにより 16 小節分のコード進行が生成される 34 伴奏とベースパートの生成 次に伴奏ベースメロディの各パートに音符

を配置していくまず伴奏パートの作成を行う

伴奏パートではまず使用する音色を「人工的な-自然な」から表 6のように決定する

表 6 伴奏パートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1 0 1 2 3 音色

シンセ

パッド

オルガン

ギター

ピアノ

ストリングス

続けて伴奏の音符配置を決定するまず「緊張

した-くつろぎやすい」から伴奏を鳴らすリズムを決定するその後「素朴な-派手な」から決定したリズム上でコード内音をどのように鳴らすかを決

定する最後に使用する和音の転回形を決める

転回形とは和音に含まれるコード内音のうちどの

音が一番下に来た形であるかを表す[6]転回形は「狭い-広い」のパラメータから決定するパラメータが大きいときはコードの音同士の高さの幅を大き

くし音高を分散させる 続いてベースパートの作成を行うベースパート

においては音色を固定とし「緊張した-くつろぎやすい」のパラメータから表 7のように 7つの 1小節分パターンから 1つを選択しコードに合わせて平行移動させて使用する

表 7 ベースの作成パターン 値 -3 -2 -1 0 1 2 3 パタ

ーン 1==5==1=

1==3 =5=1

15 15

11 51

1=3= 5=1=

1==1 1===

1=== 5=1=

35 メロディパートの生成 最後にメロディパートの生成を行うメロディ

の音色は「冷たい-暖かい」のパラメータから表 8のように決定する

表 8 メロディパートの音色決定表 対応度 -3 -2 -1

音色 シンセパッド オルガン エレキピアノ

0 1 2 3

ピアノ ギター サックス バイオリン

次にメロディを構成するモチーフ数を決定する

モチーフとは 2小節単位からなるメロディのパターンでありメロディの最小単位となる[7]モチーフ数は「くすんだ-鮮やかな」から決定するさらにメロディの音符が移動する音域の範囲を「さびしい-活気のある」から決定する その後メロディの実際の音符配置を決定する

まず「騒がしい-落ち着いた」のパラメータから表 9に示すような確率による重み付けルーレットにより 1小節分の基本パターンを作成しこれを 2小節分並べてモチーフのリズムパターンとするαは

ある程度自由度のある音符配置で乱数によりそれ

ぞれ決められた候補から選ぶ 表 9 メロディのリズムパターンの選択確率表

値 -3 -2 -1 0 1 2 3

全音 0 0 0 1 2 4 8 付点 2分+α 0 0 1 2 4 8 4

2分+α 0 1 2 4 8 4 2 付点 4分2+α 1 2 4 8 4 2 1

4分2+α 2 4 8 4 2 1 0 付点 8分2+α 4 8 4 2 1 0 0 α(4分以下) 8 4 2 1 0 0 0

次にメロディの音高の上昇下降による音の移

動パターンを作成する移動パターンの候補は上昇

交互上昇上ターン停滞下ターン交互下降

下降の 7種類とし表 9と同様の重み付けルーレットによって 1小節ずつ選択しこれを 2小節並べてモチーフの移動パターンとするこのようにして全

てのモチーフのリズムと移動のパターンを作成し

16小節分並べてメロディラインを作るその後作成した移動パターンにしたがってメロディの音符を

配置していくこのとき1 音につき具体的にどのくらい音高が移動するかを「騒がしい-落ち着いた」のパラメータを使用して決定する小節の最初の音

はコード内音から選びそれ以降はパラメータに

従い表 10 のように決定した基準値plusmn2(最低 1)を移動幅とする

表 10 メロディ音移動幅の基準値決定表 パラメータ -3 -2 -1 0 1 2 3

基準値 5 4 4 3 2 2 1 このとき1 小節分の移動パターンをここで決定

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

29

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

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30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

7 5 2

5E 14 ( )

14 1

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31

[1]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

a a r

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

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4

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34

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[3]

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35

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a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 34: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

した移動幅で作ったときその移動後の音高がメロ

ディの音域を超えている場合1 小節分の移動パターン全体を 1オクターブ下げることで音域内に収める処理を行う 最後に「素朴な-派手な」のパラメータに従って修飾音を追加しメロディの音符配置を完成させる

このようなアルゴリズムによって感性語の対応度

を表すパラメータから背景音楽の自動生成を行う 4 楽曲生成実験 前項で提案した手法を用い実際に感性語群から

楽曲の生成を行い手法の有効性を確かめる実験を

行った空間から感性パラメータを抽出する部分の

システムはまだ完成していないため本稿では空間

から 12 対の感性語パラメータが得られたと仮定して楽曲の生成を行った 41 楽曲生成に使用した感性パラメータ 楽曲生成の入力として想定した室内空間の画像を

図 2その画像から得られたと仮定した感性パラメータ群を表 11に示す

図 2 楽曲生成実験における入力画像

表 11 入力画像から得られると仮定したパラメータ

快適性 活動性 個性

負方向 正方向 値 負方向 正方向 値 正方向 値

冷たい

暖かい

-1

暗い

明るい

2

個性的

な 1

堅苦し

柔らかい

-1 くすん

鮮やか

な -2

面白い

2

騒がし

落ち着い

た 2

狭い

広い

-1

緊張し

くつろぎ

やすい 1 素朴な

派手な

-1

人工的

自然な

-1 さびし

活気の

ある -3

42 生成された楽曲 41 の感性パラメータを用いて実際に作曲を行った生成された楽曲の楽譜の一部を図 3に示す

図 3 生成された楽曲の楽譜

感性語群を用いない前回の手法と比べ楽曲のコ

ード進行や楽曲構成がより自然なものとなり改善

されたと考えられるしかし具体的な評価につい

てはアンケート等による客観的な基準が必要である 5 今後の課題 51 空間の印象理解 現在感性語群からの楽曲生成部分を中心に研究

を進めているが空間の特徴から印象を分析する部

分についても改善を進める必要があるこれまでの

研究における手法 [3]では入力された色情報のHSV 各要素の平均や距離情報の平均などを主に利用していた今回の楽曲生成においては自分で考

案した対応関係を使用したがより適切な感性語と

の対応関係についてはユーザに対するアンケート

評価等により決定する必要がある 52 ユーザによる介入方法 空間から受ける印象についてユーザ側が持たせ

たい印象と空間の特徴から得られる印象が異なるよ

うな場合が考えられる例えば暗い店内に対して

明るい背景音楽を付けたい場合等が挙げられるこ

のような場合にユーザの要求に応じて生成される

楽曲の印象を変化させることでより有用なシステ

ムになると考えられる 6 おわりに 本稿では室内空間の印象を反映した背景音楽の

自動生成手法を考案し楽曲生成部分の手法につい

て述べたまた手法に従って実際に楽曲生成を行

った今後は生成された楽曲について実際にアンケ

ートを行い空間の印象を反映しているかどうかを

評価するまたその結果をふまえて感性語群との

対応関係を修正しシステムの改善を行う 参考文献 [1]小島健治RGB MusicLabホームページhttpwwwkenjikojimacomrgbmusiclab [2]山田 拓志椎塚 久雄遺伝的アルゴリズムを用いた自動作曲について情報処理学会研究報告 1998pp7-14 [3]高橋 弦太笹岡 久行マルチモーダルな情報を用いた背景音楽の自動生成手法に関する基礎的研

究旭川工業高等専門学校専攻科 特別研究論文 [4]Xbox 360 - Kinect - Xboxcomhttpwwwxboxcomja-JPkinect20141031 [5]横山 亮一山内 秦樹石田 秦一郎有機 EL照明下での空間の印象LED照明との比較映像情報メディア学会技術報告 36(52) pp29-32 2012 [6]北川祐 著コード進行ハンドブック ポピュラー音楽のためのハーモニー理論株式会社リットーミ

ュージック1999 [7]草道 節男コードネームで解りやすいメロディ創作 基礎的な形式を身につけよう株式会社音楽之友社2001 連絡先畦原 宗之

uneharakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

30

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

] 7 2

2

6

21 7 E

[1] ]E

7 E

4

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5E 14 ( )

14 1

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4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

31

[1]

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[3]

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[1]

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[3]

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yamadakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

u t e

e eg a

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r e er u p

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

1 [1]

4

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e [2]ag

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2 et

2 4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

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a MML(Music Macro Language)a

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1

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2 e n

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1

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2 e e

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( 3 ) ag

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 35: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

1 2 A New Index for Measuring Image Distance between Product Designs

0

Chikashi Yamane Koichi Yamada Muneyuki Unehara Izumi Suzuki

0 Nagaoka University of Technology

Abstract Kansei Affective Engineering studies many ways of designing products with images given as the requirements However novelty is also important for product design as long as it is a new product design A product that looks cool but has an appearance similar to another product in the market might not be cool The study proposes a new index for measuring image distance between product designs

-

5

] 2 E

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6

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[1] ]E

7 E

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31

[1]

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[3]

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[3]

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

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33

1 [1]

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34

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[3]

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35

3

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a

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g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 36: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

[1]

5 E

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E 2 5

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[3]

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yamadakjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

32

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

33

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4

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

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e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 37: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

4

ldquoThe Pictorial Music Maprdquo A Study of the display method of music information for the beginner

Kyohei Oozono Muneyuki Unehara Koichi Yamada Izumi Suzuki

Nagaoka Univercity of Technology

Abstract In this study we propose a display method of music information replaced to conventional method eg ldquopiano rollrdquo for music composition The ldquoPictorial Music Maprdquo is generated which is usually seen on a daily basis and easy to understood whole state of a musical piece intuitively In this paper we describe considering rules and methodologies of correspondence between elements of musical pieces and elements of the pictorial map adopted 1

e s

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e eg a

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33

1 [1]

4

u

e [2]ag

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34

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[3]

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35

3

43 et e

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53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 38: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

1 [1]

4

u

e [2]ag

a

ag et

e

e

g

et j e

g et

g t

a r e

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2 4

u [3]ag u

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n ag

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日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

34

g t r o

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u c t e

e ag

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a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

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1

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s )

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2 e n

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1 e 2

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( 3 ) e

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( 3 ) ag

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[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

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u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

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36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 39: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

g t r o

o s

u

t r o s

e j s

e

o uc t

u c t e

e ag

e e g

a

a MML(Music Macro Language)a

r

2 4 ag u e 3

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1

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s )

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2 e n

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1 e 2

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a e ( 3

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n

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3

g ( 3 )e

g

( 3 ) e

u na a

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4 e

( 3 ) ag

e e web

[3]

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

35

3

43 et e

a

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u ag e

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u g e

e e

a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 40: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

3

43 et e

a

s

u ag e

a g

h eg

u ce

u g e

e e

a

u

53ag

os e

a s e s

o

et

a

s

g et r

e t u e

et

e

s s

[1] Mac GarageBand

URLhttpwwwapplecomjpmacgarageband 2015916

[2] et

2005

[3]

2011

[4]

URLhttpwwwkisnetorjpnappasoftwaremapmapkunhtml 20151013

4 1-7-328 4-0-53- 9 - 26

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

36

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 41: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

S - -

BFData Compression by Sampling Smoothed Local Descriptors of Bag-of-keypoints Method

Shohei Sumiya Izumi Suzuki Koichi Yamada Muneyuki Unehara

Nagaoka University of Technology

Abstract The effectiveness of a vector quantization technique of bag-of-keypoints method is examined In this technique the local descriptors are smoothed by taking moving average and then the descriptors are sampled at the instance This process of sampling smoothed descriptors can be used not only for creating visual words but also for the instance representation process of training data and the object to be classified That is the number of descriptors can be reduced or in other words the local features can be compressed in the whole process of bag-of-keypoints classification It was confirmed in the experiment of four classes of image classification that the number of features can be reduced by 6 without affecting classification accuracy

Bag-of-keypoints BOK [1]

1

BOK

visual words VW VW

Scale-invariant feature transform SIFT

[2]

interest points

S

SIFT n- [3]

n- global rate = 1

= perpminus

=

10

nk

(1)

= 1 2hellip 1

= 1 2hellip = 0 1hellip minus 1

n- =

S

n-

sampling

smoothed feature SSF

VW

SSF m-

[3]

sampling rate = 1 2hellip

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37

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

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39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 42: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

= 0 1hellip minus 1 = 1 2hellip n- m-

m- lt

Global rate

representation by sampled

features RSF m-

BOK RSF sampling

rate SSF sampling rate

Caltech-256 Object Category Dataset

4 60

VW 55

1 10

k-means 500

Weka SVM

global rate = 1~45 = 1 BOK

sampling rate

1 Smoothed = 1 and = 1

2 SSF = and = 1

3 SSF + RSF1 = and = 2

4 SSF + RSF2 = and =

5 4

Scale Down

1 10

2 global rate

3 4 RSF

sampling rate SSF sampling rate

5

= 33 584

1 global rate

n-

I T

[1] G Csurka C Bray C Dance and L Fan Visual

Categorization with Bags of Keypoints Workshop on

Statistical Learning in Computer Vision European

Conference on Computer Vision pp 1-22 2004

[2] D G Lowe Distinctive Image Features from

Scale-invariant Keypoints Int Journal of Computer

Vision Vol 60 No 2 pp 91-110 2004

[3] I Suzuki Vector Quantization by Sampling

Smoothed SIFT Features for Bag-of-keypoint

Classification MIRU 2015

E-mailSuzukikjsnagaokautacjp

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38

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 43: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

子ども向け英語学習 DS ソフトの評価についての研究

A Study on the Evaluation of Nintendo DS English Learning Software for Children

伴 浩美 1木村 春彦 2

Hiromi Ban1 Haruhiko Kimura2

1長岡技術科学大学大学院1Graduate School of Nagaoka University of Technology

2金沢大学大学院2Graduate School of Kanazawa University

Abstract A portable game machine the Nintendo DS adopts some novel manipulation techniques

such as touch screen and voice recognition etc It is not only a game machine but also has been used

as a teaching material in several fields These days English communication ability has been

regarded as important more and more with the advance of globalization English was made a

compulsory subject at elementary schools in 2011 in Japan so we can say English education at an

earlier age has been accelerated In this study in order to search for the possibility of using the DS

software effectively as an English teaching material for children we examined the customer reviews of

the DS software to clarify what evaluations have been performed

1 はじめに

任天堂が開発し2004年から世界各国で発売した

携帯型ゲーム機ニンテンドーDSは2010年 3月に

日本国内の累計販売台数が 3000万台を突破しさ

らに次世代機であるニンテンドー3DSも発売され

た[1]ニンテンドーDS はタッチスクリーン音声

認識などの斬新な操作方法を取り入れたものであり

任天堂が「所有者の生活を豊かにするマシン」を目

指すと述べたように単なるゲーム機であるにとど

まらず教育や教材にも活用されておりその成果

も報告されてきている[2][3]

近年グローバル化が進むにつれ英語コミュニ

ケーション能力が益々重要視されてきている2011

年度より小学校 56年において英語が必修化され

英語教育の早期化もどんどん進んでいると言える

そういう状況の下子ども向け英語学習 DS ソフ

トが種々発売されている本研究ではDS ソフト

を幼児児童教育における教材として導入有効に

活用していく可能性を探ることを目的とし英語学

習 DS ソフトについてどのような評価がなされてい

るのか検討を行った

2 方法

今回調査の対象とした試料は子ども向け英語

学習DSソフト A(発売日 2006年 7月 6日)~ ソ

フト J(発売日 2009年 3月 26日)(発売日の古い

順)の 10種類のソフトである

それぞれの試料に対しAmazoncojpに寄せられ

たカスタマーレヴューについて調査を行った各商

品に対するレヴュアーによる「おすすめ度」「楽し

さ」とコメントの 3点について調べたなおコメ

ントについてはジャストシステム社のテキストマ

イニングソフト TRUSTIAMiningAssistant を使

用し解析を行った

3 結果と考察

まず各試料の「おすすめ度」は 1から 5までの

5段階で表され5がおすすめ度が最も高い各試料

の「おすすめ度」についてその件数とおすすめ度

の平均を表 1に示す

表よりDS ソフトのおすすめ度の平均値は 2778

(ソフトD)~ 4333(ソフト C)となっている10

表1 各試料の「おすすめ度」

1 2 3 4 5ソフトA 11 1 2 2 2 4 3545 137ソフトB 10 1 3 3 1 2 3000 126ソフトC 33 2 4 8 19 4333 091ソフトD 9 4 3 2 2778 079ソフトE 11 1 1 1 5 3 3727 121ソフトF 12 1 2 3 2 4 3500 132ソフトG 5 2 3 3600 049ソフトH 7 1 1 3 2 3857 117ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) おすすめ度 (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

39

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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40

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 44: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

試料の平均値の平均は 3517である平均より低い

ものは 4試料で7試料が平均 35以上と今回調

査を行ったソフトが全体的に高い評価を得ているこ

とが明らかとなった

次に各試料の「楽しさ」の評価について調べた

「楽しさ」についても「おすすめ度」と同様1から

5 までの 5 段階で表され5 が「楽しさ」が最も高

い各試料の「楽しさ」についてその件数と楽し

さ評価の平均を表 2に示す

表よりDSソフトの「楽しさ」の平均値は 3000(ソ

フトDJ)~ 4552(ソフト C)となっている10

試料の平均値の平均は 3578である平均より低い

ものが 6試料あるものの10試料全てが 30以上で

あり40 以上の高い評価のものが 2 試料ある先

述の「おすすめ度」が最も高かったソフト Cが楽

しさという観点でも最も高い評価を得ている

ソフト全体について「おすすめ度」と「楽しさ」

の相関を調べた結果を図 1に示す

今回調査を行った子ども向け英語学習 DS ソフト

について「おすすめ度」と「楽しさ」には強い正の

相関があることが明らかとなった

次にコメントの解析結果の一例として最もコ

メント数が多いソフト Cについて名詞句と形容詞

句名詞句と動詞句の係り受けのそれぞれ上位 15

位までの結果を表 3に示す

名詞句と形容詞句の係り受け関係を見るとソフト

C は「操作」が「簡単」で「ソフト」「発音」

「キャラクター」などが「よい」ため「子供」が「導

入」として「英語」を「繰り返し」て「勉強」でき

る「楽しい」ものであることが分かる一方名詞

句と動詞句の係り受け関係からはソフト C では

「書く」「練習」を通じて「アルファベット」「単

語」「英語」を「覚える」ことができる点が評価さ

れていることが窺われる

4 まとめ

子ども向け英語学習 DS ソフトについてどのよう

な評価がなされているのかカスタマーレヴューに

ついて検討を行った今後は子どもたちにソフト

を使用してもらいその使用感について対面調査を

行う予定である

参考文献

[1] 「ファミ通com」lthttpwwwfamitsucomgame

news1233252_1124htmlgt

[2] 「2007 年 10 月 26 日(金)経営方針説明会中間

決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内

容全文」lthttpwwwnintendocojpirlibrary

events7102607htmlgt

[3] 「産経新聞 ENAK」lthttpwwwsankeicojp

enak2007maykiji21life_nintendohtmlgt

連絡先

伴 浩美

E-mail banvosnagaokautacjp

表2 各試料の「楽しさ」

図 1 子ども向け英語学習DS ソフトの「おすすめ度」と

「楽しさ」

表 3 ソフト Cの係り受けトップ 15

1 2 3 4 5ソフトA 6 1 3 1 1 3333 094ソフトB 9 1 5 1 2 3444 096ソフトC 29 3 7 19 4552 067ソフトD 9 2 5 2 3000 038ソフトE 10 2 1 5 2 3500 136ソフトF 11 1 2 4 4 3364 137ソフトG 5 2 1 2 4000 089ソフトH 4 1 3 3750 043ソフトI 6 1 4 1 3833 090ソフトJ 4 1 1 2 3000 122

(低larr) 楽しさ (rarr高)試料

評価総数

標準偏差平均

0

1

2

3

4

5

6

0 1 2 3 4 5 6

おすすめ度

楽し

(高 rarr)

(高

rarr)

1 発音 よい 5 単語 覚える 62 英語 よい 2 ゲーム クリア 33 子供 楽しい 2 英語 触れる 34 勉強 楽しい 2 自分 録音 35 キャラクター かわいい 2 ゲーム やる 36 単語 難しい 2 練習 書く 37 操作 簡単 2 ゲーム 選ぶ 28 お勉強 よい 1 ソフト 使う 29 切っ掛け よい 1 ゲーム 始まる 210 キャラクター よい 1 感じ なる 211 英語 楽しい 1 英語 覚える 212 ごほうび よい 1 1歳 教える 213 繰り返し 楽しい 1 単語 not分かる 214 ソフト よい 1 ごトレーニング える 215 導入 楽しい 1 トレ える 2

順位係り受け関係 係り受け関係

名詞句 形容詞句 頻度 名詞句 動詞句 頻度

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T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

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42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 45: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

T-Formula の発見と展開 (1)

On T-Formula(1)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Another expression of Choquet integral named T-Formula was proposed in 2013 by the authorIn order to calculate Choquet integral with respect to capacities permutation is required in advance Usingthis formula no permutation is required In this article how it was found is shown

1 序 論2013年のファジィシステムシンポジウムにおける「温

故知新」セッションで 筆者はショケ積分の新しい別表現を提案した 通常 ショケ積分の計算にはあらかじめ並べ替えの操作が要求されるが この formula ではその必要はなく被積分関数そのままで表現しかつ計算可能となる まずは T-formula によるショケ積分の表現を示す 詳細は後述する Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+

v(A)

(1)ただし N は有限集合 v(middot) は Capasity を表す

実は 上記 (1)式はショケ積分の別表現のみでなくCapasities が加法的ならば通常のルベーグ積分 確率分布ならば期待値の表現として適用可能である

次章で記号と基本事項の定義などの準備をする 第3章で T-formula の発見のプロセスの概略を述べ 第4章で T-formula のいくつかの性質を示す ショケ積分等の別表現への T-formula の適用について述べる

さらに 本稿に続く別稿で 原定義を離れて T-formula から出発した計算アルゴリズムを示す 結びで 既存の積分表現との比較をし このT-formulaの持つメリットについて触れる

2 準 備n 点集合 N = 1 2 nの部分集合 A sube N を

次式で定義される特性関数 1A N rarr 0 1で表す

1A(i) =

1 if i isin A

0 else

i isin N における iが単に名義尺度の番号のようなものであるとき 次のように言語的表現も使える

1A(i) =

rdquoinrdquo if i isin A

rdquonotinrdquo else

上の表記は次稿でその役目を果たすことになる以下の記号を定める y isin Rについて

y+ = max(y 0)

yminus = max(minusy 0)

このとき y = y+ minus yminus (2)

集合関数 v(middot)を次の簡略記号を用いて表す

v(f ge α) = v(x((( f(x) ge α )

同様に f N rarr [0infin) についても

f ge α = x(((f(x) ge α

のような簡略記号を用いる

簡単のために 単調増加関数 f [0 1] rarr [0 1] の単関数 (simple function) による表現は縦軸を等分割して次のように表す

f2 =n

i=1

1nmiddot 1fge i

n

以下では f N rarr R+ と非加法的測度を扱うが 本稿では 関数の分割はこのように横割りの分割を扱う有限集合N = 1 nについて考える

Tsuka(1)ー 1

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41

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 46: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

定義 1 ファジィ測度集合関数 v 2N rarr [0 1]が次の3条件を満たすときv をファジィ測度または (Capasities)と呼ぶf1 v(empty) = 0f2 v(N) gt 0f3 forallAB isin 2N v(A cup B) ge v(A) or v(B)

f3は単調性の条件 f2については v(N) = 1のように正規化して扱う場合もある

定義 2 Mobius変換Mobius変換 m 2N rarr 2N は次式で定義される

forallA isin 2N について

mv(A) =

BsubeA

(minus1)|AB| v(B) (3)

以下ではまぎれのない限り mvG(A) を単に m(A)のように記す

逆Mobius変換 は次式で表されるforallA isin 2N について

v(A) =

BsubeA

mv(B) (4)

V = v | v 2N rarr [0 1]M = m | m 2N rarr [0 1]

と定めると vとそのMobius変換mは一対一対応 すなわち 集合 V と集合M は一対一対応であるMobius変換はファジィ測度と加法的測度との差を表している1

定義 3 Choquet 積分

Ch

fv =n

i=1

f(σ(i))minusf(σ(iminus1))

ampvf ge f(σ(i))

amp

(5)ただし f(σ(0)) = 0 σ(i)はN 上の Permutaion

定義 4包除積分

Ch

f dv =

AsubeN

)

BsupeA

(minus1)|BA|

$

iisinB

fi

+v(A)

(6)

1たとえば m(1 2) = v(1 2) minus micro(1 2)  ただし micro は加法的測度

(6)式は (3)式より次式で表される (本田 [3]) Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A) (7)

3 T-formula の発見本節では 包除積分 (6) 式がショケ積分 (5) 式にな

ることを明確に示す式を誘導する n点集合で解くのはかなり困難で まずは 2 点 3 点集合の場合について解き それらの結果から類推するという試みの中でT-formula は見出された 文献 (塚本 [5])から1部を引用する

31 2点集合

N = 1 2 f isin [0 infin)N とするv1 = v(1) v12 = v(1 2)   f2 = f(2)などの簡略記号を使う f1 f2 の順序関係はあらかじめ設定しないことに注意する

(7)式より Ch

f dv =

AsubeN

)$

iisinA

fi

mv(A)

= (f1 minus f2)+ v1 + (f2 minus f1)+ v2 + (f1 and f2) v12 (8)

ただし(f1 minus f2)+ = (f1 minus f2) or 0

上式 (8)を使うことにより関数値 f1 f2 の並べ替えをすることなくショケ積分を計算することができる 仮に f1と f2の間に順序関係を考慮すると直ちにショケ積分になることが読み取れる

32 3点集合

N = 1 2 3 の場合 包除積分 (6)式をまともに解くと その一般形は以下のようになる かなり長い式になるので分けて表記し 最後にそれらの和をとる部分集合 A sube N の基数を k で表す k = |A|

AsubeN

middot =

Ak=1

middot +

Ak=2

middot +

Ak=3

middot (9)

Ak=1

middot = (f1 minus f2 or f3)+ v1

+(f2 minus f3 or f1)+ v2

+(f3 minus f1 or f2)+ v3 (10)

Tsuka(1)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

42

Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
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Ak=2

middot = (f1 and f2 minus f3)+ v12

+(f2 and f3 minus f1)+ v23

+(f3 and f1 minus f2)+ v31 (11)

Ak=3

middot = ($

i

fi) v123 (12)

(10)式における viの係数を見ると 1番大きいものと2番目に大きいものとの差を表している もし f1が1番でないときは次の項へ進み f2 が1番でないときはさらに次の項へ進む 結果的に 1番大きいものと次に大きいものとの差だけが残る k = 2の場合にも結果的に2番目に大きいものと3番目に大きいものと差が残る

たとえば 0 le f1 le f2 le f3 le 1 とすると 直ちに次式を得るが これはまさにショケ積分である

AsubeN

middot = (f3 minus f2)v3 + (f2 minus f1)v23 + f1v123

33 n点集合

さらに 4点集合の計算結果を眺めることにより n

点集合の場合の表記を以下のように類推することができた Ac で N = 1 2 nに対する Aの補集合を表すものとする

[命題1]  (5)式で定義された n点集合の Choquet積分の別表現として次式を得る (塚本 [5]) Ch

f dv =

AsubeN

$

iisinA

fi minus

jisinAc

fj

amp+v(A) (13)

本稿でいう T-formula とは上の (13) 式を指す

4 T-formula の性質f N rarr [0infin) に対して

集合関数 h 2N rarr [0infin)を次式で定義する

h(A) = $

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)amp+  (14)

[補題 1]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

ampminus次に大きい f

amp

(15)

(証明) k = 1 n について (14)式の第1項の集合 A が1番目から k 番目までの f に対応する要素で占められる場合以外 右辺は 0 となる このことから直ちに |A| = k のとき

A |A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

ただし f(σ(0)) = 0

ここに現われる f(σ(k)) における k は集合の基数k isin 0 1 2 middot middot middot がとる値としての k である したがって f(σ(0)) = 0 の表記は自然であるまた A |A| = k について-

iisinA fi minus

jisinAc fj

amp+

が生き残る項はただ一つの部分集合である 

[補題 2](15) 式から k 番目に大きい f は次式により得る

f(σ(k)) =n

k=k

A |A|=k

h(A)amp

(16)

(証明略)

補題 1は k番目に大きい f とその次に大きい f の差を 補題 2は k 番目に大きい f の値を求める式である

[補題 3]

AsubeN

h(A) =

iisinN

f(i)

(証明略)

[補題 4]v(N) のみが与えられ forallA sub N について v(A) = 0のとき Ch

f v = h(N) middot v(N) (17)

同様に v(A)(= 0) のみが与えられ forallB (= A sube N) について v(B) = 0のとき

Ch

f v = $

iisinA

f(i)ampv(A) (18)

Tsuka(1)ー 3

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43

5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

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44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

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45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

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46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

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  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
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5 Choquet 積分の表現(命題1)

(13) 式は (14) 式で定義した h(A) により Ch

f dv =

AsubeN

h(A)v(A) (19)

のように表記できる

[証 明][補題1]より

|A|=k

h(A) = f(σ(k)) minus f(σ(k minus 1))

n

k=1

A |A|=k

g(middot)amp

=

AsubeN

g(middot)

なので Choquet 積分の原定義 (5)式を得る

AsubeN

h(A) v(A) =n

i=1

f(σ(i)) minus f(σ(i minus 1))

ampv(A)

ただし f(σ(0)) = 0 2

[命題2]  f R rarr R+ で 値域が y1 ynのような n 個からなる単関数について考える

Ai = (f ge yi) (i = 1 n)

h(Ai) = $

xisinAi

f(x) minus

xisin(Ai)c

f(x)amp+ 

と定めると Choquet 積分は次式のように表すことができる

Ch

f dv =n

i=1

h(Ai) v(Ai) (20)

(証明略 for saving space)

6 結びに代えて ここでは 主にショケ積分の T-formula による表

現についてのみ述べた 新たに次稿では T-formula から出発した積分の計算アルゴリズムおよびファジィ測度の同定問題について触れる

2(19) 式と (7) 式は有限集合 N のすべての部分集合についての和を計算すればよいという形式で表現されていることに留意する

参考文献[1] 菅野道夫室伏俊明 講座ファジィ第3巻ファジィ測度 日本ファジィ学会編 日刊工業新聞社1993

[2] PBenvenuti RMessiar and DVivona Mono-tone set functions-based integralsIn E Pap(Ed) Handbook of measure theoryChapter 33 Amsterdam Elsevier Science 2002

[3] 本田あおい包除積分とその画像評価モデルへの応用 第 34回東海ファジィ研究会講演論文集pp10-1 ~ 10-6 Feb 2013

[4] RMessiar and AStupnanova DecompositionIntegrals Int Journal of Approximate Reason-ing 54 1252-1259 2013

[5] 塚本包除積分に関する一考察 in CDROM 日本知能情報ファジィ学会評価問題研究会 第 18回あいまいな気持ちに挑むワークショップ  (in 相馬) Nov 2013

[6] 塚本ファジィ測度と積分のやさしい学び方 (その5) 東海支部総会での講演 April 2014

[7] E P Klement R Mesiar F Spizzichino andA Stupnanova Universal integrals based oncopulas Fuzzy Optimal Decision Making 13273-286 2014

[8] 塚本 TS-formula による色んな積分の表現 第30回東海支部ファジィ研究会講演論文集pp11-1~11-6 Aug 2015

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(1)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

44

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 49: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

T-formula の発見と展開 (2)

On T-Formula(2)

塚本弥八郎Yahachiro Tsukamoto

名城大学名誉教授Emeritus Professor Meijo University

Abstract Following the previous article this is concerned with the development of calculational algo-rithms using T-Formula Furthermore it challenges to identification problem of fuzzy measure (capasities)

1 序 論前稿に続いてここでは原定義から離れて T-formula

に基づく積分計算のアルゴリズムを示す まずは Cho-quet積分さらに平均や加重平均などの通常の統計量も T-formulaを用いて求めることができることを示すさらに 各要素についての関数値(個別評価)及び

積分値(総合評価)の組が多数データとして与えられて ファジィ測度を推定する問題は非加法的測度の同定問題と呼ばれていて 評価モデルの構築に欠かせない課題である 本稿では T-formula を適用してこの問題に挑戦する

2 準備前稿で示した重要な式をより簡潔な形で再掲する

f N rarr [0infin) に対して h 2N rarr [0infin) を次式で定義する

h(A) =

iisinA

f(i) minus

jisinAc

f(j)$+  (1)

Choquet 積分も簡潔に次のように書く

ECh(f) =

AsubeN

h(A) v(A) (2)

[補題 1rsquo]その基数が kの部分集合 forallA sube N について

A|A|=k

h(A) =k番目に大きい f

$minus次に大きい f

$

(3)[補題 1rdquo]A |A| = k の中で生き残る A はただ一つであるすなわち ただ一つの部分集合を除いて h(A) = 0

Mobius変換を用いた Choquet 積分の表現の再掲

ECh(f) =

AsubeN

amp

iisinA

fi

mv(A) (4)

(2) 式と (4)式は すべての部分集合の和をとる形式で表記されていることに留意する

3 データベース関数による計算まずは Choquet 積分の T-formula を使った計算方

法を示す(2)式を直接使った計算は Excel のデータベース関数を使用により以下の手順で簡単に実現できる

31 DBの作成

要素数 n を入力第1列には要素の名称を記入 ただし この部分はDBには入れないf と空集合を除いた (2n minus 1)個の部分集合で第1行を作成(f sub1 sub2 subn) のタイトルで列を作成するrdquofrdquo 列には f1 f2 fn の値を入れる1 から (2n minus 1) 個の自然数を n桁2進数(文字列)に変換2列目から各々を1桁づつ縦に記入特性関数の値 1 と 0を rdquoinrdquo と rdquonotinrdquoに置き換える以上で (n + 1) 行 2n 列 からなる DBが作成される検索条件を2つ作成する (表1参照)

以上の準備を俟って f(middot) と v(middot) を入力するとただちに積分値を得る

Tsuka(2)ー 1

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

45

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 50: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

表 1 List of Data-Base etcf Sub1 Sub2 Sub3 Subsys

澤  9 notin in in川 澄 5 in notin in DB

01 09 10 Capasities

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysin in in belong

5 9 5 DMIN

Sub1 Sub2 Sub3 Subsysnotin notin notin notbelong

9 5 0 DMAX0 4 5 T-formula0 36 5 86

32 2点集合の場合

2つの要素は名前や背番号など名義尺度のままで良い DBの第1行は関数の名称fと3つの部分集合の名称からなる 第 1列には fの値を入れ 第2 3行の2 3 4列には対応する要素が各部分集合に属すれば rdquoinrdquo 属さなければ rdquonotinrdquoを書く (属す 属さない と書いても良い)以上の3行4列を DBとして定義する検索条件は 2行3列で 2行目のすべての列に rdquoinrdquo

と書かれたものと rdquonotinrdquo と書かれたものを2つ作成しておくDMIN の計算に当って最初の検索条件で実行すれば各部分集合にに属するものの中での f の最小値を 2つ目の検索条件で実行すれば 属さないものの中での f

の最大値を得る まさに h(A) の括弧内の第 1項と第2項の計算そのものである 最後にすべての部分集合について あらかじめ入力された v(middot)で T-formulaを計算する 表 1に DB 2つの検索条件 DMIN DMAXなどを示す

3点集合の場合のDBは4行8列で作成される DBの 1列目は f の値からなる2行7列からなる検索条件を2つ作成し T-formula の実行に入ればよい

33 多要素のとき

現実的には4ないし5要素ぐらいまでなら あらかじめ DBを作成しておけば 応用しやすいと思われるしかしながらかなり多い要素数の場合には他の たとえば VB C 等での T-formula の計算方法を考える

必要がある Excel にある関数 = dec2bin= midなどの命令を使用することにより自動的に DBを作成することは可能である

4 T-formula による他の積分計算前節では ショケ積分の計算方法を示したが v(middot) の

与え方により よく知られた積分が同じ T-formula により求めることができる 以下の4つについていずれも最小必要限の入力で OKである n 点集合のとき

41 通常のルベーグ積分

n 個の関数値と n 個の測度を入力とし 加法性によりすべての部分集合について測度を求め T-Formulaの計算を実行詳細はスライドにて示す (sumif 関数の活用)

42 確率変数の期待値

シングルトンに付与される確率測度が非負かつ和が1であることと 加法性から容易

43 加重平均

上にほぼ同じ

44 メディアン

データ数 nが偶数と奇数の場合で分けてデータベース関数の中で得られた値を用いて以下のように求めることができる

If n is even thenDMIN DMAX at k = n2Median = (DMIN + DMAX)2

If n is odd thenDMIN DMAX at k = (n + 1)2Median = (DMIN + DMAX)2(Where k = |A|)

Tsuka(2)ー 2

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

46

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

47

6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

連絡先塚本弥八郎E-mail yytsukamotoacauone-netjp

Tsuka(2)ー 4

日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2015 第24回北信越支部シンポジウムamp第19回人間共生システム研究会

48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
    • 18-2
Page 51: 合同シンポジウムkjs.nagaokaut.ac.jp/yamada/papers/HSWS2015.pdf · 第24回北信越支部シンポジウム & 第19回人間共生システム研究会 講演論文集 期日:2015年(平成27年)11月14日(土)12:50~18:00

5 ファジィ測度の同定問題前節までは すべての部分集合のファジ測度と各要

素についての関数値が所与のときの総合評価値を求める問題であった

本節では T-Formulaに基づいてファジィ測度の同定問題に挑戦する その特徴はデータを分割して行う路線別同定にある

以下では 総合評価値としての積分値を y とする

51 2点集合

路線別同定について 2点集合で説明する

問題は n 個のデータを用いて 集合関数 v1 v2 v12

の推定である 1

路線別とはデータの組を Dred = (y f1 f2) f1 gt

f2 を満たす赤組と Dwhite = (y f1 f2) f2 gt f1の白組に分けることから始める 赤組のデータは 積分計算で v2 を通過しない かつ白組のデータは v1 を全く用いていないという点に注目する

赤組のデータからは v1 v12 を 白組のデータからv2 v12 を推定する このことにより v1 v2 に関しては それぞれ独立に求めることが可能となる

紅組の n1 個のデータについて

yred = (f1 minus f2) v1 + f2 v12 (5)

白組の n2 個のデータについて

ywhite = (f2 minus f1) v2 + f1 v12 (6)

ただし n1 + n2 = n

(5) 式から v1 が (6) 式から v2 が推定される

1本田らはMobius変換を用いた (4)式により誘導される回帰式

y = f1 m1 + f2 m2 + (f1 and f2) m12

に基づいて係数 m(middot) を推定している

紅組と白組を合体して 次式に従って n 個からなるデータを作成するyC = yredminus(f1minusf2) v1 yC = ywhiteminus(f2minusf1) v2

新たに次の回帰式より v12 を推定する

yC = fC12 v12 (7)

52 3点集合

モデル1 (4) 式の回帰式を使用のとき 説明変数の数は7個になる

路線別同定法では グループの分割数は f1 f2 f3 の大小関係に対応して 3 = 6 個 各グループでの説明変数の数は3個となるしかしながら ここではデータを以下の3グループ

に分割する

名大組 = A f1 is top rArr v1

中京組 = A f2 is top rArr v2

名城組 = A f3 is top rArr v3

2点集合で見たように v1 v2 v3 が各組から推定することができる

53 n点集合

分割数は n 個 各グループでの説明変数の数は n個となる かなり複雑になるが(4) 式を直接用いた回帰式では説明変数の数は (2n minus 1) 個であるこれまでに提案された同定問題では K2問題 すな

わち 要素間の相互作用は2個の間でのみあるとし 3個以上の間では加法性が満たされているものと仮定して説明変数の数を小さくするという工夫をしている

K2問題に還元するとき 2変数の間に非加法的相互作用があるのに 同じ変数を含む3変数間では相互作用がないものとする仮定はかなり理解し難い点である路線別同定法では一挙に推定することはやめて路線毎に少ない説明変数で推定しようとするものである

Tsuka(2)ー 3

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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

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Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
    • 12高橋弦太
    • 13FSS2015_ChikashiYamane(差替版)
    • 14初心者を対象とした楽曲情報の表示方法に関する研究
    • 15FSS2015_Sumiya
    • 16伴
    • 17-1
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6 結びに代えて1 計算上の問題 Choquet積分の原定義では 関数

値による permutation が必要であるが 本表現では不要である さらに T-formula による計算では言語の使用領域が広く このことが理解を容易にしている さらに 通常の統計量も計算可能である

2 有限集合 N = 1 nと定めたとき N は n

個の違うものの集まりで これらの数字はさしあたり背番号のようなものと解するべきであろう 自然数の部分集合だというのであればそのように宣言し そこでは和について閉じているものとなる しかし ただの名義尺度としての数字であれば 足したり引いたりするのはおかしいことになる 順序尺度としてみなしても f(σ(0)) = 0 というのは関数の定義域からはみ出している はみ出しているのであえて定義するという主張もあろうが T-formula による Choquet積分表現ではこのような心配は無用となる 

3 ファジィ測度の同定問題では 述べたような路線別同定法により説明変数の数を少なくすることができるので その有用性が期待される

4 ただし 現段階ではまだ Idea の段階でり 今後の課題は路線別同定法の有効性を simulationも含めての検討である さらに T-formula のどこかにファジィ集合を導入したときの研究である

さて システムの定義は色々だが システムとは複数の要素の集まりで 互いに関係性を持ち かつ全体として何か目的性を与えられている という点は共通項としてある典型例の一つはたとえばスポーツにおけるチーム

ファジィ測度論はシステム理論の一領域であると以前から言われてきた 加法性も一つの関係であるが さらに非加法的な部分に隠されている関係性を明らかにしようとしているからである したがって その非線形な部分を単に数値として求めるだけではなく その背後にある相互関係の意味を明らかにすることこそがファジィ測度論の生命線である 

謝 辞第 13回 FSSの「温故知新}セッションへの投稿を

呼び掛けて下さいました林勲関西大学教授に謝意を表します 日頃 有益な議論を頂いた東海ファジィ支部の皆様に御礼申し上げます

参考文献[1] 塚本T-formula の発見と展開 (1) 東海支部ファジィ勉強会 pp1-4 Oct 2015(ここ多数の文献あり)

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Tsuka(2)ー 4

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48

  • 表紙
  • 北信越シンホシウム2015フロクラム
  • 論文集
    • 01ファシィ_遊ほう夜の美術館2
    • 02Hokushinetsu_okjima
    • 03佐橋 克弥
    • 04hs2015shyamamoto
    • 05hs2015ttsujimoto
    • 06tkondo_hokushietsu_Symppdf
    • 07視覚障碍者を支援するための飲食店メニュー認識に関する研究
    • 08Kinectを用いた視覚障碍者のための音声案内付き触図の開発に関する研究
    • 09物理学の教材て用いられる触図の作成に関する研究
    • 10点図ティスフレイを用いた視覚障碍者向け作図支援システムに関する研究_正木勇治
    • 11FSS2015-IkebataShuji
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